JP2015019658A - 嚥下促進効果を奏するゲル状飲食品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 咀嚼・嚥下機能低下者であっても、非常に嚥下しやすいゲル状飲食品を提供する。【解決手段】 ゲル化剤及び嚥下促進剤を併用する。【選択図】なし

Description

本発明は、嚥下促進効果を奏するゲル状飲食品に関する。
近年の高齢者人口の増加に伴い、食べ物を噛み砕き・飲み込む動作に障害を有する咀嚼・嚥下機能低下者が増えている。咀嚼・嚥下機能低下者は、加齢や疾病、筋肉の衰えなどから食塊を咽頭から食道へ送り込む機能が低下しているため、飲食品をスムースに飲み込むことが難しく、誤嚥を招きやすい。かかる課題を解決するために、対象飲食品をゲル状にし、飲み込みやすくする技術が開発されている。
例えば、寒天、ローカストビーンガム、サイリウムシードガム、ジェランガム、ネイティブジェランガム、ペクチン、タラガム、タマリンド種子ガム、ファーセルラン、アルギン酸、カードランから選ばれる1種または2種以上のゼリー成分を0.070〜0.163質量%、キサンタンガム、カラギーナン、グァーガム、澱粉、アラビアガム、トラガントガム、カラヤガム、ガッティガム、プルランから選ばれる1種または2種以上のトロミ成分を0.260〜0.370質量%含有することを特徴とする嚥下用ゼリー(特許文献1)、動的粘弾性測定において、ゲル構造の変化点における変化率が20〜50%であり、かつ前記変化点における力学的正接損失tanδが0.1〜1であるゲルを調製するための組成物であって、ゲル形成能を有する増粘多糖類で構成されたゲル形成性組成物(特許文献2)等が知られている。
特開2010−88422号公報 特開2008−99670号公報
特許文献1及び2に開示された技術は、ゲル化剤(多糖類等)及びゲル状飲食品の物性のみに着目した技術であり、唾液分泌や嚥下促進効果のある機能性素材との組み合わせによって、総合的な嚥下促進効果を付与する技術について何ら教えるところがない。本発明ではゲル状飲食品の物性や食感のみならず、唾液分泌や嚥下促進効果のある機能性素材との組み合わせで、より嚥下促進効果が得られるゲル状飲食品を提供することを目的とする。
本発明者らは上記のごとき課題を解決すべく鋭意研究した結果、ゲル化剤に加え、唾液分泌や嚥下促進効果のある機能性素材を併用することで、物理的な面と化学的な面の両面から非常に嚥下しやすいゲル状飲食品が得られることを見出し、本発明に至った。
本発明は、以下の態様を有するゲル状飲食品に関する;
項1.ゲル化剤及び嚥下促進剤を含有するゲル状飲食品。
項2.ゲル化剤が、脱アシル型ジェランガム、ネイティブ型ジェランガム、カラギナン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、グァーガム、寒天及びペクチンからなる群から選択される一種以上である、項1に記載のゲル状飲食品。
項3.嚥下促進剤が、香辛料抽出物、トウガラシ香料、カプサイシン、メントール及びエチル3−(p−メンタン−3−カルボキサミド)アセテートからなる群から選択される少なくとも一種以上である、項1又は2に記載のゲル状飲食品。
項4.香辛料抽出物がトウガラシ抽出物、ジンジャー抽出物及びコショウ抽出物からなる群から選択される一種以上である、項3に記載のゲル状飲食品。
項5.咀嚼又は嚥下機能低下者用のゲル状飲食品である、項1乃至4のいずれかに記載のゲル状飲食品。
項6.ゲル化剤及び嚥下促進剤を併用することを特徴とする、ゲル状飲食品の製造方法。
本発明によれば、咀嚼・嚥下機能低下者であっても、非常に嚥下しやすいゲル状飲食品を提供することができる。本発明で用いる、唾液分泌や嚥下促進効果のある機能性素材(以後、「嚥下促進剤」という)は、唾液分泌を促進させたり(間接的な嚥下促進効果)、人の嚥下運動を惹起(直接的な嚥下促進効果)させることができると同時に、ゲル化能を有さない素材であるため、ゲル状飲食品の物性や食感に影響を与えることなく、また、ゲル状飲食品の風味(特に酸味)に大きな影響を与えることなく、飲み込みやすいゲル状飲食品を提供できるという利点を有する。
本発明のゲル状飲食品は、ゲル化剤及び嚥下促進剤を併用することを特徴とする。
本発明で用いるゲル化剤は、食品用途への使用が許可されているゲル化剤であれば、特に制限されず、各種ゲル化剤を使用することができる。例えば、カラギナン、脱アシル型ジェランガム、ネイティブ型ジェランガム、寒天、ペクチン、ローカストビーンガム、キサンタンガム、グァーガム、アルギン酸類(アルギン酸、アルギン酸塩等)、グルコマンナン、ゼラチン、カードラン、タマリンドシードガム、タラガム、サイリウムシードガム、ラムザンガム、発酵セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース塩等を例示できる。
好ましくは、脱アシル型ジェランガム、ネイティブ型ジェランガム、カラギナン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、グァーガム、寒天及びペクチンからなる群から選択される一種以上、さらに好ましくは下記(a)〜(e)からなる群から選択される一種以上である;
(a)脱アシル型ジェランガム、
(b)カラギナン、
(c)キサンタンガム及びローカストビーンガム、
(d)キサンタンガム及びグァーガム、
(e)寒天。
ゲル状飲食品におけるゲル化剤の含有量は特に制限されない。例えば、0.05〜2質量%、好ましくは0.2〜1.5質量%を例示できる。
本発明において嚥下促進剤とは、嚥下を促進する効能を有する素材であり、ゲル化能を有さない素材をいう。ゲル化能を有さない素材を嚥下促進剤として用いることで、ゲル状飲食品の物性や食感に影響を与えることなく、また、ゲル状飲食品の風味(特に酸味)に大きな影響を与えることなく、飲み込みやすいゲル状飲食品を提供できるという利点を有する。本発明では、嚥下促進剤として、唾液分泌や嚥下促進効果のある比較的低分子の機能性素材を用いることが好ましい。咀嚼・嚥下機能低下者向けの飲食品に用いられるゲル化剤は、通常、10,000以上の平均分子量を有する。これに対し、本発明では、好ましくは平均分子量が10,000未満、より好ましくは5,000以下である、比較的低分子の機能性素材を嚥下促進剤として用いることが望ましい。なお、本発明において「平均分子量」とは重量平均分子量をいう。
本発明で、ゲル化剤を併用できる嚥下促進剤として、例えば、以下のものを例示できる;
香辛料抽出物(例.トウガラシ、ジンジャー、コショウ、オールスパイス、オニオン、アニス、クローブ、コリアンダー、サンショウ、セージ、タイム、ターメリック、ナツメグ、ニンニク、マスタード、ミョウガ、ワサビ等)、香料(例.トウガラシ香料、クーリング香料等)、ボウイ抽出物、メリッサ抽出物、コレウス・フォルスコリ抽出物、ペパーミント抽出物、チンピ抽出物、オレンジ抽出物、カンゾウ抽出物、バジル抽出物、カテキン抽出物、ドックリイチゴ抽出物、ブルーベリー抽出物、、カリン抽出物、黒豆抽出物、カプサイシン、ピペリン、ジンゲロン、ジンゲロール、ショウガオール、メントール、WS−5(エチル3−(p−メンタン−3−カルボキサミド)アセテート)、サリチル酸メチル、メンチルエステル等。好ましくは、香辛料抽出物(トウガラシ抽出物、ジンジャー抽出物、コショウ抽出物等)、トウガラシ香料、カプサイシン、メントール及びWS−5(エチル3−(p−メンタン−3−カルボキサミド)アセテート)からなる群から選択される一種以上である。
嚥下促進剤として市場入手可能な製剤として、例えば、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製の「スパークリングブースター[登録商標]NO.99948(P)(トウガラシ香料含有製剤)」、「ジンジャーSP−23977(香辛料(ジンジャー)抽出物含有製剤)」、「トウガラシSP−77557(P)(香辛料(トウガラシ)抽出物含有製剤)」、「サンフィックス[登録商標]クーリングNO.1(WS−5含有製剤))」等を例示できる。
ゲル状飲食品における嚥下促進剤の含有量は特に制限されない。例えば、1×10−10〜〜5×10−1質量%、好ましくは1×10−8〜2×10−1質量%を例示できる。
従来から、嚥下促進効果があるといわれている素材の一種として酸がある。しかし、酸味に対する感受性や嗜好性は個人によって大きく異なり、過剰な酸の添加は食品の味のバランスを変化させ、逆に摂食自体を妨げることがある。かかる点、本発明でいう「嚥下促進剤」には、酸は含まれない。また、本発明では、ゲル状飲食品中に含まれる酸が1質量%以下、好ましくは0.5質量%以下であることが望ましい。
本発明のゲル状飲食品は、かたさが5×10N/m以下、好ましくは5×10N/m以下、更に好ましくは2×104N/m以下であることが望ましい。ゲル化剤及び嚥下促進剤を含有し、且つゲル状飲食品のかたさを上記範囲に設定することで、咀嚼・嚥下機能低下者であっても非常に嚥下しやすいゲル状飲食品を提供することができる。なお、ゲル状飲食品のかたさは、ユバーサルデザインフード自主規格 第2版(日本介護食品協議会)に記載の方法に従って測定することができる。
本発明のゲル状飲食品は、ゲル化剤及び嚥下促進剤を併用する以外は、常法に従って製造可能である。例えば、ゲル化剤を溶解後、嚥下促進剤を添加した溶液を冷却することで、簡便にゲル状飲食品を製造することができる。嚥下促進剤はゲル化剤溶解前に添加しても良い。
以下に、実施例を用いて本発明を更に詳しく説明する。ただし、これらの例は本発明を制限するものではない。なお、実施例中の「部」「%」は、それぞれ「質量部」「質量%」、文中「*」印は、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製、文中「※」印は三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の登録商標であることを意味する。
実験例1 ゲル状飲食品の調製(モデル系)
ゲル状飲食品の嚥下促進の効果を試験するために、表1の処方に従ってゲル状飲食品(モデル系)を調製した。
(ゲル状飲食品の調製)
予め80℃に調温した水に、グラニュー糖、ゲル化剤(製剤1及び2)、乳酸カルシウム及びクエン酸三ナトリウムを添加後加温し、80℃で10分間加熱撹拌溶解した。その後、トウガラシ香料、香辛料抽出物、WS−5を各々投入し、蒸発水を湯で補正した。カップに充填し、85℃で30分間加熱殺菌後、8℃の冷却水槽で3時間以上冷却することで、実施例1−1〜1−3、及び比較例1−1のゲル状飲食品を調製した。
Figure 2015019658
注1)キサンタンガム30質量%、グァーガム18質量%、カラギナン12質量%、ローカストビーンガム12質量%及びデキストリン28質量%含有製剤。
注2)脱アシル型ジェランガム42質量%、クエン酸三ナトリウム10質量%及びデキストリン48質量%含有製剤。
実施例1−1〜1−3、及び比較例1−1のゲル状飲食品について、嚥下しやすさを評価するため、官能試験を実施した。
(ゲル状飲食品の評価)
被験者は、健常者8名で実施した(男性4名、女性4名、平均年齢30.6歳)。
具体的には、10gのゲル状飲食品を一口で口に含み、自由摂食を指示し、飲み込みやすさを官能試験した。
(結果)
結果を表2に示す。嚥下促進剤(トウガラシ香料、香辛料抽出物及びWS−5)を各々配合した実施例1−1〜1−3は、全ての被験者が嚥下しやすい、もしくは、非常に嚥下しやすいと評価した。一方、各種嚥下促進剤を配合していない比較例1−1は、全ての被験者が嚥下可能と評価し、嚥下促進効果は認められなかった。
実施例1−1〜1−3及び比較例1−1のゲル状飲食品は、いずれもそのかたさが5×10N/m以下であり、嚥下促進剤の添加の有無で大きなかたさの変化は見られなかった。それにも関わらず、実施例1−1〜1−3のゲル状飲食品は、比較例1−1のゲル状飲食品に比べて嚥下しやすい、もしくは非常に嚥下しやすいと評価した。本結果から、本発明によれば、ゲル状飲食品の物性に大きな影響を与えることなく、嚥下機能低下者であっても非常に嚥下しやすいゲル状飲食品を提供できることが判明した。
Figure 2015019658
(評価基準)
◎:非常に嚥下しやすい
○:嚥下しやすい
△:嚥下可能
×:嚥下しにくい
実験例2 ゲル状飲食品の調製(カシスソーダ風ゼリー)
表3の処方に従ってゲル状飲食品(カシスソーダ風ゼリー)を調製した。
具体的には、水、及び果糖ぶどう糖液糖に、グラニュー糖、ゲル化剤(製剤1及び2)、乳酸カルシウム及びクエン酸三ナトリウムを添加後加温し、80℃で10分間加熱撹拌溶解した。その後、ブラックカラント濃縮果汁、クエン酸、色素、香料、及び嚥下促進剤を投入し、蒸発水を湯で補正した。カップに充填し、85℃で30分間加熱殺菌後、8℃の冷却水槽で3時間以上冷却することで、実施例2−1及び比較例2−1のゲル状飲食品を調製した
Figure 2015019658
実施例2−1及び比較例2−1のゲル状飲食品は、いずれもかたさが3.9×10N/mであり、物性の大きな相違はみられなかった。しかしながら、実験例1と同様の条件で、実施例2−1及び比較例2−1のゲル状飲食品を摂食したところ、全被験者が、実施例2−1のゲル状飲食品の方が、比較例2−1のゲル状飲食品に比べて嚥下しやすい、もしくは非常に嚥下しやすいと評価した。
実験例3 ゲル状飲食品の調製(柚子はちみつジンジャーゼリー)
表4の処方に従ってゲル状飲食品(柚子はちみつジンジャーゼリー)を調製した。
具体的には、水、果糖ぶどう糖液糖及びはちみつに、グラニュー糖、ゲル化剤(製剤1及び2)、乳酸カルシウム及びクエン酸三ナトリウムを添加後加温し、80℃で10分間加熱撹拌溶解した。その後、ゆず果汁、クエン酸、色素、香料、及び嚥下促進剤を投入し、蒸発水を湯で補正した。カップに充填し、85℃で30分間加熱殺菌後、8℃の冷却水槽で3時間以上冷却することで、実施例3−1及び比較例3−1のゲル状飲食品を調製した
Figure 2015019658
実施例3−1及び比較例3−1のゲル状飲食品は、いずれもかたさが2.8×10N/mであり、物性の大きな相違はみられなかった。しかしながら、実験例1と同様の条件で、実施例3−1及び比較例3−1のゲル状飲食品を摂食したところ、全被験者が、実施例3−1のゲル状飲食品の方が、比較例3−1のゲル状飲食品に比べて飲み込みやすい、もしくは、非常に飲み込みやすいと評価した。
実験例4 ゲル状飲食品の調製(モヒート風ゼリー)
表5の処方に従ってゲル状飲食品(モヒート風ゼリー)を調製した。
具体的には、水、及び果糖ぶどう糖液糖に、グラニュー糖、ゲル化剤(製剤1及び2)、乳酸カルシウム及びクエン酸三ナトリウムを添加後加温し、80℃で10分間加熱撹拌溶解した。その後、ライム果汁、クエン酸、色素、香料及び嚥下促進剤を投入し、蒸発水を湯で補正した。カップに充填し、85℃で30分間加熱殺菌後、8℃の冷却水槽で3時間以上冷却することで、実施例4−1及び比較例4−1のゲル状飲食品を調製した
Figure 2015019658
実施例4−1及び比較例4−1のゲル状飲食品は、いずれもかたさが3.7×10N/mであり、物性の大きな相違はみられなかった。しかしながら、実験例1と同様の条件で、実施例4−1及び比較例4−1のゲル状飲食品を摂食したところ、全被験者が、実施例4−1のゲル状飲食品の方が、比較例4−1のゲル状飲食品に比べて嚥下しやすい、もしくは非常に嚥下しやすいと評価した。
実験例5 ゲル状飲食品の調製(ビール風ゼリー)
表6の処方に従ってゲル状飲食品(ビール風ゼリー)を調製した。
具体的には、水に、甘味料、デキストリン、ゲル化剤(製剤1及び2)、乳酸カルシウム及びクエン酸三ナトリウムを添加後加温し、80℃で10分間加熱撹拌溶解した。その後、乳酸、モルトエキス、ホップエキストラクト、香料及び嚥下促進剤を投入し、蒸発水を湯で補正した。カップに充填し、85℃で30分間加熱殺菌後、8℃の冷却水槽で3時間以上冷却することで、実施例5−1及び比較例5−1のゲル状飲食品を調製した
Figure 2015019658
実施例5−1及び比較例5−1のゲル状飲食品は、いずれもかたさが2.5×10N/mであり、物性の大きな相違はみられなかった。しかしながら、実験例1と同様の条件で、実施例5−1及び比較例5−1のゲル状飲食品を摂食したところ、全被験者が、実施例5−1のゲル状飲食品の方が、比較例5−1のゲル状飲食品に比べて嚥下しやすい、もしくは非常に嚥下しやすいと評価した。
実験例6 ゲル状飲食品の調製(梅酒風ゼリー)
表7の処方に従ってゲル状飲食品(梅酒風ゼリー)を調製した。
具体的には、水、及びはちみつに、グラニュー糖、ゲル化剤(製剤1及び2)、乳酸カルシウム及びクエン酸三ナトリウムを添加後加温し、80℃で10分間加熱撹拌溶解した。その後、うめ果汁、クエン酸、カラメル色素、香料及び嚥下促進剤を投入し、蒸発水を湯で補正した。カップに充填し、85℃で30分間加熱殺菌後、8℃の冷却水槽で3時間以上冷却することで、実施例6−1及び比較例6−1のゲル状飲食品を調製した
Figure 2015019658
実施例6−1及び比較例6−1のゲル状飲食品は、いずれもかたさが2.6×10N/mであり、物性の大きな相違はみられなかった。しかしながら、実験例1と同様の条件で、実施例6−1及び比較例6−1のゲル状飲食品を摂食したところ、全被験者が、実施例6−1のゲル状飲食品の方が、比較例6−1のゲル状飲食品に比べて嚥下しやすい、もしくは非常に嚥下しやすいと評価した。
実験例7 ゲル状飲食品の調製(ピーチジンジャーゼリー)
表8の処方に従ってゲル状飲食品(ピーチジンジャーゼリー)を調製した。
具体的には、水、及び果糖ぶどう糖液糖に、グラニュー糖、コラーゲンペプチド、ゲル化剤(製剤3)、及びクエン酸三ナトリウムを添加後加温し、80℃で10分間加熱撹拌溶解した。その後、白桃果汁、クエン酸、色素、香料及び嚥下促進剤を投入し、蒸発水を湯で補正した。カップに充填し、85℃で30分間加熱殺菌後、8℃の冷却水槽で3時間以上冷却することで、実施例7−1及び比較例7−1のゲル状飲食品を調製した
Figure 2015019658
注3)ローカストビーンガム18質量%、グァーガム6質量%、デキストリン41質量%及び寒天35%含有製剤。
実施例7−1及び比較例7−1のゲル状飲食品は、いずれもかたさが4×10N/mであり、物性の大きな相違はみられなかった。しかしながら、実験例1と同様の条件で、実施例7−1及び比較例7−1のゲル状飲食品を摂食したところ、全被験者が、実施例7−1のゲル状飲食品の方が、比較例7−1のゲル状飲食品に比べて嚥下しやすい、もしくは非常に嚥下しやすいと評価した。


Claims (6)

  1. ゲル化剤及び嚥下促進剤を含有するゲル状飲食品。
  2. ゲル化剤が、脱アシル型ジェランガム、ネイティブ型ジェランガム、カラギナン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、グァーガム、寒天及びペクチンからなる群から選択される一種以上である、請求項1に記載のゲル状飲食品。
  3. 嚥下促進剤が、香辛料抽出物、トウガラシ香料、カプサイシン、メントール及びエチル3−(p−メンタン−3−カルボキサミド)アセテートからなる群から選択される少なくとも一種以上である、請求項1又は2に記載のゲル状飲食品。
  4. 香辛料抽出物がトウガラシ抽出物、ジンジャー抽出物及びコショウ抽出物からなる群から選択される一種以上である、請求項3に記載のゲル状飲食品。
  5. 咀嚼又は嚥下機能低下者用のゲル状飲食品である、請求項1乃至4のいずれかに記載のゲル状飲食品。
  6. ゲル化剤及び嚥下促進剤を併用することを特徴とする、ゲル状飲食品の製造方法。

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