JP6114029B2 - 光起電力素子およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体接合を用いた光起電力素子およびその製造方法に関する。
近年、n型結晶シリコン基板の裏面に実質的に真性な非晶質シリコン膜(i型非晶質シリコン膜)を形成し、該i型非晶質シリコン膜の上に、p型非晶質シリコン膜とn型非晶質シリコン膜を形成し、さらに、p型非晶質シリコン膜とn型非晶質シリコン膜の上に、それぞれ、正電極と負電極が形成された構造を有する光起電力素子が提案されている(特許文献1参照)。
この光起電力素子は、n型結晶シリコン基板の主面側から受光し、n型結晶シリコン基板内で発電する。このときに発生する電力は、裏面側に設けられた正電極と負電極により外部に取り出すことができる。
特開2005−101151号公報
上記光起電力素子では、主面側に電極が存在しないため、全ての入射光がn型結晶シリコン基板へと入射し、発電効率の向上が期待される。しかしながら、上記光起電力素子では、p型非晶質シリコン膜とn型非晶質シリコン膜の形成において、それぞれ、メタルマスクによるパターニングを伴う真空成膜(プラズマCVD)を使っており、製造プロセスが複雑となり、製造コストの増大を招く結果となる。
本発明の目的は、入射光を最大限に活用でき、かつ、簡単な製造プロセスで製造が可能であり、かつ、製造コストおよび製造時間が低減された光起電力素子およびその製造方法を提供することである。
本明細書中における結晶系半導体には単結晶半導体および多結晶半導体が含まれるものとし、非晶質系半導体には非晶質半導体および微結晶半導体が含まれるものとする。また、真性の非晶質系半導体膜とは、不純物が意図的にドープされていない非晶質系半導体膜であり、半導体原料に本来的に含まれる不純物または製造過程において自然に混入する不純物を含む非晶質系半導体膜も含む。
第1の発明に係る光起電力素子の製造方法は、結晶系半導体の一面に真性の非晶質系半導体膜を形成する工程と、前記真性の非晶質系半導体膜の第1の領域に一導電型を示す不純物を含む第1のドーパント液を塗布する工程と、前記真性の非晶質系半導体膜の第2の領域に前記一導電型と異なる他導電型を示す不純物を含む第2のドーパント液を塗布する工程と、前記第1のドーパント液と前記第2のドーパント液を乾燥・熱処理して、前記真性の非晶質系半導体膜のみに不純物を拡散させ、それぞれ、第1の非晶質系半導体膜と第2の非晶質系半導体膜を形成する工程と、熱処理により固体化した第1のドーパント液と第2のドーパント液を除去する工程と、前記第1の領域上における前記第1の非晶質系半導体膜の領域に第1の電極を形成する工程と、前記第2の領域上における前記第2の非晶質系半導体膜の領域に第2の電極を形成する工程を備えるものである。
本発明に係る光起電力素子の製造方法においては、結晶系半導体の一面に真性の非晶質系半導体膜が形成され、該真性の非晶質系半導体膜に第1のドーパント液および第2のドーパント液がそれぞれ塗布され、乾燥・熱処理されることにより、一導電型を示す不純物を含む第1の非晶質系半導体膜と、他導電型を示す不純物を含む第2の非晶質系半導体膜が形成される。
さらに、第1の領域上における第1の非晶質系半導体膜の上に第1の電極が形成され、第2の領域上における第2の非晶質系半導体膜の上に第2の電極が形成される。この場合、塗布・乾燥・熱処理により第1の非晶質計半導体膜と第2の非晶質計半導体膜を形成することが可能であり、メタルマスクによるパターニングを伴う真空成膜(プラズマCVD)を使って第1の非晶質系半導体膜と第2の非晶質系半導体膜を形成する場合に比べて、製造プロセスが簡略化され、製造コストが低減される。
また、本発明に係る方法により製造された光起電力素子においては、結晶系半導体が他面側から入射した光は、電極等に反射されること無く結晶系半導体へと入射し、正孔および電子を発生する。これらの正孔と電子は、それぞれ、第1の非晶質系半導体膜・第1の電極、および、第2の非晶質系半導体膜・第2の電極を通って外部へ取り出される。第1の電極および第2の電極が結晶系半導体の一面側に設けられているので、結晶系半導体の他面側から入射する光は電極に遮られることがない。したがって、結晶系半導体の他面から受光することにより、入射光を最大限に活用することができる。
第2の発明に係る光起電力素子の製造方法は、結晶系半導体の一面に真性の非晶質系半導体膜を形成する工程と、前記真性の非晶質系半導体膜の第1の領域に一導電型を示す不純物を含む第1のドーパント液を塗布し、乾燥する工程と、前記真性の非晶質系半導体膜の第2の領域に前記一導電型と異なる他導電型を示す不純物を含む第2のドーパント液を、第1ドーパント液を覆うように塗布する工程と、前記第1のドーパント液と前記第2のドーパント液を乾燥・熱処理して、前記真性の非晶質系半導体膜に不純物を拡散させ、それぞれ、第1の非晶質系半導体膜と第2の非晶質系半導体膜を形成する工程と、熱処理により固体化した第1のドーパント液と第2のドーパント液を除去する工程と、前記第1の領域上における前記第1の非晶質系半導体膜の領域に第1の電極を形成する工程と、前記第2の領域上における前記第2の非晶質系半導体膜の領域に第2の電極を形成する工程を備えるものである。
この場合、第1の領域に第1のドーパント液を塗布し乾燥した後、第2のドーパント液を全面にスピンコート等により塗布することで、第2の領域に第2のドーパント液を塗布することができ、第2のドーパント液を第2の領域に従ったパターン状に塗布する必要がなくなるため、プロセスの簡略化が実現する。
また、本発明に係る方法により製造された光起電力素子においては、第1の発明の場合と同様に、結晶系半導体が他面側から入射した光は、電極等に反射されること無く結晶系半導体へと入射し、正孔および電子を発生する。これらの正孔と電子は、それぞれ、第1の非晶質系半導体膜・第1の電極、および、第2の非晶質系半導体膜・第2の電極を通って外部へ取り出される。第1の電極および第2の電極が結晶系半導体の一面側に設けられているので、結晶系半導体の他面側から入射する光は電極に遮られることがない。したがって、結晶系半導体の他面から受光することにより、入射光を最大限に活用することができる。
第3の発明に係る光起電力素子は、一面および他面を有する結晶系半導体と、前記結晶系半導体の前記一面に形成された真性の非晶質系半導体膜とを備え、前記真性の非晶質系半導体膜の第1の領域のみに一導電型を示す不純物が拡散された第1の非晶質系半導体膜が形成され、前記真性の非晶質系半導体膜の第2の領域のみに前記一導電型と異なる他導電型を示す不純物が拡散された第2の非晶質系半導体膜が形成され、前記第1の領域における前記第1の非晶質系半導体膜の上に第1の電極が形成され、前記第2の領域における前記第2の非晶質系半導体膜の上に第2の電極が形成され、前記第1の電極が電気的に接続された第1の集電極と、前記第2の電極が電気的に接続された第2の集電極が設けられたことを特徴とする光起電力素子である。この場合、結晶系半導体と非晶質系半導体が積層されることによりヘテロ接合が形成されることにより、開放電圧が大きくなり、集電極により効率良く電力を集めることが可能となり、光起電力素子の変換効率向上が実現する。
第4の発明に係る光起電力素子は、前記光起電力素子において、前記結晶系半導体の前記一面に形成された真性の非晶質系半導体膜が、結晶シリコンの一面に形成された真性の非晶質シリコン薄膜であることを特長とする光起電力素子である。
この場合、結晶シリコンと非晶質シリコン薄膜が積層され、第1の非晶質系半導体膜と第2の非晶質系半導体膜が形成されることによりヘテロ接合が形成されることにより、開放電圧が大きくなり、光起電力素子の変換効率向上が実現する。
第5の発明に係る光起電力素子は、前記光起電力素子において、前記結晶系半導体の前記一面に形成された真性の非晶質系半導体膜が、結晶シリコンの一面に順次形成された真性の非晶質シリコンカーボン薄膜と真性の非晶質シリコン薄膜であることを特長とする光起電力素子である。
この場合も、非晶質シリコン薄膜単層の場合と同様に、結晶シリコンと非晶質シリコンカーボン薄膜が積層され、第1の非晶質系半導体膜と第2の非晶質系半導体膜が形成されることによりヘテロ接合が形成されることにより、開放電圧が大きくなり、光起電力素子の変換効率向上が実現する。
第6の発明に係る光起電力素子は、前記結晶系半導体の他面の実質的に全面が光入射面であることを特徴とする光起電力素子である。
この場合、結晶系半導体の他面側から入射した光は、電極等に反射されること無く結晶系半導体へと入射し、正孔および電子を発生する。これらの正孔と電子は、それぞれ、第1の非晶質系半導体膜・第1の電極、および、第2の非晶質系半導体膜・第2の電極を通って外部へと、電力として取り出される。第1の電極および第2の電極が結晶系半導体の一面側に設けられているので、結晶系半導体の他面側から入射する光は電極に遮られることがない。したがって、結晶系半導体の他面から受光することにより、入射光を最大限に活用することができる。
第7の発明に係る光起電力素子は、前記結晶系半導体の他面上に反射防止膜をさらに備えたことを特徴とする光起電力素子である。
この場合、結晶系半導体の他面における光反射が低減され、結晶系半導体の他面側から入射した光は、表面反射されること無く結晶系半導体へと入射し、正孔および電子を発生する。これらの正孔と電子は、それぞれ、第1の非晶質系半導体膜・第1の電極、および、第2の非晶質系半導体膜・第2の電極を通って外部へ取り出される。したがって、結晶系半導体の他面から受光することにより、入射光を最大限に活用することができる。
第8の発明に係る太陽電池モジュールは、請求項3から請求項7に記載の光起電力素子を複数配置し、それぞれの光起電力素子を電気的に接続したことを特徴とする太陽電池モジュールである。
この場合、複数の光起電力素子を電気的に接続することで、太陽電池モジュールから大電力の出力を得ることができる。
第1の発明によれば、塗布・乾燥・熱処理により第1の非晶質系半導体膜と第2の非晶質系半導体膜を形成することが可能であり、フォトプロセスによるパターニングやメタルマスクを用いたパターニングによる真空成膜(プラズマCVD)を使って、第1の非晶質系半導体膜と第2の非晶質系半導体膜を形成する場合に比べて、製造プロセスが簡略化され、製造コストが低減される。
また、第1の電極および第2の電極が結晶系半導体の一面側に設けられているので、結晶系半導体の他面側から入射する光は電極に遮られることがない。したがって、結晶系半導体の他面から受光することにより、入射光を最大限に活用することができる。
第2の発明によれば、第1の領域に第1のドーパント液を塗布し乾燥した後、第2のドーパント液を全面にスピンコート等により塗布することで、第2の領域に第2のドーパント液を塗布することができ、第2のドーパント液を第2の領域に従ったパターン状に塗布する必要がなくなる。従って、第1の発明の効果に加えて、さらなるプロセスの簡略化が実現し、製造コストおよび製造時間が低減される。
また、第1の電極および第2の電極が結晶系半導体の一面側に設けられているので、結晶系半導体の他面側から入射する光は電極に遮られることがない。したがって、結晶系半導体の他面から受光することにより、入射光を最大限に活用することができる。
第3の発明に係る光起電力素子においては、結晶系半導体と非晶質系半導体が積層されることによりヘテロ接合が形成されることにより、開放電圧が大きくなり、光起電力素子の変換効率向上が実現する。
第4の発明に係る光起電力素子においては、結晶シリコンと非晶質シリコン薄膜が積層されることによりヘテロ接合が形成され、開放電圧が大きくなり、光起電力素子の変換効率向上が実現する。
第5の発明に係る光起電力素子においては、結晶シリコンと非晶質シリコンカーボン薄膜が積層されることによりヘテロ接合が形成され、開放電圧が大きくなり、光起電力素子の変換効率向上が実現する。
第6の発明に係る光起電力素子においては、結晶系半導体の他面側から入射した光は、電極等に反射されること無く結晶系半導体へと入射し、正孔および電子を発生する。これらの正孔と電子は、それぞれ、第1の非晶質系半導体膜・第1の電極、および、第2の非晶質系半導体膜・第2の電極を通って外部へ取り出される。第1の電極および第2の電極が結晶系半導体の一面側に設けられているので、結晶系半導体の他面側から入射する光は電極に遮られることがない。したがって、結晶系半導体の他面から受光することにより、入射光を最大限に活用することができる。
第7の発明に係る光起電力素子においては、結晶系半導体の他面における光反射が低減され、結晶系半導体の他面側から入射した光は、表面反射されること無く結晶系半導体へと入射し、正孔および電子を発生する。これらの正孔と電子は、それぞれ、第1の非晶質系半導体膜・第1の電極、および、第2の非晶質系半導体膜・第2の電極を通って外部へ取り出される。したがって、結晶系半導体の他面から受光することにより、入射光を最大限に活用することができる。
第8の発明に係る太陽電池モジュールにおいては、複数の光起電力素子を電気的に接続されることで、太陽電池モジュールから大電力の出力を得ることができる。
本発明に係る光起電力素子の裏面を示す平面図である。 本発明に係る光起電力素子の構造を示す模式的断面図である。 第1の実施の形態に係る光起電力素子の形成プロセスである。 第2の実施の形態に係る光起電力素子の形成プロセスである。 第3の実施の形態に係る光起電力素子の形成プロセスである。 第4の実施の形態に係る太陽電池モジュールの平面図である。 第4の実施の形態に係る太陽電池モジュールの断面図である。 第4の実施の形態に係る他の太陽電池モジュールの平面図である。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の一実施の形態について説明する。
図1は本実施の形態に係る光起電力素子の裏面を示す平面図であり、図2は本実施の形態に係る光起電力素子の構造を示す模式的断面図である。
図1に示すように、光起電力素子は正方形状のn型単結晶シリコン基板1を有する。例えば、一辺の長さが15cmの正方形のn型単結晶シリコン基板1を基板としている。光起電力素子の裏面には、複数のP電極5および複数のN電極4が形成されている。P電極5およびN電極4は、光起電力素子上に平行に、かつ、交互に並んでいる。また、光起電力素子の裏面のP電極5とN電極4の端部に、それぞれP集電極3とN集電極2が、P電極5とN電極4に直行する方向に延びるように設けられている。
P電極5およびN電極4のそれぞれに対応して、P集電極3とN集電極2が設けられている。P集電極3はP電極5に電気的に接続されており、N集電極2はN電極4に電気的に接続されている。
次に、図2に示すように、n型単結晶シリコン基板1の表面(図中下側面)には、凹凸状のテクスチャー構造が形成されており、i型非晶質シリコン膜10からなるパッシベーション層と、窒化シリコン11からなる反射防止層が順に形成されている。
n型単結晶シリコン基板1の裏面(図中上側面)には、i型非晶質シリコン膜6が形成されており、i型非晶質シリコン膜6の第1の領域には、p型不純物が拡散されたp型非晶質シリコン層9が形成されている。また、i型非晶質シリコン膜6の第2の領域には、n型不純物が拡散されたn型非晶質シリコン層8が形成されている。
また、i型非晶質シリコン膜6、p型非晶質シリコン層9、および、n型非晶質シリコン層8の上には酸化シリコン等からなる絶縁膜7が形成され、絶縁膜7に形成された開口部12,13を介して、p型非晶質シリコン層9に電気的に接続するP電極5と、n型非晶質シリコン層8に電気的に接続するN電極4が形成されている。
本発明の第1の実施の形態においては、凹凸状のテクスチャー構造と窒化シリコン11からなる反射防止層が設けられることにより、n型単結晶シリコン基板1の表面から入射する光の反射が抑制され、入射光を効率良く発電に寄与させることができる。
また、n型単結晶シリコン基板1の表面にi型非晶質シリコン膜10を形成することにより、n型単結晶シリコン基板1の表面に存在する界面準位が低減され、入射光により励起された電子とホールの再結合が抑制され、裏面電極に到達する電子とホールが増大することにより、P電極5とN電極4から効率良く電力を取りだすことができる。
ここで、n型単結晶シリコン基板1の表面のi型非晶質シリコン膜10は、裏面の電極から離れた位置に存在するため、省略することも可能である。i型非晶質シリコン膜10を省略することでプロセスが簡略化され低コストが可能になるというメリットがある。ただし、i型非晶質シリコン膜10を省略した場合、再結合が増加し発電量が若干低下するというデメリットが存在する。
発電に寄与する接合は、n型単結晶シリコン基板1とp型非晶質シリコン層9の間に存在する接合であるが、n型単結晶シリコン基板1に直接p型非晶質シリコン層9を形成すると、電子とホールの再結合の原因となる界面準位が多数発生することが知られている。本実施の形態においては、n型単結晶シリコン基板1とp型非晶質シリコン層9との間にi型非晶質シリコン膜6が存在しており、界面準位の発生が抑制される。その結果、入射光により励起された電子とホールの再結合が抑制され、P電極5とN電極4から効率良く電力を取りだすことができる。
次に、図3を用いて、第1の実施の形態の光起電力素子の製造方法を説明する。ここで、表面側のテクスチャー構造やi型非晶質シリコン膜10と窒化シリコン11は、図示していないが、本プロセスの事前に形成されているものとする。また、裏面側の構造体を全て形成した後に、表面側のテクスチャー構造やi型非晶質シリコン膜10と窒化シリコン11を形成してもよい。
最初に、図3(a)に示すように、SiHガスおよびHガスを用いたプラズマCVD法により、板厚200μmのn型単結晶シリコン基板1の裏面に、膜厚10nmのi型非晶質シリコン膜6を形成する。
ここで、i型非晶質シリコン膜6の膜厚は、5nm以上40nm以下であることが望ましい。i型非晶質シリコン膜6が5nmより薄い膜厚の場合、適正な膜厚でn型ドーパントとp型ドーパントを加熱拡散することができなくなる。一方、i型非晶質シリコン膜6が40nmより厚い膜厚の場合、i型非晶質シリコン膜6を1nm〜5nm残して、n型ドーパントとp型ドーパントを加熱拡散することが必要となり、加熱拡散のための時間が長くなり、プロセス時間が長くなることによりコストアップに繋がる。
次に、図3(b)に示すように、n型ドーパントを含有するn型ドーパント塗布層14とp型ドーパントを含有するp型ドーパント塗布層15を形成する。まず、n型ドーパントを含有するn型ドーパント塗布液をスクリーン印刷により、i型非晶質シリコン膜6上の第1の領域に塗布し加熱乾燥することでn型ドーパント塗布層14を形成し、引き続き、p型ドーパントを含有するp型ドーパント塗布液をスクリーン印刷によりi型非晶質シリコン膜6上の第2の領域に塗布し加熱乾燥することでp型ドーパント塗布層15を形成する。n型ドーパント塗布層14とp型ドーパント塗布層15の形成順序は逆でも良い。
ここで、n型ドーパント塗布層14とp型ドーパント塗布層15の膜厚は、それぞれ、0.1μm以上5μm以下であることが望ましい。ドーパント層の膜厚が0.1μmより薄くなると、塗布層を安定して形成することができなくなる。また、5μmより厚くなると、塗布すべきドーパント液の量が増えコストアップにつながる。
次に、図3(c)に示すように、n型ドーパント塗布層14とp型ドーパント塗布層15が形成された状態で加熱することにより、n型ドーパントとp型ドーパントをi型非晶質シリコン膜6の中に拡散させることで、拡散の行われていないi型非晶質シリコン膜6の膜厚が1nm以上7nm以下となるように、n型非晶質シリコン層8とp型非晶質シリコン層9を形成する。
i型非晶質シリコン層6が1nmより薄くなると、部分的にn型非晶質シリコン層8とp型非晶質シリコン層9がn型単結晶シリコン基板に接触し、開放電圧の低下を発生する。また、i型非晶質シリコン膜6が7nmより厚くなると、直流抵抗が増加し短絡電流の低下につながる。
次に、図3(d)に示すように、n型ドーパント塗布層14とp型ドーパント塗布層15を剥離液等により除去することで、n型単結晶シリコン基板1の裏面に、膜厚1nm以上7nm以下のi型非晶質シリコン膜6を介して、n型非晶質シリコン層8とp型非晶質シリコン層9を有する裏面構造が形成される。
ここで、n型ドーパント塗布層14とp型ドーパント塗布層15としては、以下のドーパント液を塗布・乾燥した後、加熱焼成して形成することが望ましい。例えば、酸化リンP微粒子とSiO微粒子を有機溶媒で混合したn型ドーパント液、酸化ボロンB微粒子やAl微粒子とSiO微粒子を有機溶媒で混合したp型ドーパント液を用いて、それぞれのドーパント層を形成することが可能である。
また、水素化ポリシラン化合物、シクロペンタシラン、水素化鎖状シラン化合物、水素化環状シラン化合物、水素化かご状シラン化合物等のシラン高分子に、酸化リン微粒子やリン酸等のリン化合物を混ぜたn型ドーパント液、及び、上記シラン高分子に酸化ボロン微粒子やホウ酸等のボロン化合物を混ぜたp型ドーパント液を用いて、それぞれのドーパント層を形成することが可能である。また、上記シラン化合物にポリシロキサン等のシロキサン骨格を有するシロキサン化合物を混合した液体に、リン化合物やボロン化合物を混ぜることによっても、ドーパント液として使用することが可能である。
次に、図3(e)に示すように、電極を形成するためN貫通孔12,P貫通孔13をそれぞれ有する絶縁膜7を形成する。該絶縁膜7のN貫通孔12とP貫通孔13は、メタルマスクを用いた真空成膜技術、フォトプロセスを用いたエッチング技術、レーザパターニングによる除去技術等を用いることにより形成される。また、シロキサン化合物やSiO微粒子を含有した液状ペーストをスクリーン印刷により印刷塗布して乾燥させることにより、N貫通孔12とP貫通孔13を有する絶縁膜7を形成することが可能である。ここで、N貫通孔12とP貫通孔13は、複数の円形貫通孔としても良いし、n型非晶質シリコン層とp型非晶質シリコン層と平行に設けられた直線状貫通孔であってもよい。
最後に、図3(f)に示すように、n型非晶室シリコン層8とp型非晶室シリコン層9上に、それぞれ、N貫通孔12とP貫通孔13を介して、N電極4とP電極5を形成する。N電極5とP電極4は、導電性を有する透明導電膜または金属膜であり、銀ペースト等のスクリーン印刷技術、メタルマスクを用いた真空成膜技術、フォトプロセスを用いたエッチング技術、レーザパターニングによる除去技術等を用いることにより形成される。また、N電極5とP電極4を、ITO等の透明導電膜とAg薄膜等の金属膜の2層構造にすることが望ましい。ITO等の透明導電膜を設けることにより、不要な金属の拡散が抑制される。さらに、N電極5とP電極4に対してCu等の金属を電鋳し、その電気抵抗を下げることで、電力ロスを抑制することが可能である。
(第2の実施の形態)
以下、本発明の一実施の形態について説明する。
図4は、本発明の第2の実施の形態の光起電力素子の製造方法を説明する図である。ここで、表面側のテクスチャー構造やi型非晶質シリコン膜10と窒化シリコン11は、図示していないが、本プロセスの事前に形成されているものとする。また、裏面側の構造体を全て形成した後に、表面側のテクスチャー構造やi型非晶質シリコン膜10と窒化シリコン11を形成してもよい。
最初に、図3(a)と同様に、図4(a)に示すように、SiHガスおよびHガスを用いたプラズマCVD法により、板厚200μmのn型単結晶シリコン基板1の裏面に、膜厚10nmのi型非晶質シリコン膜6を形成する。
次に、図4(b)に示すように、n型ドーパントを含有するn型ドーパント塗布層14とp型ドーパントを含有するp型ドーパント塗布層15を形成する。まず、n型ドーパントを含有するn型ドーパント塗布液をスクリーン印刷によりi型非晶質シリコン膜6上の第1の領域に塗布し加熱乾燥することでn型ドーパント塗布層14を形成し、引き続き、p型ドーパントを含有するp型ドーパント塗布液を、n型ドーパント塗布層14を覆うように、i型非晶質シリコン膜6の表面全面に塗布し加熱乾燥することでp型ドーパント塗布層15を形成する。
図4(c)〜(f)のプロセスは、図3(c)〜(f)と同様なプロセスである。このような構造においては、n型非晶質シリコン層8とp型非晶質シリコン層9が薄いため、図面横方向へ電流リークは発生せず、光起電力素子として動作する。
また、図3に示す光起電力素子においては、n型ドーパント塗布層14とp型ドーパント塗布層15を、それぞれ、スクリーン印刷により形成しており、少なくとも2回のスクリーン印刷が必要であったが、図4に示す第2の実施の形態においては、n型ドーパント塗布層14をスクリーン印刷により形成した後、p型ドーパント塗布層15を全面塗布することで、塗布層の形成が完了し、スクリーン印刷の回数を1回に減らすことが可能となり、プロセスの簡略化によるコストダウンが実現する。
(第3の実施の形態)
以下、本発明の一実施の形態について説明する。
図5は、本発明の第3の実施の形態の光起電力素子の製造方法を説明する図である。ここで、表面側のテクスチャー構造やi型非晶質シリコン膜10と窒化シリコン11は、図示していないが、本プロセスの事前に形成されているものとする。また、裏面側の構造体を全て形成した後に、表面側のテクスチャー構造やi型非晶質シリコン膜10と窒化シリコン11を形成してもよい。
最初に、図5(a)に示すように、SiHガス、CHガスおよびHガスを用いたプラズマCVD法により、板厚200μmのn型単結晶シリコン基板1の裏面にi型非晶質シリコンカーボン膜16を形成する。引き続き、SiHガスおよびHガスを用いたプラズマCVD法により、i型非晶質シリコンカーボン膜16上にi型非晶質シリコン膜17を形成する。膜厚は4nm以上10nm以下が望ましい。
ここで、i型非晶質シリコンカーボン膜16の膜厚は、0.5nm以上4nm以下が望ましい。また、i型非晶質シリコン膜17の膜厚は、5nm以上36nm以下であることが望ましい。i型非晶質シリコン膜17が5nmより薄い膜厚の場合、適正な膜厚でn型ドーパントとp型ドーパントを加熱拡散することができなくなる。一方、i型非晶質シリコン膜17が36nmより厚い膜厚の場合、n型ドーパントとp型ドーパントを加熱拡散するための時間が長くなり、プロセス時間が長くなることによりコストアップに繋がる。
図5(b)〜(f)のプロセスは、図3(b)〜(f)と同様なプロセスである。
第3の実施の形態においては、n型単結晶シリコン1とi型非晶質シリコンカーボン膜16とp型非晶質シリコン膜9が積層されることによりヘテロ接合が形成され、i型非晶質シリコン膜のみを用いた場合と同様に開放電圧が大きくなり、光起電力素子の変換効率向上が実現する。また、第3の実施の形態においては、第2の実施の形態と同様なドーパント塗布プロセスを用いることも可能である。
(第4の実施の形態)
図6と図7を用いて本発明の第4の実施の形態について説明する。
第4の実施の形態は、第1〜第3の実施の形態に従って作成された複数の光起電力素子18を電気的に接続した太陽電池モジュールの構造に関するものである。 図6は、第4の実施の形態の太陽電池モジュールの平面図を示し、図7は、図6のAA断面図を示している。
第4の実施の形態の太陽電池モジュールは、複数の光起電力素子18、モジュール正極21とモジュール負極22とが接続コネクタ20で接続された発電構造体の両面に、第1の封止樹脂シート24と第2の封止樹脂シート25を配し、更に透明モジュール基板23と保護シート26とで挟み込み、真空ラミネート処理により封止することで形成される。
第1の封止樹脂シート24と第2の封止樹脂シート25としては、エチレン酢酸ビニルポリマー樹脂シートや熱可塑性ポリウレタン樹脂シートを用い、透明モジュール基板23としては、透明ガラス基板や透明プラスチック基板を用い、保護シート26としては、フッ素樹脂シートやPET樹脂シートを用いることが望ましい。
図6に示す構成のモジュール19においては、全ての光起電力素子18のP集電極3とN集電極2を同じ向きに並べ、図面横方向の光起電力素子18を接続コネクタ20で電気的に接続し、両端の光起電力素子18をそれぞれモジュール正極21とモジュール負極19に電気的に接続することで直列接続とし、図面縦方向に並ぶ光起電力素子18についても同様な直列接続とすることで、5枚の光起電力素子18を直列接続した光起電力素子群6列を並列接続して、モジュール正極21とモジュール負極22から大電力を取りだすことが可能となる。
また、図8に示す構成でモジュール19を構成することも可能である。図8に示すモジュール19においては、各列に設置される光起電力素子18のP集電極3とN集電極2の設置される向きが一列ごとに逆向きに設置される。すなわち、最上列の光起電力素子18は左側にP集電極が、右側にN集電極が来るように配置され、2列目の光起電力素子18は、左側にN集電極が、右側にP集電極が来るように配置され、列ごとに配置される向きが逆向きとされる。次に、各列の起電力素子18は接続コネクタ20により電気的に直列に接続される。各列の端部の光起電力素子18は、端部コネクタ29により電気的に接続され、図面左端上の光起電力素子18がモジュール正極27に接続され、図面左端下の光起電力素子18がモジュール負極28に接続される。
この場合、全ての光起電力素子18が電気的に直列接続されることになり、図6の場合に比べて高電圧かつ低電流の出力がモジュール正極27とモジュール負極28から出力されることになり、低電流であることから電流損失の少ない高変換効率なモジュール19とすることが可能である。
以下の実施例1では、図3に示すプロセスに従って光起電力素子を作製した。
表面側にテクスチャー構造、i型非晶質シリコン膜10と窒化シリコン11を有する、厚さ150μmのn型単結晶シリコン基板1の裏面に、膜厚10nmのi型非晶質シリコン膜4を形成し、n型ドーパント塗布層14とp型ドーパント塗布層15とを、それぞれ、スクリーン印刷法により形成した。
n型ドーパント塗布層14は、水素化ポリシラン40体積%とポリシロキサン40体積%とリン酸20体積%を混合したn型ドーパント液を、さらに有機溶媒で粘度調整し、スクリーン印刷法でパターン状に塗布し、150℃の温度にて乾燥することにより形成した。
また、n型ドーパント塗布層14形成後、水素化ポリシラン40体積%とポリシロキサン40体積%とホウ酸20体積%を混合したp型ドーパント液を、スクリーン印刷法でパターン状に塗布し、150℃の温度にて乾燥することにより、p型ドーパント塗布層15を形成した。
次に、300℃の温度に保持することにより、n型ドーパント塗布層14とp型ドーパント塗布層15のドーパントをi型非晶質シリコン膜6へと拡散させ、n型非晶質シリコン層8とp型非晶質シリコン層9を形成した。
次に、n型ドーパント塗布層14とp型ドーパント塗布層15をフッ酸によりエッチング除去した後、SiOからなる絶縁膜7をスパッタリングにより裏面全面に形成し、パルスレーザ照射によるパターニングを用いて、N貫通孔12とP貫通孔13を、それぞれ、形成した。最後に、N電極4とP電極5に対応するパターンを有するメタルマスクを裏面に位置合わせして取りつけ、ITOからなる透明導電膜とAgからなる金属膜とを連続してスパッタリング成膜を行うことにより、N電極4とP電極5、および、N集電極2とP集電極5を形成した。
以上のようにして完成した光起電力素子のN集電極2とP集電極5に豆電球を接続し、該光起電力素子に太陽光を照射したところ、豆電球が発光し、本発明の方法で作成された光電変換素子が太陽電池として発電可能であることを確認した。
以下の実施例2では、図4に示すプロセスに従って光起電力素子を作製した。
実施例2においては、実施例1の場合とp型ドーパント塗布層15の形成方法が異なっており、実施例1と同様に、n型ドーパント塗布層14を形成した後、水素化ポリシラン40体積%とポリシロキサン40体積%とホウ酸20体積%を混合したp型ドーパント液を裏面全面に塗布し、その後、300℃の温度でドーパントの拡散を行った。拡散以降のプロセスは、実施例1と同じプロセスとした。
以上のようにして完成した光起電力素子のN集電極2とP集電極5に豆電球を接続し、該光起電力素子に太陽光を照射したところ、豆電球が発光し、本発明の方法で作成された光電変換素子が太陽電池として発電可能であることを確認した。
この場合、n型非晶室シリコン層8とp型非晶室シリコン層9が、接しているためリーク電流が発生することになるが、n型非晶室シリコン層8とp型非晶室シリコン層9の膜厚が薄いため、リーク電流が発生せず、豆電球が発光したものと思われる。
以下の実施例3では、図5に示すプロセスに従って光起電力素子を作成し、出力特性を測定した。
実施例3においては、実施例1の膜厚15nmのi型非晶質シリコン膜4の代わりに、膜厚2nmのi型非晶質シリコンカーボン膜16と、膜厚8nmのi型非晶質シリコン膜17を形成した。それ以外のプロセスについては実施例1と同じプロセスとした。
以上のようにして完成した光起電力素子のN集電極2とP集電極5に豆電球を接続し、該光起電力素子に太陽光を照射したところ、豆電球が発光し、本発明の方法で作成された光電変換素子が太陽電池として発電可能であることを確認した。
以上のように、本発明に係る光起電力素子の製造方法においては、製造コストが低減される。したがって、本発明に係る光起電力素子の製造方法は、半導体接合を用いた光起電力素子を製造する用途に適している。
1 n型単結晶シリコン基板
2 N集電極
3 P集電極
4 N電極
5 P電極
6 i型非晶質シリコン膜
7 酸化シリコン
8 n型非晶質シリコン膜
9 p型非晶質シリコン膜
10 i型非晶質シリコン膜
11 窒化シリコン膜
12 N貫通孔
13 P貫通孔
14 n型ドーパント塗布層
15 p型ドーパント塗布層
16 i型非晶質シリコンカーボン膜
17 i型非晶質シリコン膜
18 光起電力素子
19 太陽電池モジュール
20 接続コネクタ
21 モジュール正極
22 モジュール負極
23 モジュール基板
24 第1の封止樹脂
25 第2の封止樹脂
26 保護シート
27 モジュール正極
28 モジュール負極
29 端部コネクタ

Claims (8)

  1. 結晶系半導体の一面に真性の非晶質系半導体膜を形成する工程と、
    前記真性の非晶質系半導体膜の第1の領域に一導電型を示す不純物を含む第1のドーパント液を塗布する工程と、
    前記真性の非晶質系半導体膜の第2の領域に前記一導電型と異なる他導電型を示す不純物を含む第2のドーパント液を塗布する工程と、
    前記第1のドーパント液と前記第2のドーパント液を乾燥・熱処理して、前記真性の非晶質系半導体膜のみに不純物を拡散させ、それぞれ、第1の非晶質系半導体膜と第2の非晶質系半導体膜を形成する工程と、
    熱処理により固体化した第1のドーパント液と第2のドーパント液を除去する工程と、
    前記第1の領域上における前記第1の非晶質系半導体膜の領域に第1の電極を形成する工程と、
    前記第2の領域上における前記第2の非晶質系半導体膜の領域に第2の電極を形成する工程を備えたことを特徴とする光起電力素子の製造方法。
  2. 結晶系半導体の一面に真性の非晶質系半導体膜を形成する工程と、
    前記真性の非晶質系半導体膜の第1の領域に一導電型を示す不純物を含む第1のドーパント液を塗布し、乾燥する工程と、
    前記真性の非晶質系半導体膜の第2の領域に前記一導電型と異なる他導電型を示す不純物を含む第2のドーパント液を、第1ドーパント液を覆うように塗布する工程と、
    前記第1のドーパント液と前記第2のドーパント液を乾燥・熱処理して、前記真性の非晶質系半導体膜に不純物を拡散させ、それぞれ、第1の非晶質系半導体膜と第2の非晶質系半導体膜を形成する工程と、
    熱処理により固体化した第1のドーパント液と第2のドーパント液を除去する工程と、
    前記第1の領域上における前記第1の非晶質系半導体膜の領域に第1の電極を形成する工程と、
    前記第2の領域上における前記第2の非晶質系半導体膜の領域に第2の電極を形成する工程を備えたことを特徴とする光起電力素子の製造方法。
  3. 一面および他面を有する結晶系半導体と、
    前記結晶系半導体の前記一面に形成された真性の非晶質系半導体膜とを備え、
    前記真性の非晶質系半導体膜の第1の領域のみに一導電型を示す不純物が拡散された第1の非晶質系半導体膜が形成され、
    前記真性の非晶質系半導体膜の第2の領域のみに前記一導電型と異なる他導電型を示す不純物が拡散された第2の非晶質系半導体膜が形成され、
    前記第1の領域における前記第1の非晶質系半導体膜上に第1の電極が形成され、
    前記第2の領域における前記第2の非晶質系半導体膜上に第2の電極が形成され、
    前記第1の電極が電気的に接続された第1の集電極と、前記第2の電極が電気的に接続された第2の集電極が設けられたことを特徴とする光起電力素子。
  4. 請求項3記載の光起電力素子において、前記結晶系半導体の前記一面に形成された真性の非晶質系半導体膜が、結晶シリコンの一面に形成された真性の非晶質シリコン薄膜であることを特長とする光起電力素子。
  5. 請求項3記載の光起電力素子において、前記結晶系半導体の前記一面に形成された真性の非晶質系半導体膜が、結晶シリコンの一面に順次形成された真性の非晶質シリコンカーボン薄膜と真性の非晶質シリコン薄膜であることを特長とする光起電力素子。
  6. 請求項3記載の光起電力素子において、前記結晶系半導体の他面の実質的に全面が光入射面であることを特徴とする光起電力素子。
  7. 請求項3記載の光起電力素子において、前記結晶系半導体の他面上に反射防止膜をさらに備えたことを特徴とする光起電力素子。
  8. 請求項3から請求項7に記載の光起電力素子を複数配置し、それぞれの光起電力素子を電気的に接続したことを特徴とする太陽電池モジュール。
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