JP2017059763A - 光電変換素子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】向上したパッシベーション特性を有する光電変換素子を提供する。【解決手段】光電変換素子1は、半導体基板11の第2の表面11b上に設けられたトンネル誘電体層20と、トンネル誘電体層20上に設けられるとともに、i型を有する第1の非晶質半導体層15と、トンネル誘電体層20上に設けられるとともに、第1の導電型を有する第1の非晶質半導体領域16と、トンネル誘電体層20上に設けられるとともに、第1の導電型と異なる第2の導電型を有する第2の非晶質半導体領域17とを備える。第1の非晶質半導体領域16は第1の導電型を有する第1の不純物を含む。第2の非晶質半導体領域17は第2の導電型を有する第2の不純物を含む。第1の非晶質半導体層15、第1の非晶質半導体領域16及び第2の非晶質半導体領域17は、連続して延在する1つの層を構成する。【選択図】図2

Description

本発明は、光電変換素子及びその製造方法に関する。
太陽光などの光エネルギーを電気エネルギーに変換する光電変換素子が知られている(たとえば特許文献1参照)。
特開2012−28718号公報
しかし、特許文献1に記載の光電変換素子は、十分なパッシベーション特性を有していない。本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、向上したパッシベーション特性を有する光電変換素子及びその製造方法を提供することである。
本発明の光電変換素子は、第1の表面と第1の表面と反対側の第2の表面とを有する半導体基板と、第2の表面上に設けられたトンネル誘電体層と、トンネル誘電体層上に設けられるとともに、i型を有する第1の非晶質半導体層と、トンネル誘電体層上に設けられるとともに、第1の導電型を有する第1の非晶質半導体領域と、トンネル誘電体層上に設けられるとともに、第1の導電型と異なる第2の導電型を有する第2の非晶質半導体領域とを備える。第1の非晶質半導体領域は第1の導電型を有する第1の不純物を含む。第2の非晶質半導体領域は第2の導電型を有する第2の不純物を含む。第1の非晶質半導体層、第1の非晶質半導体領域及び第2の非晶質半導体領域は、連続して延在する1つの層を構成する。
本発明の光電変換素子の製造方法は、第1の表面と第1の表面と反対側の第2の表面とを有する半導体基板の第2の表面上にトンネル誘電体層を形成することと、トンネル誘電体層上に、i型を有する第1の非晶質半導体層を形成することと、第1の非晶質半導体層内に第1の導電型を有する第1の非晶質半導体領域を形成することと、第1の非晶質半導体層内に第1の導電型と異なる第2の導電型を有する第2の非晶質半導体領域を形成することとを備える。第1の非晶質半導体層内に第1の非晶質半導体領域を形成することは、第1の非晶質半導体層の第1の部分に第1の導電型を有する第1の不純物をドーピングすることを含む。第1の非晶質半導体層内に第2の非晶質半導体領域を形成することは、第1の部分と異なる第1の非晶質半導体層の第2の部分に第2の導電型を有する第2の不純物をドーピングすることを含む。
本発明の光電変換素子によれば、向上したパッシベーション特性を有する光電変換素子を提供することができる。
本発明の光電変換素子の製造方法によれば、向上したパッシベーション特性を有する光電変換素子の製造方法を提供することができる。
実施の形態1から実施の形態6に係る光電変換素子の概略平面図である。 実施の形態1から実施の形態3に係る光電変換素子の、図1に示す断面線II−IIにおける概略断面図である。 実施の形態1から実施の形態6に係る光電変換素子の製造方法における一工程を示す概略断面図である。 実施の形態1から実施の形態6に係る光電変換素子の製造方法における、図3に示す工程の次工程を示す概略断面図である。 実施の形態1から実施の形態6に係る光電変換素子の製造方法における、図4に示す工程の次工程を示す概略断面図である。 実施の形態1から実施の形態6に係る光電変換素子の製造方法における、図5に示す工程の次工程を示す概略断面図である。 実施の形態1から実施の形態6に係る光電変換素子の製造方法における、図6に示す工程の次工程を示す概略断面図である。 実施の形態1から実施の形態6に係る光電変換素子の製造方法における、図7に示す工程の次工程を示す概略断面図である。 実施の形態1に係る光電変換素子の製造方法における、図8に示す工程の次工程を示す概略断面図である。 実施の形態1に係る光電変換素子の製造方法における、図9に示す工程の次工程を示す概略断面図である。 実施の形態2及び実施の形態5に係る光電変換素子の製造方法における、図8に示す工程の次工程を示す概略断面図である。 実施の形態2に係る光電変換素子の製造方法における、図11に示す工程の次工程を示す概略断面図である。 実施の形態3に係る光電変換素子の製造方法における、図8に示す工程の次工程を示す概略断面図である。 実施の形態3に係る光電変換素子の製造方法における、図13に示す工程の次工程を示す概略断面図である。 実施の形態4から実施の形態6に係る光電変換素子の、図1に示す断面線XV−XVにおける概略断面図である。 実施の形態4に係る光電変換素子の製造方法における、図8に示す工程の次の工程を示す概略断面図である。 実施の形態4に係る光電変換素子の製造方法における、図16に示す工程の次の工程を示す概略断面図である。 実施の形態5に係る光電変換素子の製造方法における、図11に示す工程の次工程を示す概略断面図である。 実施の形態6に係る光電変換素子の製造方法における、図8に示す工程の次工程を示す概略断面図である。 実施の形態6に係る光電変換素子の製造方法における、図19に示す工程の次工程を示す概略断面図である。 実施の形態7及び実施の形態8に係る光電変換素子の概略平面図である。 実施の形態7に係る光電変換素子の、図21に示す断面線XXII−XXIIにおける概略断面図である。 実施の形態8に係る光電変換素子の、図21に示す断面線XXIII−XXIIIにおける概略断面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、同一の構成には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1及び図2を参照して、実施の形態1に係る光電変換素子1を説明する。
本実施の形態の光電変換素子1は、半導体基板11と、トンネル誘電体層20と、第1の非晶質半導体層15と、第1の非晶質半導体領域16と、第2の非晶質半導体領域17と、第1の電極18と、第2の電極19とを主に備える。
半導体基板11は、n型またはp型の半導体基板であってもよい。本実施の形態では、半導体基板11として、n型単結晶シリコン基板が用いられている。半導体基板11は、第1の表面11aと、第1の表面11aと反対側の第2の表面11bと、第1の表面11aと第2の表面11bとを接続する第1の側面11cと、第1の表面11aと第2の表面11bとを接続するとともに第1の側面11cと反対側に位置する第2の側面11dとを有している。半導体基板11の第1の表面11aは、光の入射面であってもよい。半導体基板11の第1の表面11a及び第2の表面11bは、第1の方向(例えば、x方向)と、第1の方向(例えば、x方向)と交差する第2の方向(例えば、y方向)とに延在する。半導体基板11の厚さ方向は、第1の方向(例えば、x方向)及び第2の方向(例えば、y方向)と交差する第3の方向(例えば、z方向)である。
トンネル誘電体層20は、半導体基板11の少なくとも第2の表面11b上に設けられる。特定的には、トンネル誘電体層20は、半導体基板11の第2の表面11bに接してもよい。トンネル誘電体層20は、酸化シリコン層のようなパッシベーション特性を有する誘電体層である。トンネル誘電体層20は、半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアが半導体基板11の第2の表面11bにおいて再結合することを抑制することができる。トンネル誘電体層20は、光電変換素子1のパッシベーション特性を向上させることができる。また、トンネル誘電体層20は、半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアを、第1の非晶質半導体領域16及び第2の非晶質半導体領域17にトンネルさせる。そのため、半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアを効率的に収集することができる。
トンネル誘電体層20は、0.2nm以上5.0nm以下、好ましくは0.5nm以上3.0nm以下の厚さを有してもよい。トンネル誘電体層20の厚さは、第3の方向(例えば、z方向)におけるトンネル誘電体層20の長さであってもよい。0.2nm以上、好ましくは0.5nm以上の厚さを有するトンネル誘電体層20は、光電変換素子1のパッシベーション特性をさらに向上させることができる。5.0nm以下、好ましくは3.0nm以下の厚さを有するトンネル誘電体層20は、半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアを、第1の非晶質半導体領域16及び第2の非晶質半導体領域17にさらに効率的にトンネルさせることができる。そのため、半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアをさらに効率的に収集することができる。
トンネル誘電体層20は、半導体基板11の第1の表面11a上にさらに設けられていてもよい。そのため、半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアが、半導体基板11の第1の表面11aにおいて再結合することを抑制することができる。トンネル誘電体層20は、半導体基板11の第1の側面11c及び第2の側面11d上にさらに設けられていてもよい。そのため、半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアが、半導体基板11の第1の側面11c及び第2の側面11dにおいて再結合することを抑制することができる。
本実施の形態の光電変換素子1は、トンネル誘電体層20上に、i型を有する第1の非晶質半導体層15を備える。第1の非晶質半導体領域16とトンネル誘電体層20との間及び第2の非晶質半導体領域17とトンネル誘電体層20との間に、i型を有する第1の非晶質半導体層15が設けられてもよい。特定的には、第1の非晶質半導体層15は、トンネル誘電体層20と接してもよい。第1の非晶質半導体領域16と第2の非晶質半導体領域17とが交互に配列される第1の方向(例えば、x方向)において、第1の非晶質半導体領域16と第2の非晶質半導体領域17との間に第1の非晶質半導体層15が存在してもよい。第1の導電型を有する第1の非晶質半導体領域16と第2の導電型を有する第2の非晶質半導体領域17とは、第1の非晶質半導体領域16と第2の非晶質半導体領域17とが交互に配列される第1の方向(例えば、x方向)において、i型を有する第1の非晶質半導体層15によって分離されてもよい。本実施の形態では、第1の非晶質半導体層15として、i型の非晶質シリコン膜が用いられている。i型を有する第1の非晶質半導体層15は、半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアが半導体基板11の第2の表面11bにおいて再結合することを抑制することができる。i型を有する第1の非晶質半導体層15は、光電変換素子1のパッシベーション特性を向上させることができる。本明細書において、「非晶質半導体」は、半導体を構成する原子の未結合手(ダングリングボンド)が水素で終端されていない非晶質半導体だけでなく、水素化非晶質シリコンなどの半導体を構成する原子の未結合手が水素で終端された非晶質半導体も含む。本明細書において、「i型半導体」は、完全な真性の半導体だけでなく、十分に低濃度(n型不純物濃度が1×1015個/cm3未満、かつp型不純物濃度が1×1015個/cm3未満)のn型またはp型の不純物が混入された半導体も含む。
本実施の形態の光電変換素子1は、第1の非晶質半導体層15の第1の部分内に設けられるとともに、第1の導電型を有する第1の非晶質半導体領域16を備える。本実施の形態の光電変換素子1は、トンネル誘電体層20上に設けられるとともに、第1の導電型を有する第1の非晶質半導体領域16を備える。第1の非晶質半導体領域16は、第1の導電型を有する第1の不純物を含む。第1の非晶質半導体領域16は、n型またはp型の非晶質半導体領域であり得る。第1の不純物は、燐のようなn型の不純物であってもよいし、ボロンのようなp型の不純物であってもよい。本実施の形態では、第1の不純物は燐のようなn型の不純物であり、第1の非晶質半導体領域16はn型の非晶質シリコン領域である。第1の非晶質半導体領域16は、第2の方向(例えば、y方向)に延在するストライプ状に設けられてもよい。
本実施の形態の光電変換素子1は、第1の部分と異なる第1の非晶質半導体層15の第2の部分内に設けられるとともに、第2の導電型を有する第2の非晶質半導体領域17を備える。本実施の形態の光電変換素子1は、トンネル誘電体層20上に設けられるとともに、第2の導電型を有する第2の非晶質半導体領域17を備える。第1の非晶質半導体層15、第1の非晶質半導体領域16及び第2の非晶質半導体領域17は、連続して延在する1つの層を構成する。半導体基板11とは反対側の、第1の非晶質半導体層15、第1の非晶質半導体領域16及び第2の非晶質半導体領域17の表面は、連続して延在する1つの表面を構成してもよい。第1の非晶質半導体領域16と第2の非晶質半導体領域17とが交互に配列される第1の方向(例えば、x方向)において、第2の非晶質半導体領域17は第1の非晶質半導体領域16と重なっていない。第2の非晶質半導体領域17は、第2の導電型を有する第2の不純物を含む。第2の非晶質半導体領域17は、p型またはn型の非晶質半導体領域であり得る。第2の不純物は、ボロンのようなp型の不純物であってもよいし、燐のようなn型の不純物であってもよい。本実施の形態では、第2の不純物はボロンのようなp型の不純物であり、第2の非晶質半導体領域17はp型の非晶質シリコン領域である。第2の非晶質半導体領域17は、第2の方向(例えば、y方向)に延在するストライプ状に設けられてもよい。
本実施の形態の光電変換素子1は、第1の非晶質半導体領域16と電気的に接続される第1の電極18を備える。第1の電極18は、半導体基板11の第2の表面11b上に設けられてもよい。より特定的には、第1の電極18は、第1の非晶質半導体領域16上に設けられてもよい。第1の電極18は、第2の方向(例えば、y方向)に延在するストライプ状に設けられてもよい。第1の電極18として、金属電極を例示することができる。本実施の形態では、第1の電極18として、銀(Ag)が用いられている。本実施の形態では、第1の電極18は、n型電極であってもよい。
本実施の形態の光電変換素子1は、第2の非晶質半導体領域17と電気的に接続される第2の電極19を備える。第2の電極19は、半導体基板11の第2の表面11b上に設けられてもよい。より特定的には、第2の電極19は、第2の非晶質半導体領域17上に設けられてもよい。第2の電極19は、第2の方向(例えば、y方向)に延在するストライプ状に設けられてもよい。第2の電極19として、金属電極を例示することができる。本実施の形態では、第2の電極19として、銀(Ag)が用いられている。本実施の形態では、第2の電極19は、p型電極であってもよい。
本実施の形態の光電変換素子1では、半導体基板11と第1の非晶質半導体領域16及び第2の非晶質半導体領域17とが、第1の非晶質半導体層15及びトンネル誘電体層20を介してヘテロ接合する。そのため、向上したパッシベーション特性と高い開放電圧VOCとを有する光電変換素子1が得られる。本実施の形態の光電変換素子1によれば、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率を向上させることができる。
本実施の形態の光電変換素子1では、半導体基板11の第1の表面11aは、凹凸構造を含んでもよい。第1の表面11a側から光電変換素子1に光は入射する。光の入射面である半導体基板11の第1の表面11a上に凹凸構造を設けることによって、半導体基板11の第1の表面11aにおいて入射光が反射されることを抑制することができ、より多くの光が光電変換素子1内に入射され得る。そのため、光電変換素子1において光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率を向上させることができる。
本実施の形態の光電変換素子1は、半導体基板11の第1の表面11a上に、i型を有する第2の非晶質半導体層12を備えてもよい。半導体基板11の第1の表面11a上にi型を有する第2の非晶質半導体層12を設けることにより、半導体基板11の第1の表面11aにおけるパッシベーション特性を向上させることができる。
本実施の形態の光電変換素子1は、半導体基板11の第1の表面11a上に、半導体基板11と同じ導電型を有する第3の非晶質半導体層13を備えてもよい。特定的には、i型を有する第2の非晶質半導体層12上に、半導体基板11と同じ導電型を有する第3の非晶質半導体層13が設けられてもよい。第3の非晶質半導体層13は、n型またはp型の非晶質半導体層であり得る。本実施の形態では、第3の非晶質半導体層13として、n型の非晶質シリコン膜が用いられている。半導体基板11と同じ導電型を有する第3の非晶質半導体層13は、表面電界層として機能してもよい。光電変換素子1に光が入射することによって、半導体基板11内にキャリアが発生する。半導体基板11と同じ導電型を有する第3の非晶質半導体層13は半導体基板11の第1の表面11a近傍に電界を生じさせて、半導体基板11の第1の表面11a近傍においてエネルギーバンドを湾曲させる。この電界とエネルギーバンドの湾曲とによって、半導体基板11の第1の表面11aに近づくキャリアは半導体基板11の内部に押し戻される。そのため、半導体基板11の第1の表面11aにおいて、キャリアが再結合することを抑制することができる。
半導体基板11の第1の表面11aの上に、誘電体層14が設けられてもよい。誘電体層14は、単層で構成されてもよいし、複数層で構成されてもよい。誘電体層14の材料として、窒化シリコン(SiNx)、酸化シリコン(SiOx)を例示することができる。誘電体層14は、反射防止膜として機能してもよい。誘電体層14は、パッシベーション膜として機能してもよい。
図3から図10を参照して、本実施の形態の光電変換素子1の製造方法の一例について以下説明する。
図3を参照して、第1の表面11aと第1の表面11aと反対側の第2の表面11bとを有する半導体基板11を用意する。図4を参照して、半導体基板11の第1の表面11aに凹凸構造を形成してもよい。例えば、n型単結晶シリコン基板である半導体基板11の第1の表面11aを水酸化カリウム(KOH)を用いて異方性的にエッチングすることによって、半導体基板11の第1の表面11aに凹凸構造を形成してもよい。
図5を参照して、半導体基板11の第2の表面11b上にトンネル誘電体層20を形成する。トンネル誘電体層20は、半導体基板11の第1の表面11a上にさらに形成されてもよい。トンネル誘電体層20は、半導体基板11の第1の側面11c及び第2の側面11d上にさらに形成されてもよい。本実施の形態では、半導体基板11の全表面にトンネル誘電体層20を形成している。半導体基板11の少なくとも第2の表面11bをオゾン水または過酸化水素水に浸漬することによって、半導体基板11の少なくとも第2の表面11b上にトンネル誘電体層20が形成されてもよい。半導体基板11の少なくとも第2の表面11bを熱酸化することによって、半導体基板11の少なくとも第2の表面11b上にトンネル誘電体層20が形成されてもよい。半導体基板11の少なくとも第2の表面11b上にトンネル誘電体層20を堆積することによって、半導体基板11の少なくとも第2の表面11b上にトンネル誘電体層20を形成してもよい。
図6を参照して、半導体基板11の第1の表面11a上に、i型を有する第2の非晶質半導体層12を形成してもよい。半導体基板11の第1の表面11a上に、半導体基板11と同じ導電型を有する第3の非晶質半導体層13を形成してもよい。特定的には、i型を有する第2の非晶質半導体層12上に、半導体基板11と同じ導電型を有する第3の非晶質半導体層13を形成してもよい。第2の非晶質半導体層12及び第3の非晶質半導体層13の形成方法は特に限定されないが、たとえばプラズマ化学的気相堆積(CVD)法を用いることができる。
図7を参照して、半導体基板11の第1の表面11a上に誘電体層14を形成してもよい。特定的には、半導体基板11と同じ導電型を有する第3の非晶質半導体層13上に誘電体層14を形成してもよい。誘電体層14の形成方法は特に限定されないが、たとえばプラズマ化学的気相堆積(CVD)法を用いることができる。
図8を参照して、トンネル誘電体層20上に、i型を有する第1の非晶質半導体層15を形成する。第1の非晶質半導体層15の形成方法は特に限定されないが、たとえばプラズマ化学的気相堆積(CVD)法を用いることができる。
図9を参照して、第1の非晶質半導体層15内に第1の導電型を有する第1の非晶質半導体領域16を形成する。第1の非晶質半導体層15内に第1の非晶質半導体領域16を形成することは、第1の非晶質半導体層15の第1の部分に第1の不純物をドーピングすることを含む。特定的には、第1の非晶質半導体層15の第1の部分に第1の導電型を有する第1の不純物をドーピングすることは、第1の非晶質半導体層15の第1の部分に第1の不純物をイオン注入することを含んでもよい。すなわち、イオン注入法によって、第1の非晶質半導体層15の第1の部分に第1の不純物がドーピングされてもよい。具体的には、第1の不純物の第1のイオンビーム21を第1の非晶質半導体層15の第1の部分に照射することによって、第1の非晶質半導体層15の第1の部分に第1の不純物をドーピングしてもよい。こうして第1の非晶質半導体層15の第1の部分に第1の導電型を有する第1の非晶質半導体領域16を形成してもよい。第1の非晶質半導体層15の第1の部分に第1の不純物をドーピングする際、第1の非晶質半導体層15の他の部分に第1の不純物がドープされること防ぐために、第1の非晶質半導体層15の第1の部分に対応する開口部を有するとともに第1の非晶質半導体層15の他の部分を覆う第1のマスク22を用いてもよい。
図10を参照して、第1の非晶質半導体層15内に第1の導電型と異なる第2の導電型を有する第2の非晶質半導体領域17を形成する。第1の非晶質半導体層15内に第2の非晶質半導体領域17を形成することは、第1の部分と異なる第1の非晶質半導体層15の第2の部分に第2の導電型を有する第2の不純物をドーピングすることを含む。特定的には、第1の非晶質半導体層15の第2の部分に第2の不純物をドーピングすることは、第1の非晶質半導体層15の第2の部分に第2の不純物をイオン注入することを含んでもよい。すなわち、イオン注入法によって、第1の非晶質半導体層15の第2の部分に第2の不純物がドーピングされてもよい。具体的には、第2の不純物の第2のイオンビーム23を第1の非晶質半導体層15の第2の部分に照射することによって、第1の非晶質半導体層15の第2の部分に第2の不純物をドーピングしてもよい。こうして第1の非晶質半導体層15の第2の部分に第2の導電型を有する第2の非晶質半導体領域17を形成してもよい。第1の非晶質半導体層15の第2の部分に第2の不純物をドーピングする際、第1の非晶質半導体層15の他の部分に第2の不純物がドープされること防ぐために、第1の非晶質半導体層15の第2の部分に対応する開口部を有するとともに第1の非晶質半導体層15の他の部分を覆う第2のマスク24を用いてもよい。
トンネル誘電体層20と第1の非晶質半導体領域16との間に第1の非晶質半導体層15が存在してもよい。トンネル誘電体層20と第2の非晶質半導体領域17との間に第1の非晶質半導体層15が存在してもよい。第1の非晶質半導体領域16と第2の非晶質半導体領域17とが交互に配列される第1の方向(例えば、x方向)において、第1の非晶質半導体領域16と第2の非晶質半導体領域17との間に第1の非晶質半導体層15が存在してもよい。第1の導電型を有する第1の非晶質半導体領域16と第2の導電型を有する第2の非晶質半導体領域17とは、i型を有する第1の非晶質半導体層15によって分離されてもよい。
第1の非晶質半導体層15に第1及び第2の不純物をドーピングした後に、第1の非晶質半導体領域16に含まれる第1の不純物及び第2の非晶質半導体領域17に含まれる第2の不純物を活性化するために、第1の非晶質半導体領域16及び第2の非晶質半導体領域17をアニールしてもよい。それから、半導体基板11の第2の表面11b上に、第1の非晶質半導体領域16と電気的に接続される第1の電極18を形成する。より特定的には、第1の非晶質半導体領域16上に第1の電極18を形成する。半導体基板11の第2の表面11b上に、第2の非晶質半導体領域17と電気的に接続される第2の電極19を形成する。より特定的には、第2の非晶質半導体領域17上に第2の電極19を形成する。こうして、図1及び図2に示される本実施の形態の光電変換素子1を製造することができる。
本実施の形態の光電変換素子1及びその製造方法の効果を説明する。
本実施の形態の光電変換素子1は、第1の表面11aと第1の表面11aと反対側の第2の表面11bとを有する半導体基板11と、第2の表面11b上に設けられたトンネル誘電体層20と、トンネル誘電体層20上に設けられるとともに、i型を有する第1の非晶質半導体層15と、トンネル誘電体層20上に設けられるとともに、第1の導電型を有する第1の非晶質半導体領域16と、トンネル誘電体層20上に設けられるとともに、第1の導電型と異なる第2の導電型を有する第2の非晶質半導体領域17とを備える。第1の非晶質半導体領域16は第1の導電型を有する第1の不純物を含む。第2の非晶質半導体領域17は第2の導電型を有する第2の不純物を含む。第1の非晶質半導体層15、第1の非晶質半導体領域16及び第2の非晶質半導体領域17は、連続して延在する1つの層を構成する。本実施の形態の光電変換素子1は、半導体基板11の第2の表面11b上にトンネル誘電体層20を備える。トンネル誘電体層20は、半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアが半導体基板11の第2の表面11bにおいて再結合することを抑制することができる。本実施の形態の光電変換素子1によれば、向上したパッシベーション特性を有する光電変換素子を提供することができる。トンネル誘電体層20は、半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアを、第1の非晶質半導体領域16及び第2の非晶質半導体領域17にトンネルさせる。本実施の形態の光電変換素子1によれば、半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアを効率的に収集することができる。本実施の形態の光電変換素子1は、半導体基板11の第2の表面11b上にトンネル誘電体層20を形成した後、半導体基板11の第2の表面11bを露出させることなく製造し得る構造を備えている。半導体基板11の第2の表面11bに汚染物質が付着したり、非晶質半導体層のエッチングにより半導体基板11の第2の表面11bが荒れたりすることなく製造し得る構造を、本実施の形態の光電変換素子1は備えている。本実施の形態の光電変換素子1によれば、向上した特性及び信頼性を有する光電変換素子を提供することができる。
本実施の形態の光電変換素子1は、トンネル誘電体層20と第1の非晶質半導体領域16との間及びトンネル誘電体層20と第2の非晶質半導体領域17との間に第1の非晶質半導体層15が存在してもよい。i型を有する第1の非晶質半導体層15は、半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアが半導体基板11の第2の表面11bにおいて再結合することを抑制することができる。そのため、本実施の形態の光電変換素子1によれば、パッシベーション特性と光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率とを向上させることができる。
本実施の形態の光電変換素子1では、第1の非晶質半導体領域16と第2の非晶質半導体領域17とが交互に配列される方向において、第1の非晶質半導体領域16と第2の非晶質半導体領域17との間に第1の非晶質半導体層15が存在してもよい。第1の導電型を有する第1の非晶質半導体領域16と第2の導電型を有する第2の非晶質半導体領域17とは、i型を有する第1の非晶質半導体層15によって分離されてもよい。そのため、本実施の形態の光電変換素子によれば、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率を向上させることができる。
本実施の形態の光電変換素子1において、トンネル誘電体層20は0.2nm以上5.0nm以下の厚さを有してもよい。0.2nm以上の厚さを有するトンネル誘電体層20は、光電変換素子1のパッシベーション特性をさらに向上させることができる。5.0nm以下の厚さを有するトンネル誘電体層20は、半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアを、第1の非晶質半導体領域16及び第2の非晶質半導体領域17にさらに効率的にトンネルさせることができる。本実施の形態の光電変換素子1によれば、半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアをさらに効率的に収集することができる。
本実施の形態の光電変換素子1は、半導体基板11の第2の表面11b上に設けられるとともに、第1の非晶質半導体領域16と電気的に接続される第1の電極18と、半導体基板11の第2の表面11b上に設けられるとともに、第2の非晶質半導体領域17と電気的に接続される第2の電極19とをさらに備えてもよい。本実施の形態の光電変換素子1では、第1の電極18及び第2の電極19は、光の入射面である半導体基板11の第1の表面11a側に設けられていないので、光電変換素子1に入射する光が第1の電極18及び第2の電極19によって遮られない。そのため、本実施の形態の光電変換素子1によれば、高い短絡電流JSCが得られ、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率を向上させることができる。
本実施の形態の光電変換素子1は、半導体基板11の第1の表面11a上に誘電体層14をさらに備えてもよい。誘電体層14が反射防止膜として機能するとき、誘電体層14は、より多くの光を光電変換素子1内に入射させることができる。そのため、本実施の形態の光電変換素子1によれば、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率を向上させることができる。誘電体層14がパッシベーション膜として機能するとき、誘電体層14は、半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアが半導体基板11の第1の表面11aにおいて再結合することを抑制することができる。そのため、本実施の形態の光電変換素子1によれば、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率を向上させることができる。
本実施の形態の光電変換素子1は、半導体基板11の第1の表面11a上に、i型を有する第2の非晶質半導体層12をさらに備えてもよい。i型を有する第2の非晶質半導体層12は、半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアが半導体基板11の第1の表面11aにおいて再結合することを抑制することができる。そのため、本実施の形態の光電変換素子1によれば、パッシベーション特性と光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率とを向上させることができる。
本実施の形態の光電変換素子1は、半導体基板11の第1の表面11a上に、半導体基板11と同じ導電型を有する第3の非晶質半導体層13をさらに備えてもよい。半導体基板11と同じ導電型を有する第3の非晶質半導体層13は、光電変換素子1に光が入射することによって半導体基板11内に発生したキャリアのうち半導体基板11の第1の表面11aに近づくキャリアを、半導体基板11の内部に押し戻すことができる。そのため、第3の非晶質半導体層13は、このキャリアが半導体基板11の第1の表面11aにおいて再結合することを抑制することができる。その結果、本実施の形態の光電変換素子1によれば、パッシベーション特性と光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率とを向上させることができる。
本実施の形態の光電変換素子1では、半導体基板11の第1の表面11aは、凹凸構造を含んでもよい。光の入射面である半導体基板11の第1の表面11a上に凹凸構造を設けることによって、より多くの光が光電変換素子1内に入射され得る。そのため、本実施の形態の光電変換素子1によれば、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率を向上させることができる。
本実施の形態の光電変換素子1の製造方法は、第1の表面11aと第1の表面11aと反対側の第2の表面11bとを有する半導体基板11の第2の表面11b上にトンネル誘電体層20を形成することと、トンネル誘電体層20上に、i型を有する第1の非晶質半導体層15を形成することと、第1の非晶質半導体層15内に第1の導電型を有する第1の非晶質半導体領域16を形成することと、第1の非晶質半導体層15内に第1の導電型と異なる第2の導電型を有する第2の非晶質半導体領域17を形成することとを備える。第1の非晶質半導体層15内に第1の非晶質半導体領域16を形成することは、第1の非晶質半導体層15の第1の部分に、第1の導電型を有する第1の不純物をドーピングすることを含む。第1の非晶質半導体層15内に第2の非晶質半導体領域17を形成することは、第1の部分と異なる第1の非晶質半導体層15の第2の部分に第2の導電型を有する第2の不純物をドーピングすることを含む。本実施の形態の光電変換素子1の製造方法は、半導体基板11の第2の表面11b上にトンネル誘電体層20を形成することを備える。トンネル誘電体層20は、半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアが半導体基板11の第2の表面11bにおいて再結合することを抑制することができる。本実施の形態の光電変換素子1の製造方法によれば、向上したパッシベーション特性を有する光電変換素子を製造することができる。トンネル誘電体層20は、半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアを、第1の非晶質半導体領域16及び第2の非晶質半導体領域17にトンネルさせる。本実施の形態の光電変換素子1の製造方法によれば、半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアを効率的に収集することができる光電変換素子を製造することができる。本実施の形態の光電変換素子1の製造方法では、第1の非晶質半導体層15内に第1の非晶質半導体領域16及び第2の非晶質半導体領域17を形成する前に、半導体基板11の第2の表面11bはトンネル誘電体層20によって覆われている。そのため、半導体基板11の第2の表面11b上にトンネル誘電体層20を形成した後、半導体基板11の第2の表面11bを露出させることなく、光電変換素子1を製造することができる。半導体基板11の第2の表面11bに汚染物質が付着したり、非晶質半導体層のエッチングにより半導体基板11の第2の表面11bが荒れたりすることなく、光電変換素子1を製造することができる。本実施の形態の光電変換素子1の製造方法によれば、向上した特性及び信頼性を有する光電変換素子を製造することができる。
本実施の形態の光電変換素子1の製造方法において、トンネル誘電体層20と第1の非晶質半導体領域16との間及びトンネル誘電体層20と第2の非晶質半導体領域17との間に第1の非晶質半導体層15が存在してもよい。i型を有する第1の非晶質半導体層15は、半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアが半導体基板11の第2の表面11bにおいて再結合することを抑制することができる。そのため、本実施の形態の光電変換素子1の製造方法によれば、パッシベーション特性と光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率とが向上された光電変換素子を製造することができる。
本実施の形態の光電変換素子1の製造方法において、第1の非晶質半導体領域16と第2の非晶質半導体領域17とが交互に配列される方向(第1の方向、例えばx方向)において、第1の非晶質半導体領域16と第2の非晶質半導体領域17との間に、第1の非晶質半導体層15が存在してもよい。第1の導電型を有する第1の非晶質半導体領域16と第2の導電型を有する第2の非晶質半導体領域17とは、i型を有する第1の非晶質半導体層15によって分離されてもよい。そのため、本実施の形態の光電変換素子1の製造方法によれば、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率が向上された光電変換素子を製造することができる。
本実施の形態の光電変換素子1の製造方法において、第1の非晶質半導体層15の第1の部分に第1の不純物をドーピングすることは、第1の非晶質半導体層15の第1の部分に第1の不純物をイオン注入することを含んでもよい。第1の非晶質半導体層15の第2の部分に第2の不純物をドーピングすることは、第1の非晶質半導体層15の第2の部分に第2の不純物をイオン注入することを含んでもよい。本実施の形態の光電変換素子1の製造方法によれば、向上した特性及び信頼性を有する光電変換素子を簡単な工程で製造することができる。
本実施の形態の光電変換素子1の製造方法において、半導体基板11の第2の表面11b上にトンネル誘電体層20を形成することは、半導体基板11の第2の表面11bをオゾン水または過酸化水素水に浸漬することを含んでもよい。本実施の形態の光電変換素子1の製造方法によれば、半導体基板11の第2の表面11bをオゾン水または過酸化水素水に浸漬するという簡単な工程によって、トンネル誘電体層20を早く形成することができる。
本実施の形態の光電変換素子1の製造方法において、半導体基板11の第2の表面11b上にトンネル誘電体層20を形成することは、半導体基板11の第2の表面11bを熱酸化することを含んでもよい。本実施の形態の光電変換素子1の製造方法によれば、半導体基板11の第2の表面11bを熱酸化するという簡単な工程によって、トンネル誘電体層20を形成することができる。
本実施の形態の光電変換素子1の製造方法において、半導体基板11の第2の表面11b上にトンネル誘電体層20を形成することは、半導体基板11の第2の表面11b上にトンネル誘電体層20を堆積することを含んでもよい。本実施の形態の光電変換素子1の製造方法によれば、半導体基板11の第2の表面11b上にトンネル誘電体層20を堆積するという簡単な工程によって、トンネル誘電体層20を形成することができる。
本実施の形態の光電変換素子1の製造方法において、トンネル誘電体層20は0.2nm以上5.0nm以下の厚さを有してもよい。0.2nm以上の厚さを有するトンネル誘電体層20は、光電変換素子1のパッシベーション特性をさらに向上させることができる。5.0nm以下の厚さを有するトンネル誘電体層20は、半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアを、第1の非晶質半導体領域16及び第2の非晶質半導体領域17にさらに効率的にトンネルさせることができる。本実施の形態の光電変換素子1の製造方法によれば、半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアをさらに効率的に収集することができる光電変換素子を製造することができる。
本実施の形態の光電変換素子1の製造方法は、半導体基板11の第2の表面11b上に、第1の非晶質半導体領域16と電気的に接続される第1の電極18を形成することと、半導体基板11の第2の表面11b上に、第2の非晶質半導体領域17と電気的に接続される第2の電極19を形成することとをさらに備えてもよい。本実施の形態の光電変換素子1の製造方法によれば、第1の電極18及び第2の電極19が光の入射面である半導体基板11の第1の表面11a側に設けられていない光電変換素子1を製造することができる。そのため、光電変換素子1に入射する光が第1の電極18及び第2の電極19によって遮られない。本実施の形態の光電変換素子1の製造方法によれば、高い短絡電流JSCを有するとともに、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率が向上された光電変換素子を製造することができる。
本実施の形態の光電変換素子1の製造方法は、半導体基板11の第1の表面11a上に誘電体層14を形成することをさらに備えてもよい。誘電体層14が反射防止膜として機能するとき、誘電体層14は、より多くの光を光電変換素子1内に入射させることができる。そのため、本実施の形態の光電変換素子1の製造方法によれば、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率が向上された光電変換素子を製造することができる。誘電体層14がパッシベーション膜として機能するとき、誘電体層14は、半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアが半導体基板11の第1の表面11aにおいて再結合することを抑制することができる。そのため、本実施の形態の光電変換素子1の製造方法によれば、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率が向上された光電変換素子を製造することができる。
本実施の形態の光電変換素子1の製造方法は、半導体基板11の第1の表面11a上に、i型を有する第2の非晶質半導体層12を形成することをさらに備えてもよい。i型を有する第2の非晶質半導体層12は、半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアが半導体基板11の第1の表面11aにおいて再結合することを抑制することができる。そのため、本実施の形態の光電変換素子1の製造方法によれば、パッシベーション特性と光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率とが向上された光電変換素子を製造することができる。
本実施の形態の光電変換素子1の製造方法は、半導体基板11の第1の表面11a上に、半導体基板11と同じ導電型を有する第3の非晶質半導体層13を形成することをさらに備えてもよい。半導体基板11と同じ導電型を有する第3の非晶質半導体層13は、光電変換素子1に光が入射することによって半導体基板11内に発生したキャリアのうち半導体基板11の第1の表面11aに近づくキャリアを、半導体基板11の内部に押し戻すことができる。そのため、第3の非晶質半導体層13は、このキャリアが半導体基板11の第1の表面11aにおいて再結合することを抑制することができる。その結果、本実施の形態の光電変換素子1の製造方法によれば、パッシベーション特性と光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率とが向上された光電変換素子を製造することができる。
本実施の形態の光電変換素子1の製造方法は、半導体基板11の第1の表面11aに、凹凸構造を形成することをさらに備えてもよい。光の入射面である半導体基板11の第1の表面11aに凹凸構造を形成することによって、より多くの光が光電変換素子1内に入射され得る。そのため、本実施の形態の光電変換素子1の製造方法によれば、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率が向上された光電変換素子を製造することができる。
(実施の形態2)
図1から図8、図11及び図12を参照して、実施の形態2の光電変換素子1及びその製造方法について説明する。本実施の形態の光電変換素子1は、実施の形態1の光電変換素子1と同様の構成を備える。本実施の形態の光電変換素子1の製造方法は、基本的には、実施の形態1の光電変換素子1の製造方法と同様の工程を備えるが、以下の点で異なる。
実施の形態1の光電変換素子1の製造方法では、イオン注入法によって、第1の非晶質半導体層15に第1及び第2の不純物がドーピングされていた。これに対し、本実施の形態の光電変換素子1の製造方法では、第1の非晶質半導体層15の第1の部分に第1の不純物をドーピングすることは、第1の非晶質半導体層15上に第1の不純物を含む第1のドーパント含有膜26を形成することと、第1のドーパント含有膜26に含まれる第1の不純物を第1の非晶質半導体層15の第1の部分に移行させることとを含んでもよい。本実施の形態の光電変換素子1の製造方法では、第1の非晶質半導体層15の第2の部分に第2の不純物をドーピングすることは、第1の非晶質半導体層15上に第2の不純物を含む第2のドーパント含有膜27を形成することと、第2のドーパント含有膜27に含まれる第2の不純物を第1の非晶質半導体層15の第2の部分に移行させることをさらに含んでもよい。より特定的には、第1の非晶質半導体15層上に第1の不純物を含む第1のドーパント含有膜26を形成することは、第1の非晶質半導体層15の第1の部分上に第1の不純物を含む第1のドーピングペーストを施すことであってもよい。第1のドーパント含有膜26に含まれる第1の不純物を第1の非晶質半導体層15の第1の部分に移行させることは、第1のドーピングペーストを熱処理することを含んでもよい。第1の非晶質半導体層15上に第2の不純物を含む第2のドーパント含有膜27を形成することは、第1の非晶質半導体層15の第2の部分上に第2の不純物を含む第2のドーピングペーストを施すことであってもよい。第2のドーパント含有膜27に含まれる第2の不純物を第1の非晶質半導体層15の第2の部分に移行させることは、第2のドーピングペーストを熱処理することを含んでもよい。
図3から図8、図11及び図12を参照して、本実施の形態の光電変換素子1の製造方法の一例について以下説明する。
図3から図8に示す工程によって、半導体基板11の第1の表面11a上に、第2の非晶質半導体層12と、第3の非晶質半導体層13と、誘電体層14とを形成し、半導体基板11の第2の表面11b上に、トンネル誘電体層20と、第1の非晶質半導体層15とを形成する。
図11を参照して、第1の非晶質半導体層15の第1の部分上に、第1の導電型を有する第1の不純物を含む第1のドーパント含有膜26を形成し、第1の非晶質半導体層15の第2の部分上に、第2の導電型を有する第2の不純物を含む第2のドーパント含有膜27を形成する。第1のドーパント含有膜26は、第1のドーピングペーストであってもよい。第2のドーパント含有膜27は、第2のドーピングペーストであってもよい。第1及び第2のドーピングペーストとして、燐などのn型を有する不純物を含むドーピングペーストと、ボロンなどのp型を有する不純物を含むドーピングペーストとを例示することができる。n型を有する不純物を含むドーピングペーストは、燐化合物と、酸化シリコン前駆体と、溶材と、増粘剤とを含んでもよい。p型を有する不純物を含むドーピングペーストは、ボロン化合物と、酸化シリコン前駆体と、溶材と、増粘剤とを含んでもよい。本実施の形態では、第1のドーパント含有膜26として、燐などのn型を有する第1の不純物を含む第1のドーピングペーストが用いられ、第2のドーパント含有膜27として、ボロンなどのp型を有する第2の不純物を含む第2のドーピングペーストが用いられてもよい。第1のドーピングペーストは、インクジェット、スクリーン印刷などによって、第1の非晶質半導体層15の第1の部分上に施されてもよい。第2のドーピングペーストは、インクジェット、スクリーン印刷などによって、第1の非晶質半導体層15の第2の部分上に施されてもよい。
図12を参照して、第1のドーパント含有膜26及び第2のドーパント含有膜27を熱処理して、第1のドーパント含有膜26に含まれる第1の不純物を第1の非晶質半導体層15の第1の部分に移行させ、第2のドーパント含有膜27に含まれる第2の不純物を第1の非晶質半導体層15の第2の部分に移行させる。本実施の形態では、例えば700℃以下の温度で、第1のドーピングペーストである第1のドーパント含有膜26及び第2のドーピングペーストである第2のドーパント含有膜27を熱処理して、第1のドーピングペーストである第1のドーパント含有膜26に含まれる第1の不純物が第1の非晶質半導体層15の第1の部分にドープされ、第2のドーピングペーストである第2のドーパント含有膜27に含まれる第2の不純物が第1の非晶質半導体層15の第2の部分にドープされる。こうして、i型を有する第1の非晶質半導体層15の第1の部分に第1の導電型を有する第1の非晶質半導体領域16を、第1の非晶質半導体層15の第2の部分に第2の導電型を有する第2の非晶質半導体領域17をそれぞれ形成することができる。加熱炉を用いて、第1のドーパント含有膜26及び第2のドーパント含有膜27を熱処理してもよい。第1のドーパント含有膜26及び第2のドーパント含有膜27にレーザ光を照射して、第1のドーパント含有膜26及び第2のドーパント含有膜27を熱処理してもよい。第1のドーパント含有膜26及び第2のドーパント含有膜27を熱処理する際、第1の非晶質半導体領域16内の第1不純物と第2の非晶質半導体領域17内の第2の不純物とを活性化することができる。第1の非晶質半導体領域16内の第1不純物と第2の非晶質半導体領域17内の第2の不純物とをさらに活性化するために、第1の非晶質半導体領域16と第2の非晶質半導体領域17とをさらにアニールしてもよい。それから、残った第1のドーパント含有膜26及び第2のドーパント含有膜27は、硫酸と過酸化水素水の混合液、塩酸と過酸化水素水の混合液、または、フッ化水素酸などを用いて除去される。続いて、半導体基板11の第2の表面11b上に、第1の電極18及び第2の電極19を形成する。こうして、図1及び図2に示される本実施の形態の光電変換素子1を製造することができる。
本実施の形態の光電変換素子1の製造方法は、実施の形態1の光電変換素子1の製造方法と同様の効果を有するが、以下の点で異なる。
本実施の形態の光電変換素子1の製造方法において、第1の非晶質半導体層15の第1の部分に第1の不純物をドーピングすることは、第1の非晶質半導体層15上に第1の不純物を含む第1のドーパント含有膜26を形成することと、第1のドーパント含有膜26に含まれる第1の不純物を第1の非晶質半導体層15の第1の部分に移行させることとを含んでもよい。第1の非晶質半導体層15の第2の部分に第2の不純物をドーピングすることは、第1の非晶質半導体層15上に第2の不純物を含む第2のドーパント含有膜27を形成することと、第2のドーパント含有膜27に含まれる第2の不純物を第1の非晶質半導体層15の第2の部分に移行させることとを含んでもよい。本実施の形態の光電変換素子1の製造方法によれば、向上した特性及び信頼性を有する光電変換素子を簡単な工程で製造することができる。
本実施の形態の光電変換素子1の製造方法において、第1の非晶質半導体層15上に第1の不純物を含む第1のドーパント含有膜26を形成することは、第1の非晶質半導体層15の第1の部分上に第1の不純物を含む第1のドーピングペーストを施すことであってもよい。第1のドーパント含有膜26に含まれる第1の不純物を第1の非晶質半導体層15の第1の部分に移行させることは、第1のドーピングペーストを熱処理することを含んでもよい。第1の非晶質半導体層15上に第2の不純物を含む第2のドーパント含有膜27を形成することは、第1の非晶質半導体層15の第2の部分上に第2の不純物を含む第2のドーピングペーストを施すことであってもよい。第2のドーパント含有膜27に含まれる第2の不純物を第1の非晶質半導体層15の第2の部分に移行させることは、第2のドーピングペーストを熱処理することを含んでもよい。すなわち、本実施の形態の光電変換素子1の製造方法では、第1の非晶質半導体層15の第1の部分に第1の不純物をドーピングすることは、第1の非晶質半導体層15の第1の部分上に第1の不純物を含む第1のドーピングペーストを施すことと、第1のドーピングペーストを熱処理することとを含んでもよい。第1の非晶質半導体層15の第2の部分に第2の不純物をドーピングすることは、第1の非晶質半導体層15の第2の部分上に第2の不純物を含む第2のドーピングペーストを施すことと、第2のドーピングペーストを熱処理することとを含んでもよい。第1のドーパント含有膜26及び第2のドーパント含有膜27としてドーピングペーストを用いることによって、高いパターン精度で、第1の非晶質半導体層15内に第1の非晶質半導体領域16及び第2の非晶質半導体領域17を形成することができる。第1のドーパント含有膜26及び第2のドーパント含有膜27としてドーピングペーストを用いることによって、インクジェット、スクリーン印刷などによって第1の非晶質半導体層15上に第1のドーパント含有膜26及び第2のドーパント含有膜27が形成され得る。本実施の形態の光電変換素子1の製造方法によれば、向上した特性及び信頼性を有する光電変換素子を安価かつ簡単な工程で製造することができる。
(実施の形態3)
図1から図8、図13及び図14を参照して、実施の形態3の光電変換素子1及びその製造方法について説明する。本実施の形態の光電変換素子1は、実施の形態1の光電変換素子1と同様の構成を備える。本実施の形態の光電変換素子1の製造方法は、基本的には、実施の形態1の光電変換素子1の製造方法と同様の工程を備えるが、以下の点で異なる。
実施の形態1の光電変換素子1の製造方法では、イオン注入法によって、第1の非晶質半導体層15の一部に第1及び第2の不純物がドーピングされていた。これに対し、本実施の形態の光電変換素子1の製造方法では、第1の非晶質半導体層15の第1の部分に第1の不純物をドーピングすることは、第1の非晶質半導体層15上に第1の不純物を含む第1のドーパント含有膜26を形成することと、第1のドーパント含有膜26に含まれる第1の不純物を第1の非晶質半導体層15の第1の部分に移行させることとを含んでもよい。本実施の形態の光電変換素子1の製造方法では、第1の非晶質半導体層15の第2の部分に第2の不純物をドーピングすることは、第1の非晶質半導体層15上に第2の不純物を含む第2のドーパント含有膜27を形成することと、第2のドーパント含有膜27に含まれる第2の不純物を第1の非晶質半導体層15の第2の部分に移行させることをさらに含んでもよい。より特定的には、第1のドーパント含有膜26に含まれる第1の不純物を第1の非晶質半導体層15の第1の部分に移行させることは、第1のドーパント含有膜26の一部に第1のレーザ光28を照射することを含んでもよい。第2のドーパント含有膜27に含まれる第2の不純物を第1の非晶質半導体層15の第2の部分に移行させることは、第2のドーパント含有膜27の一部に第2のレーザ光29を照射することを含んでもよい。すなわち、レーザドーピング法によって、第1及び第2の不純物はそれぞれ第1の非晶質半導体層15の第1及び第2の部分にドーピングされてもよい。
図3から図8、図13及び図14を参照して、本実施の形態の光電変換素子1の製造方法の一例について以下説明する。
図3から図8に示す工程によって、半導体基板11の第1の表面11a上に、第2の非晶質半導体層12と、第3の非晶質半導体層13と、誘電体層14とを形成し、半導体基板11の第2の表面11b上に、トンネル誘電体層20と、第1の非晶質半導体層15とを形成する。
図13を参照して、第1の非晶質半導体層15上に、第1の導電型を有する第1の不純物を含む第1のドーパント含有膜26を形成する。第1のドーパント含有膜26として、リンシリケートガラス(PSG)、ボロンシリケートガラス(BSG)、ポリボロンフィルム(PBF)などを例示することができる。本実施の形態では、第1のドーパント含有膜26として、リンシリケートガラス(PSG)が用いられている。続いて、第1のドーパント含有膜26の一部に第1のレーザ光28を照射して、第1のドーパント含有膜26に含まれる第1の不純物を第1の非晶質半導体層15の第1の部分に移行させる。本実施の形態では、第1のドーパント含有膜26の一部に第1のレーザ光28を照射することにより、第1のドーパント含有膜26の一部が局所的に加熱される。そのため、第1の非晶質半導体層15のうち、第1のレーザ光28が照射された部分に対応する領域(すなわち第1の非晶質半導体層15の第1の部分)のみに、第1のドーパント含有膜26に含まれる第1の不純物がドープされる。こうして、i型を有する第1の非晶質半導体層15の第1の部分に第1の導電型を有する第1の非晶質半導体領域16を形成することができる。第1のドーパント含有膜26の一部に第1のレーザ光28を照射することにより、第1のドーパント含有膜26の一部と第1の非晶質半導体層15の第1の部分とが局所的に加熱される。そのため、第1のドーパント含有膜26の一部に第1のレーザ光28を照射する際、第1の非晶質半導体領域16内の第1の不純物を活性化することができる。それから、残った第1のドーパント含有膜26は、硫酸と過酸化水素水の混合液、塩酸と過酸化水素水の混合液、または、フッ化水素酸などを用いて除去される。
図14を参照して、第1の非晶質半導体層15上に、第2の導電型を有する第2の不純物を含む第2のドーパント含有膜27を形成する。第2のドーパント含有膜27として、リンシリケートガラス(PSG)、ボロンシリケートガラス(BSG)、ポリボロンフィルム(PBF)などを例示することができる。本実施の形態では、第2のドーパント含有膜27として、ボロンシリケートガラス(BSG)が用いられている。続いて、第2のドーパント含有膜27の一部に第2のレーザ光29を照射して、第2のドーパント含有膜27に含まれる第2の不純物を第1の非晶質半導体層15の第2の部分に移行させる。本実施の形態では、第2のドーパント含有膜27の一部に第2のレーザ光29を照射することにより、第2のドーパント含有膜27の一部が局所的に加熱される。そのため、第1の非晶質半導体層15のうち、第2のレーザ光29が照射された部分に対応する領域(すなわち第1の非晶質半導体層15の第2の部分)のみに、第2のドーパント含有膜27に含まれる第2の不純物がドープされる。こうして、i型を有する第1の非晶質半導体層15の第2の部分に第2の導電型を有する第2の非晶質半導体領域17を形成することができる。第2のレーザ光29は、第1のレーザ光28と同じ波長を有してもよい。第2のドーパント含有膜27の一部に第2のレーザ光29を照射することにより、第2のドーパント含有膜27の一部と第1の非晶質半導体層15の第2の部分とが局所的に加熱される。そのため、第2のドーパント含有膜27の一部に第2のレーザ光29を照射する際、第2の非晶質半導体領域17内の第2の不純物を活性化することができる。それから、残った第2のドーパント含有膜27は、硫酸と過酸化水素水の混合液、塩酸と過酸化水素水の混合液、または、フッ化水素酸などを用いて除去される。第1の非晶質半導体領域16内の第1の不純物と第2の非晶質半導体領域17内の第2の不純物とをさらに活性化するために、第1の非晶質半導体領域16と第2の非晶質半導体領域17とをさらにアニールしてもよい。続いて、半導体基板11の第2の表面11b上に、第1の電極18及び第2の電極19を形成する。こうして、図1及び図2に示される本実施の形態の光電変換素子1を製造することができる。
本実施の形態の光電変換素子1の製造方法は、実施の形態1の光電変換素子1の製造方法と同様の効果を有するが、以下の点で異なる。
本実施の形態の光電変換素子1の製造方法において、第1のドーパント含有膜26に含まれる第1の不純物を第1の非晶質半導体層15の第1の部分に移行させることは、第1のドーパント含有膜26の一部に第1のレーザ光28を照射することを含んでもよい。第2のドーパント含有膜27に含まれる第2の不純物を第1の非晶質半導体層15の第2の部分に移行させることは、第2のドーパント含有膜27の一部に第2のレーザ光29を照射することを含んでもよい。すなわち、レーザドーピング法によって、第1及び第2の不純物はそれぞれ第1の非晶質半導体層15の第1及び第2の部分にドーピングされてもよい。レーザドーピング方法は、加熱炉を使用してドーパントを拡散する方法よりも、短時間でドーパントを拡散させることができる。そのため、本実施の形態の光電変換素子1の製造方法によれば、向上した特性及び信頼性を有する光電変換素子を安価かつ簡単な工程で製造することができる。
(実施の形態4)
図1及び図15を参照して、実施の形態4の光電変換素子4について説明する。本実施の形態の光電変換素子4は、基本的には、実施の形態1の光電変換素子1と同様であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態の光電変換素子4は、第1の非晶質半導体領域16及び第2の非晶質半導体領域17の少なくとも1つは、第1の非晶質半導体層15の全厚さにわたって存在してもよい。第1の非晶質半導体領域16及び第2の非晶質半導体領域17の少なくとも1つは、トンネル誘電体層20に接してもよい。
図3から図8、図16及び図17を参照して、実施の形態4の光電変換素子4の製造方法について説明する。本実施の形態の光電変換素子4の製造方法は、基本的には、実施の形態1の光電変換素子1の製造方法と同様であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態の光電変換素子4の製造方法において、第1の非晶質半導体領域16及び第2の非晶質半導体領域17の少なくとも1つは、第1の非晶質半導体層15の全厚さにわたって存在してもよい。第1の非晶質半導体領域16及び第2の非晶質半導体領域17の少なくとも1つは、トンネル誘電体層20に接してもよい。
図3から図8に示す工程によって、半導体基板11の第1の表面11a上に、第2の非晶質半導体層12と、第3の非晶質半導体層13と、誘電体層14とを形成し、半導体基板11の第2の表面11b上に、トンネル誘電体層20と、第1の非晶質半導体層15とを形成する。
図16を参照して、第1の非晶質半導体層15内に第1の導電型を有する第1の非晶質半導体領域16を形成する。第1の非晶質半導体領域16は、第1の非晶質半導体層15の全厚さにわたって存在してもよい。第1の非晶質半導体層15内に第1の非晶質半導体領域16を形成することは、第1の非晶質半導体層15の第1の部分に、第1の非晶質半導体層15の全厚さにわたって、第1の導電型を有する第1の不純物をドーピングすることを含む。特定的には、第1の非晶質半導体層15の第1の部分に第1の不純物をドーピングすることは、第1の非晶質半導体層15の第1の部分に第1の不純物をイオン注入することを含んでもよい。すなわち、イオン注入法によって、第1の非晶質半導体層15の第1の部分に、第1の非晶質半導体層15の全厚さにわたって、第1の不純物がドーピングされてもよい。具体的には、第1の不純物の第1のイオンビーム21を第1の非晶質半導体層15の第1の部分に照射することによって、第1の非晶質半導体層15の第1の部分に、第1の非晶質半導体層15の全厚さにわたって、第1の不純物をドーピングしてもよい。こうして第1の非晶質半導体層15の第1の部分に、第1の非晶質半導体層15の全厚さにわたって、第1の導電型を有する第1の非晶質半導体領域16を形成してもよい。第1の非晶質半導体層15の第1の部分に第1の不純物をドーピングする際、第1の非晶質半導体層15の他の部分に第1の不純物がドープされること防ぐために、第1の非晶質半導体層15の第1の部分に対応する開口部を有するとともに第1の非晶質半導体層15の他の部分を覆う第1のマスク22を用いてもよい。
図17を参照して、第1の非晶質半導体層15内に第1の導電型と異なる第2の導電型を有する第2の非晶質半導体領域17を形成する。第2の非晶質半導体領域17は、第1の非晶質半導体層15の全厚さにわたって存在してもよい。第1の非晶質半導体層15内に第2の非晶質半導体領域17を形成することは、第1の部分と異なる第1の非晶質半導体層15の第2の部分に、第1の非晶質半導体層15の全厚さにわたって、第2の導電型を有する第2の不純物をドーピングすることを含む。特定的には、第1の非晶質半導体層15の第2の部分に第2の不純物をドーピングすることは、第1の非晶質半導体層15の第2の部分に第2の不純物をイオン注入することを含んでもよい。すなわち、イオン注入法によって、第1の非晶質半導体層15の第2の部分に、第1の非晶質半導体層15の全厚さにわたって、第2の不純物がドーピングされてもよい。具体的には、第2の不純物の第2のイオンビーム23を第1の非晶質半導体層15の第2の部分に照射することによって、第1の非晶質半導体層15の第2の部分に、第1の非晶質半導体層15の全厚さにわたって、第2の不純物をドーピングしてもよい。こうして第1の非晶質半導体層15の第2の部分に、第1の非晶質半導体層15の全厚さにわたって、第2の導電型を有する第2の非晶質半導体領域17を形成してもよい。第1の非晶質半導体層15の第2の部分に第2の不純物をドーピングする際、第1の非晶質半導体層15の他の部分に第2の不純物がドープされること防ぐために、第1の非晶質半導体層15の第2の部分に対応する開口部を有するとともに第1の非晶質半導体層15の他の部分を覆う第2のマスク24を用いてもよい。
第1の非晶質半導体層15を形成する前に、半導体基板11の第2の表面11bはトンネル誘電体層20によって覆われている。そのため、第1の非晶質半導体層15の第1の部分に第1の導電型を有する第1の不純物をドーピングして第1の非晶質半導体領域16を形成する際に半導体基板11に第1の不純物がドーピングされることを、トンネル誘電体層20は確実に防ぐことができる。第1の非晶質半導体層15の第2の部分に第2の導電型を有する第2の不純物をドーピングして第2の非晶質半導体領域17を形成する際に半導体基板11に第2の不純物がドーピングされることを、トンネル誘電体層20は確実に防ぐことができる。そのため、トンネル誘電体層20を介した、半導体基板11と第1の非晶質半導体領域16及び第2の非晶質半導体領域17とのヘテロ接合構造を確実に保つことができる。
第1の非晶質半導体領域16は、トンネル誘電体層20に接してもよい。第2の非晶質半導体領域17は、トンネル誘電体層20に接してもよい。第1の非晶質半導体領域16と第2の非晶質半導体領域17とが交互に配列される第1の方向(例えば、x方向)において、第1の非晶質半導体領域16と第2の非晶質半導体領域17との間に第1の非晶質半導体層15が存在してもよい。第1の導電型を有する第1の非晶質半導体領域16と第2の導電型を有する第2の非晶質半導体領域17とは、i型を有する第1の非晶質半導体層15によって分離されてもよい。
第1の非晶質半導体層15に第1及び第2の不純物をドーピングした後に、第1の非晶質半導体領域16に含まれる第1の不純物及び第2の非晶質半導体領域17に含まれる第2の不純物を活性化するために、第1の非晶質半導体領域16及び第2の非晶質半導体領域17をアニールしてもよい。それから、半導体基板11の第2の表面11b上に、第1の非晶質半導体領域16と電気的に接続される第1の電極18を形成する。より特定的には、第1の非晶質半導体領域16上に第1の電極18を形成する。半導体基板11の第2の表面11b上に、第2の非晶質半導体領域17と電気的に接続される第2の電極19を形成する。より特定的には、第2の非晶質半導体領域17上に第2の電極19を形成する。こうして、図1及び図15に示される本実施の形態の光電変換素子4を製造することができる。
本実施の形態の光電変換素子4及びその製造方法は、実施の形態1の光電変換素子1及びその製造方法と同様の効果を有するが、以下の点で異なる。
本実施の形態の光電変換素子4において、第1の非晶質半導体領域16及び第2の非晶質半導体領域17の少なくとも1つは、第1の非晶質半導体層15の全厚さにわたって存在してもよい。本実施の形態の光電変換素子4によれば、第1の非晶質半導体領域16と半導体基板11との距離及び第2の非晶質半導体領域17と半導体基板11との距離の少なくとも1つを小さくすることができる。そのため、半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアのうち、第1の非晶質半導体領域16が有する第1の導電型に対応するキャリアを、第1の非晶質半導体領域16によってより高い効率で収集することができる。半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアのうち、第2の非晶質半導体領域17が有する第2の導電型に対応するキャリアを、第2の非晶質半導体領域17によってより高い効率で収集することができる。その結果、本実施の形態の光電変換素子4によれば、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率を向上させることができる。本実施の形態の光電変換素子4では、半導体基板11の第2の表面11bと第1の非晶質半導体層15との間にトンネル誘電体層20が存在する。そのため、第1の非晶質半導体層15の第1の部分に第1の導電型を有する第1の不純物をドーピングして第1の非晶質半導体領域16を形成する際に半導体基板11に第1の不純物がドーピングされることを、トンネル誘電体層20は確実に防ぐことができる。第1の非晶質半導体層15の第2の部分に第2の導電型を有する第2の不純物をドーピングして第2の非晶質半導体領域17を形成する際に半導体基板11に第2の不純物がドーピングされることを、トンネル誘電体層20は確実に防ぐことができる。このように、本実施の形態の光電変換素子4は、第1の非晶質半導体領域16中の第1の不純物と第2の非晶質半導体領域17中の第2の不純物とが半導体基板11にドーピングされることを確実に防ぐことができる構造を備えている。本実施の形態の光電変換素子4は、トンネル誘電体層20を介した、半導体基板11と第1の非晶質半導体領域16及び第2の非晶質半導体領域17とのヘテロ接合構造を確実に保つことができる構造を備えている。本実施の形態の光電変換素子4によれば、向上した特性及び信頼性を有する光電変換素子を提供することができる。
本実施の形態の光電変換素子4の製造方法において、第1の非晶質半導体領域16及び第2の非晶質半導体領域17の少なくとも1つは、第1の非晶質半導体層15の全厚さにわたって存在してもよい。本実施の形態の光電変換素子4の製造方法によれば、第1の非晶質半導体領域16と半導体基板11との距離及び第2の非晶質半導体領域17と半導体基板11との距離の少なくとも1つを小さくすることができる。そのため、半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアのうち、第1の非晶質半導体領域16が有する第1の導電型に対応するキャリアを、第1の非晶質半導体領域16によってより高い効率で収集することができる。半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアのうち、第2の非晶質半導体領域17が有する第2の導電型に対応するキャリアを、第2の非晶質半導体領域17によってより高い効率で収集することができる。その結果、本実施の形態の光電変換素子4の製造方法によれば、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率が向上された光電変換素子を製造することができる。本実施の形態の光電変換素子4の製造方法では、第1の非晶質半導体層15に第1及び第2の不純物をドーピングする前に、半導体基板11の第2の表面11bはトンネル誘電体層20によって覆われている。そのため、第1の非晶質半導体層15の第1の部分に第1の導電型を有する第1の不純物をドーピングして第1の非晶質半導体領域16を形成する際に半導体基板11に第1の不純物がドーピングされることを、トンネル誘電体層20は確実に防ぐことができる。第1の非晶質半導体層15の第2の部分に第2の導電型を有する第2の不純物をドーピングして第2の非晶質半導体領域17を形成する際に半導体基板11に第2の不純物がドーピングされることを、トンネル誘電体層20は確実に防ぐことができる。このように、本実施の形態の光電変換素子4の製造方法によれば、第1の非晶質半導体領域16中の第1の不純物と第2の非晶質半導体領域17中の第2の不純物とが半導体基板11にドーピングされることを確実に防ぐことができる。本実施の形態の光電変換素子4の製造方法によれば、トンネル誘電体層20を介した、半導体基板11と第1の非晶質半導体領域16及び第2の非晶質半導体領域17とのヘテロ接合構造を確実に保つことができる。その結果、本実施の形態の光電変換素子4の製造方法によれば、向上した特性及び信頼性を有する光電変換素子を製造することができる。
(実施の形態5)
図3から図8、図11、図15及び図18を参照して、実施の形態5の光電変換素子4及びその製造方法について説明する。本実施の形態の光電変換素子4は、実施の形態4の光電変換素子4と同様の構成を備える。本実施の形態の光電変換素子4の製造方法は、基本的には、実施の形態4の光電変換素子4の製造方法と同様の工程を備えるが、以下の点で異なる。
実施の形態4の光電変換素子4の製造方法では、イオン注入法によって、第1の非晶質半導体層15に第1及び第2の不純物がドーピングされていた。これに対し、本実施の形態の光電変換素子4の製造方法では、実施の形態2の製造方法と同様の方法により、第1の非晶質半導体層15に第1及び第2の不純物がドーピングされる。具体的には、第1の非晶質半導体層15上に、第1の導電型を有する第1の不純物を含む第1のドーパント含有膜26と第2の導電型を有する第2の不純物を含む第2のドーパント含有膜27を形成する。それから、第1のドーパント含有膜26及び第2のドーパント含有膜27を熱処理して、第1のドーパント含有膜26に含まれる第1の不純物と第2のドーパント含有膜27に含まれる第2の不純物とを第1の非晶質半導体層15に移行させる。
図3から図8、図11及び図18を参照して、本実施の形態の光電変換素子4の製造方法の一例について以下説明する。
図3から図8に示す工程によって、半導体基板11の第1の表面11a上に、第2の非晶質半導体層12と、第3の非晶質半導体層13と、誘電体層14とを形成し、半導体基板11の第2の表面11b上に、トンネル誘電体層20と、第1の非晶質半導体層15とを形成する。図11を参照して、第1の非晶質半導体層15の第1の部分上に、第1の導電型を有する第1の不純物を含む第1のドーパント含有膜26を形成し、第1の非晶質半導体層15の第2の部分上に、第2の導電型を有する第2の不純物を含む第2のドーパント含有膜27を形成する。第1のドーパント含有膜26は、第1の導電型を有する第1の不純物を含む第1のドーピングペーストであってもよい。第2のドーパント含有膜27は、第2の導電型を有する第2の不純物を含む第2のドーピングペーストであってもよい。
図18を参照して、第1のドーパント含有膜26及び第2のドーパント含有膜27を熱処理して、第1のドーパント含有膜26に含まれる第1の不純物を第1の非晶質半導体層15の第1の部分に、第1の非晶質半導体層15の全厚さにわたって、移行させ、第2のドーパント含有膜27に含まれる第2の不純物を第1の非晶質半導体層15の第2の部分に、第1の非晶質半導体層15の全厚さにわたって、移行させる。第1の不純物及び第2の不純物を、第1の非晶質半導体層15の全厚さにわたって第1の非晶質半導体層15に移行させる点を除いては、本実施の形態の光電変換素子4の製造方法は、実施の形態2の光電変換素子1の製造方法と同様である。
本実施の形態の光電変換素子4及びその製造方法は、実施の形態4の光電変換素子4及びその製造方法の効果と、実施の形態2の光電変換素子1及びその製造方法の効果とを有する。
(実施の形態6)
図3から図8、図15、図19及び図20を参照して、実施の形態6の光電変換素子4及びその製造方法について説明する。本実施の形態の光電変換素子4は、実施の形態4の光電変換素子4と同様の構成を備える。本実施の形態の光電変換素子4の製造方法は、基本的には、実施の形態4の光電変換素子4の製造方法と同様の工程を備えるが、以下の点で異なる。
実施の形態4の光電変換素子4の製造方法では、イオン注入法によって、第1の非晶質半導体層15に第1及び第2の不純物がドーピングされていた。これに対し、本実施の形態の光電変換素子4の製造方法では、実施の形態3の光電変換素子1の製造方法と同様に、レーザドーピング法により、第1のドーパント含有膜26に含まれる第1の不純物と第2のドーパント含有膜27に含まれる第2の不純物とを第1の非晶質半導体層15に移行させる。
図3から図8、図19及び図20を参照して、本実施の形態の光電変換素子4の製造方法の一例について以下説明する。
図3から図8に示す工程によって、半導体基板11の第1の表面11a上に、第2の非晶質半導体層12と、第3の非晶質半導体層13と、誘電体層14とを形成し、半導体基板11の第2の表面11b上に、トンネル誘電体層20と、第1の非晶質半導体層15とを形成する。
図19を参照して、第1の非晶質半導体層15上に、第1の導電型を有する第1の不純物を含む第1のドーパント含有膜26を形成する。続いて、第1のドーパント含有膜26の一部に第1のレーザ光28を照射して、第1のドーパント含有膜26に含まれる第1の不純物を第1の非晶質半導体層15の第1の部分に、第1の非晶質半導体層15の全厚さにわたって、移行させる。それから、残った第1のドーパント含有膜26は、硫酸と過酸化水素水の混合液、塩酸と過酸化水素水の混合液、または、フッ化水素酸などを用いて除去される。
図20を参照して、第1の非晶質半導体層15上に、第2の導電型を有する第2の不純物を含む第2のドーパント含有膜27を形成する。続いて、第2のドーパント含有膜27の一部に第2のレーザ光29を照射して、第2のドーパント含有膜27に含まれる第2の不純物を第1の非晶質半導体層15の第2の部分に、第1の非晶質半導体層15の全厚さにわたって、移行させる。第1の不純物及び第2の不純物を、第1の非晶質半導体層15の全厚さにわたって第1の非晶質半導体層15に移行させる点を除いては、本実施の形態の光電変換素子4の製造方法は、実施の形態3の光電変換素子1の製造方法と同様である。
本実施の形態の光電変換素子4及びその製造方法は、実施の形態4の光電変換素子4及びその製造方法の効果と、実施の形態3の光電変換素子1及びその製造方法の効果とを有する。
(実施の形態7)
図21及び図22を参照して、実施の形態7の光電変換素子7について説明する。本実施の形態の光電変換素子7及びその製造方法は、実施の形態1の光電変換素子1及びその製造方法と同様であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態の光電変換素子7では、第1の非晶質半導体領域16と第2の非晶質半導体領域17とが交互に配列される第1の方向(例えばx方向)において、第1の非晶質半導体領域16と第2の非晶質半導体領域17とは互いに接してもよい。本実施の形態の光電変換素子7及びその製造方法は、第1の非晶質半導体領域16と第2の非晶質半導体領域17とが交互に配列される第1の方向(例えばx方向)において、第1の非晶質半導体領域16と第2の非晶質半導体領域17とが互いに接することを除き、実施の形態1から実施の形態3の光電変換素子1及びその製造方法と同様である。
本実施の形態の光電変換素子7及びその製造方法は、実施の形態1から実施の形態3の光電変換素子1及びそれらの製造方法と同様の効果を有するが、以下の点で異なる。
本実施の形態の光電変換素子7では、第1の非晶質半導体領域16と第2の非晶質半導体領域17とが交互に配列される方向(第1の方向、例えばx方向)において、第1の非晶質半導体領域16と第2の非晶質半導体領域17とは互いに接してもよい。本実施の形態の光電変換素子7によれば、第1の非晶質半導体領域16及び第2の非晶質半導体領域17の少なくとも1つの面積を大きくすることができる。そのため、半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアを、高い効率で収集することができる。その結果、本実施の形態の光電変換素子7によれば、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率を向上させることができる。
本実施の形態の光電変換素子7の製造方法では、第1の非晶質半導体領域16と第2の非晶質半導体領域17とが交互に配列される方向(第1の方向、例えばx方向)において、第1の非晶質半導体領域16と第2の非晶質半導体領域17とは互いに接してもよい。本実施の形態の光電変換素子7の製造方法によれば、第1の非晶質半導体領域16及び第2の非晶質半導体領域17の少なくとも1つの面積を大きくすることができる。そのため、半導体基板11の第1の表面11a側から入射する光によって半導体基板11内に生成されたキャリアを、高い効率で収集することができる。その結果、本実施の形態の光電変換素子7の製造方法によれば、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率が向上された光電変換素子を製造することができる。
(実施の形態8)
図21及び図23を参照して、実施の形態8の光電変換素子8について説明する。本実施の形態の光電変換素子8及びその製造方法は、実施の形態4の光電変換素子4及びその製造方法と同様であるが、以下の点で異なる。
本実施の形態の光電変換素子8では、第1の非晶質半導体領域16と第2の非晶質半導体領域17とが交互に配列される第1の方向(例えばx方向)において、第1の非晶質半導体領域16と第2の非晶質半導体領域17とは互いに接してもよい。本実施の形態の光電変換素子8及びその製造方法は、第1の非晶質半導体領域16と第2の非晶質半導体領域17とが交互に配列される第1の方向(例えばx方向)において、第1の非晶質半導体領域16と第2の非晶質半導体領域17とが互いに接することを除き、実施の形態4から実施の形態6の光電変換素子4及びその製造方法と同様である。
本実施の形態の光電変換素子8及びその製造方法は、実施の形態4から実施の形態6の光電変換素子4及びその製造方法の効果と、実施の形態7の光電変換素子7及びその製造方法の効果とを有する。
[付記]
(1)ここで開示された実施の形態の光電変換素子は、第1の表面と第1の表面と反対側の第2の表面とを有する半導体基板と、第2の表面上に設けられたトンネル誘電体層と、トンネル誘電体層上に設けられるとともに、i型を有する第1の非晶質半導体層と、トンネル誘電体層上に設けられるとともに、第1の導電型を有する第1の非晶質半導体領域と、トンネル誘電体層上に設けられるとともに、第1の導電型と異なる第2の導電型を有する第2の非晶質半導体領域とを備える。第1の非晶質半導体領域は第1の導電型を有する第1の不純物を含む。第2の非晶質半導体領域は第2の導電型を有する第2の不純物を含む。第1の非晶質半導体層、第1の非晶質半導体領域及び第2の非晶質半導体領域は、連続して延在する1つの層を構成する。ここで開示された実施の形態の光電変換素子は、半導体基板の第2の表面上にトンネル誘電体層を備える。トンネル誘電体層は、半導体基板の第1の表面側から入射する光によって半導体基板内に生成されたキャリアが半導体基板の第2の表面において再結合することを抑制することができる。ここで開示された実施の形態の光電変換素子によれば、向上したパッシベーション特性を有する光電変換素子を提供することができる。トンネル誘電体層は、半導体基板の第1の表面側から入射する光によって半導体基板内に生成されたキャリアを、第1の非晶質半導体領域及び第2の非晶質半導体領域にトンネルさせる。ここで開示された実施の形態の光電変換素子によれば、半導体基板の第1の表面側から入射する光によって半導体基板内に生成されたキャリアを効率的に収集することができる。ここで開示された実施の形態の光電変換素子は、半導体基板の第2の表面上に、トンネル誘電体層及び第1の非晶質半導体層を形成した後、半導体基板の第2の表面を露出させることなく製造し得る構造を備えている。半導体基板の第2の表面に汚染物質が付着したり、非晶質半導体層のエッチングにより半導体基板の第2の表面が荒れたりすることなく製造し得る構造を、ここで開示された実施の形態の光電変換素子は備えている。ここで開示された実施の形態の光電変換素子によれば、向上した特性及び信頼性を有する光電変換素子を提供することができる。
(2)ここで開示された実施の形態の光電変換素子は、トンネル誘電体層と第1の非晶質半導体領域との間及びトンネル誘電体層と第2の非晶質半導体領域との間に第1の非晶質半導体層が存在してもよい。i型を有する第1の非晶質半導体層は、半導体基板の第1の表面側から入射する光によって半導体基板内に生成されたキャリアが半導体基板の第2の表面において再結合することを抑制することができる。そのため、ここで開示された実施の形態の光電変換素子によれば、パッシベーション特性と光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率とを向上させることができる。
(3)ここで開示された実施の形態の光電変換素子において、第1の非晶質半導体領域及び第2の非晶質半導体領域の少なくとも1つは、第1の非晶質半導体層の全厚さにわたって存在してもよい。ここで開示された実施の形態の光電変換素子によれば、第1の非晶質半導体領域と半導体基板との距離及び第2の非晶質半導体領域と半導体基板との距離の少なくとも1つを小さくすることができる。そのため、半導体基板の第1の表面側から入射する光によって半導体基板内に生成されたキャリアのうち、第1の非晶質半導体領域が有する第1の導電型に対応するキャリアを、第1の非晶質半導体領域によってより高い効率で収集することができる。半導体基板の第1の表面側から入射する光によって半導体基板内に生成されたキャリアのうち、第2の非晶質半導体領域が有する第2の導電型に対応するキャリアを、第2の非晶質半導体領域によってより高い効率で収集することができる。その結果、ここで開示された実施の形態の光電変換素子によれば、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率を向上させることができる。ここで開示された実施の形態の光電変換素子では、半導体基板の第2の表面と第1の非晶質半導体層との間にトンネル誘電体層が存在する。そのため、第1の非晶質半導体層の第1の部分に第1の導電型を有する第1の不純物をドーピングして第1の非晶質半導体領域を形成する際に半導体基板に第1の不純物がドーピングされることを、トンネル誘電体層は確実に防ぐことができる。第1の非晶質半導体層の第2の部分に第2の導電型を有する第2の不純物をドーピングして第2の非晶質半導体領域を形成する際に半導体基板に第2の不純物がドーピングされることを、トンネル誘電体層は確実に防ぐことができる。このように、ここで開示された実施の形態の光電変換素子は、第1の非晶質半導体領域中の第1の不純物と第2の非晶質半導体領域中の第2の不純物とが半導体基板にドーピングされることを確実に防ぐことができる構造を備えている。ここで開示された実施の形態の光電変換素子は、トンネル誘電体層を介した、半導体基板と第1の非晶質半導体領域及び第2の非晶質半導体領域とのヘテロ接合構造を確実に保つことができる構造を備えている。ここで開示された実施の形態の光電変換素子によれば、向上した特性及び信頼性を有する光電変換素子を提供することができる。
(4)ここで開示された実施の形態の光電変換素子では、第1の非晶質半導体領域と第2の非晶質半導体領域とが交互に配列される方向において、第1の非晶質半導体領域と第2の非晶質半導体領域との間に第1の非晶質半導体層が存在してもよい。第1の導電型を有する第1の非晶質半導体領域と第2の導電型を有する第2の非晶質半導体領域とは、i型を有する第1の非晶質半導体層によって分離されてもよい。そのため、ここで開示された実施の形態の光電変換素子によれば、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率を向上させることができる。
(5)ここで開示された実施の形態の光電変換素子では、第1の非晶質半導体領域と第2の非晶質半導体領域とが交互に配列される方向において、第1の非晶質半導体領域と第2の非晶質半導体領域とは互いに接してもよい。ここで開示された実施の形態の光電変換素子によれば、第1の非晶質半導体領域及び第2の非晶質半導体領域の少なくとも1つの面積を大きくすることができる。そのため、半導体基板の第1の表面側から入射する光によって半導体基板内に生成されたキャリアを、高い効率で収集することができる。その結果、ここで開示された実施の形態の光電変換素子によれば、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率を向上させることができる。
(6)ここで開示された実施の形態の光電変換素子において、トンネル誘電体層は0.2nm以上5.0nm以下の厚さを有してもよい。0.2nm以上の厚さを有するトンネル誘電体層は、光電変換素子のパッシベーション特性をさらに向上させることができる。5.0nm以下の厚さを有するトンネル誘電体層は、半導体基板の第1の表面側から入射する光によって半導体基板内に生成されたキャリアを、第1の非晶質半導体領域及び第2の非晶質半導体領域にさらに効率的にトンネルさせることができる。ここで開示された実施の形態の光電変換素子によれば、半導体基板の第1の表面側から入射する光によって半導体基板内に生成されたキャリアをさらに効率的に収集することができる。
(7)ここで開示された実施の形態の光電変換素子は、半導体基板の第2の表面上に設けられるとともに、第1の非晶質半導体領域と電気的に接続される第1の電極と、半導体基板の第2の表面上に設けられるとともに、第2の非晶質半導体領域と電気的に接続される第2の電極とをさらに備えてもよい。第1の電極及び第2の電極は、光の入射面である半導体基板の第1の表面側に設けられていないので、光電変換素子に入射する光が第1の電極及び第2の電極によって遮られない。そのため、ここで開示された実施の形態の光電変換素子によれば、高い短絡電流JSCが得られ、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率を向上させることができる。
(8)ここで開示された実施の形態の光電変換素子は、半導体基板の第1の表面上に誘電体層をさらに備えてもよい。誘電体層が反射防止膜として機能するとき、誘電体層は、より多くの光を光電変換素子内に入射させることができる。そのため、ここで開示された実施の形態の光電変換素子によれば、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率を向上させることができる。誘電体層がパッシベーション膜として機能するとき、誘電体層は、半導体基板の第1の表面側から入射する光によって半導体基板内に生成されたキャリアが半導体基板の第1の表面において再結合することを抑制することができる。そのため、ここで開示された実施の形態の光電変換素子によれば、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率を向上させることができる。
(9)ここで開示された実施の形態の光電変換素子は、半導体基板の第1の表面上に、i型を有する第2の非晶質半導体層をさらに備えてもよい。i型を有する第2の非晶質半導体層は、半導体基板の第1の表面側から入射する光によって半導体基板内に生成されたキャリアが半導体基板の第1の表面において再結合することを抑制することができる。そのため、ここで開示された実施の形態の光電変換素子によれば、パッシベーション特性と光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率とを向上させることができる。
(10)ここで開示された実施の形態の光電変換素子は、半導体基板の第1の表面上に、半導体基板と同じ導電型を有する第3の非晶質半導体層をさらに備えてもよい。半導体基板と同じ導電型を有する第3の非晶質半導体層は、光電変換素子に光が入射することによって半導体基板内に発生したキャリアのうち半導体基板の第1の表面に近づくキャリアを、半導体基板の内部に押し戻すことができる。そのため、第4の非晶質半導体層は、このキャリアが半導体基板の第1の表面において再結合することを抑制することができる。その結果、ここで開示された実施の形態の光電変換素子によれば、パッシベーション特性と光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率とを向上させることができる。
(11)ここで開示された実施の形態の光電変換素子において、半導体基板の第1の表面は、凹凸構造を含んでもよい。光の入射面である半導体基板の第1の表面上に凹凸構造を設けることによって、より多くの光が光電変換素子内に入射され得る。そのため、ここで開示された実施の形態の光電変換素子によれば、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率を向上させることができる。
(12)ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法は、第1の表面と第1の表面と反対側の第2の表面とを有する半導体基板の第2の表面上にトンネル誘電体層を形成することと、トンネル誘電体層上に、i型を有する第1の非晶質半導体層を形成することと、第1の非晶質半導体層内に第1の導電型を有する第1の非晶質半導体領域を形成することと、第1の非晶質半導体層内に第1の導電型と異なる第2の導電型を有する第2の非晶質半導体領域を形成することとを備える。第1の非晶質半導体層内に第1の非晶質半導体領域を形成することは、第1の非晶質半導体層の第1の部分に、第1の導電型を有する第1の不純物をドーピングすることを含む。第1の非晶質半導体層内に第2の非晶質半導体領域を形成することは、第1の部分と異なる第1の非晶質半導体層の第2の部分に第2の導電型を有する第2の不純物をドーピングすることを含む。ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法は、半導体基板の第2の表面上にトンネル誘電体層を形成することを備える。トンネル誘電体層は、半導体基板の第1の表面側から入射する光によって半導体基板内に生成されたキャリアが半導体基板の第2の表面において再結合することを抑制することができる。ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法によれば、向上したパッシベーション特性を有する光電変換素子を製造することができる。トンネル誘電体層は、半導体基板の第1の表面側から入射する光によって半導体基板内に生成されたキャリアを、第1の非晶質半導体領域及び第2の非晶質半導体領域にトンネルさせる。ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法によれば、半導体基板の第1の表面側から入射する光によって半導体基板内に生成されたキャリアを効率的に収集することができる光電変換素子を製造することができる。ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法では、第1の非晶質半導体層内に第1の非晶質半導体領域及び第2の非晶質半導体領域を形成する前に、半導体基板の第2の表面はトンネル誘電体層によって覆われている。そのため、半導体基板の第2の表面上にトンネル誘電体層及び第1の非晶質半導体層を形成した後、半導体基板の第2の表面を露出させることなく、光電変換素子を製造することができる。半導体基板の第2の表面に汚染物質が付着したり、非晶質半導体層のエッチングにより半導体基板の第2の表面が荒れたりすることなく、光電変換素子を製造することができる。ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法によれば、向上した特性及び信頼性を有する光電変換素子を製造することができる。
(13)ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法において、トンネル誘電体層と第1の非晶質半導体領域との間及びトンネル誘電体層と第2の非晶質半導体領域との間に第1の非晶質半導体層が存在してもよい。i型を有する第1の非晶質半導体層は、半導体基板の第1の表面側から入射する光によって半導体基板内に生成されたキャリアが半導体基板の第2の表面において再結合することを抑制することができる。そのため、ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法によれば、パッシベーション特性と光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率とが向上された光電変換素子を製造することができる。
(14)ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法において、第1の非晶質半導体領域及び第2の非晶質半導体領域の少なくとも1つは、第1の非晶質半導体層の全厚さにわたって存在してもよい。ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法によれば、第1の非晶質半導体領域と半導体基板との距離及び第2の非晶質半導体領域と半導体基板との距離の少なくとも1つを小さくすることができる。そのため、半導体基板の第1の表面側から入射する光によって半導体基板内に生成されたキャリアのうち、第1の非晶質半導体領域が有する第1の導電型に対応するキャリアを、第1の非晶質半導体領域によってより高い効率で収集することができる。半導体基板の第1の表面側から入射する光によって半導体基板内に生成されたキャリアのうち、第2の非晶質半導体領域が有する第2の導電型に対応するキャリアを、第2の非晶質半導体領域によってより高い効率で収集することができる。その結果、ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法によれば、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率が向上された光電変換素子を製造することができる。ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法では、第1の非晶質半導体層に第1及び第2の不純物をドーピングする前に、半導体基板の第2の表面はトンネル誘電体層によって覆われている。そのため、第1の非晶質半導体層の第1の部分に第1の導電型を有する第1の不純物をドーピングして第1の非晶質半導体領域を形成する際に半導体基板に第1の不純物がドーピングされることを、トンネル誘電体層は確実に防ぐことができる。第1の非晶質半導体層の第2の部分に第2の導電型を有する第2の不純物をドーピングして第2の非晶質半導体領域を形成する際に半導体基板に第2の不純物がドーピングされることを、トンネル誘電体層は確実に防ぐことができる。このように、ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法によれば、第1の非晶質半導体領域中の第1の不純物と第2の非晶質半導体領域中の第2の不純物とが半導体基板にドーピングされることを確実に防ぐことができる。ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法によれば、トンネル誘電体層を介した、半導体基板と第1の非晶質半導体領域及び第2の非晶質半導体領域とのヘテロ接合構造を確実に保つことができる。その結果、ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法によれば、向上した特性及び信頼性を有する光電変換素子を製造することができる。
(15)ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法では、第1の非晶質半導体領域と第2の非晶質半導体領域層とが交互に配列される方向において、第1の非晶質半導体領域と第2の非晶質半導体領域との間に、第1の非晶質半導体層が存在してもよい。第1の導電型を有する第1の非晶質半導体領域と第2の導電型を有する第2の非晶質半導体領域とは、i型を有する第1の非晶質半導体層によって分離されてもよい。そのため、ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法によれば、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率が向上された光電変換素子を製造することができる。
(16)ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法では、第1の非晶質半導体領域と第2の非晶質半導体領域とが交互に配列される方向において、第1の非晶質半導体領域と第2の非晶質半導体領域とは互いに接してもよい。ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法によれば、第1の非晶質半導体領域及び第2の非晶質半導体領域の少なくとも1つの面積を大きくすることができる。そのため、半導体基板の第1の表面側から入射する光によって半導体基板内に生成されたキャリアを、高い効率で収集することができる。その結果、ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法によれば、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率が向上された光電変換素子を製造することができる。
(17)ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法において、第1の非晶質半導体層の第1の部分に第1の不純物をドーピングすることは、第1の非晶質半導体層の第1の部分に第1の不純物をイオン注入することを含んでもよい。第1の非晶質半導体層の第2の部分に第2の不純物をドーピングすることは、第1の非晶質半導体層の第2の部分に第2の不純物をイオン注入することを含んでもよい。ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法によれば、向上した特性及び信頼性を有する光電変換素子を簡単な工程で製造することができる。
(18)ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法において、第1の非晶質半導体層の第1の部分に第1の不純物をドーピングすることは、第1の非晶質半導体層上に第1の不純物を含む第1のドーパント含有膜を形成することと、第1のドーパント含有膜に含まれる第1の不純物を第1の非晶質半導体層の第1の部分に移行させることとを含んでもよい。第1の非晶質半導体層の第2の部分に第2の不純物をドーピングすることは、第1の非晶質半導体層上に第2の不純物を含む第2のドーパント含有膜を形成することと、第2のドーパント含有膜に含まれる第2の不純物を第1の非晶質半導体層の第2の部分に移行させることとを含んでもよい。ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法によれば、向上した特性及び信頼性を有する光電変換素子を簡単な工程で製造することができる。
(19)ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法において、第1の非晶質半導体層上に第1の不純物を含む第1のドーパント含有膜を形成することは、第1の非晶質半導体層の第1の部分上に第1の不純物を含む第1のドーピングペーストを施すことであってもよい。第1のドーパント含有膜に含まれる第1の不純物を第1の非晶質半導体層の第1の部分に移行させることは、第1のドーピングペーストを熱処理することを含んでもよい。第1の非晶質半導体層上に第2の不純物を含む第2のドーパント含有膜を形成することは、第1の非晶質半導体層の第2の部分上に第2の不純物を含む第2のドーピングペーストを施すことであってもよい。第2のドーパント含有膜に含まれる第2の不純物を第1の非晶質半導体層の第2の部分に移行させることは、第2のドーピングペーストを熱処理することを含んでもよい。すなわち、ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法では、第1の非晶質半導体層の第1の部分に第1の不純物をドーピングすることは、第1の非晶質半導体層の第1の部分上に第1の不純物を含む第1のドーピングペーストを施すことと、第1のドーピングペーストを熱処理することとを含んでもよい。第1の非晶質半導体層の第2の部分に第2の不純物をドーピングすることは、第1の非晶質半導体層の第2の部分上に第2の不純物を含む第2のドーピングペーストを施すことと、第2のドーピングペーストを熱処理することとを含んでもよい。第1及び第2のドーパント含有膜としてドーピングペーストを用いることによって、高いパターン精度で、第1の非晶質半導体層内に第1の非晶質半導体領域及び第2の非晶質半導体領域を形成することができる。第1及び第2のドーパント含有膜としてドーピングペーストを用いることによって、インクジェット、スクリーン印刷などによって第1の非晶質半導体層上に第1及び第2のドーパント含有膜が形成され得る。そのため、ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法によれば、向上した特性及び信頼性を有する光電変換素子を安価かつ簡単な工程で製造することができる。
(20)ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法において、第1のドーパント含有膜に含まれる第1の不純物を第1の非晶質半導体層の第1の部分に移行させることは、第1のドーパント含有膜の一部に第1のレーザ光を照射することを含んでもよい。第2のドーパント含有膜に含まれる第2の不純物を第1の非晶質半導体層の第2の部分に移行させることは、第2のドーパント含有膜の一部に第2のレーザ光を照射することを含んでもよい。すなわち、レーザドーピング法によって、第1の非晶質半導体層に第1及び第2の不純物がドーピングされてもよい。レーザドーピング方法は、加熱炉を使用してドーパントを拡散する方法よりも、短時間でドーパントを拡散させることができる。そのため、ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法によれば、向上した特性及び信頼性を有する光電変換素子を安価かつ簡単な工程で製造することができる。
(21)ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法において、半導体基板の第2の表面上にトンネル誘電体層を形成することは、半導体基板の第2の表面をオゾン水または過酸化水素水に浸漬することを含んでもよい。ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法によれば、半導体基板の第2の表面をオゾン水または過酸化水素水に浸漬するという簡単な工程によって、トンネル誘電体層を早く形成することができる。
(22)ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法において、半導体基板の第2の表面上にトンネル誘電体層を形成することは、半導体基板の第2の表面を熱酸化することを含んでもよい。ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法によれば、半導体基板の第2の表面を熱酸化するという簡単な工程によって、トンネル誘電体層を形成することができる。
(23)ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法において、半導体基板の第2の表面上にトンネル誘電体層を形成することは、半導体基板の第2の表面上にトンネル誘電体層を堆積することを含んでもよい。ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法によれば、半導体基板の第2の表面上にトンネル誘電体層を堆積するという簡単な工程によって、トンネル誘電体層を形成することができる。
(24)ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法において、トンネル誘電体層は0.2nm以上5.0nm以下の厚さを有してもよい。0.2nm以上の厚さを有するトンネル誘電体層は、光電変換素子のパッシベーション特性をさらに向上させることができる。5.0nm以下の厚さを有するトンネル誘電体層は、半導体基板の第1の表面側から入射する光によって半導体基板内に生成されたキャリアを、第1の非晶質半導体領域及び第2の非晶質半導体領域にさらに効率的にトンネルさせることができる。ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法によれば、半導体基板の第1の表面側から入射する光によって半導体基板内に生成されたキャリアをさらに効率的に収集することができる光電変換素子を製造することができる。
(25)ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法は、半導体基板の第2の表面上に、第1の非晶質半導体領域と電気的に接続される第1の電極を形成することと、半導体基板の第2の表面上に、第2の非晶質半導体領域と電気的に接続される第2の電極を形成することとをさらに備えてもよい。ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法によれば、第1の電極及び第2の電極が光の入射面である半導体基板の第1の表面側に設けられていない光電変換素子を製造することができる。そのため、光電変換素子に入射する光が第1の電極及び第2の電極によって遮られない。ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法によれば、高い短絡電流JSCを有するとともに、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率が向上された光電変換素子を製造することができる。
(26)ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法は、半導体基板の第1の表面上に誘電体層を形成することをさらに備えてもよい。誘電体層が反射防止膜として機能するとき、誘電体層は、より多くの光を光電変換素子内に入射させることができる。そのため、ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法によれば、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率が向上された光電変換素子を製造することができる。誘電体層がパッシベーション膜として機能するとき、誘電体層は、半導体基板の第1の表面側から入射する光によって半導体基板内に生成されたキャリアが半導体基板の第1の表面において再結合することを抑制することができる。そのため、ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法によれば、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率が向上された光電変換素子を製造することができる。
(27)ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法は、半導体基板の第1の表面上に、i型を有する第2の非晶質半導体層を形成することをさらに備えてもよい。i型を有する第2の非晶質半導体層は、半導体基板の第1の表面側から入射する光によって半導体基板内に生成されたキャリアが半導体基板の第1の表面において再結合することを抑制することができる。そのため、ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法によれば、パッシベーション特性と光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率とが向上された光電変換素子を製造することができる。
(28)ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法は、半導体基板の第1の表面上に、半導体基板と同じ導電型を有する第3の非晶質半導体層を形成することをさらに備えてもよい。半導体基板と同じ導電型を有する第3の非晶質半導体層は、光電変換素子に光が入射することによって半導体基板内に発生したキャリアのうち半導体基板の第1の表面に近づくキャリアを、半導体基板の内部に押し戻すことができる。そのため、第3の非晶質半導体層は、このキャリアが半導体基板の第1の表面において再結合することを抑制することができる。その結果、ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法によれば、パッシベーション特性と光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率とが向上された光電変換素子を製造することができる。
(29)ここで開示された実施の形態の光電変換素子の製造方法は、半導体基板の第1の表面に、凹凸構造を形成することをさらに備えてもよい。光の入射面である半導体基板の第1の表面に凹凸構造を形成することによって、より多くの光が光電変換素子内に入射され得る。そのため、ここで開示された実施の形態の光電変換素子の光電変換素子の製造方法によれば、光エネルギーを電気エネルギーに変換する効率が向上された光電変換素子を製造することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,4,7,8 光電変換素子、11 半導体基板、11a 第1の表面、11b 第2の表面、12 第2の非晶質半導体層、13 第3の非晶質半導体層、14 誘電体層、15 第1の非晶質半導体層、16 第1の非晶質半導体領域、17 第2の非晶質半導体領域、18 第1の電極、19 第2の電極、20 トンネル誘電体層、21 第1のイオンビーム、22 第1のマスク、23 第2のイオンビーム、24 第2のマスク、26 第1のドーパント含有膜、27 第2のドーパント含有膜、28 第1のレーザ光、29 第2のレーザ光。

Claims (8)

  1. 第1の表面と前記第1の表面と反対側の第2の表面とを有する半導体基板と、
    前記第2の表面上に設けられたトンネル誘電体層と、
    前記トンネル誘電体層上に設けられるとともに、i型を有する第1の非晶質半導体層と、
    前記トンネル誘電体層上に設けられるとともに、第1の導電型を有する第1の非晶質半導体領域と、
    前記トンネル誘電体層上に設けられるとともに、前記第1の導電型と異なる第2の導電型を有する第2の非晶質半導体領域とを備え、
    前記第1の非晶質半導体領域は前記第1の導電型を有する第1の不純物を含み、
    前記第2の非晶質半導体領域は前記第2の導電型を有する第2の不純物を含み、
    前記第1の非晶質半導体層、前記第1の非晶質半導体領域及び前記第2の非晶質半導体領域は、連続して延在する1つの層を構成する、光電変換素子。
  2. 前記トンネル誘電体層と前記第1の非晶質半導体領域との間及び前記トンネル誘電体層と前記第2の非晶質半導体領域との間に前記第1の非晶質半導体層が存在する、請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 前記第1の非晶質半導体領域及び前記第2の非晶質半導体領域の少なくとも1つは、前記第1の非晶質半導体層の全厚さにわたって存在する、請求項1に記載の光電変換素子。
  4. 前記第1の非晶質半導体領域と前記第2の非晶質半導体領域とが交互に配列される方向において、前記第1の非晶質半導体領域と前記第2の非晶質半導体領域との間に前記第1の非晶質半導体層が存在する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光電変換素子。
  5. 前記第1の非晶質半導体領域と前記第2の非晶質半導体領域とが交互に配列される方向において、前記第1の非晶質半導体領域と前記第2の非晶質半導体領域とは互いに接する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光電変換素子。
  6. 前記半導体基板の前記第2の表面上に設けられるとともに、前記第1の非晶質半導体領域と電気的に接続される第1の電極と、
    前記半導体基板の前記第2の表面上に設けられるとともに、前記第2の非晶質半導体領域と電気的に接続される第2の電極とをさらに備える、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の光電変換素子。
  7. 前記半導体基板の前記第1の表面上に誘電体層をさらに備える、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の光電変換素子。
  8. 第1の表面と前記第1の表面と反対側の第2の表面とを有する半導体基板の前記第2の表面上にトンネル誘電体層を形成することと、
    前記トンネル誘電体層上に、i型を有する第1の非晶質半導体層を形成することと、
    前記第1の非晶質半導体層内に第1の導電型を有する第1の非晶質半導体領域を形成することと、
    前記第1の非晶質半導体層内に前記第1の導電型と異なる第2の導電型を有する第2の非晶質半導体領域を形成することとを備え、
    前記第1の非晶質半導体層内に前記第1の非晶質半導体領域を形成することは、前記第1の非晶質半導体層の第1の部分に前記第1の導電型を有する第1の不純物をドーピングすることを含み、
    前記第1の非晶質半導体層内に前記第2の非晶質半導体領域を形成することは、前記第1の部分と異なる前記第1の非晶質半導体層の第2の部分に前記第2の導電型を有する第2の不純物をドーピングすることを含む、光電変換素子の製造方法。
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