JP6108327B1 - ファン取付部の作製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業に手間がかからず作製でき、かつファンを安定して装着することができファン取付部を作製するファン取付部の作製方法を提供することを目的とする。【解決手段】ファン取付部の作製方法は、表地20のおもて面21にシート部材30を縫合して、縫合枠41を作成する縫合枠作成工程と、縫合枠41の内側に貫通孔42を形成し、残部43を作成する残部作成工程と、残部43に切り込みを複数入れ、表地切込部23およびシート部材切込部33を形成する切込部形成工程と、切込部形成工程の後に、シート部材30を、貫通孔42を通して、表地20のうら面23に引き出し、取付孔40を形成するシート部材引出工程と、表地20とシート部材30との間に補強リング40を取り付ける補強板取付工程と、取付孔4の周囲を縫合して、補強リング40を固定する補強板固定工程を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、ファン取付部の作製方法に関し、特に冷却衣服においてファンを装着するためのファン取付部の作製方法に関するものである。
鉄工所や夏の屋外の工事現場のような、高温環境下で作業する時に着用する衣服として、従来から、ファンを備えた冷却衣服が使用されている。
このファンは、ファン本体とファン本体を冷却衣服に装着するための固定リングを備え、冷却衣服の表側から取付孔に押し込まれ、裏側から固定リングが取り付けられる。このとき、ファン本体のフランジと固定リングの端部が取付孔の縁部を挟み込むことによって、ファンは冷却衣服のファン取付部に取り付けられる。
この特許文献1のファン取付部の作製方法は、主として5つの工程を具備している。
第一工程では、シート状部材におけるファン取付部の形成位置に裏地をあてがい、シート状部材及び裏地を筒状部の外縁の形状と同じかそれより僅かに大きな形状を有する第一の枠状線に沿って縫合する。
次に、第二工程では、第一の枠状線に沿って縫合することによって形成された縫い目である縫合部の内部に、第一の枠状線の形状より小さな開口孔を形成する。
そして、第三工程では、開口孔と縫合部との間にあるシート状部材及び裏地に、開口孔から縫合部に向かい、かつ縫合部に達しないように複数の切り込みを入れる。
さらに、第四工程では、筒状部の外縁の形状よりも僅かに大きい形状の内縁を有する伸縮性のないリング状の補強板をシート状部材に接するように、かつ開口孔を補強板の内縁で取り囲むように配置した後、裏地の全体を、開口孔を介して補強板が配置された側に引き出し、第三工程で切り込みが入れられたシート状部材の部分である第一切込部及び第三工程で切り込みが入れられた裏地の部分である第二切込部とともにひっくり返して縫合部の外側に折り返すことにより、筒状部を挿入する開口部を形成する。
最後に、第五工程では、シート状部材及び裏地を第一の枠状線の形状よりも大きな形状の第二の枠状線に沿って開口部を取り囲むように縫合する。
特許第5672642号公報
ファン取付部の作製方法では、ファン本体と固定リングによって挟み込まれる補強板を正確な位置にかつ容易に配置できること、ファンを安定して取り付けられるファン取付部を作製できることが求められる。
ここで、特許文献1のファン取付部の作製方法では、シート部材と裏地に複数の切り込みを入れた後にプラスチック性の補強リング(補強板)をシート部材に接するようにかつ開口孔を補強板の内縁で取り囲むように配置し、その後、裏地の全体を、開口孔を介して補強リングが配置された側に引き出し、縫合部の外側に折り返すことにより、開口部を形成する。そのため、作業者は、開口孔を介して、裏地の全体を補強リングが配置された側に引き出す際に、補強リングが所定の位置からずれないように押さえなければならず、手間がかかる。
さらに、裏地の全体を補強リングが配置された側に引き出す際に、補強リングには外力が加わる。そのため、補強リングに強い外力が加わった場合、補強リングが変形するおそれがある。ファンは、シート部材および裏地によって覆われている補強リングをファン本体のフランジ部とリング状部材によって挟みこんで装着されるため、変形した補強リングを使用した場合、ファンを取付孔に安定して装着することができなくなるおそれが生じる。
そこで、本発明は、作業に手間がかからず作製でき、かつファンを安定して装着することができるファン取付部の作製方法を提供することを目的とする。
本発明のファン取付部の作製方法では、取付孔を有し、ファン本体のフランジ部とリング状の固定部材によって、挟み込むことで、ファン本体が装着されるファン取付部を作製する。
このファン取付部の作製方法では、表地の一方の面にシート部材を縫合することで、ファン本体の外径よりも直径が小さい縫合枠を作成する縫合枠作成工程と、縫合枠の内側に、貫通孔を形成することで、縫合枠と貫通孔の間に残部を作成する残部作成工程と、残部に、貫通孔の縁を含む切り込みを複数入れ、表地切込部およびシート部材切込部を形成する切込部形成工程と、切込部形成工程の後に、シート部材を、貫通孔を通して、表地の他方の面に引き出し、取付孔を形成するシート部材引出工程と、シート引出工程において引き出したシート部材を、加温加圧処理により伸張する加温加圧処理工程と、加温加圧処理工程の後に、プラスチック製かつリング状の補強板を、そのリング状の補強板の孔にシート部材を差し込むことで、取付孔の周囲まで誘導し、表地の他方の面とシート部材との間かつ取付孔の外縁に沿って取り付ける補強板取付工程と、補強板取付工程の後に、取付孔の周囲を縫合して、補強板を固定する補強板固定工程とを含むことを特徴とする。
本発明のファン取付部の作製方法は、補強板取付工程において、補強板を表地と表地切込部との間に配置することを特徴とする。
本発明のファン取付部の作製方法は、補強板取付工程において、補強板をシート部材とシート部材切込部との間に配置することを特徴とする。
本発明のファン取付部の作製方法は、シート部材引出工程の後、かつ、補強板取付工程の前に、引き出したシート部材を、加温加圧処理により伸張し、取付孔を形成する加温加圧処理工程を含むことを特徴とする。この加温加圧処理はアイロンによって行うことができる。
本発明のファン取付部の作製方法において、補強板はプラスチック製かつリング状であることを特徴とする。
本発明のファン取付部の作製方法は、補強板固定工程において、補強板を表地およびシート状部材とともに縫合することを特徴とする。
本発明のファン取付部の作製方法は、縫合枠の直径がファン本体の外径よりも小さいことを特徴とする。
本発明に係るファン取付部の作製方法では、表地の一方の面にシート部材を縫合することで、縫合枠を作成し、このシート部材を、貫通孔を通して、表地の他方の面に引き出すシート部材引出工程の後に、表地とシート部材との間に補強板を取り付ける。そうすると、シート部材引出工程の際、補強板が所定の位置からずれないように押さえる手間が省けるため、ファン取付部を作製するときの作業性が向上する。
さらに、シート部材が裏地の他方の面に引き出された後、補強板を取り付けるため、シート部材を引き出すときに生じる力が補強板に加わらない。そのため、補強板が変形するおそれが生じることなく、ファンを取付孔に安定して装着することができる。
また、シート部材に布地を使用した場合、その生地を表地の一方の面に引き出したときに、盛りあがってしまい、所望の形状の取付孔を形成することができない場合がある。本発明のファン取付部の作製方法は、加温加圧処理工程において、例えば、アイロンを用いて、シート部材を伸張させ、平坦にすることができるため、所望の形状の取付孔を適切に形成することができる。
また、アイロンで加温加圧された後に補強板を配置するため、補強板が直接加温されることはない。そうすると、プラスチック製の補強板を使用した場合、アイロンからの熱により補強板が変形するおそれが生じない。さらに、金属製の補強板を使用した場合でも、熱により補強板が高温になることを回避できる。
また、本発明のファン取付部の作製方法は、補強板固定工程において、補強板を表地およびシート状部材とともに縫合することができる。補強板を表地およびシート部材とともに縫合することで、補強板を取付孔の周囲に、強固に固定できる。
また、本発明のファン取付部の作製方法は、縫合枠作成工程において、縫合枠の直径をファン本体の外径よりも小さくする。縫合枠の直径は、形成された取付孔の直径とほぼ等しくなる。そうすると、ファン本体は、取付孔の内縁から力が加わるため、ファン本体は取付孔から抜け落ちづらくなる。
本発明の実施形態に係るファン取付部の作製方法により作製されたファン取付部を示す図である。(a)ファン取付部が形成された冷却衣服、(b)ファン取付部の拡大図 本発明の実施形態に係るファン取付部の作製方法により作製されたファン取付部に装着されたファンを示す図である。(a)部分断面図、(b)部分拡大図 本発明の実施形態に係るファン取付部の作製方法の縫合枠作成工程を説明するための図である。(a)表地にシート部材を配置した状態、(b)縫合枠を作成した状態 本発明の実施形態に係るファン取付部の作製方法の切込部形成工程において形成される貫通孔を説明するための図である。 本発明の実施形態に係るファン取付部の作製方法の切込部形成工程において形成される切込部を説明するための図である。 本発明の実施形態に係るファン取付部の作製方法のシート部材引出工程を説明するための図である。(a)シート部材を引き出す過程の状態、(b)シート部材が引き出された状態 本発明の実施形態に係るファン取付部の作製方法の加温加圧工程後のファン取付部を示す図である。 本発明の実施形態に係るファン取付部の作製方法で使用する補強リング(補強板)を示す平面図である。 本発明の実施形態に係るファン取付部の作製方法の補強板取付工程を説明するための図である。 本発明の実施形態に係るファン取付部の作製方法の補強板固定工程を説明するための図である。 本発明の実施形態に係るファン取付部の作製方法によって作製されたファン取付部の断面図である。(a)補強板が表地と表地切込部との間に配置されている状態(b)補強板がシート部材とシート部材切込部との間に配置されている状態 本発明の実施形態の変形例に係るファン取付部の作製方法によって作製されたファン取付部の断面図である。(a)補強板が表地と表地切込部との間に配置されている状態(b)補強板がシート部材とシート部材切込部との間に配置されている状態
本実施形態に係るファン取付部の作製方法を、図1〜図10を参照し説明する。
このファン取付部の作製方法は、図1(a)に示すように、冷却衣服1にファン2を装着するためのファン取付部3を作製する方法である。
初めに、ファン取付部3およびこのファン取付部3に装着されるファン2について説明する。
ファン取付部3は、冷却衣服1の背面の腰部に形成され、冷却衣服1の幅方向を2等分する軸に対して、対称の位置に1つずつ形成されている。
ファン取付部3は、図1(b)に示すように、表地20、シート部材30、および表地20とシート部材30との間に取り付けられた補強板としての補強リング40から構成されている。このファン取付部3には、取付孔4が形成されており、この取付孔4にファン2が装着される。
ファン2は、外部の空気を取り込み、取り込んだ空気を身体に向けて排出する。このファン2は、取付孔4に装着され、胴体の腰部に2つ設けられている。ファン2は、図2に示すように、外径OD1のファン本体5と環状の固定部材としての固定リング6を備え、表地20およびシート部材30を、フランジ10および固定リング6によって挟み込むことで、取付孔4に装着される。ファン本体5には、空気取込口(図示しない)及び空気排出口7が複数形成されている。また、ファン本体5は、冷却衣服1の外部の空気を取込み、冷却衣服1の内部に空気を排出する軸流ファン8と、軸流ファン8を駆動させるモータ(図示しない)を備えている。ファン本体5の側部には、係止爪9が形成されている。また、ファン本体5の底部の外周には、外側に向けてフランジ10が形成されている。
固定リング6の内周面には、係止突起11が形成され、この係止突起11が係止爪9と係止することで、固定リング6とファン本体5は固定される。
次に、本実施形態に係るファン取付部の作製方法について説明する。
本実施形態では、布地で構成されている冷却衣服1のファン取付部の作製方法について説明する。このファン取付部の作製方法は、主として、7つの工程を含む。
1つ目は、表地20の一方の面(おもて面21)にシート部材30を縫合して、縫合枠41を作成する縫合枠作成工程である。2つ目は、縫合枠41の内側に貫通孔42を形成することで、縫合枠41と貫通孔42の間に残部43を作成する残部作成工程である。3つ目は、残部43に貫通孔42の縁を含む切り込みを複数入れ、表地切込部23およびシート部材切込部33を形成する切込部作成工程である。4つ目は、切込部形成工程の後に、貫通孔42を通して、シート部材30を表地20の他方の面(うら面22)に引き出し、取付孔4を形成するシート部材引出工程である。5つ目は、引き出したシート部材30を、加温加圧処理により伸張する加温加圧処理工程である。6つ目は、シート部材引出工程の後に、表地20とシート部材30の間に、補強板としての補強リング40を取り付ける補強板取付工程である。そして、7つ目は、補強板取付工程の後に、取付孔4の周囲を縫合して、補強リング40を固定する補強板固定工程である。
以下、各工程ごとに詳細に説明する。
[縫合枠作成工程]
縫合枠作成工程では、取付孔4の縁部分となる、縫合枠41を作成する。
具体的には、図3(a)に示すように、表地20のおもて面21に、四角形状のシート部材30を配置する。この表地20およびシート部材30は、同じ素材のものを使用する。
そして、図3(b)に示すように、シート部材30と表地20を業務用ミシンや手縫いによって円状に縫合することで縫合枠41を作成する。この縫合枠41の直径D1は、ファン本体5の外径OD1よりも僅かに小さく作成する。例えば、ファン本体5の外径が90mmの場合、縫合枠41の直径D1は89mmとする。
なお、シート部材30は、表地20と異なる素材を使用してもよい。
[残部作成工程]
次に、図4に示すように、縫合枠41の内側を縫合枠41と同心となるように、シート部材30および表地20を円形状に切り抜くことで、直径D2の貫通孔42を形成する。
貫通孔42は、縫合枠41の内側に形成されるため、貫通孔42の直径D2は、縫合枠41の直径D1よりも小さくなる。縫合枠41の直径D1よりも小さい直径の貫通孔42を形成することで、貫通孔42の円縁と縫合枠41の間には、残部43が形成される。
[切込部形成工程]
切込部形成工程では、シート部材30および表地20に複数の切込部を作成する。
具体的には、図5に示すように、貫通孔42の円縁から、貫通孔42の外周に対応する縫合枠41に向けて、残部43に直線状の切り込みを入れ、シート部材切込部33および表地切込部23をそれぞれ形成する。この切り込みは、縫合枠41より僅かに手前まで形成する。
シート部材切込部33および表地切込部23は、複数形成され、例えば、図5中では、24片形成されている。
なお、切り込みは、貫通孔42の円縁の外周に対応する縫合枠40に向けて形成することが好ましいが、円縁から縫合枠41に向けて斜めに形成することもできる。
[シート部材引出工程]
シート部材引出工程では、シート部材30を表地20のうら面22に引き出す。
具体的には、図5に示すように、シート部材30の四隅を貫通孔42の方向(矢印の向き)に引っ張る。そして、図6(a)に示すように、シート部材30の四隅の頂点を貫通孔42の中心付近まで引っ張った後、図6(b)に示すように、シート部材30を、貫通孔42を通して、表地20のうら面22に引き出すことで、取付孔4が形成される。このとき、シート部材30のうら面32が、表地20のうら面22に現れる。
また、シート部材30を表地20のうら面22に引き出す際、シート部材30、表地切込部23およびシート部材切込部33は、ほぼ縫合枠41に沿って、表地20のうら面22側に折り返される。
[加温加圧処理工程]
シート部材30は、布地であるため、表地20のうら面22に引き出された際、盛りあがり(膨らみ)が生じ、取付孔4は所望の形状とならない場合がある。
加温加圧処理工程では、加温加圧処理により、引き出したシート部材30を伸張して、所望の形状で、直径D3の取付孔4を形成する。
この加温加圧処理工程では、例えば、アイロンを使用でき、シート部材30のうら面32の上から、加温加圧することで、シート部材30を伸張させ、平坦にする。そうすると、図7に示すように、所望の形状の取付孔4が形成されるのに加え、シート部材30が伸張され、布地の盛りあがりはなくなる。シート部材30は、ほぼ縫合枠41にそって、折り返されるため、取付孔4の直径D3は、縫合枠41の直径D1とほぼ等しくなる。
[補強板取付工程]
補強板固定工程では、取付孔4の周囲に、その外縁に沿うように補強板を取り付ける。
この補強板固定工程では、補強リング40を取り付ける際、補強リング40に大きな外力が加わらないように行う。
この補強板には、例えば、図8に示したような、内径D4のリング状の補強リング40を使用できる。補強リング40には、伸縮性が低く、縫合できる素材を使用する。この補強リング40には、プラスチック、例えば、ポリプロピレンを使用できる。また、この補強リング40の厚さは、約0.2mmに設計され、補強リング40の内径D4は、取付孔4の直径D3とほぼ同じに設計されている。
補強リング40は、補強リング40の孔にシート部材30が差し込まれることで、図9に示したように、取付孔4の周囲に取り付けられる。補強リング40を取り付ける方法は、例えば、シート部材30の四隅を上に持ち上げ、その四隅を補強リング40の孔に差し込む。そうすると、補強リング40の孔がシート部材30のおもて面31に接しながら移動し、補強リング40は取付孔4の周囲まで誘導される。
この際、補強リング40は、表地20と表地切込部23との間、またはシート部材30とシート部材切込部33との間に配置される。シート部材30は、加温加圧工程で伸張されているため、補強リング40を取り付けた後、元の位置に戻り、取付孔4の形状は変形しない。
なお、補強リング40の取り付け方法は、補強リング40が変形せずに、取付孔4の周囲に配置できる方法であれば、上記の方法に限定されない。例えば、シート部材30の四隅の一つを先に補強リング40の孔に差し込み、他のシート部材30の隅を順に差し込むことができる。
[補強板固定工程]
補強板固定工程では、補強リング40を取付孔4の周囲に固定する。
図10に示すように、補強リング40が配置されている上方から、シート部材30、シート部材切込部33、表地20、および表地切込部23を業務用ミシンで円形状に縫合することで、枠線45を形成する。そして、シート部材30の外枠を縫合することで、外枠線46を形成する。
図11(a)は、図10におけるA−A断面図を示している。下から、シート部材30、シート部材切込部33、表地切込部23、補強リング40、および表地20の順で、縫合され、補強リング40が取付孔4の周囲に固定される。
また、補強リング40がシート部材30とシート部材切込部33との間に配置する場合は、図11(b)に示すように、下から、シート部材30、補強リング40、シート部材切込部33、表地切込部23、および表地20の順で縫合され、補強リング40が取付孔4の周囲に固定される。
次に、本実施形態に係るファン取付部の作製方法の作用効果について説明する。
ファン取付部の作製方法では、シート部材引出工程、加温加圧処理工程の後に補強板取付工程を行うため、所望の形状の取付孔4を形成させた後に補強リング40が取り付けられる。そのため、補強リング40が所定の位置からずれないように押さえる作業が不要となるため、作業者の手間が省け、ファン取付部3の作製する際の作業性を向上させることができる。
また、シート部材30を表地20のうら面22に引き出した後に補強リング40を取り付けることによって、シート部材30を引き出すときに補強リング40に加わる外力を回避できる。そのため、補強リング40が変形することを防止でき、ファン2を取付孔4に安定して装着することができる。
また、取付孔4の直径D3は、ファン本体5の外径OD1よりも僅かに小さく形成されている。そうすると、ファン本体5を取付孔4に装着した際、ファン本体5は取付孔4の内縁に密着するため、ファン本体5には取付孔4の内縁から力が加わり、ファン本体5が取付孔4から抜け落ちづらくなる。
そのため、ファン本体5を固定リング6で取付孔4に装着する際、作業者は、ファン本体5が取付孔4から抜け落ちることに対し、大きな注意を払わずに作業できる。
また、従来の技術では、プラスチック製の補強リングをシート部材と表地との間に取り付けた後に、シート部材の上からアイロンをかけ、シート部材を伸張させ、平坦にしていた。
補強リングはプラスチック製であるため、アイロンからの熱によって、補強リングに凹凸が形成されるおそれがあった。補強リングに凹凸が形成されてしまうと、フランジ部と固定リングとの間の一部に隙間が形成され、ファンが安定して固定されないという問題があった。
本実施形態のファン取付部の作製方法は、加温加圧処理工程において、アイロンでシート部材30を伸張した後に、補強リング40を取り付けため、補強リング40がアイロンの熱により変形することはない。
そうすると、補強リング40が変形することがなくなるため、ファン2を取付孔4に対して、安定して装着することができる。
さらに、本実施形態のファン取付部の作製方法は、補強板固定工程において、補強リング40を表地20およびシート状部材30とともに縫合する。補強リング40を表地20およびシート部材30とともに縫合することで、補強リング40を取付孔4の周囲に、強固に固定できる。そのため、補強リング40の位置がずれることを防止でき、ファンを安定して取付孔4に装着できる。
[変形例]
次に、本実施形態の変形例について説明する。
この変形例は、上述したファン取付部の作製方法と比べ、補強板固定工程が異なる。以下、上述したファン取付部の作製方法と同一の工程の説明は省略し、補強リング40を固定する方法を詳細に説明する。
この変形例では、補強リング40の外径が上述した補強リング40の外径よりも小さいものを使用する。
補強板取付工程において、取付孔4の周囲に配置した後、補強リング40の外径よりも僅かに大きい外径の枠線45を業務用ミシン形成する。そうすると、補強リング40は、図12(a)または(b)に示したように、縫合枠41と枠線45の間に形成される領域に固定される。
補強リング40が、この領域に固定され、取付孔4の周囲に固定されることで、補強リング40は、ずれたり、抜け落ちたりすることを防止できる。
また、補強板として金属製の補強リング40を使用した場合、補強リング40を縫合できない場合がある。その際、補強リング40の外径よりも大きい外径の枠線45を形成することで、金属製の補強リング40を取付孔4の周囲に固定することができる。
以上、本実施形態について説明したが、これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
例えば、本実施形態では、縫合枠41の直径D1をファン本体5の外径OD1より僅かに小さく形成する例を示したが、この直径D1は、ファン本体5の外径OD1と同じ、あるいはファン本体5の外径OD1よりも大きくすることもできる。
また、本実施形態では、フランジ10がファン本体5から略垂直な方向に突出するファン2を装着する例を示したが、フランジ10がファン本体5から斜め方向に突出するファンを装着することもできる。この場合、対向する位置のフランジ10間の長さと取付孔4の直径D3がほぼ同じに設計する。
また、補強板は、ファン2が取付孔4に装着されたときに変形しない素材で形成されていればよく、プラスチック性の補強リング40以外にも金属性の補強リング40も使用できる。さらに、補強板は、リング状のものに限定されず、例えば、補強リング40を切断した、複数の補強板を使用することができる。この場合、シート部材30をリングの孔に通す必要がなくなるため、シート部材30からの外力を受けずに、補強板を配置することができる。
本実施形態では、冷却衣服1は布地の素材のものを使用した例を示したが、例えば、ナイロン生地の素材を使用することもできる。この場合、加温加圧処理工程は省略することができ、補強板固定工程において、シート部材30を外周方向に軽く引っ張りながら、補強リング40を固定することができる。なお、ナイロン生地を使用した場合でも、上から当て布を被せ、アイロンで加温加圧処理工程を行うこともできる。
1 冷却衣服
2 ファン
3 ファン取付部
4 取付孔
5 ファン本体
6 固定リング(固定部材)
7 空気排出口
8 軸流ファン
9 係止爪
10 フランジ
11 係止突起
20 表地
21 おもて面
22 うら面
23 表地切込部
30 シート部材
31 おもて面
32 うら面
33 シート部材切込部
40 補強リング(補強板)
41 縫合枠
42 貫通孔
43 残部
45 枠線
46 外枠線
OD1 外径
D1 直径
D2 直径
D3 直径
D4 内径

Claims (5)

  1. 取付孔を有し、ファン本体のフランジ部とリング状の固定部材によって、挟み込むことで、前記ファン本体が装着されるファン取付部を作製するファン取付部の作製方法において、
    表地の一方の面にシート部材を縫合することで、前記ファン本体の外径よりも直径が小さい縫合枠を作成する縫合枠作成工程と、
    前記縫合枠の内側に、貫通孔を形成することで、前記縫合枠と前記貫通孔の間に残部を作成する残部作成工程と、
    前記残部に、前記貫通孔の縁を含む切り込みを複数入れ、表地切込部およびシート部材切込部を形成する切込部形成工程と、
    前記切込部形成工程の後に、前記シート部材を、前記貫通孔を通して、前記表地の他方の面に引き出し、前記取付孔を形成するシート部材引出工程と、
    前記シート引出工程において引き出した前記シート部材を、加温加圧処理により伸張する加温加圧処理工程と、
    前記加温加圧処理工程の後に、プラスチック製かつリング状の補強板を、そのリング状の補強板の孔に前記シート部材を差し込むことで、前記取付孔の周囲まで誘導し、前記表地の他方の面と前記シート部材との間かつ前記取付孔の外縁に沿って取り付ける補強板取付工程と、
    前記補強板取付工程の後に、前記取付孔の周囲を縫合して、前記補強板を固定する補強板固定工程と、を含む、
    ことを特徴とするファン取付部の作製方法。
  2. 前記補強板取付工程において、
    前記補強板を、前記表地と前記表地切込部との間に配置する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のファン取付部の作製方法。
  3. 前記補強板取付工程において、
    前記補強板を、前記シート部材と前記シート部材切込部との間に配置する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のファン取付部の作製方法。
  4. 前記加温加圧処理は、アイロンによって行う
    ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載のファン取付部の作製方法。
  5. 前記補強板固定工程において、
    前記補強板を、前記表地および前記シート状部材とともに縫合する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のファン取付部の作製方法。
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