JP6097537B2 - 分岐状ブタジエン系重合体の製造方法 - Google Patents
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Description
前記分岐状ブタジエン系重合体は、線状ブタジエン系重合体と比較し、重量平均分子量を同一とした時の希薄溶液中での分子鎖の広がりを抑えられるため、比較的低い溶液粘度(例えば、5重量%スチレン溶液粘度など)を示し、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)などスチレン系樹脂改質用途に好適に用いられる。
このような分岐状ブタジエン系重合体を連続的に製造する方法として、例えば特許文献1及び2のように、テトラクロロシラン等のポリハロゲン化ケイ素化合物をカップリング剤として使用して、製造する方法が一般的に知られている。しかしながら、前記カップリング剤は、反応部位としてハロゲン原子を含み、カップリング反応後に例えばLiCl等のハロゲン化合物が副生し、ポリマー内に残留してしまうため好ましくなく、ハロゲン化合物の低減化が望まれている。
他方、非ハロゲン系カップリング剤を使用する方法として、例えば特許文献3ではエポキシ系カップリング剤を使用する方法が、特許文献4ではテトラアルコキシシラン化合物をカップリング剤として使用する方法が、各々提案されている。
すなわち、本発明者らは、分岐状ブタジエン系重合体を連続的に製造する方法を検討する過程で、同方法には、重合反応器内を常に高温に保ち連続的に重合反応させるために反応器内で溶媒に不溶のゲルを生じやすいという問題点があることを見出した。
前記ゲルは、ポリマー中に混入すると、例えばHIPSの製造工程において、スチレン溶液とした際に不溶物となり、フィルターの目詰まりによるロス等の問題を生じうるところ、前記従来技術ではゲルに対する対策が不十分であり、ゲルの発生が低減された分岐状ブタジエン系重合体の連続的製造方法はこれまで提案されていない。
また、上記従来技術で得られる分岐状ブタジエン系重合体には、前記ゲルの混入以外に、他の特性面からも改善の余地がある。
すなわち、前記特許文献3のエポキシ系カップリング剤ではカップリング反応後のポリマー内にLiが残存し、得られたゴムが黄色みを帯び、ゴムの色や外観に関してまだ改善の余地がある。特許文献4の方法は、回分形式であり、得られる重合体の分子量分布が狭い(すなわち、Mw/Mnが小さい)。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、ゲルの発生が低減された分岐状ブタジエン系重合体の連続的製造方法を提供することを目的とする。さらには、ハロゲン化合物を含まずに、ゲルの発生が低減され、外観性に優れた、分子量分布の広い分岐状ブタジエン系重合体の連続的製造方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
[1]1,3−ブタジエン又は1,3−ブタジエン及び芳香族ビニル化合物と、不活性溶媒とを供給温度30℃以下で重合反応器に連続的に供給し、有機リチウム化合物を開始剤として連続的に重合し、活性末端含有線形ブタジエン系重合体を得る重合工程と、
前記活性末端含有線形ブタジエン系重合体をカップリング反応器に連続的に供給し、下記式(1)で表されるカップリング剤を連続的に加えて連続的にカップリング反応するカップリング工程と、
を含む、分岐状ブタジエン系重合体の製造方法。
(式(1)中、Rは、各々独立して、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基を表す。nは0又は1の整数である。)
[2]前記分岐状ブタジエン系重合体が、測定温度100℃におけるムーニー粘度(ML1+4)が25≦ML1+4≦55であり、25℃で測定した5重量%スチレン溶液粘度(SV)が25≦SV≦50(mPa・s)であり、かつGPCで測定される分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜2.5である分岐状ブタジエン系重合体である、前記[1]に記載の分岐状ブタジエン系重合体の製造方法。
[3]前記重合反応器に、アレン類化合物を、1,3−ブタジエンに対して50〜350ppmの割合で連続的に供給する、前記[1]又は[2]に記載の分岐状ブタジエン系重合体の製造方法。
[4]前記カップリング工程におけるカップリング剤がテトラメトキシシラン又はテトラエトキシシランである、前記[1]〜[3]のいずれか1項に記載の分岐状ブタジエン系重合体の製造方法。
[5]前記重合反応器のうちの少なくとも1基及び前記カップリング反応器のうちの少なくとも1基が完全混合型反応器である、前記[1]〜[4]のいずれか1項に記載の分岐状ブタジエン系重合体の製造方法。
[6]前記重合反応器の塔頂部温度が120℃以下である、前記[1]〜[5]のいずれか1項に記載の分岐状ブタジエン系重合体の製造方法。
[7]前記分岐状ブタジエン系重合体が分岐状ポリブタジエンである、前記[1]〜[6]のいずれか1項に記載の分岐状ブタジエン系重合体の製造方法。
[8]前記分岐状ブタジエン系重合体が分岐状ブタジエン−スチレン共重合体である、前記[1]〜[6]のいずれか1項に記載の分岐状ブタジエン系重合体の製造方法。
[9]1,3−ブタジエン又は1,3−ブタジエンと芳香族ビニル化合物を不活性溶媒の存在下で重合して得られる活性末端含有線形ブタジエン系重合体を下記式(1)で表されるカップリング剤を用いてカップリング反応させて得られる分岐状ブタジエン系重合体であって、
(式(1)中、Rは、各々独立して、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基を表す。nは0又は1の整数である。)
前記重合時の重合反応器への、1,3−ブタジエン又は1,3−ブタジエンと芳香族ビニル化合物、不活性溶媒の供給温度が30℃以下であり、測定温度100℃におけるムーニー粘度(ML1+4)が25≦ML1+4≦55であり、25℃で測定した5重量%スチレン溶液粘度(SV)が25≦SV≦50(mPa・s)であり、かつGPCで測定される分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜2.5である分岐状ブタジエン系重合体。
[10]1,3−ブタジエン又は1,3−ブタジエンと芳香族ビニル化合物を不活性溶媒の存在下で重合して得られる活性末端含有線形ブタジエン系重合体を下記式(1)で表されるカップリング剤を用いてカップリング反応させて得られる分岐状ブタジエン系重合体であって、
(式(1)中、Rは、各々独立して、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数1〜10のアリール基を表す。nは0又は1の整数である。)
測定温度100℃におけるムーニー粘度(ML1+4)が25≦ML1+4≦55であり、25℃で測定した5重量%スチレン溶液粘度(SV)が25≦SV≦50(mPa・s)であり、かつGPCで測定される分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜2.5であり、可視ゲルが5個以下である分岐状ブタジエン系重合体:
ここで、可視ゲルは、分岐状ブタジエン系重合体5gをトルエン200mlに溶解し、ろ紙で吸引ろ過した後、前記ろ紙に、0.4gのC.I.Solvent Violet36をトルエン800mlに溶解した染料溶液を滴下させて全体を着色した後、トルエンを蒸発させたろ紙を観察し、認められるゲルの数をいう。
[11]前記[1]〜[8]のいずれか1項に記載の製造方法により得られる、前記[9]又は[10]に記載の分岐状ブタジエン系重合体。
[12]前記[9]〜[11]のいずれか1項に記載の分岐状ブタジエン系重合体100質量部に対し、フェノール系安定剤とリン系安定剤のうち少なくとも一種を0.01〜2.0質量部、及び含イオウフェノール系化合物を0.01〜2.0質量部含有する分岐状ブタジエン系重合体組成物。
[13]前記[9]〜[11]のいずれか1項に記載の分岐状ブタジエン系重合体100質量部に対し、有機脂肪酸を0.01〜0.5質量部含有する分岐状ブタジエン系重合体組成物。
〔製造方法〕
本実施形態の分岐状ブタジエン系重合体の製造方法は、1,3−ブタジエン又は1,3−ブタジエン及び芳香族ビニル化合物と、不活性溶媒とを平均温度30℃以下で重合反応器に供給し、有機リチウム化合物を開始剤として連続的に重合し、活性末端含有線形ブタジエン系重合体を得る重合工程と、前記活性末端含有線形ブタジエン系重合体をカップリング反応器に連続的に供給し、下記式(1)で表されるカップリング剤を連続的に加えて連続的にカップリング反応するカップリング工程とを有する。
(式(1)中、Rは、各々独立して、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基を表す。nは0又は1の整数である。)
本実施形態の製造方法において、重合工程では、単量体(1,3−ブタジエン単独又は1,3−ブタジエン及び芳香族ビニル化合物)及び不活性溶媒を重合反応器に連続的に供給し、有機リチウム化合物を開始剤として、単量体を連続的に(共)重合することで、活性末端を有する線形ブタジエン系重合体を得る。
前記線形ブタジエン系重合体は、1,3−ブタジエンの単独重合体、もしくは1,3−ブタジエンと芳香族ビニル化合物との共重合体である。
本実施形態の製造方法では、原料の単量体と不活性溶媒を重合反応器に供給し、単量体を連続的に重合することにより、最終的に、分子量分布の広い重合体を得ることができる。
本実施形態の製造方法では、ゲルの生成の抑制の点から、重合工程において、単量体及び不活性溶媒の重合反応器への供給温度が30℃以下であることが必要であり、0〜30℃であることが好ましく、2℃〜25℃であることがより好ましく、5℃〜20℃であることが更に好ましい。ここで、供給温度とは、単量体及び不活性溶媒を反応器に供給する際の反応器入口の配管内の単量体及び不活性溶媒混合液の平均温度である。重合反応を速やかに進行させるため、供給温度は0℃以上であることが好ましく、また重合反応終了時の単量体転化率に影響を与えない範囲内で、重合系内を極力低温に保ちゲル生成を抑制するため、供給温度は30℃以下であることが好ましい。
重合終了後の活性末端に対するカップリング剤の反応率を充分に確保する観点から、重合反応器の塔頂部温度は120℃以下であることが好ましい。ここで、塔頂部温度とは、反応器出口の配管内のポリマー溶液の平均温度をさす。また、重合反応の転化率を保つために、塔頂部温度は60℃以上であることが好ましい。
本実施形態の製造方法において、重合反応器の形状は、特に限定されず、例えば撹拌機付きの槽型、管型、塔型等の反応器が用いられる。
重合反応器の形態は、特に限定されず、例えば、完全混合型反応器であってもプラグフロー型反応器であってもよい。前記反応器は、移送する配管の途中に設けられた反応器を包含する。前記プラグフロー型反応器は、特に限定されず、攪拌機能を有するスタティックミキサーやダイナミックミキサーを包含する。
本実施形態の製造方法では、1個又は2個以上の並列又は直列に連結された反応器を用いることができる。
重合反応器は、ゲル生成を防止する観点から、重合反応器のうちの少なくとも1基は完全混合型反応器であることが好ましい。
本実施形態の製造方法において、芳香族ビニル化合物は、共役ジエン化合物、特に1,3−ブタジエンと共重合可能な単量体であればよく、特に限定されるものではないが、例えば、スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルエチルベンゼン、ビニルキシレン、ビニルナフタレン、ジフェニルエチレン等が挙げられる。これらの中でも、工業的入手の容易さの観点から、スチレンが好ましい。また、重合工程により得られる重合体のコールドフローを防止する観点から、分岐をコントロールするためのジビニルベンゼン等の多官能芳香族ビニル化合物を用いてもよい。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本実施形態の製造方法において、重合開始剤として用いる有機リチウム化合物は、特に限定されず、例えば、モノ有機リチウム化合物、多官能有機リチウム化合物などが挙げられる。
モノ有機リチウム化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、低分子化合物、可溶化したオリゴマーの有機リチウム化合物、有機基とリチウムの結合様式において炭素−リチウム結合を有する化合物、窒素−リチウム結合を有する化合物等が挙げられる。
炭素−リチウム化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、n−ヘキシルリチウム、ベンジルリチウム、フェニルリチウム、スチルベンリチウム等が挙げられる。
窒素−リチウム結合を有する化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、リチウムジメチルアミド、リチウムジエチルアミド、リチウムジプロピルアミド、リチウムジ−n−ヘキシルアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチレンイミド、リチウムピロリジド、リチウムピペリジド、リチウムヘプタメチレンイミド、リチウムモルホリド等が挙げられる。
有機アルカリ金属化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、米国特許第5,708,092号明細書、英国特許第2,241,239号明細書、米国特許第5,527,753号明細書等に開示されている公知のも使用することができる。
有機リチウム化合物としては、工業的入手の容易さ及び重合反応のコントロールの容易さの観点から、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムが好ましい。
有機リチウム化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本実施形態の製造方法において、単量体の重合反応は、不活性溶媒中で行なわれる。
不活性溶媒は、特に限定されず、例えば、飽和炭化水素、芳香族炭化水素等の炭化水素系溶媒が挙げられる。以下に限定されるものではないが、具体的には、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素及びそれらの混合物からなる炭化水素等が挙げられる。
本実施形態の製造方法では、ゲルの生成を抑制する効果が向上する観点から、重合系中に、単量体や不活性溶媒とともにアレン類を共存させることが好ましい。他方、カップリング反応を十分に進行させ、必要上十分な分岐度を得る為には、重合系中におけるアレン類の含有量濃度(質量)の合計を特定の範囲内に制御することが好ましい。アレン類の含有量濃度(質量)の合計は、単量体に対し50ppm〜350ppmであることが好ましく、60ppm〜300ppmであることがより好ましく、70ppm〜250ppmであることが更に好ましい。
アレン類としては、例えばプロパジエン、1,2−ブタジエン等が挙げられる。
ブタジエンと芳香族ビニル化合物をランダムに共重合させる目的で、あるいはブタジエン結合単位中の1,2−ビニル結合量を制御する目的で、また、重合反応を促進する目的で、重合反応器内に極性化合物を添加することができる。
極性化合物は、特に限定されず、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジメトキシベンゼン、2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパン等のエーテル類;テトラメチルエチレンジアミン、ジピペリジノエタン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、キヌクリジン等の第3級アミン化合物;カリウム−tert−アミラート、カリウム−tert−ブチラート、ナトリウム−tert−ブチラート、ナトリウムアミラート等のアルカリ金属アルコキシド化合物;トリフェニルホスフィン等のホスフィン化合物等を用いることができる。
これらの極性化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
極性化合物の使用量は、特に限定されず、目的等に応じて選択することができる。具体的には、重合開始剤1モルに対して0.01〜100モルであることが好ましい。このような極性化合物(ビニル化剤)は、重合体ブタジエン部分のミクロ構造の調節剤として、所望のビニル結合量に応じて、適量用いることができる。多くの極性化合物は、同時にブタジエンと芳香族ビニル化合物との共重合において有効なランダム化効果を有し、芳香族ビニル化合物の分布の調整やスチレンブロック量の調整剤として用いることができる。ブタジエンと芳香族ビニル化合物とをランダム化する方法としては、例えば、スチレン及び1,3−ブタジエンの一部とで共重合反応を開始させ、共重合反応の途中に残りの1,3−ブタジエンの断続的に添加する方法を用いてもよい。
本実施形態の製造方法では、前記重合工程において、活性末端を含有する線形ブタジエン系重合体(活性末端含有線形ブタジエン系重合体)が得られる。
前記線形ブタジエン系重合体中のブタジエン部のミクロ構造は、特に限定されないが、1,2−ビニル含量が10〜80%、シス−1,4−含量が10〜85%の範囲にあることが好ましい。特に1,2−ビニル含量が10〜25%のものがスチレン系樹脂の改質剤用途で好ましい。
前記1,2−ビニル含量を調整する方法については、上述したような極性化合物を使用することができる。例えば、重合工程において、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル類を、単量体や不活性溶媒とともに反応器内に供給して重合を行うことによって達成される。
ここで、ブタジエン結合単位中のビニル結合量(1,2−結合量)は、本実施形態の製造方法における芳香族ビニル化合物がスチレンである場合には、ハンプトンの方法(R.R.Hampton,Analytical Chemistry,21,923(1949))により、ブタジエン結合単位中のビニル結合量(1,2−結合量)を求めることができる。
また、線形ブタジエン系重合体中の結合芳香族ビニル量は、特に限定されないが、0〜20質量%であることが好ましく、1〜10質量%であることがより好ましい。
ここで、結合芳香族ビニル量は、フェニル基の紫外吸光によって測定できる。
ランダム共重合体鎖中の各単量体単位の組成分布は、特に限定されず、例えば、統計的ランダムな組成に近い完全ランダム共重合体、組成がテーパー状に分布しているテーパー(勾配)ランダム共重合体等が挙げられる。ブタジエンの結合様式、すなわち1,4−結合や1,2−結合等の組成は、均一であってもよいし、分布があってもよい。
ブロック共重合体としては、例えば、ブロックが2個からなる2型ブロック共重合体(ジブロック)、3個からなる3型ブロック共重合体(トリブロック)、4個からなる4型ブロック共重合体(テトラブロック)等が挙げられる。例えば、スチレン等の芳香族ビニル化合物からなるブロックを「S」で表し、ブタジエンからなるブロックを「B」で表すと、S−B2型ブロック共重合体、S−B−S3型ブロック共重合体、S−B−S−B4型ブロック共重合体等で表される。
上記式において、各ブロックの組成は必ずしも均一である必要はない。例えば、ブロックBはブタジエンと芳香族ビニル化合物との共重合体でもよい。
また同様に、上記式において、各ブロックの境界は必ずしも明瞭に区別される必要はない。例えば、ブロックBがブタジエンと芳香族ビニル化合物との共重合体である場合、ブロックB中の芳香族ビニル化合物は均一に分布していても、又はテーパー状に分布していてもよい。また、ブロックBに、芳香族ビニル化合物が均一に分布している部分及び/又はテーパー状に分布している部分がそれぞれ複数個共存していてもよい。さらには、ブロックBに、芳香族ビニル化合物含有量が異なるセグメントが複数個共存していてもよい。共重合体中にブロックS、ブロックBがそれぞれ複数存在する場合、それらの分子量や組成等の構造は、同一でもよいし、異なっていてもよい。ここで、単量体の組成分布は、オスミウム酸分解、または、オゾン分解の方法で測定できる。
本実施形態の製造方法はカップリング工程を含む。
カップリング工程においては、前記線形ブタジエン系重合体の活性末端に、下記式(1)で表されるカップリング剤を連続的に加えて反応させ、分岐状ブタジエン系重合体を連続的に得る。
(式(1)中、Rは、各々独立して、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基を表す。nは0又は1の整数である。)
本実施形態の製造方法では、前記カップリング反応を連続的に行うことにより、分子量分布の広い重合体を得ることができる。
本実施形態の製造方法では、前記式(1)で表されるカップリング剤を使用することにより、ハロゲン化合物を含まず、外観に優れた分岐状ブタジエン系重合体を製造することができる。
前記カップリング剤は、以下に限定されるものではないが、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
これらの中でも、工業的入手の容易さ及び、分岐反応の起こりやすさの観点から、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランが好ましい。
これら化合物は、そのまま用いてもよいし、溶媒に溶解して用いてもよいが、溶媒を用いる場合は前記線形ブタジエン系重合体の活性末端に対して不活性である炭化水素溶媒を用いることが好ましい。炭化水素溶媒の例として、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサン、n−ヘキサン等を挙げることができる。
本実施形態の製造方法において、前記カップリング剤の添加量は、特に限定されないが、上述した重合開始剤1モルに対して、0.1〜0.6モルであることが好ましく、0.13〜0.5モルであることがより好ましく、0.15〜0.4モルであることがさらに好ましい。分岐状ブタジエン系重合体が十分な分岐度を有するために、0.1モル以上とすることが好ましく、またカップリング剤を必要量以上添加し、分岐度低下、コストアップを招かないよう、0.6モル以下とすることが好ましい。
本実施形態の製造方法において、カップリング反応器の形状は、特に限定されず、例えば撹拌機付きの槽型、管型、塔型等の反応器が用いられる。
カップリング反応器の形態は、特に限定されず、例えば、完全混合型反応器であってもプラグフロー型反応器であってもよい。前記反応器は、移送する配管の途中に設けられた反応器を包含する。前記プラグフロー型反応器は、特に限定されず、攪拌機能を有するスタティックミキサーやダイナミックミキサーを包含する。
本実施形態の製造方法では、1個又は2個以上の並列又は直列に連結された反応器を用いることができる。
カップリング反応器は、十分な混合と反応時間の観点から完全混合型反応器を用いることが好ましい。
本実施形態の製造方法におけるカップリング反応温度は、特に限定されないが、50〜130℃であることが好ましく、60〜120℃であることがより好ましい。活性末端を失活させず、高効率でカップリング反応を進行させる為に130℃以下で反応させることが好ましく、またカップリング反応速度の観点から50℃以上で反応させることが好ましい。ここで、カップリング反応温度とは、カップリング反応器内の平均温度である。
前記カップリング剤を、前記線形ブタジエン系重合体の活性末端に反応させる際の反応時間は、特に限定されないが、カップリング反応速度の観点から、好ましくは反応時間が30秒〜120分間、より好ましくは1分〜60分間、更に好ましくは2分〜45分である。ここで、カップリング反応時間はカップリング工程における活性末端含有線形ブタジエン系重合体の平均滞留時間をいう。
本実施形態の製造方法において、分岐状ブタジエン系重合体を、重合体溶液から取得する方法は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、スチームストリッピング等で溶媒を分離した後、重合体を濾別し、さらにそれを脱水及び乾燥して重合体を取得する方法、フラッシングタンクで濃縮し、さらにベント押出し機等で脱揮する方法、ドラムドライヤー等で直接脱揮する方法等が挙げられる。
本実施形態の製造方法では、反応器の配置方法は特に限定されず、並列又は直列に連結された反応器を用いることができるが、得られるポリマーの分子量分布をより狭くする観点から、反応器を少なくとも2基直列に連結し、そのうちの少なくとも1基を重合反応器、他の反応器の少なくとも1基をカップリング反応器とすることが好ましい。
本実施形態の製造方法は、前記重合工程、カップリング工程以外の工程を含んでもよい。好ましい工程としては、不純物を除去するための工程、反応を失活又は中和するための工程などが挙げられる。
例えば、重合反応に供する前に、単量体及び不活性溶媒中に不純物として含まれるアセチレン類等を有機金属化合物で処理することは、高濃度の活性末端を有する重合体が得られる傾向にあり、更には高いカップリング率が達成される傾向にあるため好ましい。
また、カップリング反応を行った後、得られた分岐状ブタジエン系重合体の溶液に、失活剤、中和剤等を添加する失活工程や中和工程を設けてもよい。
前記失活剤は、特に限定されず、例えば水、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール等が挙げられる。
前記中和剤は、特に限定されず、例えば、安息香酸、ステアリン酸、オレイン酸、バーサチック酸(炭素数9〜11個で、10個を中心とする、分岐の多いカルボン酸混合物)等のカルボン酸、無機酸の水溶液、炭酸ガス等が挙げられる。
本実施形態の製造方法では、分岐状ブタジエン系重合体を、不活性溶剤中で更に水素化することによって、二重結合の全部又は一部を飽和炭化水素に変換する工程を設けてもよい。そのような工程を設けることは、耐熱性、耐候性が向上し、高温で加工する場合の製品の劣化を防止する観点から好ましく、その結果、生産物は、自動車用途等種々の用途で一層優れた性能を発揮する。
より具体的には、ブタジエンに基づく不飽和二重結合の水素化率(以下、「水添率」という場合がある。)は、目的に応じて任意に選択でき、特に限定されない。
HIPSなど樹脂改質用ゴムとして用いる場合には、ブタジエン部の二重結合が部分的に残存していることが好ましい。かかる観点から、分岐状ブタジエン系重合体中のブタジエン部の水添率は、3〜70%であることが好ましく、5〜65%であることがより好ましく、10〜60%であることが更に好ましい。
なお、分岐状ブタジエン系重合体中に、芳香族ビニル化合物に基づく単量体単位が含まれている場合、当該芳香族ビニル化合物に基づく芳香族二重結合の水添率については、特に限定されないが、50%以下であることが好ましく、30%以下であることがより好ましく、20%以下であるであることが更に好ましい。水素化率は、核磁気共鳴装置(NMR)等により求めることができる。
水素化の方法は、特に限定されず、公知の方法が利用できる。特に好適な水素化の方法としては、触媒の存在下、重合体溶液に気体状水素を吹き込む方法で水素化する方法が挙げられる。触媒としては、貴金属を多孔質無機物質に担持させた触媒等の不均一系触媒;ニッケル、コバルト等の塩を可溶化し有機アルミニウム等と反応させた触媒、チタノセン等のメタロセンを用いた触媒等の均一系触媒等が挙げられる。これら中でも、特に、マイルドな水素化条件を選択できる観点から、チタノセン触媒が好ましい。また、芳香族基の水素化は、貴金属の担持触媒を用いることによって行うことができる。
水素化触媒の具体例としては、(1)Ni,Pt,Pd,Ru等の金属をカーボン、シリカ、アルミナ、ケイソウ土等に担持させた担持型不均一系水添触媒、(2)Ni,Co,Fe,Cr等の有機酸塩又はアセチルアセトン塩等の遷移金属塩と有機アルミニウム等の還元剤とを用いる、いわゆるチーグラー型水添触媒、(3)Ti,Ru,Rh,Zr等の有機金属化合物等のいわゆる有機金属錯体等が挙げられる。例えば、水素化触媒として特公昭42−8704号公報、特公昭43−6636号公報、特公昭63−4841号公報、特公平1−37970号公報、特公平1−53851号公報、特公平2−9041号公報、特開平8−109219号公報に記載された公知の水素化触媒を使用することができる。好ましい水素化触媒としてはチタノセン化合物と還元性有機金属化合物との反応混合物が挙げられる。
本実施形態の製造方法では、押出機等の熱履歴によるゲルの生成を抑制する観点や、加工時の安定性を向上させる観点から、得られる分岐状ブタジエン系重合体にゴム用安定剤を添加することが好ましい。
ゴム用安定剤としては、特に限定されず、フェノール系安定剤、リン系安定剤、及び含イオウフェノール系化合物等公知のものを用いることができる。
フェノール系安定剤としては、特に限定されず、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−i−ブチルフェノール、n−オクタデシル−3−(3´,5´−ジ−tert−ブチル−4´−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2−メチレン−ビス−(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2−エチレン−ビス−(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)等がある。
リン系安定剤としては、特に限定されず、例えば、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシルフォスファイト)等がある。
イオウフェノール系化合物としては、特に限定されず、例えば、2,4−ビス(n−オクチルチオメチル)−6−メチルフェノール、2,4−ビス(2‘,3’−ジ−ヒドロキシプロピルチオメチル)−3,6−ジ−メチルフェノール、2,4−ビス(2‘−アセチルオキシエチルチオメチル)−3,6−ジ−メチルフェノール等がある。
以下、本実施形態の分岐状ブタジエン系重合体について述べる。前記本実施形態の製造方法は、下記の本実施形態の分岐状ブタジエン系重合体を得る製造方法に限定されるものではないが、下記の本実施形態の分岐状ブタジエン系重合体が得られることが好ましい。
本実施形態の分岐状ブタジエン系重合体は、1,3−ブタジエン又は1,3−ブタジエンと芳香族ビニル化合物を重合して得られる活性末端含有線形ブタジエン系重合体を下記式(1)で表されるカップリング剤を用いてカップリング反応させて得られる分岐状ブタジエン系重合体であって、測定温度100℃におけるムーニー粘度(ML1+4)が25≦ML1+4≦55であり、25℃で測定した5重量%スチレン溶液粘度(SV)が25≦SV≦50(mPa・s)であり、かつGPCで測定される分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜2.5である分岐状ブタジエン系重合体である。
(式(1)中、Rは、各々独立して、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基を表す。nは0又は1の整数である。)
本実施形態の分岐状ブタジエン系重合体は、1,3−ブタジエン又は1,3−ブタジエンと芳香族ビニル化合物を重合して得られる活性末端含有線形ブタジエン系重合体を下記式(1)で表されるカップリング剤を用いてカップリング反応させて得られることにより、カップリング剤に由来するケイ素原子を中心とした分岐構造を有し、それによって、ハロゲン化合物を含まず、外観性にも優れる。
ここで、分岐度とは、本実施形態の分岐状ブタジエン系重合体における中心ケイ素原子に結合している線状ブタジエン系重合体の結合数であり、後述のムーニー粘度と5重量%スチレン溶液粘度との関係によって、間接的に評価できる。例えば、同一のムーニー粘度を示す線形ブタジエン系重合体と分岐状ブタジエン系重合体との5重量%スチレン溶液粘度を比較すると、分岐状ブタジエン系重合体の方が遥かに低い溶液粘度を示す。
また、前述のとおり、重合反応におけるアレン類の添加量は分岐度に影響を与えるため、重合時にアレン類を350ppm以下添加するという製造条件は、分岐状ブタジエン系重合体の分岐構造を間接的に特定するものといえるため、本実施形態の分岐状ブタジエン系重合体は、重合時にアレン類を350ppm以下添加する製造方法によって得られることが好ましい。
本実施形態の分岐状ブタジエン系重合体は、測定温度100℃におけるムーニー粘度(ML1+4)は、25〜55である。ムーニー粘度(ML1+4)が25以上であることにより、コールドフローを一層抑制でき、また、ムーニー粘度(ML1+4)が55以下であることにより溶液粘度(例えば、後述する5重量%スチレン溶液粘度(SV)など)を低く保つという効果を奏する。
好ましいムーニー粘度(ML1+4)は、27〜52であり、より好ましくは30〜50である。
本実施形態の分岐状ブタジエン系重合体は、測定温度25℃における5重量%スチレン溶液粘度(SV)が、25〜50(mPa・s)である。SVが25mPa・s以上であることにより高光沢スチレン系樹脂に使用する場合にゴム粒子径を小さくなりすぎないよう制御することが容易となり、十分な耐衝撃性を確保でき、50mPa・s以下であることにより、高光沢スチレン系樹脂の重合の際の、粒子径を制御するための撹拌動力を抑えられる等の効果を奏する。SVは、好ましくは25〜45(mPa・s)、さらに好ましくは25〜40(mPa・s)である。
本実施形態の分岐状ブタジエン系重合体は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定によって得られるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは50,000〜600,000、より好ましくは70,000〜500,000、さらに好ましくは100,000〜400,000である。得られる分岐状ブタジエン系重合体のコールドフローを抑制する観点から上記下限値以上が好ましく、また分岐状ブタジエン系重合体の溶液粘度との相関から上記上限値以下が好ましい。
また、生産性を向上する観点から、数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)は、1.5〜2.5である。なお、分子量分布は、分岐状ブタジエン系重合体の製造条件によって変動し得るものであり、その一つに、連続式で製造するか回分式で製造するかという条件がある。前述のとおり、一般に連続式は回分式に比べて分子量分布が広くなるため、連続式という製造条件は、分岐状ブタジエン系重合体の分子量分布を間接的に特定するものといえるため、本実施形態の分岐状ブタジエン系重合体は、連続式製造方法によって得られることが好ましい。
本実施形態の分岐状ブタジエン系重合体は、ゲルが少ないという特徴を備える。
前記特性は、後述の可視ゲルによってある程度評価できるが、前述のとおり、単量体等の重合反応器への供給温度はゲルの発生に影響を与えるため、単量体等の重合反応器への供給温度によっても間接的に特定できる。
すなわち、本実施形態の分岐状ブタジエン系重合体は、単量体等の重合反応器への供給温度が30℃以下である製造方法によって得られるものであるか、又は可視ゲルが5個以下であることにより、HIPSに使用した際、HIPS製造工程時のフィルター目詰まりを抑制できる、シート状に成型した際のブツを低減できる等の効果を奏する。
前記製造条件は、分岐状ブタジエン系重合体におけるゲルが少ないことを間接的に示すものである。
さらに、認められるゲルの大きさが0.5mm未満のものをA級、0.5mm以上1.0mm未満のものをB級、1.0mm以上のものをC級とするとき、HIPS製造工程時のフィルター目詰まり抑制や、シート状に成型した際のブツ低減等の観点から、ゲルの数が5個以下でB級のゲルが2個以下かつC級のゲルがないことがより好ましく、ゲルの数が2個以下でかつ全てがA級であることがさらに好ましい。
本実施形態の分岐状ブタジエン系重合体組成物は、前記分岐状ブタジエン系重合体100質量部に対し、フェノール系安定剤とリン系安定剤のうち少なくとも一種を0.01〜2.0質量部、及び含イオウフェノール系化合物を0.01〜2.0質量部含有する分岐状ブタジエン系重合体組成物を包含する。
フェノール系安定剤は、特に限定されず、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−i−ブチルフェノール、n−オクタデシル−3−(3´,5´−ジ−tert−ブチル−4´−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2−メチレン−ビス−(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2−エチレン−ビス−(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)等がある。
リン系安定剤は、特に限定されず、例えば、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシルフォスファイト)等がある。
イオウフェノール系化合物は、特に限定されず、例えば、2,4−ビス(n−オクチルチオメチル)−6−メチルフェノール、2,4−ビス(2‘,3’−ジ−ヒドロキシプロピルチオメチル)−3,6−ジ−メチルフェノール、2,4−ビス(2‘−アセチルオキシエチルチオメチル)−3,6−ジ−メチルフェノール等がある。
フェノール系安定剤とリン系安定剤の含有量は、熱安定性改良効果及びコストの観点から、合計で、分岐状ブタジエン系重合体100質量部に対して0.01〜2.0質量部であることが好ましい。
含イオウフェノール系化合物の含有量は、熱安定性改良効果及び着色・臭気の観点から、合計で、0.01〜2.0質量部であることが好ましい。
有機脂肪酸は、特に限定されず、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、バクセン酸、リノール酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸等がある。
有機脂肪酸の含有量は、押し出し機におけるゴムの離型性の確保しつつ、HIPS製造時のラジカル重合性を阻害させないという観点から、合計で、分岐状ブタジエン系重合体100質量部に対し、0.01〜0.5質量部であることが好ましい。
本技術によって得られる分岐状ブタジエン系重合体を、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、マスABS、透明MBS樹脂などスチレン系樹脂改質用途に用いる場合、本技術により得られる分岐状ブタジエン系重合体は単独で用いても良く、必要により、他のゴムとブレンドして使用してもよい。他のゴムとしては、例えば、線状ポリブタジエン、バッチ重合による分岐状ポリブタジエン、線状ブタジエン−スチレンランダム共重合体、バッチ重合による分岐状ブタジエン−スチレンランダム共重合体、線状ブタジエン−スチレンブロック共重合体、バッチ重合による分岐状ブタジエン−スチレンブロック共重合体が挙げられる。他のゴムのSVは好ましくは25〜200mPa・s、より好ましくは光沢性、透明性などの外観を重視する観点からは25〜100mPa・s、つや消し表面の外観を得る場合や、高い耐衝撃性の観点からは100〜200mPa・sである。高光沢HIPS用途あるいはマスABS用途に用いる場合は、他のゴムとしては線状ブタジエン−スチレンブロック共重合体またはバッチ重合による分岐状ブタジエン−スチレンブロック共重合体を用いるのがより好ましい。
スチレン系樹脂の製造方法としては、溶液重合、マス重合、マス−懸濁重合など、いずれの方法でも良い。また、スチレン系樹脂の重合方法において、ラジカル開始剤を用いても良いし、ラジカル開始剤を用いず熱ラジカルによって重合をおこなっても良い。
(1)ムーニー粘度
ムーニー粘度計(上島製作所社製、「VR1132」)を用い、JIS K6300(ISO289−1)に準拠し、ムーニー粘度を測定した。測定温度は100℃とした。
まず、試料を1分間予熱した後、2rpmでローターを回転させ、4分後のトルクを測定してムーニー粘度(ML1+4)とした。
ポリスチレン系ゲルを充填剤としたカラムを3本連結したGPC測定装置(東ソー社製 HLC−8320GPC)を使用して、クロマトグラムを測定し、標準ポリスチレンを使用した検量線に基づいて重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)を求め、分子量分布(Mw/Mn)を算出した。溶離液はテトラヒドロフラン(THF)を使用した。カラムは、ガードカラム:東ソー社製 TSKguardcolumn SuperMP(HZ)−H、カラム:東ソー社製 TSKgel SuperMultipore HZ−Hを3本直列に接続し構成したものを使用した。オーブン温度40℃、THF流量1.0mL/分の条件で、RI検出器(東ソー社製、「HLC8320」)を用いた。測定用の試料10mgを20mLのTHFに溶解して測定溶液とし、測定溶液200μLをGPC測定装置に注入して測定した。
分岐状重合体2.385gをスチレン50mLに溶解させ、キャノンフェンスケ型粘度計を用いて25℃で測定した。
500mLのコニカルビーカーに回転子、分岐状ブタジエン系重合体5g、トルエン200mLを加え、マグネチックスターラーにて2時間撹拌しゴムを溶解した。その後、ブフナーロートに直径70mm、JIS P3801に規定の1種ろ紙を敷き、溶解したゴム溶液を吸引ろ過した。全量ろ過後、コニカルビーカーを20mLのトルエンで洗浄し、洗液も先述のろ紙で吸引ろ過した。ろ過終了後、このろ紙に染料溶液(C.I.Solvent Violet36 0.4gを、トルエン800mLに溶解したもの)をスポイトにて、ろ紙上に滴下させ、全体が着色するようにした。溶媒を蒸発させたろ紙を観察し、認められるゲルの大きさが0.5mm未満のものをA級、0.5mm以上1.0mm未満のものをB級、1.0mm以上のものをC級と評価し、ゲルの数が2個以下でかつ全てがA級であるものを可視ゲルレベル1級、ゲルの数が5個以下でB級のゲルが2個以下かつC級のゲルがないもので可視ゲルレベル1級でないものを可視ゲルレベル2級、ゲルの数が8個以内でC級のゲルが3個以下で可視ゲルレベル1級または2級でないものを可視ゲルレベル3級、ゲルの数が9個以上のものを可視ゲルレベル4級と評価した。
プレス成型により縦4cm×横4cm×厚2cmの分岐状ブタジエン系重合体サンプルを作成し、色差計により厚み方向のb値を測定した。測定機器は日本電色工業社製NDJ−400を用い、反射測定により測定を行った。
内容積11Lで、内部の高さと直径の比(L/D)が4であり、底部に入り口、頂部に出口を有し、撹拌機及び温度調整用のジャケットを有するオートクレーブ(撹拌機付きの槽型反応器)を2基直列に連結し、1基目を重合反応器として、2基目をカップリング反応器とした。
予め、水分等の不純物を除去した、1,3−ブタジエンを42.2g/分、1,2−ブタジエンを0.008g/分、n−ヘキサンを198.8g/分の条件で混合し、温度を15℃に調整しながら1基目反応器の底部に連続的に供給した。更に、重合開始剤としてn−ブチルリチウムを1.2mmol/分の速度で、1基目反応器の底部へ供給し、反応器出口の内温を100℃となるように重合反応を継続させた。
2基目の反応器の温度を100℃に保ち、1基目頂部から流出する線形ブタジエン系重合体溶液を連続的に底部から供給し、更にカップリング剤としてテトラメトキシシランを0.31mmol/分の速度で2基目反応器の底部から添加し、カップリング反応を実施した。2基目反応器の頂部から流出した分岐状ブタジエン系重合体溶液に、n−オクタデシル−3−(3´,5´−ジ−tert−ブチル−4´−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,4−ビス〔(オクチルチオ)メチル〕−O−クレゾール、水、ステアリン酸を、分岐状ブタジエン系重合体100gあたりそれぞれ0.1g、0.1g、10.0g、0.035gとなるように連続的に添加し、更に炭酸ガスを、添加したn−ブチルリチウムに対しモル比で1:1.5となる条件で連続的に添加し、カップリング反応を終了させた。得られた分岐状ブタジエン系重合体溶液をスチームストリッピングにより脱溶剤し、オープンロールで残存水分を飛ばし試料Aを得た。
試料Aを分析した結果、100℃のムーニー粘度は42、5重量%スチレン溶液粘度は35mPa・sであった。また、分子量分布は1.75、可視ゲルレベルは1級、外観性(b値)は3.2であった。試料Aの分析結果を表2に示す。
1,2−ブタジエンの添加量を0.017g/分とした以外は、上記試料Aの調製と同様にして、試料Bを得た。
試料Bを分析した結果、100℃のムーニー粘度は29、5重量%スチレン溶液粘度は34mPa・sであった。また、分子量分布は1.92、可視ゲルレベルは1級、外観性(b値)は3.5であった。試料Bの分析結果を表1に示した。
1,3−ブタジエン、n−ヘキサン混液の添加温度を40℃とした以外は上記試料Aの調製と同様にして、試料Cを得た。
試料Cを分析した結果、100℃のムーニー粘度は40、5重量%スチレン溶液粘度は34mPa・sであった。また、分子量分布は1.84、可視ゲルレベルは3級、外観性(b値)は3.6であった。試料Cの分析結果を表1に示した。
カップリング剤をテトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサンとし、その添加量を0.25mmol/分とした以外は上記試料Aの調製と同様にして、試料Dを得た。
試料Dを分析した結果、100℃のムーニー粘度は49、5重量%スチレン溶液粘度は39mPa・sであった。また、分子量分布は1.81、可視ゲルレベルは2級、外観性(b値)は8.2であった。試料Dの分析結果を表1に示した。
以上より、本実施例のポリブタジエンを主体とする分岐状重合体は、実質的にゲルを含まず外観性にも優れていることが確認された。
したがって、本発明は、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、マスABS、透明MBS樹脂などスチレン系樹脂改質用ゴム等の分野において有用である。
Claims (13)
- 1,3−ブタジエン又は1,3−ブタジエン及び芳香族ビニル化合物と、不活性溶媒とを供給温度30℃以下で重合反応器に連続的に供給し、有機リチウム化合物を開始剤として連続的に重合し、活性末端含有線形ブタジエン系重合体を得る重合工程と、
前記活性末端含有線形ブタジエン系重合体をカップリング反応器に連続的に供給し、下記式(1)で表されるカップリング剤を連続的に加えて連続的にカップリング反応するカップリング工程と、
を含み、
前記重合反応器のうちの少なくとも1基が完全混合型反応器である、分岐状ブタジエン系重合体の製造方法。
- 前記カップリング剤を、前記活性末端含有線形ブタジエン系重合体の活性末端に反応させる際の反応時間が、30秒〜120分間である、請求項1に記載の分岐状ブタジエン系重合体の製造方法。
- 前記分岐状ブタジエン系重合体が、測定温度100℃におけるムーニー粘度(ML1+4)が25≦ML1+4≦55であり、25℃で測定した5重量%スチレン溶液粘度(SV)が25≦SV≦50(mPa・s)であり、かつGPCで測定される分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜2.5である分岐状ブタジエン系重合体である、請求項1又は2に記載の分岐状ブタジエン系重合体の製造方法。
- 前記重合反応器に、アレン類化合物を、1,3−ブタジエンに対して50〜350ppmの割合で連続的に供給する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の分岐状ブタジエン系重合体の製造方法。
- 前記カップリング工程におけるカップリング剤がテトラメトキシシラン又はテトラエトキシシランである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の分岐状ブタジエン系重合体の製造方法。
- 前記カップリング反応器のうちの少なくとも1基が完全混合型反応器である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の分岐状ブタジエン系重合体の製造方法。
- 前記重合反応器の塔頂部温度が120℃以下である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の分岐状ブタジエン系重合体の製造方法。
- 前記分岐状ブタジエン系重合体が分岐状ポリブタジエンである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の分岐状ブタジエン系重合体の製造方法。
- 前記分岐状ブタジエン系重合体が分岐状ブタジエン−スチレン共重合体である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の分岐状ブタジエン系重合体の製造方法。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の製造方法により得られ、
1,3−ブタジエン又は1,3−ブタジエンと芳香族ビニル化合物を不活性溶媒の存在下で重合して得られる活性末端含有線形ブタジエン系重合体を下記式(1)で表されるカップリング剤を用いてカップリング反応させて得られる分岐状ブタジエン系重合体であって、
前記重合時の重合反応器への、1,3−ブタジエン又は1,3−ブタジエンと芳香族ビニル化合物、不活性溶媒の供給温度が30℃以下であり、測定温度100℃におけるムーニー粘度(ML1+4)が25≦ML1+4≦55であり、25℃で測定した5重量%スチレン溶液粘度(SV)が25≦SV≦50(mPa・s)であり、かつGPCで測定される分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜2.5である分岐状ブタジエン系重合体。 - 請求項1〜9のいずれか1項に記載の製造方法により得られ、
1,3−ブタジエン又は1,3−ブタジエンと芳香族ビニル化合物を不活性溶媒の存在下で重合して得られる活性末端含有線形ブタジエン系重合体を下記式(1)で表されるカップリング剤を用いてカップリング反応させて得られる分岐状ブタジエン系重合体であって、
測定温度100℃におけるムーニー粘度(ML1+4)が25≦ML1+4≦55であり、25℃で測定した5重量%スチレン溶液粘度(SV)が25≦SV≦50(mPa・s)であり、かつGPCで測定される分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜2.5であり、可視ゲルが5個以下である分岐状ブタジエン系重合体:
ここで、可視ゲルは、分岐状ブタジエン系重合体5gをトルエン200mlに溶解し、ろ紙で吸引ろ過した後、前記ろ紙に、0.4gのC.I.Solvent Violet36をトルエン800mlに溶解した染料溶液を数滴滴下させて全体を着色した後、トルエンを蒸発させたろ紙を観察し、認められるゲルの数をいう。 - 請求項10又は11に記載の分岐状ブタジエン系重合体100質量部に対し、フェノール系安定剤とリン系安定剤のうち少なくとも一種を0.01〜2.0質量部、及び含イオウフェノール系化合物を0.01〜2.0質量部含有する分岐状ブタジエン系重合体組成物。
- 請求項10又は11に記載の分岐状ブタジエン系重合体100質量部に対し、有機脂肪酸を0.01〜0.5質量部含有する分岐状ブタジエン系重合体組成物。
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