JP4863566B2 - 変性共役ジエン系重合体の製造方法 - Google Patents
変性共役ジエン系重合体の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4863566B2 JP4863566B2 JP2001088368A JP2001088368A JP4863566B2 JP 4863566 B2 JP4863566 B2 JP 4863566B2 JP 2001088368 A JP2001088368 A JP 2001088368A JP 2001088368 A JP2001088368 A JP 2001088368A JP 4863566 B2 JP4863566 B2 JP 4863566B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- conjugated diene
- monomer
- diene polymer
- less
- ppm
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Polymerization Catalysts (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の変性剤を用いて変性共役ジエン系重合体を製造する際、製造工程上、安定的に高い変性成分を有する変性共役ジエン系重合体を製造する方法に関する。更には、本発明で製造された変性共役ジエン系重合体は、タイヤ用を中心に従来から共役ジエン系重合体ゴムが使用されている用途、耐衝撃性スチレン系樹脂の改質剤、粘接着剤用途、アスファルト改質剤用途、その他工業用品に好適に使用される。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境問題への関心の高まりに伴う自動車の排出炭酸ガスの低減化、低燃費化に対する要求が強まり、このような要求に対応するため、タイヤ性能についても転がり抵抗の減少が求められてきている。タイヤの転がり抵抗を下げる手法としては、タイヤの構造の最適化によることも検討されてきたが、ゴム組成物としてより発熱性の低い材料を用いることが最も一般的な手法として行われてきている。その中で最も代表的な手法として、共役ジエン系重合体の末端を官能基で修飾する方法が一般的になりつつある。
共役ジエン系重合体の末端に官能基を導入する手法として、炭化水素溶媒中、有機リチウム触媒を用いて1,3−ブタジエンを重合、または1,3−ブタジエンとスチレンを共重合した後、活性末端と反応可能な変性剤と活性リチウムを反応させて官能基を導入する方法が一般的に用いられている。これらの手法を用い、各種用途に適した様々な変性共役ジエン系重合体が提案されている。
【0003】
しかしながら、有機リチウム触媒を用いたアニオン重合において、原料中の不純物、特に水、アセチレン類、アレン類等は、重合体の活性リチウム末端と反応し活性末端を不活性化させてしまい、変性共役ジエン系重合体を製造する際に、所望する量の官能基が導入できないという問題が生じる。従って、モノマー及び溶剤の脱水精製が重要であり、工業的規模の生産における脱水・精製は蒸留法が一般的に採用されている。しかしながら、これらの方法では十分に効果的とは言えず、一方、十分な効果を得るためには経済的に多大のコストがかかるのが現状である。
これらを解決するため、特開昭57−73013号公報、特開昭59−176311号公報には、1,3−ブタジエンと炭化水素溶媒を有機リチウム化合物と接触混合した後、重合を行うことが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、重合体の活性末端を失活させず高い変性成分を有する共役ジエン系重合体の製造方法を提供することである。つまり、特定量の不純物を含有するモノマ−を有機金属化合物で処理した後に使用することで、高い変性成分を有する共役ジエン系重合体の製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく変性共役ジエン系重合体の製造方法について鋭意検討をおこない、特定の不純物を特定量含有したモノマーを有機金属化合物で処理することで、高い変性成分を有する共役ジエン系重合体が得られることを見出し本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、炭化水素溶媒中、有機リチウム化合物を開始剤として共役ジエン系単量体を重合、または共役ジエン系単量体と芳香族ビニル単量体とを共重合させた後に、得られた共役ジエン系重合体の活性末端と反応可能な官能基を有する化合物と反応させて変性共役ジエン系重合体を製造する方法であって、
(1)不純物であるアセチレン類及びアレン類の全量が全単量体に対して200ppm 未満である単量体を用いて、
(2)単量体又は単量体と炭化水素溶媒を有機金属化合物で処理した後、重合反応器に単量体をフィードし、
(3)重合終了後に変性剤を添加して変性成分を60重量%以上とすることを特徴とする変性共役ジエン系重合体の製造方法であり、更に、アレン類として、1,2−ブタジエンが200ppm 未満、プロパジエンが100ppm 以下であり、アセチレン類として、メチルアセチレンが20ppm 以下、エチルアセチレンが20ppm 以下、ビニルアセチレンが20ppm 以下である単量体を処理することを特徴とする変性共役ジエン系重合体の製造方法を提供する。
【0007】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いられる重合開始剤としては、アニオン重合開始剤が用いられ、有機アルカリ金属化合物、有機アルカリ土類金属が好ましく、特に有機リチウム化合物が好適である。有機リチウム化合物としては、重合開始の能力がある全ての有機リチウム開始剤を含み、低分子量のもの、可溶化したオリゴマーの有機リチウム化合物、また、1分子中に単独のリチウムを有するもの、1分子中に複数のリチウムを有するもの、有機基とリチウムの結合様式において、炭素−リチウム結合からなるもの、窒素−リチウム結合からなるもの、錫−リチウム結合からなるもの等を含む。
【0008】
具体的には、モノ有機リチウム化合物としてn−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、n−ヘキシルリチウム、ベンジルリチウム、フェニルリチウム、スチルベンリチウムなどが、多官能有機リチウム化合物として1,4−ジリチオブタン、sec−ブチルリチウムとジイソプロペニルベンゼンの反応物、1,3,5−トリリチオベンゼン、n−ブチルリチウムと1,3−ブタジエンおよびジビニルベンゼンの反応物、n−ブチルリチウムとポリアセチレン化合物の反応物などが、窒素−リチウム結合からなる化合物としてジメチルアミノリチウム、ジヘキシルアミノリチウム、ジイソプロピルアミノリチウム、ヘキサメチレンイミノリチウムなどが挙げられる。
【0009】
特に好ましいものは、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムである。これらの有機リチウム化合物は1種のみならず2種以上の混合物としても用いられる。重合反応において、芳香族ビニル単量体を共役ジエン系単量体とランダムに共重合する目的で、ジエチルエ−テル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラハイドロフラン、2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパン等のエーテル類、トリエチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン等のアミン類等の非プロトン性極性化合物を添加することも実施可能である。
【0010】
本発明において製造されるゴム状重合体は、共役ジエン系重合体または共役ジエン−芳香族ビニル系共重合体である。共役ジエン系単量体の例としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、3−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘプタジエン、1,3−ヘキサジエン等が挙げられ、一種又は二種以上を組み合わせて用いられる。好ましい単量体としては、1,3−ブタジエン、イソプレンが挙げられる。また、芳香族ビニル系単量体の例としては、スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルエチルベンゼン、ビニルキシレン、ビニルナフタレン、ジフェニルエチレン等が挙げられ、一種又は二種以上を組み合わせて用いられる。好ましい単量体としては、スチレンが挙げられる。
【0011】
この変性共役ジエン系重合体の製造方法において用いられる炭化水素溶媒としては、飽和炭化水素、芳香族炭化水素であり、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素及びそれらの混合物からなる炭化水素が用いられる。本発明の活性リチウム末端を有する重合体が、上記の様な共役ジエンとこれと共重合可能な単量体からなる共重合体の場合、共重合可能な単量体の含量、あるいは共重合体鎖中の共重合可能な単量体の連鎖分布については特に限定はしない。また、共重合体鎖中における共役ジエンと共重合可能な単量体の組成分布についても、分子鎖中に均一であっても、また分子鎖中に不均一に分布していても良く、またブロックとして存在していてもよい。
【0012】
本発明で用いられる単量体中の不純物は、アセチレン類及びアレン類の全量が200ppm 未満である。200ppm 以上の不純物を含有する単量体を有機金属化合物で処理しても、反応生成物であるアセチレン類及びアレン類の金属化合物が、更に、重合系内において重合体の活性末端を失活させることになり好ましくない。更に詳しくは、アセチレン類として、メチルアセチレンが20ppm 以下、エチルアセチレンが20ppm 以下、ビニルアセチレン20ppm 以下、フェニルアセチレン80ppm 以下の量を含有する共役ジエン系単量体を用いることが必要である。
これらが20ppm を越えると、有機金属化合物と反応した化合物が、更に、重合系内において重合体の活性末端を失活させることになり好ましくない。好ましくは、メチルアセチレンが10ppm 以下、エチルアセチレンが10ppm 以下、ビニルアセチレン10ppm 以下である。更に好ましくは、メチルアセチレンが5ppm 以下、エチルアセチレンが5ppm 以下、ビニルアセチレン5ppm 以下、フェニルアセチレン40ppm 以下である。
【0013】
また、芳香族ビニル単量体中に含まれているフェニルアセチレンは80ppm 以下であることが好ましい。更に好ましくは40ppm 以下である。
また、アレン類として、1,2−ブタジエンが200ppm 未満、プロパジエンが100ppm 以下の量を含有する共役ジエン系単量体を用いることが必要である。これを越える不純物を含有する共役ジエン系単量体を有機金属化合物で処理すると、更に、反応生成物が重合系内において重合体の活性末端を失活させることになり好ましくない。好ましくは1,2−ブタジエンが100ppm 以下、プロパジエンが50ppm 以下であり、更に好ましくは1,2−ブタジエンが30ppm 以下、プロパジエンが10ppm 以下である。
【0014】
単量体の処理に用いる有機金属化合物の例として、有機リチウム化合物、有機ナトリウム化合物、有機マグネシウム化合物等が挙げられ、具体的には、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、n−ヘキシルリチウム、ベンジルリチウム、フェニルリチウム、スチルベンリチウム、ナトリウムナフタレン、ジブチルマグネシウム等が挙げられる。また、不純物との反応を効率よく行う為に、エ−テル類、アミン類、ホスフィン類、サルファイド類等の極性化合物を併用して、有機金属化合物を活性化することも出来る。
【0015】
重合反応は、単量体又は単量体と炭化水素溶媒の混合物を有機金属化合物で処理した後に行われる。処理方法については、単量体を反応器へ導入する前に予め不純物に相当する量の有機金属化合物と接触混合する方法が一般的である。
また、共役ジエン系重合体は、単量体を重合して得られたゴム溶液を脱溶剤した後、固体ゴムとして製品となる。重合に使用する炭化水素溶媒は、共役ジエン系重合体の製造工程で回収し精製した後に再使用することが行われている。しかしながら、溶剤回収工程において、単量体中のアセチレン類、アレン類の不純物が炭化水素溶媒に混入し、精製後もその不純物が完全に除去できないこともある。従って、場合によっては、炭化水素溶媒中のアレン類、アセチレン類も有機金属化合物で処理することが必要である。
この接触混合の温度は−10〜50℃の範囲で行われ重合添加率が10%以下であることが好ましい。接触混合温度が−10℃未満では有機金属化合物と不純物の反応が不十分であり、不純物の不活性化も不十分となる。また、接触混合温度が50℃を越えると、重合が行われる以前に、重合転化率が10%を越えてしまい、混合箇所においてゲルが生成し易くなるので好ましくない。また、接触混合時間は5分未満の短時間が好ましい。
【0016】
これらの方法を単独で、または組み合わせることで、単量体中に含有される不純物による重合途中の活性末端の失活を大幅に減少させることが可能となり、その結果として、工業的に効率よく変性反応を行うことが可能となる。
重合反応は50〜150℃の重合温度にて、最終的な重合体濃度が5〜30重量%の濃度範囲で行われ、重合温度は、重合が発熱反応であることを考慮に入れて、モノマー及び溶媒のフィード温度、モノマー濃度及び反応器外部からの冷却ないし加熱により制御される。好ましくは70〜120℃、更に好ましくは80〜100℃の範囲で重合は行われる。
変性反応は、80℃を超え、好ましくは120℃以下の温度で行われる。
変性剤としては、重合体の活性末端と反応し得る変性剤であれば何れのものを使用しても良く、例えば、以下のものが挙げられる。
【0017】
(1)分子中に2個以上のエポキシ基を持つ多官能化合物、具体的には、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ジグリシジル化ビスフェノールA等の2個以上のフェノール基を有する芳香族化合物のポリグリシジルエーテル、1,4−ジグリシジルベンゼン、1,3,5−トリグリシジルベンゼン、ポリエポキシ化液状ポリブタジエン等のポリエポキシ化合物、4,4’−ジグリシジル−ジフェニルメチルアミン、4,4’−ジグリシジル−ジベンジルメチルアミン等のエポキシ基含有3級アミン、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルオルソトルイジン、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジルアミノジフェニルメタン、テトラグリシジル−p−フェニレンジアミン、ジグリシジルアミノメチルシクロヘキサン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン等のジグリシジルアミノ化合物があげられる。
【0018】
(2)N−置換アミノアルデヒド類、N−置換アミノチオアルデヒド類、N−置換アミノケトン類、N−置換アミノチオケトン類、及び分子中に下記の構造を有する化合物から選ばれる化合物であり、
【化1】
(式中、Mは酸素原子又は硫黄原子を表す。)
【0019】
具体的には、4−ジメチルアミノベンゾフェノン、4−ジエチルアミノベンゾフェノン、4−ジ−t−ブチルアミノベンゾフェノン、4−ジフェニルアミノベンゾフェノン、4,4' −ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4' −ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4' −ビス(ジ−t−ブチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4' −ビス(ジフェニルアミノ)ベンゾフェノン、4,4' −ビス(ジビニルアミノ)ベンゾフェノン、4−ジメチルアミノアセトフェノン、4−ジエチルアミノアセトフェノン、1,3−ビス(ジフェニルアミノ)−2−プロパノン、1,7−ビス−(メチルエチルアミノ)−4−ヘプタノン等のN−置換アミノケトン類、及び対応するN−置換アミノチオケトン類;4−ジエチルアミノベンズアルデヒド、4−ジビニルアミノベンズアルデヒド等のN−置換アミノアルデヒド、及び対応するN−置換アミノチオアルデヒド類;
【0020】
N−メチル−β−プロピオラクタム、N−t−ブチル−β−プロピオラクタム、N−フェニル−β−プロピオラクタム、N−メトキシフェニル−β−プロピオラクタム、N−ナフチル−β−プロピオラクタム、N−メチル−2−ピロリドン、N−t−ブチル−2−ピロリドン、N−フェニル−ピロリドン、N−メトキシフェニル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ベンジル−2−ピロリドン、N−ナフチル−2−ピロリドン、N−メチル−5−メチル−2−ピロリドン、N−メチル−3,3' −ジメチル−2−ピロリドン、N−t−ブチル−3,3' −ジメチル−2−ピロリドン、N−フェニル−3,3' −ジメチル−2−ピロリドン、N−メチル−2−ピペリドン、N−t−ブチル−2−ピぺリドン、N−フェニル−ピぺリドン、N−メトキシフェニル−2−ピぺリドン、
【0021】
N−ビニル−2−ピぺリドン、N−ベンジル−2−ピぺリドン、N−ナフチル−2−ピぺリドン、N−メチル−3,3' −ジメチル−2−ピぺリドン、N−フェニル−3,3' −ジメチル−2−ピぺリドン、N−メチル−ε−カプロラクタム、N−フェニル−ε−カプロラクタム、N−メトキシフェニル−ε−カプロラクタム、N−ビニル−ε−カプロラクタム、N−ベンジル−ε−カプロラクタム、N−ナフチル−ε−カプロラクタム、N−メチル−ω−ラウリロラクタム、N−フェニル−ω−ラウリロラクタム、N−t−ブチル−ラウリロラクタム、N−ビニル−ω−ラウリロラクタム、N−ベンジル−ω−ラウリロラクタム等のN−置換ラクタム類およびこれらの対応するチオラクタム類;
【0022】
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジプロピル−2−イミダゾリジノン、1−メチル−3−エチル−2−イミダゾリジノン、1−メチル−3−プロピル−2−イミダゾリジノン、1−メチル−3−エチル−2−イミダゾリジノン、1−メチル−3−(2−エトキシエチル)−2−イミダゾリジノン、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジノン等のN−置換エチレン尿素類および対応するN−置換チオエチレン尿素類等が挙げられる。
【0023】
(3)少なくとも1個のアミノ基、アルキルアミノ基またはジアルキルアミノ基を有するベンゾフェノン類またはチオベンゾフェノン類である化合物から選ばれる化合物であり、具体的には、4,4' −ビス(ジメチルアミノ)−ベンゾフェノン、4,4' −ビス(ジエチルアミノ)−ベンゾフェノン、4,4' −ビス(ジブチルアミノ)−ベンゾフェノン、4、4' −ジアミノベンゾフェノン、4−ジメチルアミノベンゾフェノン等及びこれらの対応のチオベンゾフェノン等のような一方あるいは両方のベンゼン環に少なくとも1つのアミノ基、アルキルアミノ基あるいはジアルキルアミノ基を有するベンゾフェノン及びチオベンゾフェノン等が挙げられる。
【0024】
(4)一般式、Rn MX4-n
(但し、式中Rはアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基または芳香族炭化水素基であり、Mはケイ素またはスズ原子であり、Xはハロゲン原子であり、nは0〜3の整数である。)
で表される化合物から選ばれるケイ素化合物またはスズ化合物化合物であり、具体的には、ケイ素化合物としてはテトラクロルケイ素、テトラブロムケイ素、メチルトリクロルケイ素、ブチルトリクロルケイ素、ジクロルケイ素、ビストリクロルシリルケイ素等が用いられ、スズ化合物としてはテトラクロルスズ、テトラブロムスズ、メチルトリクロルスズ、ブチルトリクロルスズ、ジクロルスズ、ビストリクロルシリルスズ、ビストリクロルシリルスズ等が用いられる。
【0025】
(5)一般式、Xn M( OR1)m R2 4-m-n
(但し、式中R1 、R2 はアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基または芳香族炭化水素基を、Mはケイ素またはスズ原子を、Xはハロゲン原子を表し、nは0〜2、mは1〜4の整数であり、mとnの和は2〜4である。)
で表される化合物から選ばれる化合物であり、具体的には、ジメトキシジメチルシラン、ジフェノキシジメチルシラン、ジエトキシジエチルシラン、トリフェノキシメチルシラン、トリフェノキシビニルシラン、トリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、トリ(2−メチルブトキシ)エチルシラン、トリ(2−メチルブトキシ)ビニルシラン、トリフェノキシフェニルシラン、
【0026】
テトラフェノキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)シラン、フェノキシジビニルクロロシラン、メトキシビエチルクロロシラン、ジフェノキシメチルクロロシラン、ジフェノキシフェニルヨ−ドシラン、ジエトキシメチルクロロシラン、ジメトキシメチルクロロシラン、トリメトキシクロロシラン、トリエトキシクロロシラン、トリフェノキシクロロシラン、トリス(2−エチルヘキシルオキシ)クロロシラン、フェノキシメチルジクロロシラン、メトキシエチルジクロロシラン、エトキシメチルジクロロシラン、フェノキシフェニルジヨ−ドシラン、ジフェノキシジクロロシラン、ジメトキシジクロロシラン、ビス(2−メチルブトキシ)ジブロモシラン、ビス(2−メチルブトキシ)ジクロロシラン、ジエトキシジクロロシラン、メトキシトリクロロシラン、エトキシトリクロロシラン、フェノキシトリクロロシラン、(2−エチルヘキシルオキシ)トリクロロシラン、(2−メチルブトキシ)トリクロロシラン等が挙げられる。
【0027】
(6)イソシアネート化合物またはイソチオシアネ−ト化合物から選ばれる化合物であり、具体的には、イソシアナート化合物としては、2,4 −トリレンジイソシアナート、2,6 −トリレンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアート、ナフタレンジイソシアナート、トリジンジイソシアナート、トリフェニルメタントリイソシアナート、p−フェニレンジイソシアナート、トリス(イソシアナ−トフェニル)チオホスフェート、キシリレンジイソシアナート、ベンゼン−1,2,4 −トリイソシアナート、ナフタレン−1,2,5,7 −テトライソシアナート、ナフタレン−1,3,7 −トリイソシアナート、フェニルイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、メチルシクロヘキサンジイソシアナート、フェニル−1,4 −ジイソチオシアナートなどが挙げられる。
【0028】
好ましくは芳香族ジイソシアナート又はトリイソシアナートあるいは各種芳香族イソシアナート化合物の2量体、3量体および上記芳香族イソシアナートとポリオール、ポリアミンと反応させたアダクト体などの芳香族イソシアナート化合物を用いる。さらに好ましくは、2,4 −トリレンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート、ナフタレンジイソシアナートなどの芳香族ポリイソシアナート化合物が挙げられる。
【0029】
(7)R1 m Si( OR2 )n X(4-m-n)
(式中、R1 はエポキシ基若しくは不飽和カルボニル基を有する置換基を、Xはアルキル基、ハロゲン原子を、R2 は炭素数1〜20の脂肪族、脂環族、芳香族の各炭化水素基から選ばれる基を表す。mは1〜3の整数を、nは1〜3の整数を、それぞれ表し、且つ、m+nは2〜4の整数を表す。)
で表される化合物から選ばれる化合物であり、具体的には、具体的には、例えば、γ- グリシドキシエチルトリメトキシシラン、γ- グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ- グリシドキシブチルトリメトキシシラン、γ- グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ- グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、γ- グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、γ- グリシドキシプロピルトリフェノキシシラン、γ- グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、
【0030】
γ- グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ- グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラン、γ- グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ- グリシドキシプロピルメチルジプロポキシシラン、γ- グリシドキシプロピルメチルジブトキシシラン、γ- グリシドキシプロピルメチルジフェノキシシラン、γ- グリシドキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ- グリシドキシプロピルジエチルエトキシシラン、γ- グリシドキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ- グリシドキシプロピルジメチルフェノキシシラン、γ- グリシドキシプロピルジエチルメトキシシラン、γ- グリシドキシプロピルメチルジイソプロペンオキシシラン、ビス(γ- グリシドキシプロピル)ジメトキシシラン、
【0031】
ビス(γ- グリシドキシプロピル)ジエトキシシラン、ビス(γ- グリシドキシプロピル)ジプロポキシシラン、ビス(γ- グリシドキシプロピル)ジブトキシシラン、ビス(γ- グリシドキシプロピル)ジフェノキシシラン、ビス(γ- グリシドキシプロピル)メチルメトキシシラン、ビス(γ- グリシドキシプロピル)メチルエトキシシラン、ビス(γ- グリシドキシプロピル)メチルプロポキシシラン、ビス(γ- グリシドキシプロピル)メチルブトキシシラン、ビス(γ- グリシドキシプロピル)メチルフェノキシシラン、トリス(γ- グリシドキシプロピル)メトキシシラン、γ- メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ- メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ- メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、γ- メタクリロキシエチルトリエトキシシラン、
【0032】
ビス(γ -メタクリロキシプロピル)ジメトキシシラン、トリス(γ- メタクリロキシプロピル)メトキシシラン、β- (3,4- エポキシシクロヘキシル)エチル- トリメトキシシラン、β- (3,4- エポキシシクロヘキシル)エチル- トリエトキシシラン、β- (3,4- エポキシシクロヘキシル)エチル- トリプロポキシシラン、β- (3,4- エポキシシクロヘキシル)エチル- トリブトキシシラン、β- (3,4- エポキシシクロヘキシル)エチル- トリフェノキシシラン、β- (3,4- エポキシシクロヘキシル)プロピル- トリメトキシシラン、β- (3,4- エポキシシクロヘキシル)エチル- メチルジメトキシシラン、β- (3,4- エポキシシクロヘキシル)エチル- エチルジメトキシシラン、β- (3,4 -エポキシシクロヘキシル)エチル- エチルジエトキシシラン、
【0033】
β- (3,4- エポキシシクロヘキシル)エチル- メチルジエトキシシラン、β- (3,4- エポキシシクロヘキシル)エチル- メチルジプロポキシシラン、β- (3,4- エポキシシクロヘキシル)エチル- メチルジブトキシシラン、β- (3,4- エポキシシクロヘキシル)エチル- メチルジフェノキシシラン、β−3,4- エポキシシクロヘキシル)エチル- ジメチルメトキシシラン、β- (3,4- エポキシシクロヘキシル)エチル- ジエチルエトキシシラン、β- (3,4- エポキシシクロヘキシル)エチル- ジメチルエトキシシラン、β- (3,4- エポキシシクロヘキシル)エチル -ジメチルプロポキシシラン、β- (3,4- エポキシシクロヘキシル)エチル- ジメチルブトキシシラン、β -(3,4- エポキシシクロヘキシル)エチル- ジメチルフェノキシシラン、β- (3,4- エポキシシクロヘキシル)エチル- ジエチルメトキシシラン、β- (3,4- エポキシシクロヘキシル)エチル- メチルジイソプロペンオキシシラン等を挙げることができる。
【0034】
(8)下記一般式で表されるオルガノシロキサン化合物から選ばれる化合物であり、
【化2】
(式中、X1 〜X8は独立してアルコキシル基、ビニル基、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子もしくはそれらのうち少なくとも1種を有する炭化水素基;エポキシ基を有する炭化水素基;カルボニル基を有する炭化水素基;水素原子;アルキル基;またはフェニル基であり、mおよびnは独立して0〜100の整数である。ただしmとnが同時に0となることはない。)
具体的には、例えば、ジグリシドキリジメチルシロキサン、ジメチル(メトキシ−メチルシロキサン)ポリジメチルシロキサン、ジメチル(アセトキシ−メチルシロキサン)ポリジメチルシロキサン、ジグリシジルポリシロキサンおよびジクロロポリジメチルシロキサンなどを挙げることができる。
【0035】
(9)下記一般式で表されるオルガノシロキサン化合物から選ばれる化合物であり、
【化3】
(式中、R1 〜R3 はアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基または芳香族炭化水素基であり、mおよびnは独立して0〜100の整数である。ただしmとnが同時に0となることはない。)
具体的には、ポリメトキシジメチルシロキサン、ポリエトキシジメチルシロキサン、ポリメトキシジエチルシロキサン、ポリエトキシジエチルシロキサン、ポリブトキシジメチルシロキサン等が挙げられる。
【0036】
これらの変性剤は、好ましくは、ポリマーの活性末端に対し0.2モルを超え、ポリマーの活性末端に対し5倍モル以下の量比で反応させる。単官能の開始剤で重合されたポリマーの活性末端の場合は、0.2モル以下では本発明の変性成分が60重量%を超えて含有するものとならない。一方、5倍モルを超えると、未反応の変性剤が増加して、かえって性能を低下させる。
【0037】
本発明で製造される変性共役ジエン系重合体は、その変性成分の含有量が重合体全体の60重量%を超えることが必要である。好ましくは、70重量%以上である。変性成分の含有量が少ない場合には、官能基の効果が十分に発現されない。この変性成分の含有量は、変性成分と非変性成分を分離できるクロマトグラフィーによって測定可能である。このクロマトグラフィーの方法としては、変性成分を吸着するシリカ等の極性物質を充填剤としたGPCカラムを使用し、非吸着成分の内部標準を用いて定量する方法、変性の前のポリマーと変性後ポリマーのGPCを測定しその形状及び分子量の変化に基づいて変性部分の量を計算する方法等がある。
【0038】
本発明の変性共役ジエン系重合体は、必要に応じ種々の添加剤、例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、クレー、タルク、ガラスビーズ、ガラス繊維などの無機充填剤、カーボンブラックなどの有機補強剤、カーボン繊維、合成繊維などの有機繊維、クマロンインデン樹脂、テルペン樹脂などの粘着剤、有機パーオキサイド、無機パーオキサイド、イオウなどの架橋剤、パラフィン系、ナフテン系、アロマ系のオイル、各種の顔料、染料、難燃剤、帯電防止剤、滑剤、可塑剤、その他の増量剤、或いはこれらの混合物などを適当量混合して使用することも可能である。
【0039】
本発明の変性共役ジエン系重合体は、タイヤ用のゴム組成物として有用である。タイヤ用ゴム組成物として使用する場合には、本発明の変性共役ジエン系重合体にゴム用伸展油、補強性シリカ、更に必要に応じてシランカップリング剤、補強性カーボンブラック、その他の添加剤が配合される。この配合物を公知の密閉混練機等を使用して混練し、更に加硫剤及び加硫促進剤を添加しインターナル・ミキサーやミキシング・ロール等の公知の混練機を用いて混練し、加硫することで、加工性、強度特性、低転がり抵抗性と耐ウェットスキッド性のバランスのいずれも優れたゴム組成物が提供される。
また、本発明の変性共役ジエン系重合体は耐衝撃性スチレン系樹脂の強靱化剤として有用である。通常、耐衝撃性スチレン系樹脂の製造方法として、変性共役ジエン系重合体を芳香族ビニル単量体または共重合可能な単量体との混合物に溶解し、ゴム溶液に剪断応力がかかるように攪拌しながら、塊状重合法または塊状懸濁重合法または溶液重合法によりグラフト重合させる方法が好ましい。
【0040】
本発明の変性共役ジエン系重合体、粘着特性に優れるホットメルト粘着剤組成物の材料としても有用である。ホットメルト粘着剤組成物として使用する場合には、本発明の変性共役ジエン系重合体に粘着剤樹脂、軟化剤、補強性樹脂を配合することができる。粘着剤樹脂は、従来粘着付与剤としてホットメルト粘着剤に使用されているものであり、例えば、クマロン・インデン樹脂、フェノール樹脂、p−t−ブチルフェノール・アセチレン樹脂、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、テルペン・フエノール樹脂、ポリテルペン樹脂、キシレン・ホルムアルデヒド樹脂、合成ポリテルペン樹脂、芳香族系炭化水素樹脂、脂肪族系環状炭化水素樹脂、モノオレフインやジオレフインのオリゴマー、水素添加炭化水素樹脂、炭化水素系粘着化樹脂、ポリブテン、ロジンの多価アルコールエステル、水素添加ロジン、水添ウッドロジン、水素添加ロジンとモノアルコール又は多価アルコールとのエステル、テレピン系粘着付与剤などがあげられる。
【0041】
軟化剤は、石油系軟化剤、パラフィン、植物油系軟化剤、可塑性等である。補強性樹脂としてポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレンエチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体の他、比較的低分子量の熱可塑性ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂などの熱可塑性樹脂が利用できる。
【0042】
また、本発明の変性共役ジエン系重合体は、変性共役ジエン系重合体とアスファルトとの割合を適宜選定することにより、道路舗装用、防水用、防錆用、自動車下地被覆用、ルーフイング用、パイプ被覆用、目地用途などに利用できる。特に従来のブロック共重合体を配合したアスファルトの問題点である、溶融粘度が高すぎたり、貯蔵時に相分離を起こしやすい等を解決するためのブロック共重合体として有用である。アスファルトとしては、ストレートアスファルト、セミブローンアスファルト、ブローンアスファルト、タール、ピッチ、更にオイルを添加したカットバックアスファルトなどを挙げることができ、これらは任意に混合して用いてもよい。
【0043】
このアスファルト組成物には、必要に応じて任意の添加剤を任意の量で配合することができる。添加剤の種類としては、クレー、タルク、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、ガラスビーズなどの無機充填剤、砕石、砂利、砂などの骨材、ガラス繊維、石綿などの繊維状補強材、カーボンブラックなどの有機補強剤、クマロン・インデン樹脂、テルペン樹脂などの粘着付与樹脂、パラフィン系、ナフテン系、アロマ系のオイル等の軟化剤、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等の熱可塑性樹脂、天然ゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム等の合成ゴムなどがあげられる。
【0044】
本発明の変性共役ジエン系重合体を靴底や自動車部品、工業部品等に使用する場合には、無機充填剤及び/又は有機充填剤、軟化剤、熱可塑性樹脂を配合することができる。無機充填剤及び/又は有機充填剤としては、炭酸カルシウム、クレー、シリカ、亜鉛華、炭酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、タルク、ケイ藻土、ドロマイト、雲母粉、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム、グラファイト、ガラス繊維、カーボンブラック、ハイスチレン樹脂、クマロン・インデン樹脂、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、変性メラミン樹脂、石油樹脂、リグニン、木粉、炭素繊維などが挙げられる。軟化剤としては、潤滑油、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、アロマ系プロセスオイル、パラフィン、ワセリン、アスファルト、植物油(ヒマシ油、綿実油、ナタネ油、大豆油等)、ロジン、脂肪酸などが挙げられる。
【0045】
熱可塑性樹脂としては、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、アクリレート系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリウレタン系樹脂などが挙げられるる。中でもポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体などのオレフィン系樹脂やポリスチレン、ゴム変性耐衝撃性ポリスチレンなどのスチレン系樹脂が好適に用いられる。
【0046】
更に本発明の変性共役ジエン系重合体は、前記の各種熱可塑性樹脂の改質材としても利用することができる。本発明のブロック共重合体を用いて前記の組成物を製造する場合、その成分の組成に応じて通常の高分子物質の混合に用いられる各種混合装置、例えば一軸または多軸のスクリュー型押出機、ミキシングロール、バンバリーミキサー、ニーダー等を用いることによって調製することができ、溶融状態において混合することが好ましい。また、組成物は、各成分の溶液を混合した後、溶剤を加熱除去する方法等により得ることもできる。本発明の変性共役ジエン系重合体に各種添加剤を添加した組成物は、従来公知の任意の成形加工方法、例えば、押出成形、射出成形、中空成形などによってシート、発泡体、フィルム、各種形状の射出成形品、中空成形品、圧空成形品等、極めて多種多様にわたる実用上有用な製品に容易に成形加工でき、履物、電線ケーブル、食品包装容器の他、各種自動車部品、工業用品等に利用することができる
【0047】
以下、実施例、比較例により本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を何ら限定するものではない。
【実施例1〜3】
内容積10リットルで、底部に入口、頭部に出口を有し、攪拌機およびジャケットを付けたオートクレーブを反応器として2基直列に連結し、表1に示した1,3−ブタジエン(BB−1)を16.38g/分、スチレン(SS−2)を8.82g/分、n−ヘキサンを132.3g/分で混合した後、この混合溶液を活性アルミナを充填した脱水用カラムを経由し、不純物を除去するためにn−ブチルリチウムを0.0046g/分の速度でスタティックミキサー中で混合した後、1基目の反応器底部より定量ポンプを用いて連続的に供給し、さらに極性物質として2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパンを0.028g/分の速度、重合開始剤としてn−ブチルリチウムを0.0070g/分の速度で直接反応器へ供給し、反応器内温を86℃に保持した。反応器頭部より重合体溶液を連続的に抜出し、2基目の反応器の供給した。
【0048】
1基目の反応器の状態が安定した後、得られた変性反応前重合体のムーニー粘度は、100℃測定で55であった。2基目の反応器の温度を80℃に保ち、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサンを0.009g/分(活性リチウムに対する当量比=0.9)の速度で反応器底部から添加し変性反応をさせた。この重合体溶液に酸化防止剤を連続的に添加し変性反応を終了させ、その後溶媒を除去し、目的とする変性成分を有するスチレン−ブタジエン共重合体を得た。さらにこの重合体溶液にアロマチック油(ジャパンエナジー(株)製X−140)を、重合体100重量部当たり37.5重量部添加し表2に示すゴム試料Aの油展ゴムを得た。
また、試料Aを得たのと同様な連続重合法により、ブタジエン種、不純物処理するBuLi量、重合に用いるBuLi量、変性剤量を変更して、異なる構造の試料B、Cを得た。
【0049】
【実施例4〜5】
内容積10リットルで、攪拌機およびジャケットを付けた温度制御が可能なオートクレーブを反応器として使用し、表1に示した1,3−ブタジエン(BB−1)を用い、n−ブチルリチウム0.15gで処理したブタジエンを645g、スチレン(SS−2)を280g、シクロヘキサンを5500g、極性物質として2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパンを0.70gを反応器へ入れ、反応器内温度を30℃に保持した。重合開始剤としてn−ブチルリチウムを0.85gを含むシクロヘキサン溶液を反応器へ供給した。反応開始後、重合による発熱で反応器内温度は徐々に上昇した。重合開始剤添加後7分から12分の5分間にわたって、n−ブチルリチウム0.02gで処理したブタジエン75gを15g/分の速度で供給した。
【0050】
最終的な反応器内温度は75℃に達した。重合反応終了後、重合体溶液の一部を採取した。溶剤を除去後測定した変性反応前重合体のムーニー粘度は、100℃測定で7であった。反応器に変性剤として、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサンを1.2g添加し、75℃で5分間保持して変性反応を実施した。この重合体溶液に酸化防止剤を添加後、溶媒を除去し、表2に示す目的とする変性成分を有する試料D得た。
さらに、試料Dを得たのと同様な方法で、ブタジエン種、不純物処理するBuLi量、重合に用いるBuLi量、変性剤量を変更して表2に示す異なる試料Eを得た。
【比較例】
原料をn−ブチルリチウムで処理せずに、実施1と同様の方法で表2に示す変性成分を有する試料Fを得た。また、実施例4と同様の方法で表2に示す変性成分を有する試料Gを得た。
【0051】
なお試料の分析は以下に示す方法により行った。
1)結合スチレン量
試料をクロロホルム溶液とし、スチレンのフェニル基によるUV254nmの吸収により結合スチレン量[S](wt%)を測定した。
2)ブタジエン部分のミクロ構造
試料を二硫化炭素溶液とし、溶液セルを用いて赤外線スペクトルを600〜1000cm-1の範囲で測定して所定の吸光度よりハンプトンの方法の計算式に従いブタジエン部分のミクロ構造を求めた。
【0052】
3)ムーニー粘度
JIS−K−6300によって100℃、予熱1分で4分後の粘度を測定した。
4)分子量及び分子量分布
ポリスチレン系ゲルを充填剤としたカラム3本連結して用いたGPCを使用してクロマトグラムを測定し、標準ポリスチレン使用して検量線により分子量及び分子量分布を計算した。
【0053】
523)変性率
シリカ系ゲルを充填剤としたGPCカラムに、変性した成分が吸着する特性を応用し、試料及び低分子量内部標準ポリスチレンを含む試料溶液に関して、上記5のポリスチレン系ゲル(昭和電工社製:Shodex)のGPCと、シリカ系カラムGPC(デュポン社製Zorbax)の両クロマトグラムを測定し、それらの差分よりシリカカラムへの吸着量を測定し変性率を求めた。
【0054】
【参考例】
表2に示す試料を原料ゴムとして、表3に示す配合を用い下記の混練方法でゴム配合物を得た。
[混練方法]
外部循環水による温度制御装置を付属したバンバリー型密閉混練機(内容量1.7リットル)を使用し、第一段の混練として、充填率65%、ローター回転数66/77rpmの条件で、原料ゴム、充填材(シリカおよびカーボンブラック)、有機シランカップリング剤、アロマチックオイル、亜鉛華、ステアリン酸を混練した。(混練手順は、表4に示す)。
【0055】
次いで第二段の混練として、上記で得た配合物を室温まで冷却後、老化防止剤を加え、シリカの分散を向上させるため再度混練した。この場合も、混合機の温度により排出温度を調整した。
冷却後、第三段の混練として、70℃に設定したオープンロールにて、硫黄、加硫促進剤を混練した。これを成型し、160℃で所定時間、加硫プレスにて加硫し、以下のタイヤ性能を示す物性の性能を測定した。その結果を表5に示す。
【0056】
1)バウンドラバー量:第2段混練終了後サンプリングした組成物0.2gを約1mm角に裁断してハリスかご(100メッシュ金網製)へ入れ重量測定。トルエン中に24時間浸漬後、重量を測定し、非溶解成分の量から、充填剤に結合したゴムの量を計算してバウンドラバー量とした。
2)配合物ムーニー粘度:ムーニー粘度計を使用し、JIS−K−6300により、130℃で、予熱1分、2回転4分後の粘度を測定。ムーニー粘度が80を大幅の超える場合は加工性が劣る。ムーニー粘度が30以下では粘着が大きく加工しにくくなる。
【0057】
3)引張強度:JIS−K−6251の引張試験法により測定。
4)省燃費特性:50℃におけるTanδで試験。レオメトリックス社製、アレス粘弾性試験装置にて、ねじり方式により、周波数10Hz、歪み3%、50℃で測定。数字が小さい方が省燃費性能良好。
5)ウェットスキッド抵抗性能:0℃におけるTanδで試験。レオメトリックス社製、アレス粘弾性試験装置にて、ねじり方式により、周波数10Hz、歪み3%、0℃で測定。数字が大きい方がウェットスキッド抵抗性能良好。
【0058】
表2から明らかなように、アレン類、アセチレン類の多いブタジエン単量体及びスチレン単量体をn−ブチルリチウムで処理しても高い変性率の変性共役ジエン系重合体が得られない。また、表5から明らかなように、実施例1〜4の本発明の範囲内のゴム状重合体を使用した加硫ゴム組成物は、同じシリカを含む配合において、比較例1の組成物に比較して、良好な省燃費性を有し、ウェットスキッド性も良好であることが判る。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】
【表4】
【0063】
【表5】
【0064】
【発明の効果】
本発明の方法で製造された変性共役ジエン系重合体は、高い変性成分を有する変性共役ジエン系重合体となる。また、変性共役ジエン系重合体を補強性シリカ充填材を含む特定の配合で用いることにより、強度特性、加工性、省燃費性能、グリップ性能の良好なタイヤトレッド用加硫ゴム組成物が提供される。更に、樹脂改質、粘接着剤、アスファルト改質剤、履物、電線ケーブル、食品包装容器の他、各種自動車部品、工業用品等に利用することもできる。
Claims (3)
- 炭化水素溶媒中、有機リチウム化合物を開始剤として共役ジエン系単量体を重合、または共役ジエン系単量体と芳香族ビニル単量体とを共重合させた後に、得られた共役ジエン系重合体の活性末端と反応可能な官能基を有する化合物と反応させて変性共役ジエン系重合体を製造する方法であって、
(1)不純物であるアセチレン類及びアレン類の全量が全単量体に対して 200ppm 未満である単量体を用いて、
(2)単量体又は単量体と炭化水素溶媒を有機金属化合物で処理した後、重合反応器に単量体をフィードし、
(3)重合終了後に変性剤を添加して変性成分を60重量%以上とすることを特徴とする変性共役ジエン系重合体の製造方法。 - アレン類として、1,2−ブタジエンが200ppm 未満、プロパジエンが100ppm 以下であり、アセチレン類として、メチルアセチレンが20ppm 以下、エチルアセチレンが20ppm 以下、ビニルアセチレンが20ppm 以下である単量体を処理することを特徴とする請求項1記載の変性共役ジエン系重合体の製造方法。
- 炭化水素溶媒と単量体の混合物を有機金属化合物で処理することを特徴とする請求項1記載の変性共役ジエン系重合体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001088368A JP4863566B2 (ja) | 2001-03-26 | 2001-03-26 | 変性共役ジエン系重合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001088368A JP4863566B2 (ja) | 2001-03-26 | 2001-03-26 | 変性共役ジエン系重合体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002284814A JP2002284814A (ja) | 2002-10-03 |
JP4863566B2 true JP4863566B2 (ja) | 2012-01-25 |
Family
ID=18943475
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001088368A Expired - Lifetime JP4863566B2 (ja) | 2001-03-26 | 2001-03-26 | 変性共役ジエン系重合体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4863566B2 (ja) |
Families Citing this family (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4789403B2 (ja) * | 2003-07-08 | 2011-10-12 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | 樹脂組成物 |
KR100726911B1 (ko) * | 2003-12-15 | 2007-06-11 | 아사히 가세이 케미칼즈 가부시키가이샤 | 무기 충전제와의 친화성이 우수한 중합체 |
JP4895521B2 (ja) * | 2005-03-29 | 2012-03-14 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | 変性共役ジエン系重合体の製造法 |
US9493629B2 (en) | 2005-03-29 | 2016-11-15 | Asahi Kasei Chemicals Corporation | Modified butadiene-based polymer composition |
KR101524893B1 (ko) * | 2007-12-27 | 2015-06-01 | 니폰 제온 가부시키가이샤 | 지환식 탄화수소 랜덤 공중합체, 그 제조 방법, 수지 조성물, 및 성형물 |
JP5194846B2 (ja) * | 2008-01-31 | 2013-05-08 | 日本ゼオン株式会社 | ベーストレッド用ゴム組成物 |
US8299167B2 (en) * | 2008-08-27 | 2012-10-30 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Conjugated diene polymer, conjugated diene polymer composition, and method for producing conjugated diene polymer |
US8952101B2 (en) | 2010-02-26 | 2015-02-10 | Zeon Corporation | Conjugated diene rubber, rubber composition, crosslinked rubber, tire, and process for production of conjugated diene rubber |
JP2013129693A (ja) * | 2011-12-20 | 2013-07-04 | Asahi Kasei Chemicals Corp | 変性共役ジエン重合体の製造方法及び変性共役ジエン重合体の組成物 |
JP6097537B2 (ja) * | 2012-11-30 | 2017-03-15 | 旭化成株式会社 | 分岐状ブタジエン系重合体の製造方法 |
JP6679398B2 (ja) * | 2016-04-25 | 2020-04-15 | 株式会社ブリヂストン | 変性ポリマーの製造方法、変性ポリマー、ゴム組成物及びタイヤ |
WO2018164053A1 (ja) * | 2017-03-07 | 2018-09-13 | 旭化成株式会社 | 変性共役ジエン系重合体、重合体組成物、及びゴム組成物 |
JP6888081B2 (ja) * | 2017-04-28 | 2021-06-16 | 旭化成株式会社 | 変性共役ジエン系重合体、重合体組成物、及びゴム組成物 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4845165A (en) * | 1987-03-13 | 1989-07-04 | The Goodyear Tire & Rubber Company | Anionic diene polymerization process with branching |
JP2594820B2 (ja) * | 1988-08-25 | 1997-03-26 | 住友化学工業株式会社 | タイヤ用ゴム組成物 |
US5405927A (en) * | 1993-09-22 | 1995-04-11 | The Goodyear Tire & Rubber Company | Isoprene-butadiene rubber |
JP5116198B2 (ja) * | 2001-02-15 | 2013-01-09 | 日本エラストマー株式会社 | 変性ゴム及びその製造方法と組成物 |
-
2001
- 2001-03-26 JP JP2001088368A patent/JP4863566B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002284814A (ja) | 2002-10-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2213689B1 (en) | Modified conjugated diene polymer and process for producing thereof | |
JP4895521B2 (ja) | 変性共役ジエン系重合体の製造法 | |
JP4633115B2 (ja) | 変性ブタジエン系重合体組成物 | |
CN102933613B (zh) | 改性聚合物组合物 | |
JP2006306962A (ja) | 変性重合体組成物 | |
JP4863566B2 (ja) | 変性共役ジエン系重合体の製造方法 | |
TW201604211A (zh) | 改質共軛二烯系聚合物之製造方法、改質共軛二烯系聚合物及改質共軛二烯系聚合物組合物 | |
KR20180104068A (ko) | 수소 첨가 공액 디엔계 고무, 고무 조성물, 가교 고무 및 타이어 | |
TW201837063A (zh) | 改質共軛二烯系聚合物、聚合物組合物及橡膠組合物 | |
WO2017014281A1 (ja) | 水添共役ジエン系重合体及びその製造方法、重合体組成物、架橋重合体、並びにタイヤ | |
JP4817519B2 (ja) | 変性共役ジエン系重合体組成物及びゴム組成物 | |
JPWO2002064636A1 (ja) | 変性ゴム及びその製造方法と組成物 | |
KR102165495B1 (ko) | 변성 공액 디엔계 중합체 혼합물의 제조 방법 | |
CN113474413A (zh) | 交联物及轮胎 | |
CN110506062B (zh) | 改性共轭二烯系聚合物、聚合物组合物以及橡胶组合物 | |
CN110862590B (zh) | 改性共轭二烯系聚合物组合物、橡胶组合物以及橡胶组合物的制造方法 | |
CN112979876A (zh) | 支化共轭二烯系聚合物及其制造方法、橡胶组合物的制造方法以及轮胎的制造方法 | |
JP7344709B2 (ja) | 変性共役ジエン系重合体組成物、ゴム組成物及びゴム組成物の製造方法 | |
JP2003301112A (ja) | 変性重合体含有アスファルト組成物 | |
JP7390819B2 (ja) | 変性共役ジエン系重合体組成物、変性共役ジエン系重合体組成物の製造方法、及びタイヤ | |
CN110818975B (zh) | 改性共轭二烯系聚合物组合物、改性共轭二烯系聚合物组合物的制造方法以及轮胎 | |
CN110684154B (zh) | 改性共轭二烯系聚合物、改性共轭二烯系聚合物组合物以及橡胶组合物 | |
JP2003301113A (ja) | アスファルト組成物 | |
JP2002284931A (ja) | 履物用ゴム組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080310 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20101129 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20101207 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20111108 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20111108 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141118 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4863566 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |