JP2594820B2 - タイヤ用ゴム組成物 - Google Patents

タイヤ用ゴム組成物

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JP2594820B2 JP63212123A JP21212388A JP2594820B2 JP 2594820 B2 JP2594820 B2 JP 2594820B2 JP 63212123 A JP63212123 A JP 63212123A JP 21212388 A JP21212388 A JP 21212388A JP 2594820 B2 JP2594820 B2 JP 2594820B2
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  • Tires In General (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は,自動車タイヤのトレッド用のゴム組成物,
特に湿潤路面の把握力,転がり抵抗性及び雪氷路面の把
握力に優れる低燃費タイヤのトレッド用のゴム組成物に
関するものである。
<従来の技術> 近年自動車に対する省燃費要請は益々高まってきてい
るが,中でもタイヤの特性が省燃費化に対して重要な影
響を及ぼし,その改良が強く望まれてきた。
タイヤに要求される特性としては主に耐摩耗性,耐ウ
エットスキッド性,低発熱性,耐屈曲性,耐チッピング
性,耐グルーブクラッキング性等があるがこれらの各種
物性がバランスよく具備されている必要がある。特に省
資源,省エネルギーという観点からはエネルギーロスに
関する転動抵抗の小さいことが重要である。
また最近では,寒冷地におけるスパイクタイヤによる
粉じん公害がクローズアップされてきたことや,夏タイ
ヤとスノータイヤ,もしくはスパイクタイヤとの交換の
手間の問題等から,年間を通して交換せずに走行できる
タイヤが強く求められるようになってきた。
これらのタイヤに使用されるトレッドゴムには,高い
耐ウエットスキッド性と優れた転動抵抗性に加え,優れ
た雪氷路面の把握力(耐アイススキッド性)が求められ
る。雪氷路面の把握力を向上させるためには,低温での
ゴムの硬さを柔らかくすればよいことが従来より知られ
ているが,これら耐ウェットスキッド性,転動抵抗性及
び耐アイススキッド性といった特性を同時に満足させる
ことは困難なことである。
例えば,通常の乳化重合SBRを主体としたゴム組成物
においては,耐ウエットスキッド性は良好であるが,エ
ネルギーロスが大きく,転動抵抗性に劣り,耐アイスス
キッド性も充分ではない。
また,天然ゴム,ポリイソプレンゴム,高シス1,4ポ
リブタジエンゴム等,ガラス転動温度(Tg)の低いゴム
成分を用いた組成物は,転動抵抗性や耐アイススキッド
性に優れるものの,耐ウェットスキッド性に劣る。
また,上記の相反する特性をできるだけ調和すべく,
異種ポリマー同士をブレンドする試みも行われてきた
が,ある程度の改良を図ることはできても,要求されて
いる性能を達成し得ていないのが現状であり,当業界で
は更に改良が求められている。
<発明が解決しようとする課題> かかる現状に鑑み,本発明は,従来のトレッド用ゴム
組成物が耐アイススキッド性において満足するレベルに
達していない欠点を改善するものである。即ち,本発明
は,耐ウェットスキッド性,転動抵抗性及び耐アイスス
キッド性が総合的に改善され,更に加工性にも優れた低
燃費タイヤトレッド用のゴム組成物を提供することを目
的とするものである。
<課題を解決するための手段> 本発明者らはブタジエン−スチレン共重合体ゴムにお
いて,更に耐ウエットスキッド性,転動抵抗性及び耐ア
イススキッド性を改良すべく,鋭意検討を行ってきた。
その結果,主鎖中にケイ素とブタジエニルとの結合を有
するケイ素含有ブタジエン−スチレン共重合体を含有
し,且つ全ランダム共重合体中の結合スチレン含量とブ
タジエン部の1,2結合含有量が特定であるブタジエン−
スチレンランダム共重合体を主たるゴム成分として含有
するタイヤ用ゴム組成物を使用すれば,耐ウエットスキ
ッド性,転動抵抗性,及び耐アイススキッド性が総合的
に改善され,且つ,加工性に優れることを見い出し,本
発明に到達した。
即ち,本発明は, 活性末端がブタジエニル−リチウム末端のみを有する
活性1,3−ブチジエン−スチレン共重合体に対してハロ
ゲン化ケイ素化合物を反応して得られる,主鎖中にケイ
素とブタジエニルとの結合を有するケイ素含有ブタジエ
ン−スチレン共重合体を少なくとも40重量%含有し,か
つ結合スチレン含有量が5〜30重量%で,かつブタジエ
ン部の1,2結合含有量が10〜30重量%であるブタジエン
−スチレンランダム共重合体を少なくとも20重量%含む
ゴム成分からなり,かつその加硫物が下式(a)〜
(e)を同時に満たすことを特徴とするタイヤ用ゴム組
成物に係るものである。
(a) 80≦R≦95 (b) 95≦W≦105 (c) 90≦I<100 (d) 1.0<W/I≦1.10 (e) R/W<0.95 但し tanδ:該組成物の60℃における損失正接 (tanδ)S:基準の組成物の60℃における損失正接 SKID:該組成物のスキッド抵抗値 (SKID)S:基準の組成物のスキッド抵抗値 Hs:該組成物の−20℃におけるJIS−A硬度 (Hs)S:基準の組成物の−20℃におけるJIS−A硬度 であり,基準の組成物とは結合スチレン量23.5重量%の
乳化重合SBR#1500 100重量部にカーボンブラックN339
50部とアロマ油20部とを配合して加硫した組成物であ
る。
本発明のブタジエン−スチレンランダム共重合体は以
下に述べる方法で製造される。
炭化水素溶媒体中で重合開始剤としての有機リチウム
化合物及び構造調節剤としてのルイス塩基性化合物を用
いてスチレンと1,3−ブタジエンとの共重合反応を行
い,次に前記有機リチウム化合物のリチウム1グラム原
子当り0.5〜100モル,好ましくは1〜50モルの1,3−ブ
タジエンを追加添加して反応することにより,活性末端
がブタジエニル−リチウム末端のみを有する活性1,3−
ブタジエン−スチレン共重合体とし,この共重合体とハ
ロゲン化ケイ素化合物とを反応させることによって主鎖
中に含まれたケイ素はブタジエニルとのみ結合したケイ
素含有ブタジエン−スチレン共重合体を含むブタジエン
−スチレンランダム共重合体が得られる。
本発明で用いられる重合溶媒または重合用単量体の希
釈剤としては,有機リチウム化合物に対して不活性なも
のを用いる必要があり,ベンゼン,トルエン,キシレ
ン,エチルベンゼンの如き芳香族炭化水素,ヘキサン,
ヘプタンの如き脂肪族炭化水素,シクロペンタン,シク
ロヘキサン,メチルシクロヘキサンの如き脂環式炭化水
素などを用いることが重合反応の制御の点から望まし
い。
これらは単独もしくは2種以上の混合物として使用す
ることができる。これら希釈剤の使用量は全単量体1重
量部に対し1〜20重量部であることが好ましい。これら
の重合溶媒及び前記単量体類については本発明で用いら
れる重合開始剤を用いることにより,活性末端を破壊す
る物質,例えば水,酸素,炭酸ガス,ある種の硫黄化合
物及びアセチレン類を予め十分除去する必要がある。
本発明におけるブタジエン−スチレンランダム共重合
体を製造するのに好適な有機リチウム化合物は,通常片
端末もしくは両末端開始型アニオン重合開始剤として知
られているものであり,具体的な例としてはエチルリチ
ウム,プロピルリチウム,ブチルリチウム,アミルリチ
ウム,トリメチレンジリチウム,テトラメチレンジリチ
ウム,ヘキシルリチウム,シクロヘキシルリチウム,フ
ェニルリチウム,トリルリチウム,ナフチルリチウム等
の他に,縮合型又は非縮合型芳香環のリチウム錯体,リ
ビング状態にあるオリゴブタジエニルジリチウム,オリ
ゴイソプレニルジリチウム等の化合物を挙げることがで
きる。
またこれらの有機リチウム化合物は1種又は2種以上
を混合して使用することができる。
本発明におけるブタジエン−スチレンランダム共重合
体のミクロ構造調節剤として使用されるルイス塩基性化
合物としては各種の化合物を使用し得るが,エーテル化
合物及び第三級アミンが,工業的実施上の入手容易性の
点で好ましい。エーテル化合物の例としてはテトラヒド
ロフラン,テトラヒドロピラン,1,4−ジオキサンの如き
環状エーテル,ジエチルエーテル,ジブチルエーテルの
如き脂肪族モノエーテル,エチレングリコールジメチル
エーテル,エチレングリコールジエチルエーテル,エチ
レングリコールジブチルエーテル,ジエチレングリコー
ルジエチルエーテル,ジエチレングリコールジブチルエ
ーテルの如き脂肪族ポリエーテル,ジフェニルエーテ
ル,アニソールなどの芳香族エーテルが挙げられる。
また第三級アミン化合物の例としてはトリエチルアミ
ン,トリプロピルアミン,トリブチルアミン等の他に,
N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン,N,N−ジ
エチルアニリン,ピリジン,キノリン等の化合物を挙げ
ることができる。
ブタジエン−スチレンランダム共重合体におけるブタ
ジエン部の1,2結合含有量は,ルイス塩基性化合物と重
合開始剤との添加量比の調節,並びに重合温度の調節に
よって制御することができる。ルイス塩基性化合物の量
比の増大,及び重合温度の低下に従って,前記1,2結合
含有量が増加する。
重合温度は,目標とするミクロ構造により変化し得る
が,経済性及び副反応の有無などの点から0〜150℃が
好ましい。
主鎖中にケイ素とブタジエニルとの結合を有するケイ
素含有ブタジエン−スチレン共重合体の生成反応に用い
られるハロゲン化ケイ素化合物としてはテトラクロロケ
イ素,テトラブロムケイ素,メチルトリクロロケイ素,
ブチルトリクロロケイ素,ジクロロケイ素,ビストリク
ロロシリルケイ素等が用いられ,ブタジエン−スチレン
共重合体末端リチウム原子1当量に対してハロゲン化ケ
イ素化合物のハロゲン原子0.2〜3当量の割合で用いら
れる。主鎖中にケイ素とブタジエニルとの結合を有する
ケイ素含有ブタジエン−スチレン共重合体の生成反応は
50〜120℃の範囲の温度で行われる。
本発明ではスチレンと1,3−ブタジエンとを,ランダ
ムに共重合して得られたブタジエン−スチレンランダム
共重合体において,主鎖中にケイ素とブタジエニルとの
結合を有するケイ素含有ブタジエン−スチレン共重合体
を少なくとも40重量%含有することが重量である。主鎖
中にケイ素とブタジエニルとの結合を有するケイ素含有
スチレン−ブタジエン共重合体の割合が40重量%未満で
は配合物の混練時のロール加工性が十分改善されない。
また有機リチウム化合物を開始剤としてミクロ構造調
節剤の存在下で1,3−ブタジエン,スチレンの共重合を
行った後,追加の1,3−ブタジエンを添加しないでハロ
ゲン化ケイ素化合物との反応によって得られる主鎖中に
ケイ素とスチリルとの結合を有するブタジエン−スチレ
ン共重合体を含むスチレン−ブタジエン共重合体,ハロ
ゲン化スズ化合物を用いた場合に得られる主鎖中にスズ
とブタジエニルの結合や,スズとスチリルの結合を有す
るブタジエン−スチレン共重合体,及びその他炭素と炭
素の結合のみを有するブタジエン−スチレン共重合体を
含むスチレン−ブタジエンランダム共重合体では配合物
の混練時のロール加工性は十分改善されない。
本発明のブタジエン−スチレンランダム共重合体の結
合スチレンは5〜30重量%であり,5重量%未満では耐ウ
エットスキッド性能が劣り30重量%を越えると転動抵抗
性,耐アイススキッド性の点で劣り好ましくない。
本発明のブタジエン−スチレンランダム共重合体のブ
タジエン部の1,2結合含有量は10〜30重量%である。該
1,2結合含有量がこの範囲から外れると耐ウエットスキ
ッド性と転動抵抗性のバランスが劣り,好ましくない。
本発明のブタジエン−スチレンランダム共重合体の10
0℃におけるムーニー粘度は,20〜150が好ましく,20未満
では転動抵抗性が劣り,150を越えると加工性が劣るもの
となる。
本発明によるゴム組成物は,上記ブタジエン−スチレ
ンランダム共重合体を少なくとも20重量%含むことが必
要である。
ブタジエン−スチレンランダム共重合体が20重量%未
満では,耐ウエットスキッド性及び氷雪路面での耐アイ
ススキッド性が悪化して好ましくない。特に好ましい含
有量は40重量%以上,80重量%未満である。
本発明のゴム組成物において,ブタジエン−スチレン
ランダム共重合体と混合使用される,ブタジエン−スチ
レンランダム共重合体以外のゴム成分は,好ましくは天
然ゴム,合成ポリイソプレンゴム,高シスブタジエンゴ
ムであるが,更に乳化重合SBR(例えば,住友化学製
住友SBR #1500スチレン含量23.57重量%,ビニル含量
18.7%)も使用することができる。
このブタジエン−スチレンランダム共重合体以外のゴ
ム成分はゴム組成物中80重量%未満の量で使用されるこ
とが好ましいが,特に好ましい範囲は20重量%以上,80
重量%未満であり,この範囲より多量に使用されると天
然ゴム,合成ポリイソプレンゴム,高シスブタジエンゴ
ムの場合には耐ウェットスキッド性が低下し,又,乳化
重合SBRの場合には氷雪路面での耐アイススキッド性が
低下して,いずれも好ましくなく,一方,20重量%以上
使用することが組成物のタイヤ成形時に,粘着性を増
し,デモールドスプリティング等の不都合の現象を防止
する点で好ましい。
本発明によるゴム組成物は,その加硫物が,下式
(a)〜(e)を同時に満足することが必要である。
(a) 80≦R≦95 (b) 95≦W≦105 (c) 90≦I<100 (d) 1.0<W/I≦1.10 (e) R/W<0.95 但し tanδ:該組成物の60℃における損失正接 (tanδ)S:基準の組成物の60℃における損失正接 SKID:該組成物のスキッド抵抗値 (SKID)S:基準の組成物のスキッド抵抗値 Hs:該組成物の−20℃におけるJIS−A硬度 (Hs)S:基準の組成物の−20℃におけるJIS−A硬度 指数R,W及びIはそれぞれタイヤの転動抵抗性(R値
が小さい方が転動抵抗性が優れている),耐ウェットス
キッド性(W値が大きい方が耐ウェットスキッド性が優
れている)及び耐アイススキッド性(I値が小さい方が
耐アイススキッド性に優れている)に関連する指数であ
り,前式(a)〜(e)を同時に満足しない場合は,耐
ウェットスキッド性,転動抵抗性,及び耐アイススキッ
ド性が総合的にバランスよく改善されない。
本発明でのゴム組成物には,ヨウ素吸着量(I2)が,6
0〜130mg/gで,かつ吸油量(DBP)が90〜130ml/100gで
あるカーボンブラックをゴム成分100重量%に対して,40
〜100重量%含むことが重要である。
I2が60mg/g未満であると,ゴムに対する補強性が劣
り,耐摩耗性,グルーブクラッキング性などが悪化する
ため好ましくなく,またI2が130mg/g以上であると,加
工性,発熱性が悪くなり好ましくない。
まだDBPが90ml/100g未満であると,補強性が低下する
ため,耐摩耗性が悪化する。またDBPが130ml/100g以上
であると,発熱性が悪化する。
これらの特性を備えたカーボンブラックをゴム成分10
0重量%に対して40重量%未満含む場合には,ゴムの補
強性が低下し耐摩耗性が低下する。また,100重量%以上
含む場合には,発熱性が悪化し,転動抵抗が劣化するの
で好ましくない。
本発明によるゴム組成物は,上記の如きブタジエン−
スチレンランダム共重合体の使用によって得られた優れ
た耐ウエットスキッド性と氷雪路面上での耐アイススキ
ッド性及び低転動抵抗性を発現せしめ,且つ,従来タイ
ヤ用組成物で得られていた耐破壊特性を持つ維持するた
めに,プロセスオイルとして流動性が0℃以上,30℃未
満である如きオイルがゴム成分100重量部に対して5重
量以上,25重量部未満配合されることが好ましい。
このようなオイルとしては,芳香族系の化合物の含量
の多い,いわゆるアロマ系オイルが特に好ましく用いら
れる。流動点が30℃以上であるオイルを使用すると,氷
雪路面上での耐アイススキッド性が悪化する上に組成物
の粘度が上昇し,取扱上操作性も悪化して好ましくな
い。
一方,流動点が0℃未満のオイルを使用すると,耐ウ
エットスキッド性を悪化する上に,加硫組成物の破断強
度や破断時の最大伸びが低下して好ましくない。
<実施例> 次に本発明をより明確にするため,実施例をあげて説
明するが,本発明はこれにより何ら限定されるものでな
い。
ブタジエン−スチレンランダム共重合体の合成 内容席20リットルの撹拌機及びジャケット付オートク
レーブを窒素ガスで内部置換したのち,精製,乾燥した
n−ヘキサン(もしくはシクロヘキサン),スチレン,
1,3−ブタジエン,及びミクロ構造調節剤としてのテト
ラヒドロフランを表−1に示すとおり仕込んだ。
次に,重合開始剤としてn−ブチルリチウムをn−ヘ
キサン溶液として添加し,オートクレーブのジャケット
に温水を循環し,所定の温度にて重合を開始し,重合転
化率が99%以上に達した後,更に1,3−ブタジエンを所
定量追加添加し(但し,第1表比較例C及びDにおいて
は追加添加は行わず),所定の温度にて重合を継続し,
ブタジエン−スチレンランダム共重合体を合成した。
その後,所定量のテトロクロロケイ素又はテトラクロ
ロスズを添加し,30分間反応させた。
反応後,ブタジエン−スチレンランダム共重合体100
重量部に対して,1.0重量部の2,6−ジターシャリーブチ
ル−p−クレゾール(住友化学製,スミライザー BT
H)を添加したのち熱水中に投入して,溶媒を留去し,
析出したブタジエン−スチレンランダム共重合体を減圧
下に乾燥した。以上の詳しい実験条件及び得られたブタ
ジエン−スチレンランダム共重合体についての諸物性の
測定結果を第1表に示した。尚,測定条件は以下に示し
たとおりである。
(1) スチレン含有量,及び共役ジエン部の1,2結合
含有量 日本分光社製赤外分光光度計を用いて,特性吸収の強
度比より算出した。
(2) 全ランダム共重合体に対する,主鎖中にケイ素
またはスズを含有する共重合体の割合 東洋曹達(製)HLC−802URを使用,分配カラムとして
103,104,106,107のカラムを選択し,屈折計を検出器と
して用いた。展開溶媒としてテトラヒドロフラン(TH
F)を用いて40℃で重合体の分子量分布を測定した。主
鎖中にケイ素またはスズを含有する共重合体と含有しな
い共重合体のそれぞれの平均分子量に相当するピークの
高さの相対比を以って,それぞれの共重合体の重量比率
とした。
コム組成物の調整と評価 第2表,第3表及び第4表に示した配合処方にしたが
って,BR型バンバリーミキサーにて混練し,160℃にて加
硫した。
得られた加硫物を用いて指数R,W,I,ロール加工性及び
耐摩耗指数を測定評価した。
これらの評価方法は次のとおりであり,評価結果を第
3表及び第4表に示した。
(1) R 東洋ボールドウィン社製動的固体粘弾性測定器を用い
加硫シートを初期伸長0.6%,両振幅0.1%,周波数11Hz
において,温度60℃における損失正接(tanδ)の値を
求めた。
第3表及び第4表には,比較例1を基準として相対値
で示した。数値の小さいほど,転動抵抗性は優れてい
る。
(2) W 厚さ6.5mmの加硫ゴムシートについて,スタンレイ社
製ポータブルスキッドレジスタンステスターを用いて測
定した。接触路面として温度20℃の水を噴霧したアスフ
ァルト面を選定した。第3表及び第4表には,比較例1
を基準として相対値で示した。数値の大きいほど,耐ウ
エットスキッド性は優れている。
(3) I 温度−20℃における加硫物の硬度を測定した。第3表
には,比較例1を基準として相対値で示した。数値の小
さいほど,耐アイススキッド性は優れている。
(4) ロール加工性 6″ロールを50℃の温度に調節し,ロール間隙を0.7m
m,1.0mm,2.0mmと変化させて,重合体または重合体の混
合物を巻き付けて,その状態を観察し第5表のような評
点をつけた。
(5) 耐摩耗指数 ピコ摩耗試験機を用いて,耐摩耗指数を測定した。比
較例1を基準として,相対値で示し数値の大きいほど耐
摩耗性は優れている。
第3表及び第4表に示したとおり,本発明の組成物で
ある実施例1〜6の組成物は転動抵抗性,耐ウエットス
キッド性と耐アイススキッド性のバランスが優れてお
り,且つ,ロール加工性にも優れているという特徴を示
している。
これに対して,例えば,主鎖中にケイ素とブタジエニ
ルとの結合及びケイ素とスチリルとの結合を混有するブ
タジエン−スチレン共重合体を含有する比較例2の組成
物,主鎖中にスズとブタジエニルとの結合及びスズとス
チリルとの給合を混有するブタジエン−スチレン共重合
体を含有する比較例3の組成物,主鎖中にスズとブタジ
エニルとの結合を有するブタジエン−スチレン共重合体
を含有する比較例4の組成物はロール加工性に劣るた
め,好ましくない。また,ブタジエン部の1,2結合含有
量が本発明の範囲と異なる比較例5及び結合スチレン含
有量が本発明の範囲と異なる比較例6の組成物は,耐ア
イススキッド性に劣り好ましくない。
また,ケイ素含有ブタジエン−スチレン共重合体の含
有率が低い比較例7の組成物は,ロール加工性に劣り好
ましくない。
また,ヨウ素吸着量(I2)の高いカーボンブラックを
使用した比較例8の組成物は,転動抵抗及びロール加工
性に劣り好ましくない。ヨウ素吸着量(I2)の低いカー
ボンブラックを使用した比較例9の組成物は,耐ウエッ
トスキッド性及び耐摩耗性に劣り好ましくない。
また,カーボンブラック量の少ない比較例10の組成物
は耐ウエットスキッド性,耐摩耗性に劣り,逆にカーボ
ンブラック量の多い比較例11の組成物は,転動抵抗性,
耐アイススキッド性,ロール加工性に劣りいずれも好ま
しくない。
<発明の効果> 以上説明したように,本発明によれば,従来技術に比
べて,耐ウエットスキッド性,転動抵抗性及び耐アイス
スキッド性を維持しつつ,ロール加工性が改善された,
低燃費タイヤトレッド用のゴム組成物を提供することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関 知明 千葉県市原市姉崎海岸5―1 住友化学 工業株式会社内 (72)発明者 斉藤 祐一 兵庫県神戸市東灘区本庄町1―4―5― 404

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性末端がブタジエニル−リチウム末端の
    みを有する活性1,3−ブタジエン−スチレン共重合体に
    対してハロゲン化ケイ素化合物を反応して得られる,主
    鎖中にケイ素とブタジエニルとの結合を有するケイ素含
    有ブタジエン−スチレン共重合体を少なくとも40重量%
    含有し,かつ結合スチレン含有量が5〜30重量%で,か
    つブタジエン部の1,2結合含有量が10〜30重量%である
    ブタジエン−スチレンランダム共重合体を少なくとも20
    重量%含むゴム成分からなり,かつその加硫物が下式
    (a)〜(e)を同時に満たすことを特徴とするタイヤ
    用ゴム組成物。 (a) 80≦R≦95 (b) 95≦W≦105 (c) 90≦I<100 (d) 1.0≦W/I<1.10 (e) R/W<0.95 但し tanδ:該組成物の60℃における損失正接 (tanδ)S:基準の組成物の60℃における損失正接 SKID:該組成物のスキッド抵抗値 (SKID)S:基準の組成物のスキッド抵抗値 Hs:該組成物の−20℃におけるJIS−A硬度 (Hs)S:基準の組成物の−20℃におけるJIS−A硬度 であり,基準の組成物とは結合スチレン含有量23.5重量
    %の乳化重合SBR#1500 100重量部に対しカーボンブラ
    ックN339 50重量部とアロマ油20重量部とを配合して加
    硫した組成物である。
  2. 【請求項2】ゴム成分として,天然ゴム,合成ポリイソ
    ブレンゴム,高シスブタジエンゴム及び乳化重合スチレ
    ンブタジエンゴムのいずれかまたはそれらの混合物を20
    重量%以上かつ80重量%未満を含む請求項1記載のタイ
    ヤ用ゴム組成物。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2記載のゴム組成物10
    0重量%に対して,ヨウ素吸着量(I2)が60〜130mg/g
    で,かつ吸油量(DBP)が90〜130ml/100gであるカーボ
    ンブラックをゴム成分100重量%に対して,40〜100重量
    %添加してなることを特徴とするタイヤ用ゴム組成物。
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