JP2652799B2 - タイヤトレッド用ゴム組成物 - Google Patents
タイヤトレッド用ゴム組成物Info
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- sbr
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、低温特性およびウェットグリップさらに、
発熱性のバランスが改良されたタイヤトレッド用ゴム組
成物に関する。
発熱性のバランスが改良されたタイヤトレッド用ゴム組
成物に関する。
(従来の技術) 最近、車輛の高性能化および高速道路網の普及に伴
い、自動車タイヤに対する走行安定性の要求が、非常に
強いものとなってきた。このために、市場では、高いグ
リップ性能を有し、冬場でも硬くならず路面をとらえる
いわゆるハイパーフォーマンスタイヤ(高性能タイヤ)
が要求されるようになった。
い、自動車タイヤに対する走行安定性の要求が、非常に
強いものとなってきた。このために、市場では、高いグ
リップ性能を有し、冬場でも硬くならず路面をとらえる
いわゆるハイパーフォーマンスタイヤ(高性能タイヤ)
が要求されるようになった。
ところで、高性能タイヤにはトレッドの路面把握力や
ぬれた路面でのすべり抵抗性を向上させるために、特開
昭55−60539号、特開昭57−10293号、特開昭58−1734
号、特開昭61−120839号の各公報に示されるように、ガ
ラス転移温度(Tg)が−30℃近辺の原料ゴムを用いた
り、高スチレン含有量のスチレン−ブタジエン共重合体
ゴム(以下、高スチレンSBRと略す)あるいはブチルゴ
ムを使用し、カーボンブラックおよびアロマチックオイ
ルを多量に配合することが、通常行なわれている。
ぬれた路面でのすべり抵抗性を向上させるために、特開
昭55−60539号、特開昭57−10293号、特開昭58−1734
号、特開昭61−120839号の各公報に示されるように、ガ
ラス転移温度(Tg)が−30℃近辺の原料ゴムを用いた
り、高スチレン含有量のスチレン−ブタジエン共重合体
ゴム(以下、高スチレンSBRと略す)あるいはブチルゴ
ムを使用し、カーボンブラックおよびアロマチックオイ
ルを多量に配合することが、通常行なわれている。
一方、冬場でも硬くならず路面をとらえる性能(以
下、低温特性と称する)とウェットグリップ性能は相反
する特性であり、Tgが低いほど低温特性は優れるが、ウ
ェットグリップ性能は損なわれる。
下、低温特性と称する)とウェットグリップ性能は相反
する特性であり、Tgが低いほど低温特性は優れるが、ウ
ェットグリップ性能は損なわれる。
又、高スチレンSBRについては、炭化水素溶媒のみを
用いたLi系触媒による溶液重合法で製造されたものは、
スチレン含有量が多くなるとスチレンブロックができや
すく、乳化重合法で製造されたものに比して発熱性が劣
るので、一般には乳化重合法で製造されたものがほとん
ど使用されてきた。
用いたLi系触媒による溶液重合法で製造されたものは、
スチレン含有量が多くなるとスチレンブロックができや
すく、乳化重合法で製造されたものに比して発熱性が劣
るので、一般には乳化重合法で製造されたものがほとん
ど使用されてきた。
このように、ハイパフォーマンスタイヤ用として、低
温特性、ウェットグリップ性能および発熱性の特性がバ
ランスしたタイヤトレッド用ゴム組成物は未だに得られ
ていないのが現状である。
温特性、ウェットグリップ性能および発熱性の特性がバ
ランスしたタイヤトレッド用ゴム組成物は未だに得られ
ていないのが現状である。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は、低温特性を保持しつつ、ウェットグ
リップ性能を改良し、さらに発熱性をも改良したタイヤ
トレッド用ゴム組成物を提供することにある。
リップ性能を改良し、さらに発熱性をも改良したタイヤ
トレッド用ゴム組成物を提供することにある。
(課題を解決するための手段) かくして本発明によれば、 (1) 重量平均分子量(MW)と数平均分子量(N)
の比(W/N)が2.8以下、 (2) GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量
(W)が60万以上、 (3) ガラス転移温度が−30℃以下、 (4) 加硫ゴム配合物の0℃におけるtanδが0.4以上
で、 であるアニオン重合触媒を用いて得られるスチレン−ブ
タジエン共重合ゴムを原料ゴム中に60重量%以上含有す
ることを特徴とするタイヤトレッド用ゴム組成物が提供
される。
の比(W/N)が2.8以下、 (2) GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量
(W)が60万以上、 (3) ガラス転移温度が−30℃以下、 (4) 加硫ゴム配合物の0℃におけるtanδが0.4以上
で、 であるアニオン重合触媒を用いて得られるスチレン−ブ
タジエン共重合ゴムを原料ゴム中に60重量%以上含有す
ることを特徴とするタイヤトレッド用ゴム組成物が提供
される。
本発明で使用されるスチレン−ブタジエン共重合ゴム
(SBRと略する)は有機リチウムなどのアニオン重合触
媒を用いて炭化水素溶媒中でブタジエンとスチレンをア
ミン類、エーテル類等の極性化合物の存在下に重合して
得られるものである。
(SBRと略する)は有機リチウムなどのアニオン重合触
媒を用いて炭化水素溶媒中でブタジエンとスチレンをア
ミン類、エーテル類等の極性化合物の存在下に重合して
得られるものである。
この共重合ゴムは発熱性、低温特性及びウェットグリ
ップの3特性がバランスするために以下の要件を満足す
ることが必要である。
ップの3特性がバランスするために以下の要件を満足す
ることが必要である。
発熱性の点からGPCによる分子量分布(W/N)は
2.8以下である。2.8を越えると発熱が大きくなる。好ま
しくは1.8以下である。また、発熱及び燃費の点からGPC
によるポリスチレン換算の重量平均分子量(W)は60
万以上である。60万未満では発熱が大となり、燃費も悪
くなる。好ましくは80万以上である。
2.8以下である。2.8を越えると発熱が大きくなる。好ま
しくは1.8以下である。また、発熱及び燃費の点からGPC
によるポリスチレン換算の重量平均分子量(W)は60
万以上である。60万未満では発熱が大となり、燃費も悪
くなる。好ましくは80万以上である。
低温特性(タイヤの低温における路面把握力)の点か
らガラス転移温度(DSCで測定し、第1図に従って求め
る。以下Tgと略する)は−30℃以下である。−30℃を越
えると低温硬さ(−10℃における)が高くなり、低温路
面把握力は低下する。好ましくは−45℃以下である。
らガラス転移温度(DSCで測定し、第1図に従って求め
る。以下Tgと略する)は−30℃以下である。−30℃を越
えると低温硬さ(−10℃における)が高くなり、低温路
面把握力は低下する。好ましくは−45℃以下である。
ウェットグリップ性能が改善されるためには本発明の
SBRを使用したゴム配合物の加硫物のtanδ(損失係数)
が最大値を示す温度からより高温域にわたって高い水準
を保つことが必要である。
SBRを使用したゴム配合物の加硫物のtanδ(損失係数)
が最大値を示す温度からより高温域にわたって高い水準
を保つことが必要である。
すなわち、0℃でのtanδが0.4以上で、0℃のtanδ
とtanδ最大値との比〔tanδ(0℃)/tanδ最大値〕が
0.6以上であることが望ましい。tanδ(0℃)が0.4未
満ではウェットグリップが低下する。又前記の比が0.6
未満では低温特性とウェットグリップ性能のパランスが
悪くなる。
とtanδ最大値との比〔tanδ(0℃)/tanδ最大値〕が
0.6以上であることが望ましい。tanδ(0℃)が0.4未
満ではウェットグリップが低下する。又前記の比が0.6
未満では低温特性とウェットグリップ性能のパランスが
悪くなる。
さらに、高ウェットグリップ性能を保持しつつ発熱
性、燃費性が改善される為には、0℃から高温側にわた
り、tanδが漸減することが必要である。
性、燃費性が改善される為には、0℃から高温側にわた
り、tanδが漸減することが必要である。
すなわち、0℃のtanδと80℃のtanδとの比〔tanδ
(0℃)/tanδ(80℃)〕が、2.0以上であることが好
ましい。この比が2.0未満では、発熱性、燃費性が劣
り、ウェットグリップ性能とのバランスが悪くなる。
(0℃)/tanδ(80℃)〕が、2.0以上であることが好
ましい。この比が2.0未満では、発熱性、燃費性が劣
り、ウェットグリップ性能とのバランスが悪くなる。
以上の特徴を有する本発明のSBRとしてはスチレン
が、分子鎖に沿って一様に増大または減少するテーパー
状に分布しているSBR(スチレンテーパードSBRと称す
る)が好ましくスチレンが分子鎖にランダムに分布して
いるSBRでは本発明の目的が達せられない。
が、分子鎖に沿って一様に増大または減少するテーパー
状に分布しているSBR(スチレンテーパードSBRと称す
る)が好ましくスチレンが分子鎖にランダムに分布して
いるSBRでは本発明の目的が達せられない。
スチレンテーパードSBRは、通常、初期仕込み中のス
チレンとブタジエンを昇温しながら重合し、更にブタジ
エンを後添加して得る方法や、仕込み中のスチレンとブ
タジエンの比率を変えて添加する方法などによって製造
することができるが、製造方法は特に限定されない。
チレンとブタジエンを昇温しながら重合し、更にブタジ
エンを後添加して得る方法や、仕込み中のスチレンとブ
タジエンの比率を変えて添加する方法などによって製造
することができるが、製造方法は特に限定されない。
また、本発明のSBRはTg及び前記の各性能のバランス
の点から、スチレンがテーパー状に分布していることと
共に、結合スチレン量が20〜50重量%、さらには35〜45
重量%、ブタジエン部の1,2−結合量が60モル%以下、
さらには15〜30モル%であることが好ましい。
の点から、スチレンがテーパー状に分布していることと
共に、結合スチレン量が20〜50重量%、さらには35〜45
重量%、ブタジエン部の1,2−結合量が60モル%以下、
さらには15〜30モル%であることが好ましい。
本発明の組成物は原料ゴム中に本発明のSBRを60〜100
重量%含むことが必要である。60重量%未満では本発明
の目的は達せられない。好ましくは80重量%以上であ
る。
重量%含むことが必要である。60重量%未満では本発明
の目的は達せられない。好ましくは80重量%以上であ
る。
ブレンドする場合の相手のゴムとしては特に制限はな
いが、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエン
ゴム、乳化重合SBR、本発明のSBR以外の溶液重合SBR、
ブチルゴムなどの1種以上が使用される。これらの原料
ゴム100重量部に対し、通常ISAFあるいはSAFカーボンブ
ラック75〜200重量部、芳香族系伸展油30〜100重量部、
加硫剤、老化防止剤及びその他の配合剤が添加される。
いが、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエン
ゴム、乳化重合SBR、本発明のSBR以外の溶液重合SBR、
ブチルゴムなどの1種以上が使用される。これらの原料
ゴム100重量部に対し、通常ISAFあるいはSAFカーボンブ
ラック75〜200重量部、芳香族系伸展油30〜100重量部、
加硫剤、老化防止剤及びその他の配合剤が添加される。
(発明の効果) かくして本発明によれば、従来技術に比較して低温特
性およびウェットグリップ性能さらに、発熱性のバラン
スが改良されたタイヤトレッド用ゴム組成物を得ること
ができる。
性およびウェットグリップ性能さらに、発熱性のバラン
スが改良されたタイヤトレッド用ゴム組成物を得ること
ができる。
(実施例) 以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明す
る。なお、実施例および比較例中の部及び%はとくに断
りのないかぎり重量基準である。
る。なお、実施例および比較例中の部及び%はとくに断
りのないかぎり重量基準である。
なお、各種物性の測定は、下記のように行なった。重
量平均分子量並びに分子量分布は、GPC(東ソー社製型
式 HLC−802A)を用いカラムは、東ソー社製(商品名
GMH6)を2本用いて溶離液はテトラヒドロフランを用
い、標準ポリスチレンサンプルに換算して求めた。
量平均分子量並びに分子量分布は、GPC(東ソー社製型
式 HLC−802A)を用いカラムは、東ソー社製(商品名
GMH6)を2本用いて溶離液はテトラヒドロフランを用
い、標準ポリスチレンサンプルに換算して求めた。
スチレン量及びブタジエン部1−2結合量は、NMR法
により測定した。
により測定した。
損失係数(tanδ)は、レオメトリクス・ダイナミッ
ク・アナライザー(レオメトリクス社製)を用いて、周
波数20Hz、動歪0.3%で、測定した(昇温速度は毎分2
℃)。
ク・アナライザー(レオメトリクス社製)を用いて、周
波数20Hz、動歪0.3%で、測定した(昇温速度は毎分2
℃)。
ガラス転移温度(Tg)は、DSC(第二精工舎社製 SSC
/560)を用いて測定した(昇温速度は毎分10℃)。
/560)を用いて測定した(昇温速度は毎分10℃)。
低温硬さは、JIS K 6301に従い、試料を−10℃に1時
間放置後測定した。
間放置後測定した。
発熱試験は、グッドリッチフレクソメーター(上嶋製
作所製)を用いて、25lb荷重、1800rpm、ストローク4.4
4mmにて、100℃で25分間試験後の発熱(ΔT℃)を測定
した。
作所製)を用いて、25lb荷重、1800rpm、ストローク4.4
4mmにて、100℃で25分間試験後の発熱(ΔT℃)を測定
した。
ウェットグリップ性能はブリティッシュポータブルス
キッドテスターによるスキッド値を測定した。路面は、
セーフティウォーク(3M社製)を使用し、水道水で湿潤
させて測定し指数で表示した。
キッドテスターによるスキッド値を測定した。路面は、
セーフティウォーク(3M社製)を使用し、水道水で湿潤
させて測定し指数で表示した。
テーパードSBRの製造例(実施例1のSBR) 内容積15のステンレス製重合反応器を洗浄、乾燥
し、乾燥窒素で置換した後に、ブタン1020g、シクロヘ
キサン4080g、スチレン360g、1,3−ブタジエン270g、N,
N,N,′N′−テトラメチルエチレンジアミン1.5ミリモ
ルをそれぞれ仕込み、さらにn−ブチルリチウム(n−
ヘキサン溶液)1.5ミリモルを添加し、50℃で重合を開
始した。重合開始後から昇温を始め、30分後に80℃とし
た。
し、乾燥窒素で置換した後に、ブタン1020g、シクロヘ
キサン4080g、スチレン360g、1,3−ブタジエン270g、N,
N,N,′N′−テトラメチルエチレンジアミン1.5ミリモ
ルをそれぞれ仕込み、さらにn−ブチルリチウム(n−
ヘキサン溶液)1.5ミリモルを添加し、50℃で重合を開
始した。重合開始後から昇温を始め、30分後に80℃とし
た。
一方、重合開始15分後からブタジエンを連続的に添加
するが、その際に添加速度を段階的に変化させ、合計27
0gブタジエンを添加した。約2時間重合した後、メタノ
ールを3ミリモル添加し重合を停止した。スチーム凝固
前に伸展油としてアロマティック油(富士興産社製Flex
M)を50phr(ゴム100部に対する部数)を添加した。
するが、その際に添加速度を段階的に変化させ、合計27
0gブタジエンを添加した。約2時間重合した後、メタノ
ールを3ミリモル添加し重合を停止した。スチーム凝固
前に伸展油としてアロマティック油(富士興産社製Flex
M)を50phr(ゴム100部に対する部数)を添加した。
ランダムSBRの製造例(比較例1のSBR) 前記と同様に反応器に、ブタン1020g、シクロヘキサ
ン4080g、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン
1.5ミリモルをそれぞれ仕込み、さらにn−ブチルヘリ
ウム(n−ヘキサン溶液)1.5ミリモルを添加し、70℃
にて加温し、スチレン360gと1,3−ブタジエン540gのモ
ノマーブレンドを7時間30分にわたって連続的に添加し
た。スチーム凝固前に伸展油としてアロマティック油を
50phr添加した。
ン4080g、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン
1.5ミリモルをそれぞれ仕込み、さらにn−ブチルヘリ
ウム(n−ヘキサン溶液)1.5ミリモルを添加し、70℃
にて加温し、スチレン360gと1,3−ブタジエン540gのモ
ノマーブレンドを7時間30分にわたって連続的に添加し
た。スチーム凝固前に伸展油としてアロマティック油を
50phr添加した。
実施例1〜2,比較例1〜4 テーパードSBRの製造例により得たSBR(実施例1のSB
R)、スチレン量及びN,N,N′,N′−テトラメチルエチレ
ンジアミン量を変化させる以外はテーパードSBRの製造
例と同様にして実施例2、比較例3,4で使用するテーパ
ードSBRを得た。これらのSBR、ランダムSBRの製造例に
より得たSBRならびに乳化重合SBRを用い、第1表の配合
処方に従って配合ゴム組成物を調製した。
R)、スチレン量及びN,N,N′,N′−テトラメチルエチレ
ンジアミン量を変化させる以外はテーパードSBRの製造
例と同様にして実施例2、比較例3,4で使用するテーパ
ードSBRを得た。これらのSBR、ランダムSBRの製造例に
より得たSBRならびに乳化重合SBRを用い、第1表の配合
処方に従って配合ゴム組成物を調製した。
それぞれの配合ゴム組成物を160℃で25分プレス加硫
して試験片を作成した。前記の測定法に従ってtanδ、
低温硬さ、ウェットスキッド抵抗性ならびに発熱性を測
定した。結果を第2表に示した。
して試験片を作成した。前記の測定法に従ってtanδ、
低温硬さ、ウェットスキッド抵抗性ならびに発熱性を測
定した。結果を第2表に示した。
なお、テーパードSBRとランダムSBRはDSCでTgを測定
した場合のTgの温度領域(第1図のΔTgで示される温度
域)により区別できる。すなわち第2表に示されている
如く、テーパードSBRのTg温度領域は22〜25℃の幅を有
するが、ランダムSBRでは7℃の幅を有するに過ぎな
い。
した場合のTgの温度領域(第1図のΔTgで示される温度
域)により区別できる。すなわち第2表に示されている
如く、テーパードSBRのTg温度領域は22〜25℃の幅を有
するが、ランダムSBRでは7℃の幅を有するに過ぎな
い。
比較例1は、テーパー化していない為、tanδ(0
℃)が低く、ウェットグリップ性能が劣る。比較例2
は、Tgが高く、分子量分布が広い為、低温硬度、発熱性
が劣る。比較例3は、重量平均分子量が低く、tanδ
(0℃)/tanδ(80℃)が2.0未満であるのでウェット
グリップ性能と発熱性とのバランスが劣る。比較列4
は、tanδ(0℃)/tanδ最大値が0.6未満で、分子量分
布が広いため、ウェットグリップ性能と発熱性が劣る。
℃)が低く、ウェットグリップ性能が劣る。比較例2
は、Tgが高く、分子量分布が広い為、低温硬度、発熱性
が劣る。比較例3は、重量平均分子量が低く、tanδ
(0℃)/tanδ(80℃)が2.0未満であるのでウェット
グリップ性能と発熱性とのバランスが劣る。比較列4
は、tanδ(0℃)/tanδ最大値が0.6未満で、分子量分
布が広いため、ウェットグリップ性能と発熱性が劣る。
実施例3〜4,比較例5〜6 実施例2及び比較列1のSBRと第4表に示したポリマ
ーをゴム分として第4表記載の部数となる様にブレンド
して用い、第3表の配合処方に従って配合ゴム組成物を
調製した。160℃で25分プレス加硫して試験片を作成
し、物性を測定した。その結果を第4表に示した。
ーをゴム分として第4表記載の部数となる様にブレンド
して用い、第3表の配合処方に従って配合ゴム組成物を
調製した。160℃で25分プレス加硫して試験片を作成
し、物性を測定した。その結果を第4表に示した。
比較例5はランダムSBRを使用しているので、天然ゴ
ムとブレンドしても低温硬さ、ウェットスキッド抵抗性
及び発熱性のバランスはテーパードSBRを使用した実施
例3,4より劣る。またテーパードSBRを使用しても、その
使用割合が本発明範囲外(比較例6)ではウェットスキ
ット抵抗性と発熱性が劣る。
ムとブレンドしても低温硬さ、ウェットスキッド抵抗性
及び発熱性のバランスはテーパードSBRを使用した実施
例3,4より劣る。またテーパードSBRを使用しても、その
使用割合が本発明範囲外(比較例6)ではウェットスキ
ット抵抗性と発熱性が劣る。
第1図は本発明で定義するDSC測定によるガラス転移温
度(Tg)及びガラス転移温度領域(ΔTg)を示す。
度(Tg)及びガラス転移温度領域(ΔTg)を示す。
Claims (3)
- 【請求項1】(1)重量平均分子量(W)と数平均分
子量(N)の比(W/N)が2.8以下、 (2)GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量
(W)が60万以上、 (3)ガラス転移温度が−30℃以下、 (4)加硫ゴム配合物の0℃におけるtanδが0.4以上
で、 であるアニオン重合触媒を用いて得られるスチレン−ブ
タジエン共重合ゴムを原料ゴム中に60重量%以上含有す
ることを特徴とするタイヤトレッド用ゴム組成物。 - 【請求項2】スチレン−ブタジエン共重合ゴムが、結合
スチレンが分子鎖に沿って一様に増加または減少するス
チレンテーパード共重合体である請求項1記載のタイヤ
トレッド用ゴム組成物。 - 【請求項3】スチレン−ブタジエン共重合ゴムが結合ス
チレン20〜50重量%、ブタジエン部の1,2−結合量が60
モル%以下である請求項1、2のいずれか1項に記載の
タイヤトレッド用ゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63201067A JP2652799B2 (ja) | 1988-08-12 | 1988-08-12 | タイヤトレッド用ゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63201067A JP2652799B2 (ja) | 1988-08-12 | 1988-08-12 | タイヤトレッド用ゴム組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0251543A JPH0251543A (ja) | 1990-02-21 |
JP2652799B2 true JP2652799B2 (ja) | 1997-09-10 |
Family
ID=16434835
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63201067A Expired - Fee Related JP2652799B2 (ja) | 1988-08-12 | 1988-08-12 | タイヤトレッド用ゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2652799B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
HUE027362T2 (en) * | 2008-04-30 | 2016-09-28 | Trinseo Europe Gmbh | Styrene-grade styrene-butadiene polymers and their preparation method |
JP7056133B2 (ja) * | 2017-12-18 | 2022-04-19 | 住友ゴム工業株式会社 | タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
JP7056134B2 (ja) * | 2017-12-18 | 2022-04-19 | 住友ゴム工業株式会社 | タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
JP7358028B2 (ja) * | 2017-12-18 | 2023-10-10 | 住友ゴム工業株式会社 | タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
-
1988
- 1988-08-12 JP JP63201067A patent/JP2652799B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0251543A (ja) | 1990-02-21 |
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Legal Events
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |