JP5349745B2 - 非ランダムスチレン−ブタジエンゴム - Google Patents

非ランダムスチレン−ブタジエンゴム Download PDF

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Description

乾いた表面と湿った表面の両方に対して優れた牽引特性を示すことがタイヤにとって強く求められることである。しかしながら、転がり抵抗とトレッドの摩耗を損なわずにタイヤの牽引特性を向上させることは従来から極めて困難である。燃料の節約に優れていることが実際上常に考慮すべき重要なことなので、転がり抵抗が低いことが大切である。燃料の価格が上昇するにつれて、消費者からは、より一層低い転がり抵抗をもたらすタイヤが要求されるようになっている。トレッドの摩耗に優れていることも考慮すべき重要なことである。なぜなら、一般にはタイヤの寿命を決定する最も重要なファクターだからである。
タイヤの牽引力、トレッドの摩耗、および転がり抵抗は、タイヤトレッドを作製する際に使用されるエラストマーの動的粘弾性特性にかなりの程度まで依存する。タイヤの転がり抵抗を減少させるために、タイヤのトレッドを作製する際に、高い弾性反撥力を有するゴムが従来から使用されている。他方では、タイヤのウェットスキッド抵抗を高めるために、大きなエネルギー損失を受けるゴムが、タイヤトレッドに一般的に使用されている。これら2つの粘弾性的に相反する特性をバランスさせるために、通常は種々のタイプの合成ゴムや天然ゴムの混合物がタイヤトレッドに使用されている。たとえば、スチレン-ブタジエンゴムとポリブタジエンゴムとの種々の混合物が、自動車のタイヤトレッド用のトレッドゴムに一般的に使用されている。しかしながら、こうしたブレンドは、全ての目的に対して完全に満足できるものとはならない。
一般には、タイヤや他のほとんどのゴム物品を製造する際に使用されるゴム組成物中にカーボンブラックが組み込まれる。最適化された特性を得るためには、ゴム全体にわたっての、カーボンブラックの可能な最良の分散が達成されるのが望ましい。さらに、カーボンブラックとゴムとの間の相互作用を向上させることが極めて望ましい。カーボンブラックに対するゴムコンパウンドの親和性を向上させることによって、物理的特性を改良することができる。さらに、シリカをタイヤトレッド配合物中に組み込んで転がり抵抗を改善することもできる。
米国特許第4,843,120号は、複数のガラス転移温度を有するゴム状ポリマーをトレッドゴムとして使用することによって、改良された性能特性を有するタイヤを製造することができる、ということを開示している。複数のガラス転移温度を有するこれらのゴム状ポリマーは、約−110℃〜約−20℃の範囲内の第1のガラス転移温度、および約−50℃〜約0℃の範囲内の第2のガラス転移温度を示す。米国特許第4,843,120号によれば、これらのポリマーは、少なくとも1種の共役ジオレフィンモノマーを、第1の反応ゾーンにおいてある温度にて、−110℃〜−20℃のガラス転移温度を有する第1のポリマーセグメントを生成するに足る条件下で重合させることによって、そして引き続き前記重合を、第2の反応ゾーンにおいてある温度にて、−20℃〜20℃のガラス転移温度を有する第2のポリマーセグメントを生成するに足る条件下で続けることによって製造される。このような重合は、一般には有機リチウム触媒によって触媒作用を受け、通常は不活性の有機溶媒中にて行われる。
米国特許第5,137,998号は、複数のガラス転移温度を有していて、タイヤトレッドの製造に使用するための優れた特性組み合わせを有する、スチレン、イソプレン、およびブタジエンのゴム状ターポリマーの製造法を開示しており、該製造法は、有機溶媒中において、(a)トリピペリジノホスフィンオキシドとアルカリ金属アルコキシドからなる群から選択される少なくとも1種の化合物と(b)有機リチウム化合物の存在下にて約40℃以下の温度で、スチレンとイソプレンと1,3-ブタジエンを三元重合させることを含む。
米国特許第5,047,483号は、外周トレッドを有する空気入りタイヤを開示しており、前記トレッドは、ゴム100重量部(phr)を基準として、(A)スチレン-イソプレン-ブタジエンターポリマーゴム(SIBR)を約10重量部〜約90重量部、および(B)シス1,4-ポリイソプレンゴムとシス1,4-ポリブタジエンゴムの少なくとも1種を約70重量%〜約30重量%含んだイオウ硬化ゴム組成物(a sulfur cured rubber composition)である。前記SIBRゴムは、(1)約10重量%〜約35重量%の結合スチレン、(2)約30重量%〜約50重量%の結合イソプレン、および(3)約30重量%〜約40重量%の結合ブタジエンを含み、約−10℃〜約−40℃の範囲の単一のガラス転移温度(Tg)を有することを特徴とする。さらに、前記結合ブタジエン構造が約30%〜約40%の1,2-ビニル単位を含有し、前記結合イソプレン構造が約10%〜約30%の3,4-単位を含有し、結合ブタジエンの1,2-ビニル単位のパーセントと結合イソプレンの3,4-単位のパーセントとの合計が約40%〜約70%の範囲である。
米国特許第5,272,220号は、改良された転がり抵抗とトレッド摩耗特性を示すトラック用タイヤトレッドの製造に際して使用する上で特に有用なスチレン-イソプレン-ブタジエンゴムを開示している。前記ゴムが、約5重量%〜約20重量%のスチレン、約7重量%〜約35重量%のイソプレン、および約55重量%〜約88重量%の1,3-ブタジエンから誘導される反復構造単位を含み、スチレン、イソプレン、および1,3-ブタジエンから誘導される反復構造単位は実質的に順序がランダムであり、1,3-ブタジエンから誘導される反復構造単位の約25%〜約40%がシス-ミクロ構造であり、1,3-ブタジエンから誘導される反復構造単位の約40%〜約60%がトランス-ミクロ構造であり、1,3-ブタジエンから誘導される反復構造単位の約5%〜約25%がビニル-ミクロ構造であり、イソプレンから誘導される反復構造単位の約75%〜約90%が1,4-ミクロ構造であり、イソプレンから誘導される反復構造単位の約10%〜約25%が3,4-ミクロ構造であり、前記ゴムが約−90℃〜約−70℃の範囲内のガラス転移温度を有し、前記ゴムが約150,000〜約400,000の範囲内の数平均分子量を有し、前記ゴムが約300,000〜約800,000の範囲内の重量平均分子量を有し、そして前記ゴムが約0.5〜約1.5の範囲内の不均質性(inhomogeneity)を有する。
米国特許第5,239,009号は、(a)極性調整剤(polar modifiers)を実質的に存在させずに、約5℃〜約100℃の範囲内の温度にて、共役ジエンモノマーをリチウム開始剤で重合させて、約25,000〜約350,000の範囲内の数平均分子量を有するリビングポリジエンセグメントを生成させること;および(b)このリビングポリジエンセグメントを使用して1,3-ブタジエンとイソプレンとスチレンとの三元重合を開始せること、このとき三元重合は、1,3-ブタジエン、イソプレン、およびスチレンから誘導される反復構造単位を含んでいて、約25,000〜約350,000の範囲内の数平均分子量を有する最終セグメントが得られるよう、少なくとも1種の極性調整剤の存在下にて約5℃〜約70℃の範囲内の温度で行われる;を含むゴム状ポリマーの製造方法を開示している。この方法によって製造されるゴム状ポリマーは、トレッドの摩耗または転がり抵抗を犠牲にすることなく、タイヤのウェットスキッド抵抗と牽引特性を向上させるのに有用であると説明されている。
米国特許第5,061,765号は、高ビニル含量を有するイソプレン-ブタジエンコポリマーを開示しており、これらのコポリマーは、改良された牽引力、転がり抵抗、および耐摩耗性を有するビルディング・タイヤ(building tires)において使用できると説明されている。これらの高ビニル含量のイソプレン-ブタジエンゴムは、1,3-ブタジエンモノマーとイソプレンモノマーとを、(a)有機鉄化合物、(b)有機アルミニウム化合物、(c)キレート化用芳香族アミン(a chelating aromatic amine)、および(d)プロトン性化合物(a protonic compound)を含んだ触媒系の存在下において、有機溶媒中にて約−10℃〜約100℃の範囲内の温度で共重合させることによって合成される。前記触媒系において、キレート化用アミンと有機的化合物とのモル比は約0.1:1〜約1:1の範囲内であり、有機アルミニウム化合物と有機鉄化合物とのモル比は約5:1〜約200:1の範囲内であり、そしてプロトン性化合物と有機アルミニウム化合物とのモル比は約0.001:1〜約0.2:1の範囲内である。
米国特許第5,405,927号は、トラック用タイヤトレッドの製造に際して使用する上で特に有用であるイソプレン-ブタジエンゴムを開示している。前記ゴムは、約20重量%〜約50重量%のイソプレンと約50重量%〜約80重量%の1,3-ブタジエンとから誘導される反復構造単位を含み、イソプレンと1,3-ブタジエンから誘導される反復構造単位は実質的にランダムに配列しており、前記ゴム中の反復構造単位の約3%〜約10%が1,2-ポリブタジエン単位であり、前記ゴム中の反復構造単位の約50%〜約70%が1,4-ポリブタジエン単位であり、前記ゴム中の反復構造単位の約1%〜約4%が3,4-ポリイソプレン単位であり、ポリマー中の反復構造単位の約25%〜約40%が1,4-ポリイソプレン単位であり、前記ゴムが約−90℃〜−75℃の範囲内のガラス転移温度を有し、そして前記ゴムが約55〜約140の範囲内のムーニー粘度を有する。
米国特許第5,654,384号は、ナトリウムアルコキシドと極性調整剤の存在下にて約5℃〜約100℃の範囲内の温度で1,3-ブタジエンモノマーとリチウム開始剤とを重合させることを含む、高ビニルポリブタジエンゴムの製造方法を開示している。ナトリウムアルコキシドと極性調整剤とのモル比は約0.1:1〜約10:1の範囲内であり、ナトリウムアルコキシドとリチウム開始剤とのモル比は約0.05:1〜約10:1の範囲内である。ナトリウムアルコキシドと従来の極性調整剤(たとえば、アミンやエーテル)との組み合わせ物を使用することによって、有機リチウム化合物で開始される重合の速度を大幅に増大させることができ、このとき得られるポリマーのガラス転移温度もかなり上昇する。このような触媒系を使用して合成されるゴムはさらに、トレッド配合物中に配合すると優れた牽引特性を示す。これは、このような触媒系を使用して製造されるゴムのユニークなマクロ構造(ランダムな枝分かれ)によるものである。
米国特許第5,620,939号、米国特許第5,627,237号、および米国特許第5,677,402号は、飽和脂肪族アルコールのナトリウム塩を、リチウムで開始される溶液重合に対する調整剤として使用することを開示している。ナトリウムt-アミラートは、このような溶液重合に対する媒体として使用される無極性脂肪族炭化水素溶媒(たとえばヘキサン)に対する溶解性が極めて高いので好ましいナトリウムアルコキシドである。しかしながら、再循環が必要とされる工業的運転においてナトリウムt-アミラートを重合調整剤として使用すると、幾つかの特定の問題を生じることがある。これらの問題は、ポリマー製造の最終工程におけるスチームストリッピング時に、ナトリウムt-アミラートと水とが反応してt-アミルアルコールを形成する、という事実によって生じる。t-アミルアルコールは、ヘキサンとの共沸混合物を形成するので、ヘキサンと共に留出し、したがって供給流れが汚染される。
米国特許第6,140,434号は、環状アルコールの金属塩と極性調整剤との存在下にて、少なくとも1種のジエンモノマーとリチウム開始剤とを約5℃〜約100℃の範囲内の温度で重合させることを含む、高ビニル含量を有するゴム状ポリマーの製造方法を開示している。環状アルコールの金属塩と極性調整剤とのモル比は約0.1:1〜約10:1の範囲内であり、環状アルコールの金属塩とリチウム開始剤とのモル比は約0.05:1〜約10:1の範囲内である。米国特許第6,140,434号は、環状アルコールの金属塩が、スチームストリッピング時にヘキサンと共に留出しないか、またはヘキサンと共に留出する化合物を形成しない極めて効果的な調整剤として作用する、という発見に基づいている。したがって、環状アルコールの金属塩を使用すると、再循環流れの汚染という問題が解消される。これらの調整剤はさらに、ナトリウムt-アミラートとほぼ類似の調整効率をもたらす。環状アルコールの金属塩は沸点がかなり高いので、ヘキサンと共に流出することはなく、再循環流れを汚染しない。環状アルコールの金属塩はさらに、環境に対して安全であると考えられている。実際、ナトリウムメントラート(sodium mentholate)が食品添加物として使用されている。
米国特許第5,262,213号は、約10重量%〜約20重量%のスチレンと約80重量%〜約90重量%の1,3-ブタジエンから誘導される反復構造単位を含んだ、トラック用タイヤトレッドを製造する際に使用する上で特に価値のあるスチレン-ブタジエンゴム(SBR)を開示している。スチレンと1,3-ブタジエンから誘導される反復構造単位は、スチレン反復構造単位の少なくとも約55%が1つだけのスチレン反復構造単位のブロックになっていて、スチレン反復構造単位の少なくとも約75%が1つまたは2つの反復構造単位のブロックになっていて、そしてスチレン反復構造単位の少なくとも約5%が8つより多い反復構造単位のブロックになっている、という配列分布を有し、1,3-ブタジエンから誘導される反復構造単位の約32%〜約40%がシス-ミクロ構造であり、1,3-ブタジエンから誘導される反復構造単位の約50%〜約60%がトランス-ミクロ構造であり、1,3-ブタジエンから誘導される反復構造単位の約6%〜約15%がビニル-ミクロ構造であり、前記ゴムが約−85℃〜約−70℃の範囲内のガラス転移温度を有し、前記ゴムが約150,000〜約400,000の範囲内の数平均分子量を有し、前記ゴムが約300,000〜約800,000の重量平均分子量を有し、そして前記ゴムが約0.5〜約1.5の範囲内の不均質性を有する。
本発明の非ランダムスチレン-ブタジエンゴムとスチレン-イソプレンゴムは、優れた牽引特性、優れた耐摩耗性、および低い転がり抵抗を含めた、バランスのとれた特性組み合わせを有するタイヤトレッド用配合物を製造する際に使用することができる。これらのタイヤトレッド用配合物は、非ランダムスチレン-ブタジエンゴムもしくは非ランダムスチレン-イソプレンゴムと高シス1,4-ポリブタジエンとをブレンドすることによって製造される。このようなタイヤトレッド用配合物においては、追加のエラストマーは必要とされない。しかしながら、より良好な転がり抵抗が要求される場合は、所望により、最大で約30phrまでの天然ゴムをトレッド用配合物中に組み込むことができる。本発明の非ランダム溶液ポリマー(溶液重合製造)には、カーボンブラックおよび/またはシリカを充填することができる。シリカを充填剤として使用することはゴム配合物にとって特に有利であり、このようなシリカ充填配合物がさらにリグニンを含む場合は、極めて有用な性能特性が得られる。
さらに詳細には、本発明は、ビニル芳香族モノマーと共役ジオレフィンモノマーから誘導されるポリマー鎖を含んだ、タイヤトレッド用コンパウンドを製造する上で使用するのに特に有用な特性を有する非ランダムゴム状ポリマーを開示している。前記ゴム状ポリマー中の反復構造単位の約10重量%〜約50重量%がビニル芳香族モノマーから誘導され、前記ゴム状ポリマー中の反復構造単位の約60重量%〜約90重量%が共役ジオレフィンモノマーから誘導され、ビニル芳香族反復構造単位の約30重量%〜約50重量%が、5〜20個のビニル芳香族モノマー反復構造単位を含むシーケンス中にあり、ポリマー鎖の第1の半分において見られる結合ビニル芳香族モノマーの含量が、ポリマー鎖の第2の半分において見られる結合ビニル芳香族モノマーの含量とは少なくとも5重量%だけ異なり、前記ゴム状ポリマーが約8%〜約20%の範囲内の1,2-ビニル含量を有し、前記ゴム状ポリマーが100,000〜475,000の範囲内の数平均分子量を有し、そして前記ゴム状ポリマーが−82℃〜−50℃の範囲内のガラス転移温度を有する。
さらに詳細には、本発明は、(1)スチレンと1,3-ブタジエンから誘導されるポリマー鎖を含んだ30phr〜80phrの非ランダムスチレン-ブタジエンゴム、ここで前記スチレン-ブタジエンゴム中の反復構造単位の約10重量%〜約50重量%がスチレンから誘導され、前記スチレン-ブタジエンゴム中の反復構造単位の約60重量%〜約90重量%が1,3-ブタジエンから誘導され、スチレン反復構造単位の約30重量%〜約50重量%が、5〜20個のスチレン反復構造単位を含むシーケンス中にあり、ポリマー鎖の第1の半分において見られる結合スチレンの含量が、ポリマー鎖の第2の半分において見られる結合スチレンの含量とは少なくとも5重量%だけ異なり、前記スチレン-ブタジエンゴムが約8%〜約20%の範囲内の1,2-ビニル含量を有し、前記スチレン-ブタジエンゴムが200,000〜475,000の範囲内の数平均分子量を有し、そして前記スチレン-ブタジエンゴムが−82℃〜−70℃の範囲内のガラス転移温度を有する;および(2)20phr〜70phrの高シス-1,4-ポリブタジエン;を含む、タイヤトレッドを製造する上で使用するのに特に有用なゴム組成物を開示している。
さらに詳細には、本発明は、外周トレッドを有するほぼドーナツ形状のカーカス、間隔を置いて配置された2つのビード、ビードからビードまで及んでいる少なくとも1つのプライ、および前記ビードから放射状に伸びていて、前記トレッドを前記ビードに連結しているサイドウォール、を含むタイヤを開示している。前記トレッドは地面と接触するのに適合しており、前記トレッドは、(1)スチレンと1,3-ブタジエンから誘導されるポリマー鎖を含んだ30phr〜80phrの非ランダムスチレン-ブタジエンゴム、ここで前記スチレン-ブタジエンゴム中の反復構造単位の約10重量%〜約50重量%がスチレンから誘導され、前記スチレン-ブタジエンゴム中の反復構造単位の約60重量%〜約90重量%が1,3-ブタジエンから誘導され、スチレン反復構造単位の約30重量%〜約50重量%が、5〜20個のスチレン反復構造単位を含むシーケンス中にあり、ポリマー鎖の第1の半分において見られる結合スチレンの含量が、ポリマー鎖の第2の半分において見られる結合スチレンの含量とは少なくとも5重量%だけ異なり、前記スチレン-ブタジエンゴムが約8%〜約20%の範囲内の1,2-ビニル含量を有し、前記スチレン-ブタジエンゴムが200,000〜475,000の範囲内の数平均分子量を有し、そしてスチレン-ブタジエンゴムが−82℃〜−70℃の範囲内のガラス転移温度を有する;および(2)20phr〜70phrの高シス-1,4-ポリブタジエン;を含んだゴム配合物の硬化物である。
本発明の非ランダムゴム状ポリマーは、溶液重合によって合成される。このような溶液重合は、一般には炭化水素溶媒(1又はそれより多い芳香族化合物、パラフィン系化合物、またはシクロパラフィン系化合物であってよい)中にて行われる。これらの溶媒は通常、1分子当たり4〜10子の炭素原子を含有し、重合条件下において液体である。適切な有機溶媒の幾つかの代表的な例としては、ペンタン、イソオクタン、シクロヘキサン、ノルマルヘキサン、ベンゼン、キシレン、およびエチルベンゼン(単独であっても、混合物であってもよい)等がある。
本発明の溶液重合においては一般に、重合媒体中に約5重量%〜約35重量%のモノマーが存在する。当然ながら、このような重合媒体は、有機溶媒、1,3-ブタジエンモノマー、およびイソプレンモノマーを含んでいる。ほとんどの場合において、重合媒体が10〜30重量%のモノマーを含有するのが好ましい。一般には、重合媒体が20〜25重量%のモノマーを含有するのがさらに好ましい。
本発明の重合において使用される、装填するモノマー組成物は通常、約10重量%〜約20重量%のビニル芳香族モノマー(たとえばスチレン)、および約80重量%〜約90重量%の共役ジオレフィンモノマー(たとえば、1,3-ブタジエンモノマーもしくはイソプレンモノマー)を含有する。一般には、装填するモノマー組成物が、約16重量%〜約19重量%のスチレンと約81重量%〜約84重量%の1,3-ブタジエンもしくはイソプレンとを含有するのが好ましい。一般には、装填するモノマー組成物が、約18重量%のスチレンと約82重量%の1,3-ブタジエンもしくはイソプレンとを含有するのがさらに好ましい。
本発明の非ランダムゴム状ポリマーは、連続的な方法に基づいて合成される。この連続法では、連続的に作動している2つ以上の一連の反応容器中に、モノマー、有機リチウム開始剤、およびゲル抑制剤を連続的に供給する。反応容器中の圧力は、一般には、重合反応の条件下にて実質的に液相を維持するに足る圧力である。重合反応は、160°F〜240°F(71℃〜116℃)の範囲内〔好ましくは170°F〜210°G(77℃〜99℃)の範囲内〕の温度にて等温的に行う必要がある。等温重合の温度は、180°F〜200°F(82℃〜93℃)の範囲内であるのが最も好ましい。重合全体にわたって保持される等温重合の条件下では、温度は通常、±10°F(±6℃)より大きく変動してはならず、重合温度は、等温重合のセットポイント温度(set point temperature)の±5°F(±3℃)以内に保持されるのが好ましい。
本発明の共重合における開始剤として使用できる有機リチウム化合物としては、有機モノリチウム化合物と官能性有機単リチウム化合物がある。多官能性有機リチウム化合物は、一般には、有機ジリチウム化合物または有機トリリチウム化合物である。適切な多官能性有機リチウム化合物の幾つかの代表的な例としては、1,4-ジリチオ(dilithio)ブタン、1,10-ジリチオデカン、1,20-ジリチオエイコサン、1,4-ジリチオベンゼン、1,4-ジリチオナフタレン、9,10-ジリチオアントラセン、1,2-ジリチオ-1,2-ジフェニルエタン、1,3,5-トリリチオペンタン、1,5,15-トリリチオエイコサン、1,3,5-トリリチオシクロヘキサン、1,3,5,8-テトラリチオデカン、1,5,10,20-テトラリチオエイコサン、1,2,4,6-テトラリチオシクロヘキサン、および4,4’-ジリチオビフェニル等がある。
使用できる有機リチウム化合物は、通常は有機モノリチウム化合物である。好ましい有機リチウム化合物は、式R-Li(式中、Rは、1〜約20個の炭素原子を有するヒドロカルビル基である)で示すことができるアルキルリチウム化合物である。一般には、このような単官能性の有機リチウム化合物は1〜約10個の炭素原子を有する。使用できる有機リチウム化合物の幾つかの代表的な例としては、メチルリチウム、エチルリチウム、イソプロピルリチウム、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、n-オクチルリチウム、tert-オクチルリチウム、n-デシルリチウム、フェニルリチウム、1-ナフチルリチウム、4-ブチルフェニルリチウム、p-トリルリチウム、1-ナフチルリチウム、4-ブチルフェニルリチウム、p-トリルリチウム、4-フェニルブチルリチウム、シクロヘキシルリチウム、4-ブチルシクロヘキシルリチウム、および4-シクロヘキシルブチルリチウム等がある。
有機リチウム開始剤の使用量は、合成される非ランダムゴム状ポリマーに対して求められる分子量に依存する。有機リチウム開始剤の量は、約100,000〜約475,000の範囲内の数平均分子量を有するポリマーが得られるように選定する。有機リチウム開始剤の量は、約300,000〜約400,000の範囲内の数平均分子量を有するポリマーが得られるように選定するのが好ましい。
一般に、全てのアニオン重合において、得られるポリマーの分子量は触媒の使用量に反比例する。一般には、約0.01phm〜約1phm(モノマー100重量部当たりの重量部)の有機リチウム化合物が使用される。ほとんどの場合、約0.015phm〜約0.1phmの有機リチウム化合物を使用するのが好ましく、約0.025phm〜約0.07phmの有機リチウム化合物を使用するのが最も好ましい。
ゲル化を抑えるために、1,2-ブタジエンおよび/または極性調整剤〔たとえば、N,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)〕の存在下にて重合を行うことが重要である。このため、1,2-ブタジエンおよび/または極性調整剤も、使用される反応容器中に連続的に供給する。通常は、1,2-ブタジエンは重合媒体中に、約10ppm〜約500ppm(100万分1の重量部)の範囲内の濃度にて存在する。1,2-ブタジエンは一般に、約50ppm〜約300ppmの範囲内のレベルにて存在するのが好ましい。1,2-ブタジエンは一般に、約100ppm〜約200ppmの範囲内のレベルにて存在するのがさらに好ましい。TMEDAは一般に、TMEDA対有機リチウム化合物のモル比が約0.01:1〜約0.2:1の範囲内にて存在する。TMEDAの有機リチウム開始剤に対するモル比が約0.2:1を超えてはならない。なぜならTMEDAは重合調整剤として作用し、得られる非ランダムゴム状ポリマーのガラス転移温度を増大させるからである。
非ランダムゴム状ポリマーのガラス転移温度を−82℃〜−50℃の所望の範囲内に、好ましくは−80℃〜−70℃の範囲内に保持するためには、極性調整剤の使用量は、ゲル化を抑えるのに必要なできるだけ少ない量でなければならない。極性調整剤の有機リチウム化合物に対するモル比は、一般には約0.2:1より大きくはない。なぜなら、極性調整剤と有機リチウム化合物に対するモル比が0.2:1より高くなると、−70℃を超えるガラス転移温度を有する非ランダムゴム状ポリマーが得られることがあるからである。一般には、極性調整剤の有機リチウム化合物に対するモル比としては、約0.05:1〜約0.15:1の範囲内のモル比が使用される。一般には、極性調整剤の有機リチウム化合物に対するモル比は、約0.08:1〜約0.12:1の範囲内であるのがさらに好ましい。
約70%〜約100%のモノマー転化率が達成された後に、リビング中間体ポリマーを、必要に応じてカップリング剤(たとえば、ジビニルベンゼン、四塩化スズ、または四塩化ケイ素等)で連結する。この操作は一般に、その前の反応容器において所望の重合度が達成された後に、その次の反応容器においてなされる。たとえば、リビング中間体ポリマーは、ある反応容器から、重合媒体にカップリング剤が加えられる次の反応容器にポンプ送りすることができる。カップリング剤は、72%〜90%のモノマー転化率が達成された後に加えるのが好ましく、75%〜85%のモノマー転化率が達成された後に加えるのがさらに好ましい。カップリング剤の添加量は、非ランダムゴム状ポリマーを完全に連結するに足る量であっても、あるいは部分的に連結するに足る量であってもよい。
カップリング剤は、リビング中間体ポリマー鎖の全ては消滅させることなく、ポリマーの分子量を所望の程度にまで急増させるに足るレベルにて加えるのが好ましい。カップリング剤が存在しない場合は、ポリマー鎖の全てが成長していって重合が終了できる (ただし、分子量の急増は起こらない)。有機リチウム開始剤のカップリング剤に対するモル比が4以上では、完全にカップリングさせることができるが、カップリングがなされることで停止反応となるので、さらなる重合やより高いレベルの転化率を達成することはできない。当然ながら、最適のレベルは、これら2つの極端な場合の間である。一般には、有機リチウム化合物とカップリング剤とのモル比は約6:1〜約20:1の範囲内である。有機リチウム化合物とカップリング剤とのモル比は約8:1〜約12:1の範囲内であるのが好ましい。なぜなら、こうしたモル比により、容認できる転化率レベルを達成する上での充分な数のリビング鎖を残しつつ、所望の分子量増大を達成するに足るカップリングが引き起こされるからである。カップリングの後はリビング鎖がほとんど存在しないので、まだリビング状態である鎖は、もしカップリング剤が使用されていなかったら達成されていたであろうより高い分子量を達成する。
リビング中間体ポリマーは部分的に連結されるだけなので、カップリング工程の後もまだリビングポリマーが存在する。共重合プロセスの第3の工程においては、まだ存在しているリビングポリマー鎖によって共重合が継続して起こり、共重合が続いていくにつれて分子量が増大する。共重合は、約95%を超える転化率が達成されるまで、この工程において継続して起こる。転化率は約98%を超えるのが好ましく、約99%より大きい実質的に定量的な転化率に達するのがさらに好ましい。
次いで、得られる非ランダムゴム状ポリマーを有機溶媒から回収する。非ランダムゴム状ポリマーは、有機溶媒から標準的な方法(たとえば、デカンテーション、濾過、および遠心分離等)によって回収することができる。1〜約4個の炭素原子を有する低級アルコールをポリマー溶液に加えることによって、非ランダムゴム状ポリマーを有機溶媒から沈殿させるのが望ましい場合が多い。ポリマーセメントから非ランダムゴム状ポリマーを沈殿させるための適切な低級アルコールとしては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n-プロピルアルコール、およびt-ブチルアルコールなどがある。ポリマーセメントから非ランダムゴム状ポリマーを沈殿させるのに低級アルコールを使用すると、リチウム末端基を不活性化することによって、リビング状態の非ランダムゴム状ポリマー鎖も“消滅させられる(kill)”。有機溶媒から非ランダムゴム状ポリマーを回収した後、スチームストリッピングを使用して、ゴム状ポリマー中の揮発性有機化合物のレベルを下げることができる。
本発明の方法によって製造される非ランダムゴム状ポリマーは、約10重量%〜約40重量%のビニル芳香族モノマーおよび約60重量%〜約90重量%の共役ジオレフィンモノマーから誘導される反復構造単位を含むことを特徴とする。非ランダムゴム状ポリマーは通常、約15重量%〜約30重量%のビニル芳香族モノマーおよび約70重量%〜約85重量%の共役ジオレフィンモノマーを含有する。ビニル芳香族モノマーはα-メチルスチレンまたはスチレンであるのが好ましく、スチレンであるのがさらに好ましい。共役ジオレフィンモノマーは通常、イソプレンまたは1,3-ブタジエンである。
非ランダムゴム状ポリマーは、1,2-ミクロ構造の含量が、一般には約10%〜約20%であり、好ましくは約12%〜約15%である。これらの非ランダムゴム状ポリマーにおいては、長さが5〜20個の単位からなるブロック中に、30%〜50%のビニル芳香族反復構造単位が存在する。非ランダムゴム状ポリマーのポリマー鎖の第1の半分において見られる結合ビニル芳香族モノマーの含量が、ポリマー鎖の第2の半分において見られる結合ビニル芳香族モノマーの含量とは少なくとも5重量%だけ異なる。言い換えると、ゴム状ポリマーのポリマー鎖を半分にカットした場合に、ポリマー鎖の第1の半分が17.5%の結合スチレンを含有し、ポリマー鎖の第2の半分が22.5%の結合スチレンを含有し、ポリマー鎖の第1の半分の結合スチレンの含量が、ポリマー鎖の第2の半分の結合スチレンの含量とは5%だけ異なる。ポリマー鎖の第1の半分の結合ビニル芳香族モノマーの含量は、ポリマー鎖の第2の半分の結合ビニル芳香族モノマーの含量とは少なくとも7%だけ異なるのが好ましい。
ビニル芳香族モノマーと共役ジオレフィンモノマーから誘導される、非ランダムゴム状ポリマー中の反復構造単位は、タイヤトレッド用配合物の製造において使用するときに、所望の特性を得る上で決定的に重要なシーケンス分布(sequence distribution)を有する。たとえば、ポリマー中のビニル芳香族反復構造単位の30%〜50%が、長さが5〜20個の反復構造単位であるシーケンス中に存在することが重要である。非ランダムスチレン-ブタジエンゴムの場合は、1,3-ブタジエンから誘導される反復構造単位の約34%〜約38%がシス-ミクロ構造を有しているのが好ましい。1,3-ブタジエンから誘導される反復構造単位の約53%〜約57%がトランス-ミクロ構造を有しているのが好ましい。1,3-ブタジエンから誘導される反復構造単位の約7%〜約12%がビニル-ミクロ構造を有しているのが好ましい。非ランダムSBRは、約−80℃〜約−75℃の範囲内のガラス転移温度を有するのが好ましい。
非ランダムSBRは一般に、約100,000〜約475,000の範囲内の数平均分子量を有する。より典型的には、非ランダムSBRは約200,000〜約450,000の範囲内の数平均分子量を有する。非ランダムSBRは、約300,000〜約400,000の範囲内の重量均分子量を有するのが好ましい。非ランダムSBRは、約0.8〜約1.2の範囲内の不均質性(u)を有するのが好ましい。不均質性は、式u=(Mw/Mn)-1(式中、Mwは、非ランダムゴム状ポリマーの重量平均分子量であり、Mnは、非ランダムゴム状ポリマーの数平均分子量である)で定義される。言い換えると、このSBRの重量平均分子量と数平均分子量との比は2:1であるのが好ましい。
本特許出願の目的に適うよう、ポリマーのミクロ構造を核磁気共鳴分光法(NMR)によって調べる。ガラス転移温度は、10℃/分の加熱速度にて示差走査熱量法によって測定し、分子量はゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によって測定する。
本発明の非ランダムゴム状ポリマーは、自動車や軽トラック向けのタイヤトレッド用配合物を製造する上で使用するのに特に有用である。本発明のタイヤトレッド用配合物を製造する際には、本発明の非ランダムゴム状ポリマーと20phr(ゴム100部当たりの部)〜70phrのポリブタジエンとをブレンドする。使用するポリブタジエンはいかなるミクロ構造を有していてもよい。ポリブタジエンはたとえば、中ビニル(ビニル含量が中程度)-ポリブタジエンであっても、高シス-1,4-ポリブタジエンであってもよい。ポリブタジエンは高シス-1,4-ポリブタジエンであるのが好ましい。通常は、40phr〜60phrのポリブタジエンゴムと40phr〜60phrの非ランダムゴム状ポリマーとをブレンドする。しかしながら転がり抵抗をさらに向上させるのが望ましい場合は、天然ゴムをタイヤトレッド用配合物中に組み込むこともできる。このようなタイヤトレッド用配合物は、10phr〜30phrの天然ゴム、10phr〜30phrの高シス-1,4-ポリブタジエンゴム、および40phr〜80phrの非ランダムゴム状ポリマーを含有してよい。このようなブレンド物において使用される高シス-1,4-ポリブタジエンは一般に、ブタジエン反復構造単位の少なくとも80%がシス-1,4-異性体単位であるというミクロ構造を有する。ほとんどの場合において、高シス-1,4-ポリブタジエンは、少なくとも約90%のシス-1,4-異性体ブタジエン単位を含有する。高シス-1,4-ポリブタジエンは、米国特許第3,856,764号に記載のように、(1)有機アルミニウム化合物、(2)有機ニッケル化合物、および(3)フッ化水素錯体からなる触媒を使用して、溶液重合によって製造することができる。
非ランダムゴム状ポリマーを含有するこれらブレンド物を、従来の成分および標準的な方法を使用して配合することができる。たとえば、非ランダムゴム状ポリマーを含有するブレンド物を、一般にはカーボンブラック、イオウ、充填剤、促進剤、オイル、ワックス、スコーチ防止剤、および加工助剤とブレンドする。ほとんどの場合、非ランダムゴム状ポリマーを含有するゴムブレンド物を、イオウおよび/またはイオウ含有化合物、少なくとも1種の充填剤、少なくとも1種の促進剤、少なくとも1種の劣化防止剤(antidegradant)、少なくとも1種のプロセス油、酸化亜鉛、任意の粘着性付与樹脂、任意の強化用樹脂、任意の1種以上の脂肪酸、任意のペプタイザー、および任意の1種以上のスコーチ防止剤と配合する。このようなブレンド物は通常、約0.5phr〜約5phr(ゴム100重量部当たりの重量部)のイオウおよび/またはイオウ含有化合物を含有し、好ましいのは1phr〜2.5phrの範囲の量である。ブルームが問題となる場合は、不溶性イオウを使用するのが望ましい。
ブレンド物においては、一般には10phr〜150phrの少なくとも1種の充填剤が使用され、好ましいのは30phr〜80phrの範囲の量である。ほとんどの場合、充填剤中に少なくとも幾らかのカーボンブラックが使用される。言うまでもないが、充填剤は、完全にカーボンブラックで構成されてよい。シリカを充填剤中に組み込んで、引き裂き抵抗と発熱を改善することができる。クレーおよび/またはタルクを充填剤中に組み込んで、コストを低減させることができる。ブレンド物はさらに、一般には、0.1phr〜2.5phrの少なくとも1種の促進剤を含み、好ましいのは0.2phr〜1.5phrの範囲の量である。劣化防止剤(たとえば、酸化防止剤やオゾン劣化防止剤)は一般に0.25phr〜10phrの範囲の量にてブレンド物中に組み込まれ、好ましいのは1phr〜5phrの範囲の量である。プロセス油は一般に2phr〜100phrの範囲の量にてブレンド物中に組み込まれ、好ましいのは5phr〜50phrの範囲の量である。本発明の非ランダムゴム状ポリマー含有ブレンド物はさらに、一般には0.5phr〜10phrの酸化亜鉛を含有し、好ましいのは1phr〜5phrの範囲の量である。これらのブレンド物は、必要に応じて、0phr〜10phrの粘着性付与樹脂、0phr〜10phrの強化用樹脂、1phr〜10phrの脂肪酸、0phr〜2.5phrの解膠剤、および0phr〜1phrのスコーチ防止剤を含有してよい。
本発明の非ランダムゴム状ポリマーの全ての利点をタイヤトレッド用配合物において完全に実現させるために、一般には、トレッド用ゴム配合物中にシリカが組み込まれる。非ランダムゴム状ポリマーブレンド物のプロセシングは通常、利点を最大限に実現させるために、イオウを含有する有機ケイ素化合物の存在下で行う。適切なイオウ含有有機ケイ素化合物の例は、式Z-Alk-Sn-Alk-Z(I)で表わされ、このときZは、
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からなる群から選択され;R1は、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、シクロヘキシル基、またはフェニル基であり;R2は、1〜8個の炭素原子を有するアルコキシ基、または5〜8個の炭素原子を有するシクロアルコキシ基であり;Alkは、1〜18個の炭素原子を有する二価の炭化水素基であり;そしてnは2〜8の整数である。
本発明にしたがって使用することができるイオウ含有有機ケイ素化合物の特定の例としては、3,3’-ビス(トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、3,3’-ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3,3’-ビス(トリエトキシシリルプロピル)オクタスルフィド、3,3’-ビス(トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、2,2’-ビス(トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、3,3’-ビス(トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、3,3’-ビス(トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、3,3’-ビス(トリブトキシシリルプロピル)ジスルフィド、3,3’-ビス(トリメトキシシリルプロピル)ヘキサスルフィド、3,3’-ビス(トリメトキシシリルプロピル)オクタスルフィド、3,3’-ビス(トリオクトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3,3’-ビス(トリヘキソキシシリルプロピル)ジスルフィド、3,3’-ビス(トリ-2”-エチルヘキソキシシリルプロピル)トリスルフィド、3,3’-ビス(トリイソオクトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3,3’-ビス(トリ-t-ブトキシシリルプロピル)ジスルフィド、2,2’-ビス(メトキシジエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、2,2’-ビス(トリプロポキシシリルエチル)ペンタスルフィド、3,3’-ビス(トリシクロヘキソキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3,3’-ビス(トリシクロペントキシシシリルプロピル)トリスルフィド、2,2’-ビス(トリ-2”-メチルシクロヘキソキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(トリメトキシシリルメチル)テトラスルフィド、3-メトキシエトキシプロポキシシリル-3’-ジエトキシブトキシシリルプロピルテトラスルフィド、2,2’-ビス(ジメチルメトキシシリルエチル)ジスルフィド、2,2’-ビス(ジメチル-sec-ブトキシシリルエチル)トリスルフィド、3,3’-ビス(メチルブチルエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3,3’-ビス(ジ-t-ブチルメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、2,2’-ビス(フェニルメチルメトキシシリルエチル)トリスルフィド、3,3’-ビス(ジフェニルイソプロポキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3,3’-ビス(ジフェニルシクロヘキソキシシリルプロピル)ジスルフィド、3,3’-ビス(ジメチルエチルメルカプトシリルプロピル)テトラスルフィド、2,2’-ビス(メチルジメトキシシリルエチル)トリスルフィド、2,2’-ビス(メチルエトキシプロポキシシリルエチル)テトラスルフィド、3,3’-ビス(ジエチルメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3,3’-ビス(エチル-ジ-sec-ブトキシシリルプロピル)ジスルフィド、3,3’-ビス(プロピルジエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、3,3’-ビス(ブチルジメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、3,3’-ビス(フェニルジメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3-フェニルエトキシブトキシシリル-3’-トリメトキシシリルプロピルテトラスルフィド、4,4’-ビス(トリメトキシシリルブチル)テトラスルフィド、6,6’-ビス(トリエトキシシリルヘキシル)テトラスルフィド、12,12’-ビス(トリイソプロポキシシリルドデシル)ジスルフィド、18,18’-ビス(トリメトキシシリルオクタデシル)テトラスルフィド、18,18’-ビス(トリプロポキシシリルオクタデセニル)テトラスルフィド、4,4’-ビス(トリメトキシシリルブテン-2-イル)テトラスルフィド、4,4’-ビス(トリメトキシシリルシクロヘキシレン)テトラスルフィド、5,5’-ビス(ジメトキシメチルシリルペンチル)トリスルフィド、3,3’-ビス(トリメトキシシリル-2-メチルプロピル)テトラスルフィド、および3,3’-ビス(ジメトキシフェニルシリル-2-メチルプロピル)ジスルフィド等がある。
好ましいイオウ含有有機ケイ素化合物は3,3’-ビス(トリメトキシまたはトリエトキシシリルプロピル)スルフィドである。最も好ましい化合物は、3,3’-ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドである。したがって式Iに関して、Zは
Figure 0005349745
であるのが好ましく、このときR2は、2〜4個の炭素原子を有するアルコキシであって、炭素数は2であるのが特に好ましく;Alkは、2〜4個の炭素原子を有する二価の炭化水素基であって、炭素数は3であるのが特に好ましく;nは3〜5の整数であって、4であるのが特に好ましい。
ゴム組成物中の式Iのイオウ含有有機ケイ素化合物の量は、使用するシリカのレベルに応じて変わる。一般的に言えば、式Iの化合物の量は、シリカ1重量部当たり約0.01〜約1.0重量部の範囲である。式Iの化合物の量は、シリカ1重量部当たり約0.02〜約0.4重量部の範囲であるのが好ましい。式Iの化合物の量は、シリカ1重量部当たり約0.05〜約0.25重量部の範囲であるのがさらに好ましい。ゴム組成物は、イオウ含有有機ケイ素のほかに、適度に高いモジュラスと高い引き裂き抵抗もたらすよう、十分な量のシリカとカーボンブラック(使用する場合)を含有すべきである。シリカ充填剤は、約10phr〜約250phrの範囲の量にて加えることができる。シリカは、約15phr〜約80phrの範囲の量にて存在するのが好ましい。カーボンブラック(使用する場合)も存在する場合は、カーボンブラックの量は変わってよい。一般には、カーボンブラックの量は、約5phr〜約80phrの範囲である。カーボンブラックの量は、約10phr〜約40phrの範囲であるのが好ましい。言うまでもないが、シリカカップリング剤は、カーボンブラックと併せて使用することができる。すなわち、シリカカップリング剤とカーボンブラックとをプレミックスしてからゴム組成物に加えることができ、このときカーボンブラックは、ゴム組成物に関して前記した量にて組み込む。いずれにしても、シリカとカーボンブラックの合計量は少なくとも約30phrである。前述の通り、シリカとカーボンブラックの合計重量は、約30phrという少量であってもよいが、約45phr〜約130phrであるのが好ましい。
ゴム配合用途において一般的に使用されているケイ質顔料(siliceous pigments)を、本発明におけるシリカとして使用することができる。たとえば、本発明のシリカは、焼成ケイ質顔料(シリカ)と沈降ケイ質顔料(シリカ)を含んでよいが、好ましいのは沈降シリカである。本発明において使用するのが好ましいケイ質顔料は、たとえば、可溶性ケイ酸塩(たとえばケイ酸ナトリウム)を酸性化することによって得られるシリカのような沈降シリカである。
このようなシリカは、たとえば、好ましくは約40m2/g〜約600m2/gの範囲の、そしてさらに好ましくは約50m2/g〜約300m2/gの範囲のBET表面積(窒素ガスを使用して測定)を有することを特徴とする。表面積を測定するBET法は、「Journal of the American Chemical Society,Vol.60,p.304(1930)」に記載されている。
シリカはさらに、一般的には約100〜約400の範囲の、より一般的には約150〜約300の範囲のジブチルフタレート(DBP)吸収値を有することを特徴とする。シリカは、たとえば0.01〜0.05マイクロメートルの範囲の平均極限粒径(average ultimate particle size)(電子顕微鏡によって測定される)を有すると推測されるが、シリカ粒子のサイズは、より小さくても、あるいはおそらくはより大きくてもよい。
本発明において使用できる種々の市販シリカとしては、たとえば、PPGインダストリーズ社から、210や243等の呼称を有するHi-Silの商標で市販されているシリカ;たとえばZ1165MPやZ165GRの品名の、ローヌプーラン社から市販のシリカ;および、たとえばVN2やVN3の品名の、デグサAG社から市販のシリカ;などがあるが、これらに限定されない。
シリカを充填したタイヤトレッド用配合物中にリグニンを組み込むのが特に望ましい。リグニンを組み込むと、充填剤/ポリマーの相容性が改善され、タイヤトレッド用配合物の全重量が減少する。リグニンは、リグノスルホネート(リグニンスルホネートや亜硫酸リグニンとも呼ばれる)であっても、クラフトリグニン(硫酸リグニンとも呼ばれる)であってもよい。リグニンは通常、タイヤトレッド用配合物中に10phr〜80phrの範囲内の量にて組み込まれ、より典型的には15phr〜30phrの範囲内の量にて組み込まれる。リグニンのほかに、スターチもこのような組成物中における充填剤として、10phr〜50phrの範囲内の量にて、そしてより典型的には15phr〜30phrの範囲内の量にて有効に使用することができる。
シリカと有機ケイ素化合物を含んだタイヤトレッド用配合物は、一般にはサーモメカニカルミキシング法を使用して混合する。タイヤトレッド用ゴム配合物の混合は、ゴム混合技術における当業者に公知の方法によって行うことができる。たとえば、成分は一般に、少なくとも2つの段階にて混合する。すなわち、少なくとも1つの非生産的段階(non-productive stage)と、それに次ぐ生産的混合段階(a productive mix stage)である。イオウ加硫剤を含んだ最終的な硬化剤は一般に、“生産的”混合段階(一般には、混合が、先行する非生産的混合段階より低いある極限温度で行われる)と従来呼ばれている最終段階において混合される。ゴム、シリカとイオウ含有有機ケイ素、およびカーボンブラック(使用する場合)は、1つ以上の非生産的混合段階において混合される。“非生産的”混合段階と“生産的”混合段階という用語は、ゴム混合技術における当業者によく知られている。
イオウ含有有機ケイ素化合物、加硫可能なゴム、および一般には、シリカの少なくとも一部を含有するイオウ加硫可能なゴム組成物を熱機械的混練工程に付さなければならない。熱機械的混練工程は一般に、140℃〜190℃のゴム温度を得るのに適した時間にわたって、混合機もしくは押出機にて機械的に作業することを含む。サーモメカニカル作業(thermomechanical working)の適切な継続時間は、作業条件ならびに成分の量と性質の関数として変わる。たとえば、サーモメカニカル作業は、約2分〜約20分の範囲内の継続時間であってよい。一般には、ゴムを約145℃〜約180℃の範囲内の温度にすること、およびゴムを約4分〜約12分の範囲内の時間にわたって前記温度に保持することが好ましい。一般には、ゴムを約155℃〜約170℃の範囲内の温度にすること、およびゴムを約5分〜約10分の範囲内の時間にわたって前記温度に保持することがさらに好ましい。
本発明の非ランダムゴム状ポリマー含有ゴムブレンド物は、通常のタイヤ製造法と組み合わせることでタイヤトレッドに使用することができる。タイヤは、非ランダムゴム状ポリマーをポリブタジエンゴムとブレンドするという標準的な手順を使用して製造される。周知のように、このようなタイヤトレッド用配合物にシリカとリグニンを充填するのが好ましい。非ランダムゴム状ポリマー含有ブレンド物を使用してタイヤを製造した後、通常のタイヤ硬化サイクルを使用して加硫処理することができる。本発明にしたがって製造したタイヤは、広い温度範囲にわたって硬化させることができる。しかしながら一般には、本発明のタイヤは、約132℃(270°F)〜約166℃(330°F)の範囲の温度で硬化させるのが好ましい。本発明のタイヤは、約143℃(290°F)〜約154℃(310°F)の範囲の温度で硬化させるのがさらに好ましい。一般には、本発明のタイヤを加硫処理するのに使用される硬化サイクルが約10分〜約14分の継続時間を有するのが好ましく、約12分の硬化サイクルであるのが最も好ましい。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、これらの実施例は単に例証のためのものであって、本発明の範囲または本発明を実施できる方法がこれらの実施例によって限定されることはない。特に明記しない限り、部とパーセントは重量基準で表示されている。
実施例1〜4
この一連の実験においては、1,3-ブタジエンとスチレンとの共重合を連続法に基づいて行った。これらの重合は、5ガロン(19リットル)の容量を有する第1の反応器と、10ガロン(38リットル)の容量を有する第2の反応器とを含んだ連続的な反応器連鎖にて行った。反応器には温度制御のためのジャケットが付いており、それぞれの反応器において、2軸のフロータービン(AFT)インペラーを使用して攪拌した。液体を底部から圧入し、各反応器の頂部から出すことによって、反応器に液体を充填した。プロセスの流れと反応器の温度は、適切な機器と制御弁を装備した分散制御システムによって調節した。
予備モノマープレミックス(ヘキサン中50%モノマー)を、モレキュラーシーブとシリカゲルを収容する適切なプレミックスタンク乾燥床(premix tank drying beds)を通して再循環した。次いでプレミックス流れを、モレキュラーシーブとシリカゲルを収容する大型の乾燥床を通して供給した(ワンパス)。ヘキサンタンクシリカゲル塔(hexane tank silica gel column)を通して追加のヘキサンを再循環した。必要に応じてヘキサンを供給タンクに移し、このとき大型乾燥塔を通して反応器に供給する前にn-ブチルリチウム(n-BuLi)を加えて、スカベンジャーのレベルを低下させた(添加量は、10ppmのスカベンジャーを基とした場合の量)。ヘキサン流れと予備プレミックス流れを合わせ、これを制御して所望の全モノマー濃度を保持した。
主要な開始剤であるn-ブチルリチウム(n-BuLi)を、供給物の残部と共に別個のポートを介して第1の反応器に供給した。第1の反応器に供給する前に、ゲル化を抑えるために、モノマープレミックス供給物とヘキサン供給物にテトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)と1,2-ブタジエンを混合した。ジビニルベンゼン(DVB)、四塩化ケイ素(SiCl4)、およびナトリウムメントラート(sodium mentholate)の追加供給物は実験に応じて変えた。ロジンの酸とポリステイK(Polystay K)酸化防止剤からなる安定剤パッケージを、第1のターミネータ・ミキサー(terminator mixer)に供給した。この一連の実験において行われた3つの共重合の詳細な説明は下記のとおりである。
実施例1
予備プレミックス供給物: 96.53g/分にてヘキサン中50%モノマー(スチレン21%/ブタジエン79%)。
ヘキサン供給物: 171.61g/分
全モノマー濃度: 18%
反応器の温度: 第1の反応器において88℃、第2の反応器において96℃
全反応滞留時間: 2.4時間(第1と第2の反応器)
n-BuLi: 1.0ミリモル/モノマー100g(mmphm)
TMEDA: 0.08モル/1モルのn-BuLi
DVB: 0.05モル/1モルのn-BuLi(低温フローを抑えるため)
1,2-ブタジエン: 全モノマーに対して175ppm
実施例2
本実験においては、実施例1において使用した温度に対して重合温度を上昇させた。使用したプロセス条件は下記のとおりであった。
予備プレミックス供給物: 96.53g/分にてヘキサン中50%モノマー(スチレン21%/ブタジエン79%)。
ヘキサン供給物: 171.61g/分
全モノマー濃度: 18%
反応器の温度: 第1の反応器において99℃、第2の反応器において104℃
全反応滞留時間: 2.4時間(第1と第2の反応器における合計)
n-BuLi: 1.0ミリモル/モノマー100g(mmphm)
TMEDA: 0.08モル/1モルのn-BuLi
DVB: 0.05モル/1モルのn-BuLi(低温フローを抑えるため)
1,2-ブタジエン: 全モノマーに対して175ppm
実施例3
本実験においては、実施例1と実施例2において使用したレベルに対してDVBの装入量を増大させて(0.05モル/1モルのBuLi、から、0.25モル/1モルのBuLi、まで)、より枝分かれしたポリマーを生成させた。使用したプロセス条件は下記のとおりであった。
予備プレミックス供給物: 96.53g/分にてヘキサン中50%モノマー(スチレン21%/ブタジエン79%)。
ヘキサン供給物: 171.61g/分
全モノマー濃度: 18%
反応器の温度: 第1の反応器において99℃、第2の反応器において104℃
全反応滞留時間: 2.4時間(第1と第2の反応器における合計滞留時間)
n-BuLi: 1.27ミリモル/モノマー100g(mmphm)
TMEDA: 0.08モル/1モルのn-BuLi
DVB: 0.25モル/1モルのn-BuLi
1,2-ブタジエン: 全モノマーに対して150ppm
回収された非ランダムスチレン-ブタジエンゴムは、ムーニーML4粘度が74、ガラス転移温度が−79℃、重量平均分子量が475,000、そして1,2-ビニル含量が12%であった。ポリマーの第1の半分における結合スチレン含量は、ポリマーの第2の半分における結合スチレン含量と比べて5%を超えて異なった。
実施例4
この連続共重合の目的は、高分子量で低ビニル含量の線状非ランダムスチレン-ブタジエンゴムを精製させることであった。使用したプロセス条件は下記のとおりであった。
予備プレミックス供給物: 96.53g/分にてヘキサン中50%モノマー(スチレン21%/ブタジエン79%)。
ヘキサン供給物: 171.61g/分
全モノマー濃度: 18%
反応器の温度: 第1の反応器において99℃、第2の反応器において104℃
全反応滞留時間: 2.4時間(第1と第2の反応器における合計滞留時間)
n-BuLi: 0.98ミリモル/モノマー100g(mmphm)
TMEDA: 0.06モル/1モルのn-BuLi
DVB: 0.05モル/1モルのn-BuLi(低温フローを抑えるため)
1,2-ブタジエン: 全モノマーに対して150ppm
実施例5
ジビニルベンゼン(DVB)の代わりに四塩化ケイ素(SiCl4)を、第2の反応器にカップリング剤として連続的に供給したこと以外は、実施例1〜4において使用した反応器構成をこの連続共重合において使用した。使用したプロセス条件は下記のとおりであった。
予備プレミックス供給物: 96.53g/分にてヘキサン中50%モノマー(スチレン21%/ブタジエン79%)。
ヘキサン供給物: 171.61g/分
全モノマー濃度: 18%
反応器の温度: 第1の反応器において99℃、第2の反応器において104℃
全反応滞留時間: 2.4時間(第1と第2の反応器における合計滞留時間)
n-BuLi: 1.27ミリモル/モノマー100g(mmphm)
TMEDA: 0.06モル/1モルのn-BuLi
SiCl4: 0.12モル/1モルのn-BuLi
1,2-ブタジエン: 全モノマーに対して150ppm
回収された非ランダムスチレン-ブタジエンゴムは、ムーニーML4粘度が85、ガラス転移温度が−79℃、重量平均分子量が374,000、そして1,2-ビニル含量が12%であった。ポリマーの第1の半分における結合スチレン含量は、ポリマーの第2の半分における結合スチレン含量と比べて5%を超えて異なった。
実施例6
本実験においては、枝分かれ剤を第2の反応器に供給しなかったこと以外は、実施例1〜4において使用した反応器構成を使用した。しかしながら、ナトリウムメントラート(SMT)を、モノマー供給物と共に第1の反応器に連続的に供給した。使用したプロセス条件は下記のとおりであった。
予備プレミックス供給物: 96.53g/分にてヘキサン中50%モノマー(スチレン21%/ブタジエン79%)。
ヘキサン供給物: 171.61g/分
全モノマー濃度: 18%
反応器の温度: 第1の反応器において99℃、第2の反応器において104℃
全反応滞留時間: 2.4時間(第1と第2の反応器における合計滞留時間)
n-BuLi: 1.27ミリモル/モノマー100g(mmphm)
TMEDA: 0.06モル/1モルのn-BuLi
SiCl4: 0.12モル/1モルのn-BuLi
1,2-ブタジエン: 全モノマーに対して150ppm
実施例7
本実験においては、枝分かれ剤を第2の反応器に供給しなかったこと以外は、実施例1〜4において使用した反応器構成を使用した。しかしながら、ナトリウムメントラートを、n-ブチルリチウム開始剤と共に第1の反応器に連続的に供給した。本実験は、ナトリウムメントラートを、モノマー供給物ではなく開始剤と共に第1の反応器に供給したこと以外は、実施例6と類似している。使用したプロセス条件は下記のとおりであった。
予備プレミックス供給物: 96.53g/分にてヘキサン中50%モノマー(スチレン21%/ブタジエン79%)。
ヘキサン供給物: 171.61g/分
全モノマー濃度: 18%
反応器の温度: 第1の反応器において99℃、第2の反応器において104℃
全反応滞留時間: 2.4時間(第1と第2の反応器における合計滞留時間)
n-BuLi: 0.88ミリモル/モノマー100g(mmphm)
TMEDA: 0.04モル/1モルのn-BuLi
SMT: 0.085モル/1モルのn-BuLi(低温フローを抑えるため)
1,2-ブタジエン: 全モノマーに対して150ppm
回収された非ランダムスチレン-ブタジエンゴムは、ムーニーML4粘度が80、ガラス転移温度が−72℃、重量平均分子量が389,000、そして1,2-ビニル含量が14%であった。ポリマーの第1の半分における結合スチレン含量は、ポリマーの第2の半分における結合スチレン含量と比べて5%を超えて異なった。
実施例8〜11
この一連の実験においては、数種の本発明の非ランダムスチレン-ブタジエンゴムを配合し、硬化させ、そしてそれらの物理的特性に関して試験した。配合物の組成と物理的試験の結果を表1に示す。これらのコンパウンドの検討において使用したシス-1,4-ポリブタジエンゴムは、グッドイヤータイヤ&ラバー社から市販のブデン(Budene)(登録商標)1207であった。
Figure 0005349745
Figure 0005349745
Figure 0005349745
表1のデータからわかるように、評価されている非ランダムスチレン-ブタジエンゴムを使用して作製した硬化ゴム配合物は、タイヤトレッド用ゴムとして使用する上で優れた特性を有した。これらのゴム配合物は、濡れたもしくは乾いた舗道に対する優れた牽引力、および長い実用寿命にわたっての良好な耐摩耗性をもたらす上で必要とされる特性を有する。これらのゴム配合物はさらに、低いヒステリシスを示し、この結果、タイヤの発熱は極めて少なく、また転がり抵抗が小さい。したがって本発明の非ランダムスチレン-ブタジエンゴムをタイヤに使用すると、燃料の節約が向上し、このとき牽引特性またはトレッドの寿命が犠牲になることはない。
実施例12〜16
イソプレンとスチレンとの装入比を種々変えて、実施例1に記載の手順を使用することによって一連の非ランダムイソプレン-ブタジエンゴムを合成した。製造された非ランダムイソプレン-ブタジエンゴムは、表2に記載のように特徴付けることができた。
Figure 0005349745
本発明を例証するために特定の代表的な実施態様と詳細を示してきたが、本発明の範囲を逸脱しない範囲において各種の変更や改良を行ってよいのはもちろんである。

Claims (20)

  1. ビニル芳香族モノマーと共役ジオレフィンモノマーから誘導されるポリマー鎖を含んだ、タイヤトレッド用コンパウンドを製造する上で使用するのに特に有用な特性を有する非ランダムゴム状ポリマーであって、前記ゴム状ポリマー中の反復構造単位の10重量%〜50重量%がビニル芳香族モノマーから誘導され、前記ゴム状ポリマー中の反復構造単位の60重量%〜90重量%が共役ジオレフィンモノマーから誘導され、ビニル芳香族反復構造単位の30重量%〜50重量%が、5〜20個のビニル芳香族モノマー反復構造単位を含むシーケンス中にあり、ポリマー鎖の第1の半分において見られる結合ビニル芳香族モノマーの含量が、ポリマー鎖の第2の半分において見られる結合ビニル芳香族モノマーの含量とは少なくとも5重量%だけ異なり、前記ゴム状ポリマーが8%〜20%の範囲内の1,2-ビニル含量を有し、前記ゴム状ポリマーが100,000〜475,000の範囲内の数平均分子量を有し、そして前記ゴム状ポリマーが−82℃〜−50℃の範囲内のガラス転移温度を有する、前記非ランダムゴム状ポリマー。
  2. 非ランダムゴム状ポリマーが300,000〜400,000の範囲内の数平均分子量を有する、請求項1に記載の非ランダムゴム状ポリマー。
  3. 非ランダムゴム状ポリマーが10%〜15%の範囲内の1,2-ビニル含量を有する、請求項2に記載の非ランダムゴム状ポリマー。
  4. (1) スチレンと1,3-ブタジエンから誘導されるポリマー鎖を含んだ30phr〜80phrの非ランダムスチレン-ブタジエンゴム、ここで前記スチレン-ブタジエンゴム中の反復構造単位の10重量%〜50重量%がスチレンから誘導され、前記スチレン-ブタジエンゴム中の反復構造単位の60重量%〜90重量%が1,3-ブタジエンから誘導され、スチレン反復構造単位の30重量%〜50重量%が、5〜20個のスチレン反復構造単位を含むシーケンス中にあり、ポリマー鎖の第1の半分において見られる結合スチレンの含量が、ポリマー鎖の第2の半分において見られる結合スチレンの含量とは少なくとも5重量%だけ異なり、前記スチレン-ブタジエンゴムが8%〜20%の範囲内の1,2-ビニル含量を有し、前記スチレン-ブタジエンゴムが200,000〜475,000の範囲内の数平均分子量を有し、そして前記スチレン-ブタジエンゴムが−82℃〜−50℃の範囲内のガラス転移温度を有する;および
    (2) 20phr〜70phrのポリブタジエン;
    を含む、タイヤトレッドを製造する上で使用するのに特に有用なゴム配合物。
  5. 非ランダムスチレン-ブタジエンゴムが30phr〜65phrの範囲内の量にて存在し、高シス-1,4-ブタジエンが35phr〜70phrの範囲内の量にて存在する、請求項4に記載のゴム配合物。
  6. スチレン-ブタジエンゴムが300,000〜400,000の範囲内の数平均分子量を有する、請求項5に記載のゴム配合物。
  7. スチレン-ブタジエンゴムが10%〜15%の範囲内の1,2-ビニル含量を有する、請求項6に記載のゴム配合物。
  8. スチレン-ブタジエンゴムが40phr〜60phrの範囲内の量にて存在し、高シス-1,4-ポリブタジエンが40phr〜60phrの範囲内の量にて存在する、請求項7に記載のゴム配合物。
  9. 外周トレッドを有する概してドーナツ形状のカーカス、間隔を置いて配置された2つのビード、ビードからビードまで及んでいる少なくとも1つのプライ、および前記ビードから放射状に伸びていて、前記トレッドを前記ビードに連結しているサイドウォール、を含むタイヤであって、前記トレッドが地面と接触するのに適合しており、前記トレッドが
    (1) スチレンと1,3-ブタジエンから誘導されるポリマー鎖を含んだ30phr〜80phrの非ランダムスチレン-ブタジエンゴム、ここで前記スチレン-ブタジエンゴム中の反復構造単位の10重量%〜50重量%がスチレンから誘導され、前記スチレン-ブタジエンゴム中の反復構造単位の60重量%〜90重量%が1,3-ブタジエンから誘導され、スチレン反復構造単位の30重量%〜50重量%が、5〜20個のスチレン反復構造単位を含むシーケンス中にあり、ポリマー鎖の第1の半分において見られる結合スチレンの含量が、ポリマー鎖の第2の半分において見られる結合スチレンの含量とは少なくとも5重量%だけ異なり、前記スチレン-ブタジエンゴムが8%〜20%の範囲内の1,2-ビニル含量を有し、前記スチレン-ブタジエンゴムが200,000〜475,000の範囲内の数平均分子量を有し、そして前記スチレン-ブタジエンゴムが−82℃〜−70℃の範囲内のガラス転移温度を有する;および
    (2) 20phr〜70phrの高シス-1,4-ポリブタジエン;
    を含んだゴム配合物の硬化物である、前記タイヤ。
  10. 非ランダムスチレン-ブタジエンゴムが30phr〜65phrの範囲内の量にて存在し、高シス-1,4-ブタジエンが35phr〜70phrの範囲内の量にて存在する、請求項9に記載のタイヤ。
  11. スチレン-ブタジエンゴムが300,000〜400,000の範囲内の数平均分子量を有する、請求項10に記載のタイヤ。
  12. スチレン-ブタジエンゴムが10%〜15%の範囲内である1,2-ビニル含量を有する、請求項11に記載のタイヤ。
  13. スチレン-ブタジエンゴムが40phr〜60phrの範囲内の量にて存在し、高シス-1,4-ポリブタジエンが40phr〜60phrの範囲内の量にて存在する、請求項12に記載のタイヤ。
  14. 前記非ランダムゴム状ポリマーが60〜120の範囲内のムーニーML4粘度を有する、請求項3に記載の非ランダムゴム状ポリマー。
  15. ビニル芳香族モノマーがスチレンであり、共役ジオレフィンモノマーが1,3-ブタジエンであり、非ランダムゴム状ポリマーがスチレン-ブタジエンゴムである、請求項14に記載の非ランダムゴム状ポリマー。
  16. ビニル芳香族モノマーがスチレンであり、共役ジオレフィンモノマーがイソプレンであり、非ランダムゴム状ポリマーがスチレン-イソプレンゴムである、請求項14に記載の非ランダムゴム状ポリマー。
  17. 請求項14に記載の非ランダムゴム状ポリマー、30phr〜80phrのシリカ、及び10phr〜80phrのリグニンを含む、ゴム配合物。
  18. 前記ゴム配合物が10phr〜30phrの天然ゴムをさらに含む、請求項17に記載のゴム配合物。
  19. 非ランダムスチレン-ブタジエンゴムがカップリングされている、請求項18に記載のゴム配合物。
  20. ゴム配合物が、30phr〜80phrのシリカと10phr〜80phrのリグニンをさらに含む、請求項9に記載のタイヤ。
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