JP3950678B2 - ゴム組成物 - Google Patents

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリカを充填剤として含有するゴム組成物のヒステリシスロス特性に優れた共役ジエン系ゴムを含むゴム組成物に関する。詳しくは、本発明はエポキシ多官能化合物によって変性されたジエン系ゴムと特定のシラン化合物を配合して得られる新規な共役ジエン系重合体ゴム組成物に関し、共役ジエン系重合体ゴム組成物の加硫物は低転がり抵抗性と耐ウエットスキッド性のバランス等がより優れ、タイヤ用を中心に従来から共役ジエン系重合体ゴム組成物が用いられている用途に好適に使用される。
【0002】
【従来の技術】
タイヤトレッド用ゴムに補強充填剤としてシリカを使用する技術は広く知られている。その代表的な技術は,例えばアメリカ特許5,227,425号明細書に示され,特定構造のSBRにシリカを補強充填剤として使用し、ゴム組成物の混練条件を特定することによって、トレッドゴム組成物の省燃費性能とウェットスキッド抵抗性能のバランスが向上する方法が提案されている。しかしながら、シリカは従来のカーボンブラックに比較してゴムとの親和性が低いため、ゴム中への分散性が必ずしも良くなく、この分散性不良によって耐摩耗性の不足、強度特性の不足がおこりがちである。シリカの分散性を改良するために、ビス−(トリエトキシシリルプロピル)―テトラスルフィドに代表されるシランカップリング剤を使用してシリカの分散を改良することが必要である。
【0003】
ゴム中へのシリカの分散性を改良することを目的として、特開平10−273559号公報では、ジエン系ゴム100重量部、シリカ5〜80重量部及び特定のアルコキシシランを縮合して得られるポリシロキサンを含んでなるタイヤトレッド用ゴム組成物、あるいは、特定のアルコキシシラン60重量%以上と硫黄含有シランカップリング剤40重量%以下を共加水分解、縮合して得られたポリシロキサンを含んでなるタイヤトレッド用ゴム組成物が提案されている。
【0004】
さらに、特開2001−240700号公報では、天然ゴムおよび/またはジエン系合成ゴム100重量部に対して、シリカを5〜100重量部、シランカップリング剤をシリカ重量に対して1〜20重量%、および、式(R1O)nSiR2n-4で表わされる有機ケイ素化合物をシリカ重量に対して1〜25重量%含むことを特徴とするゴム組成物が提案されている。
しかしながら、いずれもシリカとゴムとの親和性が不足して実用上満足のいくものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような状況下で、本発明は、シリカ配合において、低転がり抵抗性と耐ウエットスキッド性のバランスを改善したジエン系ゴム組成物を提供する事を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは,上記の課題を解決すべく、シリカと、特定の変性成分を含有するゴム状重合体に、有機シランカップリング剤、特定の有機シラン化合物、とを併用する事により、優れた性能を有することを見いだし本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち本発明は、
1、炭化水素溶媒中、アニオン重合開始剤を開始剤として用いて共役ジエン系単量体を重合させて得られた重合活性末端または共役ジエン系単量体と芳香族ビニル化合物とを共重合させて得られた重合活性末端に、分子中に下記一般式(1)で表される多官能化合物を反応させて得られる変性共役ジエン系重合体(A成分)100重量部、シリカ(B成分)25〜100重量部、シラノール基またはアルコキシシランを有すると同時にメルカプト基又は/及び硫黄が2個以上連結したポリスルフィド結合を有する有機シランカップリング剤(C成分)をシリカの量の0.1〜20重量%および下記一般式(2)で表わされる有機シラン化合物(D成分)をシリカの量の0.1〜20重量%からなる加硫用変性共役ジエン系ゴム組成物。
【化3】
(1)
(ただし、R1およびR2は炭素数1〜10の炭化水素基またはエーテルおよび、または3級アミンを有する炭素数〜10炭化水素基、R3およびR4は、水素、炭素数1〜20の炭化水素基またはエーテルおよび、または3級アミンを有する炭素数1〜20の炭化水素基、R5は炭素数1〜20の炭化水素基またはエーテル、3級アミン、エポキシ、カルボニル、ハロゲンの内すくなくとも1種の基を有する炭素数1〜20の炭化水素基であり、nは1〜6である。)
SiR1 n(OR24-n (2)
(上記式中、R1、R2はアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、芳香族炭化水素基であり、各々異なっていても同じでもよい。nは0〜3の整数である。)
【0008】
2、炭化水素溶媒中、アニオン重合開始剤を開始剤として用いて共役ジエン系単量体を重合させて得られた重合活性末端または共役ジエン系単量体と芳香族ビニル化合物とを共重合させて得られた重合活性末端に、分子中に下記一般式(1)で表される多官能化合物を反応させて得られる変性共役ジエン系重合体(A成分)100重量部、シリカ(B成分)25〜100重量部、およびシラノール基またはアルコキシシランを有すると同時にメルカプト基又は/及び硫黄が2個以上連結したポリスルフィド結合を有する有機シランカップリング剤10〜90重量%と下記一般式(2)でされる有機シラン化合物90〜10重量%とからなる混合物を加水分解、縮合して得られたシロキサン化合物(E成分)をシリカの量の0.1〜20重量%からなる加硫用変性共役ジエン系ゴム組成物。
【化4】
(1)
(ただし、R1およびR2は炭素数1〜10の炭化水素基またはエーテルおよび、または3級アミンを有する炭素数〜10炭化水素基、R3およびR4は、水素、炭素数1〜20の炭化水素基またはエーテルおよび、または3級アミンを有する炭素数1〜20の炭化水素基、R5は炭素数1〜20の炭化水素基またはエーテル、3級アミン、エポキシ、カルボニル、ハロゲンの内すくなくとも1種の基を有する炭素数1〜20の炭化水素基であり、nは1〜6である。)
SiR1 n(OR24-n (2)
(上記式中、R1、R2はアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、芳香族炭化水素基であり、各々異なっていても同じでもよい。nは0〜3の整数である。)
【0012】
3、 変性共役ジエン系重合体(A成分)99〜20重量%及び天然ゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン-ブタジエンゴム、スチレン-イソプレン-ブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ブチルゴムから選ばれる1種以上のゴム状重合体1〜80重量%からなる原料ゴム100重量部と、シリカ(B成分)25〜100重量部、シラノール基またはアルコキシシランを有すると同時にメルカプト基又は/及び硫黄が2個以上連結したポリスルフィド結合を有する有機シランカップリング剤(C成分)をシリカの量の0.1〜20重量%および下記一般式(2)で表わされる有機シラン化合物(D成分)をシリカの量の0.1〜20重量%からなる加硫用変性共役ジエン系ゴム組成物。
SiR 1 n (OR 2 4-n (2)
(上記式中、R 1 、R 2 はアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、芳香族炭化水素基であり、各々異なっていても同じでもよい。nは0〜3の整数である。)
4、 変性共役ジエン系重合体( A 成分)99〜20重量%及び天然ゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン - ブタジエンゴム、スチレン - イソプレン - ブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ブチルゴムから選ばれる1種以上のゴム状重合体1〜80重量%からなる原料ゴム100重量部と、シリカ(B成分)25〜100重量部、およびシラノール基またはアルコキシシランを有すると同時にメルカプト基又は/及び硫黄が2個以上連結したポリスルフィド結合を有する有機シランカップリング剤10〜90重量%と下記一般式(2)でされる有機シラン化合物90〜10重量%とからなる混合物を加水分解、縮合して得られたシロキサン化合物(E成分)をシリカの量の0.1〜20重量%からなる加硫用変性共役ジエン系ゴム組成物。
SiR 1 n (OR 2 4-n (2)
(上記式中、R 1 、R 2 はアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、芳香族炭化水素基であり、各々異なっていても同じでもよい。nは0〜3の整数である。)
、シリカ(B成分)、有機シランカップリング剤(C成分)、シラン化合物(D成分)およびシロキサン化合物(E成分)の1種以上を予め混合したシリカを使用する1、〜、のいずれかに記載の加硫用変性共役ジエン系ゴム組成物。
、変性共役ジエン系重合体(A成分)、シリカ(B成分)、有機シランカップリング剤(C成分)、シラン化合物(D成分)、シロキサン化合物(E成分)及び必要によりその他の配合剤を、混練排出温度が135〜180℃となる条件で1回以上混練して得た1、〜、のいずれかに記載の加硫用変性共役ジエン系ゴム組成物。
、1、〜、のいずれかに記載の変性共役ジエン系ゴム組成物を加硫してなるゴム製品。
【0013】
以下本発明を詳細に説明する。
本発明の加硫用変性共役ジエン系ゴム組成物は、ゴム状重合体に、分子中に2個以上のエポキシ基を持つ多官能化合物を反応させて得られる変性共役ジエン系重合体(A成分)をもちいる。本発明の変性共役ジエン系重合体(A成分)は、特定の共役ジエン系ゴム状重合体または共役ジエン−スチレン系ゴム状共重合体であり、不活性溶媒中で、アニオン重合により得られる活性末端を有する共役ジエン系ゴム状重合体または共役ジエン−スチレン系ゴム状共重合体に、分子中に2個以上のエポキシ基を持つ多官能化合物を反応させて得られる変性成分の含有量が40重量%を越えるものである。
【0014】
本発明において、共役ジエン系ゴム状重合体または共役ジエン−スチレン系ゴム状共重合体の共役ジエンとしては、1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましく、共重合するスチレンは、ランダム共重合したものであることが好ましい。また、必要に応じ、他の共重合可能なモノマーを10重量%以下共重合してもよい。
この共役ジエン系ゴム状重合体または共役ジエン−スチレン系ゴム状共重合体(以下、ゴム状重合体と略すことがある)の製造方法において、不活性溶媒としては、飽和炭化水素、芳香族炭化水素であり、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素及びそれらの混合物からなる炭化水素がもちいられる。
【0015】
重合開始剤としてはアニオン重合開始剤がもちいられ、有機アルカリ金属化合物、有機アルカリ土類金属が好ましく、特に有機リチウム化合物が好適である。特に好ましいものは、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムである。これらの有機リチウム化合物は1種のみならず2種以上の混合物としてももちいられる。
重合反応は、通常実施される条件、例えば、20〜150℃の重合温度にて、最終的な重合体濃度が5〜30重量%の濃度範囲で行われ、重合温度は、重合が発熱反応であることを考慮に入れて、モノマー及び溶媒のフィード温度、モノマー濃度及び反応器外部からの冷却ないし加熱により制御される。
【0016】
本発明で用いるゴム状重合体(以降、原料ゴム(A成分)と称することもある)は、上記の方法で得られた活性末端を有するジエン系重合体に、分子中に次の一般式(1)で表される多官能化合物が用いられる。
【化5】
(1)
(ただし、R1およびR2は炭素数1〜10の炭化水素基またはエーテルおよび、または3級アミンを有する炭素数〜10炭化水素基、R3およびR4は、水素、炭素数1〜20の炭化水素基またはエーテルおよび、または3級アミンを有する炭素数1〜20の炭化水素基、R5は炭素数1〜20の炭化水素基またはエーテル、3級アミン、エポキシ、カルボニル、ハロゲンの内すくなくとも1種の基を有する炭素数1〜20の炭化水素基であり、nは1〜6である。)
例えば、次のものを挙げることができる。
【0017】
具体的には、4,4’-ジグリシジル-ジフェニルメチルアミン、4,4’-ジグリシジル-ジベンジルメチルアミン等のエポキシ基含有3級アミン、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルオルソトルイジン、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジルアミノジフェニルメタン、テトラグリシジル-p-フェニレンジアミン、ジグリシジルアミノメチルシクロヘキサン、テトラグリシジル-1,3-ビスアミノメチルシクロヘキサン等のジグリシジルアミノ化合物である。
【0021】
さらに好ましくは、ジグリシジルアミノ基を持つ多官能化合物である。また、分子内のエポキシ基の数は2個以上であることが必要であり、より好ましくは3個以上、さらに好ましくは4個以上である。
本発明で用いる特定のゴム状重合体は、その多官能化合物による変性成分の含有量が重合体全体の40重量%以上、好ましくは60重量%以上である。さらに好適には、70重量%を超えること、特に好適には80重量%以上であることが推奨される。変性成分の含有量が多い場合には、充填剤のシリカとの作用効果がより発揮される。この変性成分の含有量は、変性成分と非変性成分を分離できるクロマトグラフィーによって測定可能である。
【0022】
このクロマトグラフィーの方法としては、変性成分を吸着するシリカ等の極性物質を充填剤としたGPCカラムを使用し、非吸着成分の内部標準をもちいて定量する方法、変性の前のポリマーと変性後ポリマーのGPCを測定しその形状及び分子量の変化に基づいて変性部分の量を計算する方法等がある。
本発明で用いる(A成分)のゴム状重合体の分子量分布Mw/Mnは1.05〜3.0の範囲である。分子量分布はGPCを使用し、標準ポリスチレンの分子量から測定する方法で求められる。分子量分布が1.05未満の場合、加工性が劣り、しかも、工業的に製造することが難しい。3.0を超える場合は、得られる加硫ゴム組成物の機械的強度が劣る。
【0023】
従来、分子量分布が2.2以上の重合体は、混練時の加工性が優れ、加工時のトルクが大きくなく、また、混練時間が短くても良いなどの特長があるが、一方分子量分布が2.2未満の場合は、一般的に加工性が劣り、特にシリカ配合においては、加工時のトルクが大きくなるため、従来はカーボンブラックを多く併用することが必要であった。本発明の場合は、特にシリカとの親和性が高められたためカーボンブラックの配合量が少ない場合にあっても、上記に記載した分子量分布の範囲においてでも加工性が優れ、さらに、得られる加硫ゴム組成物の低転がり抵抗性と耐ウエットスキッド性のバランスが優れ、強度特性もより優れたものとなる。
【0024】
本発明の(A成分)のゴム状重合体のムーニー粘度(MV−M)は、好ましくは20〜200の範囲である。このムーニー粘度は,標準規格に定められるムーニー粘度計を使用し、100℃で測定されたムーニー粘度(ML1+4(100゜C))である。但し、ムーニー粘度(ML1+4(100゜C))の値が約150を超えて100℃での測定が難しい場合には、例えば130℃の温度で測定し、100℃での値に換算する。ムーニー粘度(MV−M)が20未満の場合は、得られる加硫ゴム組成物の強度及び耐摩耗性が低下し、200を超える場合は、加工性能が極端に低下しゴム組成物を得ることが難しくなる。ムーニー粘度(MV−M)は、25〜180の範囲がより好ましい。
【0025】
本発明の(A成分)のゴム状重合体のガラス転移温度は、最終的に得られる加硫ゴム組成物がゴム弾性を示すために−100〜0℃の範囲が好ましい。さらに、−95〜−10℃の範囲がより好ましい。本発明で使用するゴム状重合体のガラス転移温度は、ゴム組成物の使用用途によってその範囲が選択され、例えば低温性能がより重要な用途においては低い範囲のガラス転移温度を有するゴム状重合体が主体的に選択され、制動能力が要求される用途においては高い範囲のガラス転移温度を有するゴム状重合体が主体的に選択される。
【0026】
前記のガラス転移温度は,構成する共役ジエン系単量体と芳香族ビニル単量体の組成による制御及び共役ジエン系単量体がブタジエン又はイソプレンの場合は、重合体連鎖におけるミクロ構造(1,4−結合と1,2−および3,4−結合)の比率で制御できる。本発明のゴム状重合体がポリブタジエンの場合は、ブタジエンのミクロ結合の1,2−結合量は10〜80%、好ましくは10〜70%、本発明のゴム状重合体がスチレン−ブタジエンランダム共重合体の場合は、スチレン量が5〜45%、好ましくは5〜35%である。
【0027】
本発明の(A成分)のゴム状重合体は、その加工をより容易にするために、通常のゴム用伸展油を添加しても良い。ゴム用伸展油としては、従来から使用されているアロマチック系、ナフテン系、パラフィン系伸展油の他に、MES、T−DAE、T−RAE等の多核芳香族成分が少なく環境に配慮したゴム用伸展油も使用可能である。本発明においてゴム用伸展油は、原料ゴム100重量部あたり1〜100重量部使用される。ゴム用伸展油の量は後述する補強性シリカ充填材と補強性カーボンブラックの量に応じて増減し、加硫後の配合物の弾性率を調節するように使用される。ゴム用伸展油の量が100重量部を超えると得られるゴム組成物のヒステリシスロス性能及び耐摩耗性が悪化するので好ましくない。ゴム用伸展油の量は5〜60重量部の範囲が好ましい。
【0028】
本発明の(A成分)のゴム状重合体は、1種だけでなく例えば2種以上の変性ゴム状重合体の混合物であってもよい。
本発明において、原料ゴムとして(A成分)99〜20重量%と、それ以外の加硫可能なゴム状重合体1〜80重量%からなる原料ゴムをもちいることも可能である。他の成分としては、合成ゴム、天然ゴムから必要に応じ、1種以上が使用される。
【0029】
具体的に示すと、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム、合成ポリイソプレンゴム、また、ブチルゴム、天然ゴムから選ばれた1種以上のゴムであって、例えば、ブタジエンゴムとしては、コバルト系、ニッケル系、ネオジム系、ウラン系等の各種触媒による高シスブタジエンゴム、リチウム系触媒による低シスブタジエンゴム、中・高ビニルブタジエンゴムがあり、スチレン−ブタジエンゴムとしては、スチレン含有量3〜50重量%の乳化重合スチレン−ブタジエンゴム、スチレン含有量3〜50重量%でブタジエン部分の1,2−結合量が10〜80%の溶液重合スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴムとしては、スチレン含有量が3〜40重量%でイソプレン含有量が3〜40%重量%のスチレン−イソプレン−ブタジエンゴム、合成ポリイソプレンゴムとしては、シス1,4−結合量が90%以上の合成ポリイソプレンゴム等がある。
【0030】
その組成をゴム組成物の使用目的に合わせて、物性及び加工性を最適化して使用される。特に好ましいその他成分としては、溶液重合スチレン−ブタジエンゴムであり、この場合、本発明の目的である低転がり抵抗性と耐ウエットスキッド性のバランスが最も優れる。
本発明の(B成分)のシリカとしては、湿式法シリカ、乾式法シリカ、合成ケイ酸塩系シリカのいずれのものも使用できる。補強効果及びグリップ性能改良効果が高いのは粒子径の小さいシリカであり、小粒径・高凝集タイプのものが好ましい。本発明のシリカは、補強効果のある充填剤として、原料ゴム100重量部あたり25〜100重量部が使用される。25重量部未満では強度その他の物理性能が劣り、100重量部を超えると硬くなりすぎたり、強度がかえって低下したりゴム性能が低下する。シリカの量は30〜90重量部が好ましい。
【0031】
本発明では、シリカと原料ゴムとのカップリング作用(相互結合作用)を緊密にするために、(C成分)として有機シランカップリング剤を使用する。有機シランカップリング剤は、シリカの量の0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜17重量%、より好ましくは1〜15重量%の範囲で使用される。
本発明で使用する有機シランカップリング剤は、ポリマーの二重結合とシリカ表面とにそれぞれ親和性あるいは結合性の基を分子内に有しているものである。好ましい有機シランカップリング剤は、シラノール基又はアルコキシシランを有すると同時にメルカプト基又は/及び硫黄が2個以上連結したポリスルフィド結合を有するものであり、その例としてはビス−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]−テトラスルフィド、ビス−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]−ジスルフィド、ビス−[2−(トリエトキシシリル)−エチル]−テトラスルフィド、3−メルカプトプロピル−トリメトキシシラン、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィドなどがあげられる。
【0032】
添加効果の面から、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、などが好ましい。また、これら有機シランカップリング剤は1種を使用しても良いし、2種類以上を使用しても良い。
本発明の(D成分)として下記一般式()で表わされる有機シラン化合物を含んでなる。
SiR1 n(OR24-n
(上記式中、R1、R2はアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、芳香族炭化水素基であり、各々異なっていても同じでもよいnは0〜3の整数である。)
【0033】
具体例としては、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、等であり、特に好ましくは、テトラエトキシシランである。またD成分としては、1種を使用しても良いし、異なる構造の2種以上の化合物を使用しても良い。
【0034】
本発明のゴム組成物中に含まれる有機シラン化合物の配合量は、前記シリカの量の0.1〜20重量%、好ましくは2〜15重量%である。有機シラン化合物の配合量が0.1重量%未満であるとシラン化合物の添加効果が充分でなく、20重量%をこえると、転がり抵抗性特性が低下する傾向がある。
本発明において、(C成分)の有機シランカップリング剤及び/又は(D成分)のシラン化合物を(B成分)のシリカに予め混合したシリカを使用することも推奨される。
【0035】
また、本発明のシラノール基またはアルコキシシランを有すると同時にメルカプト基又は/及び硫黄が2個以上連結したポリスルフィド結合を有する有機シランカップリング剤と有機シラン化合物は、両者を予め混合して使用してもよいし、混合しないで使用してもよい。
また本発明の(E成分)として、上述した有機シランカップリング剤を10〜90重量%と下記一般式()で表される有機シラン化合物90〜10重量%とからなる混合物を加水分解、縮合して得られたシロキサン化合物を、シリカの量の0.1〜20重量%の範囲で使用することができる。
SiR1 n(OR24-n
(上記式中、R1、R2はアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、芳香族炭化水素基であり、各々異なっていても同じでもよいnは0〜3の整数である。)
【0036】
シロキサン化合物の合成法は、特開平6−20031号公報等で既に公知であり、有機シランカップリング剤と有機シラン化合物とを酸、または塩基を触媒として加水分解、縮合することにより合成される。シリカとゴムの結合性を上げるためには、有機シランカップリング剤は10〜90重量%以下、好ましくは10〜70重量%以下、さらに好ましくは20〜60重量%以下で共重合させる。共重合に用いる有機シランカップリング剤は、1種でも良いし、2種以上を使用しても良い。
【0037】
また、共重合に用いる有機シラン化合物は、1種でも良いし、2種以上を使用しても良い。合成したシロキサン化合物はシリカの量の0.1〜20重量 %、好ましくは0.5〜17重量%が加えられ、より好ましくは1〜15重量%の範囲である。
また、本発明のゴム組成物には、上記のゴム成分、シリカ、有機シランカップリング剤、有機シラン化合物、シロキサン化合物以外に、必要に応じて、カーボンブラック、ゴム用伸展油、亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤などの通常のゴム工業で使用される配合剤を適宜配合することができる。亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤などは一般に0.1〜20重量部の範囲で使用される。
【0038】
本発明の加硫用変性ジエン系ゴム組成物を得る方法は、特に制限されるものではなく,公知の方法が利用できる。例えば,バンバリ−ミキサ−,コニ−ダ,ロール、スクリュ−型押出機等の一般的な混和機を用いた溶融混練方法等が用いられる。特に好ましい方法は、(A成分)の原料ゴム、(B成分)のシリカ(必要によりカーボンブラック)、(C成分)の有機シランカップリング剤、(D成分)の有機シラン化合物及び必要によりその他の配合剤を、混練排出温度が135〜180℃、好ましくは140〜170℃となる条件でインターナルミキサーなどの公知の密閉混練機を使用して1回以上混練する方法である。
【0039】
2回以上混練する場合、必要に応じてさらに老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤などの配合剤を添加しても良い。かかる混練方法及び混練排出温度の調整により、本発明の目的とする低転がり抵抗性と耐ウエットスキッド性のバランス等がより優れた加硫用変性ジエン系ゴム組成物が得られる。
また、バウンドラバー量は30〜70重量%であることが必要である。30重量%未満では、本発明の目的とする低転がり抵抗性と耐ウエットスキッド性のバランスを改善したジエン系重合体ゴム加硫物が得られない。また、70重量%を超えると混練時のトルクが高くなり加工が困難となる。バウンドラバー量は40〜70重量%であることが好ましい。
【0040】
本発明の加硫用変性ジエン系ゴム組成物は通常実施される加硫方法で加硫され、例えば120〜200℃、好適には140〜180℃の温度で加硫され、得られるジエン系重合体ゴム加硫物の状態でその性能を発揮する。
必要に応じて、カーボンブラック、軟化剤、老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤などの通常のゴム工業で使用される配合剤を適宜配合することができる。
本発明の変性共役ジエン系重合体組成物は、ゴム加硫物の形態で、高性能タイヤ、オールシーズンタイヤを代表的なものとするタイヤトレッド配合物に好適に使用されるが、他のタイヤ用途や防振ゴム、ベルト、工業用品、はきものなどにもその特徴を活かして適用できる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、実施例、比較例により本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
試料Aの製法1:内容積10リットルで、攪拌機およびジャケットを付けた温度制御が可能なオートクレーブを反応器として使用し、不純物を除去したブタジエンを645g、スチレンを280g、シクロヘキサンを5500g、極性物質として2、2−ビス(2−オキソラニル)プロパンを0.70gを反応器へ入れ、反応器内温を30℃に保持した。重合開始剤としてn−ブチルリチウムを0.85gを含むシクロヘキサン溶液を反応器へ供給した。反応開始後、重合による発熱で反応器内音は徐々に上昇した。重合開始剤添加後7分から12分の5分間にわたって、ブタジエン75gを15g/分の速度で供給した。最終的な反応器内温は75℃に達した。重合反応終了後、重合体溶液の一部を採取した。溶剤を除去後測定した変性反応前重合体のムーニー粘度は、100℃測定で7であった。
【0042】
反応器に変性剤として、テトラグリシジル−1、3−ビスアミノメチルシクロヘキサンを1.2g添加し、75℃で5分間保持して変性反応を実施した。この重合体溶液に酸化防止剤を添加後、溶媒を除去し目的とする変性成分を有するスチレン−ブタジエン共重合体(試料A)を得た。この変性後の重合体のムーニー粘度は100℃測定で、65であった。
試料Aを、分析した結果、結合スチレン量が28%、結合ブタジエン量が72%であった。また、赤外分光光度計を用いた測定結果よりハンプトン法に準じて計算して求めたブタジエン部分のミクロ構造の1,2−結合量は52%であり、GPC測定によるポリスチレン換算分子量分布は、重量平均分子量(Mw)が56.3万、数平均分子量(Mn)が42.3万、分子量分布(Mw/Mn)は1.33であり、シリカ系吸着カラムを用いるGPCから求めた変性率は83重量%であった。
【0043】
試料Bの製法:試料Aと同様の方法で表1に示す試料Bを得た。
以上の試料の分析値を表1に示す。なお試料の分析は以下に示す方法により行った。
1)結合スチレン量
試料をクロロホルム溶液とし、スチレンのフェニル基によるUV254nmの吸収により結合スチレン量[S](wt%)を測定した。
2)ブタジエン部分のミクロ構造
試料を二硫化炭素溶液とし、溶液セルを用いて赤外線スペクトルを600〜1000cm-1の範囲で測定して所定の吸光度よりハンプトンの方法の計算式に従いブタジエン部分のミクロ構造を求めた。
3)ムーニー粘度、JIS K 6300によって100℃、予熱1分で4分後の粘度を測定。
【0044】
4)分子量及び分子量分布
ポリスチレン系ゲルを充填剤としたカラム3本連結して用いたGPCを使用してクロマトグラムを測定し、標準ポリスチレン使用して検量線により分子量及び分子量分布を計算。
5)変性率
シリカ系ゲルを充填剤としたGPCカラムに、変性した成分が吸着する特性を応用し、試料及び低分子量内部標準ポリスチレンを含む試料溶液に関して、上記4のポリスチレン系ゲル(昭和電工製:Shodex)のGPCと、シリカ系カラムGPC(デュポン社製Zorbax)の両クロマトグラムを測定し、それらの差分よりシリカカラムへの吸着量を測定し変性率を求めた。
表1に示す試料を原料ゴムとして、表2に示す配合を用い下記の混練方法でゴム配合物を得た。
【0045】
[混練方法]
外部より循環水による温度制御装置を付属した密閉混練機(内容量1.7リットル)を使用し、第一段の混練として、充填率65%、ローター回転数66/77rpmの条件で、原料ゴム、充填材(シリカおよびカーボンブラック)、有機シランカップリング剤、有機シラン化合物、シロキサン化合物、アロマチックオイル、亜鉛華、ステアリン酸を混練した。
この際、密閉混合機の温度を制御し、配合物の排出温度が160℃になるように調整した。
上記で得た配合物を室温まで冷却後、次に第二段の混練として、それぞれの配合物に老化防止剤を加え、シリカの分散を向上させるため再度混練した。この場合も、混合機の温度を制御し、配合物の排出温度が160℃になるように調整した。
【0046】
上記で得た配合物を室温まで冷却後、第三段の混練として、70℃に設定したオープンロールにて、硫黄、加硫促進剤を添加して混練した。
その後それぞれの配合物を加硫プレスにて加硫(加硫条件:160℃、20〜30分)し、以下の物性測定を行った。
1)配合物ムーニー粘度:ムーニー粘度計を使用し、JIS K 6300により、130℃で、予熱1分、回転4分後の粘度を測定。ムーニー粘度が80を大幅の超える場合は加工性が劣る。ムーニー粘度が30以下では粘着が大きく加工しにくくなる。
【0047】
2)省燃費特性:50℃におけるTanδで試験。レオメトリックス社製 アレス粘弾性試験装置にて、ねじり方式により、周波数10Hz、歪み3%、50℃で測定。数字が小さい方が省燃費性能良好。
3)ウェットスキッド抵抗性能:0℃におけるTanδで試験。レオメトリックス社製 アレス粘弾性試験装置にて、ねじり方式により、周波数10Hz、歪み3%、0℃で測定。数字が大きい方がウェットスキッド抵抗性能良好。
4)バウンドラバー量:第2段混練終了後サンプリングした組成物0.2gを約1mm角に裁断してハリスかご(100メッシュ金網製)へ入れ重量測定。トルエン中に24時間浸漬後、重量を測定し、非溶解成分の量から、充填剤に結合したゴムの量を計算してバウンドラバー量とした。
【0048】
【実施例1〜5、比較例1、2】
試料Aおよび試料B、を用いて加硫ゴム組成物を作成し、その性能を評価したその測定結果を表3に示す。
表3の実施例1〜5から明らかなごとく、本発明で規定した加硫ゴム組成物は、比較例1、2の組成物に比較して良好な省燃費性を有し、ウェットスキッド性も良好である。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、加工性、転がり抵抗特性およびウェットグリップ性能に優れたゴム組成物を提供することができる。この加硫ゴム組成物は、省燃費性能を必要とする自動車タイヤやその他の工業用品等の材料として有用である。

Claims (7)

  1. 炭化水素溶媒中、アニオン重合開始剤を開始剤として用いて共役ジエン系単量体を重合させて得られた重合活性末端または共役ジエン系単量体と芳香族ビニル化合物とを共重合させて得られた重合活性末端に、分子中に下記一般式(1)で表される多官能化合物を反応させて得られる変性共役ジエン系重合体(A成分)100重量部、シリカ(B成分)25〜100重量部、シラノール基またはアルコキシシランを有すると同時にメルカプト基又は/及び硫黄が2個以上連結したポリスルフィド結合を有する有機シランカップリング剤(C成分)をシリカの量の0.1〜20重量%および下記一般式(2)で表わされる有機シラン化合物(D成分)をシリカの量の0.1〜20重量%からなる加硫用変性共役ジエン系ゴム組成物。
    (1)
    (ただし、R1およびR2は炭素数1〜10の炭化水素基またはエーテルおよび、または3級アミンを有する炭素数〜10炭化水素基、R3およびR4は、水素、炭素数1〜20の炭化水素基またはエーテルおよび、または3級アミンを有する炭素数1〜20の炭化水素基、R5は炭素数1〜20の炭化水素基またはエーテル、3級アミン、エポキシ、カルボニル、ハロゲンの内すくなくとも1種の基を有する炭素数1〜20の炭化水素基であり、nは1〜6である。)
    SiR1 n(OR24-n (2)
    (上記式中、R1、R2はアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、芳香族炭化水素基であり、各々異なっていても同じでもよい。nは0〜3の整数である。)
  2. 炭化水素溶媒中、アニオン重合開始剤を開始剤として用いて共役ジエン系単量体を重合させて得られた重合活性末端または共役ジエン系単量体と芳香族ビニル化合物とを共重合させて得られた重合活性末端に、分子中に下記一般式(1)で表される多官能化合物を反応させて得られる変性共役ジエン系重合体(A成分)100重量部、シリカ(B成分)25〜100重量部、およびシラノール基またはアルコキシシランを有すると同時にメルカプト基又は/及び硫黄が2個以上連結したポリスルフィド結合を有する有機シランカップリング剤10〜90重量%と下記一般式(2)でされる有機シラン化合物90〜10重量%とからなる混合物を加水分解、縮合して得られたシロキサン化合物(E成分)をシリカの量の0.1〜20重量%からなる加硫用変性共役ジエン系ゴム組成物。
    (1)
    (ただし、R1およびR2は炭素数1〜10の炭化水素基またはエーテルおよび、または3級アミンを有する炭素数〜10炭化水素基、R3およびR4は、水素、炭素数1〜20の炭化水素基またはエーテルおよび、または3級アミンを有する炭素数1〜20の炭化水素基、R5は炭素数1〜20の炭化水素基またはエーテル、3級アミン、エポキシ、カルボニル、ハロゲンの内すくなくとも1種の基を有する炭素数1〜20の炭化水素基であり、nは1〜6である。)
    SiR1 n(OR24-n (2)
    (上記式中、R1、R2はアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、芳香族炭化水素基であり、各々異なっていても同じでもよい。nは0〜3の整数である。)
  3. 変性共役ジエン系重合体(A成分)99〜20重量%及び天然ゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン-ブタジエンゴム、スチレン-イソプレン-ブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ブチルゴムから選ばれる1種以上のゴム状重合体1〜80重量%からなる原料ゴム100重量部と、シリカ(B成分)25〜100重量部、シラノール基またはアルコキシシランを有すると同時にメルカプト基又は/及び硫黄が2個以上連結したポリスルフィド結合を有する有機シランカップリング剤(C成分)をシリカの量の0.1〜20重量%および下記一般式(2)で表わされる有機シラン化合物(D成分)をシリカの量の0.1〜20重量%からなる加硫用変性共役ジエン系ゴム組成物。
    SiR 1 n (OR 2 4-n (2)
    (上記式中、R 1 、R 2 はアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、芳香族炭化水素基であり、各々異なっていても同じでもよい。nは0〜3の整数である。)
  4. 変性共役ジエン系重合体( A 成分)99〜20重量%及び天然ゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン - ブタジエンゴム、スチレン - イソプレン - ブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ブチルゴムから選ばれる1種以上のゴム状重合体1〜80重量%からなる原料ゴム100重量部と、シリカ(B成分)25〜100重量部、およびシラノール基またはアルコキシシランを有すると同時にメルカプト基又は/及び硫黄が2個以上連結したポリスルフィド結合を有する有機シランカップリング剤10〜90重量%と下記一般式(2)でされる有機シラン化合物90〜10重量%とからなる混合物を加水分解、縮合して得られたシロキサン化合物(E成分)をシリカの量の0.1〜20重量%からなる加硫用変性共役ジエン系ゴム組成物。
    SiR 1 n (OR 2 4-n (2)
    (上記式中、R 1 、R 2 はアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、芳香族炭化水素基であり、各々異なっていても同じでもよい。nは0〜3の整数である。)
  5. シリカ(B成分)、有機シランカップリング剤(C成分)、シラン化合物(D成分)およびシロキサン化合物(E成分)の1種以上を予め混合したシリカを使用する請求項1〜のいずれかに記載の加硫用変性共役ジエン系ゴム組成物。
  6. 変性共役ジエン系重合体(A成分)、シリカ(B成分)、有機シランカップリング剤(C成分)、シラン化合物(D成分)、シロキサン化合物(E成分)及び必要によりその他の配合剤を、混練排出温度が135〜180℃となる条件で1回以上混練して得た請求項1〜のいずれかに記載の加硫用変性共役ジエン系ゴム組成物。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の変性共役ジエン系ゴム組成物を加硫してなるゴム製品。
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