JP4895521B2 - 変性共役ジエン系重合体の製造法 - Google Patents

変性共役ジエン系重合体の製造法 Download PDF

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Description

本発明は、特定の変性剤を用いて変性共役ジエン系重合体を製造する際、製造工程上、安定的に高い変性成分を有する変性共役ジエン系重合体を製造する方法に関する。更には、本発明で製造された変性共役ジエン系重合体は、タイヤ用を中心に従来から共役ジエン系重合体ゴムが使用されている用途、その他工業用品に好適に使用される。
近年、環境問題への関心の高まりに伴う自動車の排出炭酸ガスの低減化、低燃費化に対する要求が強まり、このような要求に対応するため、タイヤ性能についても転がり抵抗の減少が求められてきている。タイヤの転がり抵抗を下げる手法としては、タイヤの構造の最適化によるも検討されてきたが、ゴム組成物としてより発熱性の低い材料を用いることが最も一般的な手法として行われてきている。その中で最も代表的な手法として、共役ジエン系重合体の末端を官能基で修飾する方法が一般的になりつつある。
共役ジエン系重合体の末端に官能基を導入する手法として、炭化水素溶媒中、有機リチウム触媒を用いて1,3−ブタジエンまたは、1,3−ブタジエンとスチレンを共重合した後、活性末端と反応可能な変性剤と活性リチウムを反応させて官能基を導入する方法が一般的に用いられている。これらの手法を用い、各種用途に適した様々な変性共役ジエン系重合体が提案されている。
しかしながら、有機リチウム触媒を用いたアニオン重合において、原料中の不純物、特に水、アセチレン類、アレン類等は、重合体の活性リチウム末端と反応し活性末端を不活性化させてしまい、変性共役ジエン系重合体を製造する際に、所望する量の官能基が導入できない、或いは強度、耐摩耗性、低転がり抵抗に影響する分子量を充分に高くできないという問題が生じる。従って、モノマ−及び溶剤の脱水精製が重要であり、工業的規模の生産における脱水・精製は蒸留法が一般的に採用されている。しかしながら、これらの方法では十分に効果的とは言えず、一方、十分な効果を得るためには経済的に多大のコストがかかるのが現状である。
これらを解決するため、1,3−ブタジエンと炭化水素溶媒を有機リチウム化合物と接触混合した後、重合を行うことが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また高分子量化するために各種多官能化合物によるカップリングが提案されている(例えば、特許文献2参照。)が高分子量化と高変性率を同時に達成することは難しいのが現状である。
特開昭57−73013号公報 特開昭59−176311号公報
本発明の課題は高収率であり、重合体の活性末端を失活させず高い変性成分を有し、且つ各種の物性に寄与する分子量の高い変性共役ジエン系重合体の製造方法を提供することである。つまり、特定量の不純物を含有するモノマ−を有機金属化合物で処理した後に使用すること、及び比較的低い重合温度で重合し、高い変性成分と更には分子量の高い変性共役ジエン系重合体の製造方法を提供することである。
発明者らは,上記の課題を解決すべく変性共役ジエン系重合体の製造方法について鋭意検討をおこない、特定の不純物を特定量含有したモノマーを有機金属化合物で処理した後に低い重合温度で重合し、その後、特定の方法により変性を実施することで、高収率で、高い変性成分を有し、更には分子量の高い変性共役ジエン系重合体が得られることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
炭化水素溶媒中、有機リチウム化合物を開始剤として共役ジエン系単量体を重合、または共役ジエン系単量体と芳香族ビニル化合物とを共重合させた後に、得られた共役ジエン系重合体の活性末端と反応可能な官能基を有する多官能変性剤と反応させて、変性成分が20重量%以上であり、分子量(Mn:数平均分子量)が25万以上の変性共役ジエン系重合体を製造する方法であって、
(1)不純物であるアセチレン類及びアレン類の全量が全単量体に対して200ppm未満である単量体を用いて、
(2)単量体又は、単量体と炭化水素溶媒を有機金属化合物で処理した後、重合反応器に供給し、
(3)直列に連結された2基以上の重合反応器を使用して連続的に重合し、
(4)50〜85℃の温度範囲で重合を行い、
(5)共役ジエン系重合体の活性末端と反応可能な多官能基を有する変性剤を反応させるに際して、アルカリ金属−窒素結合、アルカリ土類金属−窒素結合、アルカリ金属−炭素結合、アルカリ土類金属−炭素結合から選ばれる少なくとも1種の金属との結合を有する重量平均分子量2,000以下の低分子化合物を多官能基を有する化合物に対して官能基のモル数の0.05〜4倍モルを反応させることを特徴とする変性共役ジエン系重合体の製造方法である。
本発明の方法で製造された変性共役ジエン系重合体は、収率が高く、更には高い分子量を有し、高い特定の変性成分を有する変性共役ジエン系重合体となる。また、変性共役ジエン系重合体を補強性シリカ充填材を含む配合を用いることにより、強度特性、省燃費性能、グリップ性能の良好なタイヤトレッド用加硫ゴム組成物が提供され、各種自動車部品、工業用品等に利用することもできる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いられる重合開始剤としては、重合開始の能力がある全てのアルカリ金属系開始剤またはアルカリ土類金属系開始剤が使用可能であり、有機アルカリ金属化合物、有機アルカリ土類金属化合物が好ましくもちいられる。有機アルカリ金属化合物としては、特に有機リチウム化合物が好適である。有機リチウム化合物としては、低分子量のもの、可溶化したオリゴマーの有機リチウム化合物、また、1分子中に単独のリチウムを有するもの、1分子中に複数のリチウムを有するもの、有機基とリチウムの結合様式において、炭素−リチウム結合からなるもの、窒素−リチウム結合からなるもの、錫−リチウム結合からなるもの等を含む。
具体的には、モノ有機リチウム化合物としてn−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、n−ヘキシルリチウム、ベンジルリチウム、フェニルリチウム、スチルベンリチウムなどが、多官能有機リチウム化合物として1,4−ジリチオブタン、sec−ブチルリチウムとジイソプロペニルベンゼンの反応物、1,3,5−トリリチオベンゼン、n−ブチルリチウムと1,3−ブタジエンおよびジビニルベンゼンの反応物、n−ブチルリチウムとポリアセチレン化合物の反応物などが、また、窒素−リチウム結合からなる化合物としてジメチルアミノリチウム、ジヘキシルアミノリチウム、ジイソプロピルアミノリチウム、ヘキサメチレンイミノリチウムなどが挙げられる。
さらに、米国特許第5,708,092号明細書、英国特許第2,241,239号明細書、米国特許第5,527,753号明細書等に開示されている有機アルカリ金属化合物も使用することができる。特に好ましいものは、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムである。これらの有機リチウム化合物は1種のみならず2種以上の混合物としても用いられる。
他の有機アルカリ金属化合物としては有機ナトリウム化合物、有機カリウム化合物、有機ルビジウム化合物、有機セシウム化合物などがある。具体的には、ナトリウムナフタレン、カリウムナフタレンがあり、その他にリチウム、ナトリウム、カリウムのアルコキサイド、スルフォネート、カーボネート、アミドなどが用いられる、また他の有機金属化合物と併用して用いられることもある。
アルカリ土類金属系開始剤としては、有機マグネシウム化合物、有機カルシウム化合物、有機ストロンチウム化合物が代表的なものである。具体的には、ジブチルマグネシウム、エチルブチルマグネシウム、プロピルブチルマグネシウムなどが挙げられる。また、アルカリ土類金属のアルコキサイド、スルフォネート、カーボネート、アミドなどの化合物が用いられる、これらの有機アルカリ土類金属化合物は有機アルカリ金属系開始剤その他有機金属化合物と併用して用いられることもある。
重合反応において、芳香族ビニル単量体を共役ジエン系単量体とランダムに共重合する目的で、またビニル化剤として少量の極性化合物を添加することも可能であり極性化合物としては、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジメトキシベンゼン、2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパンなどのようなエーテル類、テトラメチルエチレンジアミン、ジピペリジノエタン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、キヌクリジンなどのような第三級アミン化合物、カリウム−t−アミラート、カリウム−t−ブチラートなどのようなアルカリ金属アルコキシド化合物、トリフェニルホスフィンなどのようなホスフィン化合物等がもちいられる。
これらの極性化合物は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。極性化合物の使用量は、目的と効果の程度に応じて選択される。通常、開始剤1モルに対して通常0.01〜100モルである。
このようなビニル化剤は重合体ジエン部分のミクロ構造調節剤として所望ビニル結合量に応じ、適量使用できる。
多くのビニル化剤は同時に共役ジエン類と芳香族ビニル化合物との共重合において有効なランダム化効果を有し、スチレン分布の調整やスチレンブロック量の調整剤として使用出来る。
ランダム化する方法は特開昭59−140211号公報記載のように、共重合の途中に1.3−ブタジエンの一部を連続的又は断続的に添加する方法でも良い。必要により、ブタジエン、スチレン、又これらの混合物を1基目反応器の上部、或いは、2基目以降の反応器底部等から追加することも可能であり、この場合においても各部に供給される単量体を有機金属化合物で処理することも可能である。
本発明において製造されるゴム状重合体は、共役ジエン系重合体または共役ジエン−芳香族ビニル系共重合体である。共役ジエン系単量体の例としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、3−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘプタジエン、1,3−ヘキサジエン等が挙げられ、一種又は二種以上を組み合わせて用いられる。好ましい単量体としては、1,3−ブタジエン、イソプレンが挙げられる。また、芳香族ビニル系単量体の例としては、スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルエチルベンゼン、ビニルキシレン、ビニルナフタレン、ジフェニルエチレン等が挙げられ、一種又は二種以上を組み合わせて用いられる。好ましい単量体としては、スチレンが挙げられる。
この変性共役ジエン系重合体の製造方法において用いられる炭化水素溶媒としては、飽和炭化水素、芳香族炭化水素であり、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素及びそれらの混合物からなる炭化水素が用いられる。
本発明の活性リチウム末端を有する重合体が、上記の様な共役ジエンとこれと共重合可能な単量体からなる共重合体の場合、共重合可能な単量体の含量、あるいは共重合体鎖中の共重合可能な単量体の連鎖分布については特に限定されない。共重合体鎖中における共役ジエンと共重合可能な単量体の組成分布についても、分子鎖中に均一であっても、また分子鎖中に不均一に分布していても良く、またブロックとして存在していてもよい。タイヤ用に使用される共重合体鎖中における共役ジエンと共重合可能な単量体の組成分布についは、分子鎖中に均一であるのが好ましく、スチレンとの共重合体にあっては、単離スチレン、即ちスチレン単位の連鎖が1のスチレンが全結合スチレンの40重量%以上、長鎖ブロックスチレン、即ちスチレン単位の連鎖が8以上のスチレンが全結合スチレンの5重量%以下であることが好ましい。
本発明で用いられる全単量体中の不純物は、アセチレン類及びアレン類の全量が200ppm未満である。200ppm以上の不純物を含有する単量体を有機金属化合物で処理しても、反応生成物であるアセチレン類及びアレン類の金属化合物が、更に、重合系内において重合体の活性末端を失活させることになり好ましくない。好ましくは100ppm以下、更に好ましくは80ppm以下である。
共役ジエン系単量体中に含まれるアレン類は、1,2ブタジエンが200ppm未満、プロパジエンが50ppm以下であり、アセチレン類は80ppm以下が好ましく、更に好ましくは1,2ブタジエンが100ppm未満、プロパジエンが30ppm以下であり、アセチレン類は60ppm以下、更に好ましくは1,2ブタジエンが50ppm未満、プロパジエンが20ppm以下であり、アセチレン類は30ppm以下である。
また、芳香族ビニル単量体中に含まれているフェニルアセチレンは80ppm以下であることが好ましく、更に好ましくは50ppm以下である。
単量体の処理に用いる有機金属化合物の例として、有機リチウム化合物、有機ナトリウム化合物、有機マグネシウム化合物等が挙げられ、具体的には、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、n−ヘキシルリチウム、ベンジルリチウム、フェニルリチウム、スチルベンリチウム、ナトリウムナフタレン、ジブチルマグネシウム等が挙げられる。また、不純物との反応を効率よく行う為に、エ−テル類、アミン類、ホスフィン類、サルファイド類等の極性化合物を併用して、有機金属化合物を活性化することも出来る。
重合反応は、単量体又は単量体と炭化水素溶媒の混合物を有機金属化合物で処理した後に行われる。処理方法については、単量体を反応器へ導入する前に予め不純物に相当する量の有機金属化合物と接触混合する方法が一般的である。また、共役ジエン系重合体は、単量体を重合して得られたゴム溶液を脱溶剤した後、固体ゴムとして製品となる。重合に使用する炭化水素溶媒は、共役ジエン系重合体の製造工程で回収し精製した後に再使用することが行われている。しかしながら、溶剤回収工程において、単量体中のアセチレン類、アレン類の不純物が炭化水素溶媒に混入し、精製後もその不純物が完全に除去できないこともある。従って、場合によっては、炭化水素溶媒中のアレン類、アセチレン類も有機金属化合物で処理することが必要である。この接触混合の温度は−10〜50℃の範囲で行われ重合添加率が10%以下であることが好ましい。接触混合温度が−10℃未満では有機金属化合物と不純物の反応が不十分であり、不純物の不活性化も不十分となる。また、接触混合温度が50℃を越えると、重合が行われる以前に、重合転化率が10%を越えてしまい、混合箇所においてゲルが生成し易くなるので好ましくない。また、接触混合時間は5分未満の短時間が好ましい。
これらの方法を単独で、または組み合わせることで、単量体中に含有される不純物による重合途中の活性末端の失活を大幅に減少させることが可能となり、その結果として、工業的に効率よく変性反応を行うことが可能となる。重合反応は連結された2個以上の反応器で連続的に行われ、いずれの反応器においても50〜85℃の重合温度で実施される。重合温度が50℃以下では重合反応が遅く、収率が悪くなり、85℃より高いと後工程で実施される変性反応で充分な変性率が得られず又、充分に高い分子量の共重合体が得られない。連結する反応器の数は好ましくは2基〜3基を使用する。4基以上の場合は経済的に好ましくない。
重合は最終的な重合体濃度が5〜30重量%の濃度範囲で行われ、重合温度は、重合が発熱反応であることを考慮に入れて、モノマ−及び溶媒のフィ−ド温度、モノマ−濃度及び反応器外部からの冷却ないし加熱により制御される。好ましくは50〜85℃、更に好ましくは60〜80℃の範囲で重合は行われる。変性反応は、50℃を超え、好ましくは85℃以下の温度で行われる。
本発明における多官能性変性剤としては好適にはエポキシ基、カルボニル基、カルボン酸エステル基、カルボン酸アミド基、酸無水物基、リン酸エステル基、亜リン酸エステル其、エピチオ基、チオカルボニル基、チオカルボン酸エステル基、ジチオカルボン酸エステル基、チオカルボン酸アミド基、イミノ基、エチレンイミン基、ハロゲン基、アルコキシシラン基、イソシアネート基、チオイソシアネート基、共役ジエン基、アリールビニル基から選択される1種以上の官能基を有する化合物がもちいられる。
なお、官能基のモル数の計算において、エポキシ基、カルボニル基、エピチオ基、チオカルボニル基、イミノ基、エチレンイミン基、ハロゲン基、共役ジエン基、アリールビニル基、アルコキシシラン基の1個当たりのアルコキシ基は1官能として、カルボン酸エステル基、カルボン酸アミド基、酸無水物基、チオカルボン酸エステル基、ジチオカルボン酸エステル基、チオカルボン酸アミド基、イソシアネート基、チオイソシアネート基は2官能として、リン酸エステル基、亜リン酸エステル其は3官能として計算されるべきである。本発明において用いられる多官能性変性剤としては、1分子中の上記の官能基の官能数の和が2以上のものである。好ましくは官能数の和が3以上の多官能性変性剤である。
具体的には、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテルなどの多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ジグリシジル化ビスフェノールAなどの2個以上のフェニル基を有する芳香族化合物のポリグリシジルエーテル、1,4−ジグリシジルベンゼン、1,3,5−トリグリシジルベンゼン、ポリエポキシ化液状ポリブタジエンなどのポリエポキシ化合物、4,4’−ジグリシジル−ジフェニルメチルアミン、4,4’−ジグリシジル−ジベンジルメチルアミンなどのエポキシ基含有3級アミン、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルオルソトルイジン、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジルアミノジフェニルメタン、テトラグリシジル−p−フェニレンジアミン、ジグリシジルアミノメチルシクロヘキサン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン等のジグリシジルアミノ化合物、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、エポキシ変成シリコーン、エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油などのエポキシ基と他の官能基を有する化合物が挙げられる。
また、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、アルキルトリフェノキシシランなどのアルコキシシラン化合物、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリブトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルプロピリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−エチリデン−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)−4,5−ジヒドロイミダゾールなどのイミノ基とアルコキシシラン基を有する化合物が挙げられる。また、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルエタンジイソ シアネート、1,3,5−ベンゼントリイソシアネートなどのイソシアネート化合物が挙げられる。
さらに、例えば、四塩化ケイ素、四臭化ケイ素、四ヨウ化ケイ素、モノメチルトリクロロケイ素、モノエチルトリクロロケイ素、モノブチルトリクロロケイ素、モノヘキシルトリクロロケイ素、モノメチルトリブロモケイ素、ビストリクロロシリルエタンなどのハロゲン化シラン化合物、モノクロロトリメトキシシラン、モノブロモトリメトキシシラン、ジクロロジメトキシシラン、ジブロモジメトキシシラン、トリクロロメトキシシラン、トリブロモメトキシシランなどのアルコキシハロゲン化シラン化合物などが挙げられる。さらに、例えば、四塩化錫、四臭化錫、モノメチルトリクロロ錫、モノエチルトリクロロ錫、モノブチルトリクロロ錫、モノフェニルトリクロロ錫、ビストリクロロスタニルエタンなどのハロゲン化錫化合物、トリクロルフォスフィン、トリブロモフォスフィンなどのポリハロゲン化燐化合物など、さらに、トリスノニルフェニルホスファイト、トリメチルホスファイト、トリエチルホスファイトなどの亜リン酸エステル化合物、トリメチルフォスフェイト、トリエチルフォスフェイトなどのリン酸エステル化合物が挙げられる。
また、例えば、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル、フタル酸ジメチル、イソフタル酸ジメチルなどのカルボン酸エステル化合物、無水ピロメリット酸、スチレン−無水マレイン酸共重合体などの酸無水物基含有化合物、アジピン酸ビスジメチルアミド、ポリメタクリル酸ジメチルアミドなどのアミド基含有化合物、4,4’−ジアセチルベンゾフェノン、3−アセチルプロポキシトリメトキシシランなどのカルボニル基含有化合物、ジビニルベンゼン、ジイソプロペニルベンゼン、ジビニルベンゼンオリゴマーなどのアリールビニル基含有化合物、トリクロロプロパン、トリブロモプロパン、テトラクロロブタン、3−クロロプロポキシトリメトキシシランなどのハロゲン化炭化水素基含有化合物が挙げられる。
これらは、単独でも、複数種を組み合わせてもちいてもよい。さらに好ましい多官能性変性剤としては、4〜6官能のポリエポキシ化合物あるいは合計で4〜6官能のエポキシ基とアルコキシシリル基の両方を有する化合物である。特に好ましくは、1分子中にジグリシジルアミノ基を2個または3個有する化合物である。例えば、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジルアミノジフェニルメタン、テトラグリシジル−p−フェニレンジアミン、ジグリシジルアミノメチルシクロヘキサン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサンなどである。 本発明において、多官能性変性剤の重量平均分子量は2,000以下である。好ましくは1,000以下である。重量平均分子量が大きすぎると本発明の効果が得られない。
これらの多官能変性剤は、好ましくは、ポリマ−の活性末端に対し0.05モルを超え、ポリマ−の活性末端に対し4倍モル以下の量比で反応される。0.05モル以下では本発明の変性成分が20重量%を超えて含有するものになりにくく、一方4倍モルを超えると、未反応の変性剤が増加して、かえって性能を低下させる。
本発明で製造される変性共役ジエン系重合体は、その変性成分の含有量が重合体全体の20重量%を超えることが必要である。好ましくは、40重量%以上であり。更に好ましくは60重量%以上である。変性成分の含有量が少ない場合には、官能基の効果が十分に発現されない。この変性成分の含有量は、変性成分と非変性成分を分離できるクロマトグラフィ−によって測定可能である。このクロマトグラフィ−の方法としては、変性成分を吸着するシリカ等の極性物質を充填剤としたGPCカラムを使用し、非吸着成分の内部標準をもちいて定量する方法、変性の前のポリマ−と変性後ポリマ−のGPCを測定しその形状及び分子量の変化に基づいて変性部分の量を計算する方法等がある。
本発明において、共役ジエン系重合体の活性末端と反応可能な多官能基を有する変性剤を反応させるに際して、アルカリ金属−窒素結合、アルカリ土類金属−窒素結合、アルカリ金属−炭素結合、アルカリ土類金属−炭素結合から選ばれる少なくとも1種の金属結合を有する重量平均分子量2,000以下の低分子化合物がもちいられる。
アルカリ金属−窒素結合またはアルカリ土類金属−窒素結合を有する低分子化合物としては、通常、低分子量2級アミンにアルカリ金属、アルカリ土類金属、有機アルカリ金属化合物、有機アルカリ土類金属化合物から選択される金属類を反応させて得られるものである。具体的には、ジメチルアミノリチウム、ジヘキシルアミノリチウム、ジイソプロピルアミノリチウム、ヘキサメチレンイミノリチウムなどが挙げられる。
アルカリ金属−炭素結合またはアルカリ土類金属−炭素結合を有する低分子化合物としては、前記の有機アルカリ金属化合物開始剤、有機アルカリ土類金属化合物開始剤と同様の化合物が使用可能であり、さらに、それらによって重合された低分子量の重合体も使用可能である。具体的に、低分子量の重合体としては、ポリブタジエニルリチウム、ポリイソプレニルリチウム、ポリスチレニルリチウム、ブタジエン−スチレン共重合体リチウム、イソプレン−スチレン共重合体リチウムが挙げられる。これらのうち、ポリスチレニルリチウム、スチレン含量が40重量%以上のブタジエン−スチレン共重合体リチウム、イソプレン−スチレン共重合体リチウムが好ましい。
特に好適なのは、総炭素数4〜140の炭化水素基または、アルカリ金属−窒素結合に対して不活性な基を有する総炭素数4〜140の炭化水素基が結合したアミノ基又はイミノ基の金属置換化合物が好ましい。これらの重量平均分子量は2,000以下である。好ましくは1,000以下である。重量平均分子量が大きすぎると本発明の効果が得られない。添加量は多官能基を有する化合物に対して官能基のモル数の0.05〜4倍モル、好ましくは0.2〜2倍モルである。0.05倍モル以下では変性による性能への効果が少なく、4倍モルを超えると分子量の高い重合体が得られない。
本発明で製造される変性共役ジエン系重合体の分子量は、ポリスチレン換算による数平均分子量(Mn)が25万以上である。25万未満では充分な強度、耐摩耗性、低転がり抵抗等の良好なタイヤ用組成物が得られない。好ましくは35万以上、更に好ましくは45万以上である。
本発明で製造される変性共役ジエン系重合体は高分子量であり、高粘度であり、製造工程での仕上げ性を改良するため、或いは、各種配合物を配合して組成物とする場合の加工性例えば、充填剤の分散性改良による諸物性の向上のため変性反応後に2.6−ジ−tertブチル−4−メチルフェノール(BHT)、n−オクタデシル−3−(4´−ヒドロキシ−3´.5´−ジ−tert−ブチルフェノール)プロピネート、2−メチル−4.6−ビス〔(オクチルチオ)メチル〕フェノール等公知のゴム用安定剤を添加し、更に伸展油をゴム溶液に添加して、油展変性ゴムとして仕上げるのが良い。伸展油としては、アロマ油、ナフテン油、パラフィン油、さらに、Kautschuk Gummi Kunststoffe52(12)799(1999)に示されるTDAE、MESなどの伸展油が好ましくもちいられ、これらは、IP346(BS20346)の方法によるPCA3重量%以下のオイルである。伸展油の使用量は任意であるが、変性共重合体ゴム100重量部当たり、好ましくは5〜70重量部である。油展後のムーニー粘度は30〜100程度が製造工程上好ましい。油展ムーニー粘度が100を超えると製造工程上、成型他の面で難しくなる。
本発明の変性共役ジエン系重合体はタイヤ用、防振ゴム他工業用品のゴム組成物として好適に用いられる。
タイヤ、防振ゴムなどの自動車部品の加硫ゴム用途に用いられる場合は、補強剤としては、シリカ系無機充填剤が好適にもちいられ、特に一次粒子径が50nm以下である合成ケイ酸が好適である。合成ケイ酸としては、湿式シリカ、乾式シリカが好ましくもちいられる。
補強剤としては、また、カーボンブラックをもちいることができる。カーボンブラックとしては、特に制限されず、例えば、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、グラファイトなどを用いることができる。これらの中でも、特にファーネスブラックが好ましい。
本発明において、本発明の重合体に1〜100重量部のシリカ系粒子、0〜50重量部のカーボンブラックを配合した加硫ゴム組成物が好ましい。その場合に本発明の効果として、特にシリカの分散性がよく、安定して加硫ゴムの性能が優れる。タイヤトレッド用途においては従来以上の低転がり抵抗性と耐ウエットスキッド性のバランスの向上および耐摩耗性の向上、強度の向上等がはかられ、タイヤ用ゴム、防振ゴムなどに好適な組成物となる。
本発明において、本発明の重合体は単独で、または必要に応じて他のゴムと混合して用いられる。他のゴムと混合して用いられる場合、本発明の重合体の割合が過度に少ないと、本発明の改質の効果が十分に発揮されず好ましくない。他のゴムとしては、例えば、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、乳化重合スチレン−ブタジエン共重合ゴム、溶液重合ランダムSBR(結合スチレン5〜50重量%、ブタジエン結合単位部分の1,2−ビニル結合量10〜80%)、高トランスSBR(ブタジエン結合単位部分の1,4−トランス結合量70〜95%)、低シスポリブタジエンゴム、高シスポリブタジエンゴム、高トランスポリブタジエンゴム(ブタジエン結合単位部分の1,4−トランス結合量70〜95%)、スチレン−イソプレン共重合ゴム、ブタジエン−イソプレン共重合体ゴム、溶液重合ランダムスチレン−ブタジエン−イソプレン共重合ゴム、乳化重合ランダムスチレン−ブタジエン−イソプレン共重合ゴム、乳化重合スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、高ビニルSBR−低ビニルSBRブロック共合ゴム、およびポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンブロック共重合体などのようなブロック共重合体等が挙げられる。これらは、要求特性に応じて適宜選択できる。
ゴム成分として本発明の重合体と他のゴムがもちいられる場合における各成分の割合は、重量比で、通常10〜95:90〜5、好ましくは20〜90:80〜10、より好ましくは30〜80:70〜20の範囲である。
ゴム配合剤としては、例えば、さらに補強剤、加硫剤、加硫 促進剤、加硫助剤、オイルなどを用いることができる。
加硫剤としては、特に限定はないが、例えば、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などのような硫黄、一塩化硫黄、二塩化硫黄などのようなハロゲン化硫黄、ジクミルパーオキシド、ジターシャリブチルパーオキシドなどのような有機過酸化物などが挙げられる。これらの中でも、硫黄が好ましく、粉末硫黄が特に好ましい。
加硫剤の配合割合は、ゴム成分100重量部に対して、 通常0.1〜15重量部、好ましくは0.3〜10重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量部の範囲である。
加硫促進剤としては、スルフェンアミド系、チオウレア系、チアゾール系、ジチオカルバミン酸系、キサントゲン酸系加硫促進剤などが挙げられる。加硫促進剤の配合割合は、ゴム成分100重量部に対して、通常0.1〜15重量部、好ましくは0.3〜10重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量部の範囲である。加硫助剤としては、特に制限はないが、例えばステアリン酸や酸化亜鉛などを用いることができる。
オイルとしては、例えば、アロマ系、ナフテン系、パラフィン系、シリコーン系などの伸展油が用途に応じて選択される。伸展油の使用量は、ゴム成分100重量部あたり、通常1〜150重量部、好ましくは2〜100重量部、更に好ましくは3〜60重量部の範囲である。オイルの使用量がこの範囲にある時には、補強剤の分散効果、引張強度、耐摩耗性、耐熱性等が高値にバランスされる。
本発明のゴムをもちいる組成物は、上記成分以外に、常法に従って、炭酸カルシウム、タルク等のような充填剤、アミン系やフェノール系の老化防止剤、オゾン劣化防止剤、シランカップリング剤、ジエチレングリコールなどの活性剤、加工助剤、粘着付与剤、ワックス等のその他の配合剤をそれぞれ必要量含有することができる。
本発明の変性共役ジエン系重合体をもちいる組成物は、上記各成分を公知のゴム用混練機械、例えばロール、バンバリーミキサー等を用いて混合することによって製造される。本発明の変性共役ジエン系重合体は、必要に応じ種々の添加剤、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、クレ−、タルク、ガラスビ−ズ、ガラス繊維などの無機充填剤、カ−ボンブラックなどの有機補強剤などを適当量混合して組成物とすることができ、強度特性、低転がり抵抗性と耐ウエットスキッド性、耐摩耗性の優れたゴム組成物が提供される。
以下、実施例、比較例により本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
なお試料の分析は以下に示す方法によっておこなった。
(1)結合スチレン量
試料をクロロホルム溶液とし、スチレンのフェニル基によるUV254nmの吸収により結合スチレン量(wt%)を測定した。
(2)ブタジエン部分のミクロ構造
試料を二硫化炭素溶液とし、溶液セルを用いて赤外線スペクトルを600〜1000cm−1の範囲で測定して所定の吸光度よりハンプトンの方法の計算式に従いブタジエン部分のミクロ構造を求めた。
(3)ムーニー粘度
JIS K 6300によって100℃、予熱1分で4分後の粘度を測定。
(4)分子量及び分子量分布
ポリスチレン系ゲルを充填剤としたカラム3本連結して用いたGPCを使用してクロマトグラムを測定し、標準ポリスチレン使用して検量線により分子量及び分子量分布を計算。溶媒はテトラヒドロフランを使用した。
(5)変性率
シリカ系ゲルを充填剤としたGPCカラムに、変性した成分が吸着する特性を応用し、試料及び低分子量内部標準ポリスチレンを含む試料溶液に関して、上記5のポリスチレン系ゲル(昭和電工製:Shodex)のGPCと、シリカ系カラムGPC(デュポン社製Zorbax)の両クロマトグラムを測定し、それらの差分よりシリカカラムへの吸着量を測定し変性率を求めた。
実験にさきだち、表1に示される各種不純物を含有するブタジエン、スチレンを調整した。
[実施例1]
内容積10リットルで、底部に入り口、頂部に出口を有し、攪拌機及び温度調整用のジャケットを有する重合反応器を2基連結し、2基目反応器出口下流にスタテックミキサーを2基連結した。表1に示されるブタジエン(B1)を16.38g/分、スチレン(S1)を8.82g/分、n−ヘキサンを132.3g/分で混合し、この混合溶液を活性アルミナを充填した脱水用カラムを経由し、更に不純物を除去するために、反応器に入る直前で0.00378g/分(0.0591mmol)の速度でn−ブチルリチウムとスタテックミキサ−で混合した後、1基目反応器の底部に連続的に供給し、更に、極性物質として2,2ビス(2−オキソラニル)プロパンを0.015g/分の速度で、重合開始剤としてn−ブチルリチウムを0.00504g/分(0.0788mmol)の速度で反応器底部へ供給し、反応器内温度を73℃に保持した。
1基目反応器頂部より重合体溶液を連続的に抜き出し、2基目反応器の底部に連続的に供給し75℃で反応を継続し、更に2基目反応器の頂部より,最初のスタテックミキサーへ供給した。スタテックミキサー内の温度は73℃に保持した。スタテックミキサー中に連続的に流れる共重合体溶液にリチウムジイソプロピルアミドを0.0788mmol/分の速度で添加、スタテックミキサー内で混合した。次いで2番目のスタテックミキサーで更に4官能ポリエポキシ化合物であるテトラグリシジル−1、3−ビスアミノメチルシクロヘキサンを0.0394mmol/分の速度で添加し、変性反応を実施した。
この変性重合体溶液に酸化防止剤(BHT)を0.05g/分(n−ヘキサン溶液)で連続的に添加し、変性反応を終了させ、更にこの共重合体溶液にアロマチック油(ジャパンエナジー(株)製X−140)を重合体100重量部あたり37.5重量部添加し、油展共重合体Aを得た。得られた油展共重合体のムーニー粘度は68であった。数平均分子量(Mn)は48万であり、Mw/Mnは1.85であった。油展前の変性共重合体の結合スチレン量は35重量%でブタジエン中のビニル結合量は39%であり変性率は77%であった。
なお、2基目反応器出口での収率は100%であった。高分子量、即ちムーニー粘度の高いものをあらかじめ油展することは、得られた共重合体の製造を容易にするため、或いは、その後の加工において、充填剤との混合性等の加工性向上や充填剤の分散向上による性能の向上に効果があり、従来からゴム工業界ではひろく、応用されている。得られた変性共重合体の分析値は表2に示した。
[実施例2〜9]
2,2ビス(2−オキソラニル)プロパンの量、重合開始剤としてのn−ブチルリチウム量、リチウムジイソプロピルアミド量、テトラグリシジル−1、3−ビスアミノメチルシクロヘキサン量、ブタジエンの種類、及び重合温度、変性温度を表2に示す条件で実施した以外は実施例1と同一の方法で重合、変性を実施した。得られた変性共重合体(B〜I)の分析値は表2に示した。
[実施例10〜11]
多官能変性剤及び、窒素−金属結合を有する化合物を変えた以外は実施例1と同じ方法で変性共重合体(A−2,A−3)を得た。分析値は表2に示した。
[比較例1]
内容積10リットルで、底部に入り口、頂部に出口を有し、攪拌機及び温度調整用のジャケットを有する反応器とその反応器出口下流にスタテックミキサーを1基連結した。表1に示されるブタジエン(B1)を16.38g/分、スチレン(S1)を8.82g/分、n−ヘキサンを132.3g/分で混合し、この混合溶液を活性アルミナを充填した脱水用カラムを経由し、更に不純物を除去するために、反応器に入る直前で0.0038g/分(0.0591mmol)の速度でn−ブチルリチウムとスタテックミキサ−で混合した後、反応器の底部に連続的に供給し、更に、極性物質として2,2ビス(2−オキソラニル)プロパンを0.024g/分の速度で、重合開始剤としてn−ブチルリチウムを0.0063g/分(0.0984mmol)の速度で反応器底部へ供給し、反応器内温度を87℃に保持した。反応器頂部より重合体溶液を連続的に抜き出し、スタテックミキサーへ供給した。
スタテックミキサー内の温度は85℃に保持した。スタテックミキサー中に連続的に流れる共重合体溶液に4官能ポリエポキシ化合物であるテトラグリシジル−1、3−ビスアミノメチルシクロヘキサンを0.0492mmol/分の速度で添加し、変性反応を実施した。この変性重合体溶液に酸化防止剤(BHT)を0.05g/分(n−ヘキサン溶液)で連続的に添加し、変性反応を終了させ、更にこの共重合体溶液にアロマチック油(ジャパンエナジー(株)製X−140)を重合体100重量部あたり37.5重量部添加し、油展共重合体(J)を得た。得られた油展共重合体のムーニー粘度は72であった。数平均分子量(Mn)は43万であり、Mw/Mnは2.2であった。油展前の変性共重合体の結合スチレン量は35重量%でブタジエン中のビニル結合量は39%であり変性率は70%であった。
[比較例2〜4]
2,2ビス(2−オキソラニル)プロパンの量、重合開始剤としてのn−ブチルリチウム量、テトラグリシジル−1、3−ビスアミノメチルシクロヘキサン量、重合温度、変性温度を表3に示す条件で実施した以外は比較例1と同一の方法で重合、変性を実施した。得られた変性共重合体(K〜M)の分析値は表3に示した。
[比較例5]
内容積10リットルで、底部に入り口、頂部に出口を有し、攪拌機及び温度調整用のジャケットを有する反応器2基連結し、2基目反応器出口下流にスタテックミキサーを1基連結した。表1に示されるブタジエン(B3)を16.38g/分、スチレン(S1)を8.82g/分、n−ヘキサンを132.3g/分で混合し、この混合溶液を活性アルミナを充填した脱水用カラムを経由し、更に不純物を除去するために、反応器に入る直前で0.00378g/分(0.0591mmol)の速度でn−ブチルリチウムとスタテックミキサ−で混合した後、1基目反応器の底部に連続的に供給し、更に、極性物質として2,2ビス(2−オキソラニル)プロパンを0.015g/分の速度で、重合開始剤としてn−ブチルリチウムを0.00504g/分(0.0788mmol)の速度で反応器底部へ供給し、反応器内温度を73℃に保持した。1基目反応器頂部より重合体溶液を連続的に抜き出し、2基目反応器の底部に連続的に供給し75℃で反応を継続し、更に2基目反応器の頂部よりスタテックミキサーへ供給した。スタテックミキサー内の温度は73℃に保持した。
スタテックミキサー中に連続的に流れる共重合体溶液に4官能ポリエポキシ化合物であるテトラグリシジル−1、3−ビスアミノメチルシクロヘキサンを0.0394mmol/分の速度で添加し、変性反応を実施した。この変性重合体溶液に酸化防止剤(BHT)を0.05g/分(n−ヘキサン溶液)で連続的に添加し、変性反応を終了させ、更にこの共重合体溶液にアロマチック油(ジャパンエナジー(株)製X−140)を重合体100重量部あたり37.5重量部添加し、油展共重合体(N)を得た。得られた油展共重合体のムーニー粘度は85であった。数平均分子量(Mn)は48万であり、Mw/Mnは2.40であった。油展前の変性共重合体の結合スチレン量は34.8重量%でブタジエン中のビニル結合量は40%であり変性率は50%であった。2基目反応器出口での収率は99%であった。得られた変性共重合体の分析値は表3に示した。
[比較例6〜11]
不純物を除去するためのn−ブチルリチウム量、2,2ビス(2−オキソラニル)プロパンの量、重合開始剤としてのn−ブチルリチウム量、テトラグリシジル−1、3−ビスアミノメチルシクロヘキサン量、ブタジエンの種類、及び重合温度、変性温度を表3に示す条件で実施した以外は比較例5と同一の方法で重合、変性を実施した。得られた変性共重合体(O〜T)の分析値は表3に示した。
[参考例]
表2及び表3に示す試料を原料ゴムとして、表4に示す配合を用い下記の混練方法でゴム配合物を得た。
[混練方法]
外部循環水による温度制御装置を付属したバンバリー型密閉混練機(内容量1.7リットル)を使用し、第一段の混練として、充填率65%、ロ−タ−回転数66/77rpmの条件で、原料ゴム、充填材(シリカおよびカ−ボンブラック)、有機シランカップリング剤、アロマチックオイル、亜鉛華、ステアリン酸を混練した。ついで、第二段の混練として、上記で得た配合物を室温まで冷却後、老化防止剤を加え、シリカの分散を向上させるため再度混練した。この場合も、混合機の温度により排出温度を調整した。
冷却後、第三段の混練として、70℃に設定したオ−プンロ−ルにて、硫黄、加硫促進剤を混練した。これを成型し、160℃で所定時間、加硫プレスにて加硫し、以下のタイヤ性能を示す物性の性能を測定した。その結果を表6に示す。
1)バウンドラバ−量:第2段混練終了後サンプリングした組成物0.2gを約1mm角に裁断してハリスかご(100メッシュ金網製)へ入れ重量測定。トルエン中に24時間浸漬後、重量を測定し、非溶解成分の量から、充填剤に結合したゴムの量を計算してバウンドラバ−量とした。
2)配合物ム−ニ−粘度:ム−ニ−粘度計を使用し、JIS K 6300により、130℃で、予熱1分、2回転4分後の粘度を測定。
3)引張強度:JIS K 6251の引張試験法により測定。
4)省燃費特性:50℃におけるTanδで試験。レオメトリックス社製 アレス粘弾性試験装置にて、ねじり方式により、周波数10Hz、歪み3%、50℃で測定。数字が小さい方が省燃費性能良好。
5)ウェットスキッド抵抗性能:0℃におけるTanδで試験。レオメトリック 社製アレス粘弾性試験装置にて、ねじり方式により、周波数10Hz、歪み3%、0℃で測定。数字が大きい方がウェットスキッド抵抗性能良好。
6)摩耗量
耐摩耗性はアクロン摩耗試験機を使用し、荷重6ポンド、1000回転の摩耗量を測定し、指数化した。指数の大きい方が優れる。
表2、表3から明らかなように、特定量のアレン類、アセチレン類を含む単量体を有機金属化合物で処理し、2基以上の連結された重合反応器で特定の温度で重合、特定の変性をすることにより、高収率で製造でき、高い変性率と更には高い分子量を有する変性共役ジエン系重合体が得られることがわかる。また、表5から明らかなように、本発明の製造方法で製造された変性共役ジエン系重合体を使用した加硫ゴム組成物は、同じシリカを含む配合において、本発明外の比較例で製造された変性ジエン系重合体組成物に比較して、良好な省燃費性を有し、ウェッとスキッド性とのバランスに優れ、強度、耐摩耗性に優れ、強度、耐磨耗性に優れることがわかる。
Figure 0004895521
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本発明の変性共役ジエン系重合体はタイヤ用、防振ゴム他工業用品のゴム組成物として好適に用いられる。
本発明による変性共役ジエン系重合体の性能バランスを示す該略図である。 本発明による変性共役ジエン系重合体の性能バランスを示すがウ略図である。

Claims (3)

  1. 炭化水素溶媒中、有機リチウム化合物を開始剤として共役ジエン系単量体重合、または
    共役ジエン系単量体と芳香族ビニル化合物とを共重合させた後に、得られた共役ジエン系
    重合体の活性末端と反応可能な官能基を有する多官能変性剤と反応させて、変性成分が2
    0重量%以上であり、分子量(Mn:数平均分子量)が25万以上の変性共役ジエン系重
    合体を製造する方法であって、
    (1)不純物であるアセチレン類及びアレン類の全量が、全単量体に対して200ppm
    未満である単量体を用いて、
    (2)単量体又は単量体と炭化水素溶媒を有機金属化合物で処理した後、重合反応器に供
    給し、
    (3)連結された2基以上の重合反応器を使用して連続的に重合し、
    (4)50〜85℃の温度範囲で重合を行い、
    (5)共役ジエン系重合体の活性末端と反応可能な多官能基を有する変性剤を反応させる
    に際して、アルカリ金属−窒素結合、アルカリ土類金属−窒素結合、アルカリ金属−炭素
    結合、アルカリ土類金属−炭素結合から選ばれる少なくとも1種の金属との結合を有する
    重量平均分子量2,000以下の低分子化合物を多官能基を有する化合物に対して官能基
    のモル数の0.05〜4倍モルを反応させることを特徴とする変性共役ジエン系重合体の
    製造方法。
  2. 多官能性変性剤が、エポキシ基、カルボニル基、カルボン酸エステル基、カルボン酸ア
    ミド基、酸無水物基、リン酸エステル基、亜リン酸エステル其、エピチオ基、チオカルボ
    ニル基、チオカルボン酸エステル基、ジチオカルボン酸エステル基、チオカルボン酸アミ
    ド基、イミノ基、エチレンイミン基、ハロゲン基、アルコキシシラン基、イソシアネート
    基、チオイソシアネート基、共役ジエン基およびアリールビニル基から選択される1種以
    上の官能基を有する化合物である請求項1に記載の製造方法。
  3. 変性剤が、アミノ基含有のグリシジル化合物である請求項1に記載の変性共役ジエン系
    重合体の製造方法。
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