JP6659224B2 - 共役ジエン重合体の製造方法 - Google Patents

共役ジエン重合体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、共役ジエン重合体の製造方法に関する。
溶液重合で得られる共役ジエンの重合体の製造工程においては、一般に重合後に得られる共役ジエン重合体と溶剤の混合物を大量のスチームと接触させて溶剤を蒸発させる工程が含まれている。この工程では、大量のスチームを消費するため多大なエネルギーを要するとともに、ポリマーに残存する水分除去に必要な工程が多く、そこでのエネルギー消費量が多いこと、最終製品に残存する水分が運搬中に容器に結露するなどの課題があった。そこで、共役ジエン重合体と溶剤の混合物にスチームを直接接触させることなく、二軸押し出し機やニーダーなどのスクリュー型の装置を用いてスクリューで混合物を搬送しつつ加熱し、溶剤を脱揮する方法が提案されている。例えば特許文献1には、ポリマー溶液から溶剤を脱揮する装置及び方法が開示されている。
特開2001−146503号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、脱揮装置内での滞留時間が長いことで排出品の温度が高くなり、ゲルの発生が懸念されるという問題がある。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、共役ジエン重合体と溶剤との混合物を、所定の要件を満たす脱揮装置を用いて溶剤を揮発させることにより、ゲルの生成及び共役ジエン重合体中の残揮発分量を少なくすることができることを見出した。
本発明は以下の通りである。
1. 共役ジエン重合体と溶剤との混合物を製造する工程Iと、
回転するスクリューを有する脱揮装置を用いて、前記混合物を加熱しながら該脱揮装置
内を搬送し、溶剤を脱揮する工程IIとを有し、
前記工程IIにおいて、前記脱揮装置内のスクリューのL/D(Lはスクリューの長手
方向の長さを表し、Dはスクリューの径を表す)が20未満であり、前記スクリュー内にスペーサーパドル及び/又は戻しパドルを備え、かつ、前記脱揮装置内に圧力が異なる気相部を2つ以上形成することを特徴とする、共役ジエン重合体の製造方法。
2. 前記脱揮装置が2つ以上のベント口を有し、該ベント口が、それぞれ独立して、圧力を制御する機構を有することを特徴とする、上記1に記載の共役ジエン重合体の製造方法。
3. 前記スクリュー内にスペーサーパドルを備えることを特徴とする、上記1又は2に記載の共役ジエン重合体の製造方法。
4. 前記スクリュー内に戻しパドルを備えることを特徴とする、上記1〜3のいずれかに記載の共役ジエン重合体の製造方法。
5. 前記脱揮装置が、スペーサーパドルの上流側に戻しパドルを有し、
前記脱揮装置内のスクリューの長手方向全長(L)に対する前記戻しパドルがスクリュー軸上の長手方向に占める長さ(La)の比率(La/L)が0.06〜0.2の範囲であることを特徴とする、上記3又は4に記載の共役ジエン重合体の製造方法。
6. 前記工程IIにおいて形成される少なくとも1か所の気相部の圧力が大気圧未満であり、かつ、
最も高い圧力の気相部と最も低い圧力の気相部の圧力差が110Torr以上であることを特徴とする、上記1〜5のいずれかに記載の共役ジエン重合体の製造方法。
7. 前記工程Iにおいて製造される混合物中の共役ジエン重合体濃度が5〜95質量%であることを特徴とする、上記1〜6のいずれかに記載の共役ジエン重合体の製造方法。
8. 回転するスクリューを有し、
L/D(Lはスクリューの長手方向の長さを表し、Dはスクリューの径を表す)が20
未満であり、前記スクリュー内にスペーサーパドル及び/又は戻しパドルを備え、かつ、
圧力が異なる気相部を2つ以上形成することができることを特徴とする、脱揮装置。
9. 前記スクリュー上にスペーサーパドルを備えることを特徴とする、上記8に記載の脱揮装置。
10. 前記スクリュー上に戻しパドルを備えることを特徴とする、上記8又は9に記載の脱揮装置。
11. 前記スクリュー上のスペーサーパドルの上流側に戻しパドルを備えることを特徴とする、上記8〜10のいずれかに記載の脱揮装置。
本発明によれば、ゲルの発生及び残揮発分量が少ない共役ジエン重合体を製造することができる。
本実施形態の脱揮装置の一態様を示す縦断面図である。 本実施形態の脱揮装置の一態様を示す横断面図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではなく、その要旨の範囲内で種々に変形して実施することができる。
本実施形態の共役ジエン重合体の製造方法は、共役ジエン重合体と溶剤の混合物を製造する工程Iと、回転するスクリューを有する脱揮装置を用いて、前記混合物を加熱しながら搬送し、溶剤を脱揮する工程IIを順に含み、前記脱揮装置内のスクリューのL/D(Lはスクリューの長手方向の長さを表し、Dはスクリューの径を表す)が30未満であり、前記脱揮装置内に圧力が異なる気相部が2つ以上形成される。各工程について、以下説明する。
<工程I>
本実施形態の工程Iにおいては、共役ジエン重合体と溶剤との混合物を製造する。なお、本明細書においては、共役ジエン重合体と溶剤との混合物のことを単に「混合物」と記載することがある。
<共役ジエン重合体>
共役ジエン重合体と溶剤との混合物は、例えば、溶剤中で共役ジエン化合物を含む化合物を重合することによって得ることができる。
共役ジエン重合体の原料となる共役ジエン化合物は、重合可能な共役ジエン化合物であれば特に限定されず、例えば1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、3−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘプタジエン、1,3−ヘキサジエン等が挙げられる。これらの中でも、工業的入手の容易性の観点から、1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。これらは1種のみを単独で用いても2種以上を併用してもよい。
共役ジエン化合物中に、アレン類、アセチレン類等が不純物として含有されていると、重合体末端の変性反応を阻害するおそれがある。そのため、これらの不純物の含有量濃度(質量)の合計は、300ppm以下であることが好ましく、200ppm以下であることがより好ましく、100ppm以下であることが更に好ましい場合がある。
アレン類としては、例えばプロパジエン、1,2−ブタジエン等が挙げられる。アセチレン類としては、例えばエチルアセチレン、ビニルアセチレン等が挙げられる。
共役ジエン重合体は、上記共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物の共重合体であってもよい。芳香族ビニル化合物は共役ジエン化合物と共重合可能な単量体であればよく、特に限定されないが、例えばスチレン、m又はp−メチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルキシレン、ビニルナフタレン、ジフェニルエチレン、ジビニルベンゼン等が挙げられる。これらの中でも工業的入手の容易さの観点から、スチレンが好ましい。これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
共役ジエン重合体が共重合体である場合、ランダム共重合体であってもブロック共重合体であってもよい。
ランダム共重合体としては、例えばブタジエン−イソプレンランダム共重合体、ブタジエン−スチレンランダム共重合体、イソプレン−スチレンランダム共重合体、ブタジエン−イソプレン−スチレンランダム共重合体等が挙げられる。共重合体中の各単量体の組成分布は特に限定されないが、例えば統計的なランダムな組成に近い完全ランダム共重合体、組成分布に勾配があるテーパー(勾配)ランダム共重合体等が挙げられる。共役ジエンの結合様式、すなわち1,4−結合や1,2−結合等の組成は、分子鎖によって均一であってもよいし、異なっていてもよい。
ブロック共重合体としては、例えばブロックが2個からなる2型ブロック共重合体、3個からなる3型ブロック共重合体、4個からなる4型ブロック共重合体等が挙げられる。ここでスチレン等の芳香族ビニル化合物からなるブロックをSで表し、ブタジエンやイソプレン等の共役ジエン化合物からなるブロック及び/又は芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物と共重合体からなるブロックをBで表すと、S−B2型ブロック共重合体、S−B−S3型ブロック共重合体、S−B−S−B4型ブロック共重合体等で表される。
上式において、各ブロックの境界は必ずしも明瞭に区別される必要はない。例えばブロックBが芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物との共重合体の場合、ブロックB中の芳香族ビニル化合物は均一に分布していても、又はテーパー状に分布していてもよい。また、ブロックBに、芳香族ビニル化合物が均一に分布している部分及び/又はテーパー状に分布している部分がそれぞれ複数個共存していてもよい。さらには、ブロックBに、芳香族ビニル化合物含有量が異なるセグメントが複数個共存していてもよい。共重合体中にブロックS、ブロックBがそれぞれ複数存在する場合、それらの分子量や組成等の構造は同一でもよいし、異なっていてもよい。
共役ジエン化合物を重合、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とを重合する際の開始剤はアニオン重合開始剤であれば特に制限されないが、安定性や取扱い性の観点からアルミニウム、マグネシウム、リチウム、ナトリウム、カリウム等の金属のアルキル化合物が好ましく、中でも重合効率の観点から有機リチウムが特に好ましい。重合開始剤として用いる有機リチウムとしては、低分子化合物又は可溶化したオリゴマーの有機リチウムが挙げられ、また、有機基とリチウムの結合様式においては、炭素−リチウム結合を含む化合物、窒素−リチウム結合を含む化合物、錫−リチウム結合を含む化合物等が挙げられる。
炭素−リチウム結合を有する有機リチウムとしては、例えばn−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、n−ヘキシルリチウム、ベンジルリチウム、フェニルリチウム、スチルベンリチウム等が挙げられる。
窒素−リチウム結合を含む有機リチウムとしては、例えばリチウムジメチルアミド、リチウムジエチルアミド、リチウムジプロピルアミド、リチウムジ−n−ヘキシルアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチレンイミド、リチウムピロリジド、リチウムピペリジド、リチウムヘプタメチレンイミド、リチウムモルホリド等が挙げられる。
有機リチウムとしては、上記のモノ有機リチウムだけでなく、多官能有機リチウムを使用して、又は、モノ有機リチウムと多官能有機リチウムを併用して重合させることもできる。
多官能有機リチウムとしては、例えば1,4−ジリチオブタン、sec−ブチルリチウムとジイソプロペニルベンゼンの反応物、1,3,5−トリリチオベンゼン、n−ブチルリチウムと1,3−ブタジエン及びジビニルベンゼンの反応物、n−ブチルリチウムとポリアセチレン化合物の反応物等が挙げられる。さらに、米国特許第5,708,092号明細書、英国特許第2,241,239号明細書、米国特許第5,527,753号明細書等に開示されている有機リチウムも使用することもできる。有機リチウムとしては、工業的入手の容易さ及び重合反応のコントロールの容易さの観点から、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムが好ましい。
有機リチウムは1種を単独で用いても2種以上の混合物として用いてもよい。
実際に有機リチウムを重合剤として用いる場合は、取扱い性及び重合溶液への分散性を良くするために、炭化水素溶剤に希釈して溶液にしたものが用いられる。炭化水素溶剤の具体例としては、C4〜C8の炭化水素溶剤やトルエン、キシレン等が挙げられ、環式でも良く、不飽和結合や分岐構造を含んでいてもよい。沸点や蒸気圧が製造工程上取り扱いやすいことからC5,C6が好ましく、具体的にはペンタン、ノルマルヘキサン、シクロヘキサンが好ましく用いられる。
有機リチウムを上記炭化水素溶剤に希釈した時の濃度は、重合開始効率とモノマーとの均一混合性の観点から0.01〜1wt%の範囲であることが好ましく、特に好ましくは0.1wt%〜0.8wt%である。
共役ジエン化合物の重合反応は、溶媒中で行うことが好ましい。溶媒としては、例えば飽和炭化水素、芳香族炭化水素等の炭化水素系溶媒が挙げられる。具体的には、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の非環式脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;及びこれらのうち2種以上の混合物からなる炭化水素等が挙げられる。
重合反応に供する前に、共役ジエン化合物中の不純物であるアレン類やアセチレン類を有機金属化合物で処理すると、高濃度の活性末端を有する重合体が得られる傾向にある。したがって、重合反応後に変性反応を行う場合等には高い変性率が達成される傾向にあるため、該処理を行うことが好ましい。
共役ジエン化合物の重合反応においては、極性化合物を添加してもよい。極性化合物は、芳香族ビニル化合物を共役ジエン化合物とランダムに共重合させるために用いることができ、共役ジエン部のミクロ構造を制御するためのビニル化剤としても用いることができる。また、極性化合物を用いると重合速度の改善等にも効果がある。
極性化合物としては、特に限定されず、例えばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジメトキシベンゼン、2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパン等のエーテル類;テトラメチルエチレンジアミン、ジピペリジノエタン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、キヌクリジン等の第3級アミン化合物;カリウム−t−アミラート、カリウム−t−ブチラート、ナトリウム−t−ブチラート、ナトリウムアミラート等のアルカリ金属アルコキシド化合物;トリフェニルホスフィン等のホスフィン化合物等を用いることができる。これらの極性化合物は、それぞれ単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
極性化合物の使用量は、特に限定されず、目的等に応じて選択することができる。通常、重合開始剤1モルに対して0.01〜100モルであることが好ましい。このような極性化合物(ビニル化剤)は重合体共役ジエン部分のミクロ構造の調節剤として、所望のビニル結合量に応じて、適量用いることができる。
多くの極性化合物は、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物との共重合において有効なランダム化効果を有し、芳香族ビニル化合物の分布の調整剤及びスチレンブロック量の調整剤として用いることができる。共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とをランダム化する方法としては、例えば特開昭59−140211号公報に記載されているような、共重合の途中に1,3−ブタジエンの一部を断続的に添加する方法を用いてもよい。
重合温度は重合が進行する温度であれば、特に限定されないが、生産性の観点から、0℃以上であることが好ましく、重合中の失活を抑制する観点から、120℃以下であることが好ましい。また、共役ジエン系重合体のコールドフローを防止する観点から、分岐をコントロールするためのジビニルベンゼン等の多官能芳香族ビニル化合物を用いてもよい。
加硫物性の観点からは、本実施形態で用いる共役ジエン重合体が、グリシジル基又はアルコキシシリル基のいずれかの官能基を有する化合物等の変性剤で変性されていることが好ましい。上述のような方法で共役ジエン重合体を得た後、共役ジエン重合体の活性末端にグリシジル基やアルコキシシリル基を有する化合物を反応させることで、共役ジエンを変性することができる。
グリシジル基を有する化合物として、ジグリシジルアミノ基を有する多官能化合物が好ましい。また、ジグリシジルアミノ基を有する多官能化合物の分子内のエポキシ基の数は2個以上であり、好ましくは3個以上、より好ましくは4個以上である。
グリシジル基を有する化合物の具体例としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、4,4'−ジグリシジル−ビスフェノールA等の2個以上のフェノール基を有する芳香族化合物のポリグリシジルエーテル、1,4−ジグリシジルベンゼン、1,3,5−トリグリシジルベンゼン、ポリエポキシ化液状ポリブタジエン等のポリエポキシ化合物、4,4'−ジグリシジル−ジフェニルメチルアミン、4,4'−ジグリシジル−ジベンジルメチルアミン等のエポキシ基含有3級アミン、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルオルソトルイジン、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジルアミノジフェニルメタン、テトラグリシジル−p−フェニレンジアミン、ジグリシジルアミノメチルシクロヘキサン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン等のジグリシジルアミノ化合物が挙げられる。
また、グリシジル基を有する化合物として、好ましくは、分子中に2個以上のグリシジル基及び1個以上の窒素含有基を持つ多官能化合物が用いられる。加硫物性の観点から、例えば、次の一般式(1)で表される多官能化合物が好ましい。
式(1)中、R1及びR2は、それぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキレン基、又は、エーテル基及び3級アミン基からなる群より選ばれる少なくとも一種の官能基を有する炭素数1〜10アルキレン基を表し、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜20のアルキル基、又はエーテル基及び3級アミン基からなる群から選ばれる少なくとも一種の官能基を有する炭素数1〜20のアルキル基を表し、R5は炭素数1〜20のアルキル基又は、エーテル基、3級アミン基、エポキシ基、カルボニル基及びハロゲンからなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する炭素数1〜20のアルキル基を表し、nは1〜6の整数である。R1〜R4が複数存在する場合は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
アルコキシシリル基を有する化合物(変性剤)としては、例えばジメトキシジメチルシラン、ジエトキシジエチルシラン、トリフェノキシビニルシラン、トリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、トリ(2−メチルブトキシ)エチルシラン、トリ(2−メチルブトキシ)ビニルシラン、トリフェノキシフェニルシラン、テトラフェノキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)シラン、フェノキシジビニルクロロシラン、メトキシジエチルクロロシラン、ジフェノキシメチルクロロシラン、ジフェノキシフェニルヨードシラン、ジエトキシメチルクロロシラン、ジメトキシエチルクロロシラン、トリエトキシクロロシラン、トリフェノキシクロロシラン、トリス(2−エチルヘキシルオキシ)クロロシラン、フェノキシメチルジクロロシラン、メトキシエチルジクロロシラン、エトキシメチルジクロロシラン、フェノキシフェニルジヨードシラン、フェノキシジクロロシラン、ジメトキシジクロロシラン、及びビス(2−メチルブトキシ)ジブロモシラン等が挙げられる。
アルコキシシリル基を有する化合物の中でも、加硫物性の観点からは、分子内にN原子と複数個のアルコキシシリル基を有する一般式(2)で表される変性剤が好ましい。
式(2)中、R1、R2は、各々独立して、炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基であり、R3、R4は、それぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキル基であり、R5は炭素数1〜6のアルキレン基であって、窒素原子とケイ素原子ともに環構造をなし、R6は炭素数1〜20のアルキレン基、活性水素を持たないヘテロ原子で置換されている炭素数1〜20のアルキレン基、又は有機置換シリル基であり、mは、1又は2の整数であり、nは、2又は3の整数である。R1〜R4が複数存在する場合はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
一般式(2)で表される変性剤としては、例えば2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(3−トリエトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−(4−トリメトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロヘキサン、2,2−ジメトキシ−1−(5−トリメトキシシリルペンチル)−1−アザ−2−シラシクロヘプタン、2,2−ジメトキシ−1−(3−ジメトキシメチルシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(3−ジエトキシエチルシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ,2−メチル−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ,2−エチル−1−(3−トリエトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ,2−メチル−1−(3−ジメトキシメチルシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ,2−エチル−1−(3−ジエトキシエチルシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン等が挙げられる。これらの中でも、変性剤の官能基とシリカ等の無機充填剤との反応性及び相互作用性の観点及び、加工性の観点から、mが2、nが3であるものが好ましい。具体的には、2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(3−トリエトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタンが好ましい。
重合反応の終了後、反応溶液に、必要に応じて、失活剤、中和剤等を添加してもよい。失活剤としては、特に限定されず、例えば水、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール等が挙げられる。中和剤としては、特に限定されず、例えばステアリン酸、オレイン酸、バーサチック酸等のカルボン酸、無機酸の水溶液、炭酸ガス等が挙げられる。
さらに、重合後のゲル生成を防止する観点や、加工時の安定性を向上させる観点から、得られた共役ジエン重合体に対して、ゴム用安定剤を添加することが好ましい。ゴム用安定剤は、特に限定されず、公知のものを用いることができるが、例えば2,6−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェノール)プロピネート、2−メチル−4,6−ビス[(オクチルチオ)メチル]フェノール等の酸化防止剤が好ましい。
共役ジエン重合体の重量平均分子量(Mw)は、加工性や物性を考慮して10万以上200万以下が好ましく、20万以上180万以下がより好ましく、30万以上150万以下がさらに好ましい。
共役ジエン重合体の分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは1.01以上6.0以下であり、より好ましくは1.05以上5.0以下であり、さらに好ましくは1.07以上4.0以下である。分子量分布が6.0以下であることにより、低ヒステリシスロス性が良好な傾向にある。また、分子量分布が1.01以上であることにより、シリカ配合物の混合性及び加工性が良好となる。なお、分子量分布とは、数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)である。また、重量平均分子量及び数平均分子量は、標準ポリスチレン試料を用いた検量式として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下「GPC」と表記する。)から求められ、詳細には後述する実施例に記載した方法に準拠して測定できる。
共役ジエン重合体の100℃におけるムーニー粘度は、好ましくは20以上120以下であり、より好ましくは110以下であり、さらに好ましくは40以上100以下である。ムーニー粘度が120以下であることにより、シリカ配合物の混合性及び加工性が良好となる。また、ムーニー粘度が20以上であることにより、加硫物性が良好となる。ムーニー粘度は後述する実施例に記載する方法により測定することができる。
前記工程Iにおける混合物中の共役ジエン重合体はオイルを含むことが好ましい。オイルとしては、アロマチック系、ナフテン系、パラフィン系オイル、MES(Mild Extracted Solvates)、T−DAE(Treated Distilled Aromatic Extracts)等が挙げられ、250℃以上の高沸点であるオイルがより好ましい。これらのオイルは、本実施形態の製造方法の工程IIにおいて溶剤を脱揮した際にも脱揮されずに共役ジエン重合体と共に残存し、共役ジエン重合体を他の材料と混合加工する際に加工性を改良する効果を持つ。該オイルは、一般的にゴム伸展油と呼ばれている。オイルを配合する際の配合量は共役ジエン重合体100重量部に対して5〜100重量部であることが好ましい。オイルの配合量が5重量部以上であると加工性の改良効果が発現されやすく、100重量部以下であると、共役ジエン重合体の架硫物の機械特性が優れる傾向にある。オイルの配合量は、共役ジエン重合体100質量部に対してより好ましくは10質量部以上であり、更に好ましくは15質量部以上である。また、より好ましくは50質量部以下であり、更に好ましくは40質量部以下である。
本実施形態において、前記工程Iにおいて製造される混合物は、例えば上述のように共役ジエン化合物を重合、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とを溶媒中で重合した結果製造されるものであることが好ましい。あるいは、工程Iで得られる混合物は、工程II以外の別の方法による溶剤を脱揮する工程を経たものでもよく、重合後にさらにフラッシュ乾燥等の手段を用いて濃縮したものであってもよい。
工程Iにおける混合物中の溶剤は、通常は重合工程で使われる溶剤と同じであるが、異なっていてもよい。溶剤としては、例えば飽和炭化水素、芳香族炭化水素等の炭化水素系溶媒が挙げられる。具体的には、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の非環式脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;及びこれらのうち2種以上の混合物からなる炭化水素等が挙げられる。
また、共役ジエン重合体と溶剤との混合物は、共役ジエン重合体を溶解可能な溶媒と混合させることで調製してもよい。
工程Iで得られる混合物は、開始剤等を希釈する溶媒や重合工程で添加される極性化合物や重合終了時に添加される失活剤、中和剤、ゴム用安定剤、酸化防止剤を含んでいてもよい。
なお、共役ジエン重合体と溶剤の混合物中で、共役ジエン重合体は、溶剤に溶解していてもよいし分離していてもよい。
工程Iで製造される混合物中の共役ジエン重合体の濃度は、特に限定されないが、混合物の流動性の観点から5〜95質量%であることが好ましく、7〜50質量%であることがより好ましく、10〜30質量%であることがさらに好ましい。
共役ジエン重合体と溶剤との混合物の粘度は特に限定されないが、温度40℃において、供給時の取扱い性の観点から0.01〜100,000,000mPa・sが好ましく、スクリュー搬送性の観点から10〜1,000,000mPa・sであることがより好ましい。
<工程II>
本実施形態の工程IIにおいては、回転するスクリューを有する脱揮装置を用いて、上述の工程Iにより製造された共役ジエン重合体と溶剤との混合物を加熱しながら搬送し、混合物中の溶剤を脱揮する。この脱揮装置内のスクリューは、L/D(Lはスクリューの長手方向の長さを表し、Dはスクリューの径を表す)が30未満であり、かつ、脱揮装置の使用時には、装置内に圧力が異なる気相部が2つ以上形成される。なお、本明細書においては、脱揮装置のことを単に「装置」と記載することもある。
本実施形態に用いる脱揮装置の好ましい一態様の縦断面図を図1に示し、図2は図1の脱揮装置の横断面図を示す。以下、図1及び図2を参照しながら工程IIに用いる脱揮装置について説明する。
脱揮装置は、通常、原料供給口1と排出口7を有する筐体内に回転するスクリューを内蔵する。脱揮装置内の回転するスクリュー軸の数は限定されないが、一軸または二軸であることが好ましい。筐体の形状は特に限定されないが、例えば円筒状または直方体状の筐体が挙げられる。図1及び図2の装置においては、2本のスクリュー軸8が回転駆動装置3と連結しており、これにより二軸のスクリューが回転する。さらに、図1の脱揮装置はベント口2a及び2bの2つのベント口を有する。また、スクリュー軸8には、供給口側から排出口側に向けて、送りパドル4、戻しパドル5、スペーサーパドル6、送りパドル4の順にパドルが設置されている。なお、本明細書においては、脱揮装置の原料供給口に近い方を上流、遠い方を下流として説明する。
工程IIにおいては、原料供給口1から、共役ジエン重合体と溶剤との混合物を供給し、脱揮装置内のスクリューで混合物を加熱しながら搬送することにより溶剤を脱揮し、溶剤が脱揮された共役ジエン重合体が排出口7から排出される。
脱揮装置の構造としては、特に限定されないが、樹脂混錬に通常用いられる押出機型、ニーダー型、及びこれらに類似した構造等が挙げられる。脱揮装置内のスクリューは、一軸であっても二軸であっても三軸以上であってもよい。脱揮装置が二軸又はそれ以上のスクリューを備えるとき、それぞれのスクリューの回転方向は同方向でも逆方向でもよく、回転速度は同じであっても異なっていてもよい。
本実施形態に用いる脱揮装置内のスクリューの寸法は、脱揮性の向上とゲル化の抑制のバランスから、L/D(Lはスクリューの長手方向の長さを表し、Dはスクリューの径を表す。図2参照。)が30未満であり、好ましくは20未満、より好ましくは10未満である。下限は特に限定されないが、1以上であることが好ましい。ここで、Lは、スクリューの長手方向(すなわち、混合物の搬送方向)の長さを表し、脱揮装置内部の水平方向の長辺の長さと等しいことが好ましい。Lは特に限定されないが、100mm以上であることが好ましく、10,000mm以下があることが好ましい。また、Dはスクリューの直径を表す。ここで、スクリューの直径とは、スクリューを回転させたときのスクリューの端部の軌道のうち一番長い径のことをいい、Dが脱揮装置内部の垂直方向の高さと等しいことが好ましい。Dは、特に制限はないが、10mm以上であることが好ましく、1,000mm以下であることが好ましい。また、脱揮装置がスクリューを2つ有するとき、各スクリューのLとDは互いに異なっていてもよいが、両方のスクリューのL/Dが上記範囲内にあることが好ましく、両方のスクリューのL/Dが同一であることがより好ましい。
混合物を効率よく搬送するために、スクリューは送りパドル4を有することが好ましい。送りパドル4の構造は特に限定されないが、前記混合物を脱揮装置の原料供給口1から排出口7へと搬送する(すなわち、混合物を上流から下流に搬送する)ことができる構造を有する。送りパドル4は、スクリュー軸の垂直方向に対して5°〜30°の角度でスクリューの軸に設置されたパドルであることが好ましい。
脱揮装置は脱揮された溶剤ガス成分を装置の外に排気するためのベント口2a、2bを少なくとも1つ有することが好ましく、2つ以上有することがより好ましい。ベント口を2つ以上有することにより、脱揮性向上の効果がより大きくなる。
脱揮装置がベント口を2つ以上有するとき、それらのベント口がいずれも独立して圧力を制御する機構を有すると、脱揮装置内に圧力が異なる気相部が2つ以上形成されやすく、脱揮効率が向上するため好ましい。各ベント口において圧力を制御する機構としては、減圧弁、電磁弁といった公知の手法を用いることができる。脱揮されたガスは、ベント口から排出された後、冷却器などで冷却、凝縮し、液体として回収、再利用してもよい。
ベント口の設置位置は、脱揮装置の上部であることが好ましい。本実施形態においては、脱揮装置の使用時に、脱揮装置内部に圧力が異なる空間(気相部)が2つ以上形成されるが、各ベント口において、圧力が異なることが好ましい。
脱揮装置内の混合物を加熱する方法として、脱揮装置のジャケットに高温の水蒸気やオイル等の熱媒体を流通させて前記混合物を加熱する方法が挙げられる。この時の熱媒体の温度は脱揮速度の観点から、50〜300℃が好ましく、混合物の搬送性の向上とゲル化抑制の観点から100〜200℃が好ましい。脱揮される共役ジエン重合体の温度は、熱媒体の温度と同じであるか、溶剤脱揮に伴う気化熱消費のため、熱媒体の温度より低い場合がある。
混合物から溶剤を脱揮する工程IIにおいて、脱揮装置内に圧力が異なる気相部が少なくとも2つ形成される。これにより、脱揮効率を向上させることができる。脱揮装置内に共役ジエン重合体と溶剤との混合物を供給して脱揮を行うと、該混合物が加熱、搬送されるに従い、混合物中に含まれる溶剤量が減少していく。ここで工程IIにおいて、含まれる溶剤が多い空間(気相部)では低い圧力、含まれる溶剤が少ない領域では高い圧力(気相部)を設定すると、より効率良く該混合物から溶剤を脱揮することができる。例えば、図1の脱揮装置においては、ベント口2aでの圧力が、ベント口2bでの圧力より高い方が好ましい。
脱揮装置内に圧力が異なる気相部を2つ以上形成するための手段は、上記のように2つ以上のベント口の圧力をそれぞれ独立に制御する方法以外にも、例えば、複数のスクリューを用いて部屋を分断する方法、スクリュー内にスペーサーパドルを組み込む方法、スクリュー内に戻しパドルを導入することにより共役ジエン重合体の搬送方向を一時的に逆方向(下流から上流に向かう方向)に向ける方法、及びこれらの方法のうち2つ以上を組み合わせる方法などが挙げられる。
ここで、戻しパドル5とは、脱揮装置内の混合物の搬送方向とは逆方向、すなわち下流から上流に前記共役ジエン重合体を搬送できる構造を有する。戻しパドル5は、スクリュー軸の垂直方向に対して5°〜30°の角度でスクリューの軸に設置されることが好ましく、逆ネジパドル及び水平パドル等が挙げられる。
脱揮装置においては、脱揮装置内のスクリュー軸の長手方向全長(L)に対する前記戻しパドルがスクリュー軸上の長手方向に占める長さ(La)の比率(La/L)が0.06〜0.2の範囲であることが好ましい(図1参照)。La/Lが、0.06以上であると共役ジエン重合体を塞き止めやすくなり、0.2以下ではゲル生成を抑制しやすくなる。La/Lは、より好ましくは0.07〜0.15であり、さらに好ましくは0.08〜0.12である。
また、スクリュー内にスペーサーパドル6を導入することで、脱揮装置内の空間が分割され、脱揮装置内に気相部の圧力が異なる空間が形成されやすくなるため好ましい。スクリュー内にスペーサーパドル6を組み込むことで、前記共役ジエン重合体が一時的に塞き止められ、共役ジエン重合体の滞留物となり、スペーサーパドル6の上流側と下流側の気相部を該重合体滞留物によって分割することができる。ここでスペーサーパドル6とは、垂直方向に対して、±5°未満の角度でスクリューの軸に設置されているパドルであることが好ましい。スペーサーパドル6の大きさは、装置内の混合物の進行方向に対して垂直な断面積の80%以上を占めることが好ましく、90%以上を占めることが好ましい。また、特に上限はないが99%以下であることが好ましい。スペーサーパドル6の構造及び形状は特に限定されないが、シールリング等、前記共役ジエン重合体を塞き止める機能を有する構造によって構成されることが好ましい。
脱揮装置内においては、上記スペーサーパドル6の手前(上流側)に戻しパドル4を設置する態様も好ましい。
脱揮装置内の気相部の圧力は、少なくとも1か所の気相部の圧力が大気圧未満であると、溶剤脱揮性が高まるため好ましい。脱揮装置内において、最も圧力が高い気相部と、最も圧力が低い気相部との圧力差は、110Torr以上であることが好ましく、より好ましくは180Torr以上、さらに好ましくは200Torr以上である。
溶剤脱揮を促進するために、ストリッピング剤を添加してもよい。ストリッピング剤としては水、アルコール、超臨界炭酸ガスなどを挙げることができる。また、ストリッピング剤を添加する目的で、添加剤の供給口を脱揮装置に設けてもよく、該供給口を設置する位置は特に限定されないが、ベント口2a及び/又はベント口2bの上流側に設けることが好ましい。ストリッピング剤の供給方法は窒素圧送、フィードポンプ等、公知の手法を用いることができる。ストリッピング剤は、例えば、混合物の脱揮中に該供給口から供給してもよいし、共役ジエン重合体と溶剤との混合物に添加し、混合物と一緒に脱揮装置に供給してもよい。
工程IIにより脱揮された共役ジエン重合体の質量に対する残揮発分量は5,000質量ppm未満であると、製品に加工する際の作業性の観点から好ましく、より好ましくは2000質量ppm未満である。残揮発分は重合に用いた溶剤などの原料の他、水を含んでいてもよい。残揮発分量は、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。
脱揮された共役ジエン重合体は脱揮装置の排出口7から排出される。共役ジエン重合体の排出性を高めるために、排出口7にギアポンプ等の搬送装置を接続してもよい。また、脱揮装置内を真空に保つために、排出口に共役ジエン重合体が滞留する構造にしてもよい。具体的には、ダイスを用いて共役ジエン重合体を圧密させることで、脱揮装置内を真空に保つ方法が挙げられる。排出口7は密閉容器と直結していても良く、大気へと開放された構造でもよい。
工程Iにより得られた共役ジエン重合体と溶剤との混合物から溶剤を脱揮する工程は、上記工程IIのみであってもよいし、工程IIの前及び/又は後に別の方法により溶剤を脱揮する工程をさらに含んでもよい。別の方法としては、具体的には、フラッシュタンク、薄膜型濃縮機、ドラムドライヤー、撹拌機付濃縮容器、押出機、ニーダー等を用いて脱揮する方法を挙げることができる。本発明の工程IIにおいて脱揮装置から排出された共役ジエン重合体を、さらに溶剤を脱揮するために、別の脱揮装置に供給してもよい。
工程IIにより得られる共役ジエン重合体中のゲル含有量(質量)は製品性能や外観の観点から5質量%以下であることが好ましく、1%以下であることがより好ましい。ゲル含有量は後述する実施例記載の方法で測定することができる。
脱揮された共役ジエン重合体はベールと称される直方体に圧縮成形されてもよい。
共役ジエン重合体は天然ゴム等の他のゴム材料、シリカ、カーボン等の無機材料などと配合してタイヤ、各種工業用ベルト、履物等に加工することができる。
以下の実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例及び比較例における各測定方法は下記のとおりである。なお、本実施例で製造した共役ジエン重合体と溶剤との混合物(A)、(B)及び(C)のことを、それぞれ、単に、混合物(A)、混合物(B)及び混合物(C)と記載することもある。
(1)結合スチレン量
共役ジエン重合体の試料100mgをクロロホルムで100mLにメスアップ、溶解して測定サンプルとした。スチレンのフェニル基によるUV254nmの吸収量により、共役ジエン重合体100質量%に対する結合スチレン量(質量%)を測定した。(島津製作所社製、分光光度計「UV―2450」)。また、結合スチレン量と結合ブチレン量との合計100質量%に対する結合ブタジエン量も算出した。
(2)ブタジエン部分のミクロ構造(1,2−ビニル結合量)
共役ジエン重合体の試料50mgを10mLの二硫化炭素に溶解して測定サンプルとした。溶液セルを用いて、赤外線スペクトルを600〜1000cm-1の範囲で測定して所定の波数における吸光度によりハンプトンの方法の計算式に従いブタジエン部分のミクロ構造、すなわち、ビニル結合量(モル%)を求めた(日本分光社製、フーリエ変換赤外分光光度計「FT−IT230」)。
(3)ムーニー粘度
ムーニー粘度計(上島製作所社製、「VR1132」を用い、JIS K6300(ISO289−1)に準拠してムーニー粘度を測定した。測定温度は100℃とした。まず共役ジエン重合体の試料を1分間予熱した後、2rpmでローターを回転させ、4分後のトルクを測定してムーニー粘度(ML1+4)とした。
(4)分子量及び分子量分布
ポリスチレン系ゲルを充填したカラムを3本連結したGPC測定装置を使用してクロマトグラムを測定し、標準ポリスチレンを使用した検量線に基づいて重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)を求めた。溶離液はテトラヒドロフラン(THF)を用いた。カラムは、ガードカラム:東ソー社製 TSKguardcolumn HHR−H、カラム:東ソー社製 TSKgel G6000HHR、TSKgel G5000HHR、TSKgelG4000HHRを使用した。オーブン温度40℃、THF流量1.0mL/分の条件で、RI検出器(東ソー社製、「HLC8020」)を用いた。測定用の試料10mgを20mLのTHFに溶解して測定溶液とし、測定溶液200μLをGPC測定装置に注入して測定した。
(5)共役ジエン重合体の残揮発分量の測定
残揮発分含有量はヘッドスペース分析システムを用いて分析した。分析装置はヘッドスペースサンプラー(Agilent Technologies社製、「G1888」)及びガスクロマトグラフィー(Agilent Technologies社製「6890N」)を用いた。脱揮操作を行った共役ジエン重合体の試料約0.1gを20mLのヘッドスペースボトルに封入し、ヘッドスペースサンプラーにて150℃で30分間加熱して加熱後の気相部分1mLをガスクロマトグラフ(GC)に注入した。あらかじめ作成したヘキサン濃度の検量線を用いて、各揮発成分の発生量をヘキサン換算で求めた。
(6)ゲル含有量の測定
脱揮操作で得られた共役ジエン重合体約0.2gを約1mm角状に裁断し、ハリスかご(100メッシュ金網製)へ入れ、重量を測定した。その後トルエン中に24時間浸漬後、乾燥処理を施し、重量を測定した。非溶解成分の量をゲル成分とし、共役ジエン重合体中のゲル含有量の割合(質量%)を求めた。
<共役ジエン重合体と溶剤との混合物(A)の製造>
4枚パドルの撹拌翼を具備する10L反応器(反応器の径(D1)に対する反応器の長さ(L1)の比率としてL1/D1=4)を2つ直列に配置し、1基目を重合用反応器、2基目を変性用反応器とした。予め、水分等の不純物を除去した1,3−ブタジエンを22.0g/分、スチレンを7.1g/分、n−ヘキサンを144g/分の条件で混合し、更に不純物を不活性化処理するために、1基目反応器に入る直前でn−ブチルリチウム(処理n−ブチルリチウム)0.10mmol/分とスタティックミキサーで混合した後、1基目反応器の底部に連続的に供給し、更に、極性物質として2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパンを0.040g/分の速度で、重合開始剤としてn−ブチルリチウムを0.210mmol/分の速度で、1基目反応器底部へ供給し、反応器出口の内温を90℃となるように重合反応を継続させた。1基目から押出された重合体の溶液を、そのまま2基目に供給した。2基目の反応器の温度を85℃に保ち、変性剤としてテトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサンを0.42mmol/分の速度で2基目反応器の底部から添加し、変性反応を実施した。2基目反応器内の液面高さが反応器全体の70%となるように反応液を流出し、その流出液に酸化防止剤(BHT)を0.048g/分(n−ヘキサン溶液)、プロセスオイルとしてS−RAEオイル(JX日鉱日石エネルギー(株)製、NC−140を5.80g/分で連続的に添加し、共役ジエン重合体と溶剤との混合物(A)を得た。
得られた混合物(A)は、ノルマルヘキサン83質量部、共役ジエン重合体17質量部、プロセスオイル6.4質量部を含有していた。ここで、得られた共役ジエン重合体溶液(A)中の共役ジエン重合体を分析した結果、結合スチレン量24質量%、結合ブタジエン量76質量%、ブタジエン中のビニル結合量65モル%であり、ポリスチレン換算分子量からは、重量平均分子量(Mw)が80万、分子量分布(Mw/Mn)は1.9であった。また、共役ジエン重合体のムーニー粘度は70であった。
<共役ジエン重合体と溶剤との混合物(B)の製造>
プロセスオイルの含有量を2.6質量部とした他は、混合物(A)と同様にして共役ジエン重合体と溶剤の混合物(B)製造した。すなわち、混合物(B)の溶剤含有量及び混合物(B)中の共役ジエン重合体の構造等は混合物(A)と同様である。ムーニー粘度は75であった。
<共役ジエン重合体と溶剤との混合物(C)の製造>
重合後に添加する変性剤としてテトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサンの代わりに2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン0.21mmolを用いた他は混合物(A)と同様にして混合物(C)を製造した。得られた混合物(C)は、ノルマルヘキサン83質量部、共役ジエン重合体17質量部、プロセスオイル6.4質量部を含有していた。ここで、得られた共役ジエン重合体溶液(C)中の共役ジエン重合体を分析した結果、結合スチレン量24質量%、結合ブタジエン量76質量%、ブタジエン中のビニル結合量64モル%であり、ポリスチレン換算分子量からは、重量平均分子量(Mw)が85万、分子量分布(Mw/Mn)は2.0であった。また、共役ジエン重合体のムーニー粘度は80であった。
(実施例1)
スクリュー径が50mm、L/D=6(Lはスクリューの長手方向の長さを表し、Dはスクリューの径を表す。)の図1に示す構造を有する二軸スクリュー型ニーダーにおいて、混合物(A)を供給口1から毎時50kgの速さで連続的に供給した。この時スクリュー回転速度とモーター駆動部(回転駆動装置3)から見たときの回転方向は、二軸共に100rpmの反時計回りであった。また、二軸スクリューにはスペーサーパドル6を各軸に1つずつ導入した。スクリューの長手方向の長さ(L)に対する戻しパドルの設置する長さ(La)の比率がLa/L=0.10となるように、各スペーサーパドルの手前に戻しパドルを設置した。ニーダーのジャケットには200℃の熱水を供給しながら混合物(A)を加熱した。スペーサーパドルの前段(上流側)と後段(下流側)にそれぞれベント口を設け(ベント口2a、ベント口2b)、各ベント口は配管を通して真空ポンプに接続され、圧力をそれぞれベント口2aでは300Torr、ベント口2bでは100Torrになるように真空を保った。混合物(A)はスクリューで搬送されながら脱揮されていき、最終的にはニーダー装置の排出口7から排出され、固形状の共役ジエン重合体を得た。脱揮された溶剤ガスはベント口を通り、真空ポンプ手前に設置された−30℃に冷却されたコンデンサーで凝縮され、液体として回収された。回収された共役ジエン重合体の残揮発分量(質量)は1000ppmであり、ゲルは検出されなかった。結果を表1に示した。
(実施例2)
脱揮装置に供給する原料を混合物(A)の代わりに混合物(B)を用いた他は、実施例1と同様に行い、固形状の共役ジエン重合体を得た。回収された共役ジエン重合体の残揮発分量(質量)は800ppmであり、ゲルは検出されなかった。結果を表1に示した。
(実施例3)
脱揮装置に供給する原料を混合物(A)の代わりに混合物(C)を用いた他は、実施例1と同様に行い、固形状の共役ジエン重合体を得た。回収された共役ジエン重合体の残揮発分量(質量)は950ppmであり、ゲルは検出されなかった。結果を表1に示した。
(実施例4)
各ベント口での圧力をベント口2aにおいて300Torr、ベント口2bにおいて200Torrになるように真空を保った他は、実施例1と同様に行い、固形状の共役ジエン重合体を得た。回収された共役ジエン重合体の残揮発分量(質量)は1500ppmであり、ゲルは検出されなかった。結果を表1に示した。
(実施例5)
スペーサーパドルの手前(上流側、すなわち原料供給口側)に戻しパドルを導入せず、各ベント口での圧力を、ベント口2aにおいて300Torr、ベント口2bにおいて250Torrになるように真空を保った他は、実施例1と同様に行い、固形状の共役ジエン重合体を得た。回収された共役ジエン重合体の残揮発分量(質量)は1800ppmであり、ゲルは検出されなかった。結果を表1に示した。
(実施例6)
脱揮装置にスクリュー径が50mm、L/D=15の二軸スクリュー型ニーダーを用いた他は、実施例1と同様に行い、固形状の共役ジエン重合体を得た。回収された共役ジエン重合体の残揮発分量(質量)は1000ppmであり、ゲル含有量は0.7質量%であった。結果を表1に示した。
(実施例7)
脱揮装置にスクリュー径が40mm、L/D=15の二軸スクリュー型ニーダーを用いた他は、実施例3と同様に行い、固形状の共役ジエン重合体を得た。回収された共役ジエン重合体の残揮発分量は800ppmであり、ゲル含有量は1.7質量%であった。結果を表1に示した。
参考例8)
脱揮装置にスクリュー径が40mm、L/D=25の二軸スクリュー型ニーダーを用い
た他は、実施例1と同様に行い、固形状の共役ジエン重合体を得た。回収された共役ジエ
ン重合体の残揮発分量は850ppmであり、ゲル含有量は2.3質量%であった。結果
を表1に示した。
(実施例9)
スクリューの長手方向の長さ(L)に対する戻しパドルの設置する長さ(La)の比率がLa/L=0.25となるように、各スペーサーパドルの手前(上流側)に戻しパドルを設置した他は、実施例1と同様に行い、固形状の共役ジエン重合体を得た。回収された共役ジエン重合体の残揮発分量(質量)は750ppmであり、ゲル含有量は1.5質量%であった。結果を表1に示した。
(実施例10)
脱揮装置に供給する原料として混合物(A)の代わりに混合物(C)を用いた他は、実施例9と同様に行い、固形状の共役ジエン重合体を得た。回収された共役ジエン重合体の残揮発分量(質量)は800ppmであり、ゲル含有量は1.8質量%であった。結果を表1に示した。
(比較例1)
脱揮装置としてスクリュー径が30mm、L/D=32の二軸スクリュー型押出機を用いた他は、実施例1と同様に行い、固形状の共役ジエン重合体を得た。回収された共役ジエン重合体の残揮発分量は1300ppmであり、ゲル含有量は15質量%であった。共役ジエン重合体の脱揮装置内での滞留時間が増加して長時間加熱されることで、ゲルが生成したと考えられる。結果を表1に示した。
(比較例2)
脱揮装置としてスクリュー径が50mm、L/D=6の二軸スクリュー型ニーダーを用いて、混合物(A)を供給口から毎時50kgの速さで連続的に供給した。この時スクリュー回転速度は二軸共に100rpmであり、モーター駆動部(回転駆動装置)から見たときの回転方向は二軸共に反時計回りであった。また、二軸スクリューに導入するパドルは全て送りパドルとした。ニーダーのジャケットには200℃の熱水を供給しながら混合物(A)を加熱した。脱揮装置にはベント口を2か所設け、各ベント口は配管を通して真空ポンプに接続され、各ベント口での圧力がいずれも300Torrになるように真空を保った。混合物(A)はスクリューで搬送されながら脱揮されていき、最終的にはニーダー装置の排出口から排出され、固形状の共役ジエン重合体を得た。脱揮された溶剤ガスはベント口を通り、真空ポンプ手前に設置された−30℃に冷却されたコンデンサーで凝縮され、液体として回収された。回収された共役ジエン重合体の残揮発分量(質量)は10000ppmであり、ゲルは検出されなかった。結果を表1に示した。
(比較例3)
脱揮装置にスクリュー径が30mm、L/D=32でパドルがすべて送りパドルである二軸スクリュー型押出機を用いた他は、比較例2と同様に行い、固形状の共役ジエン重合体を得た。回収された共役ジエン重合体の残揮発分量(質量)は5000ppmであり、ゲル含有量は20質量%であった。結果を表1に示した。
1 供給口
2a ベント口
2b ベント口
3 回転駆動装置
4 送りパドル
5 戻しパドル
6 スペーサーパドル
7 排出口
8 スクリュー軸

Claims (7)

  1. 共役ジエン重合体と溶剤との混合物を製造する工程Iと、
    回転するスクリューを有する脱揮装置を用いて、前記混合物を加熱しながら該脱揮装置
    内を搬送し、溶剤を脱揮する工程IIとを有し、
    前記工程IIにおいて、前記脱揮装置内のスクリューのL/D(Lはスクリューの長手
    方向の長さを表し、Dはスクリューの径を表す)が20未満であり、前記スクリュー内にスペーサーパドル及び/又は戻しパドルを備え、かつ、前記脱揮装置内に圧力が異なる気相部を2つ以上形成することを特徴とする、共役ジエン重合体の製造方法。
  2. 前記脱揮装置が2つ以上のベント口を有し、該ベント口が、それぞれ独立して、圧力を
    制御する機構を有することを特徴とする、請求項1に記載の共役ジエン重合体の製造方法
  3. 前記脱揮装置が、スペーサーパドルの上流側に戻しパドルを有し、
    前記脱揮装置内のスクリューの長手方向全長(L)に対する前記戻しパドルがスクリュ
    ー軸上の長手方向に占める長さ(La)の比率(La/L)が0.06〜0.2の範囲で
    あることを特徴とする、請求項1又は2に記載の共役ジエン重合体の製造方法。
  4. 前記工程IIにおいて形成される少なくとも1か所の気相部の圧力が大気圧未満であり
    、かつ、
    最も高い圧力の気相部と最も低い圧力の気相部の圧力差が110Torr以上であるこ
    とを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の共役ジエン重合体の製造方法。
  5. 前記工程Iにおいて製造される混合物中の共役ジエン重合体濃度が5〜95質量%であ
    ることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の共役ジエン重合体の製造方法。
  6. 回転するスクリューを有し、
    L/D(Lはスクリューの長手方向の長さを表し、Dはスクリューの径を表す)が20
    未満であり、前記スクリュー内にスペーサーパドル及び/又は戻しパドルを備え、かつ、
    圧力が異なる気相部を2つ以上形成することができることを特徴とする、脱揮装置。
  7. 前記スクリュー上のスペーサーパドルの上流側に戻しパドルを備えることを特徴とする
    、請求項に記載の脱揮装置。
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