JP4750255B2 - イソブチレン系ブロック共重合体樹脂溶液からの有機溶媒除去方法及びペレット製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、イソブチレンと芳香族ビニル化合物を主成分として構成されるイソブチレン系ブロック共重合体と有機溶媒を主成分としてなるイソブチレン系ブロック共重合体樹脂溶液からの有機溶媒除去方法及びペレット製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
イソブチレン系ブロック共重合体と有機溶媒からなる樹脂溶液から、有機溶媒を除去し揮発成分の少ない樹脂を製造する方法としては、例えば該ブロック共重合体樹脂を溶解しない溶媒と接触させて再沈殿させる方法が米国特許4946899号公報で提案されているが、この方法では、樹脂に対して使用する有機溶媒量が増大したり、樹脂と溶剤の分離が困難であるなどの欠点がある。
【0003】
また、スチームで溶剤をストリッピングして樹脂を得る方法も一般的に用いられているが、この方法では樹脂中に水分を持ち込むことによって、脱水・乾燥工程などの工程が複雑化したり、後工程での乾燥エネルギー負荷が増大する、排水処理設備が必要である等の欠点がある。
【0004】
熱可塑性を示す重合体と有機溶媒からなる樹脂溶液からの有機溶媒の除去方法については、例えばスチレンアクリル共重合体と有機溶媒からなる樹脂溶液からの効率的な脱溶媒方法として、特開平08−041123号公報に、単軸の薄膜蒸発機を用いることにより、樹脂の熱的・機械的劣化を引き起こさずに残存溶剤を1000ppm以下にする方法が提案されている。しかしながら、この方法を本発明で用いるイソブチレン系ブロック共重合体樹脂に適用すると、樹脂を溶融状態にして溶媒を蒸発させるために、樹脂の熱的・機械的劣化による着色などの問題が生じる。
【0005】
また、特開平08−239420号公報では、メタクリレート系重合体を含む反応生成物から、フラッシュ蒸発部を有する二軸押出機を用いて直接ペレット化する方法が開示されているが、この二軸押出機は元来、脱溶剤機としての性能が付与されていないため、樹脂の脱溶剤効率が悪く、設備化に対する経済性が劣るうえ、二軸スクリュー部は送り部と混練部とから構成され、濃縮が進行した樹脂は溶融状態で脱気操作を行うため、熱履歴による劣化が懸念される。
【0006】
一方、熱可塑性を示す重合体と有機溶媒からなる樹脂溶液からの有機溶媒の除去方法として、多管式熱交換器を用いて加熱し、アトマイザーやスプレーノズルを介して減圧した脱揮槽にフラッシュして揮発成分を除去する方法(以下フラッシュ蒸発と定義する)は、例えば特公昭48−29797号に示されるように、一般的に用いられている。この方法は、薄膜蒸発機や二軸押出機に比べて蒸発装置の構造がシンプルであり、濃縮操作としては効率的に実施できる方法である。
【0007】
本発明で用いるイソブチレン系ブロック共重合体は、樹脂の粘着性が高く、硬度が低いという特徴を有する熱可塑性エラストマーである。そのため、従来報告されているような前述した薄膜蒸発機や二軸押出機においては、樹脂の缶壁での付着や、溶融下での熱履歴による「焼け」による品質の低下などが問題になり、樹脂の粘着性に起因したブロッキングの発生など、市販のスチレン系エラストマーとして使用されるペレット状、粉体状の形態を保持することが困難であった。また、従来報告されているような前述したフラッシュ蒸発操作においては、予め減圧されたフラッシュ蒸発タンク内にアトマイザーやスプレーノズルを用いて直接蒸発操作を実施した場合に、ノズル近傍での濃縮樹脂の付着により、安定的に連続して蒸発操作を行うことが困難であった。
【0008】
従って、イソブチレン系ブロック共重合体樹脂の劣化及び装置内付着を抑制しつつ、効率的に揮発成分を除去して残存溶剤量を減少でき、取り扱いが容易なペレット状等の樹脂を製造可能な、操作性の良い脱気方法の確立が望まれていた。また、効率的に濃縮操作を実施できるフラッシュ蒸発操作においては、ノズル出口での樹脂のスケーリングや詰まりを防止し、連続して安定的に実施できる操作方法の確立が望まれていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、イソブチレン系ブロック共重合体を含有する樹脂溶液から有機溶媒を除去するに際し、樹脂の劣化、装置内での樹脂の付着等を防止しつつ、残存揮発成分を効率的に減少させて、ペレット状等の樹脂の製造を可能にする溶媒除去方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、イソブチレン系ブロック共重合体を含有する樹脂溶液からフラッシュ蒸発を利用して有機溶媒を除去するに際し、ノズル部での樹脂付着を抑制し、安定して連続的な蒸発操作を可能にする有機溶媒除去方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、有機溶媒を含む樹脂溶液からイソブチレン系ブロック共重合体を単離する方法について鋭意検討した結果、樹脂の劣化や装置内付着を抑制しつつ、残存溶剤を効率的に減少させる蒸発方法を見出し本発明を完成した。
【0011】
すなわち第一の本発明は、イソブチレン及び芳香族ビニル化合物を重合してなるイソブチレン系ブロック共重合体並びに有機溶媒を含んでなるイソブチレン系ブロック共重合体樹脂溶液を、二軸スクリュー部に加熱媒体が供給される二軸押出機構を有する蒸発装置に導入し、上記二軸スクリュー部の温度を230℃以下、上記蒸発装置の脱気口圧力を0.0026〜0.10MPaとして上記有機溶媒を除去する、イソブチレン系ブロック共重合体樹脂溶液からの有機溶媒除去方法である。
【0012】
また第一の本発明は、イソブチレン及び芳香族ビニル化合物を重合してなるイソブチレン系ブロック共重合体並びに有機溶媒を含んでなるイソブチレン系ブロック共重合体樹脂溶液を、二軸スクリュー部に加熱媒体が供給される二軸押出機構を有する蒸発装置に導入し、上記二軸スクリュー部の温度を230℃以下、上記蒸発装置の脱気口圧力を0.0026MPa以上0.10MPa未満として上記有機溶媒を除去した後、上記蒸発装置に連結された排出機からストランド状の樹脂として排出し、これを切断してペレット化する、イソブチレン系ブロック共重合体のペレット化方法でもある。
【0013】
第二の本発明は、イソブチレン及び芳香族ビニル化合物を重合してなるイソブチレン系ブロック共重合体並びに有機溶媒を含んでなるイソブチレン系ブロック共重合体樹脂溶液を100℃〜200℃に加熱し、次いで0.10MPa以上に調節されたフラッシュ蒸発タンクに上記樹脂溶液を供給し、その後、上記フラッシュ蒸発タンクを真空度0.039MPa以下の減圧条件にすることにより、上記有機溶媒をフラッシュ蒸発させる、イソブチレン系ブロック共重合体樹脂溶液からの有機溶媒除去方法である。
以下に本発明を詳述する。
【0014】
まず第一の本発明について説明する。
本発明におけるイソブチレン系ブロック共重合体とは、イソブチレンと芳香族ビニル化合物をブロック共重合させて得られたものであれば特に制限されない。しかしながら、例えば、α−クロル−イソプロピルベンゼン等の一官能成分、1,4−ビス(α−クロロイソプロピル)ベンゼン(p−ジクミルクロライドともいう)等の二官能成分又は1,3,5−トリス(α−クロロイソプロピル)ベンゼン等の三官能成分を開始剤兼連鎖移動剤とし、BCl3 やTiCl4 などのルイス酸を触媒としてリビングカチオン重合を行うイニファー法(例えば米国特許USP4276394号公報に開示されている方法)を用いて、分子量が制御されたイソブチレンの重合体を形成させ、引続き芳香族ビニル化合物を添加して共重合させることで製造されうるイソブチレン系ブロック共重合体に好適に適用できる。
【0015】
イソブチレンと上記芳香族ビニル化合物との配合比としては特に限定されないが、イソブチレン:上記芳香族ビニル化合物の比は、通常、例えば、95:5〜40:60であることが好ましく、85:15〜50:50であることがより好ましい。
【0016】
本発明において芳香族ビニル化合物とは、カチオン重合が可能な芳香族単量体成分のことである。芳香族ビニル化合物としては特に限定されない。このうち、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン及びインデンからなる群より選択されるものが好ましく、コストの面から、スチレン、p−メチルスチレン及びα−メチルスチレンからなる群より選択されるものがより好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0017】
上記イソブチレン系ブロック共重合体には、その他の共重合可能な単量体成分を、上記芳香族ビルニ化合物/その他の単量体の比の値が60/40以上、より好ましくは80/20以上共重合させてもよい。上記その他の単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、ペンテン、ヘキセン、オクテン、ノルボルネン等の脂肪族オレフィン系単量体、ブタジエン、イソプレン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、ジビニルベンゼン等のジエン系単量体類、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、(n−、イソ)プロピルビニルエーテル、メチルプロペニルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルトリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルトリメチルシラン、ジビニルジクロロシラン、ジビニルジメトキシシラン等のシラン化合物等を挙げることができる。
【0018】
またイソブチレン系ブロック共重合体の数平均分子量にも特に制限はないが、流動性、加工性、物性等の面から、30000〜500000であることが好ましく、50000〜400000であることが特に好ましい。イソブチレン系ブロック共重合体の数平均分子量が上記範囲より低い場合には機械的な物性が十分に発現されない傾向にあり、一方、上記範囲を超える場合には流動性、加工性の面で不利となるおそれがある。
【0019】
イソブチレン系ブロック共重合体の重合で用いる反応溶媒は、上述したカチオン重合に適用できるものであれば良く、塩化メチル、塩化メチレン、1−クロロブタン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;及び、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素;から選ばれる単独又は混合溶媒を用いることができる。反応溶媒は、溶解度、誘電率、環境対策、コストの観点から選定することができる。
【0020】
重合時の溶媒の使用量は、重合後の樹脂と溶媒の溶解度、反応熱除去の観点から決定すれば良いが、通常、重合体の反応液中の濃度が1〜50重量%、好ましくは5〜30重量%となる条件で使用量が決定される。
【0021】
重合によって得られた反応液は、中和又は水を用いる方法でルイス酸触媒を失活させ、引き続き水洗や濾過・吸着処理などにより不純物を除去することにより、イソブチレン系ブロック共重合体を含んでなるイソブチレン系ブロック共重合体樹脂溶液を得ることができる。
【0022】
本発明でいうイソブチレン系ブロック共重合体樹脂溶液は、イソブチレン系ブロック共重合体が有機溶媒に溶解した溶液であれば特に限定されるものではないが、重合後の反応液を処理することによって得られたものが好ましい。この場合には、イソブチレン系ブロック共重合体を溶かし込んだ有機溶媒は、重合反応に用いられた反応溶媒、及び、重合反応における未反応の残存モノマーからなる。
【0023】
このようなイソブチレン系ブロック共重合体樹脂溶液から有機溶媒を除去するに際して、本発明で使用する装置は、二軸押出機構を有する蒸発装置であって、その二軸スクリュー部に加熱媒体が供給されるものを用いれば良く、工業的に実現可能な範囲で特に制限なく種々の具体的方式を用いることができる。上記蒸発装置は、二軸ベント押出機と異なり、二軸スクリュー部に加熱媒体が供給されるため、構造が複雑でかつ複数の排気設備が必要な二軸押出機に比べて、蒸発機構及び排気設備が簡易であり、設備費は経済的に有利である。
【0024】
たとえば、このような二軸スクリュー部に加熱媒体を供給できる蒸発装置としては、セルフクリーニング性と脱気能力を兼ね備えた栗本鉄工所製のSCプロセッサー、三菱重工業製SCRなどが挙げられるが特に限定されるものではない。これらの装置は単独で用いても良いし、複数を組み合わせても良い。
このような機能を有する蒸発装置の軸径(D)に対する長さ(L)の比(L/D)は特に限定されるものではないが、5〜20であることが好ましい。
これらの蒸発装置の材質は、ステンレスや鉄などを用いることもできるし、耐蝕材料を用いることもできる。
【0025】
上記二軸スクリュー部に供給される加熱媒体としては一般に熱媒油やスチーム等の蒸気が適用できるが、二軸スクリュー部の加熱による応力変形などを考慮すると熱媒油を用いるのが好ましい。熱媒油としては、芳香族炭化水素系、脂肪族炭化水素系、ジフェニール系やジクロルベンゼン系、アルキルベンゼン系、アルキルナフタレン系などが挙げられ、例えば新日鉄化学製のサームエス300、サームエス600、サームエス700、サームエス800、サームエス900や総研化学のSK−OILシリーズなどが好適に使用できる。
【0026】
上記蒸発装置における二軸スクリュー部の温度条件は、230℃以下であり、好ましくは210℃以下であり、より好ましくは190℃以下である。230℃より高くなると、ポリマー主鎖の熱分解が生じ、樹脂の品質を著しく低減させるためである。上記温度条件としては、100℃以上が好ましく、150℃以上がより好ましい。また、二軸スクリュー部だけではなく、ジャケット部も同じ温度条件を満たすことが好ましい。
【0027】
本発明で適用し得る圧力条件は、上記蒸発装置の脱気口圧力が0.10MPa未満の減圧下である。蒸発装置内部の圧力は、低くなるほど蒸発分離後の樹脂中の残存溶媒量が低減できるため好ましい。しかしながら、樹脂溶液の溶媒含有率が高い場合に装置内圧力を極端に低下させておくと、樹脂溶液からの溶媒蒸気が供給口付近でフラッシュし、樹脂の発泡・飛沫により脱気口へ溶媒蒸気と共に樹脂が同伴されたり、付着するため、樹脂溶液の供給条件と脱気後の樹脂中の残存溶媒量の関係から、0.0026MPa以上0.10MPa未満、好ましくは0.0066〜0.053MPaの条件にて操作すれば良い。
【0028】
本発明において、上記蒸発装置内における樹脂の滞留時間は1〜30分であることが好ましい。30分を超えると温度条件によっては樹脂の熱的な劣化が生じることがあるからである。
【0029】
二軸押出機構を有する蒸発装置から排出される樹脂の形態は特に限定されるものではないが、樹脂のハンドリングをよくする為にストランド状で排出されるのが好ましい。また、上記蒸発装置に、排出機、好ましくは単軸又は2軸押出機能を有する排出機を連結することにより、排出機出口からストランド状の樹脂を得ることもできる。ストランド状に排出される樹脂は通常ペレットとして使用できるものであれば特に限定されるものではないが、内径1〜20mmの円柱状で排出することが好ましい。得られたストランドは、カッターなどを用いて任意の長さの円柱状や球状/半球状のペレットに切断して製品化するのが一般的である。カット方式として上記のようにストランドをペレット化するストランドカット方式の他、排出機出口直近でカットするホットカット方式、アンダーウォーターカット方式があるが、カット方式は特に限定されるものではない。また、蒸発装置に粉砕機や破砕機などを併用することにより樹脂を粉砕して粉体状として製品化することもできる。
【0030】
樹脂溶液から脱気操作を行う際に酸化防止剤を存在させることにより、ポリマーの熱分解による品質劣化をより一層抑制することができる。これらの酸化剤は、樹脂溶液の段階で溶解させておけば良い。上記酸化防止剤は、ラジカル連鎖禁止剤としての機能を有するものであることが好ましい。このようなものとしては特に限定されず、例えば、フェノール系酸化防止剤やアミン系酸化防止剤等を挙げることができる。
【0031】
フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,4−ジ−メチル−6−t−ブチルフェノール、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヒキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]等を挙げることができる。
【0032】
アミン系酸化防止剤としては、例えば、フェニル−β−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、N,N′−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、フェノチアジン、N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン等を挙げることができる。
これらの酸化防止剤としてはフェノール系酸化防止剤が好適に使用できる。
酸化防止剤の添加量は、イソブチレン系ブロック共重合体100重量部に対して0.001〜10重量部が好ましい。0.001重量部未満であると、酸化防止剤の効果が低下し、10重量部を超えると、製品品質に悪影響を及ぼす場合がある。
【0033】
次に、例として図面を参照しつつ本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。図1〜図5は本発明で用いうる装置の概略フローシートである。
まず図1であるが、原料タンク1内のイソブチレン系ブロック共重合体樹脂溶液は、供給ポンプ2より所定流量で、二軸スクリュー部に加熱媒体が供給される二軸押出機構を有する蒸発装置3に供給される。蒸発装置3は、予めジャケット部及び二軸スクリュー部が所望の温度まで加熱されており、装置内圧力も真空ポンプ9にて調整される。注入されたイソブチレン系ブロック共重合体樹脂溶液は、蒸発しながら、スクリューによって移送される。蒸発装置出口より排出された樹脂は蒸発装置に連結された排出機4によってストランド状に排出され、冷却槽5を通してカッター6でペレット状に成形される。脱気口は複数あってもよい。排出装置は一組で使用される。
【0034】
図2〜図5は、イソブチレン系ブロック共重合体樹脂溶液の溶媒量を予め調整するために、更に予備濃縮設備を装備した場合である。図2は、攪拌機を有する脱気槽(以下、単に攪拌槽ともいう)12で真空ポンプ又はエジェクターにてバッチ蒸発させる場合であり、図3は攪拌槽12でフラッシュ蒸発させる場合であり、図4は薄膜蒸発機17により蒸発させる場合であり、図5は蒸発装置3に樹脂溶液が注入される前にフラッシュ蒸発タンク18でフラッシュ蒸発させる場合である。
【0035】
通常の二軸押出機の場合は二軸スクリュー部には加熱媒体が供給されず、バレル温度を制御してベント部において蒸発・濃縮させ、送り部と混練部とからスクリューが構成されている。濃縮が進行すれば樹脂は混練部にて溶融状態で脱気されながらダイまで送られ、押し出されてペレット化される。従って、この場合、樹脂が溶融状態で滞留する時間が長くなるので、樹脂が劣化する。また、薄膜蒸発機のみを使用した場合も同様に溶融状態で蒸発操作を実施することになり、従って、この場合も樹脂の熱的劣化(着色)が生じる。これに対して本発明の方法は、二軸スクリュー部に加熱媒体を供給することから、蒸発効率が高く、比較的低温、例えば、180〜230℃での蒸発操作が可能であること、蒸発装置内では溶融状態に達しない状態での蒸発操作が可能であること、等により、樹脂の熱的劣化を抑制することができる。
【0036】
上記蒸発装置に供給する樹脂溶液中の有機溶媒含有量は75重量%以下であることが好ましく、より好ましくは60重量%以下である。このような条件を満たすには、図2〜図5で示したように、上記蒸発装置に供給する以前に、
1)攪拌機を有する脱気槽で脱揮するか、
2)減圧した脱気槽で連続的に脱揮するか若しくは樹脂溶液を加熱してフラッシュ蒸発タンクでフラッシュ蒸発させるか、又は
3)流下型や付属のワイパーなどで強制的に薄膜化させて蒸発させる薄膜蒸発機等の蒸発設備を用いて、樹脂溶液を予備濃縮することにより、その量を調整することができる。
【0037】
上記の中でも、蒸発の進行とともに粘着性の増大、流動性の悪化が顕著に現れるイソブチレン系ブロック共重合体においては、特に、フラッシュ蒸発を行うことが有利である。具体的にこの予備濃縮としてのフラッシュ蒸発は、イソブチレン系ブロック共重合体樹脂溶液を100℃〜200℃に加熱し、次いで0.10MPa以上に調節されたフラッシュ蒸発タンクに上記樹脂溶液を供給し、その後、上記フラッシュ蒸発タンクを真空度0.0026MPa以上0.10MPa未満の減圧条件にすることにより行うことが好ましい。フラッシュ蒸発により濃縮された樹脂溶液は、ポンプ、スクリュー型排出機等を連結して二軸押出機構を有する蒸発装置に送ってもよいし、フラッシュ蒸発タンク下部に当該蒸発装置を直接連結してもよい。フラッシュ蒸発の具体的な実施態様は後述するものと同様である。ただし、真空ポンプは樹脂溶液処理量に対し、フラッシュ蒸発タンク内の真空度を0.0026〜0.10MPaに保持できる排気能力を備えたものであれば良い。
【0038】
次に第二の本発明について説明する。イソブチレン系ブロック共重合体樹脂溶液に関しては第一の本発明と同様である。
図面を引用しつつ第二の本発明を説明するが第二の本発明はこれら図面に限定されるものではない。
第二の本発明では例えば図8に示すような蒸発装置を使用するのが好ましい。
図8の蒸発装置は、原料タンク1、供給ポンプ2、樹脂溶液加熱装置21、フラッシュ蒸発タンク18、フラッシュノズル22、真空ポンプ14、コンデンサー13、回収溶媒受槽15から構成される。
【0039】
樹脂溶液加熱装置21は、重合体を希望の温度まで昇温できる機能を有していれば特に制限はなく、プレート式又は多管式の熱交換器類等種々の形式のものを使用することができる。また、原料タンク1にジャケットやコイルを設置し加熱することもできる。また、加熱媒体も特に制約はなく、スチーム、熱媒油等を用いることができる。このような加熱装置を用いることにより樹脂溶液を100〜200℃に加熱する。100℃未満では溶媒の蒸発に必要な熱量が不足し、その結果蒸発効率の低下を招く傾向がある。また、200℃を超えると樹脂の熱劣化が発生する可能性がある。好ましくは120〜180℃である。
【0040】
加熱された樹脂溶液は、フラッシュノズル22を介してフラッシュ蒸発タンク18に送られる。樹脂溶液を送液するにあたっては供給ポンプ2を使用する他に、圧送を用いることができる。圧送の場合は窒素等の不活性ガス又は樹脂溶液中に含まれる溶媒の蒸気圧いずれを利用してもかまわない。
【0041】
加熱された樹脂溶液を減圧条件下のフラッシュ蒸発タンクに供給した場合、フラッシュノズル内での蒸発が発生し、濃縮された樹脂が析出した結果ノズル詰まりを発生することがよくある。このためフラッシュノズル内では蒸発が発生しない常圧系又は加圧系になっている必要がある。
【0042】
このような条件を実現するには、樹脂溶液の供給開始時はフラッシュ蒸発タンク内を0.10MPa以上の条件下に調整する。このような条件下では配管内での樹脂の析出が発生することなく蒸発操作が開始される。逆に0.10MPa未満であると樹脂溶液の供給が安定するまでに蒸発が開始され、特にノズル内部が樹脂溶液で満たされる以前に蒸発が開始すると、その結果としてノズル内部で樹脂が析出し、ノズル部の詰まりを引き起こす。
【0043】
樹脂溶液の供給が安定し、樹脂溶液の吐出圧力が安定すれば、フラッシュ蒸発タンクを真空度0.039MPa以下、好ましくは0.026MPa以下の減圧条件下に操作し、蒸発を開始する。真空度0.039MPa以下でないと、十分に有機溶媒が蒸発しない。
【0044】
樹脂溶液の吐出圧力は0.01〜1MPaの範囲で安定するのが好ましい。吐出圧力が0.01MPa未満であるとノズル内部まで蒸発が進行した結果、ノズルの詰まりが発生しやすくなる傾向があり、逆に1MPaを超えると樹脂溶液の吐出速度が大きすぎ、フラッシュ蒸発タンク内での液の飛散、跳ね返りによりタンク壁に樹脂溶液が付着しやすくなる。タンク壁に付着した樹脂溶液は蒸発が進行し、タンク壁で残留してしまうため回収率が低下する。より好ましくは0.1〜1MPaである。
【0045】
また、安定して吐出圧力を保持するために、樹脂溶液をフラッシュ蒸発タンクに供給するためのノズル又は配管は、直径0.5〜10mmの孔径を有するものが好ましい。0.5mm未満であると上記吐出圧力範囲内であってもノズル又は配管の詰まりが発生しやすい傾向があり、10mmを超えると上記吐出圧力範囲内であっても樹脂溶液の吐出速度が大きく、上述したフラッシュ蒸発タンク壁面への樹脂溶液付着の問題が発生しやすい傾向がある。配管先端部の形状は特に制限はなく、一般のテーパー状に絞ったもの又は単なる直管であっても構わない。
【0046】
使用する材質は鋼鉄、ステンレスいずれでも構わないが、これ以外のものであっても、使用する温度、圧力、耐溶媒性を考慮して適宜選択可能である。なお、金属を用いる場合は配管内部及び先端付近にテフロンコーティングを施すことにより、ノズルへの樹脂の付着を更に低減し、安定した蒸発が可能となる。
【0047】
フラッシュ蒸発タンクは使用温度、圧力に適合するものであれば、形状等は自由に選択可能である。ただ、フラッシュ蒸発タンクの内径Dは処理量によって制約があり、通常、フラッシュ蒸発タンクの単位時間、単位断面積あたりの溶媒蒸発量が500kg/m2/h以下となるように設計する必要がある。これより大きな蒸発量の範囲で蒸発操作を行うと、ポリマーの飛沫同伴現象が発生しやすくなるからである。また、飛沫同伴を抑制する意味で真空ポンプ14、コンデンサー13より構成される溶媒回収ラインの取り口は、フラッシュ蒸発タンクの上部に設置することが好ましい。
【0048】
また、フラッシュ蒸発タンク内部で溶媒蒸気が結露してしまうと、蒸発後の共重合体に含浸される等の現象が起こり、蒸発効率の低下を招く恐れがある。このためフラッシュ蒸発タンク自体は溶媒蒸気の結露を防止できる程度に保温しておくことが好ましい。
【0049】
真空ポンプ14は樹脂溶液処理量に対し、フラッシュ蒸発タンク内を0.039MPa以下に保持できる排気能力を備えたものであれば制約なしに使用することができる。これはフラッシュ蒸発における溶媒蒸発量が樹脂溶液供給量、供給温度及びフラッシュ蒸発タンク内圧により決定されるからである。
第二の本発明のフラッシュ蒸発においては、イソブチレン系ブロック共重合体樹脂溶液中に含まれる有機溶媒の80重量%以上を蒸発分離することが可能である。
【0050】
本発明のフラッシュ蒸発自体は、イソブチレン系ブロック共重合体以外の樹脂にも適用可能なものであるが、蒸発の進行とともに粘着性の増大、流動性の悪化が顕著に現れるイソブチレン系ブロック共重合体においては、従来の薄膜蒸発機や自己更新性を有する蒸発方式では機器の大型化が実生産上の大きな課題となるため、フラッシュ蒸発方式は非常に有利な蒸発方式である。この場合、フラッシュ蒸発単独で蒸発操作を行ってもよいし、従来の蒸発装置と組み合わせてもよい。
【0051】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではなく、本発明の範囲内において適宜変更実施可能である。
なお、実施例に先立ち、本発明で用いた分析測定方法について以下に説明する。
【0052】
(ブロック共重合体の分子量測定)
使用機器:Waters 510型GPCシステム
検出器:Waters 486型
UV波長:254nm
カラム:昭和電工(株)社製Shodex K−804(ポリスチレンゲル)
移動相:クロロホルム
カラム温度:35℃
流速:1.0ml/分
インジェクション量:10μl
数平均分子量はポリスチレン換算で表記した。溶出時間12〜19分で分子量を測定した。
【0053】
(樹脂又は樹脂溶液中の有機溶媒含量の測定)
【0054】
(イソブチレン系ブロック共重合体中のスチレン単位含量の測定)
スチレン単位含量の測定は精密アッベ屈折計(ATAGO社製Cat.No.1230)を用いて、イソブチレン系ブロック共重合体を30mm×10mm×1mm径にプレス成形したシートを用いて屈折率(nD)を測定し、以下の式に従って算出した。
スチレン含量=11.905×(nD−1.508)
(ノズル部での樹脂付着性及び安定性評価)
蒸発中にノズル先端部からの樹脂溶液の流出状態を観察した。
蒸発終了後、フラッシュ蒸発タンク壁に対する樹脂の付着状態を観察した。
【0055】
(製造例1)
攪拌機付き200L反応容器に、1−クロロブタン(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)61.1kg、メチルシクロヘキサン(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)51.0kg、p−ジクミルクロライド25.3gを加えた。反応容器を−70℃に冷却した後、α−ピコリン(2−メチルピリジン)20.5g、イソブチレン6.8kgを添加した。さらに四塩化チタン1.5kgを加えて重合を開始し、−70℃で溶液を攪拌しながら3時間反応させた。次いで反応溶液にスチレン4.12kgを添加し、さらに4時間反応を続けた後、反応溶液を大量の水中へあけて反応を停止させた。さらに水相中の電気伝導度が50μS以下となるまで水洗を繰り返し行った後、水相が中性になっているのを確認してから有機相を攪拌機付き180L槽にて、ジャケット温度を90〜110℃まで加熱し、予備濃縮した。その後、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を重合体100重量部に対して0.5重量部となるように添加溶解させた。
【0056】
(製造例2)
攪拌機付き200L反応容器に、1−クロロブタン(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)61.2kg、n−ヘキサン(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)31.6kg、p−ジクミルクロライド64.7gを加えた。反応容器を−70℃に冷却した後、DMAc(N,N−ジメチルアセトアミド)122g、イソブチレン16.1kgを添加した。さらに四塩化チタン1.5kgを加えて重合を開始し、−70℃で溶液を攪拌しながら90分反応させた。次いで反応溶液にスチレン7.8kgを添加し、さらに45分反応を続けた後、反応溶液を大量の水中へあけて反応を停止させた。さらに水相中の電気伝導度が50μS以下となるまで水洗を繰り返し行った後、水相が中性になっているのを確認してから有機相を攪拌機付き180L槽にて、ジャケット温度を90〜110℃まで加熱し、予備濃縮した。その後、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を重合体100重量部に対して0.5重量部となるように添加溶解させた。
【0057】
(製造例3)
攪拌機付き200L反応容器に、1−クロロブタン(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)69.4kg、n−ヘキサン(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)36.5kg、p−ジクミルクロライド65.3gを加えた。反応容器を−70℃に冷却した後、DMAc(N,N−ジメチルアセトアミド)49.2g、イソブチレン12.8kgを添加した。さらに四塩化チタン1.5kgを加えて重合を開始し、−70℃で溶液を攪拌しながら90分反応させた。次いで反応溶液にスチレン5.5kgを添加し、さらに45分反応を続けた後、反応溶液を大量の水中へあけて反応を停止させた。さらに水相中の電気伝導度が50μS以下となるまで水洗を繰り返し行った後、水相が中性になっているのを確認してから有機相を攪拌機付き180L槽にて、ジャケット温度を90〜110℃まで加熱し、予備濃縮した。その後、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を重合体100重量部に対して0.5重量部となるように添加溶解させた。
【0058】
(製造例4)
重合反応後、加熱による予備濃縮を行わなかった以外は、製造例3と同様とした。
(製造例5)
製造例4と同様とした。
【0059】
(製造例6)
攪拌機付き200L反応容器に、1−クロロブタン(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)53.2kg、メチルシクロヘキサン(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)44.4kg、クミルクロライド96.0gを加えた。反応容器を−70℃に冷却した後、DMAc(N,N−ジメチルアセトアミド)54.1g、イソブチレン20.7kgを添加した。さらに四塩化チタン2.0kgを加えて重合を開始し、−70℃で溶液を攪拌しながら90分反応させた。次いで反応溶液にスチレン4.2kgを添加し、さらに45分反応を続けた後、反応溶液を大量の水中へあけて反応を停止させた。さらに水相中の電気伝導度が50μS以下となるまで水洗を繰り返し行った後、水相が中性になっているのを確認してから有機相を攪拌機付き180L槽にて、ジャケット温度を90〜110℃まで加熱し、予備濃縮した。その後、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を重合体100重量部に対して0.5重量部となるように添加溶解させた。
【0060】
(製造例7)
重合反応後、加熱による予備濃縮を行わなかった以外は、製造例6と同様とした。製造例1〜7で得られた樹脂溶液の組成分析結果を表1〜2にまとめる。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
(実施例1)
実施例1に用いた装置図を図1に示す。蒸発装置は栗本鉄工所製SCP100(L/D=9)を用いた。蒸発装置3のジャケット部及び二軸スクリュー部の温度を180℃に、真空度を0.020MPaにして、製造例1で得られた樹脂溶液をポンプ2より24kg/hで蒸発装置3に供給した。また、蒸発装置3に連結された排出機(2軸押出機:L/D=9、スクリュー径30mm、ダイ口径5mm、ダイ口数3個)の温度を180℃に設定して、連続的に樹脂をストランドとして排出させた。ストランドは、水浴により冷却した後に、カッターにてペレットとして成形した。樹脂中の残存溶媒量、着色状況は表3のとおりであった。
【0064】
【表3】
【0065】
(比較例1)
比較例1に用いた装置図を図6に示す。蒸発装置は池貝製PCM46(L/D=35、スクリュー径46mm、ダイ口径5mm、ダイ口数3個)を用いた。二軸押出機19のリアベント20近傍のバレル温度を160℃とし、ベント27、28前後のバレル温度を200℃として、リアベントの真空度を0.039MPa、ベント27、28の真空度を0.0013MPaにして、製造例1で得られた樹脂溶液をポンプ2より24kg/hで二軸押出機19に供給した。連続的に樹脂をストランドとして排出させた。ストランドは、水浴により冷却した後に、カッターにてペレットとして成形した。樹脂中の残存溶媒量、着色状況は表3のとおりであった。
【0066】
(比較例2)
比較例2に用いた装置図を図7に示す。蒸発装置は神鋼パンテック社製エクセバ(0.2m2)を用いた。蒸発機のジャケット温度を200℃、真空度を0.0039MPaとし、10kg/hで、製造例1で得られた樹脂溶液を供給した。蒸発後の樹脂は、単軸の排出機(10φ)より排出させた。ストランドをカッターにてペレット化した。
【0067】
(比較例3)
蒸発装置3の温度を240℃にする以外は、実施例2と同様の操作を行った。得られた結果を表1に併記する。これより、蒸発時の樹脂温度が高い場合には、樹脂の着色が観察され、樹脂の品質が損なわれる要因になる可能性が高い。
【0068】
(実施例2)
蒸発装置3への供給条件を15kg/h、真空度を0.013MPaとする以外は実施例1と同様の操作を行った。得られた結果を表3に併記する。
(実施例3)
蒸発装置3のジャケット部及び二軸スクリュー部の温度を190℃とする以外は実施例2と同様の操作を行った。得られた結果を表3に併記する。
【0069】
(実施例4)
排出機のダイを取り外し、排出機先端に受槽を設置することにより排出機内で切断された樹脂を粉体状で取出す以外は実施例1と同様の操作を行った。得られた結果を表3に併記する。
(実施例5)
製造例2で得られた樹脂溶液を図1に示す蒸発装置に供給した。蒸発装置3への供給条件を27kg/h、真空度を0.011MPaとする以外は実施例1と同様の操作を行った。得られた結果を表3に併記する。
【0070】
(実施例6)
製造例3で得られた樹脂溶液を図1に示す蒸発装置に供給した。蒸発装置3への供給条件を29kg/h、真空度を0.0053MPaとする以外は実施例1と同様の操作を行った。得られた結果を表3に併記する。
(実施例7)
製造例6で得られた樹脂溶液を図1に示す蒸発装置に供給した。蒸発装置3への供給条件を31kg/h、真空度を0.0053MPaとし、排出機のダイを取り外し、排出機先端に受槽を設置することにより排出機内で切断された樹脂をクラム状で取出す以外は実施例1と同様の操作を行った。得られた結果を表3に併記する。
【0071】
(実施例8)
製造例4で得られた樹脂溶液を、フラッシュ蒸発タンクにおいて予備濃縮を行った後に蒸発装置に供給した。装置図を図5に示す。フラッシュ蒸発タンクに装着した内径2mmのテフロンコーティングを施したステンレス管(3ヶ)を介して吐出圧力0.3MPaで、125℃に加熱した樹脂溶液を34kg/hで供給した。フラッシュ蒸発タンクの真空度は0.025MPaに調節した。蒸発装置の操作条件としては、真空度を0.016MPaに調節した以外は実施例1と同様の操作を行った。得られた結果を表3に併記する。なお、溶媒蒸発率は(供給した樹脂溶液中の有機溶媒重量−蒸発操作終了後に得られた樹脂又は樹脂溶液中に残存している有機溶媒重量)/(供給した樹脂溶液中の有機溶媒重量)x100で算出した。溶媒蒸発率は99.997重量%であった。
【0072】
(実施例9)
樹脂溶液の供給量を60kg/hとする以外は実施例8と同様の操作を行った。得られた結果を表3に併記する。溶媒蒸発率は99.99重量%であった。
(実施例10)
樹脂溶液の供給量を129kg/hとする以外は実施例8と同様の操作を行った。得られた結果を表3に併記する。溶媒蒸発率は99.97重量%であった。
また、本発明方法の処理能力に対する設備コストに関しては、表4に比較表を示した。ここで、処理能力は本実施例及び比較例で示した蒸発装置を用いた場合の有機溶媒除去後の樹脂の排出量(kg/h)を示す。また、単価は、本設備の本体費単価を実施例1に示した設備単価を100とした場合の、比較例1及び2に用いた設備単価の相対値を示す。また、単価/処理能力は、実施例1の最大能力を用いて算出した値を100とした場合の、比較例1及び2の相対値を示す。
【0073】
【表4】
【0074】
(実施例11〜12)
製造例2で得られた樹脂溶液を、図9に示す蒸発設備を用いてフラッシュ蒸発を行う。樹脂溶液をジャケット付15L耐圧容器に約5L仕込み、熱媒オイルをジャケットに循環して昇温を行った。樹脂溶液温度が155℃(実施例11)、147℃(実施例12)で一定になった後、窒素ガスにて耐圧容器内圧を一定圧力に調節した。フラッシュ蒸発タンクに設置するフラッシュノズルは孔径0.5mm若しくは5mmのステンレス管又は孔径1mmのテフロンコーティングノズルのいずれか1つを適宜取り付けた。常圧に開放したフラッシュ蒸発タンクに樹脂溶液を約5秒間供給し、溶液圧力が0.5MPa以上になっていることを確認した後、真空ポンプを起動し約10分間蒸発操作を継続した。蒸発操作中は真空度を0.0092MPa(実施例11)、0.026MPa(実施例12)に保持した。なお、蒸発操作中ノズルの詰まりは確認されなかった。蒸発操作終了後、フラッシュ蒸発タンク底の樹脂溶液を回収した。なお、タンク側壁に樹脂の付着は確認されなかった。樹脂溶液中に残存する溶媒量を上記方法で定量した。結果を表5に示す。溶媒蒸発率は80重量%以上であった。
【0075】
【表5】
【0076】
(比較例4)
真空度0.0092MPaのフラッシュ蒸発タンクに樹脂溶液を供給した以外は、実施例11と同様の実験を行った。約10秒でノズル先端に樹脂が付着し溶液の供給ができなくなった。
(比較例5〜7)
樹脂溶液温度、フラッシュ蒸発タンク真空度をそれぞれ65℃、0.0092MPa(比較例5)、75℃、0.10MPa(比較例6)及び90℃、0.0092MPa(比較例7)に設定し、実施例11〜12と同様の実験を行った。ノズルの詰まり、樹脂のタンク壁への付着は確認されなかった。残存溶媒測定結果を表6に示す。供給温度が低く、真空度が高いため溶媒蒸発率は60重量%以下となった。
【0077】
【表6】
【0078】
(実施例13〜14)
製造例5で得られた樹脂溶液を用いたほかは、実施例11〜12と同様の実験を行った。重合体温度、フラッシュ蒸発タンク真空度を145℃、0.039MPa(実施例13)、152℃、0.026MPa(実施例14)で実施した。ノズルの詰まり、樹脂のタンク壁への付着は確認されなかった。残存溶媒測定結果を表7に示す。溶媒蒸発率は80重量%以上であった。
【0079】
【表7】
【0080】
(比較例8)
重合体温度を145℃、フラッシュ蒸発タンク真空度を0.053MPaの条件で実施例13、14と同様の実験を行った。ノズルの詰まり、樹脂のタンク壁への付着は確認されなかった。
残存溶媒測定結果を表8に示す。真空度が0.039MPa以上であるため溶媒蒸発率は80重量%未満であった。
【0081】
【表8】
【0082】
(実施例15)
製造例7で得られた樹脂溶液を用いたほかは、実施例11〜12と同様の実験を行った。ノズルの詰まり、樹脂のタンク壁への付着は確認されなかった。残存溶媒測定結果を表9に示す。溶媒蒸発率は80重量%以上であった。
【0083】
【表9】
【0084】
(比較例9)
重合体温度、フラッシュ蒸発タンク真空度を変化させ、実施例15と同様の実験を行った。ノズルの詰まり、樹脂のタンク壁への付着は確認されなかった。残存溶媒測定結果を表10に示す。真空度が0.039MPa以上であるため溶媒蒸発率は40重量%以下となった。
【0085】
【表10】
【0086】
【発明の効果】
本発明の方法は上述の構成よりなるので、イソブチレン系ブロック共重合体を含む樹脂溶液を、二軸スクリュー部に加熱媒体を導入できる二軸押出機構を有する蒸発装置に供給することにより、効率的に揮発成分を除去して、着色等の変質を伴うことなく高品質の重合体を製造することができる。また、表4に示すように他の方法に対して、処理能力に対する設備コストが安く、経済的である。
本発明の方法によれば、通常の二軸ベント押出機と比較して、低温で高能力に脱気可能であり、1〜30分という短い滞留時間で処理可能である。また、蒸発装置内でフラッシュさせることなく脱気できるので、樹脂の発泡・飛沫により脱気口へ溶媒蒸気と共に樹脂が同伴されたり、付着することを防止できる。
さらに、蒸発装置に供給する樹脂溶液を攪拌機を有する脱気槽、薄膜蒸発機及びフラッシュ蒸発タンクからなる群より選択される少なくとも1種、並びに、排出機と組み合わせることにより、高品質のペレットを製造するための製造ラインを経済的に有利な設備費で構築可能である。
また、本発明のフラッシュ蒸発方法を用いることにより、イソブチレン系ブロック共重合体を含有する樹脂溶液からフラッシュ蒸発により有機溶媒を除去するに際し、ノズル部での樹脂付着を抑制し、安定して連続的な蒸発操作が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明で用いられる二軸スクリュー部に加熱媒体が供給される二軸押出機構を有する蒸発装置を備えた、樹脂溶液からペレット状樹脂を得るための概略フローシートである。
【図2】 本発明で用いられる二軸スクリュー部に加熱媒体が供給される二軸押出機構を有する蒸発装置及び攪拌槽を備えた、樹脂溶液からペレット状樹脂を得るための概略フローシートである。
【図3】 本発明で用いられる二軸スクリュー部に加熱媒体が供給される二軸押出機構を有する蒸発装置及び攪拌槽を備えた、樹脂溶液からペレット状樹脂を得るための概略フローシートである。
【図4】 本発明で用いられる二軸スクリュー部に加熱媒体が供給される二軸押出機構を有する蒸発装置及び薄膜蒸発機を備えた、樹脂溶液からペレット状樹脂を得るための概略フローシートである。
【図5】 本発明で用いられる二軸スクリュー部に加熱媒体が供給される二軸押出機構を有する蒸発装置及びフラッシュ蒸発タンクを備えた、樹脂溶液からペレット状樹脂を得るための概略フローシートである。
【図6】 比較例1で用いた装置の概略フローシートである。
【図7】 比較例2で用いた装置の概略フローシートである。
【図8】 本発明で用いられるフラッシュ蒸発装置の概略図である。
【図9】 本発明の実施例11〜15及び比較例4〜9で用いた実験装置の概略図である。
【符号の説明】
1:原料タンク
2:供給ポンプ
3:二軸スクリュー部に加熱媒体が供給される二軸押出機構を有する蒸発装置
4:排出機
5:冷却槽
6:カッター
7:貯槽
8:コンデンサー
9:真空ポンプ
10:回収タンク
11:熱媒
12:攪拌槽
13:コンデンサー
14:真空ポンプ
15:回収溶媒受槽
16:熱交換器
17:薄膜蒸発機
18:フラッシュ蒸発タンク
19:二軸押出機
20:リアベント
21:樹脂溶液加熱装置
22:フラッシュノズル
23:熱媒装置
24:樹脂溶液温度計
25:樹脂溶液圧力計
26:フラッシュ蒸発タンク圧力計
27:ベント(1)
28:ベント(2)
Claims (17)
- イソブチレン及び芳香族ビニル化合物を重合してなるイソブチレン系ブロック共重合体並びに有機溶媒を含んでなるイソブチレン系ブロック共重合体樹脂溶液を、二軸スクリュー部に加熱媒体が供給される二軸押出機構を有する蒸発装置に導入し、前記二軸スクリュー部の温度を230℃以下、前記蒸発装置の脱気口圧力を0.0026MPa以上0.10MPa未満として前記有機溶媒を除去することを特徴とする、イソブチレン系ブロック共重合体樹脂溶液からの有機溶媒除去方法。
- 除去される有機溶媒は、イソブチレン系ブロック共重合体の重合に用いられた反応溶媒、及び、前記重合における未反応の残存モノマーからなるものである請求項1記載の有機溶媒除去方法。
- 反応溶媒は、ハロゲン化炭化水素、芳香族炭化水素及び脂肪族炭化水素からなる群より選択される少なくとも1種である請求項2記載の有機溶媒除去方法。
- 二軸スクリュー部の温度が210℃以下である請求項1、2又は3記載の有機溶媒除去方法。
- 脱気口圧力が0.0066〜0.053MPaである請求項1、2、3又は4記載の有機溶媒除去方法。
- イソブチレン系ブロック共重合体樹脂溶液は、蒸発装置内でフラッシュさせずに導入される請求項1、2、3、4又は5記載の有機溶媒除去方法。
- 蒸発装置内における樹脂の滞留時間は、1〜30分である請求項1、2、3、4、5又は6記載の有機溶媒除去方法。
- イソブチレン系ブロック共重合体樹脂溶液は、イソブチレン系ブロック共重合体100重量部に対して0.001〜10重量部の酸化防止剤を更に含有するものである請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の有機溶媒除去方法。
- イソブチレン系ブロック共重合体樹脂溶液は、有機溶媒含有量が75重量%以下のものである請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の有機溶媒除去方法。
- イソブチレン及び芳香族ビニル化合物を重合してなるイソブチレン系ブロック共重合体並びに有機溶媒を含んでなるイソブチレン系ブロック共重合体樹脂溶液を、二軸スクリュー部に加熱媒体が供給される二軸押出機構を有する蒸発装置に導入し、前記二軸スクリュー部の温度を230℃以下、前記蒸発装置の脱気口圧力を0.0026MPa以上0.10MPa未満として前記有機溶媒を除去した後、前記蒸発装置に連結された排出機からストランド状の樹脂として排出し、これを切断してペレット化することを特徴とする、イソブチレン系ブロック共重合体のペレット化方法。
- 攪拌機を有する脱気槽、薄膜蒸発機及びフラッシュ蒸発タンクからなる群より選択される少なくとも1種において予備濃縮をした後に、イソブチレン系ブロック共重合体樹脂溶液を蒸発装置に導入する請求項10記載の方法。
- イソブチレン系ブロック共重合体樹脂溶液を100℃〜200℃に加熱し、次いで0.10MPa以上に調節されたフラッシュ蒸発タンクに前記樹脂溶液を供給し、その後、前記フラッシュ蒸発タンクを真空度0.0026MPa以上0.10MPa未満の減圧条件にすることにより予備濃縮を行う請求項11記載の方法。
- イソブチレン及び芳香族ビニル化合物を重合してなるイソブチレン系ブロック共重合体並びに有機溶媒を含んでなるイソブチレン系ブロック共重合体樹脂溶液を100℃〜200℃に加熱し、次いで0.10MPa以上に調節されたフラッシュ蒸発タンクに前記樹脂溶液を供給し、その後、前記フラッシュ蒸発タンクを真空度0.039MPa以下の減圧条件にすることにより、前記有機溶媒をフラッシュ蒸発させることを特徴とする、イソブチレン系ブロック共重合体樹脂溶液からの有機溶媒除去方法。
- イソブチレン系ブロック共重合体樹脂溶液をフラッシュ蒸発タンクに供給する際に、直径0.5〜10mmの孔径を有するノズル又は配管を用い、かつノズル又は配管部の前記樹脂溶液の吐出圧力を0.01〜1MPaにする請求項13記載の有機溶媒除去方法。
- イソブチレン系ブロック共重合体樹脂溶液中に含まれる有機溶媒の80重量%以上を蒸発分離する請求項13又は14記載の有機溶媒除去方法。
- イソブチレン系ブロック共重合体の数平均分子量が30000〜500000である1、2、3、4、5、6、7、8、9、13、14又は15記載の有機溶媒除去方法。
- イソブチレン系ブロック共重合体の数平均分子量が30000〜500000である10、11又は12記載のペレット化方法。
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