JP6080598B2 - 吸収ヒートポンプ及び吸収ヒートポンプの運転方法 - Google Patents

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本発明は吸収ヒートポンプ及び吸収ヒートポンプの運転方法に関し、特に装置の大型化を抑制しつつ適切な運転が可能な吸収ヒートポンプ及びその運転方法に関する。
駆動熱源温度より高い温度の被加熱媒体を取り出す熱源機械として、吸収ヒートポンプがある。吸収ヒートポンプは、冷媒液を蒸発させる蒸発器、冷媒蒸気を溶液で吸収させる吸収器、溶液から冷媒を離脱させる再生器、冷媒蒸気を凝縮させる凝縮器を主要構成として備えている。排熱エネルギーを熱源とし、その熱源により被加熱流体の蒸気を得る吸収ヒートポンプとして、被加熱流体の蒸気と液とを分離する気液分離器を有し、気液分離器で分離した蒸気を蒸気ヘッダに供給する蒸気供給管路が気液分離器に接続され、供給する蒸気の圧力を調節する蒸気弁が蒸気供給管路に設置され、気液分離器内の圧力が第1の所定の圧力になるように蒸気弁の開度を制御すると共に、気液分離器内の圧力が第1の所定の圧力よりも高い第2の所定の圧力を超えた場合に蒸気発生能力を制御するものがある(例えば、特許文献1参照。)。
特許第4648014号公報(図1等)
吸収ヒートポンプは、凝縮器に導入される冷却水温度の低下や、蒸発器及び再生器に導入される熱源媒体温度の上昇に伴い、発生する被加熱流体の蒸気の流量が増大する。すると、蒸気の流速が増大して気液分離器内の液体が飛散したり、気液分離器に補給される液体が不足する等の不都合が生じうる。特許文献1に記載された吸収ヒートポンプは、気液分離器内の圧力を検知して蒸気弁の開度を制御しているだけで、被加熱流流体の蒸気の発生流量については特に制御していないので、上述の不都合が生じ得る。このような不都合を回避するためには、想定される最低の冷却水温度あるいは最高の熱源媒体温度における蒸気発生流量に見合うように機器を構成することとなるため、過大設備となってしまう。
本発明は上述の課題に鑑み、装置の大型化を抑制しつつ適切な運転が可能な吸収ヒートポンプ及び吸収ヒートポンプの運転方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様に係る吸収ヒートポンプは、例えば図1に示すように、冷媒の蒸気である冷媒蒸気Veを溶液Saが吸収する際に生じる吸収熱で被加熱媒体Wqを加熱し、被加熱媒体の蒸気である被加熱媒体蒸気Wvを発生させる吸収器10と;吸収器10における被加熱媒体蒸気Wvの発生流量を調節する被加熱媒体蒸気発生流量調節装置29と;吸収器10で発生した被加熱媒体蒸気Wvの流量を検知する被加熱媒体蒸気流量検知部39、49、58、92と;被加熱媒体蒸気流量検知部39、49、58、92で検知した被加熱媒体蒸気Wvの流量が所定の値を超えないように被加熱媒体蒸気発生流量調節装置29を制御する制御部91とを備える。
このように構成すると、検知した被加熱媒体蒸気の流量が所定の値を超えないように被加熱媒体蒸気発生流量調節装置を制御するので、被加熱媒体蒸気の流量が過剰となることを防ぐことができ、装置の大型化を抑制しつつ適切な運転を行うことができる。
また、本発明の第2の態様に係る吸収ヒートポンプは、例えば図1に示すように、上記本発明の第1の態様に係る吸収ヒートポンプ1において、冷媒が吸収された溶液Swを、熱源媒体hで加熱して、溶液Swから冷媒Vgを離脱させる再生器30と;再生器30で溶液Swから離脱した冷媒蒸気Vgを導入し、冷却水cで冷媒蒸気Vgを冷却凝縮させて、冷媒の液体である冷媒液Vfを生成する凝縮器40と;冷媒液Vfを導入し、熱源媒体hで冷媒液Vfを加熱して、吸収器10で溶液Saに吸収させる冷媒蒸気Veを生成する蒸発器20と;吸収器10で発生した被加熱媒体蒸気Wvの圧力を直接又は間接的に検知する被加熱媒体蒸気圧力検知部58と;再生器30又は蒸発器20に導入される熱源媒体hの温度を直接又は間接的に検知する熱源媒体温度検知部39と;凝縮器40に導入される冷却水cの温度を直接又は間接的に検知する冷却水温度検知部49とを備え;被加熱媒体蒸気流量検知部39、49、58、92が、被加熱媒体蒸気圧力検知部58で検知された値、熱源媒体温度検知部39で検知された値、及び冷却水温度検知部49で検知された値を、あらかじめ記憶された、被加熱媒体蒸気Wvの圧力と、熱源媒体hの温度と、冷却水cの温度と、被加熱媒体蒸気Wvの発生流量との関係に照らして、被加熱媒体蒸気Wvの発生流量を算出するように構成されている。
このように構成すると、被加熱媒体蒸気の流量を直接検知する特別な装置を備えることなく、被加熱媒体蒸気の流量を把握することができ、装置が複雑になることを防ぐことができる。
上記目的を達成するために、本発明の第3の態様に係る吸収ヒートポンプの運転方法は、例えば図1及び図3を参照して示すと、冷媒の蒸気である冷媒蒸気Veを溶液Saが吸収する際に生じる吸収熱で被加熱媒体Wqを加熱し、被加熱媒体の蒸気である被加熱媒体蒸気Wvを発生させる被加熱媒体蒸気発生工程(S2)と;被加熱媒体蒸気発生工程(S2)において発生した被加熱媒体蒸気Wvの流量を検知する被加熱媒体蒸気流量検知工程(S4)と;被加熱媒体蒸気流量検知工程(S4)において検知した被加熱媒体蒸気Wvの流量が所定の値を超えないように、被加熱媒体蒸気発生工程(S2)における被加熱媒体蒸気Wvの発生流量を調節する被加熱媒体蒸気発生流量調節工程(S6)とを備える。
このように構成すると、検知した被加熱媒体蒸気の流量が所定の値を超えないように被加熱媒体蒸気の発生流量を調節するので、被加熱媒体蒸気の流量が過剰となることを防ぐことができ、装置の大型化を抑制しつつ適切な運転を行うことができる。
本発明によれば、検知した被加熱媒体蒸気の流量が所定の値を超えないように被加熱媒体蒸気の発生流量を調節するので、被加熱媒体蒸気の流量が過剰となることを防ぐことができ、装置の大型化を抑制しつつ適切な運転を行うことができる。
本発明の実施の形態に係る吸収ヒートポンプの模式的系統図である。 被加熱媒体蒸気の圧力と、熱源温水の温度と、冷却水の温度と、被加熱媒体蒸気の流量との関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態に係る吸収ヒートポンプの制御を説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態の変形例に係る吸収ヒートポンプの部分系統図である。 本発明の実施の形態の別の変形例に係る吸収ヒートポンプの部分系統図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において互いに同一又は相当する部材には同一あるいは類似の符号を付し、重複した説明は省略する。
まず図1を参照して、本発明の実施の形態に係る吸収ヒートポンプ1を説明する。図1は、吸収ヒートポンプ1の模式的系統図である。吸収ヒートポンプ1は、吸収ヒートポンプサイクルを行う主要構成機器である吸収器10、蒸発器20、再生器30、及び凝縮器40と、制御装置90とを備えている。吸収器10は、吸収器10で加熱された被加熱媒体Wmを気液分離する気液分離器80を有している。本実施の形態における吸収ヒートポンプ1は、比較的利用価値の低い低温(例えば80℃〜90℃程度)の排温水を熱源媒体として再生器30及び蒸発器20に供給して、利用価値の高い被加熱媒体蒸気Wv(例えば、圧力が約0.1MPa(ゲージ圧)を超え、望ましくは0.8MPa(ゲージ圧)程度)を気液分離器80から取り出すことができるものである。
なお、以下の説明においては、溶液に関し、ヒートポンプサイクル上における区別を容易にするために、性状やヒートポンプサイクル上の位置に応じて「希溶液Sw」や「濃溶液Sa」等と呼称するが、性状等を不問にするときは総称して「溶液S」ということとする。また、冷媒に関し、ヒートポンプサイクル上における区別を容易にするために、性状やヒートポンプサイクル上の位置に応じて「蒸発器冷媒蒸気Ve」、「再生器冷媒蒸気Vg」、「冷媒液Vf」等と呼称するが、性状等を不問にするときは総称して「冷媒V」ということとする。本実施の形態では、溶液S(吸収剤と冷媒Vとの混合物)としてLiBr水溶液が用いられており、冷媒Vとして水(HO)が用いられている。また、被加熱媒体に関し、液体の被加熱媒体である「被加熱媒体液Wq」、気体の被加熱媒体である「被加熱媒体蒸気Wv」、被加熱媒体液Wqと被加熱媒体蒸気Wvとが混合した「混合被加熱媒体Wm」を総称して「被加熱媒体W」ということとする。本実施の形態では、被加熱媒体Wとして水(HO)が用いられている。
吸収器10は、被加熱媒体Wの流路を構成する加熱管11と、濃溶液Saを散布する濃溶液散布ノズル12とを、吸収器缶胴17の内部に有している。濃溶液散布ノズル12は、散布した濃溶液Saが加熱管11に降りかかるように加熱管11の上方に配設されている。吸収器10は、濃溶液散布ノズル12から濃溶液Saが散布され、濃溶液Saが蒸発器冷媒蒸気Veを吸収する際に吸収熱を発生させる。この吸収熱を、加熱管11を流れる被加熱媒体Wが受熱して、被加熱媒体Wが加熱されるように構成されている。吸収器10の下部には、散布された濃溶液Saが蒸発器冷媒蒸気Veを吸収して濃度が低下した希溶液Swが貯留される貯留部13が形成されている。加熱管11は、希溶液Swに没入しないように、貯留部13よりも上方に配設されている。貯留部13には、貯留された希溶液Swの液位を検出する吸収器液位検出器14が配設されている。吸収器10の構成部材の1つである気液分離器80まわりの構成は後述する。
蒸発器20は、冷媒液Vfを加熱する熱源媒体としての熱源温水hの流路を構成する伝熱管21を、蒸発器缶胴27の内部に有している。蒸発器20は、蒸発器缶胴27の内部に冷媒液Vfを散布するノズルを有していない。このため、伝熱管21は、蒸発器缶胴27内に貯留された冷媒液Vfに浸かるように配設されている(満液式蒸発器)。蒸発器20は、伝熱管21周辺の冷媒液Vfが伝熱管21内を流れる熱源温水hの熱で蒸発して蒸発器冷媒蒸気Veが発生するように構成されている。伝熱管21の上流側、すなわち、冷媒液Vfを加熱する前の熱源温水hが流れる伝熱管21の部分である伝熱管上流部21aには、熱源温水管23の一端が接続されている。伝熱管21の下流側、すなわち、冷媒液Vfを加熱した後の熱源温水hが流れる伝熱管21の部分である伝熱管下流部21bには、被加熱媒体蒸気発生流量調節装置としての熱源温水三方弁29が配設されている。熱源温水三方弁29の残りの1つのポートには、熱源温水バイパス管33の一端が接続されている。蒸発器缶胴27内には、内部に貯留された冷媒液Vfの液面の高位VHを検出する高位検出器24H及び低位VLを検出する低位検出器24Lを有する蒸発器液位検出器24が配設されている。蒸発器缶胴27の底面には、蒸発器缶胴27内に冷媒液Vfを供給する冷媒液管45が接続されている。
吸収器缶胴17と蒸発器缶胴27とは、上部で接続されており、これにより、吸収器10と蒸発器20とが気相部で相互に連通している。吸収器10と蒸発器20とが気相部で連通することにより、吸収器10及び蒸発器20の内部の圧力が概ね等しくなっている。また、吸収器10と蒸発器20とが連通することにより、蒸発器20で発生した蒸発器冷媒蒸気Veを吸収器10に供給することができるように構成されている。吸収器10と蒸発器20とは、典型的には、濃溶液散布ノズル12より上方で連通している。
再生器30は、希溶液Swを加熱する熱源媒体としての熱源温水hを内部に流す熱源管31と、希溶液Swを散布する希溶液散布ノズル32とを、再生器缶胴37の内部に有している。再生器30は、散布された希溶液Swから冷媒Vが蒸発して濃度が上昇した濃溶液Saが下部に貯留されるように構成されている。再生器30では、希溶液Swが熱源温水hに加熱されることにより、希溶液Sw中の冷媒Vが離脱し、濃溶液Saと再生器冷媒蒸気Vgとが生成されるように構成されている。熱源管31の上流側、すなわち、希溶液Swを加熱する前の熱源温水hが流れる熱源管31の部分である熱源管上流部31aには、熱源温水hの温度を検知する熱源媒体温度検知部としての再生器入口温水温度計39が設けられている。熱源管31の下流側、すなわち、希溶液Swを加熱した後の熱源温水hが流れる熱源管31の部分である熱源管下流部31bには、一端が蒸発器20の伝熱管上流部21aに接続された熱源温水管23の他端が接続されている。熱源管下流部31bと伝熱管上流部21aとが熱源温水管23で接続されていることにより、熱源管31を流れた後の熱源温水hが伝熱管21に供給されるように構成されている。また、熱源管上流部31aには、一端が熱源温水三方弁29に接続された熱源温水バイパス管33の他端が接続されている。
再生器30の濃溶液Saが貯留される部分と吸収器10の濃溶液散布ノズル12とは、濃溶液Saを流す濃溶液管35で接続されている。濃溶液管35には、再生器30の濃溶液Saを吸収器10に圧送する溶液ポンプ35pが配設されている。溶液ポンプ35pは、吸収器液位検出器14と信号ケーブルで接続されたインバータ35vを有しており、吸収器液位検出器14が検出する液位に応じて回転速度が調節されて吸収器10に圧送する濃溶液Saの流量を調節することができるように構成されている。希溶液散布ノズル32と吸収器10の貯留部13とは希溶液Swを流す希溶液管16で接続されている。濃溶液管35及び希溶液管16には、濃溶液Saと希溶液Swとの間で熱交換を行わせる溶液熱交換器38が配設されている。
凝縮器40は、冷却媒体流路を形成する冷却水管41を、凝縮器缶胴47の内部に有している。冷却水管41には、冷却媒体としての冷却水cが流れる。凝縮器40は、再生器30で発生した再生器冷媒蒸気Vgを導入し、これを冷却水cで冷却して凝縮させるように構成されている。冷却水管41は、再生器冷媒蒸気Vgを直接冷却することができるように、再生器冷媒蒸気Vgが凝縮した冷媒液Vfに浸らないように配設されている。冷却水管41の上流側、すなわち、再生器冷媒蒸気Vgを冷却する前の冷却水cが流れる冷却水管41の部分である冷却水管上流部41aには、冷却水の温度を検知する冷却水温度検知部としての冷却水温度計49が設けられている。凝縮器40には凝縮した冷媒液Vfを蒸発器20に送る冷媒液管45が接続されている。冷媒液管45には、冷媒液Vfを蒸発器20に圧送するための冷媒ポンプ46が配設されている。冷媒ポンプ46は、蒸発器液位検出器24と信号ケーブルで接続されており、蒸発器液位検出器24が検出する液位に応じて発停が制御されるように構成されている。
再生器缶胴37と凝縮器缶胴47とは、上部で接続されており、これにより、再生器30と凝縮器40とが気相部で相互に連通している。再生器30と凝縮器40とが気相部で連通することにより、再生器30及び凝縮器40の内部の圧力が概ね等しくなっている。また、再生器30と凝縮器40とが連通することにより、再生器30で発生した再生器冷媒蒸気Vgを凝縮器40に供給することができるように構成されている。再生器30と凝縮器40とは、典型的には、希溶液散布ノズル32より上方で連通している。
気液分離器80は、加熱管11を流れて加熱された被加熱媒体Wを導入し、被加熱媒体蒸気Wvと被加熱媒体液Wqとを分離する機器である。気液分離器80には、内部に貯留する被加熱媒体液Wqの液位を検出する気液分離器液位検出器81が設けられている。気液分離器80の下部と加熱管11の一端とは、被加熱媒体液Wqを加熱管11に導く被加熱媒体液管82で接続されている。被加熱媒体液管82には、被加熱媒体液Wqを加熱管11に向けて圧送する被加熱媒体ポンプ83が配設されている。内部が気相部となる気液分離器80の側面と加熱管11の他端とは、混合被加熱媒体Wmを気液分離器80に導く加熱後被加熱媒体管84で接続されている。
また、気液分離器80には、蒸気として系外に供給された分の被加熱媒体Wを補うための補給水Wsを系外から導入する補給水管85が接続されている。補給水管85には、気液分離器80に向けて補給水Wsを圧送する補給水ポンプ86と、逆止弁85cと、補給水Wsを温水で予熱する補給水熱交換器87Bと、希溶液Swと熱交換させて補給水Wsをさらに加熱する補給水熱交換器87Aとが、補給水Wsの流れ方向に向かってこの順に配設されている。補給水ポンプ86は、気液分離器液位検出器81と信号ケーブルで接続されており、気液分離器80内の被加熱媒体液Wqの液位に応じて発停が制御されるように構成されている。補給水熱交換器87Aは、補給水Wsと希溶液Swとを熱交換させるように、補給水管85と、溶液熱交換器38よりも上流側の希溶液管16とに配設されている。また、気液分離器80には、被加熱媒体蒸気Wvを系外に供給する被加熱媒体蒸気供給管89が上部(典型的には頂部)に接続されている。被加熱媒体蒸気供給管89には、内部の圧力を検出する被加熱媒体蒸気圧力検知部としての圧力センサ58と、安全弁59とが設けられている。
気液分離器80は、典型的には、加熱管11内で被加熱媒体液Wqの一部が蒸発して被加熱媒体液Wqと被加熱媒体蒸気Wvとが混合した混合被加熱媒体Wmを導入するが、被加熱媒体液Wqのまま気液分離器80に導いて減圧し一部を気化させて混合被加熱媒体Wmとしたものを気液分離させるようにしてもよい。被加熱媒体液Wqを減圧気化するには、オリフィス等の絞り手段を用いることができる。加熱管11内で被加熱媒体液Wqの一部を蒸発させるか否かは、典型的には、被加熱媒体ポンプ83及び/又は補給水ポンプ86の吐出圧力を調節することにより、加熱管11内の圧力を被加熱媒体液Wqの温度に相当する飽和圧力よりも高くするか否かによって調節することができる。
制御装置90は、吸収ヒートポンプ1の運転を制御する機器であり、制御部91と、演算部92とを有している。制御部91は、被加熱媒体ポンプ83と信号ケーブルで接続されており、この発停や回転速度の調節を行うことができるように構成されている。これまでの説明では吸収器液位検出器14の出力を直接入力して制御されることとした溶液ポンプ35p、蒸発器液位検出器24の出力を直接入力して制御されることとした冷媒ポンプ46、及び気液分離器液位検出器81の出力を直接入力して制御されることとした補給水ポンプ86も、制御部91を介して(検出器の出力信号を一旦制御装置90に入力して)制御されることとしてもよい。また、制御部91は、熱源温水三方弁29と信号ケーブルで接続されており、熱源温水三方弁29に信号を送信して弁の開度を調節させることで、熱源管31・熱源温水管23・伝熱管21を流れる熱源温水hの流量と、熱源温水バイパス管33を流れる熱源温水hの流量との割合を調節することができるように構成されている。換言すれば、制御部91は、熱源温水三方弁29の開度を調節させることで、再生器30及び蒸発器20への入熱量を制御することができるように構成されている。
演算部92は、再生器入口温水温度計39、冷却水温度計49、圧力センサ58のそれぞれと信号ケーブルで接続されており、各計器で検知された値を信号として受信することができるように構成されている。また、演算部92には、気液分離器80で分離された被加熱媒体蒸気Wvの圧力と、熱源管31に導入される熱源温水hの温度と、冷却水管41に導入される冷却水cの温度と、気液分離器80で分離された被加熱媒体蒸気Wvの流量(被加熱媒体蒸気Wvの発生流量)との関係が記憶されている。
図2は、気液分離器80で分離された被加熱媒体蒸気Wvの圧力と、熱源管31に導入される熱源温水hの温度と、冷却水管41に導入される冷却水cの温度と、気液分離器80で分離された被加熱媒体蒸気Wvの流量との関係を示すグラフである。図2に示すグラフは、冷却水cはもとより、熱源温水hも設計流量(定格流量)で導入された場合の関係を示している。図2では、被加熱媒体蒸気Wvの圧力(ゲージ圧)別に3つのグラフを例示しており、(A)は0.1MPa、(B)は0.15MPa、(C)は0.2MPaのグラフを示している。また、各グラフにおいて、熱源管31に導入される熱源温水hの温度別に線種を変えて示しており、一点鎖線は88℃、破線は86℃、実線は84℃の関係を示している。被加熱媒体蒸気Wvの流量は、単位時間あたりの被加熱媒体蒸気Wvの発生量であり、本実施の形態では被加熱媒体蒸気Wvの発生量を質量で表している。図2に示す例では、冷却水入口温度が概ね20℃から35℃の間に線分が描かれているが、吸収ヒートポンプ1が設置される地域の環境に応じて、線分が描かれる温度範囲が調節される。また、図2では、各物理量の関係をグラフで示しているが、テーブルや方程式の形態で演算部92に記憶されていてもよい。演算部92は、再生器入口温水温度計39、冷却水温度計49、圧力センサ58のそれぞれで検知された値を信号として受信し、各値を図2のグラフに示す関係に照合して、被加熱媒体蒸気Wvの発生流量を算出するように構成されている。ここで、被加熱媒体蒸気Wvの発生流量を算出することは、被加熱媒体蒸気Wvの発生流量の検知の一形態である。つまり、本実施の形態では、再生器入口温水温度計39と、冷却水温度計49と、圧力センサ58と、演算部92とで、被加熱媒体蒸気流量検知部を構成している。
また、演算部92には、熱源温水三方弁29の開度と、熱源管31及び伝熱管21に導入される熱源温水hの流量の設計流量に対する割合との関係が記憶されている。本実施の形態に係る吸収ヒートポンプ1は、前述のように、熱源温水三方弁29によって、熱源管31及び伝熱管21に導入される熱源温水hの流量を変えることができ、これにより吸収ヒートポンプサイクルへの入熱量を変えることができる。他方、被加熱媒体蒸気Wvの発生流量は、冷却水管41に導入される冷却水cの入口温度及び流量、熱源温水hの入口温度、被加熱媒体蒸気Wvの圧力が同じであれば、熱源管31及び伝熱管21に導入される熱源温水hの流量と線形関係にある。このことを利用して、演算部92は、制御部91を介して熱源温水三方弁29の開度を調節することで、設計流量の熱源温水hを導入したことを前提にして算出した被加熱媒体蒸気Wvの発生流量の範囲内で、被加熱媒体蒸気Wvの発生流量を制御することができるように構成されている。
なお、図1では、制御部91及び演算部92が別々に構成されているように示しているが、これは機能の観点から概念的に別々に表現したものであり、物理的には渾然一体に構成されていてもよい。また、図1では、制御部91及び演算部92が1つの筐体に収容されて制御装置90を構成しているように示されているが、これは概念を示しているものであって、物理的にはこれらが分離して配設されていてもよい。
引き続き図1を参照して、吸収ヒートポンプ1の作用を説明する。まず、冷媒側のサイクルを説明する。凝縮器40では、再生器30で蒸発した再生器冷媒蒸気Vgを受け入れて、冷却水管41を流れる冷却水cで冷却して凝縮し、冷媒液Vfとする。凝縮した冷媒液Vfは、冷媒ポンプ46で蒸発器20に送られ、蒸発器缶胴27の底部から蒸発器缶胴27内に導入される。このとき、蒸発器缶胴27内に貯留される冷媒液Vfの液面が低位VLと高位VHとの間に収まるように、蒸発器液位検出器24の検出液位に応じて冷媒ポンプ46の発停が制御される。典型的には、冷媒液Vfの液面が低位VLまで下降したことを低位検出器24Lが検出したら冷媒ポンプ46が起動し、液面が高位VHまで上昇したことを高位検出器24Hが検出したら冷媒ポンプ46が停止する。蒸発器缶胴27内に貯留された冷媒液Vfは、熱源温水管23から流入して伝熱管21内を流れる熱源温水hによって加熱され、蒸発して蒸発器冷媒蒸気Veとなる。蒸発器20で発生した蒸発器冷媒蒸気Veは、蒸発器20と連通する吸収器10へと移動する。
次に吸収ヒートポンプ1の溶液側のサイクルを説明する。吸収器10では、濃溶液Saが濃溶液散布ノズル12から散布され、この散布された濃溶液Saが蒸発器20から移動してきた蒸発器冷媒蒸気Veを吸収する。蒸発器冷媒蒸気Veを吸収した濃溶液Saは、濃度が低下して希溶液Swとなる。吸収器10では、濃溶液Saが蒸発器冷媒蒸気Veを吸収する際に吸収熱が発生する。この吸収熱により、加熱管11を流れる被加熱媒体液Wqが加熱される。ここで、被加熱媒体蒸気Wvを取り出すための気液分離器80まわりの作用について説明する。
気液分離器80には、系外から補給水Wsが補給水管85を介して導入される。補給水Wsは、補給水ポンプ86により補給水管85を圧送され、まず補給水熱交換器87Bで温度が上昇した後に、補給水熱交換器87Aで希溶液Swと熱交換してさらに温度が上昇して、気液分離器80に導入される。気液分離器80に導入された補給水Wsは、被加熱媒体液Wqとして気液分離器80の下部に貯留される。気液分離器80の下部に貯留される被加熱媒体液Wqが適切な液位になるように、補給水ポンプ86が制御される。気液分離器80の下部に貯留されている被加熱媒体液Wqは、被加熱媒体ポンプ83で吸収器10の加熱管11に送られる。加熱管11に送られた被加熱媒体液Wqは、吸収器缶胴17内における上述の吸収熱により加熱される。加熱管11で加熱された被加熱媒体液Wqは、一部が蒸発して被加熱媒体蒸気Wvとなった混合被加熱媒体Wmとして、気液分離器80に向けて加熱後被加熱媒体管84を流れる。あるいは、加熱後被加熱媒体管84を、温度が上昇した被加熱媒体液Wqが流れることとしてもよく、この場合、被加熱媒体液Wqは、気液分離器80に導入される際に減圧され、一部が蒸発して被加熱媒体蒸気Wvとなった混合被加熱媒体Wmとして気液分離器80に導入される。気液分離器80に導入された混合被加熱媒体Wmは、被加熱媒体液Wqと被加熱媒体蒸気Wvとが分離される(被加熱媒体蒸気発生工程)。分離された被加熱媒体液Wqは、気液分離器80の下部に貯留され、再び吸収器10の加熱管11に送られる。他方、分離された被加熱媒体蒸気Wvは、被加熱媒体蒸気供給管89に導出され、安全弁59よりも下流側に設けられた圧力調整弁(不図示)によって所望の圧力に調整されたうえで蒸気利用場所に供給される。
再び吸収ヒートポンプ1の溶液側のサイクルの説明に戻る。吸収器10で蒸発器冷媒蒸気Veを吸収した濃溶液Saは、濃度が低下して希溶液Swとなり、貯留部13に貯留される。貯留部13内の希溶液Swは、重力及び吸収器缶胴17と再生器缶胴37との内圧の差により再生器30に向かって希溶液管16を流れ、補給水熱交換器87Aで補給水Wsと熱交換して温度が低下した後に、溶液熱交換器38で濃溶液Saと熱交換してさらに温度が低下して、再生器30に至る。再生器30に送られた希溶液Swは、希溶液散布ノズル32から散布される。希溶液散布ノズル32から散布された希溶液Swは、熱源管31を流れる熱源温水hによって加熱され、散布された希溶液Sw中の冷媒が蒸発して(離脱して)濃溶液Saとなり、再生器30の下部に貯留される。他方、希溶液Swから蒸発した冷媒Vは再生器冷媒蒸気Vgとして凝縮器40へと移動する。再生器30の下部に貯留された濃溶液Saは、溶液ポンプ35pにより、濃溶液管35を介して吸収器10の濃溶液散布ノズル12に圧送される。このとき、吸収器10の貯留部13に貯留された希溶液Swが所定の液位になるように、吸収器液位検出器14の検出液位に応じてインバータ35vにより溶液ポンプ35pの回転速度(ひいては吐出流量)が調節される。濃溶液管35を流れる濃溶液Saは、溶液熱交換器38で希溶液Swと熱交換して温度が上昇してから吸収器10に流入し、濃溶液散布ノズル12から散布される。以降、同様のサイクルを繰り返す。
上述のような運転を行う吸収ヒートポンプ1では、駆動熱源である熱源温水hが排熱であるため、利用できる熱はできるだけ汲み上げて被加熱媒体蒸気Wvの発生流量を増加させることが、省エネルギーの観点から有利である。また、熱源温水hがプラント等から排出される排温水である場合、プロセス上の要請から、できるだけ冷却して戻すことが好ましいことが多い。被加熱媒体蒸気Wvの発生流量は、図2から明らかなように、熱源温水hの温度及び冷却水cの温度によって変動する。熱源温水hの温度は、プロセスからの排熱等に見られるように、多少の変動はあっても大きく変動することは稀である。しかし、冷却水cの温度は、吸収ヒートポンプ1が設置される地域によっては、夏季と冬季の温度差が大きくなることに伴い、夏季の冷却水cの温度と冬季の冷却水cの温度との差が30℃を超えることも少なくない。図2に示すように、被加熱媒体蒸気Wvは、冷却水cの温度が低下するほど発生流量が増大する。被加熱媒体蒸気Wvの発生流量が増大すると、被加熱媒体蒸気Wvの流速が増大し、気液分離器80に貯留されている被加熱媒体液Wqが気液分離器80から飛散し得る。また、被加熱媒体蒸気Wvの発生流量の増大に伴い、補給水Wsの消費量が増大する。このような状況になったときに不都合を生じさせないためには、想定される被加熱媒体蒸気Wvの最大発生流量、すなわち想定される冷却水cの最低温度に合わせて、気液分離器80の容量、補給水管85や被加熱媒体蒸気供給管89の呼び径、安全弁59の噴き出し容量等を大きく決定するとよい。しかしながら、想定される最低温度の冷却水cで運転される期間は、年間を通じて多くはない。年間でわずかな期間のために気液分離器80の容量等を最大時に合わせるのは、年間の運転を通して見たときに機器の能力に対する出力が比較的小さくなり、過大設備である。そこで、本実施の形態に係る吸収ヒートポンプ1では、導入する冷却水cの温度が25℃のときの被加熱媒体蒸気Wvの発生流量を定格として気液分離器80の容量等を決定しつつ、冷却水c温度が低下して被加熱媒体蒸気Wvの発生流量が増大しても被加熱媒体液Wqが気液分離器80から飛散したり気液分離器80への補給水Wsが不足するような不都合を生じさせないために、以下のような制御を行うこととしている。
図3は、吸収ヒートポンプ1の制御を説明するフローチャートである。吸収ヒートポンプ1は、起動時は、吸収ヒートポンプサイクルにおける溶液Sの濃度差が比較的小さく、定格能力が出ていないため、熱源管上流部31aに流入してきた熱源温水hの全量を熱源管31に導くように、制御部91が熱源温水三方弁29の開度を全開にする(S1)。そして、吸収ヒートポンプサイクルにおける溶液Sの濃度差がついてくると、先に吸収ヒートポンプ1の作用として説明したように、被加熱媒体蒸気Wvが生成される(被加熱媒体蒸気発生工程:S2)。その際、演算部92は、再生器入口温水温度計39で検知された温度、冷却水温度計49で検知された温度、及び圧力センサ58で検知された圧力を信号として受信する(S3)。
演算部92は、再生器入口温水温度計39、冷却水温度計49、及び圧力センサ58で検知された値をそれぞれ受信したら、記憶されている図2に示す関係に当てはめて、被加熱媒体蒸気Wvの発生流量を算出する(S4)。演算部92は、被加熱媒体蒸気Wvの発生流量を算出したら、その値が所定の値以下か否かを判断する(S5)。所定の値は、本実施の形態では、被加熱媒体蒸気Wvの定格流量としている。算出した被加熱媒体蒸気Wvの流量が所定の値以下の場合は、再生器入口温水温度計39で検知された温度等を受信する工程(S3)に戻る。他方、算出した被加熱媒体蒸気Wvの流量が所定の値以下でない場合は、所定の値を超えないようにするために、演算部92は、制御部91を介して熱源温水三方弁29の開度を調節させる(被加熱媒体蒸気発生流量調節工程:S6)。このとき、演算部92は、記憶されている、図2に示す関係と、熱源温水三方弁29の開度と、熱源管31に導入される熱源温水hの流量の設計流量に対する割合との関係と、に照らし、目標とする被加熱媒体蒸気Wvの発生流量に対応する熱源温水三方弁29の開度を制御部91に連絡する。制御部91は、演算部92から受信した情報に基づいて、熱源温水三方弁29の開度を変更させる。熱源温水三方弁29の開度を調節させたら、再生器入口温水温度計39で検知された温度等を受信する工程(S3)に戻り、以降、上述したフローを繰り返す。
以上で説明したように、本実施の形態に係る吸収ヒートポンプ1によれば、被加熱媒体蒸気Wvの発生流量を検知して、被加熱媒体蒸気Wvの発生流量が所定の値を超えないように熱源温水三方弁29の開度を調節することで被加熱媒体蒸気Wvの発生流量を制御するので、被加熱媒体蒸気Wvの流量が過剰となることを防ぐことができ、吸収ヒートポンプ1の大型化を抑制しつつ適切な運転を行うことができる。
以上の説明では、被加熱媒体蒸気発生流量調節装置が熱源温水三方弁29を含み、熱源管31及び伝熱管21に導入される熱源温水hの流量を調節することで被加熱媒体蒸気Wvの発生流量を制御することとしたが、これに代えて、以下のように構成してもよい。
図4は、本発明の実施の形態の変形例に係る吸収ヒートポンプを部分的に示した系統図である。図4(A)に示す第1の変形例に係る吸収ヒートポンプ1Aは、凝縮器40まわりを示している。吸収ヒートポンプ1Aでは、冷却水管41の下流側、すなわち、再生器冷媒蒸気Vgを冷やした後の冷却水cが流れる冷却水管41の部分である冷却水管下流部41bに、冷却水三方弁78が配設されている。冷却水三方弁78の残りの1つのポートには、冷却水バイパス管79の一端が接続されている。冷却水バイパス管79の他端は、冷却水管上流部41aに接続されている。冷却水三方弁78は、制御部91(図1参照)と信号ケーブルで接続されており、制御部91からの信号を受信して開度を調節することができるように構成されている。吸収ヒートポンプ1Aでは、演算部92(図1参照)に、冷却水三方弁78の開度と、冷却水管41に導入される冷却水cの流量の設計流量に対する割合との関係が記憶されている。被加熱媒体蒸気Wvの発生流量は、熱源管31及び伝熱管21に導入される熱源温水hの入口温度及び流量、冷却水cの入口温度、被加熱媒体蒸気Wvの圧力が同じであれば、冷却水管41に導入される冷却水cの流量と線形関係にあるため、冷却水管41に導入される冷却水cの流量を調節することにより、被加熱媒体蒸気Wvの発生流量を制御することができる。なお、吸収ヒートポンプ1Aでは、吸収ヒートポンプ1(図1参照)が備えていた熱源温水三方弁29及び熱源温水バイパス管33を省略してもよい。吸収ヒートポンプ1Aの上記以外の構成は、吸収ヒートポンプ1(図1参照)と同じである。上述のように構成された吸収ヒートポンプ1Aは、図3に示すフローチャート中、被加熱媒体蒸気発生流量調節工程(S6)において、開度の調節が行われるのが、冷却水三方弁78となる。この点以外の吸収ヒートポンプ1Aの作用は、吸収ヒートポンプ1(図1参照)の作用と同じである。
図4(B)に示す第2の変形例に係る吸収ヒートポンプ1Bは、吸収器缶胴17まわりを示している。吸収ヒートポンプ1Bでは、濃溶液管35に、濃溶液Saを、濃溶液散布ノズル12に導入されないように迂回させるバイパス手段としてのバイパス部50が設けられている。バイパス部50は、バイパス管51と、バイパス管51に配設されたバイパス弁52とを含んで構成されている。バイパス管51は、一端が、溶液ポンプ35p(図1参照)及び溶液熱交換器38(図1参照)よりも下流側の濃溶液管35に接続されており、他端が、加熱管11よりも下方の吸収器缶胴17内で開放されている。このようにバイパス管51が配設されていることで、バイパス管51を流れる濃溶液Saは、加熱管11に降りかからずに貯留部13に導かれることとなる。バイパス弁52は、制御部91(図1参照)と信号ケーブルで接続されており、制御部91(図1参照)からの指令により開度を調節することができるように構成されている。バイパス管51及びバイパス弁52は、バイパス弁52が全開になったときに、濃溶液管35を流れる濃溶液Saが濃溶液散布ノズル12に到達せずに大部分がバイパス管51を流れるように、呼び径が決定されている。吸収ヒートポンプ1Bでは、演算部92(図1参照)に、バイパス弁52の開度と、濃溶液散布ノズル12から散布される濃溶液の流量との関係が記憶されている。被加熱媒体蒸気Wvの発生流量は、熱源管31及び伝熱管21に導入される熱源温水hの入口温度及び流量、冷却水cの入口温度及び流量、被加熱媒体蒸気Wvの圧力が同じであれば、濃溶液散布ノズル12から散布される濃溶液の流量と線形関係にあるため、バイパス弁52の開度を調節して濃溶液散布ノズル12から散布される濃溶液の流量を調節することにより、被加熱媒体蒸気Wvの発生流量を制御することができる。なお、吸収ヒートポンプ1Bでは、吸収ヒートポンプ1(図1参照)が備えていた熱源温水三方弁29及び熱源温水バイパス管33を省略してもよい。吸収ヒートポンプ1Bの上記以外の構成は、吸収ヒートポンプ1(図1参照)と同じである。上述のように構成された吸収ヒートポンプ1Bは、図3に示すフローチャート中、被加熱媒体蒸気発生流量調節工程(S6)において、開度の調節が行われるのが、バイパス弁52となる。この点以外の吸収ヒートポンプ1Bの作用は、吸収ヒートポンプ1(図1参照)の作用と同じである。
図4(C)に示す第3の変形例に係る吸収ヒートポンプ1Cは、吸収器缶胴17及び蒸発器20まわりを示している。吸収ヒートポンプ1Cでは、蒸発器缶胴27内の冷媒液Vfを吸収器缶胴17の貯留部13に導く希釈管72が設けられている。希釈管72には、希釈弁73が配設されている。希釈弁73は、制御部91(図1参照)と信号ケーブルで接続されており、制御部91(図1参照)からの指令により開閉を制御することができるように構成されている。吸収ヒートポンプ1Cでは、演算部92(図1参照)に、単位時間あたりの希釈弁73が開いている時間と、被加熱媒体蒸気Wvの発生流量との関係が記憶されている。被加熱媒体蒸気Wvの発生流量は、熱源管31及び伝熱管21に導入される熱源温水hの入口温度及び流量、冷却水cの入口温度及び流量、被加熱媒体蒸気Wvの圧力が同じであれば、単位時間あたりに希釈弁73が開いている時間と線形関係にあるため、単位時間あたりの希釈弁73が開いている時間を調節することにより、被加熱媒体蒸気Wvの発生流量を制御することができる。なお、吸収ヒートポンプ1Cでは、吸収ヒートポンプ1(図1参照)が備えていた熱源温水三方弁29及び熱源温水バイパス管33を省略してもよい。吸収ヒートポンプ1Cの上記以外の構成は、吸収ヒートポンプ1(図1参照)と同じである。上述のように構成された吸収ヒートポンプ1Cは、図3に示すフローチャート中、被加熱媒体蒸気発生流量調節工程(S6)において、開度の調節(開又は閉の2位置制御)が行われるのが、希釈弁73となる。この点以外の吸収ヒートポンプ1Cの作用は、吸収ヒートポンプ1(図1参照)の作用と同じである。
図5は、本発明の実施の形態の別の変形例に係る吸収ヒートポンプの再生器30及び凝縮器40まわりを部分的に示した系統図である。図5(A)に示す第4の変形例に係る吸収ヒートポンプ1Eは、熱源管31に導入される熱源温水hと、冷却水管41に導入される冷却水cとで熱交換させる冷却水熱交換器61を備えている。冷却水熱交換器61は、熱源温水hを熱源管上流部31aに導く熱源温水導入管63に配設されている。冷却水熱交換器61の内部には、熱源温水hと熱交換させる冷却水cを流す冷却水流路61cが形成されている。冷却水管上流部41aには、冷却水導入管64が接続されている。冷却水導入管64には、熱交三方弁62が配設されている。熱交三方弁62よりも上流側の冷却水導入管64には、冷却水分岐管65の一端が接続されている。冷却水分岐管65の他端は、冷却水熱交換器61の冷却水流路61cの上流端に接続されている。冷却水流路61cの下流端は、冷却水合流管66を介して熱交三方弁62の残りの1つのポートに接続されている。熱交三方弁62は、制御部91(図1参照)と信号ケーブルで接続されており、制御部91からの信号を受信して開度を調節することができるように構成されている。なお、吸収ヒートポンプ1Eでは、吸収ヒートポンプ1(図1参照)が備えていた熱源温水三方弁29及び熱源温水バイパス管33を省略してもよい。吸収ヒートポンプ1Eの上記以外の構成は、吸収ヒートポンプ1(図1参照)と同じである。
上述のように構成された吸収ヒートポンプ1Eは、図3に示すフローチャート中、被加熱媒体蒸気発生流量調節工程(S6)において、開度の調節が行われるのが、熱交三方弁62となる。この点以外の吸収ヒートポンプ1Eの作用は、吸収ヒートポンプ1(図1参照)の作用と同じである。吸収ヒートポンプ1Eでは、算出された被加熱媒体蒸気Wvの発生流量が所定の値以下のときは、冷却水cが冷却水熱交換器61を介さずに冷却水管41に流入するように、熱交三方弁62の開度が調節される。他方、算出された被加熱媒体蒸気Wvの発生流量が所定の値を超えた場合、演算部92は、冷却水cが冷却水熱交換器61に流入するように、制御部91を介して熱交三方弁62の開度を調節する。冷却水cが冷却水熱交換器61に流入すると、冷却水cと熱源温水hとで熱交換が行われるため、冷却水管上流部41aに流入する冷却水cの温度は上昇し、熱源管上流部31aに流入する熱源温水hの温度は低下する。すると、再生器入口温水温度計39で検知される値が温度が変化した後の熱源温水hの温度となり、冷却水温度計49で検知される値が温度が変化した後の冷却水cの温度となるため、熱源温水h及び冷却水cの温度変化が、演算部92において算出される被加熱媒体蒸気Wvの発生流量に表れることとなる。吸収ヒートポンプ1Eでは、熱交三方弁62の開度の調節が、算出される被加熱媒体蒸気Wvの発生流量にフィードバックされ、算出された被加熱媒体蒸気Wvの発生流量が所定の値を超えないように、熱交三方弁62の開度が調節される。
図5(B)に示す第5の変形例に係る吸収ヒートポンプ1Fは、熱源管上流部31aを流れる熱源温水hの一部を、冷却水管上流部41aに導く熱源温水分岐管68を備えている。熱源温水分岐管68には、熱源温水分岐弁69が配設されている。熱源温水分岐弁69は、制御部91(図1参照)と信号ケーブルで接続されており、制御部91からの信号を受信して開度を調節することができるように構成されている。なお、吸収ヒートポンプ1Fでは、吸収ヒートポンプ1(図1参照)が備えていた熱源温水三方弁29及び熱源温水バイパス管33を省略してもよい。吸収ヒートポンプ1Fの上記以外の構成は、吸収ヒートポンプ1(図1参照)と同じである。
上述のように構成された吸収ヒートポンプ1Fは、図3に示すフローチャート中、被加熱媒体蒸気発生流量調節工程(S6)において、開度の調節が行われるのが、熱源温水分岐弁69となる。この点以外の吸収ヒートポンプ1Fの作用は、吸収ヒートポンプ1(図1参照)の作用と同じである。吸収ヒートポンプ1Fでは、算出された被加熱媒体蒸気Wvの発生流量が所定の値を超えた場合、演算部92は、熱源管上流部31aを流れる熱源温水hの一部が熱源温水分岐管68を介して冷却水管上流部41aに流入するように、制御部91を介して熱源温水分岐弁69の開度を調節する。熱源温水hが冷却水管上流部41a内の冷却水cに合流すると、冷却水cの温度は上昇する。冷却水cの温度上昇は、演算部92において算出される被加熱媒体蒸気Wvの発生流量に表れることとなる。吸収ヒートポンプ1Fでは、熱源温水分岐弁69の開度の調節が、算出される被加熱媒体蒸気Wvの発生流量にフィードバックされ、算出された被加熱媒体蒸気Wvの発生流量が所定の値を超えないように、熱源温水分岐弁69の開度が調節される。
図5(A)に示す第4の変形例に係る吸収ヒートポンプ1E、図5(B)に示す第5の変形例に係る吸収ヒートポンプ1Fによれば、被加熱媒体蒸気Wvの発生流量にかかわらず、熱源温水hを冷却することができるため、熱源温水hをできるだけ冷却して戻すことが要請されている場合に好適である。
以上の説明では、吸収ヒートポンプ1が、吸収器缶胴17及び蒸発器缶胴27を1つずつ備える単段の吸収ヒートポンプであるとしたが、吸収器缶胴17及び蒸発器缶胴27を作動温度の異なる2組あるいは3組以上に構成して、2段あるいは3段以上の多段の吸収ヒートポンプとしてもよい。
以上の説明では、導入する熱源温水hはほぼ変わらずに導入する冷却水cの温度が低下することに起因して被加熱媒体蒸気Wvの発生流量が増大し得る場合の制御を説明したが、熱源温水hの温度が上昇することに起因して被加熱媒体蒸気Wvの発生流量が増大し得る場合も同様の制御を行うことができる。
以上の説明では、被加熱媒体蒸気流量検知部が、再生器入口温水温度計39と、冷却水温度計49と、圧力センサ58と、演算部92とで構成されているとしたが、吸収器10で生成された被加熱媒体蒸気Wv又は気液分離器80に導入される補給水Wsの流量を直接計測できる流量計で構成されていてもよい。気液分離器80に導入される補給水Wsは、吸収器10で生成された被加熱媒体蒸気Wvと相関があるため、気液分離器80に導入される補給水Wsの流量を計測することで、吸収器10で生成された被加熱媒体蒸気Wvの流量を間接的に検知することができる。あるいは、演算部92における被加熱媒体蒸気Wvの発生流量を算出するパラメータとして、熱源温水hの入口温度・冷却水cの入口温度・被加熱媒体蒸気Wvの圧力に代えて、吸収ヒートポンプサイクルを行う媒体に関連する値を採用してもよい。例えば、熱源温水hの入口温度は、蒸発器缶胴27の内圧(これと概ね等しい吸収器缶胴17の内圧での代用も可能)、蒸発器缶胴27内の冷媒Vの温度、再生器缶胴37内の濃溶液Saの温度と相関があるため、これらのうちの少なくとも1つを検知して熱源温水hの入口温度に代用してもよい。また、冷却水cの入口温度は、凝縮器缶胴47の内圧(これと概ね等しい再生器缶胴37の内圧での代用も可能)、凝縮器缶胴47内の冷媒Vの温度と相関があるため、これらのうちの少なくとも1つを検知して冷却水cの入口温度に代用してもよい。また、被加熱媒体蒸気Wvの圧力は被加熱媒体蒸気Wvの温度と相互換算でき、被加熱媒体蒸気Wvの温度は吸収器缶胴17内の希溶液Swの温度から推定することができるので、被加熱媒体蒸気Wvの温度、吸収器缶胴17内の希溶液Swの温度の少なくとも1つを検知して被加熱媒体蒸気Wvの圧力に代用してもよい。なお、溶液Sの濃度を把握している場合は、いずれかのパラメータを溶液Sの濃度で代用してもよい。このように、被加熱媒体蒸気Wvの発生流量を算出するに際し、熱源温水hの入口温度、冷却水cの入口温度、及び被加熱媒体蒸気Wvの圧力を直接検知する他、熱源温水hの入口温度、冷却水cの入口温度、及び被加熱媒体蒸気Wvの圧力に関連する物理量(換算又は推定可能な物理量)を検知することとしてもよい。
以上の説明では、熱源媒体が熱源温水hであるとしたが、蒸気であってもよい。つまり、熱源媒体は、吸収ヒートポンプの駆動に利用可能な熱を保有する流体であればよい。熱源媒体として蒸気が利用される場合、典型的にはプラント等から排出される排蒸気が利用される。
1 吸収ヒートポンプ
10 吸収器
20 蒸発器
29 熱源温水三方弁
30 再生器
39 再生器入口温水温度計
40 凝縮器
49 冷却水温度計
58 圧力センサ
91 制御部
92 演算部
c 冷却水
h 熱源温水
Sa 濃溶液
Sw 希溶液
Ve 蒸発器冷媒蒸気
Vf 冷媒液
Vg 再生器冷媒蒸気
Wq 被加熱媒体液
Wv 被加熱媒体蒸気

Claims (9)

  1. 冷媒の蒸気である冷媒蒸気を溶液が吸収する際に生じる吸収熱で被加熱媒体を加熱し、前記被加熱媒体の蒸気である被加熱媒体蒸気を発生させる吸収器と;
    前記吸収器における前記被加熱媒体蒸気の発生流量を調節する被加熱媒体蒸気発生流量調節装置と;
    前記吸収器で発生した前記被加熱媒体蒸気の流量を検知する被加熱媒体蒸気流量検知部と;
    前記被加熱媒体蒸気流量検知部で検知した前記被加熱媒体蒸気の流量が所定の値を超えないように前記被加熱媒体蒸気発生流量調節装置を制御する制御部と;
    前記冷媒が吸収された溶液を、熱源媒体で加熱して、前記溶液から前記冷媒を離脱させる再生器と;
    前記再生器で前記溶液から離脱した冷媒蒸気を導入し、冷却水で前記冷媒蒸気を冷却凝縮させて、前記冷媒の液体である冷媒液を生成する凝縮器と;
    前記冷媒液を導入し、熱源媒体で前記冷媒液を加熱して、前記吸収器で前記溶液に吸収させる前記冷媒蒸気を生成する蒸発器とを備え;
    前記吸収器は、前記吸収熱で加熱された前記被加熱媒体の蒸気と液とを分離する気液分離器を有し;
    前記気液分離器は、前記被加熱媒体蒸気が外部に供給された分を補う補給用の前記被加熱媒体の液を導入するように構成され;
    前記被加熱媒体蒸気流量検知部が、前記吸収器で発生した前記被加熱媒体蒸気の圧力又はその代用値、前記再生器又は前記蒸発器に導入される前記熱源媒体の温度又はその代用値、及び前記凝縮器に導入される前記冷却水の温度又はその代用値に対してあらかじめ記憶された前記被加熱媒体蒸気の発生流量の関係に照らして、又は、前記気液分離器に導入された前記補給用の被加熱媒体の液の流量に基づいて、前記被加熱媒体蒸気の発生流量を算出するように構成された;
    吸収ヒートポンプ。
  2. 冷媒の蒸気である冷媒蒸気を溶液が吸収する際に生じる吸収熱で被加熱媒体を加熱し、前記被加熱媒体の蒸気である被加熱媒体蒸気を発生させる吸収器と;
    前記吸収器における前記被加熱媒体蒸気の発生流量を調節する被加熱媒体蒸気発生流量調節装置と;
    前記吸収器で発生した前記被加熱媒体蒸気の流量を検知する被加熱媒体蒸気流量検知部と;
    前記被加熱媒体蒸気流量検知部で検知した前記被加熱媒体蒸気の流量が所定の値を超えないように前記被加熱媒体蒸気発生流量調節装置を制御する制御部と;
    前記冷媒が吸収された溶液を、熱源媒体で加熱して、前記溶液から前記冷媒を離脱させる再生器と;
    前記再生器で前記溶液から離脱した冷媒蒸気を導入し、冷却水で前記冷媒蒸気を冷却凝縮させて、前記冷媒の液体である冷媒液を生成する凝縮器と;
    前記冷媒液を導入し、熱源媒体で前記冷媒液を加熱して、前記吸収器で前記溶液に吸収させる前記冷媒蒸気を生成する蒸発器と;
    前記吸収器で発生した前記被加熱媒体蒸気の圧力を直接又は間接的に検知する被加熱媒体蒸気圧力検知部と;
    前記再生器又は前記蒸発器に導入される前記熱源媒体の温度を直接又は間接的に検知する熱源媒体温度検知部と;
    前記凝縮器に導入される前記冷却水の温度を直接又は間接的に検知する冷却水温度検知部とを備え;
    前記被加熱媒体蒸気流量検知部が、前記被加熱媒体蒸気圧力検知部で検知された値、前記熱源媒体温度検知部で検知された値、及び前記冷却水温度検知部で検知された値を、あらかじめ記憶された、前記被加熱媒体蒸気の圧力と、前記熱源媒体の温度と、前記冷却水の温度と、前記被加熱媒体蒸気の発生流量との関係に照らして、前記被加熱媒体蒸気の発生流量を算出するように構成された;
    収ヒートポンプ。
  3. 前記被加熱媒体蒸気発生流量調節装置が、前記再生器又は前記蒸発器に導入される前記熱源媒体の流量を調節する熱源温水三方弁で構成され;
    前記制御部は、前記被加熱媒体蒸気流量検知部で検知した前記被加熱媒体蒸気の流量が所定の値を超えないように前記熱源温水三方弁の開度を調節する;
    請求項1又は請求項2に記載の吸収ヒートポンプ。
  4. 前記被加熱媒体蒸気発生流量調節装置が、前記凝縮器に導入される前記冷却水の流量を調節する冷却水三方弁で構成され;
    前記制御部は、前記被加熱媒体蒸気流量検知部で検知した前記被加熱媒体蒸気の流量が所定の値を超えないように前記冷却水三方弁の開度を調節する;
    請求項1又は請求項2に記載の吸収ヒートポンプ。
  5. 前記吸収器は、前記被加熱媒体の流路を構成する加熱管と、前記加熱管の上方に配設されて前記溶液を前記加熱管に散布する溶液散布ノズルと、前記溶液散布ノズルに向けて送られる前記溶液を前記加熱管の下方に導くバイパス管と、前記バイパス管に配設されて前記バイパス管を流れる前記溶液の流量を調節するバイパス弁とを有し;
    前記被加熱媒体蒸気発生流量調節装置が前記バイパス弁で構成され;
    前記制御部は、前記被加熱媒体蒸気流量検知部で検知した前記被加熱媒体蒸気の流量が所定の値を超えないように前記バイパス弁の開度を調節する;
    請求項1又は請求項2に記載の吸収ヒートポンプ。
  6. 前記蒸発器内の前記冷媒液を、前記吸収器内の前記冷媒蒸気を吸収した後の前記溶液の貯留部に導く希釈管と;
    前記希釈管に配設された希釈弁とを備え;
    前記被加熱媒体蒸気発生流量調節装置が前記希釈弁で構成され;
    前記制御部は、前記被加熱媒体蒸気流量検知部で検知した前記被加熱媒体蒸気の流量が所定の値を超えないように前記希釈弁の開閉を制御する;
    請求項1又は請求項2に記載の吸収ヒートポンプ。
  7. 前記再生器に導入される前記熱源媒体と前記凝縮器に導入される前記冷却水とで熱交換させる冷却水熱交換器と;
    前記冷却水熱交換器に導入される前記冷却水の流量を調節する熱交三方弁とを備え;
    前記被加熱媒体蒸気発生流量調節装置が前記熱交三方弁で構成され;
    前記制御部は、前記被加熱媒体蒸気流量検知部で検知した前記被加熱媒体蒸気の流量が所定の値を超えないように前記熱交三方弁の開度を調節する;
    請求項1又は請求項2に記載の吸収ヒートポンプ。
  8. 前記再生器に導入される前記熱源媒体を、前記凝縮器に導入される前記冷却水が流れる冷却水管に導く熱源温水分岐管と;
    前記熱源温水分岐管に配設されて前記熱源温水分岐管を流れる前記熱源媒体の流量を調節する熱源温水分岐弁とを備え;
    前記被加熱媒体蒸気発生流量調節装置が前記熱源温水分岐弁で構成され;
    前記制御部は、前記被加熱媒体蒸気流量検知部で検知した前記被加熱媒体蒸気の流量が所定の値を超えないように前記熱源温水分岐弁の開度を調節する;
    請求項1又は請求項2に記載の吸収ヒートポンプ。
  9. 冷媒の蒸気である冷媒蒸気を溶液が吸収する際に生じる吸収熱で被加熱媒体を加熱し、前記被加熱媒体の蒸気である被加熱媒体蒸気を発生させる被加熱媒体蒸気発生工程と;
    前記被加熱媒体蒸気発生工程において発生した前記被加熱媒体蒸気の流量を検知する被加熱媒体蒸気流量検知工程と;
    前記被加熱媒体蒸気流量検知工程において検知した前記被加熱媒体蒸気の流量が所定の値を超えないように、前記被加熱媒体蒸気発生工程における前記被加熱媒体蒸気の発生流量を調節する被加熱媒体蒸気発生流量調節工程とを備え;
    前記被加熱媒体蒸気流量検知工程は、前記被加熱媒体蒸気の圧力又はその代用値、前記冷媒の液を前記冷媒蒸気にする熱を前記冷媒に与える熱源媒体もしくは前記冷媒を吸収した前記溶液から前記冷媒を離脱させる熱を前記溶液に与える熱源媒体の温度又はその代用値、及び前記溶液から離脱した前記冷媒蒸気を冷却凝縮させる冷却水の温度又はその代用値に対してあらかじめ記憶された前記被加熱媒体蒸気の発生流量の関係に照らして、又は、前記被加熱媒体蒸気が系外に流出した分を補う補給用の前記被加熱媒体の液の流量に基づいて、前記被加熱媒体蒸気の発生流量を算出するように構成された;
    吸収ヒートポンプの運転方法。
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