JP4648014B2 - 吸収ヒートポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、排熱エネルギーを熱源とし、その熱源により高温の流体を得る吸収ヒートポンプに関するものである。
従来の吸収ヒートポンプは、火力または原子力発電所などから排出される温水あるいは蒸気などを熱源にして、その熱源より高温の温水を得ていた(例えば特許文献1、特許文献2参照)。
特公昭58−18574号公報 特公昭58−18575号公報
このような吸収ヒートポンプは、排熱源よりも高温の温水を得ようとするものであり、温水が高温になったことで、温水の利用価値は上がった。しかし、高温水は専用の高温水配管で移送する必要があり、付帯設備のコストが高くなりがちであった。このため既存の配管を利用して移送することができる高温流体を得ることができる吸収ヒートポンプが望まれていた。
そこで本発明は、温水から、既存の蒸気配管で移送できる蒸気を発生させることができる吸収ヒートポンプを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の第1の態様に係る吸収ヒートポンプ101は、例えば図1に示すように、被加熱流体W1を導入する被加熱側A1と、冷媒蒸気CSを吸収液ALiに吸収させ、被加熱側A1に導入された被加熱流体W1を加熱し蒸気Sを発生させる加熱側A2とを含む吸収部Aと;被加熱側A1で発生した蒸気Sを供給する蒸気供給管路8に設置され、被加熱側A1の圧力が第1の所定の圧力P1になるよう調節する圧力調節装置V1とを備える。
このように構成すると、被加熱側と加熱側とを含む吸収部と、圧力調節装置とを備えるので、加熱側で冷媒蒸気を吸収液に吸収させ、被加熱側に導入された被加熱流体を加熱し蒸気を発生させ、被加熱側の圧力すなわち蒸気の供給圧力が第1の所定の圧力になるよう調節することができる。よって、第1の所定の圧力を、蒸気を供給する既存の蒸気配管の圧力より高い第1の所定の圧力とすることにより、発生した蒸気を既存の蒸気配管に供給することができる。
前記吸収ヒートポンプは、さらに、前記被加熱側の圧力を測定する圧力測定装置と;前記測定された圧力を基に前記圧力調節装置に前記調節を行わせる制御信号を前記圧力調節装置に送る制御装置を備えてもよい。前記制御装置は、さらに前記圧力調節装置の下流側の圧力をも基にし、前記被加熱側の圧力と前記下流側の圧力との差圧を求めて、前記差圧を基に前記制御信号を送るものであってもよい。ここで圧力を測定するとは、被加熱側の他の物理量(例えば、温度)を測定し、圧力に変換することを含むものとする。なお、吸収ヒートポンプは、蒸気発生能力を最大値(定格値)(例えば、最高効率点である点に対応)にした状態で、被加熱側の圧力すなわち蒸気の供給圧力が第1の所定の圧力になるよう調節するようにしてもよい。
本発明の第2の態様に係る吸収ヒートポンプ101は、本発明の第1の態様に係る吸収ヒートポンプにおいて、例えば図1に示すように、蒸気Sを発生させる蒸気発生能力を制御する第1の制御装置21を備え;第1の制御装置21が、被加熱側A1の圧力が第1の所定の圧力P1より高い第2の所定の圧力P2を超えないように前記蒸気発生能力を制御する。
このように構成すると、第1の制御装置を備えるので、第1の制御装置によって、被加熱側の圧力が第1の所定の圧力より高い第2の所定の圧力を超えないように蒸気発生能力を制御することができる。「第1の制御装置が、被加熱側の圧力が第1の所定の圧力より高い第2の所定の圧力を超えないように蒸気発生能力を制御する」とは、典型的には、第1の制御装置が、被加熱側の圧力が第2の所定の圧力を超えた場合、被加熱側の圧力が第2の所定の圧力になるように蒸気発生能力を制御することをいう。
本発明の第3の態様に係る吸収ヒートポンプ101は、本発明の第2の態様に係る吸収ヒートポンプにおいて、例えば図1に示すように、第1の熱源流体WH1により冷媒蒸気CSを発生させる蒸発部Eと;第2の熱源流体WH2により吸収液ALiに吸収された冷媒蒸気CSを吸収液ALiから分離し吸収液ALiを再生する再生部Gと;再生部Gで分離された冷媒蒸気CSを凝縮し冷媒液CLとする凝縮部Cとを備え;第1の制御装置21による制御が、再生部Gの能力、凝縮部Cの能力、蒸発部Eの能力、吸収部Aの能力、のうち少なくとも一つを制御することにより行われる。
このように構成すると、蒸発部と、再生部と、凝縮部とを備え、第1の制御装置により、再生部の能力、凝縮部の能力、蒸発部の能力、吸収部の能力、のうち少なくとも一つを制御するので、吸収ヒートポンプの蒸気発生能力を制御することができる。
前記再生部の能力の制御を、前記第2熱源流体の流量を制御することにより行ってもよいし、前記再生部に移送される吸収液の流量を制御することにより行ってもよい。
前記凝縮部に冷却水を移送し、前記冷却水により前記冷媒蒸気を凝縮するようにし、前記凝縮部の能力の制御を、前記冷却水の流量を制御することにより行ってもよい。
前記蒸発部の能力の制御を、前記第1熱源流体の流量を制御することにより行ってもよいし、前記蒸発部に移送する冷媒液の流量を制御することによって行ってもよい。
前記吸収部の能力の制御を、前記被加熱流体の流量を制御することにより行ってもよいし、前記吸収部に移送する吸収液の流量を制御することによって行ってもよい。
本発明の第4の態様に係る吸収ヒートポンプ101は、本発明の第3の態様に係る吸収ヒートポンプにおいて、例えば図1に示すように、冷媒液CLを蒸発部Eに送るための冷媒液移送管路5と;再生部Gで再生された吸収液ALiを吸収部Aに送るための第1の吸収液移送管路2と;吸収部Aで冷媒蒸気CSを吸収した吸収液ALiを再生部Gに送るための第2の吸収液移送管路3とを備え;第1の制御装置21による制御が、凝縮部Cの冷媒液CL、蒸発部Eの冷媒液CL、冷媒液移送管路5の冷媒液CLのうち少なくとも一つを、再生部G、吸収部A、第1の吸収液移送管路2、第2の吸収液移送管路3のうち少なくとも一つに混入することよって行われる。
このように構成すると、冷媒液移送管路と、第1の吸収液移送管路と、第2の吸収液移送管路とを備え;第1の制御装置による制御が、凝縮部の冷媒液、蒸発部の冷媒液、冷媒液移送管路の冷媒液のうち少なくとも一つを、再生部、吸収部、第1の吸収液移送管路、第2の吸収液移送管路のうち少なくとも一つに混入することよって行われるので、第1の制御装置により、再生部を出る吸収液、吸収部を出る吸収液、第1の吸収液移送管路を出る吸収液、第2の吸収液移送管路を出る吸収液のうち少なくとも一つの吸収液の濃度を制御し、吸収ヒートポンプの蒸気発生能力を制御することができる。典型的には、混入される冷媒液の流量が第1の制御装置により制御される。冷媒液の流量は、第1の制御装置により制御される流量調節弁により調節されるようにしてもよい。
本発明の第5の態様に係る吸収ヒートポンプ101は、本発明の第1の態様乃至第4の態様のいずれか1の態様に記載の吸収ヒートポンプにおいて、例えば図5に示すように、蒸気供給管路8が、蒸気ボイラ104A、104B、104Cから蒸気Sが供給されるヘッダ105に接続され;第2の制御装置121が、蒸気ボイラ104A〜Cの運転台数および発生蒸気流量を制御し、さらに蒸気ボイラ104A〜Cに対して吸収ヒートポンプ101を優先的に運転するよう制御する。
このように構成すると、蒸気供給管路がヘッダに接続され、第2の制御装置が、蒸気ボイラの運転台数および発生蒸気流量を制御し、さらに吸収ヒートポンプを優先的に運転するよう制御するので、排熱を優先的に効率良く利用し、吸収ヒートポンプにより発生した蒸気をヘッダに供給することができる。
本発明の吸収ヒートポンプによれば、被加熱側と加熱側とを含む吸収部と、圧力調節装置とを備えるので、加熱側で冷媒蒸気を吸収液に吸収させ、被加熱側に導入された被加熱流体を加熱し蒸気を発生させ、被加熱側の圧力すなわち蒸気の供給圧力が第1の所定の圧力になるよう調節することができる。よって、第1の所定の圧力を、蒸気を供給する既存の蒸気配管の圧力より高い所定の圧力とすることにより、発生した蒸気を既存の蒸気配管に供給することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図において互いに同一あるいは相当する部材には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
図1は、本第1の実施の形態の吸収ヒートポンプ101の構成を示すフローシートである。吸収ヒートポンプ101は、吸収液ALi(例えば、臭化リチウム水溶液)による冷媒蒸気CS(冷媒は例えば水)の吸収が行われる吸収部としての吸収器Aと、吸収液ALiから冷媒蒸気CSを蒸発させ吸収液ALiの再生が行われる再生部としての再生器Gと、冷媒液CLから冷媒蒸気CSを発生させる蒸発部としての蒸発器Eと、冷媒蒸気CSを凝縮させ冷媒液CLとする凝縮部としての凝縮器Cとを備える。
吸収器Aは、濃溶液である吸収液ALiが移送(供給)され、移送された吸収液ALiを吸収器Aの内部に散布する吸収液スプレイ22と、被加熱流体としての補給水W1が移送され、冷媒蒸気CSを吸収した吸収液ALiによって、吸収器Aの下部に設置され、吸収器A内に蓄積した吸収液ALiの液面レベルを検出する液面レベルセンサL1とを備える。吸収器Aには、移送された補給水W1が加熱される被加熱管23が設置されている。後述のように、被加熱管23の管外表面は、吸収器Aの構成要素である。液面レベルセンサL1は、被加熱管23の鉛直方向下方に設置されている。
蒸発器Eは、第1の熱源媒体としての温水WH1が移送され、蒸発器Eに移送された冷媒液CLを加熱する加熱管28と、蒸発器Eの下部に設置され、蒸発器E内に蓄積した冷媒液CLの液面レベルを検出する液面レベルセンサL2とを備える。後述のように、被加熱管23の管内表面は、蒸発器Eの構成要素である。また、後述のように、液面レベルセンサL2は加熱管28の鉛直方向上方に設置されている。吸収ヒートポンプ101では、蒸発器Eで蒸発した冷媒蒸気CSは、吸収器Aに送られるよう構成されている。
再生器Gは、希溶液である吸収液ALiが移送され、移送された吸収液ALiを再生器Gの内部に散布する吸収液スプレイ25と、第2の熱源媒体としての温水WH2が移送され、移送された温水WH2によって散布された吸収液ALiを加熱し、吸収液ALiから冷媒蒸気CSを発生させ、吸収液ALiを濃溶液とする加熱管26とを備える。吸収ヒートポンプ101では、再生器Gで吸収液ALiから分離した冷媒蒸気CSは、凝縮器Cに送られるよう構成されている。
凝縮器Cは、冷却水WCが移送され、再生器Gから凝縮器Cに送られた冷媒蒸気CSを冷却する冷却管30を備える。冷却水WCの温度は、例えば冷却管の入口で32℃、出口で37℃である。
吸収ヒートポンプ101は、気液分離器11と、気液分離器11に接続され、気液分離器11に補給水W1を移送する補給水移送管路7と、気液分離器11から吸収器Aの被加熱管23に補給水W1を移送する補給水移送管路6と、被加熱管23から気液分離器11に補給水W1を移送して戻す補給水移送管路10と、蒸気ヘッダ(蒸気配管)(図1に不図示)に接続され、気液分離器11で分離した蒸気S(例えば、175℃)を蒸気ヘッダに供給する蒸気供給管路8とを備える。なお、吸収器Aの被加熱管23、補給水移送管路7、6、10、気液分離器11を含んで本発明の吸収部の被加熱側A1が構成される。吸収器Aの被加熱管23、補給水移送管路7、6、10、気液分離器11を含めて以下蒸気発生部14(被加熱側A1)と称する。気液分離器11は吸収器A内に組み込んでもよいし、被加熱管23と一体化して構成しても差し支えない。また、蒸気発生部14の配管等にある程度の容積があれば、蒸気発生部14に明確な気液分離器を設けなくてもよい。吸収器Aの被加熱管23を除いた箇所であり、吸収液ALiによる冷媒蒸気CSの吸収が行われる箇所が加熱側A2である。なお、蒸気ヘッダは既設配管である。
吸収器Aの被加熱管23と称している伝熱管では、管外に散布された溶液(吸収液ALi)が蒸発器Eからの冷媒蒸気CSを吸収して高温になり、管内の媒体(補給水W1)を加熱して蒸気Sを発生させている。被加熱管23の管外表面は吸収器Aの構成要素であり、また被加熱管23の管内表面は蒸発器Eの構成要素である。
吸収ヒートポンプ101は、さらに、再生器Gと吸収器Aとを繋ぎ、再生器Gで再生された濃溶液である吸収液ALiを吸収器Aの吸収液スプレイ22に移送する第1の吸収液移送管路としての吸収液移送管路2と、吸収器Aと再生器Gとを繋ぎ、吸収器Aに蓄積された希溶液である吸収液ALiを再生器Gの吸収液スプレイ25に移送する第2の吸収液移送管路としての吸収液移送管路3と、凝縮器Cと蒸発器Eとを繋ぎ、凝縮器Cで凝縮した冷媒液CLを蒸発器Eに移送する冷媒液移送管路5と、冷媒液移送管路5から分岐し凝縮器Cで凝縮した冷媒液CLを蒸発器Eに移送する冷媒液移送管路9とを備える。
吸収ヒートポンプ101は、さらに、吸収液移送管路2を通って加熱側に移送される濃溶液である吸収液ALiと、吸収液移送管路3を通って被加熱側に移送される希溶液である吸収液ALiとの間で熱交換を行う溶液熱交換器X1と、補給水移送管路7を通って被加熱側に移送される補給水W1と、吸収液移送管路3を通って加熱側に移送される希溶液である吸収液ALiとの間で熱交換を行う溶液熱交換器X2とを備える。
吸収ヒートポンプ101は、さらに加熱側に温水WH3が移送され、被加熱側に補給水移送管路7を通って補給水W1が移送され、熱交換が行われる熱交換器X3を備える。
吸収液移送管路2には、溶液ポンプ1が設置され、溶液ポンプ1は再生器Gで再生された吸収液ALiを吸収器Aに移送する。溶液ポンプ1は、溶液熱交換器X1の上流側に設置されている。冷媒液移送管路5には、冷媒ポンプ4が設置され、冷媒ポンプ4は凝縮器Cで凝縮された冷媒液CLを蒸発器Eおよび吸収器Aに移送する。補給水移送管路7には、給水ポンプ12が設置され、給水ポンプ12は補給水W1を蒸気発生部14の気液分離器11に移送する。補給水移送管路7の給水ポンプ12の直下流側には、逆止弁37が設置され、補給水W1が逆流するのを防止している。補給水移送管路6には、給水ポンプ13が設置され、給水ポンプ13は補給水W1を気液分離器11から被加熱管23に移送し、さらに補給水移送管路7を通って被加熱管23から気液分離器11に移送して戻し、補給水W1を循環させる。
冷媒液移送管路5の冷媒液移送管路9が分岐する分岐点の下流側には、蒸発器Eに移送する冷媒液CLの流量を調整する冷媒供給弁V3が設置され、冷媒液移送配管9には吸収器Aに移送する(混入する)冷媒液CLの流量を調節する冷媒供給弁V2が設置されている。
蒸気発生部14の気液分離器11には、蒸気発生部14の圧力を検出する圧力センサPが設置され、下部に蓄積された補給水W1の液面レベルを検出する液面レベルセンサL3が設置されている。蒸気供給管路8には、供給する蒸気Sの圧力を調節する圧力調整装置としての蒸気弁V1が設置されている。蒸気供給管路8に、図に示すように、蒸気ヘッダ(図1に不図示)からの蒸気の逆流を防止する逆止弁38を設置してもよい。逆止弁38を設置すると、蒸気弁V1の作動に関係なく、確実に蒸気ヘッダからの蒸気の逆流を防止することができる。なお、最も簡単な圧力調整装置として逆止弁38単独で構成されたものを採用してもよい。逆止弁38の上流側蒸気圧は、逆止弁38の下流側の蒸気圧よりも高く調整されることになる。温水WH1、WH2、WH3の温度は、例えば入口90℃、出口85℃とするとよい。
吸収ヒートポンプ101は、第1の制御装置としての制御装置21を備える。液面レベルセンサL1からの、液面レベルを表す液面信号(不図示)は制御装置21に送られ、制御装置21から液面レベルを一定のレベルに保つよう回転数を制御する制御信号(不図示)がVVVFインバータ(不図示)に送られ、当該インバータが溶液ポンプ1を駆動するモータ(不図示)の電源を制御し、溶液ポンプ1の回転数を吸収器Aの液面レベルが一定になるよう制御する(但し、図中、簡略化し制御信号が液面レベルセンサL1から溶液ポンプ1に送られるよう表されている)
液面レベルセンサL2からの、液面レベルを表す液面信号(不図示)は制御装置21に送られ、制御装置21から液面レベルを一定のレベルに保つよう冷媒液CLの流量を制御する制御信号(不図示)が冷媒供給弁V3に送られ、冷媒供給弁V3の開度を蒸発器Eの液面レベルが一定になるよう制御する(図中、簡略化して、液面レベルセンサL2から冷媒供給弁V3に信号が送られるように記載)。
液面レベルセンサL3からの、液面レベルを表す液面信号(不図示)は制御装置21に送られ、制御装置21から液面レベルを一定のレベルに保つよう補給水W1の流量を制御する制御信号(不図示)が給水ポンプ12に送られ(実際には前述のように不図示のインバータ)、給水ポンプ12の回転数を気液分離器11の液面レベルが一定になるよう制御する(図中、簡略化して、液面レベルセンサL3から給水ポンプ12に信号が送られるように記載)。
圧力センサPからの、圧力を表す圧力信号(図中、破線)は制御装置21に送られ、制御装置21から蒸気発生部14の圧力が所定の値P1になるよう蒸気Sの供給量を制御する制御信号が(図中、破線)が蒸気弁V1に送られ、蒸気弁V1の開度を蒸気発生部14の圧力が所定の値P1になるよう制御する。蒸気発生部14の圧力が所定の値P1になるよう蒸気Sの供給量を制御する場合は、吸収ヒートポンプ101の蒸気発生能力は、定格流量の蒸気Sを発生するように設定されている(例えば、効率が最大の運転点)。このとき、温水WH1、WH2、WH3、冷却水WC、補給水W1は、それぞれ定格流量が供給されている。
蒸気発生部14の圧力がP1より大きい値である所定の値P2を超えた場合は、制御装置21から蒸気発生部14の圧力が所定の値P2になるよう吸収器Aに供給される冷媒液CLの供給量を制御する制御信号が(図中、破線)が冷媒供給弁V2に送られ、冷媒供給弁V2の開度を蒸気発生部14の圧力が所定の値P2になるよう制御する。
蒸気発生部14の圧力が所定の値P2以下の場合には、典型的には冷媒供給弁V2の開度はゼロであり、冷媒供給弁V2は全閉である。蒸気発生部14の圧力が第2の所定の値P2を超える場合には、典型的には蒸気弁V1の開度は100%であり、蒸気弁V1は全開である。
第1の所定の値P1は、例えば、蒸気弁のCv値を仮定し想定される運転範囲の中で蒸気弁の開度が最大になるときと最小になるときを求め、求めた開度が選択した蒸気弁の安定調節範囲内であるようなCv値の蒸気弁を選択し、吸収ヒートポンプの通常運転時における選択した蒸気弁の圧力損出を求め、蒸気ヘッダの圧力に求めた圧力損出を加えた値とするとよい。例えば、蒸気ヘッダ圧(絶対圧)が0.8MPaの場合、P1の値は0.85MPaとするとよい。また、P1は蒸気弁V1の下流側圧力+α(αは、蒸気弁V1により生じる圧力低下で蒸気弁V1の圧力調節が適切に行える正の値)としてもよい。
第2の所定の値P2は、第1の所定の値P1よりわずかに(例えば、制御系のデッドバンド分以上の値)大きい値とするとよい。例えば、蒸気ヘッダ圧(絶対圧)が0.8MPaで第1の所定の値が0.85MPaの場合、P2の値は0.87MPaとするとよい。あるいは、蒸気発生部14の強度上の設計圧よりも低い圧力に設定するようにしてもよい。たとえば、蒸気発生部14の設計圧1.0MPaに対し設定圧0.9MPaとすることができる。
温水WH1、温水WH2、温水WH3は、並列に供給(同じ供給源からの温水でもよいし、別々の供給源からの温水でもよい)されるとして説明したが、同一温水の直列、あるいは一部並列、一部直列に供給してもよい。
次に、本第1の実施の形態の作用を図1、図2を参照して説明する。図2は、吸収液および冷媒の状態を示す線図であり、縦軸が圧力、横軸が温度である。
吸収器Aを出た希溶液である吸収液ALi(状態は、図2中、B2の位置)は、吸収液移送管路3により移送され、溶液熱交換器X2を通過することにより補給水W1により冷却され(吸収液ALiの状態は、図2中、B8の位置)、次に溶液熱交換器X1を通過することにより、再生器Gから吸収器Aに移送される濃溶液である吸収液ALiにより冷却され(吸収液移送管路3を通る吸収液ALiの状態は、図2中、B9の位置)、さらに再生器Gの吸収液スプレイ25に移送される。
吸収液ALiは、吸収液スプレイ25から再生器G内に散布され(吸収液ALiの状態は、図2中、B5の位置)、散布された吸収液ALiは加熱管26を介して温水WH2に加熱され、吸収液ALiに吸収されていた冷媒は冷媒蒸気CSとして蒸発し、再生された濃溶液である吸収液ALiは再生器Gの底部に蓄積する。
濃溶液となった吸収液ALi(状態は、図2中、B4の位置)は、吸収液移送管路2を通り吸収器Aの吸収液スプレイ22に移送される。吸収液移送管路2を通る間、溶液ポンプ1により昇圧され、その後溶液熱交換器X1で、吸収器Aから再生器Gに移送される希溶液である吸収液ALiに加熱され(吸収液移送管路2を通る吸収液ALiの状態は、図2中、B7の位置)、吸収器Aの吸収液スプレイ22に移送される。
吸収器Aで、吸収液スプレイ22から吸収器A内に散布された濃溶液である吸収液ALi(吸収液ALiの状態は、図2中、B6の位置)は、蒸発器Eで蒸発した冷媒蒸気CSを吸収し、被加熱管23を通る補給水W1を加熱し、吸収器Aの底部に蓄積する(吸収液ALiの状態は、図2中、B2の位置)。
溶液ポンプ1は、吸収器Aに蓄積する吸収液ALiの液面レベルが一定となるような流量の吸収液ALiを再生器Gから吸収器Aに移送するよう制御装置21によって回転数が制御される。このような制御が行われるのは、吸収器Aと再生器Gの冷媒蒸気圧の差が大きく、吸収液ALiによる液シールで冷媒蒸気CSの混入を防げないためである。吸収器Aから再生器Gに戻る吸収液量に見合う吸収液ALiを送り込み、吸収器Aの液面を保っている(吸収液ALiの液面制御で冷媒蒸気CSの流出を防止)。
再生器Gで蒸発した冷媒蒸気CSは凝縮器Cに送られ、冷媒蒸気CSは凝縮器Cで冷却管30を通る冷却水WCにより冷却され凝縮して冷媒液CL(状態は、図2中、D1の位置)となる。凝縮器Cの冷媒液CLは、冷媒液移送管路5を通り、冷媒ポンプ4により昇圧され、冷媒供給弁V3により流量を制御されて、蒸発器Eに送られる。冷媒供給弁V2が閉じているときは、冷媒液CLは凝縮器Cから直接吸収器Aに送られることはない。
蒸発器Eに送られた冷媒液CLは、蒸発器E下部に蓄積し加熱管28を通る温水WH1により加熱されて(冷媒の状態は、図2中、D2の位置)蒸発する。蒸発した冷媒蒸気CSは吸収器Aに送られ、吸収器Aで吸収液ALiに吸収される。
冷媒供給弁V2が開いているときは、凝縮器Cから冷媒液移送管路5に送られた冷媒液CLは冷媒液移送管路5から分岐する冷媒液移送管路9を通って吸収器Aに送られる。吸収液ALiが一部冷媒液CLと混合することにより、吸収液ALiの濃度が下がって吸収能力が低下し、吸収液ALiに吸収される冷媒蒸気CSの量が減少し、吸収器Aでの発熱量が減少し、補給水W1に与えられる熱量が減少するため蒸気発生部14での蒸気Sの発生量が減少する。
冷媒供給弁V3は、蒸発器Eに蓄積する冷媒液CLの液面レベルが一定になるような量の冷媒液CLが凝縮器Cから蒸発器Eに移送されるように、制御装置21によって開度が制御される。このような制御が行われるのは、冷媒液の蒸発した量を補給するためであり、また蒸発器Eでの冷媒液CLの液面レベルを加熱管28の上方とし加熱管28が冷媒液CLに完全に浸るようにし、十分な冷媒蒸気CSが発生するようにするためでもある。なお、蒸発器は図示するものとは相違するが、散布式であってもよい。
補給水移送管路7に供給された補給水W1は、給水ポンプ12により昇圧され、蒸気発生部14の気液分離器11に移送される。給水ポンプ12を出た補給水W1は、熱交換器X3で温水WH3により加熱され、さらに溶液熱交換器X2で吸収器Aから再生器Gに移送される吸収液ALiにより加熱され、蒸気発生部14の気液分離器11に移送される。
蒸気発生部14に供給される補給水W1の流量は、気液分離器11内に蓄積される補給水W1の液面レベルが一定になるように、制御装置21により給水ポンプ12の回転数を制御することにより調節される。気液分離器11の補給水W1の液面レベルを一定に調節するのは、蒸気Sとして供給され失われた補給水W1に見合う分を気液分離器11に補給するためである。
気液分離器11に移送された補給水W1は、補給水移送管路6を通り、給水ポンプ13により昇圧され吸収器Aの被加熱管23に送られ、吸収器Aで冷媒蒸気CSを吸収する吸収液ALiの吸収熱により加熱され、蒸気Sを発生させ、補給水移送管路10を通り、気液分離器11に戻り、蒸気と液を分離する。発生した蒸気Sは、蒸気供給管路8を通り、制御装置21により制御される蒸気弁V1により蒸気発生部14の圧力が第1の所定の圧力P1になるように流量調節されて、蒸気ヘッダ(図1に不図示)に供給される。
蒸気発生部14の圧力が所定の圧力P1になるように制御されるのは、蒸気発生部14の圧力が蒸気ヘッダ(図1に不図示)の圧力より高い圧力に制御し、蒸気発生部14の圧力を常に蒸気ヘッダの圧力より一定の圧力だけ高い圧力とし、吸収ヒートポンプ101で発生した蒸気Sが常に蒸気ヘッダに供給されるようにし、負荷(図1に不図示)側に安定して蒸気Sが供給されるようにするためである。
制御装置21によって以下の制御が行われる。すなわち、蒸気発生部14の圧力がP1より低くなると蒸気弁V1の開度を小さくして、蒸気発生部14から蒸気ヘッダ(図1に不図示)に供給される蒸気Sの量を減少させて蒸気発生部14の圧力が上昇するようにする。一方、蒸気発生部14の圧力がP1より高くなると蒸気弁V1の開度を大きくして、蒸気発生部14から蒸気ヘッダに供給される蒸気Sの量を増加させて蒸気発生部14の圧力が下降するようにする。
蒸気発生部14の圧力がP2以下の場合、冷媒供給弁V2は閉になっている。蒸気発生部14の圧力がP2を超えた場合、冷媒供給弁V2を開にし、凝縮器Cの冷媒液CLを吸収器Aに送り、吸収器Aの吸収液ALiの濃度を下げ、吸収器Aの能力を下げ、吸収器Aの吸収液ALiから被加熱管23を介して補給水W1に与えられる熱量を減少させ、被加熱管23で発生する蒸気Sの量を減少させ、蒸気発生部14の圧力を減少させることができる。蒸気発生部14の圧力がP2を超える場合とは、例えば、蒸気ヘッダ(図1に不図示)に吸収ヒートポンプ101のみから蒸気Sが供給され、蒸気ヘッダに接続された負荷が必要とする蒸気量が、吸収ヒートポンプ101が発生する蒸気量より少ない場合である。
吸収ヒートポンプ101の蒸気発生能力を制御するため、再生器Gの加熱管26に移送する温水WH2の流量を調節する、流量調節弁(不図示)を設置し、制御装置21で当該流量調節弁を制御し、再生器Gの能力を制御してもよい。温水WH2を加熱管26に移送する給水ポンプ(不図示)の回転数を制御装置21で制御することにより加熱管26への温水WH2の流量を調節するようにしてもよい。温水WH2の流量を制御することにより再生器Gにおける加熱能力を調節して、再生器Gの吸収液濃度を調整し、再生器Gから吸収器Aに移送される吸収液ALiの濃度を制御し、吸収器Aにおける冷媒蒸気吸収能力を制御することで、吸収ヒートポンプ101の蒸気発生能力を制御することができる。蒸気発生部14の圧力がP2を超えた場合、温水WH2の流量を減少させ、蒸気発生部14の圧力がP2以下になった場合は、温水WH2の流量の減少をやめるようにするとよい。すなわち、蒸気発生部14が目標圧力P2になるように、温水WH2の流量を制御する(蒸気発生部14の圧力がP2以下のとき、温水WH2の流量は、全流量すなわち定格流量となっている)。
吸収ヒートポンプ101の蒸気発生能力を制御するため、凝縮器Cの冷却管30に移送する冷却水WCの流量を調節する、流量調節弁(不図示)を設置し、制御装置21で当該流量調節弁を制御し、凝縮器Cの能力を制御してもよい。冷却水WCを冷却管30に移送する給水ポンプ(不図示)の回転数を制御装置21で制御することにより冷却管30への冷却水WCの流量を調節するようにしてもよい。冷却水WCの流量を制御することにより凝縮される冷媒蒸気CSの量を制御し、すなわち再生器Gの吸収液ALiからの冷媒量を調節して吸収液濃度を制御し、吸収ヒートポンプ101の蒸気発生能力を制御することができる。蒸気発生部14の圧力がP2を超えた場合、冷却水WCの流量を減少させ、蒸気発生部14の圧力がP2以下になった場合、冷却水WCの流量の減少をやめるようにするとよい。すなわち、蒸気発生部14が目標圧力P2になるように、冷却水WCの流量を制御する(蒸気発生部14の圧力がP2以下のとき、冷却水WCの流量は、全流量すなわち定格流量となっている)。
吸収ヒートポンプ101の蒸気発生能力を制御するため、吸収器Aの被加熱管23に移送する補給水W1の流量を調節する流量調節弁(不図示)を補給水供給管路6に設置し、制御装置21で当該流量調節弁を制御し、吸収器Aの能力を制御してもよい。補給水W1を被加熱管23に移送する給水ポンプ(不図示)の回転数を制御装置21で制御することにより被加熱管23への補給水W1の流量を調節するようにしてもよい。補給水W1の流量を制御することにより吸収器Aの被加熱管23の伝熱能力を制御し、吸収ヒートポンプ101の蒸気発生能力を制御することができる。蒸気発生部14の圧力がP2を超えた場合、被加熱管23に供給される補給水W1の流量を減少させて伝熱能力を低下させ、蒸気発生部14の圧力がP2以下になった場合、被加熱管23に供給される補給水W1の流量の減少をやめるようにするとよい。すなわち、蒸気発生部14が目標圧力P2になるように、補給水W1の流量を制御する(蒸気発生部14の圧力がP2以下のとき、補給水W1の流量は、全流量すなわち定格流量となっている)。
吸収ヒートポンプ101の蒸気発生能力を制御するため、蒸発器Eの加熱管28に移送する温水WH1の流量を調節する流量調節弁(不図示)を設置し、制御装置21で当該流量調節弁を制御し、蒸発器Eの能力を制御してもよい。温水WH1を加熱管28に移送する給水ポンプ(不図示)の回転数を制御装置21で制御することにより加熱管28への温水WH1の流量を調節するようにしてもよい。温水WH1の流量を制御することにより蒸発器Eから吸収器Aに移送される冷媒蒸気CSの温度と量を制御し、吸収器Aでの吸収液の吸収能力を制御し、吸収ヒートポンプ101の蒸気発生能力を制御することができる。蒸気発生部14の圧力がP2を超えた場合、温水WH1の流量を減少させ、蒸気発生部14の圧力がP2以下になった場合、温水WH1の流量の減少をやめるようにするとよい。すなわち、蒸気発生部14が目標圧力P2になるように、温水WH1の流量を制御する(蒸気発生部14の圧力がP2以下のとき、温水WH1の流量は、全流量すなわち定格流量である)。
吸収ヒートポンプ101の蒸気発生能力を制御するため、再生器Gの加熱管26への吸収液ALiを一部バイパス(バイパス管路は不図示)(バイパス先は、再生器G内下部の溶液蓄積部とするとよい)し、加熱管26への散布量(供給量)を制御するようにしてもよい。これは再生器Gの溶液加熱能力を制御することになる。吸収液バイパス量を増加させることは、再生器Gへの供給量を減少させることに等しく、再生器Gで再生される濃溶液である吸収液ALiの濃度を下げることになり、再生器Gの能力を低下させる。吸収液バイパス量を減少させることは、再生器Gへの供給量を増加させることに等しく、再生器Gで再生される濃溶液である吸収液ALiの濃度を上げることになり、再生器Gの能力を高める。蒸気発生部14の圧力が第2の所定の圧力P2を超えた場合、再生器Gにおける吸収液ALiのバイパス量を増加させ、蒸気発生部14の圧力が第2の所定の圧力P2以下になった場合、再生器Gにおける吸収液ALiのバイパス量の増加をやめるようにするとよい。すなわち、蒸気発生部14が目標圧力P2になるように、再生器Gの吸収液バイパス量を制御する(蒸気発生部14の圧力がP2以下のとき、バイパス量はゼロに等しい)。
吸収ヒートポンプ101の蒸気発生能力を制御するため、吸収器Aの被加熱管23への吸収液を一部バイパスし(バイパス路は不図示)、被加熱管23への散布量(供給量)を制御してもよい。これは吸収器Aへの吸収液ALiの供給量を制御することに相当し、吸収器Aの能力を制御することになる。バイパス量を減少させることは、吸収器Aへの供給量を増加させることに等しく、吸収器Aの能力を増加させる。バイパス量を増加させることは、吸収器Aへの供給量を減少させることに等しく、吸収器Aの能力を減少させる。蒸気発生部14の圧力が第2の所定の圧力を超えた場合、吸収器Aの被加熱管23への吸収液ALiのバイパス量を増加させ蒸気発生部14の圧力が第2の所定の圧力P2以下になった場合、被加熱管23への吸収液ALiのバイパス量増加をやめるようにするとよい。すなわち、蒸気発生部14が目標圧力P2になるように、吸収器Aの吸収液バイパス量を制御する(蒸気発生部14の圧力がP2以下のとき、バイパス量はゼロに等しい)。
本実施の形態において、凝縮器Cから蒸発器Eへ移送する冷媒液CLの流量を、蒸発器Eに蓄積した冷媒液CLの液面レベルが一定になるように制御せずに、吸収ヒートポンプ101の蒸気発生能力を制御するため、凝縮器Cから蒸発器Eに冷媒液CLを移送する冷媒液移送管路5に、冷媒液CLの流量を調節する流量調節弁(不図示)を設置し、制御装置21で当該流量調節弁を制御し、蒸発器Eの能力を制御してもよい。蒸発器Eへ移送する冷媒液CLの流量を増加すると蒸発器Eで蒸発する冷媒蒸気CSの流量が増加し、蒸発器Eの能力を増加させることができる。蒸発器Eへ移送する冷媒液CLの流量を減少させると、蒸発器Eで蒸発する冷媒蒸気CSの流量が減少し、蒸発器Eの能力を減少させることができる。蒸気発生部14の圧力が第2の所定の圧力P2を超えた場合、蒸発器Eに移送される冷媒液CLの流量を減少させ、蒸気発生部14の圧力が第2の所定の圧力P2以下になった場合、蒸発器Eに移送される冷媒液CLの流量の減少をやめるようにするとよい。すなわち、蒸気発生部14が目標圧力P2になるように、冷媒液CLの流量を制御する(蒸気発生部14の圧力がP2以下のとき、冷媒液CLの流量は、全流量すなわち定格流量である)。
蒸発器E、吸収器Aの能力を制御した場合、吸収器Aに吸収液ALiの過濃縮が生じる場合があるので、この場合は冷媒液CLを蒸発器Eから吸収器Aに供給し、結晶防止が必要となる。吸収液ALi(溶液)の概略濃度は、凝縮器Cに溜まる冷媒液量(すなわち、レベル高さ)で知ることができる。分離された冷媒が多いことは、溶液濃度が高まっていることである。液位が上昇したときは溶液濃度が高くなっていることを知ることができ、凝縮器Cの液位の異常上昇で過濃縮を判断する。また、溶液の概略濃度は、再生器Gに溜まる吸収液量(すなわち、レベル高さ)で知ることもできる。液位が低下したときは分離した冷媒が多く、濃度が高くなっていることを知ることができる。再生器Gの液位の異常低下で過濃縮を判断する。
図3は、本第2の実施の形態の吸収ヒートポンプ102の構成を示すフローシートである。以下、吸収ヒートポンプ101(図1)との構成の相違について述べ、構成が同じ点については確認的に記載するもの以外説明を省略する。吸収ヒートポンプ101(図1)では、吸収器A(図1)は一つであり、蒸発器E(図1)も一つであるが、吸収ヒートポンプ102では、吸収器は高温吸収器AHと低温吸収器ALとを含んで構成され、蒸発器は高温蒸発器EHと低温蒸発器ELとを含んで構成される。
高温吸収器AHは、吸収器Aと同様に構成され、吸収液スプレイ22Hと、被加熱管23Hと、液面レベルセンサL1Hとを備える。
低温吸収器ALは、吸収器Aと同様に構成され、吸収液スプレイ22Lと、液面レベルセンサL1Lとを備え、低温吸収器ALには被加熱管23Lが設置されている。但し、被加熱管23Lには補給水W1ではなく後述の冷媒液CLが移送され、冷媒液CLは吸収液ALiによって加熱されて冷媒蒸気CSを発生する。すなわち、被加熱管23Lの被加熱側が高温蒸発器EHの一部を構成する。
高温蒸発器EHは、被加熱管23Lの被加熱側と気液分離器15とを含んで構成される。気液分離器15は、液面レベルセンサL2Hを備え、必要によっては図に示すように気液分離効果を上げるためにバッフル板39Hを内部に備える。冷媒液CLは、気液分離器15から被加熱管23Lに供給されて、冷媒蒸気CSを発生する。本図では、低温蒸発器ELでは、後述の加熱管28Lの外側で冷媒が蒸発し、外側の缶胴が気液分離器の役目も果たしているのに対し、高温蒸発器EHでは被加熱管23Lの内側で冷媒蒸気CSが発生し、被加熱管23Lの内側容積が小さいために、気液分離器15を被加熱管23Lとは別の容器として構成している。
低温蒸発器ELは、蒸発器Eと同様に構成され、加熱管28Lと、液面レベルセンサL2Lとを備える。
吸収ヒートポンプ102の補給水移送管路6と、補給水移送管路10とは、高温吸収器AHの被加熱管23Hに接続されている。高温吸収器AHの被加熱管23H、補給水移送管路7、6、10、気液分離器11を含んで本発明の吸収部の被加熱側が構成される。
本実施の形態の2段式ヒートポンプ102では最も高温である高温吸収器AHから蒸気Sを取り出すように構成している。多段式ヒートポンプの場合は、最も高温である吸収器から蒸気を取り出すように構成するとよい。
吸収ヒートポンプ102は、再生器Gと高温吸収器AHとを繋ぎ、再生器Gで再生された濃溶液である吸収液ALiを高温吸収器AHの吸収液スプレイ22Hに移送する第1の吸収液移送管路としての吸収液移送管路2と、高温吸収器AHと低温吸収器ALとを繋ぎ、高温吸収器AHに蓄積された中間濃度溶液である吸収液ALiを低温吸収器ALの吸収液スプレイ22Lに移送する第2の吸収液移送管路としての吸収液移送管路3Hと、低温吸収器ALと再生器Gとを繋ぎ、低温吸収器ALに蓄積された希溶液である吸収液ALiを再生器Gの吸収液スプレイ25に移送する第2の吸収液移送管路としての吸収液移送管路3Lと、凝縮器Cと気液分離器15とを繋ぎ、凝縮器Cで凝縮した冷媒液CLを気液分離器15に移送する冷媒液移送管路5と、冷媒液移送管路5から分岐し凝縮器Cで凝縮した冷媒液CLを低温蒸発器ELに移送する冷媒液移送管路5Lと、気液分離器15と低温吸収器ALに設置された被加熱管23Lとを繋ぎ、気液分離器15に蓄積した冷媒液CLを被加熱管23Lに移送する冷媒液移送管路40と、低温吸収器ALに設置された被加熱管23Lと気液分離器15とを繋ぎ、被加熱管23Lを出た冷媒液CLを含む冷媒蒸気CSを気液分離器15に戻す冷媒液移送管路41とを備える。
冷媒液移送管路5は、冷媒液移送管路5Lが分岐する分岐点の上流側で、冷媒液移送管路5を通る冷媒液CLが、再生器Gから凝縮器Cに送られる冷媒蒸気CSによって加熱されるよう構成されている。再生器Gで加熱された吸収液ALiからは、吸収液ALiと同じ温度の冷媒蒸気CSが発生するが、この温度は凝縮器Cの温度より高温であり、再生器Gの熱源の温度に近い過熱蒸気になっているので、凝縮器Cを出る冷媒液CLを加熱することができる。再生器Gから凝縮器Cに向かう冷媒蒸気CSが冷媒液移送管路5を通る冷媒液CLにより凝縮された場合、凝縮により生じた冷媒液CLは邪魔板43によって再生器Gには流れず凝縮器Cに流れるよう凝縮器Cが構成されている。
吸収ヒートポンプ102は、さらに、吸収液移送管路2を通って被加熱側に移送される濃溶液である吸収液ALiと、吸収液移送管路3Lを通って加熱側に移送される希溶液である吸収液ALiとの間で熱交換を行う溶液熱交換器X1と、補給水移送管路7を通って被加熱側に移送される補給水W1と、吸収液移送管路3Lを通って加熱側に移送される希溶液である吸収液ALiとの間で熱交換を行う溶液熱交換器X2と、吸収液移送管路3Hを通って加熱側に移送される中間濃度溶液である吸収液ALiと、溶液熱交換器X2を出た後補給水移送管路7を通って被加熱側に移送される補給水W1との間で熱交換を行う溶液熱交換器X5と、溶液熱交換器X1を出た後吸収液移送管路2を通って被加熱側に移送される濃溶液である吸収液ALiと、溶液熱交換器X5を出た後吸収液移送管路3Hを通って加熱側に移送される希溶液である吸収液ALiとの間で熱交換を行う溶液熱交換器X4とを備える。
吸収ヒートポンプ102は、さらに加熱側に温水WH3が移送され、被加熱側に補給水移送管路7を通って補給水W1が移送され、熱交換が行われる熱交換器X3と、加熱側に温水WH4が移送され、被加熱側に冷媒液移送管路5を通って冷媒液CLが移送され、熱交換が行われる溶液熱交換器X6とを備える。温水WH4の温度は、例えば入口90℃、出口85℃とするとよい。なお、補給水W1は、熱交換器X3の上流側で、凝縮器Cの冷媒蒸気CSなどで加熱してもよい。
吸収液移送管路2に設置された溶液ポンプ1は、再生器Gで再生された吸収液ALiを高温吸収器AHに移送する。冷媒液移送管路5に設置された冷媒ポンプ4は、凝縮器Cで凝縮された冷媒液CLを高温蒸発器EHおよび低温蒸発器ELに移送する。補給水移送管路6に設置された給水ポンプ13は、補給水W1を気液分離器11から被加熱管23Hに移送しさらに被加熱管23Hで蒸気Sを発生させて気液分離器11に移送し、補給水W1を循環させる。
吸収ヒートポンプ102は、冷媒液移送管路5の冷媒ポンプ4の直下流側と、吸収液移送管路2の溶液ポンプ1の直上流側を繋ぎ、冷媒液移送管路5の冷媒液CLを吸収液移送管路2に移送する(混入する)冷媒液移送管路42を備える。冷媒液移送管路42には、冷媒液移送管路42を流れる冷媒液CLの流量を調整する冷媒供給弁V2が設置されている。
吸収液移送管路3Hの溶液熱交換器X4下流には吸収液スプレイ22Lに移送される吸収液ALiの流量を調節する吸収液供給弁V4が設置されている。
液面レベルセンサL1Hからの、液面レベルを表す液面信号(不図示)は制御装置21に送られ、制御装置21から液面レベルを一定のレベルに保つよう回転数を制御する制御信号(不図示)がVVVFインバータ(不図示)に送られ、当該インバータが溶液ポンプ1を駆動するモータ(不図示)の電源を制御し、溶液ポンプ1の回転数を高温吸収器AHの液面レベルが一定になるよう制御する(但し、図中簡略化し、液面レベルセンサL1Hから制御信号が溶液ポンプ1に送られるよう記載)。
液面レベルセンサL1Lからの、液面レベルを表す液面信号(不図示)は制御装置21に送られ、制御装置21から低温吸収器ALの液面レベルを一定のレベルに保つよう高温吸収器AHから低温吸収器ALに移送する吸収液ALiの流量を制御する制御信号(不図示)が吸収液供給弁V4に送られる(図中、簡略化して、液面レベルセンサL1Lから吸収液供給弁V4に信号が送られるように記載)。
液面レベルセンサL2Hからの、液面レベルを表す液面信号(不図示)は制御装置21に送られ、制御装置21から液面レベルを一定のレベルに保つよう冷媒液CLの流量を制御する制御信号(不図示)が冷媒供給弁V3Hに送られ、冷媒供給弁V3Hの開度を高温蒸発器EHの液面レベルが一定になるよう制御する(図中、簡略化して、液面レベルセンサL2Hから冷媒供給弁V3Hに信号が送られるように記載)。
液面レベルセンサL2Lからの、液面レベルを表す液面信号(不図示)は制御装置21に送られ、制御装置21から液面レベルを一定のレベルに保つよう冷媒液CLの流量を制御する制御信号(不図示)が冷媒供給弁V3Lに送られ、冷媒供給弁V3Lの開度を低温蒸発器ELの液面レベルが一定になるよう制御する(図中、簡略化して、液面レベルセンサL2Lから冷媒供給弁V3Lに信号が送られるように記載)。
蒸気発生部14の圧力がP1より大きい値である所定の値P2を超えた場合は、制御装置21から蒸気発生部14の圧力が所定の値P2になるよう冷媒液移送管路5から吸収液移送管路2に供給される(混入される)冷媒液CLの供給量を制御する制御信号が(図中、破線)が冷媒供給弁V2に送られ、冷媒供給弁V2の開度を蒸気発生部14の圧力が所定の値P2になるよう制御する。蒸気発生部14の圧力が所定の値P2以下の場合には、典型的には冷媒供給弁V2の開度はゼロである。
次に、本第2の実施の形態の作用を図3、図4を参照して説明する。図4は、吸収液および冷媒の状態を示す線図であり、縦軸が圧力、横軸が温度である。
高温吸収器AHを出た中間溶液である吸収液ALi(状態は、図4中、B2Hの位置)は、吸収液移送管路3Hにより移送され、溶液熱交換器X5を通過し補給水W1により冷却され(吸収液ALiの状態は、図4中、B11の位置)、次に溶液熱交換器X4を通過することにより、再生器Gから高温吸収器AHに移送される濃溶液である吸収液ALiにより冷却され(吸収液ALiの状態は、図4中、B12の位置)、吸収液供給弁V4により流量が制御され、さらに低温吸収器ALの吸収液スプレイ22Lに移送される。吸収液供給弁V4による流量制御は、低温吸収器ALに一定レベルの吸収液ALiが蓄積するように行われる。
吸収液ALiは、吸収液スプレイ22Lから低温吸収器AL内に散布され(吸収液ALiの状態は、図4中、B6Lの位置)、散布された吸収液ALiは低温蒸発器ELで蒸発した冷媒蒸気CSを吸収し、被加熱管23L(被加熱管23Lの被加熱側は高温蒸発器EH)を介して、気液分離器15を出て気液分離器15に戻る冷媒液CLを加熱し、低温吸収器ALの底部に蓄積する。
低温吸収器ALを出た希溶液である吸収液ALi(状態は、図4中、B2Lの位置)は、吸収液移送管路3Lにより移送され、溶液熱交換器X2を通過することにより補給水W1により冷却され(吸収液ALiの状態は、図4中、B13の位置)、次に溶液熱交換器X1を通過することにより、再生器Gから高温吸収器AHに移送される濃溶液である吸収液ALiにより冷却され(吸収液移送管路3Lを通る吸収液ALiの状態は、図4中、B14の位置)、さらに再生器Gの吸収液スプレイ25に移送される。
吸収液ALiは、吸収液スプレイ25から再生器G内に散布され(吸収液ALiの状態は、図4中、B5の位置)、散布された吸収液ALiは加熱管26を介して温水WH2に加熱されて、吸収液ALiに吸収されていた冷媒は冷媒蒸気CSとして蒸発し、再生された濃溶液である吸収液ALiは再生器Gの底部に蓄積する。
濃溶液となった吸収液ALi(状態は、図4中、B4の位置)は、吸収液移送管路2を通り高温吸収器AHの吸収液スプレイ22Hに移送される。吸収液移送管路2を通る間、溶液ポンプ1により昇圧され、その後溶液熱交換器X1で、低温吸収器ALから再生器Gに移送される希溶液である吸収液ALiに加熱され(吸収液移送管路2を通る吸収液ALiの状態は、図4中、B7の位置)、さらに溶液熱交換器X4で高温吸収器AHから低温吸収器ALに移送される吸収液ALiにより加熱され(吸収液移送管路2を通る吸収液ALiの状態は、図4中、B10の位置)、高温吸収器AHの吸収液スプレイ22Hに移送される。
高温吸収器AHで、吸収液スプレイ22Hから高温吸収器AH内に散布された濃溶液である吸収液ALi(吸収液ALiの状態は、図4中、B6Hの位置)は、気液分離器15で分離した冷媒蒸気CSを吸収し、被加熱管23Hを通る補給水W1を加熱し、高温吸収器AHの底部に蓄積する(吸収液ALiの状態は、図4中、B2Hの位置)。
溶液ポンプ1は、高温吸収器AHに蓄積する吸収液ALiの液面レベルが一定となるような流量の吸収液ALiを再生器Gから高温吸収器AHに移送するよう制御装置21によって回転数が制御される。このような制御が行われるのは、高温吸収器AHから低温吸収器ALに送られ、高温吸収器AHで減少した吸収液ALiの量に見合う量の吸収液ALiを再生器Gから高温吸収器AHに移送するためである。
再生器Gで蒸発した冷媒蒸気CSは凝縮器Cに送られ、冷媒液移送管路5を通る冷媒液CLに冷却され、さらに凝縮器Cで冷却管30を通る冷却水WCにより冷却され凝縮して冷媒液CLとなる(冷媒液CLの状態は、図4中、D1の位置)。凝縮器Cの冷媒液CLは、冷媒液移送管路5を通り、冷媒ポンプ4により昇圧され、冷媒供給弁V2が閉の場合(蒸気発生部14の圧力がP2以下の場合)は、一部が冷媒供給弁V3Hにより流量を制御されて、溶液熱交換器X6を通る温水WH4に加熱された後に高温蒸発器EHに送られ、残りの一部が冷媒液移送管路5から分岐し冷媒液移送管路5Lを通り、冷媒供給弁V3Lにより流量を制御されて、低温蒸発器ELに送られる。
高温蒸発器EHに送られる冷媒液CLの流量は、気液分離器15の底部に蓄積する冷媒液CLの液面レベルが一定になるように制御される。このように制御するのは、高温蒸発器EHで蒸発し高温吸収器AHに送られた冷媒液CLの量に見合う分の冷媒液CLを気液分離器15に移送するためである。
低温蒸発器ELに送られる冷媒液CLの流量は、低温蒸発器ELの底部に蓄積する冷媒液CLの液面レベルが一定になるように制御される。このように制御するのは、低温蒸発器ELで蒸発し低温吸収器ALに送られた冷媒液CLの量に見合う分の冷媒液CLを低温蒸発器ELに移送するためである。
気液分離器15に移送された冷媒液CLは、バッフル板39Hの下側に入り冷媒蒸気CSに同伴されないようにし、底部に蓄積する(冷媒液CLの状態は、図4中、D2Hの位置)。なお、冷媒液CLを底部に蓄積する冷媒液中に直接供給しても良い。蒸発した冷媒蒸気CSは高温吸収器AHに送られ、高温吸収器AH内で、吸収液ALiに吸収される。
低温蒸発器ELに移送された冷媒液CLは、底部に蓄積し、加熱管28Lを通る温水WH1に加熱される(冷媒液CLの状態は、図4中、D2Lの位置)。加熱された冷媒液CLは、蒸発し、蒸発した冷媒蒸気CSは低温吸収器ALに送られ、低温吸収器AL内で、吸収液ALiに吸収される。
冷媒供給弁V2が開いているときは、冷媒液移送管路5から吸収液移送管路2に冷媒液CLが移送され、吸収液移送管路2に送られた冷媒液CLは濃溶液である吸収液ALiの濃度を下げる働きをし、吸収ヒートポンプの蒸気発生能力を下げる働きをする。
補給水移送管路7に供給された補給水W1は、給水ポンプ12により昇圧され、気液分離器11に移送される。給水ポンプ12を出た補給水W1は、熱交換器X3で温水WH3により加熱され、さらに溶液熱交換器X2で低温吸収器ALから再生器Gに移送される吸収液ALiにより加熱され、さらに溶液熱交換器X5で高温吸収器AHから低温吸収器ALに移送される吸収液ALiにより加熱され、気液分離器11に移送される。
蒸気発生器14(被加熱管23Hの被加熱側あるいは気液分離器11)の圧力がP2以下の場合、冷媒供給弁V2は閉になっている。蒸気発生部14の圧力がP2を超えた場合、冷媒供給弁V2を開にし、冷媒液移送管路5から吸収液移送管路2に冷媒液CLを供給し(混入し)、高温吸収器AHでの吸収液ALの吸収熱の発生量を下げ、また高温吸収器AHの吸収液ALiの濃度を下げ、高温吸収器AHの吸収液ALiから被加熱管23Hを介して補給水W1に与えられる熱量を減少させ、蒸気発生器14(被加熱管23Hの被加熱側あるいは気液分離器11)で発生する蒸気Sの量を減少させ、蒸気発生器14の圧力を減少させることができる。
吸収ヒートポンプ102の蒸気発生能力を制御するため、温水WH1、または温水WH2、または温水WH3、または温水WH4、または冷却水WCの流量を制御するようにしてもよい。吸収ヒートポンプ102の蒸気発生量を減少させ、蒸気発生部14の圧力をP2以下に下げるためには、温水WH1、または温水WH2、または温水WH3、または温水WH4、または冷却水WCの流量を減少させるとよい。
本実施の形態の吸収ヒートポンプ102は、吸収ヒートポンプ101(図1)の効果に加え、吸収器は高温吸収器AHと低温吸収器ALとを含んで構成され、蒸発器は高温蒸発器EHと低温蒸発器ELとを含んで構成されるので、吸収ヒートポンプ101(図1)と比較して、より高温の蒸気Sを発生することができるという効果を有する。
図5は、本第3の実施の形態の蒸気設備103の構成を示すブロック図である。
蒸気設備103は、吸収ヒートポンプ101と、3台の蒸気ボイラ104A、104B、104Cと、負荷としての発電設備106と、負荷としての暖房設備108と、負荷としての調理設備107と、既設配管である蒸気ヘッダ105と、第2の制御装置としての制御装置121とを備える。
吸収ヒートポンプ101は、温排水w(例えば、温度90℃)の供給を受け、温排水wを熱源とし、温排水wから蒸気Sを発生させ、蒸気ヘッダ105に接続される蒸気供給管路8を介して蒸気ヘッダ105に蒸気S(例えば、温度175℃)を供給する。蒸気供給管路8には蒸気Sが吸収ヒートポンプ101に逆流するのを防ぐ逆止弁38が設置されている。
蒸気ボイラ104A〜Cは、燃料fの供給を受け、蒸気Sを発生し、蒸気ヘッダ105に接続される蒸気供給管路8A〜Cを介して蒸気ヘッダ105に蒸気Sを供給する。蒸気供給管路8A〜Cには蒸気Sが吸収ヒートポンプ101に逆流するのを防ぐ逆止弁38A〜Cが設置されている。
温排水wは、第1の実施の形態の温水WH1〜WH3に相当する。
発電装置106は、蒸気供給管路111を介して蒸気Sの供給を受ける蒸気タービン109と、蒸気タービン109に駆動され、電気eを発生する発電機110と、蒸気供給管路112を介して蒸気Sの供給を受ける調理装置107と、蒸気供給管路113を介して蒸気Sの供給を受ける暖房装置108とを備える。
制御装置121は、蒸気ボイラ104A、104B、104Cの運転台数および発生蒸気流量を制御し、さらに蒸気ボイラ104A〜Cに対して吸収ヒートポンプ101を優先的に運転するよう制御する。
図6は、蒸気設備103の負荷(蒸気S(図5)の消費量)(縦軸)の時間(横軸)的変動を表したものである。このような運転の制御は、制御装置121によって制御される。起動にあたっては、まず、吸収ヒートポンプ101が優先的に起動され、順次蒸気ボイラ104A、蒸気ボイラ104B、蒸気ボイラ104Cの順序で起動される。負荷が減少した場合は、逆に蒸気ボイラ104C、蒸気ボイラ104B、蒸気ボイラ104Aの順序で停止され、蒸気ボイラ104Aが停止された後は、吸収ヒートポンプが1台で優先的に運転される。負荷が増加した場合は、起動時同様に、蒸気ボイラ104A、蒸気ボイラ104B、蒸気ボイラ104Cの順序で再起動される。蒸気設備103を停止するときは、蒸気ボイラ104C、蒸気ボイラ104B、蒸気ボイラ104Aの順序で停止し、吸収ヒートポンプ101を最後に停止する。なお、蒸気ボイラ104A〜Cの起動停止は、それぞれのボイラ104A〜Cの運転時間の均等化を図るようなローテーションで、順番を変えても差し支えない。
蒸気設備は、負荷として、他にクリーニング装置(不図示)、炭化水素を改質して水素を生成する改質装置(不図示)等を含んでいてもよい。
本実施の形態の蒸気設備103によれば、蒸気ボイラ104A〜Cに対して吸収ヒートポンプ101を優先的に運転するよう制御するので、排温水wの熱を効率的に利用して蒸気Sを発生して、これを利用することができる。第1の実施の形態で説明したように、吸収ヒートポンプ101は、供給する蒸気の圧力をP1に制御するので、P1を蒸気ヘッダ105の圧力より高い圧力に設定することにより、安定して蒸気を供給することができる。また、温排水wを利用して蒸気Sを発生させるので、既設の蒸気設備103に、吸収ヒートポンプ101を追加する場合、蒸気ボイラ104A〜Cの蒸気Cを負荷に供給する既設の配管である蒸気ヘッダを利用することができる。
本実施の形態の蒸気設備103は、吸収ヒートポンプ101を備えるとして説明したが、吸収ヒートポンプ102(図3参照)を備えてもよい。
本発明の第1の実施の形態に係る吸収ヒートポンプの構成を示すフローシートである。 図1のフローシート上の吸収液の状態を示す線図である。 本発明の第2の実施の形態に係る吸収ヒートポンプの構成を示すフローシートである。 図3のフローシート上の吸収液の状態を示す線図である。 本発明の第3の実施の形態に係る蒸気設備の構成を示すブロック図である。 図5の蒸気設備の運転状況を示すグラフである。
符号の説明
1 溶液ポンプ
2 吸収液移送管路(第1の吸収液移送管路)
3 吸収液移送管路(第2の吸収液移送管路)
4 冷媒ポンプ
5、9 冷媒液移送管路
6、7、10 補給水移送管路
8 蒸気供給管路
11 気液分離器
12、13 給水ポンプ
14 蒸気発生部
15 気液分離器
21 制御装置(第1の制御装置)
101、102 吸収ヒートポンプ
103 蒸気設備
104A、B、C 蒸気ボイラ
105 蒸気ヘッダ
121 制御装置(第2の制御装置)
A 吸収器(吸収部)
AH 高温吸収器(吸収部)
AL 低温吸収器(吸収部)
ALi 吸収液
C 凝縮器(凝縮部)
CS 冷媒蒸気
CL 冷媒液
E 蒸発器(蒸発部)
EH 高温蒸発器(蒸発部)
EL 低温蒸発器(蒸発部)
G 再生器(再生部)
L1、L2、L3、L1H、L1L、L2H、L2L 液面レベルセンサ
P 圧力センサ
S 蒸気
V1 蒸気弁(圧力調整装置)
V2、V3、V3H、V3L 冷媒供給弁
V4 吸収液調節弁
W1 補給水(被加熱流体)
WC 冷却水
WH1 温水(第1の熱源流体)
WH2 温水(第2の熱源流体)
WH3 温水
WH4 温水
X1、X2、X4 溶液熱交換器
X3 熱交換器

Claims (5)

  1. 被加熱流体を導入する被加熱側と、冷媒蒸気を吸収液に吸収させ、前記被加熱側に導入された被加熱流体を加熱し蒸気を発生させる加熱側とを含む吸収部と;
    前記被加熱側で発生した前記蒸気を供給する蒸気供給管路に設置され、前記被加熱側の蒸気圧力が第1の所定の圧力になるよう調節する圧力調節装置とを備え;
    前記被加熱側は前記被加熱媒体を加熱し蒸気を発生させる被加熱管と、
    前記発生した蒸気と液とを分離する気液分離器であって、前記分離された蒸気を前記蒸気供給管路により蒸気ヘッダに供給する気液分離器と、
    前記分離された液を前記被加熱管に直接戻す補給水移送管路とを含み;
    さらに、前記気液分離器の圧力を基に前記圧力調節装置に調節を行わせる第1の制御装置を備える;
    吸収ヒートポンプ。
  2. 前記第1の制御装置は、さらに前記蒸気を発生させる蒸気発生能力を制御し;
    前記第1の制御装置が、前記被加熱側の蒸気圧力が前記第1の所定の圧力より高い第2の所定の圧力を超えた場合、前記被加熱側の蒸気圧力が前記第2の所定の圧力になるよう前記蒸気発生能力を制御する;
    請求項1に記載の吸収ヒートポンプ。
  3. 第1の熱源流体により前記冷媒蒸気を発生させる蒸発部と;
    第2の熱源流体により前記吸収液に吸収された冷媒蒸気を前記吸収液から分離し前記吸収液を再生する再生部と;
    前記再生部で分離された冷媒蒸気を凝縮し冷媒液とする凝縮部とを備え;
    前記第1の制御装置による制御が、前記再生部の能力、前記凝縮部の能力、前記蒸発部の能力、前記吸収部の能力、のうち少なくとも一つを制御することにより行われる;
    請求項2に記載の吸収ヒートポンプ。
  4. 前記冷媒液を前記蒸発部に送るための冷媒液移送管路と;
    前記再生部で再生された吸収液を前記吸収部に送るための第1の吸収液移送管路と;
    前記吸収部で冷媒蒸気を吸収した吸収液を前記再生部に送るための第2の吸収液移送管路とを備え;
    前記第1の制御装置による制御が、前記凝縮部の冷媒液、前記蒸発部の冷媒液、前記冷媒液移送管路の冷媒液のうち少なくとも一つを、前記再生部、前記吸収部、第1の吸収液移送管路、第2の吸収液移送管路のうち少なくとも一つに混入することよって行われる;
    請求項3に記載の吸収ヒートポンプ。
  5. 前記蒸気供給管路が、蒸気ボイラから蒸気が供給されるヘッダに接続され;
    第2の制御装置が、前記蒸気ボイラの運転台数および発生蒸気流量を制御し、さらに前記蒸気ボイラに対して前記吸収ヒートポンプを優先的に運転するよう制御する;
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の吸収ヒートポンプ。
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