JP6200655B2 - 吸収ヒートポンプ及び吸収ヒートポンプの運転方法 - Google Patents

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Description

本発明は吸収ヒートポンプ及び吸収ヒートポンプの運転方法に関し、特に外部条件の変化が生じても安定した運転を行うことができる吸収ヒートポンプ及び吸収ヒートポンプの運転方法に関する。
駆動熱源温度より高い温度の被加熱媒体を取り出す熱源機械として、吸収ヒートポンプがある。吸収ヒートポンプは、冷媒液を蒸発させる蒸発器、冷媒蒸気を溶液で吸収させる吸収器、溶液から冷媒を離脱させる再生器、冷媒蒸気を凝縮させる凝縮器を主要構成として備えている。吸収ヒートポンプの運転中、これらの主要構成機器の間を冷媒及び溶液が循環する。冷媒系では、蒸発器で蒸発する冷媒よりも多くの冷媒液を蒸発器内の加熱器に供給する必要があるため、凝縮器で凝縮された冷媒液を蒸発器に搬送する冷媒ポンプと、蒸発器内の冷媒液を循環させる循環ポンプとが設けられるのが一般的であったところ、1つのポンプで蒸発器と凝縮器との間を循環する冷媒液の流れを発生させることができる吸収ヒートポンプとして、凝縮器で凝縮した冷媒液を蒸発器へ導く冷媒液移送管路と、冷媒液移送管路に設置された冷媒供給弁と、蒸発器内の液面レベルを検出する液面レベルセンサとを備え、蒸発器の液面レベルが一定になるように冷媒供給弁の開度を制御するものがある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−207883号公報(段落0041、図1等)
しかしながら、特許文献1に記載された吸収ヒートポンプでは、被加熱媒体の需要が減少する等の外部条件が変化したときに、液面レベルセンサを介した冷媒供給弁の開度制御に応答遅れが生じ、凝縮器の冷媒を蒸発器に送りすぎて蒸発器の液面レベルが大きく増加し、蒸発器内の伝熱管の液没による伝熱性能の低下や、冷媒ポンプのキャビテーションが生じるおそれがある。
本発明は上述の課題に鑑み、外部条件の変化が生じても安定した運転を行うことができる吸収ヒートポンプ及びその運転方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様に係る吸収ヒートポンプは、例えば図1に示すように、冷媒の液体である冷媒液Vfを加熱して、冷媒の蒸気である冷媒蒸気Veを生成する蒸発器20と;溶液Swから離脱した冷媒蒸気Vgを導入し凝縮させて冷媒液Vfとする凝縮器40と;凝縮器40内の冷媒液Vfを蒸発器20へ送る冷媒液ポンプ46と;蒸発器20で発生した冷媒蒸気Veの流量を検知する発生冷媒蒸気流量検知部39、49、58、92と;凝縮器40から蒸発器20へ送られる冷媒液Vfの流量を調節する冷媒液流量調節装置46vと;発生冷媒蒸気流量検知部39、49、58、92で検知された冷媒蒸気Veの流量に対して所定の割合の流量の冷媒液Vfを、凝縮器40から蒸発器20へ送るように、冷媒液流量調節装置46vを制御する制御部91とを備える。
このように構成すると、蒸発器に導入される冷媒液の流量が、蒸発器で発生した冷媒蒸気の流量に対して所定の割合となる流量を基準とした運転が行われることとなり、外部条件の変化が生じても安定した運転を行うことができる。
また、本発明の第2の態様に係る吸収ヒートポンプは、例えば図1に示すように、上記本発明の第1の態様に係る吸収ヒートポンプ1において、蒸発器20は、熱源媒体hで冷媒液Vfを加熱して冷媒蒸気Veを生成するように構成され;凝縮器40は、冷却水Vfで冷媒蒸気Vgを冷却凝縮させるように構成され;冷媒が吸収された溶液Swを熱源媒体hで加熱し、溶液Swから冷媒を離脱させて凝縮器40に導入させる冷媒蒸気Vgを生成する再生器30と;蒸発器20で生成された冷媒蒸気Veを導入して溶液Saで吸収させ、溶液Saが冷媒蒸気Veを吸収する際に生じる吸収熱で被加熱媒体Wqを加熱し、被加熱媒体の蒸気である被加熱媒体蒸気Wvを発生させる吸収器10と;吸収器10で発生した被加熱媒体蒸気Wvの圧力を直接又は間接的に検知する被加熱媒体蒸気圧力検知部58と;再生器30又は蒸発器20に導入される熱源媒体hの温度を直接又は間接的に検知する熱源媒体温度検知部39と;凝縮器40に導入される冷却水cの温度を直接又は間接的に検知する冷却水温度検知部49とをさらに備え;発生冷媒蒸気流量検知部39、49、58、92が、被加熱媒体蒸気圧力検知部58で検知された値、熱源媒体温度検知部39で検知された値、及び冷却水温度検知部49で検知された値を、あらかじめ記憶された、被加熱媒体蒸気Wvの圧力と、熱源媒体hの温度と、冷却水cの温度と、蒸発器20で発生した冷媒蒸気Veの流量との関係に照らして、蒸発器20で発生した冷媒蒸気Veの流量を算出するように構成されている。
このように構成すると、冷媒蒸気の流量を直接検知する特別な装置を備えることなく、冷媒蒸気の流量を把握することができ、装置が複雑になることを防ぐことができる。
また、本発明の第3の態様に係る吸収ヒートポンプは、例えば図1に示すように、上記本発明の第1の態様又は第2の態様に係る吸収ヒートポンプ1において、蒸発器20に貯留されている冷媒液Vfの液面を検知する液面検知器24を備え;制御部91は、液面検知器24が高液位VHを検知したときに凝縮器40から蒸発器20へ送る冷媒液Vfの流量を減少させ、液面検知器24が高液位VHよりも低い低液位VLを検知したときに凝縮器40から蒸発器20へ送る冷媒液Vfの流量を増加させるように、冷媒液流量調節装置46vを制御する。
このように構成すると、蒸発器の液面を安定させることができる。
上記目的を達成するために、本発明の第4の態様に係る吸収ヒートポンプの運転方法は、例えば図1及び図4を参照して示すと、冷媒の液体である冷媒液Vfを加熱して、冷媒の蒸気である冷媒蒸気Veを生成する冷媒蒸気生成工程(S3)と;溶液Swから離脱した冷媒蒸気Vgを導入し凝縮させて冷媒液Vfとする冷媒液生成工程(S2)と;冷媒蒸気生成工程(S3)において生成された冷媒蒸気Veの流量を検知する発生冷媒蒸気流量検知工程(S5)と;冷媒液生成工程(S2)で生成された冷媒液Vfのうち、発生冷媒蒸気流量検知工程(S5)で検知された冷媒蒸気Veの流量に対して所定の割合の流量の冷媒液Vfを、冷媒蒸気生成工程(S3)が行われる場所に搬送する冷媒液流量調節工程(S6)とを備える。
このように構成すると、冷媒蒸気生成工程が行われる場所に搬送される冷媒液の流量が、冷媒蒸気生成工程で発生した冷媒蒸気の流量に対して所定の割合となる流量を基準とした運転が行われることとなり、外部条件の変化が生じても安定した運転を行うことができる。
本発明によれば、外部条件の変化が生じても安定した運転を行うことができる。
本発明の実施の形態に係る吸収ヒートポンプの模式的系統図である。 被加熱媒体蒸気の圧力と、熱源温水の温度と、冷却水の温度と、蒸発器冷媒蒸気の流量との関係を示すグラフである。 蒸発器冷媒蒸気の発生流量と冷媒ポンプの運転周波数との関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態に係る吸収ヒートポンプの制御を説明するフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において互いに同一又は相当する部材には同一あるいは類似の符号を付し、重複した説明は省略する。
まず図1を参照して、本発明の実施の形態に係る吸収ヒートポンプ1を説明する。図1は、吸収ヒートポンプ1の模式的系統図である。吸収ヒートポンプ1は、吸収ヒートポンプサイクルを行う主要構成機器である吸収器10、蒸発器20、再生器30、及び凝縮器40と、制御装置90とを備えている。吸収器10は、吸収器10で加熱された被加熱媒体Wmを気液分離する気液分離器80を有している。本実施の形態における吸収ヒートポンプ1は、比較的利用価値の低い低温(例えば80℃〜90℃程度)の排温水を熱源媒体として再生器30及び蒸発器20に供給して、利用価値の高い被加熱媒体蒸気Wv(例えば、圧力が約0.1MPa〜0.2MPa(ゲージ圧)程度、あるいはさらに高い0.8MPa(ゲージ圧)程度)を気液分離器80から取り出すことができるものである。
なお、以下の説明においては、溶液に関し、ヒートポンプサイクル上における区別を容易にするために、性状やヒートポンプサイクル上の位置に応じて「希溶液Sw」や「濃溶液Sa」等と呼称するが、性状等を不問にするときは総称して「溶液S」ということとする。また、冷媒に関し、ヒートポンプサイクル上における区別を容易にするために、性状やヒートポンプサイクル上の位置に応じて「蒸発器冷媒蒸気Ve」、「再生器冷媒蒸気Vg」、「冷媒液Vf」等と呼称するが、性状等を不問にするときは総称して「冷媒V」ということとする。本実施の形態では、溶液S(吸収剤と冷媒Vとの混合物)としてLiBr水溶液が用いられており、冷媒Vとして水(HO)が用いられている。また、被加熱媒体に関し、液体の被加熱媒体である「被加熱媒体液Wq」、気体の被加熱媒体である「被加熱媒体蒸気Wv」、被加熱媒体液Wqと被加熱媒体蒸気Wvとが混合した「混合被加熱媒体Wm」を総称して「被加熱媒体W」ということとする。本実施の形態では、被加熱媒体Wとして水(HO)が用いられている。
吸収器10は、被加熱媒体Wの流路を構成する加熱管11と、濃溶液Saを散布する濃溶液散布ノズル12とを、吸収器缶胴17の内部に有している。濃溶液散布ノズル12は、散布した濃溶液Saが加熱管11に降りかかるように加熱管11の上方に配設されている。吸収器10は、濃溶液散布ノズル12から濃溶液Saが散布され、濃溶液Saが蒸発器冷媒蒸気Veを吸収する際に吸収熱を発生させる。この吸収熱を、加熱管11を流れる被加熱媒体Wが受熱して、被加熱媒体Wが加熱されるように構成されている。吸収器10の下部には、散布された濃溶液Saが蒸発器冷媒蒸気Veを吸収して濃度が低下した希溶液Swが貯留される貯留部13が形成されている。加熱管11は、希溶液Swに没入しないように、貯留部13よりも上方に配設されている。貯留部13には、貯留された希溶液Swの液位を検出する吸収器液位検出器14が配設されている。吸収器10の構成部材の1つである気液分離器80まわりの構成は後述する。
蒸発器20は、冷媒液Vfを加熱する熱源媒体としての熱源温水hの流路を構成する伝熱管21と、冷媒液Vfを散布する冷媒液散布ノズル22とを、蒸発器缶胴27の内部に有している。冷媒液散布ノズル22は、散布した冷媒液Vfが伝熱管21に降りかかるように、伝熱管21の上方に配設されている。冷媒液散布ノズル22は、凝縮器40内の冷媒液Vfを蒸発器20に導く冷媒液管45と接続されている。蒸発器20は、冷媒液散布ノズル22から冷媒液Vfが散布され、散布された冷媒液Vfが伝熱管21内を流れる熱源温水hの熱で蒸発して蒸発器冷媒蒸気Veが発生するように構成されている。蒸発器20は、散布された冷媒液Vfのうち蒸発しなかった冷媒液Vfが下部に貯留されるように構成されている。伝熱管21は、典型的には、下部に貯留された冷媒液Vfに浸らないように配設されている。伝熱管21の上流側、すなわち、冷媒液Vfを加熱する前の熱源温水hが流れる伝熱管21の部分である伝熱管上流部21aには、熱源温水管23の一端が接続されている。蒸発器缶胴27内には、液面検知器としての蒸発器液位検出器24が配設されている。蒸発器液位検出器24は、内部に貯留された冷媒液Vfの液面の高位(高液位VH)を検出する高位検出器24H及び低位(低液位VL)を検出する低位検出器24Lを有している。蒸発器20の底部には、貯留されている冷媒液Vfを凝縮器40に戻す冷媒液戻り管25が接続されている。冷媒液戻り管25及び冷媒液管45には、蒸発器20から凝縮器40へ向かう冷媒液Vfと凝縮器40から蒸発器へ圧送される冷媒液Vfとで熱交換を行わせる冷媒熱交換器48が配設されている。
吸収器缶胴17と蒸発器缶胴27とは、上部で接続されており、これにより、吸収器10と蒸発器20とが気相部で相互に連通している。吸収器10と蒸発器20とが気相部で連通することにより、吸収器10及び蒸発器20の内部の圧力が概ね等しくなっている。また、吸収器10と蒸発器20とが連通することにより、蒸発器20で発生した蒸発器冷媒蒸気Veを吸収器10に供給することができるように構成されている。吸収器10と蒸発器20とは、典型的には、濃溶液散布ノズル12より上方及び冷媒液散布ノズル22より上方で連通している。
再生器30は、希溶液Swを加熱する熱源媒体としての熱源温水hを内部に流す熱源管31と、希溶液Swを散布する希溶液散布ノズル32とを、再生器缶胴37の内部に有している。再生器30は、散布された希溶液Swから冷媒Vが蒸発して濃度が上昇した濃溶液Saが下部に貯留されるように構成されている。再生器30では、希溶液Swが熱源温水hに加熱されることにより、希溶液Sw中の冷媒Vが離脱し、濃溶液Saと再生器冷媒蒸気Vgとが生成されるように構成されている。熱源管31の上流側、すなわち、希溶液Swを加熱する前の熱源温水hが流れる熱源管31の部分である熱源管上流部31aには、熱源温水hの温度を検知する熱源媒体温度検知部としての再生器入口温水温度計39が設けられている。熱源管31の下流側、すなわち、希溶液Swを加熱した後の熱源温水hが流れる熱源管31の部分である熱源管下流部31bには、一端が蒸発器20の伝熱管上流部21aに接続された熱源温水管23の他端が接続されている。熱源管下流部31bと伝熱管上流部21aとが熱源温水管23で接続されていることにより、熱源管31を流れた後の熱源温水hが伝熱管21に供給されるように構成されている。
再生器30の濃溶液Saが貯留される部分と吸収器10の濃溶液散布ノズル12とは、濃溶液Saを流す濃溶液管35で接続されている。濃溶液管35には、再生器30の濃溶液Saを吸収器10に圧送する溶液ポンプ35pが配設されている。溶液ポンプ35pは、吸収器液位検出器14と信号ケーブルで接続されたインバータ35vを有しており、吸収器液位検出器14が検出する液位に応じて回転速度が調節されて吸収器10に圧送する濃溶液Saの流量を調節することができるように構成されている。希溶液散布ノズル32と吸収器10の貯留部13とは希溶液Swを流す希溶液管16で接続されている。濃溶液管35及び希溶液管16には、濃溶液Saと希溶液Swとの間で熱交換を行わせる溶液熱交換器38が配設されている。
凝縮器40は、冷却媒体流路を形成する冷却水管41を、凝縮器缶胴47の内部に有している。冷却水管41には、冷却媒体としての冷却水cが流れる。凝縮器40は、再生器30で発生した再生器冷媒蒸気Vgを導入し、これを冷却水cで冷却して凝縮させるように構成されている。冷却水管41は、再生器冷媒蒸気Vgを直接冷却することができるように、再生器冷媒蒸気Vgが凝縮した冷媒液Vfに浸らないように配設されている。冷却水管41の上流側、すなわち、再生器冷媒蒸気Vgを冷却する前の冷却水cが流れる冷却水管41の部分である冷却水管上流部41aには、冷却水の温度を検知する冷却水温度検知部としての冷却水温度計49が設けられている。凝縮器40には凝縮した冷媒液Vfを蒸発器20に送る冷媒液管45が接続されている。冷媒液管45には、冷媒液Vfを蒸発器20に圧送するための冷媒液ポンプとしての冷媒ポンプ46が配設されている。冷媒ポンプ46は、制御部91と信号ケーブルで接続された冷媒液流量調節装置としてのインバータ46vを有しており、制御部91からの指令に基づいて回転速度が調節されて蒸発器20に圧送する冷媒液Vfの流量を調節することができるように構成されている。
再生器缶胴37と凝縮器缶胴47とは、上部で接続されており、これにより、再生器30と凝縮器40とが気相部で相互に連通している。再生器30と凝縮器40とが気相部で連通することにより、再生器30及び凝縮器40の内部の圧力が概ね等しくなっている。また、再生器30と凝縮器40とが連通することにより、再生器30で発生した再生器冷媒蒸気Vgを凝縮器40に供給することができるように構成されている。再生器30と凝縮器40とは、典型的には、希溶液散布ノズル32より上方で連通している。
気液分離器80は、加熱管11を流れて加熱された被加熱媒体Wを導入し、被加熱媒体蒸気Wvと被加熱媒体液Wqとを分離する機器である。気液分離器80には、内部に貯留する被加熱媒体液Wqの液位を検出する気液分離器液位検出器81が設けられている。気液分離器80の下部と加熱管11の一端とは、被加熱媒体液Wqを加熱管11に導く被加熱媒体液管82で接続されている。被加熱媒体液管82には、被加熱媒体液Wqを加熱管11に向けて圧送する被加熱媒体ポンプ83が配設されている。内部が気相部となる気液分離器80の側面と加熱管11の他端とは、混合被加熱媒体Wmを気液分離器80に導く加熱後被加熱媒体管84で接続されている。
また、気液分離器80には、蒸気として系外に供給された分の被加熱媒体Wを補うための補給水Wsを系外から導入する補給水管85が接続されている。補給水管85には、気液分離器80に向けて補給水Wsを圧送する補給水ポンプ86と、逆止弁85cと、補給水Wsを温水で予熱する補給水熱交換器87Bと、希溶液Swと熱交換させて補給水Wsをさらに加熱する補給水熱交換器87Aとが、補給水Wsの流れ方向に向かってこの順に配設されている。補給水ポンプ86は、気液分離器液位検出器81と信号ケーブルで接続されており、気液分離器80内の被加熱媒体液Wqの液位に応じて発停が制御されるように構成されている。補給水熱交換器87Aは、補給水Wsと希溶液Swとを熱交換させるように、補給水管85と、溶液熱交換器38よりも上流側の希溶液管16とに配設されている。また、気液分離器80には、被加熱媒体蒸気Wvを系外に供給する被加熱媒体蒸気供給管89が上部(典型的には頂部)に接続されている。被加熱媒体蒸気供給管89には、内部の圧力を検出する被加熱媒体蒸気圧力検知部としての圧力センサ58と、安全弁59とが設けられている。
気液分離器80は、典型的には、加熱管11内で被加熱媒体液Wqの一部が蒸発して被加熱媒体液Wqと被加熱媒体蒸気Wvとが混合した混合被加熱媒体Wmを導入するが、被加熱媒体液Wqのまま気液分離器80に導いて減圧し一部を気化させて混合被加熱媒体Wmとしたものを気液分離させるようにしてもよい。被加熱媒体液Wqを減圧気化するには、オリフィス等の絞り手段を用いることができる。加熱管11内で被加熱媒体液Wqの一部を蒸発させるか否かは、典型的には、被加熱媒体ポンプ83及び/又は補給水ポンプ86の吐出圧力を調節することにより、加熱管11内の圧力を被加熱媒体液Wqの温度に相当する飽和圧力よりも高くするか否かによって調節することができる。
制御装置90は、吸収ヒートポンプ1の運転を制御する機器であり、制御部91と、演算部92とを有している。制御部91は、インバータ46vと信号ケーブルで接続されており、冷媒ポンプ46の発停や回転速度の調節を行うことができるように構成されている。また、制御部91は、被加熱媒体ポンプ83と信号ケーブルで接続されており、この発停や回転速度の調節を行うことができるように構成されている。これまでの説明では吸収器液位検出器14の出力を直接入力して制御されることとした溶液ポンプ35p、及び気液分離器液位検出器81の出力を直接入力して制御されることとした補給水ポンプ86も、制御部91を介して(検出器の出力信号を一旦制御装置90に入力して)制御されることとしてもよい。
演算部92は、再生器入口温水温度計39、冷却水温度計49、圧力センサ58のそれぞれと信号ケーブルで接続されており、各計器で検知された値を信号として受信することができるように構成されている。また、演算部92は、蒸発器液位検出器24と信号ケーブルで接続されており、蒸発器液位検出器24で検出された蒸発器缶胴27内の冷媒液Vfの高液位VH及び低液位VLを信号として受信することができるように構成されている。また、演算部92には、気液分離器80で分離された被加熱媒体蒸気Wvの圧力と、熱源管31に導入される熱源温水hの温度と、冷却水管41に導入される冷却水cの温度と、蒸発器20で発生した蒸発器冷媒蒸気Veの流量との関係が記憶されている。
図2は、気液分離器80で分離された被加熱媒体蒸気Wvの圧力と、熱源管31に導入される熱源温水hの温度と、冷却水管41に導入される冷却水cの温度と、蒸発器冷媒蒸気Veの流量との関係を示すグラフである。図2に示すグラフは、冷却水c及び熱源温水hが設計流量(定格流量)で導入された場合の関係を示している。図2では、熱源管31に導入される熱源温水hの温度別に3つのグラフを例示しており、(A)は88℃、(B)は86℃、(C)は84℃のグラフを示している。また、各グラフにおいて、被加熱媒体蒸気Wvの圧力(ゲージ圧)別に線種を変えて示しており、一点鎖線は0.1MPa、実線は0.15MPa、破線は0.2MPaの関係を示している。蒸発器冷媒蒸気Veの流量は、単位時間あたりの蒸発器冷媒蒸気Veの発生量であり、本実施の形態では蒸発器冷媒蒸気Veの発生量を質量で表している。図2に示す例では、冷却水入口温度が概ね20℃から35℃の間に線分が描かれているが、吸収ヒートポンプ1が設置される地域の環境に応じて、線分が描かれる温度範囲が調節される。また、図2では、各物理量の関係をグラフで示しているが、テーブルや方程式の形態で演算部92に記憶されていてもよい。また、図2では、熱源温水h温度が2℃刻みで3つのグラフを例示し、被加熱媒体蒸気Wv圧力が0.05MPa刻みで3つの線分を例示しているが、これら以外の値については、図2に例示したグラフから推定することができる。演算部92は、再生器入口温水温度計39、冷却水温度計49、圧力センサ58のそれぞれで検知された値を信号として受信し、各値を図2のグラフに示す関係に照合して、蒸発器冷媒蒸気Veの発生流量を算出するように構成されている。ここで、蒸発器冷媒蒸気Veの発生流量を算出することは、蒸発器冷媒蒸気Veの発生流量の検知の一形態である。つまり、本実施の形態では、再生器入口温水温度計39と、冷却水温度計49と、圧力センサ58と、演算部92とで、発生冷媒蒸気流量検知部を構成している。
また、図3に示すように、演算部92には、蒸発器冷媒蒸気Veの発生流量と、当該蒸発器冷媒蒸気Veの発生流量に対して所定の割合の冷媒液Vfの流量を凝縮器40から蒸発器20に圧送する際の冷媒ポンプ46の運転周波数との関係が、被加熱媒体蒸気Wvの圧力(ゲージ圧)別に記憶されている。図3のグラフ中、蒸発器冷媒蒸気Veの発生流量と冷媒ポンプ46の運転周波数との関係は、被加熱媒体蒸気Wvの圧力が0.1MPaのものは一点鎖線で、0.15MPaのものは実線で、0.2MPaのものは破線でそれぞれ示している。また、蒸発器冷媒蒸気Veの発生流量に対して所定の割合の冷媒液Vfの流量は、蒸発器20で蒸発した冷媒液Vfの流量と、蒸発器20で蒸発せずに凝縮器40に戻される冷媒液Vfの所定の流量との合計の流量である。蒸発器20で蒸発した冷媒液Vfの流量は、蒸発器冷媒蒸気Veの発生流量に等しい。他方、蒸発器20から凝縮器40に戻される冷媒液Vfの所定の流量は、吸収ヒートポンプ1の運転の安定化の観点から、設計流量(定格流量)の被加熱媒体蒸気Wvを発生させる際に、蒸発器20で蒸発する冷媒液Vfの流量(蒸発器冷媒蒸気Veの発生流量)の約2倍とするのが好ましく、この冷媒液Vfの所定の流量は外部条件等の変化によって被加熱媒体蒸気Wvの発生流量が変動しても不変である。したがって、凝縮器40から蒸発器20に圧送される冷媒液Vfの流量は、蒸発器冷媒蒸気Veの発生流量に応じて調節するのが好ましい。演算部92は、図2のグラフに示す関係に照合して算出した蒸発器冷媒蒸気Veの発生流量を、図3のグラフに示す関係に照らして冷媒ポンプ46の運転周波数を求め、制御部91を介してその求めた運転周波数で冷媒ポンプ46を運転させるように構成されている。この図3のグラフに示された関係は、冷媒ポンプ46の運転周波数の基準設定点となる。
なお、図1では、制御部91及び演算部92が別々に構成されているように示しているが、これは機能の観点から概念的に別々に表現したものであり、物理的には渾然一体に構成されていてもよい。また、図1では、制御部91及び演算部92が1つの筐体に収容されて制御装置90を構成しているように示されているが、これは概念を示しているものであって、物理的にはこれらが分離して配設されていてもよい。
引き続き図1を参照して、吸収ヒートポンプ1の作用を説明する。まず、冷媒側のサイクルを説明する。凝縮器40では、再生器30で蒸発した再生器冷媒蒸気Vgを受け入れて、冷却水管41を流れる冷却水cで冷却して凝縮し、冷媒液Vfとする(冷媒液生成工程)。凝縮した冷媒液Vfは、冷媒ポンプ46に圧送されて冷媒液管45を流れ、冷媒熱交換器48において冷媒液戻り管25を流れる冷媒液Vfと熱交換して温度が上昇して、蒸発器20の冷媒液散布ノズル22に送られる。冷媒ポンプ46の制御については後述する。冷媒液散布ノズル22に送られた冷媒液Vfは、伝熱管21に向けて散布され、熱源温水管23から流入して伝熱管21内を流れる熱源温水hによって加熱され、蒸発して蒸発器冷媒蒸気Veとなる(冷媒蒸気生成工程)。蒸発器20で発生した蒸発器冷媒蒸気Veは、蒸発器20と連通する吸収器10へと移動する。他方、冷媒液散布ノズル22から散布された冷媒液Vfのうち、蒸発器冷媒蒸気Veとならなかった冷媒液Vfは、一旦蒸発器缶胴27の下部に貯留され、その後冷媒液戻り管25を流れ、冷媒熱交換器48において冷媒液管45を流れる冷媒液Vfと熱交換して温度が低下し、凝縮器缶胴47内に流入する。
次に吸収ヒートポンプ1の溶液側のサイクルを説明する。吸収器10では、濃溶液Saが濃溶液散布ノズル12から散布され、この散布された濃溶液Saが蒸発器20から移動してきた蒸発器冷媒蒸気Veを吸収する。蒸発器冷媒蒸気Veを吸収した濃溶液Saは、濃度が低下して希溶液Swとなる。吸収器10では、濃溶液Saが蒸発器冷媒蒸気Veを吸収する際に吸収熱が発生する。この吸収熱により、加熱管11を流れる被加熱媒体液Wqが加熱される。ここで、被加熱媒体蒸気Wvを取り出すための気液分離器80まわりの作用について説明する。
気液分離器80には、系外から補給水Wsが補給水管85を介して導入される。補給水Wsは、補給水ポンプ86により補給水管85を圧送され、まず補給水熱交換器87Bで温度が上昇した後に、補給水熱交換器87Aで希溶液Swと熱交換してさらに温度が上昇して、気液分離器80に導入される。気液分離器80に導入された補給水Wsは、被加熱媒体液Wqとして気液分離器80の下部に貯留される。気液分離器80の下部に貯留される被加熱媒体液Wqが適切な液位になるように、補給水ポンプ86が制御される。気液分離器80の下部に貯留されている被加熱媒体液Wqは、被加熱媒体ポンプ83で吸収器10の加熱管11に送られる。加熱管11に送られた被加熱媒体液Wqは、吸収器缶胴17内における上述の吸収熱により加熱される。加熱管11で加熱された被加熱媒体液Wqは、一部が蒸発して被加熱媒体蒸気Wvとなった混合被加熱媒体Wmとして、気液分離器80に向けて加熱後被加熱媒体管84を流れる。あるいは、加熱後被加熱媒体管84を、温度が上昇した被加熱媒体液Wqが流れることとしてもよく、この場合、被加熱媒体液Wqは、気液分離器80に導入される際に減圧され、一部が蒸発して被加熱媒体蒸気Wvとなった混合被加熱媒体Wmとして気液分離器80に導入される。気液分離器80に導入された混合被加熱媒体Wmは、被加熱媒体液Wqと被加熱媒体蒸気Wvとが分離される。分離された被加熱媒体液Wqは、気液分離器80の下部に貯留され、再び吸収器10の加熱管11に送られる。他方、分離された被加熱媒体蒸気Wvは、被加熱媒体蒸気供給管89に導出され、安全弁59よりも下流側に設けられた圧力調整弁(不図示)によって所望の圧力に調整されたうえで蒸気利用場所に供給される。
再び吸収ヒートポンプ1の溶液側のサイクルの説明に戻る。吸収器10で蒸発器冷媒蒸気Veを吸収した濃溶液Saは、濃度が低下して希溶液Swとなり、貯留部13に貯留される。貯留部13内の希溶液Swは、重力及び吸収器缶胴17と再生器缶胴37との内圧の差により再生器30に向かって希溶液管16を流れ、補給水熱交換器87Aで補給水Wsと熱交換して温度が低下した後に、溶液熱交換器38で濃溶液Saと熱交換してさらに温度が低下して、再生器30に至る。再生器30に送られた希溶液Swは、希溶液散布ノズル32から散布される。希溶液散布ノズル32から散布された希溶液Swは、熱源管31を流れる熱源温水hによって加熱され、散布された希溶液Sw中の冷媒が蒸発して(離脱して)濃溶液Saとなり、再生器30の下部に貯留される。他方、希溶液Swから蒸発した冷媒Vは再生器冷媒蒸気Vgとして凝縮器40へと移動する。再生器30の下部に貯留された濃溶液Saは、溶液ポンプ35pにより、濃溶液管35を介して吸収器10の濃溶液散布ノズル12に圧送される。このとき、吸収器10の貯留部13に貯留された希溶液Swが所定の液位になるように、吸収器液位検出器14の検出液位に応じてインバータ35vにより溶液ポンプ35pの回転速度(ひいては吐出流量)が調節される。濃溶液管35を流れる濃溶液Saは、溶液熱交換器38で希溶液Swと熱交換して温度が上昇してから吸収器10に流入し、濃溶液散布ノズル12から散布される。以降、同様のサイクルを繰り返す。
上述のような運転を行う吸収ヒートポンプ1では、被加熱媒体蒸気Wvの発生流量は、蒸発器冷媒蒸気Veの発生流量と線形関係にある。蒸発器冷媒蒸気Veの発生流量は、図2から明らかなように、熱源温水hの温度及び冷却水cの温度によって変動する。しかし、熱源温水hの温度は、プロセスからの排熱等に見られるように、多少の変動はあっても大きく変動することは稀である。また、冷却水cの温度は、年間を通してみれば、夏季と冬季とで温度差が大きくなるものの、急激に変化することは少ない。ところが、被加熱媒体蒸気Wvの発生流量は、例えば需要が急激に変化する等の外部条件の変化により、急激に変化することが生じ得る。
仮に、従来の吸収ヒートポンプのように、蒸発器の液面レベルを検知してからその液面レベルが一定になるように冷媒供給弁の開度を制御することとした場合、被加熱媒体蒸気の発生流量の急激な変化に冷媒供給弁の開度制御が追従できずに以下の不都合が生じ得る。例えば、被加熱媒体蒸気の発生流量が急激に減少しても蒸発器に送られる冷媒の量が変わらない場合は、蒸発器に冷媒を送りすぎることとなって、蒸発器内の伝熱管が液没して伝熱性能が低下したり、凝縮器の冷媒がなくなって冷媒ポンプがキャビテーションを起こすことが考えられる。他方、被加熱媒体蒸気の発生流量が急激に増加しても蒸発器に送られる冷媒の量が変わらない場合は、蒸発器に送られる冷媒が不足し、蒸発器内の冷媒散布量が不足して伝熱性能が低下したり、蒸発器缶胴内の冷媒液及び吸収器缶胴内の溶液が不足して液循環ができずに運転不可となったり、冷媒の不足に伴って吸収器の溶液濃度が高くなって溶液が結晶することが考えられる。
上述のような冷媒供給弁の開度制御の応答遅れに伴う不都合を生じさせないために、蒸発器に供給される熱源温水の温度と、凝縮器に供給される冷却水の温度とから、蒸発器缶胴内と凝縮器缶胴内との圧力差を推定し、この推定した圧力差に基づいて凝縮器から蒸発器へ送られる冷媒流量を制御することが考えられる。しかし、蒸発器に供給される熱源温水の温度、及び凝縮器に供給される冷却水の温度が共に変化しない状況であっても(この場合、両缶胴の差圧が変化しない場合もあり得る)、被加熱媒体の蒸気の圧力が変化すると、蒸発器で発生する冷媒の蒸気の流量が変化することとなる。このことは、例えば図2(A)に照らすと、熱源温水h温度が88℃、冷却水c温度が30℃の場合でも、被加熱媒体蒸気Wv圧力によって、蒸発器冷媒蒸気Veの発生流量は約400〜800kg/hまで異なる値をとっていることから分かる。また、蒸発器へ送られる冷媒の流量がポンプのインバータで制御される場合は、図3に照らすと、ある蒸発器冷媒蒸気Veの発生流量のときの設定周波数(基準設定点)は、被加熱媒体蒸気Wv圧力によって異なる。つまり、蒸発器缶胴内と凝縮器缶胴内との圧力差に基づいて凝縮器から蒸発器へ送られる冷媒流量をポンプのインバータで制御する際は、被加熱媒体の蒸気の圧力の変動を吸収するために、両缶胴の差圧から求めた1つの周波数の設定点に対して、上下のずれの許容範囲(修正範囲)を広めにとることとなる。しかしながら、修正範囲を広くすると、適切なポンプ回転速度に収束するのに時間がかかるだけでなく、広い修正範囲に対応するために蒸発器の冷媒液溜めの容積を十分確保することとなり、装置が大きくなりがちである。そこで、本実施の形態に係る吸収ヒートポンプ1では、上述のような不都合を生じさせないために、以下のような制御を行うこととしている。
図4は、吸収ヒートポンプ1の制御を説明するフローチャートである。吸収ヒートポンプ1が起動されると、冷媒ポンプ46、あるいは溶液ポンプ35p等の各種ポンプが起動する(S1)。このとき、熱源管上流部31aには熱源温水hが導入され、冷却水管上流部41aには冷却水cが導入される。吸収ヒートポンプ1の起動時は、吸収ヒートポンプサイクルにおける溶液Sの濃度差が比較的小さいために定格能力が出ないが、各缶胴の温度及び内圧の上昇に伴って吸収ヒートポンプサイクルにおける溶液Sの濃度差がついてくると、先に吸収ヒートポンプ1の作用として説明したように、凝縮器40において冷媒液Vfが生成され(S2)、蒸発器20において蒸発器冷媒蒸気Veが生成される(S3)ようになる。その際、演算部92は、再生器入口温水温度計39で検知された温度、冷却水温度計49で検知された温度、及び圧力センサ58で検知された圧力を信号として受信する(S4)なお、図4に示すフローでは、便宜上、冷媒液Vfの生成(S2)の後に蒸発器冷媒蒸気Veの生成(S3)が行われることとしているが、吸収ヒートポンプ1の起動後にまず蒸発器冷媒蒸気Veが生成されて(S3)次に冷媒液Vfが生成される(S2)場合もあり、定常運転時は冷媒液Vfの生成(S2)と蒸発器冷媒蒸気Veの生成(S3)とが同時に行われる。
演算部92は、再生器入口温水温度計39、冷却水温度計49、及び圧力センサ58で検知された値をそれぞれ受信したら、記憶されている図2に示す関係に当てはめて、蒸発器冷媒蒸気Veの発生流量を算出する(S5)。演算部92は、蒸発器冷媒蒸気Veの発生流量を算出したら、その値に適した冷媒ポンプ46の運転周波数を、記憶されている図3に示す関係から抽出し、制御部91を介して、冷媒ポンプ46の運転周波数を調節する(S6)。ここでは、蒸発器冷媒蒸気Veの発生流量を算出する工程(S5)で算出された値を図3に示す関係に照らして抽出した値に調節する。これにより、凝縮器40から蒸発器20に導入される冷媒液Vfの流量は、蒸発器冷媒蒸気Veの発生流量に対して所定の割合となる。そして、演算部92は、蒸発器液位検出器24が蒸発器缶胴27内の冷媒液Vfの高液位VH又は低液位VLを検出したか否かを判断する(S7)。この判断は、典型的には冷媒ポンプ46の定常運転中は常に行われるものであるが、冷媒ポンプ46の運転周波数を調節した後に高液位VH又は低液位VLを検出する可能性が高いため、図4に示すフローでは便宜的に冷媒ポンプ46の運転周波数を調節する工程(S6)の後に行うこととしている。
蒸発器液位検出器24が高液位VH又は低液位VLを検出したか否かを判断する工程(S7)において、いずれも検出しなかった場合は各種パラメータを検知する工程(S4)に戻る。他方、高液位VH又は低液位VLを検出した場合は、図3に示されている、算出された蒸発器冷媒蒸気Veの発生流量に対応する冷媒ポンプ46の運転周波数(設定値)を変更する(S8)。設定値の変更(S8)は、典型的には、蒸発器液位検出器24が高液位VHを検出したときは冷媒ポンプ46の運転周波数を図3に示す関係から一段階下げるように変更して蒸発器20に導入される冷媒液Vfの流量を減少させ、低液位VLを検出したときは冷媒ポンプ46の運転周波数を図3に示す関係から一段階上げるように変更して蒸発器20に導入される冷媒液Vfの流量を増加させる。演算部92は、設定値の変更(S8)を行ったら、制御部91を介して、冷媒ポンプ46の運転周波数を調節する工程(S6)に戻る。ここでは、設定値の変更工程(S8)で変更した値に調節する。以降、上述したフローを繰り返す。
以上で説明したように、本実施の形態に係る吸収ヒートポンプ1によれば、蒸発器20で発生した蒸発器冷媒蒸気Veの流量を演算部92が算出し、蒸発器20に導入される冷媒液Vfの流量が、演算部92で算出された蒸発器冷媒蒸気Veの発生流量に対して所定の割合となるように冷媒ポンプ46の運転周波数を調節する運転が行われるので、外部条件の変化が生じても安定した運転を行うことができると共に、冷媒ポンプ46の運転周波数設定点の精度が向上して修正範囲を狭くすることができ、冷媒ポンプ46の適切な回転速度に収束する時間が短縮され、蒸発器20の冷媒液Vfが溜まる部分の容積を小さくして装置の小型化を図ることができる。
以上の説明では、吸収ヒートポンプ1が、吸収器缶胴17及び蒸発器缶胴27を1つずつ備える単段の吸収ヒートポンプであるとしたが、吸収器缶胴17及び蒸発器缶胴27を作動温度の異なる2組あるいは3組以上に構成して、2段あるいは3段以上の多段の吸収ヒートポンプとしてもよい。
以上の説明では、冷媒液流量調節装置が、冷媒ポンプ46の回転速度を調節するインバータ46vであるとしたが、冷媒液管45に配設されて冷媒液管45を流れる冷媒液Vfの流量を調節する流量調節弁(不図示)で構成されていてもよい。この場合、典型的には、流量調節弁(不図示)は、信号ケーブルで制御部91に接続され、制御部91からの指令に基づいて開度が調節されるように構成される。
以上の説明では、発生冷媒蒸気流量検知部が、再生器入口温水温度計39と、冷却水温度計49と、圧力センサ58と、演算部92とで構成されているとしたが、演算部92における蒸発器冷媒蒸気Veの発生流量を算出するパラメータとして、熱源温水hの入口温度・冷却水cの入口温度・被加熱媒体蒸気Wvの圧力に代えて、吸収ヒートポンプサイクルを行う媒体に関連する値を採用してもよい。例えば、熱源温水hの入口温度は、蒸発器缶胴27の内圧(これと概ね等しい吸収器缶胴17の内圧での代用も可能)、蒸発器缶胴27内の冷媒Vの温度、再生器缶胴37内の濃溶液Saの温度と相関があるため、これらのうちの少なくとも1つを検知して熱源温水hの入口温度に代用してもよい。また、冷却水cの入口温度は、凝縮器缶胴47の内圧(これと概ね等しい再生器缶胴37の内圧での代用も可能)、凝縮器缶胴47内の冷媒Vの温度と相関があるため、これらのうちの少なくとも1つを検知して冷却水cの入口温度に代用してもよい。また、被加熱媒体蒸気Wvの圧力は被加熱媒体蒸気Wvの温度と相互換算でき、被加熱媒体蒸気Wvの温度は吸収器缶胴17内の希溶液Swの温度から推定することができるので、被加熱媒体蒸気Wvの温度、吸収器缶胴17内の希溶液Swの温度の少なくとも1つを検知して被加熱媒体蒸気Wvの圧力に代用してもよい。なお、溶液Sの濃度を把握している場合は、いずれかのパラメータを溶液Sの濃度で代用してもよい。このように、蒸発器冷媒蒸気Veの発生流量を算出するに際し、熱源温水hの入口温度、冷却水cの入口温度、及び被加熱媒体蒸気Wvの圧力を直接検知する他、熱源温水hの入口温度、冷却水cの入口温度、及び被加熱媒体蒸気Wvの圧力に関連する物理量(換算又は推定可能な物理量)を検知することとしてもよい。
以上の説明では、熱源媒体が熱源温水hであるとしたが、蒸気であってもよい。つまり、熱源媒体は、吸収ヒートポンプの駆動に利用可能な熱を保有する流体であればよい。熱源媒体として蒸気が利用される場合、典型的にはプラント等から排出される排蒸気が利用される。
1 吸収ヒートポンプ
10 吸収器
20 蒸発器
24 蒸発器液位検出器
30 再生器
39 再生器入口温水温度計
40 凝縮器
46 冷媒ポンプ
46v インバータ
49 冷却水温度計
58 圧力センサ
91 制御部
92 演算部
c 冷却水
h 熱源温水
Sa 濃溶液
Sw 希溶液
Ve 蒸発器冷媒蒸気
Vf 冷媒液
Vg 再生器冷媒蒸気
Wq 被加熱媒体液
Wv 被加熱媒体蒸気

Claims (4)

  1. 冷媒の液体である冷媒液を熱源媒体で加熱して、前記冷媒の蒸気である冷媒蒸気を生成する蒸発器と;
    溶液から離脱した冷媒蒸気を導入し、冷却水で前記冷媒蒸気を冷却凝縮させて前記冷媒液とする凝縮器と;
    前記冷媒が吸収された溶液を熱源媒体で加熱し、前記溶液から前記冷媒を離脱させて前記凝縮器に導入させる冷媒蒸気を生成する再生器と;
    前記蒸発器で生成された冷媒蒸気を導入して溶液で吸収させ、前記溶液が前記冷媒蒸気を吸収する際に生じる吸収熱で被加熱媒体を加熱し、前記被加熱媒体の蒸気である被加熱媒体蒸気を発生させる吸収器と;
    前記凝縮器内の前記冷媒液を前記蒸発器へ送る冷媒液ポンプと;
    前記蒸発器で発生した冷媒蒸気の流量を検知する発生冷媒蒸気流量検知部と;
    前記凝縮器から前記蒸発器へ送られる前記冷媒液の流量を調節する冷媒液流量調節装置と;
    前記発生冷媒蒸気流量検知部で検知された冷媒蒸気の流量に対して所定の割合の流量の冷媒液を、前記凝縮器から前記蒸発器へ送るように、前記冷媒液流量調節装置を制御する制御部とを備え;
    前記発生冷媒蒸気流量検知部が、前記吸収器で発生した前記被加熱媒体蒸気の圧力又はその代用値、前記再生器又は前記蒸発器に導入される前記熱源媒体の温度又はその代用値、及び前記凝縮器に導入される前記冷却水の温度又はその代用値に対してあらかじめ記憶された前記蒸発器で発生した前記冷媒蒸気の流量の関係に照らして、前記蒸発器で発生した冷媒蒸気の流量を算出するように構成された;
    吸収ヒートポンプ。
  2. 冷媒の液体である冷媒液を加熱して、前記冷媒の蒸気である冷媒蒸気を生成する蒸発器と;
    溶液から離脱した冷媒蒸気を導入し凝縮させて前記冷媒液とする凝縮器と;
    前記凝縮器内の前記冷媒液を前記蒸発器へ送る冷媒液ポンプと;
    前記蒸発器で発生した冷媒蒸気の流量を検知する発生冷媒蒸気流量検知部と;
    前記凝縮器から前記蒸発器へ送られる前記冷媒液の流量を調節する冷媒液流量調節装置と;
    前記発生冷媒蒸気流量検知部で検知された冷媒蒸気の流量に対して所定の割合の流量の冷媒液を、前記凝縮器から前記蒸発器へ送るように、前記冷媒液流量調節装置を制御する制御部とを備え;
    前記蒸発器は、熱源媒体で前記冷媒液を加熱して前記冷媒蒸気を生成するように構成され;
    前記凝縮器は、冷却水で前記冷媒蒸気を冷却凝縮させるように構成され;
    前記冷媒が吸収された溶液を熱源媒体で加熱し、前記溶液から前記冷媒を離脱させて前記凝縮器に導入させる冷媒蒸気を生成する再生器と;
    前記蒸発器で生成された冷媒蒸気を導入して溶液で吸収させ、前記溶液が前記冷媒蒸気を吸収する際に生じる吸収熱で被加熱媒体を加熱し、前記被加熱媒体の蒸気である被加熱媒体蒸気を発生させる吸収器と;
    前記吸収器で発生した前記被加熱媒体蒸気の圧力を直接又は間接的に検知する被加熱媒体蒸気圧力検知部と;
    前記再生器又は前記蒸発器に導入される前記熱源媒体の温度を直接又は間接的に検知する熱源媒体温度検知部と;
    前記凝縮器に導入される前記冷却水の温度を直接又は間接的に検知する冷却水温度検知部とをさらに備え;
    前記発生冷媒蒸気流量検知部が、前記被加熱媒体蒸気圧力検知部で検知された値、前記熱源媒体温度検知部で検知された値、及び前記冷却水温度検知部で検知された値を、あらかじめ記憶された、前記被加熱媒体蒸気の圧力と、前記熱源媒体の温度と、前記冷却水の温度と、前記蒸発器で発生した前記冷媒蒸気の流量との関係に照らして、前記蒸発器で発生した冷媒蒸気の流量を算出するように構成された;
    収ヒートポンプ。
  3. 前記蒸発器に貯留されている冷媒液の液面を検知する液面検知器を備え;
    前記制御部は、前記液面検知器が高液位を検知したときに前記凝縮器から前記蒸発器へ送る冷媒液の流量を減少させ、前記液面検知器が前記高液位よりも低い低液位を検知したときに前記凝縮器から前記蒸発器へ送る冷媒液の流量を増加させるように、前記冷媒液流量調節装置を制御する;
    請求項1又は請求項2に記載の吸収ヒートポンプ。
  4. 冷媒の液体である冷媒液を加熱して、前記冷媒の蒸気である冷媒蒸気を生成する冷媒蒸気生成工程と;
    溶液から離脱した冷媒蒸気を導入し凝縮させて前記冷媒液とする冷媒液生成工程と;
    前記冷媒蒸気生成工程において生成された冷媒蒸気の流量を検知する発生冷媒蒸気流量検知工程と;
    前記冷媒液生成工程で生成された冷媒液のうち、前記発生冷媒蒸気流量検知工程で検知された冷媒蒸気の流量に対して所定の割合の流量の冷媒液を、前記冷媒蒸気生成工程が行われる場所に搬送する冷媒液流量調節工程とを備え;
    前記発生冷媒蒸気流量検知工程は、溶液が前記冷媒蒸気を吸収する際に生じる吸収熱で被加熱媒体を加熱することで発生した前記被加熱媒体の蒸気である被加熱媒体蒸気の圧力又はその代用値、前記冷媒液を前記冷媒蒸気にする熱を前記冷媒に与える熱源媒体もしくは前記冷媒を吸収した前記溶液から前記冷媒を離脱させる熱を前記溶液に与える熱源媒体の温度又はその代用値、及び前記溶液から離脱した前記冷媒蒸気を冷却凝縮させる冷却水の温度又はその代用値に対してあらかじめ記憶された前記冷媒蒸気生成工程で発生した前記冷媒蒸気の流量の関係に照らして、前記冷媒蒸気生成工程で発生した冷媒蒸気の流量を算出するように構成された;
    吸収ヒートポンプの運転方法。
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