JP4885467B2 - 吸収ヒートポンプ - Google Patents

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本発明は、吸収器、蒸発器、凝縮器、低温再生器、中温再生器、高温再生器、溶液熱交換器などを有する三重効用サイクルを採用する吸収冷温水機において、冷房運転は三重効用サイクルによる吸収式としての高効率を達成し、暖房運転は低温排熱源流体を利用するヒートポンプとして暖房運転時の高効率を達成し、かつ、三重効用サイクル用の高温再生器を活用して、低温排熱源流体を利用する従来のヒートポンプより暖房用温水温度を高く、簡単に取り出せるようにした、冷房時は三重効用サイクル運転、暖房時は外部排熱を利用してヒートポンプサイクル運転を行う、三重効用吸収冷温水機を簡便な切替え操作で運転することができる吸収ヒートポンプによる冷暖房運転方法及び吸収ヒートポンプに関するものである。
従来から、蒸気式二重効用吸収冷凍機として、図8に例示したようなものが知られている。この吸収冷凍機は、吸収液(例えば、臭化リチウム水溶液)が吸収器aから低温再生器cを経て高温再生器eに流されるというリバースサイクルを構成している。この吸収冷凍機における吸収サイクルを説明すると、まず、吸収器aで多量の冷媒蒸気を吸収して濃度が薄められた吸収液(稀吸収液)が吸収器aから低温熱交換器bに送給され、この低温熱交換器bにより加熱された後に低温再生器cに送給される。前記稀吸収液は、この低温再生器cにおいて低温再生され、吸収している冷媒の一部を放出し濃度がその分高くなって中間濃度の吸収液(中間吸収液)となる。次に、この中間吸収液は、低温再生器cから高温熱交換器dに送給され、この高温熱交換器dにより加熱された後に高温再生器eに送給される。
前記中間吸収液は、この高温再生器eにおいて高温再生され、吸収している冷媒(例えば、水蒸気)の一部を放出し濃度がさらに高くなって高濃度の吸収液(濃吸収液)となる。そして、この濃吸収液が前記高温熱交換器dの加熱側に前記中間吸収液を加熱する加熱源として戻され、さらに、低温熱交換器bの加熱側に前記稀吸収液を加熱する加熱源として戻された後、前記吸収器aに帰還する。この帰還した濃吸収液は吸収器aにおいて伝熱管上に散布され、冷却水により冷却されながら再び冷媒蒸気を吸収して前記稀吸収液となる。
このような蒸気式二重効用吸収冷凍機においては、前記高温再生器eには蒸気ボイラfから高温の蒸気(スチーム)が加熱源として供給されるようになっており、この蒸気により中間吸収液が加熱されて吸収していた冷媒が放出され、この放出された冷媒蒸気は、低温再生器cにこの低温再生器cでの加熱源として利用された後、凝縮器gに戻されて凝縮する。凝縮器gからの冷媒液(例えば、水)は蒸発器hに入り、この凝縮した冷媒液が冷媒ポンプにより蒸発器hの伝熱管(水が流通している)に散布され蒸発潜熱により冷却されて冷水が得られる。
また、低温再生器cからの吸収液配管iと、高温熱交換器dと低温熱交換器bとの間の加熱側の吸収液配管jとを接続するバイパス管kが設けられ、低温再生器cを出て高温再生器eへ供給される中間濃縮吸収液の一部を、吸収器aへ戻る濃吸収液配管にバイパスさせるように構成されている。
ボイラは通常、単独で運転する場合の制御は、外部の負荷変化によって変化するボイラ出口部の蒸気圧力変化を検出して、蒸気圧力が定められた圧力範囲内に入るように燃焼量を制御している。また、運転中はボイラ内の保有水が定められた水位の範囲内に入るよう給水ポンプを発停制御して水位を制御している。
一方、図8に示すような従来の吸収冷凍機においては、外部の負荷変化によって変化する冷凍機出口部又は入口部の冷水温度変化を検出して、冷凍機出口部又は入口部の温度が定められた温度になるよう、供給される熱源の量を制御している。
上記のボイラと吸収冷凍機については、インターロックを組んで連動運転をするなどの運転システムがあるが、制御はそれぞれ独立しているのが通常の運転システムである。ボイラは内部圧力が大気圧を越える圧力容器に該当し、吸収冷凍機は内部圧力が大気圧力以下の真空容器に該当する。このため、従来は両者を一体にして運転、制御することなどは無理なこととしてあきらめられていた。しかし、環境問題などから、さらに省エネルギーとなる冷温水機の開発が求められており、今回開発された本発明の冷温水機は、時代の要請に応えたものとなっている。
吸収冷凍機は、内部を循環し熱エネルギーの交換をする媒体として、例えば臭化リチウム水溶液を保有している。一般的には吸収液と呼ばれ、冷媒となる水を吸収、蒸発させることによって冷房効果を発揮するよう構成されている。
従来、二重効用吸収式ヒートポンプとして、2つの独立した吸収溶液サイクルを形成させるとともに、温水の最も低い部分を凝縮器へ通水するように構成したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、吸収ヒートポンプとして、廃熱等の温度の低い熱源を用いて、廃熱源温度より高い温度の熱を取り出すようにした構成が知られている(例えば、特許文献2参照)。また、吸収ヒートポンプとして、高温凝縮器を中温発生器の加熱側に設け、かつ、中温凝縮器を低温発生器の加熱側に設けて、低温吸収器の被加熱側と高温蒸発器の加熱側とを接続して、これらの各機器を溶液配管、冷媒配管で連結して冷凍サイクルを構成するものが知られている(例えば、特許文献3参照)。また、三重効用ヒートポンプとして、第1吸収ヒートポンプ、第2吸収ヒートポンプ、第3吸収ヒートポンプから構成され、外部駆動熱源を第1吸収ヒートポンプ第1発生器の駆動熱源としたものが知られている(例えば、特許文献4参照)。
吸収式ヒートポンプ装置として、臭化リチウム水溶液を吸収液とした低温部ヒートポンプと、硝酸水溶液を吸収液とした高温部ヒートポンプを有するものが知られている(例えば、特許文献5参照)。また、吸収式ヒートポンプ装置として、三重効用式の吸収ヒートポンプ装置において、高温部再生器、高温部凝縮器を容器内に一体的に設け、高温部再生器から移送される高温部濃吸収液の温度を大気圧下における沸点以下に下げるようにしたものが知られている(例えば、特許文献6参照)。また、三重効用吸収冷温水機の暖房運転制御方法として、排ガス温度センサで検知される排ガス温度が、ドレン発生温度以下にならないように、第2弁、第3弁及び第4弁の少なくともいずれかを単独に又は同時に制御し、かつ、蒸発器の冷媒ポンプを発停制御して排ガス熱交換器内で凝縮水の発生を防止するようにした構成が知られている(例えば、特許文献7参照)。さらに、吸収冷凍機・冷温水機における圧力差シール装置として、凝縮器と蒸発器とを接続する冷媒液管にフロート弁を設けた構成が知られている(特許文献8参照)。
なお、特許文献3における弁32とバイパス管30は、本願発明における冷暖切替弁と配管とは異なるものである。すなわち、前者は、圧力上昇を防止するバイパス弁であり、後者は、冷暖切替弁である。
特開昭58−219371号公報(第1頁、第2図) 特開昭60−235969号公報(第1頁、第2図) 特開平4−73557号公報(第1頁、第1図) 特開平6−137703号公報(第1頁、図1) 特開平8−166177号公報(第1頁、図1) 特開平9−79684号公報(第1頁、図1) 特開2003−222424号公報(第1頁、図1) 特開平8−75295号公報(第1頁、図1)
多重効用の吸収冷温水機を利用した吸収ヒートポンプは、上記のように多数考案されているが、構造が複雑なものや暖房時に高い温水温度が得られないなどの欠点があった。また、吸収液に臭化リチウム水溶液、冷媒液に水を採用する簡便な方式とは別に、従来の吸収式では採用していない特殊な吸収液、冷媒液を採用しているものもある。冷房運転時の成績係数(COP)は、二重効用形では到達不可能なCOP1.4以上(高発熱量基準)を達成できるが、暖房時の効率が通常の加熱方式による運転では暖房効率1.0を超えることは不可能で、その暖房効率を改善するべく発明された、吸収液に臭化リチウムブロマイド溶液、冷媒に水を用いる、冷房時に三重効用サイクル運転、暖房時に吸収ヒートポンプサイクル運転を行う吸収ヒートポンプは開発されていない。
つぎに吸収ヒートポンプの概要について説明する。媒体の相変化を利用する点は圧縮式ヒートポンプと同じであるが、媒体を変化させるために圧縮機で圧縮する代りに、吸収液に吸収させて相変化させるものがある。媒体と吸収液の組合せとしては、(a)水−臭化リチウム水溶液、(b)アンモニア−水などが知られている。
つぎに、原理について水と臭化リチウム水溶液の例の場合を説明する。臭化リチウムは、水分を吸収する性質を持つ。一方、同じ圧力下では、水の沸点よりも臭化リチウム水溶液の沸点は高く、また吸湿力が強いので、水蒸気は臭化リチウム水溶液に吸収され液化する。なお、容器内は低い温度で水蒸気が発生しやすくするため、減圧状態にしてある。これらの性質を利用して、水蒸気を臭化リチウム水溶液に吸収させ、液化させてその放出する潜熱を利用するのが吸収ヒートポンプである。
吸収ヒートポンプの種類としては、(a)第一種吸収ヒートポンプ、すなわち、熱を低温部から“汲み上げる”働きをするもの、(b)第二種吸収ヒートポンプ、すなわち、物質が持っている熱を“濃縮”昇温させる働きをするものが知られている。
図5は、第一種吸収ヒートポンプの説明図で、高温熱源(燃焼ガス、蒸気など)を外部から供給し、比較的温度の低い排熱を汲み上げ、ほぼ中間温度の温水を得る場合を示している。なお、成績係数は1以上である。また、図6は、第二種吸収ヒートポンプの説明図で、外部からの高温熱源を必要とせず、排熱源流体より高い温度の利用流体を得る場合を示している。なお、成績係数は1以下である。
図7は、本出願人が既に開発している冷暖切替え方式による系統図を示している。すなわち、三重効用形吸収冷温水機の溶液流動・運転サイクル図の例で、従来の位置に冷暖切替弁を設けた三重効用サイクルフロー(冷房の場合)である。
図7において、高温再生器としては、例えば、貫流方式ボイラ又はこれと同等の機能、構造を有するボイラが用いられるが、図7では、高温再生器の一例として貫流式ボイラ形のものを用いる場合を示している。10は貫流式ボイラ構造の高温再生器で、上部と下部に環状の上部管寄せ(上部ヘッダー)12及び下部管寄せ(下部ヘッダー)14を有し、これらの管寄せ12、14間に鉛直方向の多数の上昇管16を略円筒状に配設し、上部中央部に燃焼装置18、例えばバーナーを有し、稀吸収液を下部管寄せ14に導入して加熱濃縮し、上部管寄せ12から気液混合物を取り出すことができるように構成されている。20は燃焼室である。
この高温再生器10に気液混合物導管24を介して気液分離器26が接続されている。気液分離器26の上部には蒸気抜出導管28が接続され、気液分離器26の下側部には吸収液抜出導管30が接続されている。
気液分離器26の下部と高温再生器10の下部管寄せ14とは、吸収液循環導管36を介して接続されている。吸収液循環導管36又は下部管寄せ14には、吸収液供給管42が接続されている。
図7の構成は、吸収器81、低温吸収液ポンプ82、低温熱交換器83、低温再生器84、中温吸収液ポンプ85、高温熱交換器86、中温再生器87、凝縮器88、蒸発器89、冷媒ポンプ90及びこれらの機器を接続する吸収液配管、冷媒配管等を構成要素とするリバースサイクル式の二重効用式吸収冷凍機に対し、貫流式ボイラ構造の高温再生器10、溶液供給手段としての高温吸収液ポンプ93、高温熱交換器94等を組み合わせて一体化したものである。なお、図1において、実線に付した矢印は吸収液、冷媒液又は水の流れ方向を示し、破線に付した矢印は冷媒蒸気、又は冷媒蒸気と凝縮冷媒(冷媒ドレン)との混合物の流れ方向を示す。
95は第一バイパス管で、低温再生器84からの吸収液の一部を高温熱交換器86からの濃吸収液配管にバイパスさせるためのものである。また、96は第二バイパス管で、中温再生器87からの吸収液の一部を高温熱交換器94からの戻り濃吸収液配管にバイパスさせるためのものである。99は冷温水ポンプ、100は冷却水ポンプ、151は冷暖切替弁で、暖房運転時は全開、冷房運転時は全閉とされる。図7では、冷房運転であるので、冷暖切替弁151と切替え配管は閉となっている。152は排ガス熱交換器で、高温再生器10の燃焼排ガスを導入して、中温吸収液ポンプ85からの吸収液の一部を加熱するためのものである。また、153は冷媒ドレン熱交換器で、低温再生器84からの冷媒ドレンの一部を導入して、低温吸収液ポンプ82からの吸収液の一部を加熱するためのものである。
つぎに、上記のように構成された吸収冷凍機において、吸収液の循環サイクルについて順に説明する。まず、吸収器81で多量の冷媒蒸気を吸収して濃度が薄められた稀吸収液が、低温吸収液ポンプ82によって吸収器81から低温熱交換器83に送給され、この低温熱交換器83により加熱された後に低温再生器84に送給される。そして、この稀吸収液は、この低温再生器84において低温再生され、吸収している冷媒の一部を放出し濃度がその分高くなって中間濃度の中間吸収液となる。
この中間濃縮吸収液の大部分は、低温再生器84から中温吸収液ポンプ85によって中温熱交換器86に送給され、この中温熱交換器86により加熱された後に中温再生器87に送給される。この中間濃縮吸収液は、この中温再生器87において高温再生され、吸収している冷媒の一部を放出し濃度がさらに高くなって高濃度の濃吸収液となる。低温再生器84からの中間濃縮吸収液の残部は、吸収器81へ戻る濃吸収液配管にバイパス管95を経てバイパス供給される。
中温再生器87からの濃吸収液の一部又は全部は、高温吸収液ポンプ93により高温熱交換器94へ送給され、ここで、高温再生器10からの濃吸収液と熱交換して加熱された後、高温再生器10に供給される。中温再生器87からの濃吸収液の残部(零の場合もあり得る)は、第二バイパス管96を経て高温熱交換器94からの加熱側の吸収液配管に合流する。
高温再生器10において、燃料の燃焼熱により加熱濃縮された濃吸収液は、高温熱交換器94の加熱側に導入されて中温再生器87からの濃吸収液を加熱した後、中温熱交換器86の加熱側に導入される。中温再生器87からの濃吸収液の残部(零の場合もあり得る)は、第二バイパス管96を経て高温熱交換器94からの加熱側の吸収液配管に合流する。高温再生器10からの冷媒蒸気は蒸気抜出導管28を経て中温再生器87へ導入され、ここで吸収液を加熱濃縮させた後、冷媒ドレンは低温再生器84へ導入される。また、中温再生器87からの冷媒蒸気は冷媒蒸気配管97を経て、中温再生器87からの冷媒ドレンとともに低温再生器84に送られ、ここで吸収液を加熱濃縮させる。低温再生器84からの冷媒蒸気は冷媒蒸気配管98を経て、低温再生器84からの冷媒ドレンとともに凝縮器88に導入される。
解決しようとする問題点は、冷房時に三重効用サイクル運転を、暖房時に吸収ヒートポンプサイクル運転を行うことにより、冷暖房効率を向上させることができる吸収ヒートポンプによる冷暖房運転方法及び吸収ヒートポンプを得ることにある。
本発明は、三重効用サイクルを採用する吸収冷温水機において、冷房運転は三重効用サイクルによる吸収式としての高効率を達成し、暖房運転は低温排熱源流体を利用するヒートポンプとして暖房運転時の高効率を達成し、かつ、三重効用サイクル用の高温再生器を活用して、高温の暖房用温水を簡単に取り出せるようにしたことを最も主要な特徴としている。
本発明の吸収ヒートポンプによる冷暖房運転方法は、吸収器、蒸発器、凝縮器、低温再生器、中温再生器、高温再生器、溶液熱交換器、溶液ポンプ及び冷媒ポンプを少なくとも有する三重効用サイクルを採用する吸収冷温水機において、冷房運転時は三重効用サイクル運転、暖房運転時は二重効用サイクルで、かつ蒸発器で排熱回収をする運転をして、冷房運転、暖房運転ともに二重効用サイクルでは到達不可能な定格運転時の成績係数(効率)1.4以上を可能とすることを特徴としている。
また、本発明の方法は、吸収器、蒸発器、凝縮器、低温再生器、中温再生器、高温再生器、溶液熱交換器、溶液ポンプ及び冷媒ポンプを少なくとも有する三重効用サイクルを採用する吸収冷温水機において、燃焼ガスを利用して高温再生器で吸収液を加熱・濃縮した後、熱交換器を経由して吸収器に戻る吸収液の熱を利用して吸収器で温水を加熱し、排熱源流体の熱を奪って蒸発器で蒸発する冷媒蒸気が吸収器で吸収液に吸収され凝縮する際に発生する凝縮熱で温水を加熱し、一方、高温再生器、中温再生器で発生した冷媒蒸気・冷媒ドレンの熱を利用して凝縮器で温水を加熱することを特徴としている。
また、本発明の方法は、吸収器、蒸発器、凝縮器、低温再生器、中温再生器、高温再生器、溶液熱交換器、溶液ポンプ及び冷媒ポンプを少なくとも有する三重効用サイクルを採用する吸収冷温水機において、冷房運転時に、吸収器、凝縮器に接続する外部配管を経由して冷却水として利用した温度の低い排熱源流体を、外部配管に設けた切替え配管と切替弁により蒸発器に接続する配管に接続して蒸発器に排熱源流体を流すようにして、同じく外部配管を切り替えて吸収器、凝縮器へ温水を流すことを特徴としている。
さらに、本発明の方法は、吸収器、蒸発器、凝縮器、低温再生器、中温再生器、高温再生器、溶液熱交換器、溶液ポンプ及び冷媒ポンプを少なくとも有する三重効用サイクルを採用する吸収冷温水機において、排熱源流体が蒸発器に流れず、排熱源流体の熱が得られない場合には、燃焼ガスを利用して高温再生器で吸収液は加熱・濃縮された後、熱交換器を経由して吸収器に戻る吸収液の熱を利用して吸収器で温水を加熱し、高温再生器、中温再生器で発生した冷媒蒸気・冷媒ドレンの熱を利用して凝縮器で温水を加熱するようにして、冷媒ポンプを止めて蒸発器で冷媒散布をしないようにして暖房運転できるようにすることを特徴としている。
これらの方法において、吸収冷温水機は、リバースサイクル、シリーズサイクル及びパラレルサイクルのいずれかのサイクルで運転される。また、吸収液として臭化リチウム水溶液(冷媒は水)が用いられる。
本発明の吸収ヒートポンプは、吸収器、蒸発器、凝縮器、低温再生器、中温再生器、高温再生器、溶液熱交換器、溶液ポンプ及び冷媒ポンプを少なくとも有する三重効用サイクルを採用する吸収冷温水機において、低温再生器伝熱管出口部の冷媒蒸気・冷媒ドレンが流れる配管と凝縮器とを接続する配管を設け、この配管途中に冷暖切替弁を設けて、暖房運転を行う時にこの弁を開くと、中温再生器で発生した冷媒蒸気と中温再生器で凝縮した冷媒ドレンのほとんどが低温再生器を経由して凝縮器で熱交換するようにして、凝縮器伝熱管内を流れる温水を加熱するようにしたことを特徴としている。
また、本発明の吸収ヒートポンプは、吸収器、蒸発器、凝縮器、低温再生器、中温再生器、高温再生器、溶液熱交換器、溶液ポンプ及び冷媒ポンプを少なくとも有する三重効用サイクルを採用する吸収冷温水機において、冷房運転時に、吸収器、凝縮器に接続する外部配管を経由して冷却水として利用した温度の低い排熱源流体を、外部配管に設けた切替え配管と切替弁により蒸発器に接続する配管に接続して蒸発器に排熱源流体を流すようにして、外部配管を切り替えて吸収器、凝縮器へ温水を流すようにしてなることを特徴としている。
これらの吸収ヒートポンプにおいて、三重効用サイクル運転に必要な構成機器である高温再生器、中温再生器、低温再生器、蒸発器、吸収器、凝縮器、低温・中温・高温熱交換器、溶液循環ポンプ、冷媒ポンプに加えて、冷媒ドレン熱交換器及び/又は排ガス熱交換器を付加して高効率を得るように構成される。
また、冷房運転時の凝縮器と蒸発器の圧力差と、暖房運転時の凝縮器と蒸発器の圧力差は大きく異なり、通常のUシール管やオリフィスでは、圧力差が大きくなる暖房運転時にシール切れを起こす。このため、本発明の吸収ヒートポンプは、吸収器、蒸発器、凝縮器、低温再生器、中温再生器、高温再生器、溶液熱交換器、溶液ポンプ及び冷媒ポンプを少なくとも有する三重効用サイクルを採用する吸収冷温水機において、凝縮器で凝縮した冷媒ドレンを蒸発器へ流す配管の途中に、冷媒ドレンの増減により上下して自動的に弁を開閉して圧力差を維持するようにしたフロート弁を設け、凝縮器と蒸発器の間の圧力差維持をこのフロート弁による液シール方式で行うようにしたことを特徴としている。
また、冷房運転時の高温再生器と中温再生器の圧力差、中温再生器と低温再生器の圧力差と、暖房運転時の高温再生器と中温再生器の圧力差、中温再生器と低温再生器の圧力差は大きく異なり、通常のUシール管やオリフィスでは、圧力差の変動を吸収できず冷房、暖房それぞれの運転条件、圧力差を維持できなくなる。そのため、冷房時の運転条件で計画した場合には、暖房運転時に冷媒ドレンを潤滑に流すことができなくなり運転に支障を起こす。このため、本発明の吸収ヒートポンプは、吸収器、蒸発器、凝縮器、低温再生器、中温再生器、高温再生器、溶液熱交換器、溶液ポンプ及び冷媒ポンプを少なくとも有する三重効用サイクルを採用する吸収冷温水機において、中温再生器で凝縮した冷媒ドレン及び低温再生器で凝縮した冷媒ドレンをそれぞれの下流側(低圧側)へ流す配管の途中に、冷媒ドレンの増減により上下して自動的に弁を開閉して圧力差を維持するようにしたフロート弁を設け、圧力差の維持をこのフロート弁による液シール方式で行うようにしたことを特徴としている。
これらの吸収ヒートポンプにおいて、吸収冷温水機は、リバースサイクル、シリーズサイクル及びパラレルサイクルのいずれかのサイクルとされる。
本発明は、第一種吸収ヒートポンプに関するもので、高温熱源流体として燃焼ガスを利用する。排熱源流体としては、河川水、下水、中水などの、大量に放出されるが温度が低く他で再利用することが難しい低温排熱源流体を利用する。冷房運転時の成績係数が1.4を越えるように設計・製作された三重効用サイクルの吸収冷温水機を利用して、大きく手を加えることなく冷温水機の冷媒蒸気及び冷媒ドレン配管経路の一部を冷暖切替弁による、簡単な切替操作のみで暖房運転時の成績係数(効率)が1.0を超える吸収ヒートポンプサイクルを成立させることができる。
排熱源流体は、冷温水機に接続する外部排熱源流体配管の経路を切り替え、冷温水機への接続口を変えることにより、夏期は三重効用サイクル運転による冷房運転時の冷却水として利用することができる。
これまでの三重効用吸収冷温水機では、冷房運転時の効率は格段に改善され、COP1.4以上達成が可能になってきているが、暖房運転時の効率は0.9がほぼ限界で、それ以上の高効率の冷温水機は表れていない。このことは、冷房運転時の効率と暖房運転時の効率を合算して年間を通じた効率を考えた時に、冷房運転時の効率改善のメリットが生かされず、全体の効率を下げてしまう。しかし、吸収ヒートポンプサイクルを採用することにより、冷房運転時だけでなく、暖房運転時の効率も大幅に改善することができるため、年間を通じた効率も格段に改善できる。すなわち、年間を通じて効率1.0以上の省エネルギー運転が可能になる。
冷房運転時は、低温再生器で発生した冷媒蒸気と中温再生器から低温再生器へ流入し管内で熱を放出して凝縮した冷媒ドレンは、凝縮器で冷却水により冷却され、凝縮器で熱を奪った冷却水は循環ポンプにより外部へ送られ冷却塔で放熱される。暖房運転時は、従来の暖房運転方式では、冷却水は流さずに、高温再生器で発生(蒸発)した冷媒蒸気は中温再生器、低温再生器を経由する所までは冷房運転時と同じだが、その後の冷媒蒸気と冷媒ドレンは、冷暖切替弁の切替え操作により蒸発器へ流れるようにして、冷媒蒸気と冷媒ドレンの熱で温水を加熱し暖房運転に利用するようになされていた。
本発明における吸収ヒートポンプでは、冷房運転時には高効率を可能とする既存の三重効用サイクル運転を行い、暖房運転時には、冷房運転時に冷水を流した蒸発器に低温の排熱源流体を流し、冷却水を流した吸収器と凝縮器には温水を流す。この時、高温再生器で発生(蒸発)した冷媒蒸気は中温再生器、低温再生器を経由する所までは冷房運転時と同じであるが、その後の冷媒蒸気と冷媒ドレンは、冷暖切替弁の切替え操作により凝縮器へ流れるようにして、凝縮器で冷媒蒸気と冷媒ドレンの熱で温水を加熱し、吸収器では加熱された吸収液で温水を加熱して暖房運転用の温水を加熱するようにしている。
本発明における吸収ヒートポンプでは、冷房運転時の成績係数(COP)は二重効用形では到達不可能なCOP1.4(高発熱量基準)を越えてCOP1.6が可能となり、暖房時の効率もこれまでの暖房運転では到達不可能な1.4を超え1.6が可能となるように改善するべく構成された、吸収液に臭化リチウム水溶液、冷媒に水を用いた、冷房時三重効用サイクル運転、暖房時吸収ヒートポンプサイクル運転を行う吸収ヒートポンプとすることができる。
暖房運転時は、排熱源流体の熱を温水の加熱源として利用できるために、天然ガスなどの高級なエネルギーの使用量を減らすことが可能となり、冷房運転、暖房運転ともに定格運転時の成績係数(効率)1.6が可能となって、年間を通じて高効率な運転が可能となる。本発明における吸収ヒートポンプサイクルによる暖房運転時は、高温再生器と中温再生器との間では冷房運転時と同じように圧力差が生じる構造を生かし、高温再生器で発生した冷媒蒸気を利用して中温再生器内の伝熱管管外を流れる吸収液を加熱して冷媒蒸気を発生するようにして、二重効用の効果が得られるようにしている。
一方、中温再生器で発生した冷媒蒸気は低温再生器の伝熱管内を流れるが、低温再生器出口に設けた冷暖切替弁の切替え操作(弁を開く)により冷媒蒸気が低温再生器で熱交換せずに凝縮器へ流れ凝縮器で熱交換するようにして、中温再生器、低温再生器と凝縮器の間で大きな圧力差が生じないようにしている。このことから、本発明における吸収ヒートポンプは、冷房運転時三重効用サイクル運転、暖房運転時二重効用サイクルでかつ排熱回収運転をして高効率化を可能にした新しい吸収冷温水機とも言える。
本発明はつぎのような効果を奏する。
(1) 暖房運転時に吸収ヒートポンプサイクルを採用することにより、冷房運転時だけでなく、暖房運転時の効率も大幅に改善することができるため、年間を通じた効率も格段に改善できる。すなわち、年間を通じて効率1.0以上の省エネルギー運転が可能になる。
(2) 房運転時には、三重効用サイクルで運転することで、成績係数(COP)は二重効用形では到達不可能なCOP1.4(高発熱量基準)を越えてCOP1.6が可能となり、暖房運転には、二重効用吸収ヒートポンプサイクルで運転することで、効率もこれまでの暖房運転では到達不可能な1.を超え1.6が可能となるように改善するべく構成された、冷房時三重効用サイクル運転、暖房時二重効用吸収ヒートポンプサイクル運転を行う吸収ヒートポンプとすることができる。
(3) 暖房運転時は、排熱源流体の熱を温水の加熱源として利用できるために、天然ガスなどの高級なエネルギーの使用量を減らすことが可能となり、冷房運転、暖房運転ともに定格運転時の成績係数(効率)1.6が可能となって、年間を通じて高効率な運転が可能となる。
(4) 冷暖切替弁による簡単な切替操作のみで、冷房三重効用サイクル運転、暖房二重効用吸収ヒートポンプ運転の切替ができる。
発明の実施するための最良の形態
三重効用サイクルを採用する吸収冷温水機において、効率を高めるという目的を、冷房時は三重効用サイクル運転、暖房時は外部排熱を利用したヒートポンプサイクル運転とすることにより実現した。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は下記の実施の形態に何ら限定されるものではなく、適宜変更して実施することができるものである。図1は、本発明の実施の第1形態による吸収ヒートポンプ、詳しくは、三重効用形吸収冷温水機の溶液流動・運転サイクル図の例で、本例の吸収ヒートポンプの三重効用サイクルフロー(冷房の場合)である。
図1において、154は冷暖切替弁である。低温再生器84と凝縮器88とが冷媒ドレン分岐配管(切替え配管)155で接続されており、この冷媒ドレン配管155に冷暖切替弁154が設けられている。図1は冷房運転を示しているので、冷暖切替弁154は閉である。156は、圧力差を維持するためのオリフィス又はUシール管である。他の構成及び作用は図7の場合と同様である。
図1は吸収ヒートポンプサイクルで冷房運転の場合を示しているが、図2は暖房運転時の吸収ヒートポンプサイクルを示している。すなわち、図2は三重効用形吸収冷温水機の溶液流動・運転サイクル図の例で、本例の吸収ヒートポンプの暖房運転サイクルフローを示している。
図1においては、冷却水として排熱利用冷却水を冷温水ポンプ100により供給し、吸収器81、凝縮器88を経て排熱利用冷却水(戻り)を抜き出す。また、冷温水ポンプ99で冷水用の水を供給し、蒸発器89で冷却して冷水を得ている。
一方、図2においては、冷暖切替弁154を開として、低温再生器84からの冷媒ドレンを凝縮器88に導入する。そして、利用負荷で使用された温水(戻り)を冷却水ポンプで吸収器81、凝縮器88に送り、温水は吸収器81で加熱された後、凝縮器88で冷媒ドレンによりさらに加熱されて温水利用負荷へ送られる。このように、図2においては、冷却水ポンプは温水循環ポンプ100aとなる。また、排熱水が冷温水ポンプに送られ、蒸発器89で冷却されて排熱水(戻り)として抜き出される。このとき、排熱水の熱が回収される。このように、図2においては、冷温水ポンプは排熱水循環ポンプ99aとなる。
図1及び図2において、冷房運転時は、低温再生器84で発生した冷媒蒸気と中温再生器87から低温再生器84へ流入し、管内で熱を放出して凝縮した冷媒ドレンは、凝縮器88で冷却水により冷却される。凝縮器88で熱を奪った冷却水は循環ポンプにより外部へ送られ冷却塔(図示略)で放熱される。
暖房運転時は、これまでの暖房運転方式では、冷却水は流さずに、高温再生器10で発生(蒸発)した冷媒蒸気は中温再生器87、低温再生器84を経由する所までは、これまでの冷房運転時と同じであるが、その後の冷媒蒸気と冷媒ドレンは、冷暖切替弁154の切替え操作により蒸発器へ流れるようにして、冷媒蒸気と冷媒ドレンの熱で温水を加熱し暖房運転に利用するようになされていた。
本例の吸収ヒートポンプでは、上記のように、冷房運転時には高効率を可能とする既存の三重効用サイクル運転を行い、暖房運転時には、冷房運転時に冷水を流した蒸発器89に低温の排熱源流体を流し、冷却水を流した吸収器81と凝縮器88には温水を流す。この時、高温再生器10で発生(蒸発)した冷媒蒸気は中温再生器87、低温再生器84を経由する所までは冷房運転時と同じであるが、その後の冷媒蒸気と冷媒ドレンは、冷暖切替弁154の切替え操作により凝縮器88へ流れるようにして、凝縮器88で冷媒蒸気と冷媒ドレンの熱で温水を加熱し、吸収器81では加熱された吸収液で温水を加熱して暖房運転用の温水を加熱するようにしている。
本例の吸収ヒートポンプでは、冷房運転時の成績係数(COP)は二重効用形では到達不可能なCOP1.4(高発熱量基準)を越えCOP1.6が可能となり、暖房時の効率もこれまでの暖房運転では到達不可能な1.4を超え1.6が可能となる。
このように、暖房運転時は、排熱源流体の熱を温水の加熱源として利用できるために、天然ガスなどの高級なエネルギーの使用量を減らすことが可能となり、冷房運転、暖房運転ともに定格運転時の成績係数(効率)1.6が可能となって、年間を通じて高効率な運転が可能となる。また、暖房運転時は、高温再生器10と中温再生器87との間では冷房運転時と同じように圧力差が生じる構造を生かし、高温再生器10で発生した冷媒蒸気を利用して中温再生器87内の伝熱管管外を流れる吸収液を加熱して冷媒蒸気を発生するようにして、二重効用の効果が得られるようにしている。
また、中温再生器87で発生した冷媒蒸気は低温再生器84の伝熱管内を流れるが、低温再生器84出口の冷媒ドレン分岐配管155に設けた冷暖切替弁154の切替え操作(弁を開く)により冷媒蒸気が低温再生器84で熱交換せずに、凝縮器88へ流れ凝縮器で熱交換するようにして、中温再生器87、低温再生器84と凝縮器88の間で大きな圧力差が生じないようにしている。図1及び図2は、一例としてリバースサイクルの場合を示しているが、シリーズサイクル、パラレルサイクルなど他の運転サイクルでも同じことができる。
図3は、本発明の実施の第2形態による吸収ヒートポンプ、詳しくは、三重効用形吸収冷温水機の溶液流動・運転サイクル図の例で、本例の吸収ヒートポンプの三重効用サイクルフロー(冷房の場合)である。本例は、凝縮器88と蒸発器89との間の冷媒ドレン配管158にフロート式圧力シール弁157を設けて、冷媒ドレン配管158を流れる冷媒ドレンの増減によりフロート弁を自動的に上下させ、自動的に弁157を開閉させて圧力差を維持するよう構成したものである。すなわち、冷媒ドレン配管158を流れる冷媒ドレン量が増加すると、フロートが下降して弁157が閉となる方向に作動する。他の構成及び作用は図1、2に示す場合と同様である。
図4は、本発明の実施の第3形態による吸収ヒートポンプ、詳しくは、三重効用形吸収冷温水機の溶液流動・運転サイクル図の例で、本例の吸収ヒートポンプの三重効用サイクルフロー(冷房の場合)である。本例は、冷媒ドレン配管にフロート弁を設けたもので、低温再生器84から凝縮器88への他方の冷媒ドレン分岐配管160にフロート式圧力シール弁159を設け、さらに中温再生器87から低温再生器84への冷媒ドレン配管162にフロート式圧力シール弁161を設けて、配管160、162を流れる冷媒ドレンの増減によりフロートを自動的に上下させ、自動的に弁159、161を開閉させて圧力差を維持するように構成したものである。他の構成及び作用は図3に示す場合と同様である。
本発明の実施の第1形態による吸収ヒートポンプの系統的概略構成図で、冷房運転に冷暖切替弁を切り替えた状態の図である。 本発明の実施の第1形態による吸収ヒートポンプの系統的概略構成図で、暖房運転に冷暖切替弁を切り替えた状態の図である。 本発明の実施の第2形態による吸収ヒートポンプの系統的概略構成図で、冷房運転に冷暖切替弁を切り替えた状態の図である。 本発明の実施の第3形態による吸収ヒートポンプの系統的概略構成図で、冷房運転に冷暖切替弁を切り替えた状態の図である。 第一種吸収ヒートポンプの説明図である。 第二種吸収ヒートポンプの説明図である。 本出願人が既に開発している冷暖切替え方式の三重効用吸収冷温水機の系統的概略構成図である。 従来の吸収冷温水機の一例を示す系統的概略構成図である。
符号の説明
10 高温再生器
12 上部管寄せ
14 下部管寄せ
16 上昇管
18 燃焼装置
20 燃焼室
24 気液混合物導管
26 気液分離器
28 蒸気抜出導管(蒸気供給管)
30 吸収液抜出導管
36 吸収液循環導管
42 吸収液供給管(水・吸収液供給管)
81 吸収器
82 低温吸収液ポンプ
83 低温熱交換器
84 低温再生器
85 中温吸収液ポンプ
86 中温熱交換器
87 中温再生器
88 凝縮器
89 蒸発器
90 冷媒ポンプ
93 高温吸収液ポンプ
94 高温熱交換器
95、96 バイパス管
97、98 冷媒蒸気配管
99 冷温水ポンプ
99a 排熱水循環ポンプ
100 冷却水ポンプ
100a 温水循環ポンプ
152 排ガス熱交換器
153 冷媒ドレン熱交換器
151、154 冷暖切替弁
155、160 冷媒ドレン分岐配管
156 オリフィス又はUシール管
157、159、161 フロート式圧力シール弁
158、162 冷媒ドレン配管

Claims (2)

  1. 吸収器、蒸発器、凝縮器、低温再生器、中温再生器、高温再生器、溶液熱交換器、溶液ポンプ及び冷媒ポンプを少なくとも有する三重効用サイクルを採用する吸収冷温水機において、低温再生器伝熱管出口部の冷媒蒸気・冷媒ドレンが流れる配管と凝縮器とを接続する配管を設け、この配管途中に冷暖切替弁を設けて、暖房運転を行う時には吸収器、凝縮器の順に温水を流し、冷暖切替弁を開くと、中温再生器で発生した冷媒蒸気と中温再生器で凝縮した冷媒ドレンのほとんどが低温再生器を経由して凝縮器で熱交換するようにして、凝縮器伝熱管内を流れる温水を加熱するようにしたことを特徴とする吸収ヒートポンプ
  2. 三重効用サイクル運転に必要な構成機器である高温再生器、中温再生器、低温再生器、蒸発器、吸収器、凝縮器、低温・中温・高温熱交換器、溶液循環ポンプ、冷媒ポンプに加えて、冷媒ドレン熱交換器及び/又は排ガス熱交換器を付加して高効率を得るようにした請求項記載の吸収ヒートポンプ。
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