JP2007333342A - 多重効用吸収冷凍機 - Google Patents
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Abstract
【課題】法的制限や製造コストを抑えつつ、真夏でも安定した連続運転が可能な多重効用吸収冷凍機を提供する。
【解決手段】冷水流路2と、内部に冷水の熱を奪って蒸発する冷媒が貯留され冷水と冷媒との間での熱交換を行う蒸発器3と、内部が蒸発器3と接続され内部に冷媒を吸収する吸収液が貯留され冷媒蒸気の吸収液への吸収を行う吸収器4と、吸収器4で使用された吸収液から冷媒を蒸発させて分離させる複数段の再生器5と、再生器5で発生した冷媒蒸気を液化する凝縮器6と、吸収器4に対して冷熱を供給する冷却水が循環流通される冷却水流路7と、冷水流路2と冷却水流路7とを接続するバイパス流路41と、バイパス流路41に設けられる流量調整バルブ42と、内圧が最も高くなる再生器の内圧が基準圧力を下回るように流量調整バルブ42の開度を制御する制御装置44とを有し、冷却水流路7が、凝縮器6に対しても冷却水の冷熱を供給する構成とする。
【選択図】図1
【解決手段】冷水流路2と、内部に冷水の熱を奪って蒸発する冷媒が貯留され冷水と冷媒との間での熱交換を行う蒸発器3と、内部が蒸発器3と接続され内部に冷媒を吸収する吸収液が貯留され冷媒蒸気の吸収液への吸収を行う吸収器4と、吸収器4で使用された吸収液から冷媒を蒸発させて分離させる複数段の再生器5と、再生器5で発生した冷媒蒸気を液化する凝縮器6と、吸収器4に対して冷熱を供給する冷却水が循環流通される冷却水流路7と、冷水流路2と冷却水流路7とを接続するバイパス流路41と、バイパス流路41に設けられる流量調整バルブ42と、内圧が最も高くなる再生器の内圧が基準圧力を下回るように流量調整バルブ42の開度を制御する制御装置44とを有し、冷却水流路7が、凝縮器6に対しても冷却水の冷熱を供給する構成とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、多重効用吸収冷凍機に関するものである。
吸収冷凍機は、低温負荷に接続されて内部に冷水が循環流通される冷水流路と、内部に冷媒が貯留され、冷水と冷媒との間での熱交換を行う蒸発器とを有している。蒸発器では、冷水流路内を流通する冷水によって低温負荷に冷熱が供給されて低温負荷の冷却が行われるとともに、蒸発器内部の冷媒が低温負荷の冷却に使用された冷水の熱を奪って蒸発することで冷水が冷却されて、再び低温負荷の冷却に使用される。
また、吸収冷凍機は、内部に冷媒を吸収する吸収液が貯留され、冷媒蒸気の吸収液への吸収を行うとともに内部が蒸発器と接続される吸収器を有している。これにより、蒸発器内で発生した冷媒蒸気が吸収器内に回収されて吸収液に吸収されることにより、蒸発器の内圧が高真空状態に保たれることになり、蒸発器内での冷媒の蒸発が継続される。さらに、吸収冷凍機は、吸収器で使用された吸収液から冷媒を蒸発させて吸収液を再生する再生器と、再生器で発生した冷媒蒸気を凝縮させて液化する凝縮器とを有している。再生器で再生された吸収液、及び凝縮器で凝縮された液冷媒は、再び蒸発器に送り込まれて、それぞれ再利用されるようになっている。これにより、吸収冷凍機の連続運転が可能となっている。
ここで、吸収液は、冷媒を吸収する際に吸収熱を発する。吸収液は、低温になるほど冷媒の吸収能力が高くなる。このため、吸収冷凍機には、内部に冷却水が循環流通される冷却水流路が設けられており、冷却水流路内を流通する冷却水によって吸収器内の吸収液の熱を奪って吸収液が冷却されて、吸収液による冷媒の吸収が良好に行われるようになっている。
冷却水流路は、例えば屋外に設置された冷却塔と接続されており、吸収液の冷却に使用された冷却水は、冷却塔に送り込まれて外気によって冷却されたのち、再び吸収液の冷却に利用される(すなわち、この冷却水は、冷水流路内の冷水よりも高温である)。
冷却水流路は、例えば屋外に設置された冷却塔と接続されており、吸収液の冷却に使用された冷却水は、冷却塔に送り込まれて外気によって冷却されたのち、再び吸収液の冷却に利用される(すなわち、この冷却水は、冷水流路内の冷水よりも高温である)。
吸収冷凍機としては、再生器として、高温再生器と、中温再生器と、低温再生器との三段の再生器を有する三重効用吸収冷凍機がある。三重効用吸収冷凍機は、熱源によって高温再生器内の吸収液を加熱することによってこの吸収液から冷媒を蒸発させ、高温再生器で発生した冷媒蒸気の熱を利用して中温再生器内の吸収液を加熱し、中温再生器で発生した冷媒蒸気の熱を利用して低温再生器内の吸収液を加熱する構成とされており、これによって熱の利用効率を向上させている。
三重効用吸収冷凍機としては、例えば後記の特許文献1に記載の三重効用吸収式冷凍機が知られている。
三重効用吸収冷凍機としては、例えば後記の特許文献1に記載の三重効用吸収式冷凍機が知られている。
三重効用吸収冷凍機においては、真夏など、外気温が高くなる時期には、冷却水の温度が上昇するため、凝縮器内の温度も上昇する。すると、再生器のうち吸収液の温度が最も低くなる低温再生器での吸収液の再生を良好に行うためには、低温再生器に供給される冷媒蒸気の温度(すなわち高温再生器内で発生する冷媒蒸気の温度)をより高温とする必要がある。その結果、高温再生器の内部圧力が大気圧を越える高圧となる。このため、高温再生器を構成する容器は加圧容器となってしまい、三重効用吸収冷凍機には、運転のために特別な資格が必要となるなど、法的な制限がかかるようになってしまう。また、高温再生器の内圧が高圧になる場合には、高温再生器の強度を確保するために、高温再生器の肉厚を十分に確保する必要があり、製造コストが増加してしまう。また、吸収液は高温になるほど腐食性が上がるため、耐腐食対策のコストも増加してしまう。
引用文献1に記載の三重効用吸収式冷凍機では、高温再生器において発生する蒸気(冷媒蒸気)の一部または全部を中温再生器に供給するバイパス通路と、このバイパス通路を開閉する弁とを設け、真夏の最大負荷時には弁を開放して従来の二重効用吸収式冷凍機として運転する構成を採用することによって、高温再生器の内圧上昇を回避している。
しかし、このような構成では、弁を開閉することによって三重効用吸収式冷凍機を構成する各部の内圧が変動して、三重効用吸収式冷凍機の動作に影響を及ぼす。このため、引用文献1に記載の三重効用吸収式冷凍機では、運転中に弁を操作すると、安定した運転を継続することが困難であった。
しかし、このような構成では、弁を開閉することによって三重効用吸収式冷凍機を構成する各部の内圧が変動して、三重効用吸収式冷凍機の動作に影響を及ぼす。このため、引用文献1に記載の三重効用吸収式冷凍機では、運転中に弁を操作すると、安定した運転を継続することが困難であった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、法的制限や製造コストを抑えつつ、真夏でも安定した連続運転が可能な多重効用吸収冷凍機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明は、低温負荷に対して冷熱を供給する冷水が循環流通される冷水流路と、内部に前記冷水流路内の前記冷水の熱を奪って蒸発する冷媒が貯留され、前記冷水と前記冷媒との間での熱交換を行う蒸発器と、内部が前記蒸発器と接続されるとともに前記内部に前記冷媒を吸収する吸収液が貯留され、前記冷媒蒸気の前記吸収液への吸収を行う吸収器と、該吸収器で使用された前記吸収液から前記冷媒を蒸発させて前記吸収液と分離させる複数段の再生器と、該再生器で発生した冷媒蒸気を凝縮させて液化する凝縮器と、前記吸収器に対して冷熱を供給する冷却水が循環流通される冷却水流路と、前記冷水流路と前記冷却水流路とを接続するバイパス流路と、該バイパス流路を流通する流体の流量を制御する流量調整バルブと、前記再生器のうち内圧が最も高くなる再生器の内圧を検出する圧力検出装置と、該圧力検出装置の出力に基づいて前記内圧が最も高くなる再生器の内圧が基準圧力に達したかどうかを判定し、前記内圧が最も高くなる再生器の内圧が前記基準圧力を下回るように前記流量調整バルブの開度を制御するバルブ制御装置とを有しており、前記冷却水流路が、前記凝縮器に対しても前記冷却水の冷熱を供給する構成とされている多重効用吸収冷凍機を提供する。
すなわち、本発明は、低温負荷に対して冷熱を供給する冷水が循環流通される冷水流路と、内部に前記冷水流路内の前記冷水の熱を奪って蒸発する冷媒が貯留され、前記冷水と前記冷媒との間での熱交換を行う蒸発器と、内部が前記蒸発器と接続されるとともに前記内部に前記冷媒を吸収する吸収液が貯留され、前記冷媒蒸気の前記吸収液への吸収を行う吸収器と、該吸収器で使用された前記吸収液から前記冷媒を蒸発させて前記吸収液と分離させる複数段の再生器と、該再生器で発生した冷媒蒸気を凝縮させて液化する凝縮器と、前記吸収器に対して冷熱を供給する冷却水が循環流通される冷却水流路と、前記冷水流路と前記冷却水流路とを接続するバイパス流路と、該バイパス流路を流通する流体の流量を制御する流量調整バルブと、前記再生器のうち内圧が最も高くなる再生器の内圧を検出する圧力検出装置と、該圧力検出装置の出力に基づいて前記内圧が最も高くなる再生器の内圧が基準圧力に達したかどうかを判定し、前記内圧が最も高くなる再生器の内圧が前記基準圧力を下回るように前記流量調整バルブの開度を制御するバルブ制御装置とを有しており、前記冷却水流路が、前記凝縮器に対しても前記冷却水の冷熱を供給する構成とされている多重効用吸収冷凍機を提供する。
このように構成される多重効用吸収冷凍機では、再生器のうち内圧が最も高くなる再生器の内圧が、基準圧力に達すると、バルブ制御装置が流量調整バルブの開度を制御する(開度を大きくする)。これにより、冷水流路内の冷水(この冷水は外気温よりも低温である)の冷却水流路内への供給量が増加し、冷却水の温度が低下する。
冷却水流路は、凝縮器に対しても冷却水の冷熱を供給する構成とされているので、このように冷却水の温度が低下することによって、凝縮器内の温度が低下して、凝縮器による冷媒蒸気の凝縮能力が向上する。
これにより、各再生器の温度を低下させることができるので、内圧が最も高くなる再生器の内圧が、基準圧力以下に保たれることになる。
冷却水流路は、凝縮器に対しても冷却水の冷熱を供給する構成とされているので、このように冷却水の温度が低下することによって、凝縮器内の温度が低下して、凝縮器による冷媒蒸気の凝縮能力が向上する。
これにより、各再生器の温度を低下させることができるので、内圧が最も高くなる再生器の内圧が、基準圧力以下に保たれることになる。
ここで、冷却水流路への冷水の供給量を必要最小限にすると、蒸発器から冷水に供給された冷熱のうち、凝縮器に供給される冷熱が最小限に抑えられて、冷水の冷熱を低温負荷に効率よく供給することができるので、多重効用吸収冷凍機の性能を最大限に発揮することができる。このため、バルブ制御装置は、例えば真夏以外の時期における通常運転時など、内圧が最も高くなる再生器の内圧が基準圧力を下回っている状態では、多重効用吸収冷凍機の性能を最大限に発揮することができるよう、流量調整バルブの開度を最小限にする構成とすることが好ましい。
また、本発明は、低温負荷に対して冷熱を供給する冷水が循環流通される冷水流路と、内部に前記冷水流路内の前記冷水の熱を奪って蒸発する冷媒が貯留され、前記冷水と前記冷媒との間での熱交換を行う蒸発器と、内部が前記蒸発器と接続されるとともに前記内部に前記冷媒を吸収する吸収液が貯留され、前記冷媒蒸気の前記吸収液への吸収を行う吸収器と、該吸収器で使用された前記吸収液から前記冷媒を蒸発させて前記吸収液と分離させる複数段の再生器と、該再生器で発生した冷媒蒸気を凝縮させて液化する凝縮器と、前記吸収器に対して冷熱を供給する冷却水が循環流通される冷却水流路と、前記再生器のうち内圧が最も高くなる再生器の内圧を検出する圧力検出装置と、前記冷水流路内を流通する前記冷水と前記冷却水流路内を流通する前記冷却水との間で熱交換を行う熱交換器と、該熱交換器への前記冷水の供給量を制御する冷水供給量制御装置とを有し、該冷水供給量制御装置は、前記圧力検出装置の出力に基づいて前記内圧が最も高くなる再生器の内圧が基準圧力に達したかどうかを判定し、前記内圧が最も高くなる再生器の内圧が前記基準圧力を下回るように前記冷水の供給量を制御する構成とされ、前記冷却水流路が、前記凝縮器に対しても前記冷却水の冷熱を供給する構成とされている多重効用吸収冷凍機を提供する。
このように構成される多重効用吸収冷凍機では、再生器のうち内圧が最も高くなる再生器の内圧が、基準圧力に達すると、冷水供給量制御装置が熱交換器への冷水の供給量を増加させる。これにより、冷水流路内の冷水(外気温以下の温度の冷水)と冷却水流路内の冷却水との間での熱交換量が増加して、冷却水の温度が低下する。
冷却水流路は、凝縮器に対しても冷却水の冷熱を供給する構成とされているので、このように冷却水の温度が低下することによって、凝縮器内の温度が低下して、凝縮器による冷媒蒸気の凝縮能力が向上する。
これにより、各再生器の温度を低下させることができるので、内圧が最も高くなる再生器の内圧が、基準圧力以下に保たれることになる。
冷却水流路は、凝縮器に対しても冷却水の冷熱を供給する構成とされているので、このように冷却水の温度が低下することによって、凝縮器内の温度が低下して、凝縮器による冷媒蒸気の凝縮能力が向上する。
これにより、各再生器の温度を低下させることができるので、内圧が最も高くなる再生器の内圧が、基準圧力以下に保たれることになる。
さらに、この多重効用吸収冷凍機では、冷水流路と冷却水流路とが独立しており、冷却塔等によって外気と接触させられる冷却水(すなわち汚染の可能性のある水)が冷水と交わらない。このため、この多重効用吸収冷凍機では、冷却水による冷水の汚染が生じないので、冷水の水質管理の手間が不要となる。
ここで、熱交換器への冷水の供給量を必要最小限にすると、蒸発器から冷水に供給された冷熱のうち、凝縮器に供給される冷熱が最小限に抑えられて、冷水の冷熱を低温負荷に効率よく供給することができるので、多重効用吸収冷凍機の性能を最大限に発揮することができる。このため、冷水供給量制御装置は、例えば真夏以外の時期における通常運転時など、内圧が最も高くなる再生器の内圧が基準圧力を下回っている状態では、多重効用吸収冷凍機の性能を最大限に発揮することができるよう、熱交換器への冷水の供給量を最小限にする構成とすることが好ましい。
また、本発明は、低温負荷に対して冷熱を供給する冷水が循環流通される冷水流路と、内部に前記冷水流路内の前記冷水の熱を奪って蒸発する冷媒が貯留され、前記冷水と前記冷媒との間での熱交換を行う蒸発器と、内部が前記蒸発器と接続されるとともに前記内部に前記冷媒を吸収する吸収液が貯留され、前記冷媒蒸気の前記吸収液への吸収を行う吸収器と、該吸収器で使用された前記吸収液から前記冷媒を蒸発させて前記吸収液と分離させる複数段の再生器と、該再生器で発生した冷媒蒸気を凝縮させて液化する凝縮器と、前記吸収器に対して冷熱を供給する冷却水が循環流通される冷却水流路と、前記凝縮器に対して冷熱を供給する冷媒が循環流通される凝縮器用冷媒流路と、前記冷却水流路内を流通する前記冷却水と前記凝縮器用冷媒流路内を流通する前記冷媒との間で熱交換を行う第一熱交換器と、前記凝縮器用冷媒流路に対して前記第一熱交換器と並列または直列に接続されて前記冷水流路内を流通する前記冷水と前記凝縮器用冷媒流路内を流通する前記冷媒との間で熱交換を行う第二熱交換器と、前記再生器のうち内圧が最も高くなる再生器の内圧を検出する圧力検出装置と、前記第二熱交換器への前記冷水の供給量を制御する冷水供給量制御装置と、前記凝縮器用冷媒流路からの前記第一熱交換器及び前記第二熱交換器に対する前記冷媒の分配比率、または前記冷却水流路からの前記第一熱交換器への前記冷却水の供給量を制御する熱交換量制御装置とを有し、該冷水供給量制御装置は、前記圧力検出装置の出力に基づいて前記内圧が最も高くなる再生器の内圧が基準圧力に達したかどうかを判定し、前記内圧が最も高くなる再生器の内圧が前記基準圧力を下回るように前記第二熱交換器への前記冷水の供給量を制御し、前記熱交換量制御装置は、前記圧力検出装置の出力に基づいて前記内圧が最も高くなる再生器の内圧が基準圧力に達したかどうかを判定し、前記内圧が最も高くなる再生器の内圧が前記基準圧力を下回るように、前記第一熱交換器及び前記第二熱交換器に対する前記冷媒の分配比率、または前記第一熱交換器への前記冷却水の供給量を制御する構成とされている多重効用吸収冷凍機を提供する。
このように構成される多重効用吸収冷凍機では、冷却水流路内の冷却水と凝縮器用冷媒流路内の冷媒との間、及び冷水流路内の冷水と凝縮器用冷媒流路内の冷媒との間での熱交換が行われて、凝縮器用冷媒流路内の冷媒に冷熱が供給される。
これにより、凝縮器内の温度が低下して、凝縮器による冷媒蒸気の凝縮能力が向上する。
この多重効用吸収冷凍機では、再生器のうち内圧が最も高くなる再生器の内圧が、基準圧力に達すると、冷水供給量制御装置が、第二熱交換器への冷水の供給量を増加させる。
これにより、冷却水流路内の冷却水よりも低温である冷水流路内の冷水と凝縮器用冷媒流路内の冷媒との間での熱交換量が増加して、凝縮器用冷媒流路内の冷媒の温度がさらに低下する。
すると、凝縮器内の温度がさらに低下して、凝縮器による冷媒蒸気の凝縮能力が向上するので、各再生器の温度が低下する。これにより、各再生器の温度を低下させることができるので、内圧が最も高くなる再生器の内圧が、基準圧力以下に保たれることになる。
また、この多重効用吸収冷凍機では、再生器のうち内圧が最も高くなる再生器の内圧が、基準圧力に達すると、熱交換量制御装置が、前記第一熱交換器及び前記第二熱交換器に対する前記冷媒の分配比率、または前記第一熱交換器への前記冷却水の供給量を制御する。例えば、第二熱交換器に対する冷媒の供給量を増加させることで、第二熱交換器による熱交換量が増加し、凝縮器に対して供給される冷熱のうち、冷水からの冷熱の割合が増加する。冷水の温度は冷却水よりも低いので、これにより、凝縮器に対してより多くの冷熱を供給することができ、凝縮器による冷媒蒸気の凝縮能力をさらに向上させることができる。
また、第一熱交換器に供給される冷却水の流量を増加させることで、第一熱交換器による熱交換量が増加する。これにより、凝縮器に対してより多くの冷熱を供給することができ、凝縮器による冷媒蒸気の凝縮能力をさらに向上させることができる。
これにより、凝縮器内の温度が低下して、凝縮器による冷媒蒸気の凝縮能力が向上する。
この多重効用吸収冷凍機では、再生器のうち内圧が最も高くなる再生器の内圧が、基準圧力に達すると、冷水供給量制御装置が、第二熱交換器への冷水の供給量を増加させる。
これにより、冷却水流路内の冷却水よりも低温である冷水流路内の冷水と凝縮器用冷媒流路内の冷媒との間での熱交換量が増加して、凝縮器用冷媒流路内の冷媒の温度がさらに低下する。
すると、凝縮器内の温度がさらに低下して、凝縮器による冷媒蒸気の凝縮能力が向上するので、各再生器の温度が低下する。これにより、各再生器の温度を低下させることができるので、内圧が最も高くなる再生器の内圧が、基準圧力以下に保たれることになる。
また、この多重効用吸収冷凍機では、再生器のうち内圧が最も高くなる再生器の内圧が、基準圧力に達すると、熱交換量制御装置が、前記第一熱交換器及び前記第二熱交換器に対する前記冷媒の分配比率、または前記第一熱交換器への前記冷却水の供給量を制御する。例えば、第二熱交換器に対する冷媒の供給量を増加させることで、第二熱交換器による熱交換量が増加し、凝縮器に対して供給される冷熱のうち、冷水からの冷熱の割合が増加する。冷水の温度は冷却水よりも低いので、これにより、凝縮器に対してより多くの冷熱を供給することができ、凝縮器による冷媒蒸気の凝縮能力をさらに向上させることができる。
また、第一熱交換器に供給される冷却水の流量を増加させることで、第一熱交換器による熱交換量が増加する。これにより、凝縮器に対してより多くの冷熱を供給することができ、凝縮器による冷媒蒸気の凝縮能力をさらに向上させることができる。
また、この多重効用吸収冷凍機では、冷却水流路は、冷水流路及び凝縮器用冷媒流路と独立しており、冷却塔等によって外気と接触させられる冷却水が冷水や冷媒と交わらない。このため、この多重効用吸収冷凍機では、冷却水による冷水や冷媒の汚染が生じないので、冷水や冷媒の水質管理の手間が不要となる。
本発明に係る多重効用吸収冷凍機では、上記のように、内圧が最も高くなる再生器の内圧に応じて凝縮器への冷熱の供給量が連続的に制御されて、再生器の段数を変更することなしに、内圧が最も高くなる再生器の内圧が常に基準圧力以下に保たれる。
ここで、基準圧力としては、例えば、多重効用吸収冷凍機の運転に法的な制限が加わらない圧力範囲の上限値や、強度設計上、再生器を構成する容器の肉厚が一段少なくて済む内圧の範囲の上限値(製造コストを増加させずにすむ内圧の範囲の上限値)が用いられる。
このため、本発明に係る多重効用吸収冷凍機によれば、法的制限や製造コストを抑えつつ、真夏でも安定した連続運転が可能である。
ここで、基準圧力としては、例えば、多重効用吸収冷凍機の運転に法的な制限が加わらない圧力範囲の上限値や、強度設計上、再生器を構成する容器の肉厚が一段少なくて済む内圧の範囲の上限値(製造コストを増加させずにすむ内圧の範囲の上限値)が用いられる。
このため、本発明に係る多重効用吸収冷凍機によれば、法的制限や製造コストを抑えつつ、真夏でも安定した連続運転が可能である。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
[第一実施形態]
以下、本発明の第一実施形態について、図1を用いて説明する。
本実施形態に係る多重効用吸収冷凍機1は、内部に外気温よりも低温の冷水が循環流通される冷水流路2と、内部に冷媒(例えば水)が貯留され冷水と冷媒との間での熱交換を行う蒸発器3と、内部に冷媒を吸収する吸収液(例えば臭化リチウム)が貯留される吸収器4と、冷媒を含んだ吸収液(希吸収液)から冷媒を蒸発させて吸収液と分離させる複数段の再生器5と、再生器5で発生した冷媒蒸気を凝縮させて液化する凝縮器6とを有している。
[第一実施形態]
以下、本発明の第一実施形態について、図1を用いて説明する。
本実施形態に係る多重効用吸収冷凍機1は、内部に外気温よりも低温の冷水が循環流通される冷水流路2と、内部に冷媒(例えば水)が貯留され冷水と冷媒との間での熱交換を行う蒸発器3と、内部に冷媒を吸収する吸収液(例えば臭化リチウム)が貯留される吸収器4と、冷媒を含んだ吸収液(希吸収液)から冷媒を蒸発させて吸収液と分離させる複数段の再生器5と、再生器5で発生した冷媒蒸気を凝縮させて液化する凝縮器6とを有している。
冷水流路2は、内部を流通する冷水によって、低温負荷C(例えば空気調和装置の室内熱交換器等)に対して冷熱を供給するものである。蒸発器3は、内部に貯留される冷媒に冷水流路2内の冷水の熱を奪わせて、冷媒を気化させるものである。すなわち、蒸発器3は、冷媒を気化させるとともに、冷水流路2内の冷水の冷却を行うものである。
吸収器4は、内部が蒸発器3内と接続されており、これによって蒸発器3内で発生した冷媒蒸気が吸収器4内の吸収液に吸収されるようになっている。このように蒸発器3内で発生した冷媒蒸気が吸収器4内に取り込まれることにより、蒸発器3の内圧が高真空状態に保たれて、蒸発器3内での冷媒の蒸発が継続される。
吸収器4は、内部が蒸発器3内と接続されており、これによって蒸発器3内で発生した冷媒蒸気が吸収器4内の吸収液に吸収されるようになっている。このように蒸発器3内で発生した冷媒蒸気が吸収器4内に取り込まれることにより、蒸発器3の内圧が高真空状態に保たれて、蒸発器3内での冷媒の蒸発が継続される。
ここで、吸収液は、冷媒を吸収する際に吸収熱を発する。吸収液は、低温になるほど冷媒の吸収能力が高くなる。この多重効用吸収冷凍機1には、内部に冷却水が循環流通される冷却水流路7が設けられており、これによって、冷却水流路7内を流通する冷却水によって吸収器4内の吸収液の熱を奪って吸収液が冷却されて、吸収液による冷媒の吸収が良好に行われるようになっている。
冷却水流路7は、例えば屋外に設置された冷却塔CTと接続されている。また、冷却水流路7において冷却塔CTの下流側かつ吸収器4の上流側の部位には、送水ポンプ7aが設けられており、これによって冷却水流路7内で冷却水が循環させられるようになっている。
このような構成により、冷却水流路7内を流通する冷却水のうち、吸収液の冷却に使用された冷却水は、冷却塔CTに送り込まれて外気によって冷却されたのち、再び吸収液の冷却に利用される(すなわち、この冷却水の温度は外気温と同程度であり、冷水流路2内の冷水に比べると高温である)。
冷却水流路7は、例えば屋外に設置された冷却塔CTと接続されている。また、冷却水流路7において冷却塔CTの下流側かつ吸収器4の上流側の部位には、送水ポンプ7aが設けられており、これによって冷却水流路7内で冷却水が循環させられるようになっている。
このような構成により、冷却水流路7内を流通する冷却水のうち、吸収液の冷却に使用された冷却水は、冷却塔CTに送り込まれて外気によって冷却されたのち、再び吸収液の冷却に利用される(すなわち、この冷却水の温度は外気温と同程度であり、冷水流路2内の冷水に比べると高温である)。
吸収器4と各再生器5とは、それぞれ希吸収液流路11を介して接続されており、吸収器4内で使用された希吸収液が希吸収液流路11を通じて各再生器5に分配されるようになっている。
再生器5には、ボイラー等の任意の熱源から希吸収液を加熱するための熱が供給されており、これによって吸収器4から再生器5内に送り込まれた希吸収液中の冷媒が蒸発させられて、吸収液から分離されるようになっている。
各再生器5と吸収器4とは、吸収液回収流路12を介して接続されており、各再生器5によって冷媒と分離されて濃縮された吸収液(濃吸収液)が吸収液回収流路12を通じて吸収器4に回収されて、冷媒蒸気の吸収に再利用されるようになっている。
凝縮器6と蒸発器3とは、第一冷媒回収流路13を介して接続されており、凝縮器6によって液化された冷媒は、第一冷媒回収流路13を通じて蒸発器3内に回収されて、冷水の冷却に再利用されるようになっている。
再生器5には、ボイラー等の任意の熱源から希吸収液を加熱するための熱が供給されており、これによって吸収器4から再生器5内に送り込まれた希吸収液中の冷媒が蒸発させられて、吸収液から分離されるようになっている。
各再生器5と吸収器4とは、吸収液回収流路12を介して接続されており、各再生器5によって冷媒と分離されて濃縮された吸収液(濃吸収液)が吸収液回収流路12を通じて吸収器4に回収されて、冷媒蒸気の吸収に再利用されるようになっている。
凝縮器6と蒸発器3とは、第一冷媒回収流路13を介して接続されており、凝縮器6によって液化された冷媒は、第一冷媒回収流路13を通じて蒸発器3内に回収されて、冷水の冷却に再利用されるようになっている。
本実施形態に係る多重効用吸収冷凍機1は、再生器5として、高温再生器21と、中温再生器22と、低温再生器23との三段の再生器を有している。
以下、この多重効用吸収冷凍機1における各再生器5と他の装置との接続形態について説明する。
以下、この多重効用吸収冷凍機1における各再生器5と他の装置との接続形態について説明する。
吸収器4と低温再生器23とは、第一希吸収液流路11a及び第一吸収液回収流路12aを介して接続されている。これにより、吸収器4内で冷媒を吸収して希釈された希吸収液が、第一希吸収液流路11aを通じて低温再生器23内に供給されるとともに、低温再生器23内で冷媒と分離されて濃縮された濃吸収液が第一吸収液回収流路12aを通じて吸収器4に回収されるようになっている。
また、多重効用吸収冷凍機1には、第一希吸収液流路11a内を流通する希吸収液と第一吸収液回収流路12a内を流通する濃吸収液との間で熱交換を行う低温側熱交換器26が設けられている。これにより、第一希吸収液流路11内を流通する希吸収液は、低温側熱交換器26を通過することで、第一熱交換器26を通じて吸収器4に戻される濃吸収液の熱を受けて温度が上昇するようになっている。
また、多重効用吸収冷凍機1には、第一希吸収液流路11a内を流通する希吸収液と第一吸収液回収流路12a内を流通する濃吸収液との間で熱交換を行う低温側熱交換器26が設けられている。これにより、第一希吸収液流路11内を流通する希吸収液は、低温側熱交換器26を通過することで、第一熱交換器26を通じて吸収器4に戻される濃吸収液の熱を受けて温度が上昇するようになっている。
中温再生器22は、第一希吸収液流路11aにおいて低温側熱交換器26による熱交換が行われる部位よりも下流側の部位に対して、第二希吸収液流路11bを介して接続されている。これにより、中温再生器22には、低温側熱交換器26を通過して温度が上昇した希吸収液が供給されるようになっている。
中温再生器22は、第一吸収液回収流路12aにおいて低温側熱交換器26による熱交換が行われる部位よりも上流側の部位に対して、第二吸収液回収流路12bを介して接続されている。これにより、中温再生器22内で冷媒と分離されて濃縮された濃吸収液が第二吸収液回収流路12b及び第一吸収液回収流路12aを通じて吸収器4に回収されるとともに、低温側熱交換器26を通過する希吸収液が、中温再生器22を通じて吸収器4に戻される濃吸収液の熱も受けてさらに温度が上昇するようになっている。
中温再生器22は、第一吸収液回収流路12aにおいて低温側熱交換器26による熱交換が行われる部位よりも上流側の部位に対して、第二吸収液回収流路12bを介して接続されている。これにより、中温再生器22内で冷媒と分離されて濃縮された濃吸収液が第二吸収液回収流路12b及び第一吸収液回収流路12aを通じて吸収器4に回収されるとともに、低温側熱交換器26を通過する希吸収液が、中温再生器22を通じて吸収器4に戻される濃吸収液の熱も受けてさらに温度が上昇するようになっている。
また、多重効用吸収冷凍機1には、第二希吸収液流路11b内を流通する希吸収液と第二吸収液回収流路12b内を流通する濃吸収液との間で熱交換を行う中温側熱交換器27が設けられている。これにより、第二希吸収液流路11b内を流通する希吸収液は、中温側熱交換器27を通過することで、第二吸収液回収流路12b内を流通する濃吸収液の熱を受けて温度が上昇するようになっている。
高温再生器21は、第二希吸収液流路11bにおいて中温側熱交換器27による熱交換が行われる部位よりも下流側の部位に対して、第三希吸収液流路11cを介して接続されている。これにより、高温再生器21には、中温側熱交換器27を通過して温度が上昇した希吸収液が供給されるようになっている。
高温再生器21は、第二吸収液回収流路12bにおいて中温側熱交換器27による熱交換が行われる部位よりも上流側の部位に対して、第三吸収液回収流路12cを介して接続されている。これにより、高温再生器21内で冷媒と分離されて濃縮された濃吸収液が第三吸収液回収流路12c、第二吸収液回収流路12b、及び第一吸収液回収流路12aを通じて吸収器4に回収されるとともに、中温側熱交換器27を通過する希吸収液が、中温再生器22を通じて吸収器4に戻される濃吸収液の熱も受けてさらに温度が上昇するようになっている。
高温再生器21は、第二吸収液回収流路12bにおいて中温側熱交換器27による熱交換が行われる部位よりも上流側の部位に対して、第三吸収液回収流路12cを介して接続されている。これにより、高温再生器21内で冷媒と分離されて濃縮された濃吸収液が第三吸収液回収流路12c、第二吸収液回収流路12b、及び第一吸収液回収流路12aを通じて吸収器4に回収されるとともに、中温側熱交換器27を通過する希吸収液が、中温再生器22を通じて吸収器4に戻される濃吸収液の熱も受けてさらに温度が上昇するようになっている。
また、多重効用吸収冷凍機1には、第三希吸収液流路11c内を流通する希吸収液と第三吸収液回収流路12c内を流通する濃吸収液との間で熱交換を行う高温側熱交換器28が設けられている。これにより、第三希吸収液流路11c内を流通する希吸収液は、高温側熱交換器28を通過することで、第三吸収液回収流路12c内を流通する濃吸収液の熱を受けて温度が上昇するようになっている。
本実施形態で示す吸収液の流通方法は、一般にパラレルフローと呼ばれる方式である。ここで、本発明では、これに限られることなく、吸収液の流通方法として、吸収器4と高温再生器21とに流し、高温再生器21で濃縮された吸収液を中温再生器23でさらに濃縮した後、吸収器4に戻すシリーズフロー、及び、逆に低温再生器23から順に中温再生器22、高温再生器21に溶液を流して吸収器4に戻すリバースフロー等の他の方式を採用しても問題はない。
本実施形態で示す吸収液の流通方法は、一般にパラレルフローと呼ばれる方式である。ここで、本発明では、これに限られることなく、吸収液の流通方法として、吸収器4と高温再生器21とに流し、高温再生器21で濃縮された吸収液を中温再生器23でさらに濃縮した後、吸収器4に戻すシリーズフロー、及び、逆に低温再生器23から順に中温再生器22、高温再生器21に溶液を流して吸収器4に戻すリバースフロー等の他の方式を採用しても問題はない。
また、本実施形態では、多重効用吸収冷凍機1には、冷却器31が、冷却水流路7のうち、吸収器4と冷却塔CTとの間に位置する部位に挿通されている。これによって、冷却器31には、冷却水流路7内を流通する冷却液の冷熱が供給されて、この冷熱によって凝縮冷媒の冷却が行われるようになっている。
高温再生器21内で発生した高温の冷媒蒸気は、高温冷媒回収流路33を通って中温再生器22に供給され、これによって、高温再生器21内で発生した高温の冷媒蒸気が、中温再生器22での吸収液の再生のための熱源として利用され凝縮した後、この凝縮冷媒が冷却器31に供給されるようになっている。
高温再生器21内で発生した高温の冷媒蒸気は、高温冷媒回収流路33を通って中温再生器22に供給され、これによって、高温再生器21内で発生した高温の冷媒蒸気が、中温再生器22での吸収液の再生のための熱源として利用され凝縮した後、この凝縮冷媒が冷却器31に供給されるようになっている。
中温再生器22内で発生した高温の冷媒蒸気は高温冷媒回収流路34を通って低温再生器22内に供給され、これによって、高温再生器21内で発生した高温の冷媒蒸気が、中温再生器23での吸収液の再生のための熱源として利用され凝縮した後、この凝縮冷媒が冷却器31に供給されるようになっている。
低温再生器23は、凝縮器6に対して低温冷媒回収流路35を介して接続されており、これによって低温再生器23内で発生した冷媒蒸気が、凝縮器6によって液化されて、再び蒸発器3に送り込まれるようになっている。
低温再生器23は、凝縮器6に対して低温冷媒回収流路35を介して接続されており、これによって低温再生器23内で発生した冷媒蒸気が、凝縮器6によって液化されて、再び蒸発器3に送り込まれるようになっている。
さらに、本実施形態に係る多重効用吸収冷凍機1では、冷却水流路7が、凝縮器6に対しても冷却水の冷熱を供給する構成とされている。具体的には、冷却水流路7には、冷却水を迂回させる枝管として、凝縮器用冷却水流路7bが設けられている。凝縮器用冷却水流路7bの一部は、凝縮器6に挿通されており、これによって、冷却水流路7内を流通する冷却液のうち、凝縮器用冷却水流路7b内を流通する冷却液によって、凝縮器6に冷媒の凝縮のための冷熱が供給されるようになっている。
ここで、凝縮器用冷却水流路7bは、冷却水流路7のどの部分から分岐されていてもよい。本実施形態では、凝縮器用冷却水流路7bの上流端は、冷却液供給路7において冷却水が最も低温となる部分(すなわち冷却塔CTの下流側かつ蒸発器3に挿通される部位よりも上流側となる部位)から分岐されている。これによって、凝縮器6により多くの冷熱が供給されるようになっている。
また、本実施形態では、凝縮器用冷却水流路7bの下流端は、冷却液供給路7において凝縮器用冷却水流路7bの上流端との接続部位と凝縮器4との間に位置する部位に接続されている。
また、本実施形態では、凝縮器用冷却水流路7bの下流端は、冷却液供給路7において凝縮器用冷却水流路7bの上流端との接続部位と凝縮器4との間に位置する部位に接続されている。
さらに、本実施形態に係る多重効用吸収冷凍機1には、冷水流路2と凝縮器用冷却水流路7bとを接続するバイパス流路41と、バイパス流路41を流通する流体の流量を制御する流量調整バルブ42と、高温再生器21(再生器5のうち内圧が最も高くなる再生器)の内圧を検出する圧力検出装置43と、圧力検出装置43の出力に基づいて高温再生器21の内圧が基準圧力に達したかどうかを判定し、高温再生器21の内圧が基準圧力を下回るように流量調整バルブ42の開度を制御する制御装置44(バルブ制御装置)とが設けられている。
ここで、基準圧力としては、例えば、多重効用吸収冷凍機1の運転に法的な制限が加わらない圧力範囲の上限値や、強度設計上、高温再生器21を構成する容器の肉厚が一段少なくて済む内圧の範囲の上限値(製造コストを増加させずにすむ内圧の範囲の上限値)や、高温再生器21内での吸収液の温度が高温再生器21の耐腐食対策のコストが一段少なくて済む温度範囲に収まる圧力範囲の上限値(製造コストを増加させずにすむ内圧の範囲の上限が用いられる。
ここで、基準圧力としては、例えば、多重効用吸収冷凍機1の運転に法的な制限が加わらない圧力範囲の上限値や、強度設計上、高温再生器21を構成する容器の肉厚が一段少なくて済む内圧の範囲の上限値(製造コストを増加させずにすむ内圧の範囲の上限値)や、高温再生器21内での吸収液の温度が高温再生器21の耐腐食対策のコストが一段少なくて済む温度範囲に収まる圧力範囲の上限値(製造コストを増加させずにすむ内圧の範囲の上限が用いられる。
本実施形態では、バイパス流路41として、冷水流路2において低温負荷Cの下流側かつ蒸発器3の上流側となる部位と凝縮器用冷却水流路7bにおいて凝縮器6よりも上流側の部位とを接続する上流側バイパス流路41aと、凝縮器用冷却水流路7bにおいて凝縮器6よりも下流側の部位と冷水流路2とを接続する下流側バイパス流路41bとが設けられている。これにより、上流側バイパス流路41aを通じて冷水が凝縮器用冷却水流路7bに供給されるとともに、下流側バイパス流路41bを通じて凝縮器用冷却水流路7bから冷却水と冷水との混合物が冷水流路2内に還元されるので、冷水流路2内の冷水の量が維持されて、冷水流路2による冷熱の搬送性能が維持される。
なお、下流側バイパス流路41bは、冷水流路2の任意の位置に接続することができる。本実施形態では、下流側バイパス流路41bは、冷水流路2において上流側バイパス流路41aとの接続部の下流側かつ蒸発器3の上流側の部位に接続されている。これにより、下流側バイパス流路41bから還元された冷却水と冷水との混合物が、蒸発器3内の冷媒によって熱を奪われたのちに低温負荷Cに送り込まれることになり、低温負荷Cへの冷熱の供給を安定して行うことができる。
また、本実施形態では、制御装置44は、高温再生器21の内圧が基準圧力に達していない場合には、冷水のバイパス流量(上流側バイパス流路41aにおける冷水の流量)を小さくする構成とされている。すなわち、制御装置44は、冷水のバイパス流量を、常に最小限にする構成とされている。
このように構成される多重効用吸収冷凍機1では、再生器5のうち内圧が最も高くなる高温再生器21の内圧が基準圧力に達すると、制御装置44が流量調整バルブ42の開度を制御する。これにより、凝縮器用冷却水流路7b内への冷水流路2内の冷水の供給量が増加し、冷却水の温度が低下する。
凝縮器用冷媒流路7bは、凝縮器6に対しても冷却水の冷熱を供給する構成とされているので、このように冷却水の温度が低下することによって、凝縮器6内の温度が低下して、凝縮器6による冷媒蒸気の凝縮能力が向上する。
これにより、各再生器5の温度を低下させることができるので、内圧が最も高くなる高温再生器の内圧が低下する。
凝縮器用冷媒流路7bは、凝縮器6に対しても冷却水の冷熱を供給する構成とされているので、このように冷却水の温度が低下することによって、凝縮器6内の温度が低下して、凝縮器6による冷媒蒸気の凝縮能力が向上する。
これにより、各再生器5の温度を低下させることができるので、内圧が最も高くなる高温再生器の内圧が低下する。
すなわち、この多重効用吸収冷凍機1では、例えば真夏など、外気温が高い状態で運転を行っても、高温再生器21の内圧が常に基準圧力以下に保たれることになる。
前記のように、基準圧力としては、例えば、多重効用吸収冷凍機1の運転に法的な制限が加わらない圧力範囲の上限値や、強度設計上、高温再生器21を構成する容器の肉厚が一段少なくて済む内圧の範囲の上限値(製造コストを増加させずにすむ内圧の範囲の上限値))や、高温再生器21内での吸収液の温度が高温再生器21の耐腐食対策のコストが一段少なくて済む温度範囲に収まる圧力範囲の上限値(製造コストを増加させずにすむ内圧の範囲の上限が用いられる。
このため、本実施形態に係る多重効用吸収冷凍機1によれば、法的制限や製造コストを抑えつつ、真夏でも安定した連続運転が可能である。
前記のように、基準圧力としては、例えば、多重効用吸収冷凍機1の運転に法的な制限が加わらない圧力範囲の上限値や、強度設計上、高温再生器21を構成する容器の肉厚が一段少なくて済む内圧の範囲の上限値(製造コストを増加させずにすむ内圧の範囲の上限値))や、高温再生器21内での吸収液の温度が高温再生器21の耐腐食対策のコストが一段少なくて済む温度範囲に収まる圧力範囲の上限値(製造コストを増加させずにすむ内圧の範囲の上限が用いられる。
このため、本実施形態に係る多重効用吸収冷凍機1によれば、法的制限や製造コストを抑えつつ、真夏でも安定した連続運転が可能である。
さらに、本実施形態では、制御装置44は、流量調整バルブ42の開度を最小限(全閉も含む)にするので、凝縮器用冷却水流路7bへの冷水の供給が常に最小限となる。これにより、蒸発器3から冷水に供給された冷熱のうち、凝縮器6に供給される冷熱が常に最小限に抑えられて、冷水の冷熱を低温負荷Cに効率よく供給することができるので、多重効用吸収冷凍機1の性能を最大限に発揮することができる。
ここで、本実施形態では、冷却水流路7に凝縮器用冷却水流路7bを設けた例を示したが、これに限られることなく、凝縮器用冷却水流路7bを省略し、バイパス流路41を冷却水流路7に直接接続するとともに冷却水流路7の一部を凝縮器6に挿通してもよい。
また、本実施形態では、高温冷媒回収流路33を冷却器31に接続した例を示したが、これに限られることなく、冷却器31を省略して、高温冷媒高温再生器21を凝縮器6に接続してもよい。この場合には、高温再生器21で発生した冷媒蒸気及び中温再生器22で発生した冷媒蒸気が、低温再生器23で発生した冷媒蒸気とともに、凝縮器6内で液化されて、第一冷媒回収流路31を通じて再び蒸発器3に送り込まれる。
また、本実施形態では、本発明を、三段の再生器5を有する三重効用吸収冷凍機に適用した例を示したが、これに限られることなく、本発明を、さらに多段の再生器5を有する多重効用吸収冷凍機や二重効用吸収冷凍機に適用してもよい。
また、本実施形態では、高温冷媒回収流路33を冷却器31に接続した例を示したが、これに限られることなく、冷却器31を省略して、高温冷媒高温再生器21を凝縮器6に接続してもよい。この場合には、高温再生器21で発生した冷媒蒸気及び中温再生器22で発生した冷媒蒸気が、低温再生器23で発生した冷媒蒸気とともに、凝縮器6内で液化されて、第一冷媒回収流路31を通じて再び蒸発器3に送り込まれる。
また、本実施形態では、本発明を、三段の再生器5を有する三重効用吸収冷凍機に適用した例を示したが、これに限られることなく、本発明を、さらに多段の再生器5を有する多重効用吸収冷凍機や二重効用吸収冷凍機に適用してもよい。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について、図2を用いて説明する。
本実施形態に係る多重効用吸収冷凍機51は、第一実施形態に示した多重効用吸収冷凍機1の一部構成を変更したものである。以下、第一実施形態に示した多重効用吸収冷凍機1と同一または同様の構成については同じ符号を用いて示し、詳細な説明を省略する。
本実施形態に係る多重効用吸収冷凍機51は、第一実施形態に示した多重効用吸収冷凍機1において、バイパス流路41及び流量調整バルブ42をなくし、代わりに、冷水流路2内を流通する冷水と凝縮器用冷却水流路7b内を流通する冷却水との間で熱交換を行う熱交換器52と、熱交換器52への冷水の供給量を制御する冷水供給量制御装置とを設けたものである。
次に、本発明の第二実施形態について、図2を用いて説明する。
本実施形態に係る多重効用吸収冷凍機51は、第一実施形態に示した多重効用吸収冷凍機1の一部構成を変更したものである。以下、第一実施形態に示した多重効用吸収冷凍機1と同一または同様の構成については同じ符号を用いて示し、詳細な説明を省略する。
本実施形態に係る多重効用吸収冷凍機51は、第一実施形態に示した多重効用吸収冷凍機1において、バイパス流路41及び流量調整バルブ42をなくし、代わりに、冷水流路2内を流通する冷水と凝縮器用冷却水流路7b内を流通する冷却水との間で熱交換を行う熱交換器52と、熱交換器52への冷水の供給量を制御する冷水供給量制御装置とを設けたものである。
本実施形態では、冷水流路2に対して、冷水を迂回させて熱交換器52を通過させる枝管である熱交換用冷水流路53と、冷水流路2から熱交換用冷水流路53に流入する冷水の流量を調整する流量調整バルブ54とが設けられている。
また、本実施形態では、制御装置44は、圧力検出装置43の出力に基づいて高温再生器21の内圧が基準圧力に達したかどうかを判定し、高温再生器21の内圧が基準圧力を下回るように流量調整バルブ54の開度を制御して、熱交換器52への冷水の供給量を増加させる構成とされている。すなわち、流量調整バルブ54と制御装置44とは、熱交換器52への冷水の供給量を制御する冷水供給量制御装置を構成している。
また、本実施形態では、制御装置44は、圧力検出装置43の出力に基づいて高温再生器21の内圧が基準圧力に達したかどうかを判定し、高温再生器21の内圧が基準圧力を下回るように流量調整バルブ54の開度を制御して、熱交換器52への冷水の供給量を増加させる構成とされている。すなわち、流量調整バルブ54と制御装置44とは、熱交換器52への冷水の供給量を制御する冷水供給量制御装置を構成している。
ここで、熱交換用冷水流路53の上流端は、冷水流路2のうち、第一実施形態における上流側バイパス流路41aとの接続位置と同じ位置に接続される。また、熱交換用冷水流路53の下流端は、冷水流路2のうち、第一実施形態における下流側バイパス流路41bとの接続位置と同じ位置に接続される。
これにより、熱交換用冷水流路53を通過した冷水が、蒸発器3内の冷媒によって熱を奪われたのちに低温負荷Cに送り込まれることになり、低温負荷Cへの冷熱の供給を安定して行うことができる。
これにより、熱交換用冷水流路53を通過した冷水が、蒸発器3内の冷媒によって熱を奪われたのちに低温負荷Cに送り込まれることになり、低温負荷Cへの冷熱の供給を安定して行うことができる。
このように構成される多重効用吸収冷凍機51では、高温再生器21の内圧が基準圧力に近付くと、冷水供給量制御装置が熱交換器52への冷水の供給量を増加させる。これにより、外気温以下の温度である熱交換用冷水流路53内の冷水と冷却水流路7内の冷却水との間での熱交換量が増加して、冷却水の温度が低下する。
このように冷却水の温度が低下することによって、凝縮器6内の温度が低下して、凝縮器6による冷媒蒸気の凝縮能力が向上する。
これにより、各再生器5の温度を低下させることができるので、高温再生器21の内圧が、基準圧力以下に保たれることになる。
このように冷却水の温度が低下することによって、凝縮器6内の温度が低下して、凝縮器6による冷媒蒸気の凝縮能力が向上する。
これにより、各再生器5の温度を低下させることができるので、高温再生器21の内圧が、基準圧力以下に保たれることになる。
さらに、この多重効用吸収冷凍機51では、冷水流路2と冷却水流路7とが独立しており、冷却塔CLによって外気と接触させられる冷却水(すなわち汚染の可能性のある水)が冷水と交わらない。このため、この多重効用吸収冷凍機51では、冷却水による冷水の汚染が生じないので、冷水の水質管理の手間が不要となる。
ここで、熱交換器52への冷水の供給量を必要最小限にすると、蒸発器3から冷水に供給された冷熱のうち、凝縮器6に供給される冷熱が最小限に抑えられて、冷水の冷熱を低温負荷Cに効率よく供給することができるので、多重効用吸収冷凍機51の性能を最大限に発揮することができる。このため、制御装置44は、例えば真夏以外の時期における通常運転時など、高温再生器21の内圧が基準圧力を下回っている状態では、多重効用吸収冷凍機51の性能を最大限に発揮することができるよう、流量調整バルブ54の開度を最小限にして、熱交換器52への冷水の供給量を最小限にする構成とすることが好ましい。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態について、図3を用いて説明する。
本実施形態に係る多重効用吸収冷凍機61は、第二実施形態に示した多重効用吸収冷凍機51の一部構成を変更したものである。以下、第二実施形態に示した多重効用吸収冷凍機51と同一または同様の構成については同じ符号を用いて示し、詳細な説明を省略する。
次に、本発明の第三実施形態について、図3を用いて説明する。
本実施形態に係る多重効用吸収冷凍機61は、第二実施形態に示した多重効用吸収冷凍機51の一部構成を変更したものである。以下、第二実施形態に示した多重効用吸収冷凍機51と同一または同様の構成については同じ符号を用いて示し、詳細な説明を省略する。
本実施形態に係る多重効用吸収冷凍機61は、第二実施形態に示した多重効用吸収冷凍機51において、熱交換器52をなくし、代わりに、凝縮器6に対して冷熱を供給する冷媒(例えば水等)が循環流通される凝縮器用冷媒流路62と、凝縮器用冷却水流路7b内を流通する冷却水と凝縮器用冷媒流路62内を流通する冷媒との間で熱交換を行う第一熱交換器63と、凝縮器用冷水流路53内を流通する冷水と凝縮器用冷媒流路62内を流通する冷媒との間で熱交換を行う第二熱交換器64とを設けている。
第一熱交換器63と第二熱交換器64とは、凝縮器用冷媒流路62に対して並列に接続されている。
凝縮器用冷媒流路62には、冷媒を循環させるための圧送ポンプ66と、第二熱交換器64への冷媒の供給量を制御する流量制御バルブ67とが設けられている。
また、制御装置44は、圧力検出装置43の出力に基づいて高温再生器21の内圧が基準圧力に達したかどうかを判定し、高温再生器21の内圧が基準圧力を下回るように、凝縮器用冷媒流路62からの第一熱交換器63及び第二熱交換器64に対する冷媒の分配比率を制御する構成とされている。
すなわち、制御装置44、流量調整バルブ54、及び流量調整バルブ67は、凝縮器用冷媒流路62からの第一熱交換器63及び第二熱交換器64に対する冷媒の分配比率を制御する熱交換量制御装置を構成している。
凝縮器用冷媒流路62には、冷媒を循環させるための圧送ポンプ66と、第二熱交換器64への冷媒の供給量を制御する流量制御バルブ67とが設けられている。
また、制御装置44は、圧力検出装置43の出力に基づいて高温再生器21の内圧が基準圧力に達したかどうかを判定し、高温再生器21の内圧が基準圧力を下回るように、凝縮器用冷媒流路62からの第一熱交換器63及び第二熱交換器64に対する冷媒の分配比率を制御する構成とされている。
すなわち、制御装置44、流量調整バルブ54、及び流量調整バルブ67は、凝縮器用冷媒流路62からの第一熱交換器63及び第二熱交換器64に対する冷媒の分配比率を制御する熱交換量制御装置を構成している。
このように構成される多重効用吸収冷凍機では、凝縮器用冷却水流路7b内の冷却水と凝縮器用冷媒流路62内の冷媒との間、及び凝縮器用冷水流路53内の冷水と凝縮器用冷媒流路62内の冷媒との間での熱交換が行われて、凝縮器用冷媒流路62内の冷媒に冷熱が供給される。
これにより、凝縮器6内の温度が低下して、凝縮器6による冷媒蒸気の凝縮能力が向上する。
この多重効用吸収冷凍機61では、第二実施形態に示す多重効用吸収冷凍機51と同様に、高温再生器21の内圧が基準圧力に達すると、冷水供給量制御装置が、流量調整バルブ54の開度を増加させて、第二熱交換器64への冷水の供給量を増加させる。
これにより、凝縮器用冷却水流路7b内の冷却水よりも低温である凝縮器用冷水流路53内の冷水と凝縮器用冷媒流路62内の冷媒との間での熱交換量が増加して、凝縮器用冷媒流路62内の冷媒の温度がさらに低下する。
すると、凝縮器6内の温度がさらに低下して、凝縮器6による冷媒蒸気の凝縮能力が向上するので、各再生器5の温度が低下する。これにより、各再生器5の温度を低下させることができるので、高温再生器21の内圧が、基準圧力以下に保たれることになる。
また、この多重効用吸収冷凍機61では、高温再生器21の内圧が基準圧力に達すると、制御装置44が、第一熱交換器63及び第二熱交換器64に対する冷媒の分配比率を制御する。具体的には、流量調整バルブ67の開度を大きくして、第二熱交換器64に対する冷媒の供給量を増加させることで、第二熱交換器64による熱交換量が増加し、凝縮器6に対して供給される冷熱のうち、冷水(冷却水よりも低温である)からの冷熱の割合が増加する。これにより、凝縮器6に対してより多くの冷熱を供給することができ、凝縮器6による冷媒蒸気の凝縮能力をさらに向上させることができる。
これにより、凝縮器6内の温度が低下して、凝縮器6による冷媒蒸気の凝縮能力が向上する。
この多重効用吸収冷凍機61では、第二実施形態に示す多重効用吸収冷凍機51と同様に、高温再生器21の内圧が基準圧力に達すると、冷水供給量制御装置が、流量調整バルブ54の開度を増加させて、第二熱交換器64への冷水の供給量を増加させる。
これにより、凝縮器用冷却水流路7b内の冷却水よりも低温である凝縮器用冷水流路53内の冷水と凝縮器用冷媒流路62内の冷媒との間での熱交換量が増加して、凝縮器用冷媒流路62内の冷媒の温度がさらに低下する。
すると、凝縮器6内の温度がさらに低下して、凝縮器6による冷媒蒸気の凝縮能力が向上するので、各再生器5の温度が低下する。これにより、各再生器5の温度を低下させることができるので、高温再生器21の内圧が、基準圧力以下に保たれることになる。
また、この多重効用吸収冷凍機61では、高温再生器21の内圧が基準圧力に達すると、制御装置44が、第一熱交換器63及び第二熱交換器64に対する冷媒の分配比率を制御する。具体的には、流量調整バルブ67の開度を大きくして、第二熱交換器64に対する冷媒の供給量を増加させることで、第二熱交換器64による熱交換量が増加し、凝縮器6に対して供給される冷熱のうち、冷水(冷却水よりも低温である)からの冷熱の割合が増加する。これにより、凝縮器6に対してより多くの冷熱を供給することができ、凝縮器6による冷媒蒸気の凝縮能力をさらに向上させることができる。
また、この多重効用吸収冷凍機61では、凝縮器用冷却水流路7bは、凝縮器用冷水流路53及び凝縮器用冷媒流路62と独立しており、冷却塔CTによって外気と接触させられる冷却水が冷水や冷媒と交わらない。このため、この多重効用吸収冷凍機61では、冷却水による冷水や冷媒の汚染が生じないので、冷水や冷媒の水質管理の手間が不要となる。
また、上記第三実施形態については、図4に示すように、第一熱交換器63と第二熱交換器64とを直列に接続し、第一熱交換器63に対する冷却水の供給量を調整することができるように、流量制御バルブ67は、冷却水流路7において凝縮器用冷却水流路7bが分岐する箇所に設置した構成を採用してもよい。
この場合には、高温再生器21の内圧が基準圧力に達すると、制御装置44が、第一熱交換器63への冷却水の供給量を制御する。具体的には、制御装置44は、流量調整バルブ67の開度を大きくして、第一熱交換器63に供給される冷却水の流量を増加させる。
これにより、第一熱交換器63による熱交換量が増加する。これにより、凝縮器6に対してより多くの冷熱を供給することができ、凝縮器6による冷媒蒸気の凝縮能力をさらに向上させることができる。
また、上記第三実施形態については、図4に示すように、第一熱交換器63と第二熱交換器64とを直列に接続し、第一熱交換器63に対する冷却水の供給量を調整することができるように、流量制御バルブ67は、冷却水流路7において凝縮器用冷却水流路7bが分岐する箇所に設置した構成を採用してもよい。
この場合には、高温再生器21の内圧が基準圧力に達すると、制御装置44が、第一熱交換器63への冷却水の供給量を制御する。具体的には、制御装置44は、流量調整バルブ67の開度を大きくして、第一熱交換器63に供給される冷却水の流量を増加させる。
これにより、第一熱交換器63による熱交換量が増加する。これにより、凝縮器6に対してより多くの冷熱を供給することができ、凝縮器6による冷媒蒸気の凝縮能力をさらに向上させることができる。
1,51,61 多重効用吸収冷凍機
2 冷水流路
3 蒸発器
4 吸収器
5 再生器
6 凝縮器
7a 凝縮器用冷却水流路(冷却水流路)
41 バイパス流路
42 流量調整バルブ
43 圧力検出装置
44 制御装置(バルブ制御装置、冷水供給量制御装置、熱交換量制御装置)
52 熱交換器
53 凝縮器用冷媒流路
54 流量調整バルブ(バルブ制御装置、冷水供給量制御装置、熱交換量制御装置)
63 第一熱交換器
64 第二熱交換器
67 流量制御バルブ(熱交換量制御装置)
2 冷水流路
3 蒸発器
4 吸収器
5 再生器
6 凝縮器
7a 凝縮器用冷却水流路(冷却水流路)
41 バイパス流路
42 流量調整バルブ
43 圧力検出装置
44 制御装置(バルブ制御装置、冷水供給量制御装置、熱交換量制御装置)
52 熱交換器
53 凝縮器用冷媒流路
54 流量調整バルブ(バルブ制御装置、冷水供給量制御装置、熱交換量制御装置)
63 第一熱交換器
64 第二熱交換器
67 流量制御バルブ(熱交換量制御装置)
Claims (3)
- 低温負荷に対して冷熱を供給する冷水が循環流通される冷水流路と、
内部に前記冷水流路内の前記冷水の熱を奪って蒸発する冷媒が貯留され、前記冷水と前記冷媒との間での熱交換を行う蒸発器と、
内部が前記蒸発器と接続されるとともに前記内部に前記冷媒を吸収する吸収液が貯留され、前記冷媒蒸気の前記吸収液への吸収を行う吸収器と、
該吸収器で使用された前記吸収液から前記冷媒を蒸発させて前記吸収液と分離させる複数段の再生器と、
該再生器で発生した冷媒蒸気を凝縮させて液化する凝縮器と、
前記吸収器に対して冷熱を供給する冷却水が循環流通される冷却水流路と、
前記冷水流路と前記冷却水流路とを接続するバイパス流路と、
該バイパス流路を流通する流体の流量を制御する流量調整バルブと、
前記再生器のうち内圧が最も高くなる再生器の内圧を検出する圧力検出装置と、
該圧力検出装置の出力に基づいて前記内圧が最も高くなる再生器の内圧が基準圧力に達したかどうかを判定し、前記内圧が最も高くなる再生器の内圧が前記基準圧力を下回るように前記流量調整バルブの開度を制御するバルブ制御装置とを有しており、
前記冷却水流路が、前記凝縮器に対しても前記冷却水の冷熱を供給する構成とされている多重効用吸収冷凍機。 - 低温負荷に対して冷熱を供給する冷水が循環流通される冷水流路と、
内部に前記冷水流路内の前記冷水の熱を奪って蒸発する冷媒が貯留され、前記冷水と前記冷媒との間での熱交換を行う蒸発器と、
内部が前記蒸発器と接続されるとともに前記内部に前記冷媒を吸収する吸収液が貯留され、前記冷媒蒸気の前記吸収液への吸収を行う吸収器と、
該吸収器で使用された前記吸収液から前記冷媒を蒸発させて前記吸収液と分離させる複数段の再生器と、
該再生器で発生した冷媒蒸気を凝縮させて液化する凝縮器と、
前記吸収器に対して冷熱を供給する冷却水が循環流通される冷却水流路と、
前記再生器のうち内圧が最も高くなる再生器の内圧を検出する圧力検出装置と、
前記冷水流路内を流通する前記冷水と前記冷却水流路内を流通する前記冷却水との間で熱交換を行う熱交換器と、
該熱交換器への前記冷水の供給量を制御する冷水供給量制御装置とを有し、
該冷水供給量制御装置は、前記圧力検出装置の出力に基づいて前記内圧が最も高くなる再生器の内圧が基準圧力に達したかどうかを判定し、前記内圧が最も高くなる再生器の内圧が前記基準圧力を下回るように前記冷水の供給量を制御する構成とされ、
前記冷却水流路が、前記凝縮器に対しても前記冷却水の冷熱を供給する構成とされている多重効用吸収冷凍機。 - 低温負荷に対して冷熱を供給する冷水が循環流通される冷水流路と、
内部に前記冷水流路内の前記冷水の熱を奪って蒸発する冷媒が貯留され、前記冷水と前記冷媒との間での熱交換を行う蒸発器と、
内部が前記蒸発器と接続されるとともに前記内部に前記冷媒を吸収する吸収液が貯留され、前記冷媒蒸気の前記吸収液への吸収を行う吸収器と、
該吸収器で使用された前記吸収液から前記冷媒を蒸発させて前記吸収液と分離させる複数段の再生器と、
該再生器で発生した冷媒蒸気を凝縮させて液化する凝縮器と、
前記吸収器に対して冷熱を供給する冷却水が循環流通される冷却水流路と、
前記凝縮器に対して冷熱を供給する冷媒が循環流通される凝縮器用冷媒流路と、
前記冷却水流路内を流通する前記冷却水と前記凝縮器用冷媒流路内を流通する前記冷媒との間で熱交換を行う第一熱交換器と、
前記凝縮器用冷媒流路に対して前記第一熱交換器と並列または直列に接続されて前記冷水流路内を流通する前記冷水と前記凝縮器用冷媒流路内を流通する前記冷媒との間で熱交換を行う第二熱交換器と、
前記再生器のうち内圧が最も高くなる再生器の内圧を検出する圧力検出装置と、
前記第二熱交換器への前記冷水の供給量を制御する冷水供給量制御装置と、
前記凝縮器用冷媒流路からの前記第一熱交換器及び前記第二熱交換器に対する前記冷媒の分配比率、または前記冷却水流路からの前記第一熱交換器への前記冷却水の供給量を制御する熱交換量制御装置とを有し、
該冷水供給量制御装置は、前記圧力検出装置の出力に基づいて前記内圧が最も高くなる再生器の内圧が基準圧力に達したかどうかを判定し、前記内圧が最も高くなる再生器の内圧が前記基準圧力を下回るように前記第二熱交換器への前記冷水の供給量を制御し、
前記熱交換量制御装置は、前記圧力検出装置の出力に基づいて前記内圧が最も高くなる再生器の内圧が基準圧力に達したかどうかを判定し、前記内圧が最も高くなる再生器の内圧が前記基準圧力を下回るように、前記第一熱交換器及び前記第二熱交換器に対する前記冷媒の分配比率、または前記第一熱交換器への前記冷却水の供給量を制御する構成とされている多重効用吸収冷凍機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006167902A JP2007333342A (ja) | 2006-06-16 | 2006-06-16 | 多重効用吸収冷凍機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006167902A JP2007333342A (ja) | 2006-06-16 | 2006-06-16 | 多重効用吸収冷凍機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007333342A true JP2007333342A (ja) | 2007-12-27 |
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ID=38932975
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006167902A Withdrawn JP2007333342A (ja) | 2006-06-16 | 2006-06-16 | 多重効用吸収冷凍機 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2007333342A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013160399A (ja) * | 2012-02-01 | 2013-08-19 | Kawasaki Thermal Engineering Co Ltd | 吸収式冷凍機の制御運転方法。 |
CN109425144A (zh) * | 2017-08-21 | 2019-03-05 | 荏原冷热系统株式会社 | 吸收式热交换系统 |
CN109974329A (zh) * | 2017-12-25 | 2019-07-05 | 荏原冷热系统株式会社 | 吸收式热交换系统 |
-
2006
- 2006-06-16 JP JP2006167902A patent/JP2007333342A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013160399A (ja) * | 2012-02-01 | 2013-08-19 | Kawasaki Thermal Engineering Co Ltd | 吸収式冷凍機の制御運転方法。 |
CN109425144A (zh) * | 2017-08-21 | 2019-03-05 | 荏原冷热系统株式会社 | 吸收式热交换系统 |
JP2019035560A (ja) * | 2017-08-21 | 2019-03-07 | 荏原冷熱システム株式会社 | 吸収式熱交換システム |
CN109425144B (zh) * | 2017-08-21 | 2022-03-29 | 荏原冷热系统株式会社 | 吸收式热交换系统 |
CN109974329A (zh) * | 2017-12-25 | 2019-07-05 | 荏原冷热系统株式会社 | 吸收式热交换系统 |
JP2019113259A (ja) * | 2017-12-25 | 2019-07-11 | 荏原冷熱システム株式会社 | 吸収式熱交換システム |
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