JP3832191B2 - 吸収冷凍機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、作動温度の異なる2組の蒸発器と吸収器を有する吸収冷凍機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の吸収冷凍機では、例えば特開平11−304277号公報に記載のように、高温再生器と低温再生器で濃縮された吸収溶液の全てを、高温吸収器に導いている。そして、高温吸収器から流出した溶液を、低温溶液熱交換器の加熱側を経由して低温吸収器に導いている。その結果、低温吸収器における吸収溶液の入口濃度を、高温吸収器における吸収溶液の出口濃度に同じにしている。また、高温蒸発器の加熱側と低温吸収器の被加熱側を配管で接続して、蒸発熱と吸収熱を授受していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報に記載の吸収冷凍機では、高温吸収器に供給される冷却水の温度が低下すると、高温蒸発器内の圧力が低下して冷媒が凍結するおそれがある。そのため、冷却水温度の下限値を高く設定する必要があり、冷却水温度の許容範囲が小さい。また、冷媒凍結を回避しようとして高温再生器の入熱量を低下させると、低温蒸発器における伝熱量が低下し、所望の冷凍能力が得られなくなる。さらに、吸収サイクル全体の温度レベルを上げて、冷媒凍結を回避すると低温蒸発器の蒸発温度も上昇して所望の冷凍温度が得られなくなる。
【0004】
さらに、上記特開平11-304277号公報に記載の吸収冷凍機では、高温蒸発器の加熱側と低温吸収器の被加熱側を接続しているので、管内を流れる伝熱媒体に広く採用されている水(冷却水)を用いると、管内温度が低下して高温蒸発器の管内を流れる水が凍結する恐れがある。高温蒸発器内の伝熱管が破損すると、真空破壊を生じ、吸収冷凍機の故障の一因となる。この不具合を回避するために、伝熱媒体にブライン等の不凍液を用いるとコストが増大する。なお、伝熱媒体を水から他の媒体に変更すると伝熱性能が低下し、それに伴い伝熱面積の増大や蒸発器の大型化を引き起こす。
【0005】
本発明は、上記従来技術の不具合に鑑みなされたものであり、その目的は、吸収冷凍機における冷媒や伝熱媒体の凍結を防止することにある。本発明の他の目的は、氷温以下の冷熱を取り出すことができる、信頼性の高い吸収冷凍機を実現することにある。そして本発明では、少なくともこれらのいずれかの目的を達成すればよい。
【0006】
【課題を解決するための手段】
再生器、凝縮器、高温蒸発器、低温蒸発器、高温吸収器及び低温吸収器を備えた吸収冷凍機において、高温蒸発器で冷却された伝熱媒体を低温吸収器に循環させて低温吸収器の冷却を行うように循環路を形成し、再生器で加熱濃縮された濃溶液を、低温吸収器及び高温吸収器で冷媒を吸収して薄められた稀溶液と熱交換する熱交換器を設け、また高温吸収器の溶液溜めから低温吸収器へ導く配管と、前記熱交換器で熱交換して冷却された濃溶液を前記高温吸収器に導く第1の流路と前記第 1 の流路から分岐され前記低温吸収器に導く配管にパイパスして導く前記低温吸収器に導く第2の流路とを設け、前記第2の流路に流量制御手段を設けると共に前記高温蒸発器に冷媒温度を検出する冷媒温度検出手段を設け、この冷媒温度を検出手段が検出した冷媒温度に基づいて前記流量制御手段を制御する制御装置を設けたものである。
【0009】
そして好ましくは、前記循環路に伝熱媒体の温度を検出する伝熱媒体温度検出手段を設け、この温度検出手段が検出した伝熱媒体温度に基づいて前記高温吸収器内を流通する冷却水の温度と流量の少なくともいずれかを制御する制御装置とを備えたものである。
【0010】
さらに好ましくは、前記循環路に設けた伝熱媒体の温度を検出する伝熱媒体の温度検出手段と、前記高温吸収器の冷却水入口と前記高温吸収器から外部へ冷却水が流出する流出部より下流位置とを結ぶバイパス配管と、このバイパス配管中に設けられた流量制御手段と、前記温度検出手段が検出した伝熱媒体温度に基づいて前記高温吸収器内を流通する冷却水の流量を、前記流量制御手段を用いて制御する制御装置とを備えたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の吸収冷凍機の一実施例を、図1を用いて説明する。吸収冷凍機200は、低温蒸発器1、低温吸収器2、高温蒸発器3、高温吸収器4、凝縮器5、低温再生器6、高温再生器7、低温溶液熱交換器8、中温溶液熱交換器9、高温溶液熱交換器10およびドレンクーラ71とを備えている。吸収冷凍機200の内部には作動流体として冷媒と吸収溶液が充填されている。冷媒は水で、吸収溶液は臭化リチウム水溶液である。吸収冷凍機200を構成する上記各機器は、配管で接続されている。その配管中には、溶液ポンプ21、41、61、希薄溶液ポンプ12、冷媒ポンプ31、熱媒体ポンプ33、冷却水ポンプ43が配置されている。また、配管またはその内部を流れる作動流体の温度を検出する温度センサ14、34、35、44が、配管中または配管近傍に取付けられている。
【0013】
このように構成した吸収冷凍機200においては、高温再生器7および低温再生器6において、冷媒は吸収溶液から加熱分離され冷媒蒸気になる。高温再生器7で発生した冷媒蒸気は、低温再生器6内に設けた伝熱管6aに導かれる。その際、低温再生器6内の上部に配置した散布装置6bから伝熱管6aの周囲に散布された吸収溶液により冷却される。また、伝熱管6a外で発生した冷媒蒸気は凝縮器5に導かれ、凝縮器5内に配置した伝熱管5a内を流れる冷却水により冷却される。これら、伝熱管5a、6a内を流れる冷媒は、冷却されて凝縮する。凝縮した冷媒は凝縮器5の底部に導かれた後、配管51を介して高温蒸発器3に導かれる。
【0014】
高温蒸発器3に導かれた冷媒は、高温蒸発器3の底部の冷媒溜り3cに溜められる。そして、この冷媒溜り3cに配管を介して接続された冷媒ポンプ31により、その一部が高温蒸発器3に送られる。そして高温蒸発器3内の上部に配置された冷媒散布手段3bから、高温蒸発器3内に配置された伝熱管3aの周囲に散布される。その際、伝熱管3a内を流れる伝熱媒体により加熱されて蒸発し、冷媒蒸気となる。発生した冷媒蒸気は、高温吸収器4に導かれ、吸収溶液に吸収される。高温蒸発器3の冷媒溜り3cに溜まった冷媒の残りの一部は、配管11を介して低温蒸発器1の下部に設けた冷媒溜り1cに導かれる。
【0015】
低温蒸発器1内の冷媒には、少量の吸収剤が混入されている。この吸収剤が混入した希薄溶液である冷媒の濃度は、0℃以下においても凍結しない濃度に調整されている。この希薄溶液は、希薄溶液ポンプ12により低温蒸発器1の冷媒溜り1cから低温蒸発器1内の上部に設けられたに散布装置1bに送られる。そして、散布装置1bから低温蒸発器1内に配置した蒸発伝熱管1aの周囲に散布される。その際、伝熱管1a内を流れる冷熱媒体により加熱される。
【0016】
希薄溶液が加熱されると、希薄溶液から冷媒の一部が蒸発して、冷媒蒸気を発生する。発生した冷媒蒸気は低温吸収器2に導かれ、低温吸収器2内の吸収溶液に吸収される。蒸発しないで残った冷媒と吸収剤(臭化リチウム)は、伝熱管1aの回りを伝ってまたは回りから冷媒溜り1cに流下する。この流下した冷媒は、高温蒸発器からの冷媒と混合し、再び希薄溶液ポンプ12によって散布装置1bに送られる。
【0017】
蒸発伝熱管1a内を流通する冷熱媒体は、冷媒の蒸発熱によって冷却される。その後、冷熱媒体配管13を介して吸収冷凍機200から冷熱需要先に供給される。冷熱需要先で冷熱を利用して温度が上昇した冷熱媒体は、再び低温蒸発器1に導かれて冷却される。冷熱媒体は、このように吸収冷凍機200と図示しない冷熱需要先との間を循環する。なお、本実施例においては、温度が0℃以下となっても凍結しないブライン等の不凍液を冷熱媒体に用いている。
【0018】
低温吸収器2内には、吸収伝熱管2aが配置されている。吸収伝熱管2aの回りに、吸収溶液が散布装置2bから散布されている。散布された吸収溶液は吸収伝熱管2a内を流れる伝熱媒体により冷却され、低温蒸発器2内に漂う冷媒蒸気を吸収する。吸収熱を奪って温度が上昇した伝熱媒体は、吸収伝熱管2aと蒸発伝熱管3aとを接続する配管32およびこの配管32に介在させた熱媒体ポンプ33により、高温蒸発器3の蒸発伝熱管3aに導かれる。蒸発伝熱管3aの内部を流通する伝熱媒体は、蒸発伝熱管の周囲で蒸発する冷媒の蒸発熱により、冷却される。そして、再び低温吸収器2に戻る。伝熱媒体は、吸収冷凍機200と図示しない冷熱需要先との間を循環する。なお、本実施例では熱媒体に、安価で熱伝達特性の良い水を用いている。
【0019】
低温吸収器2で冷媒蒸気を吸収した溶液は、低温吸収器の下部に設けた溶液溜め2cに溜められる。溶液溜め2cに溜められた溶液は、溶液ポンプ21により、低温溶液熱交換器8、中温溶液熱交換器9およびドレンクーラ71に順に送られる。そしてこれら各機器で順次加熱される。 ところで、高温再生器7には流量調整用のフロートバルブ74が設けられている。ドレンクーラ71を経た溶液は、このフロートバルブ74に導かれる。そして、フロートバルブ74を経た後は二分されて、その一方が溶液配管75を介して高温溶液熱交換器10に導かれる。高温溶液熱交換器10で加熱された溶液は、高温再生器7に導かれる。フロートバルブ74を経た溶液の残りは、低温再生器6に導かれ、低温再生器6内の上部に配置された散布装置6bから、低温再生器内6内の伝熱管6aの周囲に散布される。
【0020】
高温再生器7に導かれた溶液は、熱源蒸気により加熱濃縮され、冷媒蒸気を発生する。ここで、熱源蒸気は入熱量調整用の制御弁73を有する配管から、高温再生器7の加熱側に導かれている。熱源蒸気が吸収溶液を加熱すると、熱源蒸気は凝縮してドレンを発生する。発生したドレンは、ドレンクーラ71に導かれ、中温溶液熱交換器9を経てドレンクーラ71に導かれた溶液を加熱する。これにより、ドレンの顕熱が回収される。
【0021】
高温再生器7で加熱濃縮された吸収溶液は、高温再生器7の流量調整部7aに連通する配管76を介して高温溶液熱交換器10に導かれる。そして、フロートバルブ74を経た吸収溶液と熱交換するときに、顕熱が回収される。高温溶液熱交換器10を経た高温再生器7から導かれた吸収溶液は、低温再生器6からの吸収溶液と合流した後、溶液ポンプ61により、中温溶液熱交換器に導かれる。
【0022】
一方、低温再生器6に導かれた吸収溶液は、高温再生器7で発生し伝熱管6a内に導かれた冷媒蒸気によって加熱濃縮される。その際、冷媒蒸気を発生する。加熱に用いられた冷媒蒸気は、伝熱管6a内で凝縮してドレンを発生する。発生したドレンは、低温再生器6と連通した凝縮器5へ導かれる。ドレンを発生する際に、凝縮熱で吸収溶液が加熱される。
【0023】
低温再生器6で加熱濃縮された濃溶液となった吸収溶液は、高温再生器7から高温溶液熱交換器10を経た吸収溶液と合流する。そして、溶液ポンプ61によって昇圧され、中温溶液熱交換器9で冷却された後に高温吸収器4に導かれる。
【0024】
高温吸収器4内の上部には、散布装置4bが配置されている。濃縮された吸収溶液は散布装置4bから、高温吸収器4内に配置した吸収伝熱管4aの周囲に散布される。そして、伝熱管4a内を流れる冷却水によって冷却され、高温蒸発器3内に漂う冷媒蒸気を吸収する。高温吸収器4の下部には溶液溜め4cが設けられている。冷媒蒸気を吸収した溶液は、この溶液溜め4cに溜められる。溶液溜め4cの底部に接続された配管中に設けた溶液ポンプ41が、溶液溜め4cに溜まった溶液を低温溶液熱交換器8に送る。そして、低温溶液熱交換器8において、低温吸収器2から送られた吸収溶液と熱交換して温度が低下した後、低温吸収器2の散布装置2bに導かれる。
【0025】
高温吸収器4から導かれた溶液は、低温吸収器2の散布装置2bから、吸収伝熱管2aの周囲に散布される。吸収伝熱管2aの内部を、高温蒸発器の伝熱管3a内で冷却された伝熱媒体が流れている。伝熱管2aの管外の吸収溶液は、この伝熱媒体によって冷却され、低温蒸発器1内に漂う冷媒蒸気を吸収する。
【0026】
高温再生器7及び低温再生器6で加熱濃縮された吸収溶液は、中温熱交換器9で低温吸収器2から導かれた溶液と熱交換して温度低下した後、その一部が高温吸収器バイパス配管45を介して低温溶液熱交換器8に導かれ、残りが配管91を経て高温吸収器4の散布手段4bに導かれる。バイパス配管45には、このバイパス配管45内を流れる溶液の流量を調節する制御弁45aが設けられている。バイパス配管45を設けたことにより、低温吸収器2に流入する吸収溶液の濃度が、高温吸収器4から流出する溶液の濃度よりも高くなる。
【0027】
このように構成した吸収冷凍機200内を流れる冷媒や溶液の流量および温度を制御するために、制御装置100を設けている。制御装置100には、冷熱媒体出口温度を検出する温度センサ14、伝熱媒体温度を検出する温度センサ34、高温蒸発器冷媒温度を検出する温度センサ35および冷却水入口温度を検出する温度センサ44が検出した各温度信号が入力される。制御装置はこれらの信号に基づいて、溶液ポンプ21、41、61、熱媒体ポンプ33および制御弁45aを制御する。
【0028】
具体的には、高温蒸発器3の冷媒や伝熱媒体の温度が低下したとき、すなわち高温蒸発器冷媒温度と熱媒体温度と冷却水入口温度の少なくともいずれかが各々の設定値よりも低下したときに、制御装置100は制御弁45aを開いて高温吸収器のバイパス流量を増加させる。これとは逆に、上記各温度センサ34、35、44が検出した温度がすべて各々の設定値以上であれば、制御弁45aを閉じる。
【0029】
吸収冷凍機200には、冷却水配管42ににより冷却水が供給される。この冷却水配管42にバイパスして、冷却水バイパス配管42aが設けらている。冷却水バイパス配管42aは、制御弁42bを有している。制御弁42bは制御装置100に接続されている。
【0030】
制御装置100は、通常運転時は制御弁42bを閉じる。高温蒸発器3の冷媒および伝熱媒体の温度が低下すると、すなわち高温蒸発器の冷媒温度と伝熱媒体温度と冷却水入口温度の少なくともいずれかが各々の設定値より低下すると、制御弁42bを開く。これにより、冷却水のバイパス流量が増加し、吸収冷凍機に供給される冷却水の流量が減少する。
【0031】
本実施例においては、高温吸収器をバイパスして低温吸収器に溶液を導くバイパス配管45を設けたので、低温吸収器2に流入する吸収溶液の濃度が上昇する。吸収溶液濃度が上昇すると吸収温度も上昇し、吸収伝熱管内を流れる伝熱媒体の温度が上昇する。これに伴い、伝熱媒体を冷却する高温蒸発器3の蒸発温度が上昇し、高温蒸発器3の冷媒温度も上昇するから、冷媒の凍結を防止できる。また、高温蒸発器3と低温吸収器2とを循環する伝熱媒体に水を用いても、その水の凍結を防止できる。水が凍結しないので伝熱媒体として水を使用できるから、ブライン等の不凍液を用いる必要が無く安価である。水は熱伝達特性が良いので、伝熱面積を小さくでき、装置の小型化とコストダウンが図れる。
【0032】
本実施例においては、冷媒温度センサ35と熱媒体温度センサ34と冷却水温度センサ44の少なくともいずれかが検出した温度情報に基づいて、制御装置が高温吸収器バイパス配管45の流量を制御している。したがって、冷媒や伝熱媒体の凍結の恐れがない通常運転時には、高温吸収器バイパス配管45の流量をゼロとすることが可能になり、高温吸収器内の吸収伝熱管に供給する溶液流量を最大にできる。その結果、高温吸収器の伝熱性能を向上できる。なお、通常運転時にはバイパス流量ゼロの高性能運転を行い、冷却水温度が低下した場合などには冷媒凍結を防止するために制御弁45aを開いて凍結防止運転を行うことにより、運転可能範囲を拡大できる。
【0033】
また、冷媒温度センサ35と伝熱媒体温度センサ34と冷却水温度センサ44の少なくともいずれかが検出した温度に基づいて、バイパス配管42a内を流れる冷却水の流量を制御している。これにより、通常運転時は冷却水ポンプ43から吐出される冷却水の全量を吸収冷凍機に供給し、冷媒凍結のおそれがあるときには吸収冷凍機に供給する冷却水の流量を減少させることが可能になる。その結果、冷却水が低温となっても高温蒸発器3の冷媒および伝熱媒体が凍結するおそれがなく、幅広い冷却水温度範囲にわたって吸収冷凍機を運転できる。
【0034】
本発明の他の実施例を、図2に示す。本実施例では、低温吸収器に流入する溶液の濃度を、高温吸収器から流出する溶液の濃度よりも高くしている。そのため、本実施例では図1に示した実施例と異なり、高温再生器および低温再生器で加熱濃縮された濃溶液を中温溶液熱交換器9に導いた後、低温吸収器へ導く配管経路と高温吸収器に導く配管系路に別れて流れるようにしたことにある。すなわち、高温吸収器4には流量制御弁45aを有する配管91が接続されており、低温吸収器2にはこの配管91から分岐し、低温溶液熱交換器8を介在させた配管92が接続されている。その他の吸収冷凍機の構成は、図1に示した吸収冷凍機と同様である。
【0035】
本実施例では、図1に示した実施例に比べて、低温吸収器2に流入する溶液濃度がさらに高くなり、冷媒凍結に対して余裕度がさらに大きくなる。また、バイパス配管42bの流量を制御して吸収冷凍機に供給する冷却水の流量を制御しているが、冷却水ポンプ43をインバータ制御するようにしてもよい。その場合、冷却水ポンプ43の消費電力も低減できる。
【0036】
さらに、上記各実施例においては、冷媒および伝熱媒体の凍結を防止するために、冷却水の流量を制御して高温吸収器4の冷却能力を低下させている。この代わりに、冷却水を温度制御してもよい。すなわち、高温蒸発器3内の冷媒の温度または伝熱媒体の温度が各々の予め定められた値より低下したら、冷却水温度を上昇させる。これにより、高温吸収器4内の溶液が冷媒を吸収する吸収能力を低減させ、蒸発温度の低下を防止する。その結果、冷媒および伝熱媒体の凍結を防止することができる。
【0037】
なお、溶液ポンプ61をインバータ制御して、高温吸収器4に供給される吸収溶液の流量を減少させてもよい。この溶液ポンプのインバータ制御を冷却水の流量制御や温度制御と組み合せれば、さらに凍結防止の上では大きな効果が得られる。
【0038】
また、上記各実施例においては、高温吸収器バイパス配管45に制御弁45aを設けたが、この制御弁の代わりに固定絞り手段を設けてもよい。このようにすれば、制御系が簡素になるとともに、この絞り手段を設けることによって凍結防止が可能になる。固定絞り手段は、内径が十分に小さい配管であってもよい。さらに、手動式の流量調整弁を固定絞り手段として用いてもよい。
【0039】
この場合は、経年劣化等による機器の特性の変化に応じてバイパス流量を変更できるという利点がある。
【0040】
さらに、上記各実施例では再生器を2個有する2重効用吸収冷凍機について説明したが、再生器が1個の単効用吸収冷凍機や再生器を3個有する3重効用吸収冷凍機についても本発明を適用できることは言うまでもない。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、吸収冷凍機において、中温溶液熱交換器から流出する溶液を低温吸収器と高温吸収器に分配可能にしたので、高温蒸発器の冷媒と高温蒸発器および低温吸収器の間を循環する伝熱媒体の凍結を防止できる。その結果、年間を通じて安定した冷凍能力と冷熱媒体温度が得られる。さらに、冷熱媒体に水を利用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る吸収冷凍機の一実施例の系統図である。
【図2】本発明に係る吸収冷凍機の他の実施例の系統図である。
【符号の説明】
1…低温蒸発器、2…低温吸収器、3…高温蒸発器、4…高温吸収器、5…凝縮器、6…低温再生器、7…高温再生器、8…低温溶液熱交換器、9…中温溶液熱交換器、10…高温溶液熱交換器、11…冷媒配管、11a…冷媒流量調整弁、12…希薄溶液ポンプ、13…冷熱媒体配管、14…冷熱媒体温度センサ、21…溶液ポンプ、31…冷媒ポンプ、32…伝熱媒体配管、33…伝熱媒体ポンプ、34…伝熱媒体温度センサ、35…冷媒温度センサ、41…溶液ポンプ、42…冷却水配管、42a…冷却水バイパス配管、42b…制御弁、43…冷却水ポンプ、44…冷却水温度センサ、45…高温吸収器バイパス配管、45a…制御弁、51…冷媒配管、61…溶液ポンプ、71…ドレンクーラ、72…熱源蒸気配管、73…蒸気制御弁、74…フロートバルブ、75、76、91…溶液配管。

Claims (3)

  1. 再生器、凝縮器、高温蒸発器、低温蒸発器、高温吸収器及び低温吸収器を備えた吸収冷凍機において、
    前記高温蒸発器で冷却された伝熱媒体を前記低温吸収器に循環させて前記低温吸収器の冷却を行うように循環路を形成し、
    前記再生器で加熱濃縮された濃溶液を、前記低温吸収器及び高温吸収器で冷媒を吸収して薄められた稀溶液と熱交換する熱交換器を設け、また高温吸収器の溶液溜めから低温吸収器へ導く配管と、前記熱交換器で熱交換して冷却された濃溶液を前記高温吸収器に導く第1の流路と前記第 1 の流路から分岐され前記低温吸収器に導く配管にパイパスして導く前記低温吸収器に導く第2の流路とを設け、前記第2の流路に流量制御手段を設けると共に前記高温蒸発器に冷媒温度を検出する冷媒温度検出手段を設け、この冷媒温度を検出手段が検出した冷媒温度に基づいて前記流量制御手段を制御する制御装置を設けたことを特徴とする吸収冷凍機。
  2. 請求項1に記載の吸収冷凍機において、
    前記循環路に伝熱媒体の温度を検出する伝熱媒体温度検出手段を設け、この温度検出手段が検出した伝熱媒体温度に基づいて前記高温吸収器内を流通する冷却水の温度と流量の少なくともいずれかを制御する制御装置とを備えたことを特徴とする吸収冷凍機。
  3. 請求項1に記載の吸収冷凍機において、
    前記循環路に設けた伝熱媒体の温度を検出する伝熱媒体の温度検出手段と、前記高温吸収器の冷却水入口と前記高温吸収器から外部へ冷却水が流出する流出部より下流位置とを結ぶバイパス配管と、このバイパス配管中に設けられた流量制御手段と、前記温度検出手段が検出した伝熱媒体温度に基づいて前記高温吸収器内を流通する冷却水の流量を、前記流量制御手段を用いて制御する制御装置とを備えたことを特徴とする吸収冷凍機。
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