JP2010276304A - 蒸気発生システム - Google Patents

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幸大 福住
Kiichi Irie
毅一 入江
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Abstract

【課題】ボイラ排熱の有効利用を図る蒸気発生システムを提供すること。
【解決手段】蒸気発生システム101は、吸収ヒートポンプ1と、ボイラ93と、排熱案内手段61(62)と、蒸気供給手段89とを備える。吸収ヒートポンプ1は、吸収溶液と冷媒との吸収ヒートポンプサイクルにおける吸収溶液Saが冷媒の蒸気Veを吸収する際に発生する吸収熱で被加熱媒体Wを加熱し蒸発させてヒートポンプ蒸気Wvとする。ボイラ93は、導入した水を加熱し蒸発させてボイラ蒸気Bvを生成する。排熱案内手段61(62)は、ボイラ93から直接又は間接に排出されたボイラ排熱を保有する排熱保有流体Bb(D、E)を、吸収ヒートポンプ1に導く。蒸気供給手段89は、ヒートポンプ蒸気Wvを吸収ヒートポンプ1の外部へ導く。吸収ヒートポンプ1は、吸収ヒートポンプサイクルを作動させる際に、導入したボイラ排熱を利用する。
【選択図】図1

Description

本発明は蒸気発生システムに関し、特にボイラ排熱の有効利用を図る蒸気発生システムに関する。
各種の工場等において、蒸気を発生させる機器としてボイラが広く用いられている。ボイラで発生した蒸気は、利用場所や利用場所に至るまでの配管から蒸気ドレンが高温水として排出され、この蒸気ドレンはフラッシュタンク等に集められて温度を低下させられた後に補給水としてボイラに供給することが行われている。また、ボイラは、一般に、水質を維持するために適宜ブローが行われ、ブロー水が排出される。このブロー水は高温であるため、ブロー水が保有する熱でボイラへ供給される補給水を予熱することが行われている。ところで、近年のボイラは、省エネルギーの観点からエコノマイザが設けられているものが多い。エコノマイザが設けられているボイラでは、エコノマイザにおいて、ボイラの排ガスによってボイラへ供給される補給水を予熱することが行われ、効率を向上させている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−164118号公報(段落0002等)
しかしながら、ボイラへ供給される補給水がエコノマイザで予熱されると、ブロー水が保有する排熱を活用する場所がなくなり、ブロー水が保有する排熱は回収されずに捨てられることとなっている。また、蒸気ドレンに視点を移せば、フラッシュタンク等で補給水に適した温度に低下させる過程で蒸気ドレンが保有する排熱の一部が放散され、換言すれば蒸気ドレンが保有する排熱の一部が回収されずに捨てられている。
本発明は上述の課題に鑑み、ボイラから直接又は間接に排出されたボイラ排熱の有効利用を図る蒸気発生システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様に係る蒸気発生システムは、例えば図1に示すように、吸収溶液と冷媒との吸収ヒートポンプサイクルにおける吸収溶液Saが冷媒の蒸気Veを吸収する際に発生する吸収熱で被加熱媒体Wを加熱し蒸発させてヒートポンプ蒸気Wvとする吸収ヒートポンプ1と;導入した水を加熱し蒸発させてボイラ蒸気Bvを生成するボイラ93と;ボイラ93から直接又は間接に排出されたボイラ排熱を保有する排熱保有流体Bb(又はD、E)を、吸収ヒートポンプ1に導入する排熱案内手段61(又は62)と;吸収ヒートポンプ1で生成されたヒートポンプ蒸気Wvを吸収ヒートポンプ1の外部へ導く蒸気供給手段89とを備え;吸収ヒートポンプ1が、前記吸収ヒートポンプサイクルを作動させる際に、導入した前記ボイラ排熱を利用する。
このように構成すると、ボイラ排熱を用いて吸収ヒートポンプサイクルを作動させるので、ボイラ排熱の有効利用を図ることができる。
また、本発明の第2の態様に係る蒸気発生システムは、例えば図1に示すように、上記本発明の第1の態様に係る蒸気発生システム101において、吸収ヒートポンプ1が、第1の熱源流体管21内を流れる第1の熱源流体h1で冷媒の液Vfを加熱して吸収溶液Saに吸収させる冷媒の蒸気Veを生成する蒸発器20と、吸収溶液Saが冷媒の蒸気Veを吸収して濃度が低下した希溶液Swを第2の熱源流体管31内を流れる第2の熱源流体h2で加熱して希溶液Swから冷媒を蒸発させて濃度が上昇した濃溶液Saを生成する再生器30と、を含んで構成され;前記排熱案内手段が、前記ボイラ排熱を、蒸発器20及び再生器30の少なくとも一方の熱源流体管21、31内を流れる熱源流体h1、h2に直接的又は間接的に導く熱源供給管61を含んで構成されている。
このように構成すると、吸収ヒートポンプサイクルを作動させる熱源としてボイラ排熱を利用することができ、ボイラ排熱の有効利用を図ることができる。
また、本発明の第3の態様に係る蒸気発生システムは、例えば図3に示すように、上記本発明の第1の態様に係る蒸気発生システムにおいて、吸収ヒートポンプ1が、第1の熱源流体管21内を流れる第1の熱源流体h1で冷媒の液Vfを加熱して吸収溶液Saに吸収させる冷媒の蒸気Veを生成する蒸発器20と、吸収溶液Saが冷媒の蒸気Veを吸収して濃度が低下した希溶液Swを第2の熱源流体管31内を流れる第2の熱源流体h2で加熱して希溶液Swから冷媒を蒸発させて濃度が上昇した濃溶液Saを生成する再生器30と、蒸発器20で生成された冷媒の蒸気Veを再生器30で生成された濃溶液Saに吸収させることにより吸収熱を発生させてヒートポンプ蒸気Wvを生成する吸収器10と、再生器30で発生した冷媒の蒸気Vgを導入し冷却し凝縮させて液Vfにする凝縮器40と、を含んで構成され;濃溶液Sa又は冷媒の液Vfに前記ボイラ排熱を伝達する熱交換器66、68をさらに備え;前記排熱案内手段が、前記ボイラ排熱を熱交換器66(68)に導く液加熱媒体供給管64(65)を含んで構成されている。
このように構成すると、ボイラ排熱で吸収溶液又は冷媒の液を加熱することができ、ボイラ排熱の有効利用を図ることができる。
また、本発明の第4の態様に係る蒸気発生システムは、例えば図4に示すように、上記本発明の第3の態様に係る蒸気発生システムにおいて、吸収ヒートポンプ1が、吸収器10で生成された吸収ヒートポンプ蒸気Wvから被加熱媒体の液Wqを分離する気液分離器80を有し;前記排熱保有流体が、ボイラ蒸気Bv(例えば図3参照)が凝縮した蒸気ドレンD、Eであり;液加熱媒体供給管64が、ボイラ蒸気Bv(例えば図3参照)が凝縮した場所から気液分離器80内に蒸気ドレンD、Eを導く第1の液加熱媒体供給管64Aと、気液分離器80内から熱交換器66に蒸気ドレンD、Eを導く第2の液加熱媒体供給管64Bとを含んで構成されている。
このように構成すると、蒸気ドレンを気液分離器内でフラッシュさせて蒸気分を取り出し、その後に吸収溶液又は冷媒の液を加熱することができる。
本発明によれば、ボイラ排熱を用いて吸収ヒートポンプサイクルを作動させるので、ボイラ排熱の有効利用を図ることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る蒸気発生システムの模式的系統図である。 吸収ヒートポンプのデューリング線図である。 本発明の第2の実施の形態に係る蒸気発生システムの模式的系統図である。 本発明の第2の実施の形態の変形例に係る蒸気発生システムの気液分離器まわりの部分系統図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において互いに同一又は相当する部材には同一あるいは類似の符号を付し、重複した説明は省略する。
まず図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る蒸気発生システム101を説明する。図1は、蒸気発生システム101の模式的系統図である。蒸気発生システム101は、ヒートポンプ蒸気としての被加熱媒体蒸気Wvを発生する吸収ヒートポンプ1と、ボイラ蒸気Bvを生成するボイラ93を有する蒸気系90と、被加熱媒体蒸気Wvを吸収ヒートポンプ1から導出する蒸気供給手段としての被加熱媒体蒸気管89と、ボイラ93から排出されたブロー水Bb(又はボイラ蒸気Bvが凝縮した蒸気ドレンD、E)を吸収ヒートポンプ1に導く排熱案内手段としてのブロー排熱搬送管61(又はドレン排熱搬送管62)とを備えている。
吸収ヒートポンプ1は、吸収溶液S(Sa、Sw)と冷媒V(Ve、Vg、Vf)との吸収ヒートポンプサイクルが行われる主要機器を構成する吸収器10、蒸発器20、再生器30、及び凝縮器40と、気液分離器80とを備えている。本明細書においては、吸収溶液に関し、ヒートポンプサイクル上における区別を容易にするために、性状やヒートポンプサイクル上の位置に応じて「希溶液Sw」や「濃溶液Sa」等と呼称するが、性状等を不問にするときは総称して「吸収溶液S」ということとする。同様に、冷媒に関し、ヒートポンプサイクル上における区別を容易にするために、性状やヒートポンプサイクル上の位置に応じて「蒸発器冷媒蒸気Ve」、「再生器冷媒蒸気Vg」、「冷媒液Vf」等と呼称するが、性状等を不問にするときは総称して「冷媒V」ということとする。本実施の形態では、吸収溶液S(吸収剤と冷媒Vとの混合物)としてLiBr水溶液が用いられており、冷媒Vとして水(HO)が用いられている。
吸収器10は、被加熱媒体Wの流路を構成する被加熱媒体管としてのチューブ12と、濃溶液Saを散布する濃溶液散布ノズル13とを内部に有している。吸収器10は、濃溶液散布ノズル13から濃溶液Saが散布され、濃溶液Saが蒸発器冷媒蒸気Veを吸収する際に吸収熱を発生させる。この吸収熱を、チューブ12を流れる被加熱媒体Wが受熱して、被加熱媒体Wが加熱されるように構成されている。蒸発器20は、第1の熱源流体としての熱源温水h1の流路を構成する第1の熱源流体管としての熱源管21と、冷媒液Vfを熱源管21に向けて散布する冷媒液散布ノズル22とを内部に有している。蒸発器20は、冷媒液散布ノズル22から冷媒液Vfが散布され、散布された冷媒液Vfが熱源管21内を流れる熱源温水h1の熱で蒸発して蒸発器冷媒蒸気Veが発生するように構成されている。吸収器10と蒸発器20とは、相互に連通するように1つの缶胴内に形成されている。吸収器10と蒸発器20とが連通することにより、蒸発器20で発生した蒸発器冷媒蒸気Veを吸収器10に供給することができるように構成されている。
再生器30は、希溶液Swを加熱する第2の熱源流体としての熱源温水h2を内部に流す第2の熱源流体管としての熱源管31と、希溶液Swを散布する希溶液散布ノズル32とを有している。熱源管31内を流れる熱源温水h2は、熱源管21内を流れる熱源温水h1と同じ流体であっても異なる流体であってもよい。換言すれば、熱源温水h1と熱源温水h2とは、1つの源から導出された熱源温水が分岐して並列な流れとなったものでもよく、1つの源から導出された熱源温水が熱源温水h1として熱源管21を流れた後に熱源温水h2として熱源管31を流れる(又はこの逆に流れる)ように直列に流れるものでもよく、あるいは異なる源から導出されたものであってもよい。本明細書では、説明の便宜上、熱源管21を流れるものを熱源温水h1と、熱源管31を流れるものを熱源温水h2と概ね区別する一方、区別しない場合は単に「熱源温水h」と総称する。再生器30は、希溶液散布ノズル32から散布された希溶液Swが熱源温水h2に加熱されることにより、希溶液Swから冷媒Vが蒸発して濃度が上昇した濃溶液Saが生成されるように構成されている。希溶液Swから蒸発した冷媒Vは再生器冷媒蒸気Vgとして凝縮器40に移動するように構成されている。凝縮器40は、冷却媒体としての冷却水cが流れる冷却水管41を有している。凝縮器40は、再生器30で発生した再生器冷媒蒸気Vgを導入し、これを冷却水cで冷却して凝縮させるように構成されている。再生器30と凝縮器40とは、相互に連通するように1つの缶胴内に形成されている。再生器30と凝縮器40とが連通することにより、再生器30で発生した再生器冷媒蒸気Vgを凝縮器40に供給することができるように構成されている。また、吸収器10及び蒸発器20が再生器30及び凝縮器40よりも高所に配設されており、位置ヘッドで吸収器10内の吸収溶液Sを再生器30へ及び蒸発器20内の冷媒液Vfを凝縮器40へそれぞれ搬送可能に構成されている。
再生器30の濃溶液Saが貯留される部分と吸収器10の濃溶液散布ノズル13とは、濃溶液Saを圧送する溶液ポンプ35pが配設された濃溶液管35で接続されている。吸収器10の希溶液Swが貯留される部分と希溶液散布ノズル32とは、希溶液Swを流す希溶液管36で接続されている。濃溶液管35及び希溶液管36には、濃溶液Saと希溶液Swとの間で熱交換を行わせる溶液熱交換器38が配設されている。凝縮器40の冷媒液Vfが貯留される部分と蒸発器20の冷媒液散布ノズル22とは、冷媒液Vfを圧送する冷媒ポンプ46が配設された冷媒液ラインとしての冷媒液管45で接続されている。蒸発器20の冷媒液Vfが蒸発せずに貯留される部分と凝縮器40とは、冷媒液散布ノズル22から散布されて蒸発しなかった冷媒液Vfを凝縮器40に戻す冷媒液管25で接続されている。冷媒液管25及び冷媒液管45には、それぞれの管25、45を流れる冷媒液Vf同士で熱交換を行わせる冷媒熱交換器48が配設されている。蒸発器20内を流れた熱源温水h1が導出される熱源管21の導出口と、再生器30へ熱源温水h2が導入される熱源管31の導入口とは、熱源温水hを流す熱源温水連絡管51で接続されている。本実施の形態では、蒸発器20内を流れた熱源温水h1が再生器30へ供給される構成になっている。
気液分離器80は、吸収器10のチューブ12を流れて加熱された被加熱媒体Wを導入し、被加熱媒体蒸気Wvと被加熱媒体液Wqとを分離する機器である。被加熱媒体Wは、吸収器10に供給される液体の被加熱媒体Wである被加熱媒体液Wq、気体の被加熱媒体である被加熱媒体蒸気Wv、液体と気体とが混合した状態の被加熱媒体である混合被加熱媒体Wm、吸収ヒートポンプ1外から補充された被加熱媒体である補給液体としての補給水Wsの総称である。本実施の形態では、被加熱媒体Wとして水(HO)が用いられている。なお、被加熱媒体蒸気Wvは、吸収ヒートポンプ1で生成された蒸気であって、吸収ヒートポンプサイクルに用いられるものではなく、外部の利用に供されるものである。
気液分離器80と吸収器10とは、被加熱媒体液Wqをチューブ12に導く被加熱媒体液管82及び加熱された被加熱媒体Wを気液分離器80に導く加熱後被加熱媒体管84で接続されている。被加熱媒体液管82には、被加熱媒体液Wqをチューブ12に向けて圧送する被加熱媒体ポンプとしての液体供給ポンプ83が配設されている。また、気液分離器80には、分離された被加熱媒体蒸気Wvを吸収ヒートポンプ1の外に導く被加熱媒体蒸気管89が接続されている。吸収ヒートポンプ1の外に供給される被加熱媒体蒸気Wvは、比較的圧力が低い(典型的には0.2MPa(ゲージ圧)程度)低圧蒸気である。また、主に蒸気として吸収ヒートポンプ1の外に供給された分の被加熱媒体Wを補うための補給水Wsを吸収ヒートポンプ1の外から導入する補給水管85が設けられている。補給水管85は、液体供給ポンプ83より上流側の被加熱媒体液管82に接続されている。補給水管85には、被加熱媒体液管82に向けて補給水Wsを圧送する補給水ポンプ86が配設されている。
蒸気系90は、ボイラ93のほか、蒸気を集める蒸気ヘッダ91を有している。蒸気ヘッダ91は、高圧蒸気ヘッダ91Hと低圧蒸気ヘッダ91Lとを含んで構成されている。ボイラ93は、燃料を燃焼した熱で、導入した水を加熱して水蒸気であるボイラ蒸気Bvを生成する機器である。ボイラ蒸気Bvは、ボイラ93で生成された蒸気であり、比較的圧力が高い(典型的には0.8MPa(ゲージ圧)程度)高圧蒸気である。ボイラ93として、貫流ボイラ等の水管ボイラや炉筒煙管ボイラ等の丸ボイラを用いることができる。ボイラ93は、典型的にはエコノマイザ(節炭器)を有しており、燃料を燃焼した際の排ガスで導入する水を加熱することができるように構成されている。また、ボイラ93は、ボイラ蒸気Bvの発生に伴って内部の缶水が濃縮されるが、過度に濃縮されることによって、キャリーオーバーによりボイラ蒸気Bvに不純物が含まれることやスケールが析出することを低減するべく、適宜ブロー水Bbが排出され、缶水の濃縮度が調節されるように構成されている。なお、説明の便宜のために、図示しているボイラ93が1台となっているが、典型的には複数のボイラ93が設けられている。
高圧蒸気ヘッダ91Hは、ボイラ蒸気Bvを含む高圧蒸気を収集して、高圧蒸気のユースポイント(利用場所)である高圧プロセス99Hへ供給するものである。高圧プロセス99Hとして、例えば製品の加温が行われるプロセス等が挙げられる。低圧蒸気ヘッダ91Lは、被加熱媒体蒸気Wvを含む低圧蒸気を収集して、低圧蒸気のユースポイント(利用場所)である低圧プロセス99Lへ供給するものである。低圧プロセス99Lとして、例えば暖房等が挙げられる。なお、説明の便宜のために、図示している高圧プロセス99H及び低圧プロセス99Lがそれぞれ1つとなっているが、典型的には、高圧蒸気ヘッダ91Hから複数の箇所の高圧プロセス99Hへ高圧蒸気が分配され、低圧蒸気ヘッダ91Lから複数の箇所の低圧プロセス99Lへ低圧蒸気が分配される。
吸収ヒートポンプ1の気液分離器80に一端が接続された被加熱媒体蒸気管89の他端は、低圧蒸気ヘッダ91Lに接続されている。ボイラ93と高圧蒸気ヘッダ91Hとは、ボイラ蒸気Bvを流すボイラ蒸気供給管94で接続されている。高圧蒸気ヘッダ91Hと低圧蒸気ヘッダ91Lとは、連通管91pを介して相互に連通している。連通管91pには減圧弁91vが配設されている。また、高圧蒸気ヘッダ91Hには、高圧蒸気を高圧プロセス99Hへ向けて導出する高圧蒸気供給管96Hと、ボイラ蒸気Bvを含む高圧蒸気が凝縮した蒸気ドレンとしての高圧ヘッダドレンDHを排出する高圧ドレン管92Hとが接続されている。他方、低圧蒸気ヘッダ91Lには、低圧蒸気を低圧プロセス99Lへ向けて導出する低圧蒸気供給管96Lと、被加熱媒体蒸気Wvを含む低圧蒸気が凝縮した蒸気ドレンとしての低圧ヘッダドレンDLを排出する低圧ドレン管92Lとが接続されている。高圧ドレン管92Hと低圧ドレン管92Lとは共にヘッダドレン管92の一端に接続され、ヘッダドレン管92の他端はドレン排熱搬送管62に接続されている。ボイラ93にはブロー水Bbを排出するブロー水管95の一端が接続されており、ブロー水管95の他端はブロー排熱搬送管61に接続されている。また、ヘッダドレン管92とドレン排熱搬送管62との接続部には、高圧プロセス99H及び低圧プロセス99Lへ供給された蒸気が凝縮した蒸気ドレンとしてのプロセスドレンEを回収するプロセスドレン管98が接続されている。
ブロー排熱搬送管61は、上述のように、一端にブロー水管95が接続されることにより、ブロー水Bbを導入することができるように構成されている。他方、ドレン排熱搬送管62は、一端にヘッダドレン管92及びプロセスドレン管98が接続されることにより、ヘッダドレンD及びプロセスドレンE(これらを総称して「ドレン温水F」という。)を導入することができるように構成されている。ブロー排熱搬送管61の他端は、蒸発器20内の熱源管21へ熱源温水h1を導入する熱源導入管21aに接続されている。ブロー排熱搬送管61の接続部と蒸発器20との間(ブロー排熱搬送管61の接続部よりも下流側)の熱源導入管21aには、熱源温水h1の温度を検出する温度センサ58が設けられている。ブロー排熱搬送管61の接続部よりも上流側の熱源導入管21aには、内部を流れる熱源温水h1の流量を調節する流量調節弁21vが配設されている。本実施の形態では、熱源導入管21aに対し、ブロー排熱搬送管61が接続されてブロー水Bbが導入されることとして説明するが、これに代えてドレン排熱搬送管62が接続されてドレン温水Fが導入される構成としてもよい。
蒸気発生システム101は制御装置50をさらに備えている。制御装置50は、蒸気発生システム101の運転のための各ポンプ35p、46、83、86や弁類を制御する機器である。また、制御装置50は、流量調節弁21vと信号ケーブルで電気的に接続されており、流量調節弁21vの開度を制御することができるように構成されている。また、制御装置50は、温度センサ58と信号ケーブルで電気的に接続されており、温度センサ58で検出した熱源温水h1の温度を信号として制御装置50に送信できるように構成されている。
引き続き図1を参照して蒸気発生システム101の作用を説明する。なお、吸収ヒートポンプ1の作用の説明においては、図2のデューリング線図を併せて参照する。図2のデューリング線図は、縦軸に冷媒V(本実施の形態では水)の露点温度を、横軸に溶液S(本実施の形態ではLiBr水溶液)の温度をとっている。右上がりの線は溶液Sの等濃度線を表し、右に行くほど高濃度、左に行くほど低濃度となり、図中の露点温度0℃を通る右上がりの線は溶液濃度0%(すなわち冷媒のみ)の線である。なお、縦軸が示す露点温度は飽和圧力と対応関係にあるため、冷媒蒸気Ve、Vgが飽和蒸気である本実施の形態のヒートポンプサイクルでは、縦軸は主要構成部材10、20、30、40の内部圧力を表していると見ることもできる。
まず、吸収ヒートポンプ1の冷媒側のサイクルを説明する。凝縮器40では、再生器30で蒸発した再生器冷媒蒸気Vgを受け入れて、冷却水管41を流れる冷却水cで冷却して凝縮し、冷媒液Vfとする(v1)。凝縮した冷媒液Vfは、冷媒ポンプ46で蒸発器20の冷媒液散布ノズル22に送られる。冷媒液散布ノズル22に送られた冷媒液Vfは、熱源管21に向けて散布され、熱源管21内を流れる熱源温水h1によって加熱され、蒸発して蒸発器冷媒蒸気Veとなる(v2)。熱源温水h1は、各種工場等のプロセスから排出される熱のうち比較的環境温度に近い低温(例えば80℃程度)の熱として排出される排温水が利用可能である。蒸発器20で発生した蒸発器冷媒蒸気Veは、蒸発器20と連通する吸収器10へと移動する。
次に吸収ヒートポンプ1の溶液側のサイクルを説明する。吸収器10では、濃溶液Saが濃溶液散布ノズル13から散布され、この散布された濃溶液Saが蒸発器20から移動してきた蒸発器冷媒蒸気Veを吸収する。蒸発器冷媒蒸気Veを吸収した濃溶液Saは、濃度が低下して希溶液Swとなる(j〜k)。吸収器10では、濃溶液Saが蒸発器冷媒蒸気Veを吸収する際に吸収熱が発生する。この吸収熱により、チューブ12を流れる被加熱媒体Wが加熱される。ここで、溶液側のサイクルの説明から一旦離れて、被加熱媒体蒸気Wvを取り出すための気液分離器80まわりの作用について説明する。
気液分離器80の下部には被加熱媒体液Wqが貯留されている。気液分離器80の下部に貯留されている被加熱媒体液Wqは、被加熱媒体ポンプ83で吸収器10のチューブ12に送られる。チューブ12に送られる被加熱媒体液Wqには、補給水Wsが系外から補給水ポンプ86で圧送されて補給水管85を介して適宜混合される。チューブ12に送られた被加熱媒体液Wqは、吸収器10における上述の吸収熱により加熱される。チューブ12で加熱された被加熱媒体液Wqは、一部が蒸発して被加熱媒体蒸気Wvとなった混合被加熱媒体Wmとして、あるいは温度が上昇した被加熱媒体液Wqとして、気液分離器80に向けて加熱後被加熱媒体管84を流れる。加熱後被加熱媒体管84を、温度が上昇した被加熱媒体液Wqが流れる場合、被加熱媒体液Wqは、気液分離器80に導入される際に減圧され、一部が蒸発して被加熱媒体蒸気Wvとなった混合被加熱媒体Wmとして気液分離器80に導入される。気液分離器80に導入された混合被加熱媒体Wmは、被加熱媒体液Wqと被加熱媒体蒸気Wvとが分離される。分離された被加熱媒体液Wqは、気液分離器80の下部に貯留され、再び吸収器10のチューブ12に送られる。他方、分離された被加熱媒体蒸気Wvは、被加熱媒体蒸気供給管89に導出され、低圧蒸気ヘッダ91Lに供給される。なお、図示は省略しているが、気液分離器80の下部にはブロー管(不図示)が設けられ、被加熱媒体蒸気Wvの発生に伴って変動しうる被加熱媒体Wの濃縮度が調節されるように構成されている。
再び吸収ヒートポンプ1の溶液側のサイクルの説明に戻る。吸収器10で蒸発器冷媒蒸気Veを吸収した濃溶液Saは、濃度が低下して希溶液Swとなり、吸収器10の下部に貯留される。貯留された希溶液Swは、重力及び吸収器10と再生器30との内圧の差により再生器30に向かって希溶液管36を流れ、溶液熱交換器38で濃溶液Saと熱交換して温度が低下して(k〜m)、再生器30に至る。希溶液Swは、溶液熱交換器38を出て再生器30に入る際に圧力(露点温度)が下がり、希溶液Sw中の冷媒Vの一部が蒸発するのに伴い温度が低下する(m〜n)。
再生器30に送られた希溶液Swは、希溶液散布ノズル32から散布され、熱源管31を流れる熱源温水h2(本実施の形態では蒸発器20から導出された熱源温水h1が熱源温水連絡管51を介して熱源管31に導入される)によって加熱され、散布された希溶液Sw中の冷媒が蒸発して濃溶液Saとなり(n〜p)、再生器30の下部に貯留される。他方、希溶液Swから蒸発した冷媒Vは再生器冷媒蒸気Vgとして凝縮器40へと移動する。再生器30の下部に貯留された濃溶液Saは、溶液ポンプ35pにより、濃溶液管35を介して吸収器10の濃溶液散布ノズル13に圧送される。濃溶液管35を流れる濃溶液Saは、溶液熱交換器38で希溶液Swと熱交換して温度が上昇してから吸収器10に流入し(p〜q)、濃溶液散布ノズル13から散布される。濃溶液Saは、溶液ポンプ35pで昇圧されて吸収器10に入り、吸収器10内で蒸発器冷媒蒸気Veを吸収することに伴い温度が上昇する(q〜j)。吸収器10に戻った濃溶液Saは蒸発器冷媒蒸気Veを吸収し、以降、同様のサイクルを繰り返す。このように、吸収ヒートポンプ1は、蒸発器20及び再生器30に熱源として導入される低質な排温水(熱源温水h)から、排温水よりも温度が高く利用価値の高い蒸気(被加熱媒体蒸気Wv)を発生させることができる第2種吸収ヒートポンプとして構成されている。なお、図2に示すデューリング線図は、吸収ヒートポンプ1の定常運転時のサイクルを示しており、吸収ヒートポンプ1の停止時は吸収溶液Sの結晶防止のため吸収溶液Sは希釈されている。
吸収ヒートポンプ1が上記のように作用して被加熱媒体蒸気Wvを生成する一方で、蒸気系90では、ボイラ93がボイラ蒸気Bvを生成し、高圧蒸気ヘッダ91Hに供給している。また、蒸気系90は、吸収ヒートポンプ1で生成された被加熱媒体蒸気Wvの供給を低圧蒸気ヘッダ91Lに受けている。高圧蒸気ヘッダ91H内の高圧蒸気は、一部が減圧弁91vを通過して減圧され低圧蒸気となって低圧蒸気ヘッダ91Lに供給される。高圧蒸気ヘッダ91H及び低圧蒸気ヘッダ91Lの蒸気は、蒸気の圧力により高圧プロセス99H及び低圧プロセス99Lにそれぞれ供給され、利用に供される。蒸気系90では、ボイラ93からブロー水Bbが排出される。本実施の形態では、ブロー水Bbの温度が約170℃となっている。このブロー水Bbは、ブロー水管95及びブロー排熱搬送管61を介して吸収ヒートポンプ1の熱源導入管21aに導入され、熱源温水h1と混合された後に蒸発器20に導入され、吸収ヒートポンプサイクルを作動させる熱源として用いられる。
また、蒸気系90では、高圧蒸気ヘッダ91H及び低圧蒸気ヘッダ91Lから高圧ヘッダドレンDH及び低圧ヘッダドレンDLも排出される。本実施の形態では、高圧ヘッダドレンDHの温度が約170℃となっており、低圧ヘッダドレンDLの温度が約130℃となっている。高圧ヘッダドレンDHは高圧ドレン管92Hを、低圧ヘッダドレンDLは低圧ドレン管92Lをそれぞれ流れ、ヘッダドレン管92で合流してヘッダドレンDとなった後にドレン排熱搬送管62に導入される。また、高圧プロセス99H及び低圧プロセス99Lからも蒸気が凝縮したプロセスドレンEが発生し、プロセスドレン管98を介してドレン排熱搬送管62に導入される。ドレン排熱搬送管62に導入されたヘッダドレンD及び/又はプロセスドレンEは、ブロー水Bbに代えて、吸収ヒートポンプ1の熱源導入管21aに導入されて熱源温水h1と混合された後に蒸発器20に導入され、吸収ヒートポンプサイクルを作動させる熱源として用いられてもよい。
このように、蒸気発生システム101では、ボイラ93から排出された熱であるボイラ排熱を保有するブロー水Bb、又はヘッダドレンD及び/又はプロセスドレンEを吸収ヒートポンプ1に導入することにより、ボイラ排熱の有効利用を図っている。ブロー水Bb、ヘッダドレンD、プロセスドレンEは、排熱保有流体である。ここで、ブロー水Bbはボイラ93から直接排出されるので、ブロー水Bbが保有する排熱はボイラ93から直接排出されたボイラ排熱となる。他方、ヘッダドレンD及びプロセスドレンEはボイラ93から供給されたボイラ蒸気Bvが凝縮したものであるため、ヘッダドレンD及びプロセスドレンEが保有する排熱はボイラ93から間接に排出されたボイラ排熱となる。
以上の説明では、ブロー排熱搬送管61又はドレン排熱搬送管62を熱源導入管21aに接続してブロー水Bb又はドレン温水Fを熱源温水h1に混合させることとしたが、ブロー水Bb又はドレン温水Fを熱源温水h1と混合させずにブロー水Bb又はドレン温水Fのみを熱源流体(第1の熱源流体及び/又は第2の熱源流体)として用いてもよく、あるいは、熱源導入管21aに導入される熱源温水h1と、ブロー排熱搬送管61を流れるブロー水Bb又はドレン排熱搬送管62を流れるドレン温水Fとで熱交換を行わせる熱交換器を設けることによりボイラ排熱の有効利用を図ることとしてもよい。また、ボイラ排熱を保有するブロー水Bb又はドレン温水Fを熱源流体として用いるほか、ボイラ排熱の利用先となる流体を熱源温水h1以外の以下に説明する流体としてもよい。
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る蒸気発生システム102の模式的系統図である。蒸気発生システム102の、蒸気発生システム101(図1参照)と異なる点は、ブロー排熱搬送管61に代えてドレン排熱搬送管62が熱源導入管21aに接続され、ドレン温水Fが吸収ヒートポンプ1の熱源温水h1に混合される構成となっており、さらに、溶液用排熱搬送管64、冷媒用排熱搬送管65、溶液加熱熱交換器66、冷媒加熱熱交換器68を備え、溶液用排熱搬送管64及び冷媒用排熱搬送管65が、ブロー排熱搬送管61に接続されており、ブロー水Bbが濃溶液Sa及び冷媒液Vfを昇温させる流体とされている点である。溶液用排熱搬送管64は、溶液加熱熱交換器66に対して流入出するブロー水Bbを流す部材である。溶液加熱熱交換器66は、吸収器10に導入される濃溶液Saとブロー水Bbとの間で熱交換器を行わせる機器であり、溶液熱交換器38よりも下流側の濃溶液管35と溶液用排熱搬送管64とに挿入配置されている。溶液用排熱搬送管64には、ブロー水Bbの流通を遮断する遮断弁64vが挿入配置されている。冷媒用排熱搬送管65は、冷媒加熱熱交換器68に対して流入出するブロー水Bbを流す部材である。冷媒加熱熱交換器68は、蒸発器20に導入される冷媒液Vfとブロー水Bbとの間で熱交換器を行わせる機器であり、冷媒熱交換器48よりも下流側の冷媒液管45と冷媒用排熱搬送管65とに挿入配置されている。冷媒用排熱搬送管65には、ブロー水Bbの流通を遮断する遮断弁65vが挿入配置されている。蒸気発生システム102の上記以外の構成(吸収ヒートポンプ1及び蒸気系90等)は、蒸気発生システム101(図1参照)と同様である。
上述のように構成された蒸気発生システム102は、蒸気系90から排出されたドレン温水Fが熱源導入管21aに接続されて蒸気発生システム101(図1参照)と同様に吸収ヒートポンプ1の熱源温水として利用される一方、蒸気系90から排出されたブロー水Bbが溶液用排熱搬送管64及び冷媒用排熱搬送管65を流れる。溶液用排熱搬送管64を流れるブロー水Bbは、溶液加熱熱交換器66に流入し、濃溶液管35を流れる濃溶液Saと熱交換して濃溶液Saの温度を上昇させ、自身は温度が低下する。濃溶液Saの温度を上昇させることにより、被加熱媒体蒸気Wvが発生しやすくなる。他方、冷媒用排熱搬送管65を流れるブロー水Bbは、冷媒加熱熱交換器68に流入し、冷媒液管45を流れる冷媒液Vfと熱交換して冷媒液Vfの温度を上昇させ、自身は温度が低下する。冷媒液Vfの温度を上昇させることにより、蒸発器冷媒蒸気Veが発生しやすくなる。なお、定常時は遮断弁64v、65vを閉にして溶液加熱熱交換器66及び冷媒加熱熱交換器68のそれぞれにブロー水Bbが供給されないようにし、起動時や負荷変動時に適宜遮断弁64v及び/又は遮断弁65vを開にして溶液加熱熱交換器66及び/又は冷媒加熱熱交換器68にブロー水Bbを供給することにより、吸収ヒートポンプ1の応答を早めるようにしてもよい。また、上記の説明では、ブロー排熱搬送管61が溶液用排熱搬送管64及び冷媒用排熱搬送管65に接続され、ドレン排熱搬送管62が熱源導入管21aに接続されることとしたが、両者を入れ替えて、ドレン排熱搬送管62が溶液用排熱搬送管64及び冷媒用排熱搬送管65に接続され、蒸気発生システム101(図1参照)と同様にブロー排熱搬送管61が熱源導入管21aに接続されることとしてもよい。
次に図4を参照して、本発明の第2の実施の形態の変形例に係る蒸気発生システム102Aを説明する。図4は、蒸気発生システム102Aの気液分離器80まわりの部分系統図である。蒸気発生システム102Aの、蒸気発生システム102(図3参照)と異なる点は、図示は省略しているが、ドレン排熱搬送管62が溶液用排熱搬送管64及び冷媒用排熱搬送管65に接続され、ブロー排熱搬送管61が熱源導入管21aに接続されると共に、溶液用排熱搬送管64が、ヘッダドレンD及び/又はプロセスドレンEを、蒸気系90から気液分離器80内に導く第1の液加熱媒体供給管としての高圧溶液用排熱搬送管64Aと、気液分離器80から溶液加熱熱交換器66に導く第2の液加熱媒体供給管としての低圧溶液用排熱搬送管64Bとに別れ、ヘッダドレンD及び/又はプロセスドレンEが気液分離器80内を通過した後に溶液加熱熱交換器66に導入される構成になっている点である。高圧溶液用排熱搬送管64Aは、典型的には加熱後被加熱媒体管84よりも上方で気液分離器80に接続されている。なお、溶液用排熱搬送管64と冷媒用排熱搬送管65とを別系統としてブロー水Bbは冷媒用排熱搬送管65(図3参照)を介して冷媒加熱熱交換器68(図3参照)に導入されるように構成されていてもよい。蒸気発生システム102Aの上記以外の構成は、蒸気発生システム102(図3参照)と同様である。
上述のように構成された蒸気発生システム102Aは、蒸気系90から排出されたヘッダドレンD及び/又はプロセスドレンE(以下、ヘッダドレンDを代表例として説明する。)が、高圧溶液用排熱搬送管64Aを流れて気液分離器80の気相部に流入する。気液分離器80に流入したヘッダドレンDは、圧力の低下により一部が再蒸発(フラッシュ)し、低圧蒸気となって、被加熱媒体蒸気Wvと共に低圧蒸気ヘッダ91Lに供給される。他方、気液分離器80に流入したヘッダドレンDのうちフラッシュしなかった残りは気液分離器80の下部に落下して被加熱媒体液Wqと混合した後に、低圧溶液用排熱搬送管64Bを介して溶液加熱熱交換器66に流入し、濃溶液管35を流れる濃溶液Saと熱交換して濃溶液Saの温度を上昇させる。溶液加熱熱交換器66から導出されたヘッダドレンD(被加熱媒体液Wq)は、蒸気発生システム101(図1参照)のように熱源導入管21aへ導入して熱源温水h1と混合させ、又は熱源温水連絡管51へ導入して熱源温水h2と混合させて残存する熱を熱源流体として回収する構成としてもよく、あるいはボイラ93(図2参照)の給水として用いられてもよい。このように、蒸気発生システム102Aでは、気液分離器80でヘッダドレンDの一部をフラッシュさせるので、効率よく低圧蒸気を取り出すことができ、さらに残りのヘッダドレンDが保有している排熱を溶液加熱熱交換器66で有効に利用することができる。なお、蒸気発生システム102Aにおいて気液分離器80に導入されるヘッダドレンDは、高圧蒸気のドレンであることが好ましい。例えばヘッダドレンDが170℃の場合、0.2MPa(ゲージ圧)でフラッシュさせることで、ヘッダドレンDの7重量%を低圧蒸気として回収することができる。
以上の説明では、吸収ヒートポンプ1で発生した被加熱媒体蒸気Wvが低圧蒸気ヘッダ91Lを介して低圧プロセス99Lに供給され、ボイラ93で発生したボイラ蒸気Bvが高圧蒸気ヘッダ91Hを介して高圧プロセス99Hに供給されることとしたが、低圧蒸気ヘッダ91L及び/又は高圧蒸気ヘッダ91Hを介さずに蒸気をプロセスに供給することとしてもよい。
以上の説明では、吸収ヒートポンプ1が、単段昇温型の吸収ヒートポンプであるとしたが、多段昇温型の吸収ヒートポンプでもよい。
1 吸収ヒートポンプ
10 吸収器
20 蒸発器
21 熱源管
30 再生器
31 熱源管
40 凝縮器
61 排熱搬送管
64 溶液用排熱搬送管
64A 高圧溶液用排熱搬送管
64B 低圧溶液用排熱搬送管
65 冷媒用排熱搬送管
66 溶液加熱熱交換器
68 冷媒加熱熱交換器
80 気液分離器
89 被加熱媒体蒸気管
93 ボイラ
101、102、102A 蒸気発生システム
Bb ブロー水
Bv ボイラ蒸気
D ヘッダドレン
E プロセスドレン
h1、h2 熱源温水
Sa 濃溶液
Sw 希溶液
Ve 蒸発器冷媒蒸気
Vg 再生器冷媒蒸気
Vf 冷媒液
W 被加熱媒体
Wq 被加熱媒体液
Wv 被加熱媒体蒸気

Claims (4)

  1. 吸収溶液と冷媒との吸収ヒートポンプサイクルにおける前記吸収溶液が前記冷媒の蒸気を吸収する際に発生する吸収熱で被加熱媒体を加熱し蒸発させてヒートポンプ蒸気とする吸収ヒートポンプと;
    導入した水を加熱し蒸発させてボイラ蒸気を生成するボイラと;
    前記ボイラから直接又は間接に排出されたボイラ排熱を保有する排熱保有流体を、前記吸収ヒートポンプに導入する排熱案内手段と;
    前記吸収ヒートポンプで生成されたヒートポンプ蒸気を前記吸収ヒートポンプの外部へ導く蒸気供給手段とを備え;
    前記吸収ヒートポンプが、前記吸収ヒートポンプサイクルを作動させる際に、導入した前記ボイラ排熱を利用する;
    蒸気発生システム。
  2. 前記吸収ヒートポンプが、第1の熱源流体管内を流れる第1の熱源流体で前記冷媒の液を加熱して前記吸収溶液に吸収させる前記冷媒の蒸気を生成する蒸発器と、前記吸収溶液が前記冷媒の蒸気を吸収して濃度が低下した希溶液を第2の熱源流体管内を流れる第2の熱源流体で加熱して前記希溶液から前記冷媒を蒸発させて濃度が上昇した濃溶液を生成する再生器と、を含んで構成され;
    前記排熱案内手段が、前記ボイラ排熱を、前記蒸発器及び前記再生器の少なくとも一方の前記熱源流体管内を流れる熱源流体に直接的又は間接的に導く熱源供給管を含んで構成された;
    請求項1に記載の蒸気発生システム。
  3. 前記吸収ヒートポンプが、第1の熱源流体管内を流れる第1の熱源流体で前記冷媒の液を加熱して前記吸収溶液に吸収させる前記冷媒の蒸気を生成する蒸発器と、前記吸収溶液が前記冷媒の蒸気を吸収して濃度が低下した希溶液を第2の熱源流体管内を流れる第2の熱源流体で加熱して前記希溶液から前記冷媒を蒸発させて濃度が上昇した濃溶液を生成する再生器と、前記蒸発器で生成された前記冷媒の蒸気を前記再生器で生成された前記濃溶液に吸収させることにより前記吸収熱を発生させて前記ヒートポンプ蒸気を生成する吸収器と、前記再生器で発生した前記冷媒の蒸気を導入し冷却し凝縮させて液にする凝縮器と、を含んで構成され;
    前記濃溶液又は前記冷媒の液に前記ボイラ排熱を伝達する熱交換器をさらに備え;
    前記排熱案内手段が、前記ボイラ排熱を前記熱交換器に導く液加熱媒体供給管を含んで構成された;
    請求項1に記載の蒸気発生システム。
  4. 前記吸収ヒートポンプが、前記吸収器で生成された前記吸収ヒートポンプ蒸気から前記被加熱媒体の液を分離する気液分離器を有し;
    前記排熱保有流体が、前記ボイラ蒸気が凝縮した蒸気ドレンであり;
    前記液加熱媒体供給管が、前記ボイラ蒸気が凝縮した場所から前記気液分離器内に前記蒸気ドレンを導く第1の液加熱媒体供給管と、前記気液分離器内から前記熱交換器に前記蒸気ドレンを導く第2の液加熱媒体供給管とを含んで構成された;
    請求項3に記載の蒸気発生システム。
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