JP2000329420A - 吸収冷凍機の冷水温度制御機構 - Google Patents

吸収冷凍機の冷水温度制御機構

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JP2000329420A
JP2000329420A JP11135429A JP13542999A JP2000329420A JP 2000329420 A JP2000329420 A JP 2000329420A JP 11135429 A JP11135429 A JP 11135429A JP 13542999 A JP13542999 A JP 13542999A JP 2000329420 A JP2000329420 A JP 2000329420A
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JP
Japan
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regenerator
temperature
signal
chilled water
water outlet
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JP11135429A
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English (en)
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Yasuhiro Harasono
安廣 原囿
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/27Relating to heating, ventilation or air conditioning [HVAC] technologies
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/62Absorption based systems

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  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷水出口温度を一定にする温度制御の応答性
を向上する。 【解決手段】 吸収冷凍機では、高圧再生器40に供給
する蒸気流量を制御することにより高圧再生器40の温
度を調節することができる。また、蒸発器10から送出
される冷水W1の温度は、高圧再生器40の温度に対応
する。現在の冷水出口温度を設定冷水出口温度に等しく
する制御を行うため、冷水出口温度制御系の調節計11
2の出力を、高圧再生器温度制御系の調節計114の設
定値として、カスケード制御をする。このため、大きな
時定数を有する吸収冷凍機であっても、冷水出口温度の
制御の応答性を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸収冷凍機の冷水
温度制御機構に関し、冷水出口温度の変動を迅速に補正
して、冷水出口温度を一定に維持する制御を応答性良く
行うことができるように工夫したものである。具体的に
は、調節計を2段(ないし3段)に組んだカスケード制
御を利用することにより、冷水出口温度の変動を迅速に
補正することができるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】吸収冷凍機は、水を冷媒、臭化リチウム
溶液を吸収剤とし、蒸気や燃料(ガスまたは油)をエネ
ルギー源とした冷凍機である。この吸収冷凍機は、蒸発
器と吸収器と再生器と凝縮器を主要部材として構成され
ている。前記蒸発器及び吸収器の内部は、高真空(絶対
圧力が6〜7mmHg)に保持されている。
【0003】前記蒸発器では、冷媒ポンプにより送られ
てきた冷媒(水)を、冷水(12℃)が流通する蒸発器
チューブに向けて散布することにより、冷媒が加熱され
て冷媒蒸気となる。つまり、蒸発器は高真空容器となっ
ているので水(冷媒)は4〜6℃位で沸騰して蒸発気化
するので、12℃の冷水を熱源水とすることができるの
である。
【0004】そして冷水は、冷媒(水)に与えた蒸発潜
熱分だけ温度低下(7℃になる)して、蒸発器から出て
いく。このように温度低下(7℃となった)冷水はビル
の冷房装置等(冷房負荷)に送られ、冷房に利用され
る。冷房に利用された冷水は温度上昇し12℃の温度に
なって再び蒸発器の蒸発器チューブに流入してくる。
【0005】吸収器では、蒸発器で発生した冷媒蒸気
を、臭化リチウム溶液により吸収する。水分を吸収して
濃度が薄くなった臭化リチウム溶液(以下「臭化リチウ
ム希溶液」と称する)は吸収器の底部に集められる。こ
の吸収器では、冷媒蒸気が臭化リチウム溶液に吸収され
て気体(水蒸気)から液体(水)に変化するときの凝縮
潜熱と、臭化リチウム溶液が水分を吸収して濃度が薄く
なるときの希釈熱が発生するので、冷却水(上記「冷
水」とは別の系に流通している)によりこれらの熱を取
り除いている。なお、臭化リチウム溶液は、その水蒸気
分圧が水の飽和蒸気よりも低いので、吸湿性に富み、冷
媒蒸気を吸収するのに好適な物質である。
【0006】再生器では、吸収器から送られてくる臭化
リチウム希溶液を加熱する。このため、臭化リチウム希
溶液中の冷媒は一部が蒸発気化し、溶液は濃縮された臭
化リチウム溶液(以下「臭化リチウム濃溶液」と称す
る)となる。濃度が元の状態まで高められた臭化リチウ
ム濃溶液は、吸収器に送られ再び冷媒蒸気を吸収する。
一方、蒸発した冷媒蒸気は、凝縮器に送られる。
【0007】なお実機では、熱効率を上げ加熱エネルギ
ーを減少させる目的で、再生器を2段に配置した二重効
用型の吸収冷凍機が採用されている。この二重効用型の
吸収冷凍機では、再生器として、供給された蒸気により
臭化リチウム希溶液を加熱する高圧再生器と、高圧再生
器で発生した高温の冷媒蒸気を加熱源として臭化リチウ
ム希溶液を加熱する低圧再生器とを備えている。
【0008】凝縮器では、再生器から送られてきた冷媒
蒸気を冷却水により冷却して、凝縮液化する。凝縮した
水は冷媒(水)として再び蒸発器に供給される。
【0009】このように、吸収冷凍機では、冷媒(水)
が、水−水蒸気−水と変化(相の変化)をすると共に、
臭化リチウム溶液が、濃溶液−希溶液−濃溶液と変化
(濃度の変化)をする。吸収冷凍機は、上述した相の変
化(冷媒)と濃度の変化(臭化リチウム溶液)の過程
で、水の蒸発潜熱により冷水を製造し、臭化リチウム溶
液の吸収能力により水蒸気を吸収する作用を、高真空密
閉系内で繰り返し行わせる装置である。
【0010】蒸気式吸収冷凍機では、高圧再生器に流通
する蒸気の量を増加して加熱量を増大し、臭化リチウム
溶液の濃度を濃くすることにより、蒸発器から出ていく
冷水の温度を下げることができる。逆に、高圧再生器に
流通する蒸気の量を減少して加熱量を減少し、臭化リチ
ウム溶液の濃度を薄くすることにより、蒸発器から出て
いく冷水の温度を上げることができる。このように、臭
化リチウム溶液の濃度調整をすることにより、冷水温度
を制御して、蒸発器から出て行く冷水の温度を設定温度
(7℃)にしている。
【0011】ここで、蒸気式吸収冷凍機の全体の構成・
動作を、図4を参照して、冷房運転時の動作と共に説明
する。冷房運転時には、バルブV9は閉じており(図で
は黒塗りして示している)、バルブV1〜V8は開いて
いる(図では白抜きして示している)。
【0012】図4に示すように、蒸発器10と吸収器2
0は、同一のシェル(高真空容器)内に構成されてい
る。
【0013】蒸発器10内には蒸発器チューブ11が配
置されている。この蒸発器チューブ11には、冷水入口
ラインL1を介して冷水W1が供給され、蒸発器チュー
ブ11を流通した冷水W1は冷水出口ラインL2を介し
て外部に送出される。また、冷媒ラインL11を介して
冷媒ポンプP1により汲み上げられた冷媒(水)Rは、
蒸発器チューブ11に向けて散布される。散布された冷
媒Rは、蒸発器チューブ11内を流通する冷水W1から
気化の潜熱を奪って蒸発気化して冷媒蒸気rとなる。こ
の冷媒蒸気rは吸収器20側に流入していく。
【0014】前記冷水W1は、12℃の温度で蒸発器1
0に入り、蒸発器チューブ11にて冷却されて、蒸発器
10から7℃の温度で送出される。冷水出口ラインL2
から出てくる7℃の冷水W1は、ビルの冷房や工場のプ
ロセス用として用いられる。ビル冷房等の冷房負荷にお
いて冷房に供せられた冷水W1は、温度上昇し12℃の
温度となって再び蒸発器10に流入してくる。
【0015】吸収器20内には吸収器チューブ21が配
置されている。この吸収器チューブ21には、冷却水ラ
インL3,L4を介して冷却水W2が供給される。そし
て、溶液ラインL21を介して濃溶液ポンプP2により
圧送されてきた臭化リチウム濃溶液Y1は、吸収器チュ
ーブ21に向けて散布される。このため、散布された臭
化リチウム濃溶液Y1は、吸収器20側に流入してきた
冷媒蒸気rを吸収して、濃度が薄くなる。濃度が薄くな
った臭化リチウム希溶液Y3は、吸収器20の底部に集
められる。なお、吸収器20内で発生する熱は、吸収器
チューブ21内を流通する冷却水W2により冷却され
る。
【0016】吸収器20の底部に集められた臭化リチウ
ム希溶液Y3は、再生器ポンプP3により圧送され、バ
ルブV2,V3,低温熱交換器30,溶液ラインL2
2,熱回収器70,高温熱交換器31,溶液ラインL2
3を介して、高圧再生器40に供給される。
【0017】高圧再生器40内には、蒸気ラインL31
が貫通した状態で配置されており、この蒸気ラインL3
1のうち高圧再生器40よりも上流側である蒸気入口側
には蒸気流量制御弁71が介装されている。この蒸気流
量制御弁71は、蒸気ラインL31に流通させる蒸気量
を調整する。
【0018】この高圧再生器40は、蒸気ラインL31
を介して高温の蒸気が流通することにより、臭化リチウ
ム希溶液Y3を加熱する。高圧再生器40に供給された
臭化リチウム希溶液Y3は、加熱され、冷媒の一部が蒸
発気化して濃度が中程度の臭化リチウム中溶液Y2とな
る。この臭化リチウム中溶液Y2は、溶液ラインL2
4,高温熱交換器31,溶液ラインL25を通って低圧
再生器50に供給される。
【0019】一方、高圧再生器40にて蒸発した冷媒蒸
気rは、冷媒ラインL12を介して、低圧再生器50の
低圧再生器チューブ51に供給され、更に、冷媒ライン
L13を介して凝縮器60に供給される。なお、低圧再
生器50と凝縮器60は、同一のシェル内に構成されて
いる。
【0020】低圧再生器50では、溶液ラインL25を
介して臭化リチウム中溶液Y2が供給されるとともに、
溶液ラインL26を介して溶液ラインL22から分岐し
てきた臭化リチウム希溶液Y3が低圧再生器チューブ5
1に向けて散布される。この低圧再生器50では、低圧
再生器チューブ51により溶液Y2,Y3が加熱され、
冷媒の一部が蒸発して溶液の濃度が更に濃くなり、高濃
度の臭化リチウム濃溶液Y1が低圧再生器50の底部に
集められる。この臭化リチウム濃溶液Y1は、濃溶液ポ
ンプP2により、再び吸収器20に供給される。
【0021】凝縮器60には、冷却水ラインL3,L5
により冷却水W2が供給される凝縮器チューブ61が配
置されている。この凝縮器60では、高圧再生器40に
て蒸発して冷媒ラインL12,低圧再生器チューブ51
及び冷媒ラインL13を介して供給されてきた冷媒蒸気
rと、低圧再生器50にて蒸発して凝縮器60側に流入
してきた冷媒蒸気rが、凝縮器チューブ61にて冷却凝
縮されて冷媒(水)Rとなる。この冷媒Rは、重力及び
圧力差により、冷媒ラインL14を介して蒸発器10に
送られる。蒸発器10の底部に集められた冷媒Rは、冷
媒ポンプP1により再び冷媒ラインL11を介して蒸発
器チューブ11に向けて散布される。
【0022】かかる構成となっている、蒸気を加熱源と
した吸収冷凍機では、蒸発器10から出ていく冷水W1
の温度を設定温度(7°C)に維持するため、冷水温度
制御機構が採用されている。
【0023】次に、従来の冷水温度制御機構を説明す
る。図4に示すように、冷水出口ラインL2には、冷水
出口温度センサ101が配置されており、この冷水出口
温度センサ101は、蒸発器10にて冷却された冷水W
1の冷水出口温度を示す冷水出口温度信号S1を出力す
る。冷水出口温度調節計102は、冷水出口温度信号S
1の値が設定冷水出口温度(7°C)になるように、設
定冷水出口温度に対する冷水出口温度信号S1の偏差を
PID演算制御して、蒸気流量を示す蒸気流量設定値信
号S2を出力する。
【0024】一方、蒸気ラインL31のうち、蒸気流量
制御弁71よりも上流側には、蒸気流量センサ103が
配置されている。この蒸気流量センサ103は、蒸気ラ
インL31を介して高圧再生器40に供給される蒸気流
量を示す蒸気流量信号S3を出力する。蒸気流量調節計
104は、蒸気流量信号S3の値が蒸気流量設定値信号
S3の値に等しくなるように、蒸気流量設定値信号S2
に対する蒸気流量信号S3の偏差をPID演算制御し
て、蒸気流量操作信号S4を出力する。
【0025】蒸気流量制御弁71は、蒸気流量操作信号
S4の値に応じて、弁開度を調節し、高圧再生器40へ
供給する蒸気流量を調節する。このようにして、蒸気流
量を調節することにより、現在の冷水出口温度が設定冷
水出口温度となるように温度制御をすることができる。
【0026】かかる温度制御は、冷水生成能力と高圧再
生器40内の臭化リチウム溶液の濃度が比例関係にある
ため、高圧再生器40へ供給する蒸気の流量を制御する
ことにより冷水出口温度を制御することができる、とい
う原理に基づき行われている。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述した従来
の冷水温度制御機構では、システム構成の大きな吸収冷
凍機のシステム最終段の冷水出口温度を制御するため
に、システム最初段の蒸気流量を制御するようにしてい
るため、制御ループが大きくて時定数が大きく、制御の
応答性が悪かった。つまり、現在の冷水出口温度が設定
冷水出口温度から変動した場合に、現在の冷水出口温度
を設定冷水出口温度に補正するまでに、大きな時間遅れ
があった。
【0028】本発明は、上記従来技術に鑑み、冷水出口
温度を制御する場合の応答性を改善した吸収冷凍機の冷
水温度制御機構を提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の構成は、供給されてきた冷水により冷媒を蒸発気化
させて冷媒蒸気とすると共に冷却した冷水を送出する蒸
発器と、前記蒸発器で発生した冷媒蒸気を濃度の濃い臭
化リチウム溶液により吸収させる吸収器と、加熱源流量
制御弁が介装された加熱源ラインを通して加熱源が供給
されることにより、冷媒を吸収して濃度が薄くなった臭
化リチウム溶液を加熱し、臭化リチウム溶液中の冷媒を
蒸発させて臭化リチウム溶液の濃度を濃くして前記吸収
器に供給する再生器と、前記再生器で発生した冷媒蒸気
を凝縮させ凝縮した冷媒を前記蒸発器に供給する凝縮器
とを有する吸収冷凍機において、前記蒸発器から送出さ
れる冷水の温度である冷水出口温度を検出して冷水出口
温度信号を出力する冷水出口温度センサと、冷水出口温
度信号の値が設定冷水出口温度になるように、設定冷水
出口温度に対する冷水出口温度信号の偏差を演算して、
前記再生器の設定温度を示す再生器温度設定値信号を出
力する冷水出口温度調節計と、前記再生器の温度を検出
して再生器温度信号を出力する温度センサと、再生器温
度信号の値が再生器温度設定値信号の値に等しくなるよ
うに、再生器温度設定値信号に対する再生器温度信号の
偏差を演算して、加熱源流量操作信号を出力する再生器
温度調節計とを備え、前記加熱源流量制御弁の開度を、
前記加熱源流量操作信号の値に応じて調節することを特
徴とする。
【0030】また本発明の構成は、供給されてきた冷水
により冷媒を蒸発気化させて冷媒蒸気とすると共に冷却
した冷水を送出する蒸発器と、前記蒸発器で発生した冷
媒蒸気を濃度の濃い臭化リチウム溶液により吸収させる
吸収器と、加熱源流量制御弁が介装された加熱源ライン
を通して加熱源が供給されることにより、冷媒を吸収し
て濃度が薄くなった臭化リチウム溶液を加熱し、臭化リ
チウム溶液中の冷媒を蒸発させて臭化リチウム溶液の濃
度を濃くして前記吸収器に供給する再生器と、前記再生
器で発生した冷媒蒸気を凝縮させ凝縮した冷媒を前記蒸
発器に供給する凝縮器とを有する吸収冷凍機において、
前記蒸発器から送出される冷水の温度である冷水出口温
度を検出して冷水出口温度信号を出力する冷水出口温度
センサと、冷水出口温度信号の値が設定冷水出口温度に
なるように、設定冷水出口温度に対する冷水出口温度信
号の偏差を演算して、前記再生器の設定圧力を示す再生
器圧力設定値信号を出力する冷水出口温度調節計と、前
記再生器の圧力を検出して再生器圧力信号を出力する圧
力センサと、再生器圧力信号の値が再生器圧力設定値信
号の値に等しくなるように、再生器圧力設定値信号に対
する再生器圧力信号の偏差を演算して、加熱源流量操作
信号を出力する再生器圧力調節計とを備え、前記加熱源
流量制御弁の開度を、前記加熱源流量操作信号の値に応
じて調節することを特徴とする。
【0031】また本発明の構成は、供給されてきた冷水
により冷媒を蒸発気化させて冷媒蒸気とすると共に冷却
した冷水を送出する蒸発器と、前記蒸発器で発生した冷
媒蒸気を濃度の濃い臭化リチウム溶液により吸収させる
吸収器と、加熱源流量制御弁が介装された加熱源ライン
を通して加熱源が供給されることにより、冷媒を吸収し
て濃度が薄くなった臭化リチウム溶液を加熱し、臭化リ
チウム溶液中の冷媒を蒸発させて臭化リチウム溶液の濃
度を濃くして前記吸収器に供給する再生器と、前記再生
器で発生した冷媒蒸気を凝縮させ凝縮した冷媒を前記蒸
発器に供給する凝縮器とを有する吸収冷凍機において、
前記蒸発器から送出される冷水の温度である冷水出口温
度を検出して冷水出口温度信号を出力する冷水出口温度
センサと、冷水出口温度信号の値が設定冷水出口温度に
なるように、設定冷水出口温度に対する冷水出口温度信
号の偏差を演算して、前記再生器の設定温度を示す再生
器温度設定値信号を出力する冷水出口温度調節計と、前
記再生器の温度を検出して再生器温度信号を出力する温
度センサと、再生器温度信号の値が再生器温度設定値信
号の値に等しくなるように、再生器温度設定値信号に対
する再生器温度信号の偏差を演算して、加熱源流量設定
値信号を出力する再生器温度調節計と、前記加熱源ライ
ンに流れる加熱源の流量を検出して加熱源流量信号を出
力する加熱源流量センサと、加熱源流量信号の値が加熱
源流量設定値信号の値に等しくなるように、加熱源流量
設定値信号に対する加熱源流量信号の偏差を演算して、
加熱源流量操作信号を出力する加熱源流量調節計とを備
え、前記加熱源流量制御弁の開度を、前記加熱源流量操
作信号の値に応じて調節することを特徴とする。
【0032】また本発明では、前記加熱源は、蒸気また
は燃料であることを特徴とする。
【0033】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態にか
かる吸収冷凍機を、図面に基づき詳細に説明する。
【0034】<蒸気式吸収冷凍機の全体の構成・動作>
まずはじめに、システム構成図である図1を参照して、
本実施の形態にかかる蒸気式吸収冷凍機の全体の構成・
動作を、冷房運転時の動作と共に説明する。冷房運転時
には、バルブV9は閉じており(図では黒塗りして示し
ている)、バルブV1〜V8は開いている(図では白抜
きして示している)。
【0035】図1に示すように、蒸発器10と吸収器2
0は、同一のシェル(高真空容器)内に構成されてい
る。
【0036】蒸発器10内には蒸発器チューブ11が配
置されている。この蒸発器チューブ11には、冷水入口
ラインL1を介して冷水W1が供給され、蒸発器チュー
ブ11を流通した冷水W1は冷水出口ラインL2を介し
て外部に送出される。また、冷媒ラインL11を介して
冷媒ポンプP1により汲み上げられた冷媒(水)Rは、
蒸発器チューブ11に向けて散布される。散布された冷
媒Rは、蒸発器チューブ11内を流通する冷水W1から
気化の潜熱を奪って蒸発気化して冷媒蒸気rとなる。こ
の冷媒蒸気rは吸収器20側に流入していく。
【0037】前記冷水W1は、12℃の温度で蒸発器1
0に入り、蒸発器チューブ11にて冷却されて、蒸発器
10から7℃の温度で送出される。冷水出口ラインL2
から出てくる7℃の冷水W1は、ビルの冷房や工場のプ
ロセス用として用いられる。ビル冷房等の冷房負荷にお
いて冷房に供せられた冷水W1は、温度上昇し12℃の
温度となって再び蒸発器10に流入してくる。
【0038】吸収器20内には吸収器チューブ21が配
置されている。この吸収器チューブ21には、冷却水ラ
インL3,L4を介して冷却水W2が供給される。そし
て、溶液ラインL21を介して濃溶液ポンプP2により
圧送されてきた臭化リチウム濃溶液Y1は、吸収器チュ
ーブ21に向けて散布される。このため、散布された臭
化リチウム濃溶液Y1は、吸収器20側に流入してきた
冷媒蒸気rを吸収して、濃度が薄くなる。濃度が薄くな
った臭化リチウム希溶液Y3は、吸収器20の底部に集
められる。なお、吸収器20内で発生する熱は、吸収器
チューブ21内を流通する冷却水W2により冷却され
る。
【0039】吸収器20の底部に集められた臭化リチウ
ム希溶液Y3は、再生器ポンプP3により圧送され、バ
ルブV2,V3,低温熱交換器30,溶液ラインL2
2,熱回収器70,高温熱交換器31,溶液ラインL2
3を介して、高圧再生器40に供給される。
【0040】高圧再生器40内には、蒸気ラインL31
が貫通した状態で配置されており、この蒸気ラインL3
1のうち高圧再生器40よりも上流側である蒸気入口側
には蒸気流量制御弁71が介装されている。この蒸気流
量制御弁71は、蒸気ラインL31に流通させる蒸気量
を調整する。
【0041】この高圧再生器40は、蒸気ラインL31
を介して高温の蒸気が流通することにより、臭化リチウ
ム希溶液Y3を加熱する。高圧再生器40に供給された
臭化リチウム希溶液Y3は、加熱され、冷媒の一部が蒸
発気化して濃度が中程度の臭化リチウム中溶液Y2とな
る。この臭化リチウム中溶液Y2は、溶液ラインL2
4,高温熱交換器31,溶液ラインL25を通って低圧
再生器50に供給される。
【0042】一方、高圧再生器40にて蒸発した冷媒蒸
気rは、冷媒ラインL12を介して、低圧再生器50の
低圧再生器チューブ51に供給され、更に、冷媒ライン
L13を介して凝縮器60に供給される。なお、低圧再
生器50と凝縮器60は、同一のシェル内に構成されて
いる。
【0043】低圧再生器50では、溶液ラインL25を
介して臭化リチウム中溶液Y2が供給されるとともに、
溶液ラインL26を介して溶液ラインL22から分岐し
てきた臭化リチウム希溶液Y3が低圧再生器チューブ5
1に向けて散布される。この低圧再生器50では、低圧
再生器チューブ51により溶液Y2,Y3が加熱され、
冷媒の一部が蒸発して溶液の濃度が更に濃くなり、高濃
度の臭化リチウム濃溶液Y1が低圧再生器50の底部に
集められる。この臭化リチウム濃溶液Y1は、濃溶液ポ
ンプP2により、再び吸収器20に供給される。
【0044】凝縮器60には、冷却水ラインL3,L5
により冷却水W2が供給される凝縮器チューブ61が配
置されている。この凝縮器60では、高圧再生器40に
て蒸発して冷媒ラインL12,低圧再生器チューブ51
及び冷媒ラインL13を介して供給されてきた冷媒蒸気
rと、低圧再生器50にて蒸発して凝縮器60側に流入
してきた冷媒蒸気rが、凝縮器チューブ61にて冷却凝
縮されて冷媒(水)Rとなる。この冷媒Rは、重力及び
圧力差により、冷媒ラインL14を介して蒸発器10に
送られる。蒸発器10の底部に集められた冷媒Rは、冷
媒ポンプP1により再び冷媒ラインL11を介して蒸発
器チューブ11に向けて散布される。
【0045】<本発明の第1の実施の形態>上記構成と
なっている吸収冷凍機に対して本発明を適用した、第1
の実施の形態にかかる冷水温度制御機構を、図1を参照
して説明する。
【0046】図1に示すように、冷水出口ラインL2に
は、冷水出口温度センサ111が配置されており、この
冷水出口温度センサ111は、蒸発器10にて冷却され
た冷水W1の冷水出口温度を示す冷水出口温度信号S1
1を出力する。冷水出口温度調節計112は、冷水出口
温度信号S11の値が設定冷水出口温度(7°C)にな
るように、設定冷水出口温度に対する冷水出口温度信号
S11の偏差をPID演算制御して、高圧再生器40の
設定温度を示す高圧再生器温度設定値信号S12を出力
する。
【0047】一方、高圧再生器40には温度センサ11
3が配置されている。この温度センサ113は、高圧再
生器40の現在の温度を示す高圧再生器温度信号S13
を出力する。
【0048】高圧再生器温度調節計114は、高圧再生
器温度信号S13の値が高圧再生器温度設定値信号S1
2の値に等しくなるように、高圧再生器温度設定値信号
S12に対する高圧再生器温度信号S13の偏差をPI
D演算制御して、蒸気流量操作信号S14を出力する。
【0049】蒸気流量制御弁71は、蒸気流量操作信号
S14の値に応じて、弁開度を調節し、高圧再生器40
へ供給する蒸気流量を調節する。このようにして、蒸気
流量を調節することにより、現在の冷水出口温度が設定
冷水出口温度となるように温度制御をすることができ
る。
【0050】第1の実施の形態にかかる温度制御では、
高圧再生器40の温度制御を行うのに、従来と同様の現
在の冷水出口温度に加えて、現在の高圧再生器温度を用
いている。現在の冷水出口温度は吸収冷凍機の全ての機
構を経由しているため、これを用いて温度制御をする場
合には従来と同様の時間遅れが発生するが、高圧再生器
温度にはこのような時間遅れがないため、全体の制御と
しては、制御の時間遅れを短くすることができる。この
結果、現在の冷水出口温度が設定冷水出口温度から変動
した場合であっても、現在の冷水出口温度を設定冷水出
口温度に補正するまでの時間が短くなる。かくして、冷
水出口温度を制御する場合の応答性を改善することがで
きる。
【0051】しかも、冷水出口温度調節計112の出力
信号(高圧再生器温度設定値信号S12)を、高圧再生
器温度調節計114の設定値として用いるカスケード制
御回路機構とするだけでよいため、制御機構の構成は簡
単である。
【0052】<本発明の第2の実施の形態>次に、本発
明の第2の実施の形態にかかる吸収冷凍機の冷水温度制
御機構を、図2を参照して説明する。
【0053】図2に示すように、冷水出口ラインL2に
は、冷水出口温度センサ121が配置されており、この
冷水出口温度センサ121は、蒸発器10にて冷却され
た冷水W1の冷水出口温度を示す冷水出口温度信号S2
1を出力する。冷水出口温度調節計122は、冷水出口
温度信号S21の値が設定冷水出口温度(7°C)にな
るように、設定冷水出口温度に対する冷水出口温度信号
S21の偏差をPID演算制御して、高圧再生器40の
設定圧力を示す高圧再生器圧力設定値信号S22を出力
する。
【0054】一方、高圧再生器40には圧力センサ12
3が配置されている。この圧力センサ123は、高圧再
生器40の現在の圧力を示す高圧再生器圧力信号S23
を出力する。なお、高圧再生器40の圧力は、高圧再生
器40の温度に対して、ほぼ一対一に対応している。
【0055】高圧再生器圧力調節計124は、高圧再生
器圧力信号S23の値が高圧再生器圧力設定値信号S2
2の値に等しくなるように、高圧再生器圧力設定値信号
S22に対する高圧再生器圧力信号S23の偏差をPI
D演算制御して、蒸気流量操作信号S24を出力する。
【0056】蒸気流量制御弁71は、蒸気流量操作信号
S24の値に応じて、弁開度を調節し、高圧再生器40
へ供給する蒸気流量を調節する。このようにして、蒸気
流量を調節することにより、現在の冷水出口温度が設定
冷水出口温度となるように温度制御をすることができ
る。
【0057】第2の実施の形態にかかる温度制御では、
高圧再生器40の圧力を制御することにより、結果とし
て、高圧再生器40の温度の制御をしている。高圧再生
器40の圧力の制御には時間遅れがないため、第1の実
施の形態と同様に、全体の制御としては、制御の時間遅
れを短くすることができる。この結果、現在の冷水出口
温度が設定冷水出口温度から変動した場合であっても、
現在の冷水出口温度を設定冷水出口温度に補正するまで
の時間が短くなる。かくして、冷水出口温度を制御する
場合の応答性を改善することができる。
【0058】しかも、冷水出口温度調節計122の出力
信号(高圧再生器圧力設定値信号S22)を、高圧再生
器圧力調節計124の設定値として用いるカスケード制
御回路構成とするだけでよいため、制御機構の構成は簡
単である。
【0059】<本発明の第3の実施の形態>次に、本発
明の第3の実施の形態にかかる吸収冷凍機の冷水温度制
御機構を、図3を参照して説明する。
【0060】図3に示すように、冷水出口ラインL2に
は、冷水出口温度センサ131が配置されており、この
冷水出口温度センサ131は、蒸発器10にて冷却され
た冷水W1の冷水出口温度を示す冷水出口温度信号S3
1を出力する。冷水出口温度調節計132は、冷水出口
温度信号S31の値が設定冷水出口温度(7°C)にな
るように、設定冷水出口温度に対する冷水出口温度信号
S31の偏差をPID演算制御して、高圧再生器40の
設定温度を示す高圧再生器温度設定値信号S32を出力
する。
【0061】一方、高圧再生器40には温度センサ13
3が配置されている。この温度センサ133は、高圧再
生器40の現在の温度を示す高圧再生器温度信号S33
を出力する。
【0062】高圧再生器温度調節計134は、高圧再生
器温度信号S33の値が高圧再生器温度設定値信号S3
2の値に等しくなるように、高圧再生器温度設定値信号
S32に対する高圧再生器温度信号S33の偏差をPI
D演算制御して、蒸気流量設定値信号S34を出力す
る。
【0063】一方、蒸気ラインL31のうち、蒸気流量
制御弁71よりも上流側には、蒸気流量センサ135が
配置されている。この蒸気流量センサ135は、蒸気ラ
インL31を介して高圧再生器40に供給される蒸気流
量を示す蒸気流量信号S35を出力する。
【0064】蒸気流量調節計136は、蒸気流量信号S
35の値が蒸気流量設定値信号S34の値に等しくなる
ように、蒸気流量設定値信号S34に対する蒸気流量信
号S35の偏差をPID演算制御して、蒸気流量操作信
号S36を出力する。
【0065】蒸気流量制御弁71は、蒸気流量操作信号
S36の値に応じて、弁開度を調節し、高圧再生器40
へ供給する蒸気流量を調節する。このようにして、蒸気
流量を調節することにより、現在の冷水出口温度が設定
冷水出口温度となるように温度制御をすることができ
る。
【0066】第3の実施の形態にかかる温度制御では、
高圧再生器40の温度制御を行うと共に、高圧再生器4
0への蒸気流量の制御もしているため、蒸気流量の変動
があった場合にも、この変動を補正して蒸気流量を定常
量に戻す制御が行われる。このため、起動時など蒸気流
量の変動がある場合にあっても、安定した制御ができ
る。
【0067】もちろん、第3の実施の形態では、時間遅
れの無い高圧再生器温度を用いて制御をしているため、
全体の制御としては、制御の時間遅れを短くすることが
できる。この結果、現在の冷水出口温度が設定冷水出口
温度から変動した場合であっても、現在の冷水出口温度
を設定冷水出口温度に補正するまでの時間が短くなる。
かくして、冷水出口温度を制御する場合の応答性を改善
することができる。
【0068】<実施の形態の変形例>なお、第1〜第3
の実施の形態において、各調節計の出力を補正する補正
回路を、調節計の後段に接続するようにしてもよい。つ
まり、調節計の出力と、調節計の出力を受けて制御動作
をする機器(調節計や流量制御弁)との対応が、線形と
なっていない場合に、両者の特性を併せるような補正制
御をする補正回路を介在させるようにしても良い。
【0069】また本発明は、蒸気を加熱源とする蒸気式
吸収冷凍機のみならず、燃料(ガスや油)を加熱源とし
た吸収冷凍機にも適用することができることは勿論であ
る。
【0070】
【発明の効果】以上実施の形態と共に具体的に説明した
ように本発明では、供給されてきた冷水により冷媒を蒸
発気化させて冷媒蒸気とすると共に冷却した冷水を送出
する蒸発器と、前記蒸発器で発生した冷媒蒸気を濃度の
濃い臭化リチウム溶液により吸収させる吸収器と、加熱
源流量制御弁が介装された加熱源ラインを通して加熱源
が供給されることにより、冷媒を吸収して濃度が薄くな
った臭化リチウム溶液を加熱し、臭化リチウム溶液中の
冷媒を蒸発させて臭化リチウム溶液の濃度を濃くして前
記吸収器に供給する再生器と、前記再生器で発生した冷
媒蒸気を凝縮させ凝縮した冷媒を前記蒸発器に供給する
凝縮器とを有する吸収冷凍機において、前記蒸発器から
送出される冷水の温度である冷水出口温度を検出して冷
水出口温度信号を出力する冷水出口温度センサと、冷水
出口温度信号の値が設定冷水出口温度になるように、設
定冷水出口温度に対する冷水出口温度信号の偏差を演算
して、前記再生器の設定温度を示す再生器温度設定値信
号を出力する冷水出口温度調節計と、前記再生器の温度
を検出して再生器温度信号を出力する温度センサと、再
生器温度信号の値が再生器温度設定値信号の値に等しく
なるように、再生器温度設定値信号に対する再生器温度
信号の偏差を演算して、加熱源流量操作信号を出力する
再生器温度調節計とを備え、前記加熱源流量制御弁の開
度を、前記加熱源流量操作信号の値に応じて調節する構
成とした。
【0071】かかる構成の本発明の冷水温度制御機構で
は、再生器の温度制御を行うのに、従来と同様の現在の
冷水出口温度に加えて、現在の再生器温度を用いてい
る。現在の冷水出口温度は吸収冷凍機の全ての機構を経
由しているため、これを用いて温度制御をする場合には
従来と同様の時間遅れが発生するが、再生器温度にはこ
のような時間遅れがないため、全体の制御としては、制
御の時間遅れを短くすることができる。この結果、現在
の冷水出口温度が設定冷水出口温度から変動した場合で
あっても、現在の冷水出口温度を設定冷水出口温度に補
正するまでの時間が短くなる。かくして、冷水出口温度
を制御する場合の応答性を改善することができる。しか
も、冷水出口温度調節計の出力信号(再生器温度設定値
信号)を、再生器温度調節計の設定値として用いるカス
ケード制御回路機構とするだけでよいため、制御機構の
構成は簡単である。
【0072】また本発明では、供給されてきた冷水によ
り冷媒を蒸発気化させて冷媒蒸気とすると共に冷却した
冷水を送出する蒸発器と、前記蒸発器で発生した冷媒蒸
気を濃度の濃い臭化リチウム溶液により吸収させる吸収
器と、加熱源流量制御弁が介装された加熱源ラインを通
して加熱源が供給されることにより、冷媒を吸収して濃
度が薄くなった臭化リチウム溶液を加熱し、臭化リチウ
ム溶液中の冷媒を蒸発させて臭化リチウム溶液の濃度を
濃くして前記吸収器に供給する再生器と、前記再生器で
発生した冷媒蒸気を凝縮させ凝縮した冷媒を前記蒸発器
に供給する凝縮器とを有する吸収冷凍機において、前記
蒸発器から送出される冷水の温度である冷水出口温度を
検出して冷水出口温度信号を出力する冷水出口温度セン
サと、冷水出口温度信号の値が設定冷水出口温度になる
ように、設定冷水出口温度に対する冷水出口温度信号の
偏差を演算して、前記再生器の設定圧力を示す再生器圧
力設定値信号を出力する冷水出口温度調節計と、前記再
生器の圧力を検出して再生器圧力信号を出力する圧力セ
ンサと、再生器圧力信号の値が再生器圧力設定値信号の
値に等しくなるように、再生器圧力設定値信号に対する
再生器圧力信号の偏差を演算して、加熱源流量操作信号
を出力する再生器圧力調節計とを備え、前記加熱源流量
制御弁の開度を、前記加熱源流量操作信号の値に応じて
調節する構成とした。
【0073】かかる構成の本発明の冷水温度制御機構で
は、再生器の圧力を制御することにより、結果として、
再生器の温度の制御をしている。再生器の圧力の制御に
は時間遅れがないため、全体の制御としては、制御の時
間遅れを短くすることができる。この結果、現在の冷水
出口温度が設定冷水出口温度から変動した場合であって
も、現在の冷水出口温度を設定冷水出口温度に補正する
までの時間が短くなる。かくして、冷水出口温度を制御
する場合の応答性を改善することができる。しかも、冷
水出口温度調節計の出力信号(再生器圧力設定値信号)
を、再生器圧力調節計の設定値として用いるカスケード
制御回路構成とするだけでよいため、制御機構の構成は
簡単である。
【0074】また本発明では、供給されてきた冷水によ
り冷媒を蒸発気化させて冷媒蒸気とすると共に冷却した
冷水を送出する蒸発器と、前記蒸発器で発生した冷媒蒸
気を濃度の濃い臭化リチウム溶液により吸収させる吸収
器と、加熱源流量制御弁が介装された加熱源ラインを通
して加熱源が供給されることにより、冷媒を吸収して濃
度が薄くなった臭化リチウム溶液を加熱し、臭化リチウ
ム溶液中の冷媒を蒸発させて臭化リチウム溶液の濃度を
濃くして前記吸収器に供給する再生器と、前記再生器で
発生した冷媒蒸気を凝縮させ凝縮した冷媒を前記蒸発器
に供給する凝縮器とを有する吸収冷凍機において、前記
蒸発器から送出される冷水の温度である冷水出口温度を
検出して冷水出口温度信号を出力する冷水出口温度セン
サと、冷水出口温度信号の値が設定冷水出口温度になる
ように、設定冷水出口温度に対する冷水出口温度信号の
偏差を演算して、前記再生器の設定温度を示す再生器温
度設定値信号を出力する冷水出口温度調節計と、前記再
生器の温度を検出して再生器温度信号を出力する温度セ
ンサと、再生器温度信号の値が再生器温度設定値信号の
値に等しくなるように、再生器温度設定値信号に対する
再生器温度信号の偏差を演算して、加熱源流量設定値信
号を出力する再生器温度調節計と、前記加熱源ラインに
流れる加熱源の流量を検出して加熱源流量信号を出力す
る加熱源流量センサと、加熱源流量信号の値が加熱源流
量設定値信号の値に等しくなるように、加熱源流量設定
値信号に対する加熱源流量信号の偏差を演算して、加熱
源流量操作信号を出力する加熱源流量調節計とを備え、
前記加熱源流量制御弁の開度を、前記加熱源流量操作信
号の値に応じて調節する構成とした。
【0075】かかる構成の本発明の冷水温度制御機構で
は、再生器の温度制御を行うと共に、再生器への蒸気流
量の制御もしているため、蒸気流量の変動があった場合
にも、この変動を補正して蒸気流量を定常量に戻す制御
が行われる。このため、起動時など蒸気流量の変動があ
る場合にあっても、安定した制御ができる。もちろん、
本発明では、時間遅れの無い再生器温度を用いて制御を
しているため、全体の制御としては、制御の時間遅れを
短くすることができる。この結果、現在の冷水出口温度
が設定冷水出口温度から変動した場合であっても、現在
の冷水出口温度を設定冷水出口温度に補正するまでの時
間が短くなる。かくして、冷水出口温度を制御する場合
の応答性を改善することができる。
【0076】また本発明では、前記加熱源は、蒸気また
は燃料であるようにした。このため、汎用されている各
種の吸収冷凍機における冷水温度制御に、本発明を適用
することができ、吸収冷凍機の性能を向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる吸収冷凍機
の冷水温度制御機構を示す構成図。
【図2】本発明の第2の実施の形態にかかる吸収冷凍機
の冷水温度制御機構を示す構成図。
【図3】本発明の第3の実施の形態にかかる吸収冷凍機
の冷水温度制御機構を示す構成図。
【図4】吸収冷凍機の従来の冷水温度制御機構を示す構
成図。
【符号の説明】
10 蒸発器 11 蒸発器チューブ 20 吸収器 21 吸収器チューブ 30 低温熱交換器 31 高温熱交換器 40 高圧再生器 50 低圧再生器 51 低圧再生器チューブ 60 凝縮器 61 凝縮器チューブ 70 熱回収器 71 蒸気流量制御弁 101,111,121,131 冷水出口温度センサ 102,112,122,132 冷水出口温度調節計 103,135 蒸気流量センサ 104,136 蒸気流量調節計 113,133 温度センサ 114,134 高圧再生器温度調節計 123 圧力センサ 124 高圧再生器圧力調節計 P1 冷媒ポンプ P2 濃溶液ポンプ P3 再生器ポンプ L1 冷水入口ライン L2 冷水出口ライン L3,L4,L5 冷却水ライン L11〜L14 冷媒ライン L21〜L26 溶液ライン L31 蒸気ライン R 冷媒(水) r 冷媒蒸気 Y1 臭化リチウム濃溶液 Y2 臭化リチウム中溶液 Y3 臭化リチウム希溶液 W1 冷水 W2 冷却水

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供給されてきた冷水により冷媒を蒸発気
    化させて冷媒蒸気とすると共に冷却した冷水を送出する
    蒸発器と、 前記蒸発器で発生した冷媒蒸気を濃度の濃い臭化リチウ
    ム溶液により吸収させる吸収器と、 加熱源流量制御弁が介装された加熱源ラインを通して加
    熱源が供給されることにより、冷媒を吸収して濃度が薄
    くなった臭化リチウム溶液を加熱し、臭化リチウム溶液
    中の冷媒を蒸発させて臭化リチウム溶液の濃度を濃くし
    て前記吸収器に供給する再生器と、 前記再生器で発生した冷媒蒸気を凝縮させ凝縮した冷媒
    を前記蒸発器に供給する凝縮器とを有する吸収冷凍機に
    おいて、 前記蒸発器から送出される冷水の温度である冷水出口温
    度を検出して冷水出口温度信号を出力する冷水出口温度
    センサと、 冷水出口温度信号の値が設定冷水出口温度になるよう
    に、設定冷水出口温度に対する冷水出口温度信号の偏差
    を演算して、前記再生器の設定温度を示す再生器温度設
    定値信号を出力する冷水出口温度調節計と、 前記再生器の温度を検出して再生器温度信号を出力する
    温度センサと、 再生器温度信号の値が再生器温度設定値信号の値に等し
    くなるように、再生器温度設定値信号に対する再生器温
    度信号の偏差を演算して、加熱源流量操作信号を出力す
    る再生器温度調節計とを備え、 前記加熱源流量制御弁の開度を、前記加熱源流量操作信
    号の値に応じて調節することを特徴とする吸収冷凍機の
    冷水温度制御機構。
  2. 【請求項2】 供給されてきた冷水により冷媒を蒸発気
    化させて冷媒蒸気とすると共に冷却した冷水を送出する
    蒸発器と、 前記蒸発器で発生した冷媒蒸気を濃度の濃い臭化リチウ
    ム溶液により吸収させる吸収器と、 加熱源流量制御弁が介装された加熱源ラインを通して加
    熱源が供給されることにより、冷媒を吸収して濃度が薄
    くなった臭化リチウム溶液を加熱し、臭化リチウム溶液
    中の冷媒を蒸発させて臭化リチウム溶液の濃度を濃くし
    て前記吸収器に供給する再生器と、 前記再生器で発生した冷媒蒸気を凝縮させ凝縮した冷媒
    を前記蒸発器に供給する凝縮器とを有する吸収冷凍機に
    おいて、 前記蒸発器から送出される冷水の温度である冷水出口温
    度を検出して冷水出口温度信号を出力する冷水出口温度
    センサと、 冷水出口温度信号の値が設定冷水出口温度になるよう
    に、設定冷水出口温度に対する冷水出口温度信号の偏差
    を演算して、前記再生器の設定圧力を示す再生器圧力設
    定値信号を出力する冷水出口温度調節計と、 前記再生器の圧力を検出して再生器圧力信号を出力する
    圧力センサと、 再生器圧力信号の値が再生器圧力設定値信号の値に等し
    くなるように、再生器圧力設定値信号に対する再生器圧
    力信号の偏差を演算して、加熱源流量操作信号を出力す
    る再生器圧力調節計とを備え、 前記加熱源流量制御弁の開度を、前記加熱源流量操作信
    号の値に応じて調節することを特徴とする吸収冷凍機の
    冷水温度制御機構。
  3. 【請求項3】 供給されてきた冷水により冷媒を蒸発気
    化させて冷媒蒸気とすると共に冷却した冷水を送出する
    蒸発器と、 前記蒸発器で発生した冷媒蒸気を濃度の濃い臭化リチウ
    ム溶液により吸収させる吸収器と、 加熱源流量制御弁が介装された加熱源ラインを通して加
    熱源が供給されることにより、冷媒を吸収して濃度が薄
    くなった臭化リチウム溶液を加熱し、臭化リチウム溶液
    中の冷媒を蒸発させて臭化リチウム溶液の濃度を濃くし
    て前記吸収器に供給する再生器と、 前記再生器で発生した冷媒蒸気を凝縮させ凝縮した冷媒
    を前記蒸発器に供給する凝縮器とを有する吸収冷凍機に
    おいて、 前記蒸発器から送出される冷水の温度である冷水出口温
    度を検出して冷水出口温度信号を出力する冷水出口温度
    センサと、 冷水出口温度信号の値が設定冷水出口温度になるよう
    に、設定冷水出口温度に対する冷水出口温度信号の偏差
    を演算して、前記再生器の設定温度を示す再生器温度設
    定値信号を出力する冷水出口温度調節計と、 前記再生器の温度を検出して再生器温度信号を出力する
    温度センサと、 再生器温度信号の値が再生器温度設定値信号の値に等し
    くなるように、再生器温度設定値信号に対する再生器温
    度信号の偏差を演算して、加熱源流量設定値信号を出力
    する再生器温度調節計と、 前記加熱源ラインに流れる加熱源の流量を検出して加熱
    源流量信号を出力する加熱源流量センサと、 加熱源流量信号の値が加熱源流量設定値信号の値に等し
    くなるように、加熱源流量設定値信号に対する加熱源流
    量信号の偏差を演算して、加熱源流量操作信号を出力す
    る加熱源流量調節計とを備え、 前記加熱源流量制御弁の開度を、前記加熱源流量操作信
    号の値に応じて調節することを特徴とする吸収冷凍機の
    冷水温度制御機構。
  4. 【請求項4】前記加熱源は、蒸気または燃料であること
    を特徴とする請求項1または請求項2または請求項3の
    吸収冷凍機の冷水温度制御機構。
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JP2014163522A (ja) * 2013-02-21 2014-09-08 Ebara Refrigeration Equipment & Systems Co Ltd 吸収ヒートポンプ及び吸収ヒートポンプの運転方法

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