JP6071459B2 - 偏光板および画像表示装置、ならびにそれらの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、偏光板およびその製造方法に関する。さらに、本発明は当該偏光板の一方の面が画像表示セルと貼り合せられ、他方の面がタッチパネルや前面板等の透明部材と貼り合せられた画像表示装置およびその製造方法に関する。
携帯電話、カーナビゲーション装置、パソコン用モニタ、テレビ等の各種画像表示装置として、液晶表示装置や有機EL表示装置が広く用いられている。液晶表示装置は、その表示原理から、画像表示パネルの視認側表面に偏光板が配置されている。また、有機EL表示装置では、外光が金属電極(陰極)で反射されて鏡面のように視認されることを抑止するために、画像表示パネルの視認側表面に円偏光板(偏光板と1/4波長板の積層体)が配置される場合がある。
このような表示装置に用いられる偏光板としては、偏光子の片面または両面に、酢酸セルロース等の透明保護フィルムが貼り合わせられたものが広く使用されている。偏光子としては、ポリビニルアルコール(PVA)系フィルムにヨウ素を吸着させ、延伸等により分子を配向されたものが広く使用されている。
一般的な画像表示装置では、液晶パネルや有機ELパネル等の画像表示パネルが視認側の最前面に配置され、偏光板が画像表示パネルの視認側の最表面に配置される。そのため、偏光板の視認側表面には、外光の反射による視認性低下、傷付き、汚れの付着等を防止する目的で、反射防止層、ハードコート層、防汚層等の機能性層が設けられている。
一方、外表面からの衝撃による画像表示パネルの破損防止等を目的として、画像表示パネルの偏光板よりもさらに視認側に、透明樹脂板やガラス板等の前面透明板(「ウインドウ層」等とも称される)が設けられることがある。また、タッチパネルを備える表示装置では、画像表示パネルの偏光板よりもさらに視認側にタッチパネルが設けられ、タッチパネルよりもさらに視認側に前面透明板を備える構成が広く採用されている。
このような構成において、画像表示パネル80と前面透明板やタッチパネル等の透明部材40との間に空気層が存在すると、空気層界面での光の反射による外光の映り込みが生じ、画面の視認性が低下する傾向がある。そのため、図3に示すように、画像表示パネル80の視認側表面に配置される偏光板10と前透明部材40との間の空間を、これらの材料と屈折率が近い材料で充填する構成(以下「層間充填構成」と称する場合がある)を採用する動きが広まっている。層間充填材としては、界面での反射による視認性の低下を抑止すると共に、各部材間を接着固定する目的で、粘着剤やUV硬化型接着剤が用いられる(例えば特許文献1参照)。
上記の層間充填構成は、屋外で使用されることが多い携帯電話等のモバイル用途での採用が広がっている。また、近年の視認性に対する要求の高まりから、カーナビゲーション装置等の車載用途においても、画像表示パネル表面に前面透明板を配置し、パネルと前面透明板との間を接着剤層で層間充填された構成の採用が検討されている。
特開平11−174417号公報
一般に、車載用の画像表示装置に用いられる偏光板は、携帯電話等のモバイル用途の画像表示装置に用いられる偏光板に比して、より高温での特性変化が小さいこと(高温耐久性)が求められる。このような事情に鑑みて、本発明者らが、図3に示すような層間充填構成の画像表示装置で加熱耐久試験を実施したところ、図6に示すように、偏光板の面内中央部において、透過率の著しい低下がみられた。このような加熱耐久試験による透過率の低下は、偏光板のサイズが大きい場合、特に顕著となる傾向がみられた。一方、偏光板のサイズが大きい場合でも、偏光板単体では、95℃で1000時間の加熱試験後も、図6に示すような著しい透過率の低下はみられなかった。
これらの検討結果から、高温環境における偏光板の透過率の著しい低下は、偏光板の一方の面が画像表示セルと貼り合せられ、他方の面がタッチパネルや前面透明板等の透明部材と貼り合せられている層間充填構成を採用する画像表示装置が高温環境に暴露された場合に特有の問題であるといえる。
本発明は、このような新たな課題に鑑み、層間充填構成の画像表示装置に用いられた場合においても、高温環境下での透過率の低下が小さく、耐久性に優れる偏光板およびその製造方法の提供を目的とする。
上記に鑑みて本発明者らがさらに検討したところ、加熱試験後に透過率が著しく低下した偏光板は、1100cm−1付近(=C−C=結合に由来)および1500cm−1付近(−C=C−結合に由来)にラマン散乱ピークを有しており、ポリエン構造−(C=C)−が形成されていると考えられた。ラマン散乱により検出されたポリエンは、偏光子を構成するポリビニルアルコールが脱水によりポリエン化されて生じたものであると推定された。
上記推定に基づいて本発明者らが検討の結果、偏光子と貼り合わせられる透明保護フィルムとして飽和吸水量が所定範囲のものが用いられ、かつ偏光板の水分量が小さい場合は、層間充填構成の画像表示装置においても、高温環境下での偏光板の透過率の低下が抑制されることを見出し、本発明にいたった。
すなわち、本発明は、層間充填構成を採用する画像表示装置に好適に用いられる偏光板、およびその製造方法に関する。本発明の偏光板は、偏光子の両面に透明保護フィルムが貼り合せられている。本発明の偏光板において、偏光子は、ヨウ素を含有するポリビニルアルコール系フィルムである。前記偏光子に隣接して貼り合せられた透明保護フィルムの両方は、いずれも飽和吸水量が2.5g/m以下である。本発明の偏光板は、水分量が7g/mである。
さらに、本発明の偏光板は、偏光子に隣接して貼り合せられた透明保護フィルムの飽和吸水量の合計がg/m以下であることが好ましい。また、偏光子に貼り合せられた透明保護フィルムの少なくとも一方は、透湿度が300g/m・24h以上である。
本発明の偏光板は、偏光子が、亜鉛および/または硫酸イオンを含有することが好ましい。
一実施形態において、本発明の偏光板は、偏光子の両面に透明保護フィルムが貼り合せられており、偏光子の一方の面(画像表示セル側表面)に貼り合せられた透明保護フィルムの光弾性係数が1.0×10−11/N以下であり、偏光子の他方の面(視認側表面)に貼り合せられた透明保護フィルムの透湿度が300g/m2・24h以上である。
一実施形態において、本発明の偏光板は、ヨウ素を含有するポリビニルアルコール系樹脂フィルムからなる偏光子を準備する偏光子準備工程;前記偏光子の両面のそれぞれに、飽和水分量が2.5g/m以下である透明保護フィルムを、接着剤を介して貼り合わせて積層体を形成する貼合工程;および前記偏光子と前記保護フィルムとが貼り合わせられた前記積層体を乾燥する積層体乾燥工程;により製造される。前記積層体乾燥工程において、前記積層体の水分量が7g/m以下とされることが好ましい。
本発明において、前記貼合工程に供される偏光子の水分率は、21重量%〜28重量%であることが好ましい。前記偏光子準備工程においては、ポリビニルアルコール系フィルムに、亜鉛含浸処理および/または硫酸イオン処理が行われることが好ましい。
さらに、本発明は、前記偏光板の少なくとも一方の面に粘着剤層を備える粘着剤層付き偏光板に関する。本発明の粘着剤層付き偏光板は、粘着剤層中の有機酸モノマーの含有量が、100ppm以下であることが好ましい。
さらに、本発明は、前記偏光板を備える画像表示装置に関する。本発明の画像表示装置は、画像表示セルの視認側の面に、接着剤層を介して前記偏光板が貼り合せられた画像表示パネルと、前面透明部材と、を備える。前面透明部材は、画像表示パネルの視認側の面に、接着剤層を介して貼り合せられている。
偏光板の画像表示セル側表面に付設される第一接着剤層中の有機酸モノマー含有量は、100ppm以下であることが好ましい。また、偏光板の視認側表面に付設される第二接着剤層中の有機酸モノマー含有量は、100ppm以下であることが好ましい。
一実施形態において、前記透明部材は、ガラス板または透明樹脂板である。一実施形態において、前記透明部材は、タッチパネルである。
本発明の画像表示装置の製造方法は、偏光板と、画像表示セルとを、第一接着剤層を介して貼り合わせるパネル形成工程;前記偏光板の水分量が7g/m以下となるように、前記画像表示パネルを加熱するエージング工程;および前記偏光板の視認側表面に第二接着剤層を介して前記前面透明部材を貼り合わせる工程、を有することが好ましい。
本発明の偏光板は、画面サイズが大きい画像表示装置に採用された場合であっても、偏光板の面内中心部付近の水分量が過度に上昇し難く、偏光子を構成するポリビニルアルコールのポリエン化が抑制される。そのため、本発明の偏光板は、偏光板の一方の面が画像表示セルと貼り合せられ、他方の面がタッチパネルや前面板等の透明部材と貼り合せられた層間充填構成を採用する画像表示装置に好適に用いられる。
本発明の偏光板は、高温環境下での透過率の低下が抑制され、温度耐久性に優れるため、カーナビゲーション装置等の車載用途の画像表示装置にも好適に用いられる。
本発明の一実施形態による偏光板を表す模式的断面図である。 画像表示パネルの一例を表す模式的断面図である。 層間充填構成の画像表示装置の一例を表す模式的断面図である。 層間充填構成の画像表示装置の一例を表す模式的断面図である。 層間充填構成の画像表示装置の一例を表す模式的断面図である。 加熱試験後に透過率が低下した偏光板の図面代用写真である。
図1は、本発明の一実施形態にかかる偏光板10を模式的に表す断面図である。偏光板10は、偏光子11の少なくとも一方の面に透明保護フィルム12を有する。一般に偏光板10は、偏光子の両面に透明保護フィルム12,13を有する。図2は、画像表示セル50の視認側表面に偏光板10を備える画像表示パネル80を模式的に表す断面図である。画像表示セル50と偏光板10とは、第一接着剤層31を介して貼り合せられている。図2に示すように、一般的な画像表示パネルにおいては、視認側偏光板10が視認側の最表面の光学部材となる。
図3は、画像表示パネル80の視認側表面に前面透明部材40を有し、偏光板10と前面透明部材40とが第二接着剤層32を介して貼り合せられた層間充填構成の画像表示装置100を模式的に表す断面図である。なお、本明細書において、特に断りがない場合、「接着剤」との用語は、粘着剤(感圧接着剤)を含むものとする。
[偏光板の構成]
以下、図面を参照しながら本発明を説明する。本発明の偏光板は、偏光子の少なくとも一方の面に透明保護フィルムを有する。本発明の偏光板10は、図1に示すように、偏光子11の両面に透明保護フィルム12,13を有していてもよい。
偏光子11は、ヨウ素を含有するポリビニルアルコール系フィルムである。偏光子11に隣接して、透明保護フィルム12,13が、適宜の接着剤層(不図示)を介して貼り合せられている。本発明において、少なくとも一方の透明保護フィルムは、飽和吸水量が3.2g/m以下であることが好ましい。
飽和吸水量は、乾燥状態と飽和吸水状態のフィルムの単位面積あたりの質量の差であり、JIS K 7209 「プラスチック 吸水率の求め方」(A法)に準じて、100mm角のサイズに切り出された試料を、状態調整(乾燥)した後の質量m、状態調整後水に24浸漬して飽和吸水状態とした後の質量m、および試料の面積Sから、飽和吸水量=(m−m)/Sにより算出される。
(偏光子)
偏光子に適用されるポリビニルアルコール系フィルムの材料としては、ポリビニルアルコールまたはその誘導体が用いられる。ポリビニルアルコールの誘導体としては、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール等が挙げられる他、エチレン、プロピレン等のオレフィン、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸そのアルキルエステル、アクリルアミド等で変性したものが挙げられる。ポリビニルアルコールは、重合度が1000〜10000程度、ケン化度が80〜100モル%程度のものが一般に用いられる。
ポリビニルアルコール系フィルムは、可塑剤等の添加剤を含有してもよい。可塑剤としては、ポリオールおよびその縮合物等が挙げられ、例えば、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。可塑剤の使用量は、特に制限されないがポリビニルアルコール系フィルム中20重量%以下が好適である。
偏光子の製造にあたっては、上記ポリビニルアルコール系フィルムがヨウ素により染色される染色工程、およびポリビニルアルコール系フィルムが少なくとも一方向に延伸される延伸工程が施される。一般には、上記ポリビニルアルコール系フィルムを、膨潤、染色、架橋、延伸、水洗および乾燥工程を含む一連の工程に供する方式が採用される。
膨潤工程は、例えば、ポリビニルアルコール系フィルムを、膨潤浴(水浴)中に浸漬することより行われる。この処理により、ポリビニルアルコール系フィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄すると共に、ポリビニルアルコール系フィルムを膨潤させることで、染色ムラ等の不均一性を防止できる。膨潤浴には、グリセリンやヨウ化カリウム等が適宜に添加されていてもよい。膨潤浴の温度は、通常20〜60℃程度であり、膨潤浴への浸漬時間は、通常0.1〜10分間程度である。
染色工程は、例えば、ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素溶液に浸漬することにより行われる。ヨウ素溶液は、通常、ヨウ素水溶液であり、ヨウ素および溶解助剤としてヨウ化カリウムを含有する。ヨウ素濃度は通常0.01〜1重量%程度であり、0.02〜0.5重量%であることが好ましい。ヨウ化カリウム濃度は通常0.01〜10重量%程度であり、0.02〜8重量%であることが好ましい。
ヨウ素染色工程において、ヨウ素溶液の温度は、通常20〜50℃程度、好ましくは25〜40℃である。浸漬時間は通常10〜300秒間程度、好ましくは20〜240秒間の範囲である。ヨウ素染色処理にあたっては、ポリビニルアルコール系フィルム中のヨウ素含有量およびカリウム含有量が前記範囲になるように、ヨウ素溶液の濃度、ポリビニルアルコール系フィルムのヨウ素溶液への浸漬温度、および浸漬時間等の条件が調整されることが好ましい。
架橋工程は、例えば、ヨウ素染色されたポリビニルアルコール系フィルムを、架橋剤を含む処理浴中に浸漬することによって行われる。架橋剤としては任意の適切な架橋剤が採用される。架橋剤の具体例としては、ホウ酸、ホウ砂等のホウ素化合物、グリオキザール、グルタルアルデヒド等が挙げられる。これらは、単独で、または組み合わせて使用される。架橋浴の溶液に用いられる溶媒としては、水が一般的であるが、水と相溶性を有する有機溶媒が適量添加されていてもよい。架橋剤は、溶媒100重量部に対して、通常、1〜10重量部の割合で用いられる。架橋浴の溶液は、ヨウ化物等の助剤をさらに含有することが望ましい。助剤の濃度は好ましくは0.05〜15重量%、さらに好ましくは0.5〜8重量%である。架橋浴の温度は、通常、20〜70℃程度、好ましく40〜60℃である。架橋浴への浸漬時間は、通常、1秒間〜15分間程度、好ましくは5秒間〜10分間である。
延伸工程は、ポリビニルアルコール系フィルムが、少なくとも一方向に延伸される工程である。一般には、ポリビニルアルコール系フィルムが、搬送方向(長手方向)に1軸延伸される。延伸方法は特に制限されず、湿潤延伸法と乾式延伸法のいずれも採用できる。湿式延伸法が採用される場合、ポリビニルアルコール系フィルムは、処理浴中で所定の倍率に延伸される。延伸浴の溶液としては、水または有機溶媒(例えばエタノール)などの溶媒中に、各種の処理に必要な化合物等が添加された溶液が好適に用いられる。乾式延伸法としては、たとえば、ロール間延伸方法、加熱ロール延伸方法、圧縮延伸方法等が挙げられる。偏光子の製造において、延伸工程はいずれの段階で行われてもよい。具体的には、膨潤、染色、架橋と同時に行われてもよく、これら各工程の前後いずれに行われてもよい。また、延伸は、多段で行われてもよい。ポリビニルアルコール系フィルムの累積延伸倍率は、通常、5倍以上であり、好ましくは5〜7倍程度である。
本発明においては、偏光子が亜鉛を含有することが好ましい。偏光子が亜鉛を含有することで、加熱試験後の偏光板の透過率の低下および色相劣化が抑制される傾向がある。偏光子が亜鉛を含有する場合、偏光子中の亜鉛の含有量は、0.002〜2重量%が好ましく、0.01〜1重量%がより好ましい。
本発明においては、偏光子が硫酸イオンを含有することが好ましい。偏光子が硫酸イオンを含有することで、加熱試験後の偏光板の透過率の低下が抑制される傾向がある。偏光子が硫酸イオンを含有する場合、偏光子中の硫酸イオンの含有量は、0.02〜0.45重量%が好ましく、0.05〜0.35重量%がより好ましく、0.1〜0.25重量%がさらに好ましい。なお、偏光子中の硫酸イオンの含有量は、硫黄原子含有量から算出される。
偏光子中に亜鉛を含有させるためには、偏光子の製造工程において、亜鉛含浸処理が行われることが好ましい。また、偏光子中に硫酸イオンを含有させるためには、偏光子の製造工程において、硫酸イオン処理が行われることが好ましい。
亜鉛含浸処理は、例えば、ポリビニルアルコール系フィルムを、亜鉛塩溶液に浸漬することより行われる。亜鉛塩としては、塩化亜鉛、ヨウ化亜鉛などのハロゲン化亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛等の水溶液の無機塩化合物が好適である。また、亜鉛含浸処理には、各種亜鉛錯体化合物が用いられてもよい。また、亜鉛塩溶液は、ヨウ化カリウム等によりカリウムイオンおよびヨウ素イオンを含有させた水溶液を用いるのが亜鉛イオンを含浸させやすく好ましい。亜鉛塩溶液中のヨウ化カリウム濃度は0.5〜10重量%程度、さらには1〜8重量%とするのが好ましい。
硫酸イオン処理は、例えば、硫酸金属塩を含む水溶液に、ポリビニルアルコール系フィルムを浸漬することにより行われる。硫酸金属塩としては、処理液中で、硫酸イオンと金属イオンとに分離し易く、ポリビニルアルコール系フィルム中に、当該硫酸金属塩がイオンの状態で導入されやすいものが好ましい。例えば、硫酸金属塩を形成する金属の種類としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属;コバルト、ニッケル、亜鉛、クロム、アルミニウム、銅、マンガン、鉄等の遷移金属が挙げられる。
偏光子の製造において、上記の亜鉛含浸処理および硫酸イオン処理はいずれの段階で行われてもよい。すなわち、亜鉛含浸処理および硫酸イオン処理は、染色工程の前に行われてもよく、染色工程の後に行われてもよい。亜鉛含浸処理と硫酸イオン処理とが同時に行われてもよい。本発明においては、前記亜鉛塩および前記硫酸金属塩として硫酸亜鉛を用い、硫酸亜鉛を含有する処理浴に、ポリビニルアルコール系フィルムを浸漬することにより、亜鉛含浸処理と硫酸イオン処理とが同時に行われることが好ましい。また、染色溶液中に前記亜鉛塩や前記硫酸金属塩を共存させておいて、亜鉛含浸処理および/または硫酸イオン処理を、染色工程と同時に行うこともできる。亜鉛含浸処理および硫酸イオン処理は、延伸と同時に行われてもよい。
亜鉛含浸処理および硫酸イオン処理においては、亜鉛塩溶液および硫酸金属塩溶液の濃度、ポリビニルアルコール系フィルムの処理浴への浸漬温度、および浸漬時間等の条件を調整することにより、偏光子中の亜鉛含有量および硫酸イオン含有量が調整される。亜鉛含浸処理および硫酸イオン処理において、亜鉛塩溶液および硫酸金属塩溶液の温度は、通常15〜85℃程度、好ましくは25〜70℃である。浸漬時間は通常1〜120秒程度、好ましくは3〜90秒の範囲である。亜鉛塩溶液および硫酸金属塩溶液の濃度は、亜鉛塩や硫酸金属塩の種類によっても異なるが、通常0.5〜20重量%程度、好ましくは1〜10重量%、より好ましくは2〜7重量%である。亜鉛塩濃度および硫酸金属塩濃度を当該範囲とすることで、偏光子中の亜鉛含有量および硫酸イオン含有量を前記好ましい範囲内とすることができる。
上記の各処理が施されたポリビニルアルコール系フィルム(延伸フィルム)は、常法に従って、水洗浄工程、乾燥工程に供される。
水洗工程は、通常、ポリビニルアルコール系フィルムを水洗浴中に浸漬することにより行われる。水洗浴は、純水であってもよく、ヨウ化物(例えば、ヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウム等)の水溶液であってもよい。ヨウ化物水溶液の濃度は、好ましくは0.1〜10重量%である。ヨウ化物水溶液には硫酸亜鉛、塩化亜鉛などの助剤が添加されていてもよい。
水洗温度は、通常、5〜50℃、好ましくは10〜45℃、さらに好ましくは15〜40℃の範囲である。浸漬時間は、通常10〜300秒程度、好ましくは20〜240秒である。水洗工程は1回だけ実施されてもよく、必要に応じて複数回実施されてもよい。水洗工程が複数回実施される場合、各処理に用いられる水洗浴に含まれる添加剤の種類や濃度は適宜に調整される。
ポリビニルアルコール系フィルムの乾燥工程は、任意の適切な方法(例えば、自然乾燥、送風乾燥、加熱乾燥)より行われる。偏光子の水分率は、乾燥工程の条件を調整することにより制御し得る。乾燥後の偏光子の水分率は、好ましくは21重量%〜28重量%であり、より好ましくは21.5〜27重量%、さらに好ましくは22〜26重量%である。透明保護フィルムと貼り合せられる前の偏光子の水分率を前記範囲とすることで、偏光板の面内均一性を良好とすることができる。偏光子の水分率が過度に小さいと、偏光板に外観欠点を生じる場合がある。偏光子の水分率は、乾燥工程における乾燥温度や乾燥時間等を適宜に調整することにより、前記範囲とすることができる。
偏光子の水分率は、100mm角のサイズに切り出された試料の、初期重量、および120℃で2時間乾燥後の乾燥重量に基づいて、下記式により算出される。
水分率(重量%)={(初期重量−乾燥重量)/初期重量}×100
本発明では、偏光板が層間充填構成に採用された場合の高温環境下における透過率の低下を抑制する観点から、偏光板中の水分量を低くすることが好ましい。一般に、水分量の小さい偏光板を得るためには、透明保護フィルムと貼り合せられる前の偏光子中の水分率も小さくしておくことが好ましい。これに対して、本発明では、外観特性と高温耐久性とを両立する観点から、透明保護フィルムと貼り合せられる前の偏光子中の水分率は高くしておき、貼り合せ後の乾燥条件等を調整して、偏光板の水分量を小さくすることが好ましい。
なお、後に詳述するように、少なくとも一方の透明保護フィルムとして、透湿度(水分透過率)の高い透明フィルムが用いられる場合は、貼り合せ前の偏光子の水分率が高い場合でも、偏光子中の水分が透明保護フィルムを透過して系外に拡散され易い。そのため、透明保護フィルムとの貼り合せ前の偏光子の水分率が高い場合であっても、貼り合せ後の乾燥条件を調整することで、適宜の水分量を有する偏光板が得られ易い。
(接着剤)
前記偏光子11の少なくとも一方の面に、透明保護フィルムが貼り合せられる。偏光子と透明保護フィルムとの貼り合せには、接着剤が用いられる。接着剤としては、イソシアネート系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、ゼラチン系接着剤、ビニル系ラテックス系、水系ポリエステル等の水性接着剤の水溶液(例えば固形分濃度0.5〜60重量%)が好適に用いられる。接着剤の塗布は、偏光子11、透明保護フィルム12,13のいずれに行ってもよく、両者に行ってもよい。一般には、偏光子を接着剤水溶液中に浸漬した後、ロールラミネーター等により透明保護フィルムと積層する方法が好適である。接着層の厚みは、特に制限されないが、通常、乾燥後の厚みで30nm〜1000nm程度である。
偏光子と透明保護フィルムとの貼り合わせに際しては、接着剤が塗布される前(接着剤水溶液に浸漬される前)の偏光子の水分率が、21重量%〜28重量%であることが好ましい。透明保護フィルムと貼り合せられる前の偏光子の水分率を上記範囲とすることで、外観特性(面内均一性)に優れる偏光板が得られ易い。
(透明保護フィルム)
本発明においては、偏光子11に隣接して貼り合せられた透明保護フィルム12,13の少なくとも一方の飽和吸水量が3.2g/m2以下であることがこのましい。透明保護フィルムの飽和吸水量は、2.5g/m2以下であることがより好ましく、2.2g/m2以下であることがさらに好ましい。透明保護フィルムの飽和吸水率が前記範囲であれば、ポリビニルアルコールのポリエン化による偏光板の透過率の低下が抑制される傾向がある。偏光子11の両面に透明保護フィルム12,13が積層されている場合、両方の保護フィルムの飽和吸水量が上記範囲であることが好ましい。
また、偏光子11の両面に透明保護フィルムが設けられる場合、偏光子11に隣接して貼り合せられた透明保護フィルム12,13の飽和吸水量の合計が6.4g/m以下であることが好ましい。透明保護フィルムの飽和吸水量の合計は、5g/m以下であることがより好ましく、4g/m以下であることがさらに好ましく、3g/m以下であることが特に好ましい。
ポリビニルアルコールのポリエン化は、主に脱水反応によるものであり、酸の存在により促進される傾向がある。偏光板の水分量が大きいと、接着剤や透明保護フィルム中に残存する酸成分が水分によって遊離しやすくなるため、偏光子中の酸濃度が高められる傾向がある。特に、偏光板10の視認側に接着剤層32を介して前面透明部材40が貼り合せられた層間充填構成を採用する画像表示装置では、偏光板中の水分によって、接着剤層32中の残存酸モノマーが遊離して、偏光子11のポリエン化が促進されると推定される。また、一旦ポリエン化が生じると、ポリビニルアルコールの脱水により水が生じて、系内の水分量が高くなるため、酸成分がより遊離し易くなり、ポリエン化が加速度的に進行する傾向があると考えられる。さらに、層間充填構成では、偏光板10の画像表示セル50側に加えて、視認側にも前面透明部材40が存在するために、偏光板の上下両面が他の部材と密着積層された構成となる。そのため、偏光板内の水分は、偏光板の端面からは系外へ拡散されるものの、偏光板の上下主面からの系外への水分の拡散が阻害されて、偏光板の面内中心部における水分量が大きくなり、ポリビニルアルコールのポリエン化が進行し易いと考えられる。
本発明の構成によれば、吸水量の小さい透明保護フィルムが用いられることによって、偏光板の水分量を小さくすることができ、層間充填構成の画像表示装置に採用された場合であっても、偏光子のポリエン化が抑制されると推定される。偏光子と透明保護フィルムとの貼り合せに水性接着剤が用いられる場合、接着剤塗布時および積層の直後は、透明保護フィルムが飽和状態に近い吸水量を有することとなる。そのため、飽和吸水率の小さい透明保護フィルムが用いられることによって、偏光板中の水分量を小さくしてポリエン化を抑制することができる。飽和吸水量の小さい透明保護フィルムが用いられる場合、偏光子11と透明保護フィルム12,13とが積層された直後の積層体の水分量が小さくなる。そのため、過酷な乾燥条件を適用することなく、偏光板の水分量を小さくできることも、ポリエン化の抑制に寄与すると推定される。
本発明においては、偏光子11に隣接して貼り合せられた透明保護フィルム12,13の少なくとも一方の透湿度が300g/m2・24h以上であることが好ましい。図1に示すように、偏光子11の両面に透明保護フィルム12,13が貼り合せられている形態では、少なくとも一方の透明保護フィルムの透湿度が300g/m2・24h以上であればよい。透明保護フィルムの透湿度は、500g/m2・24h以上がより好ましく、800g/m2・24h以上がさらに好ましい。一方で、透明保護フィルムの透湿度が過度に高いと、偏光板の加湿耐久性が低下する場合がある。そのため、透明保護フィルム12,13の透湿度は、1600g/m2・24h以下であることが好ましく、1300g/m・24h以下であることがより好ましい。なお、透湿度は、JIS Z0208の透湿度試験(カップ法)に準じて測定される値であり、40℃、90%の相対湿度差で、面積1mの試料を24時間で透過する水蒸気の重量である。
透明保護フィルムの透湿度が高い場合は、偏光板内の水分が偏光板の系外に拡散し易くなるため、ポリビニルアルコールのポリエン化による偏光板の透過率の低下が抑制される傾向がある。また、透湿度の高い透明保護フィルムを備えることで、偏光子と透明保護フィルムとを貼り合せた後の乾燥工程における乾燥効率が高められる。そのため、透明保護フィルムと貼り合わせられる前の偏光子の水分率が高い場合でも、貼り合せ後の乾燥により偏光板中の水分量を容易に小さくすることができる。偏光子11の両面に透明保護フィルム12,13が貼り合せられている場合、一方の面の透明保護フィルムの透湿度が所定値以上であれば、当該保護フィルムを介して偏光子中の水分等を偏光子外に拡散させることができ。そのため、他方の透明保護フィルムの透湿度が小さい場合であっても、偏光板の水分量を容易に低下させることができ、偏光子のポリエン化による透過率の低下が抑制され得る。
後述するように、偏光板と画像表示セルとを貼り合せて画像表示パネルを形成した後に、加熱(エージング)を行って、偏光板の水分量を低下させることもできる。画像表示パネルのエージングによって、偏光板の水分量を効率的に低下させる観点からは、偏光子11の視認側の透明保護フィルム12の透湿度が300g/m2・24h以上であることが好ましく、500g/m2・24h以上がより好ましく、800g/m2・24h以上がさらに好ましい。
透明保護フィルムを構成する材料としては、例えば、透明性、機械強度、および熱安定性に優れる熱可塑性樹脂が挙げられる。このような熱可塑性樹脂の具体例としては、トリアセチルセルロース等のセルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂(ノルボルネン系樹脂)、ポリアリレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、およびこれらの混合物が挙げられる。
透明保護フィルムの厚みは、適宜に決定しうるが、強度や取扱性等の作業性、薄層性などの点より1〜500μm程度が好ましく、2〜300μmがより好ましく、5〜200μmがさらに好ましい。
前記各材料の中でも、飽和吸水量および透湿度の両者が前記範囲となるように、透明保護フィルムの材料が選択されることが好ましい。一般に、飽和吸水量が小さい材料は、透湿度が小さくなる傾向がある。そのため、透明保護フィルムの飽和吸水量を小さくしつつ、透湿度を大きくすることは一見相反している。一方、フィルムの厚みが増加するにつれて透湿度は減少し、飽和吸水量は比例関係的に増加する傾向がある。そのため、本発明においては、透明保護フィルムの材料を適宜に選択することに加えて、厚みを小さくすることによって、飽和吸水量と透湿度の両者を前記範囲とすることが好ましい。
例えば、透湿度を前記範囲とするためには、透明保護フィルムの材料としてセルロース系樹脂が好適に用いられる。一般に、セルロース系フィルムは、適切な透湿度を有しており、本発明の偏光板の透明保護フィルムとして好適に用いられる。セルロース系樹脂としては、例えばセルロースと脂肪酸のエステルが挙げられる。セルロースエステルの具体例としでは、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート等の酢酸セルロース、セルローストリプロピオネート、セルロースジプロピオネート等が挙げられる。これらのなかでも、セルローストリアセテートが特に好ましい。また、セルロース系の透明保護フィルムの飽和吸水量を3.2g/m以下とし、かつ所定の透湿度を持たせるためには、透明保護フィルムの厚みは、70μm以下が好ましく、60μm以下がより好ましく、50μm以下がさらに好ましい。
偏光板のような複数のフィルムや薄膜の積層構成において、積層構成要素が追加された場合、当該積層構成要素からの不純物等の移行(マイグレーション)等によって、積層体の耐久性が低下することは、一般的にみられる現象である。このように積層構成要素の追加に伴う積層体の特性低下や耐久性低下が生じた場合、ブロッキング層を設けたり、不具合の原因となる層の間に介在する構成要素の厚みを増大させることによって、不純物等の移行を抑制させることが広く行われている。これに対して、本発明では、このような一般的な知見とは逆に、不具合(透過率低下)の原因となる偏光子11と前面透明部材40との間に介在する透明保護フィルム12の厚みを小さくすることによって、偏光子のポリエン化が抑制され、偏光板の耐久性が向上する傾向がある。この理由としては、前述のように、偏光子を構成するポリビニルアルコールのポリエン化に、偏光板中の水分が影響しているためであると推定される。
一方、液晶表示装置では、偏光子と液晶セルとの間に配置される透明保護フィルムに光学等方性や位相差安定性が求められる場合がある。このような場合、偏光子11の画像表示セル50側の透明保護フィルム13は、光弾性係数が1.0×10−11/N以下であることが好ましく、5×10−12/N以下であることがより好ましく、3×10−12/N以下であることがより好ましい。セルロース系フィルムは、(メタ)アクリル系樹脂や環状ポリオレフィン樹脂に比して光弾性係数が大きく、一般に光弾性係数は1.0×10−11/Nよりも大きい。そのため、偏光子11の視認側の透明保護フィルム12としてセルロース系フィルム等の適宜の透湿度を有するフィルムを用い、偏光子11の画像表示セル50側の透明保護フィルム13として(メタ)アクリル系樹脂や環状ポリオレフィン系樹脂等からなる低光弾性フィルムを用いる構成も好適である。
透明保護フィルム中には任意の添加剤が1種類以上含まれていてもよい。添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、可塑剤、離型剤、着色防止剤、難燃剤、核剤、帯電防止剤、顔料、着色剤などが挙げられる。
偏光子と透明保護フィルムとが接着剤を介して積層された後、この積層体は、乾燥工程に供される。この積層体の乾燥工程では、前記接着剤を乾燥固化させるとの目的に加えて、偏光板の水分量を低下させる目的で行われる。乾燥方法としては、加熱乾燥が一般的である。本発明では、偏光板の水分量が前記範囲となるように、乾燥条件が調整されることが好ましい。
上記積層体の乾燥条件は、特に限定されないが、工程の効率や実用性を考慮すると、乾燥温度は50℃以上であることが好ましく、偏光板の光学特性を均一とする観点からは95℃以下が好ましい。乾燥温度は上記温度範囲内で段階的に昇温して実施することもできる。特に、透明保護フィルムと貼り合せられる前の偏光子の水分率が21重量%以上である場合は、70℃〜90℃程度の温度で5分〜10分程度の乾燥が行われることが好ましい。
積層体の乾燥は、偏光子と透明保護フィルムとの貼り合せ工程と連続して行うことができる。また、偏光子と透明保護フィルムとの積層体を一旦ロール状態に巻回した後、別の工程として、水分量が7g/m以下となるように乾燥が行われてもよい。また、偏光子と透明保護フィルムとの貼り合せ後に連続して乾燥を行い、その後に水分量を低下させる等の目的で、再度の乾燥が行われてもよい。
偏光子と透明保護フィルムとの貼り合せ工程と乾燥工程とが不連続で行われる場合、当該乾燥工程は、偏光板が所定サイズの枚葉体に切り出された後に行われてもよい。また、偏光板が実用に供される際の水分量を適宜の値とする目的で、画像表示パネルとの貼り合せ後の加熱(エージング)により、偏光板の水分量を前記範囲とすることもできる。
一般に、偏光板の水分量を小さくするためには、高温・長時間の乾燥条件が必要となる。高温・長時間の乾燥は、偏光板の水分量低下の観点からは好ましいが、その反面、偏光板の光学特性等の低下につながる場合がある。本発明においては、飽和吸水量が小さい透明保護フィルムや、透湿度の高い透明保護フィルムが用いられることにより、過酷な乾燥条件を採用せずとも偏光板の水分量を前記所望の範囲に調整することができる。
[偏光板に積層される他の光学層]
本発明の偏光板は、実用に際して他の光学層と積層した光学フィルムとして用いることができる。その光学層については特に限定はないが、例えば、位相差板、視角補償フィルム等が挙げられる。
また、偏光板10の視認側表面、すなわち透明保護フィルム12の視認側表面には、ハードコート層や反射防止処理、スティッキング防止や、拡散ないしアンチグレアを目的とした処理が施されていてもよい。なお、実用に際して、本発明の偏光板よりもさらに視認側に前面透明板やタッチパネル等が設けられる場合は、上記のような偏光板(透明保護フィルム)の表面処理は特段必要とされないこともある。反射防止を目的として金属薄膜層が設けられた透明保護フィルムは、透湿度が小さくなる傾向がある。そのため、ポリビニルアルコールのポリエン化による透過率の低下を抑制するためには、視認側の透明保護フィルム12の表面には、金属薄膜層等からなる反射防止層が設けられていないことが好ましい。また、ハードコート等の表面処理が行われていない透明保護フィルムは、透湿度が大きくなる傾向がある。そのため、より高い透湿度が求められる場合には、ハードコート等の表面処理が行われていない透明保護フィルムが好適に用いられる。このような表面処理が行われていない透明保護フィルムが用いられることで、偏光板の水分量を所望の範囲まで低下させることがより容易となり、偏光板の光学特性低下の抑止にも寄与し得る。
本発明の偏光板、あるいは偏光板に位相差フィルム等の他の光学部材が積層された積層偏光板の一方の面あるいは両方の面には、画像表示セルや前面透明板、タッチパネル等の他の部材との貼り合わせるための接着剤層が付設されてもよい。偏光板と他の部材とを貼り合わせるために設けられる接着剤層としては、粘着剤層が好適である。粘着剤層を形成する粘着剤は特に制限されないが、例えばアクリル系重合体、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエーテル、フッ素系やゴム系などのポリマーをベースポリマーとするものを適宜に選択して用いることができる。特に、アクリル系粘着剤の如く光学的透明性に優れ、適度な濡れ性と凝集性と接着性を示し、耐候性や耐熱性などに優れるものが好ましく用いられる。
特に、本発明において、偏光板に付設される粘着剤層は、アクリル酸等の有機酸モノマーの含有量が低いことが好ましい。粘着剤層中の有機酸モノマー含有量を低くすることで、画像表示装置が高温環境に曝された場合でも、ポリビニルアルコールのポリエン化による透過率の低下が抑制される。このような粘着剤層の具体的な構成については、後に詳述する。
粘着剤層の露出面に対しては、実用に供するまでの間、露出面の汚染防止等を目的にセパレータが仮着されてカバーされることが好ましい。これにより、通例の取扱状態で、粘着剤層の露出面と外部との接触による汚染を防止できる。また、本発明においては、偏光板が実用に供されるまでの間に吸湿して水分量が高くなることを抑制する観点からも、粘着層の露出面にセパレータが仮着されることが好ましい。セパレータとしては、例えばプラスチックフィルム、ゴムシート、金属箔、それらのラミネート体等の適宜な薄葉体を、必要に応じシリコーン系や長鎖アルキル系、フッ素系や硫化モリブデン等の適宜な剥離剤でコート処理したもの等が用いられる。
[画像表示装置の構成]
本発明の偏光板は、液晶表示装置や有機EL表示装置等の各種画像表示装置に用いられる。特に、本発明の偏光板は、画像表示パネルの視認側に前面透明板やタッチパネル等の透明部材が配置され、画像表示パネルと透明部材とが接着剤層により貼り合せられた層間充填構成を採用する画像表示装置に好適に用いられる。
図3は、層間充填構成を採用する画像表示装置の一実施形態を模式的に表す断面図である。画像表示パネル80の視認側には、前面透明部材40が配置されている。前面透明部材40は、画像表示パネル80の視認側偏光板10と第二接着剤層32を介して貼り合わせられている。図3において、画像表示セル50と視認側偏光板10とは、第一接着剤層31を介して貼り合わせられている。
視認側偏光板10が偏光子の一方の面のみに透明保護フィルムを有する場合、貼り合せ加工性の観点や、偏光子の傷付き防止等の観点から、偏光板10は、偏光子の視認側の面、すなわち前面透明部材と貼り合わせられる側の面に透明保護フィルム12を有することが好ましい。視認側偏光板10が偏光子11の両方の面に透明保護フィルム12,13を有し、一方の透明保護フィルムのみが300g/m2・24h以上の透湿度を有する場合、当該透明保護フィルムは、画像表示セル50側および視認側のいずれに配置されていてもよい。例えば、液晶表示装置において、液晶セルと視認側偏光板との間の透明保護フィルムに高い光学等方性や位相差安定性が求められる場合は、視認側の透明保護フィルム13として酢酸セルロース等の透湿度の高いフィルムを用い、画像表示セル50側の透明保護フィルム12として、アクリル系樹脂や環状オレフィン系樹脂等の低光弾性のフィルムを用いることが好ましい。
上記のように、本発明では、偏光子の少なくとも一方の面の透明保護フィルムが所定の透湿度を有し、水分量の小さい偏光板が、視認側偏光板として用いられる。このような構成により、層間充填構成を採用する画像表示装置においても偏光板の透過率の低下が抑制される。
前述のように、本発明では、偏光板の水分量が所定値以下であると共に、偏光板に隣接する透明保護フィルムの吸水量を小さくすることにより、水分による酸の遊離量が低減され、ポリビニルアルコールのポリエン化が抑制されると考えられる。また、透湿度が高い透明保護フィルムが用いられる場合は、偏光板10の上下面が密閉された層間充填構成においても、透明保護フィルムを介して、その側面等から水分が系外に拡散され易く、偏光板中の水分量の過度の上昇が抑制されると考えられる。さらには、前述のごとく、偏光子内に所定量の亜鉛や硫酸イオンを含有させることで、ポリエン化の進行がさらに抑制される傾向がある。
(画像表示セル)
画像表示セル50としては、液晶セルや有機ELセルが挙げられる。液晶セルとしては、外光を利用する反射型液晶セル、バックライト等の光源からの光を利用する透過型液晶セル、外部からの光と光源からの光の両者を利用する半透過半反射型液晶セルのいずれを用いてもよい。液晶セルが光源からの光を利用するものである場合、画像表示装置(液晶表示装置)104は、図4に示すように、画像表示セル(液晶セル)50の視認側と反対側にも偏光板20が配置され、さらに光源(付図示)が配置される。光源側の偏光板20と液晶セル50とは、適宜の接着剤層36を介して貼り合せられていることが好ましい。液晶セルの駆動方式としては、例えばVAモード、IPSモード、TNモード、STNモードやベンド配向(π型)等の任意なタイプのものを用いうる。
有機ELセルとしては、透明基板上に透明電極と有機発光層と金属電極とを順に積層して発光体(有機エレクトロルミネセンス発光体)を形成したもの等が好適に用いられる。有機発光層は、種々の有機薄膜の積層体であり、例えば、トリフェニルアミン誘導体等からなる正孔注入層と、アントラセン等の蛍光性の有機固体からなる発光層との積層体や、これらの発光層とペリレン誘導体等からなる電子注入層の積層体、あるいは正孔注入層、発光層、および電子注入層の積層体等、種々層構成が採用され得る。
(接着剤層)
層間充填構成を採用する画像表示装置において、ポリビニルアルコールのポリエン化による透過率の低下を抑制するためには、偏光板10を他の部材と貼り合わせるための接着剤層31,32中の酸成分の含有量を小さくすることも有効である。
例えば、接着剤層31,32として、(メタ)アクリル系の粘着剤層が用いられる場合、水分によって粘着剤から遊離してくる(メタ)アクリル酸モノマーが、ポリビニルアルコールのポリエン化を促進すると考えられる。粘着剤の接着性を向上させるためには、粘着剤を構成するポリマーやオリゴマーには、モノマー成分として比較的多量の(メタ)アクリル酸を用いることが一般的であり、粘着剤中に未反応の(メタ)アクリル酸が残存しやすくなる。また、接着剤層31,32として、熱硬化型や光硬化型の接着剤が用いられる場合は、後述するように、未反応の残留モノマーの存在は不可避である。
本発明の画像表示装置においては、接着剤層中の有機酸モノマーを低減することにより、ポリビニルアルコールのポリエン化が抑制されることが好ましい。接着剤層31,32中の有機酸モノマーの含有量は、100ppm以下が好ましく、80ppm以下がより好ましく、50ppm以下がさらに好ましい。
接着剤層中の有機酸モノマーの含有量は、熱水抽出された酸モノマーをイオンクロマトグラフによって定量することができる。まず、接着剤層の試験片を、温度100℃の純水中で45分間煮沸して、酸モノマーイオンの煮沸抽出を行う。次いで、イオンクロマトグラフィーにより、上記で得られた抽出液中の酸イオンの合計量を測定し、試験片単位重量あたりの酸イオンの合計量から、モノマー含有量が算出される。
接着剤層31,32として、(メタ)アクリル系の粘着剤層(粘着シート)が用いられる場合、粘着剤中の酸モノマー含有量を低減させるためには、例えば、粘着剤層を形成後に加熱を行うことが好ましい。加熱により粘着剤層中の酸モノマーを低減させるためには、比較的高温で加熱処理が行われることが好ましい。例えば、(メタ)アクリル系粘着剤組成物を、基材または剥離ライナー上に塗布(塗工)し、高温乾燥(および必要に応じて硬化)することにより粘着剤層を形成することが好ましい。加熱処理における加熱温度(乾燥温度)は、135〜160℃が好ましく、145〜160℃がより好ましい。前記温度範囲での加熱時間(高温乾燥時間)は、40秒〜300秒が好ましく、60秒〜200秒がより好ましい。このような高温での加熱処理が行われることで、粘着剤層中の(メタ)アクリル酸を除去できる。加熱温度が低すぎる場合や、加熱時間が短すぎる場合は、(メタ)アクリル酸を十分に除去できない傾向がある。一方、加熱温度が高過ぎる場合や、加熱時間が長すぎる場合は、基材や剥離ライナーに不具合を生じる場合がある。
粘着剤層が急激に加熱乾燥されて発泡を生じる等の不具合を抑制する観点から、高温乾燥が行われる前に、低温で予備乾燥が行われてもよい。予備乾燥は、例えば、30℃〜80℃、より好ましくは30℃〜60℃程度の温度で、20秒以上、より好ましくは30〜200秒程度の時間行われる。
接着剤層31,32として粘着剤層が用いられる場合は、前述のように、実用に供する前の粘着剤や粘着シートから未反応モノマー成分を除去することが可能である。一方、硬化型の接着剤では、硬化後の接着剤層からモノマー成分を除去することは困難である。また、硬化型の接着剤において、接着剤中にモノマーが残存しないように硬化(重合)を行うことは困難であり、残存モノマーの存在は不可避である。そのため、接着剤層31,32として、熱硬化型や光硬化型の接着剤が用いられる場合、硬化前のモノマー成分として、(メタ)アクリル酸等の有機酸モノマーを含有しない接着剤が好ましい。
(メタ)アクリル酸を含有しない硬化型接着剤としては、例えばイソプレン系のUV硬化性接着剤が好適に用いられる。イソプレン系のUV硬化性接着剤は、モノマー成分としてイソプレンの他、イソプレン誘導体を含有してもよい。接着剤中には、イソプレン系モノマー以外のモノマー成分が含まれていてもよい。モノマー成分として、(メタ)アクリル酸エステル等の(メタ)アクリル酸誘導体が含まれていてもよい。また、接着剤中には、前記反応性モノマーの他に、粘度調整剤や、可塑剤、密着性付与剤、重合開始剤等が含まれていてもよい。
本発明の画像表示装置の形成方法は特に限定されない。貼り合わせの作業性や、位置合わせを容易にする観点から、画像表示セル50に第一接着剤層31を介して偏光板10を貼り合せて画像表示パネル80を形成した後、偏光板10と前面透明部材40とを第二接着剤層32を介して貼り合わせることが好ましい。
(画像表示セルと偏光板の貼り合せ)
画像表示セル50と偏光板10との貼り合せには、接着剤層31として粘着剤層(粘着シート)が好適に用いられる。中でも、偏光板10の一方の面に粘着剤層31が付設された粘着剤層付き偏光板を画像表示セル50と貼り合わせる方法が、作業性等の観点から好ましい。偏光板10への粘着剤層31の付設は、適宜な方式で行いうる。その例としては、例えばトルエンや酢酸エチル等の適宜な溶剤の単独物または混合物からなる溶剤にベースポリマーまたはその組成物を溶解あるいは分散させた10〜40重量%程度の粘着剤溶液を調製し、それを流延方式や塗工方式等の適宜な展開方式で偏光板10上に直接付設する方式、あるいは前記に準じセパレータ上に粘着剤層を形成してそれを偏光板10に移着する方式などが挙げられる。
(エージング工程)
本発明においては、画像表示セル50と偏光板10とを貼り合せて画像表示パネル80を形成後、前面透明部材40との貼り合せ前に、画像表示パネル80を加熱するエージング工程が行われてもよい。前面透明部材との貼り合せ前に、画像表示パネルが加熱されることにより、偏光板10の水分量が低下するため、高温環境での偏光子のポリエン化による透過率の低下が抑制され得る。また、偏光板の製造過程において、偏光子と透明保護フィルムとの貼り合せ後の乾燥によって水分量を低下させた場合でも、実用に供されるまでの間の吸湿により、偏光板の水分量が高くなっている場合がある。かかる観点からも、画像表示セル50との貼り合せ後に偏光板10を加熱して、水分量を低下させることが好ましい。
前述のごとく、本発明においては、偏光子と透明保護フィルムとの貼り合せ時に行われる乾燥により、偏光板の水分量が7g/m以下とされることが好ましい。一方、画像表示セル50との貼り合せに供される際の偏光板10の水分量が7g/mを超える場合であっても、画像表示セル50との貼り合せ後にエージングが行われることにより、偏光板10の水分量を低減させることができる。
すなわち、画像表示セル50と偏光板10とを貼り合せた後のエージング工程は、偏光板の乾燥工程(前述の積層体乾燥工程)の一部を兼ねるものであってもよい。エージング工程によって、偏光板10の水分量を効率的に低下させる観点からは、偏光子11の視認側に貼り合わせられた透明保護フィルム12の透湿度が300g/m2・24h以上であることが好ましい。
エージング工程における加熱条件は特に制限されず、偏光板の水分量が前記範囲となるように、加熱条件が調整される。例えば、加熱温度は、70℃〜95℃程度が好ましく、80℃〜95℃程度がより好ましい。また、加熱時間は、1時間〜5時間程度が好ましく、3時間〜5時間程度がより好ましい。
(前面透明部材)
画像表示セル50の視認側に配置される前面透明部材40としては、前面透明板(ウインドウ層)やタッチパネル等が挙げられる。前面透明板としては、適宜の機械強度および厚みを有する透明板が用いられる。このような透明板としては、例えばアクリル系樹脂やポリカーボネート系樹脂のような透明樹脂板、あるいはガラス板等が用いられる。タッチパネルとしては、抵抗膜方式、静電容量方式、光学方式、超音波方式等の各種タッチパネルや、タッチセンサー機能を備えるガラス板や透明樹脂板等が用いられる。前面透明部材40として静電容量方式のタッチパネルが用いられる場合、タッチパネルよりもさらに視認側に、ガラスや透明樹脂板からなる前面透明板が設けられることが好ましい。
(偏光板と前面透明部材の貼り合せ)
偏光板10と前面透明部材40との貼り合せには、第二接着剤層32として、粘着剤またはUV硬化型の接着剤が好適に用いられる。第二接着剤層として粘着剤が用いられる場合、粘着剤の付設は適宜な方式で行い得る。具体的な付設方法としては、例えば、粘着剤層31の付設方法として前述した方法が挙げられる。
第二接着剤層としてUV硬化型の接着剤層が用いられる場合、硬化前の接着剤溶液の広がりを防止する目的で、画像表示パネル上の周縁部を囲むようにダム材が設けられ、ダム材上に前面透明部材を載置して、接着剤溶液を注入する方法が好適に用いられる。接着剤溶液の注入後は、必要に応じて位置合わせおよび脱泡が行われた後、UV光が照射されて硬化が行われる。
[画像表示装置の実施形態]
図4および図5は、本発明の画像表示装置の構成例を示す模式的断面図である。図4の画像表示装置(液晶表示装置)104は、層間充填構成を採用し、画像表示パネル(液晶パネル)80の視認側表面に、前面透明部材としてタッチパネル41を有する。図4の液晶表示装置104では、タッチパネル41のさらに視認側に、接着剤層37を介して前面透明板42が貼り合せられている。また、液晶セル50の視認側と反対側の表面には、接着剤層36を介して光源側偏光板20が貼り合わせられ、さらにバックライト等の光源(不図示)が配置される。
図5の画像表示装置105は、画像表示セル50と視認側偏光板10との間、および視認側偏光板10と前面透明部材40との間に、それぞれ光学フィルム61,62を有する。光学フィルム61は、液晶セル50と適宜の接着剤層38を介して貼り合せられており、偏光板10と光学フィルム61とが第一接着剤層31を介して貼りあわされている。このように、偏光板10と画像表示セル50との間に配置される光学フィルム61としては、位相差板、視角補償フィルム等が挙げられる。
例えば、液晶表示装置では、液晶セルから視認側に射出される光の偏光状態を適宜に変換して、視野角特性を向上させる等の目的で光学フィルム61が用いられる場合がある。有機EL表示装置では、外光が金属電極層で反射して鏡面のように視認されることを抑止するために、光学フィルム61として1/4波長板が用いられる場合がある。かかる構成において、光学フィルム61(1/4波長板)は、偏光板10と光学フィルム61とが円偏光板を構成するように配置される。典型的には、偏光板10の吸収軸方向と、1/4波長板61の遅相軸方向とが略45°の角度をなすように配置される。
光学フィルム62は、偏光板10と第二接着剤層32を介して貼り合せられており、前面透明部材40と光学フィルム62とは、適宜の接着剤層39を介して貼り合せられている。このように、偏光板10よりも視認側に配置される光学フィルム62としては、1/4波長板等が挙げられる。例えば、偏光板10の吸収軸方向と、1/4波長板62の遅相軸方向とが略45°の角度をなすように配置されると、偏光板10から射出される直線偏光が、1/4波長板62によって円偏光に変換されるため、が偏光サングラスを装着した視認者に対しても、適切な画像表示を視認させることができる。
図5に示すように、画像表示セル50と視認側偏光板10との間、および/または視認側偏光板10と前面透明部材40との間に、光学フィルム61,62が配置されている場合においても、本発明の画像表示装置105は、偏光板10の画像表示セル側表面に付設される第一接着剤層、および偏光板10の視認側表面に付設される第二接着剤層が、前述の特性を有することが好ましい。すなわち、本発明においては、偏光板10に付設される接着剤層31,32、換言すると偏光板と他の光学部材との貼り合せに用いられる接着剤層中の有機酸モノマー含有量を小さくすることが好ましい。このような構成とすることで、高温環境下における、偏光板の透過率の低下が、より抑制される傾向がある。
以下に実施例および比較例を挙げてさらに説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
[測定・評価方法]
各実施例および比較例では、下記の方法により測定・評価が行われた。
(飽和吸水量)
100mm角のサイズに切り出された試料を50℃のオーブン中に24時間静置して状態調整(乾燥)し、デシケーター中で放冷した後、重量mを測定した。その後、23℃の水中に試料を24時間浸漬した後、水中から取り出して清浄な布で表面の水分を拭き取り、重量mを測定した。飽和吸水量は下記式により測定される。
水分量={(m−m)/試料面積}
(透湿度)
JIS Z0208の透湿度試験(カップ法)に準拠して、温度40℃、湿度90%RHの雰囲気中で測定した。
(水分量)
100mm角のサイズに切り出された試料の初期重量、120℃で2時間乾燥後の乾燥重量、および試料面積に基づいて、下記式により算出される。
水分量={(初期重量−乾燥重量)/試料面積}
(粘着剤層中の(メタ)アクリル酸イオン量)
粘着剤層(シート)から、100mm角のシート片を切り出し、温度100℃の純水(50mL)中に投入して、45分間煮沸し、煮沸抽出を行った。この抽出液を、イオンクロマトグラフ法(イオンクロマトグラフィー)により分析し、試験片の単位重量あたりのアクリル酸イオンおよびメタクリル酸イオンの合計量を算出した。イオンクロマトグラフの測定条件は下記の通りである。
分析装置 :DIONEX社製、DX−320
分離カラム :Ion Pac AS15(4mm×250mm)
ガードカラム : Ion Pac AG15(4mm×50mm)
除去システム : ASRS−ULTRA(エクスターナルモード、100mA)
検出器 :電気伝導度検出器
溶離液 :7mM KOH(0〜20分)
45mM KOH(20〜30分)
(溶離液ジェネレーターEG40を使用)
溶離液流量 :1.0mL/分
試料注入量 :250μL
(加熱試験)
評価用の疑似画像表示装置を、温度95℃の熱風オーブン内に静置し、投入前、および投入後所定時間経過後の透過率を測定した。なお、透過率は、JlSZ8701−1982の2度視野(C光源)により、視感度補正を行ったY値である。
[実施例1]
(偏光子の作成)
平均重合度2700、厚み75μmのポリビニルアルコールフィルムを、周速比の異なるロール間で染色しながら延伸搬送した。
まず、30℃の水浴中に1分間浸漬させてポリビニルアルコールフィルムを膨潤させつつ、搬送方向に1.2倍に延伸した後、ヨウ化カリウム(0.03重量%)およびヨウ素(0.3重量%)の水溶液(液温30℃)に1分間浸漬することで、染色しながら搬送方向に3倍(未延伸フィルム基準)に延伸した。次に、この延伸フィルムを、ホウ酸(4重量%)、ヨウ化カリウム(5重量%)および硫酸亜鉛(3.5重量%)の水溶液(浴液)中に30秒間浸漬しながら、搬送方向に6倍(未延伸フィルム基準)に延伸した。
この延伸フィルムを、乾燥することにより偏光子を得た。得られた偏光子の水分率は26重量%であった。
(透明保護フィルムの貼り合せおよび偏光板の乾燥)
接着剤として、アセトアセチル基を含有するポリビニルアルコール樹脂(平均重合度1200,ケン化度98.5モル%,アセトアセチル化度5モル%)とメチロールメラミンとを重量比3:1で含有する水溶液を用いた。この接着剤を用いて、30℃の温度条件下で、偏光子の一方の面(画像表示セル側表面)に、ラクトン環構造を有する変性アクリル系ポリマーからなる厚み30μmの透明保護フィルム(飽和吸水量:0.2g/m、透湿度:125g/m2・24h)(以下、このフィルムを「透明フィルムC」と称する)、他方の面(視認側の面)に厚み40μmのトリアセチルセルロースフィルム(コニカミノルタ製、商品名「KC4UYW」、飽和吸水量:1.8g/m、透湿度:1122g/m2・24h)(以下、このフィルムを「透明フィルムD」と称する)をロール貼合機で貼り合わせた後、引き続きオーブン内で加熱乾燥させて、偏光子の両面に透明保護フィルムが貼り合せられた偏光板を得た。
(評価用疑似画像表示装置の作成)
上記の偏光板の一方の面(透明フィルムC側の面)に、厚み20μmのアクリル系粘着剤層(アクリル酸モノマー含有量20ppm)を介してガラス板を貼り合せ、偏光板の他方の面(透明フィルムD側の面)に厚み175μmのアクリル酸モノマーフリー粘着剤(日東電工製、商品名「LUCIACS CS9827」)を介して別のガラス板を貼り合せて、図3に示す構成と類似の評価用の疑似画像表示装置を作成した。
[実施例2]
偏光子の一方の面(画像表示セル側表面)の透明保護フィルムとして、透明フィルムCが用いられ、偏光子の他方の面(視認側の面)の透明保護フィルムとして、ハードコート層を有する厚み40μmのトリアセチルセルロースフィルム(飽和吸水量:1.9g/m、透湿度:342g/m2・24h)(以下、このフィルムを「透明フィルムE」と称する)が用いられた。それ以外は実施例1と同様にして偏光板を作成し、得られた偏光板を用いて、評価用の疑似画像表示装置を作成した。
[比較例1]
偏光子の一方の面(画像表示セル側表面)の透明保護フィルムとして、厚み80μmのトリアセチルセルロースフィルム(コニカミノルタ製、商品名「KC8UYW」、飽和吸水量:3.5g/m、透湿度:560g/m2・24h)(以下、このフィルムを「透明フィルムA」と称する)が用いられ、偏光子の他方の面(視認側の面)の透明保護フィルムとして、ハードコート層を有する厚み80μmのトリアセチルセルロースフィルム(飽和吸水量:3.6g/m、透湿度:255g/m2・24h)(以下、このフィルムを「透明フィルムB」と称する)が用いられた。それ以外は実施例1と同様にして偏光板を作成し、得られた偏光板を用いて、評価用の疑似画像表示装置を作成した。
[比較例2]
偏光子の両面の透明保護フィルムとして、透明フィルムAが用いられた。それ以外は比較例1と同様にして偏光板を作成し、得られた偏光板を用いて、評価用の疑似画像表示装置を作成した。
[実施例3]
(偏光子の作成)
平均重合度2700、厚み75μmのポリビニルアルコールフィルムを用い、実施例1と同様にして、膨潤、染色、および延伸(未延伸フィルム基準で3倍)を行った。その後、ホウ酸(4重量%)、ヨウ化カリウム(5重量%)の水溶液(浴液)中に30秒間浸漬しながら、搬送方向に6倍(未延伸フィルム基準)に延伸した。この延伸フィルムを乾燥して、厚み30μm、水分率23重量%の偏光子を得た。
実施例1と同様の接着剤を用いて、30℃の温度条件下で、偏光子の一方の面(画像表示セル側表面)の透明保護フィルムとして透明フィルムCを、偏光子の他方の面(視認側の面)の透明保護フィルムとして透明フィルムDを、ロール貼合機で貼り合わせた後、乾燥させて、偏光子の両面に透明保護フィルムが貼り合せられた偏光板を得た。得られた偏光板を用いて、実施例1と同様に、評価用の疑似画像表示装置を作成した。
[実施例4]
偏光子の一方の面(画像表示セル側表面)の透明保護フィルムとして、透明フィルムCが用いられ、偏光子の他方の面(視認側の面)の透明保護フィルムとして、透明フィルムEが用いられた。それ以外は実施例3と同様にして偏光板を作成し、得られた偏光板を用いて、評価用の疑似画像表示装置を作成した。
[比較例3]
(偏光子の作成)
実施例3と同様にして、膨潤、染色、ホウ酸処理、および延伸を行った後、実施例3とは乾燥条件を変更して、厚み30μm、水分率31重量%の偏光子を得た。
(透明保護フィルムの貼り合せおよび偏光板の乾燥)
両面の保護フィルムとして透明フィルムAが用いられ、上記の水分率31重量%の偏光子が用いられた。それ以外は実施例3と同様にして偏光板を作成し、得られた偏光板を用いて、評価用の疑似画像表示装置を作成した。
[比較例4]
偏光子一方の面(画像表示セル側表面)の透明保護フィルムとして透明フィルムAが用いられ、偏光子の他方の面(視認側の面)の透明保護フィルムとして透明フィルムBが用いられた。それ以外は比較例3と同様にして偏光板を作成し、得られた偏光板を用いて、評価用の疑似画像表示装置を作成した。
[実施例5〜10]
上記実施例3で得られた偏光板を、表1に示す条件で加熱した。
アニール処理の例では、上記実施例3で得られた偏光板を、表1に「アニール条件」と示された加熱温度および時間で加熱を行った後、実施例3と同様に評価用の疑似画像表示装置を作成した。
エージングの例では、上記実施例3で得られた偏光板の一方の面に、厚み20μmのアクリル系粘着剤層を介してガラス板を貼り合せた後、表1に「エージング条件」と示された加熱温度および時間で加熱を行った。その後、偏光板のガラス板と貼り合せられていない側の面に、厚み175μmのアクリル酸モノマーフリー粘着剤(日東電工製、商品名「LUCIACS CS9827」)を介して別ガラス板を貼り合せて、評価用の疑似画像表示装置を作成した。なお、偏光板の水分率は、同様の条件で偏光板の一方の面をガラス板と貼り合せてエージング処理までを行った後、偏光板をガラス板から剥離したものを用いて測定した。
[比較例5]
比較例5では、上記比較例4と同一の偏光板が用いられた。この比較例では、評価用疑似画像表示装置の作成において、透明フィルムB側の面に付設される粘着剤層が、アクリル酸モノマーを含有する粘着剤(日東電工製の商品名「LUCIACS CS9837、アクリル酸モノマー含有量1000ppm)に変更された。それ以外は比較例4と同様にして、評価用疑似画像表示装置を作成した。
[実施例1〜10および比較例1〜5の評価]
上記各実施例および比較例で作成した評価用疑似画像表示装置を95℃の加熱試験に供し、初期値に対して、透過率が5%以上低下するまでの時間が、1000時間以上のものを「A」、780時間以上、1000時間未満のものを「B」、500時間以上、780時間未満のものを「C」、360時間以上、500時間未満のものを「D」、280時間以上、360時間未満のものを「E」、200時間以上、280時間未満のものを「F」、200時間未満のものを「G」とした。
各実施例および比較例の偏光板の作成条件、および加熱試験結果を表1に示す。
[評価結果のまとめ]
実施例1,2と比較例1,2とを対比すると、透明保護フィルムの飽和水分率が相対的に小さい実施例1,2では、偏光板の水分率が小さく、高温環境に暴露された際の透過率の低下が抑制されている。また、実施例1と実施例2の対比、および比較例1と比較例2の対比から、透明保護フィルムの飽和水分率が同等の場合は、透湿度が高い方が偏光板の水分率が小さく、透過率の低下が抑制される傾向がみられる。これは、透明保護フィルムの透湿度が高いために、偏光子中の水分が偏光板の外部に拡散され易いためであると推定される。
これらの結果から、層間充填構成を採用する画像表示装置では、偏光板中の水分量が透過率の低下と密接な関係を有しており、偏光板を構成する透明保護フィルムを適宜の構成とすることにより、透過率低下を抑制し得ることが分かる。
偏光子の製造工程において、硫酸亜鉛水溶液中で処理が行われた実施例1,2では、実施例3,4に比して高温環境に暴露された際の透過率の低下がより抑制されていることがわかる。
一方、実施例5〜10では、偏光板の加熱処理(アニール処理あるいはエージング処理)が行われることで、加熱前の実施例3に比して偏光板の水分率が減少し、これに伴って加熱耐久試験による透過率の低下が抑制されている。これらの結果から、偏光板の両面が画像表示パネルや前面版等と貼り合せられ層間充填構成の画像表示装置が形成された後に加熱が行われると、偏光板内(特に面内中央)の水分率が上昇してポリエン化による透過率の低下を生じるのに対して、貼り合せ前に加熱が行われ、偏光板内の水分率を低下させた後に層間充填構成の画像表示装置が形成されると、透過率低下が抑制されることが分かる。
上記の結果から、透明保護フィルムの飽和水分率および透湿度が、偏光板の水分率に影響を与える結果、層間充填構成を採用する画像表示装置における偏光板の透過率変化を左右していることが分かる。このことから、硫酸亜鉛処理の有無に関わらず、透明保護フィルムの飽和水分率および偏光板の水分率を所定範囲とすることが、透過率低下の抑制に有効であることがわかる。
層間充填剤として、アクリル酸モノマーを含有する粘着剤が用いられた比較例7は、同様の偏光板が用いられた比較例6に比して、画像表示装置が高温環境に暴露された際の透過率の低下がより顕著であった。このことから、層間充填剤としては、酸モノマーを含有しない接着剤を用いることで、透過率の低下が抑制されることがわかる。
[実施例11〜22]
実施例11〜16では、実施例1の偏光板を、上記の実施例5〜10の場合と同様に、表2に示す条件でアニールあるいはエージングを行った後、偏光板の水分率を測定した。実施例17〜22では、実施例4の偏光板を用いて、同様にアニールあるいはエージングを行った後、偏光板の水分率を測定した。これらの各実施例の偏光板の作成条件、加熱条件および水分率を表2に示す。
表2によれば、実施例11〜22においても、上記実施例5〜10の場合と同様に、アニールあるいはエージングにより、偏光板の水分率が低下する傾向がみられた。これらの偏光板も、実施例5〜10の場合と同様に、層間重点構成を採用する画像表示装置に用いられた場合には、高温環境下での耐久性が向上すると推測される。
実施例14〜16では、実施例8〜10および実施例20〜22に比して、より低温のエージングで水分率が低下する傾向がみられた。これは、画像表示セルと貼り合わせられていない視認側の保護フィルムがハードコート処理されていないために、透湿度が高く、エージングによって偏光板中の水分率が低下されやすいことに起因していると考えられる。
以上のように、本発明によれば、偏光子と貼り合わせられる透明保護フィルムとして、飽和吸水量が小さいものを用いることによって、偏光板の水分率が低下して、層間重点構成の画像表示装置における、偏光板の透過率低下を抑制することができる。特に、硫酸亜鉛処理された偏光子が用いられることによって、耐久性がより向上する傾向がある。また、透明保護フィルムとして透湿度の高いものが用いられることによって、低温・短時間の加熱によって水分率が低下するため、偏光板および画像表示装置の生産性を高めることが可能である。
10 :偏光板
11 :偏光子
12,13:透明保護フィルム
20 :偏光板
31〜39:接着剤層(粘着剤層)
40 :前面透明部材
41 :タッチパネル
42 :前面透明板
50 :画像表示セル(液晶セルまたは有機ELセル)
80 :画像表示パネル(液晶パネルまたは有機ELパネル)
100 :画像表示装置

Claims (17)

  1. 偏光子の両面に透明保護フィルムが貼り合せられた偏光板であって、
    偏光板の単位面積当たりの水分量が7g/m以下であり、
    前記偏光子は、ヨウ素を含有するポリビニルアルコール系フィルムであり、
    前記偏光子に隣接して貼り合せられた透明保護フィルムの両方は、いずれも飽和吸水量が2.5g/m以下であり、
    前記偏光子に隣接して貼り合せられた透明保護フィルムの少なくとも一方は、透湿度が300g/m ・24h以上である、偏光板。
  2. 前記偏光子の両面に隣接して貼り合せられた透明保護フィルムの飽和吸水量の合計がg/m以下である、請求項1に記載の偏光板。
  3. 前記偏光子が亜鉛を含有する、請求項1または2に記載の偏光板。
  4. 前記偏光子が硫酸イオンを含有する、請求項1〜のいずれか1項に記載の偏光板。
  5. 光子の視認側表面の透明保護フィルムの透湿度が300g/m・24h以上であり、
    偏光子の画像表示セル側の透明保護フィルムの光弾性係数が1.0×10−11/N以下である、請求項1〜のいずれか1項に記載の偏光板。
  6. 偏光子の少なくとも一方の面に透明保護フィルムが貼り合せられた偏光板を製造する方法であって、
    ヨウ素を含有するポリビニルアルコール系樹脂フィルムからなる偏光子を準備する偏光子準備工程、
    前記偏光子の両面のそれぞれに、飽和吸水量が2.5g/m以下である透明保護フィルムを、接着剤を介して貼り合わせて積層体を形成する貼合工程、および
    前記偏光子と前記保護フィルムとが貼り合わせられた前記積層体を乾燥する積層体乾燥工程、を有し、
    前記偏光子に隣接して貼り合せられる透明保護フィルムの少なくとも一方は、透湿度が300g/m ・24h以上であり、
    前記積層体乾燥工程において、前記積層体の水分量が7g/m以下とされる、偏光板の製造方法。
  7. 前記貼合工程において、前記偏光子の両面に隣接する透明保護フィルムの飽和吸水量の合計がg/m以下である、請求項に記載の偏光板の製造方法。
  8. 前記貼合工程に供される偏光子の水分率が、21重量%〜28重量%である、請求項6または7に記載の偏光板の製造方法。
  9. 前記偏光子準備工程において、ポリビニルアルコール系フィルムに亜鉛含浸処理が行われる、請求項のいずれか1項に記載の偏光板の製造方法。
  10. 前記偏光子準備工程において、ポリビニルアルコール系フィルムに硫酸イオン処理が行われる、請求項のいずれか1項に記載の偏光板の製造方法。
  11. 請求項1〜のいずれか1項に記載の偏光板の少なくとも一方の面に粘着剤層を備え、前記粘着剤層中の有機酸モノマーの含有量が、100ppm以下である、粘着剤層付き偏光板。
  12. 画像表示セルの視認側表面に請求項1〜のいずれか1項に記載の偏光板が接着剤層を介して貼り合せられている画像表示パネルと、前面透明部材と、を備え、
    前記画像表示パネルの視認側の面に、前記前面透明部材が、接着剤層を介して貼り合せられている画像表示装置。
  13. 前記偏光板の画像表示セル側表面に付設される第一接着剤層中の有機酸モノマー含有量が、100ppm以下である、請求項12に記載の画像表示装置。
  14. 前記偏光板の視認側表面に付設される第二接着剤層中の有機酸モノマー含有量が、100ppm以下である、請求項12または13に記載の画像表示装置。
  15. 前記透明部材が、ガラス板または透明樹脂板である、請求項1214のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  16. 前記透明部材がタッチパネルである、請求項1214のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  17. 請求項1216のいずれか1項に記載の画像表示装置を製造する方法であって、
    ヨウ素を含有するポリビニルアルコール系フィルムからなる偏光子の両面のそれぞれに飽和吸水量が2.5g/m以下である透明保護フィルムを有する偏光板と、画像表示セルとを、第一接着剤層を介して貼り合わせるパネル形成工程、
    前記偏光板の水分量が7g/m以下となるように、前記画像表示パネルを加熱するエージング工程、および
    前記偏光板の視認側表面に第二接着剤層を介して前記前面透明部材を貼り合わせる工程、を有する、画像表示装置の製造方法。
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