JP6070460B2 - 電流検知回路及びそれを備えた磁気検出装置 - Google Patents
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Description
本発明は、コイルに流れる電流を検知する電流検知回路、及び、それを備えた磁気検出装置に関する。
従来、半導体基板上に形成される電流検知回路が知られている。例えば特許文献1には、コイル等の負荷に電流を流すための出力用MOSFETに対して並列に検出用MOSFETを設け、出力用MOSFETによって負荷に出力される出力電流を検出用MOSFETがミラーリングして電流検出を行うようにした構成が開示されている。この電流検出装置は、検出用MOSFETのサイズ(平面積)を出力用MOSFETのサイズよりも小さなサイズで形成することにより、そのサイズ比に応じた倍率で出力電流をミラーリングした微小な検出電流を検知して出力電流をモニタする構成である。
また従来、半導体基板上に渦巻き状の金属配線を形成することにより、半導体基板に対してコイルを一体的に形成することが公知である(例えば特許文献2)。
近年、半導体基板上に一体形成した金属配線のコイルに流れる電流を正確に検知できるようにすることが望まれている。ところが、特許文献1のような電流検出装置を採用すると回路構成が複雑であり、回路規模が大型化してしまうという問題がある。
そこで例えば図4に示すように比較的簡単な回路構成でコイルに流れる電流を検知することが考えられる。図4に示す回路例は、出力バッファ101と、コイル102と、出力バッファ101のレプリカ回路103と、コイル102のM倍(ただし、M>1)の抵抗値を有する抵抗体104と、IV変換回路105と、を備えて構成される。
出力バッファ101は、P型及びN型の2つのMOSトランジスタ101a,101bを直列接続された構成を有し、各MOSトランジスタ101a,101bのゲートに入力する駆動信号SG1,SG2に応じて、半導体基板上に形成される渦巻き状の金属配線によって構成されたコイル102に対してコイル電流Icoilを出力する。
レプリカ回路103は、出力バッファ101と同じ駆動信号SG1,SG2に基づいて動作するP型及びN型の2つのMOSトランジスタ103a,103bが直列接続された構成を有し、各MOSトランジスタ103a,103bのゲートに入力する駆動信号SG1,SG2に応じて、半導体基板上にポリシリコンで形成された抵抗体104に電流Ioutを出力する。ここで、レプリカ回路103のサイズを出力バッファ101のサイズの1/Mとすると、レプリカ回路103から出力される電流Ioutは、出力バッファ101からコイル102に出力されるコイル電流Icoilの1/Mとなる。そして抵抗体104の抵抗値Routはコイル102の抵抗値RcのM倍であるから、出力バッファ101の出力端子の電位V1とレプリカ回路103の出力端子の電位V2とが互いに等しくなる。
IV変換回路105は、抵抗106とオペアンプ107とを備え、抵抗体104に流れる電流Ioutを抵抗106に流してIV変換を行う。すなわち、抵抗106の抵抗値をrとすると、IV変換回路105の出力Voutは、Vout=−r・Ioutとなる。ここで、抵抗体104に流れる電流Ioutは、Iout=(1/M)・Icoilであるから、IV変換回路105の出力Voutは、Vout=−(r/M)・Icoilとなる。したがって、図4に示す回路は、回路構成を複雑にすることなく、コイル102に流れる電流Icoilを検知することができるという利点がある。
しかしその反面、図4に示すような簡単な回路構成を採用すると、半導体基板上において金属配線で形成されるコイル102と、ポリシリコンで形成される抵抗体104との温度特性が異なることに起因する電流検出精度が低下する問題が新たに発生する。例えば、抵抗体104は、温度変化に対する抵抗値変化を比較的小さな値に抑えることができるポリシリコンを選択して形成することにより、温度変化に対する抵抗値変化を小さく抑えることができるのに対し、アルミニウム(Al)や銅(Cu)などの金属配線で形成されるコイル102は、温度変化に対する抵抗値変化がポリシリコンよりも大きくなるため、抵抗体104の温度特性とコイル102の温度特性とが一致しなくなる。それ故、特に高温域においてコイル102の抵抗値Rcと、抵抗体104の抵抗値Routとの関係が1:Mから大きくずれてしまい、抵抗体104に流れる電流Ioutがコイル電流Icoilの1/M倍とならないため、コイル電流Icoilを正確に検知することができなくなる。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、比較的簡単な回路構成でありながら、環境温度が変化しても、半導体基板に金属配線で形成されたコイルに流れる電流を正確に検知できるようにした電流検知回路及びそれを備えた磁気検出装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、第1に、本発明に係る電流検知回路は、半導体基板上の金属配線で構成されるコイルと、半導体基板上においてコイルの近傍位置に設けられ、コイルと同一の金属材料を配線して構成され、通電により磁場を発生させないように配線された抵抗体と、コイルの一端と抵抗体の一端とが互いに接続された共通端子を介してコイルと抵抗体とのそれぞれに対し、コイルと抵抗体との抵抗比に応じた電流を出力する出力回路と、抵抗体に流れる電流を検知することにより、コイルに流れる電流を検出する検出回路と、を備えることを特徴とする構成である。かかる構成によれば、コイルと抵抗体との抵抗値に関する温度特性を同一の状態に形成できるため、温度変化によってコイルと抵抗体との抵抗比が変化することはなく、抵抗体に流れる電流を検知することによってコイルに流れる電流を常に正確に検出することが可能になる。
第2に、本発明は、上記第1の構成において、抵抗体を、コイルの近傍位置においてコイルと同一の金属材料を偶数本並列に配線して形成したことを特徴とする構成である。かかる構成によれば、通電により磁場を発生させない抵抗体を比較的簡単に形成することができる。
第3に、本発明は、上記第1又は第2の構成において、抵抗体がコイルよりも大きい抵抗値を有するものとし、抵抗体に流れる電流を、コイルに流れる電流よりも小さくすることを特徴とする構成である。かかる構成によれば、消費電力を抑えることができる。
第4に、本発明に係る磁気検出装置は、上記第1乃至第3のいずれかの構成を有する電流検知回路と、外部磁場を検知する磁気検出手段と、を備え、コイルは、磁気検出手段の近傍に配置し、出力回路は、磁気検出手段で検知される外部磁場を打ち消す磁場を発生させるための電流を前記コイルに流し、検出回路は、抵抗体に流れる電流を検知することによって外部磁場に応じた電流若しくは電圧を出力することを特徴とする構成である。かかる構成によれば、任意の温度環境下において、外部磁場に応じた電流若しくは電圧を正確に出力することが可能である。
本発明によれば、回路構成を簡単にでき、しかも環境温度が変化してもコイルに流れる電流を常に正確に検出することが可能である。
以下、本発明に関する好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下に説明する実施形態において互いに共通する部材には同一符号を付しており、それらについての重複する説明は省略する。
図1は、本発明の電流検知回路を備えた磁気検出装置3を含む電流検出デバイス1の一構成例を示す図である。この電流検出デバイス1は、例えば図1(a)に示すように、Y方向に沿ってバスバー2が配置されており、このバスバー2の周囲所定位置に磁気検出装置3が設けられた構成である。バスバー2には例えばY方向に電流Iが流れる。このとき、バスバー2の周囲には、アンペールの法則に従い、図1(a)に示すように右回りの磁場Bが発生する。この磁場Bは、バスバー2を流れる電流Iの大きさに比例する。
磁気検出装置3は、バスバー2の周囲に発生する磁場Bを所定位置で検出することにより、バスバー2に流れる電流Iを検出するものである。具体的に説明すると、磁気検出装置3は、図1(b)に示すように、バスバー2に流れる電流Iによって発生する磁場Bの所定方向(例えばX方向)の磁場成分Bxを検知し、磁気検出装置3の内部においてその磁場成分Bxを打ち消す磁場B1を発生させることにより、電流Iによって発生する磁場Bを検出するように構成される。
図2は、磁気検出装置3の一構成例を示す回路図である。磁気検出装置3は、図2(a)に示すように、磁気検出素子10と、アンプ11と、コイル12と、抵抗体13と、IV変換回路14とを備えて構成される。磁気検出装置3は、これら磁気検出素子10、アンプ11、コイル12、抵抗体13およびIV変換回路14のそれぞれを半導体基板上に一体形成したものである。また磁気検出装置3は、アンプ11の一部と、コイル12と、抵抗体13と、IV変換回路14とによって構成される電流検知回路4を備えている。すなわち、電流検知回路4は、図2(b)に示すように、アンプ11の出力段に設けられた出力回路20と、コイル12と、抵抗体13と、IV変換回路14とを備えて構成される。
磁気検出素子10は、バスバー2に流れる電流Iによって発生する磁場Bの所定方向の磁場成分Bx(外部磁場Bx)を検知する素子であり、例えば外部磁場Bxに応じて電気的抵抗が変化する磁気抵抗効果素子によって構成される。図2(a)に示す例では、磁気抵抗効果素子の中でも、特に抵抗変化が大きい巨大磁気抵抗効果(Giant Magneto Resistive effect:GMR)を発揮するGMR素子を用いた場合を例示している。磁気検出素子10は、外部磁場Bxに応じて抵抗値を変化させると、それに伴い、アンプ11に接続された接点(アンプ11の入力)の電位を変化させる。
アンプ11は、磁気検出素子10によって検出される外部磁場Bxに応じてその外部磁場Bxを打ち消すための磁場B1を発生させるべく、コイル12に対して外部磁場Bxに応じたコイル電流Icoilを出力する。例えば、磁気検出素子10の抵抗値変化に伴ってアンプ11の入力電位が変化すると、アンプ11は、その入力電位の変化分に応じたコイル電流Icoilをコイル12に出力する。
またアンプ11は、図2(b)に示すようにP型及びN型の2つのMOSトランジスタ21,22を直列接続した出力回路20を有し、各MOSトランジスタ21,22のゲートに入力する駆動信号SG1,SG2に応じたコイル電流Icoilをコイル12に出力するように構成される。
コイル12は、半導体基板上において磁気検出素子10の近傍位置に形成されるものであり、アルミニウム(Al)や銅(Cu)などの金属配線が渦巻き状に形成されることによって構成される。このコイル12は、アンプ11から出力されるコイル電流Icoilにより、磁気検出素子10に作用している外部磁場Bxを打ち消す磁場B1を発生させ、磁気検出素子10に印加する。またコイル12は、金属配線の材料、断面積および配線長さに応じた抵抗値R1を有しており、この抵抗値R1は環境温度が変化することに伴って変動する。
抵抗体13は、コイル12と同様、半導体基板上に形成されるものであり、例えばコイル12の抵抗値R1のM倍(ただし、M≧1)の抵抗値R2となるように形成されている。つまり、コイル12と抵抗体13との抵抗比は、R1:R2=1:Mとなる。尚、Mの値は10以上であることが好ましい。この抵抗体13の一端は、アンプ11の出力端子(出力回路20の出力端子)に接続されており、コイル12の一端とも繋がっている。また抵抗体13の他端は、IV変換回路14に接続されている。したがって、アンプ11がコイル12に対してコイル電流Icoilを出力すると、抵抗体13には、コイル電流Icoilの1/Mに相当する出力電流Ioutが流れるようになる。すなわち、アンプ11は、コイル12に対して磁気検出素子10によって検出される外部磁場Bxに応じたコイル電流Icoilを出力すると共に、抵抗体13に対してコイル電流Icoilの1/Mの出力電流Ioutを出力する。
この抵抗体13は、半導体基板上においてコイル12の近傍位置に設けられ、コイル12と同一の金属材料を配線して構成される。図3は、半導体基板上におけるコイル12と抵抗体13との形成パターンの一例を示す図である。図3(a)に示すように、コイル12及び抵抗体13は、多層構造を有する半導体基板9の特定の金属配線層に形成される。コイル12は、第1コイル12aと第2コイル12bの2つのコイルで構成される。第1コイル12aは、第1接点P1から第2接点P2まで右回りで漸次内側に向かっていく渦巻き状の金属配線パターンによって構成され、第2コイル12bは、第3接点P3から第4接点P4まで左回りで漸次外側に向かっていく渦巻き状の金属配線パターンによって構成される。第2接点P2と第3接点P3とは、コンタクトホールなどを介して別の金属配線層に形成される金属配線24に接続されており、この金属配線24を介して互いに導通している。また第1接点P1はアンプ11の出力端子に接続されており、第4接点P4は基準電位に接続される。
したがって、アンプ11によってコイル12にコイル電流Icoilが流れると、そのコイル電流Icoilは、第2接点P2と第3接点P3との間の領域ARにおいて同一方向に流れる電流となり、当該領域ARの上方若しくは下方に一定方向の磁場B1を発生させる。本実施形態では、図3(b)に示すように、そのような領域ARの上方若しくは下方においてコイル12に近接した位置に磁気検出素子10が設けられ、コイル12で発生する一定方向の磁場B1を磁気検出素子10に対して均一に印加できる構成となっている。ただし、コイル12は、必ずしも2つのコイル12a,12bを備えたものに限られず、1つのコイルで構成されたものであっても構わない。
一方、抵抗体13は、第1コイル12a及び第2コイル12bで構成されるコイル12に隣接した位置にコイル12と同じ金属材料を用いて形成された金属配線パターンによって構成される。ただし、この抵抗体13は、通電により磁場を発生させないように配線されており、例えば図3(a)に示すように、第5接点P5から第6接点P6までコイル12と同じ金属材料を矩形波状に偶数本の並列な配線を折り返した状態に配線して形成される。ここで抵抗体13の配線パターンとして偶数本の並列な配線を折り返す理由は、各並列な配線の個々の配線パターンにより発生する磁場をそれに隣接する別の個々の配線パターンにより発生する磁場で打ち消すためである。すなわち、図3(c)に示すように、並列に配線された偶数本の各配線パターンでは、互いに隣接する2つの配線パターンにおいてそれぞれ逆方向に電流が流れる。そのため、1つの配線パターンに電流が流れることによって発生する磁場は、それに隣接する他の配線パターンに電流が流れることによって発生する磁場により打ち消される。そして並列に配線する配線パターンの数を偶数本にすることにより、抵抗体13全体として、外部に磁場を生じさせないようにしている。
また抵抗体13は、配線幅をコイル12よりも小さくしたり、或いは、配線長をコイル12よりも長くしたりすることにより、コイル12の抵抗値R1に対してM倍の抵抗値R2となるように予め設計される。また配線幅や配線長を調整するだけでなく、金属配線の膜厚をコイル12よりも薄く形成することにより、コイル12と抵抗体13との抵抗比を1:Mとなるように調整しても良い。
このようにコイル12と同じ半導体基板9に形成される抵抗体13は、コイル12と同じ金属材料を用いた金属配線により構成されるため、抵抗体13の温度特性とコイル12の温度特性とは互いに同じ特性を示すものとなる。すなわち、温度変化によってコイル12の抵抗値R1が変化するときには、抵抗体13の抵抗値R2もコイル12の抵抗値R1と同じ割合で変化するようになる。その結果、環境温度がどのような温度に変化しても、コイル12と抵抗体13との抵抗比が1:Mに保持されるようになる。
図2に戻り、IV変換回路14は、抵抗体13に流れる電流を検知することにより、コイル12に流れるコイル電流Icoilを検出する検出回路である。このIV変換回路14は、抵抗15とオペアンプ16とを備えており、抵抗体13に流れる電流Ioutを抵抗15に流してIV変換を行うように構成される。すなわち、抵抗15の抵抗値をR3とすると、IV変換回路14の出力Voutは、Vout=−R3・Ioutとなる。
抵抗15は、温度変化に対する抵抗値変化が所定値よりも小さな低温度感度のポリシリコンを選択して半導体基板9に形成した抵抗である。そのため、抵抗体13と比較して抵抗15の面積をかなり小さなサイズに形成できる。また仮に環境温度が変化した場合であっても、抵抗15の抵抗値R3をあまり変化させないように構成できる。それ故、どのような温度環境下で使用される場合であっても、IV変換回路14の出力Voutは、Vout=−R3・Ioutとなる。ここで、抵抗体13に流れる電流Ioutは、Iout=(1/M)・Icoilであるから、IV変換回路14の出力Voutは、Vout=−(R3/M)・Icoilとなる。したがって、図2(b)に示す電流検知回路4は、回路構成を複雑にすることなく、コイル12に流れる電流Icoilを正確に検知することができるという利点がある。
特に本実施形態では、コイル12と抵抗体13とが半導体基板9において互いに近傍位置に設けられており、同一の温度条件下で動作する。加えて、コイル12と抵抗体13とは互いに同一の金属材料によって構成されるため、上述したように抵抗値に関する温度特性が同一である。そのため、環境温度が変化した場合であっても、コイル12の抵抗値R1と、抵抗体13の抵抗値R2との関係が1:Mからずれることはなく、どのような温度環境下においても抵抗体13に流れる電流Ioutをコイル電流Icoilの1/M倍に保持することができる。それ故、上述したVout=−(R3/M)・Icoilが常に成立し、IV変換回路14の出力Voutに基づいて、コイル12に流れる電流Icoilを常に正確に検知することができるという利点がある。
またIV変換回路14の出力Voutは、磁気検出素子10が検知する外部磁場Bxに応じた出力信号となる。そのため、出力Voutに基づいて外部磁場Bx(および、磁場B)を常に正確に検知することも可能である。したがって、磁気検出装置3は、磁気検出素子10に作用する外部磁場Bx(および、磁場B)を常に正確に検知することが可能である。
またIV変換回路14の出力Voutは、バスバー2に流れる電流Iに応じた出力信号となる。そのため、出力Voutに基づいてバスバー2に流れる電流Iを常に正確に検知することも可能である。それ故、本実施形態の磁気検出装置3は、電流検出デバイス1においてバスバー2に流れる電流Iを検知する電流検知センサーとしても利用可能である。
さらに本実施形態では、コイル12と抵抗体13が同じ金属材料であり、抵抗比1:Mが温度によらずに保たれている。したがって、コイル電流Icoilの1/M倍の電流を別途生成するためのレプリカ回路を設ける必要がない。そのため、図4の回路構成と比較すると、本実施形態の回路構成は更に簡単なものとなり、回路規模を大幅に縮小化できるという利点もあり、電流検知回路4及びそれを備えた磁気検出装置3の大幅な小型化を実現することも可能である。
以上のように本実施形態の電流検知回路4は、半導体基板9に金属配線で構成されたコイル12と、その半導体基板9においてコイル12の近傍位置に設けられ、コイル12と同一の金属材料を配線して構成され、通電により磁場を発生させないように配線された抵抗体13とを有しており、コイル12と抵抗体13との抵抗値に関する温度特性が同一であり、温度変化によってコイル12と抵抗体13との抵抗比が変化しないように構成されている。そして出力回路20がコイル12と抵抗体13のそれぞれに対してコイル12と抵抗体13との抵抗比に応じた電流Icoil,Ioutを出力し、IV変換回路14が抵抗体13に流れる電流Ioutを検知することにより、コイル12に流れる電流Icoilを常時正確に検出することが可能になる。
また抵抗体13の抵抗値R2を、コイル12の抵抗値R1よりも大きな値とすることにより、抵抗体13に流れる電流Ioutを、コイル12に流れる電流Icoilよりも小さくすることができる。その結果、コイル電流Icoilを検知するための出力電流Ioutを小さくすることができるので、電流検知回路4における消費電力を抑えることが可能である。
また本実施形態の磁気検出装置3は、磁気検出素子10の近傍にコイル12が配置されており、アンプ11の出力回路20が磁気検出素子10で検知される外部磁場Bxを打ち消すような磁場B1を発生させるためのコイル電流Icoilをコイル12に流すように構成される。そして検出回路であるIV変換回路14は、抵抗体13に流れる電流Ioutを検知することによって外部磁場Bxに応じた磁気信号(電流若しくは電圧)を常時正確に出力することができる構成となっている。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述したものに限定されるものではなく、種々の変形例が適用可能である。例えば、上記実施形態では、抵抗体13に流れる電流Ioutを検知する検出回路として、抵抗15とオペアンプ16とを備えたIV変換回路14を例示した。しかし、抵抗体13に流れる電流Ioutを検知する検出回路は、上述したIV変換回路14に限られず、他の任意の回路を採用しても良い。
3…磁気検出装置、4…電流検知回路、9…半導体基板、10…磁気検出素子、11…アンプ、12…コイル、13…抵抗体、14…IV変換回路(検出回路)、20…出力回路
Claims (4)
- 半導体基板上の金属配線で構成されるコイルと、
前記半導体基板上において前記コイルの近傍位置に設けられ、前記コイルと同一の金属材料を配線して構成され、通電により磁場を発生させないように配線された抵抗体と、
前記コイルの一端と前記抵抗体の一端とが互いに接続された共通端子を介して前記コイルと前記抵抗体とのそれぞれに対し、前記コイルと前記抵抗体との抵抗比に応じた電流を出力する出力回路と、
前記抵抗体に流れる電流を検知することにより、前記コイルに流れる電流を検出する検出回路と、
を備えることを特徴とする電流検知回路。 - 前記抵抗体は、前記コイルの近傍位置において前記コイルと同一の金属材料を偶数本並列に配線して形成されることを特徴とする請求項1に記載の電流検知回路。
- 前記抵抗体は、前記コイルよりも大きい抵抗値を有し、
前記抵抗体に流れる電流は、前記コイルに流れる電流よりも小さいことを特徴とする請求項1又は2に記載の電流検知回路。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の電流検知回路と、
外部磁場を検知する磁気検出手段と、
を備え、
前記コイルは、前記磁気検出手段の近傍に配置され、
前記出力回路は、前記磁気検出手段で検知される外部磁場を打ち消す磁場を発生させるための電流を前記コイルに流し、
前記検出回路は、前記抵抗体に流れる電流を検知することによって外部磁場に応じた電流若しくは電圧を出力することを特徴とする磁気検出装置。
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