JP6424889B2 - 磁気センサ - Google Patents

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Description

本発明は、磁気センサに関し、特に、磁気抵抗素子を含む磁気センサに関する。
磁界検出の等方性の向上を図った磁気センサを開示した先行文献として、特開平11−274598号公報(特許文献1)、特開平9−102638号公報(特許文献2)、国際公開第2013/171977号(特許文献3)、特開2012−88225号公報(特許文献4)、および、特開2013−250182号公報(特許文献5)がある。
特許文献1に記載された磁気センサにおいては、磁気抵抗素子のパターンが螺旋状である。螺旋状のパターンの両端部は、それぞれ反対側に位置する最外部に形成されている。磁気抵抗素子のパターンは、実質的に湾曲部のみから形成されている。
特許文献2に記載された磁気センサにおいては、磁気抵抗素子は、渦巻状に複数巻に巻回されて円形状をなすとともに、外部磁界に対して等方位的に成膜形成されている。
特許文献3に記載された磁気センサにおいては、ブリッジ回路の複数の磁気抵抗素子はそれぞれ、全体として磁界検出方向とは実質的に直交する方向に沿った複数本の部分が所定間隔で平行に並んで、順次折り返すように連結されると共に、上記複数本の部分はそれぞれ、磁界検出方向に沿った複数本の部分が所定間隔で平行に並んで、順次折り返すように連結されて、電気的に接続されたつづら折り状に形成されている。
特許文献4に記載された磁気センサは、直径の異なる半円弧状のパターンを連続的につなげた形状である2つの磁気抵抗素子が並列に接続されて構成されている。
特許文献5に記載された磁気センサにおいては、正八角形の第1センシング部の中心と正八角形の第2センシング部の中心とが一致しており、第2センシング部の外側に第1センシング部が配置されている。第2センシング部の第2磁気抵抗素子の線状のレイアウトは、第1センシング部の第1磁気抵抗素子の線状のレイアウトに対して22.5°傾けられている。
特開平11−274598号公報 特開平9−102638号公報 国際公開第2013/171977号 特開2012−88225号公報 特開2013−250182号公報
特許文献1,2には、複数の磁気抵抗素子を用いて磁気センサを構成することについて記載乃至示唆されていない。特許文献3〜5に記載された磁気センサにおいては、磁界検出の等方性についてさらに向上できる余地がある。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、磁界検出の等方性を向上した磁気センサを提供することを目的とする。
本発明に基づく磁気センサは、互いに電気的に接続されてブリッジ回路を構成する複数の磁気抵抗素子を備える磁気センサである。複数の磁気抵抗素子は、複数の第1磁気抵抗素子および複数の第2磁気抵抗素子を含む。複数の第1磁気抵抗素子の各々の抵抗変化率は、複数の第2磁気抵抗素子の各々の抵抗変化率より大きい。複数の第1磁気抵抗素子の各々は、平面視にて2重渦巻き状パターンを有する。2重渦巻き状パターンは、一方の渦巻き状パターン、他方の渦巻き状パターン、および、一方の渦巻き状パターンと他方の渦巻き状パターンとを2重渦巻き状パターンの中央部にて連結する、S字状パターンまたは逆S字状パターンを含む。複数の第1磁気抵抗素子の各々は、S字状パターンまたは逆S字状パターンの向きが互いに異なるように、2重渦巻き状パターンの周方向の向きが異なっている。
本発明の一形態においては、磁気センサは、複数の第1磁気抵抗素子として2つの第1磁気抵抗素子を含む。2つの第1磁気抵抗素子の各々は、S字状パターンまたは逆S字状パターンの向きが互いに90°異なるように、2重渦巻き状パターンの周方向の向きが90°異なっている。
本発明の一形態においては、2重渦巻き状パターンは、一方の渦巻き状パターンおよび他方の渦巻き状パターンの各々の外周部に、2重渦巻き状パターンの長さ調整用冗長部を有する。長さ調整用冗長部は、一方の渦巻き状パターンおよび他方の渦巻き状パターンの各々が湾曲しつつ折り返されて構成されている。一方の渦巻き状パターンに設けられた長さ調整用冗長部と、他方の渦巻き状パターンに設けられた長さ調整用冗長部とは、2重渦巻き状パターンの径方向において互いに反対側に位置している。
本発明の一形態においては、複数の第2磁気抵抗素子の各々は、複数の曲部を有して折り返した少なくとも1つの単位パターンを含む。単位パターンは、10μm以上の長さの直線状延在部を含まない。
本発明の一形態においては、単位パターンは、複数の曲部の各々において屈曲している。
本発明の一形態においては、単位パターンは、複数の曲部の各々において湾曲している。
本発明の一形態においては、複数の第2磁気抵抗素子の各々は複数の単位パターンを含む。複数の単位パターンは、仮想円上に配置されて互いに接続されている。
本発明の一形態においては、複数の第2磁気抵抗素子の各々は複数の単位パターンを含む。複数の単位パターンは、仮想多角形上に配置されて互いに接続されている。
本発明の一形態においては、複数の第2磁気抵抗素子の各々は複数の単位パターンを含む。複数の単位パターンは、仮想直線上に配置されて互いに接続されている。
本発明によれば、磁界検出の等方性を向上できる。
本発明の実施形態1に係る磁気センサのブリッジ回路を構成する4つの磁気抵抗素子のパターンを示す平面図である。 本発明の実施形態1に係る磁気センサの等価回路図である。 本発明の実施形態1に係る磁気センサのブリッジ回路における磁気抵抗素子と配線との接続部の積層構造を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係る磁気センサの第1磁気抵抗素子のパターンを示す平面図である。 本発明の実施形態1に係る磁気センサの第2磁気抵抗素子が有するパターンを示す平面図である。 本発明の実施形態1に係る磁気センサの第2磁気抵抗素子が有するパターンに含まれる単位パターンを示す平面図である。 本実施形態に係る磁気センサに対する外部磁界の印加方向を水平方向において22.5°間隔で0°〜337.5°まで変更して、外部磁界の強さと磁気センサの出力との関係を求めた実験結果を示すグラフである。 本発明の実施形態2に係る磁気センサの第2磁気抵抗素子が有するパターンを示す平面図である。 本発明の実施形態2に係る磁気センサの第2磁気抵抗素子が有するパターンに含まれる単位パターンを示す平面図である。 本発明の実施形態3に係る磁気センサの第2磁気抵抗素子が有するパターンを示す平面図である。 本発明の実施形態3に係る磁気センサの第2磁気抵抗素子が有するパターンに含まれる単位パターンを示す平面図である。 本発明の実施形態4に係る磁気センサのブリッジ回路を構成する4つの磁気抵抗素子のパターンを示す平面図である。 本発明の実施形態4に係る磁気センサの第2磁気抵抗素子が有するパターンを示す平面図である。 本発明の実施形態5に係る磁気センサのブリッジ回路を構成する4つの磁気抵抗素子のパターンを示す平面図である。 本発明の実施形態5に係る磁気センサの第1磁気抵抗素子のパターンを示す平面図である。 本発明の実施形態5に係る磁気センサの第2磁気抵抗素子が有するパターンを示す平面図である。
以下、本発明の各実施形態に係る磁気センサについて図を参照して説明する。以下の実施形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る磁気センサのブリッジ回路を構成する4つの磁気抵抗素子のパターンを示す平面図である。図2は、本発明の実施形態1に係る磁気センサの等価回路図である。
図1,2に示すように、本発明の実施形態1に係る磁気センサ100は、互いに電気的に接続されてホイートストンブリッジ型のブリッジ回路を構成する4つの磁気抵抗素子を備える。4つの磁気抵抗素子は、2つの第1磁気抵抗素子120a,120b、および、2つの第2磁気抵抗素子130a,130bを含む。
2つの第1磁気抵抗素子120a,120bの各々の抵抗変化率は、2つの第2磁気抵抗素子130a,130bの各々の抵抗変化率より大きい。2つの第1磁気抵抗素子120a,120bの各々は、外部磁界が印加されることによって電気抵抗値が変化するいわゆる感磁抵抗である。2つの第2磁気抵抗素子130a,130bの各々は、外部磁界が印加されてもほとんど電気抵抗値が変化しない固定抵抗である。
4つの磁気抵抗素子は、基板110上に形成された配線によって互いに電気的に接続されている。具体的には、第1磁気抵抗素子120aと第2磁気抵抗素子130aとが配線146によって直列に接続されている。第1磁気抵抗素子120bと第2磁気抵抗素子130bとが配線150によって直列に接続されている。
磁気センサ100は、基板110上にそれぞれ形成された、中点140、中点141、電源端子(Vcc)142、接地端子(Gnd)143および出力端子(Out)144をさらに備える。
第1磁気抵抗素子120aおよび第2磁気抵抗素子130bの各々は、中点140に接続されている。具体的には、第1磁気抵抗素子120aと中点140とが配線145によって接続され、第2磁気抵抗素子130bと中点140とが配線152によって接続されている。
第1磁気抵抗素子120bおよび第2磁気抵抗素子130aの各々は、中点141に接続されている。具体的には、第1磁気抵抗素子120bと中点141とが配線149によって接続され、第2磁気抵抗素子130aと中点141とが配線148によって接続されている。
配線146は、電流が入力される電源端子(Vcc)142に接続されている。配線150は、接地端子(Gnd)143に接続されている。
図2に示すように、磁気センサ100は、差動増幅器160、温度補償回路161、ラッチおよびスイッチ回路162、並びに、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)ドライバ163をさらに備える。
差動増幅器160は、入力端が中点140および中点141の各々に接続され、出力端が温度補償回路161に接続されている。また、差動増幅器160は、電源端子(Vcc)142および接地端子(Gnd)143の各々に接続されている。
温度補償回路161は、出力端がラッチおよびスイッチ回路162に接続されている。また、温度補償回路161は、電源端子(Vcc)142および接地端子(Gnd)143の各々に接続されている。
ラッチおよびスイッチ回路162は、出力端がCMOSドライバ163に接続されている。また、ラッチおよびスイッチ回路162は、電源端子(Vcc)142および接地端子(Gnd)143の各々に接続されている。
CMOSドライバ163は、出力端が出力端子(Out)144に接続されている。また、CMOSドライバ163は、電源端子(Vcc)142および接地端子(Gnd)143の各々に接続されている。
磁気センサ100が上記の回路構成を有することにより、中点140と中点141との間に、外部磁界の強さに依存する電位差が発生する。この電位差があらかじめ設定された検出レベルを超えると、出力端子(Out)144から信号が出力される。
図3は、本発明の実施形態1に係る磁気センサのブリッジ回路における磁気抵抗素子と配線との接続部の積層構造を示す断面図である。図3においては、磁気抵抗素子として機能する領域Rと、配線として機能する領域Lとの接続部のみ図示している。
図3に示すように、4つの磁気抵抗素子は、SiO2層またはSi34層などが表面に設けられた、Siなどからなる基板110上に形成されている。4つの磁気抵抗素子は、基板110上に設けられた、NiとFeとを含む合金からなる磁性体層10が、ミーリングによりパターニングされることにより形成されている。
配線は、基板110上に設けられた、AuまたはAlなどからなる導電層20が、ウエットエッチングによりパターニングされることにより形成されている。導電層20は、磁性体層10が設けられた領域においては磁性体層10の直上に位置し、磁性体層10が設けられていない領域においては基板110の直上に位置している。よって、図3に示すように、磁気抵抗素子として機能する領域Rと、配線として機能する領域Lとの接続部においては、導電層20は磁性体層10の直上に位置している。
中点140、中点141、電源端子(Vcc)142、接地端子(Gnd)143および出力端子(Out)144の各々は、基板110の直上に位置する導電層20によって構成されている。
導電層20の直上には、図示しないTi層が設けられている。磁気抵抗素子および配線を覆うように、SiO2などからなる保護層30が設けられている。
図4は、本発明の実施形態1に係る磁気センサの第1磁気抵抗素子のパターンを示す平面図である。図1,4に示すように、2つの第1磁気抵抗素子120a,120bの各々は、平面視にて2重渦巻き状パターン120を有する。2重渦巻き状パターン120は、一方の渦巻き状パターン121、他方の渦巻き状パターン122、および、一方の渦巻き状パターン121と他方の渦巻き状パターン122とを2重渦巻き状パターン120の中央部にて連結する逆S字状パターン123を含む。逆S字状パターン123は、直線状延在部を含まず、湾曲部のみから構成されている。
2重渦巻き状パターン120は、一方の渦巻き状パターン121および他方の渦巻き状パターン122の各々の外周部に、2重渦巻き状パターン120の長さ調整用冗長部124,125を有する。長さ調整用冗長部124,125は、一方の渦巻き状パターン121および他方の渦巻き状パターン122の各々が湾曲しつつ折り返されて構成されている。一方の渦巻き状パターン121に設けられた長さ調整用冗長部124と、他方の渦巻き状パターン122に設けられた長さ調整用冗長部125とは、2重渦巻き状パターン120の径方向において互いに反対側に位置している。長さ調整用冗長部124,125の各々は、直線状延在部を含まず、湾曲部のみから構成されている。
2重渦巻き状パターン120は、長さ調整用冗長部124,125において、配線を構成する導電層20と接続されている。長さ調整用冗長部124,125と導電層20との接続位置を変更することにより、2つの第1磁気抵抗素子120a,120bの各々の電気抵抗値を調整することができる。
具体的には、図3に示す、磁気抵抗素子として機能する領域Rと、配線として機能する領域Lとの接続部において、導電層20を磁気抵抗素子として機能する領域R側に延長することにより、配線として機能する領域Lを拡大して、2つの第1磁気抵抗素子120a,120bの各々の電気抵抗値を低下させることができる。または、磁気抵抗素子として機能する領域Rと、配線として機能する領域Lとの接続部において、導電層20を配線として機能する領域L側に短縮することにより、配線として機能する領域Lを縮小して、2つの第1磁気抵抗素子120a,120bの各々の電気抵抗値を増加させることができる。
上記した、2つの第1磁気抵抗素子120a,120bの各々の電気抵抗値の調整は、導電層20の一部を除去または追加形成することにより行なわれるため、保護層30を設ける前に行なわれることが好ましい。
図4に示すように、2重渦巻き状パターン120は、2重渦巻き状パターン120の中心点に関して略点対称の形状を有している。すなわち、2重渦巻き状パターン120は、2重渦巻き状パターン120の中心点に関して略180°回転対称な形状を有している。
図1に示すように、2つの第1磁気抵抗素子120a,120bの各々は、逆S字状パターン123の向きが互いに異なるように、2重渦巻き状パターン120の周方向の向きが異なっている。
本実施形態においては、2つの第1磁気抵抗素子120a,120bの各々は、逆S字状パターン123の向きが互いに90°異なるように、2重渦巻き状パターン120の周方向の向きが90°異なっている。
図5は、本発明の実施形態1に係る磁気センサの第2磁気抵抗素子が有するパターンを示す平面図である。図6は、本発明の実施形態1に係る磁気センサの第2磁気抵抗素子が有するパターンに含まれる単位パターンを示す平面図である。なお、図5においては、2つの第2磁気抵抗素子130a,130bの各々が有する同一形状の2つのパターン130のうちの一方のみを図示している。
図1,5に示すように、2つの第2磁気抵抗素子130a,130bの各々においては、複数の曲部を有して折り返した8つの単位パターン170を含む同一形状の2つのパターン130が直列に接続されている。第2磁気抵抗素子130aにおいては、同一形状の2つのパターン130が配線147によって互いに接続されている。第2磁気抵抗素子130bにおいては、同一形状の2つのパターン130が配線151によって互いに接続されている。これにより、2つの第2磁気抵抗素子130a,130bの各々において、必要な電気抵抗値を確保している。2つの第2磁気抵抗素子130a,130bの各々の電気抵抗値が高いほど、磁気センサ100の消費電流を低減できる。
図5に示すように、8つの単位パターン170は、仮想円C1上に配置されて互いに接続されている。図6に示すように、単位パターン170は、始端部170aから終端部170bまでの間に、14個の曲部B1〜B14および15個の直線状延在部L1〜L15を有して、折り返している。すなわち、単位パターン170は、始端部170aおよび終端部170bを口部とした袋状の形状を有している。
本実施形態においては、単位パターン170は、14個の曲部B1〜B14の各々において直角に屈曲している。単位パターン170は、10μm以上の長さの直線状延在部を含まない。すなわち、15個の直線状延在部L1〜L15の各々の長さは、10μmより短い。
ただし、2つの第2磁気抵抗素子130a,130bの各々が有するパターンは、上記に限られず、10μm以上の長さの直線状延在部を含まずに複数の曲部を有して折り返した少なくとも1つの単位パターンを含んでいればよい。
磁気抵抗素子の電気抵抗値は、磁気抵抗素子を電流が流れる方向に対して特定の角度で磁界が印加されると、磁気抵抗効果によって変化する。磁気抵抗素子の長手方向の長さが長いほど、磁気抵抗効果が大きくなる。
そのため、2つの第2磁気抵抗素子130a,130bの各々が上記のパターンを有することにより、2つの第2磁気抵抗素子130a,130bの各々の磁気抵抗効果が抑制されて抵抗変化率が著しく小さくなる。その結果、2つの第1磁気抵抗素子120a,120bの各々の抵抗変化率が、2つの第2磁気抵抗素子130a,130bの各々の抵抗変化率より大きくなる。
本実施形態に係る磁気センサ100においては、2つの第1磁気抵抗素子120a,120bの各々が2重渦巻き状パターン120を有している。2重渦巻き状パターン120は、主に略円弧状の湾曲部が巻き回されて構成されている。円弧は、多角形の角の数が無限大に大きくなった際の近似形であるため、2重渦巻き状パターン120を流れる電流の向きは、水平方向の略全方位(360°)に亘っている。よって、2つの第1磁気抵抗素子120a,120bの各々は、水平方向の略全方位(360°)に亘って、外部磁界を検出することができる。なお、水平方向は、基板110の表面と平行な方向である。
また、本実施形態に係る磁気センサ100においては、2重渦巻き状パターン120は、中央部が湾曲部のみからなる逆S字状パターン123で構成され、外周部が湾曲部のみからなる長さ調整用冗長部124,125で構成されている。このように、2つの第1磁気抵抗素子120a,120bの各々は、直線状延在部を含んでいないため、磁界検出の異方性が低減されている。
さらに、本実施形態に係る磁気センサ100においては、2つの第1磁気抵抗素子120a,120bの各々の逆S字状パターン123の向きが互いに異なるように、2重渦巻き状パターン120の周方向の向きが異なっていることにより、磁界検出の等方性が向上している。
その理由は以下の通りである。上記のように、2重渦巻き状パターン120は、2重渦巻き状パターン120の中心点に関して略180°回転対称な形状を有している。そのため、2つの第1磁気抵抗素子120a,120bの各々は、磁界検出において僅かに異方性を有する。
そこで、第1磁気抵抗素子120aの2重渦巻き状パターン120の周方向の向きと、第1磁気抵抗素子120bの2重渦巻き状パターン120の周方向の向きとを異ならせることにより、それぞれの磁界検出の異方性を互いに緩和することができる。
第1磁気抵抗素子120aの2重渦巻き状パターン120の周方向の向きと、第1磁気抵抗素子120bの2重渦巻き状パターン120の周方向の向きとを90°異ならせた場合には、それぞれの磁界検出の異方性を最も緩和することができる。
この場合は、第1磁気抵抗素子120aが最も高感度である方向と、第1磁気抵抗素子120bが最も低感度である方向とが一致し、第1磁気抵抗素子120aが最も低感度である方向と、第1磁気抵抗素子120bが最も高感度である方向とが一致する。そのため、磁気センサ100に外部磁界が印加された際に中点140と中点141との間に発生する電位差が、磁気センサ100に外部磁界が印加された方向によって変動することを抑制できる。
本実施形態に係る磁気センサ100においては、2つの第2磁気抵抗素子130a,130bの各々は、10μm以上の長さの直線状延在部を含まずに14個の曲部B1〜B14の各々において直角に屈曲して、始端部170aおよび終端部170bを口部とした袋状の形状を有する単位パターン170を含んでいる。
これにより、単位パターン170を流れる電流の向きを水平方向において分散させて、2つの第2磁気抵抗素子130a,130bの各々の磁気抵抗効果の異方性を低減することができる。また、外部磁界が0である時の磁気センサ100の出力が、残留磁化の影響によってばらつくことを抑制することができる。
さらに、複数の単位パターン170が仮想円C1上に配置されていることによって、パターン130を流れる電流の向きを水平方向において分散させて、2つの第2磁気抵抗素子130a,130bの各々の磁気抵抗効果の異方性を低減することができる。
図7は、本実施形態に係る磁気センサ100に対する外部磁界の印加方向を水平方向において22.5°間隔で0°〜337.5°まで変更して、外部磁界の強さと磁気センサ100の出力との関係を求めた実験結果を示すグラフである。図7においては、縦軸に磁気センサ100の出力電圧(mV)、横軸に磁束密度(mT)を示している。
図7に示すように、本実施形態に係る磁気センサ100においては、外部磁界の印加方向を水平方向において22.5°間隔で0°〜337.5°まで変更した場合においても、外部磁界の強さと磁気センサ100の出力との関係に大きな変化は認められなかった。すなわち、本実施形態に係る磁気センサ100は、磁界検出の等方性が向上していることが確認できた。また、外部磁界が0である時の磁気センサ100の出力のばらつきが抑制されていることも確認できた。
以下、本発明の実施形態2に係る磁気センサについて図を参照して説明する。なお、本実施形態に係る磁気センサは、第2磁気抵抗素子が有するパターンのみ実施形態1に係る磁気センサ100と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態2)
図8は、本発明の実施形態2に係る磁気センサの第2磁気抵抗素子が有するパターンを示す平面図である。図9は、本発明の実施形態2に係る磁気センサの第2磁気抵抗素子が有するパターンに含まれる単位パターンを示す平面図である。なお、図8においては、2つの第2磁気抵抗素子の各々が有する同一形状の2つのパターン230のうちの一方のみを図示している。
本発明の実施形態2に係る磁気センサの2つの第2磁気抵抗素子の各々においては、複数の曲部を有して折り返した8つの単位パターン270を含む同一形状の2つのパターン230が直列に接続されている。
図8に示すように、8つの単位パターン270は、仮想円C1上に配置されて互いに接続されている。図9に示すように、単位パターン270は、始端部270aから終端部270bまでの間に、9個の曲部B1〜B9および10個の直線状延在部L1〜L10を有して、折り返している。すなわち、単位パターン270は、始端部270aおよび終端部270bを口部とした袋状の形状を有している。
本実施形態においては、単位パターン270は、9個の曲部B1〜B9の各々において湾曲している。単位パターン270は、10μm以上の長さの直線状延在部を含まない。すなわち、10個の直線状延在部L1〜L10の各々の長さは、10μmより短い。
本発明の実施形態2に係る磁気センサは、第2磁気抵抗素子が含む単位パターン270の曲部が湾曲していることによって、実施形態1に係る磁気センサ100の第2磁気抵抗素子に比較して、単位パターン270を流れる電流の向きを水平方向においてより分散させて、第2磁気抵抗素子の磁気抵抗効果の異方性をさらに低減することができる。
以下、本発明の実施形態3に係る磁気センサについて図を参照して説明する。なお、本実施形態に係る磁気センサは、第2磁気抵抗素子が有するパターンのみ実施形態1に係る磁気センサ100と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態3)
図10は、本発明の実施形態3に係る磁気センサの第2磁気抵抗素子が有するパターンを示す平面図である。図11は、本発明の実施形態3に係る磁気センサの第2磁気抵抗素子が有するパターンに含まれる単位パターンを示す平面図である。
図10に示すように、本発明の実施形態3に係る磁気センサの2つの第2磁気抵抗素子の各々は、複数の曲部を有して折り返した32個の単位パターン370を含むパターン330を有している。
図10に示すように、32個の単位パターン370は、仮想矩形C2上に配置されて互いに接続されている。なお、複数の単位パターン370が、仮想矩形以外の仮想多角形上に配置されていてもよい。
図11に示すように、単位パターン370は、始端部370aから終端部370bまでの間に、14個の曲部B1〜B14および15個の直線状延在部L1〜L15を有して、折り返している。すなわち、単位パターン370は、始端部370aおよび終端部370bを口部とした袋状の形状を有している。
本実施形態においては、単位パターン370は、14個の曲部B1〜B14の各々において直角に屈曲している。単位パターン370は、10μm以上の長さの直線状延在部を含まない。すなわち、15個の直線状延在部L1〜L15の各々の長さは、10μmより短い。
本発明の実施形態3に係る磁気センサにおいては、2つの第2磁気抵抗素子の各々が含む複数の単位パターン370が仮想矩形C2上に配置されていることによって、パターン330を流れる電流の向きを水平方向において分散させて、2つの第2磁気抵抗素子の各々の磁気抵抗効果の異方性を低減することができる。
以下、本発明の実施形態4に係る磁気センサについて図を参照して説明する。なお、本実施形態に係る磁気センサ400は、第2磁気抵抗素子が有するパターンが主に実施形態1に係る磁気センサ100と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態4)
図12は、本発明の実施形態4に係る磁気センサのブリッジ回路を構成する4つの磁気抵抗素子のパターンを示す平面図である。図13は、本発明の実施形態4に係る磁気センサの第2磁気抵抗素子が有するパターンを示す平面図である。
図12に示すように、本発明の実施形態4に係る磁気センサ400の2つの第2磁気抵抗素子430a,430bの各々は、複数の曲部を有して折り返した8つの単位パターン470を含むパターン430を有している。図13に示すように、8つの単位パターン470は、仮想直線C3上に配置されて互いに接続されている。
図13に示すように、本実施形態に係る単位パターン470は、実施形態3に係る単位パターン370と略同様の形状を有している。単位パターン470が単位パターン370と異なる点は、各曲部において、磁性体層10をミーリングした工具の直径に相当する大きさの円形の凹部が形成されている点である。
この凹部を単位パターン470に形成することにより、単位パターン470を流れる電流の経路を長くしつつ、単位パターン470の幅を各曲部において狭くできるため、単位パターン470の電気抵抗値を増大させることができる。その結果、2つの第2磁気抵抗素子430a,430bの各々の電気抵抗値を増大させることができる。
本発明の実施形態4に係る磁気センサ400においては、2つの第2磁気抵抗素子430a,430bの各々が含む複数の単位パターン470が仮想直線C3上に配置されていることによって、2つの第2磁気抵抗素子430a,430bの各々の配置の自由度を高めるができる。
以下、本発明の実施形態5に係る磁気センサについて図を参照して説明する。なお、本実施形態に係る磁気センサ500は、第1磁気抵抗素子および第2磁気抵抗素子の各々が有するパターンが主に実施形態1に係る磁気センサ100と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
(実施形態5)
図14は、本発明の実施形態5に係る磁気センサのブリッジ回路を構成する4つの磁気抵抗素子のパターンを示す平面図である。
図14に示すように、本発明の実施形態5に係る磁気センサ500は、互いに電気的に接続されてホイートストンブリッジ型のブリッジ回路を構成する4つの磁気抵抗素子を備える。4つの磁気抵抗素子は、2つの第1磁気抵抗素子520a,520b、および、2つの第2磁気抵抗素子530a,530bを含む。
図15は、本発明の実施形態5に係る磁気センサの第1磁気抵抗素子のパターンを示す平面図である。図14,15に示すように、2つの第1磁気抵抗素子520a,520bの各々は、平面視にて2重渦巻き状パターン520を有する。2重渦巻き状パターン520は、一方の渦巻き状パターン521、他方の渦巻き状パターン522、および、一方の渦巻き状パターン521と他方の渦巻き状パターン522とを2重渦巻き状パターン520の中央部にて連結するS字状パターン523を含む。S字状パターン523は、直線状延在部を含まず、湾曲部のみから構成されている。
2重渦巻き状パターン520は、一方の渦巻き状パターン521および他方の渦巻き状パターン522の各々の外周部に、2重渦巻き状パターン520の長さ調整用冗長部524,525を有する。長さ調整用冗長部524,525は、一方の渦巻き状パターン521および他方の渦巻き状パターン522の各々が外側に広がりつつ湾曲して構成されている。一方の渦巻き状パターン521に設けられた長さ調整用冗長部524と、他方の渦巻き状パターン522に設けられた長さ調整用冗長部525とは、2重渦巻き状パターン520の径方向において互いに反対側に位置している。長さ調整用冗長部524,525の各々は、直線状延在部を含まず、湾曲部のみから構成されている。
図15に示すように、2重渦巻き状パターン520は、2重渦巻き状パターン520の中心点に関して略点対称の形状を有している。すなわち、2重渦巻き状パターン520は、2重渦巻き状パターン520の中心点に関して略180°回転対称な形状を有している。
図14に示すように、2つの第1磁気抵抗素子520a,520bの各々は、S字状パターン523の向きが互いに異なるように、2重渦巻き状パターン520の周方向の向きが異なっている。
本実施形態においては、2つの第1磁気抵抗素子520a,520bの各々は、S字状パターン523の向きが互いに90°異なるように、2重渦巻き状パターン520の周方向の向きが90°異なっている。
図16は、本発明の実施形態5に係る磁気センサの第2磁気抵抗素子が有するパターンを示す平面図である。なお、図16においては、2つの第2磁気抵抗素子530a,530bの各々が有する同一形状の4つのパターン530のうちの1つのみを図示している。
図14,16に示すように、2つの第2磁気抵抗素子530a,530bの各々においては、複数の曲部を有して折り返した1つの単位パターンを含む同一形状の4つのパターン530が直列に接続されている。第2磁気抵抗素子530aにおいては、同一形状の4つのパターン530が配線147によって互いに接続されている。第2磁気抵抗素子530bにおいては、同一形状の4つのパターン530が配線151によって互いに接続されている。これにより、2つの第2磁気抵抗素子530a,530bの各々において、必要な電気抵抗値を確保している。
図16に示すように、パターン530の単位パターンは、始端部570aから終端部570bまでの間に、15個の曲部B1〜B15を有して、折り返している。すなわち、パターン530の単位パターンは、始端部570aおよび終端部570bを口部とした袋状の形状を有している。
本実施形態においては、パターン530の単位パターンは、15個の曲部B1〜B15の各々において湾曲している。パターン530の単位パターンは、直線状延在部を含まない。
本実施形態に係る磁気センサ500においては、2重渦巻き状パターン520は、中央部が湾曲部のみからなるS字状パターン523で構成され、外周部が湾曲部のみからなる長さ調整用冗長部524,525で構成されている。このように、2つの第1磁気抵抗素子520a,520bの各々は、直線状延在部を含んでいないため、磁界検出の異方性が低減されている。
さらに、本実施形態に係る磁気センサ500においては、2つの第1磁気抵抗素子520a,520bの各々のS字状パターン523の向きが互いに異なるように、2重渦巻き状パターン520の周方向の向きが異なっていることにより、磁界検出の等方性が向上している。
第1磁気抵抗素子520aの2重渦巻き状パターン520の周方向の向きと、第1磁気抵抗素子520bの2重渦巻き状パターン520の周方向の向きとを90°異ならせることにより、それぞれの磁界検出の異方性を最も緩和することができる。
本実施形態に係る磁気センサ500においては、2つの第2磁気抵抗素子530a,530bの各々は、直線状延在部を含まずに15個の曲部B1〜B15の各々において湾曲して、始端部570aおよび終端部570bを口部とした袋状の形状を有する単位パターンを含んでいる。
これにより、単位パターンを流れる電流の向きを水平方向において分散させて、2つの第2磁気抵抗素子530a,530bの各々の磁気抵抗効果の異方性を低減することができる。また、外部磁界が0である時の磁気センサ500の出力が、残留磁化の影響によってばらつくことを抑制することができる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 磁性体層、20 導電層、30 保護層、100,400,500 磁気センサ、110 基板、120,520 2重渦巻き状パターン、120a,120b,520a,520b 第1磁気抵抗素子、121,521 一方の渦巻き状パターン、122,522 他方の渦巻き状パターン、123 逆S字状パターン、124,125,524,525 長さ調整用冗長部、130,230,330,430,530 パターン、130a,130b,430a,430b,530a,530b 第2磁気抵抗素子、140,141 中点、145,146,147,148,149,150,151,152 配線、160 差動増幅器、161 温度補償回路、162 ラッチおよびスイッチ回路、163 CMOSドライバ、170,270,370,470 単位パターン、170a,270a,370a,570a 始端部、170b,270b,370b,570b 終端部、523 S字状パターン、B1〜B15 曲部、C1 仮想円、C2 仮想矩形、C3 仮想直線、L 配線として機能する領域、L1〜L15 直線状延在部、R 磁気抵抗素子として機能する領域。

Claims (11)

  1. 互いに電気的に接続されてブリッジ回路を構成する複数の磁気抵抗素子を備える磁気センサであって、
    前記複数の磁気抵抗素子は、複数の第1磁気抵抗素子および複数の第2磁気抵抗素子を含み、
    前記複数の第1磁気抵抗素子の各々の抵抗変化率は、前記複数の第2磁気抵抗素子の各々の抵抗変化率より大きく、
    前記複数の第1磁気抵抗素子の各々は、平面視にて2重渦巻き状パターンを有し、
    前記2重渦巻き状パターンは、一方の渦巻き状パターン、他方の渦巻き状パターン、および、該一方の渦巻き状パターンと該他方の渦巻き状パターンとを該2重渦巻き状パターンの中央部にて連結する、S字状パターンまたは逆S字状パターンを含み、
    前記複数の第1磁気抵抗素子の各々は、前記S字状パターンまたは前記逆S字状パターンの向きが互いに異なるように、前記2重渦巻き状パターンの周方向の向きが異なっており、
    前記2重渦巻き状パターンは、前記2重渦巻き状パターンの中心点に関して略点対称の形状を有しており、
    前記複数の第1磁気抵抗素子として2つの第1磁気抵抗素子を含み、
    前記2つの第1磁気抵抗素子の各々は、前記S字状パターンまたは前記逆S字状パターンの向きが互いに90°異なるように、前記2重渦巻き状パターンの周方向の向きが90°異なっている、磁気センサ。
  2. 互いに電気的に接続されてブリッジ回路を構成する複数の磁気抵抗素子を備える磁気センサであって、
    前記複数の磁気抵抗素子は、複数の第1磁気抵抗素子および複数の第2磁気抵抗素子を含み、
    前記複数の第1磁気抵抗素子の各々の抵抗変化率は、前記複数の第2磁気抵抗素子の各々の抵抗変化率より大きく、
    前記複数の第1磁気抵抗素子の各々は、平面視にて2重渦巻き状パターンを有し、
    前記2重渦巻き状パターンは、一方の渦巻き状パターン、他方の渦巻き状パターン、および、該一方の渦巻き状パターンと該他方の渦巻き状パターンとを該2重渦巻き状パターンの中央部にて連結する、S字状パターンまたは逆S字状パターンを含み、
    前記複数の第1磁気抵抗素子の各々は、前記S字状パターンまたは前記逆S字状パターンの向きが互いに異なるように、前記2重渦巻き状パターンの周方向の向きが異なっており、
    前記複数の第1磁気抵抗素子として2つの第1磁気抵抗素子を含み、
    前記2つの第1磁気抵抗素子の各々は、前記S字状パターンまたは前記逆S字状パターンの向きが互いに90°異なるように、前記2重渦巻き状パターンの周方向の向きが90°異なっている、磁気センサ。
  3. 互いに電気的に接続されてブリッジ回路を構成する複数の磁気抵抗素子を備える磁気センサであって、
    前記複数の磁気抵抗素子は、複数の第1磁気抵抗素子および複数の第2磁気抵抗素子を含み、
    前記複数の第1磁気抵抗素子の各々の抵抗変化率は、前記複数の第2磁気抵抗素子の各々の抵抗変化率より大きく、
    前記複数の第1磁気抵抗素子の各々は、平面視にて2重渦巻き状パターンを有し、
    前記2重渦巻き状パターンは、一方の渦巻き状パターン、他方の渦巻き状パターン、および、該一方の渦巻き状パターンと該他方の渦巻き状パターンとを該2重渦巻き状パターンの中央部にて連結する、S字状パターンまたは逆S字状パターンを含み、
    前記複数の第1磁気抵抗素子の各々は、前記S字状パターンまたは前記逆S字状パターンの向きが互いに異なるように、前記2重渦巻き状パターンの周方向の向きが異なっており、
    前記2重渦巻き状パターンは、前記2重渦巻き状パターンの中心点に関して略点対称の形状を有しており、
    前記複数の第2磁気抵抗素子の各々は、複数の曲部を有して折り返した少なくとも1つの単位パターンを含み、
    前記単位パターンは、10μm以上の長さの直線状延在部を含まず、
    前記複数の第2磁気抵抗素子の各々は複数の前記単位パターンを含み、
    前記複数の単位パターンは、仮想円上に配置されて互いに接続されている、磁気センサ。
  4. 互いに電気的に接続されてブリッジ回路を構成する複数の磁気抵抗素子を備える磁気センサであって、
    前記複数の磁気抵抗素子は、複数の第1磁気抵抗素子および複数の第2磁気抵抗素子を含み、
    前記複数の第1磁気抵抗素子の各々の抵抗変化率は、前記複数の第2磁気抵抗素子の各々の抵抗変化率より大きく、
    前記複数の第1磁気抵抗素子の各々は、平面視にて2重渦巻き状パターンを有し、
    前記2重渦巻き状パターンは、一方の渦巻き状パターン、他方の渦巻き状パターン、および、該一方の渦巻き状パターンと該他方の渦巻き状パターンとを該2重渦巻き状パターンの中央部にて連結する、S字状パターンまたは逆S字状パターンを含み、
    前記複数の第1磁気抵抗素子の各々は、前記S字状パターンまたは前記逆S字状パターンの向きが互いに異なるように、前記2重渦巻き状パターンの周方向の向きが異なっており、
    前記2重渦巻き状パターンは、前記2重渦巻き状パターンの中心点に関して略点対称の形状を有しており、
    前記複数の第2磁気抵抗素子の各々は、複数の曲部を有して折り返した少なくとも1つの単位パターンを含み、
    前記単位パターンは、10μm以上の長さの直線状延在部を含まず、
    前記複数の第2磁気抵抗素子の各々は複数の前記単位パターンを含み、
    前記複数の単位パターンは、仮想直線上に配置されて互いに接続されている、磁気センサ。
  5. 前記2重渦巻き状パターンは、前記一方の渦巻き状パターンおよび前記他方の渦巻き状パターンの各々の外周部に、該2重渦巻き状パターンの長さ調整用冗長部を有し、
    前記長さ調整用冗長部は、前記一方の渦巻き状パターンおよび前記他方の渦巻き状パターンの各々が湾曲しつつ折り返されて構成され、
    前記一方の渦巻き状パターンに設けられた前記長さ調整用冗長部と、前記他方の渦巻き状パターンに設けられた前記長さ調整用冗長部とは、前記2重渦巻き状パターンの径方向において互いに反対側に位置している、請求項1からのいずれか1項に記載の磁気センサ。
  6. 前記複数の第2磁気抵抗素子の各々は、複数の曲部を有して折り返した少なくとも1つの単位パターンを含み、
    前記単位パターンは、10μm以上の長さの直線状延在部を含まない、請求項1または2に記載の磁気センサ。
  7. 前記単位パターンは、前記複数の曲部の各々において屈曲している、請求項3、4および6のいずれか1項に記載の磁気センサ。
  8. 前記単位パターンは、前記複数の曲部の各々において湾曲している、請求項3、4および6のいずれか1項に記載の磁気センサ。
  9. 前記複数の第2磁気抵抗素子の各々は複数の前記単位パターンを含み、
    前記複数の単位パターンは、仮想円上に配置されて互いに接続されている、請求項3、4、6から8のいずれか1項に記載の磁気センサ。
  10. 前記複数の第2磁気抵抗素子の各々は複数の前記単位パターンを含み、
    前記複数の単位パターンは、仮想多角形上に配置されて互いに接続されている、請求項3、4、6から8のいずれか1項に記載の磁気センサ。
  11. 前記複数の第2磁気抵抗素子の各々は複数の前記単位パターンを含み、
    前記複数の単位パターンは、仮想直線上に配置されて互いに接続されている、請求項3、4、6から8のいずれか1項に記載の磁気センサ。
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