JP6070090B2 - 液体噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体収容容器から供給される液体を噴射する液体噴射装置に関する。
液体噴射装置の一例として、インクカートリッジに収容されたインクを用紙などの媒体に噴射することで印刷を行うインクジェット式のプリンターがある。こうしたプリンターにおいては、その筐体部内にインクカートリッジを着脱可能な構成となっていて、インクカートリッジを新しいものに交換することでインクの補給を行うのが一般的である。
しかし、インクカートリッジは筐体部に収容可能な大きさにしなければならないので大型化が困難であり、大量の印刷を行う場合などには、インクカートリッジのインクが無くなる都度、印刷を中断して交換作業を行う必要がある。
そこで、こうしたインクカートリッジの交換作業を少なくするために、インクを注入可能な大型のインクタンクを筐体部外に備えたプリンターがある。また、こうしたインクタンクにインクを補充のために注入する際には、インクタンク内の液面位置を視認可能な確認窓に物差しをあてて、インクの残量を確認することがある(例えば、特許文献1)。
特開2012−111167号公報
ところで、インクタンクの確認窓に物差しをあててインクの残量を確認する場合には、インクタンクの近くまで行って物差しを取り出すのに手間がかかる上、物差しが無いと残量が確認できないという問題がある。
なお、こうした問題は、筐体部の外側に設けられたインクタンクからインクが供給されるプリンターに限らず、液体を注入可能な液体収容容器を備える液体噴射装置においては、概ね共通したものとなっている。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、液体収容容器への液体の補充時期を容易に判別することができる液体噴射装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する液体噴射装置は、液体の注入口、該注入口と連通する液体収容室、及び該液体収容室に収容された液体の液面位置を視認可能な外壁が設けられた液体収容容器と、該液体収容容器に収容された前記液体を噴射する液体噴射部と、前記液体収容容器の外側に、前記外壁を重力方向と交差する方向に横切るように配置された枠部と、を備える。
この構成によれば、液体噴射部での液体の噴射に伴って液体収容容器内の液面位置が下がる様子を、外壁を通じて視認することができる。また、枠部は液体収容容器の外側に外壁を重力方向と交差する方向に横切るように配置されているので、液体の液面位置が枠部よりも低い位置に変位するのを視認することができる。すなわち、枠部の位置を目安として、液体収容容器に収容された液体の残量が少なくなったことを判別することができる。したがって、外壁から視認される液面位置を枠部の位置と比較することで、液体収容容器への液体の補充時期を容易に判別することができる。
上記液体噴射装置は、前記液体噴射部を収容する筐体部をさらに備え、前記液体収容容器は前記筐体部から外側に突出する突出部を有しているとともに、前記外壁は前記突出部に設けられている。
この構成によれば、液体収容容器は突出部を有するので、収容する液体の容量が筐体部の大きさに制限されない。また、外壁は筐体部から外側に突出する突出部に設けられているので、液面位置を視認しやすい。
上記液体噴射装置は、前記突出部を挟むように並ぶ一対の側壁をさらに備え、前記枠部は、前記外壁を横切るように水平方向に延設されて、対をなす前記側壁を接続する。
この構成によれば、突出部を挟むように並ぶ一対の側壁によって、突出部に側方から加わる外力を抑制することができる。また、枠部によって対をなす側壁を補強することができる。そして、枠部は水平方向に延設されるので、その下端位置よりも液面位置が低くなった場合には、液体収容容器に収容された液体の残量が少なくなったと判断することができる。
上記液体噴射装置において、前記液体収容容器は、前記筐体部内に収容される基端部と、該基端部側よりも下方に向けて延設された前記突出部と、前記液体収容室内において前記突出部側から前記基端部側に向けて液体を流出させる液体流出路とを有し、前記液体収容室は、前記基端部側に設けられた基底面と、該基底面よりも低くなるように段差を有して前記突出部側に設けられた段差底面とを有し、前記枠部の下端位置は、前記基底面よりも下方であって、前記段差底面よりも上方となる位置に配置されている。
この構成によれば、液体収容容器において段差底面は基底面よりも低くなるように段差を有して突出部側に設けられているので、液体流出路を通じて液体収容室内から液体が流出するにつれて、基端部側に収容された液体は突出部側に集液される。そして、枠部の下端位置は、基底面よりも下方であって段差底面よりも上方となる位置に配置されているので、液面位置が枠部の下端位置よりも低くなった場合には、液体収容容器に収容された液体の残量が少なくなったと判断することができる。
上記液体噴射装置において、前記枠部の上端位置は、重力方向において前記基底面と対応する位置に配置されている。
この構成によれば、枠部の上端位置は重力方向において基底面と対応する位置に配置されているので、液面位置が低下して枠部の上端位置に近づいた場合には、液体の補充時期が近づいていると判断することができる。
上記液体噴射装置において、前記液体収容容器と前記枠部との間には隙間が設けられている。
この構成によれば、液体収容容器と枠部との間には隙間が設けられているので、液体収容容器への液体の注入時にこぼれた液体による枠部の汚染が抑制される。また、液体収容容器が枠部から離間しているので、枠部に人や物が衝突して外力が加わった場合にも、その外力が液体収容容器に及ぼす影響が抑制される。
上記液体噴射装置において、前記外壁の上端位置及び前記注入口は、前記枠部の上端位置よりも上方に配置されている。
この構成によれば、枠部が外壁を重力方向と交差する方向に横切るように配置されていても、外壁の上端付近を視認することができる。これにより、注入口を通じて液体収容室に液体を注入するときに、液面位置が注入口に接近する様子を目視することができるので、注入口から液体を溢れさせることなく、液体の注入を行うことができる。
上記液体噴射装置は、前記液体収容容器を外力から保護する保護部をさらに備え、前記保護部には前記外壁を視認可能な開口部が設けられ、前記枠部は前記開口部を重力方向と交差する方向に横切るように前記保護部に取り付けられている。
この構成によれば、保護部によって液体収容容器に加わる外力を抑制することができる。また、枠部によって開口部が設けられた保護部を補強することができる。そして、枠部は開口部を重力方向と交差する方向に横切るように保護部に取り付けられているので、開口部を通じて液体収容容器の外壁や液面位置を視認することができる。
第1実施形態の液体噴射装置の斜視図。 第1実施形態の液体噴射装置の概略構成を示す断面図。 第1実施形態の液体収容容器及び保護部を示す断面図。 第1実施形態の液体収容容器及び保護部を示す斜視図。 第2実施形態の液体収容容器及び保護部を示す斜視図。 第2実施形態の液体収容容器及び保護部を示す断面図。 第3実施形態の液体収容容器及び保護部を示す斜視図。 第3実施形態の液体収容容器及び保護部を示す断面図。 第4実施形態の液体収容容器及び保護部を示す斜視図。 第4実施形態の液体収容容器及び保護部を示す断面図。 第5実施形態の液体収容容器及び保護部を示す斜視図。 第5実施形態の液体収容容器及び保護部を示す断面図。 第6実施形態の液体収容容器及び保護部を示す斜視図。 第6実施形態の液体収容容器及び保護部を示す断面図。 第7実施形態の液体噴射装置の斜視図。 第7実施形態の液体収容容器及び保護部を示す斜視図。
以下、液体噴射装置の実施形態について、図を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1に示すように、本実施形態の液体噴射装置11は、媒体の一例である長尺の用紙Sを扱うラージフォーマットプリンター(LFP)である。そして、液体噴射装置11は、車輪12が下端に取り付けられた一対の脚部13と、脚部13上に組み付けられる筐体部14とを備えている。なお、本実施形態においては、重力方向に沿う上下方向Zと交差(本実施形態では直交)する筐体部14の長手方向を幅方向Xとする。また、上下方向Z(重力方向)及び幅方向Xの双方と交差(本実施形態では直交)する方向を前後方向Yとする。
筐体部14の後側下方には、筐体部14側に向けて用紙Sを給送する給送部15が配置されている。また、筐体部14の前側下方には、脚部13に支持された巻取部16が配置されている。さらに、給送部15と巻取部16との間には、用紙Sの搬送経路に沿って媒体支持部材17が配置されている。
媒体支持部材17は、後端側が筐体部14内に収容されるとともに、前端側が筐体部14から前方に向けて突出している。また、筐体部14の前面側には、媒体支持部材17の上側となる位置に、筐体部14内から用紙Sを排出するための排出口14aが形成されている。
巻取部16の近傍位置には、媒体支持部材17と巻取部16との間に位置する用紙Sにテンション(張力)を与えるテンション付与機構18が設けられている。テンション付与機構18は、脚部13の下部に回動可能に支持された一対のアーム部材19と、一対のアーム部材19の先端部に回転可能に支持されたテンションローラー20とを備えている。
巻取部16は、印刷後の用紙Sを円筒状に巻き取る不図示の芯材(例えば紙管)を軸方向両側から挟持する一対のホルダー21を備えている。そして、一方(図1では右側)のホルダー21が回転されることで、一対のホルダー21間に装着された芯材に用紙Sが巻き取られる。すなわち、巻取部16は搬送機構を構成するとともに、ホルダー21は用紙Sの搬送経路の下流端に位置する。なお、本実施形態の巻取部16はスピンドルを使用しないスピンドルレス方式であるが、スピンドルを使用する方式でもよい。
筐体部14内には、液体噴射装置11の動作を制御する制御部22が設けられている。また、筐体部14の上部には、幅方向Xにおいて用紙Sの搬送経路の外側となる第1端側(図1では右端側)に、設定操作や入力操作を行うための操作パネル23が設けられている。なお、操作パネル23は制御部22と電気的に接続されている。
筐体部14の下部には、幅方向Xにおいて用紙Sの搬送経路の外側となる第1端側(図1では右端側)に、液体の一例であるインクを収容可能な液体収容容器24が設けられている。液体収容容器24は、インクの種類や色に対応して、複数(本実施形態では4つ)設けられている。そして、複数の液体収容容器24が幅方向Xに並ぶように筐体部14に装着されることで、液体収容ユニット25を構成している。
液体噴射装置11は、液体収容容器24を外力から保護するために液体収容ユニット25を囲むように配置された保護部26を備えている。保護部26は、前方及び上方に向けて開口する開口部26cを有している。なお、保護部26は、液体収容容器24との間に隙間が設けられるように配置されている。
液体収容容器24の前面側には、内部に収容されたインクの液面FLの位置を視認可能な外壁の一例としての窓部27が設けられている。そして、液体収容容器24の窓部27は、保護部26の開口部26cを通じて視認可能となっている。
図2に示すように、給送部15には、未使用の用紙Sが円筒状に巻き重ねられたロール体R1が保持されている。また、筐体部14内には、給送部15から送り出された用紙Sを搬送する搬送ローラー対28と、用紙Sの搬送方向と直交する主走査方向(本実施形態では幅方向X)に往復移動するキャリッジ29とが収容されている。そして、キャリッジ29の下部には、液体収容容器24に収容されたインクを噴射する液体噴射部30が保持されている。
液体収容容器24は、筐体部14内に収容された基端側(本実施形態では後端側)の端部が、液体噴射部30にインクを供給するための液体供給機構31に接続されている。そして、搬送経路に沿って搬送される用紙Sに対して、液体噴射部30が液体収容容器24から供給されるインクを噴射することで、記録(印刷)が行われる。なお、印刷後の用紙Sは、媒体支持部材17に沿って斜め下方へ案内された後に巻取部16によって巻き取られ、ロール体R2を形成する。
図3に示すように、液体収容容器24は、内部にインクを収容するための液体収容室24aが形成された液体収容体32と、液体収容体32の上面に沿って前後方向Yにスライド移動可能なスライダー33とを備えている。スライダー33は、前端側の一部が回動式の蓋部33aとなっている。スライダー33の蓋部33aは、後端側を回転中心として上方に向けて回動されることで、図3に実線で示す開位置に配置される。
スライダー33の蓋部33aが開位置に配置されると、液体収容体32の上面側に形成された注入凹部34と、注入凹部34の内底部に形成されたインクの注入口35とが露出する。なお、注入口35は液体収容室24aと連通している。そして、液体収容容器24に対しては、注ぎ口SPを有する補充用容器BTに収容されたインクを注入口35から注入することで、インクが注入(補充)される。すなわち、液体収容容器24は、筐体部14に対して固定された状態であっても、注入口35を露出させることができるとともに、注入口35を通じてインクを注入することができる構成となっている。
液体収容体32は、筐体部14内に収容される基端部32aと、筐体部14から上下方向Z(重力方向)と交差する突出方向(本実施形態では前方向)に突出する突出部32bとを有している。なお、液体収容体32において基端部32aには、筐体部14内で液体供給機構31に対してインクを供給可能な状態で接続される装着部32cが設けられている。また、液体収容容器24の窓部27は、突出部32bに設けられている。
液体収容体32の突出部32bは、基端部32a側よりも下方に向けて延設されている。そして、液体収容容器24における突出部32b側の底部は、基端部32a及び筐体部14の底部よりも下方に配置されている。また、液体収容体32において、突出部32bの後側下部には、段差底部36が形成されている。
筐体部14の下部には、幅方向Xにおける第1端側に、前方に向けて突出するように容器支持部37が取り付けられている。そして、液体収容体32の突出部32bに設けられた段差底部36は容器支持部37の前端側に固定されている。すなわち、液体収容容器24は、基端部32a側の一部分が筐体部14内で支持されているとともに、突出部32b側の一部分が筐体部14外で容器支持部37を介して支持されている。
液体収容体32において液体収容室24aの内部には、突出部32b側から基端部32aの装着部32c側に向けてインクを流出させる液体流出路24bが形成されている。また、液体収容室24aは、基端部32a側に設けられた基底面24cと、基底面24cよりも低くなるように段差を有して突出部32b側に設けられた段差底面24dとを有している。そして、液体流出路24bの上流端は段差底面24dに開口している一方で、液体流出路24bの下流端は装着部32cに連通している。また、液体流出路24bは基底面24c及び段差底面24dの下方に形成されている。
液体収容体32の基端部32a側において、基底面24cは装着部32c側から突出部32b側に向けて低くなるように傾斜している。そして、インクの噴射に伴ってインクが消費されると、液体収容容器24内に収容されたインクが液体流出路24bを通じて液体供給機構31側に向けて流出する。このとき、液体収容容器24内のインクの残量が少なくなると、基端部32a側に収容されたインクが基底面24cの傾斜に沿って流下し、突出部32b側に集液される。
次に、保護部26の構成について詳述する。
保護部26は、支持ユニット38を介して、一方側(本実施形態では右方側)の脚部13に支持されている。また、保護部26は液体収容容器24の下方に配置される板状の液体受容部39と、液体受容部39の幅方向Xにおける両端部から上方に向けて延びる一対の側壁40とを有している。
液体受容部39は、液体収容容器24の一部である突出部32bの下方において、筐体部14側から前方(突出方向)に向けて低くなるように傾斜した状態で配置されている。 そして、液体受容部39の前端側には、上方に向けて壁部39bが立設されている。また、対をなす側壁40は、液体収容体32の突出部32bを挟むように幅方向Xに並んでいる。
さらに、保護部26は、対をなす側壁40の前端側を接続する枠部41を有している。そして、液体受容部39、側壁40及び枠部41は、液体収容容器24の突出部32bを囲むように設けられている。
枠部41は、液体収容容器24の外側に、窓部27及び開口部26cを幅方向Xに横切るように水平方向に延設される態様で配置されている。また、側壁40の上下方向Z(重力方向)における長さは液体収容容器24よりも長く、枠部41の上下方向Zにおける長さは液体収容容器24の窓部27よりも短い。
枠部41の上端位置LTは、上下方向Zにおいて基底面24cと対応する位置であって、基底面24cよりも上方となる位置に配置されている。また、枠部41の下端位置LBは、基底面24cよりも下方であって、段差底面24dよりも上方となる位置に配置されている。そして、窓部27の上端位置27LT及び注入口35は、枠部41の上端位置LTよりも上方に配置されている。
図4に示すように、液体受容部39の前端側には、幅方向Xにおける両端側に切欠部39cが形成されている。そして、液体受容部39の下端側には、インクを貯留可能な液体貯留部材42が切欠部39cの下方に位置するように取り付けられている。
次に、以上のように構成された液体噴射装置11の作用について説明する。
図3に示すように、液体噴射装置11においては、液体収容容器24に設けられた窓部27を通じて、液体収容室24aに収容されたインクの液面FLを視認することができる。また、液体収容容器24の外側には、窓部27及び開口部26cを水平方向に横切るように枠部41が配置されている。
ここで、枠部41の下端位置LBは上下方向Zにおいて基端部32a側の基底面24cと突出部32b側の段差底面24dとの間に配置されている。そのため、インクの噴射に伴ってインクの液面位置が枠部41の下端位置LBよりも低くなると、液体収容容器24内のインクは突出部32b側に残っている分だけになったことになる。
すると、インクの噴射量に対する液面FLの低下速度が、液面位置が枠部41の上端位置LTよりも上方にあるとき、すなわちインクが液体収容容器24の基端部32a側にもあるときよりも、速くなる。したがって、インクの液面位置が枠部41の下端位置LBよりも低下した場合には、液体収容容器24にインクを補充するのが好ましい。このように、インクの液面位置と枠部41の上下方向Z(重力方向)における端部の位置とを比較することで、インクの残量を大まかに量ることが可能になる。
なお、枠部41の上端位置LTは、上下方向Zにおいて基底面24cと対応する位置に配置されているので、インクの液面位置が枠部41の上端位置LTに近づいた場合には、補充用のインクを用意するなど、補充の準備を行うのが好ましい。
また、液体収容容器24の突出部32b及び注入口35の下方となる位置には、下方に向けて傾斜した状態で液体受容部39が配置されている。そのため、液体収容容器24にインクを注入する際にインクが漏出してしまった場合には、液体受容部39によって漏出したインクが受容される。すなわち、用紙Sの搬送経路と注入口35との間に、注入口35が設けられた突出部32bを囲むように配置される保護部26によって、漏出したインクの周囲への飛び散りや、用紙Sに対するインクの付着が抑制される。
なお、液体受容部39に受容されたインクはその傾斜に沿って流れ、液体受容部39の前端側に設けられた切欠部39cを通じて筐体部14の前側にある液体貯留部材42に集められる。そのため、漏出したインクを除去する場合には、液体貯留部材42を清掃すればよいため、除去作業が容易である。また、保護部26は液体収容容器24との間に隙間が設けられるように配置されているので、保護部26の液体受容部39や側壁40に付着したインクによる液体収容容器24や枠部41の汚染が抑制される。
さらに、液体収容容器24は筐体部14外に突出部32bが露出した状態で液体供給機構31に接続されているが、液体収容容器24の筐体部14外に露出する部分の周囲には保護部26が配置されている。これにより、液体収容容器24は保護部26によって外力から保護される。また、保護部26は液体収容容器24の突出部32bとの間に隙間が設けられるように配置されている上、筐体部14とは別体の脚部13に固定されているので、人や物が保護部26に衝突した場合にも、液体収容容器24が受ける外力の影響が抑制される。
特に、筐体部14の下方には筐体部14を支持する脚部13が配置されるとともに、液体収容容器24は筐体部14の下部に設けられているので、人の膝や人が持っている鞄などが突出部32bに衝突する虞がある。また、液体収容容器24は幅方向Xが短手方向になっているので、突出部32bに側方から外力が作用すると、液体収容容器24の前端側が幅方向Xに回動して、後端側に位置する装着部32cの液体供給機構31に対する接続不良を招く虞がある。その点、保護部26は側壁40を有するので、側壁40が突出部32bに代わって衝突の衝撃を受けることで、液体収容容器24に側方から作用する外力の影響が抑制される。
なお、液体収容容器24の上方は保護部26によって囲まれていないが、液体収容容器24の突出部32bはその下端側が容器支持部37によって支持されている。そのため、突出部32bに対して上方から外力が作用した場合にも、突出部32bの変位が抑制される。
このように、枠部41は、液体収容容器24の保護をするための保護部26を兼ねているので、単にインクの残量を量る目安とするための物差し等を備える必要がない。また、液体収容容器24の窓部27にインクの残量を量るための目盛や基準線を記入する場合には、その目盛を視認するために液体収容容器24の近くに行かなければならない。また、各液体収容容器24の窓部27に目盛や基準線を入れるのに手間がかかる上、窓部27を囲むように保護部26が配置された場合には、目盛や基準線を視認しにくくなる。
これに対して、本実施形態においては、液体噴射装置11から離れた位置からであっても、枠部41の位置を目安として、液体収容容器24へのインクの補充時期を容易に判別することが可能になる。また、複数の液体収容容器24に対して、1つの枠部41を備えればよいので、各液体収容容器24に目盛や基準線を記入するよりも簡易な構成で残量を判別することが可能である。
上記第1実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)液体噴射部30でのインクの噴射に伴って液体収容容器24内の液面位置が下がる様子を、窓部27を通じて視認することができる。また、枠部41は液体収容容器24の外側に窓部27を上下方向Z(重力方向)と交差する方向に横切るように配置されているので、インクの液面位置が枠部41よりも低い位置に変位するのを視認することができる。すなわち、枠部41の位置を目安として、液体収容容器24に収容されたインクの残量が少なくなったことを判別することができる。したがって、窓部27から視認される液面位置を枠部41の位置と比較することで、液体収容容器24へのインクの補充時期を容易に判別することができる。
(2)液体収容容器24は突出部32bを有するので、収容するインクの容量が筐体部14の大きさに制限されない。また、窓部27は筐体部14から外側に突出する突出部32bに設けられているので、液面位置を視認しやすい。
(3)突出部32bを挟むように並ぶ一対の側壁40によって、突出部32bに側方から加わる外力を抑制することができる。また、枠部41によって対をなす側壁40を補強することができる。そして、枠部41は水平方向に延設されるので、その下端位置LBよりも液面位置が低くなった場合には、液体収容容器24に収容されたインクの残量が少なくなったと判断することができる。
(4)液体収容容器24において段差底面24dは基底面24cよりも低くなるように段差を有して突出部32b側に設けられているので、液体流出路24bを通じて液体収容室24a内からインクが流出するにつれて、基端部32a側に収容されたインクは突出部32b側に集液される。そして、枠部41の下端位置LBは、基底面24cよりも下方であって段差底面24dよりも上方となる位置に配置されているので、液面位置が枠部41の下端位置LBよりも低くなった場合には、液体収容容器24に収容されたインクの残量が少なくなったと判断することができる。
(5)枠部41の上端位置LTは上下方向Zにおいて基底面24cと対応する位置に配置されているので、液面位置が低下して枠部41の上端位置LTに近づいた場合には、インクの補充時期が近づいていると判断することができる。
(6)液体収容容器24と枠部41との間には隙間が設けられているので、液体収容容器24へのインクの注入時にこぼれたインクによる枠部41の汚染が抑制される。また、液体収容容器24が枠部41から離間しているので、枠部41に人や物が衝突して外力が加わった場合にも、その外力が液体収容容器24に及ぼす影響が抑制される。
(7)窓部27の上端位置27LT及び注入口35は、枠部41の上端位置LTよりも上方に配置されているので、枠部41が窓部27を上下方向Zと交差する方向に横切るように配置されていても、窓部27の上端付近を視認することができる。これにより、注入口35を通じて液体収容室24aにインクを注入するときに、液面位置が注入口35に接近する様子を目視することができるので、注入口35からインクを溢れさせることなく、インクの注入を行うことができる。
(8)保護部26によって液体収容容器24に加わる外力を抑制することができる。また、枠部41によって開口部26cが設けられた保護部26を補強することができる。そして、枠部41は開口部26cを上下方向Zと交差する方向に横切るように保護部26に取り付けられているので、開口部26cを通じて液体収容容器24の窓部27や液面位置を視認することができる。
(第2実施形態)
次に、液体噴射装置11の第2実施形態について、上記第1実施形態と異なる点を中心に、図を参照して説明する。
図5に示すように、本実施形態の保護部26Aには、図4に示す液体貯留部材42が設けられていない。また、液体受容部39の壁部39bは、幅方向Xにおける端部が対をなす側壁40と接続されている。
保護部26Aには、側壁40の前端側を接続する枠部41が上下方向Zに並ぶように複数(本実施形態では2つ)設けられている。保護部26Aにおいて、各枠部41は、窓部27を上下方向Z(重力方向)と交差する方向に横切るように配置されている。なお、枠部41の設置数は、3つ以上の任意の数に変更してもよい。
そして、本実施形態の液体噴射装置11には、第1実施形態と同じ大きさの液体収容容器24に加えて、液体収容容器24よりも幅方向Xにおける長さが長い液体収容容器24Wが装着されている。
本実施形態では、液体収容容器24Wの幅方向Xにおける長さは、液体収容容器24の幅方向Xにおける長さの略2倍である。そのため、液体収容容器24Wが筐体部14内に収容されると、2つの液体供給機構31と対向する。そして、液体収容容器24Wと対向する2つの液体供給機構31のうち、一方には液体収容容器24Wの装着部32c(液体流出路24b)が接続されるが、他方には装着部32cが接続されない。この場合、装着部32cが接続されない液体供給機構31に対して、装着部32cの代わりにキャップを装着することが好ましい。なお、キャップは、液体収容容器24Wを筐体部14内に収容する前に液体供給機構31に装着しておいてもよいし、キャップを液体収容容器24Wに取り付けておき、液体収容容器24Wが筐体部14内に収容される際に液体供給機構31に対してキャップが装着される構成としてもよい。
図6に示すように、上側の枠部41は、その上端位置LT1が上下方向Zにおいて基底面24cと対応する位置であって、基底面24cよりも上方となる位置に配置されている。また、上側の枠部41の下端位置LB1並びに下側の枠部41の上端位置LT2及び下端位置LB2は、基底面24cよりも下方であって、段差底面24dよりも上方となる位置に配置されている。そして、窓部27の上端位置27LT及び注入口35は、上側の枠部41の上端位置LTよりも上方に配置されている。
以上説明した第2実施形態によれば、上記(1)〜(8)の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(9)保護部26Aには、枠部41が上下方向Z(重力方向)に並ぶように複数設けられているので、インクの補充時期を判断するための目安を複数設定することができる。したがって、例えば液体収容容器24と液体収容容器24Wのようにインク容量が異なったり、液体収容容器24,24Wによってインクの消費量が異なったりする場合にも、各液体収容容器24,24Wに応じて異なる補充時期を判別することができる。
(第3実施形態)
次に、液体噴射装置の第3実施形態について、上記第2実施形態と異なる点を中心に、図を参照して説明する。
図7に示すように、本実施形態の液体噴射装置11には、透明な部材からなる液体収容体32Dを有する液体収容容器24が装着されている。したがって、本実施形態においては、液体収容体32Dが液面位置を視認可能な外壁として機能する。また、幅方向Xにおける長さが長い液体収容容器24Wは、幅方向Xにおいて液体収容容器24の一方側(図6では右方側)に配置されている。
本実施形態の保護部26Bには、図5に示す液体受容部39及び支持ユニット38が設けられていない。そして、保護部26Bは、対をなす側壁40Aが筐体部14に固定されることで、筐体部14に支持されている。また、本実施形態の枠部41Aは、幅方向Xにおける第1端側(図6では右端側)が第2端側(図6では左端側)よりも低くなるように傾斜した状態で側壁40Aに取り付けられている。すなわち、枠部41Aは、水平方向と交差する方向に延設されて、窓部27を上下方向Z(重力方向)と交差する方向に横切るように配置されている。
図8に示すように、枠部41Aは、幅方向Xにおける第2端側の上端位置LT1が、上下方向Zにおいて基底面24cと対応する位置であって、基底面24cよりも上方となる位置に配置されている。また、枠部41Aは、幅方向Xにおける第1端側の上端位置LT2が基底面24cよりも下方であって、段差底面24dよりも上方となる位置に配置されている。
また、枠部41Aは、幅方向Xにおける第2端側の下端位置LB1が基底面24cよりも下方であって、上端位置LT2よりも上方となる位置に配置されている。また、枠部41Aは、幅方向Xにおける第1端側の下端位置LB2が上端位置LT2よりも下方であって、段差底面24dよりも上方となる位置に配置されている。そして、液体収容体32Dの上端位置32LT及び注入口35は、枠部41Aの上端位置LT1よりも上方に配置されている。
以上説明した第3実施形態によれば、上記(1),(2),(4)〜(7)の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(10)枠部41Aは、幅方向Xにおける第1端側が第2端側よりも低くなるように傾斜しているので、液面位置が枠部41Aのどの位置まで低下したかを視認することで、インクの残量が変化する様子を連続的に確認することができる。
(第4実施形態)
次に、液体噴射装置の第4実施形態について、上記第1実施形態と異なる点を中心に、図を参照して説明する。
図9に示すように、本実施形態の液体噴射装置11は、上側と後側が開口した箱状をなす保護部43を備えている。保護部43は、液体収容容器24との間に隙間を有して、液体収容容器24の突出部32bを囲むように配置されている。また、保護部43は、液体収容容器24の突出部32bを挟むように対をなす側壁43aと、対をなす側壁43aの前端側を接続する枠部43bと、対をなす側壁43aの下端側を接続する液体受容部43cとを有している。
保護部43において、液体受容部43c及び枠部43bは水平方向に延設されている。また、枠部43bは窓部27を上下方向Z(重力方向)と交差する水平方向に横切るように配置されているとともに、枠部43bの下方には開口部43dが形成されている。そして、保護部43は、対をなす側壁43aが筐体部14に固定されることで、筐体部14に支持されている。
図10に示すように、本実施形態の枠部43bは、図4に示す枠部41よりも、上下方向Zにおける長さが長い。そして、注入口35は枠部41の上端位置LTよりも上方に配置されている一方で、窓部27の上端位置27LTは枠部41の上端位置LTよりも下方に配置されている。すなわち、前後方向Yにおいて、枠部43bは窓部27の上側部分と重なっている。そして、開口部43dは窓部27の下側部分を視認可能な位置に設けられている。
枠部43bの下端位置LBは、上下方向Zにおいて段差底面24dと基底面24cとの間となる位置であって、基底面24cよりもやや下方となる位置(段差底面24dよりも上方であって、段差底面24dよりも基底面24cに近い位置)に配置されている。
以上説明した第4実施形態によれば、上記(1)〜(4),(6)の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(11)対をなす側壁43a、液体受容部43c及び枠部43bが箱状の保護部43によって構成されるので、部材点数を少なくすることができる。また、枠部43bの上下方向Zにおける長さを長くすることで、保護部43の強度を増すとともに、前方から加わる外力から液体収容容器24をより確実に保護することができる。
(第5実施形態)
次に、液体噴射装置の第5実施形態について、上記第1実施形態と異なる点を中心に、図を参照して説明する。
図11に示すように、本実施形態の液体噴射装置11は、透明な板状の保護部44を備えている。保護部44は、液体収容容器24との間に隙間を有して、液体収容容器24の突出部32bを囲むように配置されている。また、保護部44は、液体収容容器24の突出部32bを挟むように対をなして筐体部14に固定される側壁44aと、対をなす側壁44aの前端側を接続する枠部44bとを有している。なお、枠部44bは、窓部27を横切るように上下方向Z(重力方向)と交差する水平方向に延設されている。
保護部44において、側壁44a及び枠部44bの上下方向Zにおける長さは、図4に示す保護部26の枠部41よりも長く、また、同じく図4に示す保護部26の側壁40よりも短い。また、保護部44の側壁44aは、上下方向Zにおける長さが枠部44bと等しい。
図12に示すように、窓部27の上端位置27LT及び注入口35は、枠部44bの上端位置LTよりも上方に配置されている。また、枠部44bの上端位置LT1は、上下方向Zにおいて基底面24cと対応する位置であって、基底面24cよりも上方となる位置に配置されている。また、枠部44bの下端位置LBは、基底面24cよりも下方であって、段差底面24dよりも上方となる位置に配置されている。
以上説明した第5実施形態によれば、上記(1)〜(7)の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(12)保護部44は透明な部材によって構成されるので、上下方向Zにおける長さが長くても、枠部44bの後方にある窓部27や液面位置を視認することができる。したがって、前後方向Yにおいて枠部44bが窓部27と重なる位置においても、液面位置の変化を確認することができる。
(第6実施形態)
次に、液体噴射装置の第6実施形態について、上記第1実施形態と異なる点を中心に、図を参照して説明する。
図13に示すように、本実施形態の液体噴射装置11は、板状の部材を曲げ加工した支持部材45を備えている。支持部材45は、液体収容容器24の下方に配置されて液体収容容器24の突出部32bを支持する支持部45aと、支持部45aの前端側から上方に向けて延びる保護部45fとを有している。なお、支持部45aの後端側は、脚部13に固定されている。また、保護部45fは液体収容容器24との間に隙間を有するように配置されている。
支持部材45の保護部45fには、上下方向Zに並ぶ2つの開口部45c,45dが形成されている。また、支持部材45の保護部45fには、開口部45cの上側に枠部45bが形成されているとともに、上下方向Zにおいて開口部45cと開口部45dとの間に枠部45eが形成されている。また、本実施形態の液体噴射装置11には、図3に示す容器支持部37は設けられていない。さらに、液体収容容器24において、液体収容体32Eの突出部32bには、図3に示す段差底部36が設けられていない。なお、本実施形態では、突出部32bの側方(図13では左方と右方)に側壁が設けられていないので、幅方向Xにおける両端側に位置する液体収容容器24の突出部32bを幅方向Xに拡張することで、液体収容容器24を大容量化してもよい。
図14に示すように、枠部45b,45eは、窓部27を上下方向Z(重力方向)と交差する方向に横切るように配置されている。そして、上側に位置する枠部45bの上端位置LT1は、上下方向Zにおいて基底面24cと対応する位置であって、基底面24cよりも上方となる位置に配置されている。また、枠部45bの下端位置LB1並びに枠部45eの上端位置LT2及び下端位置LB2は、基底面24cよりも下方であって、段差底面24dよりも上方となる位置に配置されている。
窓部27の上端位置27LT及び注入口35は、枠部45bの上端位置LT1よりも上方に配置されている。また、窓部27の下端位置27LBは、開口部45dの下端位置よりも上方に配置されている。
以上説明した第6実施形態によれば、上記(1),(2),(4),(5),(7)の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(13)枠部45b,45eは、液体収容容器24を支持するための支持部材45と、液体収容容器24を外力から保護するための保護部45fとを兼ねているので、単にインクの残量を量る目安とするための物差し等を備える必要がない。
(第7実施形態)
次に、液体噴射装置の第7実施形態について、図を参照して説明する。
図15に示すように、本実施形態の液体噴射装置50は、略直方体形状の筐体部51を備えている。筐体部51の後部には、所定のサイズにカットされた単票紙である用紙Sをセットするための給紙トレイ52が設けられている。また、筐体部51の上面側には、蓋部53が開閉可能に取り付けられている。
筐体部51の前面側には、幅方向Xにおける中央付近に排紙口54が開口している。筐体部51において排紙口54の下方には、排紙トレイ55が配置されている。また、筐体部51の前面側には、幅方向Xにおける第1端側(図15では右端側)となる位置に、設定操作や入力操作を行うための操作部56が設けられている。なお、筐体部51内には、給紙トレイ52にセットされた用紙Sを排紙口54側に向けて搬送するための図示しない搬送機構が収容されている。
筐体部51には、幅方向Xにおける第2端側(図15では左端側)に、保護部の一例としてのタンクケース57が取り付けられている。タンクケース57の上部には、開閉蓋58が開閉可能に取り付けられている。そして、タンクケース57内には、インクを収容可能な液体収容容器59が収容されている。
液体収容容器59は、インクの種類や色に対応して、複数(本実施形態では4つ)設けられている。液体収容容器59の上面側には、インクの注入口60が設けられている。なお、注入口60は、タンクケース57の開閉蓋58を図15に示すように開位置に配置することで露出する。また、液体収容容器59には、注入口60と連通する液体収容室59aが形成されている。
筐体部51内には、幅方向Xに延びるガイド軸61が架設されている。ガイド軸61には、用紙Sの搬送方向と直交する主走査方向(本実施形態では幅方向X)に往復移動するキャリッジ62が支持されている。また、キャリッジ62の下部には、液体収容容器59に収容されたインクを噴射する液体噴射部63が保持されている。
液体収容容器59と液体噴射部63とは、図示しない液体供給路(例えばインクチューブ)を介して接続されている。そして、搬送経路に沿って搬送される用紙Sに対して、液体噴射部63が液体収容容器59から供給されるインクを噴射することで、記録(印刷)が行われる。なお、印刷後の用紙Sは、排紙口54を通じて筐体部51の外に排出され、排紙トレイ55によって受容される。
図16に示すように、タンクケース57の側面64には、開口部65が形成されている。また、タンクケース57内に収容された液体収容容器59には、開口部65と対応する位置に、内部に収容されたインクの液面FLの位置を視認可能な窓部66が設けられている。
タンクケース57には、液体収容容器59の外側に、窓部66及び開口部65を上下方向Z(重力方向)と交差する方向に横切るように配置された枠部67が取り付けられている。そして、図15及び図16に示すように、窓部66の上端位置及び注入口60は、枠部67の上端位置よりも上方に配置されている。
次に、以上のように構成された液体噴射装置50の作用について説明する。
液体噴射装置50においては、液体収容容器59に設けられた窓部66を通じて、液体収容室59aに収容されたインクの液面FLを視認することができる。また、液体収容容器59の外側には、窓部66及び開口部65を水平方向に横切るように枠部67が配置されている。
そのため、インクの液面位置と枠部67の上下方向Zにおける端部の位置とを比較することで、インクの残量を大まかに量ることが可能になる。なお、インクの液面位置が枠部67の上端位置に近づいた場合には、補充用のインクを用意するなど、補充の準備を行うのが好ましい。
また、タンクケース57の側面64には開口面積の大きい開口部65が形成されているが、枠部67によってタンクケース57の強度を増すことができる。すなわち、枠部67はタンクケース57の補強部を兼ねているので、単にインクの残量を量る目安とするための物差し等を備える必要がない。
上記第7実施形態によれば、上記(1),(7),(8)の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。以下のような効果を得ることができる。
(14)タンクケース57によって液体収容容器59に加わる外力を抑制することができる。また、枠部67によって開口部65が設けられたタンクケース57を補強することができる。そして、枠部67は開口部65を上下方向Z(重力方向)と交差する方向に横切るようにタンクケース57に取り付けられているので、開口部65を通じて液体収容容器59の窓部66や液面位置を視認することができる。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態において、液体収容容器の数は任意に変更することができる。あるいは、注入口を設けた液体収容容器と、注入口を設けない液体収容容器とが液体収容ユニットを構成するようにしてもよい。例えば、モノクロ印刷を行う場合などには、黒インクに対応する液体収容容器に注入口を設けておけば、大量のモノクロ印刷を連続して行うことができる。
・上記各実施形態において、液体収容容器は、インクを収容しない空の状態で筐体部に接続された後に、注入口を通じてインクを注入するようにしてもよい。
・上記各実施形態において、液体収容容器に、上流端が筐体部外に配置されたインクタンク等に接続されたインクチューブの下流端を接続して、インクの注入と印刷とを同時に行うことができるようにしてもよい。
・第1〜第6実施形態において、液体収容容器24の突出部32bが筐体部14から上方や下方、あるいは後方に向けて突出するようにしてもよい。
・第1〜第6実施形態において、液体収容容器24の注入口35のみが筐体部14外に突出する構成としてもよい。
・第1〜第6実施形態において、液体収容容器24の側面や前面からインクの注入口35が突設されるようにしてもよい。この場合には、突設された注入口35を囲むように保護部26を配置してもよい。
・第1〜第6実施形態において、液体収容容器24が突出部32bを備えず、液体収容容器24が筐体部14内に収容されていてもよい。
・第7実施形態において、タンクケース57の開口部65に透明ガラスや透明樹脂など窓部材を嵌め込んでもよい。この場合には、窓部材によって液体収容容器59の窓部66を保護することができるとともに、枠部67によって窓部材を保護することができる。
・液体噴射装置は、主走査方向に移動するキャリッジを備えるシリアルプリンターに限らず、幅方向Xの全幅にわたって液体噴射部が設けられたフルラインヘッド型のラインプリンターでもよい。
・上記各実施形態において、液体噴射装置は、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置であってもよい。なお、液体噴射装置から微小量の液滴となって吐出される液体の状態としては、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体は、液体噴射装置から噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状体を含むものとする。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなども含むものとする。液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造等に用いられる電極材や色材等の材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置がある。また、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサー等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置であってもよい。また、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置であってもよい。
11,50…液体噴射装置、14,51…筐体部、24,24W,59…液体収容容器、24a,59a…液体収容室、24b…液体流出路、24c…基底面、24d…段差底面、26,26A,26B,43,44,45f…保護部、26c,65…開口部、27,66…液面位置を視認可能な外壁の一例としての窓部、27LT,32LT…外壁(窓部)の上端位置、30,63…液体噴射部、32a…基端部、32b…突出部、35,60…注入口、40,40A,43a,44a…側壁、41,41A,43b,44b,45b,45e,67…枠部、57…保護部の一例としてのタンクケース、LB,LB1,LB2…枠部の下端位置、LT,LT1,LT2…枠部の上端位置、Z…重力方向に沿う方向としての上下方向。

Claims (7)

  1. 液体の注入口、該注入口と連通する液体収容室、及び該液体収容室に収容された液体の液面位置を視認可能な外壁である側壁が設けられた液体収容容器と、
    該液体収容容器に収容された前記液体を噴射する液体噴射部と、
    前記液体収容容器の外側に、前記壁を重力方向と交差する方向に横切るように配置された枠部と、
    を備え
    前記注入口は、前記側壁の上端位置よりも上方に設けられ、
    前記枠部の上端位置は、前記側壁の上端位置および前記注入口よりも下方となる位置に配置され、前記枠部の下端位置は前記側壁の下端位置よりも上方となる位置に配置されることを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記液体噴射部を収容する筐体部をさらに備え、
    前記液体収容容器は前記筐体部から外側に突出する突出部を有しているとともに、前記壁は前記突出部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記突出部を挟むように並ぶ一対のをさらに備え、
    前記枠部は、前記壁を横切るように水平方向に延設されて、対をなす前記を接続することを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記液体収容容器は、前記筐体部内に収容される基端部と、該基端部側よりも下方に向けて延設された前記突出部と、前記液体収容室内において前記突出部側から前記基端部側に向けて液体を流出させる液体流出路とを有し、
    前記液体収容室は、前記基端部側に設けられた基底面と、該基底面よりも低くなるように段差を有して前記突出部側に設けられた段差底面とを有し、
    前記枠部の下端位置は、前記基底面よりも下方であって、前記段差底面よりも上方となる位置に配置されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の液体噴射装置。
  5. 前記枠部の上端位置は、重力方向において前記基底面と対応する位置に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の液体噴射装置。
  6. 前記液体収容容器と前記枠部との間には隙間が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項5のうち何れか一項に記載の液体噴射装置。
  7. 前記液体収容容器を外力から保護する保護部をさらに備え、
    前記保護部には前記壁を視認可能な開口部が設けられ、
    前記枠部は、前記開口部を重力方向と交差する方向に横切るように前記保護部に取り付けられていることを特徴とする請求項1〜請求項のうち何れか一項に記載の液体噴射装置。
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