JP6069071B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

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本発明は、樹脂組成物、この樹脂組成物を含むダイアタッチペースト又は放熱部材用接着剤、このダイアタッチペースト又は放熱部材用接着剤を用いて作製された半導体装置に関する。
半導体装置の製造において、IC、LSI等の半導体素子をリードフレーム等に接着させるため、あるいは放熱部材を半導体素子、リードフレーム等に接着させるため、熱硬化性樹脂、硬化剤及び無機フィラーを含有する樹脂組成物が用いられている(特許文献1)。前者は、ダイアタッチペーストとして知られているが、これを用いて半導体素子を支持部材と接着させ、ワイヤボンディングを経て、封止して半導体装置を得た後、この半導体装置をプリント配線基板上にはんだ実装することができる。ダイアタッチペーストには、優れた接着強度を発揮することが求められており、特に、ワイヤボンディングやはんだリフローといった高温プロセスで硬化物の剥離がないことが要求される。さらに、支持部材には、従来、銀メッキ等の貴金属メッキが施されたリードフレームや基板が用いられてきたが、近年では、低コスト化を図るため、銅リードフレームや銅基板が使用されているようになっており、ダイアタッチペーストは、とりわけ銅への接着力に優れ、かつ高温プロセスで硬化物の剥離がないことが求められている。
特開2011−086669号公報
本発明は、上記観点からなされたものであって、優れた接着強度を発揮し、高温プロセスでの硬化物の剥離が抑制された樹脂組成物を提供することを目的とする。本発明は、支持部材が銅である場合にも、好適に使用することができる。
本発明〔1〕は、
(A)無機フィラーと、
(B)熱硬化性樹脂と、
(C)硬化剤と、
(D)(D1)沸点が200℃以上の有機酸の金属塩、並びに/又は(D2)沸点が200℃以上の有機酸と金属粒子及び/若しくは金属酸化物粒子との組み合わせと、
(E)二次酸化防止剤と
を含む樹脂組成物である。
本発明〔1〕の樹脂組成物は、(D)(D1)沸点が200℃以上の有機酸の金属塩、並びに/又は(D2)沸点が200℃以上の有機酸と金属粒子及び/若しくは金属酸化物粒子との組み合わせと、(E)二次酸化防止剤とを配合することを特徴とする。本発明の優れた接着強度や高温プロセスでの硬化物の剥離の抑制は、(D)が、支持部材表面の接着性を阻害する物質を除去するとともに、(E)が、高温プロセスで発生する、硬化物の劣化を促進させうるハイドロパーオキサイドを分解することと相俟ってもたらされると考えられる。
本発明〔2〕は、(D1)が、2−エチルへキサン酸、ナフテン酸及びシクロペンタンカルボン酸からなる群より選択される有機酸の金属塩であり、(D2)が、2−エチルへキサン酸、ナフテン酸及びシクロペンタンカルボン酸からなる群より選択される有機酸と金属粒子及び/若しくは金属酸化物粒子との組み合わせである、本発明〔1〕の樹脂組成物に関する。
本発明〔3〕は、(D1)における金属塩が、亜鉛塩、コバルト塩、ニッケル塩、マグネシウム塩、マンガン塩及びスズ塩からなる群より選択される塩であり、
(D2)における金属粒子及び/若しくは金属酸化物粒子が、亜鉛、コバルト、ニッケル、マグネシウム、マンガン、スズ及びこれらの酸化物からなる群より選択される粒子である、本発明〔2〕の樹脂組成物に関する。
本発明〔4〕は、(E)が、イオウ系二次酸化防止剤及び/又はリン系二次酸化防止剤である、本発明〔1〕〜〔3〕のいずれかの樹脂組成物に関する。
本発明〔5〕は、(E)が、チオール及び/又はチオエーテルを含有するイオウ系二次酸化防止剤である、本発明〔4〕の樹脂組成物に関する。
本発明〔6〕は、(D)が、(A)〜(E)の合計100質量部に対して、0.10〜5.0質量部であり、(E)が、(A)〜(E)の合計100質量部に対して、0.03〜5.0質量部である、本発明〔1〕〜〔5〕のいずれかの樹脂組成物に関する。
本発明〔7〕は、(A)が導電フィラーである、本発明〔1〕〜〔6〕のいずれかの樹脂組成物に関する。
本発明〔8〕は、(A)が、銀、金、銅、パラジウム及びこれらの合金からなる群より選択される粒子である、本発明〔7〕の樹脂組成物に関する。
本発明〔9〕は、(A)が絶縁フィラーである、本発明〔1〕〜〔6〕のいずれかの樹脂組成物に関する。
本発明〔10〕は、さらに、(F)一次酸化防止剤を含む、本発明〔1〕〜〔9〕のいずれかの樹脂組成物に関する。
本発明〔11〕は、本発明〔1〕〜〔10〕のいずれかの樹脂組成物を含むダイアタッチペーストに関する。
本発明〔12〕は、本発明〔1〕〜〔10〕のいずれかの樹脂組成物を含む放熱部材用接着剤に関する。
本発明〔13〕は、本発明〔11〕のダイアタッチペースト、又は本発明〔12〕の放熱部材用接着剤を用いて作製された半導体装置に関する。
本発明〔14〕は、本発明〔11〕のダイアタッチペースト、又は本発明〔12〕の放熱部材用接着剤を適用した表面が銅である、本発明〔13〕の半導体装置に関する。
本発明の樹脂組成物は、優れた接着強度を発揮し、高温プロセスでの硬化物の剥離を抑制することができ、ダイアタッチペースト又は放熱部材用接着剤として好適である。特に、本発明の樹脂組成物の硬化物は、吸湿による強度劣化が抑制されており、これらを用いて作製された半導体装置は、吸湿リフロー性に優れ、信頼性が高い。さらに、本発明の樹脂組成物は、銅が支持部材である場合にも、これらの効果を発揮することができ、有用性が高い。
本発明の樹脂組成物は、
(A)無機フィラーと、
(B)熱硬化性樹脂と、
(C)硬化剤と、
(D)(D1)沸点が200℃以上の有機酸の金属塩、並びに/又は(D2)沸点が200℃以上の有機酸と金属粒子及び/若しくは金属酸化物粒子との組み合わせと、
(E)二次酸化防止剤と
を含む。
(A)無機フィラー
(A)は、特に限定されず、導電フィラーであっても、絶縁フィラーであってもよく、用途や性能によって、適宜、選択することができる。
導電フィラーとしては、標準電極電位が0V以上の金属又はこれらの合金の金属粒子が挙げられる。標準電極電位が0V以上のものを用いることで、後述する(D)に含まれる有機酸成分により(A)が受ける影響が少なくなる。標準電極電位が0V以上の金属としては、銀、金、銅、パラジウムが挙げられる。導電フィラーとしては、銀、金、銅、パラジウム及びこれらの合金の金属粒子;銀、金、銅、パラジウム及びこれらの合金を少なくとも表面に備えた粒子、例えば、これらの金属又は合金でコーティングされた無機フィラーが挙げられる。好ましくは、銀又は銀を含む合金の粒子、あるいは銀又は銀を含む合金を表面に備えた粒子である。銀、金、銅、パラジウムの合金としては、銀、金、銅及びパラジウムから選ばれる少なくとも1種を含む合金が挙げられ、例えば、銀銅合金や銀スズ合金である。
絶縁フィラーとしては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、ガラス、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素の粒子が挙げられ、好ましくは、シリカである。
無機フィラーの形状は、特に限定されず、球状、リン片状等が挙げられ、好ましくはリン片状のものを使用することができる。平均粒子径は、0.05〜50μmとすることができ、好ましくは0.1〜30μmであり、さらに好ましくは0.5〜20μmであり、特に好ましくは1〜15μmである。ここで、平均粒子径は、レーザー回折法によって測定した体積基準のメジアン径をいう。
(A)は、単独でも、2種以上を併用してもよい。
(B)熱硬化性樹脂
(B)熱硬化性樹脂は、特に限定されないが、室温(25℃)で液状であることが好ましい。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂、マレイミド樹脂が挙げられる。
エポキシ樹脂は、グリシジル基を分子内に1つ以上有する化合物であり、加熱によりグリシジル基が反応することで3次元的網目構造を形成し、硬化することができる。グリシジル基は、硬化物特性の点から、1分子に2つ以上含まれていることが好ましい。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビフェノール等のビスフェノール化合物又はこれらの誘導体(例えば、アルキレンオキシド付加物)、水素添加ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールF、水素添加ビフェノール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、シジロヘキサンジエタノール等の脂環構造を有するジオール又はこれらの誘導体、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール等の脂肪族ジオール又はこれらの誘導体等をエポキシ化した2官能性エポキシ樹脂;トリヒドロキシフェニルメタン骨格、アミノフェノール骨格を有する3官能性エポキシ樹脂;フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ビフェニルアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂等をエポキシ化した多官能性エポキシ樹脂が挙げられるが、これらに限定されない。
エポキシ樹脂は、室温(25℃)で液状であることが好ましく、単独で、又は混合物として室温で液状であるようにすることができる。反応性の希釈剤を使用して、液状とすることもでき、反応性希釈剤としては、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテルなどの1官能の芳香族グリシジルエーテル類、脂肪族グリシジルエーテル類等が挙げられる。
熱硬化性樹脂として、(メタ)アクリル樹脂を使用することができる。(メタ)アクリル樹脂は、分子内に(メタ)アクリロイル基を有する化合物であることができ、(メタ)アクリロイル基が反応することで3次元的網目構造を形成し、硬化することができる。(メタ)アクリル樹脂としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ターシャルブチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、その他のアルキル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ターシャルブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジンクモノ(メタ)アクリレート、ジンクジ(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフロロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4−ヘキサフロロブチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクトキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ラウロキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ステアロキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、アリロキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリロイルオキシメチルトリシクロデカン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルマレイミド、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタルイミドが挙げられる。N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N’−エチレンビス(メタ)アクリルアミド、1,2−ジ(メタ)アクリルアミドエチレングリコールの(メタ)アクリルアミドを使用することもできる。n−ビニル−2−ピロリドン、スチレン誘導体、α−メチルスチレン誘導体等のビニル化合物を使用することも可能である。
(メタ)アクリル樹脂として、ポリ(メタ)アクリレートを使用することができる。ポリ(メタ)アクリレートとしては、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリレートとの共重合体又は水酸基を有する(メタ)アクリレートと極性基を有さない(メタ)アクリレートとの共重合体等が好ましい。
(メタ)アクリル樹脂として、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,2−シクロヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,3−シクロヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,2−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、1,3−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、1,2−シクロヘキサンジエタノールモノ(メタ)アクリレート、1,3−シクロヘキサンジエタノールモノ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジエタノールモノ(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレートやこれら水酸基を有する(メタ)アクリレートとジカルボン酸又はその誘導体を反応して得られるカルボキシ基を有する(メタ)アクリレート等を使用することもできる。ここで使用可能なジカルボン酸としては、例えばしゅう酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸及びこれらの誘導体が挙げられる。
熱硬化性樹脂として、マレイミド樹脂を使用することができる。マレイミド樹脂は、1分子内にマレイミド基を1つ以上含む化合物であり、加熱によりマレイミド基が反応することで3次元的網目構造を形成し、硬化することができる。例えば、N,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミド、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン等のビスマレイミド樹脂が挙げられる。より好ましいマレイミド樹脂は、ダイマー酸ジアミンと無水マレイン酸の反応により得られる化合物、マレイミド酢酸、マレイミドカプロン酸といったマレイミド化アミノ酸とポリオールの反応により得られる化合物である。マレイミド化アミノ酸は、無水マレイン酸とアミノ酢酸又はアミノカプロン酸とを反応することで得られ、ポリオールとしては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリ(メタ)アクリレートポリオールが好ましく、芳香族環を含まないものが特に好ましい。マレイミド基は、アリル基と反応可能であるのでアリルエステル樹脂との併用も好ましい。アリルエステル樹脂としては、脂肪族のものが好ましく、中でも特に好ましいのはシクロヘキサンジアリルエステルと脂肪族ポリオールのエステル交換により得られる化合物である。
(C)硬化剤
本発明の組成物は、硬化剤を含む。硬化剤としては、例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン、ジシアンジアミド、ジヒドラジド化合物、酸無水物、フェノール樹脂等が挙げられ、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を使用する場合、好適に使用することができる。
脂肪族アミンとしては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、テトラエチレンペンタミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、m−キシレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン等の脂肪族ポリアミン、イソフォロンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ノルボルネンジアミン、1,2−ジアミノシクロヘキサン等の脂環式ポリアミン、N−アミノエチルピペラジン、1,4−ビス(2−アミノ−2−メチルプロピル)ピペラジン等のピペラジン型のポリアミンが挙げられる。芳香族アミンとしては、ジアミノジフェニルメタン、m−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルスルホン、ジエチルトルエンジアミン、トリメチレンビス(4−アミノベンゾエート)、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート等の芳香族ポリアミン等が挙げられる。
ジヒドラジド化合物としては、アジピン酸ジヒドラジド、ドデカン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、p−オキシ安息香酸ジヒドラジド等のカルボン酸ジヒドラジド等が挙げられる。酸無水物としては、フタル酸無水物、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸無水物、ドデセニルコハク酸無水物、無水マレイン酸とポリブタジエンの反応物、無水マレイン酸とスチレンの共重合体等が挙げられる。フェノール樹脂としては、硬化物特性の点から、1分子内にフェノール性水酸基を2つ以上有する化合物を使用することができ、好ましいフェノール性水酸基の数は2〜5である。フェノール性水酸基の範囲がこの範囲であれば、樹脂組成物の粘度を適切な範囲に制御することができる。より好ましい1分子内のフェノール性水酸基数は2つまたは3つである。このような化合物としては、ビスフェノールF、ビスフェノールA、ビスフェノールS、テトラメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールS、ジヒドロキシジフェニルエーテル、ジヒドロキシベンゾフェノン、テトラメチルビフェノール、エチリデンビスフェノール、メチルエチリデンビス(メチルフェノール)、シクロへキシリデンビスフェノール、ビフェノールなどのビスフェノール類及びその誘導体、トリ(ヒドロキシフェニル)メタン、トリ(ヒドロキシフェニル)エタン等の3官能のフェノール類及びその誘導体、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等のフェノール類とホルムアルデヒドを反応することで得られる化合物で2核体又は3核体がメインのもの及びその誘導体等が挙げられる。
硬化剤として、熱ラジカル重合開始剤等の重合開始剤を使用することができ、熱硬化性樹脂として(メタ)アクリル樹脂を用いる場合、好適に使用することができる。重合開始剤としては、公知のものを用いることができる。熱ラジカル重合開始剤の具体例としては、メチルエチルケトンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、n−ブチル4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、t−ブチルハイドロパーオキサイド、P−メンタンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、t−ヘキシルハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α、α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、イソブチリルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ケイ皮酸パーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−3−メトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、α、α’−ビス(ネオデカノイルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、クミルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3,−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルへキサノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシマレイックアシッド、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−m−トルオイルベンゾエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ビス(t−ブチルパーオキシ)イソフタレート、t−ブチルパーオキシアリルモノカーボネート、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等が挙げられる。これらは単独でも、2種以上を併用してもよい。
本発明の組成物は、硬化促進剤を含むことができ、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を使用する場合、例えば、イミダゾール類、トリフェニルホスフィン又はテトラフェニルホスフィンの塩類等が挙げられる。中でも、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−C1123−イミダゾール、2−メチルイミダゾールと2,4−ジアミノ−6−ビニルトリアジンとの付加物等のイミダゾール化合物が好ましい。変性イミダゾール化合物も使用することができ、エポキシ−イミダゾールアダクト系化合物やアクリレート−イミダゾールアダクト化合物が使用できる。エポキシ−イミダゾールアダクト系化合物として市販されているものとしては、例えば味の素ファインテクノ社製「アミキュアPN−23」、同社製「アミキュアPN−40」、旭化成社製「ノバキュアHX−3721」、富士化成工業社製「フジキュアFX−1000」等が挙げられる。アクリレート−イミダゾールアダクト系化合物として市販されているものとしては、例えばADEKA社製「EH2021」等が挙げられる。旭化成社製「ノバキュアHX−3088」も使用することができる。
(B)は、好ましくは、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂であることが好ましく、エポキシ樹脂とアクリル樹脂とを併用することが好ましい。この場合、エポキシ樹脂とアクリル樹脂の使用量は、質量割合(エポキシ樹脂:アクリル樹脂)で、95:5〜40:60が好ましく、より好ましくは、90:10〜51:49である。このような併用系においては、(C)として、エポキシ樹脂用の硬化剤と熱ラジカル重合開始剤とを併用することが好ましい。
(D)(D1)沸点が200℃以上の有機酸の金属塩、並びに/又は(D2)沸点が200℃以上の有機酸と金属粒子及び/若しくは金属酸化物粒子との組み合わせ
(D1)沸点が200℃以上の有機酸の金属塩における有機酸は、沸点が200℃以上であり、例えば、沸点が200〜300℃の有機酸が挙げられる。沸点が200℃以上のものを使用することにより、加熱硬化工程でのボイドの発生が抑制される。沸点は、大気圧下における数値である。
具体的には、飽和モノカルボン酸等が挙げられ、好ましくは、室温(25℃)で液状である飽和モノカルボン酸である。飽和モノカルボン酸には、分岐又は直鎖状のカルボン酸が挙げられ、これらは脂環式基(シクロペンタン残基、シクロへキサン残基等)を有していてもよい。
具体的には、2−エチルへキサン酸等の分岐状飽和モノカルボン酸、シクロペンタンカルボン酸等のシクロアルカンモノカルボン酸が挙げられる。また、ナフテン酸等のカルボン酸混合物であって、沸点が200℃以上のものも(D1)における有機酸として使用することができる。好ましくは、2−エチルへキサン酸、シクロペンタンカルボン酸、ナフテン酸である。
(D1)沸点が200℃以上の有機酸の金属塩における金属塩としては、例えば、標準電極電位が0V未満の金属の塩が挙げられる。標準電極電位が0V未満の金属としては、亜鉛、コバルト、ニッケル、マグネシウム、マンガン、スズが挙げられ、これらの金属塩(亜鉛塩、コバルト塩、ニッケル塩、マグネシウム塩、マンガン塩、スズ塩)が挙げられる。好ましくは、亜鉛塩、コバルト塩である。
(D1)としては、2−エチルへキサン酸亜鉛、2−エチルへキサン酸コバルト、2−エチルへキサン酸ニッケル、2−エチルへキサン酸マグネシウム、2−エチルへキサン酸マンガン、2−エチルへキサン酸スズ、シクロペンタンカルボン酸亜鉛、シクロペンタンカルボン酸コバルト、シクロペンタンカルボン酸ニッケル、シクロペンタンカルボン酸マグネシウム、シクロペンタンカルボン酸マンガン、シクロペンタンカルボン酸スズ、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸マグネシウム、ナフテン酸マンガン、ナフテン酸スズが挙げられ、好ましくは、2−エチルへキサン酸亜鉛、シクロペンタン酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛、2−エチルへキサン酸コバルト、シクロペンタン酸コバルト、ナフテン酸コバルトである。
(D2)における、沸点が200℃以上の有機酸としては、(D1)との関係で挙げた有機酸を使用することができる。好ましくは、2−エチルへキサン酸、シクロペンタンカルボン酸、ナフテン酸である。
(D2)における、金属粒子としては、標準電極電位が0V未満の金属の粒子が挙げられ、例えば、亜鉛、コバルト、ニッケル、マグネシウム、マンガン、スズ及びこれらの合金の粒子を使用することができる。亜鉛、コバルト、ニッケル、マグネシウム、マンガン、スズの合金としては、亜鉛、コバルト、ニッケル、マグネシウム、マンガン及びスズ
から選ばれる少なくとも1種を含む合金が挙げられ、例えば、亜鉛アルミニウム合金や黄銅である。好ましくは、亜鉛粒子、コバルト粒子、亜鉛合金粒子である。
(D2)における、金属酸化物粒子としては、標準電極電位が0V未満の金属の酸化物粒子が挙げられ、例えば、亜鉛、コバルト、ニッケル、マグネシウム、マンガン、スズの酸化物粒子が挙げられる。好ましくは、酸化亜鉛粒子である。
(D2)における、金属粒子及び金属酸化物粒子の形状は、特に限定されず、球状、リン片状等が挙げられる。平均粒子径は、0.05〜20μmとすることができ、好ましくは0.05〜15μmであり、さらに好ましくは0.1〜8μmである。ここで、平均粒子径は、レーザー回折法によって測定した体積基準のメジアン径をいう。
(D2)は、沸点が200℃以上の有機酸と金属粒子の組み合わせでもよいし、沸点が200℃以上の有機酸と金属酸化物粒子の組み合わせでもよいし、沸点が200℃以上の有機酸と金属粒子と酸化金属粒子との組み合わせでもよい。
具体的には、2−エチルへキサン酸、シクロペンタンカルボン酸及びナフテン酸から選択される1種以上と、亜鉛粒子、コバルト粒子、亜鉛合金粒子及び酸化亜鉛粒子から選択される1種以上との組み合わせが挙げられる。
(D2)における、沸点が200℃以上の有機酸と、金属粒子及び/又は金属酸化物粒子の使用量は、質量割合(沸点が200℃以上の有機酸:金属粒子及び/又は金属酸化物粒子)で、10:90〜90:10が好ましく、より好ましくは20:80〜60:40である。
(E)二次酸化防止剤
酸化防止剤は、一般に、一次酸化防止剤(ラジカル補足剤)と二次酸化防止剤(過酸化物分解剤)に分類されるが、(E)は、二次酸化物防止剤であり、具体的にはイオウ系二次酸化防止剤、リン系二次酸化防止剤が挙げられる。
具体的には、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジトリデシル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、テトラキス−メチレン−3−ラウリルチオプロピオネートメタン、ジステアリル−3,3’−メチル−3,3’−チオジプロピオネート、ラウリルステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ビス[2−メチル−4−(3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル]スルフィド、β−ラウリルチオプロピオネート、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト−5−メチルベンゾイミダゾール、チオシアヌル酸等の硫黄系二次酸化防止剤;トリス(イソデシル)フォスファイト、トリス(トリデシル)フォスファイト、フェニルジイソオクチルフォスファイト、フェニルジイソデシルフォスファイト、フェニルジ(トリデシル)フォスファイト、ジフェニルイソオクチルフォスファイト、ジフェニルイソデシルフォスファイト、ジフェニルトリデシルフォスファイト、フォスフォン酸[1,1−ジフェニル−4,4’−ジイルビステトラキス−2,4−ビス(1,1−ジメチルエチル)フェニル]エステル、トリフェニルフォスファイト、トリス(ノニルフェニル)フォスファイト、4,4’−イソプロピリデンジフェノールアルキルフォスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、トリス(ビフェニル)フォスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジフォスファイト、ジ(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、フェニルビスフェノールAペンタエリスリトールジフォスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)ジフォスファイト、ヘキサ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタントリフォスファイト、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルフォスフェートジエチルエステル、ソディウム−ビス(4−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ソディウム−2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、1,3−ビス(ジフェノキシフォスフォニルオキシ)ベンゼン、3,9−ビス(4−ノニルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス(オクタデシルオキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)−6−[(2−エチルヘキシル)オキシ]−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン等のリン系二次酸化防止剤が挙げられる。
耐加水分解性の点から、イオウ系二次酸化防止剤が好ましく、中でも、高温プロセス後の硬化物の剥離抑制効果の点から、チオール系及び/又はチオエーテル系二次酸化防止剤が好ましく、具体的には、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト−5−メチルベンゾイミダゾール、チオシアヌル酸、ジトリデシル−3,3’−チオジプロピオネート等が挙げられる。
二次酸化防止剤は、単独でも、二種以上を併用してもよい。
本発明において、(A)〜(E)の合計100質量部に対して、
(A)は、40〜90質量部であることができ、電気伝導性の点から、より好ましくは、55〜90質量部であり、さらに好ましくは60〜88質量部であり、(B)は、5〜55質量部であることができ、熱硬化性の点から、より好ましくは、5〜50質量部であり、さらに好ましくは10〜40質量部であり、(C)は、1〜50質量部であることができ、硬化性の点から、より好ましくは、2〜40質量部であり、さらに好ましくは2〜20質量部であり、(D)は、0.1〜5量部であることができ、高温プロセスでの硬化物の剥離抑制効果の点から、より好ましくは、0.1〜2質量部であり、さらに好ましくは0.1〜1質量部であり、(E)は、0.03〜5質量部であることができ、保存安定性の点から、より好ましくは、0.03〜1質量部であり、さらに好ましくは0.03〜0.5質量部である。
(F)一次酸化防止剤及び/又は金属不活性化剤
本発明の組成物は、(F)一次酸化防止剤及び/又は金属不活性化剤を含有することができ、これにより、接着強度の一層の改善や高温プロセスでの硬化物の一層の剥離抑制を図ることができる。
一次酸化防止剤としては、フェノール系一次酸化防止剤、アミン系一次酸化防止剤が挙げられる。
具体的には、ハイドロキノン、メトキシハイドロキノン、ベンゾキノン、p−t−ブチルカテコール、クロラニル、2−t−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,4−ジ−t−ブチルフェノール、2−t−ブチルメトキシハイドロキノン、2−t−ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール、2,6−t−ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−2−ジメチルアミノ−p−クレゾール、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−t−アミルハイドロキノン、n−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、スチリネートフェノール、α−トコフェノール、2−t−ブチル−6−(3’−t−ブチル−5’−メチル−2’−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−シクロヘキシル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−1−メチルシクロヘキシル)−p−クレゾール、2,2’−エチリデンビス(2,4−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−ブチリデンビス(2−t−ブチル−4−メチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,6−ヘキサンジオールビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−(4−ヒドロキシフェニル)]プロピオネート、トリエチレングリコールビス[(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)]プロピオネート、N,N’−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン、N,N’−ビス[3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヘキサメチレンジアミン、2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2−チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ビス[2−t−ブチル−4−メチル−6−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)フェニル]テレフタレート、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、トリス[2−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシヒドロ−シナモイルオキシル)エチル]イソシアヌレート、トリス(4−t−ブチル−2,6−ジ−メチル−3−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、カルシウム−ビス(エチル−3,5−ジ−t−ブチル)−4−ヒドロキシベンジルフォスフェート、プロピル−3,4,5−トリヒドロキシベンゼンカルボネート、オクチル−3,4,5−トリヒドロキシベンゼンカルボネート、ドデシル−3,4,5−トリヒドロキシベンゼンカルボネート、2,2’−メチレンビス(4−m−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン等のアルキルフェノール系一次酸化防止剤;アルキル化ジフェニルアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジハイドロキノリン、N−フェニル−N' −イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジハイドロキノリンポリマー、アルドール−α−ナフチルアミン、N−フェニル−β−ナフチルアミン、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、4,4’−ジオクチルジフェニルアミン等のアミン系一次酸化防止剤が挙げられる。
金属不活性化剤としては、トリアジン系化合物、多価アミン化合物、ヒドラジン系化合物、シュウ酸系化合物、サリチル酸系化合物等が挙げられる。トリアゾール系化合物の具体例としては、ベンゾトリアゾール、3−(N−サリシロイル)アミノ−1,2,4−トリアゾール等が挙げられる。多価アミンの具体例としては、3,9−ビス[2−(3,5−ジアミノ−2,4,6−トリアザフェニル)エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、エチレンジアミン−テトラアセチックアシッド、エチレンジアミン−テトラアセチックアシッドのアルカリ金属塩(Li,Na,K)塩、N,N’−ジサリシリデン−エチレンジアミン、N,N’−ジサリシリデン−1,2−プロピレンジアミン、N,N’’−ジサリシリデン−N’−メチル−ジプロピレントリアミン、3−サリシロイルアミノ−1,2,4−トリアゾール等が挙げられる。
ヒドラジン系化合物の具体例としては、デカメチレンジカルボキシリックアシッド−ビス(N’−サリシロイルヒドラジド)、ニッケル−ビス(1−フェニル−3−メチル−4−デカノイル−5−ピラゾレート)、2−エトキシ−2’−エチルオキサニリド、5−t−ブチル−2−エトキシ−2’−エチルオキサニリド、N,N−ジエチル−N’,N’−ジフェニルオキサミド、N,N’−ジエチル−N,N’−ジフェニルオキサミド、オキサリックアシッド−ビス(ベンジリデンヒドラジド)、チオジプロピオニックアシッド−ビス(ベンジリデンヒドラジド)、イソフタリックアシッド−ビス(2−フェノキシプロピオニルヒドラジド)、ビス(サリシロイルヒドラジン)、N−サリシリデン−N’−サリシロイルヒドラゾン、N,N’−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン、トリス[2−t−ブチル−4−チオ(2’−メチル−4’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)−5−メチルフェニル]ホスファイト、ビス[2−t−ブチル−4−チオ(2’−メチル−4’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)−5−メチルフェニル]−ペンタエリスリトール−ジホスファイト、テトラキス[2−t−ブチル−4−チオ(2’−メチル−4’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)−5−メチルフェニル]−1,6−ヘキサメチレン−ビス(N−ヒドロキシエチル−N−メチルセミカルバジド)−ジホスファイト、テトラキス[2−t−ブチル−4−チオ(2’−メチル−4’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)−5−メチルフェニル]−1,10−デカメチレン−ジ−カルボキシリックアシッド−ジ−ヒドロキシエチルカルボニルヒドラジド−ジホスファイト、テトラキス[2−t−ブチル−4−チオ(2’−メチル−4’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)−5−メチルフェニル]−1,10−デカメチレン−ジ−カルボキシリックアシッド−ジ−サリシロイルヒドラジド−ジホスファイト、テトラキス[2−t−ブチル−4−チオ(2’−メチル−4’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)−5−メチルフェニル]−ジ(ヒドロキシエチルカルボニル)ヒドラジド−ジホスファイト、テトラキス[2−t−ブチル−4−チオ(2’−メチル−4’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)−5−メチルフェニル]−N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド−ジホスファイト、N,N’−ビス[2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]オキサミド等が挙げられる。
(F)としては、具体的には、フェノール系一次酸化防止剤、アミン系一次酸化防止剤、ヒドラジン系化合物が好ましい。
(F)は、(A)〜(E)の合計100質量部に対して、0.05〜5.0質量部であることができ、ブリードアウト・ブルーミングの点から、より好ましくは、0.05〜1.0質量部であり、さらに好ましくは0.05〜0.5質量部である。
本発明の組成物は、カップリング剤(シランカップリング剤、チタンカップリング剤等)、着色剤、消泡剤、界面活性剤、重合禁止剤等の添加剤を含有することができる。
本発明の樹脂組成物は、(C)以外の各成分を混合した後、3本ロール分散機を用いて混練し、次いで(C)を添加して均一に混合することにより調製することができる。
本発明の樹脂組成物は、ダイアタッチペースト、放熱部材用接着剤として好適に使用することができる。具体的には、本発明の樹脂組成物を含有するダイアタッチペーストや放熱部材用接着剤を、リードフレームや基板等に適用し、半導体素子や放熱部材等をマウントし、加熱硬化させて、接着を行なうことができる。加熱硬化の条件は、適宜、選択することができ、例えば、100〜200℃のピーク温度で加熱することができる。次いで、ワイヤボンディングを経て、封止することにより、半導体装置を得ることができる。この半導体装置は、プリント配線基板上にはんだ実装して、各種の電子部品とすることができる。本発明の樹脂組成物の硬化物は、接着強度に優れ、高温プロセスにおいても剥離しにくく、吸湿による高温プロセスでの強度劣化も抑制されている。更に、支持部材が、銅リードフレームや銅基板である場合にも、これらの効果を発揮することができ、有用性が高い。
以下、実施例及び比較例によって、本発明を更に詳細に説明する。部、%は、他に断りのない限り、質量部、質量%を表す。本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
平均粒子径は、レーザー回折法によって測定した体積基準のメジアン径である。
実施例で使用した各成分は、以下のとおりである。
a1:銀粒子(平均粒子径7.3μm)
a2:銀粒子(平均粒子径8.3μm)
a3:アルミナフィラー銀メッキ粒子(平均粒子径20μm、銀メッキ厚さ0.1μm)
b1:ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物のポリグリシジルエーテル(エポキシ当量=320g/eq、水酸基当量=1120)
b2:シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル
b3:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(エポキシ当量155〜163g/eq)
b4:ネオペンチルグリコールジメタクリレート
b5:N−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド
c1:クレゾールノボラック樹脂 水酸基当量=118g/eq 軟化点105〜115℃
c2:ノバキュアHX3088(旭化成イ−マテリアルズ社製、マイクロカプセル化イミダゾール)
c3:ジシアンジアミド
c4:1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシ2−エチルヘキサノアート
d1:2−エチルへキサン酸(沸点228℃)
d2:酸化亜鉛粒子(平均粒子径0.60μm)
d3:2−エチルヘキサン酸亜鉛(亜鉛含有量22質量%)
d4:亜鉛粒子(平均粒子3.7μm)
d5:ナフテン酸コバルト(コバルト含有量8質量%)
d6:ビス(2−エチルヘキサン酸)コバルト(II)(コバルト含有量8質量%)
d7:ナフテン酸(沸点200℃以上)
d8:プロピオン酸(沸点141℃)
e1:2−メルカプトベンゾイミダゾール
e2:2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジン
e3:ジトリデシル−3,3’−チオジプロピオネート
f1:2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−エチル−フェノール)
f2:N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン
f3:2,3−ビス(3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル)プロピオノヒドラジド
f4:デカメチレンジカルボン酸ジサリチロイルヒドラジド
g1:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
g2:ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド
実施例の各組成物は、表1及び2のb1〜b3を混合し、100℃になるまで加熱した後、c1を添加し、加熱溶解後、室温になるまで冷却し、次いで、c2、c4及びa1〜a3以外の成分を添加し、撹拌翼付撹拌機を用いて均一に混合した。さらに、a1〜a3を添加し、3本ロール分散機を用いて、分散させた後、c2、c4を添加し、撹拌翼付撹拌機を用いて均一に混合して樹脂組成物を得た。
実施例・比較例の各組成物について、以下の評価を行なった。結果を表1及び2に示す。
1.吸湿高温試験後の剥離
吸湿処理後に高温曝露時に発生する剥離の観察は、下記の手順(1)〜(5)に従って行った。
(1)3mm×3mmのシリコンチップを、実施例・比較例の各樹脂組成物を用いて銅リードフレーム上にマウントし、室温から175℃まで30分で昇温し、175℃で30分間保持し、接着硬化をさせた。
(2)エポキシモールディングコンパウンドにて被覆されることを想定して、一般的なエポキシモールディングコンパウンドの硬化条件(175℃、4時間)によって、(1)の処理を行った試験部材を加熱した。
(3)(2)の試験部材を沸騰水中に2時間浸した。
(4)(3)の試験部材を乾燥させない状態(水中)で室温まで冷却した。その後、この試験部材をはんだリフロー温度(270℃)にて加熱した。
(5)(4)の試験部材の剥離状態をSONIX社製の走査型超音波顕微鏡を用いて観察し、得られた画像からチップ面積に対する接着面積の割合を求めた。
2.硬化後のボイド
10mm×10mmのシリコンチップを、実施例・比較例の各樹脂組成物を用いて銅リードフレーム上にマウントし、室温から175℃まで30分で昇温し、175℃で30分間保持し、接着硬化をさせた。得られた試料をSONIX社製の走査型超音波顕微鏡を用いて観察し、得られた画像からボイドの面積を求めた。チップ面積に対するボイドの面積が、10%未満であれば○、10%以上であれば×とした。
Figure 0006069071
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本発明の樹脂組成物に相当する実施例1〜18は、硬化後ボイドが抑制され、かつ吸湿高温試験後に良好な接着強度を示した。一方、(D)及び(E)成分を欠く比較例5は、吸湿高温試験後に接着強度が大きく低下し、(D)を含むが(E)を欠く比較例1、(E)の代りに(F)一次酸化防止剤を含む比較例2、(E)を含むが(D)を欠く比較例3もまた、吸湿高温試験後に接着強度が低下した。(D)において、沸点が200℃未満の有機酸であるプロピオン酸を使用した比較例4は、硬化後ボイドが生じ、吸湿高温試験後に接着強度も低下した。
本発明によれば、優れた接着強度を発揮し、高温プロセスでの硬化物の剥離を抑制することができ、ダイアタッチペースト又は放熱部材用接着剤として好適な樹脂組成物が提供される。特に、本発明の樹脂組成物の硬化物は、吸湿による強度劣化が抑制されており、これらを用いて作製された半導体装置は、吸湿リフロー性に優れ、信頼性が高い。さらに、本発明の樹脂組成物は、銅が支持部材である場合にも、これらの効果を発揮することができ、有用性が高い。

Claims (11)

  1. (A)無機フィラーと、
    (B)エポキシ樹脂と、
    (C)脂肪族アミン、芳香族アミン、ジシアンジアミド、ジヒドラジド化合物、酸無水物、及びフェノール樹脂から選ばれる少なくとも1種の硬化剤と、
    (D)(D1)沸点が200℃以上の有機酸の金属塩、並びに/又は(D2)沸点が200℃以上の有機酸と金属粒子及び/若しくは金属酸化物粒子との組み合わせと、
    (E)イオウ系二次酸化防止剤と、を含み、
    (D)が、(A)〜(E)の合計100質量部に対して、0.1〜5質量部であり、(E)が、(A)〜(E)の合計100質量部に対して、0.03〜5質量部であり、
    (E)が、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジン、及びジトリデシル−3,3’−チオジプロピオネートから選ばれる少なくとも1種である、樹脂組成物。
  2. (D1)が、2−エチルへキサン酸、ナフテン酸及びシクロペンタンカルボン酸からなる群より選択される有機酸の金属塩であり、(D2)が、2−エチルへキサン酸、ナフテン酸及びシクロペンタンカルボン酸からなる群より選択される有機酸と金属粒子及び/若しくは金属酸化物粒子との組み合わせである、請求項1記載の樹脂組成物。
  3. (D1)における金属塩が、亜鉛塩、コバルト塩、ニッケル塩、マグネシウム塩、マンガン塩及びスズ塩からなる群より選択される塩であり、
    (D2)における金属粒子及び/若しくは金属酸化物粒子が、亜鉛、コバルト、ニッケル、マグネシウム、マンガン、スズ及びこれらの酸化物からなる群より選択される粒子である、請求項2記載の樹脂組成物。
  4. (A)が導電フィラーである、請求項1〜のいずれか1項記載の樹脂組成物。
  5. (A)が、銀、金、銅、パラジウム及びこれらの合金からなる群より選択される粒子である、請求項記載の樹脂組成物。
  6. (A)が絶縁フィラーである、請求項1〜のいずれか1項記載の樹脂組成物。
  7. さらに、(F)一次酸化防止剤を含む、請求項1〜のいずれか1項記載の樹脂組成物。
  8. 請求項1〜のいずれか1項記載の樹脂組成物を含むダイアタッチペースト。
  9. 請求項1〜のいずれか1項記載の樹脂組成物を含む放熱部材用接着剤。
  10. 請求項記載のダイアタッチペースト、又は請求項記載の放熱部材用接着剤を用いて作製された半導体装置。
  11. 請求項記載のダイアタッチペースト、又は請求項記載の放熱部材用接着剤を適用した表面が銅である、請求項10記載の半導体装置。
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