JP6051424B2 - 弾球遊技機 - Google Patents
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Description
周知のようにパチンコ機は、遊技場等の室内の遊技機設置部(「遊技機設置島」ともいう。)に固定的に取り付けられる固定部材(「外枠」ともいう。)と、該外枠の前面に片開きの扉のごとく開閉可能に取り付けられる前面部材(「前枠」ともいう。)を備えており、遊技者が前枠側に装着された遊技板の遊技領域に向けて遊技球(一般に「パチンコ球」という。)を発射させ、その遊技球が遊技領域の入賞口に入った場合、景品として複数個の遊技球を機前の球皿に放出し、一方、遊技球が入賞しなかった場合、その遊技球をアウト球として機裏に回収するものである。
室内の遊技機設置部に固定的に取り付けられる固定部材と、
該固定部材の前面に開閉可能に取り付けられると共に遊技者が遊技を行うための遊技領域を有する前面部材と、
前記遊技領域に遊技球を打ち込む電動打球装置と、
該電動打球装置の打力を調節する打力調節装置と、を備えた弾球遊技機において、
前記電動打球装置は、
発射位置にある遊技球を前記遊技領域に向けて打ち出す打球部材と、
該打球部材に打球動作を行わせる動力部材と、を有し、
前記打力調節装置は、
円形リング状のハンドル体と、
前記前面部材に対して前記ハンドル体を該ハンドル体の円心を中心に回転可能なように支持する回転支持部材と、
前記ハンドル体の回転動作で前記電動打球装置の打力が変更されるように関連付けられている可動調節部材と、を備えており、
さらに前記ハンドル体は、自己の円心を通る仮想回転軸が前記前面部材の前後方向に向かう向きに設定され且つ前記前面部材の内部から側方に向けて円弧の一部が突出するように配設されるものであってその突出部分を片手で握って回転させ得るものである弾球遊技機を提供する。
以下に本発明の実施形態1を弾球遊技機の一例たるパチンコ機を例に図1〜図3を参照しつつ説明する。
パチンコ機1は、図2に示したように、四角く枠組みされた外枠2と、該外枠2の前面に開閉(回動)可能に取り付けられた前枠3と、を有する。ここで、外枠2は、遊技場等の室内の遊技機設置部たる遊技機設置島(図示せず)に固定的に取り付けられる固定部材に相当し、また、前枠3は、固定部材の前面に開閉可能に取り付けられる前面部材に相当する。
また、前枠3には、前記窓部4の後方で該窓部4と対向する位置に遊技板8が着脱可能な状態に取り付けられている。そして、その遊技板8には、ガイドレール9でほぼ円形に囲われた遊技領域10が形成されており、その遊技領域10が前枠3の前記窓部4を透して遊技者から見えるようになっている。
さらにまた、前枠3の裏側には、遊技板8の下側であって該遊技板8の前面と面一の垂直面を構成するように発射基板(図示せず)が設けられており、該発射基板の前面に発射レール11が固着されている。
電動打球装置13は、図1、図3に示したように、前枠3の裏側下方に該前枠3の裏面との間に空間15を設けて固着した金属製のベース基板16と、図示しない球供給装置を介して上球皿5から発射レール11の発射位置11sに供給される遊技球を打ち出す打球部材17と、該打球部材17に打球動作を行わせる動力部材18と、により概略構成される。
一方、前記動力部材18は、打球部材17の揺動軸19に直結したロータリーソレノイド18aで形成されている。
打力調節装置14は、円形リング状のハンドル体14aと、前枠3の一部を構成する前面装飾部材7に対してハンドル体14aを該ハンドル体14aの円心を中心に回転可能なように支持する回転支持部材14bと、ハンドル体14aの回転動作で電動打球装置13の打力が変更されるように関連付けられている可動調節部材14cと、を備えている。
ハンドル体14aは、片手で握りやすい太さの丸パイプを片手で握りやすい直径の円形リング状に丸めた形状であり、表面に良導電性のメッキが施された樹脂成形品である。
回転支持部材14bは、前面装飾部材7の内部に形成された弧状のパイプ軌道であり、このパイプ軌道の中にハンドル体14aが摺動可能な状態に挿通されている。この回転支持部材14bとハンドル体14aは、それぞれの円心が図1の交点x上で一致するように設定されており、したがってハンドル体14aは、回転支持部材14bに支持された状態で自己の円心(交点x)を通る仮想回転軸を中心として時計回りと反時計回りのどちらにも回転し得る。
また、ハンドル体14aは、自己の円心を通る前記仮想回転軸が前枠3の前面装飾部材7の前後方向に向かう向きに設定され、一方、回転支持部材14bは、図1に示したようにハンドル体14aのほぼ片側にのみ対応するようになっているため、遊技者側から見てハンドル体14aは、前面装飾部材7の内部から側方に向けて円弧の一部が外部に突出する状態になっている。
なお、回転支持部材14bを有する前面装飾部材7は、ハンドル体14aの突出部分の反対側に対応する部分に、回転支持部材14bのパイプ軌道とほぼ同心的な窪み部20を備えており、これによりハンドル体14aの突出部分の内側に窪み部20を含む広い空間ができるため、ハンドル体14aを掴む動作や回転させる操作が行い易い。
可動調節部材14cは、図1、図3に示したように、前面装飾部材7の内側にあってハンドル体14aの周面に接して摩擦車のごとくに従動する回転ホイール14c1と、その回転ホイール14c1に直結した回転軸14c2の回転で前記ロータリーソレノイド18aに印加するパルス状の電圧値を変更可能な可変抵抗器14c3と、からなり、前記回転ホイール14c1の回転量、つまりハンドル体14aの回転量に応じてロータリーソレノイド18aに印加する電圧値を変更し、そうして打球部材17の打力が変わるように関連付けられている。なお、回転ホイール14c1の回転軸14c2は、可変抵抗器14c3に内蔵された図示しないゼンマイに連結されていて初期位置に戻るように付勢されており、したがって、回転ホイール14c1を介してハンドル体14aも初期位置に復動するように付勢される。
そして、ハンドル体14aを一定の状態に保持することで打球部材17の打力を一定に保つことができ、また、ハンドル体14aを反時計回りに回転させることにより打球部材17の打力を弱めることができる。
なお、ハンドル体14aから手を離すと、可変抵抗器14c3の内蔵ゼンマイの付勢により回転ホイール14c1を介してハンドル体14aが初期位置に復動する。
図4、図5は実施形態2を示したものである。前記した実施形態1は、回転ホイール14c1の回転軸14c2の回転で可変抵抗器14c3を調節したが、実施形態2では、回転ホイール14c1を回転軸14c2に対して自由回転可能なように取り付けると共に該回転ホイール14c1に透光スリット14c4を等間隔に形成し、その回転ホイール14c1を挟んで両側に一つの発光素子14c5と二つの受光素子14c6,14c7を設置して一組の光センサを形成し、該光センサで検出した回転ホイール14c1の回転量と回転方向、つまりハンドル体14aの回転量と回転方向に応じて前記ロータリーソレノイド18aに印加するパルス状の電圧値を変更し、そうして打球部材17の打力を変更するようにしたものである。なお、回転ホイール14c1の回転方向は、長穴形状の透光スリット14c4を半径方向に対して傾斜させるなど、発光素子14c5から照射された光が二つの受光素子14c6,14c7に異なるタイミングで入射するように各要素の配置を設定しておき、そうして受光素子14c6,14c7の受光順序を検知することで簡単に検出できる。
なお、この場合、ハンドル体14aから手を離して所定時間(例えば1〜2秒)経過後に打球部材17の打力情報のリセットや停止が行われるようにタイマー回路を設けるとよい。そうすることによりハンドル体14aを最適位置に調整した後に一旦手を離して楽な姿勢に持ち変えたり、手首を安定的な部分に載せて指先でハンドル体14aを小刻みに回転させることなどが可能になる。
実施形態3のパチンコ機1は、図6に示したように、電動打球装置13を電動モータ21と回転カム22と牽引バネ(図示せず)の周知の組合せで構成し、一方、打力調節装置14を前枠3の前面下方に固定された軸筒状の基台23と、該基台23を前後方向に貫いて前枠3の前側から後側に至る回転自在な操作軸14c8と、該操作軸14c8の前端に固着されて回転往復動作可能な操作板14c9と、同じく操作軸14c8の後端に固着されて操作板14c9と一体に回転往復動作可能なプーリー14c10と、で構成し、該プーリー14c10に巻回したワイヤー14c11を電動打球装置13の前記牽引バネに連結することにより前記操作板14c9の往復回転動作で牽引バネを伸縮させ、弾発力を増減させるようにしたものであり、この操作板14c9と前記ハンドル体14aとを両者の間に介装した伝動摩擦車14c11で連結し、もってハンドル体14aの回転動作で電動打球装置13の打力が変更されるように関連付けたものである。ここまでの説明で明らかなように、実施形態3の可動調節部材14cは、操作軸14c8と、操作板14c9と、プーリー14c10と、ワイヤー14c11と、伝動摩擦車14c12で構成される。
一方、遊技球の打力が強すぎる場合は、ハンドル体14aを逆回転させると、伝動摩擦車14c12を介して操作板14c9とプーリー14c10が逆向きに回転する。したがって牽引バネが縮んで打球部材17の打力が弱まる。
そして、打球部材17の打力が所望の強さに至ったところでハンドル体14aの状態を保てば、打球部材17の打力をそのまま維持することができる。
また、実施形態ではハンドル体14aに対して実施形態1,2の回転ホイール14c1や実施形態3の伝動摩擦車14c12を接触させて摩擦力で回転力を伝達させるようにしたが、歯車等の噛み合わせで回転力を伝達するようにしてもよい。
2 …外枠(固定部材)
3 …前枠(前面部材)
10 …遊技領域
11s …発射位置
13 …電動打球装置
14 …打力調節装置
14a …ハンドル体
14b …回転支持部材
14c …可動調節部材
14c1 …回転ホイール(可動調節部材)
14c2 …回転軸(可動調節部材)
14c3 …可変抵抗器(可動調節部材)
14c4 …透光スリット(可動調節部材)
14c5 …発光素子(可動調節部材)
14c6,14c7 …受光素子(可動調節部材)
14c8 …操作軸(可動調節部材)
14c9 …操作板(可動調節部材)
14c10 …プーリー(可動調節部材)
14c11 …ワイヤー(可動調節部材)
14c12 …伝動摩擦車(可動調節部材)
17 …打球部材
18 …動力部材
18a …ロータリーソレノイド
20 …窪み部
Claims (3)
- 室内の遊技機設置部に固定的に取り付けられる固定部材と、
該固定部材の前面に開閉可能に取り付けられると共に遊技者が遊技を行うための遊技領域を有する前面部材と、
前記遊技領域に遊技球を打ち込む電動打球装置と、
該電動打球装置の打力を調節する打力調節装置と、を備えた弾球遊技機において、
前記電動打球装置は、
発射位置にある遊技球を前記遊技領域に向けて打ち出す打球部材と、
該打球部材に打球動作を行わせる動力部材と、を有し、
前記打力調節装置は、
円形リング状のハンドル体と、
前記ハンドル体を、該ハンドル体の円心を通る仮想回転軸を中心に回転可能なように支持する前記前面部材に設けられた回転支持部材と、
前記ハンドル体の回転動作で前記電動打球装置の打力が変更されるように関連付けられている可動調節部材と、を備えており、
さらに前記ハンドル体は、前記仮想回転軸が前記前面部材の前後方向に向かう向きに設定され且つ前記前面部材の内部から側方に向けてリングの一部が突出するように配設されるものであってその突出するリングの一部を片手で握って回転させ得るものであることを特徴とする弾球遊技機。 - 前記電動打球装置は、前記動力部材がロータリーソレノイドであり、
前記打力調節装置は、前記可動調節部材が前記ハンドル体の回転動作に従動して回転することにより前記ロータリーソレノイドに印加する電圧値を変化させるものであることを特徴とする請求項1記載の弾球遊技機。 - 前記前面部材は、前記ハンドル体の突出部分の反対側に対応する部分に窪み部を形成するようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の弾球遊技機。
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