JP2017029846A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】長時間の遊技にも疲れにくい打力調節装置を備えた遊技機を提供する。
【解決手段】 枠体前面の前面部と、球を打ち出す打球発射装置と、打力調節装置とを備えており、打力調節装置は、前面部に設けられた固定部42と、前後方向の軸線を中心に回転可能なように固定部に支持された回転部43とを有し、回転部43の回転量に基づいて打球強さを制御し得るようにした遊技機であって、打力調節装置は回転部43が最前面に配設され、回転部43は外側上面を遊技者が手を置き得る手置きスペースとし、固定部42は前面が回転部43の後面と同一又はそれより小さい外形形状に形成され且つ外側上面が後方に向かって低くなる形状であり、操作を行う指先を固定部42の外方に臨ませる状態にして手の平を前記手置きスペースに置き、その状態での回転部43の回転操作を可能とし、さらに指先を固定部42に載せることにより回転部の回転位置を保ち得るようにした。
【選択図】 図30

Description

本発明は、遊技媒体たる遊技球を遊技領域に向けて打ち出す打球発射装置と、該打球発射装置を制御する打力調節装置と、を備えた遊技機に関する。
いわゆるパチンコ機として周知の遊技機は、四角い枠状の外枠と、該外枠の前面に片開きの扉状に取り付けられた前面部と、該前面部に開設された窓孔の後側に着脱自在に取り付けられた遊技盤と、遊技媒体たる遊技球を前記遊技盤の前面に形成された遊技領域に向けて打ち出す打球発射装置と、前面部の前面下右隅角部に設けられていて打球発射装置の打球強さを制御する打力調節装置と、を備えている。
そして、打力調節装置aは、図40(特許文献1の第1図)に示したように、前面部の前面に設けられた固定部bと、前後方向に向かう軸線を中心に回転可能なように該固定部bに支持された回転部cと、を有している。
実開昭53−48782号公報
従来の打力調節装置aは、回転部cの外周に突起dが設けられていて、該突起dに指を掛けて回転量を調節するようになっているため、遊技者の好みや癖に関わりなく一律に操作姿勢が決まる。したがって、遊技者が自分に合った操作姿勢を選択する余地が殆どない。
また、従来の打力調節装置aは、固定部bを手で握って回転部cの戻りを指で止めるようになっていて、手の格好や突起dの荷重を支える場所がほぼ一定であるため、長時間の遊技により手首等に疲労が溜まりやすい。
本発明は、上記に鑑みなされたもので、その目的は、長時間の遊技にも疲れにくい打力調節装置を備えた遊技機を提供することにある。
上記の目的を達成するため本発明は、請求項1に記載したように、
外枠と、
該外枠の前面に設けられた前面部と、
遊技媒体たる遊技球を遊技領域に向けて打ち出す打球発射装置と、
前記前面部の前面に設けられた打力調節装置と、を備えており、
前記打力調節装置は、
前記前面部の前面に設けられた固定部と、
前後方向に向かう軸線を中心に回転可能なように前記固定部に支持された回転部と、を有し、
前記打力調節装置の前記回転部の回転量に基づいて前記打球発射装置の打球強さを制御し得るようにした遊技機であって、
前記打力調節装置は、前記回転部が最前面に配設され、
また、前記回転部は、その外側上面を遊技者が手を置き得る手置きスペースとし、
さらに前記固定部は、前記回転部の後面に対向する前面が該回転部の後面と同一か又はそれより小さい外形形状に形成され且つ少なくとも外側上面が後方に向かって低くなる形状であり、
前記打力調節装置に対する操作を行う手の指先を前記固定部の外方に臨ませる状態にして手の平を前記回転部の手置きスペースに置き、そうしてその状態での回転部の回転操作を可能とし、さらに前記指先を前記固定部に載せることにより回転部の回転位置を保ち得るようにした遊技機を提供する。
なお、ここで固定部の外側上面が後方に向かって低くなる形状には、後方に向かって下り傾斜の傾斜面を有する形状又は後方に向かって段状に低くなる段差部を有する形状などが含まれる。
かかる遊技機は、打力調節装置の回転部の手置きスペースに手の平を置き指先を固定部の上面に伸ばした楽な姿勢で回転部の回転操作を行うことができ、且つ、指先を固定部に載せることで回転部の回転位置が保てるため、長時間の遊技にも疲れにくい。また、回転部に指掛用の突起がない分、操作姿勢の自由度が高いため、右手はもちろん左手でも操作可能であると共に遊技者の好みや癖にも柔軟に対応し得る。
なお、請求項1に記載の遊技機において、
前記回転部は、半球面と交円とを有する半球体の前記半球面にほぼ相当する外形形状の前方部と、前記半球体の前記交円にほぼ相当する前記前方部の後縁から後方に向かって径一様の状態に延設され及び/又は後方に向かって漸次縮径する状態に延設される外形形状の延設部と、からなるものであって、その外側上面を前記手置きスペースとし、
前記固定部は、前記延設部の後面に対向する前面が該延設部の後面と略同径で後方に向かって縮径する外形形状を有するものであり、
打力調節操作を行う手の指先を前記固定部の外方に臨ませる状態にして手の平を前記回転部の手置きスペースに置き、そうしてその状態での回転部の回転操作を可能とし、さらに前記指先を前記固定部に載せることにより回転部の回転位置を保ち得るようにしてもよい(第2発明)。
かかる遊技機は、打力調節装置の回転部の手置きスペースに手の平を置いた姿勢で指が固定部に沿って自然な形に馴染みやすく、また、回転部が打力調節装置の最前面に配設され且つ前方部が球状に湾曲しているため、手の平の全体、具体的には指の根元に近い部位から手首に近い部位を適宜使い回して、荷重が特定部位に長時間に亘って加わることによって生じ得る苦痛を防止することが出来る。したがって、長時間の遊技にも疲れにくい。
また、請求項1に記載の遊技機又は第2発明の遊技機において、
前記打力調節装置は、前記固定部に、遊技媒体の発射態様又は遊技演出の実行態様に変化を与えるための遊技者による入力操作が可能な補助操作部を設けて前記回転部に遊技者の手が置かれた状態で、前記回転部の回転操作と、前記補助操作部に対する入力操作の双方を可能とし、
さらに前記補助操作部を前記回転部の延長線上に配置するか又はそれより回転中心方向に沈ませる(低位置)ように配置するとよい(第3発明)。
ここで前記補助操作部には、例えば、打球発射装置を一時的に停止させる発射停止スイッチ、打球発射装置の打球強さを一気に強くする右打ちボタン、大当りの実行態様に変化を与えるための遊技演出ボタン、等がある。
上記第3発明の打力調節装置によれば、回転部から補助操作部へと手指が自然な形になるため、補助操作部による入力操作と回転部の回転操作が楽な姿勢で行える。
また、第3発明の補助操作部は、前方から後方に向かって下り傾斜する固定部の傾斜面に設けるとよい(第4発明)。
かかる打力調節装置によれば、回転部から補助操作部に延びる手指の形状がさらに自然な形になるため、指への負担をより軽減することができる。
また、請求項1に記載の遊技機又は第2発明の遊技機は、前記打力調節装置の前記回転部に対し、該回転部が初期位置にある状態で下になる部位に遊技媒体の発射態様又は遊技演出の実行態様に変化を与えるための遊技者による入力操作が可能な補助操作部を設けるようにしてもよい(第5発明)。
かかる打力調節装置によれば、回転部を操作しながら意図しないタイミングで補助操作部を操作してしまう誤操作が起きにくい。
また、請求項1に記載の遊技機又は第2発明の遊技機において、
前記打力調節装置は、前記回転部に、遊技媒体の発射態様又は遊技演出の実行態様に変化を与えるための遊技者による入力操作が可能な補助操作部を設けて前記回転部に遊技者の手が置かれた状態で、前記回転部の回転操作と、前記補助操作部に対する入力操作の双方を可能とするとよい(第6発明)。
ここで前記補助操作部には、例えば、打球発射装置を一時的に停止させる発射停止スイッチ、打球発射装置の打球強さを一気に強くする右打ちボタン、大当りの実行態様に変化を与えるための遊技演出ボタン、等がある。
かかる第6発明の打力調節装置によれば、回転部と補助操作部とが一緒に回転して、操作する手と補助操作部の相対位置が回転後も変わらないため、補助操作部の入力操作が回転部の回転位置に依らず一定の指動作で行える。
請求項1に記載又は第2〜第6発明の何れか一つの遊技機において前記打力調節装置は、前記固定部に対し、前記回転部を回転操作する手の指先が触れる位置に凹部を設けるようにするとよい(第7発明)。
かかる打力調節装置によれば、操作する手の指先が、固定部の凹部に嵌ったり或は凹部と非凹部との境界部に掛かって滑りにくくなるため、回転部の回転位置がより保ちやすい。
本発明によれば、打力調節装置の操作姿勢の自由度が高いため、長時間の遊技にも疲れにくい効果がある。
可動装飾体が第2形態にある状態を示す遊技機の正面図である。 可動装飾体が第1形態にある状態を示す遊技機の正面図である。 図2の遊技機の要部を縦断面にした側面図である。 図3の要部拡大図である。 可動装飾体が変化する途中の状態を示す遊技機の要部を縦断面にした側面図である。 図5の要部拡大図である。 可動装飾体が変化する途中の状態を示す遊技機の要部を縦断面にした側面図である。 図7の要部拡大図である。 可動装飾体が変化する途中の状態を示す遊技機の要部を縦断面にした側面図である。 図9の要部拡大図である。 図2の遊技機の要部を縦断面にした側面図である。 図11の要部拡大図である。 第1の可動装飾体を分解して示す遊技盤の斜視図である。 一部拡大図を含む第1の可動装飾体の分解斜視図である。 (a)は遊技盤を外した状態の遊技機の正面図、(b)は遊技盤の正面図である。 遊技盤を外した状態の遊技機の斜視図である。 可動装飾体が第2形態にある状態を示す遊技機の平面図である。 可動装飾体が第1形態にある状態を示す遊技機の平面図である。 摺動蓋の他の形態を示す遊技機の要部縦断面図である。 第3の可動装飾体の駆動手段の一例を示す斜視図である。 他の形態を示す遊技機の要部を縦断面にした側面図である。 他の形態を示す遊技機の正面図である。 前方から見た打力調節装置の斜視図である。 後方から見た打力調節装置の斜視図である。 打力調節装置の分解斜視図である。 打力調節装置の固定部を示す分解斜視図である。 打力調節装置の回転部を示す分解斜視図である。 打力調節装置の縦断面図である。 図28のA−A線断面図である。 操作姿勢を示す打力調節装置の要部側面図である。 実施形態2の打力調節装置を示す斜視図である。 実施形態2の打力調節装置を示す分解斜視図である。 実施形態2の打力調節装置の固定部の一部を示す分解斜視図である。 実施形態2の打力調節装置の縦断面図である。 図34のB−B線断面図である。 実施形態3の打力調節装置を示す斜視図である。 実施形態3の打力調節装置を示す側面図である。 実施形態4の打力調節装置の縦断面図である。 他の形態を示す打力調節装置の後方から見た斜視図である。 従来の打力調節装置を示す斜視図である。
[実施形態1]
以下に本発明の実施の形態1を図面を参照しつつ説明する。
遊技機1は、枠体2と、枠体2に交換(着脱)可能に取り付けられた遊技盤3と、枠体2の前面を覆う開閉可能な前面部4と、を備えている。
[枠体]
枠体2は、木製又は合成樹脂製であって四角く枠組みされており、遊技場の島設備に取り付けられる。
[遊技盤]
遊技盤3は、透明な合成樹脂製の遊技基板5と、該遊技基板5の後面側に取り付けられた盤支持枠6と、該盤支持枠6に支持される第1〜第4の可動装飾体100,200,300,400を備えている。
また、遊技盤3には図示しないが、入賞装置(入賞口)に入賞した遊技球を検出する入賞球センサ等の各検出信号や、遊技機1に設けられる各種のスイッチからの入力信号を受けて処理すると共に、当り外れを決める抽選、可変入賞装置の動作処理等の遊技の進行を司る遊技進行制御や、後述する可動装飾体(第1〜第4の可動装飾体100,200,300,400)の駆動等を司る演出制御等を行う一つあるいは複数の制御装置が設けられている。
[遊技盤−遊技基板]
前記遊技基板5は、前面側にレール部7が設けられており、該レール部7によって遊技球で遊技を行うための遊技領域8が形成されている。該遊技領域8は、縦軸より横軸が長いほぼ横長楕円形状になっており、そうすることで従来のほぼ円形の遊技領域に比べて上下方向の寸法を短くし、その分、演出用の領域が上方に広く確保できるようにしてある。
また、遊技領域8には、上半部のほぼ中央に前後方向に貫通する演出窓9が開設されており、さらにその演出窓9の上辺とレール部7との間に遊技領域8の右側に遊技球を導くための球誘導路10が形成されている。
なお、遊技領域8には、図示しないが、遊技球の落下方向に不規則な変化を与える障害釘と、同じく風車と、遊技球を受け入れる入賞口を具備する入賞装置と、入賞装置に入賞しなかった遊技球を回収するアウト球口等が設けられている。
[遊技盤−盤支持枠]
前記盤支持枠6は、前記のように遊技基板5の後面側に取り付けられており、左右の側枠板11,11と、遊技基板5と平行な背面板12とからなる。左右の側枠板11,11は、さらに上側枠板11aと下側枠板11bの二部材に分かれており、上側枠板11aには遊技基板5の上を越えてさらに前方に大きく張り出す前方延出部11cが突設されている。この盤支持枠6の左右の前方延出部11c,11c間であって遊技領域8の外側上方に形成される上部空間S1と、左右の側枠板11,11と背面板12で区画される遊技基板5後方の縦空間S2とが、後述する第1〜第4の可動装飾体100,200,300,400の移動領域となる。
また、盤支持枠6の背面板12は、その後面側であって前記遊技基板5に対向する位置に液晶等の画像表示装置13が取り付けられている。この背面板12は、透明な合成樹脂製であり、したがって画像表示装置13で表示される画像は、遊技基板5の正面から見ることができる。
[遊技盤−可動装飾体]
遊技盤3には、前記のように盤支持枠6に第1の可動装飾体100と、第2の可動装飾体200と、第3の可動装飾体300と、第4の可動装飾体400が設けられているが、その詳細については前面部4の説明の後に説明する。
[前面部]
前面部4は、枠体2の前面にほぼ整合する形状であって、枠体2に設けられているヒンジ金具14,14で扉状に開閉可能なように取り付けられており、前記遊技盤3の前面を覆う閉状態と、遊技盤3の前面を露出させる開状態とに変化し得る。
前面部4は、遊技盤3の遊技領域8に対応する位置に窓部15を有する。該窓部15は、ガラスや合成樹脂等の透明板16で覆われており、したがって窓部15を介して遊技盤3の遊技領域8と、それより後方の画像表示装置13に映る画像が見える。
また、前面部4には、前記窓部15と自己の周縁部、具体的には自己の上縁部との間に遊技者側の前方に向けて膨出し且つ上面に開口部17を有する透明(無色透明に限らず、透過性を有していれば着色が施されていてもよい。)な膨出部18(カバー部)が設けられている。該膨出部18の内部には、遊技者側に向けて張り出している盤支持枠6の前方延出部11cや、第1の可動装飾体100等が収まる空間が形成されている。
その他、前面部4には、図1,図2に示したように、窓部15の下側に遊技者が操作するための入力操作部19が設けられ、また、その入力操作部19の下には遊技球を蓄える球皿20と、遊技球を遊技領域8に向けて打ち出す打球発射装置41(詳細は後述する。)と、該打球発射装置41で発射される遊技球の打球強さを調節するための打力調節装置21(詳細は後述する。)が設けられている。また、前面部4には、閉状態にロックする錠装置40が設けられており、専用の鍵で解錠して開き、前面部4を閉じると自動的に施錠されるようになっている。
[第1の可動装飾体]
前記第1の可動装飾体100は、図1、図13、図14に示したように、想像上の動物である「龍」の顔の上半部を、頭部101と、額部102と、眼部103に分けた三つの部品で構成されるものであって、盤支持枠6の前方延出部11cに支持される。
各部品のうち、頭部101と額部102は、図13、図14に示したように額部102に固着された軸支持部104の内向き固定ピン105を、頭部101の長孔型軸受106に挿通して連結されており、固定ピン105が長孔型軸受106内を自由移動する分を遊びとして回動自在に軸着されている。
一方、額部102と眼部103は、図14に示したように、眼部103の眉間相当部分に縦向きのスライドレール107を固着すると共に該スライドレール107を額部102の裏面中央に固着した縦向きのスライドレール108(図4、図6、図8、図12参照)に装着して連結されている。したがって、額部102に対して眼部103は、上下摺動自在になっている。
また、頭部101は、前記長孔型軸受106近傍に横向きに突設した頭部摺動軸109を、盤支持枠6の前方延出部11cに設けた前後方向に長いほぼ水平な頭部摺動溝22に嵌めて摺動自在に支持される。
また、額部102は、自己の前記軸支持部104に前記内向き固定ピン105と同軸で反対向きに突設した外向の額部摺動軸110を、盤支持枠6の前方延出部11cであって前記頭部摺動溝22の下に設けた前方から後方に向かって僅かに下傾する額部摺動溝23に嵌めて摺動自在に支持される。
さらに、眼部103は、後面側を水平横断して両側方に突出する眼部摺動軸111を、盤支持枠6の前方延出部11cに設けた略への字状の眼部摺動溝24に嵌めて摺動自在に支持される。
以上のように頭部101と額部102と眼部103は、互いに回動自在又は摺動自在に連結され、また、それぞれが頭部摺動溝22と額部摺動溝23と眼部摺動溝24に摺動自在に支持されており、全体として各摺動溝22,23,24を固定節とする一つの連鎖機構を構成して、それぞれの摺動軸109,110,111がそれぞれの摺動溝22,23,24の後方側の始端に位置している状態で図3、図4、図18に示したように頭部101がうつぶせの水平姿勢に倒伏すると共に額部102と眼部103が垂直に起立して前後方向に重なった形態(第1形態)になる。かかる第1形態の第1の可動装飾体100は、前面部4の膨出部18の中に収まって外側に突出しない。
一方、それぞれの摺動軸109,110,111がそれぞれの摺動溝22,23,24の他端(眼部摺動溝24については一旦上昇して下った下端)に位置している状態では、連鎖機構のリンク関係により、図11、図12、図17に示したように頭部101と額部102と眼部103が前傾する斜めに連なった形態(第2形態)になる。かかる第2形態に変化した第1の可動装飾体100は、龍の顔の上半分を構成し、頭部101が膨出部18の前記開口部17から外側に突出するようになっている。
このように第1の可動装飾体100は、前面部4の膨出部18内に収容された状態(第1形態)と、膨出部18の開口部17から前面部4の外側に突出した状態(第2形態)とに変化し得る。
なお、額部摺動軸110と眼部摺動軸111は、図示を省略したが、例えば盤支持枠6の前方延出部11cの外側に前記制御装置で駆動制御される複数のスネークチェーン駆動装置を設けてそのスネークチェーンの先に連結されており、該スネークチェーンで各軸110,111を額部摺動溝23と眼部摺動溝24の各始端側から押し出して前方に向けて移動させ、逆にスネークチェーンを引き込んで各軸110,111を後方に向けて移動させる。もちろん眼部摺動溝24には「へ」の字の屈曲部に前記制御装置で駆動制御される電動ポイントを設けて眼部摺動軸111の進路が適宜切り替え得るようになっている。また、頭部101は、額部102の固定ピン105と長孔型軸受106で連結されているため、額部102の前記動作に従動して起立又は倒伏する。
また、実施形態1では、第1の可動装飾体100の頭部101の後方に摺動蓋112が連結されている。この摺動蓋112は、前方延出部11cの上部に設けた蓋摺動溝22aに自己の両側に突設された蓋摺動軸113を挿通して水平方向に摺動自在に支持されると共に、頭部101の頭部摺動軸109と自己の蓋摺動軸113を連接棒114で繋いで頭部101の動きに従動するようになっている。
そして、第1の可動装飾体100が第1形態になって頭部101が倒伏している状態で、図18に示したように該頭部101が膨出部18の開口部17をほぼ塞ぐと共に、第1の可動装飾体100が第2形態になって頭部101が斜めに起立している状態で、図17に示したように前記摺動蓋112が開口部17の頭部101より後方の部分を塞ぐ。
さらに、第1の可動装飾体100が第2形態になって頭部101が斜めに起立している状態では、前記摺動蓋112が開口部17を塞ぐのに加え、後述する第3の可動装飾体300の表示プレート301が、膨出部18の内部における遊技領域8への侵入経路を阻害する位置に設けられるようになっている。すなわち、第1の可動装飾体100が第2形態になって頭部101が斜めに起立している状態では、前記摺動蓋112と、第3の可動装飾体300の表示プレート301とによって、二重で遊技領域8への異物侵入を防止する構造となっている。
このように実施形態1では、第1の可動装飾体100の頭部101と摺動蓋112が各形態(第1形態、第2形態)にて膨出部18の開口部17を塞ぎ、膨出部18の開口を介して遊技領域8に異物が侵入することを困難にしている。また、第3の可動装飾体300の表示プレート301によって、第2形態時の遊技領域8への異物侵入をより困難にしている。よって、第1の可動装飾体100の頭部101、摺動蓋112、および、第3の可動装飾体300の表示プレート301は、膨出部18の開口を介して遊技領域8に異物が侵入することを防止する(抑制する)不正防止手段になっている。
[第2の可動装飾体200]
第2の可動装飾体200は、前記龍の顔の下半部である鼻と口を構成するものであり、前記第1の可動装飾体100とは機構上の繋がりのない別部品であって、前記遊技基板5のほぼ上半部をカバーし得る大きさのバックパネル201と、該バックパネル201の前面ほぼ中央に上下摺動可能に設けられた昇降軸支部202と、該昇降軸支部202の前面下部に自己の下部を回動可能に軸着してほぼ垂直な起立姿勢と傾斜した前傾姿勢とに変化し得るように支持された鼻口部203と、からなる。
なお、図示を省略したが、第2の可動装飾体200には、バックパネル201に対して昇降軸支部202を昇降させる例えば前記制御装置で駆動制御されるスクリュー式の昇降手段が設けられている。さらに、第2の可動装飾体200には、図示を省略したが前記鼻口部203を前記制御装置で駆動制御して前傾・起立させるモーターやソレノイド等の回動駆動手段が設けられており、昇降軸支部202が上昇位置にあるとき鼻口部203を起立姿勢に回動保持し、一方、昇降軸支部202が下降位置にあるとき鼻口部203を前傾姿勢に回動して保持するようになっている。
第2の可動装飾体200は、前記バックパネル201の両側面に上下二本の鼻口摺動軸204を有しており、該鼻口摺動軸204を盤支持枠6の上側枠板11a,11aに設けた鼻口摺動溝25に挿通して前後方向と上下方向に摺動自在に支持されている。
鼻口摺動軸204は、図示を省略したが、例えば上側枠板11aの外側に、水平方向に移動させる例えば前記制御装置で駆動制御されるスクリュー式の水平移動手段と、該水平移動手段を鼻口摺動軸204ごと垂直方向に移動させる例えば前記制御装置で駆動制御されるスクリュー式の垂直移動手段を設けて、鼻口摺動溝25に沿って前後方向と上下方向に自由に移動させ得るようになっている。
第2の可動装飾体200は、図3、図4に示したように垂直に起立させた鼻口部203の後に昇降軸支部202とバックパネル201を並べた状態で最も上昇させた位置にあり、一方、図5、図6に示したようにバックパネル201を上側枠板11aに対して下降させ、そのバックパネル201から図7、図8に示したように昇降軸支部202を下降させ、その昇降軸支部202から図9、図10に示したように鼻口部203を前傾させると、鼻口部203の上端が遊技基板5の演出窓9の内部に臨んで第1の可動装飾体100の頭部101と額部102と眼部103に連なる。これにより図1に示したように遊技者を見下ろす巨大な龍の顔が完成する。
[第3の可動装飾体]
第3の可動装飾体300は、盤支持枠6の前方延出部11c,11cに支持されており、該前方延出部11c,11cの高さより若干小さく且つ前方延出部11c,11cの左右の間隔より若干小さな幅の表示プレート301と、該表示プレート301の上下両側に突設されたプレート摺動軸302で形成されている。この表示プレート301の前面には、機種名を表す文字やキャラクターなどの図形が描かれており、第1の可動装飾体100が第1形態にあるときには、透明な膨出部18の前方から表示プレート301が視認可能となるように設けられている。
第3の可動装飾体300は、両側のプレート摺動軸302を盤支持枠6の前方延出部11cに形成したプレート摺動溝26に挿通して支持されている。該プレート摺動溝26は、第1の可動装飾体100との干渉を避けるため遊技基板5に近い低所を通るようになっており、したがって表示プレート301は、プレート摺動溝26に沿って前方延出部11cの前方から遊技基板5に近い低所を通って後方に移動し得る。
なお、表示プレート301をプレート摺動溝26に沿って移動させる駆動手段はどのようなものでもよいが、実施形態1では、図20に示したようにプレート摺動溝26の内壁上面側にラックギヤ27を形成し、一方、プレート摺動軸302に円形ギヤ303を固着して該円形ギヤ303を前記ラックギヤ27に噛合させ、さらにプレート摺動軸302に回転自由な転動輪304を設けてプレート摺動溝26の内壁下面に当接させるようになし、そうして円形ギヤ303を前記制御装置で駆動制御されるモーターで任意の方向に回転させるようにしている。
また、前述したように、第1の可動装飾体100が第2形態になって頭部101が斜めに起立している状態では、前記摺動蓋112が開口部17を塞ぐのに加え、第3の可動装飾体300の表示プレート301が、膨出部18の内部における遊技領域8への侵入経路を阻害する位置に設けられると共に異物の侵入方向に対して凹状の湾曲面を対向させて異物の方向制御が困難になるようになっており、第3の可動装飾体300の表示プレート301によって、第2形態時の遊技領域8への異物侵入をより困難にしている。
[第4の可動装飾体]
第4の可動装飾体400は、盤支持枠6の下側枠板11b,11bに前後移動及び昇降可能に支持されており、横長平板形状の棒主部401と、その棒主部401の前面の上下コーナー位置に回転中心が設定された開閉可能な表示ウイング402,402と、棒主部401の上下両側に突設された棒摺動軸403で形成されている。
この第4の可動装飾体400は、棒主部401の前面を表示ウイング402,402が覆う図3、図4の閉じ状態で麻雀ゲームのリーチ棒を連想させる形態を呈し、また、表示ウイング402,402が全開して該表示ウイング402,402の内面と棒主部401の前面が面一になった図9、図10の展開状態になったとき、その展開面を使って遊技内容に関連する文字や図形が大きく表示されるようになっている。
第4の可動装飾体400は、両側の棒摺動軸403を盤支持枠6の下側枠板11bに形成したほぼF字形の棒摺動溝28に挿通して支持されており、該棒摺動溝28に沿って前記遊技基板5の遊技領域8の下側後方に対応する図3、図4の低位置から、同じく遊技領域8の前記演出窓9の後方に対応する図11、図12の高位置の間で昇降し、且つ、その高位置で前後方向に移動し得る。
なお、棒主部401を棒摺動溝28に沿って移動させる駆動手段は、前記した第2の可動装飾体200と同じである。
その他、図示しないが、前記盤支持枠6のさらに後側に、球タンク、球導出樋、景品球払出装置、景品球放出樋などをユニット化した機構盤が装着されている。
上記遊技機1の通常の遊技状態(通常状態)は、図2、図3、図4、図18に示したように、第1の可動装飾体100が、前面部4の膨出部18からはみ出さない前記第1形態になっており、また、第2の可動装飾体200が、盤支持枠6の最上昇位置にあり、また、第3の可動装飾体300の表示プレート301が膨出部18の前面に臨んでいる。一方、第4の可動装飾体400は、表示ウイング402,402を閉じて遊技基板5の遊技領域8の下側後方に対応する低位置に停止している。
この通常状態は、遊技領域8に打ち込まれる遊技球が遊技領域8に設けられる所定の入賞口(たとえば始動口)に入賞すると、該入賞に起因して大当りとするか否かの大当り抽選が行われる状態であり、該大当り抽選の結果を示唆する演出として、例えば画像表示装置13の画像や、第4の可動装飾体300の昇降等による演出が行われて遊技が進行する。
次に、遊技球の入賞に起因して行われる大当り抽選の結果が大当り結果となった場合に発生する大当り状態(遊技者に所定量の遊技球を付与する状態)になった場合の各種の可動装飾体100,200,300,400の動作について説明する。
大当り状態になった場合には、前記制御装置で各駆動手段が演出制御されて、例えば、先ず図5、図6のように最も上昇した位置にある第2の可動装飾体200のバックパネル201を下降させ、次に図7、図8のようにバックパネル201から昇降軸支部202を下降させ、続いて図9、図10のように昇降軸支部202から鼻口部203を前傾させて停止させる。
次に、図3、図5、図7、図9のように膨出部18の前方にある第3の可動装飾体300の表示プレート301を後方に移動させ、同時に第1形態にある第1の可動装飾体100を図3、図5、図7、図9のように第2形態に変化させて頭部101と額部102と眼部103を斜めに連ならせ、そうして先に移動・停止している第2の可動装飾体200と視覚的に融合させて遊技者を見下ろす巨大な龍の顔を完成させる。このとき頭部101の上半部が膨出部18から前面部4の外方に突出してはみ出しているため、より立体的でダイナミックな演出効果が得られる。この結果、遊技者に意外性や驚きを与え、従来に比して遊技興趣を高められる。
なお、図11に想像線で示したように、遊技場の島設備には、遊技機1上方の幕板Xに遊技の進行状況(大当り遊技の発生回数など)を示すデータ表示体Yが設けられるのが一般であり、第2形態で上方に突出した第1の可動装飾体100の頭部101の存在によってデータ表示体Yが隠れてしまい、データ表示体Yの視認性を低下させてしまうことが考えられる。
これを防止するため実施形態1では、第1の可動装飾体100を第2形態から第1形態に戻すためのスイッチ29(遊技者が操作可能な操作部)が遊技機1の前面に設けられている。そして、大当り状態になって第1の可動装飾体100が第1形態から第2形態に変わっているとき、データ表示体Yを確認したい遊技者が前記スイッチ29を入力すると、その入力検知に基づき第2形態にある第1の可動装飾体100を第1形態に戻すように第1の可動装飾体100を駆動制御する。これにより第1の可動装飾体100の頭部101が膨出部18内に下がって、隠れていたデータ表示体Yの確認が可能となる。
さらに、スイッチ29の入力検知に基づき第1の可動装飾体100を第1形態に戻した後、再度スイッチ29を入力すると、第1形態にある第1の可動装飾体100を第2形態に戻すように駆動制御する。これにより、第1の可動装飾体100を第1形態に戻した後にデータ表示体Yを確認した遊技者が、任意で第1の可動装飾体100を第2形態に戻すことができる。
もちろんスイッチ29は、従業員が遊技中のトラブルに対処するために前面部4を開閉する際に使用してもよい。そうすることにより、第1の可動装飾体100を膨出部18の内側に収容した第1形態にして安全な状態で前面部4を開き、作業が終わって前面部4を閉じてから、第1の可動装飾体100を第2形態に戻して遊技を再開させることができる。
なお、「再度のスイッチ29の入力検知に基づき第1の可動装飾体100を第2形態に戻すように駆動制御することが可能な時期」は、あらかじめ定めておくことが望ましく、本実施形態1では、この時期を、第1の可動装飾体100が第2形態に変化する「大当り状態の継続中」に設定している。また、この場合、大当り状態が継続している間であれば、スイッチ29の入力回数に制限を設けず、何度でも第1の可動装飾体100の形態を変更可能としている。
なお、別形態として、図22に示したように、第1の可動装飾体100を第2形態から第1形態に戻すためのスイッチ29Xと、該スイッチ29Xの入力によって第1形態に戻された第1の可動装飾体100を再び第2の可動装飾体200を再び第2形態に戻すためのスイッチ29Yを別体で設ける構成としてもよい。
また、スイッチ29の入力検知に基づき第1の可動装飾体100を第1形態に戻した後、所定時間(例えば5秒)の経過に基づき、第1形態にある第1の可動装飾体100を第2形態に戻すように駆動制御するように設定してもよい。なお、こうした形態では、所定時間が経過するまでの間に、前述の「第1の可動装飾体100を第2形態に戻すように駆動制御することが可能な時期(本実施形態1では「大当り状態」)」が終了する場合には、所定時間が経過しても第1の可動装飾体100を第1形態のまま維持することが考えられる。
また、スイッチ29の入力検知に基づき第1の可動装飾体100を第1形態に戻すだけでなく、スイッチ29の入力検知に基づいて上述の第2の可動装飾体200、第3の可動装飾体300、第4の可動装飾体400をも通常状態に対応する位置に移動させるように駆動制御することとしてもよい。これにより、第1の可動装飾体100のみが第1形態に戻ることで違和感のある装飾となってしまうことを防止でき、興趣低下を抑制できる。
また、スイッチ29の入力検知に基づき第1の可動装飾体100を駆動させる際には、スイッチ29の入力検知に基づいて、音声、ランプ、あるいは、表示装置を用いて「第1の可動装飾体100の駆動を知らせる報知」を行うようにしてもよい(報知手段)。そうした報知(注意喚起)により、意図しない第1の可動装飾体100の駆動により遊技者に怪我をさせる等を防止でき、安全性を高められる。
さらには、音声、ランプ、あるいは、表示装置を用いて、「スイッチ29の入力検知に基づき第1の可動装飾体100を駆動させることができる旨の説明」を行うようにしてもよい(説明手段)。そうした報知(事前説明)により、任意に第1の可動装飾体100を駆動させることができることを遊技者に認識させることができ、利便性を高められる。
また、スイッチ29と同じ設定の操作入力手段を前面部4の前記錠装置40に設けて、従業員による錠装置40の解錠操作を検知するか又は解錠に伴う前面部4の開きを検知して第2形態にある第1の可動装飾体100を第1形態に変化させ、前面部4の閉状態又は錠装置40の施錠を検知して第2形態に戻すように設定してもよい。
そうすることにより、第1の可動装飾体100が膨出部18の開口よりも外側に移動した第2形態のまま前面部4を開閉することにより起こり得る問題、すなわち第1の可動装飾体100が隣接する台間球貸機や隣の遊技機に接触して損傷し得るリスクを未然に回避することができる。
斯かるスイッチ29等に関する構成については、遊技盤3に可動装飾体100,200,300,400を一体に設けるようにした実施形態1の遊技機1のほか、遊技盤3と可動装飾体100,200,300,400とを別体に設けるようにした遊技機にも適用可能であり、さらには、枠体外方に突出駆動する可動装飾体を枠体(枠体、本体枠など)の所定部位(膨出部18の内部)に設けるようにした遊技機や、筐体外方に突出駆動する可動装飾体を筐体の所定部位(膨出部18の内部)に設けるようにした回胴式遊技機(スロットマシン)にも適用可能である。
次に、図9〜図11のように低位置にある第4の可動装飾体400の表示ウイング402,402を上下に展開させて高位置に移動させると、それが第2の可動装飾体200の鼻口部203の後方に位置するため、遊技者の目線では龍が展開したリーチ棒をくわえているように見える。この結果、より立体的でダイナミックな演出効果が得られ、遊技者に意外性や驚きを与え、従来に比して遊技興趣を高められる。
そして、大当り状態が終了すると、上記と逆の工程を辿って第1〜第4の可動装飾体100〜400が通常の遊技状態に復動する。
しかして、実施形態1の遊技機1は、図15(a),(b)のように遊技盤3を外して別の遊技盤に交換すると、前面部4の膨出部18の装飾も新しい遊技盤に付属する可動装飾体に変わるため、前面部4と遊技盤3のデザインがちぐはぐになるようなおそれがない。
なお、以上の実施形態1の遊技機1には、次のような背景技術と解決課題に対応する解決手段が含まれている。
[背景技術]
遊技機として、例えば、前面に遊技球が流下可能な遊技領域を有する遊技盤を、枠体(四角く枠組みされた枠体および該枠体に設けられた本体枠など)に着脱可能に取り付けて構成されるパチンコ遊技機が知られている。こうした遊技機の中には、枠体に多数の発光部材等を設け、遊技機外観の装飾効果を高めて遊技興趣を向上させるものがある(例えば、特開2014−110929号公報参照)。
[解決課題]
しかしながら、近年では、上述のように枠体に発光部等を搭載するだけでは遊技者に意外性や驚きを与えることが困難となってきており、十分に遊技興趣を高められない虞があった。
[課題を解決するための手段]
上記の課題を解決するための手段として、枠体と、前面に遊技領域を有する遊技盤と、前記枠体の前面に位置すると共に前記遊技盤の遊技領域に対応する位置に窓部を有する前面部と、を備えてなる遊技機であって、
前記前面部には、前方に向けて膨出すると共に、上側及び/又は横側に開口を有する膨出部が設けられ、
前記膨出部の内方には、該膨出部の開口よりも内側に収容される第1形態と、該開口よりも外側に少なくとも自己の一部が移動する第2形態とに変化し得る可動装飾体が位置しており、
さらに、前記膨出部の前記開口を介して前記遊技領域に異物が侵入することを防止し得る不正防止手段を備えてなる遊技機を提供する。
こうした遊技機では、前面部の膨出部の内方(内側)に位置する可動装飾体を、前面部の膨出部内に収容する第1形態と、可動装飾体の少なくとも一部(全部であってもよい)を膨出部の開口を介して膨出部の外側に移動する第2形態とに変化させ得るようにしたため、従来にないダイナミックな装飾や演出により遊技者に意外性や驚きを与え、遊技興趣を高められる。
また、例えば、上述の膨出部を「透過性を有する部材」で構成すると、通常時に前面部の膨出部から透けて見える可動装飾体が膨出部の外側に移動し得る。こうした構成でも遊技者に意外性や驚きを与え、遊技興趣を高められる。
また、この遊技機は、膨出部の開口を介して遊技領域に異物が侵入することを防止し得る不正防止手段を備えているため、不正行為が困難になり、その結果、時間が掛かることを嫌う不正行為者に狙われ難くなる。
また、上述の遊技機は、
前記可動装飾体を前記遊技盤と一体で当該遊技機に着脱可能に設け、
前記可動装飾体は、前記遊技盤が前記枠体に取り付けられた状態で前記膨出部の内方に位置することを特徴とする。
こうした遊技機では、遊技盤を交換すると、前面部をも一新させたかのように見せることができる。
また、かかる解決手段は、上記の実施形態1に限定されるものではない。例えば、実施形態1では、不正防止手段の一部を構成する摺動蓋112を、第1の可動装飾体100の頭部101に連接棒114で連結して該頭部101に従動させるようにしたが、図19に示したように、摺動蓋112をスネークチェン駆動装置112aのスネークチェーン112bの先に連結して独自に摺動・開閉させ得るようにしてもよい。そうすることにより図19に想像線で示したように、第1の可動装飾体100が第1形態にあるとき、摺動蓋112で開口部17の全域をほぼ隙間無く覆うようにすることができる。
また、実施形態1では、盤支持枠6によって遊技基板5の上部と後方に上部空間S1と縦空間S2を設けて可動装飾体100〜400を広い範囲で移動・変化させるようにしたが、遊技基板5の上部に上部空間S1のみを設けてその範囲で可動装飾体を移動・変化させるようにしてもよい。具体的には、可動装飾体を実施形態1の第1の可動装飾体100のみにしてもよい。なお、その場合には、第2の可動装飾体200に相当する鼻口部分、つまり可動装飾体に関連する又は補完する画像を画像表示装置13で表示するようにするとよい。
また、実施形態1では、通常状態において膨出部18の前面に第3の可動装飾体300の表示プレート301を認識可能となるように臨ませるようにしたが、通常状態において膨出部18内で動的に変化する可動装飾体を設けるようにしてもよい。
また、実施形態1では、大当り状態の開始に伴い第1の可動装飾体100を第1形態から第2形態に変化させるように演出制御するようにしたが、通常状態における遊技の進行過程で所定の駆動条件が成立した場合や、遊技が行われていない非遊技状態(デモ状態など)で所定の駆動条件が成立した場合に、第1の可動装飾体100を第1形態から第2形態に変化させるように演出制御するようにしてもよい。
また、実施形態1では、一般的な遊技機に存在する枠体と前面部の間の本体部を設けていないが、もちろん従来と同様な本体部を設けてその本体部に遊技盤を着脱自在に装着するようにしてもよい。
また、実施形態1では遊技基板5を透明な合成樹脂製としたが、不透明な素材で形成してもよい。
また、実施形態1では膨出部18透過性を有する部材としたが、不透明な部材で形成してもよい。こうすることで、通常状態(第1形態)では外部から視認不能とされる可動装飾体が、第2形態に変わって突然に視認可能になることで、遊技者に一層の意外性や驚きを与えて遊技興趣を向上させることができる。
また、実施形態1では、膨出部18を前面部4の上部に設けて開口部17を上に設けたが、開口部17を膨出部18の左右側面の両方あるいは一方に設け、この側面開口を介して可動装飾体を外方に突出移動させる構成としてもよい。また、膨出部18を上部と側部の双方、つまり、例えば前面部4の正面向かって右上角部に開口部17を設けるようにしてもよい。
また、実施形態1では、盤支持枠6の背面板12の後面側に画像表示装置13を取り付けるようにしたが、背面板12の前面側に画像表示装置13を取り付けるようにしてもよい。このとき、第4の可動装飾体400を設けるスペースがない場合は該第4の可動装飾体400を設けなくてもよい。また、図21に示したように、第4の可動装飾体400を有する下側枠板11bを、画像表示装置13を設けた機構盤Zに置き換えるようにしてもよい。
また、第1の可動装飾体100、第2の可動装飾体200、第3の可動装飾体300の夫々が何れの形態にあるかを検知可能な検知センサ(駆動状態検知手段)を設け、第1の可動装飾体100、第2の可動装飾体200、第3の可動装飾体300の形態を変化させるように駆動制御したにもかかわらず、当該検知センサによって対応する形態が検知されない場合に異常と判断し、音声、ランプ、あるいは、表示装置を用いて、外部に向けてエラー報知を行う構成を付加するようにしてもよい。これにより、可動装飾体に異常が生じた際に迅速な発見・対応が可能となり、当該遊技機の信頼性を高められる。
さらに、第1の可動装飾体100が第1形態にあるときに、第1の可動装飾体100の上部に何らかの物体が置かれている場合に、その旨を検知することができる検知センサ(物体検知手段)を設け、当該検知センサによって第1の可動装飾体100の上部に何らかの物体が置かれていることが検知された場合に異常と判断し、音声、ランプ、あるいは、表示装置を用いて、外部に向けてエラー報知あるいは注意喚起の報知(「物を載せないでください」の報知など)を行う構成を付加するようにしてもよい。さらには、当該検知センサによって第1の可動装飾体100の上部に何らかの物体が置かれていることが検知された場合には、第1の可動装飾体100が第1形態から第2形態になる条件が成立しても、第1の可動装飾体100を第2形態に変化させずに第1形態のまま維持するように構成してもよい。これらの構成により、第1の可動装飾体100の上部に置かれた物体の落下等で遊技者が怪我をする等の被害が生ずることを未然に防止でき、当該遊技機の信頼性を高められる。なお、検知センサ(物体検知手段)としては、重量を検知する重量検知センサや、第1の可動装飾体100上面への接触を検知する接触検知センサ等が挙げられる。
また、開口部17内に遊技者の身体の一部や不正器具等の異物を無理やり侵入させることも考えられるため、こうした異物が開口部17内に侵入したことを検知し得る検知センサ(異物侵入検知手段)を設け、当該検知センサによって開口部17内に異物が侵入したことが検知された場合に異常と判断し、音声、ランプ、あるいは、画像表示装置等を用いて、外部に向けてエラー報知あるいは注意喚起の報知(「内部に物を入れないでください」の報知など)を行う構成を付加するようにしてもよい。なお、検知センサ(異物侵入検知手段)としては、検知対象媒体(遊技者の身体の一部や不正器具等の異物)を非接触で検知可能な非接触検知型センサ(例えば、光を投射する発光部と、該発光部から投射された光を受光する受光部を有し、発光部からの光が遊技者の身体の一部や異物等により遮られたことを検知する光学式通過センサ)や、検知対象媒体の接触を検知する接触検知型センサ等が挙げられる。これらの検知センサ(異物侵入検知手段)を設ける場所としては、膨出部18の側面の一方あるいは両方等が挙げられる(図示省略)。
さらには、これらの検知センサ(異物侵入検知手段)を複数個所に設けることとしてもよく、例えば、膨出部18の開口部17の入口内面(最上位)の左右位置(侵入注意位置)に第1の検知センサ(異物侵入検知手段)を設け、それより内部側の位置であって、前方延出部11cの下辺沿いの遊技領域8の手前付近(侵入限界位置)に第2の検知センサ(異物侵入検知手段)を設けるようにしてもよい。そして、検知箇所が侵入注意位置であるときは、該当遊技機のスピーカーと画像表示装置により「遊技機上部にある物を除去して下さい。」という小音量の注意アナウンスと注意画像を表示すると共に、遊技場内の監視カメラの照準を該当遊技機に合わせて従業員は注意を払う程度とし、一方、検知箇所が侵入限界位置に至ったときは、「すぐに従業員が参ります。そのままお待ち下さい。」という大音量の案内(警告)アナウンスと案内(警告)画像を表示すると共に従業員が該当遊技機に行って直接対応する。このように状況に応じてアナウンス内容、表示内容、従業員対応等の程度を変えることで、善意の遊技者に不快な感情を抱かせることなく、より安全性を高めることができる。
ところで、上記した本発明の可動装飾体や盤支持枠の構成は、遊技基板と切り離して枠体に装着した場合(つまり、遊技基板のみを交換対象とする場合)でも、ダイナミックな演出効果が得られる点において十分な技術的価値がある。
[打球発射装置]
前記打球発射装置41は、図1に示したように、球皿20から発射レール41aの発射位置41sに遊技媒体たる遊技球を供給する球供給装置(図示せず)と、発射位置41sにある遊技球を打ち出す打球部材41bと、該打球部材41bに発射動作を行わせる動力部材41cと、により概略構成される。
前記打球部材41bは、軸41dに固着され、その下端に発射レール41aの発射位置41sに臨む弾性的なハンマー頭部41eを有する逆さハンマー状のものである。
一方、前記動力部材41cは、打球部材41bの軸41dを出力軸とするロータリーソレノイドで形成されている。
以上の構成である打球発射装置41は、ロータリーソレノイド41cに電圧が印加されていない消磁状態で打球部材41bが図1破線のように発射位置41sから後退した準備位置にあり、この状態でロータリーソレノイド41cに電圧を印加すると図2破線のように発射位置41sに向かって瞬発的に回動し、この動きで発射レール41aの発射位置41sにある遊技球がハンマー頭部41eで打ち出される。
なお、打球発射後にロータリーソレノイド41cが消磁状態に戻ると、該ロータリーソレノイド41cに内蔵されているスプリング(図示せず)の付勢で軸41dが逆向きに回転して打球部材41bが前記準備位置に戻る。
[打力調節装置]
前記打力調節装置21は、遊技機1の前面部4の前面に設けられた固定部42と、前後方向に向かう軸線を中心に回転可能なように前記固定部42に支持された回転部43と、前記ロータリーソレノイド41cに印加される電圧値を増減して打球強さを制御する調節部44と、を有する。
[固定部]
前記固定部42は、図26に示したように、円錐台筒形状の前半部と、円筒形状の後半部とからなり、円錐台筒形状の前面が回転部43の後述する延設部43bの後面とほぼ同径で、そこから後方に向かって漸次縮径する下り傾斜の傾斜面45になっている。
固定部42は、その後面に、遊技機1の前面部4の取付孔4hに挿通させて固定するための取着筒46が一体に突設され、また、前半部と後半部の内部に前面に開口するすり鉢状の調節室47が形成されている。
そして、この固定部42の調節室47の奥部中心に受凹部48が形成されると共にその奥部から前方に向けて短い雌ネジ筒49と、長いネジ通筒50が突設されており、短い雌ネジ筒49に前記調節部44の取付けベースとなる取付基板51がビス止めされ、一方、長いネジ通筒50に円形ドーム形状の内キャップ52が、該内キャップ52に突設された雌ネジ受筒56を介してビス止めされている。
また、固定部42の外側周面には、操作する手の五指に対応する5つの浅い凹部53,53…が形成され、さらに外側上面の前記傾斜面45に、例えばタッチ式の補助操作部54が形成されている。なお、実施形態1ではこの補助操作部54が、打球発射装置41のロータリーソレノイド41cを一時的に停止させる発射停止スイッチになっている。
[回転部]
前記回転部43は、半球面と交円(球と平面が交わったときの平面上の円)とを有する直径95mm〜110mmの半球体の前記半球面にほぼ相当する外形形状の前方部43aと、前記半球体の前記交円の円周部分にほぼ相当する前記前方部43aの後縁から、さらに後方に向かって漸次縮径する状態に延設され及び/又は後方に向かって径一様の状態に延設される外形形状の延設部43bと、からなる。
実施形態1の具体的な回転部43は、図27に示したように、半球状の前方部43aに、これと同径で向きが反対の半球体の交円側をリング状に切断した形状の延設部43bとを図28の断面図に示したようにビス55で一体に接合してなるもので、全体として直径95mm〜110mmの後方部分が欠落したほぼ球形を呈する。
なお、前方部43aと延設部43bは、実施形態1のようにそれぞれを別々に成形してビス55等で接合する場合の他、一体に樹脂成形するようにしてもよい。また、延設部43bは、後方に向かって漸次縮径する状態の他、後方に向かって径一様の筒状であってもよいし、径一様の状態から漸次縮径する状態であってもよい。
また、回転部43の延設部43bには、その中心から順に、中心貫通孔57と、島状基台58と、連絡通孔59と、円形リブ60が同心円状に形成され、さらにその表面に良導電性のメッキが施されている。
そして、延設部43bの前記島状基台58の後面に、外周面に原動ギヤ61を有する原動軸62がビス止めされ、さらにその原動軸62の外周に原動捩りコイルばね63が装着されている。また、原動軸62の前端部には軸受け凹部64が形成されており、その前端部が延設部43bの中心貫通孔57を通って前面に突出している。
[調節部]
前記調節部44は、図26、図28に記載したように、取付けベースとなる前記取付基板51と、その取付基板51に形成された後向きに突出する軸受筒65と、取付基板51の後面側に取り付けられた可変抵抗器66と、その可変抵抗器66から前面側に突設されたボリューム軸67と、そのボリューム軸67の端部に固着された従動ギヤ68と、ボリューム軸67を初期位置方向に付勢するボリューム捩りコイルばね69と、から概略構成される。
前記取付基板51は、前記のように固定部42の雌ネジ筒49にビス止めされて固定されており、したがって、調節部44は、固定部42の調節室47の中に配置されている。
前記可変抵抗器66は、ボリューム軸67の回転を受けて前記ロータリーソレノイド41cに印加される電圧値を増減させるものである。一方、ボリューム軸67は、従動ギヤ68を介して前記回転部43の原動ギヤ61に噛合するようになっており、したがって、回転部43の回転が、原動ギヤ61から従動ギヤ68に伝わり、ボリューム軸67を介して可変抵抗器66に伝達される。
なお、ボリューム軸67は、ボリューム捩りコイルばね69によって常に初期位置方向に付勢されており、したがって原動ギヤ61と従動ギヤ68を組み立て段階で噛合させるとき、可変抵抗器66を手動で初期位置に設定する煩わしさがない。また、従動ギヤ68は、ボリューム捩りコイルばね69によって常に原動ギヤ61と噛合する向きに付勢されるため、歯車機構のバックラッシュに起因する回転斑を抑制して、回転部43の回転に対する可変抵抗器66の応答性、つまりロータリーソレノイド41cの強弱操作に対する応答性を高め得る。
[固定部と回転部]
次に、固定部42と回転部43の結合態様について、組み立て方法と共に説明する。
先ず、回転部43に結合される前の固定部42は、可変抵抗器66を有する調節部44が調節室47の雌ネジ筒49にビス止めされ、内キャップ52が外れている。なお、調節部44が調節室47にセットされた状態では、図28のように、固定部42の奥部の受凹部48に取付基板51の軸受筒65が嵌っている。また、調節部44が雌ネジ筒49にビス止めされるとき、原動捩りコイルばね63とボリューム捩りコイルばね69の後端鉤部63a,69aも一緒に共締めされている。
また、固定部42に結合される前の回転部43は、延設部43bと前方部43aが分離し、延設部43bの島状基台58に原動軸62がビス止めされている。
以上の状態にある固定部42の前面に回転部43の延設部43bを嵌めると、図28のように原動軸62の後端が取付基板51の軸受筒65に遊嵌し、同時に図29のように延設部43bの原動軸62の原動ギヤ61に、調節部44のボリューム軸67の従動ギヤ68が噛合する。
そして、図28のように延設部43bの連絡通孔59に内キャップ52の雌ネジ受筒56を通してその端部を固定部42のネジ通筒50に嵌合させ、さらにそのネジ通筒50にビス70を通して雌ネジ受筒56の雌ネジに締め込むことで、固定部42と内キャップ52が延設部43bを挟んで一体になっている。また、内キャップ52には、後面の中心に段付き軸71が突設されており、その段付き軸71の細径の端部が、延設部43bの原動軸62前面の軸受け凹部64に嵌っている。これにより延設部43bは、原動軸62の両端が、内キャップ52の軸受け凹部64と取付基板51の軸受筒65で回転可能に支持される。なお、この状態で内キャップ52の周縁は、延設部43bの円形リブ60に対向している。
そして、延設部43bに前方部43aを嵌めて延設部43b側から前方部43aに向けてビス55を通してビス止めすれば、延設部43bと前方部43aが一体に結合されたほぼ球形の回転部43となる。特に実施形態1の打力調節装置21は、固定部42の前面と回転部43の後面がほぼ同径で且つ固定部42がそこから後方に向かって漸次縮径するため、回転部43と固定部42のトータルで球形に近い形状になる。
実施形態1の打力調節装置21は、以上のように構成されているため、遊技者が手を触れていない状態では、前記原動捩りコイルばね63の付勢により回転部43が初期位置にあり、打球発射装置41も停止している。
この状態で図30のように、打力調節装置21の回転部43の外側上面を手置きスペースとしてそこに遊技者が右手を置くと、手の平が回転部43の球面を包む状態になってフィットし、さらにその姿勢で指が固定部42に沿って自然な形に馴染む。なお、遊技者に外側上面の手置きスペースを認識させやすくするために、該当する部位に着色や印刷を施して、回転部43の上面に遊技者が手を載せることを誘導するような手置き誘導手段を付加してもよい。
一方、回転部43の延設部43bは、その外周面に良導電性のメッキが施されていてタッチセンサーになっているため、前方部43aと延設部43bに置いた遊技者の手が検知される。これにより打球発射装置41のロータリーソレノイド41cに通電され、最も弱い初期設定の強さで打球部材41bが作動する。
次に、打力調節装置21の回転部43の手置きスペースに手の平を置いた姿勢のまま肘から先を時計回りに捻ると回転部43が原動軸62を中心に回転する。その回転が、原動ギヤ61、従動ギヤ68、ボリューム軸67へと伝達されて可変抵抗器66の抵抗値が変化し、その抵抗値に応じてロータリーソレノイド4fの打球強さが増す。なお、打力調節装置21は、回転の中心となる軸線を前面部4の前面に対して直交させてもよいが、実施形態1では平面視で若干右側に傾けた(実施形態1では約10゜)状態になっている。そうすることにより、打力調節装置21を持つ遊技者の右肘から手首に至る角度と、回転部43の回転の軸線の角度とを近似させることができるため、肘から先の腕の捻りが無理なく行える。
次に、遊技球が遊技領域8の所望の領域に打ち込まれるようになった状態で指先を固定部42にしっかり載せれば、原動捩りコイルばね63の付勢に抗して回転部43の回転位置を保つことができる。そしてもしこの姿勢をより楽なものに変更したい場合は、回転部43を左手で支えつつ右手を好みの位置に移動させる。その際、回転部43には指掛用の突起がなく、どの位置にも手を移動させることができるため、最適な姿勢が選択できる。
また、遊技中、打球発射装置41を一時的に停止させる場合は、指先を若干動かして補助操作部54に触れればよい。その際、補助操作部54が回転部43の延設部43bより低位置に配置されているため、指の曲げ伸ばしで接触・非接触の切替が容易に行える。
また、遊技を停止する場合は、打力調節装置21から手を離せば、延設部43bのタッチセンサーがそれを検知して打球発射装置41が停止し、さらに回転部43が原動捩りコイルばね63の付勢により初期位置に復動する。
なお、遊技者の好みにより、実施形態1の回転部43を前方から鷲掴み状態で握って回転させる従来型のスタイルで操作することももちろん可能である。この場合、回転部43がどちらのスタイルで操作されているかを検出するための検出手段(例えば、延設部43bの前記タッチセンサーを上半部と下半部に分割し、下半部のタッチセンサーで指(親指)を検知した場合は従来型のスタイルで操作されていると判断し、下半部のタッチセンサーが指を検知しない場合は手置きスペースに手を置くスタイルで操作されていると判断する。)を例えば前記制御装置に備える(プログラムする。)こととしてもよい。さらに、一方のスタイルを検出することに基づき、他方のスタイルで操作可能であることを報知する演出(映像あるいは音声を用いた説明演出)を行なうようにしてもよい。例えば、回転部43が従来型のスタイルで操作されていることが検出された場合に、説明演出として、音声により「ハンドル上部に手を載せるスタイルでも操作可能です」というアナウンスを一定時間行なうようにしてもよい。
[実施形態2]
図31〜図35は実施形態2の打力調節装置21を示すものであり、固定部42の外側上面であって回転部43の延設部43bの延長線上に押しボタン式の補助操作部54を設けてなる。なお、それ以外の点については実施形態1と同じであるため、図31〜図35に同じ符合を付して説明を省略する。
前記補助操作部54は、図33に示したように、固定部42の上方に配設された二つの検知スイッチ72a,72bと、固定部42の上方前方にビス止めされたボタン基板73と、該ボタン基板73の上縁に板バネ部74を介して片持ち状に連設され且つ前記検知スイッチ72a,72bの上方に被さる状態に配設された二枚のボタン片75a,75bと、から概略構成される。
この補助操作部54は、例えば操作する手の人差し指に対応する一方のボタン片75aを板バネ部74の付勢に抗して押圧すると、検知スイッチ72aがONになって打球発射装置41が一時的に停止し(いわゆる止め打ちボタン)、一方、中指に対応する他方のボタン片75bを押圧すると、検知スイッチ72bがONになって打球発射装置41の打球強さが一気に強くなるいわゆる右打ちボタンとして機能する。
なお、補助操作部54のボタン片75a,75bは、それぞれ別機能を有するものであればよく、その機能も上述のものに限らず、例えば、弱打ちボタン、演出ボタン、球貸ボタン、返却ボタン等を別々に割り付けてもよい。また、ボタン片75a,75bを同時押しした場合を組み合わせれば、一つの補助操作部54に三通りの機能を割り付けることができる。
さらにまた、ボタン片75a,75bに対して別々の色を施したり、ボタン片75a,75bの外面を透光性を有する部材としつつ内部にLED発光素子を設けて各ボタン片75a,75bを別々の色で発光させたりして、ボタン片75a,75bに識別性を持たせてもよく、これにより誤操作を抑制できる。
[実施形態3]
図36、図37は、実施形態3の打力調節装置21を示すものであって、回転部43が初期位置にある状態で下になる該回転部43の部位に前記補助操作部54を設けてなる。なお、それ以外の点については実施形態1と同じであるため、図36、図37に同じ符合を付して説明を省略する。
この実施形態3の打力調節装置21の補助操作部54は、回転部43を操作する手では触れにくい位置に設けられているため、回転部43を操作しながら意図しないタイミングで補助操作部54に触れてしまう、というような誤操作が起きにくい。なお、遊技中の補助操作部54の操作はもう一方の手で行うことができる。
また、図示しないが、回転部43に設けられた補助操作部54を、回転部43に置かれた遊技者の手で操作可能な位置に設けるようにしてもよい。この場合は、回転部43と補助操作部54とが一緒に回転して操作する手と補助操作部54の相対位置が回転後も変わらないため、補助操作部54の入力操作が回転部43の回転位置に依らず一定の指動作で行える。
ところで実施形態3の打力調節装置21は、遊技機1の前面部4の取付孔4hに挿通させる取着筒46が前面部4に取り付けられる支持部76に対して揺動軸77で上下方向に揺動自在に軸着されている。これにより打力調節装置21の上下の向きが自由に調節できるため、遊技者が最も疲れにくい角度を自ら設定することができる。
[実施形態4]
図38は実施形態4の打力調節装置21を示すものであり、回転部43の前方部43aの内部を装飾領域にしてなる。なお、それ以外の点については実施形態1と同じであるため、図38に同じ符合を付して説明を省略する。
この実施形態4の打力調節装置21は、前方部43aを透光性(透明や半透明はもちろん、マジックミラーやスモークになっていてもよい。)を有するように構成しつつ、実施形態1の内キャップ52の前面に、例えば、遊技機1前方に向けてLED発光素子が搭載された基板と、LED発光素子の発光を反射する反射板と、発光基板及び反射板を回転させる回転機構と、からなる回転灯(いわゆるパトランプ)等の演出装飾体78が取り付けられている。なお、演出装飾体78には、その他に、フィギア等の可動体を動かすからくり的装飾や、前方部43aの内面をスクリーンとする映像的装飾がある。
実施形態の打力調節装置21は、従来の指掛用の突起を無くしてその分、回転部43を大きくしたものであり、操作する手を手置きスペースに置いても回転部43が部分的にしか隠れない。よって、打力調節装置21内部の装飾(演出装飾体78たる回転灯による発光装飾や、前記からくり的装飾、或は、映像的装飾)が従来よりも遊技者から視認容易となり、回転部43の前方部43aを使ってより高い演出効果を得ることができる。
また、演出装飾体78を設ける位置を、図38のように前方部43a内の下方に寄せることで、操作する手を手置きスペースに置いても演出装飾体78による発光装飾等が手で覆い隠される可能性を低減できる。
以上本発明を実施形態1〜4について説明したが、もちろん本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、実施形態では、回転部43をほぼ球形にしたが、図39に示したように多角柱形にしたり、或は円柱形や楕円柱形にしてもよい。
また、実施形態では固定部42の外側上面に下り傾斜の傾斜面45を設けたが、後方に向かって段状に低くなる段差部を設けるようにしてもよい。
また、前記補助操作部54は、固定部42の傾斜面45の全周に設けるようにしてもよい。そうすることにより回転部43がどの向きを向いていても補助操作部54が操作できるため、遊技姿勢の自由度がさらに増す。
また、実施形態では、固定部42の前面を回転部43の後面と同一の形状に形成したが、固定部42の前面を回転部43の後面より小さい形状にして回転部43と固定部42の境界部分に前記傾斜面45に代わる段差部を形成してもよい。
1 …遊技機
2 …枠体
4 …前面部
8 …遊技領域
21 …打力調節装置
41 …打球発射装置
42 …固定部
43 …回転部

Claims (1)

  1. 外枠と、
    該外枠の前面に設けられた前面部と、
    遊技媒体たる遊技球を遊技領域に向けて打ち出す打球発射装置と、
    前記前面部の前面に設けられた打力調節装置と、を備えており、
    前記打力調節装置は、
    前記前面部の前面に設けられた固定部と、
    前後方向に向かう軸線を中心に回転可能なように前記固定部に支持された回転部と、を有し、
    前記打力調節装置の前記回転部の回転量に基づいて前記打球発射装置の打球強さを制御し得るようにした遊技機であって、
    前記打力調節装置は、前記回転部が最前面に配設され、
    また、前記回転部は、その外側上面を遊技者が手を置き得る手置きスペースとし、
    さらに前記固定部は、前記回転部の後面に対向する前面が該回転部の後面と同一か又はそれより小さい外形形状に形成され且つ少なくとも外側上面が後方に向かって低くなる形状であり、
    前記打力調節装置に対する操作を行う手の指先を前記固定部の外方に臨ませる状態にして手の平を前記回転部の手置きスペースに置き、そうしてその状態での回転部の回転操作を可能とし、さらに前記指先を前記固定部に載せることにより回転部の回転位置を保ち得るようにしたことを特徴とする遊技機。
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