JP6770292B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
例えばパチンコ機は、四角く枠組みされた枠体の前面に、遊技者に対向する前面側を構成する前面部材が設けられており、その前面部材の後側に配設された本体部に遊技盤が装着され、該遊技盤の前面に遊技球を転動落下させる遊技領域が設けられている。周知のようにパチンコ機の遊技領域には、演出表示装置・入賞装置・始動入賞口・風車・障害釘等が設けられている。
一方、スロットマシンは、前面が開放された四角い箱状の筐体前面に前面側を構成する前面部材が設けられており、前記筐体内に回転表示装置たるリールや液晶等の演出表示装置で構成される遊技領域が設けられている。
遊技媒体を用いて遊技を行う遊技機であって、
該遊技機の上部に設けられた可動装飾体と、
該可動装飾体を駆動制御する駆動制御手段と、を備え、
前記駆動制御手段は、前記可動装飾体を通常位置から該通常位置よりも上方に位置する作動位置へと移動させる第一動作に関する駆動制御と、当該作動位置にある可動装飾体の外観上の形態を変化させる第二動作に関する駆動制御と、を行うことを可能とするものであり、
前記可動装飾体は、
前記通常位置に位置しているときには前面部が視認可能な状態で略正面方向へ向くと共に下面部の少なくとも一部が視認可能な状態で下へと向いているものの、前記作動位置に位置しているときには前記前面部が前記略正面方向と比較して上へ向くと共に前記下面部が前記通常位置と比較して遊技者側へ向いており、
前記可動装飾体の前記第二動作による外観上の形態の変化は、遊技者から視認可能とされ、且つ、遊技機の上部を仰角方向に見上げた場合の前記前面部の視認性が、不能か又は前記仰角方向からに比べて当該遊技機の上部を俯角方向に見下ろした場合の方が高くなるようにした状態で行われる遊技機を提供する。
以下に本発明の実施形態1を図1〜図10を参照しつつ説明する。
遊技機1は、遊技球(パチンコ球)を遊技媒体とするパチンコ機であり、図5に示したように、遊技場の島設備に木ねじ等で取り付けられる四角く枠組みされた枠体2(一般的に「外枠」とも称される。)と、該枠体2の前面一側(正面向かって左側)に片開きの扉状に回動自在に軸着された前面部材3と、同じく枠体2の前面一側に片開きの扉状に回動自在に軸着され且つ前記前面部材3の後面に重なり得る本体部4と、該本体部4に交換(着脱)可能に装着された遊技盤5と、を備えている。
遊技盤5は、主として木製又は合成樹脂製の板で構成され、その前面にガイドレール6で略円形に囲われた遊技領域7が形成されている。該遊技領域7は、ガイドレール6に沿って打ち込まれた遊技球を上方から下方に転動落下させるものであり、その領域内に液晶等の演出表示装置8や入賞しなかった遊技球を回収するアウト球口9が設けられ、さらに図示を省略するが、入賞口を備えた入賞装置や、始動入賞口、遊技球の落下に不規則な変化を与える風車や障害釘等が設けられている。
また、遊技盤5は、前記入賞装置の入賞口や始動入賞口に入賞した遊技球を検出する入賞球センサ等を備えると共に、後面側(遊技領域7の反対側)に該入賞球センサの各検出信号や遊技機1に設けられる各種のスイッチからの入力信号を受けて処理する一つあるいは複数の制御装置が設けられている。なお、この制御装置は、前記入力信号を受けると共に遊技の当り外れを決める抽選、可変入賞装置の動作処理等の遊技の進行を司る遊技進行制御や、後述する可動装飾手段21の駆動制御手段22等を司る演出制御等を行うものである。
遊技機1は、後述の操作ハンドル15の操作に基づき駆動する所定の打球発射装置から発射された遊技球が遊技領域7に設けられる始動入賞口に入球すると、始動入賞口に対応して設けられた入賞球センサにより始動入賞口への入球が検知される。そして、上述の制御装置に入賞球センサの入球検知情報が入力されることにより、制御装置にて当り外れを決定する抽選(たとえば1/300で当りとなる抽選)が行なわれる。この抽選結果は、特別図柄表示装置(7セグ等)にて特別図柄を所定の変動時間に亘り変動表示して停止表示されることで示される。特別図柄は、所定時間の変動表示を経て「外れ」に対応する外れ特別図柄(たとえば「−」のセグ表示)、または、「当り」に対応する当り特別図柄(たとえば「7」のセグ表示)で停止表示される。また、特別図柄の変動表示中に、遊技を盛り上げるために、前記演出表示装置8にて抽選結果を示唆する画像表示演出(キャラクタ画像や装飾用図柄画像等を用いた予告演出、リーチ演出など)を行なったり、各種の可動装飾体にて抽選結果を示唆する可動演出が行なわれる。特別図柄表示装置に当り特別図柄が停止表示されると「大当り」となり、閉鎖状態にある可変入賞装置が所定期間に亘り開放状態となる大当り状態に制御される。打球発射装置から発射された遊技球が開放状態となった可変入賞装置に入球すると、所定数の賞球(本形態では15個)が払い出される。その後、大当り状態の終了条件が成立することで、大当り状態が終了し、再び始動入賞口への入球に基づく抽選を行う状態(通常の遊技状態、あるいは通常状態と称す)に制御される。このように遊技機1では、打球発射装置により遊技球が遊技領域7に向けて発射されることによって、制御装置により遊技を進行させるための種々の制御が行われて遊技が進行する。
前面部材3は、前記枠体2の前面に整合する形状で遊技盤5の遊技領域7に対応する位置に透明板10付きの窓部11を設けた略額縁状のベース板12と、そのベース板12の前面にあって前記窓部11の上方及び側方を装飾する周辺装飾部13と、同じくベース板12の前面にあって前記窓部11の下方を装飾し且つ遊技球を貯める1つ又は複数の球皿14や、遊技球の発射勢を調節する操作ハンドル15、演出ボタン等を設けた前面パネル部16と、を備えている。
前面部材3の周辺装飾部13は、窓部11の上方を装飾する上装飾部13uと、窓部11の左右両側方を装飾する縦装飾部13sとからなり、遊技進行過程で行われる画像表示演出や可動演出に合わせて例えば内蔵する発光LEDを点灯又は点滅させる電飾用の発光部17等を適宜備えている。なお、図3において右側の縦装飾部13sには、突き出し看板状の表示部18が突設されており、その表示部18の表示面19が発光部17になっている。
そして、上装飾部材13uの左右方向の中央には、凹欠部130uが形成され、該凹欠部130uに回転軸131uで上向き傾動可能に可動ケース体132uが取り付けられている。この可動ケース体132uは、後述する駆動制御手段22の第三駆動装置22cによって所定の仰角(例えば30度)に亘り上向きに傾動し得るようになっている。
さらに可動ケース体132uは、前縁から後方に向かって平面視湾状に形成された装飾支持ベース部20を有する。この装飾支持ベース部20は、下面両横に格納段部20aを有しており、該格納段部20aに可動装飾手段21の後述する環状作動部21bが前後摺動可能な状態に装着されている。
可動装飾手段21は、前記可動ケース体132uの後面板133uに固定的に突設された前向きの支持軸12aに対し前後摺動可能に取り付けられた軸状主体部21aと、該軸状主体部21aの左右両横に翼状に突設されると共に下面に装飾発光体(図示せず)を有する突片210aと、該軸状主体部21aの外周に回転自在に装着された図7において平面視略ラッパ形状の環状作動部21bと、からなり、後述する駆動制御手段22に連結されている。
なお、実施形態では軸状主体部21aの先端部を前記した電飾用の発光部17にすると共に前記装飾支持ベース部20の前向き凹面状の周端面20bを反射面とし且つ環状作動部21bの一部を透光構造にすることにより、装飾支持ベース部20の全体が明るく発光し得るようになっている。
また、装飾支持ベース部20の前記周端面20bに、例えば図1、図4に示したように凹面の中心(谷底)位置に複数の発光体(発光LED)200bが列状に配設されており、該発光体200bを発光又は点滅させることによっても装飾支持ベース部20の全体が明るく発光し得るようになっている。
駆動制御手段22は、可動ケース体132uに内蔵された第一駆動装置22aと、可動装飾手段21の前記軸状主体部21aの先端に内蔵された第二駆動装置22bと、上装飾部13uに内蔵された第三駆動装置22cと、からなる。
図4において符合23は、可動装飾手段21を通常位置にロックするロック装置であり、軸状主体部21aの後端上面に突設した係合突部23aと、該係合突部23aに係合可能な爪片23bと、該爪片23bを揺動させる駆動手段たるロータリーソレノイド23cと、可動ケース体132uの側面にプランジャ23dを抜き差しさせるソレノイド23eと、からなり、係合突部23aに爪片23bを係合させることにより可動装飾手段21の前後方向の動きをロックすると共に可動ケース体132uの側面にプランジャ23dを差し入れて可動装飾手段21の傾動をロックし、そうして可動装飾手段21を通常位置にロックする。そして、ロータリーソレノイド23cで爪片23bを跳ね上げて係合突部23aから離間させ、さらにソレノイド23eのプランジャ23dを引っ込めて可動ケース体132uの側面から離間させることにより可動装飾手段21のロックを解除する。これにより可動装飾手段21を無理矢理引っ張ったり上向きに回動させて破壊しようとする悪戯に対抗し得る。
また、遊技機1には、図示しないが通常位置にある可動装飾手段21に外的な引張り力や上向きの回転力が作用したことを検知するセンサーが設けられており、該センサーが引張り力を検知すると、例えば「無理な力を加えないで下さい。」というような警告メッセージ又は電子的な警報音が流れるようになっている。
なお、警告メッセージ等の報知手段と、前記可動装飾手段21のロック装置23は、どちらか一方を設けてもよいし、一緒に設けてもよい。
そして、従来と同様に、遊技の進行状況に応じて軸状主体部21aの先端の発光部17及び装飾支持ベース部20の発光体200b(以下、これらを一組にして「装飾発光体等」という場合がある。)が発光或は点滅し、装飾支持ベース部20の遊技者に向かう面全体が光って見える。
なお、第一動作は、上記のように第一駆動装置22aと第三駆動装置22cを同時に作動させてもよいし、何れか一方を先に作動させてもよい。
図11は実施形態2の遊技機を示す要部拡大斜視図である。なお、実施形態2の遊技機1は、以下に説明する点を除いて実施形態1の遊技機1と同じであり、よって詳細な説明を省略する。
実施形態2の遊技機1は、実施形態1の可動装飾手段21を上装飾部13uに直に形成して移動方向を前後方向のみに限定し、これにより可動装飾手段21を遊技者向けに変化させるものとして利用し、一方、これとは別に周囲の者に向けて上装飾部13uの上面に可動装飾手段21zを形成してなる。
この実施形態2の遊技機1によれば、上装飾部13uの上面の可動装飾手段21zが、座位姿勢の遊技者から死角の位置にあってほぼ視認不能であるため、板状作動部21dによる外部向けのアピールによって遊技者以外の遊技客に向けての当該遊技機1の集客効果を発揮させつつも、板状作動部21dによって実際の遊技者の遊技の集中力や興趣を殺いでしまうことを抑制でき、さらには、実際の遊技者には可動装飾手段21の駆動による専用の面白みを与えることが可能になる。このように、可動装飾手段21,21zを遊技者向けと外部向けに明確に使い分けてより効果的な演出を行うことができる。
図12、図13は実施形態3に係る遊技機の要部拡大斜視図である。なお、実施形態3の遊技機1は、以下に説明する点を除いて実施形態1の遊技機1と同じであり、よって詳細な説明を省略する。
具体的には、環状作動部21bの前面側に、電気、電子部品である発光体21c(LED)を一直線上に30個設け、制御装置の指令により、環状作動部21bを回転させながら30個の発光体21cを予め定められた設定パターンで発光・点滅させることによって文字・図形等の情報を光の残像として表示する。
一方、上装飾部13uの上面の可動装飾手段21zは、図12実線と同二点鎖線に示したように開閉式であって、通常位置では孔形の装飾支持ベース部20zに蓋板21hが整合して指触不能な隠蔽状態にあり、これを跳ね上げ式に回動させる第一動作で蓋板21hの前面に回転可能に設けられた発光体21c付きの回転バー21iが露出状態に起立して作動位置で停止し、その作動位置で該回転バー21iを前記環状作動部21bと同期回転させ且つ発光体21cを環状作動部21bの発光体21cと同期発光させることによって(環状作動部21bの発光体21cの発光・点滅に係る設定パターンで表示される情報と略同じ情報が表示されることとなる設定パターンで発光・点滅させることによって)、環状作動部21bと略同一の文字・図形等の情報を光の残像として表示する。
例えば、設定パターン1で発光体21cを発光・点滅させると環状作動部21bと回転バー21iの回転領域に「チャンス!」の文字情報が残像として浮かび上がり、設定パターン2で発光体21cを発光・点滅させると環状作動部21bと回転バー21iの回転領域に「?」の文字情報が残像として浮かび上がるようにすること等が例示できる。また、当り外れを決定する抽選で大当りとなった場合には、設定パターン2よりも設定パターン1の方が選択される可能性が高くなるように構成することが例示できる。このような構成によれば、上述した可動装飾手段21の一連の動作(第一動作、第二動作など)に加え、遊技機1の外側空中に情報が表出されたかのような新たな演出表示を実現でき、遊技者や他の遊技客に意外性や驚きを与えて興趣を増大させることができる。また、回転バー21iによる外部向けのアピールによって遊技者以外の遊技客に向けての当該遊技機の集客効果を発揮させつつも、回転バー21iによって実際の遊技者の遊技の集中力や興趣を殺いでしまうことを抑制し、さらには、実際の遊技者には環状作動部21bの駆動による専用の面白みを与えることが可能になる。
なお、上述した実施形態では、環状作動部21bと回転バー21iの回転領域に残像として浮かび上がらせる情報を略同一ものとすることを例示したが、これに限らず、環状作動部21bと回転バー21iの回転領域に残像として浮かび上がらせる情報を異なるものとしてもよい。例えば、環状作動部21bの回転領域に「チャンス!」の文字情報を残像として浮かび上がらせると共に、回転バー21iの回転領域に「?」を残像として浮かび上がらせるように、環状作動部21bと回転バー21iに対する設定パターンを各々設定して置くようにしてもよい。これにより、他の遊技客には「あの遊技機で何らかの演出が発生している」という事象を伝達して当該遊技機に対する注目を集めさせる一方で、実際の遊技者には、外部から分からない詳細な情報を伝達して、遊技者にも満足感を与えることができる。
また、回転バー21iの動作により残像として情報が浮かび上がることとなる「回転領域の向き」は、上述した実施形態のように遊技機前方を向くものに限らず、遊技機左右方向(外側)を向くようにしてもよい。これにより、当該遊技機から離れている遊技客にも回転領域に浮かび上がった情報を視認し易くでき、集客効果やアピール効果を高められる。
さらには、回転バー21iの配置部位を手動或いは駆動で左右方向に回転可能にしておき、各遊技場の遊技機配置状況、通路状況に応じて「回転領域の向き」を好適な態様に任意設定できるようにしてもよい。
3 …前面部材
21,21z,21x …可動装飾手段
22 …駆動制御手段
V1 …俯角方向の目線
V2 …仰角方向の目線
Claims (1)
- 遊技媒体を用いて遊技を行う遊技機であって、
該遊技機の上部に設けられた可動装飾体と、
該可動装飾体を駆動制御する駆動制御手段と、を備え、
前記駆動制御手段は、前記可動装飾体を通常位置から該通常位置よりも上方に位置する作動位置へと移動させる第一動作に関する駆動制御と、当該作動位置にある可動装飾体の外観上の形態を変化させる第二動作に関する駆動制御と、を行うことを可能とするものであり、
前記可動装飾体は、前記通常位置に位置しているときには前面部が視認可能な状態で略正面方向へ向くと共に下面部の少なくとも一部が視認可能な状態で下へと向いているものの、前記作動位置に位置しているときには前記前面部が前記略正面方向と比較して上へ向くと共に前記下面部が前記通常位置と比較して遊技者側へ向いており、
前記可動装飾体の前記第二動作による外観上の形態の変化は、遊技者から視認可能とされ、且つ、遊技機の上部を仰角方向に見上げた場合の前記前面部の視認性が、不能か又は前記仰角方向からに比べて当該遊技機の上部を俯角方向に見下ろした場合の方が高くなるようにした状態で行われることを特徴とする遊技機。
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