JP6678146B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、動作による演出を行う可動演出装置を備えた遊技機に関するものである。
代表的な遊技機であるパチンコ機は、機内にセットされる遊技盤の盤面に画成した遊技領域の略中央位置に枠状の枠状装飾体(所謂センター役物)が配設されて、該枠状装飾体の窓口を介して複数の図柄を変動表示する液晶式やドラム式等の図柄表示装置(表示装置)を後方から臨ませると共に、該遊技盤における枠状装飾体の下方位置に、パチンコ球(遊技球)の入賞により図柄表示装置での図柄変動を開始させる始動入賞装置(始動入賞手段)や大当り時等に開放する特別入賞装置を配設するよう構成されたものが多数提案されている。この種のパチンコ機では、前記遊技領域に打ち出されたパチンコ球が遊技領域内に植設された遊技釘等との接触により跳ね返りながら次第に自重により流下し、該遊技領域を流下する過程で前記始動入賞装置に入賞することにより、所定数の賞球が払い出されると共に、前記図柄表示装置での図柄変動演出に伴うリーチ演出等の各種の遊技演出がなされ、該図柄表示装置に図柄が所定の組み合わせで停止することにより所謂大当りが発生し、前記特別入賞装置が開放して多数の賞球を獲得し得るよう構成されている。
また、所要の動作を行う可動体を備えた可動式の演出装置(可動演出装置)を前記遊技盤等に配設し、該可動体を図柄表示装置での図柄変動演出に合わせて動作させることによって、演出効果を向上するようにしたパチンコ機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の可動演出装置では、一端が回動自在に枢支されたアーム部材の延出端側に装飾部材を配設し、アーム部材を回転駆動することで装飾部材が図柄表示装置の前側を移動するよう構成されている。
特開2011−182984号公報
前記特許文献1の可動演出装置は、アーム部材の回動に合わせて装飾部材を回転することで、該装飾部材の姿勢を変化させないようにしているが、装飾部材は同じ形状でアーム部材の回動に伴って一定の軌道上を往復移動するだけであって、動作演出による興趣向上は限定的であった。
すなわち本発明は、従来の技術に係る遊技機に内在する前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、可動体の動作演出によって興趣を向上し得る遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明は、
動作により演出を行う可動演出装置(M)を備えた遊技機において、
表示部(17a)に画像を表示可能な表示手段(17)を備え、
前記可動演出装置(M)は、
第1形状および第2形状に変化可能な可動体(54)と、
前記可動体(54)を、第1位置および第2位置の間で移動する動作機構(66)とを備え、
前記可動体(54)は、前記表示部(17a)の前側を移動するよう構成され、
前記動作機構(66)によって前記可動体(54)は、前記第1形状または第2形状を維持して第1位置および第2位置の間で移動する第1の動作と、前記第1形状および第2形状の一方から他方へ形状を変化しつつ第1位置および第2位置の間で移動する第2の動作とを行い得るよう構成され、
前記可動体(54)を動作可能に支持するベース部材(41)を備え、該ベース部材(41)を特定位置に移動することで、前記可動体(54)が前記第1および第2の動作と異なる第3の動作を行い得るよう構成され
前記第1および第2の動作は、前記可動体(54)が前記表示部(17a)と平行な姿勢を維持して移動する動作であり、前記第3の動作は、前記可動体(54)が前記表示部(17a)に対して交差する前後方向に姿勢を変化する動作であり、
前記ベース部材(41)が前記特定位置と異なる所定位置に位置する状態で、前記可動体(54)は第1または第2の動作を行い得るよう構成されると共に、該ベース部材(41)の前記特定位置において、前記可動体(54)は第3の動作を行い得るよう構成されたことを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、第1位置および第2位置の間を、形状を維持して移動する第1の動作と、形状を変化しつつ移動する第2の動作とを可動体が行うよう構成したので、動作演出の興趣が向上する。また、特定位置において第1および第2の動作と異なる第3の動作を行い得るよう構成したので、動作演出の興趣をより向上し得る。
また、表示部の前側を、可動体が形状を変化したり変化しない状態で移動するなど、動作演出のパターンが多彩となり、表示部に表示される画像との関係も多彩となり、演出の興趣を向上することができる。また、可動体を、表示部と交差する前後方向に動作させる奥行き感のある動作演出によって、興趣をより向上し得る。
本願には、次のような技術的思想が含まれている。
前記第3の動作は、前記可動体(54)が前記表示部(17a)に接近する動作であることを要旨とする。
この構成によれば、可動体が表示部に接近する動作によって、該表示部に表示される画像との関係によって興趣を向上し得る。
本願には、次のような技術的思想が含まれている。
前記第3の動作は、前記可動体(54)が前記表示部(17a)から離間する動作であることを要旨とする。
この構成によれば、可動体が表示部から離間する動作によって、該可動体が遊技者側に近づくのでインパクトがあり、動作演出の興趣を向上し得る。
本願には、次のような技術的思想が含まれている。
前記可動体(54)は、本体部(55)と、該本体部(55)に対して長手方向に出没可能に支持された可動部(56)とを備え、
前記第1形状および第2形状の一方が、前記可動部(56)が本体部(55)から突出した状態の形状であり、前記第1形状および第2形状の他方が、前記可動部(56)が本体部(55)に没した状態の形状であることを要旨とする。
この構成によれば、可動体の長さが変化するので、動作演出の興趣をより向上することができる。
本発明に係る遊技機によれば、可動体の動作演出によって興趣を向上することができる。
実施例に係るパチンコ機を示す正面図である。 実施例に係る遊技盤の正面図であって、可動体が窓口縁部側に位置している状態で示している。 実施例に係る可動演出装置を配設した設置部材を示す正面図である。 実施例に係る可動演出装置を前側から見た要部分解斜視図である。 実施例に係る可動演出装置を後側から見た要部分解斜視図である。 実施例に係る可動演出装置の支持基体、ベース部材および作動機構を前側から見た分解斜視図である。 実施例に係る可動演出装置の支持基体、ベース部材および作動機構を後側から見た分解斜視図である。 実施例に係る可動演出装置の底面図であって、ベース部材が初期位置に位置する状態で示している。 実施例に係る可動演出装置の底面図であって、ベース部材が傾動位置に位置する状態で示している。 実施例に係る可動演出装置の動作機構を示す概略図であって、(a)は可動体が第1形状で第1位置に位置する状態を示し、(b)は可動体が第1形状で第2位置に位置する状態を示し、(c)は可動体が第1位置から第2位置に移動する途中において第1形状から第2形状に変化する途中の状態を示している。 実施例に係る可動演出装置の動作機構の要部を示す概略図である。 実施例に係る可動演出装置と表示装置の表示部との関係を示す説明正面図であって、ベース部材が初期位置で、可動体が第1位置で第1形状となっている状態を示している。 実施例に係る可動演出装置と表示装置の表示部との関係を示す説明正面図であって、ベース部材が作動位置に移動すると共に可動体が第1形状のまま第2位置に移動し、表示部に装飾画像が表示されている状態を示している。 実施例に係る可動演出装置と表示装置の表示部との関係を示す説明正面図であって、ベース部材が作動位置に移動すると共に可動体が第2形状に変化して第2位置に移動し、表示部に第1の特定画像が表示されている状態を示している。 実施例に係る可動演出装置と表示装置の表示部との関係を示す説明正面図であって、ベース部材が傾動位置に移動することで第2位置で第2形状の可動体が傾動し、表示部に第2の特定画像が表示されている状態を示している。 図15の状態の可動演出装置と表示装置との関係を示す説明平面図である。 実施例に係る遊技機の主要な制御ブロック図である。 実施例に係る可動演出装置で実施可能な動作演出パターンと信頼度との関係、および動作演出パターン振分け抽選テーブルを示す説明図である。 動作演出パターンと表示演出パターンとの関係を示す説明図である。
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、実施例では、遊技球としてパチンコ球を用いて遊技を行うパチンコ機を例に挙げて説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
(パチンコ機10について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、全体として縦長の矩形状に構成されており、遊技者がパチンコ機10の前面に向かう姿勢でパチンコ遊技を行うことができるよう、パチンコ球の発射操作を行うための操作ハンドル16が前面右下部に設けられている。このパチンコ機10には、矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に固定される固定枠としての外枠11の開口前面側に、後述する遊技盤20(図2参照)を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられると共に、遊技盤20の後側に、図柄を変動表示可能な表示装置(表示手段)17が着脱し得るよう配設されている。また、中枠12の前面側には、遊技盤20を透視可能に保護する透明板(透明部材)13bで前後に開口する窓部13aを覆うよう構成された装飾枠としての前枠13が開閉可能に組み付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組み付けられる。なお、実施例では、前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14が一体的に組み付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。また実施例では、前記表示装置17としては、各種図柄を表示可能な液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置が採用されるが、これに限られるものではなく、ドラム式の表示装置やドットマトリックス式の表示装置等の各種図柄を停止および変動表示可能な従来公知の各種の表示装置を採用し得る。
前記前枠13には、図1に示す如く、下球受け皿15の右側方に、前記中枠12に配設された打球発射装置(図示せず)を作動する前記操作ハンドル16が設けられる。この操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、該操作レバー16aを右回転するよう遊技者が回動操作することで打球発射装置が作動されて、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤20に向けて発射されるようになっている。また、前枠13の前部には、LED等の発光体による発光演出が可能なランプ装置18や、音声や効果音を出力可能なスピーカ19が配設されており、前記表示装置17での図柄変動演出に合わせてランプ装置18で発光演出を行ったりスピーカ19で音出力演出を行い得るよう構成されている。
(遊技盤20について)
前記遊技盤20は、アクリルやポリカーボネート等の合成樹脂材等からなる透明な平板状の板部材であって、該遊技盤20の裏側に、合成樹脂材により前方へ開口した箱状に形成されて遊技盤20との間に収容空間を画成する設置部材22(図3参照)が配設されている。前記遊技盤20と設置部材22との間の収容空間には、動作により演出を行う可動演出装置M(後述)や発光により演出を行う発光演出装置(図示せず)等が設置されており、透明な遊技盤20を介して該遊技盤20の前面側から当該収容空間内の可動演出装置Mを遊技者が目視し得るよう構成されている。なお、前記表示装置17は、設置部材22の裏側に取り付けられて、該表示装置17の表示部17aは、後述するように設置部材22に設けた開口部(可視部)22aおよび枠状装飾体24(後述)の開口部24aを介して遊技盤20の前側に視認可能に臨むよう構成される。遊技盤20は、木材板の表面に各種絵柄等が描かれた合成樹脂シート等を貼付けて装飾したものであってもよい。
前記遊技盤20の表面には、図2に示す如く、略円形状に湾曲形成された案内レール23が配設され、該案内レール23によってパチンコ球が流下可能な遊技領域21が画成されている。そして、該遊技領域21内に、前記打球発射装置から発射されたパチンコ球が打ち出され、該遊技領域21内をパチンコ球が流下して遊技が行われる。また、遊技盤20の遊技領域21内には、多数の遊技釘が植設されており、該遊技釘との接触により遊技領域21を流下するパチンコ球の流下方向が不規則に変化するよう構成してある。
前記遊技盤20には、図2に示す如く、前記枠状装飾体24の下方に、遊技領域21を流下するパチンコ球が入賞可能な第1始動入賞口25aを備えた第1始動入賞部(始動入賞手段)、第2始動入賞口26aを備えた第2始動入賞部(始動入賞手段)26および特別入賞装置27が配設される。
(始動入賞部25,26について)
前記第1始動入賞部25は、第1始動入賞口25aを遊技領域21内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされている。これに対し、第2始動入賞部26は、第2始動入賞口26aを開閉可能に構成された始動用開閉部材26bが設けられており、駆動手段としての始動入賞ソレノイド28(図17参照)の駆動に伴って始動用開閉部材26bが第2始動入賞口26aを閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。すなわち、実施例において前記第1始動入賞口25aは、前記遊技領域21を流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成され、第2始動入賞口26aは、始動入賞ソレノイド28を駆動することでパチンコ球の入賞確率を可変し得るよう構成されている。ここで、前記始動用開閉部材26bが閉鎖位置に変位した状態では、前記第2始動入賞口26aへのパチンコ球の入賞が阻止されて、第1始動入賞口25aへパチンコ球が入賞する確率よりも第2始動入賞口26aへパチンコ球が入賞する確率が低確率となるよう設定される一方、始動用開閉部材26bが開放位置に変位した状態では、始動用開閉部材26bで受止められたパチンコ球が第2始動入賞口26aに案内されて、第1始動入賞口25aへパチンコ球が入賞する確率よりも第2始動入賞口26aへパチンコ球が入賞する確率が高確率となるよう設定されている。
前記第1始動入賞部25に、第1始動入賞口25aに入賞したパチンコ球を検出する始動入賞検出手段としての第1始動入賞検出センサ29(図17参照)が設けられると共に、第2始動入賞部26に、第2始動入賞口26aに入賞したパチンコ球を検出する始動入賞検出手段としての第2始動入賞検出センサ30(図17参照)が設けられている。両始動入賞検出センサ29,30は、パチンコ機10の裏側に配設されたメイン制御基板80に電気的に接続されており、該始動入賞検出センサ29,30によるパチンコ球の検出(すなわち第1および第2始動入賞口25a,26aへのパチンコ球の入賞)を契機として所定数(例えば3個)の賞球が払い出されるようになっている。また、始動入賞検出センサ29,30によるパチンコ球の検出に伴って各種情報(各種乱数情報)が取得され、この取得した情報に基づいて大当り抽選(大当り判定、当り判定)が行われるよう構成されている。そして、大当り抽選の結果に基づいて前記表示装置17において図柄変動演出が実行され、該図柄変動演出の結果、表示装置17に所定の組み合わせ(例えば同一図柄の3つ揃い等)で図柄が停止表示されることで、遊技者に有利な大当り遊技(当り遊技)が付与され、大当り遊技の発生に伴って前記特別入賞装置27を所定の開放条件で開放する大当り遊技が行われて、遊技者が賞球を獲得し得る機会が与えられるよう構成されている。
(特別入賞装置27について)
前記特別入賞装置27は、図2に示すように、遊技領域21に開口する特別入賞口27aを開閉自在に閉成する特別用開閉部材27bを備えており、駆動手段としての特別入賞ソレノイド31(図17参照)の駆動に伴って特別用開閉部材27bが閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。また、前記特別入賞装置27には、前記特別入賞口27aに入賞したパチンコ球を検出する特別入賞検出手段としての特別入賞検出センサ32(図17参照)が設けられている。特別入賞検出センサ32は、前記メイン制御基板80に電気的に接続されており、該特別入賞検出センサ32からメイン制御基板80への球検出信号の入力に伴って所定数(例えば15個)の賞球が払い出されるようになっている。ここで、前記特別入賞ソレノイド31は、前記始動入賞口25a,26aへのパチンコ球の入賞を契機として特別入賞装置27を開放する大当り遊技が付与される場合に、当りの種類(図柄の種類)に応じた所定の開閉条件に従ってメイン制御基板80によって駆動制御される。
(球通過ゲート33について)
図2に示すように、前記枠状装飾体24の右側には、遊技領域21を流下するパチンコ球が通過可能な球通過ゲート33が設けられている。前記球通過ゲート33には通過球検出センサ33a(図17参照)が配設されており、該球通過ゲート33を通過するパチンコ球を通過球検出センサ33aで検出するよう構成される。前記通過球検出センサ33aは、前記メイン制御基板80に配線接続されており、該通過球検出センサ33aからメイン制御基板80への球検出信号の入力(すなわちパチンコ球の検出)に伴って普図当り抽選が行われ、該普図当り抽選の結果に応じて前記第2始動入賞部26の始動入賞ソレノイド28が駆動制御されて始動用開閉部材28bが開閉動作するようになっている。
(枠状装飾体24について)
前記遊技盤20の中央には、前後に貫通する大型の貫通孔(図示せず)が形成されており、該貫通孔に対して前後に開口する枠状の枠状装飾体(所謂センター役物)24が嵌め込まれるように着脱可能に配設される。そして、前記設置部材22の開口部22a(後述)から臨む前記表示装置17の表示部17aは、枠状装飾体24における前後に開口する窓口(開口部)24aを介して遊技盤20の前側に露出して、該表示装置17の表示部17aで展開される図柄変動演出を前側から視認し得るようになっている。
前記枠状装飾体24には、図2に示す如く、上縁部から左右両縁部に亘り、遊技盤20の前面より前方に突出する円弧状の庇状部24bが設けられており、前記遊技領域21に打ち出されたパチンコ球を外周部の庇状部24bで案内し得ると共に、該パチンコ球が枠状装飾体24の窓口24aを横切って流下するのを該庇状部24bで規制している。また枠状装飾体24には、窓口24aの下側に、ステージ24cが設けられると共に、窓口24aの左側に、遊技領域21に開口して該遊技領域21を流下するパチンコ球を取込んでステージ24cに案内する球導入部24dが設けられ、該球導入部24dからステージ24cに通出されたパチンコ球は、ステージ24c上を左右に転動した後に、前記各入賞装置25,26が配設されている遊技領域21に排出される。また、前記ステージ24cの後端縁には、左右方向の全長に亘って上側に向けて所定高さで立上がる透明壁24eが設けられ、ステージ24c上を転動するパチンコ球が前記表示装置17の表示部17a側に移動するのを該透明壁24eで防止している。
(設置部材22について)
図3に示す如く、前記設置部材22は、前記遊技盤20の外郭形状より僅かに小さい形状に形成された略矩形状の背面板(設置部)34と、該背面板34の外周縁部から前方に突出する画壁部35とから前方に開口した箱状に形成されて、該画壁部35の開口前端部を遊技盤20の裏面に当接させた状態で、当該遊技盤20と設置部材22とがネジ止め固定される。そして、前記設置部材22において前記遊技盤20との間に画成される収容空間に、動作により演出を行う可動演出装置Mが設置されて、設置部材22を基材とする1つのユニットとして扱い得るようになっている。前記設置部材22の背面板34には、前記枠状装飾体24の窓口24aと前後に整列する位置に、略矩形状の開口部22aが前後に開口するよう開設される。そして、背面板34の裏面に配設した前記表示装置17の表示部17aが、前記開口部22aおよび窓口24aを介して遊技盤20の前側に臨むようになっている。
(可動演出装置Mについて)
図3に示すように、前記設置部材22の背面板34における開口部22aの右側前面(に、可動演出装置Mが配設されている。可動演出装置Mは、可動体54を動作させることで演出を行うよう構成されており、実施例では該可動体54に複数種類の動作を行わせ得るよう構成されている。可動体54が行う動作の詳細については後述するが、ここで該動作の種類について簡単に説明する。実施例では、可動体54は、表示装置17の表示部17aに沿って姿勢が変化する動作と、該表示部17aに沿って左右方向に往復移動する動作と、該表示部17aに対して往復移動方向と交差する方向(実施例では前後方向)に姿勢が変化する動作とを行い得るようになっている。
(支持基体36について)
前記可動演出装置Mは、図3に示す如く、前記背面板34の前面において、右下隅部から前記開口部22aの下方を左方に向けて所定長さで延在する支持基体36を備え、該支持基体36に、前記可動体54が支持されるベース部材41が左右方向に移動自在に支持されている。支持基体36は、前記設置部材22における開口部22aの下側の画壁部35に沿って左右方向に延在する第1支持部材37と、該第1支持部材37の後端側に立設されて背面板34に沿って上下方向に延在する第2支持部材38とを備える。第1支持部材37には、図6、図7に示す如く、上下方向に貫通するガイド溝39が左右方向に所定長さで延在するように設けられると共に、第2支持部材38には、ガイド溝39と平行に延在するレール部38aが設けられており、前記ベース部材41は、ガイド溝39およびレール部38aで案内されて背面板34の前面に沿って左右方向に往復移動自在に支持基体36に支持されている。レール部38aは、第2支持部材38の上端縁から上方に延出して、左右方向に所定長さで延在している。
図6、図7に示す如く、前記第1支持部材37は、平板状の支持板部37aの外周端から下側に向けて側壁を突設して下方に開口する箱状に形成されており、該支持板部37aに、前記ガイド溝39が上下方向に貫通するように形成される。そして、該ガイド溝39に、前記ベース部材41に設けた後述する支持軸部42が移動自在に挿通されている。また、第1支持部材37の支持板部37aには、前記ベース部材41に設けた後述する作動軸部45を案内する作動用溝40が、上下方向に貫通するように形成されている。この作動用溝40は、前記ガイド溝39と平行に延在する直線案内部40aと、該直線案内部40aに連続するように形成されて前後方向に傾斜する傾斜案内部40bとから構成されて、作動軸部45が傾斜案内部40bで案内される領域において、前記ベース部材41(可動体54)の姿勢が前後方向に変化する動作(第3の動作)を行うよう構成される。実施例では、ガイド溝39より前側に作動用溝40が形成されると共に、該作動用溝40において傾斜案内部40bは、直線案内部40aの左端部(窓口24aの中央側の端部)に連設される。また、傾斜案内部40bは、直線案内部40aから離間するにつれて前側に変位するように傾斜している。そして、実施例では、作動軸部45が傾斜案内部40bで案内されるベース部材41の位置が、可動体54の姿勢を前後方向に変化する第3の動作が行われる特定位置として設定される。言い替えると、ベース部材41を、前記作動軸部45が傾斜案内部40bで案内される特定位置に移動することで、ベース部材41と共に可動体54が、その姿勢を前後方向に変化する第3の動作を行い得るようになっている(図9,図15、図16参照)。
(ベース部材41について)
前記可動体54は、前記支持基体36に移動自在に支持された前記ベース部材41に、動作可能に支持されている。このベース部材41は、図4〜図7に示す如く、平板状の底板部41aの後端縁に取付部41bを立設した略L形状の部材であって、底板部41aから下方に支持軸部42が突出すると共に、取付部41bの後面に、係合部43が設けられている。そして、ベース部材41は、支持軸部42が、前記支持基体36の前記ガイド溝39に移動自在に挿通されると共に、係合部43が、該支持基体36の前記レール部38aに移動自在に係合するように支持基体36に取り付けられている。すなわち、ベース部材41は、支持軸部42および係合部43が対応するガイド溝39およびレール部38aに案内されて、支持基体36に対して左右方向に往復移動するよう構成される。またベース部材41は、取付部41bから前側に離間して配設されたカバー部材44を備え、該カバー部材44と取付部41bとの間に、可動体54の後述する回転基部57を前後方向の軸回りに回動可能に支持するよう構成される。
前記ベース部材41の底板部41aには、前記支持軸部42に対して左右方向に離間すると共に前後方向に変位した位置に、下方に突出する作動軸部45が設けられており、該作動軸部45が、前記支持基体36の前記作動用溝40に移動自在に挿通されている。実施例では、支持軸部42が、底板部41aにおける左側(作動位置側)でかつ後側に偏倚した位置に設けられるのに対し、作動軸部45は、底板部41aにおける右側(初期位置側)でかつ前側に偏倚した位置に設けられている(図8、図9参照)。そして、支持軸部42がガイド溝39の左端縁で移動規制された状態で、作動軸部45が作動用溝40の傾斜案内部40bに沿って移動することで、当該ベース部材41は、支持軸部42を中心として所定角度だけ回動(上下方向の軸回りに回動)するよう構成される(図9、図15、図16参照)。また、ベース部材41に設けられている前記係合部43は、前記支持軸部42がガイド溝39の左端縁で移動規制される前(作動軸部45が直線案内部40aから傾斜案内部40bに移行する前)に、前記レール部38aから離脱して、ベース部材41の支持軸部42を中心とした回動を許容するよう構成される。実施例では、作動軸部45が作動用溝40の直線案内部40aに位置すると共に、係合部43がレール部38aに係合している状態におけるベース部材41の姿勢を基準姿勢と指称し、係合部43がレール部38aから離脱して作動軸部45が作動用溝40の傾斜案内部40bに位置する状態のベース部材41の姿勢を前後傾斜姿勢と指称する。なお、前記可動体54は、ベース部材41と一体で移動するよう構成されているので、ベース部材41の基準姿勢での可動体54の姿勢も基準姿勢と指称し、ベース部材41の前後傾斜姿勢での可動体54の姿勢も前後傾斜姿勢と指称する場合もある。
(作動機構46について)
前記支持基体36の第1支持部材37には、前記ベース部材41を移動する作動機構46が配設されている。この作動機構46は、図6〜図9に示す如く、移動部材47および該移動部材47を移動するための駆動手段としての第1駆動モータ48とを備える。移動部材47は、第1支持部材37の下面において左右方向に移動自在に支持された左右方向に長尺な部材であって、該移動部材47には、その後縁に沿って所定長さで第1ラック47aが設けられている。また、移動部材47には、第1支持部材37の下方に延出する前記支持軸部42が挿通される上下方向に貫通する第1溝47bが、前記ガイド溝39と平行に所定長さで形成されると共に、第1支持部材37の下方に延出する前記作動軸部45が挿通される上下方向に貫通する第2溝47cが、前記ガイド溝39と交差する前後方向に所定長さで形成されている。
図8、図9に示す如く、前記第1支持部材37における支持板部37aの下面に、前記移動部材47の第1ラック47aに噛合する第1作動歯車49および該第1作動歯車49に噛合する従動歯車50が夫々回転自在に支持されている。また第1支持部材37における支持板部37aの上面に、出力軸を下方に向けた倒立姿勢で前記第1駆動モータ48が配設されており、該第1駆動モータ48の出力軸に配設した第1駆動歯車51が、前記従動歯車50に噛合している。すなわち、第1駆動モータ48を正転方向および逆転方向に回転することで、駆動歯車51に従動歯車50を介して噛合する第1作動歯車49が回転し、該第1作動歯車49と第1ラック47aとの噛合作用下に、移動部材47が左右方向に往復移動するよう構成される。そして、前記ベース部材41は、移動部材47の第2溝47cに挿通されている前記作動軸部45が移動部材47で押されることで、該移動部材47の移動に伴って左右方向に移動する。また、前記支持軸部42がガイド溝39の左端に当接して移動規制された状態で、更に移動部材47が左方に移動した際に、前記作動用溝40の傾斜案内部40bおよび第2溝47cに挿通されている作動軸部45が左方に押されつつ第2溝47cに沿って前側に移動することで、ベース部材41が回動するようになっている。なお、ガイド溝39の左端で移動規制された支持軸部42に対して、該支持軸部42が第1溝47b内を相対的に移動することで、移動部材47の左方への移動は許容される。実施例では、作動機構46によって、前記可動体54を支持するベース部材41を左右方向に直線的に往復移動すると共に、該ベース部材41を基準姿勢と前後傾斜姿勢とに変位するよう構成されている。
図8、図9に示す如く、前記移動部材47に検出片47dが設けられ、該検出片47dは、第1支持部材37に配設された第1検出手段52によって検出可能に構成されている。第1検出手段52は、後述する演出制御基板81に配線接続されており(図17参照)、該第1検出手段52からの検出信号の入力に基づいて演出制御基板81の演出制御CPU81aによって第1駆動モータ48を駆動制御し得るよう構成される。第1検出手段52は、左右方向(移動部材47の往復移動方向)に離間する初期位置検出部52aおよび作動位置検出部52bを備える。初期位置検出部52aは、前記ベース部材41が前記支持基体36の右端の初期位置に位置する状態で前記検出片47dを検出すると共に、作動位置検出部52bは、ベース部材41が初期位置から左方に移動して前記作動軸部45が作動用溝40における直線案内部40aの左端(傾斜案内部40bとの連設部)まで移動した作動位置に位置した際に前記検出片47dを検出するように位置決めされている。すなわち、前記ベース部材41の初期位置において検出片47dが初期位置検出部52aで検出されている状態から駆動を開始した第1駆動モータ48を、作動位置検出部52bが検出片47dを検出した検出信号の入力に基づいて演出制御CPU81aが停止制御することで、ベース部材41を作動位置に停止保持し得るよう構成される。また、第1駆動モータ48を逆方向に回転駆動して、ベース部材41を初期位置に向けて移動させる移動部材47の検出片47dを初期位置検出部52aが検出した検出信号の入力に基づいて演出制御CPU81aが該第1駆動モータ48を停止制御することで、ベース部材41を初期位置に停止保持するよう構成される。なお、第1駆動モータ48の回転方向について、ベース部材41(可動体54)を初期位置から作動位置へ移動させる方向を正転方向、ベース部材41(可動体54)を作動位置から初期位置へ移動させる方向を逆転方向と指称する場合もある。
ここで、実施例の可動演出装置Mでは、前記作動位置検出部52bが検出片47dを検出した状態から、前記第1駆動モータ48を更に正転方向に所定角度だけ回転駆動して移動部材47を移動することで、前述したようにベース部材41は前記支持軸部42を中心として回動して、基準姿勢から前後傾斜姿勢となる傾動位置に移動するよう構成される。前記移動部材47がベース部材41を作動位置と傾動位置との間を移動させる間は、前記作動位置検出部52bが検出片47dを検出する状態を維持するよう構成されており、前記演出制御CPU81aは、第1駆動モータ48の正転方向の回転駆動によって作動位置から移動を開始したベース部材41(可動体54)を、移動パルス信号の制御によって傾動位置で停止するように第1駆動モータ48を駆動制御し得るよう構成される。また、演出制御CPU81aは、第1駆動モータ48の逆転方向の回転駆動によって傾動位置から移動を開始したベース部材41(可動体54)を、移動パルス信号の制御によって作動位置で停止するように第1駆動モータ48を駆動制御し得るよう構成される。なお、第1検出手段52を初期位置検出部52aのみから構成し、第1駆動モータ48の回転駆動によって初期位置から移動を開始したベース部材41(可動体54)を、移動パルス信号の制御によって作動位置および傾動位置で停止するように第1駆動モータ48を演出制御CPU81aで駆動制御する構成を採用し得る。
実施例の可動演出装置Mにおいて前記可動体54は、前記ベース部材41と一体で移動するので、ベース部材41の初期位置、作動位置および傾動位置に対応して、可動体54の初期位置、作動位置および傾動位置と指称する場合もある。そして、ベース部材41を移動する前記作動機構46が、可動体54を初期位置および作動位置の間を移動すると共に、該可動体54を前後方向に移動(基準姿勢と前後傾斜姿勢との間を変位)する第3の動作を行わせる第3の動作用傾動機構として機能する。
(可動体54について)
前記ベース部材41に動作可能に支持される前記可動体54は、図4、図5に示す如く、略矩形状に形成された本体部55と、該本体部55に対して長手方向に沿って進退移動(出没)可能に支持された可動部56とを備える。可動部56は、本体部55の長手方向の一端である先端から突出する状態と、該可動部56が本体部55に収納された状態(可動部56が本体部55に没した状態)との間で進退移動するよう構成される。可動体54について、本体部55に対して可動部56が突出する状態を第1形状(図3、図12、図13参照)と指称し、本体部55に可動部56が収納された状態を第2形状(図14、図15参照)と指称する。実施例では、可動体54の第1形状において、該可動体54は槍の穂先を模した形態となり、また第2形状において、本体部55に可動部56の全体が収納されて穂先が部分的に無くなった形態を表わすようになっている。
図4、図5に示す如く、前記本体部55の長手方向の他端である基端側に、外方に延出する回転基部57が設けられている。この回転基部57には、前後方向に貫通する通孔が形成された軸受筒部57aが設けられると共に、該軸受筒部57aの通孔に基軸58が挿通されている。そして、基軸58における軸受筒部57aから前後に突出する軸端部が、前記ベース部材41のカバー部材44および取付部41bに設けられた前後の軸支部59,59の軸支孔に回動自在に挿通支持されている。すなわち、可動体54は、ベース部材41に対して長手方向の他端部(基端部)が前後方向に延在する基軸58を介して回動自在に支持されて、回動支点部(基軸58)から離間する一端部側(先端側)が、前記表示装置17の表示部17aに沿って左右方向に揺動可能に構成される。実施例では、ベース部材41に対して可動体54は、本体部55の長手方向が上下方向に延在する直立姿勢となった第1位置(図12参照)と、該第1位置から本体部55の先端が斜め左方を向くように傾斜した第2位置(図13、図14参照)との間で往復移動(揺動)可能に構成されている。また、前記カバー部材41に設けた軸支部59に、一端が回転基部57に係止されると共に、他端がカバー部材41に係止された付勢手段としてのねじりコイルバネ60が巻かれており、該ねじりコイルバネ60によって可動体54は、常には第2位置に向けて回転するように付勢されている。
(可動体54の本体部55について)
図4、図5に示す如く、前記本体部55は、主ベース体61と、該主ベース体61の前側に配設された主意匠体62とを備える。主ベース体61は、略矩形状に形成された支持基部61aと、該支持基部61aにおける基端側に設けられた前記回転基部57とを備え、支持基部61aの前側に該支持基部61aを覆うように主意匠体62が配設されている。支持基部61aと主意匠体62との間には、本体部55の先端側に開口する収納空間Sが画成されており、該収納空間S内に前記可動部56が移動自在に支持されると共に、該収納空間Sに可動部56が完全に収納可能に構成されている。主ベース体61および主意匠体62は光透過性に構成された部材であって、主意匠体62には所定の模様が凸凹によって形成されている。また、主ベース体61の裏面に配設された発光基板63の前面に、複数のLED等の発光体63aが実装されており、該発光体63aを点灯することで、主意匠体62に向けて光が照射されるよう構成される。そして、可動部56が本体部55から突出した可動体54の第1形状において、発光体63aから照射された光によって主意匠体62の全体を明輝して発光演出し得るようになっている。
(可動体54の可動部56について)
図4、図5に示す如く、前記可動部56は、副ベース体64と、該副ベース体64の前側に配設された副意匠体65とを備える。副意匠体65は光透過性に構成された部材であって、副意匠体65には所定の模様が凸凹によって形成されている。また、副ベース体64と副意匠体65との間に発光基板(図示せず)が配設されており、該発光基板の前面に実装した複数のLED等の発光体を点灯することで、副意匠体65の全体を明輝して発光演出し得るようになっている。なお、本体部55に可動部56が収納された可動体54の第2形状において副意匠体65を明輝することで、光透過性の前記主意匠体62を明輝し得る。また、副ベース体64には、前記本体部55に配設されている後述する終端歯車74bに噛合する第2ラック64aが長手方向に延在するように設けられており、終端歯車74bの回転によって可動部56が本体部55に対して長手方向に沿って直線的に進退移動するよう構成される(図10参照)。
(動作機構66について)
前記ベース部材41および可動体54に、該可動体54を第1位置と第2位置との間で往復移動すると共に、該可動体54を第1形状と第2形状とに形状を変化させる動作機構66が設けられている。この動作機構66は、可動体54を第1位置と第2位置との間で往復移動する傾動機構67と、可動体54を第1形状と第2形状とに形状を変化させる進退動機構68とを備える。実施例では、傾動機構67が、進退動機構68の一部として機能するよう構成される。
(傾動機構67について)
前記傾動機構67は、図10に示す如く、駆動手段としての第2駆動モータ(モータ)69と、該第2駆動モータ69によって回転される第2作動歯車70と、該第2作動歯車70を前記可動体54の回転基部57に連繋する連繋部71とを備える。実施例では、前記ベース部材41のカバー部材44に対して、出力軸を後方に向けた姿勢で第2駆動モータ69が配設されると共に、該第2駆動モータ69の出力軸に第2駆動歯車72が連結されている。また、前記ベース部材41におけるカバー部材44と取付部41bとの間に、第2作動歯車70および該第2作動歯車70と第2駆動歯車72とに噛合する第1伝達歯車73が回転自在に支持されており、第2駆動モータ69を正転方向および逆転方向に回転駆動することで、第2駆動歯車72および第1伝達歯車73を介して第2作動歯車70が正転方向および逆転方向に回転するよう構成される。第2駆動モータ69は、前記演出制御基板81に配線接続されており(図17参照)、該演出制御基板81の演出制御CPU81aによって第2駆動モータ69が駆動制御されるようになっている。
前記連繋部71は、前記第2作動歯車70における偏心位置に設けた作動ピン70aと、前記回転基部57に形成されて該作動ピン70aが移動自在に挿通された作動長孔57bとから構成される。作動長孔57bは、図10(a)に示す如く、可動体54の第1位置において上下方向に所定長さで延在すると共に、前記作動ピン70aは、可動体54の第1位置において、第2作動歯車70の回転中心を通る水平ライン上において作動長孔57bの上下方向の略中間に位置するよう構成される。そして、第2作動歯車70の回転によって作動ピン70aが回転変位するのに伴って作動長孔57b内を移動することで、可動体54は前記基軸58を中心として傾動するよう構成される。具体的に、図10(a)に示す可動体54の第1位置を基準として、第2作動歯車70を時計回りに所定角度だけ回転することで、可動体54は第1位置から第2位置に移動(傾動)し、該第2作動歯車70を同一角度だけ反時計回りに回転することで、可動体54は第2位置から第1位置に移動する(戻る)。また、同様に、図10(a)に示す可動体54の第1位置を基準として、第2作動歯車70を反時計回りに所定角度だけ回転することで、可動体54は第1位置から第2位置に移動(傾動)し、該第2作動歯車70を同一角度だけ時計回りに回転することで、可動体54は第2位置から第1位置に移動する(戻る)。すなわち、実施例では、可動体54の第1位置を基準として、第2駆動モータ69を正転方向および逆転方向の何れの方向に所定角度だけ回転することで、可動体54を第1位置から第2位置に移動させ得るよう構成されている。
(進退動機構68について)
前記進退動機構68は、図5、図10に示す如く、前記可動体54の本体部55に配設された複数の歯車からなる歯車列74と、該歯車列74における最も先端側に位置する終端歯車74bに噛合する前記第2ラック64aと、前記傾動機構67を構成する第2駆動モータ69、第1伝達歯車73および第2作動歯車70と、該第2作動歯車70と前記歯車列74における最も基端側に位置する始端歯車74aとを連繋する回転連繋機構76とを備える。すなわち、可動体54の第1位置と第2位置との移動と、前記可動部56の進退移動(可動体54の形状変化)とを1基の駆動モータ69で行い得るよう構成されている。
図10、図11に示す如く、前記回転連繋機構76は、前記回転基部57に回転自在に支持された切替え歯車78と、回転基部57に回転自在に支持されて該切替え歯車78と噛合可能な連繋歯車75とを備える。そして、切替え歯車78は、前記基軸58に回転自在に支持された第2伝達歯車77を介して前記第2作動歯車70に噛合して、該第2作動歯車70の回転に伴って切替え歯車78が回転するよう構成される。また、連繋歯車75は、前記本体部55に回転自在に支持された第3伝達歯車90を介して前記歯車列74の始端歯車74aに噛合し、該連繋歯車75が正転方向および逆転方向に回転することで歯車列74の終端歯車74bが回転し、該終端歯車74bと前記第2ラック64aとの噛合作用下に、前記可動部56が本体部55に対して進退移動するよう構成される。
ここで、前記切替え歯車78は、図11に示す如く、周方向の所定角度範囲において、前記連繋歯車75と径方向に対向する位置に歯が形成されていない非噛合領域N1が形成されている。具体的に、切替え歯車78に対し、前記第2伝達歯車77が径方向に対向する領域と、連繋歯車75が径方向に対向する領域とが軸方にずれるように第2伝達歯車77および連繋歯車75が配設されて、切替え歯車78における第2伝達歯車77が対向する領域においては全周に歯が形成されているのに対し、連繋歯車75が対向する領域においては周方向の一部に歯が形成されていない領域(非噛合領域N1)が形成されている。すなわち、切替え歯車78の非噛合領域N1に連繋歯車75が対向する範囲で該切替え歯車78が正転方向および逆転方向に回転する間は、連繋歯車75が切替え歯車78と噛合することはなく、該連繋歯車75は回転しないよう構成される。そして、切替え歯車78の非噛合領域N1以外の噛合領域N2に連繋歯車75が対向する範囲で該切替え歯車78が正転方向および逆転方向に回転する間は、連繋歯車75が切替え歯車78と噛合して該連繋歯車75が回転するよう構成される。すなわち、前記第2駆動モータ69によって第2作動歯車70を回転して可動体54を第1位置および第2位置の間を移動する場合に、連繋歯車75が切替え歯車78の非噛合領域N1に対向する範囲では、前記可動部56が本体部55に対して進退移動することなく可動体54が第1位置および第2位置の間を移動し、連繋歯車75が切替え歯車78の噛合領域N2に対向する範囲では、前記可動部56が本体部55に対して進退移動しつつ可動体54が第1位置および第2位置の間を移動するようになっている。
実施例では、図10(a)に示す可動体54の第1位置を基準として、前記切替え歯車78の非噛合領域N1の周方向の一方の端部に連繋歯車75が対向するように位置しており、この状態から切替え歯車78が反時計回りに回転する場合は、該切替え歯車78の噛合領域N2に連繋歯車75が対向して両歯車75,78の噛合作用下に、該連繋歯車75が回転して可動部56が移動する(図10(c)参照)。これに対し、可動体54の第1位置を基準として切替え歯車78が時計回りに回転する場合は、該切替え歯車78の非噛合領域N1が連繋歯車75と対向し、該連繋歯車75は切替え歯車78と噛合することなく回転せずに、可動部56は本体部55から突出した状態を維持するようになっている(図10(b)参照)。なお、可動体54の第1位置における切替え歯車78の位置について、該切替え歯車78の基準位置と指称する。また実施例では、動作機構66によって可動体54を、第1形状を維持して第1位置および第2位置の間で移動する可動体54の動作を第1の動作と指称し、該動作機構66によって可動体54を、第1形状および第2形状の一方から他方へ形状を変化しつつ第1位置および第2位置の間で移動する可動体54の動作を第2の動作と指称する。そして、実施例の可動演出装置Mでは、可動体54の第1位置を基準として、前記第2駆動モータ69の回転方向を切り替えることで、前記回転連繋機構76における切替え歯車78と連繋歯車75との係合状態(噛合状態)が変化し、これによって第1の動作と第2の動作とを切り替え得るようになっている。また実施例では、前記ベース部材41と一体に移動する可動体54は、前記ベース部材41の基準姿勢から前後傾斜姿勢への移動に伴って、本体部55が表示部17aに沿って延在する姿勢から前後方向に傾斜する前後傾斜姿勢に移動するよう構成されており、当該可動体54が前後方向に傾動する動作が、前記第1の動作および第2の動作と異なる第3の動作として設定されている。すなわち、実施例では、第1の動作および第2の動作は、可動体54が表示部17aと平行な姿勢を維持して移動する動作であり、第3の動作は、可動体54が表示部17aに対して交差する前後方向に姿勢を変化する動作である。また、第3の動作は、前記ベース部材41が、前記作動軸部45が傾斜案内部40bで案内される特定位置において実行可能な動作であって、第1の動作および第2の動作は、ベース部材41が前記特定位置と異なる所定位置(作動軸部45が直線案内部40aに臨む位置)に位置する状態で実行可能な動作である。なお、実施例では、切替え歯車78および連繋歯車75を、対応する伝達歯車77,90を介して第2作動歯車70および始端歯車74aに噛合するよう構成しているが、切替え歯車78を第2作動歯車70に直接噛合すると共に、連繋歯車75を始端歯車74aに直接噛合する構成を採用し得る。
前記切替え歯車78には、前記非噛合領域N1に対応する範囲に、前方(軸方向)に延出する規制壁78aが設けられると共に、前記連繋歯車75の前面に、該規制壁78aの周面に当接可能な当接部75aが設けられている。すなわち、連繋歯車75における切替え歯車78との径方向の対向部が、該切替え歯車78の回転に伴って非噛合領域N1と対向する領域を移動する間は、当接部75aが規制壁78aの周面に当接するよう構成される。
(第2検出手段79について)
前記切替え歯車78に検出片78bが設けられ、該検出片78bは、前記回転基部57に配設された第2検出手段79によって検出可能に構成されている。第2検出手段79は、前記演出制御基板81に配線接続されており、該第2検出手段79からの検出信号の入力に基づいて、演出制御基板81の演出制御CPU81aが第2駆動モータ69を駆動制御し得るよう構成される。第2検出手段79は、図10(a)、図12に示す如く、前記可動体54の第1位置において、前記連繋歯車75が、前記切替え歯車78の非噛合領域N1の周方向の一方の端部に対向位置する状態で、前記検出片78bを検出するよう構成される。すなわち、第2位置から第1位置に向けて可動体54を移動する際に回転する切替え歯車78の検出片78bを、第2検出手段79が検出した検出信号の入力に基づいて第2駆動モータ69を停止制御することで、可動体54を第1位置に停止保持するよう構成される。また、第2駆動モータ69としてステッピングモータが採用され、該第2駆動モータ69の駆動によって第1位置から移動を開始した可動体54を、移動パルス信号の制御によって第2位置で停止するように第2駆動モータ69を演出制御CPU81aで駆動制御するよう構成される。
(可動体54と表示部17aとの関係について)
前記可動体54は、前記ベース部材41が初期位置に位置する状態において、第1位置では、図2に示す如く、前記枠状装飾体24における窓口24aの右側方に一部のみが露出した状態となっている。そして、可動体54が第1位置(直立姿勢)から第2位置(左右傾斜姿勢)に移動することで、該可動体54は前記窓口24aにおいて先端が左斜め上側を向く姿勢で大きく露出する。また、ベース部材41が作動位置に位置する状態において、第1位置の可動体54は、窓口24aに略全体が露出すると共に、該作動位置において可動体54が第1位置から第2位置に移動することで、当該可動体54は、窓口24aの略中央部において先端が左斜め上側を向く姿勢となる(図13参照)。また実施例では、前記可動体54の第2形状において、前記ベース部材41の基準姿勢から前後傾斜姿勢への移動(第3の動作)が許容されるよう構成されており、可動体54の第2形状においてベース部材41が基準姿勢から前後傾斜姿勢に移動することで、図15、図16に示す如く、可動体54は、本体部55の先端が、表示部17aに接近するように傾斜する前後傾斜姿勢となる。
(パチンコ機10の主要な制御構成について)
図17を参照して、前記パチンコ機10の主要な制御構成について説明する。実施例のパチンコ機10には、パチンコ機10を全体的に制御するメイン制御基板80と、該メイン制御基板80からの制御信号に基づいて各制御対象を制御するサブ制御基板81,83,84とが設けられている。すなわち、メイン制御基板80では、パチンコ機10に備えられた各種検出センサ(検出手段)29,30,32からの検出信号に基づいて各種処理が実行され、その処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)がサブ制御基板81,83,84に出力されるようになっている。
実施例のパチンコ機10には、前記サブ制御基板として、遊技演出を全体的に制御する演出制御基板81と、表示装置17での表示内容を制御する表示制御基板82と、パチンコ機10が備えるランプ装置18や各種発光体63aの発光制御を行うランプ制御基板83と、パチンコ機10が備えるスピーカ19の音出力制御を行う音制御基板84とを備えている(図17参照)。すなわち、メイン制御基板80が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、前記演出制御基板81が表示制御基板82、ランプ制御基板83および音制御基板84を制御するよう構成されており、パチンコ機10で実行される各種遊技演出(図柄変動演出、発光演出、音出力演出)を統括的にコントロールし得るようになっている。ここで、表示制御基板82は、演出制御基板81から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、表示装置17に表示される図柄や背景画像等の図柄変動演出の表示内容を制御するよう構成される。また、ランプ制御基板83は、演出制御基板81から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、パチンコ機10が備えるランプ装置18や各種発光体63aの点灯・消灯のタイミング等を制御し、音制御基板84は、演出制御基板81から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、パチンコ機10が備えるスピーカ19からの音出力タイミングや出力内容等を制御する。
(メイン制御基板80について)
前記メイン制御基板80は、制御動作を所定の手順で実行することができるメイン制御CPU(メイン制御手段,制御手段)80a、メイン制御CPU80aの制御プログラムを格納するメイン制御ROM80bおよび必要なデータの書き込みおよび読み出しができるメイン制御RAM80cを備えている。
前記メイン制御基板80は、大当り判定用乱数、図柄決定用乱数、変動パターン振分用乱数、普図当り判定用乱数等の各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値をメイン制御RAM80cの設定領域に記憶(設定)することで更新前の値を書き換えており、乱数更新処理(乱数生成処理)を実行するようになっている。例えば、メイン制御基板80では、前記始動入賞検出センサ29,30から検出信号が入力されると、メイン制御CPU80aがメイン制御ROM80bから大当り判定用乱数を取得し、この大当り判定用乱数とメイン制御ROM80bに記憶されている大当り判定値とを比較し、大当りとするか否かの大当り判定(当り抽選)を行う。またメイン制御基板80では、前記大当り判定の結果が肯定の場合には、大当りの結果を導出するリーチ演出等の大当り導出演出のみが含まれる変動パターンテーブルから大当り導出演出用の変動パターンを決定する。これに対して、前記大当り判定の結果が否定の場合には、はずれ演出のみが含まれる変動パターンテーブルからはずれ演出用の変動パターンを決定する。大当り導出演出用およびはずれ演出用の変動パターンの決定は、前記大当り判定と同様に、メイン制御CPU80aがメイン制御ROM80bから取得した乱数により行う。なお、変動パターンテーブルから決定される大当り導出演出およびはずれ演出の変動パターンは、少なくとも大当り判定の時間(図柄変動時間)および演出内容を特定するものである。そして、パチンコ機10では、メイン制御基板80の大当り判定の結果に応じて出力された演出制御基板81の制御信号に基づいて、表示制御基板82が表示装置17に所定の演出表示を行わせると共に、メイン制御基板80の制御により出力された球払出しに係る制御信号に基づいて、図示しない球払出し装置によって所定数の賞球が払い出される。また、パチンコ機10では、演出制御基板81の制御信号に基づいて、可動演出装置Mの可動体54やベース部材41を動作させたり、ランプ装置18や各種発光体63aを発光させたり、スピーカ19から音を出力するよう構成される。
また、メイン制御基板80では、前記通過球検出センサ33aから検出信号が入力されると、メイン制御CPU80aがメイン制御ROM80bから普図当り判定用乱数を取得し、この普図当り判定用乱数とメイン制御ROM80bに記憶されている普図当り判定値とを比較し、普図当りとするか否かの普図当り判定(普図当り抽選)を行う。そして、普図当り判定が肯定の場合は、前記始動用開閉部材26bを所定の開閉パターンで開閉するように前記始動入賞ソレノイド28を制御する。なお、始動用開閉部材26bの開閉パターンについては、普図当り判定を行う時点での遊技状態、すなわち変短状態(後述)が付与されているか否かによって異なるようになっている。
すなわち、メイン制御CPU80aは、始動入賞口25a,26aへの入賞を契機として各種乱数を取得する乱数取得手段としての機能を有すると共に、図柄変動演出の開始時に、乱数取得手段により取得された乱数の値が予め定められた当り判定値(大当り判定値)と一致するか否かを判定することで、当り遊技(大当り遊技)が付与されるか否かの当り判定を行う当り判定手段としての機能を備えている。また、大当り判定が肯定(当り)で実行される大当り遊技(当り遊技)は、前記特別入賞装置27を所定の開放条件で開放することで遊技者に多くの賞球を獲得し得る機会が与えられるものであって、この大当り遊技は遊技者にとって特典となるものである。すなわち、実施例では、始動入賞手段への入賞を契機として遊技者に特典を付与するか否かを判定する特典判定手段としての機能をメイン制御CPU80aが備える。なお、始動入賞口25a,26aにパチンコ球が入賞することが、始動条件の成立として設定され、該始動条件の成立を契機に当り判定手段としてメイン制御CPU80aが当り判定を行うようになっている。
(演出制御基板81について)
前記演出制御基板81には、演出制御CPU(サブ制御手段,制御手段)81aが備えられている。該演出制御CPU81aには、演出制御ROM81bおよび演出制御RAM81cが接続されている。また、演出制御CPU81aは、実行可否判定用乱数や動作演出パターン判定用乱数等の各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を演出制御RAM81cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。更に、演出制御ROM81bには、表示制御基板82、ランプ制御基板83および音制御基板84を統括的に制御するための演出制御プログラムが記憶されている。演出制御CPU81aは、各種制御コマンドを入力すると、当該演出制御プログラムに基づき各種制御を実行する。例えば、演出制御基板81では、前記メイン制御CPU80aから変動パターン指定コマンドが入力されると、演出制御CPU81aが演出制御ROM81bから実行可否判定用乱数を取得し、この実行可否判定用乱数と演出制御ROM81bに記憶されている実行可否判定値とを比較し、可動体演出を実行するか否かの実行可否判定を行う。また、演出制御基板81では、前記実行可否判定の結果が肯定の場合には、後述するように可動演出装置Mで実行する1つの動作演出パターンを決定し、該動作演出パターンに対応する表示演出パターンの表示演出コマンドを表示制御基板82に出力する。
ここで、前記演出制御基板81には、前記可動演出装置Mの第1駆動モータ48、第2駆動モータ69、第1検出手段52の初期位置検出部52aおよび作動位置検出部52b、第2検出手段79が接続されている(図17参照)。そして、決定した動作演出パターンに基づき、可動演出装置Mの可動体54およびベース部材41を動作するように駆動モータ48,69を駆動制御するよう構成される。
(表示制御基板82について)
前記表示制御基板82には、表示制御CPU82aが備えられている。該表示制御CPU82aには、表示制御ROM82bおよび表示制御RAM82cが接続されている。また、表示制御基板82(表示制御CPU82a)には、表示装置17が接続されている。表示制御ROM82bには、表示装置17の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、表示制御ROM82bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。更に、表示制御RAM82cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
(ランプ制御基板83および音制御基板84について)
前記ランプ制御基板(ランプ制御手段)83には、前記ランプ装置18や発光体63aを備える発光基板63が接続されている。また、音制御基板(音制御手段)84には、前記スピーカ19が接続されている。
(特典遊技状態について)
実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態(特典)として第1特典遊技状態を付与する機能を備えている。ここで、第1特典遊技状態としては、前記特別入賞口27aへのパチンコ球の入賞契機が、当該第1特典遊技状態が付与されていない状態に較べて増加する状態である。具体的には、第1特典遊技状態では、大当り確率を低確率から高確率に変動することにより特別入賞口27aへのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。以下の説明では、第1特典遊技状態を、便宜的に「確変状態」というものとする。
本実施例の確変機能は、前記表示装置17に確定停止表示された大当り図柄の種類が予め定めた確変図柄であることを条件として、大当り遊技の終了後に大当りの抽選確率(大当り確率)を低確率から高確率に変動させる確変状態を付与する機能である。なお、確変状態が付与されていない状態を非確変状態というものとする。実施例では、大当り遊技終了後に確変状態が付与される大当りが確変大当りであり、確変状態が付与されない大当りが非確変大当りとなる。また、実施例では、確変状態が付与される大当りの場合には、大当り遊技終了後、次回の大当りが生起されるまでの間継続して確変状態が付与される。このように、確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。なお、確変状態が付与される期間としては、上記のものに限られない。例えば、確変状態が付与されてから所定条件を満たすまでの間継続して確変状態を付与し、当該所定条件を満たすことを条件に非確変状態に移行させるようにすることもできる。ここで、所定条件としては、確変状態が付与されてからの図柄変動演出の変動回数とすることもできる。また、図柄変動演出毎に非確変状態に移行させるかを、始動入賞口25a,26aへのパチンコ球の入賞を契機に取得する乱数に基づいて判定(転落抽選)し、転落抽選に当選することを条件に非確変状態に移行させるようにすることもできる。
また、実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第2特典遊技状態(特典)を付与する機能を備えている。ここで、第2特典遊技状態としては、前記第2始動入賞口26aへのパチンコ球の入賞契機が、当該第2特典遊技状態が付与されていない状態に較べて増加する状態である。具体的には、第2特典遊技状態では、(1)前記球通過ゲート33をパチンコ球が通過したこと(より具体的には通過球検出センサ33aがパチンコ球を検出したこと)により実行される普図変動表示の変動時間の短縮、(2)普図当り確率を低確率から高確率に変動、(3)普図当り1回についての第2始動入賞口26aを開放する始動用開閉部材26bの開放時間を増やすこと、により第2始動入賞口26aへのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。なお、第2特典遊技状態では、上記(1)〜(3)を単独または複数を組み合わせることができる。なお、普図当り1回についての第2始動入賞口26aを開放する始動用開閉部材26bの開放時間を増やすに際しては、始動用開閉部材26bの開放時間を単純に延長することで実現してもよく、また始動用開閉部材26bの開放回数を増やすことで実現することもでき、またこれらを複合させてもよい。なお、実施例では、第2特典遊技状態として上記(1)〜(3)を組み合わせており、以下の説明では、これら(1)〜(3)を組み合わせた状態を便宜的に「変短状態」というものとする。
ここで、実施例では、大当りに当選した際に決定される大当り図柄の種類に応じて、変短状態が付与される期間(変短回数)が変化するよう構成されている。具体的には、大当り図柄の種類が予め定めた確変図柄である場合には、次回の大当りが生起されるまでの間、変短状態が付与されるよう設定され、大当り図柄の種類が予め定めた非確変図柄である場合には、所定回数の図柄変動演出が実行されるまでの間、変短状態が付与されるよう設定されている。本実施例では、前記変短状態が、入賞率向上状態となる。
前記確変状態および変短状態は、前記始動入賞口25a,26aへの入賞を契機としてメイン制御CPU80aで実行される大当り判定において肯定された際に抽選される大当り図柄の種類によって決まるものである。すなわち、前記メイン制御CPU80aは、大当りが発生する確率(大当り判定の判定結果が肯定となる確率)が通常よりも高確率となる確変状態を付与する手段として機能すると共に、該確変状態を付与するか否かを判定する確変判定手段として機能する。また、メイン制御CPU80aは、大当りが発生する場合(大当り判定の判定結果が肯定(当り)の場合)に、第2始動入賞口26aへパチンコ球が入賞する確率が高確率となる変短状態(入賞率向上状態)を付与する手段として機能すると共に、該変短状態を付与するか否かを判定する変短状態判定手段(入賞率向上状態判定手段)として機能する。なお、確変状態および変短状態は、何れも大当り遊技と同様に、始動入賞手段への入賞を契機として遊技者に付与される可能性のある特典である。
(可動体演出について)
実施例のパチンコ機10は、前記可動演出装置Mによって、図柄変動演出の終了後に大当り遊技(当り遊技)が付与される可能性のあることを示唆する可動体演出を実行可能に構成されている。すなわち、前記始動入賞口25a,26aへの入賞を契機としてメイン制御CPU80aで決定された変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドが前記演出制御CPU81aに入力された場合に、該演出制御CPU81aが可動演出装置Mによる可動体演出を実行するか否かを決定する可動体演出の実行可否判定を行い、該実行可否判定において可動体演出を実行することが決定された場合に、複数種類の動作演出パターンP1〜P5の中から1つの動作演出パターンを決定し、決定された動作演出パターンを当該の図柄変動演出中に実行するよう構成される。すなわち、実施例では、図柄変動演出の終了後に大当り遊技(当り遊技)が付与されることを示唆する可動体演出を実行するか否かを決定する可動体演出実行可否決定手段、該可動体演出実行可否決定手段が可動体演出を実行することを決定した場合に、複数種類の動作演出パターンP1〜P5の中から1つの動作演出パターンP1〜P5を決定可能な演出パターン決定手段および決定した動作演出パターンP1〜P5に基づく演出を可動演出装置Mで実行させる(具体的には前記駆動モータ48,69を駆動制御して演出を実行させる)可動体演出実行制御手段としての機能を、演出制御CPU81aが備えている。
(動作演出パターンについて)
前記演出制御ROM81bには、前記可動演出装置Mで実行可能な複数の動作演出パターン(演出パターン)が設定されている。この動作演出パターンは、前記可動体54の動作と、前記ベース部材41の動作との組み合わせが異なる複数種類が設定される。実施例では、第1動作演出パターンP1〜第5動作演出パターンP5の5種類が設定されているが、当該種類は一例であって、その他の種類を設定することができる。
ここで、前記可動体54が実行可能な動作およびベース部材41が実行可能な動作につて、以下に説明する。
前記可動体54は、前記第1の動作に分類される第1の動作Aおよび第1の動作Bを実行可能であると共に、前記第2の動作に分類される第2の動作Aおよび第2の動作Bを実行可能である。
第1の動作Aは、可動体54が第1形状(可動部56の突出状態)を維持したまま第1位置(直立姿勢)から第2位置(左右傾斜姿勢)に移動する動作である。
第1の動作Bは、可動体54が第1形状(可動部56の突出状態)を維持したまま第2位置(左右傾斜姿勢)から第1位置(直立姿勢)に移動する動作である。
第2の動作Aは、可動体54が第1形状(可動部56の突出状態)から第2形状(可動部56の収納状態)に変化しつつ第1位置(直立姿勢)から第2位置(左右傾斜姿勢)に移動する動作である。
第2の動作Bは、可動体54が第2形状(可動部56の収納状態)から第1形状(可動部56の突出状態)に変化しつつ第2位置(左右傾斜姿勢)から第1位置(直立姿勢)に移動する動作である。
また、前記ベース部材41は、前記初期位置と作動位置との間を移動する直線移動動作と、作動位置と傾動位置との間を移動する傾動動作とを実行可能である。そして、ベース部材41が傾動動作を実行することで、該ベース部材41と一体で移動する可動体54が、前記第3の動作に分類される第3の動作Aおよび第3の動作Bを実行するようになっている。
第3の動作Aは、可動体54が第2形状(可動部56の収納状態)でかつ第2位置において、該可動体54の本体部55の先端が表示部17aに接近する動作である。
第3の動作Bは、可動体54が第2形状(可動部56の収納状態)でかつ第2位置において、該可動体54の本体部55の先端が表示部17aから離間する動作である。
次に、各動作演出パターンP1〜P5について、具体的に説明する。
第1動作演出パターンP1は、前記ベース部材41が初期位置に維持された状態で、可動体54が第1の動作Aおよび第1の動作Bを行う形態である。
第2動作演出パターンP2は、ベース部材41が初期位置に維持された状態で、可動体54が第2の動作Aおよび第2の動作Bを行う形態である。
第3動作演出パターンP3は、ベース部材41が初期位置から作動位置に移動しつつ、可動体54が第1の動作Aを行い、ベース部材41が作動位置から初期位置に移動しつつ、可動体54が第1の動作Bを行う形態である。
第4動作演出パターンP4は、ベース部材41が初期位置から作動位置に移動しつつ、可動体54が第2の動作Aを行い、ベース部材41が作動位置から初期位置に移動しつつ、可動体54が第2の動作Bを行う形態である。
第5動作演出パターンP5は、ベース部材41が初期位置から作動位置に移動しつつ、可動体54が第2の動作Aを行い、該ベース部材41が作動位置から傾動位置に移動することで可動体54が第3の動作Aを行い、該ベース部材41が傾動位置から作動位置に移動することで可動体54が第3の動作Bを行い、更にベース部材41が作動位置から初期位置に移動しつつ、可動体54が第2の動作Bを行う形態である。
前記パチンコ機10では、前記可動演出装置Mで実行される動作演出パターンP1〜P5によって、図柄変動演出の終了後に大当り遊技(当り遊技)が付与される信頼度が異なるように、動作演出パターンP1〜P5の出現率が設定される。実施例では、第1動作演出パタPーン1、第2動作演出パターンP2、第3動作演出パターンP3、第4動作演出パターンP4、第5動作演出パターンP5の順で、大当り遊技が付与される信頼度が高くなるよう設定される。すなわち、実施例では、図18に示す如く、第5動作演出パターンP5の信頼度が「最高」、第4動作演出パターンP4の信頼度が「高」、第3動作演出パターンP3の信頼度が「中」、第2動作演出パターンP2の信頼度が「低」、第1動作演出パターンP1の信頼度が「最低」に設定されている。なお、大当り遊技が付与される信頼度とは、大当り遊技(当り遊技)が付与される場合の出現率と大当り遊技が付与されない(はずれになる)場合の出現率を合算した全体出現率に対し、大当り遊技が付与される場合の出現率の割合を示すものである。すなわち、大当り遊技が付与される信頼度は、全体出現率に対して大当り遊技が付与される場合の出現率の割合が高いほど高くなる。そして、大当り遊技が付与される信頼度を設定するための出現率は、各動作演出パターンに対して振分けられている動作演出パターン抽選用判定値の振分け態様(振分け個数)によって規定することができる。
ここで、前記演出制御CPU81aでは、動作演出パターンの抽選に用いられる動作演出パターン判定用乱数として、実施例では「0」〜「100」の全101通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。また、演出制御ROM81bには、動作演出パターンの抽選に用いられる動作演出パターン抽選用判定値が記憶されており、動作演出パターン抽選用判定値は、動作演出パターン判定用乱数の取り得る「0」〜「100」までの全101通りの整数の中から所定数の判定値が夫々の動作演出パターンに定められている。また、動作演出パターン抽選用判定値の振分けは、大当り判定の結果が肯定(当り)の場合と否定(はずれ)の場合とで異なるように設定される。図18に、大当り判定の結果が肯定(当り)の場合の動作演出パターン振分け抽選テーブルT1と、大当り判定の結果が否定(はずれ)の場合の動作演出パターン振分け抽選テーブルT2とを示しており、各振分け抽選テーブルT1,T2の夫々において、101通りの動作演出パターン抽選用判定値が各動作演出パターンに振分けられることで、各動作演出パターンの大当り遊技が付与される信頼度が前述したように規定されるようになっている。
すなわち、動作演出パターン振分け抽選テーブルT1では、第5動作演出パターンP5に「0」〜「54」の55通りの動作演出パターン抽選用判定値が振分けられ、第4動作演出パターンP4に「55」〜「70」の16通りの動作演出パターン抽選用判定値が振分けられ、第3動作演出パターンP3に「71」〜「82」の12通りの動作演出パターン抽選用判定値が振分けられ、第2動作演出パターンP2に「83」〜「92」の10通りの動作演出パターン抽選用判定値が振分けられ、第1動作演出パターンP1に「93」〜「100」の8通りの動作演出パターン抽選用判定値が振分けられている。
これに対し、動作演出パターン振分け抽選テーブルT2では、第5動作演出パターンP5に「0」〜「3」の4通りの動作演出パターン抽選用判定値が振分けられ、第4動作演出パターンP4に「5」〜「12」の8通りの動作演出パターン抽選用判定値が振分けられ、第3動作演出パターンP3に「13」〜「24」の12通りの動作演出パターン抽選用判定値が振分けられ、第2動作演出パターンP2に「25」〜「48」の24通りの動作演出パターン抽選用判定値が振分けられ、第1動作演出パターンP1に「49」〜「100」の52通りの動作演出パターン抽選用判定値が振分けられている。
このように、大当り判定の結果が肯定の場合での動作演出パターン抽選用判定値の振分けについて、第5動作演出パターンP5、第4動作演出パターンP4、第3動作演出パターンP3、第2動作演出パターンP2、第1動作演出パターンP1の順で動作演出パターン抽選用判定値の振分け個数を少なくすると共に、大当り判定の結果が否定の場合での動作演出パターン抽選用判定値の振分けについて、第5動作演出パターンP5、第4動作演出パターンP4、第3動作演出パターンP3、第2動作演出パターンP2、第1動作演出パターンP1の順で動作演出パターン抽選用判定値の振分け個数を多くすることで、各動作演出パターンが可動演出装置Mで実行された場合の大当り遊技が付与される信頼度を、第1動作演出パターンP1、第2動作演出パターンP2、第3動作演出パターンP3、第4動作演出パターンP4、第5動作演出パターンP5の順で高くなるようにしている。具体的に、例えば、大当り判定の結果が肯定(当り)の場合に、第5動作演出パターンP5は最も選択され易く、大当り判定の結果が否定(はずれ)の場合に、第5動作演出パターンP5は最も選択され難く構成されているので、第5動作演出パターンP5が可動演出装置Mで実行された場合は大当り遊技が付与される信頼度が高くなる。一方、大当り判定の結果が肯定(当り)の場合に、第1動作演出パターンP1は最も選択され難く、大当り判定の結果が否定(はずれ)の場合に、第1動作演出パターンP1は最も選択され易く構成されているので、第1動作演出パターンP1が可動演出装置Mで実行された場合は大当り遊技が付与される信頼度が低くなる。
(表示演出パターンについて)
実施例のパチンコ機10では、前記演出制御ROM81bに、前記可動演出装置Mで実行可能な複数の前記動作演出パターンP1〜P5に対応して、前記表示装置17で行われる表示演出の表示内容を特定する表示演出パターンR1〜R5(図19参照)が記憶されている。そして、演出制御CPU81aは、前記動作演出パターンの抽選で1つの動作演出パターンを決定すると、該動作演出パターンに対応する表示演出パターン指定コマンドを前記表示制御CPU82aに出力し、該表示制御CPU82aは、表示演出パターン指定コマンドを入力すると、その表示演出パターンに対応する表示データに基づく演出内容の画像を表示装置17の表示部17aに表示するよう制御する。実施例では、各動作演出パターンP1〜P5に対して1つの表示演出パターンR1〜R5を設定する場合で説明するが、動作演出パターンと表示演出パターンとは一対一の関係でなく、1つの動作演出パターンに対して選択可能な形態の異なる複数種類の表示演出パターンを設定することができる。
次に、各表示演出パターンR1〜R5について、具体的に説明する。
第1表示演出パターンR1は、可動体54が表示部17aの右端側において第1形状を維持して第1位置と第2位置との間を移動する動作に関連する画像を、表示部17aの全体に表示すると共に、該可動体54の周囲を装飾する装飾画像85を表示部17aに表示する形態に設定される。第1表示演出パターンR1における装飾画像85は、可動体54の第1位置と第2位置との間の移動に合わせて対応して移動するように表示部17aに表示される。なお、第1表示演出パターンR1において表示部17aに表示する装飾画像85は、後述する第3表示演出パターンR3における装飾画像85と同じ形態であって、可動体54の移動位置に応じて表示部17aにおける表示位置が異なるだけである。
第2表示演出パターンR2は、可動体54が表示部17aの右端側において、第1形状と第2形状との間で形状を変化させつつ第1位置と第2位置との間を移動する動作に関連する画像を、表示部17aにおける可動体54が移動する領域において表示する形態に設定される。より具体的には、第2動作演出パターンP2では前記可動部56が突出する第1形状から、該可動部56が本体部55内に没する第2形状に形状が変化するのに合わせて、可動部56が突出状態となっている第1の特定画像86を可動体54の移動に合わせて表示部17aに移動表示し、表示部17a上では可動体54が第1形状を維持して移動しているように見せ掛けるように設定される。なお、第2表示演出パターンR2で特定される画像は、可動部56のみでなく、本体部55に対応する画像を、該本体部55と重なるように表示するよう設定されており、第2駆動モータ69の不具合等によって可動体54が動作しない状況であっても、表示部17aにおいて画像としての可動体を移動するように表示することで、演出に違和感を生じさせないよう構成される。なお、第2表示演出パターンR2において表示部17aに表示する第1の特定画像86は、後述する第4表示演出パターンR4における第1の特定画像86と同じ形態であって、可動体54の移動位置に応じて表示部17aにおける表示位置が異なるだけである。
第3表示演出パターンR3は、可動体54が初期位置(表示部17aの右端側)と作動位置(表示部17aの中央側)との間を左右方向に移動すると共に、第1形状を維持して第1位置と第2位置との間を移動する可動体54の動作に関連する画像を、表示部17aの全体に表示すると共に、該可動体54の周囲を装飾する装飾画像85(図13参照)を表示部17aに表示する形態に設定される。第3表示演出パターンR3における装飾画像85は、可動体54が第1位置と第2位置との間を傾動すると共に左右方向に移動する動作に合わせて、対応して移動するように表示部17aに表示される。なお、実施例では、前記第1表示演出パターンR1と第2表示演出パターンR3とで、同じ形態の装飾画像85を表示部17aに表示するようにしたが、異なる形態としてもよい。
第4表示演出パターンR4は、可動体54が初期位置(表示部17aの右端側)と作動位置(表示部17aの中央側)との間を左右方向に移動すると共に、第1形状と第2形状との間で形状を変化させつつ第1位置と第2位置との間を移動する動作に関連する画像を、表示部17aにおける可動体54が移動する領域において表示する形態に設定される。より具体的には、第2表示演出パターンR2と同様に、可動部56が突出状態となっている第1の特定画像86(図14参照)を、該可動体54の傾動する動作および左右方向に移動する動作に合わせて表示部17aに移動表示し、表示部17a上では可動体54が第1形状を維持して移動しているように見せ掛けるように設定される。また、第4表示演出パターンR4において特定される第1の特定画像86についても、第2表示演出パターンR2と同様に、可動体54の本体部55に対応する画像も該本体部55の移動に合わせて重なる位置に表示するよう設定されている。
第5表示演出パターンR5は、可動体54が初期位置(表示部17aの右端側)と作動位置(表示部17aの中央側)との間を左右方向に移動すると共に、第1形状と第2形状との間で形状を変化させつつ第1位置と第2位置との間を移動し、かつ該可動体54が前後方向に傾動する動作に関連する画像を、表示部17aにおける可動体54が移動する領域において表示する形態に設定される。より具体的には、第2表示演出パターンR2や第4表示演出パターンR4と同様に、可動体54が初期位置と作動位置との間を移動する間は、可動部56が突出状態となっている第1の特定画像86を表示部17aに移動表示し、可動体54が第2位置から前後傾斜姿勢に変化する第3の動作に合わせて、例えば扇子が槍で切り裂かれた第2の特定画像87(図15参照)が表示される形態に設定される。なお、実施例では、可動体54が第3の動作を行う際には第1の特定画像86も表示部17aに表示している。
すなわち、演出制御CPU81aは、決定された動作演出パターンに基づき駆動モータ48,69を駆動制御して、該動作演出パターンで特定される動作演出を可動体54で行わせる駆動制御手段としての機能を有する。また、決定した動作演出パターンに対応する表示演出パターン指定コマンドを前記表示制御CPU82aに出力することで、該表示制御CPU82aを介して前記表示装置17を制御する演出制御CPU81aは、前記可動体54の動作の種類(動作演出パターンP1〜P5)に応じて異なる画像を表示部17aに表示するように表示装置(表示手段)17を制御する表示制御手段としての機能を有する。そして、表示制御手段としての演出制御CPU81aは、可動体54が第1の動作(第1動作演出パターンP1、第3動作演出パターンP3)を実行する場合は、該可動体54の周囲を装飾する装飾画像85を表示部17aに表示するように表示装置17を制御する。また、表示制御手段としての演出制御CPU81aは、可動体54が第1の動作(第1動作演出パターンP1、第3動作演出パターンP3)を実行する場合は、該可動体54の動作に関連する画像を表示部17aの全体に表示するように表示装置17を制御する。これに対し、表示制御手段としての演出制御CPU81aは、可動体54が第2の動作(第2動作演出パターンP2、第4動作演出パターンP4)を実行する場合は、該可動体54が変化した部分(可動部56が進退する部分)に対応する第1の特定画像86を表示部17aに表示するように表示装置17を制御する。すなわち、可動体54が第1の動作を実行する場合は、該第1の動作に関連する画像を表示部17aの全体に表示するのに対し、可動体54が第2の動作を実行する場合は、該第2の動作に関連する画像を、表示部17aにおける可動体54が変化した部分に対応する領域に表示するようになっている。言い替えると、可動体54が第1の動作を実行する場合と、第2の動作を実行する場合とでは、表示制御手段としての演出制御CPU81aは、各動作に関連して表示領域が異なる画像を表示部17aに表示するように表示装置17を制御するよう構成されている。なお、「表示領域が異なる」とは、実施例のように一方の画像が表示部17aの全体の領域に表示されるのに対して他方の画像が表示部17aの一部の領域にのみ表示されるものに限らず、一方の画像の表示領域と他方の画像の表示領域とが全て重ならないものや、両画像の表示領域の一部が重なるもの(画像が表示される領域の一部が異なる)ものも含んでいる。
また、表示制御手段としての演出制御CPU81aは、可動体54が第3の動作(第5動作演出パターンP5)を実行する場合は、該可動体54の第3の動作に関連して、前記第1の特定画像86とは異なる第2の特定画像87を表示部17aに表示するように表示装置17を制御するようになっている。
〔実施例の作用〕
次に、前述した実施例に係るパチンコ機の作用につき説明する。
前記前枠13の前面側に設けられた前記操作ハンドル16の操作レバー16aを遊技者が回転操作すると、前記打球発射装置から発射されたパチンコ球が前記遊技盤20の遊技領域21内に打ち出される。この遊技領域21に打ち出されたパチンコ球は、前記枠状装飾体24の外周囲を流下し、該パチンコ球が前記第1始動入賞部25(第1始動入賞口25a)に入賞すると、前記第1始動入賞検出センサ29からの検出信号がメイン制御CPU80aに入力され、該メイン制御CPU80aは、大当り判定用乱数の値をメイン制御ROM80bから読み出し、メイン制御RAM80cの所定の記憶領域に記憶する。そして、メイン制御CPU80aは、図柄変動ゲームの開始前に、メイン制御RAM80cに記憶されている前記大当り判定用乱数の値とメイン制御ROM80bに記憶されている大当り判定値とを比較して大当りか否かの大当り判定(当り判定)を行う。
前記メイン制御CPU80aは、大当り判定の判定結果が肯定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが一致)の場合、大当りを決定する。大当りを決定したメイン制御CPU80aは、図柄決定用乱数をメイン制御RAM80cから読み出し、該値に予め対応付けられた図柄を大当り図柄として決定し、決定した図柄の種類を示す情報をメイン制御RAM80cに記憶する。そして、メイン制御CPU80aは、図柄の種類に応じた大当り導出演出用の変動パターンを決定し、決定した大当り導出演出用の変動パターンに対応する制御コマンドを所定のタイミングで演出制御基板81(演出制御CPU81a)に出力する。また、メイン制御CPU80aは、大当り判定の判定結果が否定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが不一致)の場合、はずれを決定すると共に、選択されたはずれ演出用の変動パターンを決定し、決定したはずれ演出用の変動パターンに対応する制御コマンドを所定のタイミングで演出制御基板81(演出制御CPU81a)に出力する。
前記演出制御CPU81aは、大当り導出演出用の変動パターンまたははずれ演出用の変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドを入力すると、前記可動演出装置Mによる可動体演出を実行するか否かを決定する可動体演出の実行可否判定を行う。すなわち、演出制御CPU81aは、変動パターン指定コマンドが入力されたときに実行可否判定用乱数を取得すると共に、この取得した実行可否判定用乱数の値を、可動体演出の実行可否判定に用いられる抽選テーブルに設定されている実行可否判定値と比較して、可動体演出を実行するか否かを決定する。
前記演出制御CPU81aは、前記実行可否判定において可動体演出を実行することが決定された場合に、複数種類の動作演出パターンP1〜P5の中から1つの動作演出パターンを決定し、決定された動作演出パターンを当該の図柄変動演出中に実行する。具体的には、メイン制御CPU80aでの大当り判定が肯定(当り)で、実行可否判定が肯定の場合には、演出制御CPU81aは、大当り導出演出用の変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドが入力されたときに動作演出パターン判定用乱数を取得すると共に、この取得した動作演出パターン判定用乱数の値を、動作演出パターン振分け抽選テーブルT1(図18)に設定されている動作演出パターン抽選用判定値と比較して、何れかの動作演出パターンP1〜P5を決定する。また、メイン制御CPU80aでの大当り判定が否定(はずれ)で、実行可否判定が肯定の場合には、演出制御CPU81aは、はずれ演出用の変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドが入力されたときに動作演出パターン判定用乱数を取得すると共に、この取得した動作演出パターン判定用乱数の値を、動作演出パターン振分け抽選テーブルT2(図18)に設定されている動作演出パターン抽選用判定値と比較して、何れかの動作演出パターンP1〜P5を決定する。
前記演出制御CPU81aは、動作演出パターンを決定すると、決定した動作演出パターンに基づいて前記可動演出装置Mの駆動モータ48,69を制御して、決定された動作演出パターンで可動体54やベース部材41を動作させる。また、演出制御CPU81aは、決定した動作演出パターンに対応する表示演出パターンの表示演出コマンドを表示制御基板82に出力する。そして、表示制御CPU82aは、入力された表示演出コマンドに対応する表示データに基づく画像を表示部17aに表示するよう表示装置17を制御する。
例えば、動作演出パターンとして第1動作演出パターンP1が決定された場合は、演出制御CPU81aは、前記第1駆動モータ48を駆動することなく前記ベース部材41を初期位置に維持したまま、第2駆動モータ69を時計回りに回転するよう駆動制御する。基準位置から前記切替え歯車78が時計回りに回転する場合は、該切替え歯車78の非噛合領域N1が前記連繋歯車75の対向部を移動するので(図10(a),(b)参照)、該連繋歯車75が回転することなく可動体54は、前記第2作動歯車70の作動ピン70aと前記回転基部57の作動長孔57bとの係合作用下に第1位置から第2位置へ移動する。すなわち、可動体54の本体部55に対して可動部56は突出状態を維持したまま第1位置から第2位置へ移動する。そして、可動体54を第2位置まで移動した第2駆動モータ69を停止し、該第2駆動モータ69を反時計回りに回転するよう駆動制御することで、可動体54は第1形状を維持したまま第1位置に移動する。また、表示部17aには、前記第1表示演出パターンR1で特定される画像が表示部17aの全体に表示されると共に、可動体54の周囲に装飾画像85が表示され、演出の興趣が向上される。
前記動作演出パターンとして第2動作演出パターンP2が決定された場合は、演出制御CPU81aは、前記第1駆動モータ48を駆動することなく前記ベース部材41を初期位置に維持したまま、第2駆動モータ69を反時計回りに回転するよう駆動制御する。基準位置から前記切替え歯車78が反時計回りに回転する場合は、該切替え歯車78の噛合領域N2が前記連繋歯車75の対向部を移動するので(図10(a),(c)参照)、両歯車75,78が歯合し、該連繋歯車75が回転することで、前記歯車列74が回転して終端歯車74bと前記第2ラック64aとの噛合作用下に、前記可動部56が本体部55に没するように移動する。また、前記第2作動歯車70の作動ピン70aと前記回転基部57の作動長孔57bとの係合作用下に、可動体54は第1位置から第2位置へ移動する。すなわち、可動体54は、可動部56が突出する第1形状から該可動部56が本体部55に没する第2形状に形状が変化しつつ第1位置から第2位置に移動する。そして、可動体54を第2位置まで移動した第2駆動モータ69を停止し、該第2駆動モータ69を時計回りに回転するよう駆動制御することで、可動体54は第2形状から第1形状に形状が変化しつつ第1位置に移動する。また、表示部17aには、前記第2表示演出パターンR2で特定される第1の特定画像86が表示部17aにおける可動部56が進退移動する領域に表示され、演出の興趣が向上される。
更に、動作演出パターンとして第3動作演出パターンP3が決定された場合は、演出制御CPU81aは、前記第1駆動モータ48を正転方向に回転駆動して前記ベース部材41を初期位置から作動位置に移動すると共に、前記第2駆動モータ69を時計回りに回転するよう駆動制御する。この場合は、可動体54が第1形状を維持したまま第1位置から第2位置に移動すると共に、該可動体54が表示部17aの中央側に移動する(図13参照)。そして、ベース部材41を作動位置まで移動した第1駆動モータ48を停止し、該第1駆動モータ48を逆転方向に回転するよう駆動制御すると共に、可動体54を第2位置まで移動した第2駆動モータ69を停止し、該第2駆動モータ69を反時計回りに回転するよう駆動制御することで、ベース部材41が初期位置に移動すると共に、可動体54は第1形状を維持したまま第1位置に移動する。また、表示部17aには、前記第3表示演出パターンR3で特定される画像が表示部17aの全体に表示されると共に、可動体54の周囲に装飾画像85が表示され、演出の興趣が向上される。
また、動作演出パターンとして第4動作演出パターンP4が決定された場合は、演出制御CPU81aは、前記第1駆動モータ48を正転方向に回転駆動して前記ベース部材41を初期位置から作動位置に移動すると共に、第2駆動モータ69を反時計回りに回転するよう駆動制御する。基準位置から前記切替え歯車78が反時計回りに回転する場合は、該切替え歯車78が前記連繋歯車75と噛合して回転するので、該連繋歯車75が回転することで、前記歯車列74が回転して終端歯車74bと前記第2ラック64aとの噛合作用下に、前記可動部56が本体部55に没するように移動する。また、前記第2作動歯車70の作動ピン70aと前記回転基部57の作動長孔57bとの係合作用下に、可動体54は第1位置から第2位置へ移動する。すなわち、可動体54は、可動部56が突出する第1形状から該可動部56が本体部55に没する第2形状に形状が変化しつつ第1位置から第2位置に移動すると共に、該可動体54が表示部17aの中央側に移動する(図14参照)。そして、ベース部材41を作動位置まで移動した第1駆動モータ48を停止し、該第1駆動モータ48を逆転方向に回転するよう駆動制御すると共に、可動体54を第2位置まで移動した第2駆動モータ69を停止し、該第2駆動モータ69を時計回りに回転するよう駆動制御することで、ベース部材41が初期位置に移動すると共に、可動体54は第2形状から第1形状に形状が変化しつつ第1位置に移動する。また、表示部17aには、前記第4表示演出パターンR4で特定される第1の特定画像86が表示部17aにおける可動部56が進退移動する領域に表示され、演出の興趣が向上される。
更にまた、動作演出パターンとして第5動作演出パターンP5が決定された場合は、前記第4動作演出パターンP4と同様に、演出制御CPU81aは、前記第1駆動モータ48を正転方向に回転駆動して前記ベース部材41を初期位置から作動位置に移動すると共に、前記第2駆動モータ69を反時計回りに回転するよう駆動制御する。これにより、前記可動体54は、前記可動部56が本体部55に没するように移動して第1形状から第2形状に形状が変化しつつ第1位置から第2位置へ移動すると共に、表示部17aの中央側に移動する。そして、ベース部材41が作動位置に到来すると共に、可動体54が第2形状で第2位置に到来した状態で第2駆動モータ69を停止し、前記第1駆動モータ48が更に正転方向に回転駆動されることで、ベース部材41の作動軸部45が前記作動用溝40の直線案内部40aから傾斜案内部40bに移行して、該ベース部材41が前記支持軸部42を中心として回動する。これにより、ベース部材41と共に可動体54も回動して、前記本体部55の先端が表示部17aに近接するように傾動して前後傾斜姿勢となる(図15参照)。ベース部材41を傾動位置まで移動した第1駆動モータ48を停止し、該第1駆動モータ48を逆転方向に回転するよう駆動制御すると共に、第2駆動モータ69を時計回りに回転するよう駆動制御することで、ベース部材41が初期位置に移動すると共に、可動体54は第2形状から第1形状に形状が変化しつつ第1位置に移動する。また、可動体54が初期位置と作動位置との間を移動する間は、前記第5表示演出パターンR5で特定される第1の特定画像86が表示部17aにおける可動部56が進退移動する領域に表示される。そして、可動体54が第2位置から前後傾斜姿勢に変化する動作に合わせて、表示部17aに第2の特定画像87が表示部17aに表示されることで、演出の興趣が向上される。
実施例のパチンコ機10では、可動体54が第1位置および第2位置の間を移動する際に、該可動体54の形状を維持して移動する第1の動作と、形状を変化しつつ移動する第2の動作とを可動体54が行うよう構成したので、動作演出の興趣が向上する。また、可動体54の第1の動作と第2の動作とを、第2駆動モータ69の回転方向を変えるだけで切り替え得るよう構成しているので、各動作を行わせるための駆動源を別々に必要とせず、制御および構造を簡略化することができる。すなわち、可動体54の異なる動作を、一つの駆動モータ69によって実行するよう構成したので、制御が簡単になる。また、可動体54の動作形態は、第2駆動モータ69の回転方向を変えるだけで切り替えられるので、可動体54の動作形態を変えるための制御がより簡単になる。
また、前記可動体54の第2の動作では、前記表示装置17の表示部17aにおける右端側と中央側との間を揺動する可動体54の長さが、表示部17aの前側で変化するので、形状が変化することなく単に揺動する形態に比べて、当該可動体54の第2の動作による動作演出の興趣を向上することができる。
実施例のパチンコ機10では、前記可動体54が表示部17aに沿って移動する第1および第2の動作とは異なり、該可動体54が表示部17aに対して前後方向に変位する第3の動作を行い得るよう構成したので、動作演出の興趣をより向上することができる。すなわち、表示部17aの前側を、可動体54が形状を変化したり変化しない状態で移動するなど、動作演出のパターンが多彩となり、表示部17aに表示される画像との関係も多彩となり、演出の興趣を向上することができる。また、可動体54を、表示部17aと交差する前後方向に動作させる奥行き感のある斬新な動作演出によって、興趣をより向上し得る。そして、実施例のように、槍の穂先を模した形状の可動体54を採用した場合は、該可動体54の先端が表示部17aに接近する動作に関連する第2の特定画像87を該表示部17aに表示することで、可動体54の動作と画像との合成によって演出の興趣を向上することができる。
実施例のパチンコ機10では、前記表示装置17での図柄変動演出中において前記可動演出装置Mで実施される前記動作演出パターンP1〜P5の種類によって、当該図柄変動演出後に大当り遊技が付与される信頼度が異なるよう構成したので、可動体54の動作の種類に対して遊技者の関心を惹き付けることができる。
実施例のパチンコ機10では、前記表示装置17における表示部17aの前側を移動する可動体54の動作形態に応じて、表示部17aに表示する画像の形態を異なるよう構成したので、可動体54の動作と表示部17aに表示される画像との組み合わせによって演出の興趣を向上することができる。すなわち、表示部17aの前側において、種類の異なる第1の動作および第2の動作を可動体54に行わせ得るようにすると共に、可動体54が実行する動作の種類に応じて表示部17aに表示する画像を異ならせるよう構成したので、表示演出と動作演出との組み合わせの演出パターンのバリエーションを増やして、興趣の向上を図ることができる。
前記可動体54が第1形状から第2形状に形状を変化させる第2の動作を行う場合に、表示部17aには可動体54が変化した部分に対応する第1の特定画像86を表示するので、可動体54と第1の特定画像86との組み合わせによって、演出の興趣を向上することができる。また、可動体54を、前記第1および第2の動作と異なる第3の動作、すなわち可動体54の先端(本体部55の端部)が表示部17aに接近する動作に応じて、該表示部17aの対応位置に、可動体54の第3の動作に関連して該可動体54が模した槍によって扇子が切り裂かれた第2の特定画像87を表示するようにしたので、演出の興趣をより向上することができる。
(別実施例について)
実施例では、前記可動体54の第3の動作として、前記表示部17aの前側において該表示部17aと略平行に位置する基準姿勢で第2位置かつ第2形状の可動体54の先端(本体部55の端部)を、表示部17aに接近するように傾動させる構成としたが、表示部17aと略平行に位置する基準姿勢で第2位置かつ第2形状の可動体54の先端(本体部55の端部)を、表示部17aから離間するように傾動させる構成を採用することができる。すなわち、実施例における支持基体36に形成されるガイド溝39と作動用溝40との位置を前後逆にすると共に、作動用溝40の傾斜案内部40bを、直線案内部40aから離間するにつれて後側に変位するように傾斜させるよう形成する。この構成によって、ベース部材41の作動軸部45が傾斜案内部40bで案内される領域において、該ベース部材41と共に可動体54の先端(本体部55の端部)は、表示部17aから離間して前側を向くように傾動することができる。
すなわち、別実施例のように可動体54の先端(本体部55の端部)が前側を向くように該可動体54を傾動させる構成によれば、可動体54の先端が遊技者側に近づくインパクトのある動作演出ができ、動作演出の興趣をより向上し得る。また、可動体54が、その先端(本体部55の端部)が前側を向く第3の動作を行う際に、前記可動部56を模した第1の特定画像86を前記表示部17aの対応する領域に表示することで、よりインパクトを与えることができ、演出の興趣を向上することができる。
(変更例)
本発明は実施例の構成に限定されるものではなく、例えば、以下のようにも変更実施可能である。また、以下の各変更例を相互に組み合わせて採用することができると共に、実施例に記載した構成については、本発明の主旨の範囲内において種々の実施形態を採用し得る。
(1) 実施例では、表示装置における表示部を挟む右側(一方側)に可動体を配設して、該可動体を表示部の右側と中央側との間を左右方向に往復移動するよう構成したが、該可動体を表示部の左側に配設し、該左側と中央側とを往復移動するよう構成してもよい。また、可動体を表示部の上側また下側に配設し、該上側または下側と表示部の中央側とを上下方向に往復移動するように可動体を配設する構成を採用し得る。すなわち、可動体(ベース部材)の初期位置は、表示部の上下および左右の何れの位置にも設定することができる。
(2) 実施例では、可動体を、第1位置で第1形状とし、第2位置に移動する際に第2形状に変化させるよう構成したが、第1位置から第2位置に移動する際に第2形状から第1形状に変化し、該第2位置から第1位置に移動する際に第1形状から第2形状に変化する構成を採用し得る。すなわち、実施例のように本体部に可動部が収納された状態を第2形状とした場合は、可動部が本体部から延出しつつ第1位置から第2位置に移動するインパクトのある動作演出によって、興趣を向上することができる。また、可動部が第1位置から第2位置に移動しつつ可動部が本体部から延出する第2の動作(第2形状から第1形状への変化)を行う場合は、該可動部の変化に対応する特定画像を表示部に表示することで、演出の興趣をより向上し得る。例えば、実施例のように可動体を、槍の穂先を模した形状とした場合は、可動部が本体部から延出する形状変化に合わせて該可動部(穂先)が対象物に突き刺さるような特定画像を表示する。
(3) 実施例では、可動体を動作する際に、該可動体の動作に関連する画像を表示部に表示するよう構成したが、設置部材に配設した別の可動体を、実施例の可動体の動作に関連して動作させる構成を採用し得る。例えば、実施例の可動演出装置を第1の可動演出装置として、設置部材に第2の可動演出装置を配設すると共に、該第2の可動演出装置が備える第2の可動体を、複数の可動部が集合したり分離する動作を行い得るように構成する。そして、表示部の中央前側において集合状態となっている第2の可動体に対し、第1の可動演出装置の第1の可動体が第1の動作、第2の動作または第3の動作を行うのに連動して、該第2の可動体の複数の可動部が分離するように動作させる演出を行うよう構成すれば、複数の可動体が連動する動作によって演出の興趣をより向上することができる。
(4) 実施例では、動作演出パターンの種類によって大当り遊技が付与される信頼度を変えるよう構成したが、確変状態や変短状態が付与される信頼度を、動作演出パターンの種類によって変えるようにしてもよい。また、図柄変動演出中等における始動入賞手段へのパチンコ球の入賞時に取得した各種の情報を、保留情報として所定数だけ保留してその保留数を表示する構成おいて、保留情報が大当りであるか否かや図柄変動演出において実行されるリーチの種類等を示唆する保留予告演出として、可動体を各種の動作演出パターンで動作させるようにすることができる。
(5) 可動体を、その先端が前側に向くように傾動させる別実施例において、前枠の透明板と可動体との間に、端縁部から内部に導入された光が反射することで前側から視認可能となる図柄が形成された導光板を配設すると共に、該導光板の端縁部に光を入射させる発光体を設け、可動体の先端が前側に向く第3の動作に合わせて、発光体から導光板に光を入射させて図柄を視認可能に表示する構成を採用することができる。
(6) 実施例では、動作演出パターンとして、5種類のパターンを挙げたが、動作演出パターンはこれに限られるものではない。例えば、可動体を第1位置(直立姿勢)に保持したままベース部材を傾動位置まで移動することで、第1形状または第2形状の可動体を前後方向に傾動させる動作演出パターンを設定することができる。
(7) 実施例では、1つのモータ(第2駆動モータ)で、可動体の第1位置および第2位置の間の移動と、可動体の第1形状と第2形状との形状変化とを行うよう構成したが、可動体を第1位置および第2位置の間で移動させる専用のモータと、可動体を第1形状と第2形状とに形状変化させる専用のモータとを設け、可動体の第1位置および第2位置の間の移動と、可動体の第1形状と第2形状との形状変化とを夫々独立して行い得る構成を採用し得る。このように、可動体の第1位置および第2位置の間の移動と、可動体の第1形状と第2形状との形状変化とを独立して行い得る構成では、可動体が第1位置および第2位置の間を移動するタイミングと、可動体が第1形状と第2形状との形状変化を行うタイミングとを任意に設定することができ、動作演出のバリエーションを更に多様化することができる。
(8) 実施例では、ベース部材を作動位置と傾動位置との間を移動して該ベース部材を前後方向に傾動することで、該ベース部材と一体に移動する可動体が前後方向に傾動する第3の動作を行うよう構成したが、ベース部材に対して可動体を前後方向に傾動可能に支持し、専用の駆動手段(例えばソレノイド)によってベース部材に対して可動体のみを前後方向に傾動させる構成を採用し得る。このように、可動体の第3の動作をベース部材の移動位置に関係なく独立して行い得る構成によれば、任意の位置で可動体に第3の動作を行わせることができ、動作演出のバリエーションを更に多様化することができる。また、第3の動作を専用の駆動手段で行う構成であれば、可動体の先端を表示部に近接する動作と離間する動作とを任意に行うことができるので、変更例の前記(5)の構成と組み合わせて、可動体の先端を表示部に接近する動作の場合は、該表示部に関連する画像を表示し、可動体の先端を導光板に接近する動作の場合は、該導光板に図柄を表示することで、演出のバリエーションをより多様化して興趣を向上し得る。
(9) 実施例では、可動体をベース部材で支持して、表示部の縁部側と中央側との間を該表示部に沿って平行移動するよう構成したが、可動体を定位置に配置して第1の動作および第2の動作を行う構成を採用することができる。このように、可動体を定位置で第1の動作および第2の動作を行わせる構成においても、専用の駆動手段で第3の動作を行わせる構成を採用し得る。
(10) 可動体が第1の動作を実行する場合に、表示部に表示する装飾画像を複数種類設定し、該装飾画像の種類によって大当り遊技、確変状態あるいは変短状態等が付与される信頼度を変えるようにしてもよい。また、可動体が第1の動作を実行する場合に、表示部の全体に表示する関連する画像についても複数種類を設定し、該画像の種類によって大当り遊技、確変状態あるいは変短状態等が付与される信頼度を変えるようにしてもよい。
(11) 実施例では、可動体の第1形状から第2形状への形状変化に対応して、表示部に可動部の画像(第1の特定画像)を表示するようにしたが、該特定画像は、可動体が変化した部分に関連した画像であればよい。例えば、可動部が本体部に没した際に、槍の穂先の一部(可動部)が折れた画像を表示するようにしてもよい。すなわち、可動体の第1形状から第2形状への形状変化の動きに対応する複数種類の特定画像を設定し、該特定画像の種類によって大当り遊技、確変状態あるいは変短状態等が付与される信頼度を変えるようにしてもよい。
(12) 実施例では、パチンコ球が一定の確率で入賞可能な第1始動入賞部と、パチンコ球の入賞確率を可変可能な第2始動入賞部とを始動入賞手段として備え、各始動入賞手段毎に検出手段を設けて個別にパチンコ球の入賞を検出するよう構成したが、該第1および第2始動入賞手段の入賞検出手段を共通にしてもよい。すなわち、第1始動入賞手段への入賞と、第2始動入賞手段への入賞とを区別しないよう構成してもよい。
(13) 実施例においてメイン制御手段(メイン制御CPU)が備える機能の全部または一部をサブ制御手段(演出制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対にサブ制御手段が備える機能の全部または一部をメイン制御手段が備えるようにしてもよい。そして実施例では、メイン制御基板とサブ制御基板(演出制御基板)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、実施例におけるメイン制御手段およびサブ制御手段の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が備えるようにしてもよい。更に、別途制御基板を備えて、実施例のメイン制御手段やサブ制御手段が備える機能の全部また一部を、別の制御手段に備えさせてもよい。
(14) また、実施例において演出制御手段(演出制御CPU)が備える機能の全部または一部を表示制御手段(表示制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対に表示制御手段が備える機能の全部または一部を演出制御手段が備えるようにしてもよい。そして実施例では、演出制御基板(演出制御CPU)と表示制御基板(表示制御CPU)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、実施例における演出制御手段および表示制御手段の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が備えるようにしてもよい。また、発光制御を行うランプ制御手段や音出力制御を行う音制御手段に関しても同様に、演出制御手段が兼用することができる。
(15) 実施例では、第1特典遊技状態が付与されている状態を確変状態としたが、これに限られるものではなく、第1特典遊技状態および第2特典遊技状態を組み合わせた状態を確変状態とすることもできる。この場合に、第1特典遊技状態および第2特典遊技状態の何れも付与されていない状態を非確変状態とすることができる。
(16) 遊技機としては、パチンコ機に限られるものではなく、アレンジボール機やコインまたはパチンコ球を用いたスロットマシン等、その他各種の遊技機であってもよい。
17 表示装置(表示手段)
17a 表示部
54 可動体
55 本体部
56 可動部
66 動作機構
M 可動演出装置

Claims (1)

  1. 動作により演出を行う可動演出装置を備えた遊技機において、
    表示部に画像を表示可能な表示手段を備え、
    前記可動演出装置は、
    第1形状および第2形状に変化可能な可動体と、
    前記可動体を、第1位置および第2位置の間で移動する動作機構とを備え、
    前記可動体は、前記表示部の前側を移動するよう構成され、
    前記動作機構によって前記可動体は、前記第1形状または第2形状を維持して第1位置および第2位置の間で移動する第1の動作と、前記第1形状および第2形状の一方から他方へ形状を変化しつつ第1位置および第2位置の間で移動する第2の動作とを行い得るよう構成され、
    前記可動体を動作可能に支持するベース部材を備え、該ベース部材を特定位置に移動することで、前記可動体が前記第1および第2の動作と異なる第3の動作を行い得るよう構成され
    前記第1および第2の動作は、前記可動体が前記表示部と平行な姿勢を維持して移動する動作であり、前記第3の動作は、前記可動体が前記表示部に対して交差する前後方向に姿勢を変化する動作であり、
    前記ベース部材が前記特定位置と異なる所定位置に位置する状態で、前記可動体は第1または第2の動作を行い得るよう構成されると共に、該ベース部材の前記特定位置において、前記可動体は第3の動作を行い得るよう構成され
    ことを特徴とする遊技機。
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