JP6765799B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、ぱちんこ遊技機(一般的に「パチンコ機」とも称する)や回胴式遊技機(一般的に「パチスロ機」とも称する)等の遊技機に関するものである。
パチンコ機等の遊技機は、遊技者の操作によって遊技媒体が打込まれる遊技領域と、遊技領域内に植設されている複数の障害釘と、遊技領域内において遊技媒体を受入可能とされている受入口(一般入賞口、始動口、可変入賞口(可変始動口、大入賞口、役物入賞口)、V入賞口、等)と、を備えており、受入口に遊技媒体が受入れられると、遊技者に対して特典(遊技媒体の払出し、可変入賞口の開閉動作等の遊技者が有利となる有利遊技状態の発生、等)を付与し、遊技者を楽しませることができる。また、遊技機には、遊技領域内の正面視中央に演出画像を表示可能な液晶表示装置等の演出表示手段を備えており、遊技の進行状況に応じた演出画像を表示させることで、演出画像によっても遊技者を楽しませて遊技者を飽きさせ難くしている。
この種の遊技機は、正面視における遊技領域の下方に、遊技領域内に打込むための遊技媒体が貯留される上皿と、上皿の下側に配置され遊技媒体が貯留される下皿とを備えている。(例えば、特許文献1)
しかしながら、このような遊技媒体を貯留する皿を備える遊技機においては、皿としての機能を実現するうえでより好適なものが求められている。

特開2014−108258号公報
本発明は、遊技機においてより好適な下皿の構成を提案するものである。
本発明は、
所定の遊技が行われる遊技領域が形成される遊技盤と、
前記遊技盤が装着される本体枠と、
前記本体枠に開閉可能に設けられる扉枠と、
前記扉枠に設けられて正面視において該遊技領域の下方で前方へ膨出し、遊技者の手が届かない所定の内部空間が形成される膨出部と、
前記遊技領域で遊技を行うための遊技媒体が貯留される上皿と、
前記上皿の下方に設けられ、下皿本体を有して遊技媒体を貯留可能な下皿と、
を備え、
前記下皿本体は、遊技機の前方に臨む領域が形成される第1下皿部と、前記第1下皿部と一体的に設けられて遊技機の前方に臨まない領域が形成される第2下皿部と、を有するものであり、
前記第2下皿部の上方を覆うように設けられる下皿カバー部を有し、
前記下皿カバー部の前方に位置して前記下皿カバー部を前方から視認困難にするカバー前部材を備え、
前記下皿カバー部は、前記内部空間を形成する部材の一部として機能する
ことを特徴とする。
本発明によれば、より好適な下皿を提供することができる。
本発明の一実施形態であるパチンコ機の正面図である。 パチンコ機の右側面図である。 パチンコ機の左側面図である。 パチンコ機の背面図である。 パチンコ機を右前から見た斜視図である。 パチンコ機を左前から見た斜視図である。 パチンコ機を後ろから見た斜視図である。 本体枠から扉枠を開放させると共に、外枠から本体枠を開放させた状態で前から見たパチンコ機の斜視図である。 パチンコ機を扉枠、遊技盤、本体枠、及び外枠に分解して前から見た分解斜視図である。 パチンコ機を扉枠、遊技盤、本体枠、及び外枠に分解して後ろから見た分解斜視図である。 パチンコ機における外枠の正面図である。 外枠の右側面図である。 外枠を前から見た斜視図である。 外枠を後ろから見た斜視図である。 外枠を分解して前から見た分解斜視図である。 (a)は外枠における外枠側上ヒンジ部材の部位を、左枠部材を省略して下側から見た斜視図であり、(b)は(a)を分解して示す分解斜視図である。 (a)は外枠の外枠側上ヒンジ部材に対して本体枠の本体枠側上ヒンジ部材が取外されている状態を拡大して示す斜視図であり、(b)は外側上ヒンジ部材に本体側上ヒンジ部材が取付けられている状態を拡大して示す斜視図である。 外枠におけるロック部材の作用を示す説明図である。 パチンコ機における扉枠の正面図である。 扉枠の右側面図である。 扉枠の左側面図である。 扉枠の背面図である。 扉枠を右前から見た斜視図である。 扉枠を左前から見た斜視図である。 扉枠を後ろから見た斜視図である。 図19におけるA−A線で切断した断面図である。 図19におけるB−B線で切断した断面図である。 図19におけるC−C線で切断した断面図である。 扉枠を主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図である。 扉枠を主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は扉枠における扉枠ベースユニットを前から見た斜視図であり、(b)は扉枠ベースユニットを後ろから見た斜視図である。 扉枠ベースユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図である。 扉枠ベースユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は扉枠ベースユニットの球送りユニットを前から見た斜視図であり、(b)は球送りユニットを後ろから見た斜視図である。 (a)は球送りユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、(b)は球送りユニットの後ケースと不正防止部材を外して後から見た分解斜視図である。 (a)は扉枠ベースユニットのファールカバーユニットを前から見た斜視図であり、(b)はファールカバーユニットを後ろから見た斜視図である。 (a)はファールカバーユニットを、蓋部材を外して前から見た分解斜視図であり、(b)はファールカバーユニットを、蓋部材を外して後ろから見た分解斜視図である。 蓋部材を外した状態のファールカバーユニットの正面図である。 (a)は扉枠におけるハンドルユニットの正面図であり、(b)はハンドルユニットを前から見た斜視図であり、(b)はハンドルユニットを後ろから見た斜視図である。 (a)はハンドルユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、(b)はハンドルユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は扉枠の皿ユニットを右前から見た斜視図であり、(b)は皿ユニットを左前から見た斜視図である。 (a)は皿ユニットを右上後ろから見た斜視図であり、(b)は皿ユニットを左下後から見た斜視図である。 皿ユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図である。 皿ユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 図28の断面図において下皿カバーを外した状態で下皿の部位を拡大して示す説明図である。 (a)は下皿に球誘導部を備えた例を概略で示す説明図であり、(b)は下皿に(a)とは異なる球誘導部を備えた例を概略で示す説明図であり、(c)は更に異なる球誘導部を備えた例を概略で示す説明図である。 (a)は分割可能とした下皿を概略で示す説明図であり、(b)は演出操作ユニットの後方の空間の大きさに応じて下皿の貯留領域を拡張した状態を概略で示す説明図であり、(c)は(b)の下皿を概略の斜視図で示す説明図である。 (a)は扉枠における演出操作ユニットの正面図であり、(b)は演出操作ユニットの右側面図である。 (a)は演出操作ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は演出操作ユニットを後ろから見た斜視図である。 演出操作ユニットを、操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た説明図である。 図48(a)におけるD−D線で切断した断面図である。 図48(b)におけるE−E線で切断した断面図である。 (a)は図48(b)におけるF−F線で切断した断面図であり、(b)は(a)におけるA部の拡大図である。 演出操作ユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図である。 演出操作ユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は操作ボタンを分解して前から見た分解斜視図であり、(b)は操作ボタンを分解して後ろから見た分解斜視図である。 演出操作ユニットの装飾基板ユニットを分解して前から見た分解斜視図である。 (a)は演出操作ユニットのベースユニットを前から見た斜視図であり、(b)は演出操作ユニットのベースユニットを後ろから見た斜視図である。 演出操作ユニットのベースユニットを分解して前から見た分解斜視図である。 演出操作ユニットのベースユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。 図51の演出操作ユニットの断面図において操作ボタンを押圧した状態を示す説明図である。 (a)は演出操作ユニットを操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た図において操作ボタンの一部を切欠いて操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図であり、(b)は演出操作ユニットの断面図において操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図である。 (a)は演出操作ユニットの外観を前から見た斜視図で示す説明図であり、(b)は演出操作ユニットの外観を操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た説明図である。 (a)は図48乃至図63の演出操作ユニットとは実施形態の異なる第二演出操作ユニットの正面図であり、(b)は第二演出操作ユニットの右側面図である。 (a)は第二演出操作ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は第二演出操作ユニットを後ろから見た斜視図である。 第二演出操作ユニットを操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た説明図である。 図64(a)におけるG−G線で切断した断面図である。 図64(b)におけるH−H線で切断した断面図である。 (a)は図64(b)におけるI−I線で切断した断面図であり、(b)は(a)におけるA部の拡大図である。 第二演出操作ユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図である。 第二演出操作ユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は第二演出操作ユニットの操作ボタンを分解して前から見た分解斜視図であり、(b)は第二演出操作ユニットの操作ボタンを分解して後ろから見た分解斜視図である。 第二演出操作ユニットの第二ベースユニットを前から見た斜視図である。 (a)はスクリーンユニットのメインスクリーンを前方へ向けた状態で操作ボタンの中心軸が延びている方向から第二演出操作ユニットを見た説明図であり、(b)はスクリーンユニットのサブスクリーンを前方へ向けた状態で操作ボタンの中心軸が延びている方向から第二演出操作ユニットを見た説明図である。 (a)は図74(a)におけるJ−J線で切断した断面図であり、(b)は図74(b)におけるK−K線で切断した断面図である。 (a)はメインスクリーンを前方へ向けた状態で第二演出操作ユニットを操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た図において操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図であり、(b)は(a)の状態の第二演出操作ユニットの断面図において操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図である。 (a)はサブスクリーンを前方へ向けた状態で第二演出操作ユニットを操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た図において操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図であり、(b)は(a)の状態の第二演出操作ユニットの断面図において操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図である。 (a)は図48乃至図77の演出操作ユニット及び第二演出操作ユニットとは実施形態の異なる第三演出操作ユニットの正面図であり、(b)は第三演出操作ユニットの右側面図である。 第三演出操作ユニットの背面図である。 (a)は第三演出操作ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は第三演出操作ユニットを後ろから見た斜視図である。 第三演出操作ユニットを操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た説明図である。 図78(a)におけるL−L線で切断した断面図である。 図78(b)におけるM−M線で切断した断面図である。 第三演出操作ユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図である。 第三演出操作ユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 第三演出操作ユニットの第三ベースユニットを前から見た斜視図である。 (a)は第三演出操作ユニットの装飾回転体ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は第三演出操作ユニットの装飾回転体ユニットを後ろから見た斜視図である。 (a)は装飾回転体ユニットの第二装飾面部を前方へ向けた状態で示す第三演出操作ユニットの正面図であり、(b)は(a)を操作ボタンの中心軸が延びている方向から見た説明図である。 (a)は第三演出操作ユニットにおいて第一装飾面部を前方へ向けた状態で第一装飾面部の回転を示す説明図であり、(b)は第三演出操作ユニットにおいて第二装飾面部を前方へ向けた状態で第二装飾面部の回転を示す説明図である。 第三演出操作ユニットにおいて、装飾回転体ユニットを回転させる可動演出の動きを示す説明図である。 第三演出操作ユニットにおいて、第一装飾面部及び第二装飾面部を回転させた状態で装飾回転体ユニットを回転させる可動演出の動きを示す説明図である。 第三演出操作ユニットにおいて、第二装飾面部の回転による空気の流れを示す説明図である。 (a)は扉枠における扉枠左サイドユニットの正面図であり、(b)は扉枠左サイドユニットを前から見た斜視図であり、(c)は扉枠左サイドユニットを後ろから見た斜視図である。 扉枠左サイドユニットを分解して前から見た分解斜視図である。 扉枠左サイドユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。 図93(a)におけるN−N線で切断した断面図である。 (a)は扉枠における扉枠右サイドユニットの正面図であり、(b)は扉枠右サイドユニットを前から見た斜視図であり、(c)は扉枠右サイドユニットを後ろから見た斜視図である。 扉枠右サイドユニットを分解して前から見た分解斜視図である。 扉枠右サイドユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。 図97(a)におけるO−O線で切断した断面図である。 (a)は図97(a)におけるP−P線で切断した断面図であり、(b)は図97(a)におけるQ−Q線で切断した断面図である。 (a)は扉枠における扉枠トップユニットの正面図であり、(b)は扉枠トップユニットを前から見た斜視図であり、(c)は扉枠トップユニットを後ろから見た斜視図である。 扉枠トップユニットを分解して前から見た分解斜視図である。 扉枠トップユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。 図102におけるR−R線で切断した断面図である。 本体枠を前から見た斜視図である。 本体枠を後ろから見た斜視図である。 本体枠を主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図である。 本体枠を主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 払出ユニットを前から見た斜視図である。 払出ユニットを後ろから見た斜視図である。 払出ユニットを主な構成毎に分解して前から見た分解斜視図である。 払出ユニットを主な構成毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は払出ユニットの球誘導ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は球誘導ユニットを後ろから見た斜視図である。 球誘導ユニットの分解斜視図である。 (a)は払出ユニットの払出装置を前から見た斜視図であり、(b)は払出装置を後ろから見た斜視図である。 払出装置を分解して前から見た分解斜視図である。 払出装置を分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は払出装置の正面図であり、(b)は(a)におけるS−S線で切断した断面図である。 (a)は払出装置において球抜き可動片により球抜き通路を閉鎖した状態を示す説明図であり、(b)は球抜き可動片により球抜き通路を開放した状態を示す説明図である。 (a)は払出ユニットにおける上部満タン球経路ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は上部満タン球経路ユニットを後ろから見た斜視図である。 (a)は上部満タン球経路ユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、(b)は上部満タン球経路ユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は払出ユニットにおける下部満タン球経路ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は下部満タン球経路ユニットを後ろから見た斜視図である。 下部満タン球経路ユニットを分解して前から見た分解斜視図である。 下部満タン球経路ユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は下部満タン球経路ユニットにおいて誘導路開閉扉が閉じている状態を示す説明図であり、(b)は誘導路開閉扉が開いている状態を示す説明図である。 扉枠のファールカバーユニットと下部満タン球経路ユニットとの関係を示す説明図である。 払出ユニットにおける遊技球の流れを示す説明図である。 遊技パネルのパネル板を不透明な状態とした遊技盤の正面図である。 図129の状態の遊技盤を前から見た斜視図である。 図129の状態の遊技盤を後ろから見た斜視図である。 遊技盤を主な構成毎に分解して前から見た分解斜視図である。 遊技盤を主な構成毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 遊技盤における表ユニットを遊技領域内の前後方向の略中央で切断した正面図である。 遊技パネルのパネル板を透明な状態とした遊技盤の正面図である。 (a)は遊技盤における前構成部材と遊技パネルとを前から見た斜視図であり、(b)は(a)を後ろから見た斜視図である。 (a)は遊技盤の表ユニットにおける始動口ユニット及びサイドユニットを前から見た斜視図であり、(b)は(a)を後ろから見た斜視図である。 (a)は表ユニットにおけるアタッカユニットを前から見た斜視図であり、(b)は(a)を後ろから見た斜視図である。 アタッカユニットにおける遊技球の流路を断面で示す説明図である。 (a)は表ユニットにおけるセンター役物を前から見た斜視図であり、(b)は(a)を後ろから見た斜視図である。 遊技盤における裏ユニットを前から見た斜視図である。 遊技盤における裏ユニットを後ろから見た斜視図である。 裏ユニットを主な構成毎に分解して前から見た分解斜視図である。 裏ユニットを主な構成毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は裏ユニットにおける裏箱を前から見た斜視図であり、(b)は裏ユニットにおける裏箱を後ろから見た斜視図である。 (a)は裏ユニットにおける裏前装飾ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は裏ユニットにおける裏前装飾ユニットを後ろから見た斜視図である。 裏ユニットにおける裏上可動演出ユニットを前から見た斜視図である。 裏ユニットにおける裏上可動演出ユニットを後ろから見た斜視図である。 裏上可動演出ユニットの裏上昇降ユニットを分解して裏上可動本体ユニットと共に前から見た分解斜視図である。 裏上可動演出ユニットの裏上昇降ユニットを分解して裏上可動本体ユニットと共に後ろから見た分解斜視図である。 裏上可動演出ユニットの裏上可動本体ユニットを分解して前から見た分解斜視図である。 裏上可動演出ユニットの裏上可動本体ユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は裏上可動本体ユニットを通常の上昇位置の状態で示す裏上可動演出ユニットの正面図であり、(b)は裏上可動本体ユニットを回転させた下降位置の状態で示す裏上可動演出ユニットの正面図である。 裏上第一回転装飾体の回転と裏上第二回転装飾体の公転とを概略で示す裏上可動本体ユニットの正面図である。 複数の裏上出没装飾体の動きと裏上装飾基板のLEDとを概略で示す裏上可動本体ユニットの正面図である。 裏上可動本体ユニットにおける裏上第二回転装飾体と裏上出没装飾体との動きを、裏上第一回転装飾体の回転角度に応じて示す説明図である。 図156に続く裏上第二回転装飾体と裏上出没装飾体との動きを、裏上第一回転装飾体の回転角度に応じて示す説明図である。 (a)は裏上第一回転装飾体を通常の状態から反時計回りの方向へ45度回転させた状態で裏上装飾基板のLEDと共に示す裏上可動本体ユニットの正面図であり、(b)は(a)におけるT−T線で切断した断面図である。 図158における矢視Aの部位を拡大して出現位置の裏上出没装飾体と裏上装飾基板の第二LEDとの関係を示す説明図である。 裏ユニットにおける裏後可動演出ユニットの正面図である。 裏ユニットにおける裏後可動演出ユニットを前から見た斜視図である。 裏ユニットにおける裏後可動演出ユニットを後ろから見た斜視図である。 裏後可動演出ユニットを固定側ユニット側と旋回テーブル側とに分解して前から見た分解斜視図である。 裏後可動演出ユニットを固定側ユニット側と旋回テーブル側とに分解して後ろから見た分解斜視図である。 裏後可動演出ユニットの旋回テーブル側を前から見た斜視図である。 裏後可動演出ユニットの旋回テーブル側を後ろから見た斜視図である。 裏後可動演出ユニットの旋回テーブル側を主な構成毎に分解して前から見た分解斜視図である。 裏後可動演出ユニットの旋回テーブル側を主な構成毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 裏後可動演出ユニットの正面図において裏後中央可動演出ユニットにおける旋回テーブルの旋回構成を示す説明図である。 裏後中央可動演出ユニットにおける旋回テーブルの反時計周りの方向への旋回を概略で示す説明図である。 裏後中央可動演出ユニットにおける旋回テーブルの時計周りの方向への旋回を概略で示す説明図である。 図171から続く旋回テーブルの時計周りの方向への旋回を概略で示す説明図である。 裏ユニットにおける裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットを前から見た斜視図である。 裏ユニットにおける裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットを後ろから見た斜視図である。 裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットを、裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットと裏後左スライドユニット及び裏後右スライドユニットとに分解して前から見た分解斜視図である。 裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットを、裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットと裏後左スライドユニット及び裏後右スライドユニットとに分解して後ろから見た分解斜視図である。 裏ユニットにおける裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットにおける裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットの正面図である。 裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットにおける裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットを前から見た斜視図である。 裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットにおける裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットを後ろから見た斜視図である。 裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットを分解して前から見た分解斜視図である。 裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。 裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットの裏後左回転装飾体及び裏後右回転装飾体と回転連結機構とを分解して前から見た分解斜視図である。 裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットの裏後左回転装飾体及び裏後右回転装飾体と回転連結機構とを分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は組立てられた状態の回転連結機構の斜視図であり、(b)は回転連結機構の分解斜視図である。 (a)は裏後左可動演出ユニットにおける裏後左可動装飾体ユニットの可動する部材を左側面から示す説明図であり、(b)は裏後左可動演出ユニットにおける裏後左可動装飾体ユニットの可動する部材を正面から示す説明図である。 裏後左可動演出ユニットの裏後左可動装飾体ユニットにおける裏後左回転装飾体の動きを示す説明図である。 (a)は裏後右可動演出ユニットにおける裏後右可動装飾体ユニットの可動する部材を正面から示す説明図であり、(b)は裏後右可動演出ユニットにおける裏後右可動装飾体ユニットの可動する部材を右側面から示す説明図である。 裏後右可動演出ユニットの裏後右可動装飾体ユニットにおける裏後右回転装飾体の動きを示す説明図である。 (a)は裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットの裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットにおいて裏後左回転装飾体及び裏後右回転装飾体を通常の第一演出位置の状態で示す正面図であり、(b)は裏後左回転装飾体及び裏後右回転装飾体を第二演出位置に回転させた状態で示す正面図であり、(c)は裏後左回転装飾体及び裏後右回転装飾体を第三演出位置に回転させた状態で示す正面図である。 (a)は裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットにおける裏後左スライドユニット及び裏後右スライドユニットを前から見た斜視図であり、(b)は裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットにおける裏後左スライドユニット及び裏後右スライドユニットを後ろから見た斜視図である。 裏後左スライドユニット及び裏後右スライドユニットを分解して前から見た分解斜視図である。 裏後左スライドユニット及び裏後右スライドユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。 裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットにおける裏後左スライドユニット及び裏後右スライドユニットによる裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットの動きを示す説明図である。 (a)は裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットにおける裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットを通常の離反位置の状態で示す正面図であり、(b)は裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットの裏後左スライドユニット及び裏後右スライドユニットによって裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットを接近位置へ移動させた状態で示す正面図である。 (a)は裏ユニットの裏後可動演出ユニットにおける裏後上可動演出ユニットを主な構成毎に分解して旋回テーブルと共に前から見た分解斜視図であり、裏ユニットの裏後可動演出ユニットにおける裏後上可動演出ユニットを主な構成毎に分解して旋回テーブルと共に後ろから見た分解斜視図である。 (a)は裏後上可動演出ユニットにおいてサブ演出表示装置を旋回中心から最も離れた後退位置とした状態を概略構成で示す説明図であり、(b)はサブ演出表示装置を旋回可能位置とした状態を概略構成で示す説明図であり、(c)はサブ演出表示装置を旋回中心に最も接近した突出位置とした状態を概略構成で示す説明図である。 (a)は裏後上可動演出ユニットのサブ演出表示装置を通常の後退位置とした状態で示す裏後可動演出ユニットにおける旋回テーブル側の正面図であり、(b)はサブ演出表示装置を突出位置とした状態で示す裏後可動演出ユニットにおける旋回テーブル側の正面図である。 サブ演出表示装置を第一旋回位置において旋回可能位置とした状態を概略構成で示す裏後可動演出ユニットの正面図である。 第一旋回位置におけるサブ演出表示装置の可動範囲を概略構成で示す裏後可動演出ユニットの正面図である。 第二旋回位置におけるサブ演出表示装置の可動範囲を概略構成で示す裏後可動演出ユニットの正面図である。 第三旋回位置におけるサブ演出表示装置の可動範囲を概略構成で示す裏後可動演出ユニットの正面図である。 (a)は裏ユニットの裏後可動演出ユニットにおける裏後下可動演出ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は裏ユニットの裏後可動演出ユニットにおける裏後下可動演出ユニットを後ろから見た斜視図である。 裏ユニットにおける裏上可動演出ユニットの裏上第一回転装飾体及び裏上第二回転装飾体を下降位置へ移動させた状態で示す遊技盤の正面図である。 裏ユニットの裏後可動演出ユニットにおける旋回テーブルを第一旋回位置の状態で裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットの裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットを離反位置から接近位置へ移動させた状態で示す遊技盤の正面図である。 裏ユニットの裏後可動演出ユニットにおける旋回テーブルを第三旋回位置の状態で裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットの裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットを離反位置から接近位置へ移動させた状態で示す遊技盤の正面図である。 裏ユニットの裏後可動演出ユニットにおけるサブ演出表示装置を通常の第一旋回位置において突出位置へ移動させた状態で示す遊技盤の正面図である。 裏ユニットの裏後可動演出ユニットにおけるサブ演出表示装置を突出位置の状態で第一旋回位置から第二旋回位置へ旋回させた状態で示す遊技盤の正面図である。 図207の状態からサブ演出表示装置を後退位置へ移動させた状態で示す遊技盤の正面図である。 裏ユニットの裏後可動演出ユニットにおけるサブ演出表示装置を突出位置の状態で第二旋回位置から第三旋回位置へ移動させた状態で示す遊技盤の正面図である。 図209の状態からサブ演出表示装置を後退位置へ移動させた状態で示す遊技盤の正面図である。 図205の状態から裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットの裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットにおける裏後左回転装飾体及び裏後右回転装飾体を第三演出位置の状態とすると共に、裏上可動演出ユニットの裏上第一回転装飾体及び裏上第二回転装飾体を下降位置へ移動させて裏上第一回転装飾体及び裏上第二回転装飾体を回転させている状態で示す遊技盤の正面図である。 パチンコ機の制御構成を概略で示すブロック図である。
[1.パチンコ機の全体構造]
本発明の一実施形態であるパチンコ機1について、図面を参照して詳細に説明する。まず、図1乃至図10を参照して本実施形態のパチンコ機1の全体構成について説明する。図1は本発明の一実施形態であるパチンコ機の正面図である。図2はパチンコ機の右側面図であり、図3はパチンコ機の左側面図であり、図4はパチンコ機の背面図である。図5はパチンコ機を右前から見た斜視図であり、図6はパチンコ機を左前から見た斜視図であり、図7はパチンコ機を後ろから見た斜視図である。また、図8は本体枠から扉枠を開放させると共に、外枠から本体枠を開放させた状態で前から見たパチンコ機の斜視図である。図9はパチンコ機を扉枠、遊技盤、本体枠、及び外枠に分解して前から見た分解斜視図であり、図10はパチンコ機を扉枠、遊技盤、本体枠、及び外枠に分解して後ろから見た分解斜視図である。
本実施形態のパチンコ機1は、遊技ホールの島設備(図示しない)に設置される枠状の外枠2と、外枠2の前面を開閉可能に閉鎖する扉枠3と、扉枠3を開閉可能に支持していると共に外枠2に開閉可能に取付けられている本体枠4と、本体枠4に前側から着脱可能に取付けられると共に扉枠3を通して遊技者側から視認可能とされ遊技者によって遊技球が打込まれる遊技領域5aを有した遊技盤5と、を備えている。
パチンコ機1の外枠2は、図9及び図10等に示すように、上下に離間しており左右に延びている上枠部材10及び下枠部材20と、上枠部材10及び下枠部材20の両端同士を連結しており上下に延びている左枠部材30及び右枠部材40と、を備えている。上枠部材10、下枠部材20、左枠部材30、及び右枠部材40は、前後の幅が同じ幅に形成されている。また、上枠部材10及び下枠部材20の左右の長さに対して、左枠部材30及び右枠部材40の上下の長さが、長く形成されている。
また、外枠2は、左枠部材30及び右枠部材40の下端同士を連結し下枠部材20の前側に取付けられる幕板部材50と、上枠部材10の正面視左端部側に取付けられている外枠側上ヒンジ部材60と、幕板部材50の正面視左端側上部と左枠部材30とに取付けられている外枠側下ヒンジ部材70と、を備えている。外枠2の外枠側上ヒンジ部材60と外枠側下ヒンジ部材70とによって、本体枠4及び扉枠3が開閉可能に取付けられている。
パチンコ機1の扉枠3は、正面視の外形が上下に延びた四角形で前後に貫通している貫通口111を有した枠状の扉枠ベースユニット100と、扉枠ベースユニット100の貫通口111よりも下側で前面右下隅に取付けられており遊技球を遊技盤5の遊技領域5a内へ打込むために遊技者が操作可能なハンドルユニット300と、扉枠ベースユニット100の貫通口111よりも下側で前面下部に取付けられている皿ユニット320と、皿ユニット320の中央に取付けられており遊技領域5a内に遊技球が打込まれることで変化する遊技状態に応じて遊技者に参加型の演出を提示することが可能な演出操作ユニット400と、皿ユニット320の上側で扉枠ベースユニット100における貫通口111よりも左側の前面左部に取付けられている扉枠左サイドユニット540と、皿ユニット320の上側で扉枠ベースユニット100における貫通口111よりも右側の前面右部に取付けられている扉枠右サイドユニット550と、扉枠左サイドユニット540及び扉枠右サイドユニット550の上側で扉枠ベースユニット100における貫通口111よりも上側の前面上部に取付けられている扉枠トップユニット570と、を備えている。
パチンコ機1の本体枠4は、一部が外枠2の枠内に挿入可能とされると共に遊技盤5の外周を支持可能とされた枠状の本体枠ベース600と、本体枠ベース600の正面視左側の上下両端に取付けられ外枠2の外枠側上ヒンジ部材60及び外枠側下ヒンジ部材70に夫々回転可能に取付けられると共に扉枠3の扉枠側上ヒンジ部材140及び扉枠側下ヒンジ部材150が夫々回転可能に取付けられる本体枠側上ヒンジ部材620及び本体枠側下ヒンジ部材640と、本体枠ベース600の正面視左側面に取付けられる補強フレーム660と、本体枠ベース600の前面下部に取付けられており遊技盤5の遊技領域5a内に遊技球を打込むための球発射装置680と、本体枠ベース600の正面視右側面に取付けられており外枠2と本体枠4、及び扉枠3と本体枠4の間を施錠する施錠ユニット700と、本体枠ベース600の正面視上辺及び左辺に沿って後側に取付けられており遊技者側へ遊技球を払出す逆L字状の払出ユニット800と、本体枠ベース600の後面下部に取付けられている基板ユニット900と、本体枠ベース600の後側に開閉可能に取付けられ本体枠ベース600に取付けられた遊技盤5の後側を覆う裏カバー980と、を備えている。
本体枠4の払出ユニット800は、本体枠ベース600の後側に取付けられる逆L字状の払出ユニットベース801と、払出ユニットベース801の上部に取付けられており上方へ開放された左右に延びた箱状で図示しない島設備から供給される遊技球を貯留する球タンク802と、球タンク802の下側で払出ユニットベース801に取付けられており球タンク802内の遊技球を正面視左方向へ誘導する左右に延びたタンクレール803と、払出ユニットベース801における正面視左側上部の後面に取付けられタンクレール803からの遊技球を蛇行状に下方へ誘導する球誘導ユニット820と、球誘導ユニット820の下側で払出ユニットベース801から着脱可能に取付けられており球誘導ユニット820により誘導された遊技球を払出制御基板ボックス950に収容された払出制御基板951からの指示に基づいて一つずつ払出す払出装置830と、払出ユニットベース801の後面に取付けられ払出装置830によって払出された遊技球を下方へ誘導すると共に皿ユニット320における上皿321での遊技球の貯留状態に応じて遊技球を通常放出口850d又は満タン放出口850eの何れかから放出させる上部満タン球経路ユニット850と、払出ユニットベース801の下端に取付けられ上部満タン球経路ユニット850の通常放出口850dから放出された遊技球を前方へ誘導して前端から扉枠3の貫通球通路273へ誘導する通常誘導路861及び満タン放出口850eから放出された遊技球を前方へ誘導して前端から扉枠3の満タン球受口274へ誘導する満タン誘導路862を有した下部満タン球経路ユニット860と、を備えている。
本体枠4の基板ユニット900は、本体枠ベース600の後側に取付けられる基板ユニットベース910と、基板ユニットベース910の正面視左側で本体枠ベース600の後側に取付けられ内部に低音用のスピーカ921を有したスピーカユニット920と、基板ユニットベース910の後側で正面視右側に取付けられ内部に電源基板が収容されている電源基板ボックス930と、スピーカユニット920の後側に取付けられており内部にインターフェイス制御基板が収容されているインターフェイス制御基板ボックス940と、電源基板ボックス930及びインターフェイス制御基板ボックス940に跨って取付けられており内部に遊技球の払出しを制御する払出制御基板951が収容された払出制御基板ボックス950と、を備えている。
パチンコ機1の遊技盤5は、図9及び図10等に示すように、遊技球が打込まれる遊技領域5aの外周を区画し球発射装置680から発射された遊技球を遊技領域5aの上部に案内する外レール1001及び内レール1002を有した前構成部材1000と、前構成部材1000の後側に取付けられると共に遊技領域5aの後端を区画する平板状の遊技パネル1100と、を備えている。
本実施形態のパチンコ機1は、上皿321に遊技球を貯留した状態で、遊技者がハンドル302を回転操作すると、球発射装置680によってハンドル302の回転角度に応じた強さで遊技球が遊技盤5の遊技領域5a内へ打込まれる。そして、遊技領域5a内に打込まれた遊技球が、入賞口に受入れられると、受入れられた入賞口に応じて、所定数の遊技球が払出装置830によって上皿321に払出される。この遊技球の払出しによって遊技者の興趣を高めることができるため、上皿321内の遊技球を遊技領域5a内へ打込ませることができ、遊技者に遊技を楽しませることができる。
[2.外枠の全体構成]
パチンコ機1の外枠2について、図11乃至図16を参照して説明する。図11はパチンコ機における外枠の正面図であり、図12は外枠の右側面図である。また、図13は外枠を前から見た斜視図であり、図14は外枠を後ろから見た斜視図である。図15は、外枠を分解して前から見た分解斜視図である。図16(a)は外枠における外枠側上ヒンジ部材の部位を、左枠部材を省略して下側から見た斜視図であり、(b)は(a)を分解して示す分解斜視図である。外枠2は、遊技ホール等のパチンコ機1が設置される島設備(図示は省略)に取付けられるものである。
外枠2は、図示するように、上下に離間しており左右に延びている上枠部材10及び下枠部材20と、上枠部材10及び下枠部材20の両端同士を連結しており上下に延びている左枠部材30及び右枠部材40と、を備えている。上枠部材10、下枠部材20、左枠部材30、及び右枠部材40は、前後の幅が同じ幅に形成されている。また、上枠部材10及び下枠部材20の左右の長さに対して、左枠部材30及び右枠部材40の上下の長さが、長く形成されている。また、外枠2は、上枠部材10及び下枠部材20の左右両端面と、左枠部材30及び右枠部材40の左右方向の外側を向いた側面とが、同一面となるように組立てられている。
また、外枠2は、上枠部材10の正面視左端部側に取付けられている外枠側上ヒンジ部材60と、外枠側上ヒンジ部材60の下面に取付けられているロック部材66と、幕板部材50の正面視左端側上部と左枠部材30とに取付けられている外枠側下ヒンジ部材70と、を備えている。外枠2の外枠側上ヒンジ部材60と外枠側下ヒンジ部材70とによって、本体枠4及び扉枠3を開閉可能に取付けることができる。
また、外枠2は、左枠部材30及び右枠部材40の下端同士を連結し下枠部材20の前側に取付けられる幕板部材50と、幕板部材50の後側に取付けられていると共に両端が左枠部材30及び右枠部材40に夫々取付けられる幕板補強部材80と、幕板部材50の上面における左右中央から左寄りの位置に取付けられている平板状の左滑り部材81と、幕板部材50の上面における右端付近の位置に取付けられている平板状の右滑り部材82と、を備えている。幕板補強部材80は、中実の部材(例えば、木材、合板、等)によって形成されており、下枠部材20、左枠部材30、及び右枠部材40に、取付けられている。
更に、外枠2は、上枠部材10と左枠部材30、上枠部材10と右枠部材40、下枠部材20と左枠部材30、及び下枠部材20と右枠部材40を、夫々連結している連結部材85を備えている。また、外枠2は、右枠部材40の内側(左側面側)に取付けられており後述する施錠ユニット700の外枠用鉤703が係止される上鉤掛部材90及び下鉤掛部材91を、備えている。
[2−1.上枠部材]
外枠2の上枠部材10は、所定厚さの無垢(中実)の材料(例えば、木材、合板、等)によって形成されている。この上枠部材10は、左右両端における前後方向の中央に、上下に貫通しており左右方向中央側へ窪んだ係合切欠部11を備えている。この係合切欠部11内には、連結部材85の後述する左上連結部材85A及び右上連結部材85Bの上横固定部87が取付けられる。また、上枠部材10は、正面視左側端部の上面と前面に、一般面よりも窪んだ取付段部12を備えている。この取付段部12には、外枠側上ヒンジ部材60が取付けられる。
[2−2.下枠部材]
外枠2の下枠部材20は、所定厚さの無垢(中実)の材料(例えば、木材、合板、等)によって形成されている。この下枠部材20は、左右の長さ及び上下の厚さが、上枠部材10の左右の長さ及び上下の厚さと同じ寸法に形成されていると共に、前後の幅が、上枠部材10の前後の幅よりも長く形成されている。下枠部材20は、左右両端における前後方向の中央よりも後側寄りの位置に、上下に貫通しており左右方向中央側へ窪んだ係合切欠部21を備えている。この係合切欠部21内には、連結部材85の後述する左下連結部材85C及び右下連結部材85Dの下横固定部88が取付けられる。
また、下枠部材20は、左右両端の前面から後方へ窪んだ前端切欠部22を備えている。下枠部材20において、前端切欠部22の後端から下枠部材20の後面までの前後方向の幅が、上枠部材10の前後方向の幅と同じ寸法に形成されている。この下枠部材20は、外枠2に組立てた状態で、左右の前端切欠部22同士の間の部位が、幕板部材50内に挿入される。
[2−3.左枠部材及び右枠部材]
外枠2の左枠部材30及び右枠部材40は、一定の断面形状で上下に延びており、アルミ合金等の金属の押出形材によって形成されている。左枠部材30及び右枠部材40は、平面視において互いに対称の形状に形成されている。左枠部材30及び右枠部材40は、外枠2として組立てた時に、左右方向の外側となる側面において、前後方向中央に対して後寄りの位置から後端付近までの間に、内側へ窪んだ凹部31,41と、凹部31,41の反対側の側面から膨出しており内部が空洞に形成されている突出部32,42と、を備えている。この左枠部材30及び右枠部材40は、突出部32,42によって、強度・剛性が高められている。また、突出部32,42内には、連結部材85の後述する左上連結部材85A及び右上連結部材85Bの後側の下横固定部88が挿入されて取付けられる。
また、左枠部材30及び右枠部材40は、表面に上下に延びた複数の溝が形成されている。この複数の溝によって、パチンコ機1を遊技ホール等の島設備に設置したり運搬したりする等の際に、作業者の指掛りとなってパチンコ機1を持ち易くすることができると共に、パチンコ機1の外観の意匠性を高めることとができる。
[2−4.幕板部材]
外枠2の幕板部材50は、後側が開放された箱状に形成されている。幕板部材50は、上面における正面視左端付近に後方へ平板状に延出している後方延出部51と、後方延出部51の左端から遊技球が通過可能な大きさでU字状に切欠かれており上下に貫通している左排出孔52と、後方延出部51における左排出孔52の右側において遊技球が通過可能な大きさで上下に貫通している右排出孔53と、後方延出部51の後端を含む幕板部材50の上面の後端から上方へ平板状に延出している立壁部54と、立壁部54の上端付近から前方へ膨出しており前面が上方へ向かうに従って後方へ向かうように傾斜している返し部55と、を備えている。
幕板部材50は、後方延出部51の前側の上面と、後方延出部51の上面とに、外枠側下ヒンジ部材70が載置されるように、外枠側下ヒンジ部材70の後述する水平部71が取付けられる。また、幕板部材50の左排出孔52は、外枠2に組立てた状態で外枠側下ヒンジ部材70の後述する排出孔74と一致する位置に形成されている。また、右排出孔53は、外枠2に組立てた状態で外枠側下ヒンジ部材70よりも右側となる位置に形成されている。右排出孔53は、左排出孔52よりも大きく形成されている。
また、幕板部材50は、後方延出部51よりも右側の上面が、前端側が低くなるように傾斜している。また、幕板部材50は、上面における後方延出部51よりも右側の部位に左滑り部材81を取付けるための左取付部56と、上面における右端付近に右滑り部材82を取付けるための右取付部57と、を備えている。幕板部材50は、上面に、左滑り部材81及び右滑り部材82を介して本体枠4の下面が載置される。
この幕板部材50は、図示するように、前面に浅いレリーフ状の装飾が形成されている。また、幕板部材50は、図示は省略するが、箱状の内部が複数のリブによって格子状に仕切られており、強度・剛性が高められている。また、幕板部材50は、幕板補強部材80の前側半分を、内部に収容可能に形成されている。
[2−5.外枠側上ヒンジ部材]
外枠2の外枠側上ヒンジ部材60は、図示するように、水平に延びた平板状で外形が四角形の上固定部61と、上固定部61の前端から前方へ延出している平板状の前方延出部62と、前方延出部62の右端から前方へ向かうに従って前方延出部62の左右中央へ延びており上下に貫通している軸受溝63と、上固定部61の平面視左辺から下方へ延びている平板状の横固定部64と、前方延出部62の左端から前端を周って軸受溝63が開口している部位までの端辺から下方へ延びており横固定部64と連続している平板状の垂下部65と、を備えている(図16(b)等を参照)。
外枠側上ヒンジ部材60は、外枠2が組立てられた状態で、上固定部61が、上枠部材10の取付段部12の上面に載置されており、図示しないビスによって固定されている。また、前方延出部62は、上枠部材10の前端よりも前方へ延出している。また、横固定部64は、左枠部材30の外側側面の凹部31内に上側から挿入された状態で、ビスによって左枠部材30に固定されている。
この外枠側上ヒンジ部材60は、軸受溝63内に本体枠側上ヒンジ部材620の本体枠上ヒンジピン622を挿入させることで、外枠側下ヒンジ部材70と協働して本体枠4を開閉可能に支持することができる。この外枠側上ヒンジ部材60は、金属板をプレス成型により屈曲させて形成されている。
[2−6.ロック部材]
外枠2のロック部材66は、図16に示すように、左右が所定幅で前後に延びている帯板状のロック本体66aと、ロック本体66aの後端から右方へ突出している操作部66bと、ロック本体66aの後端から左方へ延びた後に斜め左前方へ延びている弾性変形可能な棒状の弾性部66cと、ロック本体66aの後端付近で上下に貫通している取付孔66dと、を備えている。このロック部材66は、合成樹脂によって形成されている。ロック部材66は、取付ビス67によって、外枠側上ヒンジ部材60における前方延出部62の下面に回動可能に取付けられる。
このロック部材66は、取付孔66dを通して、ロック本体66aの後端が、外枠側上ヒンジ部材60の前方延出部62における軸受溝63よりも後側の位置に取付けられる。また、ロック部材66を外枠側上ヒンジ部材60に取付けた状態では、ロック本体66aが、平面視で軸受溝63を遮ることができると共に、前端付近の右側面が、外枠側上ヒンジ部材60の垂下部65における軸受溝63の開口まで延びている部位と当接可能となるように前方へ延びている(図18を参照)。
また、ロック本体66aの後端から左方へ延びている弾性部66cの先端は、外枠側上ヒンジ部材60における垂下部65の内周面に当接している。このロック部材66は、弾性部66cの付勢力によって取付孔66dを中心に、前端が左方へ回動する方向に付勢されている。従って、通常の状態では、ロック部材66のロック本体66aの前端付近の右側面が、垂下部65に当接している(図18を参照)。この状態では、軸受溝63におけるロック本体66aよりも前側の部位に、本体枠側上ヒンジ部材620の後述する本体枠上ヒンジピン622を収容可能な空間が形成される。
このロック部材66は、操作部66bを操作することで、弾性部66cの付勢力に抗してロック本体66aを回動させることができる。そして、操作部66bの操作によって、ロック本体66aを、その前端が左方へ移動する方向へ回動させることで、平面視において軸受溝63からロック本体66aを後退させることができ、軸受溝63が全通している状態とすることができる。これにより、軸受溝63内に本体枠上ヒンジピン622を挿入したり、軸受溝63内から本体枠上ヒンジピン622を外したりすることができる。
[2−7.外枠側下ヒンジ部材]
外枠2の外枠側下ヒンジ部材70は、図示するように、水平に延びている平板状の水平部71と、水平部71の左辺において前後方向中央よりも後側の部位から上方へ立上っている平板状の立上り部72と、水平部71の前端付近から上方へ突出している外枠下ヒンジピン73と、水平部71を上下に貫通しており遊技球が一つのみ通過可能な大きさの排出孔74と、を備えている。この外枠側下ヒンジ部材70は、金属板をプレス成型により屈曲させて形成されている。
外枠側下ヒンジ部材70の水平部71は、平面視において、左辺を底辺とした台形に形成されている。外枠下ヒンジピン73は、円柱状で、上下方向中央よりも上部が、上端が窄まった円錐台状に形成されている。この外枠下ヒンジピン73は、水平部71の前端付近における左寄りの位置に取付けられている。排出孔74は、水平部71において、立上り部72の前後方向中央の部位と接し、水平部71の左辺から右方へ逆U字状に延びるように形成されている。この排出孔74は、幕板部材50の左排出孔52と、略同じ大きさに形成されている。
外枠側下ヒンジ部材70は、外枠2が組立てられた状態では、水平部71が、幕板部材50の左端付近の上面と後方延出部51上に載置されており、水平部71が、幕板部材50の上面を貫通する図示しないビスによって幕板補強部材80に固定されている。また、外枠2が組立てられた状態では、立上り部72が、左枠部材30の内側側面における突出部32よりも前側の部位に、図示しないビスによって取付けられている。この外枠側下ヒンジ部材70は、外枠下ヒンジピン73を、本体枠4の本体枠側下ヒンジ部材640における本体枠用下ヒンジ孔(図示は省略)に挿通させることで、外枠側上ヒンジ部材60と協働して本体枠4を開閉可能に取付けることができる。
また、外枠2が組立てられた状態では、排出孔74が、幕板部材50の左排出孔52と一致している。これにより、水平部71上の遊技球を、排出孔74及び左排出孔52を通して、幕板部材50の後側へ落下(排出)させることができる。詳述すると、外枠2に対して本体枠4を閉じる時に、外枠2と本体枠4との間に落下した遊技球が、本体枠4が閉じられるのに従って、外枠2と本体枠4との間が徐々に狭くなることから、間隔が広い後方側へ転動とすることとなり、排出孔74から排出させることができる。この際に、排出孔74が、パチンコ機1に組立てた状態で、外枠2に対して本体枠4を閉じた時に、本体枠4の後端と略同じとなる位置に形成されているため、外枠2と本体枠4との間に落下した遊技球を、排出孔74から排出させることで本体枠4よりも後側へ転動するのを阻止し易くすることができ、外枠側下ヒンジ部材70の部位に遊技球が留まり難くすることができる。
[2−8.連結部材]
外枠2の連結部材85は、上枠部材10と左枠部材30とを連結する左上連結部材85Aと、上枠部材10と右枠部材40とを連結する右上連結部材85Bと、下枠部材20と左枠部材30とを連結する左下連結部材85Cと、下枠部材20と右枠部材40とを連結する右下連結部材85Dと、がある。
連結部材85は、水平に延びた平板状の水平固定部86と、水平固定部86の左右側辺の何れか一方から上方へ延出している平板状の上横固定部87と、水平固定部86における上横固定部87が延出している部位と同じ側から下方へ延出している平板状の下横固定部88と、を備えている。この連結部材85は、平板状の金属板を屈曲させて形成されている。
左上連結部材85A及び右上連結部材85Bでは、水平固定部86の前後方向の中央から上横固定部87が上方へ延出していると共に、上横固定部87の前後両側から下横固定部88が下方へ延出している。つまり、左上連結部材85A及び右上連結部材85Bでは、下横固定部88が前後に離間して二つ備えられている。左上連結部材85A及び右上連結部材85Bの水平固定部86は、上枠部材10の下面に当接した状態で上枠部材10に固定される。また、左上連結部材85A及び右上連結部材85Bの上横固定部87は、上枠部材10の係合切欠部21内に挿入されて、上枠部材10の左右方向の端部に固定される。また、左上連結部材85A及び右上連結部材85Bの前側の下横固定部88は、左枠部材30及び右枠部材40の突出部32,42よりも前側の内側側面に夫々固定される。更に、左上連結部材85A及び右上連結部材85Bの後側の下横固定部88は、左枠部材30及び右枠部材40の突出部32,42内に挿入されて外側側面から捩じ込まれるビスにより左枠部材30及び右枠部材40に夫々固定される。
左下連結部材85C及び右下連結部材85Dでは、上横固定部87の後端が、水平固定部86の後端よりも後方へ突出していると共に、上横固定部87の水平固定部86よりも後方へ突出している部位の下端から下横固定部88が水平固定部86よりも下方へ延出している。また、左下連結部材85C及び右下連結部材85Dでは、上横固定部87の後端から水平固定部86と同じ側へ突出している屈曲部89を更に備えている。左下連結部材85C及び右下連結部材85Dの水平固定部86は、下枠部材20の上面に当接した状態で固定される。また、左下連結部材85C及び右下連結部材85Dの上横固定部87は、左枠部材30及び右枠部材40の突出部32,42よりも前側の内側側面に夫々固定される。更に、左下連結部材85C及び右下連結部材85Dの下横固定部88は、下枠部材20の係合切欠部21内に挿入されて下枠部材20の左右方向の端部面に夫々固定される。
[2−9.外枠側上ヒンジ部材のロック機構]
次に、本実施形態のパチンコ機1の外枠2において、外枠側上ヒンジ部材60におけるロック部材66による本体枠4の本体枠側上ヒンジ部材620に対するロック機構について、図17及び図18を参照して説明する。図17(a)は外枠の外枠側上ヒンジ部材に対して本体枠の本体枠側上ヒンジ部材が取外されている状態を拡大して示す斜視図であり、(b)は外側上ヒンジ部材に本体側上ヒンジ部材が取付けられている状態を拡大して示す斜視図である。図18は、外枠におけるロック部材の作用を示す説明図である。
外枠2におけるロック部材66は、外枠側上ヒンジ部材60の前方延出部62に取付けた状態(通常の状態)では、弾性部66cの先端が垂下部65の内周面と当接しており、ロック本体66aがく字状に屈曲した軸受溝63の一部を閉塞するようになっていると共に、ロック本体66aの先端部分が、軸受溝63の最深部分を閉塞した状態とはならず、軸受溝63の最深部分に本体枠4の本体枠側上ヒンジ部材620の本体枠上ヒンジピン622を挿入可能な空間が形成された状態となっている。
本実施形態における外枠側上ヒンジ部材60とロック部材66とを用いた本体枠上ヒンジピン622の支持機構は、本体枠上ヒンジピン622が軸受溝63の最深部分に挿入されてロック本体66aの前端の右側面が、右側の垂下部65と接近している状態(この状態ではロック本体66aの前端の右側面と右側の垂下部65との間に僅かな隙間があり当接した状態となっていない)である通常の軸支状態においては、屈曲している軸受溝63の最深部分に位置する本体枠上ヒンジピン622とロック本体66aの前端面との夫々の中心が斜め方向にずれて対向した状態となっている。
そして、この通常の軸支状態においては、重量のある本体枠4を軸支している本体枠上ヒンジピン622が軸受溝63の前端部分に当接した状態となっているので、本体枠上ヒンジピン622からロック本体66aの前端面への負荷がほとんどかかっていない。つまり、ロック部材66の弾性部66cに対し負荷がかかっていない状態となっている。なお、ロック本体66aの前端面が円弧状に形成されているため、ロック部材66を回動させるために操作部66bを回動操作した時に、ロック部材66がスムーズに回動するようになっている。また、図示では、ロック本体66aの前端面の円弧中心が、取付孔66dの中心(ロック部材66の回転中心)とされている。
従って、本体枠上ヒンジピン622がく字状に形成された軸受溝63の傾斜に沿って抜ける方向に作用力Fがかかって、ロック本体66aの円弧状の前端面に当接したとき、その作用力Fを、本体枠上ヒンジピン622と円弧状の前端面との当接部分に作用する分力F1(ロック本体66aの前端面の円弧の法線方向)と、本体枠上ヒンジピン622と軸受溝63の一側内面との当接部分に作用する分力F2と、に分けたときに、分力F1の方向が取付孔66d(取付ビス67)の中心(ロック部材66の回転中心)を向くため、ロック部材66のロック本体66aの前端が、右側の垂下部65から離れる方向に回転させるモーメントが働かず、本体枠上ヒンジピン622がロック部材66のロック本体66aの前端部と軸受溝63の一側内面との間に挟持された状態が保持される。
このため、通常の軸支状態、或は、本体枠上ヒンジピン622の作用力がロック部材66にかかった状態でも、ロック部材66の弾性部66cに常時負荷がかからず、合成樹脂で一体形成される弾性部66cのクリープによる塑性変形を防止し、長期間に亘って本体枠上ヒンジピン622の軸受溝63からの脱落を防止することができる。なお、仮に無理な力がかかってロック部材66のロック本体66aの前端部が右方へ移動する方向へ回転させられても、ロック本体66aの前端右側面が垂下部65に当接してそれ以上回転しないので、ロック部材66が前方延出部62の外側にはみ出ないようになっている。
なお、ロック本体66aの前端面の形状は円弧状でなくても、上記した分力F1の作用により回転モーメントが生じない位置又はロック部材66をその前端部が前方延出部62の外側に向って回転させる回転モーメントが生ずる位置にロック部材66の回転中心(取付ビス67により固定される軸)を位置させることにより、常時ロック部材66の弾性部66cに対しても負荷がかかることはないし、ロック部材66が回転してもロック本体66aの前端の右側面が垂下部65に当接するだけであるため、ロック部材66が前方延出部62の外側にはみ出ることもない。
外枠側上ヒンジ部材60の軸受溝63に、本体枠側上ヒンジ部材620の本体枠上ヒンジピン622を支持させる場合は、軸受溝63の開放されている側から軸受溝63内に本体枠上ヒンジピン622を挿入する。軸受溝63内に本体枠上ヒンジピン622を挿入すると、ロック部材66のロック本体66aの右側面に本体枠上ヒンジピン622が当接し、弾性部66cの付勢力に抗してロック本体66aの前端が左方へ移動するようにロック部材66が取付ビス67を中心に回動する。これにより、軸受溝63を閉鎖していたロック本体66aが後退して軸受溝63が開放され、軸受溝63の最深部(前端)へ本体枠上ヒンジピン622を移動させることができるようになる。
そして、軸受溝63の最深部に本体枠上ヒンジピン622を移動させると、本体枠上ヒンジピン622とロック部材66のロック本体66aとの当接が解除され、弾性部66cの付勢力によってロック本体66aの前端が右方へ移動するようにロック部材66が回動し、ロック部材66が通常の状態に復帰する。これにより、本体枠上ヒンジピン622が、軸受溝63内におけるロック本体66aの前端よりも前側の空間に収容された状態となり、本体枠上ヒンジピン622が、軸受溝63の最深部において回動可能な状態で保持(ロック)された状態となる。
軸受溝63内から本体枠上ヒンジピン622を取外す場合は、ロック部材66の操作部66bを操作して、ロック本体66aの前端が左方へ移動するようにロック部材66を回動させ、弾性部66cの付勢力に抗して軸受溝63からロック本体66aを後退させる。これにより、軸受溝63の最深部と開口部とが連通した状態となり、軸受溝63から本体枠上ヒンジピン622を取外すことができる。
[2−10.外枠側下ヒンジ部材の部位における防犯機構と球噛み防止機構]
本実施形態のパチンコ機1における外枠2の外枠側下ヒンジ部材70の部位における防犯機構と外枠2と本体枠4との間に遊技球が挟まれるのを防止するための球噛み防止機構について説明する。
外枠2は、組立てた状態では、幕板部材50の上面における正面視左端部に外枠側下ヒンジ部材70が取付けられている。外枠側下ヒンジ部材70の水平部71は、幕板部材50の上面の左端付近と後方延出部51の上面とに載置された状態で取付けられている。この幕板部材50には、上面の後端から上方へ立上っている立壁部54を備えている。これにより、外枠側下ヒンジ部材70と本体枠側下ヒンジ部材640との間の隙間を通して、本体枠4(パチンコ機1)の後側へピアノ線等の不正な工具を侵入させようとしても、不正な工具の先端が幕板部材50の上面の後端から上方へ延出している立壁部54に当接するため、不正な工具がこれ以上後側へ挿入されるのを阻止することができ、外枠側下ヒンジ部材70の部位を介して不正行為が行われるのを防止することができる。
また、立壁部54の上端に、前方へ延出している返し部55を備えているため、立壁部54に当接した不正な工具が上方へ曲がった場合、返し部55によって不正な工具の先端を更に前方へ折返させることができるため、本体枠4の後側に不正な工具が侵入させられるのを阻止することができ、外枠側下ヒンジ部材70の部位を介して不正行為が行われるのを確実に阻止することができる。
ところで、幕板部材50の上面の後端に上方へ延出している立壁部54を備えるようにした場合、外枠2に対して本体枠4を開いている状態で、遊技球が外枠側下ヒンジ部材70(水平部71)上に落下した場合、水平部71上の遊技球が、立壁部54の存在によって水平部71の後端から後方へ排出されないため、外枠2と本体枠4との間に挟まれてしまう虞がある。これに対して、本実施形態では、外枠側下ヒンジ部材70の水平部71と、幕板部材50の後方延出部51とに、遊技球が通過可能な排出孔74、左排出孔52、及び右排出孔53を備えているため、外枠側下ヒンジ部材70の水平部71上の遊技球を、排出孔74等から下方へ排出することができ、外枠2と本体枠4との間に遊技球が挟まれるのを低減させることができる。
従って、外枠2と本体枠4との間に遊技球が挟まれることで、外枠側下ヒンジ部材70の周りが破損したり、本体枠4が正常な状態で閉まらずに外枠2と本体枠4との間に隙間ができてしまい、その隙間を使って不正行為が行われてしまったりするのを防止することができる。
[3.扉枠の全体構成]
パチンコ機1の扉枠3について、図19乃至図30を参照して説明する。図19はパチンコ機における扉枠の正面図であり、図20は扉枠の右側面図であり、図21は扉枠の左側面図であり、図22は扉枠の背面図である。図23は扉枠を右前から見た斜視図であり、図24は扉枠を左前から見た斜視図であり、図25は扉枠を後ろから見た斜視図である。図26は図19におけるA−A線で切断した断面図であり、図27は図19におけるB−B線で切断した断面図であり、図28は図19におけるC−C線で切断した断面図である。図29は扉枠を主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図30は扉枠を主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。
扉枠3は、図29及び図30等に示すように、正面視の外形が上下に延びた四角形で枠状の扉枠ベースユニット100と、扉枠ベースユニット100の前面右下隅に取付けられているハンドルユニット300と、扉枠ベースユニット100の前面下部に取付けられている皿ユニット320と、皿ユニット320の中央に取付けられている演出操作ユニット400と、皿ユニット320の上側で扉枠ベースユニット100の前面左部に取付けられている扉枠左サイドユニット540と、皿ユニット320の上側で扉枠ベースユニット100の前面右部に取付けられている扉枠右サイドユニット550と、扉枠左サイドユニット540及び扉枠右サイドユニット550の上側で扉枠ベースユニット100の前面上部に取付けられている扉枠トップユニット570と、を備えている。
扉枠3の扉枠ベースユニット100は、詳細は後述するが、正面視の外形が上下に延びた長方形(四角形)で前後に貫通している貫通口111を有した板状の扉枠ベース110と、扉枠ベース110の後側に取付けられている枠状の補強ユニット130と、補強ユニット130の正面視左端側の上下両端に取付けられており本体枠4に対してヒンジ回転可能に取付けられる扉枠側上ヒンジ部材140及び扉枠側下ヒンジ部材150と、扉枠ベース110の後面に取付けられ貫通口111を閉鎖するガラスユニット190と、ガラスユニット190の後面下部を覆う防犯カバー200と、扉枠ベース110の後面に扉枠ベース110を貫通して前方に突出するように取付けられ開閉可能とされている扉枠3と本体枠4、及び本体枠4と外枠2との間を施錠するための開閉シリンダユニット210と、扉枠ベース110の後面下部に取付けられ遊技球を球発射装置680に送るための球送ユニット250と、扉枠ベース110の後面下部に取付けられ球発射装置680により発射されて遊技領域5a内に到達しなかった遊技球を受けて下皿322へ排出させるファールカバーユニット270と、を備えている。
扉枠3のハンドルユニット300は、詳細は後述するが、回転可能なハンドル302を遊技者が回転操作することで、上皿321内に貯留されている遊技球を、ハンドル302の回転角度に応じた強さで遊技盤5の遊技領域5a内に打込むことができるものである。
扉枠3の皿ユニット320は、詳細は後述するが、扉枠ベースユニット100における扉枠ベース110の前面において貫通口111の下側の部位に取付けられ、前面が前方へ膨出していると共に、左右方向中央の前端に演出操作ユニット400が取付けられる。皿ユニット320は、遊技領域5a内に打込むための遊技球を貯留する上皿321と、上皿321の下側に配置されており上皿321やファールカバーユニット270から供給される遊技球を貯留可能な下皿322と、上皿321に貯留されている遊技球を下皿322へ抜くための上皿球抜きボタン327と、球貸機に投入した現金やプリペイドカードの残金の範囲内で遊技者に遊技球を貸し出すための球貸ボタン328と、球貸機から貸出された遊技球の分を差し引いた現金やプリペイドカードを返却させるための返却ボタン329と、球貸機に投入した現金やプリペイドカードの残数等を表示する球貸返却表示部330と、演出提示時に遊技者の操作が受付可能とされている演出選択左ボタン331及び演出選択右ボタン332と、下皿322内の遊技球を皿ユニット320の下方へ排出するための下皿球抜きボタン333と、を備えている。
扉枠3の演出操作ユニット400は、皿ユニット320の正面視左右方向中央の前部に取付けられるものであり、遊技者が押圧操作することができると共に、遊技者に対して演出画像を提示することができるものである。この演出操作ユニット400は、詳細は後述するが、遊技者が操作可能な大型の操作ボタン410と、操作ボタン410内に遊技者側から視認可能に配置され演出画像を表示可能な扉枠側演出表示装置460と、を備えている。
扉枠3の扉枠左サイドユニット540は、詳細な内容は後述するが、皿ユニット320の上側で扉枠ベースユニット100における貫通口111よりも左側の前面左部に取付けられ、貫通口111(遊技領域5a)の左外側を装飾するものである。扉枠左サイドユニット540は、発光装飾可能な左ユニット装飾レンズ部材(図示は省略)を備えている。
扉枠3の扉枠右サイドユニット550は、詳細な内容は後述するが、皿ユニット320の上側で扉枠ベースユニット100における貫通口111よりも右側の前面右部に取付けられ、貫通口111(遊技領域5a)の右外側を装飾するものである。この扉枠右サイドユニット550は、扉枠左サイドユニット540よりも前方へ大きく突出しており、左右両面側に備えられている右ユニット左装飾部材554及び右ユニット右装飾部材557と、前端に備えられている右ユニット装飾レンズ部材561と、を備えている。扉枠右サイドユニット550は、右ユニット左装飾部材554、右ユニット右装飾部材557、及び右ユニット装飾レンズ部材561を発光装飾させることができる。
扉枠3の扉枠トップユニット570は、扉枠左サイドユニット540及び扉枠右サイドユニット550の上側で扉枠ベースユニット100の扉枠ベース110の前面における貫通口111の上側に取付けられ、扉枠3の上部を装飾するものである。扉枠トップユニット570は、詳細な内容は後述するが、左右に離間した一対の上部スピーカ573と、前面中央で前方へ突出しているトップ中装飾部材576と、トップ中装飾部材576の左右両側を装飾しているトップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580と、を備えている。扉枠トップユニット570は、トップ中装飾部材576、トップ左装飾レンズ部材579、及びトップ右装飾レンズ部材580を発光装飾させることができる。
[3−1.扉枠ベースユニットの全体構成]
扉枠3の扉枠ベースユニット100について、図31乃至図33を参照して詳細に説明する。図31(a)は扉枠における扉枠ベースユニットを前から見た斜視図であり、(b)は扉枠ベースユニットを後ろから見た斜視図である。図32は扉枠ベースユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図33は扉枠ベースユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。
扉枠ベースユニット100は、正面視左辺側が本体枠4の前面を閉鎖するように本体枠4に対して開閉可能(ヒンジ回転可能)に取付けられるものである。扉枠ベースユニット100は、前面下隅にハンドルユニット300が、貫通口111の下側前面に演出操作ユニット400が取付けられる皿ユニット320が、貫通口111の左外側前面に扉枠左サイドユニット540が、貫通口111の右外側前面に扉枠右サイドユニット550が、貫通口111の上外側前面に扉枠トップユニット570が、夫々取付けられるものである。
扉枠ベースユニット100は、図32及び図33に等に示すように、正面視の外形が上下に延びた長方形で前後に貫通している貫通口111を有した板状の扉枠ベース110と、扉枠ベース110の後側に取付けられている枠状の補強ユニット130と、補強ユニット130の正面視左端側の上下両端に取付けられており扉枠ベース110から前方へ突出して本体枠4の本体枠側上ヒンジ部材620及び本体枠側下ヒンジ部材640に回転可能に取付けられる扉枠側上ヒンジ部材140及び扉枠側下ヒンジ部材150と、扉枠ベース110の前面で貫通口111の正面視左側に取付けられており前面に複数のLEDが実装されている扉枠左サイド装飾基板160と、扉枠ベース110の後側に回動可能に取付けられておりガラスユニット190を着脱可能に取付けるためのガラスユニット取付部材170と、を備えている。
また、扉枠ベースユニット100は、扉枠ベース110の前面で正面視右下隅に取付けられておりハンドルユニット300を取付けるための筒状のハンドル取付部材180と、扉枠ベース110の後面に取付けられ貫通口111を閉鎖するガラスユニット190と、ガラスユニット190の後面下部を覆う防犯カバー200と、扉枠ベース110の後面に扉枠ベース110を貫通して前方に突出するように取付けられる開閉シリンダユニット210と、扉枠ベース110の後面下部に取付けられる球送ユニット250と、扉枠ベース110の後面下部に取付けられるファールカバーユニット270と、を備えている。
更に、扉枠ベースユニット100は、図示は省略するが、扉枠3に備えられている各種の装飾基板、球送ソレノイド255、ハンドル回転検知センサ307、ハンドルタッチセンサ310、単発ボタン操作センサ312、球貸ボタン328、返却ボタン329、球貸返却表示部330、演出選択左ボタン331、演出選択右ボタン332、振動モータ424、押圧検知センサ440、扉枠側演出表示装置460(液晶表示装置461)、上部スピーカ573、等と、本体枠4における基板ユニット900の扉枠用中継基板911との接続を中継するための扉本体中継基板を備えている。
[3−1a.扉枠ベース]
扉枠3における扉枠ベースユニット100の扉枠ベース110について、主に図31乃至図33を参照して詳細に説明する。扉枠ベース110は、正面視の外形が上下に延びた四角形(長方形)に形成されている。扉枠ベース110は、前後に貫通しており、正面視における内周形状が上下に延びた略四角形に形成された貫通口111を備えている。貫通口111は、内周を形成している上辺及び左右両辺が、扉枠ベース110の外周辺に夫々接近しており、内周を形成している下辺が、扉枠ベース110の下端から上下方向の約1/3の高さに位置している。従って、扉枠ベース110は、前後に貫通している貫通口111により全体が枠状に形成されている。この扉枠ベース110は、合成樹脂により一体成形されている。
扉枠ベース110は、前面における正面視右下隅に形成されており左端側が右端側よりも前方へやや突出するように傾斜しているハンドル取付座面112と、ハンドル取付座面112と貫通口111との間で正面視右端付近に後面から前方へ向かって窪み、開閉シリンダユニット210のシリンダ取付板金213が取付けられるシリンダ取付部113と、シリンダ取付部113において前後に貫通しており開閉シリンダユニット210のシリンダ錠211が挿通されるシリンダ挿通孔114と、シリンダ挿通孔114及びハンドル取付座面112の正面視左側で前後に貫通しており球送ユニット250の進入口251a及び球抜口251bを前方に臨ませるための球送り開口115と、を備えている。
また、扉枠ベース110は、扉枠ベース110の左右方向中央より左寄りで且つハンドル取付座面112と略同じ高さで前後に貫通しておりファールカバーユニット270の球放出口276を前方に臨ませる下皿用通過口116と、扉枠ベース110の正面視左端付近で貫通口111の下辺に隣接するように前後に貫通しておりファールカバーユニット270の貫通球通路273を前方に臨ませる上皿用通過口117と、貫通口111の内周に沿って後面から前方へ向かって窪み、ガラスユニット190のガラス枠191が挿入されるガラスユニット取付部118と、扉枠ベース110の左右両上隅において前後に貫通しており扉枠トップユニット570の上部スピーカ573の後端が挿通されるスピーカ挿通口119と、を備えている。
[3−1b.補強ユニット]
扉枠ベースユニット100の補強ユニット130について、図31及び図33等を参照して詳細に説明する。補強ユニット130は、扉枠ベース110の後側に取付けられることで扉枠ベース110を補強して、扉枠ベース110(扉枠3)の強度剛性を高めている。補強ユニット130は、扉枠ベース110の後面における上辺に沿って取付けられる左右に延びた上補強板金131と、扉枠ベース110の後面における貫通口111の下側に取付けられる左右に延びた中補強板金132と、扉枠ベース110の後面における正面視左辺に沿って取付けられる上下に延びた左補強板金133と、扉枠ベース110の後面における正面視右辺に沿って取付けられる上下に延びた右補強板金134と、右補強板金134の後面に取付けられており施錠ユニット700の扉枠用鉤702が係止される施錠係止部135と、を備えている。
補強ユニット130は、上補強板金131の左右両端が左補強板金133及び右補強板金134の夫々の上端にビスによって連結固定されており、中補強板金132の左端が左補強板金133にビスによって連結固定されている。中補強板金132の右端は、後述する開閉シリンダユニット210のシリンダ取付板金213を介して右補強板金134に連結固定されている。従って、補強ユニット130は、上補強板金131、中補強板金132、左補強板金133、及び右補強板金134等によって、枠状に形成されている。
補強ユニット130の上補強板金131、中補強板金132、左補強板金133、右補強板金134、及び施錠係止部135は、夫々金属板を適宜屈曲させて形成されている。中補強板金132は、扉枠ベース110の上皿用通過口117と対応する位置に、前後に貫通した切欠部132aが形成されている。
補強ユニット130は、詳細な図示は省略するが、各上補強板金131、中補強板金132、左補強板金133、及び右補強板金134において、夫々前後方向に屈曲された部位を有しており、その部位によって、強度剛性が高められていると共に、外部からのピアノ線やマイナスドライバー等の不正な工具の侵入を防止している。
[3−1c.扉枠側上ヒンジ部材]
扉枠ベースユニット100の扉枠側上ヒンジ部材140について、主に図31乃至図33等を参照して詳細に説明する。扉枠側上ヒンジ部材140は、扉枠ベース110に取付けられ上下に離間している一対の突出片141aを有した扉枠上ヒンジ軸ブラケット141と、扉枠上ヒンジ軸ブラケット141の一対の突出片141aを貫通しており、上端が本体枠側上ヒンジ部材620の扉枠用上ヒンジ孔623に挿入される円柱状の扉枠上ヒンジピン142と、扉枠上ヒンジピン142における一対の突出片141aの間の位置に取付けられている円盤状の鍔部材143と、鍔部材143と一対の突出片141aのうちの下側の突出片141aとの間に介装されていると共に扉枠上ヒンジピン142が挿通されており、扉枠上ヒンジピン142を上方へ付勢しているロックバネ144と、を備えている。
扉枠上ヒンジ軸ブラケット141は、図示は省略するが一対の突出片141aの後端同士を連結している平板状の取付片を有しており、側面視の形状が前方へ開放されたコ字状に形成されている。扉枠上ヒンジ軸ブラケット141は、一対の突出片141a同士を連結している取付片が、ビスによって扉枠ベース110の後面に取付けられている。
扉枠上ヒンジピン142は、上側の突出片141aよりも上方に突出している部位(上端)が、本体枠側上ヒンジ部材620の扉枠用上ヒンジ孔623に対して回転可能に挿入される。また、扉枠上ヒンジピン142は、図示は省略するが、下側の突出片141aよりも下方に突出している部位が水平方向に屈曲している。この屈曲している部位が下側の突出片141aの下面に当接することで、扉枠上ヒンジピン142の上方への移動を規制している。
鍔部材143は、Eリングとされており、扉枠上ヒンジピン142の外周に形成されている溝内に挿入保持されている。ロックバネ144は、扉枠上ヒンジピン142を挿通可能なコイルスプリングとされており、上端が鍔部材143に当接していると共に、下端が下側の突出片141aに当接している。このロックバネ144は、鍔部材143と下側の突出片141aとの間に、圧縮された状態で介装されており、鍔部材143を介して扉枠上ヒンジピン142を上方へ付勢している。
扉枠側上ヒンジ部材140は、扉枠上ヒンジピン142がロックバネ144により上方へ付勢された状態となっており、扉枠上ヒンジピン142における下端の水平に屈曲している部位が下側の突出片141aの下面に当接することで、これ以上の上方への移動が規制されている。この状態では、扉枠上ヒンジピン142の上端が、上側の突出片141aの上面よりも所定量上方に突出している。
扉枠側上ヒンジ部材140は、扉枠上ヒンジピン142における下端の水平に屈曲している部位を作業者が持って、ロックバネ144の付勢力に抗してその部位を下方へ引張ると、扉枠上ヒンジピン142を全体的に下方へ移動させることができ、扉枠上ヒンジピン142の上端を、上側の突出片141aの上面よりも下方へ没入させることができる。従って、扉枠側上ヒンジ部材140は、扉枠上ヒンジピン142の上端を、本体枠側上ヒンジ部材620の扉枠用上ヒンジ孔623に対して下方から挿入させたり、下方へ抜いたりすることができる。これにより、扉枠側上ヒンジ部材140の扉枠上ヒンジピン142の上端を、本体枠側上ヒンジ部材620の扉枠用上ヒンジ孔623に挿入させることで、扉枠3の正面視上部左端を、本体枠4に対してヒンジ回転可能に支持させることができる。
また、扉枠側上ヒンジ部材140は、扉枠上ヒンジピン142における扉枠上ヒンジ軸ブラケット141の一対の突出片141aにより支持されている部位が、後述する扉枠側下ヒンジ部材150の扉枠下ヒンジピン152と同軸上に支持されている。これにより、扉枠側上ヒンジ部材140と扉枠側下ヒンジ部材150とによって、扉枠3を本体枠4に対して良好な状態でヒンジ回転させることができる。
[3−1d.扉枠側下ヒンジ部材]
扉枠ベースユニット100の扉枠側下ヒンジ部材150について、主に図31及び図32等を参照して詳細に説明する。扉枠側下ヒンジ部材150は、扉枠ベース110に取付けられ前方に延出している平板状の延出片151aを有している扉枠下ヒンジ軸ブラケット151と、扉枠下ヒンジ軸ブラケットにおける延出片151aの前端部付近から下方に突出している円柱状の扉枠下ヒンジピン152(図21及び図22を参照)と、を備えている。
扉枠下ヒンジ軸ブラケット151は、水平に延びた平板状の延出片151aの後端から上方に延出した平板状の取付片(図示は省略)を有しており、側面視の全体形状が略L字状に形成されている。この扉枠下ヒンジ軸ブラケット151は、図示しない取付片がビスによって扉枠ベース110の後面に取付けられている。
扉枠下ヒンジピン152は、下端部が、下方へ向かうほど窄まる円錐台状に形成されている。この扉枠下ヒンジピン152は、後述する本体枠4における本体枠側下ヒンジ部材640の扉枠用ヒンジ孔644に、上方から回転可能に挿入される。扉枠下ヒンジピン152は、扉枠側上ヒンジ部材140の扉枠上ヒンジピン142と同軸上に配置されている。
この扉枠側下ヒンジ部材150は、扉枠下ヒンジピン152が本体枠側下ヒンジ部材640の扉枠用ヒンジ孔644に挿入されることで、扉枠3を本体枠4に対してヒンジ回転可能に支持することができる。
[3−1e.扉枠左サイド装飾基板]
扉枠ベースユニット100の扉枠左サイド装飾基板160について、主に図31及び図32等を参照して詳細に説明する。扉枠左サイド装飾基板160は、扉枠ベース110の前面において、貫通口111の正面視左側に取付けられている。扉枠左サイド装飾基板160は、扉枠ベース110における正面視左側のスピーカ挿通口119よりも下側の位置の高さから貫通口111の上下方向の中央付近の高さまで上下に延びている扉枠左サイド上装飾基板161と、扉枠左サイド上装飾基板161の下側の位置の高さから上皿用通過口117の下端と略同じ高さまで上下に延びている扉枠左サイド下装飾基板162と、を備えている。
扉枠左サイド装飾基板160の扉枠左サイド上装飾基板161及び扉枠左サイド下装飾基板162は、夫々前面に、前方へ光を照射可能な複数のLED161a,162aを備えている。これらLED161a,162aは、フルカラーLEDとされている。
扉枠左サイド装飾基板160は、扉枠3を組立てた状態で、後述する扉枠左サイドユニット540の後方に位置しており、前面に備えられた(実装された)複数のLED161a,162aを適宜発光させることで、扉枠左サイドユニット540の左ユニット装飾レンズ部材を発光装飾させることができる。
[3−1f.ガラスユニット取付部材]
扉枠ベースユニット100のガラスユニット取付部材170について、主に図31(b)等を参照して詳細に説明する。ガラスユニット取付部材170は、扉枠ベース110の後側に回動可能に取付けられておりガラスユニット190を着脱可能に取付けるためのものである。ガラスユニット取付部材170は、扉枠ベース110の後側で前後に延びた軸線周りに対して回転可能に取付けられる円盤状の基部171と、基部171から回転軸線に対して直角方向へ棒状に突出している突出部172と、を有している。
ガラスユニット取付部材170は、扉枠ベース110の後面における一対のスピーカ挿通口119の下側で、ガラスユニット取付部118よりも外側の部位に、夫々回転可能に取付けられている。
ガラスユニット取付部材170は、突出部172が基部171から上方へ突出するように回転させた状態とすることで、背面視において扉枠ベース110のガラスユニット取付部118よりも突出部172が外側に位置した状態となり、扉枠ベース110のガラスユニット取付部118に対してガラスユニット190を挿入したり、ガラスユニット取付部118からガラスユニット190を取外したりすることができる。
ガラスユニット取付部材170は、ガラスユニット190を扉枠ベース110のガラスユニット取付部118に挿入させた状態で、突出部172が基部171から下方へ突出するように回転させると、突出部172がガラスユニット190の取付片191aの後側と当接し、ガラスユニット190上部の後方への移動を規制した状態となり、ガラスユニット190を扉枠ベース110に取付けることができる。
ガラスユニット取付部材170は、扉枠ベース110に回転可能に取付けられる円盤状の基部171から突出部172が突出しているため、ガラスユニット取付部材170の重心位置が突出部172内に位置している。このことから、ガラスユニット取付部材170が自由に回転できる状態では、突出部172が基部171から下方へ突出した状態で安定することとなる。そして、ガラスユニット取付部材170では、突出部172が基部171から下方へ突出している回転位置の時に、突出部172によりガラスユニット190の後方への移動を規制させるようにしているため、ガラスユニット取付部材170に振動等が作用しても、突出部172が基部171から上方へ突出するように全体が回転することはなく、ガラスユニット190の後方への移動の規制が自然に解除されることはない。
なお、扉枠ベース110からガラスユニット190を取外す場合は、ガラスユニット取付部材170を、突出部172が基部171から上方へ突出するように回転させて、突出部172をガラスユニット190の取付片191aよりも外側へ移動させることで、ガラスユニット190の上部側を後方へ移動させることができるようになり、扉枠ベース110からガラスユニット190を取外すことができる。
[3−1g.ハンドル取付部材]
扉枠ベースユニット100のハンドル取付部材180について、主に図31乃至図33等を参照して詳細に説明する。ハンドル取付部材180は、扉枠ベース110の前面にハンドルユニット300を取付けるためのものである。ハンドル取付部材180は、図32及び図33等に示すように、前後方向へ延びた円筒状の筒部181と、筒部181の後端から筒部181の軸に対して直角方向外方へ延びた円環状のフランジ部182と、筒部181内に突出していると共に筒部181の軸方向全長に亘って延びており筒部181の周方向に対して不等間隔に配置された複数(本例では三つ)の突条183と、筒部181の外周面とフランジ部182の前面とを繋ぎ、筒部181の周方向に対して複数配置された補強リブ184と、を備えている。
ハンドル取付部材180は、フランジ部182の後面を、扉枠ベース110におけるハンドル取付座面112の前面に当接させた状態で、ビスによってハンドル取付座面112に取付けられる。
筒部181は、内径がハンドルユニット300におけるハンドルベース301の基部301aの外径よりも若干大きく形成されている。三つの突条183は、一つが筒部181内の上側に備えられており、残り二つが筒部181内の下側に備えられている。これら三つの突条183は、ハンドルベース301における三つの溝部301cと対応する位置に形成されている。従って、ハンドル取付部材180は、三つの突条183と、ハンドルベース301の三つの溝部301cとを一致させた状態でのみ、筒部181内にハンドルベース301の基部301aを挿入させることができ、扉枠ベース110に対してハンドルベース301(ハンドルユニット300)の回転位置を規制することができる。
なお、ハンドル取付部材180は、フランジ部182の後面に対して、筒部181の軸線が垂直に延びていることから、扉枠ベース110の傾斜したハンドル取付座面112に取付けることで、筒部181の軸線が右前方へ延びるように傾いた状態となり、ハンドルユニット300を同様に傾いた状態で扉枠ベース110に取付けることができる。
[3−1h.ガラスユニット]
扉枠ベースユニット100のガラスユニット190について、主に図31乃至図33等を参照して詳細に説明する。ガラスユニット190は、扉枠ベース110の貫通口111を、前方から後方が視認できるように閉鎖するものである。ガラスユニット190は、扉枠ベース110の貫通口111の内周形状よりも大きくガラスユニット取付部118に取付可能な枠状のガラス枠191と、ガラス枠191の枠内を閉鎖し外周がガラス枠191に取付けられている透明な二つのガラス板192と、を備えている。二つのガラス板192は、ガラス枠191の前端側と後端側とに夫々取付けられており、互いの間に空間が形成されるように前後に離間している(図26等を参照)。
ガラス枠191は、正面視左右上隅よりも下側の位置から外方へ平板状に延出している一対の取付片191aと、下端から下方へ突出していると共に下辺に沿って延びている帯板状の係止片191bと、を有している。ガラス枠191の取付片191aは、ガラスユニット取付部材170の突出部172と当接可能とされている。係止片191bは、扉枠ベース110と補強ユニット130の中補強板金132との間の空間内に挿入可能とされている(図26を参照)。
このガラスユニット190は、扉枠ベース110の後側から、ガラス枠191の係止片191bを、扉枠ベース110と補強ユニット130の中補強板金132との間の隙間に上方から挿入した上で、ガラス枠191の前端を扉枠ベース110のガラスユニット取付部118の後面に当接させ、ガラスユニット取付部材170を回転させてガラスユニット取付部材170の突出部172をガラス枠191の取付片191aの後面と当接させることで、扉枠ベース110に取付けられる。
ガラスユニット190を扉枠ベース110から取外す場合は、上記と逆の手順により、取外すことができる。これにより、ガラスユニット190は、扉枠ベース110に対して着脱可能となっている。
[3−1i.防犯カバー]
扉枠ベースユニット100の防犯カバー200について、主に図31乃至図33等を参照して詳細に説明する。防犯カバー200は、ガラスユニット190の後面下部を覆うように扉枠ベース110の後側に取付けられ、透明な合成樹脂により形成されている。防犯カバー200は、外周が所定形状に形成された平板状の本体部201と、本体部201の外周縁に沿って後方へ短く突出した平板状の後方突片202と、左右に離間して配置され本体部201よりも前方に突出し、扉枠ベース110の後側に係止可能とされている一対の係止片203と、を備えている。
防犯カバー200の本体部201は、扉枠ベース110に取付けた状態で下端がガラスユニット190の下端よりも下方へ突出するように形成されている。また、本体部201は、上端が、パチンコ機1に組立てた状態で、遊技盤5における遊技領域5aの下端に沿った形状に形成されている。詳述すると、本体部201の上端は、後述する前構成部材1000の内レール1002の一部、アウト誘導部1003、右下レール1004の一部、及び右レール1005に沿った形状に形成されており、パチンコ機1に組立てた状態で遊技領域5a内に突出しないように形成されている。
後方突片202は、本体部201の外周縁の略全周に亘って形成されている。従って、防犯カバー200は、本体部201と後方突片202とによって、後方へ開放された浅い箱状に形成されており、強度・剛性が高くなっている。また、後方突片202は、図33に示すように、本体部201の外周縁とは異なる本体部201の後面の一部からも後方に突出している。この本体部201の後面の一部から後方に突出している後方突片202は、パチンコ機1に組立てた状態で遊技盤5の前構成部材1000における外レール1001の一部と沿うように形成されている。
なお、後方突片202は、パチンコ機1に組立てた状態で、遊技盤5における外レール1001と内レール1002との間に位置する部位には形成されていない。これにより、外レール1001と内レール1002との間を通る遊技球(球発射装置680により発射された遊技球)が、防犯カバー200の後方突片202に当接することはなく、遊技領域5a内への遊技球の打込みを阻害することはない。
一対の係止片203は、扉枠ベース110の後側に弾性係止される。これにより、防犯カバー200は、扉枠ベース110に対して容易に着脱することができる。
防犯カバー200は、パチンコ機1に組立てた状態で、本体部201の前面がガラスユニット190の後面(ガラス枠191の後端)と当接し、本体部201の下辺から後方へ突出している部位を除いた後方突片202が、前構成部材1000の防犯凹部(図示は省略)内に挿入された状態となる。また、防犯カバー200は、本体部201の下辺から後方に突出している後方突片202が、前構成部材1000の下面と接するように前構成部材1000の前面よりも後方へ突出している状態となる。これにより、防犯カバー200と遊技盤5(前構成部材1000)との間が、防犯カバー200の後方突片202と前構成部材1000の防犯凹部とによって複雑に屈曲した状態となるため、遊技盤5の前面下方より防犯カバー200と前構成部材1000との間を通してピアノ線等の不正な工具を遊技領域5a内に侵入させようとしても、後方突片202や防犯凹部に阻まれることとなり、遊技領域5a内への不正な工具の侵入を阻止することができる。
[3−1j.開閉シリンダユニット]
扉枠ベースユニット100の開閉シリンダユニット210について、主に図31乃至図33等を参照して説明する。開閉シリンダユニット210は、正面視において扉枠ベース110の右端付近で貫通口111とハンドル取付座面112との間の位置のシリンダ取付部113に後側から取付けられ、後述する施錠ユニット700と協働して、扉枠3と本体枠4との開閉、及び、外枠2と本体枠4との開閉に使用されるものである。
開閉シリンダユニット210は、前面に鍵穴211aを有し前後に延びた円筒状のシリンダ錠211と、シリンダ錠211の後端に取付けられており鍵穴211aに挿入された鍵の回動操作を施錠ユニット700の鍵シリンダ710に伝達させる回転伝達部材212と、シリンダ錠211を扉枠ベース110(補強ユニット130)に取付けるシリンダ取付板金213と、を備えている。
シリンダ錠211は、対応する鍵(図示は省略)を鍵穴211aに差し込むことで、鍵を回転させることができるものであり、対応する鍵であれば、正面視において時計回り及び反時計回りの何れの方向へも所定角度回転させることができる。
回転伝達部材212は、後方が開放された円筒状(詳しくは、後方へ向かうに従って直径が大きくなる円錐筒状)に形成されており、中心軸を挟んで対向した位置に後端から前方へ向かって切欠かれた一対の切欠部212aを有している。この回転伝達部材212は、本体枠4における施錠ユニット700の鍵シリンダ710が後方から挿入されるように形成されており、施錠ユニット700の鍵シリンダ710の突起が一対の切欠部212a内に挿入されることで、回転伝達部材212(シリンダ錠211の鍵穴211aに挿入された鍵)の回転を、施錠ユニット700の鍵シリンダ710に伝達させて鍵シリンダ710を回転させることができる。
シリンダ取付板金213は、一枚の金属板を屈曲させて形成されており、平面視の形状が前方へ突出している凸形状に形成されている。詳述すると、シリンダ取付板金213は、正面視において上下に延びた長方形で平板状の前板部213aと、前板部213aの左右両辺から後方へ平板状に延出している一対の側板部213bと、一対の側板部213bの夫々の後辺から互いに遠ざかる方向へ平板状に延出している一対の取付板部213cと、を備えている。シリンダ取付板金213の前板部213aは、上下方向略中央の位置で後方からシリンダ錠211が貫通し、前板部213aの後面にシリンダ錠211の後端が取付けられる。シリンダ取付板金213の一対の取付板部213cは、正面視左側の取付板部213cが補強ユニット130の中補強板金132の右端部に取付けられ、正面視右側の取付板部213cが補強ユニット130の右補強板金134に取付けられる。これにより、シリンダ取付板金213によって、補強ユニット130の中補強板金132と右補強板金134とが連結される。
開閉シリンダユニット210は、扉枠ベースユニット100に組立てた状態では、シリンダ取付板金213の前板部213aから前方に突出しているシリンダ錠211の前端が、扉枠ベース110の後側からシリンダ挿通孔114に挿通されて扉枠ベース110の前方へ突出していると共に、シリンダ取付板金213の前板部213a及び一対の側板部213bが後方へ開放されている箱状のシリンダ取付部113内に収容されている。
[3−1k.球送りユニット]
扉枠ベースユニット100の球送ユニット250について、主に図34及び図35を参照して詳細に説明する。図34(a)は扉枠ベースユニットの球送りユニットを前から見た斜視図であり、(b)は球送りユニットを後ろから見た斜視図である。図35(a)は球送りユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、(b)は球送りユニットの後ケースと不正防止部材を外して後から見た分解斜視図である。球送ユニット250は、皿ユニット320の上皿321から供給される遊技球を一つずつ球発射装置680へ供給することができると共に、上皿321内に貯留された遊技球を、上皿球抜きボタン327の操作によって下皿へ抜くことができるものである。
球送ユニット250は、皿ユニット320の上皿321に貯留された遊技球が、皿ユニットベース323の上皿球送り口323d及び扉枠ベース110の球送り開口115を通して供給され前後方向に貫通した進入口251a、及び進入口251aの下側に開口する球抜口251bを有し後方が開放された箱状の前カバー251と、前カバー251の後端を閉鎖すると共に前方が開放された箱状で、前後方向に貫通している前カバー251の進入口251aから進入した遊技球を球発射装置680へ供給するための打球供給口252aを有した後カバー252と、後カバー252及び前カバー251の間で前後方向へ延びた軸周りに回動可能に軸支され前カバー251の後側で進入口251aと球抜口251bとの間を仕切る仕切部253aを有した球抜き部材253と、球抜き部材253の仕切部253a上の遊技球を一つずつ後カバー252の打球供給口252aへ送り、前カバー251と後カバー252との間で上下方向へ延びた軸周りに回動可能に支持された球送り部材254と、球送り部材254を回動させる球送ソレノイド255と、を備えている。
この球送ユニット250は、図示するように、正面視で、球送り部材254が進入口251aの右側に配置されており、球送り部材254の左側に球抜き部材253が、球送り部材254の右側に球送ソレノイド255が夫々配置されている。
球送ユニット250の前カバー251は、正面視で球抜口251bの左側に、球抜き部材253の回転中心に対して同心円状に形成された円弧状のスリット251cを備えており、このスリット251cから後述する球抜き部材253の作動棹253cが前方へ延びだすようになっている。また、前カバー251は、進入口251aの上縁から上側が上方へ延びだしており、扉枠3を組立てた際に、皿ユニットベース323の球送り誘導路323e及び球抜き誘導路323fの上流端側の後方へ開放されている部位を後側から閉鎖するように形成されている。
球抜き部材253は、進入口251aよりも下側で進入口251aと球抜口251bとの間を仕切り上面が球送り部材254の方向へ向かって低くなる仕切部253aと、仕切部253aの球送り部材254とは反対側の端部から下方へ延出すると共に上下方向の中間付近から球抜口251bの下側中央へ向かってく字状に屈曲し下端が前後方向へ延びた軸周りに回動可能に支持される回動棹部253bと、回動棹部253bの上端から前方へ向かって突出する棒状の作動棹253cと、作動棹253cよりも下側で回動棹部253bの側面から仕切部253aとは反対側へ突出した錘部253dと、を備えている。球抜き部材253の作動棹253cは、前カバー251に形成された円弧状のスリット251cを通して前方へ突出するように形成されている(図34(a)を参照)。作動棹253cは、扉枠ベース110の球送り開口115を介して皿ユニット320の上皿球抜きボタン327の押圧操作によって動作する作動伝達部327aの上端と当接する。
球送り部材254は、進入口251a及び球抜き部材253の仕切部253aの方を向き上下方向へ延びた回転軸芯を中心とした平面視が扇状の遮断部254aと、遮断部254aの後端から回転軸芯側へ円弧状に窪んだ球保持部254bと、球保持部254bの後端から下方へ延出する棒状の棹部254cと、を備えている。球送り部材254における遮断部254aと球保持部254bは、夫々回転軸芯を中心とした約180゜の角度範囲内に隣接して形成されている。また、球送り部材254の球保持部254bは、一つの遊技球を保持可能な大きさとされている。球送り部材254は、球送ソレノイド255の駆動によって回転軸芯と偏芯した位置に配置された棹部254cが左右方向へ移動させられることで、回転軸芯周りに回動する。
この球送り部材254は、遮断部254aが仕切部253aの方向を向くと同時に球保持部254bが打球供給口252aと連通した方向を向いた供給位置と、球保持部254bが仕切部253aの方向へ向いた保持位置との間で回動するようになっている。球送り部材254が供給位置の時には、球保持部254bに保持された遊技球が、打球供給口252aから球発射装置680へ供給されると共に、進入口251aから仕切部253a上に進入した遊技球が、遮断部254aによって球保持部254b(打球供給口252a)側への移動が遮断されて仕切部253a上に留まった状態となる。一方、球送り部材254が保持位置へ回動すると、球保持部254bが仕切部253aの方向を向くと共に、球保持部254bの棹部254c側の端部が打球供給口252aを閉鎖した状態となり、仕切部253a上の遊技球が一つだけ球保持部254b内に保持される。
また、球送ユニット250は、球送ソレノイド255の駆動(通電)によって先端が上下方向へ揺動する球送り作動桿256と、球送り作動桿256における上下方向へ揺動する先端の動きによって前後方向へ延びた軸周りに回動すると共に、球送り部材254を上下方向へ延びた軸周りに回動させる球送りクランク257と、を備えている。球送りクランク257は、球送り作動桿256の上下動する先端と係合可能とされ左右方向へ延びた係合部257aと、係合部257aの球送り作動桿256と係合する側とは反対側に配置され前カバー251と後カバー252との間で前後方向へ延びた軸周りに回動可能に軸支される軸部257bと、軸部257bから上方へ延出しており、球送り部材254における回動中心に対して偏芯した位置から下方へ突出する棒状の棹部254c(図35(b)を参照)と係合する伝達部257cと、を備えている。
この球送ユニット250は、球送り作動桿256及び球送りクランク257によって、上下方向へ進退する球送ソレノイド255の駆動により揺動する球送り作動桿256の動きを伝達させて球送り部材254を回動させることができる。なお、球送ソレノイド255の非駆動時(通常時)では、球送り作動桿256が球送ソレノイド255の下端から離れて先端が下方へ位置した状態となり、この状態では球送り部材254が供給位置に位置した状態となる。また、球送ソレノイド255の駆動時では、球送り作動桿256が球送ソレノイド255の下端に吸引されて先端が上方へ位置した状態となり、球送り部材254が保持位置へ回動する。つまり、球送ソレノイド255が駆動される(ONの状態)と、球送り部材254が遊技球を一つ受入れ、球送ソレノイド255の駆動が解除される(OFFの状態)と、球送り部材254が受入れた遊技球を球発射装置680側へ送る(供給する)ことができる。この球送ユニット250における球送ソレノイド255の駆動は、払出制御基板951の発射制御部(図示は省略)により発射ソレノイド682の駆動制御と同期して制御される。
また、球送ユニット250における回動可能に軸支された球抜き部材253は、錘部253dによって正面視反時計周りの方向へ回転するようなモーメントがかかるようになっているが、前方へ突出した作動棹253cが皿ユニット320の上皿球抜きボタン327の押圧操作によって動作する作動伝達部327aの上端と当接することで、その回動が規制されるため、通常時では、球抜き部材253の仕切部253aが進入口251aと球抜口251bとの間を仕切っており、球抜口251b側へ遊技球が侵入することはない。
そして、遊技者が、皿ユニット320の上皿球抜きボタン327を下方へ押圧操作すると、上皿球抜きスライダ327bが作動伝達部327aと共に下方へスライドして、作動伝達部327aの下方への移動に伴って作動棹253cも相対的に下方へ移動することとなる。作動伝達部327aと共に作動棹253cが下方へ移動すると、球抜き部材253が正面視反時計周りの方向へ回動し、仕切部253aによる進入口251aと球抜口251bとの間の仕切りが解除される。これにより、進入口251aから進入した遊技球が、球抜口251bから皿ユニット320の球抜き誘導路323fへと排出され、下皿球供給口323cを介して下皿322へ排出(供給)させることができる。
なお、球抜き部材253の作動棹253cが当接する作動伝達部327aが形成されている上皿球抜きスライダ327bは、上皿球抜きバネ327cによって上方へ付勢されているので、仕切部253a上に遊技球が勢い良く供給されても、その衝撃を、作動棹253cを介して上皿球抜きバネ327cによって吸収させることができ、球抜き部材253等が破損するのを防止することができると共に、遊技球が仕切部253aで跳ね返るのを防止することができる。
また、球送ユニット250は、後カバー252における打球供給口252aの背面視で右上に前方へ窪んだ矩形状の取付凹部252b(図35(b)等を参照)が形成されていると共に、その取付凹部252b内に不正防止部材260が取付けられている。球送ユニット250の不正防止部材260は、工具鋼やステンレス等の硬質の金属板により形成されており、後カバー252の取付凹部252b内に対して後側から脱着可能に取付けられている。
不正防止部材260は、正面視の外形が左右に延びた長方形状に形成されており、右辺から左方へ所定距離の間において、上下方向略中央で上下に分離している上片部261及び下片部262と、上片部261及び下片部262の互いに対向している辺の先端側(正面視右端側)でC面取り状に夫々形成されている傾斜部263と、を備えている。不正防止部材260の上片部261は、不正防止部材260の一般面に対して、正面視右端が後方へ突出するように屈曲させられている。下片部262は、不正防止部材260の一般面と同一面上に延びている。これにより、平面視において、上片部261と下片部262とによって、右方に向かうに従って広がるV字状の溝を形成している。
不正防止部材260は、後カバー252の取付凹部252bに取付けられることで、上片部261と下片部262とで形成されるV字状の溝が、打球供給口252a内と連通した状態となる。
この不正防止部材260によれば、紐を取付けた不正な遊技球を、上皿321から球送ユニット250を介して球発射装置680により遊技領域5a内に打込み、不正な遊技球に取付けられた紐を操作して、不正な遊技球を第一始動口2002等に出し入れさせるような不正行為が行われる際に、球発射装置680により発射(打球)された不正な遊技球の勢いによって、不正な遊技球に取付けられた紐を、上片部261と下片部262との間に挿入させた上で、上片部261と下片部262とによって形成されたV字状の狭くなった部位により切断させることができ、紐を取付けた不正な遊技球を用いた不正行為が行われるのを防止することができる。
[3−1l.ファールカバーユニット]
扉枠ベースユニット100のファールカバーユニット270について、図36乃至図38を参照して詳細に説明する。図36(a)は扉枠ベースユニットのファールカバーユニットを前から見た斜視図であり、(b)はファールカバーユニットを後ろから見た斜視図である。また、図37(a)はファールカバーユニットを、蓋部材を外して前から見た分解斜視図であり、(b)はファールカバーユニットを、蓋部材を外して後ろから見た分解斜視図である。更に、図38は、蓋部材を外した状態のファールカバーユニットの正面図である。
ファールカバーユニット270は、図示するように、扉枠ベース110の後側に取付けられ前側が開放された浅い箱状のユニット本体271と、ユニット本体271の前面に取付けられている平板状の蓋部材272と、を備えている。ファールカバーユニット270は、正面視左上隅において前後に貫通しており本体枠4の下部満タン球経路ユニット860の通常誘導路861と皿ユニット320の上皿球供給口323aとを連通させる貫通球通路273と、貫通球通路273の正面視右下側で後方へ向かって開口しており本体枠4の下部満タン球経路ユニット860の満タン誘導路862と連通可能な満タン球受口274と、を備えている。
また、ファールカバーユニット270は、満タン球受口274の正面視右側で上方へ向かって開口しており本体枠4の球発射装置680により発射されにも関わらず遊技領域5a内へ到達しなかった遊技球(ファール球)を受けるファール球受口275と、正面視右下隅付近で前方へ向かって開口しており満タン球受口274及びファール球受口275に受入れられた遊技球を前方へ放出すると共に皿ユニット320の下皿球供給口323cと連通する球放出口276と、を備えている。
更に、ファールカバーユニット270は、ユニット本体271及び蓋部材272によって、満タン球受口274及びファール球受口275と球放出口276との間に形成されており所定量の遊技球を貯留可能な広さを有している貯留通路277と、貯留通路277の内壁の一部を構成しており下端が回動可能にユニット本体271に取付けられている平板状の可動片278と、可動片278の貯留通路277から遠ざかる方向への回動を検知する満タン検知センサ279と、可動片278を貯留通路277の中心側へ付勢しているバネ280と、を備えている。
このファールカバーユニット270は、皿ユニット320の下皿322内が遊技球で一杯になって、球放出口276から遊技球が下皿322側へ放出されなくなると、貯留通路277内にある程度の数の遊技球を貯留することができる。そして、貯留通路277内にある程度の数の遊技球が貯留されると、遊技球の重さによって可動片278の上端がバネ280の付勢力に抗して貯留通路277から遠ざかる方向へ移動するように可動片278が回動し、その回動が満タン検知センサ279によって検知される。これにより、下皿322が遊技球で満タンになっていると判断することができるため、満タン検知センサ279により満タンが検知されると、これ以上の遊技球の払出しを停止させると共に、その旨を遊技者や遊技ホールの係員等に報知して、下皿322の満タンを解消させるように促すことができる。
また、ファールカバーユニット270は、ユニット本体271の後側で貫通球通路273の下側に取付けられており、本体枠4の後述する払出ユニット800における下部満タン球経路ユニット860の誘導路開閉扉863の作動突部863eが当接可能な扉開閉当接部281を備えている(図127を参照)。扉開閉当接部281は、後面が下方へ向かうに従って前方へ移動するように傾斜している。この扉開閉当接部281は、本体枠4に対して扉枠3を閉じると、誘導路開閉扉863の作動突部863eが当接するように形成されている。この扉開閉当接部281に誘導路開閉扉863の作動突部863eが当接することで、誘導路開閉扉863が回動して通常誘導路861及び満タン誘導路862の下流端(前側開口)を開放させることができる。
[3−2.ハンドルユニット]
扉枠3のハンドルユニット300について、主に図39及び図40を参照して詳細に説明する。図39(a)は扉枠におけるハンドルユニットの正面図であり、(b)はハンドルユニットを前から見た斜視図であり、(b)はハンドルユニットを後ろから見た斜視図である。また、図40(a)はハンドルユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、(b)はハンドルユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。ハンドルユニット300は、扉枠ベースユニット100のハンドル取付部材180に取付けられ、遊技者が操作することで、上皿321内の遊技球を遊技盤5の遊技領域5a内に打込むことができるものである。
ハンドルユニット300は、扉枠ベースユニット100におけるハンドル取付部材180の筒部181に取付けられるハンドルベース301と、ハンドルベース301の前端に回転可能に取付けられるハンドル302と、ハンドル302の前端側を覆うようにハンドルベース301に取付けられるハンドルカバー303と、を備えている。
また、ハンドルユニット300は、ハンドル302の後側でハンドルベース301の前面に取付けられるインナーベース304と、前端にハンドル302が取付けられると共にインナーベース304とハンドルベース301とによって回転可能に取付けられ外周に駆動ギア部305aを有している軸部材305と、軸部材305の駆動ギア部305aと噛合している伝達ギア306と、伝達ギア306と一体回転する検知軸307aを有しハンドルベース301とインナーベースとの間に挟持されているハンドル回転検知センサ307と、を備えている。
更に、ハンドルユニット300は、一端側がハンドルベース301に取付けられると共に他端側がハンドル302に取付けられハンドル302を初期回転位置(正面視で反時計周りの方向への回転端)へ復帰させるように付勢しているハンドル復帰バネ308と、一端側がインナーベース304に取付けられると共に他端側が伝達ギア306に取付けられ伝達ギア306を介してハンドル回転検知センサ307の検知軸307aを正面視で時計回りの方向へ付勢している補助バネ309と、インナーベース304の後方でハンドルベース301に取付けられているハンドルタッチセンサ310と、先端側がハンドルベース301の前端外周面の正面視おける左側から外方に突出していると共に基端側がインナーベース304の後方でハンドルベース301に前後に延びた軸周りに回転可能に取付けられている単発ボタン311と、単発ボタン311の押圧操作を検知しハンドルベース301に取付けられている単発ボタン操作センサ312と、を備えている。
ハンドルユニット300のハンドルベース301は、前後に延びた円筒状の基部301aと、基部301aの前端から半径方向へ突出している円盤状の前端部301bと、円筒状の基部301aの外周面から窪んでいると共に軸方向に延びており周方向へ不等間隔で三つ形成されている溝部301cと、を備えている。ハンドルベース301の基部301aは、外径がハンドル取付部材180の筒部181の内径よりも若干小さく形成されている。また、三つの溝部301cは、ハンドル取付部材180における筒部181の三つの突条183と対応した位置に形成されている。従って、三つの溝部301cを三つの突条183と一致させた状態で、基部301aをハンドル取付部材180の筒部181内に挿入させることができると共に、三つの溝部301c内に夫々突条183が挿入されることで、ハンドルベース301がハンドル取付部材180に対して相対回転不能な状態となる。
ハンドル302は、外周面から周方向に離れて外方へ突出している四つの第一突起302a、第二突起302b、第三突起302c、及び第四突起302dと、回転軸(軸部材305)を中心として円弧状に延びていると共に前後方向に貫通している二つのスリット302eと、スリット302eよりも回転中心に対して内側の位置から後方に突出しておりハンドル復帰バネ308の他端側が係止される係止突部302fと、を備えている。
四つの第一突起302a、第二突起302b、第三突起302c、及び第四突起302dは、正面視において時計回りの方向に順番に備えられている。詳述すると、第一突起302aは、ハンドル302の一般外周面から最も突出した部位の正面視時計回りの方向の側面が、外側へ膨らむように膨出しており、反対側である反都決周りの方向の側面が、内側へ湾曲するように凹んでいる(抉れている)。第二突起302bは、ハンドル302の一般外周面から最も突出した部位が、第一突起302aの最も突出した部位から時計回りの方向へ約85度の回転角度で離れており、第一突起302aよりはやや低く突出している。この第二突起302bは、最も突出した部位の正面視時計回りの方向の側面が、外側へ膨らむように膨出しており、反対側である反都決周りの方向の側面が、内側へ湾曲するように凹んでおり、第一突起302aと相似した形状に形成されている。
第三突起302cは、ハンドル302の一般外周面から最も突出した部位が、第二突起302bの最も突出した部位から時計回りの方向へ約70度の回転角度で離れており、第一突起302aの約半分の高さで突出している。この第三突起302cは、両側の側面が略直線状に傾斜しており、時計回りの方向の側面が反対側である反時計回りの方向の側面よりもなだらかに傾斜している。第四突起302dは、ハンドル302の一般外周面から最も突出した部位が、第三突起302cの最も突出した部位から時計回りの方向へ約55度の回転角度で離れており、第一突起302aよりもやや高く突出している。この第四突起302dは、両側の側面が略直線状に傾斜しており、略二等辺三角形に形成されている。
ハンドルカバー303は、前面の中心が丸く前方へ膨出しており、後方へ突出している三つの取付ボス303aを備えている。三つの取付ボス303aは、ハンドル302のスリット302eを前方から貫通してハンドルベース301の前面に取付けられる。ハンドルカバー303の取付ボス303aが、ハンドル302のスリット302eを貫通していることから、取付ボス303aがスリット302eの周方向端部に当接することとなり、ハンドル302の回転角度を規制している。本例では、ハンドル302を、約120度の回転角度の範囲内で回転させることができる。
このハンドルユニット300は、扉枠ベース110のハンドル取付座面112に対して、ハンドル取付部材180を介して取付けられる。この扉枠ベース110のハンドル取付座面112は、平面視において、右端側が左端側よりも後方に位置するように傾斜しており、外側(開放側)を向いているため、ハンドル取付部材180を介して取付けられるハンドルユニット300も平面視で外側に傾斜(換言すると、パチンコ機1の前面に直交する線に対してその先端部がパチンコ機1の外側に向かうように傾斜している。)して扉枠3に取付固定される。これにより、遊技者がハンドルユニット300のハンドル302が握り易く、違和感がなく回動操作を行わせることができる。
ハンドルユニット300のハンドル回転検知センサ307は、可変抵抗器とされており、ハンドル302を回転させると、軸部材305及び伝達ギア306を介してハンドル回転検知センサ307の検知軸307aが回転する。この検知軸307aの回転角度に応じてハンドル回転検知センサ307の内部抵抗が変化し、ハンドル回転検知センサ307の内部抵抗に応じて後述する球発射装置680における発射ソレノイド682の駆動力が変化して、ハンドル302の回転角度に応じた強さで遊技球が遊技領域5a内へ打込まれる。
ハンドル302やハンドルカバー303の外周表面は、導電性のメッキが施されており、遊技者がハンドル302等に接触することでハンドルタッチセンサ310が接触を検出する。そして、ハンドルタッチセンサ310が遊技者の接触を検出している時に、ハンドル302を回動させると、ハンドル回転検知センサ307の検知が受付けられ、ハンドル302の回転角度に応じた強さで発射ソレノイド682の駆動が制御されて、遊技球を打込むことができる。つまり、遊技者がハンドル302に触れずに、何らかの方法でハンドル302を回転させて遊技球を遊技領域5a内に打込もうとしても、発射ソレノイド682は駆動されず、遊技球を打込むことができないようになっている。これにより、遊技者が本来とは異なる方法でハンドル302を回転させて遊技が行われるのを防止することができ、パチンコ機1を設置する遊技ホールに係る負荷(負担)を軽減させることができる。
また、ハンドルユニット300は、遊技者がハンドル302を回転操作中に、単発ボタン311を押圧すると、単発ボタン操作センサ312が単発ボタン311の操作を検知し、払出制御基板951の発射制御部(図示は省略)によって発射ソレノイド682の回転駆動が停止させられる。これにより、ハンドル302の回転操作を戻さなくても、遊技球の発射を一時的に停止させることができると共に、単発ボタン311の押圧操作を解除することで、単発ボタン311を操作する前の打込み強さで再び遊技球を遊技領域5a内に打込むことができる。
更に、ハンドルユニット300は、ハンドル302に、四つの第一突起302a、第二突起302b、第三突起302c、及び第四突起302dを備えており、ハンドル302を正面視時計回りの方向へ最も回転させて、遊技球を最も強く遊技領域5a内に打込むようにした(所謂、「右打ち」した)時に、第四突起302dが、ハンドル302を回転させていない時の第一突起302aの位置と、略同じ位置となるため、第四突起302dを第一突起302aとしてハンドル302を持ち替えることで、遊技者が楽な状態で「右打ち」の位置でハンドル302を維持させることができ、遊技者の疲労感を軽減させて遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
[3−3.皿ユニットの全体構成]
扉枠3における皿ユニット320について、主に図41乃至図45を参照して詳細に説明する。図41(a)は扉枠の皿ユニットを右前から見た斜視図であり、(b)は皿ユニットを左前から見た斜視図である。また、図42(a)は皿ユニットを右上後ろから見た斜視図であり、(b)は皿ユニットを左下後から見た斜視図である。図43は皿ユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図44は皿ユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。図45は、図28の断面図において下皿カバーを外した状態で下皿の部位を拡大して示す説明図である。皿ユニット320は、扉枠ベースユニット100における扉枠ベース110の前面において貫通口111の下側の部位に取付けられ、前面が前方へ膨出している。皿ユニット320の前面には、後述する演出操作ユニット400が取付けられる。
皿ユニット320は、遊技領域5a内に打込むための遊技球を貯留する上皿321と、上皿321の下側に配置されており上皿321やファールカバーユニット270から供給される遊技球を貯留可能な下皿322と、を備えている。
皿ユニット320は、扉枠ベースユニット100の扉枠ベース110に取付けられる平板状の皿ユニットベース323と、皿ユニットベース323の前面上部に取付けられると共に左右中央より左側が前方へ大きく膨出しており上皿321を形成している上皿本体324と、皿ユニットベース323の前面下部で左右中央よりも左側に取付けられると共に前方へ大きく膨出しており下皿322を形成している下皿本体325と、上皿本体324及び下皿本体325の前側を覆うように皿ユニットベース323の前面に取付けられている皿ユニットカバー326と、を備えている。
また、皿ユニット320は、皿ユニットカバー326の上面における上皿321の正面視右方で上方から押圧操作可能に取付けられている上皿球抜きボタン327と、上皿球抜きボタン327の正面視右方で皿ユニットカバー326の上面に取付けられている球貸ボタン328と、球貸ボタン328の正面視右方で皿ユニットカバー326の上面に取付けられている返却ボタン329と、球貸ボタン328及び返却ボタン329の後方で皿ユニットカバー326の上面に取付けられている球貸返却表示部330と、上皿321の前方で皿ユニットカバー326の前面における皿前上装飾部326bに取付けられている演出選択左ボタン331及び演出選択右ボタン332と、下皿322の前方で皿ユニットカバー326の前面から前方に突出しており前方から押圧操作可能に取付けられている下皿球抜きボタン333と、を備えている。
[3−3a.上皿]
皿ユニット320の上皿321について、主に図41及び図44等を参照して詳細に説明する。皿ユニット320の上皿321は、皿ユニットベース323と上皿本体324とによって形成されており、正面視左右の中央より左側の方が大きく前方へ膨出し、上方へ開放された容器状に形成されている。上皿321(上皿本体324)は、扉枠3の左右方向の幅に対して左端から右方へ約1/3の部位が最も前方に膨出している。上皿321は、最も膨出した部位から正面視右方へ向かうに従って、前端が後方へ後退しており、前後方向の奥行が遊技球の外径よりも若干大きい誘導通路部321aが形成されている。上皿321は、誘導通路部321aを含む底面の全体が、右端側が低くなるように傾斜しており、誘導通路部321aの正面視右端側が、皿ユニットカバー326の上面(上皿球抜きボタン327)の下方へ潜り込んでいる(図44を参照)。
上皿321は、皿ユニットベース323に組立てた状態で、その底面が、皿ユニットベース323の上皿球供給口323aよりも下側の位置から上皿球送り口323dの上端に対して遊技球の外径よりも若干下側の位置へ向かって低くなるように傾斜している。これにより、上皿球供給口323aから前方へ放出された遊技球が、上皿321内に受けられて貯留させることができると共に、受けられた遊技球を誘導通路部321aの右端側から上皿球送り口323dへ供給させることができる。
上皿321は、上述したように、前後方向の奥行が狭くなる誘導通路部321aにおいて、その底面が下方へ向かって低くなるように形成されている。つまり、上皿321の一部が、後述する演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)が取付けられる皿ユニットカバー326の取付空間326j内へ、上方から突出している。従って、上皿321において、遊技球の貯留量を十分に確保することができるようになっている。なお、上皿321(上皿本体324)は、皿ユニットカバー326の取付空間326j内へ、演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)と接触しないように突出している。
なお、誘導通路部321aには、パチンコ機1において電気的に接地(アース)されている金属製のアース金具321bが備えられており、遊技球が接触(転動)することで、遊技球に帯電した静電気を除去させることができる。
[3−3b.下皿]
皿ユニット320の下皿322について、主に図41乃至図45等を参照して詳細に説明する。下皿322は、上皿321の下方で、正面視おいて皿ユニット320(扉枠3)の左右方向中央よりも左側に配置されている。下皿322は、遊技球を貯留可能な容器状に形成されており、底壁部325aに上下に貫通し遊技球を排出可能とされた下皿球抜き孔322aと、皿ユニットカバー326に取付けられた演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)との接触を回避させるための逃し部322bと、を備えている。下皿322の逃し部322bは、右前隅が、後方へ向かって円弧状に窪むように形成されている。
下皿322は、上方及び後方が開放されている下皿本体325と、下皿本体325の左端側から上方を覆っている皿ユニットカバー326の下皿カバー部326kと、下皿本体325の開放されている後方を閉鎖している皿ユニットベース323と、下皿本体325における演出操作ユニット取付部326a内に突出している部位の上側を覆う下皿カバー340とによって、形成されており、皿ユニットカバー326の下皿開口部326dから外方に臨んでいる。下皿322は、図28及び図45に示すように、平面視の外周形状が、左右に延びた四角形と、その四角形の前辺を底辺とし底辺よりも短い上辺が前方側に配置された台形と、を組合せたような形状に形成されており、台形の斜めに延びた左右の辺が後方へ凹むように湾曲している。この下皿322は、平面視において、前方から後方へ向かうに従って、左右方向の幅が大きくなるように形成されている。
下皿本体325は、図43及び図44等に示すように、上方及び後方が開放された容器状に形成されている。下皿本体325は、平板状の底壁部325aと、底壁部325aの後端辺を除いた外周端から上方へ延出している本体立壁部325bと、底壁部325aを遊技球が通過可能な大きさで上下に貫通している下皿球抜き孔322aと、を備えている。底壁部325aの外周形状は、左右に延びた四角形と、その四角形の前辺を底辺とし底辺よりも短い上辺が前方側に配置され斜めに延びた左右の辺が後方へ凹むように湾曲した台形と、を組合せたような形状に形成されている。底壁部325a(の上面)は、下皿球抜き孔322aへ向かって低くなるように傾斜している。本体立壁部325bは、底壁部325aから上方へ、遊技球の直径の2倍〜5倍の高さで立上っている。下皿球抜き孔322aは、下皿本体325(底壁部325a)の左右方向中央よりも右寄りの位置に形成されている。下皿本体325では、底壁部325a及び本体立壁部325bにおける正面視右前隅の湾曲している部位が、逃し部322bに相当している。
下皿カバー340は、下皿本体325の上方のおよそ右半部を覆うように形成されている。下皿カバー340は、図43及び図44等に示すように、下皿本体325の本体立壁部325bの上端から上方へ立上っているカバー立壁部340aと、カバー立壁部340aの上端から略水平に延びている天井部340bと、を備えている。カバー立壁部340aは、下皿本体325の本体立壁部325bにおける前辺側の一部から右辺の後端までの部位から立上っている。下皿カバー340は、皿ユニット320に組立てた状態で、カバー立壁部340a及び天井部340bの後端が、皿ユニットベース323の前面に当接している。また、カバー立壁部340aの前端(前辺における左端側)が、皿ユニットカバー326の下皿開口部326dの右端辺と当接している。更に、天井部340bの左端が、皿ユニットカバー326の下皿カバー部326kの右端に当接している。この下皿カバー340では、カバー立壁部340aにおける湾曲面状の部位と、その後側においてカバー立壁部340aと天井部340bとの間で斜めに延びている部位とが、逃し部322bに相当している。
下皿322は、前端側の左右に短く延びている部位の正面視左端付近から右側が、皿ユニットカバー326(演出操作ユニット400)によって覆われており、正面視において半分以上が演出操作ユニット400の後方に位置している。つまり、下皿322は、右半分が、演出操作ユニット400の後方へ回り込むように形成されている。従って、下皿322は、図45に示すように、後述する皿ユニットカバー326の下皿開口部326dの後方に位置する下皿第一領域A1(図45においてクロスハッチの領域)と、下皿開口部326dよりも右側(演出操作ユニット400、皿ユニットカバー326における演出操作ユニット取付部326a、及び下皿カバー340の前端側)の後方に位置する下皿第二領域A2(図45において網掛けの領域)と、を有している。換言すると、下皿322は、遊技球を貯留可能な貯留領域(平面視における貯留面積に相当し、下皿第一領域A1と下皿第二領域A2とを合せた領域)の半分以上が、演出操作ユニット400の後方に位置している。なお、図45において点線ハッチの領域は、皿ユニットカバー326における取付空間326jの残りの空間(領域)である。
下皿322は、後壁を形成している皿ユニットベース323の下皿球供給口323cが、後壁の正面視左右方向中央よりも右側に開口している。更に詳述すると、下皿322の下皿球供給口323cは、演出操作ユニット400、皿ユニットカバー326における演出操作ユニット取付部326a(下皿開口部326dの右外側)、下皿カバー340の前端側、等の後方となる下皿第二領域A2に配置されている。これにより、扉枠3を正面から見た時に、下皿球供給口323cが下皿開口部326dを通して遊技者側から見えないようになっている(図19等を参照)。従って、下皿322は、前方に膨出している皿ユニット320(皿ユニットカバー326)の左側面の下皿開口部326dから演出操作ユニット400の後方へ向かって抉れるように形成されており、正面から見える範囲よりも遊技球の貯留容積が大きく形成されている。換言すると、下皿322は、下皿第一領域A1よりも下皿第二領域A2の方が大きく形成されている。これにより、外側(遊技者側)から下皿322を見た時に、見た目以上に下皿322内に多くの遊技球を貯留させることができる。
下皿322は、下皿本体325の左右方向の右側半分(下皿第二領域A2)が、図41(a)に示すように、皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326a(取付空間326j)内に突出しており、下皿本体325における演出操作ユニット取付部326a内に突出している部位の上側を、下皿カバー340が覆っている。この下皿カバー340により、下皿開口部326dから下皿322内に遊技者が手指を挿入した時に、その指先が演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後側に触れるのを阻止することができる。
下皿322は、下皿第二領域A2内である下皿球供給口323cの真正面に、上下に貫通している下皿球抜き孔322aを備えている。下皿322の底面は、下皿球抜き孔322aへ向かって低くなるように傾斜している。下皿322の下皿球抜き孔322aは、下皿球抜きボタン333の押圧操作によって動作する蓋部材334によって開閉可能に閉鎖されている。下皿322は、通常の状態では、下皿球抜き孔322aが蓋部材334によって閉鎖されており、下皿322内に遊技球を貯留させることができる。そして、下皿球抜きボタン333を押圧操作して蓋部材334を開動作させると、下皿322内の遊技球を、下皿球抜き孔322aから皿ユニット320の下方へ排出させることができる。
下皿322の下皿球抜き孔322aは、下皿322の後壁を形成している皿ユニットベース323の下皿球供給口323cの前方(真正面)に配置されている。従って、扉枠3に組立てた状態では、下皿球抜き孔322aが、皿ユニットカバー326の下皿開口部326dよりも右側で演出操作ユニット400におけるフレームユニット415の後方に位置しているため、遊技者(正面)側からは見えないようになっている。
この下皿322は、上述したように、外周形状が、左右に延びた四角形の前側に、前方側が窄まった台形を組合せた形状に形成されていると共に、底面が、下皿球抜き孔322aへ向かって低くなるように傾斜している。従って、蓋部材334が開いて下皿球抜き孔322aが開放されている状態で、下皿球供給口323cから下皿322内へ供給された遊技球は、下皿球供給口323cの真正面に開口している下皿球抜き孔322aから即座に下方へ排出される。この下皿球抜き孔322aの左端は、下皿球供給口323cの左端よりも若干左方に位置していることから、下皿球抜き孔322aが開放されている状態では、下皿球供給口323cから下皿322へ供給された遊技球が、下皿322内における下皿球抜き孔322aよりも左側の領域へ直接流通することはなく、下皿球抜き孔322aから排出されることとなる。
一方、下皿球抜き孔322aの右端は、下皿球供給口323cの右端よりも左方に位置していることから、下皿球供給口323cの右端付近から下皿322へ供給された遊技球が、本体立壁部325bにおける下皿322の右側の立壁を形成している部位に当接することとなる。この下皿322の右側の立壁は、下皿球抜き孔322aの方向を向くように前後方向に対して斜めに湾曲しているため、下皿球供給口323cから供給された遊技球が、この傾斜している部位に当接すると、下皿球抜き孔322aの方向へ反射することとなり、下皿球抜き孔322aよりも左側の領域へ行くことなく、下皿球抜き孔322aから排出される(図45を参照)。
このように、本実施形態の下皿322は、下皿球供給口323cから供給された遊技球を、下皿球抜き孔322aへ誘導するように形成しているため、下皿球抜き孔322aが開放されている状態では、下皿球供給口323cから供給された遊技球を、下皿322における下皿球抜き孔322aの左側の領域へ侵入させることなく、直ちに下皿球抜き孔322aから下方(ドル箱)へ排出させることができる。これにより、下皿球抜き孔322aを開いたままの状態とすると、遊技者側からは下皿322上を流通している遊技球が見えないため、上皿321や払出装置830から払出された遊技球等が、直接ドル箱へ排出されているように錯覚させることができ、遊技球が下皿322を通る煩わしさを感じさせ難くすることで、遊技者を遊技(遊技球の打込操作や演出画像等)に専念させて興趣の低下を抑制させることができる。
また、本実施形態の下皿322は、下皿本体325の本体立壁部325bと、本体立壁部325bの上端から上方へ延出した下皿カバー340,340Aとを備えているため、下皿322内に供給され遊技球が、下皿322内で跳ねて飛び上がっても、下皿322内から取付空間326j側へ遊技球が侵入するのを防止することができ、下皿322内の遊技球が演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後側に接触するのを阻止することができる。従って、下皿322内に供給された遊技球や下皿322に貯留されている遊技球が、演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後側に当接したり押圧したりするのを防止することができ、遊技球によって演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後側が破損するのを防止することができる。
更に、下皿322において、下皿球供給口323cの前方に下皿球抜き孔322aを備えていることから、下皿球抜き孔322aが開いている状態では、下皿球供給口323cから放出された遊技球をそのまま下皿球抜き孔322aに進入させて下方(ドル箱)へ排出させることができるため、遊技球を下皿本体325の本体立壁部325bの前端側に到達し難くすることができる。また、下皿322の前端付近の下皿本体325の底壁部325aが、前方へ向かうほど高くなっているため、下皿本体325の本体立壁部325bの前端側へ向かう遊技球が、傾斜した底面を登ることとなり、遊技球の移動速度を減衰させることができる。従って、下皿球供給口323cから下皿322内に放出された遊技球が、下皿カバー340,340Aや本体立壁部325bに当接した時の衝撃を小さくすることができ、それらを破損し難くすることができる。
なお、本実施形態では、上皿球抜きボタン327に対して、下皿球抜き孔322aを閉鎖している蓋部材334を連動させるようにしても良い。これにより、上皿球抜きボタン327を操作すると、蓋部材334も可動して下皿球抜き孔322aが開くため、上皿321から下皿322へ排出された遊技球が、更に下皿球抜き孔322aから下方のドル箱へ排出されることとなる。つまり、上皿321から遊技球を抜くために上皿球抜きボタン327を操作すると、下皿球抜きボタン333を操作していないにも関わらず、上皿321の遊技球がドル箱に排出されるため、遊技者に対して上皿321の遊技球が直接ドル箱に排出されているように強く錯覚させることができ、上述した作用効果をより一層発揮させることができる。なお、上皿321及び下皿322の球抜きの同時開放は、モータやソレノイド等の駆動源の駆動による同時開放であっても良いし、機械的なリンク機構による同時開放であっても良い。
また、本実施形態では、下皿322を構成している下皿本体325と下皿カバー340とが分解可能な別体のものを示したが、下皿本体325と下皿カバー340とが分解不能な一体のものとしても良い。また、下皿カバー340のカバー立壁部340aが、下皿本体325の本体立壁部325bの上端から立上った例を示したが、下皿本体325の底壁部325aから下皿カバー340のカバー立壁部340aが立上っていても良い。また、下皿カバー340の天井部340bが、カバー立壁部340aの上端から略水平に延びた例を示したが、下皿カバー340の天井部340bが、下皿本体325の本体立壁部325bの上端から略水平に延びるようにしても良い。
更に、本実施形態では、下皿322の演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)との接触を回避させるための逃し部322bを備えた例を示したが、逃し部322bを備えていない下皿322としても良い。
また、本実施形態では、下皿322(下皿本体325や下皿カバー340等)として、貫通した孔の無い一様な面状のものを示したが、遊技球が通過不能な複数の貫通した孔を有するものであっても良い。具体的には、下皿322の底壁部325a、本体立壁部325b、カバー立壁部340a、天井部340b等の少なくとも一部を、遊技球が通過不能な隙間を有した、柵状に形成したものや網状に形成したものとしても良い。なお、皿ユニットカバー326(取付空間326j)内に、LED等の発光体を配置し、下皿322の柵状や網状の隙間を通して下皿322内を照らす(発光装飾させる)ようにしても良い。
なお、本実施形態では、夫々別体に形成された下皿本体325、下皿カバー340、皿ユニットベース323、及び皿ユニットカバー326(下皿カバー部326k)によって、下皿322を形成したものを示したが、それら四つの部材が適宜の組合せで一体とされて下皿322を形成するようにしても良い。具体的には、下皿カバー340と下皿本体325とが一体とされたもの、下皿カバー340と皿ユニットカバー326とが一体とされたもの、下皿本体325と皿ユニットカバー326とが一体とされたもの、下皿カバー340と皿ユニットベース323とが一体とされたもの、下皿本体325と皿ユニットベース323とが一体とされたもの、皿ユニットベース323と皿ユニットカバー326とが一体とされたもの、下皿本体325と下皿カバー340と皿ユニットベース323とが一体とされたもの、下皿本体325と下皿カバー340と皿ユニットカバー326とが一体とされたもの、下皿カバー340と皿ユニットベース323と皿ユニットカバー326とが一体とされたもの、下皿本体325と皿ユニットベース323と皿ユニットカバー326とが一体とされたもの、下皿本体325と下皿カバー340と皿ユニットベース323と皿ユニットカバー326とが一体とされたもの、等としても良い。
[3−3b−1.下皿の球誘導部]
皿ユニット320の下皿322において、下皿球供給口323cから下皿球抜き孔322aへ遊技球を誘導する球誘導部322c等を備えた実施形態について、図46を参照して詳細に説明する。図46(a)は下皿に球誘導部を備えた例を概略で示す説明図であり、(b)は下皿に(a)とは異なる球誘導部を備えた例を概略で示す説明図であり、(c)は更に異なる球誘導部を備えた例を概略で示す説明図である。図46では、上記と同じ構成については、同一の符号を付してある。
図46(a)の下皿322の例は、下皿322の底面における下皿球供給口323cと下皿球抜き孔322aとの間の部位に、下皿球抜き孔322aの直径と略同じ距離で左右に離間して配置された一対の球誘導部322cを備えている。一対の球誘導部322cは、下皿322の底面から突出した状態で前後に延びたレール状(突条)に形成されている。また、下皿322は、底面が下皿球抜き孔322aへ向かって低くなるように傾斜している。従って、下皿球供給口323cから下皿322内へ供給された遊技球は、球誘導部322cを乗り越えることなく、一対の球誘導部322cにより下皿球抜き孔322aへ誘導され、下皿球抜き孔322aから下方(ドル箱)へ排出される。
そして、この例の下皿322は、上記と同様に、皿ユニットカバー326の下皿開口部326dよりも右側の後方(下皿第二領域A2)に、下皿球供給口323cと下皿球抜き孔322aとが前後方向へ直線状に並んで配置されている。従って、下皿球供給口323c及び下皿球抜き孔322aは、演出操作ユニット400、皿ユニットカバー326における演出操作ユニット取付部326a、及び下皿カバー340の前端側等の被覆壁の後方に位置しており、正面からは見えないようになっている。
このように、本例の下皿322は、一対の球誘導部322cを備えているため、下皿球抜き孔322aが開放されている状態では、下皿球供給口323cから供給された遊技球を、下皿322における下皿球抜き孔322aの左側の領域へ侵入させることなく、直ちに下皿球抜き孔322aから下方(ドル箱)へ排出させることができる。そして、遊技者側からは下皿322上を流通している遊技球が見えないため、上皿321や払出装置830から払出された遊技球等が、直接ドル箱へ排出されているように錯覚させることができ、遊技球が下皿322を通る煩わしさを感じさせ難くすることで、遊技者を遊技(遊技球の打込操作や演出画像等)に専念させて興趣の低下を抑制させることができる。
この図46(a)の例では、球誘導部322cとして、レール状のものを示したが、これに限らず、下皿球抜き孔322aへ向かって延びた溝のように、遊技球を下皿球抜き孔322aへ誘導できるものであれば良い。
次に、図46(b)の下皿322の例は、下皿322における下皿球抜き孔322aの右側の壁部を、下皿球供給口323cから右斜め前方へ放出された遊技球が、下皿球抜き孔322aの方向へ反射するような形状に形成していると共に、遊技球が当接する部位に緩衝部322dを備えるようにしたものである。この緩衝部322dは、ゴムや発泡体等で形成されている。
本例の下皿322も上記と同様に、下皿球供給口323cの真正面に下皿球抜き孔322aが配置されていると共に、下皿322の底面が下皿球抜き孔322aへ向かって低くなるように傾斜している。従って。下皿球供給口323cから真直ぐに前方へ放出された遊技球は、そのまま下皿球抜き孔322aから下方(ドル箱)へ排出される。一方、下皿球供給口323cから右前方へ放出された遊技球は、緩衝部322dで下皿球抜き孔322aの方向へ反射して、下皿球抜き孔322aから下方(ドル箱)へ排出される。この際に、遊技球が緩衝部322dに当接して反射するため、反射時の衝突音が低減される。
更に、この例の下皿322も上記と同様に、皿ユニットカバー326の下皿開口部326dよりも右側の後方(下皿第二領域A2である演出操作ユニット400、皿ユニットカバー326における演出操作ユニット取付部326a、及び下皿カバー340の前端側等の被覆壁の後方)に配置されており、正面からは見えないようになっている。
このように、本例の下皿322は、遊技球を反射させる壁部に緩衝部322dを備えているため、下皿球供給口323cから遊技球が真直ぐに前方へ放出されなかった場合でも、緩衝部322dにより音もなく下皿球抜き孔322aの方向へ反射させて下方(ドル箱)へ排出させることができる。従って、上皿321や払出装置830から払出された遊技球等がドル箱へ排出される際に、下皿322から遊技球の衝突音が聞こえないため、恰も直接ドル箱へ排出されているように錯覚させることができ、遊技球が下皿322を通る煩わしさを感じさせ難くすることで、遊技者を遊技(遊技球の打込操作や演出画像等)に専念させて興趣の低下を抑制させることができる。
続いて、図46(c)の下皿322の例は、下皿322の底面(底壁部325a)における下皿球抜き孔322aを間にして下皿球供給口323cとは反対側の部位から上方へ突出し、下皿球抜き孔322aを飛び越えた遊技球を下皿球抜き孔322a側へ反射させる返し部322eを備えたものである。なお、返し部322eは、下皿322を形成している素材と同じ素材を用いても良いし、ゴムや発泡体等の反射時の衝突音を緩和させる緩衝材を用いても良い。また、返し部322eは、下皿322の側壁を構成していないものとしても良いし、下皿322の側壁(本体立壁部325b)の一部を構成するものとしても良い。
この下皿322では、下皿球供給口323c、下皿球抜き孔322a、及び返し部322eが、後方から前方へ向かって順番に直線上に配置されていると共に、皿ユニットカバー326の下皿開口部326dよりも右側の後方(下皿第二領域A2である演出操作ユニット400、皿ユニットカバー326における演出操作ユニット取付部326a、及び下皿カバー340の前端側等の被覆壁の後方)に配置されており、正面からは見えないようになっている。この下皿322では、下皿球供給口323cから下皿球抜き孔322aへ流通する遊技球が、万が一、下皿球抜き孔322aを飛び越えても、返し部322eにより下皿球抜き孔322a側へ反射させて、下皿球抜き孔322aから下方(ドル箱)へ排出させることができる。従って、上記と同様の作用効果を奏することができる。
なお、本実施形態では、下皿322に対して、上記の球誘導部322cと緩衝部322dとを、適宜に組合せても良い。これにより、上記と同様の作用効果を奏することができる。
[3−3b−2.下皿の別の実施形態]
皿ユニット320の下皿322の別の実施形態について、図47を参照して説明する。図47(a)は分割可能とした下皿を概略で示す説明図であり、(b)は演出操作ユニットの後方の空間の大きさに応じて下皿の貯留領域を拡張した状態を概略で示す説明図であり、(c)は(b)の下皿を概略の斜視図で示す説明図である。図47に示す下皿322は、下皿本体325が下皿第二領域A2内に配置された分割線PLを境に分割可能とされているものである。なお、図47において点線ハッチで示す領域は、取付空間326jの残りの空間を示している。
まず、図47(a)に示す下皿本体325(下皿322)は、下皿第一領域A1及び下皿第二領域A2の一部を構成し下皿球抜き孔322aを有している本体部325Aと、本体部325Aの右側に取付けられており下皿第二領域A2の残りの領域を構成している第一増設部325Bとを備えている。第一増設部325Bは、本体部325Aよりも更に、演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)が収容される取付空間326jの残りの空間(演出操作ユニット400や第二演出操作ユニット400Aの後方の空間)内へ突出している。この第一増設部325Bは、図示するように、前方から後方へ向かうに従って、左右方向の幅が大きくなるように形成されている。また、第一増設部325Bは、右前隅に、第二演出操作ユニット400Aとの接触を回避させるための逃し部322bが形成されている。
次に、図47(b)及び図47(c)の例は、演出操作ユニット400の後端が、下皿322の前端よりも後方へ突出しておらず、図47(a)の例よりも、演出操作ユニット400の後方の空間(取付空間326jの残りの空間)が広くなっている。そして、この下皿本体325(下皿322)は、下皿第一領域A1及び下皿第二領域A2の一部を構成し下皿球抜き孔322aを有している本体部325Aと、本体部325Aの右側に取付けられていると共に下皿第二領域A2の残りの領域を構成しており第一増設部325Bよりも大きい第二増設部325Cとを備えている。この第二増設部325Cは、図示するように、前端から後端までの左右方向の幅が一定に形成されており、第一増設部325Bよりも遊技球の貯留領域が大きく形成されている。また、この下皿322は、第二増設部325Cの形状と対応した形状の下皿カバー340Aが取付けられている(図47(c)を参照)。
図47に示した例では、本体部325Aに第一増設部325Bや第二増設部325Cを取付けることで、夫々の遊技球の貯留領域同士が連続(連通)した状態となり、遊技球の貯留領域が拡大する。また、本体部325Aと、第一増設部325Bや第二増設部325Cとの境が、分割線PLとなっている。また、下皿本体325における第一増設部325B及び第二増設部325Cは、演出操作ユニット400や第二演出操作ユニット400Aの後面との間に、所定の隙間(取付空間326jと連通している空間)が生じるように形成されている。
このように、上記の例では、下皿本体325(下皿322)を分割可能な構成とすると共に、分割された部材の少なくとも一方を交換可能としていることから、下皿322内における遊技球の貯留領域を、必要に応じて、大きくしたり、小さくしたりすることができる。また、下皿本体325(下皿322)を分割可能な構成としているため、皿ユニットカバー326に取付けられる演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後方(取付空間326j内)への突出量に応じた大きさの増設部(第一増設部325B又は第二増設部325C)を取付けることができる。
なお、上記の実施形態では、演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後方となる下皿第二領域A2内に分割線PLを配置したものを示したが、分割線PLを、下皿第一領域A1と下皿第二領域A2との境界線上に配置しても良いし、下皿第一領域A1内に配置しても良い。
また、上記の実施形態では、下皿本体325(下皿322)における本体部325Aに、下皿球抜き孔322aを備えたものを示したが、第一増設部325Bや第二増設部325Cに下皿球抜き孔322aを備えるようにしても良い。
また、上記の実施形態では、下皿本体325の本体部325Aの右側に、第一増設部325Bや第二増設部325Cを取付けたものを示したが、本体部325Aの右側に、遊技球の貯留領域を有しない、平板状の閉鎖部材を取付けるようにしても良い。
更に、上記の実施形態では、下皿322における下皿本体325について説明したが、下皿カバー340についても、下皿本体325と同様に分割可能としたり、第一増設部325Bや第二増設部325Cの大きさに合せた形状としたりしても良い。
[3−3c.皿ユニットベース]
皿ユニット320の皿ユニットベース323について、主に図41乃至図44等を参照して詳細に説明する。皿ユニットベース323は、扉枠ベースユニット100の扉枠ベース110の前面における貫通口111の下側に取付けられ、扉枠ベース110の全幅に亘って左右に延びた平板状(後方が開放された浅い箱状)に形成されている。
皿ユニットベース323は、正面視左上隅付近で前後に貫通していると共に後方へ筒状に延びている上皿球供給口323aと、上皿球供給口323aの下側で前後に貫通していると共に上下に延びている複数の長穴からなるスピーカスリット323bと、正面視左右中央から左寄りの下部において前後に貫通していると共に後方へ筒状に延びている下皿球供給口323cと、下皿球供給口323cの正面視右上側で前後に貫通していると共に上下に延びており上部が上皿本体324の右端に位置する上皿球送り口323dと、を備えている。
また、皿ユニットベース323は、上皿球送り口323dを通って皿ユニットベース323の後側に送られた遊技球を球送ユニット250の進入口251aへ誘導する球送り誘導路323eと、球送り誘導路323eの下側から垂下した後に下皿球供給口323cの筒状の正面視右側面へ向かって低くなるように略L字状に延びており球送ユニット250の球抜口251bから放出された遊技球を下皿球供給口323cへ誘導する球抜き誘導路323fと、球送り誘導路323eの正面視左方で且つ球送り誘導路323eの下端と球抜き誘導路323fの上端との間の高さの位置で前後に貫通しており球送ユニット250の作動棹253cと当接し上皿球抜きボタン327により動作する作動伝達部327aが後方へ臨むように突出する開口部323gと、を備えている。球抜き誘導路323fは、下流端が下皿球供給口323cにおける筒状の部位内に開口している。
更に、皿ユニットベース323は、正面視右下隅で前後に貫通しており扉枠ベースユニット100のハンドル取付部材180の筒部181が挿通されるハンドル挿通口323hと、正面視右隅付近で前後に貫通しており開閉シリンダユニット210のシリンダ錠211が挿通されるシリンダ挿通口323iと、を備えている。
皿ユニットベース323の上皿球供給口323aは、扉枠3に組立てた状態で、前端が上皿321の後壁に開口し、筒状の後端が扉枠ベース110の上皿用通過口117を前側から貫通してファールカバーユニット270の貫通球通路273の前端と接続している。これにより、払出ユニット800から払出された遊技球が、上皿球供給口323aを通って上皿321内に供給(払出)される。
下皿球供給口323cは、扉枠3に組立てた状態で、前端が下皿322の後壁に開口し、筒状の後端が扉枠ベース110の下皿用通過口116を前側から貫通してファールカバーユニット270の球放出口276の前端と接続している。これにより、ファールカバーユニット270の貯留通路277内を流通する遊技球が、下皿球供給口323cを通って下皿322内に供給される。この下皿球供給口323cは、演出操作ユニット400、皿ユニットカバー326における演出操作ユニット取付部326a(下皿開口部326dの右外側)、下皿カバー340の前端側、等の後方に配置されており、扉枠3を正面から見た時に、下皿開口部326dを通して遊技者側から見えないようになっている。
[3−3d.皿ユニットカバー]
皿ユニット320の皿ユニットカバー326について、主に図41乃至図44等を参照して詳細に説明する。皿ユニットカバー326は、上皿本体324及び下皿本体325の前側を覆うように皿ユニットベース323の前面に取付けられる。皿ユニットカバー326は、左右方向中央が前方へ膨出しており左右方向中央に前方へ大きく開口し演出操作ユニット400が取付けられる演出操作ユニット取付部326aと、演出操作ユニット取付部326aの左右両側における上皿321と略同じ高さに形成されている皿前上装飾部326bと、左右の皿前上装飾部326bの夫々の下側に形成されている皿前下装飾部326cと、を備えている。
演出操作ユニット取付部326aは、左右方向が皿ユニット320の左右方向の全幅に対して約1/3の大きさに形成されていると共に、上下方向が皿ユニット320の上下方向の高さと略同じ高さに形成されている。また、演出操作ユニット取付部326aは、前端が上方へ向かうに従って後方へ移動するように傾斜している。詳しくは、演出操作ユニット取付部326aの前端は、垂直線に対して27度の角度で傾斜している。
皿前上装飾部326bは、前面が、皿ユニットカバー326の左右方向中央側から左右両端側へ向かうに従って後方へ移動しており、皿ユニットカバー326の左右方向中央側の端部と左右両端側の端部とを結んだ平面に対して、中間部が前方へやや膨出した湾曲面状に形成されている。また、皿前上装飾部326bは、下端が、皿ユニットカバー326の左右方向中央側から左右両端側へ向かうに従って上方へ移動するように傾斜しており、皿ユニットカバー326の左右方向中央側(演出操作ユニット取付部326a側)から左右両端側へ向かって上下方向が窄まるように形成されている。皿ユニットカバー326は、正面視左側の皿前上装飾部326bに、演出選択左ボタン331及び演出選択右ボタン332が取付けられている。
皿前下装飾部326cは、前面が、皿ユニットカバー326の左右方向中央側から左右両端側へ向かうに従って後方へ移動しており、皿ユニットカバー326の左右方向中央側の端部と左右両端側の端部とを結んだ平面に対して、中間部が後方へ窪むような湾曲面状に形成されている。
正面視左側の皿前下装飾部326cには、前後に貫通している下皿開口部326dが形成されており、下皿開口部326dから下皿322が前方に臨んでいる。正面視左側の皿前下装飾部326cでは、下皿開口部326dの下側前面から下皿球抜きボタン333が前方へ突出している。また、正面視左側の皿前下装飾部326cにおける下皿開口部326dの左側には、パンチングメタルからなる下スピーカ口326eが形成されている。下スピーカ口326eは、皿ユニット320に組立てた状態で、皿ユニットベース323のスピーカスリット323bの前方に位置している。
正面視右側の皿前下装飾部326cには、正面視右下隅で前後に貫通しており扉枠ベースユニット100のハンドル取付部材180の筒部181が挿通されるハンドル挿通口326fと、正面視右隅付近におけるハンドル挿通口326fの上側で前後に貫通しており開閉シリンダユニット210のシリンダ錠211が挿通されるシリンダ挿通口326gと、が形成されている。
皿ユニットカバー326は、正面視右側の皿前上装飾部326bの上端から皿ユニットベース323の前端まで延びた板状の天板部326hを有しており、天板部326hにより上皿321の右側上方を覆っている。この天板部326hに、上皿球抜きボタン327、球貸ボタン328、返却ボタン329、及び球貸返却表示部330が取付けられている。
皿ユニットカバー326は、皿前下装飾部326cの下端から皿ユニットベース323の前面まで延びている平板状の底板部326iを備えている。この底板部326iにより皿ユニット320の下側が閉鎖されている。なお、底板部326iは、下皿322の下方に位置する部位が下方から上方へ凹むように段状に形成されており、その部位に後述する下皿球抜きベース335が取付けられている。また、底板部326iには、下皿322の下皿球抜き孔322aと対応した位置に、上下に貫通した孔が形成されている。
皿ユニットカバー326は、演出操作ユニット取付部326aの部位で前方へ開口しており演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後側が挿入(収容)される取付空間326jを備えている。また、皿ユニットカバー326は、下皿開口部326dの左辺及び上辺から後方へ平板状に延出しており、下皿322を覆っている下皿カバー部326kを備えている(図44を参照)。下皿カバー部326kは、左端に、下皿本体325における本体立壁部325bの左辺の上端が当接していると共に、右端に、下皿カバー340における天井部340bの左端が当接するようになっている。
[3−3e.上皿球抜きボタン]
皿ユニット320の上皿球抜きボタン327について、主に図41乃至図44等を参照して詳細に説明する。上皿球抜きボタン327は、上皿321の正面視右側で、皿ユニットカバー326の天板部326hに取付けられており、押圧操作することで、上皿321内の遊技球を下皿322へ抜くことができるものである。上皿球抜きボタン327は、詳細な図示は省略するが、皿ユニットカバー326の天板部326hの下側に取付けられている球抜きボタンホルダによって、天板部326hの下方で後端側が左右に延びた軸周りに回転可能に取付けられている。上皿球抜きボタン327は、その前端下面に、上下に延びている球抜きレバーの上端が当接している。この球抜きレバーは、上皿球抜きボタン327の下方で皿ユニットベース323の前面に取付けられている球抜きベースによって上下方向へスライド可能に取付けられている。
そして、上皿球抜きボタン327の前端下面に上端が当接している球抜きレバーは、皿ユニットベース323によって上下にスライド可能に取付けられている上皿球抜きスライダ327bの上部に上側から当接している。この上皿球抜きスライダ327bは、後面から後方に突出している作動伝達部327aを備えており、扉枠3を組立てた状態で、この作動伝達部327aが、皿ユニットベース323における開口部323gから臨むように後方に突出すると共に、球送ユニット250における球抜き部材253の作動棹253cに下方から当接する。なお、上皿球抜きスライダ327bは、上皿球抜きバネ327cにより上方へ付勢されており、この上皿球抜きバネ327cの付勢力により、上皿球抜きスライダ327b及び球抜きレバーを介して上皿球抜きボタン327が上昇端に位置している。
従って、上皿球抜きボタン327を、上皿球抜きバネ327cの付勢力に抗して下方へ押圧すると、上皿球抜きスライダ327bの作動伝達部327aが下方へ移動し、作動伝達部327aの上端側に当接している球抜き部材253の作動棹253cも相対的に下方へ移動することとなるため、球抜き部材253が正面視反時計周りの方向へ回動し、仕切部253aによる進入口251aと球抜口251bとの間の仕切りが解除され、それらが互いに連通した状態となる。これにより、上皿321内の遊技球が、球送ユニット250の球抜口251bから皿ユニット320の球抜き誘導路323fへと排出され、下皿球供給口323cを介して下皿322へ排出(供給)させることができる。
なお、上皿球抜きボタン327を操作すると、下皿球抜き孔322aを閉鎖している蓋部材334が連動して可動するようにしても良い。これにより、上皿球抜きボタン327を操作すると、蓋部材334も可動して下皿球抜き孔322aが開くため、上皿321から下皿322へ排出された遊技球が、更に下皿球抜き孔322aから下方のドル箱へ排出されることとなる。つまり、上皿321から遊技球を抜くために上皿球抜きボタン327を操作すると、下皿球抜きボタン333を操作していないにも関わらず、上皿321の遊技球がドル箱に排出されるため、遊技者に対して上皿321の遊技球が直接ドル箱に排出されているように強く錯覚させることができ、遊技球が下皿322を通る煩わしさを感じさせ難くすることで、遊技者を遊技(遊技球の打込操作や演出画像等)に専念させて興趣の低下を抑制させることができる。なお、上皿321及び下皿322の球抜きの同時開放は、モータやソレノイド等の駆動源の駆動による同時開放であっても良いし、機械的なリンク機構による同時開放であっても良い。
[3−3f.球貸ボタン、返却ボタン、及び球貸返却表示部]
皿ユニット320の球貸ボタン328、返却ボタン329、及び球貸返却表示部330について、主に図41を参照して詳細に説明する。球貸ボタン328、返却ボタン329、及び球貸返却表示部330は、図示するように、皿ユニットカバー326の天板部326hにおける上皿球抜きボタン327の正面視右側で、円形状の装飾内に取付けられている。
球貸ボタン328は、パチンコ機1に隣接して設けられた球貸機(図示は省略)に対して現金やプリペイドカードを投入した上で、押圧操作することで、所定数の遊技球を皿ユニット320の上皿321内へ貸出す(払出す)ものである。返却ボタン329は、球貸機に投入された現金やプリペイドカードを投入した状態で押圧操作すると、貸出された遊技球の分を差し引いた上で、現金やプリペイドカードを返却するものである。
球貸返却表示部330は、図示は省略するが、透明な表面の下側に三桁の7セグメントLEDが配置されており、球貸機に投入した現金やプリペイドカードの残数、或は、球貸機が故障した時のエラーコード等、を表示するものである。
[3−3g.演出選択左ボタン及び演出選択右ボタン]
皿ユニット320の演出選択左ボタン331及び演出選択右ボタン332について、主に図41等を参照して詳細に説明する。演出選択左ボタン331及び演出選択右ボタン332は、図示するように、皿ユニットカバー326における正面視左側の皿前上装飾部326bにおける演出操作ユニット取付部326aに近い右端付近に取付けられている。演出選択左ボタン331は、一つの頂点を左方へ向けた三角形状に形成されている。演出選択右ボタン332は、演出選択左ボタン331の右方で一つの頂点を右方へ向けた三角形状に形成されている。
演出選択左ボタン331及び演出選択右ボタン332は、正面視において遊技領域5a内に配置されたメイン演出表示装置1600や演出操作ユニット400の扉枠側演出表示装置460等において、遊技者に対して選択を促す演出画像が表示されると、押圧操作が受付可能となり、所定時間内に演出選択左ボタン331や演出選択右ボタン332を操作して所望の選択肢を選択するためのものである。
[3−3h.下皿球抜きボタン]
皿ユニット320の下皿球抜きボタン333について、主に図41乃至図44等を参照して詳細に説明する。下皿球抜きボタン333は、下皿322の前方となる皿ユニットカバー326における下皿開口部326dの下側で、正面視左側の皿前下装飾部326cの前面下端から前方に突出している。この下皿球抜きボタン333は、押圧操作することで、下皿322の下皿球抜き孔322aを閉鎖している蓋部材334を回動させることができ、蓋部材334が回動することで下皿球抜き孔322aが開放されて、下皿322内に貯留されている遊技球を、皿ユニット320の下方へ排出させることができる。
下皿球抜きボタン333は、下皿本体325の下側で皿ユニットカバー326の底板部326iに取付けられている下皿球抜きベース335(図42(b)を参照)によって前後方向へスライド可能に取付けられている。下皿球抜きボタン333は、下皿322の下皿球抜き孔322aに対して左方に配置されている(図28等を参照)。
下皿球抜きベース335には、皿ユニットカバー326の底板部326iにおいて、下皿322の下方の位置で下方から上方へ凹むように段状に形成されている部位に収容されるように、底板部326iに取付けられている。下皿球抜きベース335は、下皿322の下皿球抜き孔322aの直下となる位置に、下皿球抜き孔322aと同じ大きさで上下に貫通している排出口335aが形成されている。蓋部材334は、詳細な図示は省略するが、下皿本体325と下皿球抜きベース335との間に配置されている。これにより、下皿322の下皿球抜き孔322aを閉鎖している蓋部材334を開くと、下皿球抜きベース335の排出口335aも開くこととなり、下皿球抜き孔322aと排出口335aとが互いに連通した状態となる。
蓋部材334は、図示は省略するが、平面視において、下皿球抜きボタン333よりも左方の位置を中心として回動可能に下皿球抜きベース335に取付けられている。下皿球抜きボタン333には、蓋部材334における下皿球抜き孔322aを閉鎖する部位と、下皿球抜きベース335により回動可能に取付けられる部位との間の部位が連結されている。これにより、下皿球抜きボタン333を前後方向へ移動させると、蓋部材334が上下に延びた軸周りに回動し、下皿球抜き孔322a(排出口335a)を開閉させることができる。
下皿球抜きベース335には、図示は省略するが、下皿球抜きボタン333を後方へ押圧して移動させた時に、下皿球抜きボタン333を保持する保持装置と、下皿球抜きボタン333を前方へ付勢している下皿球抜きバネと、が取付けられている。下皿球抜きボタン333が前方に突出して下皿球抜き孔322aを蓋部材334により閉鎖している状態で、下皿球抜きボタン333を押圧して後方へ移動させると、蓋部材334が回動して下皿球抜き孔322aが開くと共に、下皿球抜きボタン333が保持装置に保持されて、後方へ移動したままの状態となる。この状態で、下皿球抜きボタン333の押圧を放しても、下皿球抜きボタン333が前方へ移動することはなく、下皿球抜き孔322aが開いたままの状態で維持され、下皿322内の遊技球を下皿球抜き孔322a及び排出口335aを通して皿ユニット320の下方へ排出させることができる。
そして、下皿球抜きボタン333が保持装置に保持されて下皿球抜き孔322aが開いている状態で、下皿球抜きボタン333を後方へ押圧すると、保持装置による保持が解除される。この状態で、下皿球抜きボタン333の押圧を放すと、下皿球抜きボタン333が下皿球抜きバネの付勢力により前方へ移動し、突出した状態に復帰すると共に、蓋部材334が回動して下皿球抜き孔322a(排出口335a)が閉鎖された状態となる。これにより、下皿322内に遊技球を貯留させることができる。
なお、下皿球抜きボタン333の押圧操作とは別に、上皿球抜きボタン327の押圧操作によっても、下皿球抜き孔322a(排出口335a)を閉鎖している蓋部材334が可動して下皿球抜き孔322aが開くようにしても良い。これにより、上皿321に貯留された遊技球を皿ユニット320の下方に配置されたドル箱に排出させたい時に、上皿球抜きボタン327を操作するだけで、下皿322を介してドル箱に排出させることができ、球抜きに係る手間を簡素化することができる。なお、上皿321及び下皿322の球抜きの同時開放は、モータやソレノイド等の駆動源の駆動による同時開放であっても良いし、機械的なリンク機構による同時開放であっても良い。
[3−4.演出操作ユニットの全体構成]
扉枠3における演出操作ユニット400の全体構成について、主に図48乃至図55等を参照して詳細に説明する。図48(a)は扉枠における演出操作ユニットの正面図であり、(b)は演出操作ユニットの右側面図である。また、図49(a)は演出操作ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は演出操作ユニットを後ろから見た斜視図である。図50は、演出操作ユニットを操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た説明図である。図51は図48(a)におけるD−D線で切断した断面図であり、図52は図48(b)におけるE−E線で切断した断面図である。図53(a)は図48(b)におけるF−F線で切断した断面図であり、(b)は(a)におけるA部の拡大図である。図54は演出操作ユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図55は演出操作ユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。演出操作ユニット400は、皿ユニット320の正面視左右方向中央の前部に取付けられるものであり、遊技者が押圧操作することができると共に、遊技者に対して演出画像を提示することができるものである。
演出操作ユニット400は、外形が円形で外周縁を除いた中央側が透明に形成されており遊技者が押圧操作可能な操作ボタン410と、操作ボタン410の外周を囲み皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられる枠状のフレームユニット415と、操作ボタン410よりも後方に配置されており操作ボタン410の外周縁及びフレームユニット415を発光装飾させることが可能な装飾基板ユニット420と、フレームユニット415の後側に取付けられており操作ボタン410及び装飾基板ユニット420が前面に取付けられているベースユニット430と、操作ボタン410を通して遊技者側から視認可能にベースユニット430に取付けられており演出画像を表示可能な扉枠側演出表示装置460と、を備えている。
[3−4a.操作ボタン]
演出操作ユニット400の操作ボタン410について、主に図53乃至図56等を参照して詳細に説明する。図56(a)は操作ボタンを分解して前から見た分解斜視図であり、(b)は操作ボタンを分解して後ろから見た分解斜視図である。操作ボタン410は、外形が皿ユニット320の上下方向の高さよりも若干小さい直径の円形に形成されており、外周縁を除いた中央側が透明に形成されている。操作ボタン410は、外周が円形で中央側が前方へ膨出するように湾曲面状(球面の一部の形状)に形成されている透明なボタンレンズ411と、ボタンレンズ411の外周縁の前側に取付けられている円環状のボタンフレーム412と、ボタンフレーム412の後側にボタンレンズ411の外周縁を挟持するように取付けられている円筒状のボタンベース413と、を備えている。ボタンフレーム412及びボタンベース413は、光を通し難い部材によって形成されている。
ボタンレンズ411は、全体が略一定の厚さに形成されている。また、ボタンレンズ411は、表面側が凹凸の無い滑らかな湾曲面状に形成されている。ボタンレンズ411は、ボタンフレーム412の内周側となる位置に裏面から断面W字状に窪んだ状態で中央側(内側)へ所定長さで延びていると共に周方向に列設されている第一ボタン装飾部411aと、第一ボタン装飾部411aよりも外周側の位置に裏面から断面円弧状に窪んだ状態で中央側へ向かう軸線上に延びていると共に周方向に所定角度範囲内で列設されている複数(六つ)の第二ボタン装飾部411bと、を備えている。
ボタンレンズ411の第一ボタン装飾部411aは、図示するように、操作ボタン410に組立てた状態では、ボタンフレーム412の内周から中央側へ延びており、左右両側の一群が、上下両側の一群よりも中央側へ長く延びている。
ボタンレンズ411の複数の第二ボタン装飾部411bは、夫々が同一の円周上において円弧状に延びており、左右両側に夫々三つずつ形成されている。これらの第二ボタン装飾部411bは、ボタンフレーム412のフレーム開口部412aから臨むように形成されていると共に、前面側がボタンフレーム412の前面と略同一面上となるように前方へ突出している。
ボタンレンズ411は、第一ボタン装飾部411a及び第二ボタン装飾部411bの部位において、裏面に形成されている断面W字状や断面円弧状の凹凸により、光が屈折するレンズ効果が発揮されるため、後側が明瞭に見えないようになっている。
ボタンフレーム412は、円環状に形成されており、前後方向に貫通し周方向へ所定長さで円弧状に延びた複数(六つ)のフレーム開口部412aを備えている。六つのフレーム開口部412aは、左右両側に夫々三つずつ備えられており、ボタンレンズ411の六つの第二ボタン装飾部411bと対応している。このボタンフレーム412は、表面に金属光沢を有したメッキ層を備えている。
ボタンベース413は、前後方向に短く延びた略円筒状の本体部413aと、本体部413aの前端から外方へ突出している円環状のフランジ部413bと、フランジ部413bの後側から本体部413aの外周に沿って後方へ円柱状に突出しており周方向に略等間隔で複数(四つ)配置されているガイドボス部413cと、フランジ部413bの後側から本体部413aの外周に沿って後方へ帯板状に突出しており周方向に複数(三つ)配置されている検知片413dと、本体部413aよりも外側でフランジ部413bを前後に貫通していると共に外周に沿って所定長さで延びており周方向に複数(六つ)形成されているベース開口部413eと、本体部413aの前端から前方へ筒状に延出しており前端側がボタンレンズ411の内面に沿うように内側(中央側)へ窄まっている内側延出部413fと、を備えている。
ボタンベース413における内側延出部413fの外周面と、フランジ部413bの前面とにボタンレンズ411の外周縁及びボタンフレーム412が取付けられる。四つのガイドボス部413cは、本体部413aの周方向に対して、上下左右の四隅に相当する部位に夫々配置されている。これら四つのガイドボス部413cは、ベースユニット430におけるユニットベース431の保持孔431b内に夫々摺動可能に挿入される。三つの検知片413dは、本体部413aの周方向に対して、上側に二つ、下側に一つ、配されるように、周方向へ略等間隔に配置されている。これら三つの検知片413dは、操作ボタン410が押圧されると、ベースユニット430の押圧検知センサ440により検知される。
六つのベース開口部413eは、左右両側に夫々三つずつ備えられており、ボタンレンズ411の第二ボタン装飾部411b及びボタンフレーム412のフレーム開口部412aと対応している。ボタンベース413におけるベース開口部413eの部位では、本体部413a及び内側延出部413fの一部が、外周側から内側へ窪んでいる。内側延出部413fは、内側へ窄まっている前端の内径が、ボタンフレーム412の内径と略一致している。
この操作ボタン410は、前面が前方へ湾曲面状(略球面の一部の形状)に膨出していると共に、透明に形成されており、後側に配置されている扉枠側演出表示装置460の表示画面を前方から視認することができる。操作ボタン410は、四つのガイドボス部413cがベースユニット430におけるユニットベース431の保持孔431bに摺動可能に挿入されていると共に、ユニットベース431の保持孔に431bに挿入されている操作ボタンバネ438により前方へ付勢されている。操作ボタン410は、ベースユニット430の操作ボタンバネ438の付勢力により、外周縁の前面側がフレームユニット415に当接することで、前方へのこれ以上の移動が規制されており、操作ボタンバネ438の付勢力に抗して押圧操作することで、後端がベースユニット430の前面に当接するまで後方へ移動する。操作ボタン410は、押圧操作して後方へ移動させると、三つの検知片413dの少なくとも一つがベースユニット430の押圧検知センサ440に検知される。この押圧検知センサ440による検知片413dの検知によって、操作ボタン410が操作されたこととなる。
また、操作ボタン410は、演出操作ユニット400を組立てた状態で、透明なボタンレンズ411におけるボタンフレーム412の内周端から中央側へ延びるように全周に亘って形成されている第一ボタン装飾部411aによって、ボタンベース413の内周面と、ベースユニット430の操作ボタン内装飾部材432との間の隙間を、遊技者側から見え難くすることができる。
更に、操作ボタン410は、円筒状のボタンベース413の前端開口を、ボタンレンズ411とボタンフレーム412とで閉鎖しており、ボタンレンズ411の外周縁に取付けられているボタンフレーム412により、操作ボタン410の外径に対して、後方が視認可能な透明な部分が、外周から内側へ窄まったように形成されている。このボタンフレーム412の存在によっても、ボタンベース413の内周面と、ベースユニット430の操作ボタン内装飾部材432との間の隙間を、遊技者側から見え難くしている。
また、操作ボタン410は、演出操作ユニット400に組立てた状態では、筒状のボタンベース413(本体部413a)の後端が、装飾基板ユニット420の内周側を通して装飾基板ユニット420の前面よりも後方へ突出した状態となる。これにより、装飾基板ユニット420の操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423に夫々実装されている第一LED422a,423a及び第二LED422b,423bから前方へ照射された光が、ボタンベース413の外側から内側へ漏れるのを防止することができると共に、ベースユニット430の操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436に実装されたLEDから前方へ照射された光がボタンベース413の内側から外側へ漏れるのを防止することができる。従って、装飾基板ユニット420の第一LED422a,423a及び第二LED422b,423bやベースユニット430の操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436に実装されたLEDが、発光装飾対象としている部位以外が発光装飾されてしまうのを防止することができ、見栄え良く発光装飾を行うことができる。
[3−4b.フレームユニット]
演出操作ユニット400のフレームユニット415について、主に図53乃至図55等を参照して詳細に説明する。フレームユニット415は、操作ボタン410の前方側から外周を囲むように、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに前側から取付けられ、操作ボタン410の外側を装飾している。フレームユニット415は、外形が演出操作ユニット取付部326aの前端側に合せた形状に形成されている。
フレームユニット415は、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられ円形の中央開口部416aを有する枠状のフレーム本体416と、中央開口部416aの左右両側でフレーム本体416に後側から取付けられる透光性を有した一対のフレームサイドレンズ417と、中央開口部416aの上側でフレーム本体416に前側から取付けられる透光性を有したフレームトップレンズ418と、を備えている。
フレーム本体416は、操作ボタン410の外径よりも小径で前後に貫通している円形の中央開口部416aと、中央開口部416aよりも左右両外側で前後に貫通していると共に中央開口部416aの周縁に沿って円弧状に延びており周方向に列設されている複数(六つ)の外周開口部416bと、中央開口部416aの上側前面において所定幅で切欠かれている切欠部416cと、を備えている。中央開口部416aは、操作ボタン410におけるボタンフレーム412のフレーム開口部412aの外周側の直径と略同じ大きさに形成されている。これにより、フレーム開口部412aの外周後側に操作ボタン410におけるボタンベース413のフランジ部413bの前端側が当接できるようになっている。
六つの外周開口部416bは、中央開口部416aの左右両外側に、夫々三つずつ備えられており、後側からフレームサイドレンズ417によって閉鎖されている。切欠部416cは、前後方向にも貫通しており、前側からフレームトップレンズ418が嵌込まれている。
また、フレーム本体416は、中央開口部416aの周縁よりも若干外側の位置から後方へ延出している略筒状の内側筒部416dを備えている。内側筒部416dは、中央開口部416aと外周開口部416bとの間の位置から後方へ延出しており、切欠部416cと対応している部位が切欠かれている。内側筒部416dは、演出操作ユニット400を組立てた状態では、装飾基板ユニット420の操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423における夫々の第一LED422a,423aと第二LED422b,423bとの間に位置しており、第一LED422a,423aと第二LED422b,423bとの間を仕切っている(図52を参照)。
更に、フレーム本体416は、外周の左右両側上部において夫々外方へ延出しており、皿ユニット320の皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられる一対の取付部416eを備えている。フレーム本体416(演出操作ユニット400)は、一対の取付部416eと切欠部416cの左右両側の部位が、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられる。
フレーム本体416は、中央開口部416aを間にして切欠部416c側(フレームトップレンズ418が取付けられる側)とは反対側で切欠部416cと同じ幅の部位を除いて、表面の略全体に金属光沢を有したメッキ層が形成されている。
フレームサイドレンズ417は、フレーム本体416の左右に夫々三つずつ形成されている外周開口部416bを後側から閉鎖している。フレームサイドレンズ417は、前面側が凹凸の無い滑らかな面に形成されており、後面側に中央開口部416aの周縁に沿った複数の凹凸が形成されている(図53及び図63を参照)。これら複数の凹凸によって光が屈折することで、フレームサイドレンズ417の後側が見えないようになっている。
フレームトップレンズ418は、フレーム本体416の切欠部416cに前側から嵌込まれるように、外形が略四角形に形成されている。フレームトップレンズ418は、前面側が滑らかに形成されている。また、フレームトップレンズ418は、後面側に中央開口部416aの周縁に沿ってジグザグ状に延びた複数の凹凸が中央開口部416aの半径方向に複数列設されている(図51及び図63を参照)。これら複数の凹凸によって光が屈折することで、フレームトップレンズ418の後側が見えないようになっている。
フレームユニット415は、演出操作ユニット400を組立てた状態で、一対のフレームサイドレンズ417が装飾基板ユニット420の操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423における夫々の第二LED422b,423bの前方に位置すると共に、フレームトップレンズ418がベースユニット430のフレームトップレンズ装飾基板437の前方に位置し、それらに実装されている第二LED422b,423b等によって夫々が発光装飾可能となっている。
[3−4c.装飾基板ユニット]
演出操作ユニット400の装飾基板ユニット420について、主に図53乃至図57等を参照して詳細に説明する。図57は、演出操作ユニットの装飾基板ユニットを分解して前から見た分解斜視図である。装飾基板ユニット420は、フレームユニット415の下方でベースユニット430の前面に取付けられ、操作ボタン410の第二ボタン装飾部411b及びフレームユニット415のフレームサイドレンズ417を発光装飾させることができると共に、演出操作ユニット400に振動を付与させることができるものである。
装飾基板ユニット420は、上方側が開放されたC字状の基板ベース421と、基板ベース421における左右両側の前面に夫々取付けられている操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423と、基板ベース421の前面下部に取付けられている振動モータ424と、振動モータ424の前側を覆うように基板ベース421の前面に取付けられているモータカバー425と、を備えている。
基板ベース421は、内周側が操作ボタン410のボタンベース413における筒状の本体部413aの外径よりも若干大きく形成されていると共に、外周側がボタンベース413におけるフランジ部413bの外径よりも大きく且つフレームユニット415の外径よりも小さく形成されている。
操作ボタン左外装飾基板422は、基板ベース421の前面に沿って円弧状に延びている。操作ボタン左外装飾基板422は、前面側に、基板ベース421の内周に沿って実装された複数の第一LED422aと、複数の第一LED422aよりも半径方向外側で基板ベース421の内周に沿って実装された複数の第二LED422bと、を備えている。操作ボタン右外装飾基板423は、基板ベース421の前面に沿って円弧状に延びている。操作ボタン右外装飾基板423は、前面側に、基板ベース421の内周に沿って実装された複数の第一LED423aと、複数の第一LED423aよりも半径方向外側で基板ベース421の内周に沿って実装された複数の第二LED423bと、を備えている。これら操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423は、前後両面が白色とされている。
振動モータ424は、回転軸に偏芯した錘424aが取付けられており、この錘424aを回転させることで振動を発生させることができる。
装飾基板ユニット420は、演出操作ユニット400に組立てた状態では、基板ベース421の内側に、操作ボタン410におけるボタンベース413の筒状の本体部413a後端側が挿入されている。また、装飾基板ユニット420は、操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423における夫々の第一LED422a,423aが操作ボタン410の第二ボタン装飾部411bの後方に位置し、夫々の第二LED422b,423bがフレームユニット415のフレームサイドレンズ417の後方に位置している。また、演出操作ユニット400に組立てた状態では、操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423の夫々の第一LED422a,423aと、夫々の第二LED422b,423bとの間に、フレームユニット415の内側筒部416dが位置している(図52を参照)。
従って、装飾基板ユニット420は、操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423における夫々の第一LED422a,423aからの光によって操作ボタン410の第二ボタン装飾部411bのみを発光装飾させることができると共に、夫々の第二LED422b,423bからの光によってフレームユニット415のフレームサイドレンズ417のみを発光装飾させることができる。
また、装飾基板ユニット420は、振動モータ424の錘424aを回転させることで、振動を発生させて、演出操作ユニット400全体を振動させることができる。
[3−4d.ベースユニット]
演出操作ユニット400のベースユニット430について、主に図58乃至図60等を参照して詳細に説明する。図58(a)は演出操作ユニットのベースユニットを前から見た斜視図であり、(b)は演出操作ユニットのベースユニットを後ろから見た斜視図である。図59は、演出操作ユニットのベースユニットを分解して前から見た分解斜視図である。また、図60は、演出操作ユニットのベースユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。演出操作ユニット400のベースユニット430は、操作ボタン410を前後方向へ進退可能に取付けていると共に、フレームユニット415の後側に取付けられるものである。
ベースユニット430は、フレームユニット415の後側に取付けられ中央部において上下に延びた略四角形に貫通している貫通孔431a、及び貫通孔431aの外側で前方に開放された止り孔からなる四つの保持孔431bを有する環状のユニットベース431と、ユニットベース431の前面で貫通孔431aを覆うように取付けられており前後に短く筒状延びた透光性を有する操作ボタン内装飾部材432と、操作ボタン内装飾部材432の後方でユニットベース431の前面における貫通孔431aの左右両側に夫々取付けられている操作ボタン左内装飾基板433及び操作ボタン右内装飾基板434と、操作ボタン内装飾部材432の後方でユニットベース431の前面における貫通孔431aの上下両側に取付けられている操作ボタン上内装飾基板435及び操作ボタン下内装飾基板436と、ユニットベース431の前面上部に取付けられているフレームトップレンズ装飾基板437と、を備えている。
また、ベースユニット430は、ユニットベース431の四つの保持孔431b内に夫々挿入されている四つの操作ボタンバネ438と、ユニットベース431の前面に取付けられている三つのセンサホルダ439と、各センサホルダ439に夫々取付けられており操作ボタン410の押圧操作を検知する三つの押圧検知センサ440と、ユニットベース431の後側に取付けられている演出操作ユニット中継基板441と、演出操作ユニット中継基板441の後側を覆うようにユニットベース431の後側に取付けられている中継基板カバー442と、を備えている。
ユニットベース431は、外形が略円形状で、フレームユニット415の外形よりも若干小さく形成されている。ユニットベース431は、中央において前後に貫通しており、上下に延びた略四角形の貫通孔431aが形成されている。この貫通孔431aは、操作ボタン410のボタンベース413における筒状の本体部413a内に収まる大きさで、扉枠側演出表示装置460の表示画面が挿通可能な大きさに形成されている。このユニットベース431の後側に扉枠側演出表示装置460が取付けられる。
ユニットベース431の四つの保持孔431bは、貫通孔431aの外側の上下左右の四隅で、操作ボタン410におけるボタンベース413の四つのガイドボス部413cと対応する位置に形成されている。これら保持孔431bは、内径がガイドボス部413cの外径よりも若干大きく形成されており、ガイドボス部413cを摺動可能に挿入させることができる。
更に詳述すると、四つの保持孔431bのうちの左上側の保持孔431bは、ユニットベース431の中心(操作ボタン410の中心)を通る上下に延びた中心線から、ユニットベース431の中心に対して反時計周りの方向へ約30度回転した位置に形成されている。また、四つの保持孔431bのうちの右上側の保持孔431bは、ユニットベース431の中心(操作ボタン410の中心)を通る上下に延びた中心線から、ユニットベース431の中心に対して時計周りの方向へ約47度回転した位置に形成されている。一方、四つの保持孔431bのうちの下側に配置されている二つの保持孔431bは、上側の二つの保持孔431bに対してユニットベース431の中心の反対側の位置に夫々形成されている。
また、ユニットベース431は、前面上部において、操作ボタン上内装飾基板435が取付けられる部位と、フレームトップレンズ装飾基板437が取付けられる部位との間から平板状に前方へ突出している遮光壁部431cを備えている。この遮光壁部431cにより、フレームトップレンズ装飾基板437のみによってフレームトップレンズ418を発光装飾させることができる。
操作ボタン内装飾部材432は、前後方向へ短く延びた略円筒状の周壁部432aと、周壁部432aの前端側を閉鎖しており中央が前方へ突出するように湾曲面状に形成されている前板部432bと、前板部432bを前後に貫通しており上下延びた四角形状の開口部432cと、周壁部432aの後端から外方へ延出しているフランジ部432dと、フランジ部432dから後方へ突出しておりユニットベース431に取付けられる複数の取付ボス432eと、を備えている。
操作ボタン内装飾部材432の周壁部432aは、外径が操作ボタン410におけるボタンフレーム412の内径と略同じ大きさに形成されている。前板部432bを貫通している開口部432cは、扉枠側演出表示装置460の表示画面と略同じ大きさに形成されている。
操作ボタン内装飾部材432は、周壁部432aの外周面と、前板部432bの前面が、凹凸のない滑らかな面に形成されている。
操作ボタン内装飾部材432は、周壁部432aの内周面に形成されており、円弧状に窪んでいると共に前後方向へ延びており、周方向に複数備えられた第一ボタン内装飾部432fと、前板部432bの後面に形成されており、円弧状に膨出し、前板部432bの中央を中心とするような変八角形状に延びていると共に、前板部432bの中央を中心として同心円状に複数備えられている第二ボタン内装飾部432g(図63を参照)と、を備えている。第二ボタン内装飾部432gは、開口部432cの四つの内周辺と平行に延びている部位を有するように形成されている。
操作ボタン内装飾部材432は、透明な部材によって形成されている。操作ボタン内装飾部材432は、周壁部432aの第一ボタン内装飾部432fと、前板部432bの第二ボタン内装飾部432gとによるレンズ効果により、後方が明瞭に視認できないようになっている。
操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436は、夫々前面側に複数のLEDが実装されており、それらLEDを発光させることで操作ボタン内装飾部材432を発光装飾させることができる。この操作ボタン内装飾部材432を発光装飾させることで、操作ボタン410内や扉枠側演出表示装置460の外側を発光装飾させることができる。
フレームトップレンズ装飾基板437は、前面に複数のLEDが実装されており、それらLEDを発光させることで、フレームユニット415におけるフレームトップレンズ418を発光装飾させることができる。
操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、操作ボタン下内装飾基板436、及びフレームトップレンズ装飾基板437に実装されているLEDは、夫々フルカラーLEDとされている。また、操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、操作ボタン下内装飾基板436、及びフレームトップレンズ装飾基板437は、前面が白色とされている。
操作ボタンバネ438は、コイルバネとされており、ユニットベース431における四つの保持孔431b内に前方から挿入されている。操作ボタンバネ438は、演出操作ユニット400に組立てた状態では、後端が保持孔431bの底面に当接しており、前端が操作ボタン410におけるボタンベース413の本体部413aから後方へ突出しているガイドボス部413cの後端に当接している。これら操作ボタンバネ438により、操作ボタン410を前方へ付勢している。
三つの押圧検知センサ440は、操作ボタン410におけるボタンベース413の三つの検知片413dと対応している位置に配置されている。詳述すると、三つの押圧検知センサ440は、ユニットベース431の前面において、一つが左上の保持孔431bの左下側に、もう一つが右上の保持孔431bの右下側に、残りの一つが左下の保持孔431bの右下側に夫々センサホルダ439を介して取付けられている。三つの押圧検知センサ440は、ユニットベース431の中央を中心として周方向へ略等間隔に取付けられている。これら三つの押圧検知センサ440は、操作ボタン410の三つの検知片413dを検知することができる。
演出操作ユニット中継基板441は、ユニットベース431の後側において、背面視で貫通孔431aの左側(正面視右側)に取付けられている。演出操作ユニット中継基板441は、操作ボタン左外装飾基板422、操作ボタン右外装飾基板423、振動モータ424、操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、操作ボタン下内装飾基板436、フレームトップレンズ装飾基板437、押圧検知センサ440、及び扉枠側演出表示装置460と、扉枠ベースユニット100の扉本体中継基板(図示は省略)との接続を中継するためのものである。
中継基板カバー442は、演出操作ユニット中継基板441の後側を覆う部位の下端から正面視左方に延びており、ユニットベース431の後面下部に取付けられる脚部442aを備えている。中継基板カバー442の脚部442aは、扉枠3に組立てた状態では、下面が略水平に延びていると共に、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の底面を形成している底板部326iとの間で僅かな隙間を形成している(図26を参照)。これにより、操作ボタン410やフレームユニット415を強く下方へ押圧したり叩いたりした時に、脚部442aの下面が皿ユニットカバー326の底板部326iの上面に当接するまでの間では、フレームユニット415の取付部416eや皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326a等が下方へ撓むことで衝撃を吸収することができる。そして、脚部442aの下面が底板部326iの上面に当接した後では、演出操作ユニット400の下方へ移動が規制され、フレームユニット415の取付部416eや皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326a等に無理な力が作用するのを回避させて、それらの破損を防止することができる。
[3−4e.扉枠側演出表示装置]
演出操作ユニット400の扉枠側演出表示装置460について、主に図54及び図55等を参照して詳細に説明する。扉枠側演出表示装置460は、表示画面がベースユニット430における操作ボタン内装飾部材432の開口部432cから前方へ臨むようにユニットベース431の後側に取付けられており、操作ボタン410の透明な中央部分を通して前方側(遊技者側)から表示画面を視認することができると共に、表示画面に演出画像を表示させることができるものである。
扉枠側演出表示装置460は、前面に四角形の表示画面を有した液晶表示装置461と、液晶表示装置461の後側に取付けられていると共に、ベースユニット430のユニットベース431の後側に取付けられる有底角筒状の取付ブラケット462と、を備えている。液晶表示装置461は、縦横の比が、16:9で、対角線の長さが、約4.3inchの市販のカラー液晶ディスプレイである。取付ブラケット462は、外周が液晶表示装置461の外周と同じ形状に形成されており、有底筒状の底部が液晶表示装置461の後面と当接するように取付けられている。
扉枠側演出表示装置460は、演出操作ユニット400に組立てた状態では、液晶表示装置461がユニットベース431の貫通孔431aを後側から貫通して、操作ボタン内装飾部材432の周壁部432a内に突出している(図51を参照)。液晶表示装置461の前面(表示画面)は、操作ボタン内装飾部材432の周壁部432aの前端付近に位置しており、前板部432bを貫通している開口部432cから前方に臨んでいる。
扉枠側演出表示装置460は、液晶表示装置461において周辺制御基板からの制御信号に基づいた所定の演出画像を表示することができる。
[3−4f.演出操作ユニットの作用効果]
演出操作ユニット400の作用効果について、主に図61乃至図63等を参照して詳細に説明する。図61は、図51の演出操作ユニットの断面図において操作ボタンを押圧した状態を示す説明図である。図62(a)は演出操作ユニットを操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た図において操作ボタンの一部を切欠いて操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図であり、(b)は演出操作ユニットの断面図において操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図である。図63(a)は演出操作ユニットの外観を前から見た斜視図で示す説明図であり、(b)は演出操作ユニットの外観を操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た説明図である。
本実施形態の演出操作ユニット400は、遊技盤5の遊技領域5a内に遊技球が打込まれることで変化する遊技状態に応じて演出画像を遊技者に見せることができると共に、遊技者に操作ボタン410の操作をさせて遊技者に提示した演出に遊技者を参加させて楽しませることができるものである。
演出操作ユニット400は、全高が、扉枠3の扉枠ベースユニット100における扉枠ベース110の貫通口111の下側の部位の高さと略同じ高さに形成されている。また、演出操作ユニット400は、全幅が、扉枠3の全幅の1/3よりも若干大きく形成されている。演出操作ユニット400は、正面視において、遊技領域5a(扉枠ベース110の貫通口111)の下側で左右方向の中央に配置されている。
演出操作ユニット400は、フレームユニット415のフレーム本体416の上部が、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられている。演出操作ユニット400は、皿ユニット320に取付けた状態で、底面となる中継基板カバー442の脚部442aの下面が、皿ユニット320の皿ユニットカバー326における底板部326iの上面との間に、隙間が形成されている。つまり、演出操作ユニット400は、皿ユニット320に対して上部のみが取付けられており、吊下げられた状態に取付けられている。
また、演出操作ユニット400は、フレームユニット415の前面(フレーム本体416の中央開口部416aの前端内周により形成される面)が、演出操作ユニット取付部326aの前端開口の傾斜面と平行になるように取付けられている。これにより、演出操作ユニット400は、湾曲面状(略球面の一部の形状)に前方へ膨出している透明な操作ボタン410の中心軸線CLが、垂直線に対して63度の角度で、前方へ向かうに従って上方へ移動するように傾斜している。これにより、本パチンコ機1を用いて遊技を行うために本パチンコ機1の前で遊技者が着座すると、遊技者の頭部が皿ユニット320(演出操作ユニット400)の上方に配置されている遊技盤5における遊技領域5aの中央の前方に位置するため、操作ボタン410の中心軸線CLが、遊技者の頭部付近を通ることとなる。従って、遊技者が遊技領域5aから演出操作ユニット400(操作ボタン410)に視線を落すと、操作ボタン410がその正面視(中心軸線CLと平行な方向からの投影視)に可及的に近い状態で見えることとなり、操作ボタン410や操作ボタン410内の扉枠側演出表示装置460等を良好な状態で視認することができる。
演出操作ユニット400は、操作ボタン410の四つのガイドボス部413cがベースユニット430の四つの保持孔431bに夫々摺動可能に挿入されていると共に、操作ボタンバネ438により前方へ付勢されている。演出操作ユニット400は、通常の状態(操作ボタン410を押圧操作していない状態)では、操作ボタンバネ438の付勢力によって、操作ボタン410のボタンベース413のフランジ部413bの前端が、フレームユニット415のフレーム本体416の後面における中央開口部416a付近の部位に当接している。
演出操作ユニット400は、通常の状態では、操作ボタン410におけるボタンフレーム412の内周付近から中央側(中心軸線CL側)が、フレームユニット415におけるフレーム本体416の中央開口部416aから前方へ突出している。換言すると、操作ボタン410における湾曲面状(略球面の一部の形状)に前方へ膨出している透明なボタンレンズ411において、ボタンフレーム412の内周(内側)から前方へ突出している部位が、フレームユニット415のフレーム本体416の中央開口部416aから前方へ突出している(図51等を参照)。
因みに、本実施形態では、フレームユニット415におけるフレーム本体416の中央開口部416aの直径が約15cmとされており、操作ボタン410の中心軸線CL方向に対してボタンレンズ411(の前端)がフレームユニット415の前面から約4cm前方へ突出している。
通常の状態において、遊技者が演出操作ユニット400の操作ボタン410を押圧操作すると、操作ボタン410は操作ボタンバネ438の付勢力に抗して中心軸線CLに沿って後方へ移動する。そして、操作ボタン410の後端がベースユニット430のユニットベース431の前面に当接すると、後方への移動が規制されて操作ボタン410の後方への移動が停止する。遊技者が操作ボタン410を押圧操作する時には、湾曲面状(略球面の一部の形状)に前方へ膨出しているボタンレンズ411を押圧する。
この操作ボタン410は、従来のパチンコ機に備えられている演出用の操作ボタンと比較して、外径が非常に大きく形成されているため、ボタンレンズ411の中央部分から離れた周縁付近が押圧される可能性が高い。詳述すると、従来のパチンコ機における演出用の操作ボタンは、その中心軸線が垂直線と略平行に延びるように取付けられているのに対して、本実施形態の演出操作ユニット400の操作ボタン410は、中心軸線CLが垂直線に対して傾いて取付けられているため、遊技者が従来のパチンコ機と同様に上方から操作ボタン410を押圧すると、図61において白抜きの矢印で示すように、操作ボタン410の中心軸線CLから離れた部位を押圧することとなる。
ところで、従来のパチンコ機における演出用の操作ボタンは、遊技者が押圧操作する面が平坦な面に形成されていることから、押圧操作する部位を平坦な面としたまま操作ボタンを大きくした場合、操作ボタンの中央から外れた部位を押圧すると、その押圧された部位が先に後退するように押圧操作する面が傾いてしまい、操作ボタンが真直ぐに後退することができなくなって、操作ボタンを押圧操作することができなくなる虞がある。
これに対して、本実施形態の演出操作ユニット400の操作ボタン410は、遊技者が押圧操作する部位(ボタンレンズ411)が、前方へ膨出した湾曲面状(略球面の一部の形状)としているため、操作ボタン410の中央から離れた位置を押圧操作した場合、その力が操作ボタン410の全体に分散されて操作ボタン410が傾き難くなり、操作ボタン410が真直ぐに後方へ移動することができる。従って、操作ボタン410の前面側のどの位置を押圧操作しても、操作ボタン410が傾くことなくスムーズに後退することができるため、押圧操作を確実に検知させることができ、操作ボタン410を押圧操作する演出を十分に楽しませることができる。
また、演出操作ユニット400は、装飾基板ユニット420における基板ベース421の前面下部に振動モータ424が取付けられている上で、上述したように、演出操作ユニット400が吊下げられるように上部のみが皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられているため、振動モータ424により錘424aを回転させて振動を発生させると、取付けられている部位から最も離れた部位で振動が発生することから、演出操作ユニット400全体を大きく(強く)振動させることができ、演出操作ユニット400に触れている遊技者に対して振動を伝達させることができる。また、振動モータ424を、比較的遊技者が押圧操作し易い位置(図61において白抜きの矢印の位置)の直下に配置しているため、操作ボタン410を押圧操作している遊技者に対して強い振動を伝達させることができ、遊技者を驚かせて演出を楽しませることができる。
更に、演出操作ユニット400は、吊下げられたような状態で皿ユニットカバー326に取付けられていると共に、下面を形成している中継基板カバー442の脚部442aの下面と皿ユニットカバー326の底板部326iの上面との間に隙間が形成されているため、操作ボタン410を強く下方へ押圧したり叩いたりした時に、脚部442aの下面が底板部326iの上面に当接するまでの間、フレームユニット415の取付部416eや皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326a等が下方へ撓むことで衝撃を吸収することができる。また、脚部442aの下面が底板部326iの上面に当接した後では、演出操作ユニット400の下方への移動を規制し、フレームユニット415の取付部416eや皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326a等に無理な力が作用するのを回避させることができ、演出操作ユニット400等の破損を防止することができる。従って、演出操作ユニット400の操作ボタン410を押圧操作する演出を遊技者に提示した時等に、強い力で操作ボタン410が押圧操作されたり叩かれたりしても、操作ボタン410や演出操作ユニット400等が破損することはないため、破損による遊技の中断を回避させることができ、遊技者の興趣の低下を抑制させることができると共に、破損し難くすることで遊技ホール側の負担の増加を抑制させることができる。
なお、上述したように、遊技者が押圧操作する操作ボタン410のボタンレンズ411を、前方へ突出している湾曲面状(略球面の一部の形状)に形成しているため、平板状とした場合と比較して強度・剛性が高くなっていると共に、強く叩かれても、その衝撃をボタンレンズ411全体へ分散させることができ、破損し難くなっている。
また、演出操作ユニット400は、図63に示すように、ボタンレンズ411、フレームサイドレンズ417、フレームトップレンズ418、及び操作ボタン内装飾部材432が、透明な部材で構成されているため、それらの裏面側に形成されている第一ボタン装飾部411a、第二ボタン装飾部411b、第一ボタン内装飾部432f、及び第二ボタン内装飾部432g等の凹凸による装飾が、前方側(遊技者側)から視認することができる。また、それら凹凸の装飾が形成されている部位では、板厚が変化していることら光が複雑に屈折するため、凹凸の装飾が形成されている部位を通しては後側が視認し難くなっている。
演出操作ユニット400は、操作ボタン410のボタンレンズ411におけるボタンフレーム412の内周から中央側へ延びている第一ボタン装飾部411aを備えているため、この第一ボタン装飾部411aの凹凸の装飾によりボタンレンズ411の内側となる部位の外周縁の部位において後方を見え辛くすることができる。第一ボタン装飾部411aが形成されている部位の後方(中心軸線CL方向の後方)には、操作ボタン410のボタンベース413の本体部413aの内周面と操作ボタン内装飾部材432の周壁部432aの外周面との間の隙間が位置しているが、その隙間の前方に位置する第一ボタン装飾部411aによって前方側(遊技者側)から、操作ボタン内装飾部材432の外周の隙間を見え難くすることができる。これにより、押圧操作可能な操作ボタン410内に、位置が固定されている操作ボタン内装飾部材432を備えても、操作ボタン410の見栄えの悪化を防止することができ、操作ボタン410を見た遊技者が不快感を抱くのを防止することができると共に、透明な操作ボタン410内に操作ボタン内装飾部材432を問題なく配置することができ、操作ボタン410の見栄えを良くすることができる。
詳述すると、演出操作ユニット400は、操作ボタン410におけるボタンレンズ411の第一ボタン装飾部411a、第二ボタン装飾部411b、及びボタンフレーム412によって、ベースユニット430の操作ボタン内装飾部材432の外周よりも外側で後方側(奥側)にあるユニットベース431や装飾基板ユニット420等が、透明なボタンレンズ411を通して遊技者側から見えないように形成されている。具体的には、図62において、一点鎖線で囲んだクロスハッチの部位が、遊技者側から見えないようにしている。このように、操作ボタン410に第一ボタン装飾部411a、第二ボタン装飾部411b、及びボタンフレーム412等を備えているため、操作ボタン内装飾部材432の外側や奥側を見え難くして隠すことができ、操作ボタン410、ひいては、演出操作ユニット400全体の見栄えを良くすることができる。
また、演出操作ユニット400は、操作ボタン410におけるボタンレンズ411の第一ボタン装飾部411aが、操作ボタン410の中心軸線CLへ向かうように延びていると共に周方向に列設されているのに対して、操作ボタン410の内側後方に配置されている操作ボタン内装飾部材432の前板部432bに形成されている第二ボタン内装飾部432gが中心軸線CLを中心とした変八角形状に延びていると共に同心円状に列設されているため、図63に示すように、第一ボタン装飾部411aの凹凸線と第二ボタン内装飾部432gの凹凸線とが交差することとなり、幾何学的な装飾を遊技者に見せることができる。
また、演出操作ユニット400は、第一ボタン装飾部411aと第二ボタン内装飾部432gとが、前後方向(中心軸線CLの延びている方向)に離れているため、第一ボタン装飾部411aと第二ボタン内装飾部432gとによって奥行のある立体的な感じの幾何学模様を遊技者に見せることができ、操作ボタン410内を含む装飾を楽しませることができる。
更に、演出操作ユニット400では、第一ボタン装飾部411aと第二ボタン内装飾部432gとが前後方向に離れているため、遊技者の目の位置が移動すると、第一ボタン装飾部411aの凹凸線と、第二ボタン内装飾部432gの凹凸線との重なり具合が変化するため、動きのある装飾を遊技者に見せることができ、遊技者を楽しませることができる。
このように、演出操作ユニット400は、操作ボタン410の第一ボタン装飾部411aと操作ボタン内装飾部材432の第二ボタン内装飾部432gとによって、動きがあり立体感のある装飾を遊技者に見せることができるため、遊技者の関心を強く引付けることができ、訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、演出操作ユニット400は、操作ボタン410内(ボタンフレーム412の内側)で、操作ボタン内装飾部材432の後方には、操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436が配置されており、それらの前面に実装されている複数のLEDを発光させることで、操作ボタン410内の操作ボタン内装飾部材432を発光装飾させることができる。つまり、操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436によって、操作ボタン410内を発光装飾させることができる。これら操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436の前面に実装されているLEDは、図52に示すように、中心軸線CLの延びている方向から見て、操作ボタン410のボタンベース413における筒状の本体部413aの内側に配置されているため、それらからの光が本体部413aの外側に漏れることはなく、操作ボタン410内のみを良好に発光装飾させることができる。
また、演出操作ユニット400は、操作ボタン410の外周付近に位置するボタンフレーム412のフレーム開口部412aから臨む第二ボタン装飾部411bの後方に、装飾基板ユニット420における操作ボタン左外装飾基板422の第一LED422a及び操作ボタン右外装飾基板423の第一LED423aが配置されており、それら第一LED422a,423aを発光させることで、操作ボタン410の六つの第二ボタン装飾部411bを発光装飾させることができる。操作ボタン左外装飾基板422の第一LED422a及び操作ボタン右外装飾基板423の第一LED423aは、図52に示すように、操作ボタン410のボタンベース413における筒状の本体部413aと、フレームユニット415のフレーム本体416における筒状の内側筒部416dとの間に位置しており、第一LED422a,423aからの光が本体部413aの内側や内側筒部416dの外側へ漏れることはなく、操作ボタン410の第二ボタン装飾部411bのみを良好に発光装飾させることができる。
更に、演出操作ユニット400は、フレームユニット415におけるフレーム本体416の六つの外周開口部416bから臨むフレームサイドレンズ417の後方に、操作ボタン左外装飾基板422の第二LED422b及び操作ボタン右外装飾基板423の第二LED423bが配置されており、それら第二LED422b,423bを発光させることでフレームサイドレンズ417を発光装飾させることができる。操作ボタン左外装飾基板422の第二LED422b及び操作ボタン右外装飾基板423の第二LED423bは、フレームユニット415のフレーム本体416における筒状の内側筒部416dとフレーム本体416の外周との間に位置しており、第二LED422b,423bからの光が内側筒部416dの内側やフレーム本体416の外側へ漏れることはなく、フレームユニット415のフレームサイドレンズ417のみを良好に発光装飾させることができる。
また、演出操作ユニット400は、フレームユニット415のフレームトップレンズ418の後方に、ベースユニット430におけるフレームトップレンズ装飾基板437が配置されており、フレームトップレンズ装飾基板437の前面に実装されている複数のLEDを発光させることで、フレームトップレンズ418を発光装飾させることができる。ベースユニット430におけるユニットベース431のフレームトップレンズ装飾基板437が取付けられている部位の下側からは、フレームトップレンズ418の下端後方付近まで平板状の遮光壁部431cが前方へ突出しており、フレームトップレンズ装飾基板437のLEDからの光が操作ボタン410やフレームサイドレンズ417側へ漏れることはなく、フレームユニット415のフレームトップレンズ418のみを良好に発光装飾させることができる。
[3−4g.演出操作ユニットの第二実施形態の全体構成]
次に、上記の演出操作ユニット400の第二実施形態である第二演出操作ユニット400Aについて、主に図64乃至図71等を参照して詳細に説明する。図64(a)は図48乃至図63の演出操作ユニットとは実施形態の異なる第二演出操作ユニットの正面図であり、(b)は第二演出操作ユニットの右側面図である。図65(a)は第二演出操作ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は第二演出操作ユニットを後ろから見た斜視図である。図66は、第二演出操作ユニットを操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た説明図である。図67は、図64(a)におけるG−G線で切断した断面図である。図68は、図64(b)におけるH−H線で切断した断面図である。図69(a)は図64(b)におけるI−I線で切断した断面図であり、(b)は(a)におけるA部の拡大図である。図70は第二演出操作ユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図71は第二演出操作ユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。
第二演出操作ユニット400Aは、上記の演出操作ユニット400に替えて皿ユニット320の演出操作ユニット取付部326aに取付けることができるものである。この第二演出操作ユニット400Aは、演出操作ユニット400と同様に、遊技者が押圧操作することができると共に、遊技者に対して演出画像を提示することができるものである。以下では、第二演出操作ユニット400Aにおいて、演出操作ユニット400と同一の構成部材については、同一の符号を付して説明する。
第二演出操作ユニット400Aは、外形が円形で外周縁を除いた中央側が透明に形成されており遊技者が押圧操作可能な操作ボタン410と、操作ボタン410の外周を囲み皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられる枠状のフレームユニット415と、操作ボタン410よりも後方に配置されており操作ボタン410の外周縁及びフレームユニット415を発光装飾させることが可能な装飾基板ユニット420と、フレームユニット415の後側に取付けられており操作ボタン410及び装飾基板ユニット420が前面に取付けられている第二ベースユニット450と、操作ボタン410を通して遊技者側から視認可能に第二ベースユニット450に取付けられており演出画像を表示可能な扉枠側第二演出表示装置460Aと、扉枠側第二演出表示装置460Aの下面に取付けられている緩衝ユニット510と、を備えている。
また、第二演出操作ユニット400Aは、扉枠側第二演出表示装置460Aの正面視右側面に取付けられている第二演出操作ユニット中継基板515と、第二演出操作ユニット中継基板515の表面を覆うように扉枠側第二演出表示装置460Aの正面視右側面に取付けられている中継基板カバー516と、を備えている。第二演出操作ユニット中継基板515及び中継基板カバー516は、扉枠側第二演出表示装置460Aにおけるプロジェクタ取付部材505の正面視右側面に取付けられている。
第二演出操作ユニット中継基板515は、操作ボタン左外装飾基板422、操作ボタン右外装飾基板423、振動モータ424、押圧検知センサ454、フレームトップレンズ装飾基板482、切替駆動モータ492、プロジェクタ500、及び回転検知センサ507と、扉枠ベースユニット100の扉本体中継基板との接続を中継するためのものである。
[3−4g−1.操作ボタン]
第二演出操作ユニット400Aの操作ボタン410について、主に図69乃至図72等を参照して詳細に説明する。図72(a)は第二演出操作ユニットの操作ボタンを分解して前から見た分解斜視図であり、(b)は第二演出操作ユニットの操作ボタンを分解して後ろから見た分解斜視図である。第二演出操作ユニット400Aの操作ボタン410は、外形が皿ユニット320の上下方向の高さよりも若干小さい直径の円形に形成されており、外周縁を除いた中央側が透明に形成されている。この操作ボタン410は、外周が円形で中央側が前方へ膨出するように湾曲面状(略球面の一部の形状)に形成されている透明なボタンレンズ411と、ボタンレンズ411の外周縁の前側に取付けられている円環状のボタンフレーム412と、ボタンフレーム412の後側にボタンレンズ411の外周縁を挟持するように取付けられている円筒状のボタンベース413と、を備えており、演出操作ユニット400の操作ボタン410と略同一の構成である。
具体的な相違点は、第二演出操作ユニット400Aの操作ボタン410と、演出操作ユニット400の操作ボタン410とでは、ボタンレンズ411の第一ボタン装飾部411aの模様と、ボタンベース413のガイドボス部413cの形状が異なっている。
詳述すると、図示するように、第二演出操作ユニット400Aにおける操作ボタン410の第一ボタン装飾部411aは、ボタンフレーム412の内周と接する部位に、ボタンレンズ411の中央側へ一つの頂点を向けた三角形と、中央とは反対側へ一つの頂点を向けた三角形とが、周方向へ交互に全周に亘って複数列設されたトラス状の模様と、トラス状の模様におけるボタンレンズ411の中央側を向いている底辺と、その底辺の両端からボタンレンズ411の中央側へ延びた辺と、その辺の先端から底辺の中央へ延びている斜辺とで構成された直角三角形状の模様と、直角三角形状の模様の斜辺と、トラス状の模様の三角形の底辺の中央からボタンレンズ411の中央側へ直角三角形状の模様よりも長く延びた辺と、その辺の先端から直角三角形状の模様の斜辺の先端へ延びた辺とで構成された変二等辺三角形状の模様と、で形成されている。
つまり、この第一ボタン装飾部411aは、複数の三角形の組合せによって構成されている。なお、図示は省略するが、第一ボタン装飾部411aを構成している各三角形は、夫々の面が異なる方向を向いており、多面体状に形成されている。これにより、ボタンレンズ411の表面側が滑らかな湾曲面状に形成されているのに対して、裏面側が第一ボタン装飾部411aの部位において多面体状に形成されているため、第一ボタン装飾部411aの部位では、ボタンレンズ411の板厚が複雑に変化しており、この部位を通る光が乱屈折することとなる。従って、第一ボタン装飾部411aの部位では、複数の三角形が組合わされた幾何学模様を遊技者に見せることができると同時に、乱屈折により後側の部材を見え難くすることができる。
第二演出操作ユニット400Aのボタンベース413におけるガイドボス部413cは、後方が開放されている円筒状に形成されている。このガイドボス部413cは、第二ベースユニット450の保持孔451d内に挿入されると共に、筒状の内部に第二ベースユニット450におけるユニットベース451の保持孔451d内に保持されているボタンシャフト452が摺動可能に挿入される。本例では、操作ボタン410が、ガイドボス部413c内に後方から挿入される第二ベースユニット450のボタンシャフト452によって前後方向へ進退可能に取付けられる。
[3−4g−2.フレームユニット]
第二演出操作ユニット400Aのフレームユニット415について、主に図69乃至図71等を参照して説明する。フレームユニット415は、操作ボタン410の前方側から外周を囲むように、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに前側から取付けられ、操作ボタン410の外側を装飾している。フレームユニット415は、外形が演出操作ユニット取付部326aの前端側に合せた形状に形成されている。
第二演出操作ユニット400Aのフレームユニット415は、演出操作ユニット400のフレームユニット415と同一の構成であり、同一の符号を付すと共に、詳細な説明は省略する。
[3−4g−3.装飾基板ユニット]
第二演出操作ユニット400Aの装飾基板ユニット420について、主に図57、図69乃至図71等を参照して説明する。装飾基板ユニット420は、フレームユニット415の下方で第二ベースユニット450の前面に取付けられ、操作ボタン410の第二ボタン装飾部411b及びフレームユニット415のフレームサイドレンズ417を発光装飾させることができると共に、第二演出操作ユニット400Aに振動を付与させることができるものである。
装飾基板ユニット420は、上方側が開放されたC字状の基板ベース421と、基板ベース421における左右両側の前面に夫々取付けられている操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423と、基板ベース421の前面下部に取付けられている振動モータ424と、振動モータ424の前側を覆うように基板ベース421の前面に取付けられているモータカバー425と、を備えている。
第二演出操作ユニット400Aの装飾基板ユニット420は、演出操作ユニット400の装飾基板ユニット420と同一の構成であり、同一の符号を付すと共に、詳細な説明は省略する。
[3−4g−4.第二ベースユニット]
第二演出操作ユニット400Aの第二ベースユニット450について、主に図73等を参照して詳細に説明する。図73は、第二演出操作ユニットの第二ベースユニットを前から見た斜視図である。第二演出操作ユニット400Aの第二ベースユニット450は、操作ボタン410を前後方向へ進退可能に取付けていると共に、扉枠側第二演出表示装置460Aが取付けられ、フレームユニット415の後側に取付けられるものである。
第二ベースユニット450は、フレームユニット415の後側に取付けられるユニットベース451と、ユニットベース451の前面から突出しており操作ボタン410のボタンベース413における円筒状の四つのガイドボス部413c内に後方から摺動可能に夫々挿入される円柱状の四つのボタンシャフト452と、四つのボタンシャフト452の夫々が挿通され操作ボタン410のガイドボス部413cの後端を前方へ付勢している操作ボタンバネ(図示は省略)と、ユニットベース451の前面に取付けられており、操作ボタン410におけるボタンベース413の三つの検知片413dを夫々検知する三つの押圧検知センサ454と、を備えている。
第二ベースユニット450のユニットベース451は、円環状の本体部451aと、本体部451aの内周縁から後方へ半球状に突出しているカバー部451bと、本体部451aの前面に対して垂直方向から見た時に上下に延びた略四角形でカバー部451bを前後に貫通している貫通口451cと、本体部451aの前面から後方へ止り孔状に窪んでいる四つの保持孔451dと、本体部451aの上部において前面から後方へ向かって半円状(U字状)に窪んでいる上軸受部451eと、本体部451aの下部において前面から後方へ向かって上軸受部451eと同軸上で半円状(U字状)に窪んでいる下軸受部451fと、本体部451aの上部前面で上軸受部451eの左右両側に形成されておりスクリーンユニット470の回動を規制する一対の回動規制部451gと、を備えている。
ユニットベース451の円環状の本体部451aは、内周と外周とが、C字状に形成されている装飾基板ユニット420の基板ベース421と略同じ大きさに形成されている。この本体部451aの前面に装飾基板ユニット420が取付けられる。カバー部451bは、上軸受部451e及び下軸受部451fにより回転可能に取付けられる扉枠側第二演出表示装置460Aのスクリーンユニット470が回転した時に接触せずに収容可能な大きさに形成されている。貫通口451cは、扉枠側第二演出表示装置460Aのプロジェクタ500が後方から通過可能な大きさに形成されている。
ユニットベース451の四つの保持孔451dは、本体部451aの前面の上下左右の四隅で、操作ボタン410におけるボタンベース413の四つのガイドボス部413cと対応する位置に形成されている。これら保持孔451dは、内径がガイドボス部413cの外径よりも大きく形成されており、ガイドボス部413cを挿入させることができる。これら四つの保持孔451d内には、その中心軸と同軸上にボタンシャフト452が取付けられている。保持孔451dに取付けられたボタンシャフト452の前端は、本体部451aの前面よりも前方へ突出している。保持孔451dに取付けられたボタンシャフト452が操作ボタン410の筒状のガイドボス部413c内に挿入されることで、ガイドボス部413cを介して操作ボタン410を前後方向へ摺動可能に取付けることができる。
四つの保持孔451dのうちの左上側の保持孔451dは、ユニットベース451の中心(操作ボタン410の中心)を通る上下に延びた中心線から、ユニットベース451の中心に対して反時計周りの方向へ約30度回転した位置に形成されている。また、四つの保持孔451dのうちの右上側の保持孔451dは、ユニットベース451の中心(操作ボタン410の中心)を通る上下に延びた中心線から、ユニットベース451の中心に対して時計周りの方向へ約47度回転した位置に形成されている。一方、四つの保持孔451dのうちの下側に配置されている二つの保持孔451dは、上側の二つの保持孔451dに対してユニットベース451の中心の反対側の位置に夫々形成されている。
また、四つの保持孔451d内には、図示しない操作ボタンバネが夫々挿入されており、これら操作ボタンバネの前端がガイドボス部413cの後端に当接することで、ガイドボス部413cを介して操作ボタン410を前方へ付勢している。
ユニットベース451の上軸受部451e及び下軸受部451fは、前方が開放されて後方へ延びたU字状に形成されている。上軸受部451e及び下軸受部451fは、半円弧状に延びている部位の中心が同軸上に位置している。上軸受部451e及び下軸受部451fは、前方から扉枠側第二演出表示装置460Aの上軸部材473及び下軸部材474が挿入されたうえで、前側から上部軸受部材480及び下部軸受部材485が本体部451aの前面に取付けられることで、扉枠側第二演出表示装置460Aのスクリーンユニット470を回転可能に支持することができる。
ユニットベース451の一対の回動規制部451gは、夫々の前面が、その延長線(面)が、U字状に後方へ窪んでいる上軸受部451eにおける半円形状の部位の中心軸を通るように形成されており、中心軸を中心として所定角度周方向へ離反している。これら一対の回動規制部451gは、第二演出操作ユニット400Aに組立てた状態で、スクリーンユニット470における作動ギア部材475のストッパ475bが当接することで、スクリーンユニット470の回動範囲を規制している。本実施形態では、一対の回動規制部451gによりスクリーンユニット470の回動範囲を、90度の角度範囲に規制している。
なお、図示は省略するが、一対の回動規制部451g内には、夫々磁石が埋設されており、ストッパ475bに取付けられている鉄板と磁着することで、回動規制部451gに当接しているストッパ475bを回動規制部451gから離れ難くしている。従って、回動規制部451g内の磁石と、ストッパ475bの鉄板とによって、スクリーンユニット470において、メインスクリーン471を前方へ向けた第一位置の状態、或いは、サブスクリーン472を前方へ向けた第二位置の状態、の何れかにスクリーンユニット470を保持することができ、操作ボタン410の押圧操作や振動モータ424等による振動によって、スクリーンユニット470が回動しようとする動きを抑制して扉枠側第二演出表示装置460Aによる演出画像を良好な状態で楽しませることができる。
三つの押圧検知センサ454は、ユニットベース451の本体部451aの前面において、操作ボタン410におけるボタンベース413の三つの検知片413dと対応している位置に取付けられている。詳述すると、三つの押圧検知センサ454は、ユニットベース451の本体部451aの前面において、一つが左上の保持孔451dの左下側に、もう一つが右上の保持孔451dの右下側に、残りの一つが左下の保持孔451dの右下側に夫々取付けられている。三つの押圧検知センサ454は、ユニットベース451の中央を中心として周方向へ略等間隔に取付けられている。これら三つの押圧検知センサ454は、操作ボタン410の三つの検知片413dを検知することができる。
[3−4g−5.扉枠側第二演出表示装置]
第二演出操作ユニット400Aの扉枠側第二演出表示装置460Aについて、主に図70及び図71等を参照視して詳細に説明する。扉枠側第二演出表示装置460Aは、第二ベースユニット450に取付けられており操作ボタン410の透明な部位を通して遊技者に演出画像を見せることができるものである。扉枠側第二演出表示装置460Aは、第二ベースユニット450の上軸受部451e及び下軸受部451fにより上下に延びた軸線周りを回動可能に取付けられているスクリーンユニット470と、第二ベースユニット450の前面上部に取付けられておりスクリーンユニット470の上部側を第二ベースユニット450と協働して回転可能に取付けている上部軸受部材480と、第二ベースユニット450の前面下部に取付けられておりスクリーンユニット470の下部側を第二ベースユニット450と協働して回転可能に取付けている下部軸受部材485と、を備えている。
また、扉枠側第二演出表示装置460Aは、スクリーンユニット470を回転駆動させ第二ベースユニット450の上部に取付けられている回動駆動ユニット490と、第二ベースユニット450のカバー部451b内に配置され後方からスクリーンユニット470に演出画像を投影表示可能なプロジェクタ500と、プロジェクタ500が取付けられていると共に第二ベースユニット450のカバー部451bを後側から覆うようにユニットベース451の後面取付けられており前方が開放されている箱状のプロジェクタ取付部材505と、第二ベースユニット450の上部における回動駆動ユニット490の正面視左側でスクリーンユニット470の作動ギア部材475を上方から覆うように取付けられている上部カバー506と、上部カバー506に取付けられておりスクリーンユニット470の回動位置(回転位置)を検知する二つの回転検知センサ507と、を備えている。
[3−4g−5a.スクリーンユニット]
扉枠側第二演出表示装置460Aのスクリーンユニット470について、主に図70及び図71等を参照して詳細に説明する。扉枠側第二演出表示装置460Aのスクリーンユニット470は、第二ベースユニット450に上下に延びた軸周りに対して回転可能に取付けられており、プロジェクタ500から演出画像が投射されることで、その演出画像を遊技者から視認可能に表示(投影表示)することができるものである。
スクリーンユニット470は、半円筒状に形成されており乳白色で透光性を有しているメインスクリーン471と、メインスクリーン471の軸方向一端側を外周の一部としている円盤状で中央部が軸方向外方へ膨出するように湾曲しており乳白色で透光性を有しているサブスクリーン472と、メインスクリーン471の両端部の軸方向中央から軸直角方向外方へ夫々円柱状に突出している上軸部材473及び下軸部材474と、上軸部材473の先端に取付けられており外周の略半周に亘ってギア歯475aが形成されている作動ギア部材475と、サブスクリーン472を貫通する透明で所定のキャラクタ(ドクロ)を模したレリーフ状に形成されているサブスクリーン装飾部材476(図74及び図75等を参照)と、サブスクリーン472の裏面側に取付けられておりサブスクリーン472と対向する面に複数のLED477aが実装されているサブスクリーン装飾基板477(図75等を参照)と、メインスクリーン471のサブスクリーン472とは反対側の端部からメインスクリーン471の中心軸へ向かって短く延びている半円弧状の周縁装飾部材478と、を備えている。
スクリーンユニット470の半円筒状のメインスクリーン471は、半径が第二ベースユニット450のユニットベース451における円環状の本体部451aの内径よりも小さい大きさに形成されている。メインスクリーン471は、軸方向の長さが、半円筒状の半径の約4/3倍の大きさに形成されている。メインスクリーン471は、軸方向の両端が、サブスクリーン472の周縁装飾部472aと周縁装飾部材478とによって、縁取られるように装飾されている。
サブスクリーン472は、その中心軸が延びている方向から見た時に、外形が半円筒状のメインスクリーン471の半径と一致している円形状に形成されている(図74(b)を参照)。サブスクリーン472は、外周から中心側へ所定幅で円環状に形成されており四角錘状の凹凸が周方向に複数列設されている周縁装飾部472aと、周縁装飾部472aの内側を閉鎖している湾曲面状のスクリーン一般部472bと、を備えている。サブスクリーン472の周縁装飾部472aは、内周側がメインスクリーン471から遠ざかる方向へ突出するように全体が円錐台状に形成されている。スクリーン一般部472bは、メインスクリーン471から遠ざかる方向へ、半円筒状のメインスクリーン471の半径よりも大きい半径の球面状に膨出している。サブスクリーン472のスクリーン一般部472bには、貫通した穴が形成されており、その穴を閉鎖するようにサブスクリーン装飾部材476が取付けられている。
上軸部材473及び下軸部材474は、夫々第二ベースユニット450におけるユニットベース451の上軸受部451e及び下軸受部451f内に夫々前方から挿入されて回転可能に取付けられる。
作動ギア部材475は、回動駆動ユニット490の第二伝達ギア495と噛合し略半周に亘って形成されているギア歯475aと、ギア歯475aの周方向端部の一方から外方へ突出しているストッパ475bと、ギア歯475aの周方向端部のストッパ475bとは反対側から外方へ平板状に突出している検知片475cと、を備えている。作動ギア部材475のストッパ475bは、第二演出操作ユニット400Aに組立てた状態で、上軸部材473の軸芯を中心として円弧状に窪んでいる上部軸受部材480の凹部481a内に位置しており、凹部481a内の両端部に位置している第二ベースユニット450におけるユニットベース451の一対の回動規制部451gに当接することでスクリーンユニット470の回動範囲が規制される。
なお、詳細な図示は省略するが、ストッパ475bにおける回動規制部451gと当接する部位には、鉄板が取付けられており、この鉄板が回動規制部451gに埋設されている磁石と磁着できるようになっている。
このスクリーンユニット470は、メインスクリーン471を前方へ向けた第一位置と、サブスクリーン472を前方へ向けた第二位置との間で回動することができる。検知片475cは、上部カバー506に取付けられている回転検知センサ507により検知される。
サブスクリーン装飾部材476は、サブスクリーン472におけるスクリーン一般部472bに取付けられている。サブスクリーン装飾部材476は、透明な部材によりドクロを模したレリーフ状に形成されており、その板厚が複雑に変化していることから、透過する光が複雑に乱屈折し、後方が視認し難くなっている。なお、詳細な図示は省略するが、サブスクリーン装飾部材476は、ドクロを模したレリーフ内に「PUSH」の文字が形成されている。
サブスクリーン装飾基板477は、サブスクリーン472の裏面側に、サブスクリーン472との間に隙間が形成されるように取付けられており、前面側(サブスクリーン472を向いている側)に複数のLED477aが実装されている。サブスクリーン装飾基板477は、外形がサブスクリーン装飾部材476よりも小さく形成されており、表面が白色とされている。このサブスクリーン装飾基板477のLED477aを発光させることで、サブスクリーン装飾部材476及びサブスクリーン472を発光装飾させることができる。詳述すると、サブスクリーン装飾基板477は、LED477aを発光させることで、ドクロの「目」の部分と「PUSH」の文字の部分とを、強く発光装飾させることができる。
また、サブスクリーン装飾基板477は、サブスクリーン472に対して比較的接近させて配置していると共に、サブスクリーン472との間に光を拡散させる部材を備えていないことから、LED477aを発光させると、LED477aの点光源を遊技者が認識することができるようになっている。更に、サブスクリーン装飾基板477は、プロジェクタ500からの光を遮ることができる。従って、プロジェクタ500によって、サブスクリーン472にサブスクリーン装飾基板477の影を投影させることができる。
周縁装飾部材478は、サブスクリーン472の周縁装飾部472aの一部と同じ形状に形成されており、周縁装飾部472aと同様に四角錘状の凹凸が円弧の周方向に複数列設されている。
上述したように、スクリーンユニット470は、メインスクリーン471とサブスクリーン472のように、互いに異なる二つのスクリーンを備えている。メインスクリーン471は、プロジェクタ500から演出画像が半円筒状の全面に亘って投影され、プロジェクタ500からの投影により遊技者に注目される演出画像の表示を目的としている。一方、サブスクリーン472は、プロジェクタ500からの演出画像が、裏側中央のサブスクリーン装飾基板477の存在により、中央のサブスクリーン装飾部材476の周囲を形成している狭い範囲(メインスクリーン471よりも狭い範囲)に投影され、サブスクリーン装飾部材476の周囲を華やかに彩る演出画像の表示を目的としていると共に、LED477aを用いたサブスクリーン装飾部材476の発光装飾による遊技者への操作ボタン410の押圧操作の促しを目的としている。
[3−4g−5b.上部軸受部材及び下部軸受部材]
扉枠側第二演出表示装置460Aの上部軸受部材480及び下部軸受部材485について、主に図70及び図71を参照して詳細に説明する。上部軸受部材480及び下部軸受部材485は、第二ベースユニット450のユニットベース451における前方へ開放されている上軸受部451e及び下軸受部451fの前側を閉鎖するように、ユニットベース451の本体部451aの前面に取付けられるものである。また、上部軸受部材480及び下部軸受部材485は、ユニットベース451の上軸受部451e及び下軸受部451fに、スクリーンユニット470の上軸部材473及び下軸部材474を夫々前方から挿入させた状態で、ユニットベース451の前面に取付けることで、上軸部材473及び下軸部材474を第二ベースユニット450に対して回転可能に取付けることができる。
上部軸受部材480は、第二ベースユニット450のユニットベース451の本体部451aの上部に、前方側が開放されている上軸受部451eの前方側を閉鎖するように取付けられる軸受部材481と、軸受部材481の上部前面に取付けられるフレームトップレンズ装飾基板482と、を備えている。軸受部材481は、左右方向中央が最も深くなるように、後面から前方へ向かって円弧状に窪んでいる凹部481aを有している。上部軸受部材480における軸受部材481の凹部481aは、第二演出操作ユニット400Aに組立てた状態で、スクリーンユニット470の上軸部材473の軸芯を中心とした円弧状に窪んでおり、内部にスクリーンユニット470における作動ギア部材475のストッパ475bが挿入配置されていると共に、凹部481aの円弧の両端にユニットベース451の一対の回動規制部451gが位置している。この円弧状に窪んだ凹部481aにより、作動ギア部材475のストッパ475bが、一対の回動規制部451gの間で良好に回動することができる。
上部軸受部材480のフレームトップレンズ装飾基板482は、表面側に複数のLEDが実装されており、第二演出操作ユニット400Aに組立てた状態で、フレームユニット415のフレームトップレンズ418の後方に位置している。これにより、フレームトップレンズ装飾基板482のLEDを発光させることで、フレームトップレンズ418を発光装飾させることができる。
下部軸受部材485は、略平板状に形成されており、第二ベースユニット450のユニットベース451における本体部451aの前面に、下軸受部451fの前方を閉鎖するように取付けられる。スクリーンユニット470の下軸部材474を、第二ベースユニット450におけるユニットベース451の下軸受部451fに挿入させた状態で、下部軸受部材485をユニットベース451の前面に取付けることで、下軸部材474を回転可能に取付けることができる。
[3−4g−5c.回動駆動ユニット]
扉枠側第二演出表示装置460Aの回動駆動ユニット490について、主に図70及び図71を参照して詳細に説明する。回動駆動ユニット490は第二ベースユニット450のユニットベース451の上面に取付けられ、スクリーンユニット470を回動駆動させることができるものである。回動駆動ユニット490は、ユニットベース451の上面に取付けられ内部が中空のユニットケース491と、ユニットケース491の下面に取付けられており回転軸がユニットケース491内に突出している切替駆動モータ492と、切替駆動モータの回転軸に固定されている平歯車状の駆動ギア(図示は省略)と、駆動ギアと噛合しておりユニットケース491内に回転可能に取付けられている平歯車状の第一伝達ギア(図示は省略)と、第一伝達ギアと噛合していると共にスクリーンユニット470における作動ギア部材475のギア歯475aと噛合可能とされておりユニットケース491内に回転可能に取付けられている平歯車状の第二伝達ギア495と、を備えている。
回動駆動ユニット490は、第二演出操作ユニット400Aに組立てた状態で、第二伝達ギア495が、スクリーンユニット470における作動ギア部材475のギア歯475aと噛合している。回動駆動ユニット490は、切替駆動モータ492を回転駆動させることで、駆動ギア、第一伝達ギア、第二伝達ギア495、及びギア歯475aを介してスクリーンユニット470を前後に延びた軸周りに回動させることができる。
[3−4g−5d.プロジェクタ]
扉枠側第二演出表示装置460Aのプロジェクタ500について、主に図70及び図71等を参照して詳細に説明する。プロジェクタ500は、第二ベースユニット450におけるユニットベース451の半球状のカバー部451b内に配置されており、プロジェクタ取付部材505を介してユニットベース451の後側に取付けられている。プロジェクタ500は、スクリーンユニット470のメインスクリーン471又はサブスクリーン472へ向かって演出画像を照射することで、メインスクリーン471又はサブスクリーン472に演出画像を投影表示させることができる。
プロジェクタ500は、プロジェクタ取付部材505に取付けられる立方体状のプロジェクタ本体501と、プロジェクタ本体501から円柱状に前方へ突出しており前端から演出画像を前方へ照射するレンズ部502と、を備えている。
このプロジェクタ500は、プロジェクタ本体501の後部がプロジェクタ取付部材505に取付けられ、レンズ部502及びプロジェクタ本体501が、ユニットベース451の貫通口451cを後側から通って、カバー部451b内に配置されるように取付けられる。
プロジェクタ500は、スクリーンユニット470のメインスクリーン471やサブスクリーン472の略前面に亘って演出画像を投影させることができ、演出画像として、静止画や動画を投影表示させることができる。このプロジェクタ500は、市販の液晶型プロジェクタとされており、自動焦点機能を有している。
[3−4g−5e.プロジェクタ取付部材]
扉枠側第二演出表示装置460Aのプロジェクタ取付部材505について、主に図70及び図71等を参照して詳細に説明する。プロジェクタ取付部材505は、前方が開放された箱状に形成されており、内部にプロジェクタ500が取付けられると共に、第二ベースユニット450のユニットベース451の後側に取付けられるものである。このプロジェクタ取付部材505は、第二ベースユニット450のユニットベース451の後側に取付けられることで、ユニットベース451のカバー部451b及びプロジェクタ500の後側を覆うことができる。
プロジェクタ取付部材505は、底壁が水平方向に延びていると共に、後壁が垂直方向に延びており、プロジェクタ500を、操作ボタン410の傾きと一致するように傾斜させた状態で取付けることができる。プロジェクタ取付部材505の後壁には、前後に貫通している複数のスリット505aが形成されており、プロジェクタ500から放出される熱を、スリット505aを通して外部へ排出させることができる。
プロジェクタ取付部材505の正面視右側面には、第二演出操作ユニット中継基板515及び中継基板カバー516が取付けられる。
[3−4g−5f.上部カバー及び回転検知センサ]
扉枠側第二演出表示装置460Aの上部カバー506及び回転検知センサ507について、主に図70及び図71等を参照して詳細に説明する。上部カバー506は、スクリーンユニット470の作動ギア部材475の上方を覆うように、第二ベースユニット450におけるユニットベース451の本体部451aの上面に取付けられている。回転検知センサ507は、スクリーンユニット470の回転位置を検知するためのものであり、上部カバー506の下面に、互いに離間している状態で二つ取付けられている。
二つの回転検知センサ507は、詳細な図示は省略するが、スクリーンユニット470の回転軸を中心にして周方向へ互いに90度の回転角度離れた位置に取付けられており、スクリーンユニット470における作動ギア部材475の検知片475cを検知することができる。具体的には、二つの回転検知センサ507は、スクリーンユニット470のメインスクリーン471が前方を向いている第一位置の時の検知片475cと、サブスクリーン472が前方を向いている第二位置の時の検知片475cと、を夫々検知することができる。これら二つの回転検知センサ507による検知片475cの検知信号に基づいて、回動駆動ユニット490の切替駆動モータ492の回転駆動が制御されている。
[3−4g−6.緩衝ユニット]
第二演出操作ユニット400Aの緩衝ユニット510について、主に図70及び図71等を参照して詳細に説明する。緩衝ユニット510は、扉枠側第二演出表示装置460Aの下面に取付けられており、上方から第二演出操作ユニット400Aが叩かれたりした時の衝撃を緩和させて、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の底板部326iに伝達させるものである。
緩衝ユニット510は、上面が扉枠側第二演出表示装置460Aにおけるプロジェクタ取付部材505の下面に接触している弾性変形可能な平板状の緩衝部材511と、緩衝部材511の下面に当接しておりプロジェクタ取付部材505の下面に対して相対的に接近可能に取付けられている緩衝ベース512と、を備えている。
緩衝ユニット510の緩衝ベース512は、緩衝部材511の下面と当接する平板状の本体部512aと、本体部512aの正面視左右両端辺から下方へ突出していると共に前後方向に延びている脚片部512bと、を備えている。緩衝ベース512の脚片部512bは、扉枠3に組立てた状態で、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の底板部326iの上面に接触している。
この緩衝ユニット510は、操作ボタン410やフレームユニット415を強く下方へ押圧したり叩いたりした時に、ベースユニット430に取付けられているプロジェクタ取付部材505が、緩衝ユニット510における緩衝部材511を圧縮するように下方へ移動する。この緩衝部材511が圧縮されることで衝撃が吸収される。そして、プロジェクタ取付部材505が更に下方へ移動した場合、プロジェクタ取付部材505の下面が緩衝ベース512の本体部512aの上面側に当接する。この本体部512aは、左右の脚片部512bによって、皿ユニットカバー326の底板部326iの上面との間に隙間が形成されているため、本体部512aの上面側に当接しているプロジェクタ取付部材505が更に下方へ移動すると、平板状の本体部512aが撓むこととなり、本体部512aの撓みによっても衝撃を吸収することができる。更に、プロジェクタ取付部材505が下方へ移動した場合、下方へ撓んでいる本体部512aの下面が、皿ユニットカバー326の底板部326iの上面に当接し、本体部512aのこれ以上の撓みが規制され、衝撃が皿ユニットカバー326に伝達されることとなる。このように、操作ボタン410やフレームユニット415を上方から強く叩かれた時に、その衝撃を多段階で吸収させることができ、フレームユニット415の取付部416eや皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326a等に無理な力が作用するのを回避させて、それらの破損を防止することができる。
[3−4g−7.第二演出操作ユニットの作用効果]
第二演出操作ユニット400Aの作用効果について、主に図74乃至図77等を参照して詳細に説明する。図74(a)はスクリーンユニットのメインスクリーンを前方へ向けた状態で操作ボタンの中心軸が延びている方向から第二演出操作ユニットを見た説明図であり、(b)はスクリーンユニットのサブスクリーンを前方へ向けた状態で操作ボタンの中心軸が延びている方向から第二演出操作ユニットを見た説明図である。また、図75(a)は図74(a)におけるJ−J線で切断した断面図であり、(b)は図74(b)におけるK−K線で切断した断面図である。図76(a)はメインスクリーンを前方へ向けた状態で第二演出操作ユニットを操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た図において操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図であり、(b)は(a)の状態の第二演出操作ユニットの断面図において操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図である。図77(a)はサブスクリーンを前方へ向けた状態で第二演出操作ユニットを操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た図において操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図であり、(b)は(a)の状態の第二演出操作ユニットの断面図において操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図である。
本実施形態の第二演出操作ユニット400Aは、遊技盤5の遊技領域5a内に遊技球が打込まれることで変化する遊技状態に応じて、操作ボタン410内の装飾を変化させたり、操作ボタン410内に演出画像を表示させたりして遊技者を楽しませることができると共に、遊技者に操作ボタン410の操作をさせて、遊技者に提示した演出に遊技者を参加させることができるものである。
第二演出操作ユニット400Aは、全高が、扉枠3の扉枠ベースユニット100における扉枠ベース110の貫通口111の下側の部位の高さと略同じ高さに形成されている。また、第二演出操作ユニット400Aは、全幅が、扉枠3の全幅の1/3よりも若干大きく形成されている。第二演出操作ユニット400Aは、正面視において、遊技領域5a(扉枠ベース110の貫通口111)の下側で左右方向の中央に配置されている。
第二演出操作ユニット400Aは、フレームユニット415のフレーム本体416の上部が、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられている。第二演出操作ユニット400Aは、皿ユニット320に取付けた状態で、緩衝ユニット510の緩衝ベース512の脚片部512bの下端と、皿ユニット320の皿ユニットカバー326における底板部326iの上面との間に、隙間が形成されている。つまり、第二演出操作ユニット400Aは、皿ユニット320に対して上部のみが取付けられており、吊下げられた状態に取付けられている。
また、第二演出操作ユニット400Aは、フレームユニット415の前面(フレーム本体416の中央開口部416aの前端内周により形成される面)が、演出操作ユニット取付部326aの前端開口の傾斜面と平行になるように取付けられている。これにより、第二演出操作ユニット400Aは、湾曲面状(略球面の一部の形状)に前方へ膨出している透明な操作ボタン410の中心軸線CL(図67を参照)が、垂直線に対して63度の角度で、前方へ向かうに従って上方へ移動するように傾斜している。これにより、本パチンコ機1を用いて遊技を行うために本パチンコ機1の前で遊技者が着座すると、遊技者の頭部が皿ユニット320(第二演出操作ユニット400A)の上方に配置されている遊技盤5における遊技領域5aの中央の前方に位置するため、操作ボタン410の中心軸線CLが、遊技者の頭部付近を通ることとなる。従って、遊技者が遊技領域5aから第二演出操作ユニット400A(操作ボタン410)に視線を落すと、操作ボタン410がその正面視(中心軸線CLと平行な方向からの投影視)に可及的に近い状態で見えることとなり、操作ボタン410や操作ボタン410内の扉枠側第二演出表示装置460A等を良好な状態で視認することができる。
第二演出操作ユニット400Aは、操作ボタン410の四つの筒状のガイドボス部413cに、第二ベースユニット450におけるユニットベース451の四つの保持孔451d内に保持されているボタンシャフト452が夫々摺動可能に挿入されていると共に、図示しない操作ボタンバネにより前方へ付勢されている。第二演出操作ユニット400Aは、通常の状態(操作ボタン410を押圧操作していない状態)では、操作ボタンバネの付勢力によって、操作ボタン410のボタンベース413のフランジ部413bの前端が、フレームユニット415のフレーム本体416の後面における中央開口部416a付近の部位に当接している。
第二演出操作ユニット400Aは、通常の状態では、操作ボタン410におけるボタンフレーム412の内周付近から中央側(中心軸線CL側)が、フレームユニット415におけるフレーム本体416の中央開口部416aから前方へ突出している。換言すると、操作ボタン410における湾曲面状(略球面の一部の形状)に前方へ膨出している透明なボタンレンズ411において、ボタンフレーム412の内周(内側)から前方へ突出している部位が、フレームユニット415のフレーム本体416の中央開口部416aから前方へ突出している(図67等を参照)。
因みに、本実施形態では、フレームユニット415におけるフレーム本体416の中央開口部416aの直径が約15cmとされており、操作ボタン410の中心軸線CL方向に対してボタンレンズ411(の前端)がフレームユニット415の前面から約4cm前方へ突出している。
通常の状態において、遊技者が第二演出操作ユニット400Aの操作ボタン410を押圧操作すると、操作ボタン410は操作ボタンバネの付勢力に抗して中心軸線CLに沿って後方へ移動する。そして、操作ボタン410の後端が第二ベースユニット450のユニットベース451における本体部451aの前面に当接すると、後方への移動が規制されて操作ボタン410の後方への移動が停止する。遊技者が操作ボタン410を押圧操作する時には、湾曲面状(略球面の一部の形状)に前方へ膨出しているボタンレンズ411を押圧する。
この操作ボタン410は、従来のパチンコ機に備えられている演出用の操作ボタンと比較して、外径が非常に大きく形成されているため、ボタンレンズ411の中央部分から離れた周縁付近が押圧される可能性が高い。詳述すると、従来のパチンコ機における演出用の操作ボタンは、その中心軸線が垂直線と略平行に延びるように取付けられているのに対して、本実施形態の第二演出操作ユニット400Aの操作ボタン410は、中心軸線CLが垂直線に対して傾いて取付けられているため、遊技者が従来のパチンコ機と同様に上方から操作ボタン410を押圧すると、操作ボタン410の中心軸線CLから離れた部位を押圧することとなる(図61を参照)。
ところで、従来のパチンコ機における演出用の操作ボタンは、遊技者が押圧操作する面が平坦な面に形成されていることから、押圧操作する部位を平坦な面としたまま操作ボタンを大きくした場合、操作ボタンの中央から外れた部位を押圧すると、その押圧された部位が先に後退するように押圧操作する面が傾いてしまい、操作ボタンが真直ぐに後退することができなくなって、操作ボタンを押圧操作することができなくなる虞がある。
これに対して、本実施形態の第二演出操作ユニット400Aの操作ボタン410は、遊技者が押圧操作する部位(ボタンレンズ411)が、前方へ膨出した湾曲面状(略球面の一部の形状)としているため、操作ボタン410の中央から離れた位置を押圧操作した場合、その力が操作ボタン410の全体に分散されて操作ボタン410が傾き難くなり、操作ボタン410が真直ぐに後方へ移動することができる。従って、操作ボタン410の前面側のどの位置を押圧操作しても、操作ボタン410が傾くことなくスムーズに後退することができるため、押圧操作を確実に検知させることができ、操作ボタン410を押圧操作する演出を十分に楽しませることができる。
また、第二演出操作ユニット400Aは、装飾基板ユニット420における基板ベース421の前面下部に振動モータ424が取付けられている上で、上述したように、第二演出操作ユニット400Aが吊下げられるように上部のみが皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられているため、振動モータ424により錘424aを回転させて振動を発生させると、取付けられている部位から最も離れた部位で振動が発生することから、第二演出操作ユニット400A全体を大きく(強く)振動させることができ、第二演出操作ユニット400Aに触れている遊技者に対して振動を伝達させることができる。また、振動モータ424を、比較的遊技者が押圧操作し易い位置(操作ボタン410の上部付近)の直下に配置しているため、操作ボタン410を押圧操作している遊技者に対して強い振動を伝達させることができ、遊技者を驚かせて演出を楽しませることができる。
更に、第二演出操作ユニット400Aは、吊下げられたような状態で皿ユニットカバー326に取付けられていると共に、扉枠側第二演出表示装置460Aのプロジェクタ取付部材505と皿ユニットカバー326の底板部326iの上面との間に、緩衝ユニット510を配置している。この緩衝ユニット510は、弾性変形可能な緩衝部材511を備えていると共に、緩衝部材511が上面に当接している本体部512aと皿ユニットカバー326の底板部326iとの間に隙間を形成しているため、操作ボタン410やフレームユニット415を強く下方へ押圧したり叩いたりした時に、その衝撃を緩衝部材511の弾性変形(圧縮)や、緩衝ベース512の本体部512aの撓み等によって多段階に吸収することができ、フレームユニット415の取付部416eや皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326a等に無理な力が作用するのを回避させることができ、第二演出操作ユニット400A等の破損を防止することができる。従って、第二演出操作ユニット400Aの操作ボタン410を押圧操作する演出を遊技者に提示した時等に、強い力で操作ボタン410やフレームユニット415が押圧操作されたり叩かれたりしても、操作ボタン410や第二演出操作ユニット400A等が破損することはないため、破損による遊技の中断を回避させることができ、遊技者の興趣の低下を抑制させることができると共に、破損し難くすることで遊技ホール側の負担の増加を抑制させることができる。
なお、遊技者が押圧操作する操作ボタン410のボタンレンズ411を、前方へ突出している湾曲面状(略球面の一部の形状)に形成しているため、平板状とした場合と比較して強度・剛性が高くなっていると共に、強く叩かれても、その衝撃をボタンレンズ411全体へ分散させることができ、破損し難くなっている。
また、第二演出操作ユニット400Aは、ボタンレンズ411、フレームサイドレンズ417、及びフレームトップレンズ418が、透明な部材で構成されているため、それらの裏面側に形成されている第一ボタン装飾部411a、及び第二ボタン装飾部411b等の凹凸による装飾が、前方側(遊技者側)から視認することができる(図63を参照)。また、それら凹凸の装飾が形成されている部位では、板厚が変化していることら光が複雑に屈折するため、凹凸の装飾が形成されている部位を通しては後側が視認し難くなっている。
第二演出操作ユニット400Aは、操作ボタン410のボタンレンズ411におけるボタンフレーム412の内周から中央側へ延びている第一ボタン装飾部411aを備えているため、この第一ボタン装飾部411aの複数の三角形を組合せた凹凸の装飾によりボタンレンズ411の内側となる部位の外周縁の部位において後方を見え辛くすることができる。第一ボタン装飾部411aが形成されている部位の後方(中心軸線CL方向の後方)には、操作ボタン410のボタンベース413の本体部413aの内周面と、扉枠側第二演出表示装置460Aのスクリーンユニット470の外周との間の隙間が位置しているが、その隙間の前方に位置する第一ボタン装飾部411aによって前方側(遊技者側)から、スクリーンユニット470の外側や後側の部材を見え難くすることができる。これにより、押圧操作可能な操作ボタン410内に、扉枠側第二演出表示装置460Aを備えても、操作ボタン410の見栄えの悪化を防止することができ、操作ボタン410を見た遊技者が不快感を抱くのを防止することができると共に、透明な操作ボタン410内に扉枠側第二演出表示装置460Aを問題なく配置することができ、操作ボタン410の見栄えを良くすることができる。
詳述すると、第二演出操作ユニット400Aは、操作ボタン410におけるボタンレンズ411の第一ボタン装飾部411a、第二ボタン装飾部411b、及びボタンフレーム412によって、扉枠側第二演出表示装置460Aにおけるメインスクリーン471やサブスクリーン472等の外周よりも外側で後方側(奥側)にある第二ベースユニット450、上軸部材473及び下軸部材474等が、透明なボタンレンズ411を通して遊技者側から見えないように形成されている。具体的には、スクリーンユニット470のメインスクリーン471を前方へ向けた第一位置の状態では、メインスクリーン471の上下外側、サブスクリーン472の周縁装飾部472aの左外側、及び周縁装飾部材478の右外側の部位(図76において、一点鎖線で囲んだクロスハッチの部位)が、遊技者側から見えないようにしている。
一方、スクリーンユニット470のサブスクリーン472を前方へ向けた第二位置の状態では、サブスクリーン472の円環状の周縁装飾部472aの外側の部位(図76において、一点鎖線で囲んだクロスハッチの部位)が、遊技者側から見えないようにしている。このように、操作ボタン410に第一ボタン装飾部411a、第二ボタン装飾部411b、及びボタンフレーム412等を備えているため、メインスクリーン471やサブスクリーン472の外側や奥側を見え難くして隠すことができ、操作ボタン410、ひいては、第二演出操作ユニット400A全体の見栄えを良くすることができる。
また、メインスクリーン471が前方を向いている第一位置の状態では、ボタンレンズ411の第一ボタン装飾部411a、第二ボタン装飾部411b、及びボタンフレーム412等によって、サブスクリーン472のスクリーン一般部472b及びサブスクリーン装飾部材476や、上軸部材473及び下軸部材474が、見え難くなっている(図76を参照)。これにより、遊技者が、サブスクリーン472の存在や、メインスクリーン471が回転可能であること等に、気付き難くなるため、スクリーンユニット470を回転させてメインスクリーン471からサブスクリーン472に切替えると、操作ボタン410内において遊技者の予想を超えた動きが行われることで遊技者に強いインパクトを与えることができ、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
更に、サブスクリーン472が前方を向いている第二位置の状態では、ボタンレンズ411の第一ボタン装飾部411a、第二ボタン装飾部411b、及びボタンフレーム412等によって、上軸部材473及び下軸部材474が見え難くなっている(図77を参照)。これにより、遊技者が、サブスクリーン472(サブスクリーン装飾部材476)が回転可能であることに気付き難くなるため、サブスクリーン472(スクリーンユニット470)を回転させた時のインパクトを高めることができ、遊技者を楽しませることができる。
また、第二演出操作ユニット400Aは、操作ボタン410における後側に配置されている扉枠側第二演出表示装置460Aを視認することができるボタンレンズ411において、ボタンフレーム412の内周から中心側へ所定幅の範囲内に、複数の三角形状の面を組合せた多面体状の第一ボタン装飾部411aを備えていると共に、操作ボタン410の内側後方に配置されている扉枠側第二演出表示装置460Aに、複数の四角錘を列設したサブスクリーン472の周縁装飾部472aや、周縁装飾部材478を備えている。これにより、前側に配置された三角形からなる装飾(第一ボタン装飾部411a)と後側に配置された四角形からなる装飾(周縁装飾部472a及び周縁装飾部材478)とが、交差するように重なって見えることとなり、複雑な幾何学模様を遊技者に見せることができ、見栄えを良くして遊技者の興趣の低下を抑制させることができる。
また、上述したように、三角形を主体とした第一ボタン装飾部411aと、四角形を主体とした周縁装飾部472a及び周縁装飾部材478とが、前後方向に離れているため、遊技者の目の位置が移動すると、それらの重なり具合が変化するため、重なって見える幾何学模様が変化して動きのある装飾を遊技者に見せることができると共に、奥行きのある立体的な感じの装飾を遊技者に見せることができ、遊技者を楽しませることができる。
更に、操作ボタン410の内側後方に配置されている扉枠側第二演出表示装置460Aでは、切替駆動モータ492の駆動によりスクリーンユニット470を回動させてメインスクリーン471を前方へ向けたり、サブスクリーン472を前方へ向けたりすることができ、複数の四角形からなる装飾を変化させることができる。詳述すると、メインスクリーン471を前方へ向けた状態では、図74(a)に示すように、周縁装飾部472a及び周縁装飾部材478が左右に離間して上下に延びている状態となり、上下に列設された複数の四角錘からなる装飾が、ボタンレンズ411における第一ボタン装飾部411aの円環状に列設された複数の三角形からなる装飾を縦断しているような幾何学模様の装飾を遊技者に見せることができる。一方、サブスクリーン472を前方へ向けた状態では、図74(b)に示すように、周縁装飾部472aが円環状の延びている状態となり、環状に列設された複数の四角錘からなる装飾が、ボタンレンズ411における第一ボタン装飾部411aの円環状に列設された複数の三角形からなる装飾と重なった幾何学模様の装飾を遊技者に見せることができる。従って、スクリーンユニット470を回動させることで、操作ボタン410の装飾(物理的な装飾)を変化させることができるため、装飾の変化によって遊技者の関心を操作ボタン410に引付けたり、装飾の変化によって遊技者にチャンスの到来等を示唆させたりすることができ、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
また、第二演出操作ユニット400Aは、操作ボタン410内に備えられている扉枠側第二演出表示装置460Aに、切替可能な形態の異なるスクリーン(メインスクリーン471及びサブスクリーン472)を有したスクリーンユニット470と、スクリーンユニット470に演出画像を投影表示させるプロジェクタ500と、を備えているため、液晶表示装置による演出画像の表示とは全く異なる演出画像を表示させることができ、遊技者に強いインパクトを与えて楽しませることができる。詳述すると、スクリーンユニット470は、半円筒状のメインスクリーン471と、円盤状で中央にレリーフ状のサブスクリーン装飾部材476を有するサブスクリーン472とが、上軸部材473及び下軸部材474の中心軸を中心として90度の回転角度周方向へ離間して備えられている。
そして、扉枠側第二演出表示装置460Aにおいて、スクリーンユニット470のメインスクリーン471を前方へ向けた第一位置の状態では、半円筒状の中心軸が左右方向へ延びるように位置しており、正面から見ると上下に延びた四角形(長方形)に見える(図74(a)を参照)。このメインスクリーン471の後方に配置されているプロジェクタ500から演出画像を前方へ照射すると、その演出画像がメインスクリーン471の後面に投影され(図75(a)を参照)、透光性を有する乳白色のメインスクリーン471を通して、前方側から投影された演出画像を視認することができる。このメインスクリーン471は、表面が滑らかな半円筒状に形成されていることから、演出画像が表示画面も半円筒状に湾曲している。これにより、一般的な液晶表示装置の表示画面が平面であるのに対して、メインスクリーン471の表示画面が半円筒状に湾曲しているため、遊技者に対して一見して従来の表示画面とは異なるものであることを認識させることができ、遊技者を驚かせることができると共に、遊技者をメインスクリーン471に注目させることができ、メインスクリーン471に投影表示される演出画像を楽しませることができる。
一方、スクリーンユニット470のサブスクリーン472を前方へ向けた第二位置の状態では、円盤状の中心軸が操作ボタン410の中心軸と略一致しており、正面から見ると円形の操作ボタン410の中央にドクロを模したサブスクリーン装飾部材476が位置した状態に見える(図74(b)を参照)。この状態で後方に配置されているプロジェクタ500から前方へ演出画像を照射すると、その演出画像がサブスクリーン472の後面に投影される。ところで、サブスクリーン472の後側には平板状で不透光性のサブスクリーン装飾基板477が取付けられているため、このサブスクリーン装飾基板477の部位ではプロジェクタ500から照射された演出画像(光)が遮られることとなり、サブスクリーン472の後面の中央部分には、サブスクリーン装飾基板477の影が投影されることとなる(図75(b)を参照)。従って、サブスクリーン472では、サブスクリーン装飾基板477の影が投影される中央部分を除いた外周の部分に、プロジェクタ500からの演出画像が投影表示される。この際に、サブスクリーン装飾基板477の前面に実装されているLED477aを発光させると、その光によってサブスクリーン472の中央部分を発光装飾させることができ、サブスクリーン472の中央に備えられているサブスクリーン装飾部材476を発光装飾させることができる。また、サブスクリーン装飾基板477のLED477aを発光させることで、プロジェクタ500からの光によりサブスクリーン472の後面に投影されるサブスクリーン装飾基板477の影を見え難くすることができ、サブスクリーン472の前面側全体を明るく発光装飾させることができる。
この扉枠側第二演出表示装置460Aは、スクリーンユニット470のサブスクリーン472を前方へ向けた状態で、サブスクリーン装飾基板477のLED477aを発光させると共に、プロジェクタ500から前方へ演出画像(動画)を照射させると、サブスクリーン472におけるサブスクリーン装飾基板477の影が投影されていない部位、つまり、ドクロを模した装飾からなるサブスクリーン装飾部材476の外側の部位に、演出画像が表示され、演出画像の内側となるサブスクリーン装飾部材476がサブスクリーン装飾基板477のLED477aによって発光装飾される。この状態では、固定されたサブスクリーン装飾部材476の発光装飾の外側が、演出画像(動画)によって装飾されることとなり、これまでのパチンコ機における装飾部材の発光装飾とは全く異なった装飾演出を遊技者に見せることができ、遊技者に強いインパクトを与えることができると共に、サブスクリーン472に対して遊技者を強く注目させることができる。また、この状態では、演出画像の内側において、LED477aの光が、演出画像の明るさよりも明るく(高輝度で)輝くため、従来の液晶表示装置では成し得ない部分的に高輝度な演出画像を表示させることができ、遊技者の関心を強く引付けることができると共に、遊技者をより楽しませられる演出画像を表示させることができる。
また、扉枠側第二演出表示装置460Aでは、プロジェクタ500から前方へ演出画像を照射させた状態で、前方へ向いているスクリーンを適宜方向へ回転させて、メインスクリーン471からサブスクリーン472に変更したり、サブスクリーン472からメインスクリーン471に変更したりすると、メインスクリーン471及びサブスクリーン472が回転している途中では、メインスクリーン471及びサブスクリーン472におけるプロジェクタ500の投影範囲に位置している部位に、演出画像が投影表示される。つまり、演出画像が、メインスクリーン471とサブスクリーン472とに跨るように表示される。従って、メインスクリーン471からサブスクリーン472にゆっくり変更させると、プロジェクタ500から投影されている演出画像上に、周縁装飾部472aやサブスクリーン装飾部材476が回転移動してくるような不思議な視覚演出を遊技者に見せることができ、遊技者を楽しませることができる。
このように、第二演出操作ユニット400Aは、操作ボタン410の第一ボタン装飾部411aと扉枠側第二演出表示装置460Aにおけるスクリーンユニット470の装飾(周縁装飾部472a及び周縁装飾部材478)とによって、動きがあり立体感のある装飾を遊技者に見せることができるため、遊技者の関心を強く引付けることができ、訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、第二演出操作ユニット400Aは、操作ボタン410内(ボタンフレーム412の内側)の後方には、前面にLED477aが実装されているサブスクリーン装飾基板477や前方へ演出画像等の光を照射可能なプロジェクタ500を有する扉枠側第二演出表示装置460Aを備えており、扉枠側第二演出表示装置460Aによって操作ボタン410内を良好に発光装飾させることができる。
また、第二演出操作ユニット400A、操作ボタン410の外周付近に位置するボタンフレーム412のフレーム開口部412aから臨む第二ボタン装飾部411bの後方に、装飾基板ユニット420における操作ボタン左外装飾基板422の第一LED422a及び操作ボタン右外装飾基板423の第一LED423aが配置されており、それら第一LED422a,423aを発光させることで、操作ボタン410の六つの第二ボタン装飾部411bを発光装飾させることができる。操作ボタン左外装飾基板422の第一LED422a及び操作ボタン右外装飾基板423の第一LED423aは、図68に示すように、操作ボタン410のボタンベース413における筒状の本体部413aと、フレームユニット415のフレーム本体416における筒状の内側筒部416dとの間に位置しており、第一LED422a,423aからの光が本体部413aの内側や内側筒部416dの外側へ漏れることはなく、操作ボタン410の第二ボタン装飾部411bのみを良好に発光装飾させることができる。
更に、第二演出操作ユニット400Aは、フレームユニット415におけるフレーム本体416の六つの外周開口部416bから臨むフレームサイドレンズ417の後方に、操作ボタン左外装飾基板422の第二LED422b及び操作ボタン右外装飾基板423の第二LED423bが配置されており、それら第二LED422b,423bを発光させることでフレームサイドレンズ417を発光装飾させることができる。操作ボタン左外装飾基板422の第二LED422b及び操作ボタン右外装飾基板423の第二LED423bは、フレームユニット415のフレーム本体416における筒状の内側筒部416dとフレーム本体416の外周との間に位置しており、第二LED422b,423bからの光が内側筒部416dの内側やフレーム本体416の外側へ漏れることはなく、フレームユニット415のフレームサイドレンズ417のみを良好に発光装飾させることができる。
また、第二演出操作ユニット400Aは、フレームユニット415のフレームトップレンズ418の後方に、扉枠側第二演出表示装置460Aにおける上部軸受部材480のフレームトップレンズ装飾基板482が配置されており、フレームトップレンズ装飾基板482の前面に実装されている複数のLEDを発光させることで、フレームトップレンズ418を良好に発光装飾させることができる。
また、第二演出操作ユニット400Aは、操作ボタン410の内側後方に配置されている扉枠側第二演出表示装置460Aのスクリーンユニット470を回動させることで、互いに形態の異なる表示画面を有したメインスクリーン471又はサブスクリーン472に切替えて演出画像を表示させることができ、表示画面の形状が変化する(切替わる)と言う従来のパチンコ機で有りえない演出を遊技者に提示することができ、遊技者に強いインパクトを与えて楽しませることができる。
[3−4h.演出操作ユニットの第三実施形態の全体構成]
次に、上記の演出操作ユニット400の第三実施形態である第三演出操作ユニット400Bについて、主に図78乃至図85等を参照して詳細に説明する。図78(a)は図48乃至図77の演出操作ユニット及び第二演出操作ユニットとは実施形態の異なる第三演出操作ユニットの正面図であり、(b)は第三演出操作ユニットの右側面図である。図79は、第三演出操作ユニットの背面図である。図80(a)は第三演出操作ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は第三演出操作ユニットを後ろから見た斜視図である。図81は、第三演出操作ユニットを操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た説明図である。図82は、図79(a)におけるL−L線で切断した断面図である。図83は、図78(b)におけるM−M線で切断した断面図である。図84は第三演出操作ユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図85は第三演出操作ユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。
第三演出操作ユニット400Bは、上記の演出操作ユニット400や第二演出操作ユニット400Aに替えて皿ユニット320の演出操作ユニット取付部326aに取付けることができるものである。この第三演出操作ユニット400Bは、演出操作ユニット400と同様に、遊技者が押圧操作することができるものである。以下では、第三演出操作ユニット400Bにおいて、演出操作ユニット400と同一の構成部材については、同一の符号を付して説明する。
第三演出操作ユニット400Bは、外形が円形で外周縁を除いた中央側が透明に形成されており遊技者が押圧操作可能な操作ボタン410と、操作ボタン410の外周を囲み皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられる枠状のフレームユニット415と、操作ボタン410よりも後方に配置されており操作ボタン410の外周縁及びフレームユニット415を発光装飾させることが可能な装飾基板ユニット420と、フレームユニット415の後側に取付けられており操作ボタン410及び装飾基板ユニット420が前面に取付けられている第三ベースユニット520と、操作ボタン410を通して遊技者側から視認可能に第三ベースユニット520に取付けられている装飾回転体ユニット530と、を備えている。
[3−4h−1.操作ボタン]
第三演出操作ユニット400Bの操作ボタン410について、主に図84及び図85等を参照して詳細に説明する。第三演出操作ユニット400Bの操作ボタン410は、外形が皿ユニット320の上下方向の高さよりも若干小さい直径の円形に形成されており、外周縁を除いた中央側が透明に形成されている。この操作ボタン410は、外周が円形で中央側が前方へ膨出するように湾曲面状(略球面の一部の形状)に形成されている透明なボタンレンズ411と、ボタンレンズ411の外周縁の前側に取付けられている円環状のボタンフレーム412と、ボタンフレーム412の後側にボタンレンズ411の外周縁を挟持するように取付けられている円筒状のボタンベース413と、を備えている。
第三演出操作ユニット400Bの操作ボタン410は、演出操作ユニット400の操作ボタン410と同一の構成であり、同一の符号を付すと共に、詳細な説明は省略する。
[3−4h−2.フレームユニット]
第三演出操作ユニット400Bのフレームユニット415について、主に図84及び図85等を参照して説明する。フレームユニット415は、操作ボタン410の前方側から外周を囲むように、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに前側から取付けられ、操作ボタン410の外側を装飾している。フレームユニット415は、外形が演出操作ユニット取付部326aの前端側に合せた形状に形成されている。
フレームユニット415は、円形の中央開口部416a、中央開口部416aの周縁に沿って列設されている複数の外周開口部416b、及び中央開口部416aの上側前面において所定幅で切欠かれている切欠部416cを有し、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられる枠状のフレーム本体416と、外周開口部416bを閉鎖するようにフレーム本体416に後側から取付けられる透光性を有した一対のフレームサイドレンズ417と、切欠部416cを閉鎖するようにフレーム本体416に前側から取付けられる透光性を有したフレームトップレンズ418と、を備えている。
第三演出操作ユニット400Bのフレームユニット415は、演出操作ユニット400のフレームユニット415と同一の構成であり、同一の符号を付すと共に、詳細な説明は省略する。
[3−4h−3.装飾基板ユニット]
第三演出操作ユニット400Bの装飾基板ユニット420について、主に図84及び図85等を参照して説明する。装飾基板ユニット420は、フレームユニット415の下方で第三ベースユニット520の前面に取付けられ、操作ボタン410の第二ボタン装飾部411b及びフレームユニット415のフレームサイドレンズ417を発光装飾させることができると共に、第三演出操作ユニット400Bに振動を付与させることができるものである。
装飾基板ユニット420は、上方側が開放されたC字状の基板ベース421と、基板ベース421における左右両側の前面に夫々取付けられている操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423と、基板ベース421の前面下部に取付けられている振動モータ424と、振動モータ424の前側を覆うように基板ベース421の前面に取付けられているモータカバー425と、を備えている。
操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423は、操作ボタン410の第二ボタン装飾部411bのみを発光装飾させることができる第一LED422a及び第一LED423aと、フレームユニット415のフレームサイドレンズ417のみを発光装飾させることができる第二LED422b及び第二LED423bと、を備えている。
第三演出操作ユニット400Bの装飾基板ユニット420は、演出操作ユニット400の装飾基板ユニット420と同一の構成であり、同一の符号を付すと共に、詳細な説明は省略する。
[3−4h−4.第三ベースユニット]
第三演出操作ユニット400Bの第三ベースユニット520について、主に図86等を参照して詳細に説明する。図86は、第三演出操作ユニットの第三ベースユニットを前から見た斜視図である。第三演出操作ユニット400Bの第三ベースユニット520は、操作ボタン410を前後方向へ進退可能に取付けていると共に、装飾回転体ユニット530が取付けられ、フレームユニット415の後側に取付けられるものである。
第三ベースユニット520は、フレームユニット415の後側に取付けられ中央部において半球状に後方へ窪んでいる収容壁部521a、及び収容壁部521aの外側で前方に開放された止り孔からなる四つの保持孔521bを有する環状のユニットベース521と、ユニットベース521の前面上部に取付けられているフレームトップレンズ装飾基板522と、ユニットベース521の四つの保持孔521b内に夫々挿入されている四つの操作ボタンバネ523と、ユニットベース521の前面に取付けられている三つのセンサホルダ524と、各センサホルダ524に夫々取付けられており操作ボタン410の押圧操作を検知する三つの押圧検知センサ525と、ユニットベース521の後側に取付けられている第三演出操作ユニット中継基板526と、第三演出操作ユニット中継基板526の後側を覆うようにユニットベース521の後側に取付けられている中継基板カバー527と、を備えている。
また、第三ベースユニット520は、ユニットベース521の左側面に取付けられている演出操作ユニット第一駆動モータ528と、演出操作ユニット第一駆動モータ528の回転軸に取付けられている平歯車状の第一駆動ギア(図示は省略)と、第一駆動ギアと噛合しておりユニットベース521に回転可能に取付けられている平歯車状の第一伝達ギア529と、を備えている。第一伝達ギア529は、後述する装飾回転体ユニット530の回転体ギア531aと噛合する。
ユニットベース521は、外形が略円形状で、フレームユニット415の外形よりも若干小さく形成されている。ユニットベース521は、収容壁部521a及び保持孔521bの他に、前面上部において、フレームトップレンズ装飾基板437が取付けられる部位の下側から平板状に前方へ突出している遮光壁部521cと、収容壁部521aを貫通している複数の換気口521dと、収容壁部521aの左外側且つ上下方向の略中央から前方へ突出している左突出部521eと、左突出部521eと対向するように収容壁部521aの右外側且つ上下方向の略中央から前方へ突出している右突出部521fと、左突出部521eから右方へ円柱状に延びている左軸部521gと、左軸部521gの延長軸線(第一軸線CL1)に対して同軸上で右突出部521fを貫通している右軸受部521hと、を備えている。
ユニットベース521の後方へ半球状に窪んだ収容壁部521aは、その窪んだ前面側に、装飾回転体ユニット530の後側の略半分が接触しない状態で収容できるように形成されている。
ユニットベース521の四つの保持孔521bは、収容壁部521aの外側の上下左右の四隅で、操作ボタン410におけるボタンベース413の四つのガイドボス部413cと対応する位置に形成されている。これら保持孔521bは、内径がガイドボス部413cの外径よりも若干大きく形成されており、ガイドボス部413cを摺動可能に挿入させることができる。
更に詳述すると、四つの保持孔521bのうちの左上側の保持孔521bは、ユニットベース521の中心(操作ボタン410の中心)を通る上下に延びた中心線から、ユニットベース521の中心に対して反時計周りの方向へ約30度回転した位置に形成されている。また、四つの保持孔521bのうちの右上側の保持孔521bは、ユニットベース521の中心(操作ボタン410の中心)を通る上下に延びた中心線から、ユニットベース521の中心に対して時計周りの方向へ約47度回転した位置に形成されている。一方、四つの保持孔521bのうちの下側に配置されている二つの保持孔521bは、上側の二つの保持孔521bに対してユニットベース521の中心の反対側の位置に夫々形成されている。
ユニットベース521の遮光壁部521cは、フレームトップレンズ装飾基板522からの光が下方へ漏れるのを阻止することができ、フレームトップレンズ418を、フレームトップレンズ装飾基板522よってのみ発光装飾できるようにするためのものである。
ユニットベース521の左軸部521gは、水平に延びた左端が左突出部521eに固定されており、そこから右側が、装飾回転体ユニット530の回転体側左軸受部531bに回転可能に挿入されるものである。また、ユニットベース521の右軸受部521hは、内部に装飾回転体ユニット530の円筒状の回転体側右軸部531cが、回転可能に挿入される。左軸部521g及び右軸受部521hは、水平方向に延びた第一軸線CL1(図83を参照)に対して、同軸上に配置されている。ユニットベース521の左軸部521g及び右軸受部521hによって、装飾回転体ユニット530を、水平方向に延びた第一軸線CL1周りに回転可能に取付けることができる。
フレームトップレンズ装飾基板522は、前面に複数のLEDが実装されており、それらLEDを発光させることで、フレームユニット415におけるフレームトップレンズ418を発光装飾させることができる。また、フレームトップレンズ装飾基板522は、前面が白色とされていると共に、実装されているLEDが、フルカラーLEDとされている。
操作ボタンバネ523は、コイルバネとされており、ユニットベース521における四つの保持孔521b内に前方から挿入されている。操作ボタンバネ523は、第三演出操作ユニット400Bに組立てた状態では、後端が保持孔521bの底面に当接しており、前端が操作ボタン410におけるボタンベース413の本体部413aから後方へ突出しているガイドボス部413cの後端に当接している。これら操作ボタンバネ523により、操作ボタン410を前方へ付勢している。
三つの押圧検知センサ525は、操作ボタン410におけるボタンベース413の三つの検知片413dと対応している位置に配置されている。詳述すると、三つの押圧検知センサ525は、ユニットベース521の前面において、一つが左上の保持孔521bの左下側に、もう一つが右上の保持孔521bの右下側に、残りの一つが左下の保持孔521bの右下側に夫々センサホルダ524を介して取付けられている。三つの押圧検知センサ525は、ユニットベース521の中央を中心として周方向へ略等間隔に取付けられている。これら三つの押圧検知センサ525は、操作ボタン410の三つの検知片413dを検知することができる。
第三演出操作ユニット中継基板526は、ユニットベース521の後側において、背面視で収容壁部521aの左外側(正面視右側)に取付けられている。第三演出操作ユニット中継基板526は、操作ボタン左外装飾基板422、操作ボタン右外装飾基板423、振動モータ424、フレームトップレンズ装飾基板522、押圧検知センサ525、演出操作ユニット第一駆動モータ528、装飾回転体ユニット530の演出操作ユニット第二駆動モータ534、第一装飾面部装飾基板535、及び第二装飾面部装飾基板536と、扉枠ベースユニット100の扉本体中継基板(図示は省略)との接続を中継するためのものである。
中継基板カバー527は、第三演出操作ユニット中継基板526の後側を覆う部位の下端から正面視左方に延びており、ユニットベース521の後面下部に取付けられる脚部527aを備えている。中継基板カバー527の脚部527aは、扉枠3に組立てた状態では、下面が略水平に延びていると共に、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の底面を形成している底板部326iとの間で僅かな隙間を形成している(図26を参照)。これにより、操作ボタン410やフレームユニット415を強く下方へ押圧したり叩いたりした時に、脚部527aの下面が皿ユニットカバー326の底板部326iの上面に当接するまでの間では、フレームユニット415の取付部416eや皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326a等が下方へ撓むことで衝撃を吸収することができる。そして、脚部527aの下面が底板部326iの上面に当接した後では、第三演出操作ユニット400Bの下方へ移動が規制され、フレームユニット415の取付部416eや皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326a等に無理な力が作用するのを回避させて、それらの破損を防止することができる。
演出操作ユニット第一駆動モータ528は、ユニットベース521の左側面に取付けられており、第一駆動ギア(図示は省略)及び第一伝達ギア529を介して、ユニットベース521の左軸部521g及び右軸受部521hによって回転可能に取付けられている装飾回転体ユニット530を、水平方向に延びた第一軸線CL1周りに回転させることができる。
[3−4h−5.装飾回転体ユニット]
第三演出操作ユニット400Bの装飾回転体ユニット530について、主に図82乃至図85、及び図87を参照して詳細に説明する。図87(a)は第三演出操作ユニットの装飾回転体ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は第三演出操作ユニットの装飾回転体ユニットを後ろから見た斜視図である。装飾回転体ユニット530は、第三ベースユニット520に取付けられており、操作ボタン410の透明な部位を通して遊技者に可動演出を見せることができるものである。装飾回転体ユニット530は、図示するように、全体的に外面形状が略球形状に形成されている。
装飾回転体ユニット530は、第三ベースユニット520のユニットベース521に回転可能に取付けられており、円盤状に形成されている回転体ベースユニット531と、円盤状の回転体ベースユニット531における一方の面の外側で回転可能に取付けられている第一装飾面部532と、回転体ベースユニット531における第一装飾面部532とは反対側の面の外側で回転可能に取付けられており、第一装飾面部532とは装飾の異なる第二装飾面部533と、回転体ベースユニット531内に取付けられており、第一装飾面部532及び第二装飾面部533を回転させるための演出操作ユニット第二駆動モータ534(図83を参照)と、を備えている。
また、装飾回転体ユニット530は、図82及び図83に示すように、回転体ベースユニット531の一方の面に取付けられており第一装飾面部532へ向かって光を照射可能な複数のLEDが実装されている第一装飾面部装飾基板535と、回転体ベースユニット531の第一装飾面部装飾基板535とは反対側の面に取付けられており第二装飾面部533に向かって光を照射可能な複数のLEDが実装されている第二装飾面部装飾基板536と、を備えている。
回転体ベースユニット531は、所定の厚さを有した円盤状で、内部が中空に形成されている。回転体ベースユニット531は、外周面の所定位置に取付けられており第三ベースユニット520の第一伝達ギア529と噛合する平歯車状の回転体ギア531aと、回転体ギア531aの中心を貫通しており左軸部521gが相対回転可能に挿入される回転体側左軸受部531bと、回転体ギア531aとは反対側の外周面から円筒状に突出しており右軸受部521h内に相対回転可能に挿入される回転体側右軸部531cと、回転体側右軸部531cの基端側において外方へ突出しているストッパ531dと、を備えている。
回転体ギア531a、回転体側左軸受部531b、及び回転体側右軸部531cは、回転体ベースユニット531における円盤状の中心を通る第二軸線CL2に直交し、外周面の軸方向中央を通る第一軸線CL1に対して、同軸上に配置されている。ストッパ531dは、第三ベースユニット520におけるユニットベース521の前面に当接するように形成されている。このストッパ531dは、第三ベースユニット520に対する装飾回転体ユニット530の水平方向に延びた第一軸線CL1周りの回転範囲を所定の角度範囲(ここでは、180度)に規制している。
また、回転体ベースユニット531は、円盤状の中心を通る第二軸線CL2と同心上で円筒状に延びている軸受筒部531eと、外周面を装飾している複数の周面装飾部531fと、を備えている。軸受筒部531eは、第一装飾面部532から突出している軸部材532dが内部に挿入されるものであり、両端に取付けられるブッシュにより軸部材532dを回転可能に取付けることができる。周面装飾部531fは、回転体ベースユニット531の外周面を貫通しており、回転体ベースユニット531内の熱を外部へ放出させることができると共に、回転体ベースユニット531の外周面を装飾して見栄えを良くすることができる。
なお、図示は省略するが、装飾回転体ユニット530に、回転体ベースユニット531内に取付けられており、周面装飾部531fに向かって光を照射可能な複数のLEDが実装されている周面装飾部装飾基板を備えるようにしても良い。この周面装飾部装飾基板のLEDを適宜発光させることで、回転体ベースユニット531の周面装飾部531fを発光装飾させることができる。
第一装飾面部532は、全体が略半球状に形成されている。第一装飾面部532は、膨出した表面の中心に備えられている所定の文字からなるロゴ装飾部532aと、ロゴ装飾部532aを中心にして放射状に形成されている透光性を有した第一主装飾部532bと、第一主装飾部532bの外周を埋めるように形成されており外周端が第一装飾面部532の円形の外周端を形成している不透光性の第一副装飾部532cと、裏面から中心に沿って円柱状に突出している軸部材532dと、を備えている。
ロゴ装飾部532a及び第一主装飾部532bは、第一装飾面部装飾基板535に実装されているLEDからの光により、発光装飾させられる。軸部材532dは、軸受筒部531eにブッシュを介して回転可能に挿入されるものでる。この軸部材532dは、装飾回転体ユニット530に組立てた状態で、回転体ベースユニット531の軸受筒部531eを貫通して反対側へ延び出す長さに形成されており、中心軸が第一軸線CL1と直交する第二軸線CL2と一致した状態となる。
この第一装飾面部532は、軸部材532dが、回転体ベースユニット531の軸受筒部531eに取付けられることで、全体が、第二軸線CL2周りに回転することができる。
第二装飾面部533は、第一装飾面部532の軸部材532dの先端に取付けられる回転装飾部533aと、回転装飾部533aと回転体ベースユニット531との間に配置されると共に、回転体ベースユニット531に取付けられる固定装飾部533bと、を備えている。回転装飾部533aは、軸部材532dに取付けられることから、軸部材532dを介して第一装飾面部532と一緒に回転することができ、第二軸線CL2周りに回転することができる。一方、固定装飾部533bは、回転体ベースユニット531に取付けられることから、軸部材532dを介して第一装飾面部532と一緒に回転することはなく、第二軸線周りに回転しない。
回転装飾部533aは、周方向に複数のフィン(羽根)を備えた装飾形状に形成されており、同心円状に周方向へ延びた複数の装飾を有している。この回転装飾部533aは、回転することで風を発生させることができる。固定装飾部533bは、放射状にのびた複数の線を有した装飾が形成されている。回転装飾部533a及び固定装飾部533bは、部分的に透光性を有しており、第二装飾面部装飾基板536に実装されているLEDからの光により、発光装飾させられる。
演出操作ユニット第二駆動モータ534は、図83に示すように、回転体ベースユニット531内において、回転軸が後方へ突出するように取付けられている。演出操作ユニット第二駆動モータ534の回転軸には、平歯車状の第二駆動ギア534aが取付けられている。第二駆動ギア534aは、軸部材532dの途中に固定されている平歯車状の装飾面部ギア534bと噛合している。従って、演出操作ユニット第二駆動モータ534により、第二駆動ギア534a、装飾面部ギア534b、及び軸部材532dを介して、第一装飾面部532と第二装飾面部533(回転装飾部533a)とを一緒に回転させることができる。
第一装飾面部装飾基板535及び第二装飾面部装飾基板536は、前面が白色とされていると共に、実装されているLEDが、フルカラーLEDとされている。
本実施形態の装飾回転体ユニット530は、第二軸線CL2を中心として、互いに装飾の異なる第一装飾面部532と第二装飾面部533とが、周方向に列設されている。具体的には、第一装飾面部532と第二装飾面部533は、周方向へ180度離間して備えられている。
[3−4h−6.第三演出操作ユニットの作用効果]
次に、第三演出操作ユニット400Bの作用効果について、主に図78、図81、及び図88等を参照して詳細に説明する。図88(a)は装飾回転体ユニットの第二装飾面部を前方へ向けた状態で示す第三演出操作ユニットの正面図であり、(b)は(a)を操作ボタンの中心軸が延びている方向から見た説明図である。図89(a)は第三演出操作ユニットにおいて第一装飾面部を前方へ向けた状態で第一装飾面部の回転を示す説明図であり、(b)は第三演出操作ユニットにおいて第二装飾面部を前方へ向けた状態で第二装飾面部の回転を示す説明図である。
本実施形態の第三演出操作ユニット400Bは、遊技盤5の遊技領域5a内に遊技球が打込まれることで変化する遊技状態に応じて演出画像を遊技者に見せることができると共に、遊技者に操作ボタン410の操作をさせて遊技者に提示した遊技者参加型演出に遊技者を参加させて楽しませることができるものである。
第三演出操作ユニット400Bは、図示は省略するが、全高が、扉枠3の扉枠ベースユニット100における扉枠ベース110の貫通口111の下側の部位の高さと略同じ高さに形成されている。また、第三演出操作ユニット400Bは、全幅が、扉枠3の全幅の1/3よりも若干大きく形成されている。第三演出操作ユニット400Bは、正面視において、遊技領域5a(扉枠ベース110の貫通口111)の下側で左右方向の中央に配置されている。
第三演出操作ユニット400Bは、フレームユニット415のフレーム本体416の上部が、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられている。第三演出操作ユニット400Bは、皿ユニット320に取付けた状態で、底面となる中継基板カバー527の脚部527aの下面が、皿ユニット320の皿ユニットカバー326における底板部326iの上面との間に、隙間が形成されている。つまり、第三演出操作ユニット400Bは、皿ユニット320に対して上部のみが取付けられており、吊下げられた状態に取付けられている。
また、第三演出操作ユニット400Bは、フレームユニット415の前面(フレーム本体416の中央開口部416aの前端内周により形成される面)が、演出操作ユニット取付部326aの前端開口の傾斜面と平行になるように取付けられている。これにより、第三演出操作ユニット400Bは、湾曲面状(略球面の一部の形状)に前方へ膨出している透明な操作ボタン410の中心軸線CL(図82を参照)が、垂直線に対して63度の角度で、前方へ向かうに従って上方へ移動するように傾斜している。これにより、本パチンコ機1を用いて遊技を行うために本パチンコ機1の前で遊技者が着座すると、遊技者の頭部が皿ユニット320(第三演出操作ユニット400B)の上方に配置されている遊技盤5における遊技領域5aの中央の前方に位置するため、操作ボタン410の中心軸線CLが、遊技者の頭部付近を通ることとなる。従って、遊技者が遊技領域5aから第三演出操作ユニット400B(操作ボタン410)に視線を落すと、操作ボタン410がその正面視(中心軸線CLと平行な方向からの投影視)に可及的に近い状態で見えることとなり、操作ボタン410や操作ボタン410内の装飾回転体ユニット530等を良好な状態で視認することができる。
第三演出操作ユニット400Bは、操作ボタン410の四つのガイドボス部413cが第三ベースユニット520の四つの保持孔521bに夫々摺動可能に挿入されていると共に、操作ボタンバネ523により前方へ付勢されている。第三演出操作ユニット400Bは、通常の状態(操作ボタン410を押圧操作していない状態)では、操作ボタンバネ523の付勢力によって、演出操作ユニット400及び第二演出操作ユニット400Aと同様に、操作ボタン410のボタンベース413のフランジ部413bの前端が、フレームユニット415のフレーム本体416の後面における中央開口部416a付近の部位に当接している。
第三演出操作ユニット400Bは、通常の状態では、操作ボタン410におけるボタンフレーム412の内周付近から中央側(中心軸線CL側)が、フレームユニット415におけるフレーム本体416の中央開口部416aから前方へ突出している。換言すると、操作ボタン410における湾曲面状(略球面の一部の形状)に前方へ膨出している透明なボタンレンズ411において、ボタンフレーム412の内周(内側)から前方へ突出している部位が、フレームユニット415のフレーム本体416の中央開口部416aから前方へ突出している(図82等を参照)。
因みに、本実施形態では、フレームユニット415におけるフレーム本体416の中央開口部416aの直径が約15cmとされており、操作ボタン410の中心軸線CL方向に対してボタンレンズ411(の前端)がフレームユニット415の前面から約4cm前方へ突出している。
通常の状態において、遊技者が第三演出操作ユニット400Bの操作ボタン410を押圧操作すると、操作ボタン410は操作ボタンバネ523の付勢力に抗して中心軸線CLに沿って後方へ移動する。そして、操作ボタン410の後端が第三ベースユニット520のユニットベース521の前面に当接すると、後方への移動が規制されて操作ボタン410の後方への移動が停止する。遊技者が操作ボタン410を押圧操作する時には、湾曲面状(略球面の一部の形状)に前方へ膨出しているボタンレンズ411を押圧する。
この操作ボタン410は、従来のパチンコ機に備えられている演出用の操作ボタンと比較して、外径が非常に大きく形成されているため、ボタンレンズ411の中央部分から離れた周縁付近が押圧される可能性が高い。詳述すると、従来のパチンコ機における演出用の操作ボタンは、その中心軸線が垂直線と略平行に延びるように取付けられているのに対して、本実施形態の第三演出操作ユニット400Bの操作ボタン410は、演出操作ユニット400及び第二演出操作ユニット400Aと同様に、中心軸線CLが垂直線に対して傾いて取付けられているため、遊技者が従来のパチンコ機と同様に上方から操作ボタン410を押圧すると、図61において白抜きの矢印で示すように、操作ボタン410の中心軸線CLから離れた部位を押圧することとなる。
ところで、従来のパチンコ機における演出用の操作ボタンは、遊技者が押圧操作する面が平坦な面に形成されていることから、押圧操作する部位を平坦な面としたまま操作ボタンを大きくした場合、操作ボタンの中央から外れた部位を押圧すると、その押圧された部位が先に後退するように押圧操作する面が傾いてしまい、操作ボタンが真直ぐに後退することができなくなって、操作ボタンを押圧操作することができなくなる虞がある。
これに対して、本実施形態の第三演出操作ユニット400Bの操作ボタン410は、遊技者が押圧操作する部位(ボタンレンズ411)が、前方へ膨出した湾曲面状(略球面の一部の形状)としているため、操作ボタン410の中央から離れた位置を押圧操作した場合、その力が操作ボタン410の全体に分散されて操作ボタン410が傾き難くなり、操作ボタン410が真直ぐに後方へ移動することができる。従って、操作ボタン410の前面側のどの位置を押圧操作しても、操作ボタン410が傾くことなくスムーズに後退することができるため、押圧操作を確実に検知させることができ、操作ボタン410を押圧操作する演出を十分に楽しませることができる。
また、第三演出操作ユニット400Bは、装飾基板ユニット420における基板ベース421の前面下部に振動モータ424が取付けられている上で、上述したように、第三演出操作ユニット400Bが吊下げられるように上部のみが皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられているため、振動モータ424により錘424aを回転させて振動を発生させると、取付けられている部位から最も離れた部位で振動が発生することから、第三演出操作ユニット400B全体を大きく(強く)振動させることができ、第三演出操作ユニット400Bに触れている遊技者に対して振動を伝達させることができる。また、振動モータ424を、比較的遊技者が押圧操作し易い位置の直下に配置しているため、操作ボタン410を押圧操作している遊技者に対して強い振動を伝達させることができ、遊技者を驚かせて演出を楽しませることができる。
更に、第三演出操作ユニット400Bは、吊下げられたような状態で皿ユニットカバー326に取付けられていると共に、下面を形成している中継基板カバー527の脚部527aの下面と皿ユニットカバー326の底板部326iの上面との間に隙間が形成されているため、操作ボタン410を強く下方へ押圧したり叩いたりした時に、脚部527aの下面が底板部326iの上面に当接するまでの間、フレームユニット415の取付部416eや皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326a等が下方へ撓むことで衝撃を吸収することができる。また、脚部527aの下面が底板部326iの上面に当接した後では、第三演出操作ユニット400Bの下方への移動を規制し、フレームユニット415の取付部416eや皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326a等に無理な力が作用するのを回避させることができ、第三演出操作ユニット400B等の破損を防止することができる。従って、第三演出操作ユニット400Bの操作ボタン410を押圧操作する演出を遊技者に提示した時等に、強い力で操作ボタン410が押圧操作されたり叩かれたりしても、操作ボタン410や第三演出操作ユニット400B等が破損することはないため、破損による遊技の中断を回避させることができ、遊技者の興趣の低下を抑制させることができると共に、破損し難くすることで遊技ホール側の負担の増加を抑制させることができる。
また、上述したように、遊技者が押圧操作する操作ボタン410のボタンレンズ411を、前方へ突出している湾曲面状(略球面の一部の形状)に形成しているため、平板状とした場合と比較して強度・剛性が高くなっていると共に、強く叩かれても、その衝撃をボタンレンズ411全体へ分散させることができ、破損し難くなっている。
また、第三演出操作ユニット400Bは、操作ボタン410のボタンレンズ411におけるボタンフレーム412の内周から中央側へ延びている第一ボタン装飾部411aを備えているため、この第一ボタン装飾部411aの凹凸の装飾によりボタンレンズ411の内側となる部位の外周縁の部位において後方を見え辛くすることができる。第一ボタン装飾部411aが形成されている部位の後方(中心軸線CL方向の後方)には、操作ボタン410のボタンベース413の本体部413aの内周面と装飾回転体ユニット530の外周面との間の隙間が位置しているが、その隙間の前方に位置する第一ボタン装飾部411aによって前方側(遊技者側)から、装飾回転体ユニット530の外周の隙間を見え難くすることができる。これにより、押圧操作可能な操作ボタン410内に、回転する装飾回転体ユニット530を備えても、操作ボタン410の見栄えの悪化を防止することができ、操作ボタン410を見た遊技者が不快感を抱くのを防止することができると共に、透明な操作ボタン410内に装飾回転体ユニット530を問題なく配置することができ、操作ボタン410及び装飾回転体ユニット530、ひいてはパチンコ機1全体の見栄えを良くすることができる。
更に、第三演出操作ユニット400Bは、操作ボタン410内(ボタンフレーム412の内側)に配置されている装飾回転体ユニット530に、第一装飾面部装飾基板535及び第二装飾面部装飾基板536が備えられており、それらに実装されている複数のLEDを発光させることで、操作ボタン410内において第一装飾面部532及び第二装飾面部533を発光装飾させることができる。そして、第一装飾面部532及び第二装飾面部533が発光装飾させることで、操作ボタン410内を発光装飾させることができる。この際に、操作ボタン410のボタンベース413には、装飾回転体ユニット530の外周を囲う筒状の本体部413aを備えているため、装飾回転体ユニット530からの光が本体部413aの外側に漏れることはなく、操作ボタン410内のみを良好に発光装飾させることができる。
また、第三演出操作ユニット400Bは、操作ボタン410の外周付近に位置するボタンフレーム412のフレーム開口部412aから臨む第二ボタン装飾部411bの後方に、装飾基板ユニット420における操作ボタン左外装飾基板422の第一LED422a及び操作ボタン右外装飾基板423の第一LED423aが配置されており、それら第一LED422a,423aを発光させることで、操作ボタン410の六つの第二ボタン装飾部411bを発光装飾させることができる。操作ボタン左外装飾基板422の第一LED422a及び操作ボタン右外装飾基板423の第一LED423aは、操作ボタン410のボタンベース413における筒状の本体部413aと、フレームユニット415のフレーム本体416における筒状の内側筒部416dとの間に位置しており(図52及び図83等を参照)、第一LED422a,423aからの光が本体部413aの内側(装飾回転体ユニット530側)や内側筒部416dの外側へ漏れることはなく、操作ボタン410の第二ボタン装飾部411bのみを良好に発光装飾させることができる。
更に、第三演出操作ユニット400Bは、フレームユニット415におけるフレーム本体416の六つの外周開口部416bから臨むフレームサイドレンズ417の後方に、操作ボタン左外装飾基板422の第二LED422b及び操作ボタン右外装飾基板423の第二LED423bが配置されており、それら第二LED422b,423bを発光させることでフレームサイドレンズ417を発光装飾させることができる。操作ボタン左外装飾基板422の第二LED422b及び操作ボタン右外装飾基板423の第二LED423bは、フレームユニット415のフレーム本体416における筒状の内側筒部416dとフレーム本体416の外周との間に位置しており、第二LED422b,423bからの光が内側筒部416dの内側やフレーム本体416の外側へ漏れることはなく、フレームユニット415のフレームサイドレンズ417のみを良好に発光装飾させることができる。
また、第三演出操作ユニット400Bは、フレームユニット415のフレームトップレンズ418の後方に、第三ベースユニット520におけるフレームトップレンズ装飾基板522が配置されており、フレームトップレンズ装飾基板522の前面に実装されている複数のLEDを発光させることで、フレームトップレンズ418を発光装飾させることができる。第三ベースユニット520におけるユニットベース521のフレームトップレンズ装飾基板522が取付けられている部位の下側からは、フレームトップレンズ418の下端後方付近まで平板状の遮光壁部521cが前方へ突出しており、フレームトップレンズ装飾基板522のLEDからの光が操作ボタン410やフレームサイドレンズ417側へ漏れることはなく、フレームユニット415のフレームトップレンズ418のみを良好に発光装飾させることができる。
本実施形態の第三演出操作ユニット400Bは、操作ボタン410の透明なボタンレンズ411を通して後側に配置されている装飾回転体ユニット530を、前方から視認することができる。この第三演出操作ユニット400Bは、通常の状態では、図78及び図80等に示すように、装飾回転体ユニット530の第一装飾面部532を前方へ向けた状態としている。この状態では、第一装飾面部532の軸部材532d(第二軸線CL2)の中心軸が、操作ボタン410の中心軸線CLと略一致している(図82を参照)。また、通常の状態では、第一装飾面部532における第二軸線CL2周りの回転位置が、方向性を有したロゴ装飾部532aが、正しい方向を向いた状態で回転静止させられている。
また、通常の状態では、装飾回転体ユニット530における回転体ベースユニット531のストッパ531dが、第三ベースユニット520におけるユニットベース521の右軸受部521hよりも上側の前面に当接している。つまり、通常の状態では、ストッパ531dにより装飾回転体ユニット530が、水平に延びている第一軸線CL1に対して、上部が後方へ移動する方向への回転が規制されている。
この通常の状態で、第三ベースユニット520における演出操作ユニット第一駆動モータ528により第一駆動ギア(図示は省略)及び第一伝達ギア529を介して、装飾回転体ユニット530の回転体ギア531aを、右側面視において反時計回りの方向へ回転させると、装飾回転体ユニット530が、その上部が前方へ移動するように第一軸線CL1周りに回転することとなる。そして、通常の状態から、装飾回転体ユニット530が、第一軸線CL1周りに180度回転すると、ストッパ531dがユニットベース521の右軸受部521hよりも下側の前面に当接し、これ以上の回転が規制されると共に、演出操作ユニット第一駆動モータ528による回転駆動が停止する。
なお、図示は省略するが、第三ベースユニット520には、装飾回転体ユニット530の回転位置を検知する回転検知センサを備えており、回転検知センサによる検知に基づいて、装飾回転体ユニット530の回転位置が制御されている。
装飾回転体ユニット530を、通常の状態から第一軸線CL1周りに180度回転させると、図88に示すように、第二装飾面部533が前方を向いた状態となる。従って、操作ボタン410における透明なボタンレンズ411を通して、第二装飾面部533が良好に視認できる状態となっている。この状態では、第二装飾面部533の第二軸線CL2が、操作ボタン410の中心軸線CLと略一致している。
また、第三演出操作ユニット400Bは、装飾回転体ユニット530において演出操作ユニット第二駆動モータ534により、第二駆動ギア534a及び装飾面部ギア534bを介して、第二軸線CL2と同軸上に延びた軸部材532dを回転させると、軸部材532dの両端に取付けられている第一装飾面部532及び第二装飾面部533を同時に回転させることができる(図89を参照)。換言すると、演出操作ユニット第二駆動モータ534により、第一装飾面部532及び第二装飾面部533を、水平に延びた第一軸線CL1に対して直交している第二軸線CL2周りに回転させることができる。
なお、図示は省略するが、装飾回転体ユニット530は、第一装飾面部532及び第二装飾面部533の回転位置を検知する回転検知センサを備えており、その回転検知センサの検知により、第一装飾面部532及び第二装飾面部533を任意の回転位置で停止させることができる。従って、第一装飾面部532のよう、方向性を有したロゴ装飾部532aを備えていても、その方向性に合わせた位置で回転停止させることができるため、第一装飾面部532の装飾が損なわれることはなく、装飾性を確実に発揮させることができる。
また、第三演出操作ユニット400Bは、装飾回転体ユニット530に備えられている第一装飾面部装飾基板535及び第二装飾面部装飾基板536により、第一装飾面部532及び第二装飾面部533を、夫々発光装飾させることができる。第一装飾面部装飾基板535及び第二装飾面部装飾基板536による第一装飾面部532及び第二装飾面部533の発光装飾は、装飾回転体ユニット530が水平に延びた第一軸線CL1周りに回転している時や、第一装飾面部532及び第二装飾面部533が第一軸線CL1に対して直交している第二軸線CL2周りに回転している時でも行うことができる。
第二装飾面部533は、回転する回転装飾部533aと、回転しない固定装飾部533bとを備えているため、回転装飾部533aを回転させている時に、第二装飾面部装飾基板536に実装されている複数のLEDを発光させると、固定装飾部533bを通して前方へ照射された光の一部が、回転している回転装飾部533aの不透光性の部位や着色されている部位等によって周期的に遮られることとなり、チカチカした瞬くような発光装飾を遊技者に見せることができ、遊技者の関心を強く引付けさせることができる。
[3−4h−7.第三演出操作ユニットにおける可動演出]
次に、第三演出操作ユニット400Bにおける可動演出について、主に図90及び図91を参照して詳細に説明する。図90は、第三演出操作ユニットにおいて、装飾回転体ユニットを回転させる可動演出の動きを示す説明図である。図91は、第三演出操作ユニットにおいて、第一装飾面部及び第二装飾面部を回転させた状態で装飾回転体ユニットを回転させる可動演出の動きを示す説明図である。まず、図90等を参照して、演出操作ユニット第一駆動モータ528のみを用いた装飾回転体ユニット530の可動演出について説明する。通常の状態では、図90(a)等に示すように、ロゴ装飾部532aを有した第一装飾面部532が前方へ向けられている。
水平に延びた第一軸線CL1周りのみに回転させる可動演出の一例として、通常の状態(図90(a)の状態)から、演出操作ユニット第一駆動モータ528により、第一駆動ギア(図示は省略)第一伝達ギア529、及び回転体ギア531aを介して、装飾回転体ユニット530を右側面視において反時計回りの方向へ、途中で停止させることなく一気に180度回転させて、第一装飾面部532の反対側に配置されている第二装飾面部533が前方を向いた状態とする(図90(d)を参照)。これにより、第一装飾面部532が下方へ移動するように回転しつつ、第二装飾面部533が上方から移動して出現するような可動演出を遊技者に見せることができる。従って、第一装飾面部532が、装飾の異なる第二装飾面部533に突然切替わったような印象を遊技者に与えることができ、遊技者を驚かせることができると共に、装飾が変化することで遊技者に対して何か良いことがあるのではないかと思わせることができ、遊技に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。
また、上記とは異なる可動演出として、通常の状態から、装飾回転体ユニット530が、右側面視において反時計回りの方向へ0度〜60度の角度範囲内で往復するように、演出操作ユニット第一駆動モータ528を複数回に亘って正転・逆転させる。これにより、第一装飾面部532が下方を向くように回転した時には、第一装飾面部532の上側に複数の周面装飾部531fを間にして第二装飾面部533の一部が僅かに見えることとなるため(図90(b)を参照)、装飾回転体ユニット530が往復回動することで見え隠れする第二装飾面部533に対して、遊技者の関心を強く引付けさせることができ、第二装飾面部533が前方を向くか否かによってチャンスの到来に対する遊技者の期待感を高めさせることができる。その後、装飾回転体ユニット530を基の状態(図90(a)の状態)に戻すことで、遊技者に対してチャンスが到来しないことを示唆させることができる。一方、装飾回転体ユニット530を更に回転させて第二装飾面部533を前方へ向けた状態(図90(d)の状態)とすることで、チャンスが到来することを示唆させることができ、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
また、上記とは異なる可動演出として、通常の状態から、装飾回転体ユニット530を、右側面視において反時計回りの方向へ90度回転させて、回転体ベースユニット531の外周面を前方へ向けた状態とする(図90(c)を参照)。これにより、前方を向いている回転体ベースユニット531の外周面を間にして、下側に第一装飾面部532が下方を向いた状態で、また、上側に第二装飾面部533が上方を向いた状態で、夫々位置しており、第一装飾面部532及び第二装飾面部533の装飾が不明瞭になるため、相対的に、回転体ベースユニット531の外周面に備えられている複数の周面装飾部531fの装飾を明瞭に見せることができ、周面装飾部531fの装飾を楽しませることができる。また、装飾回転体ユニット530が、複数の周面装飾部531fを前方へ向けた中間位置で回転停止することで、遊技者に対して遊技状況の変化を予感させることができ、遊技者の遊技に対する期待感を高めさせることができる。その後、装飾回転体ユニット530を所定の方向へ回転させて、第一装飾面部532を基のように前方へ向けた状態、或いは、第二装飾面部533を前方へ向けた状態、とすることで、上記と同様の作用効果を奏することができる。
更に、装飾回転体ユニット530を、通常の状態から、右側面視において反時計回りの方向へ90度回転させた状態(図90(c)を参照)で、その回転角度を中心にして所定角度範囲で往復するように、演出操作ユニット第一駆動モータ528を複数回に亘って正転・逆転させる。これにより、回転体ベースユニット531(複数の周面装飾部531f)を挟んで、第一装飾面部532側が多く見えたり、第二装飾面部533側が多く見えたり、するため、遊技者に対して、第一装飾面部532が前方を向くか第二装飾面部533が前方を向くかでワクワク・ドキドキさせることができ、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。その後、装飾回転体ユニット530を所定の方向へ回転させて、第一装飾面部532を前方へ向けた状態、或いは、第二装飾面部533を前方へ向けた状態、とすることで、上記と同様の作用効果を奏することができる。
また、上記とは異なる可動演出として、通常の状態から、装飾回転体ユニット530を180度回転させて、第二装飾面部533を前方へ向けた状態(図90(d)を参照)とし、この状態を基準として、上記とは逆の動作をする可動演出を行うこともでき、上記と同様の作用効果を奏することができる。この場合、前方を向いている第二装飾面部533が、上方へ移動するように回転して第一装飾面部532が下方から出現することとなるため、遊技者に対して上昇機運を感じさせることができ、遊技に対する期待感を高めさせることができると共に、第二装飾面部533の上方への回転により、遊技者の視線を第三演出操作ユニット400Bよりも上側にある遊技領域5a内に向けさせることができ、遊技領域5a内での遊技や演出等を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
なお、上記の可動演出を実行する際に、第一装飾面部装飾基板535及び第二装飾面部装飾基板536に夫々実装されている複数のLEDを適宜発光させて、第一装飾面部532や第二装飾面部533を適宜発光装飾させた状態とする。これにより、操作ボタン410の透明なボタンレンズ411を通して見える第一装飾面部532や第二装飾面部533がより見え易くなるため、遊技者に対してそれらの装飾の違いを明確に認識させることができ、装飾の違いによるプレミアム感を十分に発揮させることができると共に、それらの装飾を楽しませることができ、遊技者の遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。また、第一装飾面部532や第二装飾面部533を発光装飾させることで、遊技者の関心を操作ボタン410へ向けさせることができるため、操作ボタン410を押圧操作させる遊技者参加型演出の実行時に、遊技者に対して操作ボタン410の押圧操作を促すことができ、遊技者参加型演出に遊技者を参加させて楽しませることができる。
続いて、図91等を参照して、演出操作ユニット第一駆動モータ528及び演出操作ユニット第二駆動モータ534を用いた装飾回転体ユニット530の可動演出について説明する。最初の状態では、図91(a)に示すように、ロゴ装飾部532aを有した第一装飾面部532が前方へ向けられていると共に、第一装飾面部532が、演出操作ユニット第二駆動モータ534によって、操作ボタン410の中心軸線CLと一致するように延びている第二軸線CL2周り(ここでは、時計回りの方向)に回転させられている。この状態では、第一装飾面部532が第二軸線CL2周りに回転していることから、方向性を有したロゴ装飾部532aのロゴが遊技者側から認識し辛くなっている。
演出操作ユニット第二駆動モータ534により第一装飾面部532及び第二装飾面部533を回転させた状態で行われる可動演出の一例として、第一装飾面部532(第二装飾面部533)を第二軸線CL2周りに回転させたまま、演出操作ユニット第一駆動モータ528により、装飾回転体ユニット530を、右側面視において反時計回りの方向へ、途中で停止させることなく一気に180度回転させて、第一装飾面部532の反対側で回転している第二装飾面部533を、前方へ向けた状態とする(図91(d)を参照)。これにより、時計回りに回転していた第一装飾面部532が、突然、装飾の異なる第二装飾面部533に切替わると共に、第二装飾面部533(回転装飾部533a)が第一装飾面部532とは反対方向の反時計回りの方向に回転しているため、遊技者に対して強いインパクトを与えることができ、遊技者の関心を強く引付けさせることができると共に、遊技者に対して何か良いことがあるのではないかと思わせることができ、遊技に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。
また、上記とは異なる可動演出として、演出操作ユニット第二駆動モータ534により第一装飾面部532及び第二装飾面部533を第二軸線CL2周りに回転させたままの状態で、装飾回転体ユニット530が、右側面視において反時計回りの方向へ0度〜60度の角度範囲内で往復するように、演出操作ユニット第一駆動モータ528を複数回に亘って正転・逆転させる。これにより、第二軸線CL2周りに回転している第一装飾面部532が下方を向くように第一軸線CL1周りに回転した時には、第一装飾面部532の上側において第二軸線CL2周りには回転していない複数の周面装飾部531fが見えると共に、複数の周面装飾部531fの上側には、第二軸線CL2周りに回転している第二装飾面部533の一部が僅かに見えることとなる(図91(b)を参照)。従って、装飾回転体ユニット530が、第一軸線CL1周りに往復回動することで、見え隠れする第二装飾面部533に対して、遊技者の関心を強く引付けさせることができ、第二装飾面部533が前方を向くか否かによってチャンスの到来に対する遊技者の期待感を高めさせることができる。その後、装飾回転体ユニット530を第一軸線CL1周りに対して所定の方向へ回転させて、第一装飾面部532を前方へ向けた状態(図91(a)の状態)、或いは、第二装飾面部533を前方へ向けた状態(図91(b)の状態)とし、遊技者が所望した状態となれば、チャンスの到来を確信させることができ、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。なお、第二軸線CL2周りに回転している第一装飾面部532を前方へ向けた後に、第一装飾面部532のロゴ装飾部532aが正しい向きとなるように回転を停止させても良い。これにより、遊技者に対して、第一装飾面部532のロゴ装飾部532aを、明確に認識させることができるため、チャンスの到来を示唆させることができ、遊技者の遊技に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。
また、上記とは異なる可動演出として、演出操作ユニット第二駆動モータ534により第一装飾面部532及び第二装飾面部533を第二軸線CL2周りに回転させたままの状態から、装飾回転体ユニット530を、第一軸線CL1周りに対し右側面視において反時計回りの方向へ90度回転させて、回転体ベースユニット531の外周面を前方へ向けた状態とする(図91(c)を参照)。これにより、前方を向いている回転体ベースユニット531の外周面を間にして、下側に第一装飾面部532が下方を向いた状態で、また、上側に第二装飾面部533が上方を向いた状態で、夫々位置していると共に、それらが同じ方向へ移動するように動いている状態となることから、第一装飾面部532及び第二装飾面部533の装飾を不明瞭な状態とすることができるため、それらの間に挟まれている静止した回転体ベースユニット531の外周面の複数の周面装飾部531fを明瞭に見せることができる。従って、操作ボタン410内において、静止している周面装飾部531fを目立たせることができ、遊技者の関心を周面装飾部531fに強く引付けさせて、その装飾を楽しませることができる。その後、装飾回転体ユニット530を所定の方向へ回転させて、第一装飾面部532を基のように前方へ向けた状態、或いは、第二装飾面部533を前方へ向けた状態、とすることで、上記と同様の作用効果を奏することができる。
更に、第一装飾面部532及び第二装飾面部533を第二軸線CL2周りに回転させたまま、装飾回転体ユニット530を第一軸線CL1周りに回転させて回転体ベースユニット531の外周面を前方へ向けた状態(図91(c)を参照)で、その状態を中心に第一軸線CL周りに対して所定角度範囲で往復するように、演出操作ユニット第一駆動モータ528を複数回に亘って正転・逆転させる。これにより、回転体ベースユニット531(複数の周面装飾部531f)を挟んで、夫々が第二軸線CL2周りに回転している第一装飾面部532側が多く見えたり第二装飾面部533側が多く見えたりするため、遊技者に対して、第一装飾面部532が前方を向くか第二装飾面部533が前方を向くかでワクワク・ドキドキさせることができ、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。その後、装飾回転体ユニット530を第一軸線CL1周りに対して所定の方向へ回転させて、第一装飾面部532を前方へ向けた状態(図91(a)の状態)、或いは、第二装飾面部533を前方へ向けた状態(図91(b)の状態)とすることで、上記と同様の作用効果を奏することができる。
また、上記とは異なる可動演出として、通常の状態から、第一装飾面部532及び第二装飾面部533を第二軸線CL2周りに回転させた後に、装飾回転体ユニット530を第一軸線CL周りに180度回転させて、回転している第二装飾面部533を前方へ向けた状態、或いは、通常の状態から、装飾回転体ユニット530を第一軸線CL周りに180度回転させて、第二装飾面部533を前方へ向けた後に、第一装飾面部532及び第二装飾面部533を第二軸線CL2周りに回転させた状態とし、この状態(図91(d)を参照)を基準として、上記とは逆の動作をする可動演出を行うこともでき、上記と同様の作用効果を奏することができる。この場合、前方を向いている回転中の第二装飾面部533が、上方へ移動するように第一軸線CL1周りに回転して、第二装飾面部533とは第二軸線CL2周りに対して逆方向に回転している第一装飾面部532が下方から出現することとなるため、遊技者に対して上昇機運を感じさせることができ、遊技に対する期待感を高めさせることができると共に、第二軸線CL2周りに回転している第二装飾面部533の上方への移動により、遊技者の視線を第三演出操作ユニット400Bよりも上側にある遊技領域5a内に向けさせることができ、遊技領域5a内での遊技や演出等を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
なお、上記の可動演出を実行する際に、演出操作ユニット第二駆動モータ534による第一装飾面部532及び第二装飾面部533の第二軸線CL2周りの回転を、途中で逆回転させるようにしても良いし、所定の角度範囲内で往復回動させるようにしても良い。また、演出操作ユニット第一駆動モータ528による装飾回転体ユニット530の第一軸線CL1周りの回転速度と、演出操作ユニット第二駆動モータ534による第一装飾面部532及び第二装飾面部533の第二軸線CL2周りの回転速度と、同じ回転速度としても良いし、異なる回転速度としても良い。これらを適宜組合せることで、第三演出操作ユニット400Bによる可動演出のパターンをより多くすることができ、可動演出の豊富なバリエーションにより遊技者を飽きさせ難くして興趣の低下を抑制させることができる。
また、上記の可動演出を実行する際に、第一装飾面部装飾基板535及び第二装飾面部装飾基板536に夫々実装されている複数のLEDを適宜発光させて、第二軸線CL2周りに回転している第一装飾面部532及び第二装飾面部533を適宜発光装飾させた状態とする。これにより、第二軸線CL2周りに回転している第一装飾面部532を前方へ向けた状態では、操作ボタン410の透明なボタンレンズ411全体を、一様な光により発光装飾させることができる。一方、第二軸線CL2周りに回転している第二装飾面部533を前方へ向けた状態では、回転装飾部533aによる周期的な光の遮断により、透明なボタンレンズ411を、チカチカした瞬くような光によって発光装飾させることができる。このように、操作ボタン410のボタンレンズ411を、多彩に発光装飾させることができるため、遊技者の関心を操作ボタン410へ向けさせることができ、操作ボタン410を押圧操作させる遊技者参加型演出の実行時に、遊技者に対して操作ボタン410の押圧操作を促すことが可能となり、遊技者参加型演出に遊技者を参加させて楽しませることができる。
[3−4h−8.第三演出操作ユニットの排熱作用]
次に、第三演出操作ユニット400Bの排熱作用について、主に図92等を参照して詳細に説明する。図92は、第三演出操作ユニットにおいて、第二装飾面部の回転による空気の流れを示す説明図である。本実施形態の第三演出操作ユニット400Bでは、操作ボタン410の後側に配置されている装飾回転体ユニット530が、操作ボタン410と第三ベースユニット520のユニットベース521(収容壁部521a)とによって、前後が閉鎖されたボタン内空間ASに配置されている(図92を参照)。このボタン内空間ASの後部を形成し、装飾回転体ユニット530の後側を覆っている収容壁部521aには、前後に貫通している複数の換気口521dが形成されている。従って、ボタン内空間ASは、複数の換気口521dを通して、第三演出操作ユニット400Bが取付けられている皿ユニットカバー326の取付空間326j内と連通している。なお、図示は省略するが、取付空間326jは、底板部326iや下皿カバー340に形成されている排気口を通してパチンコ機1の外部と連通している。
また、第三演出操作ユニット400Bでは、装飾回転体ユニット530において、回転体ベースユニット531の軸受筒部531eに、第二軸線CLと同軸上で回転可能に取付けられている一つの軸部材532dの両端に、互いに装飾の異なる第一装飾面部532と第二装飾面部533が夫々取付けられており、第一装飾面部532と第二装飾面部533とが一緒に回転できるようになっている。第一装飾面部532と第二装飾面部533とを回転させる演出操作ユニット第二駆動モータ534は、中空の回転体ベースユニット531内に取付けられている。回転体ベースユニット531の外周面には、貫通した孔状の装飾からなる複数の周面装飾部531fが形成されており、それら周面装飾部531fを通して、回転体ベースユニット531の内側と外側とが互いに連通している。
装飾回転体ユニット530において、第二軸線CL周りに回転可能に取付けられている第一装飾面部532及び第二装飾面部533のうち、第二装飾面部533では、第二軸線CL周りに回転する回転装飾部533aが、回転させた時に風を発生させることが可能な形状に形成されている。
上記のような構成の第三演出操作ユニット400Bにおいて、装飾回転体ユニット530の第一装飾面部532を前方へ向けた状態で、第一装飾面部532及び第二装飾面部533を、演出操作ユニット第二駆動モータ534により第二軸線CL周りに対して所定方向へ回転させると、第二装飾面部533における回転装飾部533aの回転により発生した風が、後方を覆っている収容壁部521aの複数の換気口521dを通して、収容壁部521aよりも後側へ抜けることとなる(図92(a)を参照)。この風の流れにより、装飾回転体ユニット530が収容されているボタン内空間ASの空気を、強制的に外部に排出させて換気させることができる。そして、ボタン内空間ASと回転体ベースユニット531の内部とは、複数の周面装飾部531fを通して互いに連通しているため、演出操作ユニット第二駆動モータ534から放出された熱を、複数の周面装飾部531f、ボタン内空間AS、及び換気口521dを通して、第三演出操作ユニット400Bの後方(皿ユニット320の取付空間326j内)へ排出させることができる。これにより、装飾回転体ユニット530内や操作ボタン410内の温度が異常に上昇するのを抑制することができ、熱による不具合の発生を防止することができる。
また、本実施形態の第三演出操作ユニット400Bは、装飾回転体ユニット530の第二装飾面部533を前方へ向けた状態で、第一装飾面部532及び第二装飾面部533を、演出操作ユニット第二駆動モータ534により第二軸線CL周りに対して所定方向へ回転させると、第二装飾面部533における回転装飾部533aの回転により発生した風が、操作ボタン410の内面に沿うように後方へ誘導され、装飾回転体ユニット530の後方を覆っている収容壁部521aの複数の換気口521dを通して、収容壁部521aよりも後側へ抜けることとなる(図92(b)を参照)。この風の流れにより、装飾回転体ユニット530が収容されているボタン内空間ASの空気を、強制的に外部に排出させて換気させることができるため、回転体ベースユニット531内に取付けられている演出操作ユニット第二駆動モータ534から放出された熱を、複数の周面装飾部531f、ボタン内空間AS、及び換気口521dを通して、第三演出操作ユニット400Bの後方(皿ユニット320の取付空間326j内)へ排出させることができる。これにより、装飾回転体ユニット530内や操作ボタン410内の温度が異常に上昇するのを抑制することができ、熱による不具合の発生を防止することができる。
なお、ユニットベース521における収容壁部521aの複数の換気口521dを通して取付空間326j内に排出された排熱は、底板部326iや下皿カバー340に形成されている図示しない排気口を通してパチンコ機1の外部に排出される。
[3−5.扉枠左サイドユニット]
扉枠3の扉枠左サイドユニット540について、主に図93乃至図96を参照して詳細に説明する。図93(a)は扉枠における扉枠左サイドユニットの正面図であり、(b)は扉枠左サイドユニットを前から見た斜視図であり、(c)は扉枠左サイドユニットを後ろから見た斜視図である。図94は扉枠左サイドユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、図95は扉枠左サイドユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。図96は図93(a)におけるN−N線で切断した断面図である。扉枠左サイドユニット540は、皿ユニット320の上側で扉枠左サイド上装飾基板161及び扉枠左サイド下装飾基板162(扉枠左サイド装飾基板160)の前側を覆うように扉枠ベースユニット100における貫通口111よりも左側の前面左部に取付けられるものである。扉枠左サイドユニット540は、扉枠ベース110の貫通口111の正面視左側を装飾するためのものである。
扉枠左サイドユニット540は、扉枠ベースユニット100における扉枠ベース110の前面で貫通口111の正面視左側に取付けられる上下に延びた帯板状の左ユニットベース541と、左ユニットベース541の前面に取付けられている透明な帯板状の左ユニット拡散レンズ部材542と、左ユニット拡散レンズ部材542の前方に配置されており前端部に多面体状の装飾を有している透光性を有する左ユニット装飾レンズ部材(図示は省略)と、左ユニット装飾レンズ部材の前側から左ユニットベース541の前面上部に取付けられており前方へ筒枠状に突出していると共に上下に延びている左ユニット上装飾ベース544と、左ユニット装飾レンズ部材の前側から左ユニットベース541の前面下部に取付けられており左ユニット上装飾ベース544よりも短く前方へ枠状に突出している左ユニット下装飾ベース545と、左ユニット上装飾ベース544及び左ユニット下装飾ベース545の前側から左ユニット装飾レンズ部材の前端側を覆うように左ユニットベース541の前側に取付けられている透明な左ユニット装飾カバー546と、左ユニット装飾カバー546の前側に取付けられている複数の飾り部材547と、を備えている。
扉枠左サイドユニット540の左ユニットベース541は、後側が開放された浅い箱状に形成されており、前面に前後に貫通している複数の開口部541aを有している。複数の開口部541aは、図示するように、円形状の穴と、上下に延びた四角形状の穴とがある。左ユニットベース541は、扉枠左サイド装飾基板160(扉枠左サイド上装飾基板161及び扉枠左サイド下装飾基板162)の前面に実装されているLED161a,162aが、複数の開口部541aから前方へ臨むように、扉枠ベース110の前面左側に取付けられる。左ユニットベース541の各開口部541aは、扉枠3に組立てた時に、扉枠左サイド装飾基板160の各LED161a,162aが上下方向の略中央に位置するように夫々形成されている。この左ユニットベース541は、不透光性の部材によって形成されている。
左ユニット拡散レンズ部材542は、透明な部材によって形成されており、上拡散レンズ部材542Aと下拡散レンズ部材542Bとに上下に分割されている。左ユニット拡散レンズ部材542は、左ユニットベース541における円形状の開口部541aと対応している正面視円形の円形レンズ部542aと、四角形状の開口部541aと対応している正面視四角形の角形レンズ部542bと、を備えている。扉枠左サイドユニット540は、扉枠3に組立てた状態で、円形レンズ部542a及び角形レンズ部542bの中央の直後に、扉枠左サイド装飾基板160の夫々のLED161a,162aが位置するように形成されている。
左ユニット拡散レンズ部材542の円形レンズ部542aは、前面及び後面が滑らかな凸レンズ状に形成されている。この円形レンズ部542aによって、後方に配置されているLED161a,162aからの光を、点状のまま前方へ照射させることができる。この円形レンズ部542aから前方へ照射された光によって、左ユニット装飾レンズ部材の円形装飾部を発光装飾させることができる。
左ユニット拡散レンズ部材542の角形レンズ部542bは、前面中央において円錐状に後方へ窪んだ中央拡散反射部542cと、前面における中央拡散反射部542cの外側に形成されている前面拡散レンズ部542dと、後面中央(中央拡散反射部542cの直後)において湾曲面状に後方へ膨出している入力レンズ部542eと、後面における入力レンズ部542eの外側で全体的に入力レンズ部542eから遠ざかるに従って前方へ移動するように傾斜している前方反射部542fと、を備えている。
角形レンズ部542bの前面拡散レンズ部542dは、中央拡散反射部542cを中心にした放射状に延びている線により周方向へ分割されている同心円弧状の複数の溝により形成されている。更に詳述すると、前面拡散レンズ部542dは、半径方向に沿って切断した時の断面形状に、溝の部分が後方へ円弧状に窪んでおり、溝と溝の間の山の部分が前方へ円弧状に膨出しており、前面が滑らかな波状に形成されている。また、前面拡散レンズ部542dは、周方向へ分割している放射状に延びた線を境に、溝の部分と山の部分とが周方向へ交互に位置するように形成されている。
角形レンズ部542bの前方反射部542fは、入力レンズ部542eを中心にした放射状に延びている線により周方向へ分割されている同心円弧状の複数の溝により形成されている。これら複数の溝は、後方から前方へ向かってV字状に窪んでおり、最深部が円弧状に形成されている。前方反射部542fは、半径方向に沿って切断した時の断面形状が、溝と溝との間の山の部分が後方へ尖った三角形状に形成されており、鋸状に形成されている。前方反射部542fは、中心から遠ざかるに従って溝及び山の部分が前方へ移動するように形成されている。また、前方反射部542fは、周方向へ分割している放射状に延びた線を境に、溝の部分と山の部分とが周方向へ交互に位置するように形成されている。この周方向へ分割している放射状に延びた線は、前面拡散レンズ部542dにおける放射状に延びた分割線と一致している。
この角形レンズ部542bは、扉枠3に組立てた状態で、入力レンズ部542eの直後に、扉枠左サイド装飾基板160の対応しているLED161a,162aが位置している。
角形レンズ部542bは、LED161a,162aから前方へ照射された光が、入力レンズ部542eから角形レンズ部542b内に入力される。この入力レンズ部542eは、後方へ湾曲面状(凸レンズ状)に膨出していることから、LED161a,162aから前方へ広がる光を、前方へ平行に進むように屈折させて、入力された光の略全てを円錐状の中央拡散反射部542cへ導くことができる。そして、中央拡散反射部542cへ導かれた光は、中央拡散反射部542cの傾斜している円錐面により、前後に延びた軸線に対して直角方向(扉枠左サイド装飾基板160の前面と平行な方向)へ拡散するように反射させられ、角形レンズ部542b内をその前面に沿って中央側から外側へ向かって進むこととなる。また、中央拡散反射部542cで反射した光は、角形レンズ部542bの前後方向の厚さ全体に亘って、中央側から外側(中央拡散反射部542cの中心線から遠ざかる方向)へ進む。
角形レンズ部542b内を扉枠左サイド装飾基板160の前面と略平行に中央側から外側へ向かって反射した光が、鋸状の前方反射部542fに到達すると、前方反射部542fの面により前方側へ反射する。この際に、前方反射部542fは、後面が中央拡散反射部542cから遠ざかるに従って前方へ移動するように傾斜していることから、角形レンズ部542bの前後方向の厚が、中央から遠ざかるに従って薄くなっている(図96を参照)。これにより、中央拡散反射部542cにおいて角形レンズ部542bの前後方向の厚さ全体に亘って外側へ向かって反射している光を、中心側から外側へ向かうに従って、前方反射部542fにより順次前方へ反射させることができる。
そして、前方反射部542fにより前方へ向かって反射させられた光は、前面拡散レンズ部542dを通って角形レンズ部542bから前方へ照射される。この際に、前面拡散レンズ部542dは、断面が波状に形成されているため、前方反射部542fで前方へ向かって反射させられた光を様々な方向へ拡散させることができ、角形レンズ部542bの前面から略均一に光を前方(左ユニット装飾レンズ部材の後面)へ照射させることができる。
この角形レンズ部542bは、前面拡散レンズ部542d及び前方反射部542fでは、同心円状の複数の溝を放射状に延びた複数の線で分割した上で、分割線を境に同心円弧状の複数の溝を半径方向へずらして、同心円弧状の溝を周方向において交互に配置するようにしているため、角形レンズ部542bの前面から前方へ照射される光が、同心円状の縞模様の濃淡を有した光となるのを回避させることができ、より濃淡の均一な光を前方へ照射させることができる。これにより、左ユニット装飾レンズ部材における角形レンズ部542bの前方の多面装飾部を略均一に発光装飾させることができる。
図示しない左ユニット装飾レンズ部材は、左ユニット装飾カバー546の前面に沿うように形成されている。左ユニット装飾レンズ部材は、左ユニット拡散レンズ部材542の円形レンズ部542aの前方の位置する部位に形成されている円形装飾部と、左ユニット拡散レンズ部材542の角形レンズ部542bの前方に位置する部位に形成されている多面装飾部と、を備えている。円形装飾部は、前面が窪み前後に短く延びた円柱状の部位の外周に三角形のリブを周方向に複数備えた形状に形成されている。多面装飾部は、上下に延びた直方体の前面に四角錘状の部位が上下方向に複数列設されていると共に、直方体の部位の左右両側に複数の三角形からなる多面体が上下方向に複数列設したような形状に形成されている。円形装飾部及び多面装飾部は、扉枠右サイドユニット550における右ユニット装飾レンズ部材561の円形装飾部561a及び多面装飾部561bと、同じ形状に形成されている。
左ユニット装飾レンズ部材は、透明な左ユニット装飾カバー546を通して前方側(遊技者側)から視認することができる。また、左ユニット装飾レンズ部材は、円形装飾部が左ユニット拡散レンズ部材542の円形レンズ部542aから前方へ照射された光により、多面装飾部が左ユニット拡散レンズ部材542の角形レンズ部542bから前方へ照射された光により、夫々発光装飾させられる。
左ユニット上装飾ベース544は、正面視の形状が上下に延びた四角形で、前後に延びた角筒状に形成されている。左ユニット上装飾ベース544は、外周における下面を構成する部位が、前端側から後端側へ向かうに従って下方へ突出するように傾斜しており、その部位の下部が前後に貫通している。この左ユニット上装飾ベース544は、不透光性の部材によって形成されている。
左ユニット下装飾ベース545は、正面視の形状が、上方へ開放されているコ字状に形成されている。左ユニット下装飾ベース545は、前端における上下方向略中央から上側が、上方へ向かうに従って後方へ移動するように後端まで傾斜している。この左ユニット下装飾ベース545は、不透光性の部材によって形成されている。
左ユニット装飾カバー546は、扉枠左サイドユニット540の全高に亘って上下に延びている。左ユニット装飾カバー546は、上下方向の中間部が後方へ凹むように屈曲しており、左ユニット上装飾ベース544の前端に沿うように下部が後方へ折れ曲がっているく字状の部位と、左ユニット下装飾ベース545の前端に沿うように上部が後方へ折れ曲がっているく字状の部位と、上側のく字状の部位の下端と下側のく字状の部位の上端とを結んでいる直線状の部位と、で構成されている。
左ユニット装飾カバー546は、上下両端が左ユニット上装飾ベース544の前面と、左ユニット下装飾ベース545の前面とに夫々取付けられる。この左ユニット装飾カバー546は、透明な部材によって形成されており、後側に配置されている左ユニット装飾レンズ部材を前方側から視認することができる。
飾り部材547は、上下に短く延びており、上下方向へ所定間隔で左ユニット装飾カバー546の前面に取付けられている。飾り部材547は、不透光性の部材によって形成されている。
[3−6.扉枠右サイドユニット]
扉枠3の扉枠右サイドユニット550について、主に図97乃至図101等を参照して詳細に説明する。図97(a)は扉枠における扉枠右サイドユニットの正面図であり、(b)は扉枠右サイドユニットを前から見た斜視図であり、(c)は扉枠右サイドユニットを後ろから見た斜視図である。図98は扉枠右サイドユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、図99は扉枠右サイドユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。図100は、図97(a)におけるO−O線で切断した断面図である。図101(a)は図97(a)におけるP−P線で切断した断面図であり、(b)は図97(a)におけるQ−Q線で切断した断面図である。扉枠右サイドユニット550は、皿ユニット320の上側で扉枠ベースユニット100の扉枠ベース110の前面における貫通口111の右側に取付けられるものである。
扉枠右サイドユニット550は、扉枠ベースユニット100における扉枠ベース110の前面で貫通口111の正面視右側に取付けられる上下に延びた箱状の右ユニットベース551と、右ユニットベース551の前面に取付けられている扉枠右サイド装飾基板552と、扉枠右サイド装飾基板552の前側で右ユニットベース551の前面における正面視中央より左側に取付けられており上下方向及び前後方向に延びている透明平板状の右ユニット左拡散レンズ部材553と、右ユニット左拡散レンズ部材553の左側面に取付けられており装飾が施されているシート状の右ユニット左装飾部材554と、右ユニット左装飾部材554の左側を覆うように右ユニット左拡散レンズ部材553に取付けられている透明平板状の右ユニット左カバー555と、を備えている。
また、扉枠右サイドユニット550は、扉枠右サイド装飾基板552の前側且つ右ユニット左拡散レンズ部材553の正面視右側で右ユニットベース551の前面における正面視中央より右側と右ユニット左拡散レンズ部材553とに取付けられており上下方向及び前後方向に延びている透明平板状の右ユニット右拡散レンズ部材556と、右ユニット右拡散レンズ部材556の右側面に取付けられており装飾が施されているシート状の右ユニット右装飾部材557と、右ユニット右装飾部材557の右側を覆うように右ユニット右拡散レンズ部材556に取付けられている透明平板状の右ユニット右カバーと558、を備えている。
更に、扉枠右サイドユニット550は、右ユニット左拡散レンズ部材553と右ユニット右拡散レンズ部材556との間に配置されており前方及び右方が開放された上下方向及び前後方向に延びた浅い箱状で不透光性の右ユニット左遮光部材559と、右ユニット右拡散レンズ部材556の左側で右ユニット左遮光部材559の開放されている右側を閉鎖するように取付けられている不透光性で平板状の右ユニット右遮光部材560と、を備えている。
また、扉枠右サイドユニット550は、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の前端に取付けられており前端部に多面体状の装飾を有している透光性を有する右ユニット装飾レンズ部材561と、右ユニット装飾レンズ部材561の左右両側と右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の前端側を覆うように右ユニットベース551の前面に取付けられている前後に貫通した枠状の右ユニット装飾ベース562と、右ユニット装飾ベース562の前端開口を閉鎖するように右ユニット装飾ベース562の前側に取付けられている透明な右ユニットカバー563と、右ユニットカバー563の前側に取付けられている複数の飾り部材564と、を備えている。なお、図示は省略するが、扉枠右サイドユニット550は、右ユニットベース551を上下に貫通するように取付けられ、扉枠ベースユニット100の扉本体中継基板と、扉枠トップユニット570の扉枠トップユニット中継基板589とを接続するための接続ケーブルを備えている。
扉枠右サイドユニット550の右ユニットベース551は、正面視の形状が上下に長く延びた四角形で、前後に短く角筒状に延びており、前後方向の中央付近が閉鎖された箱状に形成されている。この右ユニットベース551は、不透光性の部材によって形成されている。
扉枠右サイド装飾基板552は、上下に延びた帯板状に形成されている。扉枠右サイド装飾基板552は、前面における左右方向中央より左側に実装されている複数の左LED552aと、前面における左右方向中央より右側に実装されている右LED552bと、前面における左右方向中央に実装されている複数の中LED552cと、を備えている。扉枠右サイド装飾基板552の左LED552aは、右ユニット左拡散レンズ部材553を介して右ユニット左装飾部材554を発光装飾させためのものである。また、右LED552bは、右ユニット右拡散レンズ部材556を介して右ユニット右装飾部材557を発光装飾させるためのものである。中LED552cは、右ユニット装飾レンズ部材561を発光装飾させるためのものである。
扉枠右サイド装飾基板552は、前後両面が白色に形成されている。扉枠右サイド装飾基板552は、上側の扉枠右サイド上装飾基板552Aと、下側の扉枠右サイド下装飾基板552Bとに上下に分割されている。図示は省略するが、扉枠右サイド下装飾基板552Bは、扉枠ベースユニット100の扉本体中継基板に接続されており、扉枠右サイド上装飾基板552Aは、扉枠右サイド下装飾基板552Bに接続されている。
右ユニット左拡散レンズ部材553は、上下方向及び前後方向に延びた平板状の本体部553aと、本体部553aの後辺から正面視右方へ短く平板状に突出している後壁部553bと、後壁部553bの正面視右端側から左方へ四角形状に切欠かれており上下方向に所定間隔で複数形成されている切欠部553cと、本体部553aの正面視左面側において右ユニット左装飾部材554を収容可能に浅く窪んでいる収容凹部553dと、本体部553aの後端面から後方へ突出しており上下方向に複数備えられている入力レンズ部553eと、本体部553aの正面視右面側において各入力レンズ部553eが上下方向の中央となるように上下方向に複数配置されている側面反射部553fと、を備えている。
右ユニット左拡散レンズ部材553の本体部553aは、側面視の形状が、上下に延びた四角形の前端側の上隅がC面取り状に斜めに切欠かれていると共に、下辺が前方へ向かうに従って上方へ移動するように傾斜している形状に形成されている。また、本体部553aは、図101に示すように、後端側から前方へ向かうに従って、正面視右方へ移動するように全体が、扉枠右サイド装飾基板552の前面の垂直線に対して僅かに傾斜している。本体部553aの前端は、扉枠3に組立てた状態で、扉枠左サイドユニット540の前端よりも大きく前方へ突出している。
後壁部553bは、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、その右端が、右ユニットベース551の左右方向略中央まで延びている。この後壁部553bの右端には、右ユニット右拡散レンズ部材556の後壁部556bの左端が当接する。
複数の切欠部553cは、上下方向へ所定間隔で複数形成されており、一部が扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cと対応している。扉枠右サイドユニット550に組立てた状態では、複数の切欠部553cから扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cが前方に臨んでおり、複数の中LED552cによって右ユニット装飾レンズ部材561を良好に発光装飾させることができる。
収容凹部553dは、底面が平坦面に形成されており、外周の形状が右ユニット左装飾部材554の外形形状に略一致している。これにより、右ユニット左装飾部材554を収容することができる。
複数の入力レンズ部553eは、本体部553aの後端面から上下方向へ所定間隔で後方へ突出している。具体的には、右ユニット左拡散レンズ部材553を上下方向へ6等分した時の夫々の上下方向略中央に形成されている。入力レンズ部553eは、詳細な図示は省略するが、上下に延びた四角形が後方へ突出した直方体の部位と、その直方体の部位の後面から球面状に湾曲するように前方へ向かって窪んでいる部位と、を有している。これら入力レンズ部553eは、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、扉枠右サイド装飾基板552の左LED552aの直前に夫々位置している。これにより、左LED552aからの光を、本体部553a内で広く拡散されるように入力させることができる。
側面反射部553fは、上下方向に複数(六つ)備えられている。各側面反射部553fは、入力レンズ部553eを中心にした放射状に延びている線により周方向へ分割されている同心円弧状の複数の溝により形成されている。これら同心円弧状の複数の溝は、夫々の溝において、入力レンズ部553eに近い側の面が本体部553aの面に対して傾斜していると共に、入力レンズ部553eから遠い側の面が本体部553aの面に対して垂直に延びており、最深部が円弧状に形成されている。側面反射部553fは、入力レンズ部553eを中心とした半径方向に切断した時に断面形状が、溝と溝との間の山の部分が中心側へ向くような尖った三角形状に形成されており、全体が鋸状に形成されている。また、側面反射部553fは、複数の同心円弧状の溝を周方向に分割している放射状の線を境に、溝の部分と山の部分とが周方向へ交互に配置されるように形成されている。
この右ユニット左拡散レンズ部材553は、扉枠右サイド装飾基板552の左LED552aから前方へ照射された光が、入力レンズ部553eの後面から右ユニット左拡散レンズ部材553の本体部553a内へと入射される。この入力レンズ部553eの後端は、前方へ向かって湾曲状に窪んでいることから、その湾曲面により左LED552aからの光が広がるように屈折し、本体部553a内において、各入力レンズ部553eを中心として前方へ向かって放射状に拡散することとなる。
本体部553aは、全体が前方へ向かうに従って正面視右方へ移動するように、扉枠右サイド装飾基板552の前面から垂直に延びている線に対して僅かに傾斜しているため、扉枠右サイド装飾基板552の前面に実装されている左LED552aから照射されて入力レンズ部553eから本体部553a内に入射された光が、本体部553a内の平坦な左面に当ることとなる。しかしながら、左LED552aからの直接光は、本体部553aの左面に対する入射角度の関係で、本体部553aの左面から外部へ放射されることはなく、左面の内面で側面反射部553f側へ反射することとなる。
そして、入力レンズ部553eから本体部553a内に前方へ向かって入射された光は、鋸状の側面反射部553fに当ることで正面視左方へ反射し、本体部553aの左面から外方へ照射されることとなる。なお、本体部553aの右面(側面反射部553f)からも外方(正面視右方)へ光が照射されるが、本体部553aの右側に配置されている右ユニット左遮光部材559が白色の部材とされているため、右ユニット左遮光部材559の左面が明るく照らされることとなり、右ユニット左遮光部材559で反射した間接光が本体部553aを通って左方側へ照射されることとなる。従って、本体部553aの左面からは、本体部553a内において側面反射部553fにより左方へ反射された光と、側面反射部553fから右方へ照射されて右ユニット左遮光部材559の左面で左方へ反射して本体部553aを通過した光とが、左方へ照射されるため、本体部553aの左側に取付けられている右ユニット左装飾部材554を良好な明るさで発光装飾させることができる。
また、側面反射部553fでは、同心円状の複数の溝を放射状に延びた複数の線で分割した上で、分割線を境に同心円弧状の複数の溝を半径方向へずらして、同心円弧状の溝を周方向において交互に配置するようにしているため、本体部553aの左面から外方(左方)へ照射される光が、同心円状の縞模様の濃淡を有した光となるのを回避させることができ、より濃淡の均一な光を左方へ照射させることができる。これにより、本体部553aの左面の収容凹部553dに収容されている右ユニット左装飾部材554を、略均一に発光装飾させることができる。
なお、右ユニット左拡散レンズ部材553は、透明な部材により形成されているため、本体部553aの正面視左側(収容凹部553dが形成されている側)から、反対側に形成されている側面反射部553fの複数の同心円弧状の溝と放射状に延びている線とからなる模様を視認することができる。従って、右ユニット左装飾部材554において、透明な部分を形成した場合、その透明な部分を通して右ユニット左拡散レンズ部材553の側面反射部553fの模様が視認できることとなり、右ユニット左装飾部材554における透明な部分を側面反射部553fによって装飾することができる。
右ユニット左装飾部材554は、薄いシート状に形成されており、パチンコ機1のメーカーロゴや、遊技盤5において遊技者に提示する演出のコンセプトに沿ったロゴ、等の装飾が、透光性を有するように施されている。右ユニット左カバー555は、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、右ユニット左装飾部材554の外面を保護している。
右ユニット右拡散レンズ部材556は、右ユニット左拡散レンズ部材553とは略左右対称に形成されており、同じような構成を備えている。詳述すると、右ユニット右拡散レンズ部材556は、上下方向及び前後方向に延びた平板状の本体部556aと、本体部556aの後辺から正面視左方へ短く平板状に突出している後壁部556bと、後壁部556bの正面視左端側から右方へ四角形状に切欠かれており上下方向に所定間隔で複数形成されている切欠部556cと、本体部556aの正面視右面側において右ユニット右装飾部材557を収容可能に浅く窪んでいる収容凹部556dと、本体部556aの後端面から後方へ突出しており上下方向に複数備えられている入力レンズ部556eと、本体部556aの正面視左面側において各入力レンズ部556eが上下方向の中央となるように上下方向に複数配置されている側面反射部556fと、を備えている。
右ユニット右拡散レンズ部材556の本体部556aは、側面視の形状が、上下に延びた四角形の前端側の上隅がC面取り状に斜めに切欠かれていると共に、下辺が前方へ向かうに従って上方へ移動するように傾斜している形状に形成されており、右ユニット左拡散レンズ部材553の本体部553aと外形が略同じ形状に形成されている。また、本体部556aは、図101に示すように、後端側から前方へ向かうに従って、正面視左方へ移動するように全体が、扉枠右サイド装飾基板552の前面の垂直線に対して僅かに傾斜している。本体部556aの前端は、扉枠3に組立てた状態で、扉枠左サイドユニット540の前端よりも大きく前方へ突出している。
後壁部556bは、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、その左端が、右ユニットベース551の左右方向略中央まで延びている。この後壁部556bの左端には、右ユニット左拡散レンズ部材553の後壁部553bの右端が当接する。
複数の切欠部556cは、上下方向へ所定間隔で複数形成されており、一部が扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cと対応している。これら複数の切欠部556cは、右ユニット左拡散レンズ部材553の複数の切欠部553cと対応した位置に形成されている。従って、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態では、右ユニット左拡散レンズ部材553の切欠部553cと、右ユニット右拡散レンズ部材556の切欠部556cとで、前後に貫通している四角い開口部が形成され、その開口部から扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cが前方に臨み、複数の中LED552cによって右ユニット装飾レンズ部材561を良好に発光装飾させることができる。
収容凹部556dは、底面が平坦面に形成されており、外周の形状が右ユニット右装飾部材557の外形形状に略一致している。これにより、右ユニット右装飾部材557を収容することができる。
複数の入力レンズ部556eは、本体部556aの後端面から上下方向へ所定間隔で後方へ突出している。具体的には、右ユニット右拡散レンズ部材556を上下方向へ6等分した時の夫々の上下方向略中央に形成されている。入力レンズ部556eは、詳細な図示は省略するが、上下に延びた四角形が後方へ突出した直方体の部位と、その直方体の部位の後面から球面状に湾曲するように前方へ向かって窪んでいる部位と、を有している。これら入力レンズ部556eは、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、扉枠右サイド装飾基板552の右LED552bの直前に夫々位置している。これにより、右LED552bからの光を、本体部556a内で広く拡散されるように入力させることができる。
側面反射部556fは、上下方向に複数(六つ)備えられている。各側面反射部556fは、入力レンズ部556eを中心にした放射状に延びている線により周方向へ分割されている同心円弧状の複数の溝により形成されている。これら同心円弧状の複数の溝は、夫々の溝において、入力レンズ部556eに近い側の面が本体部556aの面に対して傾斜していると共に、入力レンズ部556eから遠い側の面が本体部556aの面に対して垂直に延びており、最深部が円弧状に形成されている。側面反射部556fは、入力レンズ部556eを中心とした半径方向に切断した時に断面形状が、溝と溝との間の山の部分が中心側へ向くような尖った三角形状に形成されており、全体が鋸状に形成されている。また、側面反射部556fは、複数の同心円弧状の溝を周方向に分割している放射状の線を境に、溝の部分と山の部分とが周方向へ交互に配置されるように形成されている。
この右ユニット右拡散レンズ部材556は、扉枠右サイド装飾基板552の右LED552bから前方へ照射された光が、入力レンズ部556eの後面から右ユニット右拡散レンズ部材556の本体部556a内へと入射される。この入力レンズ部556eの後端は、前方へ向かって湾曲状に窪んでいることから、その湾曲面により右LED552bからの光が広がるように屈折し、本体部556a内において、各入力レンズ部556eを中心として前方へ向かって放射状に拡散することとなる。
本体部556aは、全体が前方へ向かうに従って正面視左方へ移動するように、扉枠右サイド装飾基板552の前面から垂直に延びている線に対して僅かに傾斜しているため、扉枠右サイド装飾基板552の前面に実装されている右LED552bから照射されて入力レンズ部556eから本体部556a内に入射された光が、本体部556a内の平坦な右面に当ることとなる。しかしながら、右LED552bからの直接光は、本体部556aの右面に対する入射角度の関係で、本体部556aの左面から外部へ放射されることはなく、右面の内面で側面反射部556f側へ反射することとなる。
そして、入力レンズ部556eから本体部556a内に前方へ向かって入射された光は、鋸状の側面反射部556fに当ることで正面視右方へ反射し、本体部556aの右面から外方へ照射されることとなる。なお、本体部556aの右面(側面反射部556f)からも外方(正面視左方)へ光が照射されるが、本体部556aの左側に配置されている右ユニット右遮光部材560が白色の部材とされているため、右ユニット右遮光部材560の右面が明るく照らされることとなり、右ユニット右遮光部材560で反射した間接光が本体部556aを通って右方側へ照射されることとなる。従って、本体部556aの右面からは、本体部556a内において側面反射部556fにより右方へ反射された光と、側面反射部556fから左方へ照射されて右ユニット右遮光部材560の右面で右方へ反射して本体部556aを通過した光とが、右方へ照射されるため、本体部556aの右側に取付けられている右ユニット右装飾部材557を良好な明るさで発光装飾させることができる。
また、側面反射部556fでは、同心円状の複数の溝を放射状に延びた複数の線で分割した上で、分割線を境に同心円弧状の複数の溝を半径方向へずらして、同心円弧状の溝を周方向において交互に配置するようにしているため、本体部556aの右面から外方(右方)へ照射される光が、同心円状の縞模様の濃淡を有した光となるのを回避させることができ、より濃淡の均一な光を右方へ照射させることができる。これにより、本体部556aの右面の収容凹部556dに収容されている右ユニット右装飾部材557を、略均一に発光装飾させることができる。
なお、右ユニット右拡散レンズ部材556は、透明な部材により形成されているため、本体部556aの正面視右側(収容凹部556dが形成されている側)から、反対側に形成されている側面反射部556fの複数の同心円弧状の溝と放射状に延びている線とからなる模様を視認することができる。従って、右ユニット右装飾部材557において、透明な部分を形成した場合、その透明な部分を通して右ユニット右拡散レンズ部材556の側面反射部556fの模様が視認できることとなり、右ユニット右装飾部材557における透明な部分を側面反射部556fによって装飾することができる。
右ユニット右装飾部材557は、薄いシート状に形成されており、パチンコ機1のメーカーロゴや、遊技盤5において遊技者に提示する演出のコンセプトに沿ったロゴ、等の装飾が、透光性を有するように施されている。右ユニット右カバー558は、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、右ユニット右装飾部材557の外面を保護している。右ユニット右装飾部材557及び右ユニット右カバー558は、右ユニット左装飾部材554及び右ユニット左カバー555とは、略左右対称に形成されている。また、右ユニット左装飾部材554と右ユニット右装飾部材557とに施される装飾は、同じ装飾であっても良いし、異なる装飾であっても良い。
右ユニット左遮光部材559は、側面視の形状が右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の側面視の形状と、略同じ形状に形成されている。右ユニット左遮光部材559は、前方及び右方が開放された浅い箱状に形成されている。右ユニット左遮光部材559は、上下方向及び前後方向に延びた平板状の本体部559aと、本体部559aの後辺から正面視右方へ短く平板状に突出している後壁部559bと、後壁部559bの正面視右端側から左方へ四角形状に切欠かれており上下方向に所定間隔で複数形成されている切欠部559cと、本体部559aの右面から右方へ延出していると共に後壁部559bから本体部559aの前端まで延びている平板状の複数の補強部559dと、を備えている。
右ユニット左遮光部材559の本体部559aは、側面視の形状が、上下に延びた四角形の前端側の上隅がC面取り状に斜めに切欠かれていると共に、下辺が前方へ向かうに従って上方へ移動するように傾斜している形状に形成されており、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の本体部553a,556aと外形が略同じ形状に形成されている。
後壁部559bは、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、その左端が、右ユニットベース551の左右方向略中央よりも右側へ延出している。この後壁部559bの右端には、右ユニット右遮光部材560の左面が当接する。
複数の切欠部559cは、上下方向へ所定間隔で複数形成されており、一部が扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cと対応している。これら複数の切欠部559cは、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の複数の切欠部553c,556cと対応した位置に形成されている。従って、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態では、複数の切欠部559cから扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cが前方に臨み、複数の中LED552cによって右ユニット装飾レンズ部材561を良好に発光装飾させることができる。
複数の補強部559dは、左右の幅と略同じ高さで上下方向に離間している一対の補強部559dを一組として、上下方向へ所定距離離間して三組備えられている。各組の補強部559dは、右ユニットカバー563に取付けられる飾り部材564の後方となる位置に夫々形成されている。これら複数の補強部559dによって、扉枠右サイドユニット550の全体の強度・剛性を高めている。
右ユニット右遮光部材560は、側面視の形状が、上下に延びた四角形の前端側の上隅がC面取り状に斜めに切欠かれていると共に、下辺が前方へ向かうに従って上方へ移動するように傾斜している形状に形成されており、右ユニット左遮光部材559における本体部559aと略同じ形状に形成されている。右ユニット右遮光部材560は、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、浅い箱状に形成されている右ユニット左遮光部材559の右方へ開放されている右側開口を閉鎖している。
右ユニット左遮光部材559及び右ユニット右遮光部材560は、白色の部材によって夫々形成されている。右ユニット左遮光部材559及び右ユニット右遮光部材560は、図101に示すように、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、夫々の本体部559a及び右ユニット右遮光部材560が、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の本体部553a,556aと近接するように配置されている。これにより、右ユニット左遮光部材559の本体部559a及び右ユニット右遮光部材560同士が左右方向に離間しており、左右方向に所定幅で上下方向及び前後方向に延びた空間を形成している。この右ユニット左遮光部材559の本体部559a及び右ユニット右遮光部材560同士の間に形成された空間を通して、扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cから前方へ放射された光が、右ユニット装飾レンズ部材561の後側に照射される。
また、右ユニット左遮光部材559及び右ユニット右遮光部材560は、不透光性の部材によって形成されており、扉枠右サイド装飾基板552における左LED552a、中LED552c、右LED552bから夫々前方へ照射される光が、互いに干渉するのを防止しており、右ユニット左装飾部材554、右ユニット右装飾部材557、及び右ユニット装飾レンズ部材561を、夫々対応している左LED552a、右LED552b、及び中LED552cによってのみ発光装飾させることができる。
更に、右ユニット左遮光部材559及び右ユニット右遮光部材560は、三組の補強部559dによって内部空間が上下方向へ四つに分割されているため、分割された夫々の空間の後側に配置されている扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cによって、各空間同士の間で光が干渉しないようにすることができ、右ユニット装飾レンズ部材561の各空間の前方に位置している部位を、夫々独立して発光装飾させることができる。つまり、扉枠右サイドユニット550の前端側において、上下方向へ複数(四つ)の領域に分割して夫々を独立して発光装飾させることができる。
右ユニット装飾レンズ部材561は、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の前端形状に沿った形状に形成されている。右ユニット装飾レンズ部材561は、正面視において円形状に形成されている円形装飾部561aと、上下に延びており複数の多面体が形成されている多面装飾部561bと、を備えている。円形装飾部561aは、前面が窪み前後に短く延びた円柱状の部位の外周に三角形のリブを周方向に複数備えた形状に形成されている。多面装飾部561bは、上下に延びた直方体の前面に四角錘状の部位が上下方向に複数列設されていると共に、直方体の部位の左右両側に複数の三角形からなる多面体が上下方向に複数列設したような形状に形成されている。
詳述すると、右ユニット装飾レンズ部材561は、複数の円形装飾部561a及び多面装飾部561bが、右ユニット左遮光部材559における三組の補強部559dによって四つに分割されている夫々の空間の前方に位置する部位において、上から三つの部位では、上下方向の中央に配置された円形装飾部561aの上下両側に一つずつ多面装飾部561bが配置され、最も下側の部位では、多面装飾部561bのみが配置されるように形成されている。
右ユニット装飾レンズ部材561は、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の前端に取付けられている。右ユニット装飾レンズ部材561は、透明な右ユニットカバー563を通して前方側(遊技者側)から視認することができる。この右ユニット装飾レンズ部材561は、後方に配置されている扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cによって、発光装飾させられる。
右ユニット装飾ベース562は、前後方向に貫通している筒枠状に形成されている。右ユニット装飾ベース562は、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の前端及び上端の形状に沿った形状に形成されている。右ユニット装飾ベース562は、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556における前端付近の左右両外側と、右ユニット装飾レンズ部材561の左右両側を被覆可能に形成されている。扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、右ユニット装飾ベース562の前端よりも、右ユニット装飾レンズ部材561の前端が、僅かに前方へ突出している。この右ユニット装飾ベース562は、不透光性の部材によって形成されている。
右ユニットカバー563は、右ユニット装飾ベース562の前端開口を閉鎖可能に形成されている。この右ユニットカバー563は、透明な部材によって形成されており、後側に配置されている右ユニット装飾レンズ部材561を前方側から視認することができる。
飾り部材564は、上下に短く延びており、上下方向へ所定間隔で右ユニットカバー563の前面に取付けられている。飾り部材564は、不透光性の部材によって形成されている。三つの飾り部材564は、右ユニットカバー563(右ユニット装飾レンズ部材561)を上下方向へ四つに分割している。
扉枠右サイドユニット550は、扉枠3に組立てた状態で、扉枠左サイドユニット540よりも前方へ大きく板状に突出しており、皿ユニット320の上皿321前端よりも若干前方へ突出している。扉枠右サイドユニット550は、突出した左右両面側に備えられている右ユニット左装飾部材554及び右ユニット右装飾部材557と、前端に備えられている右ユニット装飾レンズ部材561と、を夫々独立して発光装飾させることができる。
扉枠右サイドユニット550は、板状で前方へ大きく突出していることから、本パチンコ機1を遊技ホールの島設備に設置すると、扉枠右サイドユニット550が右側に隣接しているパチンコ機との間で仕切りのような作用効果を発揮することができる。これにより、本パチンコ機1で遊技する遊技者に対して、個室で遊技しているように錯覚させることができ、周りの他の遊技者に気兼ねすることなくリラックスした雰囲気で遊技を行わせることができる。
また、扉枠右サイドユニット550は、前方へ大きく突出していることから、パチンコ機1が並んだ状態で設置される遊技ホールでは、本パチンコ機1の前方に位置していなくても、島設備に沿った横方向からでも視認することができ、多数のパチンコ機が列設されている遊技ホール内において本パチンコ機1を目立たせることができる。従って、扉枠右サイドユニット550の左右両面側の右ユニット左装飾部材554や右ユニット右装飾部材557を発光装飾させると、本パチンコ機1の前方近辺に位置していなくても、遠くから本パチンコ機1の存在を知らせることができ、遊技者に対する訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
更に、扉枠右サイドユニット550において、本パチンコ機1で球詰りやエラー等の不具合が発生した時に、左右両面側の右ユニット左装飾部材554や右ユニット右装飾部材557、及び右ユニット装飾レンズ部材561等を特有な態様で発光装飾させるようにすることで、遊技ホールの係員に対して、不具合の発生を直ちに知らせて認識させることができ、不具合に対して素早い対応ができるようになることから、遊技者の遊技の中断を早期に解決させることができ、遊技者が苛立ちを覚えて遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
[3−7.扉枠トップユニット]
扉枠3の扉枠トップユニット570について、主に図102乃至図105等を参照して詳細に説明する。図102(a)は扉枠における扉枠トップユニットの正面図であり、(b)は扉枠トップユニットを前から見た斜視図であり、(c)は扉枠トップユニットを後ろから見た斜視図である。図103は扉枠トップユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、図104は扉枠トップユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。図105は、図102におけるR−R線で切断した断面図である。扉枠トップユニット570は、扉枠左サイドユニット540及び扉枠右サイドユニット550の上側で扉枠ベースユニット100の扉枠ベース110の前面における貫通口111の上側に取付けられるものである。
扉枠トップユニット570は、扉枠ベースユニット100の扉枠ベース110の前面における貫通口111の上側で左右方向の中央に取付けられる中央ベース571と、中央ベース571の左右両側に取付けられていると共に扉枠ベース110の前面に取付けられる一対のサイドベース572と、一対のサイドベース572の前面に夫々取付けられている一対の上部スピーカ573と、左右に延びていると共に左右方向中央が前方へ突出しており後方が開放されている箱状で一対の上部スピーカ573の前方位置で前後に夫々貫通している一対の開口部574a、及び一対の開口部574aよりも左右方向中央寄りの位置から中央付近まで夫々延びていると共に前後方向に夫々貫通しており上下に離間している複数(左右夫々三つ)のスリット574bを有しており中央ベース571及び一対のサイドベース572の前側に取付けられているユニット本体574と、一対の上部スピーカ573の前側に夫々配置されており一対の開口部574aを閉鎖するようにユニット本体574の後側に取付けられているパンチングメタルからなるスピーカカバー575と、を備えている。
また、扉枠トップユニット570は、ユニット本体574の左右方向中央の前面に取付けられており透光性を有しているトップ中装飾部材576と、トップ中装飾部材576の後側に取付けられており前面に複数のLEDが実装されている扉枠トップ中装飾基板577と、ユニット本体574の前面に夫々取付けられており複数のスリット574bを夫々閉鎖していると共にトップ中装飾部材576の左右両端付近から開口部574aを跨いでユニット本体574の左右両端付近まで夫々延びている透明平板状の複数(左右夫々三つ)の導光部材578と、ユニット本体574の前面におけるトップ中装飾部材576の左右両側に夫々取付けられており複数(三つ)の導光部材578の前面を夫々覆っているトップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580と、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580の夫々の前方側からユニット本体574の前面に夫々取付けられておりトップ中装飾部材576の左右両側から開口部574aの中央側端部付近まで夫々延びているトップ中左装飾部材581及びトップ中右装飾部材582と、を備えている。
更に、扉枠トップユニット570は、ユニット本体574における左右両側面の内側に夫々取付けられており複数(三つ)の導光部材578における左右方向外側端部と対面する部位にLEDが夫々実装されている扉枠トップ左装飾基板583及び扉枠トップ右装飾基板584と、ユニット本体574の後側における左右方向中央の左右両側に夫々形成されている複数(三つの)スリット574bが貫通している部位に夫々取付けられている一対の基板ベース585と、一対の基板ベース585の前面に夫々取付けられておりユニット本体574のスリット574bの後方となる位置に複数のLED586a,587aが実装されている扉枠トップ中左装飾基板586及び扉枠トップ中右装飾基板587と、扉枠トップ中左装飾基板586及び扉枠トップ中右装飾基板587の前側でユニット本体574の後側に夫々取付けられている一対の遮光部材588と、を備えている。
また、扉枠トップユニット570は、ユニット本体574内で中央ベース571の前面に取付けられている扉枠トップユニット中継基板589と、扉枠トップユニット中継基板589の前面を覆うように中央ベース571に取付けられている中継基板カバー590と、ユニット本体574の上開口部574cを閉鎖するようにユニット本体574に取付けられている上カバー591と、ユニット本体574の下開口部574dを閉鎖するようにユニット本体574に取付けられている下カバー592と、を備えている。
扉枠トップユニット570の中央ベース571は、正面視の形状が左右に延びた四角形に形成されている。中央ベース571は、後方へ開放された箱状に形成されており、前面に複数の凹凸を備えている。一対のサイドベース572は、中央ベース571の左右両端に夫々取付けられる。一対の上部スピーカ573は、各サイドベース572の前面に夫々取付けられる。一対の上部スピーカ573は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、夫々の前面が、扉枠トップユニット570の左右方向中央に近い側が後方へ移動するように斜めに取付けられている。一対の上部スピーカ573は、広い周波数帯域で音を出力可能なフルレンジのコーン型スピーカである。
ユニット本体574は、正面視の形状が、左右に延びた四角形の左右両端付近の下部が下方へ膨出したような形状に形成されている。換言すると、ユニット本体574は、正面視の形状が、左右に延びた四角形を、下端辺側から上方へ窄まった台形で切欠いたような形状に形成されている。ユニット本体574は、平面視の形状が、左右に延びた四角形と、その四角形の前端辺側における左右方向中央を中心にして全幅(左右方向の長さ)の約1/2の部位を底辺とする前方へ突出した台形と、その台形の前端辺を長辺として前方へ短く突出した四角形と、を組合せた形状に形成されている。従って、ユニット本体574は、前面における左右方向中央で前方へ突出した部位の両側が、ユニット本体574の左右方向の端部と、前方へ突出した部位の前端の左右方向端部とを結んだ線よりも後方に位置している(窪んでいる)。
ユニット本体574は、前面における左右方向両端から前方へ突出している部位よりも外側の位置までの部位に、夫々前後に貫通している開口部574aが形成されている。また、ユニット本体574は、前面における前方へ台形に突出している部位の斜めに延びている部位に、上下方向に所定の高さで左右に延びていると共に前後方向に貫通している複数のスリット574bが形成されている。複数のスリット574bは、ユニット本体574の前面における前方へ斜めに延びている部位の前端付近から、開口部574a付近まで左右に延びている。また、複数のスリット574bは、ユニット本体574の左右方向中央の両側に、夫々三つずつ上下に離間して形成されている。
また、ユニット本体574は、上面における左右方向中央に後端から前方へ向かって四角く切欠かれた上開口部574cと、下面における左右方向に後端から前方へ向かって切欠かれた下開口部574dと、を備えている。ユニット本体574の上開口部574cは、上カバー591によって閉鎖される。また、下開口部574dは、下カバー592によって閉鎖される。
また、ユニット本体574は、左右両端に上下に延びたトップ左装飾部574e及びトップ右装飾部574fを備えている。トップ左装飾部574eは、その前面が、開口部574aの形成されている部位の前面と、前後方向が略同じ位置に形成されている。トップ右装飾部574fは、その前面が、開口部574aの形成されている部位の前面よりも前方へ位置するように形成されている。このユニット本体574は、不透光性の部材によって形成されている。
トップ中装飾部材576は、ユニット本体574の前面における左右方向中央において前方へ突出している部位の前端に取付けられる。トップ中装飾部材576は、正面視の形状が、略正方形の下辺の左右方向中央部が下方へ位置するように折れ曲がった変五角形と、変五角形の左右の辺の上端から左右方向外側へ延出した辺の先端と辺五角形の左右の辺の下端とを結んだ略直角三角形と、を組合せたような形状に形成されている。トップ中装飾部材576は、前面の変五角形の部位が、下方へ向かうに従って後方へ移動するように傾斜している。このトップ中装飾部材576は、全体が立体的な形状に形成されており、透光性を有している。
扉枠トップ中装飾基板577は、前面が、トップ中装飾部材576の変五角形の部位の前面と沿うように、下方へ向かうに従って後方へ移動するように傾斜した状態でトップ中装飾部材576の後側に取付けられる。扉枠トップ中装飾基板577は、前面に複数のLEDが実装されており、それらLEDを発光させることで、トップ中装飾部材576を発光装飾させることができる。
導光部材578は、透明な部材によって形成されている。導光部材578は、ユニット本体574の前面における前方へ突出した部位の前端よりも左右両外側の形状に沿った形状に形成されている。ユニット本体574の左右方向両端部に近い側を端部側、中央に近い側を中央側として説明すると、導光部材578は、端部側から中央側へ向かって左右に真っすぐに延びた直部578aと、直部578aの中央側の端部側から中央側へ向かうに従って前方へ移動するように半径の大きい円弧状に延びた円弧部578bと、で構成されている。導光部材578は、直部578aでは前後方向の奥行きが上下方向の高さよりも小さく形成されており、円弧部578bでは前後方向の奥行きが上下方向の高さよりも大きく形成されている。また、導光部材578は、直部578aでは上下方向の高さが一定に形成されており、円弧部578bでは上下方向の高さが中央側へ向かうに従って小さくなるように形成されている。導光部材578は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、直部578aがユニット本体574の開口部574aの直前に位置し、円弧部578bがユニット本体574のスリット574bを前方から閉鎖している。
導光部材578は、直部578aの後面に形成されている鋸状の凹凸からなる拡散反射部578cと、円弧部578bの後面側に形成されている複数の凹凸からなる拡散入力部578dと、を備えている。
導光部材578は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、左右方向両外側の端部が、扉枠トップ左装飾基板583又は扉枠トップ右装飾基板584のLED583a,584aと対面していると共に、拡散入力部578dが扉枠トップ中左装飾基板586又は扉枠トップ中右装飾基板587のLED586a,587aと対面している。この導光部材578は、左右方向両外側の端部から、扉枠トップ左装飾基板583又は扉枠トップ右装飾基板584のLED583a,584aからの光が入射されると、その光が直部578a内を中央側へ進むと共に、直部578aの後面に形成されている拡散反射部578cにより端部側から順次前方へ反射され、直部578aの前面全体から光が前方へ照射される。導光部材578の前方にはトップ左装飾レンズ部材579又はトップ右装飾レンズ部材580が配置されており、それらのうちの直部578aの前方となる部位が発光装飾させられる。
また、導光部材578は、円弧部578bの後面に形成されている拡散入力部578dから、扉枠トップ中左装飾基板586又は扉枠トップ中右装飾基板587のLED586a,587aからの光が入射されると、その光が拡散入力部578dの凹凸により円弧部578b内へ広く拡散され、円弧部578bの前面全体から光が前方へ照射される。これにより、トップ左装飾レンズ部材579又はトップ右装飾レンズ部材580における円弧部578bの前方に位置している部位を発光装飾させることができる。
このように、導光部材578は、扉枠トップ左装飾基板583及び扉枠トップ中左装飾基板586のLED583a,586a、又は、扉枠トップ右装飾基板584及び扉枠トップ中右装飾基板587のLED584a,587a、からの光を導いて、前方に配置されているトップ左装飾レンズ部材579又はトップ右装飾レンズ部材580の全体を良好(均一)な状態で発光装飾させることができる。
トップ左装飾レンズ部材579は、ユニット本体574の前面における左右方向中央より左側に配置される三つの導光部材578の前方を覆うように、ユニット本体574の前面に取付けられる。トップ左装飾レンズ部材579は、三つの導光部材578を夫々独立して前方から収容する三つの装飾レンズ部579aを有している。トップ左装飾レンズ部材579の装飾レンズ部579aは、導光部材578に倣った形状に形成されており、導光部材578の前面及び上下両面を被覆している。各装飾レンズ部579aの前面には、前方へ突出した四角錘台の凹凸が左右に列設されている。
トップ左装飾レンズ部材579は、扉枠トップユニット570におけるトップ中装飾部材576の左端から、ユニット本体574のトップ左装飾部574eの右端まで延びている。つまり、トップ左装飾レンズ部材579は、扉枠トップユニット570におけるトップ中装飾部材576よりも左側の略全体を装飾している。このトップ左装飾レンズ部材579は、三つの導光部材578を介して扉枠トップ左装飾基板583及び扉枠トップ中左装飾基板586のLED583a,586aによって発光装飾させられる。
トップ右装飾レンズ部材580は、ユニット本体574の前面における左右方向中央より右側に配置される三つの導光部材578の前方を覆うように、ユニット本体574の前面に取付けられる。トップ右装飾レンズ部材580は、三つの導光部材578を夫々独立して前方から収容する三つの装飾レンズ部580aを有している。トップ右装飾レンズ部材580の装飾レンズ部580aは、導光部材578に倣った形状に形成されており、導光部材578の前面及び上下両面を被覆している。各装飾レンズ部580aの前面には、前方へ突出した四角錘台の凹凸が左右に列設されている。
トップ右装飾レンズ部材580は、扉枠トップユニット570におけるトップ中装飾部材576の右端から、ユニット本体574のトップ右装飾部574fの左端まで延びている。つまり、トップ右装飾レンズ部材580は、扉枠トップユニット570におけるトップ中装飾部材576よりも右側の略全体を装飾している。このトップ右装飾レンズ部材580は、三つの導光部材578を介して扉枠トップ右装飾基板584及び扉枠トップ中右装飾基板587のLED584a,587aによって発光装飾させられる。
トップ中左装飾部材581は、ユニット本体574の前面における左側の開口部574aとトップ中装飾部材576との間で、トップ左装飾レンズ部材579の前方からユニット本体574の前面に取付けられる。トップ中左装飾部材581は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、トップ左装飾レンズ部材579の三つの装飾レンズ部579aの間を埋めるように取付けられており、前面の中央寄りがトップ左装飾レンズ部材579の前面よりも前方に突出している。このトップ中左装飾部材581は、不透光性の部材によって形成されている。
トップ中右装飾部材582は、ユニット本体574の前面における右側の開口部574aとトップ中装飾部材576との間で、トップ右装飾レンズ部材580の前方からユニット本体574の前面に取付けられる。トップ中右装飾部材582は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、トップ右装飾レンズ部材580の三つの装飾レンズ部580aの間を埋めるように取付けられており、前面の中央寄りがトップ右装飾レンズ部材580の前面よりも前方に突出している。このトップ中右装飾部材582は、不透光性の部材によって形成されている。
扉枠トップ左装飾基板583は、ユニット本体574内における左側面(トップ左装飾部574e)の内側に、LED583aが実装されている面を右方へ向けて取付けられている。扉枠トップ左装飾基板583は、ユニット本体574の左右方向中央より左側の前面に取付けられている三つの導光部材578の左端面と対向する位置にLED583aが実装されている(図105を参照)。三つのLED583aは、夫々独立して発光させることができる。扉枠トップ左装飾基板583のLED583aにより、三つの導光部材578の直部578aを介して、トップ左装飾レンズ部材579におけるユニット本体574の左側の開口部574aの前方に位置している部位を発光装飾させることができる。
扉枠トップ右装飾基板584は、ユニット本体574内における右側面(トップ右装飾部574f)の内側に、LED584aが実装されている面を左方へ向けて取付けられている。扉枠トップ右装飾基板584は、ユニット本体574の左右方向中央より右側の前面に取付けられている三つの導光部材578の右端面と対向する位置にLED584aが実装されている(図105を参照)。三つのLED584aは、夫々独立して発光させることができる。扉枠トップ右装飾基板584のLED584aにより、三つの導光部材578の直部578aを介して、トップ右装飾レンズ部材580におけるユニット本体574の右側の開口部574aの前方に位置している部位を発光装飾させることができる。
一対の基板ベース585は、ユニット本体574内における複数のスリット574bが形成されている部位の後側に取付けられるものである。一対の基板ベース585は、互いが略左右対称に形成されている。基板ベース585は、上下及び前後に延びた辺を有する側面視略正方形の側壁と、側壁の後辺から直角に左右方向外方へ延びた正面視四角形の後壁と、側壁の上辺の前端から側壁の上辺途中までを結んだ線を斜辺として側壁と後壁の上辺同士を結んでいる略直角三角形の上壁と、上壁とは反対側で側壁と後壁の下辺同士を結んでいる略直角三角形の下壁と、を備え、上下の斜辺同士の間が開放された三角柱状の箱状に形成されている。基板ベース585は、開放されている部位が、ユニット本体574によって閉鎖されるようにユニット本体574に取付けられる。この基板ベース585は、開放されている部位が閉鎖されるように、扉枠トップ中左装飾基板586又は扉枠トップ中右装飾基板587が取付けられる。
扉枠トップ中左装飾基板586は、ユニット本体574における左右中央より左側の後側に取付けられる基板ベース585において、箱状の開放されている部位を前方から閉鎖するように、基板ベース585に取付けられる。扉枠トップ中左装飾基板586は、基板ベース585の前面に取付けられることで、前面が、ユニット本体574の左右方向中央側へ向かうに従って前方へ移動するように、左右に延びた面に対して傾斜した状態となる。これにより、扉枠トップ中左装飾基板586は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、その前面が、ユニット本体574の左右方向中央より左側の三つのスリット574bが形成されている部位の面と略平行な状態となる。
扉枠トップ中左装飾基板586は、ユニット本体574の三つのスリット574bと対応している位置に、複数のLED586aが実装されている。これにより、扉枠トップ中左装飾基板586は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、ユニット本体574の中央より左側の三つのスリット574bから、複数のLED586aが前方に臨んだ状態となる。扉枠トップ中左装飾基板586は、複数のLED586aを発光させることで、導光部材578の円弧部578bを介して、トップ左装飾レンズ部材579のトップ中装飾部材576に近い部位を発光装飾させることができる。
扉枠トップ中右装飾基板587は、ユニット本体574における左右中央より右側の後側に取付けられる基板ベース585において、箱状の開放されている部位を前方から閉鎖するように、基板ベース585に取付けられる。扉枠トップ中右装飾基板587は、基板ベース585の前面に取付けられることで、前面が、ユニット本体574の左右方向中央側へ向かうに従って前方へ移動するように、左右に延びた面に対して傾斜した状態となる。これにより、扉枠トップ中右装飾基板587は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、その前面が、ユニット本体574の左右方向中央より右側の三つのスリット574bが形成されている部位の面と略平行な状態となる。
扉枠トップ中右装飾基板587は、ユニット本体574の三つのスリット574bと対応している位置に、複数のLED587aが実装されている。これにより、扉枠トップ中右装飾基板587は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、ユニット本体574の中央より右側の三つのスリット574bから、複数のLED587aが前方に臨んだ状態となる。扉枠トップ中右装飾基板587は、複数のLED587aを発光させることで、導光部材578の円弧部578bを介して、トップ右装飾レンズ部材580のトップ中装飾部材576に近い部位を発光装飾させることができる。
一対の遮光部材588は、扉枠トップ中左装飾基板586及び扉枠トップ中右装飾基板587とユニット本体574との間の位置で、ユニット本体574の前面後側に取付けられるものである。一対の遮光部材588は、不透光性の部材によって、互いが略左右対称に形成されている。遮光部材588は、ユニット本体574における三つのスリット574bと対応して列設されている扉枠トップ中左装飾基板586及び扉枠トップ中右装飾基板587の複数のLED586a,587aの上下の間を仕切っている。この遮光部材588により、各導光部材578の直後に位置しているLED586a,587aによってのみ、その導光部材578により光を前方へ誘導させることができ、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580の夫々の装飾レンズ部579a,580aを夫々独立させた状態で良好に発光装飾させることができる。
扉枠トップユニット中継基板589は、中央ベース571の前面に取付けられている。扉枠トップユニット中継基板589は、一対の上部スピーカ573、扉枠トップ中装飾基板577、扉枠トップ左装飾基板583、扉枠トップ右装飾基板584、扉枠トップ中左装飾基板586、及び扉枠トップ中右装飾基板587と、扉枠ベースユニット100の扉本体中継基板との接続を中継している。扉枠トップユニット中継基板589は、扉枠右サイドユニット550に備えられている図示しない接続ケーブルを介して、扉本体中継基板と接続されている。この扉枠トップユニット中継基板589は、前側が中継基板カバー590によって覆われている。
この扉枠トップユニット570は、左右方向中央において前方へ突出したトップ中装飾部材576を備えていると共に、トップ中装飾部材576の左右両側の前面が後方へ抉れているように湾曲しているため、トップ中装飾部材576のみが前方へ大きく突出しているように遊技者を錯覚させることができ、遊技者の関心を本パチンコ機1に対して強く引付けさせることができる。
また、扉枠トップユニット570は、中央に配置されているトップ中装飾部材576の左右両側を装飾しているトップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580を、トップ中装飾部材576の左右両側から、ユニット本体574の左右両端に形成されているトップ左装飾部574e及びトップ右装飾部574fまで延びるように形成している。これにより、扉枠トップユニット570によって、扉枠3の前面上部を全体的に装飾することができる。
この際に、扉枠トップユニット570では、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580が配置されている左右方向両端付近の夫々の後方に、パンチングメタルからなるスピーカカバー575により前面が保護された上部スピーカ573を備え、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580の上下に離間している三つの装飾レンズ部579a,580aの間からスピーカカバー575が前方へ臨むようにしているため、左右の上部スピーカ573から出力されるサウンドを、良好な状態で遊技者に聴かせることができ、良質なステレオサウンドを楽しませることができる。
また、扉枠トップユニット570は、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580の後側に備えられた複数の導光部材578により、扉枠トップ左装飾基板583、扉枠トップ右装飾基板584、扉枠トップ中左装飾基板586、及び扉枠トップ中右装飾基板587からの光を、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580に導くことができ、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580の前面全体を良好に発光装飾させることができる。従って、扉枠トップユニット570は、左右の上部スピーカ573の前方を含む扉枠3の上部の前面全体を発光装飾させることができる。
[3−8.扉枠の作用効果]
扉枠3の作用効果について説明する。本実施形態のパチンコ機1における扉枠3は、扉枠ベースユニット100における扉枠ベース110の前後に貫通している貫通口111を、従来のパチンコ機よりは上下及び左右方向へ大きくしており、貫通口111の拡大に合せて、皿ユニット320及び扉枠トップユニット570の上下方向の高さを小さくしていると共に、扉枠左サイドユニット540及び扉枠右サイドユニット550の左右方向の幅を小さくしている。これにより、貫通口111(ガラスユニット190)を通して、本体枠4に取付けられた遊技盤5(遊技領域5a)の前面を、可及的に広く遊技者(前方)から見えるようにすることができ、遊技領域5aの広い遊技盤5に対応している。
扉枠3は、貫通口111の下側において、前方へ膨出している皿ユニット320の左右方向中央に大きな半球面状の操作ボタン410を有した演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)を備え、演出操作ユニット400の左右両側における下半分(上皿321よりも下側の部分)の前面(皿前下装飾部326cの前面)を、後方へ抉れるように窪んだ形状(皿ユニット320の左右両端の前端と、演出操作ユニット400の左右両端の前端とを結んだ直線よりも、演出操作ユニット400の左右両側の前面が後方へ位置するように凹状に湾曲した形状)に形成されている。これにより、皿ユニット320の左右方向中央の前面に取付けられている演出操作ユニット400が前方へ大きく突出しているように見えるため、遊技者に対して演出操作ユニット400を目立たせて強調して見せることができ、演出操作ユニット400に強く注目させることができる。
扉枠3は、貫通口111よりも下側の皿ユニット320の前面に配置されている演出操作ユニット400を、大きな半球面状の透明な操作ボタン410が、斜め上前方を向くように傾けた状態で取付けているため、本パチンコ機1の前で遊技者が着座すると、操作ボタン410が遊技者の頭部(顔)を向いた状態となり、遊技者が視線を落として演出操作ユニット400を見ると、操作ボタン410が略正面に近い状態で見えることとなり、大きくて丸い操作ボタン410を強烈に視認させることができ、操作ボタン410を用いた演出に対して期待感を高めさせることができると共に、透明な操作ボタン410内に配置されている扉枠側演出表示装置460に表示される演出画像を良好な状態で視認させることができ、演出画像を十分に楽しませることができる。
また、扉枠3は、皿ユニット320の全高と略同じ直径の大きくて前方へ丸く膨出した操作ボタン410を備えているため、操作ボタン410を操作する際に、短い距離の手の移動で操作ボタン410の何れかの部位に触れることができ、操作ボタン410の「早押し」を比較的容易に行うことができる。また、大径で前方へ丸く膨出した操作ボタン410を、傾けた状態で取付けているため、従来のパチンコ機の操作ボタンのように上から押圧操作することができるだけでなく、左方や右方、或いは、前方からでも良好に操作することができ、操作性の良い操作ボタン410によって操作ボタン410を用いた演出をより楽しませることができる。
また、扉枠3は、皿ユニット320によって演出操作ユニット400を、吊り下げたような状態で取付けていると共に、演出操作ユニット400の下部に振動を発生させる振動モータ424を備えているため、遊技状態に応じて振動モータ424を回転させて振動を発生させると、操作ボタン410の上部に触れている遊技者の手に対して、強い振動を伝達させることができ、遊技者を驚かせて操作ボタン410を用いた演出をより一層楽しませることができる。
更に、扉枠3は、皿ユニット320の前面中央に、皿ユニット320の全高に亘る大きな操作ボタン410(演出操作ユニット400)を備えていることから、従来のパチンコ機と比較して上皿321の下にある下皿322が目立ち難くなるため、従来のパチンコ機を見慣れた遊技者に対して、明らかに異なっていると認識させ易くすることができ、遊技者の関心を強く引付けられる訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、扉枠3は、皿ユニット320の前面における演出操作ユニット400の左側に開口している下皿開口部326dに対して、下皿322を、演出操作ユニット400の後側へ回り込むように形成しているため、下皿開口部326dの大きさに対して、下皿322の容積を大きくすることができ、下皿322での遊技球の貯留数を十分に確保することができる。また、下皿322の後部が演出操作ユニット400の後側へ回り込んでいることから、遊技者が下皿322内に左手を入れたり、下皿開口部326dに左手の指を掛けたりした時に、指先が下皿322の後の壁に触れ難くなるため、遊技者に対して違和感を与え難くすることができ、遊技に対する興趣の低下を抑制させることができると共に、下皿開口部326dの大きさに比べて下皿322の容積が大きいことを触覚でも認識させることができる。
更に、扉枠3は、上皿321からの遊技球が下皿322に放出される下皿球供給口323cと下皿322の遊技球を皿ユニット320の下方のドル箱等に抜くための下皿球抜き孔322aとを、前後に直線状に配置すると共に、正面視において下皿開口部326dの右外側(演出操作ユニット400のフレームユニット415の左端よりも右側)に配置している。つまり、下皿球供給口323c及び下皿球抜き孔322aを、演出操作ユニット400、皿ユニットカバー326における演出操作ユニット取付部326a(下皿開口部326dの右外側)、下皿カバー340の前端側、等の後方に配置しているため、遊技者側から下皿球供給口323cや下皿球抜き孔322aが見えず、皿ユニット320(パチンコ機1)の外観をスッキリさせることができ、パチンコ機1の見栄えを良くすることができる。
また、扉枠3は、下皿322において、下皿球供給口323cの前方(真正面)の下方に下皿球抜き孔322aを配置しているため、下皿球抜き孔322aを開いた状態とすると、上皿321等から下皿322へ放出された遊技球が、下皿322に入ると直ぐに下皿球抜き孔322aから下方のドル箱等へ排出されることとなる。この際に、遊技者側からは、下皿球供給口323cや下皿球抜き孔322aが見えないため、上皿321等から下皿322を通ってドル箱へ排出される遊技球の流れも見ることができない。これにより、遊技者に対して上皿321の遊技球や上皿321が満タンな状態で払出装置830から払出された遊技球等が、直接ドル箱へ排出されているように錯覚させることができるため、遊技球が下皿322を通る煩わしさを感じさせ難くすることができ、遊技者を遊技(遊技球の打込操作や演出画像等)に専念させて興趣の低下を抑制させることができる。
また、扉枠3は、下皿322において、下皿球供給口323cの前方左寄りの位置に下皿球抜き孔322aを配置すると共に、下皿球抜き孔322aよりも右側の下皿322の立上った壁部を下皿球抜き孔322aの方向を向くように斜めに湾曲させているため、下皿球供給口323cから下皿322へ供給された遊技球を、直接的に下皿球抜き孔322aへ誘導したり、右側の壁部に反射させて間接的に下皿球抜き孔322aへ誘導したりすることができる。これにより、下皿球抜き孔322aが開いたままの状態では、下皿球供給口323cから下皿322に供給された遊技球が、下皿322における下皿球抜き孔322aよりも左側の領域(下皿第一領域A1)へ侵入することなく、下皿球抜き孔322aから下方へ排出させることができるため、下皿322内を流通する遊技球を遊技者に見せることなく下皿322の下方(ドル箱)へ遊技球を排出させることができ、上述と同様の作用効果を奏することができる。
また、扉枠3は、下皿322が前方へ臨む皿ユニットカバー326の下皿開口部326dを、演出操作ユニット取付部326a(演出操作ユニット400)と下スピーカ口326eとの間に備えているため、遊技者が下皿開口部326dに手を掛けたり、下皿322に手を入れたりしても、下スピーカ口326eの前方が遊技者の手によって遮られることはないため、本体枠4の基板ユニット900におけるスピーカ921からのサウンドを、良好に前方へ出力させることができ、本パチンコ機1によるサウンドを楽しませることができる。また、遊技者が下皿322に手を入れたり近付けたりすると、下スピーカ口326eから前方へ出力されるスピーカ921からの重低音による振動を、遊技者に触覚的に感じさせることができ、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
また、扉枠3は、貫通口111の右側から板状で前方へ大きく突出している扉枠右サイドユニット550を備えていることから、本パチンコ機1を遊技ホールの島設備に設置すると、扉枠右サイドユニット550が右側に隣接しているパチンコ機との間で仕切りのような作用効果を発揮することができるため、本パチンコ機1で遊技する遊技者に対して、個室で遊技しているような感じに錯覚させることができ、周りの他の遊技者に気兼ねすることなくリラックスした雰囲気で遊技を行わせることができる。
更に、扉枠3は、板状で前方へ大きく突出している扉枠右サイドユニット550の前端や左右両面を、発光装飾させることができるため、パチンコ機1が並んだ状態で設置される遊技ホール内において、本パチンコ機1の前方に位置していなくても、島設備に沿った横方向から等の遠くからでも本パチンコ機1の存在を知らせることができ、遊技者に対する訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、扉枠3は、貫通口111の上側の扉枠トップユニット570において、左右方向中央で前方へ突出しているトップ中装飾部材576を備えると共に、トップ中装飾部材576の左右両側の前面を、後方へ抉れるように窪んだ形状(扉枠トップユニット570の左右両端の前端と、トップ中装飾部材576の左右両端の前端とを結んだ直線よりも、扉枠トップユニット570におけるトップ中装飾部材576の左右両側の前面が後方へ位置するように凹状に湾曲した形状)に形成されている。これにより、扉枠トップユニット570のトップ中装飾部材576のみが前方へ大きく突出しているように見えるため、遊技者に対してトップ中装飾部材576を目立たせて強調して見せることができ、トップ中装飾部材576に強く注目させることができる。
ところで、従来のパチンコ機における扉枠の上部には、左右に離間した一対の上部スピーカが備えられており二つの上部スピーカが目立っていた。これに対して、本実施形態の扉枠3は、貫通口111の上側に取付けられている扉枠トップユニット570において、左右両端にパンチングメタルからなるスピーカカバー575により前面が保護された一対の上部スピーカ573を備えた上で、中央のトップ中装飾部材576の左右両側からスピーカカバー575の前を通って左右方向両端まで延びたトップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580を備え、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580の前面全体を、発光装飾できるようにしている。これにより、扉枠3の前面上部を全体的に装飾することができるため、扉枠3の上部において、一対の上部スピーカ573が目立たなくなり、従来のパチンコ機とは明らかに異なる装飾が施されていることを一見して遊技者に認識させることができ、遊技者に対する訴求力の高いパチンコ機1とすることができると共に、一対の上部スピーカ573により良質なステレオサウンドを遊技者に楽しませることができる。
このように、本実施形態の扉枠3は、貫通口111より下側と上側において、皿ユニット320に取付けられている演出操作ユニット400と、扉枠トップユニット570のトップ中装飾部材576とが、夫々左右方向の中央で前方へ大きく突出しているため、左右方向中央を通る仮想線が目立つような上下において統一感のある装飾を遊技者に見せることができると共に、洗練された感じの装飾により他のパチンコ機よりも目立たせることができ、訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、扉枠3は、左右方向の中央において上下に配置されている扉枠トップユニット570のトップ中装飾部材576と演出操作ユニット400とを、前方へ突出させているため、トップ中装飾部材576及び演出操作ユニット400を発光装飾させると、扉枠3の前面の左右方向中央で上下に延びたような発光ラインを遊技者に見せることができ、遊技者の視線を左右方向中央に配置された演出操作ユニット400の操作ボタン410等に誘導させることができる。
[4.本体枠の全体構成]
本実施形態のパチンコ機1における本体枠4について、図106乃至図109を参照して説明する。図106は本体枠を前から見た斜視図であり、図107は本体枠を後ろから見た斜視図である。また、図108は本体枠を主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図109は本体枠を主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。本実施形態の本体枠4は、図示するように、前方が開放された箱状に形成されており、内部に遊技盤5が着脱可能に収容される。この本体枠4は、正面左辺側前端の上下において、遊技ホールの島設備に取付けられる枠状の外枠2に開閉可能に取付けられると共に、開放された前面側が閉鎖されるように扉枠3が開閉可能に取付けられるものである。
本実施形態の本体枠4は、一部が外枠2の枠内に挿入可能とされると共に遊技盤5の外周を支持可能とされた枠状の本体枠ベース600と、本体枠ベース600の正面視左側の上下両端に取付けられ外枠2の外枠側上ヒンジ部材60及び外枠側下ヒンジ部材70に夫々回転可能に取付けられると共に扉枠3の扉枠側上ヒンジ部材140及び扉枠側下ヒンジ部材150が夫々回転可能に取付けられる本体枠側上ヒンジ部材620及び本体枠側下ヒンジ部材640と、本体枠ベース600の正面視左側面に取付けられる補強フレーム660と、を備えている。
また、本体枠4は、本体枠ベース600の前面下部に取付けられており遊技盤5の遊技領域5a内に遊技球を打込むための球発射装置680と、本体枠ベース600の正面視右側面に取付けられており外枠2と本体枠4、及び扉枠3と本体枠4の間を施錠する施錠ユニット700と、本体枠ベース600の正面視上辺及び左辺に沿って後側に取付けられており遊技者側へ遊技球を払出す逆L字状の払出ユニット800と、本体枠ベース600の後面下部に取付けられている基板ユニット900と、本体枠ベース600の後側に開閉可能に取付けられ本体枠ベース600に取付けられた遊技盤5の後側を覆う裏カバー980と、を備えている。
[4−1.本体枠ベース]
本実施形態における本体枠4の本体枠ベース600は、図106乃至図109に示すように、正面視の形状が上下に延びた長方形に形成されている。この本体枠ベース600は、上端よりやや下側の位置から全高の約3/4の高さの範囲で前後に貫通しており遊技盤5が前側から挿入される遊技盤挿入口601と、遊技盤挿入口601の下辺を形成しており遊技盤5が載置される遊技盤載置部602と、遊技盤載置部602の左右方向中央から上方へ突出しており遊技盤5の下端の左右及び後方への移動を規制する遊技盤規制部603と、を備えている。
また、本体枠ベース600は、遊技盤載置部602の正面視右下側に形成されている球発射装置680を取付けるための発射装置取付部604と、発射装置取付部604の正面視右側で前後に貫通しており施錠ユニット700の鍵シリンダ710が挿通されるシリンダ挿通口605と、遊技盤載置部602の正面視左右中央から左寄り下側で前後に貫通しており基板ユニット900の扉枠用中継基板911を前方へ臨ませる接続用開口部606と、遊技盤載置部602の正面視左下側で前後に貫通しており基板ユニット900におけるスピーカユニット920を前方へ臨ませる円形状のスピーカ用開口部607と、を備えている。
更に、本体枠ベース600は、遊技盤挿入口601の正面視右辺から後方へ板状に延出しており、右側面に施錠ユニット700が取付けられると共に、後端に裏カバー980が回動可能に取付けられる後方延出部608を備えている。また、本体枠4の本体枠ベース600は、後面における正面視左端の上下両端部付近に形成されており、本体枠側上ヒンジ部材620及び本体枠側下ヒンジ部材640を取付けるための上ヒンジ取付部609及び下ヒンジ取付部610を備えている。
また、本体枠ベース600は、接続用開口部606を開閉可能に閉鎖する開口カバー615と、遊技盤載置部602の正面視左右中央より左側でやや下側の位置に回動可能に取付けられ、遊技盤挿入口601に挿通された遊技盤5の前方への移動を規制可能な遊技盤ロック部材616と、を備えている。
[4−2.本体枠側上ヒンジ部材及び本体枠側下ヒンジ部材]
本実施形態における本体枠4の本体枠側上ヒンジ部材620と本体枠側下ヒンジ部材640について、図106乃至図109を参照して説明する。この本体枠側上ヒンジ部材620及び本体枠側下ヒンジ部材640は、本体枠ベース600の上ヒンジ取付部609及び下ヒンジ取付部610に取付けられるものである。
本体枠側上ヒンジ部材620は、水平に延びた平板状の板材の後部が下方へL字状に折り曲げられている上ヒンジ本体621と、上ヒンジ本体621の前端から上方へ円柱状に突出しており外枠側上ヒンジ部材60に軸支される本体枠上ヒンジピン622と、本体枠上ヒンジピン622の正面視左側で上ヒンジ本体621を貫通しており扉枠側上ヒンジ部材140を軸支するための扉枠用上ヒンジ孔623と、を備えている。本体枠側上ヒンジ部材620は、上ヒンジ本体621における下方へ折り曲げられた部位が、本体枠ベース600の上ヒンジ取付部609に取付けられる。
本体枠側下ヒンジ部材640は、水平に延びた平板状の板材の後部が上方へL字状に折り曲げられている下ヒンジ第一本体641と、下ヒンジ第一本体641の前端で上下に貫通しており外枠2の外枠側下ヒンジ部材70に軸支される外枠用下ヒンジ孔(図示は省略)と、下ヒンジ第一本体641の上側に配置されており水平に延びた平板状の板材の後部が上方へL字状に折り曲げられている下ヒンジ第二本体643と、下ヒンジ第二本体643の前端で上下に貫通しており扉枠3の扉枠側下ヒンジ部材150を軸支するための扉枠用ヒンジ孔644と、下ヒンジ第二本体643の水平に延びている部位における扉枠用ヒンジ孔644よりも後側で左端から上方へ延出しており扉枠3の回動範囲を規制するための規制片645と、を備えている。
下ヒンジ第二本体643は、水平に延びた部位が、下ヒンジ第一本体641の水平に延びた部位の上側に一定の間隔を開けた状態で、上方へ折り曲げられた部位が下ヒンジ第一本体641の上方へ折り曲げられた部位の前面に当接している。この本体枠側下ヒンジ部材640は、下ヒンジ第一本体641及び下ヒンジ第二本体643の上方へ折り曲げられた部位が、本体枠ベース600の下ヒンジ取付部610に取付けられる。
[4−3.補強フレーム]
本実施形態における本体枠4の補強フレーム660について、図106乃至図109を参照して説明する。補強フレーム660は、本体枠ベース600の左側面に取付けられるものである。この補強フレーム660は、平面視の断面形状が、右側が開放されたコ字状に形成されており、一定の断面形状で上下に延びている。また、補強フレーム660には、前端から右方へ延びている部位の後側に、本体枠ベース600の遊技盤挿入口601に挿入された遊技盤5が前方及び上下に移動するのを規制する左位置決め部材661が、上下に離間して一組取付けられている。
この補強フレーム660によって本体枠ベース600のヒンジ側(正面視左側)を補強することができると共に、外枠2と本体枠4の間を通した左側からの本体枠4内(遊技盤5)への不正な工具の差し込みを防止することができる。
[4−4.球発射装置]
本実施形態における本体枠4の球発射装置680について、図106、図108及び図109を参照して説明する。球発射装置680は、皿ユニット320の上皿321に貯留されている遊技球を、本体枠4に取付けられた遊技盤5の遊技領域5a内に打込むための装置である。この球発射装置680は、扉枠3の前面右下隅のハンドルユニット300のハンドル302の回動角度に応じて、遊技球の打込強さが変化する。
球発射装置680は、本体枠ベース600の発射装置取付部604に取付けられる平板状の発射ベース681と、発射ベース681の正面視右部の後面に取付けられており回動軸が発射ベース681を貫通して前方へ延出しているロータリーソレノイドからなる発射ソレノイド682と、発射ソレノイド682の回転軸に基端が取付けられている打球槌683と、打球槌683の先端付近から左斜め上方へ延出するように発射ベース681の前面に取付けられており遊技球が転動可能な発射レール684と、を備えている。
この球発射装置680は、扉枠3の球送ユニット250から遊技球が発射レール684の上面右端に供給されるようになっており、発射レール684の上面右端に遊技球が供給されている状態で、ハンドル302を回動操作すると、その回動操作角度に応じた強さで発射ソレノイド682が駆動して、打球槌683により遊技球を打球する。そして、打球槌683により打たれた遊技球は、発射レール684を通って遊技盤5の外レール1001及び内レール1002に案内されて遊技領域5a内に打込まれる。
なお、遊技球の打込強さ等の関係で、打球した遊技球が遊技領域5a内に到達しなかった場合は、発射レール684と遊技盤5(外レール1001及び内レール1002)との間から、下方のファールカバーユニット270のファール球受口275へ落下し、ファールカバーユニット270内を通って下皿322に排出される。
[4−5.施錠ユニット]
本実施形態における本体枠4の施錠ユニット700について、図106乃至図109を参照して説明する。本実施形態の施錠ユニット700は、本体枠4の本体枠ベース600に取付けられ、本体枠4と扉枠3、本体枠4と外枠2、との間を施錠することができる。施錠ユニット700は、本体枠ベース600の後方延出部608の右側面に取付けられ上下に延びているユニットベース701と、ユニットベース701から前方へ突出しており扉枠3と係止可能な複数の扉枠用鉤702と、ユニットベース701から後方へ突出しており外枠2と係止可能な複数の外枠用鉤703と、ユニットベース701の下部にから前方に円柱状に突出していると共に、前端部から軸直角方向へ突起が突出しており、扉枠3の開閉シリンダユニット210の回転伝達部材212と係合することでシリンダ錠211の回転が伝達され、鍵の回動方向に応じて扉枠用鉤702又は外枠用鉤703の何れかの係止を開錠させる鍵シリンダ710と、を備えている。
[4−6.払出ユニット]
本実施形態における本体枠4の払出ユニット800について、図110乃至図128を参照して説明する。図110は払出ユニットを前から見た斜視図であり、図111は払出ユニットを後ろから見た斜視図である。また、図112は払出ユニットを主な構成毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図113は払出ユニットを主な構成毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。また、図114(a)は払出ユニットの球誘導ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は球誘導ユニットを後ろから見た斜視図である。更に、図115は、球誘導ユニットの分解斜視図である。また、図116(a)は払出ユニットの払出装置を前から見た斜視図であり、(b)は払出装置を後ろから見た斜視図である。また、図117は払出装置を分解して前から見た分解斜視図であり、図118は払出装置を分解して後ろから見た分解斜視図である。更に、図119(a)は払出装置の正面図であり、(b)は(a)におけるS−S線で切断した断面図である。また、図120(a)は払出装置において球抜き可動片により球抜き通路を閉鎖した状態を示す説明図であり、(b)は球抜き可動片により球抜き通路を開放した状態を示す説明図である。
また、図121(a)は払出ユニットにおける上部満タン球経路ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は上部満タン球経路ユニットを後ろから見た斜視図である。また、図122(a)は上部満タン球経路ユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、(b)は上部満タン球経路ユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。更に、図123(a)は払出ユニットにおける下部満タン球経路ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は下部満タン球経路ユニットを後ろから見た斜視図である。また、図124は下部満タン球経路ユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、図125は下部満タン球経路ユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。更に、図126(a)は下部満タン球経路ユニットにおいて誘導路開閉扉が閉じている状態を示す説明図であり、(b)は誘導路開閉扉が開いている状態を示す説明図である。また、図127は、扉枠のファールカバーユニットと下部満タン球経路ユニットとの関係を示す説明図である。図128は、払出ユニットにおける遊技球の流れを示す説明図である。
本実施形態の払出ユニット800は、図110及び図111等に示すように、本体枠ベース600の後側に取付けられる逆L字状の払出ユニットベース801と、払出ユニットベース801の上部に取付けられており上方へ開放された左右に延びた箱状で図示しない遊技ホールの島設備から供給される遊技球を貯留する球タンク802と、球タンク802の下側で払出ユニットベース801に取付けられており球タンク802内の遊技球を正面視左方向へ誘導する左右に延びたタンクレール803と、を備えている。タンクレール803内では、遊技球を左方へ誘導させながら、上方から揺動可能に垂下している球均し部材804(図128を参照)によって、前後二列に整列させる。
また、払出ユニット800は、払出ユニットベース801における正面視左側上部の後面に取付けられタンクレール803からの遊技球を蛇行状に下方へ誘導する球誘導ユニット820と、球誘導ユニット820の下側で払出ユニットベース801から着脱可能に取付けられており球誘導ユニット820により誘導された遊技球を払出制御基板ボックス950に収容された払出制御基板951からの指示に基づいて一つずつ払出す払出装置830と、を備えている。タンクレール803から払出装置830までは、遊技球が二列で流通し、払出装置830からは、遊技球が一つずつ払出される。
更に、払出ユニット800は、払出ユニットベース801の後面に取付けられ払出装置830によって払出された遊技球を下方へ誘導すると共に皿ユニット320における上皿321での遊技球の貯留状態に応じて遊技球を通常放出口850d又は満タン放出口850eの何れかから放出させる上部満タン球経路ユニット850と、払出ユニットベース801の下端に取付けられ上部満タン球経路ユニット850の通常放出口850dから放出された遊技球を前方へ誘導して前端から扉枠3の貫通球通路273へ誘導する通常誘導路861、満タン放出口850eから放出された遊技球を前方へ誘導して前端から扉枠3の満タン球受口274へ誘導する満タン誘導路862、及び通常誘導路861及び満タン誘導路862の前端開口を本体枠4に対する扉枠3の開閉に応じて開閉する誘導路開閉扉863、を有した下部満タン球経路ユニット860と、を備えている。
[4−6a.球誘導ユニット]
本実施形態における払出ユニット800の球誘導ユニット820について、図114及び図115を参照して説明する。球誘導ユニット820は、上下に延びており後側が開放された箱状の前ケース821と、前ケース821の後側に取付けられており前側が開放された箱状の後ケース822と、前ケース821と後ケース822との間に取付けられており前ケース821と後ケース822と間を仕切る平板状の仕切板823と、仕切板823を貫通して前後両端が前ケース821及び後ケース822に取付けられている棒状の軸部材824と、軸部材824によって回動可能に取付けられており前ケース821内及び後ケース822内に夫々配置されている一対の可動片部材前825及び可動片部材後826と、前ケース821内に取付けられており一対の可動片部材前825及び可動片部材後826の回動位置を検知可能な球切れ検知センサ827と、を備えている。
前ケース821は、右側面の上部において遊技球が通過可能に開口している球誘導入口821aと、底面の左右方向中央よりも右寄りの位置で遊技球が通過可能に開口している球誘導出口821bと、球誘導入口821aと球誘導出口821bとを連通しており遊技球が流通可能な誘導通路821cと、を備えている。誘導通路821cは、球誘導入口821aから左端付近まで水平に対して小さい角度で低くなるように斜めに延びている導入部821dと、導入部821dから前ケース821の左辺に沿って高さの中央付近まで下方へ真っ直ぐ延びている検知部821eと、検知部821eから前ケース821の左右の幅で蛇行状に延びている蛇行部821fと、で構成されている。また、前ケース821は、誘導通路821cにおける検知部821eの正面視右側の壁に切欠部821gを備えている。
後ケース822は、右側面の上部において遊技球が通過可能に開口している球誘導入口822aと、底面の左右方向中央よりも右寄りの位置で遊技球が通過可能に開口している球誘導出口822bと、球誘導入口822aと球誘導出口822bとを連通しており遊技球が流通可能な誘導通路822cと、を備えている。誘導通路822cは、球誘導入口822aから左端付近まで水平に対して小さい角度で低くなるように斜めに延びている導入部822dと、導入部822dから後ケース822の左辺に沿って高さの中央付近まで下方へ真っ直ぐ延びている検知部822eと、検知部822eから後ケース822の左右の幅で蛇行状に延びている蛇行部822fと、で構成されている。また、後ケース822は、誘導通路822cにおける検知部822eの正面視右側の壁に切欠部822gを備えている。
この後ケース822は、前ケース821に対して左右に略対称に形成されており、球誘導ユニット820に組立てた状態で、誘導通路821cと誘導通路822cとが前後に一致するように形成されている。
軸部材824は、前ケース821及び後ケース822における切欠部821g,822gの上端の下側且つ誘導通路821c,822cの外側の位置に前後の端部が取付けられている。
可動片部材前825は、上下に延びた平板状の可動片825aと、可動片825aの右側の面の上端で前後に貫通しており軸部材824が挿通される軸孔825bと、可動片825aの上端から可動片825aの右面に対して直角に右方向へ延びている延出部825cと、延出部825cと可動片825aとを連結しており軸孔825bを中心に扇状に延びている連結部825dと、延出部825cの上部及び連結部825dの外周の中央付近から外方へ夫々突出しており前後に貫通している貫通孔を有した錘取付部825eと、延出部825cの右側先端から外方へ平板状に延出しており球切れ検知センサ827により検知可能な検知片825fと、連結部825dの外周における可動片825aに近い位置から外方へ平板状に延出しているストッパ片825gと、を備えている。
この可動片部材前825は、軸孔825bに軸部材824を通すと、その自重によって、連結部825dの外周から突出している錘取付部825eが、軸孔825bの直下に位置するように回動し、可動片825aが軸孔825bの部位から斜め下方へ延出した状態となる。従って、球誘導ユニット820を組立てた状態では、連結部825dが前ケース821の切欠部821gに挿通されて、可動片825aの下端が誘導通路821c内に突出した状態となると共に、ストッパ片825gが誘導通路821c(検知部821e)の外壁に当接した状態となる。このストッパ片825gが誘導通路821cの外壁に当接することで、可動片825aの下端が、誘導通路821c内へ突出する方向(正面視左方向)へこれ以上回動するのが規制される。また、可動片部材前825は、可動片825aの下端を、誘導通路821cの壁に接近させる方向(正面視右方向)へ回動させると、可動片825aの左側の面が、誘導通路821cの内面と一致する。この状態では、可動片部材前825の検知片825fは、球切れ検知センサ827に対して非検知の状態となる。つまり、誘導通路821c内に遊技球がある時は、球切れ検知センサ827が非検知となる。
可動片部材後826は、上下に延びた平板状の可動片826aと、可動片826aの右側の面の上端で前後に貫通しており軸部材824が挿通される軸孔826bと、可動片826aの上端から可動片826aの右面に対して直角に右方向へ延びている延出部826cと、延出部826cと可動片826aとを連結しており軸孔826bを中心に扇状に延びている連結部826dと、延出部826cの上部及び連結部826dの外周の中央付近から外方へ夫々突出しており前後に貫通している貫通孔を有した錘取付部826eと、延出部826cの右側先端から外方へ平板状に延出しており球切れ検知センサ827により検知可能な検知片826fと、連結部826dの外周における可動片826aに近い位置から外方へ平板状に延出しているストッパ片826gと、を備えている。
この可動片部材後826は、軸孔826bに軸部材824を通すと、その自重によって、連結部826dの外周から突出している錘取付部826eが、軸孔826bの直下に位置するように回動し、可動片826aが軸孔826bの部位から斜め下方へ延出した状態となる。従って、球誘導ユニット820を組立てた状態では、連結部826dが後ケース822の切欠部822gに挿通されて、可動片826aの下端が誘導通路822c内に突出した状態となると共に、ストッパ片826gが誘導通路822c(検知部822e)の外壁に当接した状態となる。このストッパ片826gが誘導通路822cの外壁に当接することで、可動片826aの下端が、誘導通路822c内へ突出する方向(正面視左方向)へこれ以上回動するのが規制される。また、可動片部材後826は、可動片826aの下端を、誘導通路822cの壁に接近させる方向(正面視右方向)へ回動させると、可動片826aの左側の面が、誘導通路822cの内面と一致する。この状態では、可動片部材後826の検知片826fは、球切れ検知センサ827に対して非検知の状態となる。つまり、誘導通路822c内に遊技球がある時は、球切れ検知センサ827が非検知となる。
本実施形態の球誘導ユニット820は、タンクレール803によって複数の遊技球が前後に夫々一列で並ばされた状態で供給され、複数の遊技球が一列に並んだ状態で、前ケース821及び後ケース822によって、前後に二列の状態で下方の払出装置830へ誘導することができる(図128を参照)。この際に、前ケース821と後ケース822とは仕切板823によって仕切られているため、夫々の誘導通路821c,822cを流通する遊技球が、互いに干渉し合うことはなく、良好に流通することができる。
また、球誘導ユニット820の誘導通路821c,822c内を遊技球が流通すると、遊技球が可動片部材前825及び可動片部材後826の可動片825a,826aに当接し、可動片825a,826aが誘導通路821c,822cの壁面と一致する方向へ可動片部材前825及び可動片部材後826が回動する。これにより、可動片部材前825及び可動片部材後826の検知片825f,826fが球切れ検知センサ827に対して非検知の状態となり、誘導通路821c,822c内に遊技球があることが判る。
そして、球誘導ユニット820の下流側の払出装置830により遊技球の払出し等が行われると、誘導通路821c,822c内の遊技球が下流へ流れることとなる。誘導通路821c,822c内を遊技球が流れると、導入部821d,822dを流れる遊技球の勢いが強くなり、導入部821d,822dを流れた遊技球が、検知部821e,822eの上部で可動片825a,826a側へ跳ね返り、可動片825a,826aに当接することとなる。この遊技球の当接により、可動片825a,826aが振動することとなるため、その振動により可動片825a,826aと誘導通路821c,822cの切欠部821g,822gとの間に挟まれたり侵入したりした埃やゴミ等を除去することができ、自重等によって可動片825a,826aが良好に回動できるようになる。
また、球誘導ユニット820は、各誘導通路821c,822c内を流通する遊技球を夫々別々の可動片部材前825及び可動片部材後826によって検知するようにしていると共に、可動片部材前825及び可動片部材後826の夫々の検知片825f,826fを一つの球切れ検知センサ827で検知するようにしているため、何れかの誘導通路821c,822c内の遊技球がなくなると、可動片部材前825又は可動片部材後826の可動片825a,826aが誘導通路821c,822c内へ突出するように回動し、遊技球のなくなった側の検知片825f,826fが球切れ検知センサ827で検知される。従って、遊技球の球切れを早期に検知することができるため、速やかに遊技球を補充させることができ、遊技が中断する時間を可及的に短くすることで、遊技者の興趣の低下を抑制することができる。
更に、可動片部材前825及び可動片部材後826の錘取付部825e,826eに、錘として金属ビスを捩じ込んで取付けることで、可動片部材前825及び可動片部材後826と錘の重量とによって、可動片825a,826aの下端側を、誘導通路821c,822c内に突出する方向へ回動させ易くすることができる。また、可動片825a,826aの上端を誘導通路821c,822cの外側で回動可能に取付けて、下端側が誘導通路821c,822c内に突出するようにしているため、誘導通路821c,822c内の埃やゴミ等が、可動片825a,826aの上端や下端に付着することがない。従って、可動片825a,826aが誘導通路821c,822cの壁側に回動しても、可動片825a,826aの下端と壁との間に埃やゴミ等が噛み込むことはないため、自重等によって良好に回動することができ、可動片825a,826aが回動しなくなるような不具合の発生を抑制することができる。
このように、本実施形態の球誘導ユニット820は、自重によって下端側が遊技球の流通する誘導通路821c,822c内へ突出する可動片部材前825及び可動片部材後826の可動片825a,826aにおいて、遊技球と当接する面の反対側の錘取付部825e,826eに金属ビスからなる錘を取付けることで、可動片部材前825及び可動片部材後826の自重と錘の重量とによって、可動片825a,826aの下端側を誘導通路821c,822c内に回動(突出)させ易くすることができる。また、可動片825a,826aの上端を誘導通路821c,822cの外側で回動可能に取付けて、下端側が誘導通路821c,822c内に突出するようにしているため、誘導通路821c,822c内の埃やゴミ等が、可動片825a,826aの上端や下端に付着することがない。従って、可動片825a,826aが誘導通路821c,822cの壁側に回動しても、可動片825a,826aの下端と壁との間に埃やゴミ等が噛み込むことはないため、自重等によって良好に回動することができ、可動片825a,826a(可動片部材前825及び可動片部材後826)が回動しなくなるような不具合の発生を抑制することができる。
また、錘としての金属ビスを、貫通孔とされた錘取付部825e,826eに捩じ込んで取付けるため、可動片部材前825及び可動片部材後826が頻繁に回動しても、錘が可動片部材前825及び可動片部材後826(錘取付部825e,826e)から外れることがなく、長期に亘って可動片部材前825及び可動片部材後826を良好な状態に維持することができる。また、錘取付部825e,826eに金属ビスを捩じ込むだけで、可動片部材前825及び可動片部材後826に錘を容易に取付けることができるため、錘の取付けの手間を簡略化することができ、パチンコ機1の組立てに係るコストを低減させることができる。
更に、誘導通路821c,822c内において可動片825a,826aが内部に突出する部位よりも上流側に、可動片825a,826aへ向かって遊技球を誘導させる導入部821d,822dを備えていることから、誘導通路821c,822c内を遊技球が流れることで、遊技球が可動片825a,826aに当接するため、遊技球の当接によって可動片825a,826aを振動させることができる。従って、可動片825a,826aの振動により、可動片825a,826aと誘導通路821c,822cの壁との間に挟まれたり侵入したりした埃やゴミ等を除去することができ、自重等によって可動片部材前825及び可動片部材後826が良好に回動するようにできる。
従って、可動片部材前825及び可動片部材後826を良好に回動させることができるため、誘導通路821c,822c内の遊技球の状態(有無)を確実に検知させることができ、遊技球の誤検知等による不具合の発生を抑制させることができる。また、払出装置830へ供給される遊技球が誘導通路821c,822c内からなくなっても、可動片825a,826aを介して確実に誘導通路821c,822c内の有無を検知することができるため、速やかに遊技球を補充させることができ、遊技が中断する時間を可及的に短くすることで、遊技者の興趣の低下を抑制することができる。
[4−6b.払出装置]
本実施形態における払出ユニット800の払出装置830について、図116乃至図120を参照して説明する。払出装置830は、後側が開放されている箱状で、上面における左右方向中央に遊技球が通過可能に開口している払出入口831a、底面における正面視左端付近で遊技球が通過可能に開口している払出出口831b、底面における正面視右端付近で遊技球が通過可能に開口している球抜き出口831c、払出入口831aと払出出口831bとを連通しており遊技球が流通可能な払出通路831d、及び払出通路831dの途中から分岐して球抜き出口831cと連通しており遊技球が流通可能な球抜き通路831e、を有している前箱831と、前箱831の後側に取付けられており前側が開放されている箱状で、上面における左右方向中央に遊技球が通過可能に開口している払出入口832a、底面における正面視左端付近で遊技球が通過可能に開口している払出出口832b、底面における正面視右端付近で遊技球が通過可能に開口している球抜き出口832c、払出入口832aと払出出口832bとを連通しており遊技球が流通可能な払出通路832d、及び払出通路832dの途中から分岐して球抜き出口832cと連通しており遊技球が流通可能な球抜き通路832e、を有している後箱832、を備えている。
また、払出装置830は、前箱831の前側に取付けられており後側が開放されている浅い箱状の前カバー833と、前箱831内に取付けられており回転軸が前箱831を貫通して前カバー833内に延出している払出モータ834と、払出モータ834の回転軸に取付けられている駆動ギア835と、駆動ギア835と噛合しており前箱831と前カバー833とで回転可能に取付けられている平歯車状の中間ギア836と、中間ギア836と噛合している従動ギア837と、従動ギア837が回転可能に貫通しており前端が前カバー833に取付けられていると共に後端が前箱831を貫通して後箱832に取付けられている軸部材838と、軸部材838を貫通して回転可能に取付けられていると共に前箱831及び後箱832の払出通路831d,832d内に配置されており従動ギア837と一体回転する払出羽根839と、前箱831と後箱832との間に取付けられており払出羽根839の回転を検知する羽根回転検知センサ840と、を備えている。
更に、払出装置830は、前箱831と後箱832の間に取付けられており前箱831の払出通路831dと後箱832の払出通路832dとを仕切る平板状の仕切板841と、前箱831と後箱832との間に取付けられており払出羽根839の回転により払出されて払出出口831b,832bから放出される遊技球を検知する払出検知センサ842と、払出通路831d,832dと球抜き通路831e,832eとが分岐している部位で前箱831と後箱832とによって回動可能に取付けられており球抜き通路831e,832eを閉鎖可能な球抜き可動片843と、前箱831及び後箱832の正面視右側面上部で上下にスライド可能に取付けられており球抜き可動片843を回動可能又は回動不能とする球抜きレバー844と、を備えている。
前箱831の払出通路831dは、払出入口831aから球抜き出口831cへ向かうように正面視右下へ斜めに延び、前箱831の全高に対して上面から約1/3の高さのところで下方へ垂直に延びるように折れ曲がり、全高の中央付近で左方へ略水平に延びるように曲がった後に、前箱831の左右の幅に対して左端から約1/3のところで再び下方へ垂直に延びるように折れ曲がっており、前箱831の全高に対して底面から約1/4の高さのところで払出出口831bの直上へ位置するようにクランク状に折れ曲がって払出出口831bへ垂直に延びている。この払出通路831d内のクランク状に折れ曲がっている部位に、払出羽根839が配置される。
一方、球抜き通路831eは、払出通路831dにおいて払出入口831aから右下へ斜めに延びている部位を更に延長する形態で、前箱831の全高に対して上面から約1/3の高さから中央付近の高さまでの間で分岐している。
また、前箱831は、払出通路831d内の払出出口831bへ向かって垂直に延びている部位において下方へ向かうに従って後方へ突出している誘導棚831fと、正面視右側面の上部に形成されており球抜きレバー844を上下にスライド可能に取付けるためのレバー取付部831gと、を備えている。
後箱832の払出通路832dは、払出入口832aから球抜き出口832cへ向かうように正面視右下へ斜めに延び、後箱832の全高に対して上面から約1/3の高さのところで下方へ垂直に延びるように折れ曲がり、全高の中央付近で左方へ略水平に延びるように曲がった後に、後箱832の左右の幅に対して左端から約1/3のところで再び下方へ垂直に延びるように折れ曲がっており、後箱832の全高に対して底面から約1/4の高さのところで払出出口832bの直上へ位置するようにクランク状に折れ曲がって払出出口832bへ垂直に延びている。払出通路832d内のクランク状に折れ曲がっている部位に払出羽根839が配置される。
一方、球抜き通路832eは、払出通路832dにおいて払出入口832aから右下へ斜めに延びている部位を更に延長する形態で、後箱832の全高に対して上面から約1/3の高さから中央付近の高さまでの間で分岐している。
また、後箱832は、払出通路832d内の払出出口832bへ向かって垂直に延びている部位において下方へ向かうに従って前方へ突出している誘導棚832fと、正面視右側面の上部に形成されており球抜きレバー844を上下にスライド可能に取付けるためのレバー取付部832gと、を備えている。
前箱831及び後箱832の払出通路831d,832dと球抜き通路831e,832eは、同じ形状に形成されている。払出通路831d,832dは、払出羽根839が配置されている部位の上流までが仕切板841によって仕切られている。また、誘導棚831f,832fと払出出口831b,832bとの間に、払出検知センサ842が取付けられている。つまり、前箱831の払出通路831dを流通した遊技球と、後箱832の払出通路832dを流通した遊技球とは、夫々の誘導棚831f,832fによって前箱831と後箱832との前後の境界付近に寄せられて、一つの払出検知センサ842により検知される。
従動ギア837は、中間ギア836と噛合する平歯車状のギア部837aと、ギア部837aの後面から周方向へ60度の角度の間隔で放射状に突出しており羽根回転検知センサ840によって検知可能な複数の検知片837bと、ギア部837aの中心から後方へ円筒状に突出していると共に後端の周面に凹凸が形成されており払出羽根839と連結可能な連結部837cと、を備えている。
払出羽根839は、前後に円筒状に延びており軸部材838が挿通されるベース筒部839aと、ベース筒部839aの前端から周方向に一定間隔でベース筒部839aの軸直角方向へ突出している複数(三つ)の前羽根839bと、ベース筒部839aの後端から前羽根839bとは互い違いとなるように周方向に一定間隔でベース筒部839aの軸直角方向へ突出している複数(三つ)の後羽根839cと、ベース筒部839aの前端から前方へ筒状に突出していると共に前端の周面に従動ギア837の連結部837cと連結可能な凹凸が形成されている被連結部839dと、を備えている。
払出羽根839の前羽根839b及び後羽根839cは、周方向へ120度の角度の間隔で夫々三つずつ備えられており、互い違いとなるように、前羽根839bに対して後羽根839cが、周方向へ60度の角度でオフセットして外方へ延出している。本実施形態の払出羽根839は、三つの前羽根839b(後羽根839c)同士の間が中心側へ窪んだ円弧によって結ばれており、その円弧の直径が遊技球の直径と同じか若干大きい。これにより、前羽根839b(後羽根839c)同士の間には、遊技球が一つのみ収容することが可能な球収容部839eが形成されている。
また、三つの前羽根839b及び後羽根839cは、ベース筒部839aの軸を中心としたそれらの外周の直径D1が、遊技球の外径の1〜1.4倍に形成されている。また、前羽根839b(後羽根839c)同士の間の円弧の部位(球収容部839e)におけるベース筒部839aの軸に最も接近した部位までの、ベース筒部839aの軸を中心とした直径D2は、遊技球の外径の約0.3〜0.4倍に形成されている。つまり、前羽根839b及び後羽根839cの外周から球収容部839eの最も凹んだ部位までの深さ[(直径D1−直径D2)/2]が、遊技球の外径の0.1〜0.4倍とされている。
従って、前羽根839b(後羽根839c)同士の間の円弧の部位(球収容部839e)により、遊技球の外周の約3/10(1/4〜1/3の間)を保持することができる。換言すると、遊技球の外径の約1/5(1/7〜1/4)の深さを収容することができる。これにより、払出通路831d,832d内の遊技球を、速やかに前羽根839b(後羽根839c)同士の間(球収容部839e)に収容することができる。
本実施形態の払出羽根839は、払出装置830を組立てた状態で、前羽根839bが前箱831の払出通路831d内に、後羽根839cが後箱832の払出通路832d内に位置し、夫々の払出通路831d,832d内の遊技球を、夫々払出すことができる。また、払出羽根839は、払出通路831d,832dにおいて、前箱831及び後箱832の全高の中央よりも下側でクランク状に折れ曲がっている部位に配置されている。詳しくは、払出通路831d,832dにおいて、前箱831及び後箱832の全高の中央付近から下方へ垂直に延びている部位の直下に、払出羽根839の回転中心が位置している。そして、払出通路831d,832dのクランク状に折れ曲がっている部位では、払出羽根839から遠い側の壁(内壁)が、払出羽根839の回転中心を中心とし、前羽根839b及び後羽根839cの外周から遊技球の外径よりも小さい距離Sだけ離れた円弧状に形成されている。なお、本実施形態では、距離Sが、遊技球の外径の0.7〜0.9倍とされている。換言すると、球収容部839eの最も凹んだ部位から払出通路831d,832dの円弧状に形成されている部位までの距離が、遊技球の外径の1.03〜1.1倍とされている。
これにより、払出装置830は、払出羽根839上に流下してきた遊技球が、前羽根839b及び後羽根839cの外周に当接すると、払出通路831d,832dのクランク状に折れ曲がっている部位を通ることができず、払出出口831b,832bから下方へ放出されることはない。一方、遊技球が、球収容部839eに収容されると、払出羽根839の回転と共に移動し、払出通路831d,832dのクランク状に折れ曲がっている部位を通ることができ、払出出口831b,832bから下方へ放出される。
また、払出装置830では、前羽根839b及び後羽根839cの直径D1を、遊技球の外径の約1.2〜1.4倍とすると共に、球収容部839eにより遊技球の外径の1/7〜1/4の深さを収容するようにしているため、払出羽根839の外径を可及的に小さくしつつ、遊技球の収容にかかる時間を短くすることができる。これにより、払出羽根839を速く回転させても、球収容部839eに遊技球を収容させて、払出出口831b,832b側へ送ることができる。従って、従来よりも単位時間当りの遊技球の払出数を多くすることができ、遊技球の払出しにかかる時間を短縮することができる。
球抜き可動片843は、上下及び前後に板状に延びており下部が折れ曲がって正面視く字状に形成されている本体部843aと、本体部843aの上端で前後に筒状に延びており両端が夫々前箱831及び後箱832に回動可能に取付けられる軸筒部843bと、本体部843aのく字状に折れ曲がっている外側面の上部から突出している突出部843cと、本体部843aのく字状に折れ曲がっている下部において前後に貫通している貫通孔からなる錘取付部843d(図120を参照)と、を備えている。
球抜き可動片843は、払出装置830を組立てた状態では、本体部843aの下部が正面視斜め左下へ延びるような向きで、上端の軸筒部843bが、前箱831及び後箱832の払出通路831d,832dにおいて、払出入口831a,832aから正面視右下へ斜めに延びている部位で、且つ、下方へ折れ曲がる部位よりもやや上側の正面視右側の壁の外側の位置で、回動可能に取付けられている。
本実施形態の払出装置830は、通常の状態では、球抜きレバー844を下方へスライドさせた状態としており、球抜きレバー844の下部が球抜き可動片843の突出部843cに正面視右側から当接している。これにより、球抜き可動片843は、正面視反時計回りへの回動が規制されている(図120(a)を参照)。
この通常の状態では、球抜き可動片843のく字状に折れ曲がっている本体部843aにおいて、曲がっている部位よりも上側が垂直に延びていると共に、曲がっている部位の下側が正面視斜め左下へ延びている。そして、本体部843aの下端は、払出通路831d,832dと球抜き通路831e,832eとが分岐している部位の近傍に位置している。従って、球抜き可動片843(本体部843a)によって、球抜き通路831e,832eを閉鎖していると共に、本体部843aの左側を向いた面が、払出通路831d,832dの一部の壁を形成している。
本実施形態の球抜き可動片843は、通常の状態において、球抜き可動片843の重心が、軸筒部843bの中心を通る垂直線の正面視左側に位置するように形成されており、自重によって正面視反時計回りに回転させようとする力が作用しているが、球抜きレバー844によって反時計回りへの回動が規制されているため、通常の状態が維持される。
通常の状態から、球抜きレバー844を上方へスライドさせると、球抜きレバー844の下部が、球抜き可動片843の突出部843cから離れ、球抜き可動片843の正面視反時計回りへの回動の規制が解除される。従って、球抜き可動片843は、重心が軸筒部843bの直下へ位置するように、自重によって反時計回りへ回動することとなる。なお、球抜き可動片843は、本体部843aの下部の右側側面が、前箱831及び後箱832の右側面を形成している部材の左面に当接するまで、反時計回りに回動することができる(図120(b)を参照)。これにより、球抜き通路831e,832eが開放された状態となり、払出入口831a,832aから進入した遊技球が、払出通路831d,832dの途中で、球抜き可動片843の本体部843aに当接して球抜き可動片843を正面視反時計回りへ回動させて球抜き通路831e,832eを開放し、開放された球抜き通路831e,832eを流通して球抜き出口831c,832cから下方へ放出されることとなる。
本実施形態では、球抜き可動片843に錘取付部843dを備えているため、この錘取付部843dに金属ビスからなる錘を捩じ込んで取付けることで、球抜きレバー844を上方へスライドさせて、正面視反時計回りへの回動の規制を解除した時に、球抜き可動片843の自重と錘の重量とによって、球抜き可動片843の下端を球抜き通路831e,832e内へ突出する方向へ(正面視反時計回りに)回動させ易くすることができる。
また、球抜きレバー844を下方へスライドさせて球抜き通路831e,832eを閉鎖している通常の状態において、払出入口831a,832aから進入した遊技球が、球抜き可動片843の本体部843aに当接するようにしているため、遊技球の当接によって球抜き可動片843を振動させることができる。従って、球抜き可動片843の下端と球抜き通路831e,832eの内面との間に挟まれたり侵入したりした埃やゴミ等を、球抜き可動片843の振動によって除去することができ、埃やゴミ等を噛み込んで球抜き可動片843が回動できなくなるのを防止することができる。
また、錘としての金属ビスを、貫通孔とされた錘取付部843dに捩じ込んで取付けることができるため、球抜き可動片843が頻繁に回動しても、錘が球抜き可動片843(錘取付部843d)から外れることがなく、長期に亘って球抜き可動片843を良好な状態に維持することができる。また、錘取付部843dに金属ビスを捩じ込むだけで、球抜き可動片843に錘を容易に取付けることができるため、錘の取付けの手間を簡略化することができ、パチンコ機1の組立てに係るコストを低減させることができる。
ところで、球抜き可動片843によって球抜き通路831e,832eを長期に亘って閉鎖していると、球抜き可動片843の回転軸に微細な埃が付着したり回転軸が錆びたりして、球抜き可動片843が回動し辛くなることがある。これに対して、本実施形態では、払出入口831a,832aから進入した遊技球が、球抜き可動片843の本体部843aに当接するようにしているため、球抜き可動片843により球抜き通路831e,832eを閉鎖している状態から、閉鎖を解除する球抜きレバー844を上方へスライドさせてロックを外した時に、遊技球が球抜き可動片843に当接することで、その当接の衝撃によって球抜き可動片843を回動させることができ、球抜き通路831e,832eを確実に開放させることができる。
従って、球抜きレバー844を操作して球抜き通路831e,832eを開放させる際に、球抜き可動片843が良好に回動することができるため、遊技球の抜取り作業を確実に行うことができ、メンテナンス等の際の作業性を良くすることができる。
[4−6c.上部満タン球経路ユニット]
本実施形態における払出ユニット800の上部満タン球経路ユニット850について、図121及び図122を参照して詳細に説明する。上部満タン球経路ユニット850は、払出ユニットベース801において、払出装置830の下側の位置に取付けられるものである。この上部満タン球経路ユニット850は、払出ユニットベース801に取付けられ後側が開放された箱状の上部満タンベース851と、上部満タンベース851の後側に取付けられており前側が開放された箱状の上部満タンカバー852と、上部満タンカバー852の後側に回転可能に取付けられており払出装置830を上方へ押圧可能な払出装置押圧部材853と、を備えている。
また、上部満タン球経路ユニット850は、上面における正面視左右中央から左側の部位で遊技球が通過可能に上方へ開口している上部払出球受口850aと、上面における正面視左右中央から右側の部位で遊技球が通過可能に上方へ開口している上部球抜き入口850bと、上部満タンベース851と上部満タンカバー852との間に形成されており上部払出球受口850aに受けられた遊技球が流通する所定広さの上部球貯留通路850cと、上部球貯留通路850cの下端における上部払出球受口850aの直下の部位で下方へ開口している通常放出口850dと、上部球貯留通路850cの下端における通常放出口850dを除いた部位で下方へ開口している満タン放出口850eと、通常放出口850dと満タン放出口850eとの間から上方へ突出しており上部球貯留通路850c内の下部を左右に仕切っている仕切片850fと、を備えている。
また、上部満タン球経路ユニット850は、上部球抜き入口850bから進入した遊技球を下方へ誘導する上部球抜き通路850gと、上部球抜き通路850gの下端で下方へ向かって開口している上部球抜き出口850hと、を備えている。この上部満タン球経路ユニット850は、正面視で左側から、通常放出口850d、満タン放出口850e、上部球抜き出口850hが順に並んで下方へ開口している。また、上部満タン球経路ユニット850は、上部満タンベース851の右端に裏カバー980を取付けるための裏カバー取付部854を備えている。
この上部満タン球経路ユニット850は、払出ユニット800に組立てた状態で、上部払出球受口850aが、払出装置830の払出出口831b,832bの直下に位置していると共に、上部球抜き入口850bが、払出装置830の球抜き出口831c,832cの直下に位置している。また、上部満タン球経路ユニット850は、払出ユニット800に組立てた状態で、通常放出口850d、満タン放出口850e、及び上部球抜き出口850hは、下部満タン球経路ユニット860の通常誘導路861、満タン誘導路862、及び下部球抜き誘導路865の夫々後端開口の直上に夫々開口している(図128を参照)。
上部満タン球経路ユニット850は、払出装置830によって払出されて払出出口831b,832bから下方へ放出された遊技球が、上部払出球受口850aから上部球貯留通路850c内へ進入する。上部球貯留通路850cの下端の通常放出口850dが閉鎖されていない状態では、上部払出球受口850aから上部球貯留通路850c内へ進入した遊技球が、上部払出球受口850aの直下に開口している通常放出口850dから放出される。
扉枠3の上皿321内が遊技球で満たされて遊技球を貯留させることができなくなり、更に、下部満タン球経路ユニット860の通常誘導路861内が遊技球で満たされると、通常放出口850dが閉鎖された状態となる。この状態で上部球貯留通路850c内に遊技球が進入すると、通常放出口850dの上側に貯留される。そして、通常放出口850dの上側に貯留されている遊技球の量が、仕切片850fよりも高くなると、新たに上部球貯留通路850c内に進入してきた遊技球は、仕切片850fを乗り越えて満タン放出口850eから下方へ放出されることとなり、下部満タン球経路ユニット860の満タン誘導路862を通って下皿322に送られることとなる。
このように、上部満タン球経路ユニット850は、払出装置830から払出された遊技球を、扉枠3における上皿321での遊技球の貯留量に応じて、自動的に上皿321から下皿322へ振分けることができる。
[4−6d.下部満タン球経路ユニット]
本実施形態における払出ユニット800の下部満タン球経路ユニット860について、図123乃至図127を参照して詳細に説明する。下部満タン球経路ユニット860は、払出ユニットベース801における上部満タン球経路ユニット850の下側に取付けられるものである。下部満タン球経路ユニット860は、上部満タン球経路ユニット850の通常放出口850dから放出された遊技球を前方へ誘導して前端から扉枠3の貫通球通路273へ誘導する通常誘導路861と、上部満タン球経路ユニット850の満タン放出口850eから放出された遊技球を前方へ誘導して前端から扉枠3の満タン球受口274へ誘導する満タン誘導路862と、通常誘導路861及び満タン誘導路862の前端開口を本体枠4に対する扉枠3の開閉に応じて開閉する誘導路開閉扉863と、誘導路開閉扉863を通常誘導路861及び満タン誘導路862の前端開口を閉鎖する方向へ付勢している閉鎖バネ864と、を備えている。
また、下部満タン球経路ユニット860は、上部満タン球経路ユニット850の上部球抜き出口850hから放出された遊技球を前方へ誘導し前後方向の中央右端から基板ユニット900の基板ユニットベース910上へ放出する下部球抜き誘導路865を、備えている。
下部満タン球経路ユニット860は、通常誘導路861、満タン誘導路862、及び下部球抜き誘導路865が、正面視において、左側から順に右側へ並んでいる。これら通常誘導路861、満タン誘導路862、及び下部球抜き誘導路865は、後端が上方へ向かって開口している。また、通常誘導路861、及び満タン誘導路862は、左右に遊技球が複数並ぶ幅で、前端側が低くなるように本体枠4の前端付近まで前方へ延びている。更に、満タン誘導路862は、通常誘導路861よりも低い位置で前方へ延びている。これら通常誘導路861、満タン誘導路862、及び下部球抜き誘導路865は、図示するように、上下に分割可能な上ケース866及び下ケース867によって形成されている。
誘導路開閉扉863は、下ケース867の前端における通常誘導路861と満タン誘導路862との間の部位に、回動可能に取付けられており、閉鎖バネ864によって正面視時計回りの方向へ付勢されている。更に詳述すると、下部満タン球経路ユニット860の前端において、正面視で通常誘導路861の前端開口の右側に開口している満タン誘導路862は、通常誘導路861に対して一つの遊技球の高さ分低い位置に配置されている。そして、誘導路開閉扉863は、通常誘導路861の下側で、且つ、満タン誘導路862の左側の位置で、前後に延びた軸周りに対して回動可能に取付けられている。
誘導路開閉扉863は、回転可能に取付けられる円盤状の基部863aと、基部863aから斜め左上側に平板状に延びており通常誘導路861の前端開口を閉鎖可能な第一扉板部863bと、基部863aから右側に平板状に延びており満タン誘導路862の前端開口を閉鎖可能な第二扉板部863cと、基部863aから斜め左下側に平板状に延びている延出部863dと、延出部863dの先端部前面から前方へ突出しており扉枠3におけるファールカバーユニット270の扉開閉当接部281と当接可能な作動突部863eと、を備えている。
ここで、通常誘導路861及び満タン誘導路862の前端開口を閉鎖するとは、開口を密閉する必要はなく、遊技球が通過不能となれば良いことである。作動突部863eは、正面視の形状が、基部863aを中心とした短い円弧状に形成されており、前端面が、反時計回りの方向の端部側へ近付くに従って前方へ突出するように傾斜している。
誘導路開閉扉863は、閉鎖バネ864によって正面視時計回りの方向へ付勢されており、第二扉板部863cが、下ケース867の前端における満タン誘導路862の前端開口の下側から前方へ突出しているボス部867aに当接することで、時計回りの方向への回動が規制される。
本実施形態の下部満タン球経路ユニット860は、パチンコ機1を組立てた状態で、前端が、扉枠3のファールカバーユニット270における貫通球通路273、満タン球受口274、及び扉開閉当接部281と対向する位置に取付けられている(図127を参照)。そして、誘導路開閉扉863は、本体枠4に対して扉枠3が開いている状態では、作動突部863eに何も当接していないため、誘導路開閉扉863は閉鎖バネ864の付勢力によって、正面視時計回りの方向へ回動させられ、第二扉板部863cが下ケース867のボス部867aに当接した状態で停止する。この状態では、第一扉板部863bと第二扉板部863cが、通常誘導路861と満タン誘導路862の前端開口の前面に位置しており、前端開口を閉鎖している(図126(a)を参照)。従って、この状態では、通常誘導路861及び満タン誘導路862内の遊技球が、前端開口から前方へ移動することができず、扉枠3を開けても、通常誘導路861や満タン誘導路862から遊技球がこぼれることはない。
そして、本体枠4に対して扉枠3を閉じると、誘導路開閉扉863の作動突部863eの前端面に、扉枠3におけるファールカバーユニット270の扉開閉当接部281が当接し、作動突部863eの前端面の傾斜によって、閉鎖バネ864の付勢力に抗して誘導路開閉扉863を正面視反時計回りの方向へ回動させようとする力が作用する。これにより、通常誘導路861及び満タン誘導路862の前端開口を閉鎖していた第一扉板部863bと第二扉板部863cが、前端開口から離れる方向へ回動し、通常誘導路861及び満タン誘導路862の前端開口が開放された状態となる(図126(b)を参照)。この状態では、図示するように、第一扉板部863bが通常誘導路861の前端開口の下側に、第二扉板部863cが満タン誘導路862の前端開口の上側に位置している。
この通常誘導路861及び満タン誘導路862の前端開口を開放させた状態では、本体枠4に対して扉枠3が完全に閉じられた状態となっていると共に、通常誘導路861及び満タン誘導路862の前端開口の前側に、扉枠3におけるファールカバーユニット270の貫通球通路273及び満タン球受口274が位置しており、通常誘導路861及び満タン誘導路862側から、貫通球通路273及び満タン球受口274側へ遊技球を受渡すことができる。
このように、通常誘導路861及び満タン誘導路862の前端開口を上下方向に異ならせると共に、誘導路開閉扉863を回動させることで通常誘導路861及び満タン誘導路862の前端開口を開閉させるようにしているため、誘導路開閉扉863の動作範囲を可及的に狭くすることができ、通常誘導路861及び満タン誘導路862の開閉機構を小型化することができる。従って、相対的に他の部材のためのスペースを広くすることができ、パチンコ機1の内部空間をより有効活用することができる。
本実施形態の払出ユニット800は、扉枠3の上皿321が遊技球で一杯になり、上皿321へ遊技球を放出することができなくなった状態で、払出装置830から更に多くの遊技球が払出されると、下部満タン球経路ユニット860の通常誘導路861内が遊技球で一杯になるまで遊技球を貯留することができる。そして、通常誘導路861が遊技球で一杯になった状態で払出装置830から更に遊技球が払出されると、上部満タン球経路ユニット850の上部球貯留通路850c内において、遊技球が通常放出口850dよりも上側に留って仕切片850fを超えると、満タン放出口850e側へ流通するようになり、満タン放出口850eから、下部満タン球経路ユニット860の満タン誘導路862、ファールカバーユニット270を通って下皿322へ遊技球の払出しが自動的に切換えられる。その後、払出装置830から更に遊技球が払出されて、上皿321に加えて下皿322も遊技球で一杯になって下皿322へ遊技球を供給することができなくなると、ファールカバーユニット270の貯留通路277内に遊技球が貯留される。そして、貯留通路277内に遊技球が貯留されることで可動片278が回動して満タン検知センサ279により検知されると、上皿321及び下皿322が遊技球で満タンであることが報知されると共に、満タン検知センサ279による可動片278の検知が解除されるまで払出装置830による遊技球の払出しが一時的に停止される。
なお、満タン検知センサ279による可動片278の検知に対する払出装置830による遊技球の払出しの停止を、例えば、ファールカバーユニット270の貯留通路277内に可動片278が検知されるまで遊技球が貯留されている状態で、その上流側の貯留通路277、下部満タン球経路ユニット860の満タン誘導路862、及び上部満タン球経路ユニット850の上部球貯留通路850c内を満たすことが可能な数の遊技球が払出されると、払出装置830による遊技球の払出しを停止させるようにしても良い。これにより、従来のパチンコ機よりも多くの遊技球を貯留することができるため、大当り遊技中等の多くの遊技球が払出される遊技状態において、遊技球の払出しによって上皿321や下皿322が遊技球で一杯になることに対して気に掛ける必要を低減させることができ、遊技者を大当り遊技に専念させて楽しませることができる。
[4−7.基板ユニット]
本実施形態における本体枠4の基板ユニット900について、図106乃至図109を参照して説明する。本体枠4の基板ユニット900は、本体枠ベース600の後側に取付けられる基板ユニットベース910と、基板ユニットベース910の正面視左側で本体枠ベース600の後側に取付けられ内部に低音用のスピーカ921を有したスピーカユニット920と、基板ユニットベース910の後側で正面視右側に取付けられ内部に電源基板が収容されている電源基板ボックス930と、スピーカユニット920の後側に取付けられており内部にインターフェイス制御基板が収容されているインターフェイス制御基板ボックス940と、電源基板ボックス930及びインターフェイス制御基板ボックス940に跨って取付けられており内部に遊技球の払出しを制御する払出制御基板951が収容された払出制御基板ボックス950と、を備えている。
基板ユニット900は、基板ユニットベース910の前面で、本体枠ベース600の接続用開口部606から前方へ臨むように取付けられている扉枠用中継基板911を備えている。この扉枠用中継基板911は、払出制御基板951、主制御基板、及び周辺制御基板と、扉枠3の扉枠ベースユニット100に取付けられている扉本体中継基板との接続を中継するためのものである。払出制御基板ボックス950内に収容された払出制御基板951によって、払出装置830が制御されている。
[5.遊技盤の全体構成]
次に、パチンコ機1の遊技盤5の全体構成について、主に図129乃至図135を参照して詳細に説明する。図129は、遊技パネルのパネル板を不透明な状態とした遊技盤の正面図である。図130は図129の状態の遊技盤を前から見た斜視図であり、図131は図129の状態の遊技盤を後ろから見た斜視図である。また、図132は遊技盤を主な構成毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図133は遊技盤を主な構成毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。更に、図134は、遊技盤における表ユニットを遊技領域内の前後方向の略中央で切断した正面図である。また、図135は、遊技パネルのパネル板を透明な状態とした遊技盤の正面図である。
パチンコ機1の遊技盤5は、遊技者がハンドルユニット300のハンドル302を操作することで遊技球が打込まれる遊技領域5aを有している。また、遊技盤5は、遊技領域5aの外周を区画し外形が正面視略四角形状とされた前構成部材1000と、前構成部材1000の後側に取付けられており遊技領域5aの後端を区画する板状の遊技パネル1100と、を備えている。遊技パネル1100の前面における遊技領域5a内となる部位には、遊技球と当接する複数の障害釘が所定のゲージ配列で植設されている(図示は省略)。また、遊技盤5は、遊技パネル1100の後側下部に取付けられている基板ホルダ1200と、基板ホルダ1200の後面に取付けられており遊技球を遊技領域5a内へ打込むことで行われる遊技内容を制御する主制御基板1310(図212を参照)を有している主制御ユニット1300と、を備えている。
また、遊技盤5は、主制御基板1310からの制御信号に基づいて遊技状況を表示し前構成部材1000の左下隅に遊技者側へ視認可能に取付けられている機能表示ユニット1400と、遊技パネル1100の後側に配置されている周辺制御ユニット1500と、正面視において遊技領域5aの中央に配置されており所定の演出画像を表示可能なメイン演出表示装置1600と、遊技パネル1100の前面に取付けられる表ユニット2000と、遊技パネル1100の後面に取付けられる裏ユニット3000と、を更に備えている。裏ユニット3000の後面にメイン演出表示装置1600が取付けられていると共に、メイン演出表示装置1600の後面に周辺制御ユニット1500が取付けられている。
遊技パネル1100は、外周が枠状の前構成部材1000の内周よりもやや大きく形成されていると共に透明な平板状のパネル板1110と、パネル板1110の外周を保持しており前構成部材1000の後側に取付けられると共に後面に裏ユニット3000が取付けられる枠状のパネルホルダ1120と、を備えている。
表ユニット2000は、遊技領域5a内に打込まれた遊技球を受入可能に常時開口している複数(ここでは四つ)の一般入賞口2001と、複数の一般入賞口2001とは遊技領域5a内の異なる位置で遊技球を受入可能に常時開口している第一始動口2002と、遊技領域5a内の所定位置に取付けられており遊技球の通過を検知するゲート部2003と、遊技球がゲート部2003を通過することにより抽選される普通抽選結果に応じて遊技球の受入れが可能となる第二始動口2004と、第一始動口2002又は第二始動口2004への遊技球の受入れにより抽選される第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果に応じて何れかにおいて遊技球の受入れが可能となる大入賞口2005と、大入賞口2005に受入れられた遊技球が流通する所定広さの受入空間2006と、受入空間2006内の遊技球を何れかで受入れる第一受入口2007及び第二受入口2008と、を備えている。
また、表ユニット2000は、遊技領域5a内の左右方向中央で遊技領域5aの下端の直上に取付けられており第一始動口2002と一つの一般入賞口2001を有している始動口ユニット2100と、始動口ユニット2100の正面視左方で内レール1002に沿うように取付けられており二つの一般入賞口2001を有しているサイドユニット2200と、遊技領域5a内の正面視右下隅となる始動口ユニット2100の正面視右方に取付けられており一つの一般入賞口2001、ゲート部2003、第二始動口2004、大入賞口2005、受入空間2006、第一受入口2007、及び第二受入口2008を有しているアタッカユニット2400と、始動口ユニット2100及びサイドユニット2200よりも上方で、遊技領域5a内の正面視略中央やや上寄りに取付けられている枠状のセンター役物2500と、を備えている。
裏ユニット3000は、パネルホルダ1120の後面に取付けられ前方が開放されている箱状で後壁に四角い開口部3010aを有している裏箱3010と、裏箱3010の後面に取付けられておりメイン演出表示装置1600を着脱可能に取付けるためのロック機構3020と、裏箱3010の後面における開口部3010aよりも下側で背面視左端に取付けられているパネル中継基板3031と、裏箱3010の後面におけるパネル中継基板3031の背面視右側に取付けられている第一演出駆動基板3032と、裏箱3010の後面における第一演出駆動基板3032の背面視右側に取付けられている第二演出駆動基板3033と、を備えている。
また、裏ユニット3000は、裏箱3010の前端に取付けられている裏前装飾ユニット3100と、裏前装飾ユニット3100の後側で開口部よりも上側に取付けられている裏上可動演出ユニット3200と、裏上可動演出ユニット3200の後側で裏箱3010内における後壁の前面に取付けられている裏後可動演出ユニット3300と、を備えている。
裏ユニット3000における裏後可動演出ユニット3300は、裏箱3010内に取付けられる裏後中央可動演出ユニット3350と、裏後中央可動演出ユニット3350の旋回テーブル3380の左右両側付近に取付けられている裏後左可動演出ユニット3400及び裏後右可動演出ユニット3500と、旋回テーブル3380の上部に取付けられている裏後上可動演出ユニット3600と、及び旋回テーブル3380の下部に取付けられている裏後下可動演出ユニット3700と、を備えている。
[5−1.前構成部材]
次に、前構成部材1000について、主に図136を参照して説明する。図136(a)は遊技盤における前構成部材と遊技パネルとを前から見た斜視図であり、(b)は(a)を後ろから見た斜視図である。前構成部材1000は、正面視の外形が略正方形とされ、内形が略円形状に前後方向へ貫通しており、内形の内周によって遊技領域5aの外周を区画している。この前構成部材1000は、正面視で左右方向中央から左寄りの下端から時計回りの周方向へ沿って円弧状に延び正面視左右方向中央上端を通り過ぎて右斜め上部まで延びた外レール1001と、外レール1001に略沿って前構成部材1000の内側に配置され正面視左右方向中央下部から正面視左斜め上部まで円弧状に延びた内レール1002と、内レール1002の下端の正面視右側で遊技領域5aの最も低くなった位置に形成されており後方へ向かって低くなるように傾斜しているアウト誘導部1003と、を備えている。
また、前構成部材1000は、アウト誘導部1003の正面視右端から前構成部材1000の右辺付近まで右端側が僅かに高くなるように直線状に傾斜している右下レール1004と、右下レール1004の右端から前構成部材1000の右辺に沿って外レール1001の上端の下側まで延びており上部が前構成部材1000の内側へ湾曲している右レール1005と、右レール1005の上端と外レール1001の上端とを繋いでおり外レール1001に沿って転動して来た遊技球が当接する衝止部1006と、を備えている。
また、前構成部材1000は、内レール1002の上端に回動可能に軸支され、外レール1001との間を閉鎖するように内レール1002の上端から上方へ延出した閉鎖位置と正面視時計回りの方向へ回動して外レール1001との間を開放した開放位置との間でのみ回動可能とされると共に閉鎖位置側へ復帰するように図示しないバネによって付勢された逆流防止部材1007を、備えている。
更に、前構成部材1000は、枠内における正面視左右方向中央下部で、アウト誘導部1003の後端において前後に貫通しているアウト口1008を備えている。アウト誘導部1003によって後方へ誘導された遊技球は、アウト口1008を通って前構成部材1000(遊技パネル1100)の後方へ排出される。
また、前構成部材1000は、外レール1001及び内レール1002における下端から略垂直に延びた付近の部位の外側、アウト誘導部1003及び右下レール1004の下側、及び右レール1005の外側、の夫々の部位において、前端から後方へ窪んだ防犯凹部1009を備えている。この防犯凹部1009は、遊技盤5を本体枠4に取付けて、本体枠4に対して扉枠3を閉じた状態とすると、扉枠3における防犯カバー200の後方へ突出した後方突片202が挿入された状態となる。これにより、防犯カバー200と遊技盤5(前構成部材1000)との間が、防犯カバー200の後方突片202と前構成部材1000の防犯凹部1009とによって複雑に屈曲した状態となるため、遊技盤5の前面下方より防犯カバー200と前構成部材1000との間を通してピアノ線等の不正な工具を遊技領域5a内に侵入させようとしても、後方突片202や防犯凹部1009に阻まれることとなり、遊技領域5a内への不正な工具の侵入を阻止することができる。
また、前構成部材1000は、図示は省略するが、内レール1002の後端から後方へ突出している複数の位置決め突起を備えている。これら位置決め突起は、遊技パネル1100におけるパネル板1110に形成されている内レール固定孔に挿入させることで、内レール1002をパネル板1110の前面に位置決め固定することができる。
更に、前構成部材1000は、図示は省略するが、後面から後方へ突出している複数の取付ボスを備えている。複数の取付ボスは、遊技パネル1100におけるパネルホルダ1120の取付孔(図示は省略)に挿入されることで、パネルホルダ(遊技パネル1100)との間を位置決めすることができる。
また、前構成部材1000は、正面視左下隅において下端から上方へ切欠かれている切欠部1011を備えている。この切欠部1011は、遊技パネル1100におけるパネルホルダの切欠部1123と一致しており、遊技盤5を本体枠4に取付けた時に、これら切欠部1011を貫通して下部満タン球経路ユニット860の通常誘導路861及び満タン誘導路862の前端開口が前方へ臨むようになっている。
[5−2.遊技パネル]
次に、遊技パネル1100について、主に図136を参照して説明する。遊技パネル1100は、外周が枠状の前構成部材1000の内周よりもやや大きく形成されていると共に透明な合成樹脂で形成されている平板状のパネル板1110と、パネル板1110の外周を保持しており前構成部材1000の後側に取付けられると共に後面に裏ユニット3000が取付けられる枠状のパネルホルダ1120と、を備えている。
遊技パネル1100のパネル板1110は、アクリル樹脂、ポリカーボネイト樹脂、ポリアリレート樹脂、メタクリル樹脂等の合成樹脂板や、ガラスや金属等の無機質板により形成されている。このパネル板1110の板厚は、パネルホルダ1120よりも薄く、障害釘を前面に植設したり表ユニット2000を取付けたりしても十分に保持可能な必要最低限の厚さ(8〜10mm)とされている。なお、本例では、透明な合成樹脂板によってパネル板1110が形成されている。
パネル板1110は、遊技領域5a内において最も低い位置となり前構成部材1000のアウト口1008と対応した位置に下端から上方へ窪んだアウト凹部1111が形成されている。また、パネル板1110には、前後に貫通しており表ユニット2000を取付けるための開口部1112が複数形成されている。
また、パネル板1110は、図示は省略するが、所定位置に内レール固定孔が複数備えられている。この内レール固定孔に内レール1002の後側から突出する位置決め突起(図示は省略)を嵌合固定させることで、内レール1002を所定の位置に固定することができる。
遊技パネル1100のパネルホルダ1120は、パネル板1110を包含する大きさで外形が略四角形状とされ、パネル板1110よりも厚く(本例では、約20mm)形成されている。パネルホルダ1120は、合成樹脂(例えば、熱可塑性合成樹脂)により形成されている。このパネルホルダ1120は、パネル板1110を着脱可能に保持し前面側から後方側に向かって凹んだ保持段部(図示は省略)と、保持段部の内側において略遊技領域5aと同等の大きさで前後方向に貫通する貫通口1122と、を備えている。
また、パネルホルダ1120は、正面視左下隅において下端から上方へ切欠かれている切欠部1123を備えている。この切欠部1123は、前構成部材1000の切欠部1011と一致しており、遊技盤5を本体枠4に取付けた時に、これら切欠部1011を貫通して下部満タン球経路ユニット860の通常誘導路861及び満タン誘導路862の前端開口が前方へ臨むようになっている。
[5−3.基板ホルダ]
次に、基板ホルダ1200について、主に図132及び図133を参照して説明する。基板ホルダ1200は、上方及び前方が開放された横長の箱状に形成されており、底面が左右方向中央へ向かって低くなるように傾斜している。この基板ホルダ1200は、遊技盤5に組立てた状態で、遊技パネル1100の後側に取付けられている裏ユニット3000の下部を下側から覆うことができる。これにより、アウト口1008を通って遊技パネル1100の後側へ排出された遊技球、及び、表ユニット2000及び裏ユニット3000から下方へ排出された遊技球、を全て受けることができ、底面に形成された排出部1201から下方へ排出させることができる。
[5−4.主制御基板ユニット]
次に、主制御ユニット1300について、主に図132及び図133を参照して説明する。主制御ユニット1300は、基板ホルダ1200の後面に着脱可能に取付けられている。この主制御ユニット1300は、遊技内容及び遊技球の払出し等を制御する主制御基板1310(図133を参照)と、主制御基板1310を収容しており基板ホルダ1200に取付けられる主制御基板ボックス1320と、を備えている。
主制御基板ボックス1320は、複数の封印機構を備えており、一つの封印機構を用いて主制御基板ボックス1320を閉じると、次に、主制御基板ボックス1320を開けるためにはその封印機構を破壊する必要があり、主制御基板ボックス1320の開閉の痕跡を残すことができる。従って、開閉の痕跡を見ることで、主制御基板ボックス1320の不正な開閉を発見することができ、主制御基板1310への不正行為に対する抑止力が高められている。
主制御ユニット1300の主制御基板1310は、払出制御基板951、及び周辺制御基板1510と、接続されている。また、主制御基板1310は、パネル中継基板3031を介して、機能表示ユニット1400、ゲートセンサ2401、第二始動口センサ2402、大入賞口センサ2403、第一受入口センサ2404、第二受入口センサ2405、始動口ソレノイド2412、アタッカソレノイド2414、V入賞口ソレノイド2416、一般入賞口センサ3101、第一始動口センサ3102、磁気センサ(図示は省略)、と接続されている。
[5−5.機能表示ユニット]
次に、機能表示ユニット1400について、主に図129を参照して説明する。機能表示ユニット1400は、図示するように、遊技領域5aの外側で前構成部材1000の左下隅に取付けられている。機能表示ユニット1400は、遊技盤5をパチンコ機1に組立てた状態で、扉枠3の貫通口111を通して前方(遊技者側)から視認することができる。この機能表示ユニット1400は、主制御基板1310からの制御信号に基づき複数のLEDを用いて、遊技状態(遊技状況)や、普通抽選結果や特別抽選結果等を表示するものである。
機能表示ユニット1400は、図129において拡大して示すように、遊技状態を表示する三つのLEDからなる状態表示器1401と、ゲート部2003に対する遊技球の通過により抽選される普通抽選結果を表示する二つのLEDからなる普通図柄表示器1402と、ゲート部2003に対する遊技球の通過に係る保留数を表示する二つのLEDからなる普通保留表示器1403と、第一始動口2002への遊技球の受入れにより抽選された第一特別抽選結果を表示する八つのLEDからなる第一特別図柄表示器1404と、第一始動口2002への遊技球の受入れに係る保留数を表示する二つのLEDからなる第一特別保留数表示器1405と、第二始動口2004への遊技球の受入れにより抽選された第二特別抽選結果を表示する八つのLEDからなる第二特別図柄表示器1406と、第二始動口2004への遊技球の受入れに係る保留数を表示する二つのLEDからなる第二特別保留数表示器1407と、第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果が「大当り」等の時に、或いは、大入賞口2005に受入れられた遊技球が第一受入口2007に受入れられた時に、大入賞口2005の開閉パターンの繰返し回数(ラウンド数)を表示する五つのLEDからなるラウンド表示器1408と、を主に備えている。
この機能表示ユニット1400では、備えられているLEDを、適宜、点灯、消灯、及び、点滅、等させることにより、保留数や図柄等を表示することができる。
[5−6.周辺制御ユニット]
次に、周辺制御ユニット1500について、主に図131及び図133等を参照して説明する。周辺制御ユニット1500は、裏ユニット3000の裏箱3010の後面に取付けられるメイン演出表示装置1600の後側に取付けられている。周辺制御ユニット1500は、主制御基板1310からの制御信号に基いて遊技者に提示する演出を制御する周辺制御基板1510(図212を参照)と、周辺制御基板1510を収容している周辺制御基板ボックス1520と、を備えている。周辺制御基板1510は、図示は省略するが、発光演出、サウンド演出、及び可動演出、等を制御するための周辺制御部と、演出画像を制御するための演出表示制御部と、を備えている。
周辺制御ユニット1500の周辺制御基板1510は、主制御基板1310、演出操作ユニット400、扉枠3側の各種装飾基板、メイン演出表示装置1600、第一演出駆動基板3032、第二演出駆動基板3033、等と接続されている。
[5−7.メイン演出表示装置]
次に、メイン演出表示装置1600について、主に図132及び図133等を参照して説明する。メイン演出表示装置1600は、正面視において遊技領域5aの中央に配置されており、遊技パネル1100の後側に、裏ユニット3000の裏箱3010を介して取付けられている。メイン演出表示装置1600は、裏箱の後壁の略中央の後面に対して、着脱可能に取付けられている。このメイン演出表示装置1600は、遊技盤5を組立てた状態で、枠状のセンター役物2500の枠内を通して、前側(遊技者側)から視認することができる。メイン演出表示装置1600は、白色LEDをバックライトとした12inchのフルカラーの液晶表示装置である。メイン演出表示装置1600は、周辺制御基板に接続されており、所定の静止画像や動画を表示することができる。
メイン演出表示装置1600は、正面視左側面から外方へ突出している二つの左固定片1601と、正面視右側面から外方へ突出している右固定片1602と、を備えている。このメイン演出表示装置1600は、液晶画面を前方へ向けた状態で、後述する裏箱3010の枠状の液晶取付部3010b内の正面視左内周面に開口している二つの固定溝3010cに、裏箱3010の斜め後方から二つの左固定片1601を挿入した上で、右固定片1602側を前方へ移動させて、右固定片1602をロック機構3020の開口部内に挿入し、ロック機構3020を下方へスライドさせることにより、裏箱3010に取付けられる。
[5−8.表ユニットの全体構成]
次に、表ユニット2000の全体構成について、主に図132及び図133等を参照して説明する。遊技盤5の表ユニット2000は、遊技パネル1100のパネル板1110に、前方から取付けられており、前端がパネル板1110の前面よりも前方へ突出していると共に、後端の一部が開口部1112を貫通してパネル板1110の後面よりも後方へ突出している。
本実施形態の表ユニット2000は、遊技領域5a内に打込まれた遊技球を受入可能としており常時開口している複数(ここでは四つ)の一般入賞口2001と、複数の一般入賞口2001とは遊技領域5a内の異なる位置で遊技球を受入可能に常時開口している第一始動口2002と、遊技領域5a内の所定位置に取付けられており遊技球の通過を検知するゲート部2003と、遊技球がゲート部2003を通過することにより抽選される普通抽選結果に応じて遊技球の受入れが可能となる第二始動口2004と、第一始動口2002又は第二始動口2004への遊技球の受入れにより抽選される第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果に応じて何れかにおいて遊技球の受入れが可能となる大入賞口2005と、を備えている。
複数(ここでは四つ)の一般入賞口2001は、遊技領域5a内の下部に配置されおり、左右方向中央に対して左側に三つ、右側に一つ夫々配置されている。第一始動口2002は、遊技領域5a内の左右方向中央で最下端にあるアウト口1008の直上に配置されている。ゲート部2003は、遊技領域5a内における正面視右端付近で上下方向中央の下寄りに配置されている。第二始動口2004は、ゲート部2003の直下に配置されている。大入賞口2005は、左右方向中央より右側の一般入賞口2001の右上方で第一始動口2002と第二始動口2004との間の高さに配置されている。
更に、表ユニット2000は、遊技領域5a内の左右方向中央でアウト口1008の直上に取付けられており一つの一般入賞口2001と第一始動口2002とを有している始動口ユニット2100と、始動口ユニット2100の正面視左方で内レール1002に沿うように取付けられており二つの一般入賞口2001を有しているサイドユニット2200と、始動口ユニット2100の正面視右方に取付けられており一つの一般入賞口2001、ゲート部2003、第二始動口2004、大入賞口2005、受入空間2006、第一受入口2007、及び第二受入口2008を有しているアタッカユニット2400と、遊技領域5a内の略中央に取付けられている枠状のセンター役物2500と、を備えている。
[5−8a.始動口ユニット]
次に、表ユニット2000の始動口ユニット2100について、主に図137を参照して説明する。図137(a)は遊技盤の表ユニットにおける始動口ユニット及びサイドユニットを前から見た斜視図であり、(b)は(a)を後ろから見た斜視図である。始動口ユニット2100は、遊技領域5a内において、左右方向中央の下端部付近でアウト口1008の直上に配置されており、パネル板1110に前方から取付けられている。この始動口ユニット2100は、最上部でアウト口1008の直上となる位置に形成されており、遊技球を一度に一つのみ受入可能な大きさで上方に向かって常時開口している第一始動口2002と、第一始動口2002よりも下方で正面視左方に形成されており、遊技球を一度に一つのみ受入可能な大きさで上方に向かって常時開口している一つの一般入賞口2001と、を備えている。
始動口ユニット2100は、一般入賞口2001及び第一始動口2002の前面を除いた部位が透明に形成されており、後側(遊技パネル1100の透明なパネル板1110を通して裏ユニット3000の裏前装飾ユニット3100)を視認することができる。
始動口ユニット2100は、パネル板1110に取付けることで、一般入賞口2001及び第一始動口2002がパネル板1110の前面よりも前方に突出した上で、上方へ開放された状態となり、第一始動口2002が後述するセンター役物2500のステージ2530の中央の直下に位置する。従って、ステージ2530の中央から下方へ遊技球が放出されると、極めて高い確率で第一始動口2002に受入れられる。この始動口ユニット2100は、一般入賞口2001や第一始動口2002に受入れられた遊技球を、パネル板1110の後方に誘導し、裏ユニット3000における裏前装飾ユニット3100に受け渡すことができる。一般入賞口2001及び第一始動口2002に受入れられた遊技球は、裏ユニット3000における裏前装飾ユニット3100の一般入賞口センサ3101及び第一始動口センサ3102に夫々検知される(図212を参照)。
[5−8b.サイドユニット]
次に、表ユニット2000のサイドユニット2200について、主に図137を参照して詳細に説明する。サイドユニット2200は、遊技領域5a内において、始動口ユニット2100の左方で内レール1002に沿うように円弧状に延びており、パネル板1110に前方から取付けられている。サイドユニット2200は、正面視右端付近に配置されている二つの一般入賞口2001と、二つの一般入賞口2001の上側に配置され右方へ向かって低くなるように傾斜している右棚部2201と、右棚部2201よりも上側で正面視左端付近に配置されており右方へ向かって低くなるように傾斜している左棚部2202と、を備えている。
サイドユニット2200の二つの一般入賞口2001は、一つが右棚部2201の右端下側において右斜め上方へ向かって開口しており、残りのもう一つが右棚部2201の左端下側において左斜め上方へ向かって開口している。サイドユニット2200における二つの一般入賞口2001は、互いに背向するように左右に列設されている。サイドユニット2200は、二つの一般入賞口2001(右棚部2201)と左棚部2202の前面を除いた部位が透明に形成されており、後側(遊技パネル1100の透明なパネル板1110を通して裏ユニット3000の裏前装飾ユニット3100)を視認することができる。
サイドユニット2200は、パネル板1110の前面に取付けることで、二つの一般入賞口2001、右棚部2201、及び左棚部2202が、パネル板1110の前面よりも前方へ突出した状態となり、最も右側の一般入賞口2001が始動口ユニット2100の一般入賞口2001よりもやや高い位置となっている。また、サイドユニット2200は、パネル板1110に取付けた状態で、右棚部2201が、始動口ユニット2100の第一始動口2002よりも低く、左棚部2202が、第一始動口2002よりも高い位置となっている。サイドユニット2200の左棚部2202は、左端が前構成部材1000の内レール1002に近接しており、内レール1002に沿って流下してきた遊技球を、右方へ誘導させることができる。
このサイドユニット2200は、一般入賞口2001に受入れられた遊技球を、パネル板1110の後方に誘導し、裏ユニット3000における裏前装飾ユニット3100に受け渡すことができる。一般入賞口2001に受入れられた遊技球は、裏ユニット3000における裏前装飾ユニット3100の一般入賞口センサ3101に検知される(図212を参照)。
[5−8c.アタッカユニット]
次に、表ユニット2000のアタッカユニット2400について、主に図138及び図139を参照して詳細に説明する。図138(a)は表ユニットにおけるアタッカユニットを前から見た斜視図であり、(b)は(a)を後ろから見た斜視図である。また、図139は、アタッカユニットにおける遊技球の流路を断面で示す説明図である。アタッカユニット2400は、遊技領域5a内において、正面視右下隅となる始動口ユニット2100の正面視右方に配置されており、パネル板1110の前面に前方から取付けられている。このアタッカユニット2400は、四つの一般入賞口2001のうちの一つの一般入賞口2001、ゲート部2003、第二始動口2004、大入賞口2005、受入空間2006、第一受入口2007、及び第二受入口2008を備えている。
アタッカユニット2400は、正面視における外形形状が、左右方向の略中央から右側の上端が上方へ延びたL字状に形成されている。このアタッカユニット2400は、右上隅に遊技球が上下に流通(通過)するゲート部2003が配置されていると共に、ゲート部2003の直下に前方へ向かって開口可能な第二始動口2004が配置されている。また、アタッカユニット2400は、第二始動口2004の左下に上方へ向かって開口可能な大入賞口2005が配置されていると共に、大入賞口2005の左下に斜め右方へ向かって常時開口している一つの一般入賞口2001が配置されている。更に、アタッカユニット2400は、大入賞口2005の下方に大入賞口2005に受入れられた遊技球が流通する所定広さの受入空間2006が配置されている。また、アタッカユニット2400は、受入空間2006内において、上方へ向かって開口可能な第一受入口2007が配置されていると共に、第一受入口2007の右側で上方へ向かって常時開口している第二受入口2008が配置されている。
アタッカユニット2400は、一般入賞口2001が遊技球よりも若干大きい大きさで開口していると共に、ゲート部2003が遊技球よりも若干大きい大きさで上下に貫通している。また、アタッカユニット2400は、第二始動口2004が遊技球よりも若干大きい大きさで前方へ向かって開口していると共に、大入賞口2005が左右方向へ遊技球の外径の約4倍〜5倍の幅で上方へ向かって開口している。
アタッカユニット2400は、ゲート部2003を通過する遊技球を検知するゲートセンサ2401と、第二始動口2004に受入れられた遊技球を検知する第二始動口センサ2402と、大入賞口2005に受入れられた遊技球を検知する大入賞口センサ2403と、第一受入口2007に受入れられた遊技球を検知する第一受入口センサ2404と、第二受入口2008に受入れられた遊技球を検知する第二受入口センサ2405と、を備えている。
アタッカユニット2400は、第二始動口2004を開閉可能な第二始動口扉2411と、第二始動口扉2411をゲート部2003の遊技球の通過により抽選される普通抽選結果に応じて開閉させる始動口ソレノイド2412と、大入賞口2005を開閉可能な大入賞口扉2413と、大入賞口扉2413を第一始動口2002又は第二始動口2004への遊技球の受入れにより抽選される第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果に応じて開閉させるアタッカソレノイド2414と、第一受入口2007を開閉する(大入賞口2005に受入れられて受入空間2006内を流通する遊技球を第一受入口2007又は第二受入口2008の何れかに振分ける)V入賞口扉2415と、V入賞口扉2415を第一始動口2002又は第二始動口2004への遊技球の受入れにより抽選される第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果に応じて開閉させるV入賞口ソレノイド2416と、を備えている。
アタッカユニット2400は、正面視において右上隅で上下に延びていると共に、上端と下端にゲート部2003と第二始動口2004とが夫々配置されており、遊技球が流通可能なゲート通路2421と、ゲート部2003の左側において上下に延びており遊技球が流通可能な左サイド通路2422と、ゲート部2003の右側において上下に延びており遊技球が流通可能な右サイド通路2423と、ゲート通路2421、左サイド通路2422、及び右サイド通路2423の下方で、且つ、大入賞口2005の上側において右サイド通路2423の下方から左端側が低くなるように左方へ延びており、遊技球が流通可能なアタッカ通路2424と、を備えている。
また、アタッカユニット2400は、第二始動口2004の左右両側において夫々上下に延びておりゲート通路2421の一部を形成している第二始動口左壁部2425及び第二始動口右壁部2426と、第二始動口左壁部2425の上端から左上へ向かって延びており左サイド通路2422の底壁を形成している左サイド通路底壁部2427と、ゲート部2003よりも下側の高さから第二始動口2004よりも下側の高さまで上下に延びており右サイド通路2423の右壁を形成している右サイド通路右壁部2428と、右サイド通路右壁部2428の下端から左端側が低くなるように大入賞口2005の左右方向の途中まで左方へ延びておりアタッカ通路2424の底壁を形成しているアタッカ通路底壁部2429と、大入賞口2005の左端から左端側が低くなるように左方へ延びている放出棚部2430と、を備えている。
ゲート通路2421は、図139に示すように、ゲート部2003と第二始動口2004との間の部位が、左サイド通路2422と右サイド通路2423とに夫々遊技球が通過可能に連通している。第二始動口2004は、左右両側の第二始動口左壁部2425及び第二始動口右壁部2426によって、左サイド通路2422及び右サイド通路2423から遊技球が直接受け入れられないようになっている。左サイド通路2422は、左サイド通路底壁部2427により下流端が、第二始動口2004の上側でゲート通路2421と合流している。アタッカ通路2424は、左サイド通路2422よりも左側へ延出している。なお、左右に長く開口している大入賞口2005は、右端が、第二始動口2004の略直下に位置しており、上側(開口)の一部がアタッカ通路底壁部2429によって覆われている。
第二始動口扉2411は、前方へ開口している第二始動口2004を、前方から閉鎖可能としており、第二始動口2004の下端付近において、下辺が左右に延びた軸周りに回転可能に取付けられている。この第二始動口扉2411は、始動口ソレノイド2412の駆動によって、上辺が前方へ移動するように回転(回動)することで、第二始動口2004を開放すると共に、ゲート通路2421を閉鎖し、ゲート通路2421或いは左サイド通路2422内を流下してきた遊技球を、第二始動口2004側へ誘導して、第二始動口2004へ受入れさせることができる。第二始動口扉2411は、始動口ソレノイド2412がOFF(非通電時)の時は第二始動口2004を閉鎖し、始動口ソレノイドがON(通電時)の時は第二始動口2004を開放させる。
大入賞口扉2413は、前後に延びていると共に、左端が低くなるように左右に延びた板状に形成されており、前後に進退することで上方へ開口している大入賞口2005を開閉可能としている。大入賞口扉2413は、前進することで大入賞口2005を閉鎖すると共に、アタッカ通路2424のアタッカ通路底壁部2429上を流通してきた遊技球を、左方へ誘導した上で放出棚部2430上へ受渡すことができる。また、大入賞口扉2413は、アタッカソレノイド2414の駆動によって後退することで大入賞口2005を開放し、ゲート通路2421、左サイド通路2422、及び右サイド通路2423の何れかを流通した上でアタッカ通路2424のアタッカ通路底壁部2429の左端から放出された遊技球を、大入賞口2005に受入れさせることができる。この大入賞口扉2413は、アタッカソレノイド2414がOFF(非通電時)の時は大入賞口2005を閉鎖し、アタッカソレノイド2414がON(通電時)の時は大入賞口2005を開放させる。
V入賞口扉2415は、受入空間2006内において、前後に延びていると共に、右端が低くなるように左右に延びている板状に形成されており、前後に進退することで上方へ開口している第一受入口2007(V入賞口)を開閉可能としている。V入賞口扉2415は、前進することで第一受入口2007を閉鎖し、大入賞口2005に受入れられた遊技球を右方へ誘導して常時上方へ向かって開口している第二受入口2008へ受入れさせることができる。また、V入賞口扉2415は、V入賞口ソレノイド2416の駆動によって、後退することで第一受入口2007を開放し、大入賞口2005に受入れられた遊技球を、高い確率で第一受入口2007に受入れさせることができる。このV入賞口扉2415は、V入賞口ソレノイド2416がOFF(非通電時)の時は第一受入口2007を閉鎖し、V入賞口ソレノイド2416がON(通電時)の時は第一受入口2007を開放させる。換言すると、V入賞口扉2415は、大入賞口2005に受入れられた遊技球を、第一受入口2007又は第二受入口2008の何れかに受入れられるように振分けることができる。
このアタッカユニット2400は、パネル板1110の前面に取付けた状態で、ゲート通路2421が、後述するセンター役物2500における右案内通路2540の下流側の開口部の下側に位置していると共に、ゲート部2003及び第二始動口2004がセンター役物2500のステージ2530よりも上方に位置している。また、大入賞口2005が始動口ユニット2100の第一始動口2002よりも上方に位置していると共に、一般入賞口2001が第一始動口2002よりも下方に位置している。
続いて、アタッカユニット2400における遊技球の流れについて説明する。遊技盤5に組立てた状態で、アタッカユニット2400のゲート部2003が、センター役物2500のステージ2530よりも上方に位置していることから、ステージ2530から遊技球が放出されてもゲート部2003を通過することはない。従って、センター役物2500の右側(右案内通路2540)を流下した遊技球のみ、ゲート部2003を通過する可能がある。右案内通路2540の下流には、左サイド通路2422、ゲート通路2421、及び右サイド通路2423が左から並んで開口しており、センター役物2500の右側を流下した遊技球は、それらの何れかに進入することとなる。ゲート部2003が配置されているゲート通路2421の上端開口は、センター役物2500における右案内通路2540の下流側の開口の下側で上方へ向けて開口していることから、センター役物2500の右側を流下した遊技球は、高い確率でゲート通路2421に進入し、ゲート部2003を通過することとなる。
そして、ゲート部2003を通過した遊技球は、その直下の第二始動口2004を閉鎖している第二始動口扉2411の前方を通って、ゲート通路2421からアタッカ通路2424へ放出される。この際に、第二始動口扉2411が前方へ回動して開位置の状態となっていると、ゲート部2003を通過した遊技球が第二始動口扉2411の裏面に当接して第二始動口2004側へ誘導され、第二始動口2004に受入れられることとなる。第二始動口扉2411は、ゲート部2003を遊技球が通過する(ゲートセンサ2401より遊技球が検知される)ことで抽選される普通抽選結果に応じて(普通抽選結果が「普通当り」の時に)駆動させられるため、普通抽選結果の抽選時間や第二始動口扉2411の開閉タイミング等を適宜設定することで、「普通当り」を抽選した遊技球そのものを第二始動口2004へ受入れさせることができる。
第二始動口2004に受入れられた遊技球は、第二始動口センサ2402により検知された後、遊技パネル1100の後側において下方(基板ホルダ1200上)へ排出される。
このゲート通路2421では、ゲート部2003と第二始動口2004との間の部位の左側において、左サイド通路2422の下端と連通していることから、ゲート部2003の左側の左サイド通路2422に進入した遊技球が、ゲート部2003を通過することなく第二始動口2004の前方側へ流通させられるようになっている。従って、第二始動口扉2411が開位置へ移動して第二始動口2004が受入可能となっている状態では、ゲート部2003を通過した遊技球、或いは、左サイド通路2422を流通した遊技球を、極めて高い確率で第二始動口2004へ受入れさせることができる。なお、ゲート通路2421は、ゲート部2003と第二始動口2004との間の部位の右側が、右サイド通路2423の途中と連通していることから、ゲート部2003の右側の右サイド通路2423に進入した遊技球が、第二始動口2004に受入れられる可能性がある。一方、ゲート部2003を通過、或いは、左サイド通路2422を流通した遊技球が、ゲート通路2421における右サイド通路2423と連通している部位を通って右サイド通路2423内へ進入することがあり、第二始動口2004(第二始動口扉2411)の前方を必ずしも通過するとは限らない。
センター役物2500の右側を流下した遊技球が、第二始動口2004に受入れられなかった場合、ゲート通路2421或いは右サイド通路2423の下端からアタッカ通路2424に放出される。
アタッカ通路2424に放出された遊技球は、アタッカ通路底壁部2429の傾斜に沿って左方へ誘導され、アタッカ通路底壁部2429の左端から大入賞口2005を閉鎖している大入賞口扉2413を介して放出棚部2430の左端から下方へ放出される。この際に、大入賞口2005を閉鎖している大入賞口扉2413が後退して大入賞口2005が開いていると、アタッカ通路2424内に放出された遊技球が、高い確率で大入賞口2005に受入れられる。大入賞口2005に受入れられた遊技球は、大入賞口センサ2403に検知された後、受入空間2006に送られ、V入賞口扉2415によって第一受入口2007又は第二受入口2008の何れかに振分けられる。
第一受入口2007又は第二受入口2008に受入れられた遊技球は、第一受入口センサ2404又は第二受入口センサ2405により検知された上で、遊技パネル1100の後側において下方(基板ホルダ1200上)へ排出される。
放出棚部2430から下方へ放出された遊技球は、下方に配置されている一つの一般入賞口2001に受入れられる可能性がある。アタッカユニット2400の一般入賞口2001に受入れられた遊技球は、パネル板1110の後側へ誘導された後に、裏ユニット3000における裏前装飾ユニット3100に受け渡される。一方、一般入賞口2001に受入れられなかった遊技球は、遊技領域5a下端のアウト口1008を通り、遊技パネル1100の後側において下方(基板ホルダ1200上)へ排出される。
[5−8d.センター役物]
次に、表ユニット2000のセンター役物2500について、主に図140を参照して詳細に説明する。図140(a)は表ユニットにおけるセンター役物を前から見た斜視図であり、(b)は(a)を後ろから見た斜視図である。センター役物2500は、遊技領域5a内において、始動口ユニット2100、及びサイドユニット2200よりも上方で、正面視略中央やや上寄りに配置されており、遊技パネル1100のパネル板1110の前面に取付けられている。センター役物2500は、枠状に形成されており、枠内を通して遊技パネル1100の後方に配置されたメイン演出表示装置1600や裏ユニット3000に備えられている各種演出ユニット等を前方から視認することができる。
枠状のセンター役物2500は、下辺を除いた全周が、遊技パネル1100のパネル板1110の前面よりも前方へ突出しており、遊技領域5a内に打込まれた遊技球が、枠内に侵入できないようになっている。
センター役物2500は、正面視左側の外周面に、遊技領域5a内の遊技球が進入可能に開口しているワープ入口2520と、ワープ入口2520に進入した遊技球を放出可能とされ枠内に開口しているワープ出口2522と、ワープ出口2522から放出された遊技球を左右方向に転動させた後に遊技領域5a内へ放出可能なステージ2530と、を備えている。
センター役物2500のステージ2530は、左右方向の中央側が窪んだ湾曲状で、始動口ユニット2100の第一始動口2002の直上と対応した位置、つまり、センター役物2500を遊技パネル1100(パネル板1110)に取付けた状態で左右方向の略中央の位置が、その左右両側よりも若干高くなるような波状に形成されている。このステージ2530は、左右方向中央の左右両側よりも若干高くなっている部位(頂部)と、その左右両側の最も低くなっている部位(谷部)とが、前方へ向かって低くなるように傾斜しており、それらの部位から遊技球を遊技領域5a内へ放出させることができる。
センター役物2500は、遊技盤5に組立てた状態で、ステージ2530の左右方向中央の高くなっている部位(頂部)が、始動口ユニット2100の第一始動口2002の直上に位置している。これにより、ステージ2530の中央から遊技球が放出されると、極めて高い確率で第一始動口2002に受入れられる。
また、センター役物2500は、正面視右側の外周面に沿って流下してきた遊技球を、やや左方へ誘導した後に下方へ放出する右案内通路2540を備えている。この右案内通路2540は、センター役物2500を遊技盤5に組立てた状態で、右案内通路2540における下流端が、アタッカユニット2400におけるゲート部2003の直上よりやや左側に位置するように形成されている。
更に、センター役物2500は、枠内の上部に配置されており、パチンコ機1のコンセプトに沿った所定のロゴ(図示は省略)が備えられているロゴ装飾ユニット2550を、備えている。ロゴ装飾ユニット2550は、所定のロゴがレリーフ状に形成されている透光性を有したロゴ装飾体2551と、ロゴ装飾体2551の後側に取付けられており前方へ向かって光を照射可能な複数のLEDが実装されているロゴ装飾基板2552と、を備えている。このロゴ装飾ユニット2550は、ロゴ装飾基板2552のLEDによってロゴ装飾体2551を適宜発光装飾させることができる。ロゴ装飾ユニット2550は、センター役物2500を遊技盤5に組立てた状態で、正面視においてメイン演出表示装置1600の上側に位置するように形成されている。
このセンター役物2500は、遊技盤5に組立てた状態で、右側の外周面が、前構成部材1000における右レール1005から遊技球の外径よりも若干大きく離れるように形成されている。従って、遊技球がセンター役物2500の右側を流通すると、センター役物2500の右側の外周面に沿って流通することとなり、センター役物2500の右側を流通する遊技球は全て右案内通路2540に進入して案内される。これにより、遊技球がセンター役物2500の右側を流通するように遊技領域5a内に打込む(所謂、右打ちする)と、高い確率でゲート部2003に対して遊技球を通過させることができると共に、高い確率で開放されている(開いている)大入賞口2005に対して遊技球を受入させることができる。
[5−9.裏ユニットの全体構成]
次に、遊技盤5における裏ユニット3000の全体構成について、主に図141及び図142等を参照して説明する。図141は遊技盤における裏ユニットを前から見た斜視図であり、図142は遊技盤における裏ユニットを後ろから見た斜視図である。また、図143は裏ユニットを主な構成毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図144は裏ユニットを主な構成毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。裏ユニット3000は、遊技パネル1100におけるパネルホルダ1120の後面に取付けられている。なお、裏ユニット3000の後側にメイン演出表示装置1600及び周辺制御ユニット1500が取付けられている。
裏ユニット3000は、パネルホルダ1120の後面に取付けられ前方が開放されている箱状で後壁に四角い開口部3010aを有している裏箱3010と、裏箱3010の後面に取付けられておりメイン演出表示装置1600を着脱可能に取付けるためのロック機構3020と、裏箱3010の後面における開口部3010aよりも下側で背面視左端に取付けられているパネル中継基板3031と、裏箱3010の後面におけるパネル中継基板3031の背面視右側に取付けられている第一演出駆動基板3032と、裏箱3010の後面における第一演出駆動基板3032の背面視右側に取付けられている第二演出駆動基板3033と、を備えている。
また、裏ユニット3000は、第一演出駆動基板3032の後側を覆うように裏箱3010に取付けられている第一演出駆動基板カバー3034と、第二演出駆動基板3033の後側を覆うように裏箱3010に取付けられている第二演出駆動基板カバー3035と、を備えている。
また、裏ユニット3000は、裏箱3010の前端で外周縁に沿って取付けられている枠状の裏前装飾ユニット3100と、裏箱3010内における裏前装飾ユニット3100の後側で開口部3010aよりも上側に取付けられている裏上可動演出ユニット3200と、裏箱3010内における裏上可動演出ユニット3200の後側で裏箱3010の後壁の前面に取付けられている裏後可動演出ユニット3300と、裏後可動演出ユニット3300における裏後中央可動演出ユニット3350の旋回テーブル3380に、互いに離間して取付けられている裏後左可動演出ユニット3400及び裏後右可動演出ユニット3500と、を備えている。
また、裏ユニット3000は、裏後中央可動演出ユニット3350の旋回テーブル3380前面上部に取付けられている裏後上可動演出ユニット3600と、旋回テーブルの前面下部に取付けられている裏後下可動演出ユニット3700と、を備えている。裏後上可動演出ユニット3600には、メイン演出表示装置1600よりも表示画面の小さいサブ演出表示装置3640を備えている。
[5−9a.裏箱]
次に、裏ユニット3000の裏箱3010について、主に図145等を参照して詳細に説明する。図145(a)は裏ユニットにおける裏箱を前から見た斜視図であり、(b)は裏ユニットにおける裏箱を後ろから見た斜視図である。裏ユニット3000の裏箱3010は、前方が開放されている箱状で後壁に四角く貫通している開口部3010aと、開口部3010aの周縁から間隔を開けて後方へ突出している平板枠状の液晶取付部3010bと、液晶取付部3010bにおける背面視右辺において枠内の内側から外方へ向かって窪んでおりメイン演出表示装置1600の左固定片1601が挿入される二つの固定溝3010cと、液晶取付部3010bの背面視左辺の上下方向中央において後端から裏箱3010の後壁まで切欠かれロック機構3020が取付けられる切欠部3010dと、を備えている。
裏箱3010の開口部3010aは、メイン演出表示装置1600の表示画面と略同じ大きさに形成されている。また、液晶取付部3010bは、枠内にメイン演出表示装置1600を嵌め込むことが可能な大きさに形成されている。裏箱3010は、後面における切欠部3010dの背面視左側にロック機構3020が上下にスライド可能に取付けられる。
また、裏箱3010は、前端から外方へ延出している平板状の固定片部3010eを備えている。この固定片部3010eは、前面が遊技パネル1100のパネルホルダ1120の後面に当接した状態で、パネルホルダ1120に取付けられる。裏箱3010は、各可動演出ユニット等を取付けるためのボスや取付孔等が適宜位置に形成されている。
[5−9b.裏前装飾ユニット]
次に、裏ユニット3000における裏前装飾ユニット3100について、主に図416等を参照して詳細に説明する。図146(a)は裏ユニットにおける裏前装飾ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は裏ユニットにおける裏前装飾ユニットを後ろから見た斜視図である。裏前装飾ユニット3100は、裏箱3010における前端に取付けられており、裏箱3010の周縁に対して略全周に亘るような枠状に形成されている。
裏前装飾ユニット3100は、表ユニット2000における始動口ユニット2100、サイドユニット2200、及びアタッカユニット2400、に夫々備えられている一般入賞口2001に受入れられた遊技球を検知する一般入賞口センサ3101と、始動口ユニット2100の第一始動口2002に受入れられた遊技球を検知する第一始動口センサ3102と、遊技領域5a内に外部から作用させられた不正な磁気を検知可能な磁気センサ3103と、を備えている。
この裏前装飾ユニット3100は、裏箱3010の前端における左辺側と下辺側とに沿うようにL字型に形成された裏前左装飾ユニット3110と、裏箱3010の前端における右辺側と上辺側とに沿うように逆L字型に形成された裏前右装飾ユニット3130と、を備えている。
裏前左装飾ユニット3110は、裏箱3010の前端における左辺側と下辺側とに沿うように取付けられる透光性を有したL字状の左ベース3111と、左ベース3111の前側に取付けられており前面にレリーフ状の装飾が形成されている透光性を有した裏前左装飾体3112と、裏前左装飾体3112における上下に延びている部位の後側で左ベース3111の前側に取付けられており前面に前方へ向かって光を照射可能な複数のLEDが実装された裏前左装飾基板3113と、裏前左装飾体3112における左右に延びている部位の後側で左ベース3111の後側に取付けられており前面に前方へ向かって光を照射可能な複数のLEDが実装された裏前下装飾基板3114と、を備えている。
裏前左装飾ユニット3110は、裏前左装飾体3112の左右に延びている部位において、表ユニット2000の一般入賞口2001及び第一始動口2002の後方となる位置に、遊技球が通過可能な開口部3112aを備えている。開口部3112aを通過した遊技球は、裏前左装飾体3112と左ベース3111との間を通って下方へ放出される。この際に、一般入賞口2001に受入れられた遊技球は、左ベース3111に取付けられている一般入賞口センサ3101により検知され、第一始動口2002に受入れられた遊技球は、左ベース3111に取付けられている第一始動口センサ3102により検知される。なお、磁気センサ3103は、左ベース3111における、第一始動口2002の後方付近となる位置に取付けられている。
この裏前左装飾ユニット3110は、裏前左装飾基板3113及び裏前下装飾基板3114に実装されている複数のLEDを適宜発光させることで、裏前左装飾体3112を発光装飾させることができる。
裏前右装飾ユニット3130は、裏箱3010の前端における右辺側と上辺側とに沿うように取付けられる透光性を有した逆L字状の右ベース3131と、右ベース3131の前側に取付けられており前面にレリーフ状の装飾が形成されている透光性を有した裏前右装飾体3132と、裏前右装飾体3132における上下に延びている部位の後側で右ベース3131の前側に取付けられており前面に前方へ向かって光を照射可能な複数のLEDが実装された裏前右装飾基板3133と、裏前右装飾体3132における左右に延びている部位の後側で右ベース3131の前側に取付けられており前面に前方へ向かって光を照射可能な複数のLEDが実装された裏前上装飾基板3134と、を備えている。
この裏前右装飾ユニット3130は、裏前右装飾基板3133及び裏前上装飾基板3134に実装されている複数のLEDを適宜発光させることで、裏前右装飾体3132を発光装飾させることができる。
裏前装飾ユニット3100は、遊技盤5に組立てた状態で、裏前左装飾体3112及び裏前右装飾体3132が、正面視遊技領域5a内におけるセンター役物2500の外側において、遊技パネル1100の透明なパネル板1110を通して前方(遊技者側)から視認することができる。これにより、裏前装飾ユニット3100は、遊技領域5a内において、センター役物2500の外側の遊技球が流下する領域の後側を装飾することができる。
[5−9c.裏上可動演出ユニット]
次に、裏ユニット3000における裏上可動演出ユニット3200について、主に図147乃至図152を参照して詳細に説明する。図147は裏ユニットにおける裏上可動演出ユニットを前から見た斜視図であり、図148は裏ユニットにおける裏上可動演出ユニットを後ろから見た斜視図である。図149は裏上可動演出ユニットの裏上昇降ユニットを分解して裏上可動本体ユニットと共に前から見た分解斜視図であり、図150は裏上可動演出ユニットの裏上昇降ユニットを分解して裏上可動本体ユニットと共に後ろから見た分解斜視図である。図151は裏上可動演出ユニットの裏上可動本体ユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、図152は裏上可動演出ユニットの裏上可動本体ユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。
裏上可動演出ユニット3200は、裏箱3010内における裏前装飾ユニット3100の後側で開口部3010aよりも上側に取付けられている。裏上可動演出ユニット3200は、裏箱3010内に取付けられる裏上昇降ユニット3210と、裏上昇降ユニット3210によって昇降させられる裏上可動本体ユニット3230と、を備えている。
裏上昇降ユニット3210は、裏箱3010内に取付けられる平板状の昇降ユニットベース3211と、昇降ユニットベース3211の右下隅から前方へ突出しており裏上可動本体ユニット3230を回転可能に取付けるための円柱状の昇降用支持軸3212と、昇降ユニットベース3211の後面に取付けられており、回転軸が昇降ユニットベース3211を貫通して前方へ延出している裏上昇降駆動モータ3213と、裏上昇降駆動モータ3213の回転軸に取付けられている平歯車状の昇降駆動ギア3214と、昇降駆動ギア3214と噛合しており昇降ユニットベース3211に回転可能に取付けられている平歯車状の昇降中継ギア3215と、昇降中継ギア3215と噛合する作動ギア部3216a、作動ギア部3216aよりも半径方向外方へ延出している延出部3216b、延出部3216bの先端付近から前方へ突出している円柱状の駆動ピン3216c、及び延出部3216bの先端に形成されている平板状の昇降検知片3216dを有しており、昇降ユニットベース3211に回転可能に取付けられている昇降リンクギア部材3216と、を備えている。
また、裏上昇降ユニット3210は、一方の端部側において前後に貫通しており昇降リンクギア部材3216の駆動ピン3216cが回転可能に挿入される駆動孔3217a、及び他方の端部側において前後に貫通しており裏上可動本体ユニット3230における裏上可動本体ベース3231の作用ピン3231bが回転可能に挿入される作用孔3217bを有した棒状の昇降リンク部材3217と、昇降ユニットベース3211の前面に取付けられており昇降リンクギア部材3216の正面視反時計回りの方向への回転端を規制しているストッパ部材3218と、ストッパ部材3218に取付けられており第一演出駆動基板3032及び第二演出駆動基板3033と裏上可動本体ユニット3230の裏上回転駆動モータ3235及び裏上装飾基板3234との接続を中継している裏上中継基板3219と、ストッパ部材3218に取付けられており昇降リンクギア部材3216の昇降検知片3216dを検知可能な裏上昇降検知センサ3220と、を備えている。
昇降ユニットベース3211は、金属板により形成されている。昇降ユニットベース3211は、昇降用支持軸3212が取付けられている部位よりも下側且つ左側の部位において、前方へ屈曲されていることで上下及び前後に延びた下ストッパ部3211aを備えている。下ストッパ部3211aの右方を向いた面には、板状の衝撃吸収材3221が取付けられている。下ストッパ部3211aは、衝撃吸収材3221を介して裏上可動本体ユニット3230の裏上可動本体ベース3231が当接するように形成されており、裏上可動本体ユニット3230の正面視時計回りの方向への回転端(裏上可動本体ユニット3230の自由端(正面視右端)の下方への移動端)を規制している。
昇降駆動ギア3214と昇降中継ギア3215は、同じ直径に形成されており、昇降リンクギア部材3216の作動ギア部3216aは、昇降中継ギア3215よりも大径に形成されている。昇降リンクギア部材3216は、延出部3216bが、作動ギア部3216aから扇状に外方へ延出している。ストッパ部材3218は、前方へ延出した平板状の上ストッパ部3218aを有している。この上ストッパ部3218aの下方を向いた面に昇降リンクギア部材3216における延出部3216bの側面が当接することで、昇降リンクギア部材3216の反時計周りの方向への回転端を規制している。換言すると、上ストッパ部3218aは、昇降リンクギア部材3216の反時計周りの方向への回転を規制することで、昇降リンクギア部材3216を介した裏上可動本体ユニット3230の自由端の上方への移動端(上昇端)を規制している。
裏上可動本体ユニット3230は、後側が開放された浅い箱状で左右に延びており正面視左端付近が裏上昇降ユニット3210に回転可能に取付けられる裏上可動本体ベース3231と、裏上可動本体ベース3231の右端から左寄りの位置において前後に延びた軸芯周りに回転可能に取付けられている円盤状の裏上第一回転装飾体3232と、裏上第一回転装飾体3232の前側に配置されていると共に裏上第一回転装飾体3232の軸芯とは偏芯した位置で裏上第一回転装飾体3232に回転可能に取付けられている裏上第二回転装飾体3233と、裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233の後方となる裏上可動本体ベース3231の後面に取付けられている裏上装飾基板3234と、を備えている。
また、裏上可動本体ユニット3230は、裏上可動本体ベース3231の左端付近の前面に取付けられており、回転軸が裏上可動本体ベース3231を貫通して後方へ突出している裏上回転駆動モータ3235と、裏上回転駆動モータ3235の回転軸に取付けられている平歯車状の回転駆動ギア3236と、回転駆動ギア3236と噛合する平歯車状の入力ギア部3237a、入力ギア部3237aの後側で一体回転し入力ギア部3237aよりも小径の出力ギア部3237bを有した変速中継ギア3237と、変速中継ギア3237の出力ギア部3237bと噛合しており裏上可動本体ベース3231に回転可能に取付けられている平歯車状の第一中継ギア3238と、第一中継ギア3238と噛合しており裏上可動本体ベース3231に回転可能に取付けられている平歯車状の第二中継ギア3239と、第二中継ギア3239と噛合しており裏上可動本体ベース3231に回転可能に取付けられている平歯車状の第三中継ギア3240と、第三中継ギア3240と噛合しており裏上第一回転装飾体3232と一体回転する第一回転装飾体ギア3241と、裏上可動本体ベース3231と裏上第一回転装飾体3232との間に配置されていると共に裏上第二回転装飾体3233と一体回転し、裏上第一回転装飾体3232の回転に伴って回転する平歯車状の第二回転装飾体ギア3242と、を備えている。
更に、裏上可動本体ユニット3230は、裏上可動本体ベース3231に取付けられており裏上第一回転装飾体3232の回転位置を検知する裏上回転検知センサ3245と、裏上第一回転装飾体3232の後側に配置されていると共に、裏上可動本体ベース3231の前面における裏上第一回転装飾体3232の軸芯を中心とした所定半径の円周上において夫々が前後に延びた軸芯周りに回転可能に取付けられている複数の裏上出没装飾体3246と、裏上第一回転装飾体3232の後側に取付けられており裏上出没装飾体3246と当接することで、裏上出没装飾体3246を回転させて部分的に裏上第一回転装飾体3232よりも外側へ突出させる第一カム部材3247及び第二カム部材3248と、複数の裏上出没装飾体3246の夫々を裏上第一回転装飾体3232よりも外側へ突出しない方向へ回転するように付勢している複数の復帰バネ3249と、を備えている。
また、裏上可動本体ユニット3230は、回転駆動ギア3236及び変速中継ギア3237を後側から覆うように裏上可動本体ベース3231の後側に取付けられているベースカバー3250と、裏上装飾基板3234の後側を覆うように裏上可動本体ベース3231の後側に取付けられている基板カバー3251と、を備えている。
裏上可動本体ベース3231は、左右に延びている右側の半分が、左側よりも大径の円盤状に形成されている。裏上可動本体ベース3231は、左側端部における上下方向の略中央において前後に貫通しており裏上昇降ユニット3210の昇降用支持軸3212に回転可能に取付けられる昇降用軸孔3231aと、左側端部の下端付近において前方へ円柱状に突出しており昇降リンク部材3217の作用孔3217bに回転可能に挿入される作用ピン3231bと、右側半分の円盤状の部位の略中心において前方へ円柱状に突出しているボス部3231cと、ボス部3231cの中心で前後に貫通しており裏上第一回転装飾体3232を回転可能に取付けるための第一回転支持孔3231dと、第一回転支持孔3231dと同芯上でボス部3231cの前端付近の外周に形成されており第二回転装飾体ギア3242と噛合する平歯車状の固定ギア部3231eと、を備えている。
また、裏上可動本体ベース3231は、右半分の円盤状の部位において前後に貫通しており裏上装飾基板3234の第一LED3234aが前方へ臨む複数の開口部3231fと、円盤状の部位の外周付近における第一回転支持孔3231dを中心とした所定半径の円周上において周方向へ等間隔の位置から前方へ円柱状に夫々突出しており裏上出没装飾体3246が回転可能に取付けられる複数の支持ピン3231gと、夫々の支持ピン3231gの近傍において前方へ突出しており裏上出没装飾体3246の正面視反時計回りの方向への回転端を規制する没入ストッパ3231hと、夫々の支持ピン3231gの近傍において前方へ突出しており裏上出没装飾体3246の正面視時計回りの方向への回転端を規制する出現ストッパ3231iと、を備えている。
裏上第一回転装飾体3232は、外形が変多角形状に形成されており、裏上可動本体ベース3231における右半分の円盤状の部位よりも大きく形成されている。また、裏上第一回転装飾体3232は、角ばった渦巻き状の装飾が施されており、着色された半透明の透光性を有した部位と、金属光沢のメッキ層からなる不透光性の部位とを有している。裏上第一回転装飾体3232は、後面の中央から後方へ円柱状に突出しており裏上可動本体ベース3231の第一回転支持孔3231dに回転可能に挿入される第一軸部3232aと、第一軸部3232aとは偏芯した位置で前後に貫通しており裏上第二回転装飾体3233を回転可能に取付けるための第二回転支持孔3232bと、を備えている。裏上第一回転装飾体3232の第一軸部3232aは、後端に第一回転装飾体ギア3241が取付けられる。また、第二回転支持孔3232bは、裏上第二回転装飾体3233の第二軸部3233aが回転可能に挿入される。
裏上第二回転装飾体3233は、外形が変多角形状で、裏上第一回転装飾体3232よりも小さく形成されている。詳述すると、裏上第二回転装飾体3233は、直径が裏上第一回転装飾体3232の直径に対しておよそ半分に形成されている。また、裏上第二回転装飾体3233は、角ばった渦巻き状の装飾が施されており、着色された半透明の透光性を有した部位と、金属光沢のメッキ層からなる不透光性の部位とを有している。裏上第二回転装飾体3233は、後面の中央から後方へ円柱状に突出しており裏上第一回転装飾体3232の第二回転支持孔3232bへ回転可能に挿入される第二軸部3233aを備えている。裏上第二回転装飾体3233の第二軸部3233aは、後端に第二回転装飾体ギア3242が取付けられる。
裏上装飾基板3234は、前方へ向かって光を照射可能な複数の第一LED3234aと、裏上可動本体ベース3231におけるボス部3231c(第一回転支持孔3231d)から遠ざかる方向へ向かって光を照射可能な複数の第二LED3234bと、備えている。複数の第一LED3234a及び第二LED3234bは、夫々前面に実装されている。また、裏上装飾基板3234は、裏上昇降ユニット3210の裏上中継基板3219と接続されるフラットケーブル3234cを備えている。このフラットケーブル3234cは、裏上可動本体ベース3231とベースカバー3250との間に挟持される。
裏上装飾基板3234の複数の第一LED3234aは、裏上可動本体ユニット3230に組立てた状態では、夫々裏上可動本体ベース3231の複数の開口部3231fから前方に臨んだ状態となり、複数の第一LED3234aにより、裏上第一回転装飾体3232や裏上第二回転装飾体3233の後側から光を照射してそれらを発光装飾させることができる。
裏上装飾基板3234の複数の第二LED3234bは、裏上可動本体ユニット3230に組立てた状態では、裏上可動本体ベース3231における夫々の支持ピン3231gの近傍(第一回転支持孔3231dを中心とした反時計回りの方向側の近傍)に二つずつ配置されている。第二LED3234bは、裏上出没装飾体3246を部分的に突出させた状態で発光させることにより、裏上出没装飾体3246の出没装飾部3246bにおける裏上第一回転装飾体3232よりも外側に突出している部位を発光装飾させることができる(図158(b)及び図159を参照)。
変速中継ギア3237は、入力ギア部3237aが回転駆動ギア3236や第二中継ギア3239よりも大径に形成されており、出力ギア部3237bが第二中継ギア3239よりも小径で回転駆動ギア3236と同径に形成されている。第一中継ギア3238は、変速中継ギア3237の入力ギア部3237aと同径に形成されている。第二中継ギア3239は、第三中継ギア3240及び第一回転装飾体ギア3241と同径に形成されている。
複数の裏上出没装飾体3246は、夫々が同一形状に形成されている。複数の裏上出没装飾体3246は、第一出没装飾体3246A、第二出没装飾体3246B、第三出没装飾体3246C、第四出没装飾体3246D、及び第五出没装飾体3246Eの五つが備えられている。裏上出没装飾体3246は、前後に貫通しており裏上可動本体ベース3231の支持ピン3231gが挿通されることで回転可能に取付けられる基部3246aと、基部3246aから外方へ延出しており星型の装飾が形成されている出没装飾部3246bと、基部3246aから出没装飾部3246bとは異なる方向へ延出している突出部3246cと、突出部3246cの先端から前方へ向かって円柱状に突出している当接部3246dと、を備えている。裏上出没装飾体3246は、透明な部材により形成されており、出没装飾部3246bの一部に金属光沢を有したメッキ層による装飾が施されている。また、裏上出没装飾体3246は、後面において、断面が後方へ突出した三角形状で基部3246aを中心とした円弧状に延びていると共に、同心円状に複数形成されているレンズ部3246eを備えている。
裏上出没装飾体3246は、裏上可動本体ユニット3230に組立てた状態では、出没装飾部3246bが、裏上可動本体ベース3231における没入ストッパ3231hと出現ストッパ3231iとの間に位置するように組立てられており、復帰バネ3249による正面視反時計回りの方向への付勢力により、裏上可動本体ベース3231の没入ストッパ3231hに当接した状態となっている(図155を参照)。この状態では、裏上出没装飾体3246の殆どが裏上第一回転装飾体3232の真後ろに位置しており、前方から見えない状態(没入位置の状態)となっている。
裏上出没装飾体3246は、当接部3246dが、裏上第一回転装飾体3232の後側に取付けられている第一カム部材3247及び第二カム部材3248と当接可能とされており、裏上第一回転装飾体3232の回転により周回移動してきた第一カム部材3247又は第二カム部材3248に当接することで、復帰バネ3249の付勢力に抗して、基部3246a(裏上可動本体ベース3231の支持ピン3231g)を中心に時計回りの方向へ回転することとなり、裏上出没装飾体3246全体が時計回り方向へ回転することで、出没装飾部3246bが裏上第一回転装飾体3232よりも外側に移動して、前方から見える状態(出現位置の状態)となる。なお、裏上出没装飾体3246が時計回りの方向へ勢い良く回転した場合、出没装飾部3246bが裏上可動本体ベース3231の出現ストッパ3231iに当接することで、これ以上の時計回りの方向へ回転が規制される。そして、当接部3246dと第一カム部材3247又は第二カム部材3248との当接が解除されると、復帰バネ3249の付勢力により裏上出没装飾体3246が反時計回りの方向へ回転し、初めの没入位置の状態に復帰する。
この裏上出没装飾体3246は、裏上可動本体ユニット3230に組立てた状態では、裏上装飾基板3234よりも前方に配置されており、基部3246aを中心に回転することで、その出没装飾部3246bが正面視において裏上第一回転装飾体3232よりも外側へ移動すると、出没装飾部3246bの後面に、裏上装飾基板3234の対応している第二LED3234bからの光が照射されるようになっている。詳述すると、裏上出没装飾体3246が出現位置の時に、出没装飾部3246bが、正面視において第二LED3234bの光の照射方向の前方に位置した状態となり、出没装飾部3246bの後面(レンズ部3246e)に対して、斜め後方から第二LED3234bからの光が照射されることとなる。そして、複数の三角形の突条からなるレンズ部3246eに斜め後方から照射された光は、出没装飾部3246bの後面で屈折して出没装飾部3246b内に進入し、被平面状の前面と後面との間で乱反射した上で、一部が前面から前方へ放射される(図159を参照)。これにより、前方(遊技者側)から見ると、裏上出没装飾体3246における出没装飾部3246bの裏上第一回転装飾体3232よりも外側に突出している部位が、光っているように見え、当該部位を発光装飾させることができる。
第一カム部材3247及び第二カム部材3248は、裏上出没装飾体3246の出没装飾部3246bを、遊技者側から見えない没入位置と、遊技者側から見える出現位置との間で回動させるものである。第一カム部材3247は、後方へ延出した平板状の回転検知片3247aを備えている。この回転検知片3247aが、裏上可動本体ベース3231に取付けられている裏上回転検知センサ3245に検知されることで、裏上第一回転装飾体3232の回転位置を検知することができる。第一カム部材3247及び第二カム部材3248は、裏上可動本体ユニット3230に組立てた状態では、裏上第一回転装飾体3232を(正面視反時計回りの方向へ)回転させることで、複数の裏上出没装飾体3246のうちの何れかの当接部3246dに当接して、裏上出没装飾体3246を(正面視時計回りの方向へ)回転させることができるものである。
また、第一カム部材3247及び第二カム部材3248は、裏上第一回転装飾体3232の第一軸部3232aを中心とした所定半径の円周上に、周方向へ所定角度(約156度)離間して取付けられている。詳述すると、第一カム部材3247及び第二カム部材3248は、複数(五つ)の裏上出没装飾体3246が離間している角度(72度)と異なる角度で離間するように裏上第一回転装飾体3232に取付けられている。これにより、第一カム部材3247と第二カム部材3248とが、裏上出没装飾体3246の当接部3246dに当接するタイミングを異ならせることができ、二つの裏上出没装飾体3246を、異なるタイミングで出没させることができる。
裏上可動演出ユニット3200は、裏箱3010内における開口部3010aよりも上側で正面視中央より左側に、裏上昇降ユニット3210が取付けられており、裏上昇降ユニット3210の右下隅に備えられている昇降用支持軸3212に、裏上可動本体ユニット3230が回転可能に取付けられている。詳述すると、裏上可動本体ユニット3230は、左端側の昇降用軸孔3231aが、裏上昇降ユニット3210の昇降用支持軸3212に回転可能に取付けられており、昇降用軸孔3231aの下側の作用ピン3231bが、裏上昇降ユニット3210における昇降リンクギア部材3216の駆動ピン3216cと昇降リンク部材3217を介して連結されている。
裏上可動本体ユニット3230では、裏上第一回転装飾体3232が、裏上可動本体ベース3231における右半部の円盤状の部位の中心に回転可能に取付けられていると共に、裏上第二回転装飾体3233が、裏上第一回転装飾体3232にその中心から偏芯した位置に回転可能に取付けられている。詳述すると、裏上第一回転装飾体3232は、後方へ延びている第一軸部3232aが、裏上可動本体ベース3231の第一回転支持孔3231dに回転可能に取付けられている。この第一軸部3232aは、後端に、裏上回転駆動モータ3235からの回転が回転駆動ギア3236、変速中継ギア3237、第一中継ギア3238、第二中継ギア3239、及び第三中継ギア3240を介して伝達される第一回転装飾体ギア3241が取付けられている。
一方、裏上第二回転装飾体3233は、後方へ延出している第二軸部3233aが、裏上第一回転装飾体3232の第二回転支持孔3232bに回転可能に取付けられている。この第二軸部3233aは、後端に、裏上可動本体ベース3231の固定ギア部3231eと噛合する第二回転装飾体ギア3242が取付けられている。
また、裏上可動本体ユニット3230では、裏上可動本体ベース3231において前方へ突出している複数(五つ)の支持ピン3231gに、裏上出没装飾体3246が夫々回転可能に取付けられており、夫々の裏上出没装飾体3246が復帰バネ3249により正面視反時計回りの方向へ回転するように付勢されている。
[5−9c−1.裏上可動演出ユニットによる演出]
次に、裏上可動演出ユニット3200を用いた演出について、主に図153乃至図159等を参照して詳細に説明する。図153(a)は裏上可動本体ユニットを通常の上昇位置の状態で示す裏上可動演出ユニットの正面図であり、(b)は裏上可動本体ユニットを回転させた下降位置の状態で示す裏上可動演出ユニットの正面図である。図154は、裏上第一回転装飾体の回転と裏上第二回転装飾体の公転とを概略で示す裏上可動本体ユニットの正面図である。図155は、複数の裏上出没装飾体の動きと裏上装飾基板のLEDとを概略で示す裏上可動本体ユニットの正面図である。図156は裏上可動本体ユニットにおける裏上第二回転装飾体と裏上出没装飾体との動きを、裏上第一回転装飾体の回転角度に応じて示す説明図であり、図157は図156に続く裏上第二回転装飾体と裏上出没装飾体との動きを、裏上第一回転装飾体の回転角度に応じて示す説明図である。図158(a)は裏上第一回転装飾体を通常の状態から反時計回りの方向へ45度回転させた状態で裏上装飾基板のLEDと共に示す裏上可動本体ユニットの正面図であり、(b)は(a)におけるT−T線で切断した断面図である。図159は、図158における矢視Aの部位を拡大して出現位置の裏上出没装飾体と裏上装飾基板の第二LEDとの関係を示す説明図である。
裏上可動演出ユニット3200は、通常の状態では、裏上昇降ユニット3210の正面視右側において、裏上可動本体ユニット3230が左右に延びた状態となっており、裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233が上方へ移動している上昇位置となっている。この上昇位置の状態では、裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233は、正面視において、メイン演出表示装置1600の上側に位置していると共に、センター役物2500の枠内におけるロゴ装飾ユニット2550の右側に位置しており、遊技者側(前方)から視認可能な状態となっている(図129及び図135等を参照)。通常の状態では、昇降リンクギア部材3216の昇降検知片3216dが、裏上昇降検知センサ3220により検知された状態となっている。
裏上可動本体ユニット3230が略水平に延びている通常(上昇位置)の状態では、裏上可動本体ユニット3230の右端側に取付けられている裏上第一回転装飾体3232や裏上第二回転装飾体3233等の重量(自重)によって、左端側の昇降用支持軸3212を中心に、右端側が下方へ移動する方向(正面視時計回りの方向)へ回転させようとする力が作用している。また、裏上可動本体ユニット3230は、裏上昇降ユニット3210の昇降リンク部材3217に取付けられる作用ピン3231bが、昇降用軸孔3231a(昇降用支持軸3212)の下側に配置されているため、裏上可動本体ユニット3230が時計回りの方向へ回転しようとする力により、作用ピン3231bが左方へ移動しようとすることとなる。これにより、作用ピンに3231bに取付けられている昇降リンク部材3217には、裏上可動本体ユニット3230が時計回りの方向へ回転しようとする力により、作用ピン3231bを介して左方へ押圧される力が作用している。
この上昇位置の状態では、昇降リンク部材3217の駆動孔3217aと作用孔3217bの夫々の中心を結んだ延長線が、昇降リンクギア部材3216の中心の上側を通る状態となっているため、昇降リンク部材3217に作用している左方への力によって、駆動孔3217aに挿入されている駆動ピン3216cが上方へ移動する方向(正面視反時計回りの方向)へ昇降リンクギア部材3216が回転しようとすることとなる。この際に、昇降リンクギア部材3216の延出部3216bが、ストッパ部材3218の上ストッパ部3218aに当接しているため、昇降リンクギア部材3216が反時計回りの方向へこれ以上回転することができず、昇降リンクギア部材3216の回転が規制されて停止したままの状態で維持されることとなる。
これにより、裏上可動本体ユニット3230は、自重によって昇降用支持軸3212を中心に時計回りの方向へ回転することはなく、上昇位置の状態で維持(ロック)されることとなる。また、この状態では、裏上可動本体ユニット3230の自重による回転しようとする力が、昇降リンクギア部材3216の延出部3216bを介してストッパ部材3218の上ストッパ部3218aに作用しており、昇降リンクギア部材3216の作動ギア部3216aと噛合している昇降中継ギア3215側へは作用することはないため、昇降中継ギア3215及び昇降駆動ギア3214を介して裏上昇降駆動モータ3213にも作用することはない。従って、通常の状態(上昇位置の状態)では、裏上昇降駆動モータ3213を駆動させる必要はなく、裏上昇降駆動モータ3213にかかる負荷を軽減させることができる。
また、裏上可動本体ユニット3230では、裏上第一回転装飾体3232に取付けられている第一カム部材3247の回転検知片3247aが、裏上回転検知センサ3245により検知された状態となっており、裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233の回転が停止している。更に、通常の状態では、裏上可動本体ユニット3230における複数(五つ)の裏上出没装飾体3246が、裏上第一回転装飾体3232の後側に取付けられている第一カム部材3247及び第二カム部材3248の何れにも接触(当接)していない状態となっている。この通常の状態では、複数の裏上出没装飾体3246は、夫々が復帰バネ3249の付勢力により、正面視反時計回りの方向への回動端を規制している没入ストッパ3231hに当接しており、裏上第一回転装飾体3232の真後ろとなる没入位置の状態となっている。従って、複数の裏上出没装飾体3246は、遊技者側(前方)から見えない状態となっている。また、夫々が没入位置の状態となっている複数の裏上出没装飾体3246では、夫々の当接部3246dが、裏上第一回転装飾体3232に取付けられている第一カム部材3247及び第二カム部材3248の旋回軌道上に位置している。
この通常の状態で、裏上昇降駆動モータ3213の駆動により昇降リンクギア部材3216を正面視時計回りの方向へ回転させると、その駆動ピン3216cが下方且つ左方へ移動するように公転することとなるため、駆動ピン3216cの公転により、駆動ピン3216cに取付けられている昇降リンク部材3217が左方へ引張られることとなる。この昇降リンク部材3217が左方へ引張られることで、昇降リンク部材3217の作用孔3217bに取付けられている裏上可動本体ユニット3230における裏上可動本体ベース3231の作用ピン3231bが、左方へ引張られることとなり、裏上可動本体ユニット3230が昇降用支持軸3212を中心に正面視時計回りの方向へ回転することとなる。
そして、裏上可動本体ユニット3230における裏上可動本体ベース3231が、昇降ユニットベース3211の下ストッパ部3211aに当接すると、裏上昇降駆動モータ3213の駆動が停止し、これ以上の時計回りの方向への回転が規制された状態となる。この状態では、裏上可動本体ユニット3230が略上下に延びた状態となっており、裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233が下方に移動した下降位置の状態となっている(図153(b)を参照)。
なお、下ストッパ部3211aには、衝撃吸収材3221が取付けられているため、裏上可動本体ユニット3230が上昇位置から下降位置へ勢い良く回転(移動)してきても、その衝撃を緩和させて裏上可動本体ユニット3230の破損を回避させることができる。また、衝撃吸収材3221により、裏上可動本体ユニット3230が下ストッパ部3211aで跳返るのを抑制することができ、下降位置で確実に停止させることができる。
裏上可動本体ユニット3230を下降位置へ移動させた状態では、裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233が、メイン演出表示装置1600の前面中央(正面視において遊技領域5aの中央)に位置している(図203を参照)。これにより、裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233が、遊技者側から見え易いことから、遊技者の関心を裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233に強く引付けさせることができると共に、それらの装飾や後述する可動演出を楽しませることができる。
この下降位置の状態で、裏上回転駆動モータ3235を駆動して、第一回転装飾体ギア3241を正面視反時計回りの方向へ回転させると、第一軸部3232aを介して裏上第一回転装飾体3232が反時計回りの方向へ回転することとなる。この裏上第一回転装飾体3232が第一軸部3232a(第一回転支持孔3231d)を中心にして回転すると、第一軸部3232aとは偏芯した位置で前後に貫通している第二回転支持孔3232bが、第一軸部3232aの周りを公転することとなる。この第二回転支持孔3232bには、裏上第二回転装飾体3233の第二軸部3233aが回転可能に取付けられているため、裏上第一回転装飾体3232が第一軸部3232aを中心にして回転すると、裏上第二回転装飾体3233が第二軸部3233aを介して第一軸部3232aの周りを公転することとなる。
裏上第二回転装飾体3233が第一軸部3232aの周りを公転すると、裏上第二回転装飾体3233の第二軸部3233aに取付けられている第二回転装飾体ギア3242も、第一軸部3232aの周りを公転することとなる。そして、この第二回転装飾体ギア3242は、第一軸部3232aと同軸上に形成されている裏上可動本体ベース3231の固定ギア部3231eと噛合していることから、第二回転装飾体ギア3242が第一軸部3232a(固定ギア部3231e)の周りを公転すると、第二回転装飾体ギア3242がギアの噛合わせにより、固定ギア部3231eの外周に沿って転動することとなり、第二回転装飾体ギア3242が第二軸部3233aを中心に回転(自転)することとなる(図154を参照)。従って、裏上回転駆動モータ3235により裏上第一回転装飾体3232を反時計回りの方向へ回転させると、裏上第二回転装飾体3233が反時計回りの方向へ自転しながら第一軸部3232aの周りを公転することとなる。
裏上可動本体ユニット3230では、裏上第一回転装飾体3232の後側に二つの第一カム部材3247及び第二カム部材3248が取付けられているため、裏上第一回転装飾体3232が回転すると、第一カム部材3247及び第二カム部材3248も回転する(第一軸部3232aを中心にして公転する)。これら第一カム部材3247及び第二カム部材3248が公転すると、その公転位置に応じて没入位置の複数(五つ)の裏上出没装飾体3246のうち、対角線上の二つの裏上出没装飾体3246の当接部3246dに当接し、復帰バネ3249の付勢力に抗して当接部3246dを押圧することで裏上出没装飾体3246を、支持ピン3231gを中心に回動させ、出没装飾部3246bを裏上第一回転装飾体3232よりも正面視において外側の出現位置へ移動させることができる(図155等を参照)。
第一カム部材3247及び第二カム部材3248は、夫々の外周が菱形に形成されており、裏上第一回転装飾体3232の回転に伴って、菱形の外周に沿って当接部3246dが摺動する。この第一カム部材3247及び第二カム部材3248に対する当接部3246dの動きを詳述すると、初めに、第一カム部材3247及び第二カム部材3248の菱形の外周における回転方向の前側の内側を向いた辺の前端付近に当接し、その辺に沿って後側へ摺動した後に、その辺の後端付近で折返して前方へ摺動する。そして、菱形の外周の回転方向前端から外側を向いた辺へ移動した上で、外側を向いた辺に沿って後側へ摺動し、外側を向いた後側の辺の後端から離れるような動きをする。
この裏上第一回転装飾体3232の回転による裏上出没装飾体3246の動きについて、図156及び図157を参照して説明する。図156の(a)〜(c)及び図157の(d)〜(f)は、通常の状態(図156(a)の状態)から裏上第一回転装飾体3232を正面視反時計回りの方向へ15度ずつ回転させた状態を示している。まず、通常の状態では、図156(a)に示すように、第一カム部材3247の回転検知片3247aが裏上回転検知センサ3245により検知されて裏上回転駆動モータ3235の駆動(裏上第一回転装飾体3232の回転)が停止しており、第一カム部材3247及び第二カム部材3248の夫々が、複数の裏上出没装飾体3246の当接部3246dから離れている。この状態では、第一カム部材3247は、第一出没装飾体3246Aと第五出没装飾体3246Eの夫々の当接部3246d同士の間において、第一出没装飾体3246Aの当接部3246dに接近した位置となっている。また、第二カム部材3248は、第三出没装飾体3246Cと第四出没装飾体3246Dの夫々の当接部3246d同士の間の略中間位置となっている。
この通常の状態から、裏上第一回転装飾体3232を第一カム部材3247及び第二カム部材3248と共に反時計回りの方向へ回転させると、初めに、第一カム部材3247が第一出没装飾体3246Aの当接部3246dに当接し、続いて、第二カム部材3248が、第一出没装飾体3246Aに対して対角線上に配置されている第四出没装飾体3246Dの当接部3246dに当接することとなる。
裏上第一回転装飾体3232が、通常の状態から反時計回りの方向へ15度回転した時の状態(図156(b)の状態)では、第一カム部材3247が、第一出没装飾体3246Aの当接部3246dに先に当接しており、第一カム部材3247の菱形の外周の内側を向いた前側の辺の途中において後方へ摺動するように当接部3246dが当接している。これにより、第一出没装飾体3246Aは、復帰バネ3249の付勢力に抗して、没入位置から支持ピン3231gを中心に時計回りの方向へある程度回動して、星型の出没装飾部3246bの一部が裏上第一回転装飾体3232よりも外側に突出している。一方、第二カム部材3248は、第四出没装飾体3246Dの当接部3246dに当接した直後の状態となっており、菱形の外周の内側を向いた前側の辺の前端付近において後方へ摺動するように当接部3246dが当接している。これにより、第四出没装飾体3246Dは、復帰バネ3249の付勢力に抗して、没入位置から支持ピン3231gを中心として時計回りの方向へ回転を開始している。
裏上第一回転装飾体3232が、図156(b)の状態から反時計回りの方向へ更に15度回転した状態(図156(c)の状態)では、第一カム部材3247において、菱形の外周における内側を向いた前側の辺を後方へ摺動した後に折返してその辺の前端付近で前方へ摺動するように当接部3246dが当接している。これにより、第一出没装飾体3246Aは、復帰バネ3249の付勢力に抗して、支持ピン3231gを中心に時計回りの方向へ更に回動しており、星型の出没装飾部3246bの半分以上が裏上第一回転装飾体3232よりも外側に突出している。一方、第二カム部材3248は、菱形の外周の内側を向いた前側の辺の途中において後方へ摺動するように当接部3246dが当接している。これにより、第四出没装飾体3246Dは、復帰バネ3249の付勢力に抗して、支持ピン3231gを中心に時計回りの方向へある程度回動して、星型の出没装飾部3246bの一部が裏上第一回転装飾体3232よりも外側に突出している。
続いて、裏上第一回転装飾体3232が、図156(c)の状態から反時計回りの方向へ更に15度回転した状態(図157(d)の状態)では、第一カム部材3247において、菱形の外周における外側を向いた前側の辺の途中で後方へ向かって摺動するように当接部3246dが当接している。これにより、第一出没装飾体3246Aは、復帰バネ3249の付勢力に抗して、支持ピン3231gを中心に時計回りの方向へ更に回動して、裏上可動本体ベース3231の出現ストッパ3231iに当接した出現位置の状態となっており、星型の出没装飾部3246bの殆どが裏上第一回転装飾体3232よりも外側に突出している。一方、第二カム部材3248は、菱形の外周の内側を向いた前側の辺を後方へ摺動した後に折返してその辺の前端付近において前方へ摺動するように当接部3246dが当接している。これにより、第四出没装飾体3246Dは、復帰バネ3249の付勢力に抗して、支持ピン3231gを中心に時計回りの方向へ更に回動して、星型の出没装飾部3246bの殆どが裏上第一回転装飾体3232よりも外側に突出している。
更に、裏上第一回転装飾体3232が、図157(d)の状態から反時計回りの方向へ更に15度回転した状態(図157(e)の状態)では、第一カム部材3247において、菱形の外周における外側を向いた辺から当接部3246dが後方へ離れている。これにより、第一出没装飾体3246Aは、復帰バネ3249の付勢力により支持ピン3231gを中心に反時計回りの方向へ回動して、裏上可動本体ベース3231の没入ストッパ3231hに当接した没入位置の状態となっており、星型の出没装飾部3246bが裏上第一回転装飾体3232の内側に位置している。一方、第二カム部材3248は、菱形の外周における外側を向いた前側の辺の途中で後方へ向かって摺動するように当接部3246dが当接している。これにより、第四出没装飾体3246Dは、復帰バネ3249の付勢力に抗して、支持ピン3231gを中心に時計回りの方向へ更に回動し、裏上可動本体ベース3231の出現ストッパ3231iに当接した出現位置の状態となっており、星型の出没装飾部3246bの殆どが裏上第一回転装飾体3232よりも外側に突出している。
更に、裏上第一回転装飾体3232が、図157(e)の状態から反時計回りの方向へ更に15度回転した状態(図157(f)の状態)では、第一カム部材3247が、次の(第四出没装飾体3246Dに対して対角線上配置されている)第二出没装飾体3246Bの当接部3246dに当接しており、菱形の外周の内側を向いた前側の辺の前端付近において後方へ摺動するように当接部3246dが当接している。これにより、第二出没装飾体3246Bは、復帰バネ3249の付勢力に抗して、没入位置から支持ピン3231gを中心として時計回りの方向へ回転を開始している。一方、第二カム部材3248は、菱形の外周における外側を向いた辺から第四出没装飾体3246Dの当接部3246dが後方へ離れており、第四出没装飾体3246Dと第五出没装飾体3246Eの夫々当接部3246d同士の間の中間付近に位置している。これにより、第四出没装飾体3246Dは、復帰バネ3249の付勢力により支持ピン3231gを中心に反時計回りの方向へ回動して、裏上可動本体ベース3231の没入ストッパ3231hに当接した没入位置の状態となっており、星型の出没装飾部3246bが裏上第一回転装飾体3232の内側に位置している。
ところで、裏上可動本体ユニット3230は、図155、図158及び図159に示すように、裏上装飾基板3234に、前方へ向かって光を照射する複数の第一LED3234aを備えているため、複数の第一LED3234aを適宜発光させることで、裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233を発光装飾させることができる。裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233を回転させている時に、裏上装飾基板3234の第一LED3234aを適宜発光させると、裏上第一回転装飾体3232と裏上第二回転装飾体3233との重なり具合や、裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233の不透光性の部位等によって、キラキラした瞬くような発光装飾を遊技者に見せることができる。
また、裏上装飾基板3234は、裏上可動本体ベース3231における夫々の支持ピン3231gの近傍において、第一回転支持孔3231dを中心とした半径方向外方へ向かって光を照射する複数の第二LED3234bを備えているため、図158に示すように、裏上第一回転装飾体3232を反時計回りの方向へ回転させて、第一カム部材3247や第二カム部材3248により、没入位置の裏上出没装飾体3246を出現位置へ移動させた時に、その裏上出没装飾体3246と対応している第二LED3234bを発光させることで、出現位置の裏上出没装飾体3246(出没装飾部3246b)を発光装飾させることができる。
詳述すると、出現位置の裏上出没装飾体3246に対して、対応している裏上装飾基板3234の第二LED3234bを発光させると、第二LED3234bから拡散された光の一部を、出没装飾部3246bの後側において、断面三角形の複数の突条が同心円状に配置されたレンズ部3246eによって前方側へ反射及び屈折させることができ、出没装飾部3246bの内部に進入した光が内部で乱反射した後に一部が前方へ放射されて星型の出没装飾部3246bを発光装飾させることができる(図158(b)及び図159を参照)。これにより、裏上第一回転装飾体3232(裏上装飾基板3234)よりも外側に位置した裏上出没装飾体3246の出没装飾部3246bを発光装飾させることができるため、真後ろに裏上装飾基板3234が配置されていない出没装飾部3246bが発光装飾されることで、遊技者を不思議がらせることができ、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
このように、裏上可動演出ユニット3200によれば、裏上昇降駆動モータ3213により裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233を、上昇位置と下降位置との間で移動させることができるため、裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233を遊技領域5aの中央となる下降位置へ移動させることで、遊技者の関心を裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233に強く引付けさせることができる。
また、裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233が下降位置の状態で、裏上回転駆動モータ3235により裏上第一回転装飾体3232を正面視反時計回りの方向へ回転させると、裏上第一回転装飾体3232の前側に配置された裏上第二回転装飾体3233を、反時計回りの方向へ自転させつつ第一軸部3232aを中心にして反時計回りの方向へ公転させることができると共に、裏上第一回転装飾体3232の後側に配置された複数の裏上出没装飾体3246(出没装飾部3246b)を互いに異なるタイミングで裏上第一回転装飾体3232の外側へ出現させることができる。
詳述すると、裏上回転駆動モータ3235により裏上第一回転装飾体3232を回転させると、回転している裏上第一回転装飾体3232の前側で裏上第二回転装飾体3233が自転しながら公転するため、裏上第一回転装飾体3232と裏上第二回転装飾体3233とによりグルグルと渦巻く感じの動きを遊技者に見せることができる。また、裏上回転駆動モータ3235により裏上第一回転装飾体3232を回転させると、裏上第一回転装飾体3232と共に第一カム部材3247及び第二カム部材3248が回転し、第一カム部材3247及び第二カム部材3248の夫々の外周面における裏上出没装飾体3246の当接部3246dが当接している部位の回転中心からの距離が変化することとなるため、第一カム部材3247及び第二カム部材3248によって当接部3246dが回転中心から離れる方向へ案内されることで、当接部3246dを介して裏上出没装飾体3246が、復帰バネ3249の付勢力に抗して基部3246aを中心に回転し、出没装飾部3246bを正面視裏上第一回転装飾体3232の外側の出現位置へ移動させることができ、回転している裏上第一回転装飾体3232の外側に複数の裏上出没装飾体3246(出没装飾部3246b)がピョコピョコと出没するような動きを遊技者に見せることができる。
また、裏上出没装飾体3246の出没装飾部3246bが裏上第一回転装飾体3232の外側に位置している状態で、裏上装飾基板3234の第二LED3234bを発光させると、その光が斜め後方から裏上出没装飾体3246のレンズ部3246eを照射することとなり、レンズ部3246eから入射された光が、出没装飾部3246b内を乱反射した後に一部が前方へ拡散放射されることで、遊技者側から見ると裏上第一回転装飾体3232の外側に突出している出没装飾部3246bが光っているように見え、出没装飾部3246bを発光装飾させることができ、遊技者に対して裏上出没装飾体3246(出没装飾部3246b)の出現に気付かせ易くすることができる。一方、裏上装飾基板3234の第一LED3234aを発光させると、グルグルと渦巻く感じで動いている裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233を発光装飾させることができる。
これにより、遊技者に対して、グルグルと渦巻くと共に星が飛び散るような感じの可動演出を見せることができ、遊技者に対して強いインパクトを与えることができると共に、遊技者に対して何か良いことがあるのではないかと思わせることができ、遊技に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。
また、裏上装飾基板3234の第一LED3234a及び第二LED3234bを発光させると、裏上第二回転装飾体3233と裏上第一回転装飾体3232とによる光り輝くグルグルした渦巻から出没装飾部3246bが光りながら飛び出して行くような感じの演出(可動演出及び発光演出)を遊技者に見せることができるため、複数の装飾体の動きと光による演出を遊技者に見せることができ、演出が単調となるのを防止して遊技者を飽きさせ難くすることができると共に、遊技者に対して強いインパクトを与えることができ、遊技者の遊技(遊技者が有利となる有利遊技状態の発生)に対する期待感を、確信に変化させることができ、遊技者を大いに楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
このように、裏上可動演出ユニット3200によれば、通常の状態では、正面視遊技領域5aの周縁付近でメイン演出表示装置1600の右上側である上昇位置に、裏上可動演出ユニット3200における裏上可動本体ユニット3230の裏上可動本体ベース3231に回転可能に取付けられている裏上第一回転装飾体3232が、その回転を停止させた状態で配置されている。この状態では、裏上第一回転装飾体3232の前側に裏上第二回転装飾体3233が配置されていることから、裏上第二回転装飾体3233と裏上第一回転装飾体3232とが、前後に重なって見えていると共に、複数(五つ)の裏上出没装飾体3246が、復帰バネ3249の付勢力によって裏上第一回転装飾体3232の真後ろの没入位置となっており、複数の裏上出没装飾体3246が裏上第一回転装飾体3232に遮られて見ることができず、裏上第二回転装飾体3233と裏上第一回転装飾体3232とによる装飾のみを明確に見せることができる。この状態で、裏上装飾基板3234の第一LED3234aを発光させると、第一LED3234aの前側に位置している複数の裏上出没装飾体3246、裏上第一回転装飾体3232、及び裏上第二回転装飾体3233が、夫々透光性を有しているため、それらを通して第一LED3234aからの光を遊技者側へ放射させることができ、遊技者側から見えている裏上第二回転装飾体3233及び裏上第一回転装飾体3232を発光装飾させることができる。従って、遊技者に対して、裏上第二回転装飾体3233及び裏上第一回転装飾体3232の装飾を楽しませることができると共に、遊技領域5aの周縁付近を装飾して遊技領域5a内(パチンコ機1)の見栄えを良くすることができる。
また、裏上第一回転装飾体3232、裏上第二回転装飾体3233、及び複数の裏上出没装飾体3246が取付けられている裏上可動本体ベース3231を、裏上昇降ユニット3210の裏上昇降駆動モータ3213によって上昇位置から下降位置へ移動させると、裏上第一回転装飾体3232が遊技領域5aの中央の位置となるため、遊技者側から裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233を目立たせることができ、遊技者の関心を裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233に引付けさせることができると共に、遊技者に対して何か良いことがあるのではないかと思わせることができ、遊技に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。
更に、裏上回転駆動モータ3235により裏上第一回転装飾体3232を回転させると共に、裏上装飾基板3234の第一LED3234a及び第二LED3234bを発光させると、裏上第二回転装飾体3233と裏上第一回転装飾体3232とによる光り輝くグルグルした渦巻から出没装飾部3246bが光りながら飛び出している、或いは、光り輝くグルグルした渦巻に出没装飾体3426bが光りながら吸い込まれて行くような感じの演出(可動演出及び発光演出)を遊技者に見せることができる。このように、裏上第二回転装飾体3233、裏上第一回転装飾体3232、複数の裏上出没装飾体3246、及び裏上装飾基板3234を用いて演出を行うと、従来のパチンコ機では見ることのできない複数の装飾体の動きと光による演出を遊技者に見せることができ、演出が単調となるのを防止して遊技者を飽きさせ難くすることができると共に、遊技者に対して強いインパクトを与えることができ、遊技者の遊技(遊技者が有利となる有利遊技状態の発生)に対する期待感を、確信に変化させることができ、遊技者を大いに楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
また、裏上第一回転装飾体3232の外側に複数の裏上出没装飾体3246(出没装飾部3246b)が異なるタイミングで出現して発光装飾されることで、複数の発光装飾された裏上出没装飾体3246によって裏上第一回転装飾体3232の周りが明るくなるため、遊技者に対して複数の裏上出没装飾体3246が出現したことを確実に気付かせることができ、上述した作用効果を確実に奏することができると共に、遊技者に対して強いインパクトを与えることができ、遊技者の遊技に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。
更に、上述したように、裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233を発光装飾させることができるため、裏上出没装飾体3246が没入位置の時に第一LED3234aにより裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233を発光装飾させることで、遊技者を裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233に注目させることができ、その状態で、裏上回転駆動モータ3235により裏上第一回転装飾体3232を回転させることで裏上出没装飾体3246を出現させると共に第二LED3234bにより裏上出没装飾体3246の出没装飾部3246bを発光装飾させることで、遊技者に対して裏上出没装飾体3246の出現を確実に見せることができ、上述した作用効果を確実に発揮させることができる。
また、上述したように、裏上第一回転装飾体3232の外側に出現した複数の裏上出没装飾体3246を発光装飾させることができることから、出現させた裏上出没装飾体3246(出没装飾部3246b)を発光装飾させると、裏上出没装飾体3246の後側にLEDが備えられた装飾基板が備えられていないのにも関わらず、裏上出没装飾体3246が発光装飾するため、遊技者に対して不思議がらせることができ、遊技者の関心を裏上出没装飾体3246に引付けて発光装飾を楽しませることができる。
更に、裏上可動本体ベース3231に取付けられている裏上装飾基板3234の第二LED3234bから、裏上第一回転装飾体3232の外側に突出している出没装飾部3246bの後面のレンズ部3246eに光を照射して、出没装飾部3246bを発光装飾させるようにしており、裏上出没装飾体3246のみを移動させるようにしているため、裏上出没装飾体3246の後側にLEDを備えた装飾基板を取付けた場合と比較して、移動させる重量を軽くすることができ、相対的に裏上出没装飾体3246の移動速度(出没速度)を早くすることができ、遊技者に対して裏上出没装飾体3246の動き(可動演出)を楽しませることができる。また、移動する裏上出没装飾体3246に裏上装飾基板3234を取付けていないため、裏上出没装飾体3246を移動させても裏上装飾基板3234の配線が屈曲を繰返して疲労することはなく、断線を防止することができ、裏上出没装飾体3246を確実に発光装飾させることができると共に、断線することで遊技が中断して遊技者に不快感を与えるのを防止することができ、遊技者の遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
また、裏上第一回転装飾体3232を回転させると、回転している裏上第一回転装飾体3232の前側で裏上第二回転装飾体3233が自転しながら公転すると共に、裏上第一回転装飾体3232の外側に複数の裏上出没装飾体3246の発光装飾された出没装飾部3246bが出没するため、遊技者に対して強いインパクトを与えることができ、遊技者の関心を強く引付けさせることができると共に、遊技者に対して何か良いことがあるのではないかと思わせることができ、遊技に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。また、上述したような作用効果を奏することから、パチンコ機のように特別抽選結果を示唆する演出が実行される遊技機に、好適に用いることができる裏上第二回転装飾体3233、裏上第一回転装飾体3232、複数の裏上出没装飾体3246、及び裏上装飾基板3234を備えた演出ユニット(裏上可動演出ユニット3200)を提供することができる。
また、第一カム部材3247及び第二カム部材3248の回転(公転)によって裏上出没装飾体3246の出没装飾部3246bを出没させるようにしていることから、裏上出没装飾体3246を出没させるための駆動手段と裏上第一回転装飾体3232を回転させるための駆動手段とを別々に備える必要がなく、その分だけスペースを確保することができるようになるため、相対的に裏上第一回転装飾体3232や裏上出没装飾体3246を大きくすることができ、裏上第一回転装飾体3232や裏上出没装飾体3246を目立つようにして演出効果を十分に発揮させられるようにすることができる。また、裏上第一回転装飾体3232、裏上第二回転装飾体3233、及び裏上出没装飾体3246を駆動するための駆動手段を夫々備える必要がないため、裏上第一回転装飾体3232、裏上第二回転装飾体3233、及び裏上出没装飾体3246を用いた可動演出に制御の負荷を軽減させることができ、過負荷を防止して可動演出を確実に楽しませることができる。
更に、第一カム部材3247及び第二カム部材3248の外周面によって複数の裏上出没装飾体3246の出没装飾部3246bの出没タイミングを夫々異ならせるようにしているため、裏上第一回転装飾体3232と複数の出没装飾部3246bによる動きに変化を付けて単調な動きとなるのを低減させることができ、遊技者を飽きさせ難くして興趣の低下を抑制させることができる。
また、復帰バネ3249によって裏上出没装飾体3246を没入位置の方向へ付勢しているため、第一カム部材3247及び第二カム部材3248の案外周面を、復帰バネ3249の付勢力によって裏上出没装飾体3246の当接部3246dが接触する面とすることが可能となり、当接部3246dを案内する案内部を溝や突条とした場合と比較して、構成を簡略化させることができ、パチンコ機1の組立てにかかるコストの増加を低減させることができると共に、裏上出没装飾体3246の出没の機構にかかるスペースを低減させてスペースを確保し易くすることができ、その分、裏上第一回転装飾体3232や裏上出没装飾体3246を大きくしてより遊技者の関心を引付け易くすることができる。
また、裏上出没装飾体3246を、基部3246aを中心に回転させることで出没装飾部3246bを出没させるようにしており、出没装飾部3246bが円弧の軌跡を描きながら出没することから、裏上第一回転装飾体3232の外側へ出現する出没装飾部3246bの見える位置が変化することとなるため、発光装飾された出没装飾部3246bにより円弧に延びた光の軌跡を遊技者に見せることができ、裏上出没装飾体3246の動きを目立たせて遊技者に動きに気付かせ易くすることができ、遊技者の関心を強く引付けることができると共に、裏上第一回転装飾体3232の動きと出没装飾部3246bの動きとに一体感を付与させることができ、裏上第一回転装飾体3232と複数の出没装飾部3246bとでダイナミックな動きをする可動演出を遊技者に見せることができると共に、遊技者に強いインパクトを与えることができ、遊技者を楽しませて上述した作用効果を確実に奏することができる。
更に、回転させることで裏上出没装飾体3246の出没装飾部3246bを出没させるようにしているため、裏上出没装飾体3246をスライドさせるようにした場合と比較して、出没(摺動)にかかる抵抗を小さくすることができる。従って、裏上回転駆動モータ3235の駆動により裏上第一回転装飾体3232を回転させた時に、裏上出没装飾体3246の出没装飾部3246bを確実に出没させることができ、可動演出による演出効果を確実に発揮させることができる。また、裏上出没装飾体3246が抵抗(摺動抵抗)によって動かなくなる不具合の発生を低減させることができるため、不具合の発生による遊技の中断を防止することができ、遊技の中断により遊技者が不快感を覚えるのを回避させて遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
また、裏上可動本体ベース3231に備えられている没入ストッパ3231hと出現ストッパ3231iとによって裏上出没装飾体3246の移動範囲を規制することができるため、裏上出没装飾体3246を速く出没させても、没入位置や出現位置を越えて移動することはなく、裏上出没装飾体3246を確実に没入位置と出現位置との間で移動させることができる。
更に、裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233を夫々回転させると、夫々の外周が非円形状である変多角形状に形成されているため、遊技者に対してそれらが回転しているのを明確に認識させることができ、裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233の回転(可動演出)に遊技者を注目させることができる。また、裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233を回転させた際に、夫々の軸芯(第一軸部3232a及び第二軸部3233a)が互いに偏芯しているため、遊技者に対してそれらがガタガタしながら回転しているように見せることができ、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
[5−9d.裏後可動演出ユニット]
次に、裏ユニット3000における裏後可動演出ユニット3300について、主に図160乃至図168を参照して詳細に説明する。図160は裏ユニットにおける裏後可動演出ユニットの正面図であり、図161は裏ユニットにおける裏後可動演出ユニットを前から見た斜視図であり、図162は裏ユニットにおける裏後可動演出ユニットを後ろから見た斜視図である。図163は裏後可動演出ユニットを固定側ユニット側と旋回テーブル側とに分解して前から見た分解斜視図であり、図164は裏後可動演出ユニットを固定側ユニット側と旋回テーブル側とに分解して後ろから見た分解斜視図である。図165は裏後可動演出ユニットの旋回テーブル側を前から見た斜視図であり、図166は裏後可動演出ユニットの旋回テーブル側を後ろから見た斜視図である。図167は裏後可動演出ユニットの旋回テーブル側を主な構成毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図168は裏後可動演出ユニットの旋回テーブル側を主な構成毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。
裏後可動演出ユニット3300は、裏箱3010内における後壁の前面側に取付けられている。裏後可動演出ユニット3300は、裏箱3010に取付けられる裏後中央可動演出ユニット3350と、裏後中央可動演出ユニット3350の旋回テーブル3380に左右に離間して取付けられる裏後左可動演出ユニット3400及び裏後右可動演出ユニット3500と、裏後中央可動演出ユニット3350の旋回テーブル3380における裏後左可動演出ユニット3400及び裏後右可動演出ユニット3500の上側に取付けられる裏後上可動演出ユニット3600と、裏後中央可動演出ユニット3350の旋回テーブル3380における裏後左可動演出ユニット3400及び裏後右可動演出ユニット3500の下側に取付けられる裏後下可動演出ユニット3700と、を備えている。裏後上可動演出ユニット3600には、メイン演出表示装置1600の表示画面よりも小さい表示画面を有したサブ演出表示装置3640を備えている。
[5−9e.裏後中央可動演出ユニット]
次に、裏ユニット3000の裏後可動演出ユニット3300における裏後中央可動演出ユニット3350について、主に図160乃至図172を参照して詳細に説明する。図169は、裏後可動演出ユニットの正面図において裏後中央可動演出ユニットにおける旋回テーブルの旋回構成を示す説明図である。裏後中央可動演出ユニット3350は、裏箱3010内における後壁の前面側に取付けられており、裏箱3010の後側に取付けられているメイン演出表示装置1600の表示画面が枠内を通して前方から視認できるように枠状に形成されている。裏後中央可動演出ユニット3350は、裏箱3010内に取付けられる固定側ユニット3360と、固定側ユニット3360の前面側で、前後に延びた軸周りに回転可能に取付けられている円環状の旋回テーブル3380と、を備えている。裏後中央可動演出ユニット3350は、旋回テーブル3380に、裏後左可動演出ユニット3400、裏後右可動演出ユニット3500、裏後上可動演出ユニット3600、及び裏後下可動演出ユニット3700が取付けられることで、それらを、遊技領域5a(メイン演出表示装置1600)の中央を中心として前後に延びた軸周りに旋回させることができる。
裏後中央可動演出ユニット3350の固定側ユニット3360は、図163及び図164等に示すように、旋回テーブル3380を前方から収容する円環状のテーブル収容部3361aを有していると共に、テーブル収容部3361aの内側において前後に貫通している四角い開口部3361bを有しているユニットベース3361と、ユニットベース3361に取付けられており、テーブル収容部3361aに収容された旋回テーブル3380の前方への移動を規制している複数のテーブルサポータ3362と、テーブル収容部3361aの外周に沿って周方向へ離間して取付けられており、テーブル収容部3361aの前端よりも前方へ突出している円柱状の複数のガイドピン3363と、夫々のガイドピン3363に対して回転可能に嵌入されており外周面がテーブル収容部3361aに収容されている旋回テーブル3380の外周面と当接可能な複数のガイドブッシュ3364と、ユニットベース3361におけるテーブル収容部3361aの下端の外側において回転可能に取付けられており外周面に旋回テーブル3380の外周面が当接している一対のガイドローラ3365と、を備えている。
また、固定側ユニット3360は、ユニットベース3361に複数取付けられており、旋回テーブル3380の旋回位置を検知する複数(ここでは三つ)の旋回検知センサ3366と、ユニットベース3361の前面におけるテーブル収容部3361aの外側に取付けられており、第一演出駆動基板3032及び第二演出駆動基板3033と裏後左可動演出ユニット3400、裏後右可動演出ユニット3500、裏後上可動演出ユニット3600、及び裏後下可動演出ユニット3700に備えられている駆動モータや装飾基板、及びサブ演出表示装置3640との接続を中継している三つのテーブルベース中継基板3367と、を備えている。
更に、固定側ユニット3360は、ユニットベース3361の前面における正面視左下隅に取付けられている裏後旋回駆動モータ3370と、裏後旋回駆動モータ3370の回転軸に取付けられている平歯車状の駆動ギア3371と、駆動ギア3371と噛合している大径の平歯車状の入力ギア3372a、及び入力ギア3372aと一体回転し入力ギア3372aよりも小径で平歯車状の出力ギア3372bを有しており、ユニットベース3361に回転可能に取付けられている旋回変速ギア3372と、旋回変速ギア3372の出力ギア3372bと噛合していると共に、ユニットベース3361のテーブル収容部3361aに収容されている旋回テーブル3380の旋回ギア3384と噛合しており、ユニットベース3361に回転可能に取付けられている平歯車状の旋回ピニオンギア3373と、を備えている(図169等を参照)。
固定側ユニット3360のユニットベース3361は、外形が裏箱3010の内部と対応した四角形に形成されており、外形を構成して四つの辺に接するように円環状のテーブル収容部3361aが備えられている。テーブル収容部3361aは、ユニットベース3361の一般面の前面において所定幅で円環状に形成されている後壁部と、後壁部の外周から前方へ突出している筒状の周壁部とで構成されている。テーブル収容部3361aは、周壁部の内側に旋回テーブル3380を収容することができる。ユニットベース3361の開口部3361bは、裏箱3010の開口部3010aと対応した大きさに形成されている。ユニットベース3361は、図163等に示すように、テーブル収容部3361aの内側の前面に、レリーフ状の立体的な装飾が形成されている。
テーブルサポータ3362は、正面視において、円環状のテーブル収容部3361aの中心を通る上下に延びた軸線に対して、上側と下側に夫々備えられていると共に、左右両側に夫々二つずつ備えられている。つまり、テーブルサポータ3362は、六つ備えられており、テーブル収容部3361aに接する六角形の頂点付近に夫々配置されている。
ガイドピン3363は、円環状のテーブル収容部3361aにおける周壁部の前端よりも前方へ突出しており、テーブル収容部の外周に沿って複数(ここでは八つ)備えられている。複数のガイドピン3363は、テーブル収容部3361aの中心(旋回中心)を通る上下に延びた軸線に対して、左右対称に配置されている。旋回中心を通る上下に延びた軸線の右側に配置されている四つのガイドピン3363は、テーブル収容部3361aの上側の頂点(上端)から時計回りの方向へ、35度、60度、120度、142度、の位置に夫々備えられている。詳述すると、テーブル収容部3361aの上端から時計回りの方向へ35度の角度の位置のガイドピン3363は、時計回りの方向へ隣接しているガイドピン3363が25度の角度で離れていると共に、反時計回りの方向へ隣接しているガイドピンが70度の角度で離れている。また、テーブル収容部3361aの上端から時計回りの方向へ60度の角度の位置のガイドピン3363は、時計回りの方向へ隣接しているガイドピン3363が60度の角度で離れていると共に、反時計回りの方向へ隣接しているガイドピンが25度の角度で離れている。更に、テーブル収容部3361aの上端から時計回りの方向へ120度の角度の位置のガイドピン3363は、時計回りの方向へ隣接しているガイドピン3363が22度の角度で離れていると共に、反時計回りの方向へ隣接しているガイドピンが60度の角度で離れている。また、テーブル収容部3361aの上端から時計回りの方向へ142度の角度の位置のガイドピン3363は、時計回りの方向へ隣接しているガイドピン3363が76度の角度で離れていると共に、反時計回りの方向へ隣接しているガイドピンが22度の角度で離れている。
換言すると、左右両側における最も上側に配置されている二つのガイドピン3363は、旋回方向へ70度の角度の間隔で離れている。また、旋回中心を通る水平に延びた軸線に対して上下両側における最も近くに配置されている二つのガイドピン3363は、旋回方向へ60度の角度の間隔で離れている。更に、左右両側における最も下側に配置されている二つのガイドピン3363は、旋回方向へ76度の角度の間隔で離れている。左右両側における斜め上の二つのガイドピン3363は、旋回方向へ25度の角度で離れており、左右両側における斜め下の二つのガイドピン3363は、旋回方向へ22度の角度の間隔で離れている。
これらガイドピン3363は、後述する裏後上可動演出ユニット3600のスライドフレーム3630が後退位置の時に、スライドフレーム3630の側辺と当接するように形成されており、スライドフレーム3630に取付けられているサブ演出表示装置3640の旋回方向への移動を規制することができる。隣接している二つのガイドピン3363の間隔の角度が60度以上あれば、その二つのガイドピン3363の間に裏後上可動演出ユニット3600のスライドフレーム3630が位置することができる。二つのガイドピン3363の間隔が60度の時は、その間に位置したスライドフレーム3630(サブ演出表示装置3640)の旋回可能な角度の範囲が0度であり、二つのガイドピン3363の間隔が70度の時は、その間に位置したスライドフレーム3630(サブ演出表示装置3640)の旋回角度の範囲が±5度であり、更には、二つのガイドピン3363の間隔が76度の時は、その間に位置したスライドフレーム3630(サブ演出表示装置3640)の旋回角度の範囲が±8度である。
一方、隣接している二つのガイドピン3363の間隔の角度が60度よりも小さいと、裏後上可動演出ユニット3600のスライドフレーム3630の外側辺がそのガイドピン3363に当接し、スライドフレーム3630(サブ演出表示装置3640)の後退位置への移動を規制することができる。従って、複数のガイドピン3363により、裏上可動演出ユニットが、旋回中心の直上の位置(第一旋回位置)、旋回中心の真右の位置(第二旋回位置)、及び、旋回中心の直下の位置(第三旋回位置)、の時のみ、スライドフレーム3630(サブ演出表示装置3640)が後退位置へ移動できるように規制していると共に、夫々の位置において旋回方向への旋回角度の範囲を規制することができる。
一対のガイドローラ3365は、旋回中心の直下に配置されているテーブルサポータ3362の左右両側に備えられている。このガイドローラ3365は、ボールベアリングとされている。
旋回検知センサ3366は、旋回テーブル3380の検知片3385を検知することで、旋回テーブル3380の旋回位置を検知するものである。旋回検知センサ3366は、旋回テーブル3380が第一旋回位置に位置していることを検知する第一旋回検知センサ3366aと、旋回テーブル3380が第二旋回位置に位置していることを検知する第二旋回検知センサ3366bと、旋回テーブル3380が第三旋回位置に位置していることを検知する第三旋回検知センサ3366cと、から構成されている。
裏後中央可動演出ユニット3350の旋回テーブル3380は、外周がユニットベース3361のテーブル収容部3361a内に収容可能な大きさの円形で前側が開放された浅い皿状の本体部3381と、本体部3381における底壁を前後に貫通している貫通口3382と、本体部3381の前端から外方へ平板状に突出しており外径がテーブル収容部3361aよりも大径の円環状のフランジ部3383と、フランジ部3383の前面から前方へ突出しており半径方向外方を向いたギア歯が円弧状に列設されている旋回ギア3384と、フランジ部3383から外方へ突出しており旋回検知センサ3366により検知される平板状の検知片3385と、を備えている。
旋回テーブル3380は、本体部3381、貫通口3382、及びフランジ部3383によって円環状に形成されており、フランジ部3383よりも後側がユニットベース3361のテーブル収容部3361a内に収容される。旋回テーブル3380は、フランジ部3383の外周面が、ガイドピン3363に嵌入されているガイドブッシュ3364の外周面、及び、ガイドローラ3365の外周面に、夫々当接することで、固定側ユニット3360に対して前後に延びた軸周りに回転可能に取付けられる。旋回テーブル3380は、フランジ部3383の前面に、テーブルサポータ3362が摺動可能に当接するようになっていると共に、フランジ部3383の後面にテーブル収容部3361a(周壁部)の前端が摺動可能に当接するようになっている。これにより、旋回テーブル3380は、固定側ユニット3360に対して前後方向への移動が規制されることとなる。
旋回テーブル3380の旋回ギア3384は、円環状の旋回テーブル3380の中心を通る上下に延びた軸線に対して、上側の頂点から時計回りの方向へ約30度回転した角度の位置から、時計回りの方向へ約280度回転した角度の位置までの間で円弧状に延びるように形成されている。裏後中央可動演出ユニット3350に組立てた状態では、旋回ギア3384に、外側から旋回ピニオンギア3373が噛合しており、裏後旋回駆動モータ3370により、駆動ギア3371及び旋回変速ギア3372を介して旋回ピニオンギア3373を回転させると、旋回ギア3384を介して旋回テーブル3380を回転させることができる。
また、旋回テーブル3380は、貫通口3382の上側で本体部3381の前面上部において、旋回中心を通る上下に延びた軸線を間にして左右対称に備えられており、上下に直線状に延びている一対の固定側ラックギア3386と、本体部3381の前面における一対の固定側ラックギア3386の間において前方へ円柱状に突出している複数のガイドボス3387と、を備えている。一対の固定側ラックギア3386は、後述する裏後上可動演出ユニット3600のスライドプレート3610に取付けられているスライドギア3620と噛合しており、スライドプレート3610を介してスライドフレーム3630に取付けられているサブ演出表示装置3640を後退位置と突出位置との間で移動させるために用いられるものである。また、複数(四つ)のガイドボス3387は、旋回中心を通る上下に延びた軸線を間にして左右対称に、夫々上下に間隔をあけて二つずつ備えられている。複数のガイドボス3387は、後述する裏後上可動演出ユニット3600のスライドプレート3610を移動可能に取付けるためのものである。
[5−9e−1.裏後中央可動演出ユニットによる演出]
次に、裏後中央可動演出ユニット3350を用いた演出について、主に図170乃至図172を参照して詳細に説明する。図170は、裏後中央可動演出ユニットにおける旋回テーブルの反時計周りの方向への旋回を概略で示す説明図である。図171は裏後中央可動演出ユニットにおける旋回テーブルの時計周りの方向への旋回を概略で示す説明図であり、図172は図171から続く旋回テーブルの時計周りの方向への旋回を概略で示す説明図である。
裏後中央可動演出ユニット3350は、通常の状態では、旋回テーブル3380の検知片3385が、三つの旋回検知センサ3366のうち、正面視において左上に取付けられている第一旋回検知センサ3366aに検知された状態となっている(図170(a)及び図171(a)を参照)。つまり、旋回テーブル3380が第一旋回位置の状態となっている。この通常の状態で、裏後旋回駆動モータ3370により、駆動ギア3371及び旋回変速ギア3372を介して旋回ピニオンギア3373を、正面視時計回りの方向へ回転させると、旋回テーブル3380を反時計回りの方向へ80度の回転角度まで回転させることができる(図170(b)を参照)。
一方、通常の状態から、裏後旋回駆動モータ3370により旋回ピニオンギア3373を正面反時計回りの方向へ回転させると、旋回テーブル3380を時計回りの方向へ回転させることができる。通常の状態から、旋回テーブル3380を時計回りの方向へ90度回転させることで、旋回テーブル3380を第二旋回位置の状態とすることができる(図171(b)を参照)。この第二旋回位置の状態では、旋回テーブル3380の検知片3385が、正面視右上に配置されている第二旋回検知センサ3366bに検知されている。
第二旋回位置の状態から、旋回テーブル3380を更に時計回りの方向へ90度回転させると、旋回テーブル3380を第三旋回位置の状態とすることができる(図172(c)を参照)。この第三旋回位置の状態では、旋回テーブル3380の検知片3385が、正面視右下に配置されている第三旋回検知センサ3366cに検知されている。この旋回テーブル3380は、第三旋回位置の状態から、更に、時計回りの方向へ10度回転することができる(図172(d)を参照)。
このように、裏後中央可動演出ユニット3350によれば、旋回テーブル3380に取付けられている裏後左可動演出ユニット3400、裏後右可動演出ユニット3500、裏後上可動演出ユニット3600、及び裏後下可動演出ユニット3700を、旋回中心(メイン演出表示装置1600の中央)を中心として、所定の角度範囲内(反時計回りの方向へ80度〜時計回りの方向へ190度の範囲内)で旋回させることができる。
[5−9f.裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットの全体構成]
次に、裏ユニット3000における裏後左可動演出ユニット3400及び裏後右可動演出ユニット3500について、主に図173乃至図176を参照して詳細に説明する。図173は裏ユニットにおける裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットを前から見た斜視図であり、図174は裏ユニットにおける裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットを後ろから見た斜視図である。図175は裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットを、裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットと裏後左スライドユニット及び裏後右スライドユニットとに分解して前から見た分解斜視図であり、図176は裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットを、裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットと裏後左スライドユニット及び裏後右スライドユニットとに分解して後ろから見た分解斜視図である。
裏ユニット3000における裏後左可動演出ユニット3400及び裏後右可動演出ユニット3500は、裏箱3010内の取付けられている裏後中央可動演出ユニット3350の旋回テーブル3380の前面に取付けられている。裏後左可動演出ユニット3400及び裏後右可動演出ユニット3500は、複数の裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510を夫々備えている裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501と、裏後中央可動演出ユニット3350の旋回テーブル3380の前面に夫々取付けられており、裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501を旋回中心から遠ざかった離反位置と旋回中心に接近した接近位置との間で夫々を移動させる裏後左スライドユニット3460及び裏後右スライドユニット3560と、を備えている。
裏後左可動演出ユニット3400及び裏後右可動演出ユニット3500の裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501は、遊技領域5aの面(パネル板1110の面)と平行な面に沿った軸線周りに回転可能な複数の裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510を備えている。裏後左可動演出ユニット3400及び裏後右可動演出ユニット3500の裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501は、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510を回転させることで、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510における遊技者側(前方側)から見える部位を変更して装飾を変化させることができるものである。
また、裏後左可動演出ユニット3400及び裏後右可動演出ユニット3500の裏後左スライドユニット3460及び裏後右スライドユニット3560は、旋回テーブル3380の前面において、旋回中心を通る上下に延びた軸線を境にして左右対称に取付けられている。裏後左スライドユニット3460及び裏後右スライドユニット3560は、裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501を、旋回テーブル3380の中心(旋回中心)から遠ざかり旋回テーブル3380の周縁付近に位置した離反位置と、旋回テーブル3380の中心に接近した接近位置との間で、直線状にスライド移動させることができる。
裏後左可動演出ユニット3400及び裏後右可動演出ユニット3500は、裏後左スライドユニット3460及び裏後右スライドユニット3560が旋回テーブル3380に取付けられていることから、旋回テーブル3380と一緒に回転するものであり、裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501が、旋回中心を中心として(メイン演出表示装置1600の中央を中心として)旋回することができる。
[5−9f−1.裏後左可動装飾体ユニット]
裏ユニット3000の裏後左可動演出ユニット3400における裏後左可動装飾体ユニット3401について、主に図177乃至図139を参照して詳細に説明する。図177は裏ユニットにおける裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットにおける裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットの正面図であり、図178は裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットにおける裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットを前から見た斜視図であり、図179は裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットにおける裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットを後ろから見た斜視図である。図180は裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、図181は裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。また、図182は裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットの裏後左回転装飾体及び裏後右回転装飾体と回転連結機構とを分解して前から見た分解斜視図であり、図183は裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットの裏後左回転装飾体及び裏後右回転装飾体と回転連結機構とを分解して後ろから見た分解斜視図である。図184(a)は組立てられた状態の回転連結機構の斜視図であり、(b)は回転連結機構の分解斜視図である。図185(a)は裏後左可動演出ユニットにおける裏後左可動装飾体ユニットの可動する部材を左側面から示す説明図であり、(b)は裏後左可動演出ユニットにおける裏後左可動装飾体ユニットの可動する部材を正面から示す説明図である。図186は裏後左可動演出ユニットの裏後左可動装飾体ユニットにおける裏後左回転装飾体の動きを示す説明図である。
裏後左可動演出ユニット3400の裏後左可動装飾体ユニット3401は、図示するように、所定の装飾が施された複数(ここでは四つ)の裏後左回転装飾体3410を備えている。複数の裏後左回転装飾体3410は、下から、第一裏後左回転装飾体3410A、第二裏後左回転装飾体3410B、第三裏後左回転装飾体3410C、及び、第四裏後左回転装飾体3410Dとされている。これら裏後左回転装飾体3410は、夫々が略同一の形状に形成されている。
裏後左回転装飾体3410は、半円筒状に膨出しておりスポットライトの胴体部分を模した第一装飾部3411a、第一装飾部3411aの端部から斜めに円盤状に延びておりスポットライトのレンズ部分を模した第二装飾部3411b、及び第一装飾部3411aの反対側において平坦状に延びており所定の文字を施した第三装飾部3411cを有している装飾体本体3411と、装飾体本体3411における第二装飾部3411bの端部と交差する二つの側面から夫々突出している軸部3412と、を備えている。
裏後左回転装飾体3410の装飾体本体3411は、透明な部材により形成されており、部分的に金属光沢を有した装飾が施されている。装飾体本体3411は、第一装飾部3411aを正面に向けた時に、第二装飾部3411bが斜めになった状態で視認できるように形成されている。装飾体本体3411の第三装飾部3411cは、図示は省略するが、四つの裏後左回転装飾体3410により一つの言葉となるような一つの文字の装飾が夫々に施されている。
四つの裏後左回転装飾体3410は、夫々の第一装飾部3411aを正面に向けた状態で、夫々の第二装飾部3411bが中心側を向くように、夫々の軸部3412が所定半径の円弧に沿うように配置されている。
裏後左可動装飾体ユニット3401は、所定幅で円弧状に延びている平板状の裏後左ベース3420と、裏後左ベース3420の前側に取付けられており前面に複数のLEDが実装されている裏後左装飾基板3421と、裏後左装飾基板3421の前側を覆うように裏後左ベース3420に取付けられている透明な裏後左ベースカバー3422と、を備えている。
裏後左ベース3420は、上部に裏後左スライドユニット3460のスライドシャフト3462によってスライド可能に取付けられるスライド取付部3420aと、下部に裏後左スライドユニット3460のスライドガイド3463内に摺動可能に挿入される円柱状のスライドピン3420bと、正面視左端付近で上下方向中央を境に上下対称に形成されており前後に貫通していると共に上下に延びている長孔状の一対のスライドスリット3420cと、上部から上方へ平板状に突出しており裏後左スライドユニット3460のスライド検知センサ3474に検知される検知片3420dと、を備えている。裏後左ベース3420における一対のスライドスリット3420c内には、裏後左スライドユニット3460における一対のスライドアーム3465の夫々の摺動ピン3465cが摺動可能に夫々挿入される。
裏後左装飾基板3421は、一つの裏後左回転装飾体3410に対して四つのLEDが対応するように実装されており、それら四つのLEDは裏後左回転装飾体3410の軸部3412を間にして、夫々二つずつ配置されている。つまり、裏後左装飾基板3421に実装されている複数のLEDは、四つの裏後左回転装飾体3410が列設されている円弧の内側と外側とに夫々配置されている。なお、裏後左装飾基板3421のLEDは、フルカラーLEDとされている。
また、裏後左可動装飾体ユニット3401は、第一裏後左回転装飾体3410Aの上側の軸部3412及び第二裏後左回転装飾体3410Bの下側の軸部3412の夫々の後方側を回転可能に支持し裏後左ベースカバー3422の前面に取付けられている軸受台下3423と、第二裏後左回転装飾体3410Bの上側の軸部3412及び第三裏後左回転装飾体3410Cの下側の軸部3412の夫々の後方側を回転可能に支持し裏後左ベースカバー3422の前面に取付けられている軸受台中3424と、第三裏後左回転装飾体3410Cの上側の軸部3412及び第四裏後左回転装飾体3410Dの下側の軸部3412の夫々の後方側を回転可能に支持し裏後左ベースカバー3422の前面に取付けられている軸受台上3425と、を備えている。
また、裏後左可動装飾体ユニット3401は、第一裏後左回転装飾体3410Aの下側の軸部3412を回転可能に支持すると共に裏後左ベースカバー3422の前面に取付けられており前面に装飾が施されている第一軸受カバー3426と、第一裏後左回転装飾体3410Aの上側の軸部3412及び第二裏後左回転装飾体3410Bの下側の軸部3412の夫々の前方側を回転可能に支持すると共に軸受台下3423の前面に取付けられており前面に装飾が施されている第二軸受カバー3427と、第二裏後左回転装飾体3410Bの上側の軸部3412及び第三裏後左回転装飾体3410Cの下側の軸部3412の夫々の前方側を回転可能に支持すると共に軸受台中3424の前面に取付けられており前面に装飾が施されている第三軸受カバー3428と、第三裏後左回転装飾体3410Cの上側の軸部3412及び第四裏後左回転装飾体3410Dの下側の軸部3412の夫々の前方側を回転可能に支持すると共に軸受台上3425の前面に取付けられており前面に装飾が施されている第四軸受カバー3429と、第四裏後左回転装飾体3410Dの上側の軸部3412を回転可能に支持すると共に裏後左ベースカバー3422の前面に取付けられており前面に装飾が施されている第五軸受カバー3430と、を備えている。
更に、裏後左可動装飾体ユニット3401は、第一軸受カバー3426の後側で裏後左ベースカバー3422の前面に取付けられており回転軸が裏後左ベース3420と裏後左ベースカバー3422との間に突出している裏後左駆動モータ3431と、裏後左駆動モータ3431の回転軸に取付けられている平歯車状の駆動ギア3432と、駆動ギア3432と噛合しており裏後左ベース3420に回転可能に取付けられている平歯車状の中継ギア3433と、中継ギア3433と噛合している上下に延びた駆動ラックギア3434a、駆動ラックギア3434aの上側で上下に延びている作動ラックギア下3434b、及び作動ラックギア下3434bの上側で上下に延びている作動ラックギア上3434cを有しており、作動ラックギア下3434b及び作動ラックギア上3434cが裏後左ベースカバー3422の前側に位置するように裏後左ベースカバー3422によって上下にスライド可能に取付けられている裏後左駆動ラック3434と、を備えている。
また、裏後左可動装飾体ユニット3401は、裏後左駆動ラック3434の作動ラックギア下3434bと噛合している従動ギア部3435a、従動ギア部3435aから前方へ突出している円柱状の胴部3435b、及び胴部3435bの前端に形成されている傘歯車状の伝達ギア部3435cを有しており裏後左ベースカバー3422の前面において前後に延びた軸周りに回転可能に取付けられている伝達ギア部材下3435と、裏後左駆動ラック3434の作動ラックギア上3434cと噛合している従動ギア部3436a、従動ギア部3436aから前方へ突出している円柱状の胴部3436b、及び胴部3436bの前端に形成されている傘歯車状の伝達ギア部3436cを有しており裏後左ベースカバー3422の前面において前後に延びた軸周りに回転可能に取付けられている伝達ギア部材上3436と、第一裏後左回転装飾体3410Aの上側の軸部3412及び第三裏後左回転装飾体3410Cの上側の軸部3412に対して夫々が一体回転可能に取付けられており伝達ギア部材下3435の伝達ギア部3435c及び伝達ギア部材上3436の伝達ギア部3436cと夫々が噛合している傘歯車状の回転ギア3437と、を備えている。
更に、裏後左可動装飾体ユニット3401は、駆動ギア3432と噛合する円弧状に延びたギア部3438a、及びギア部3438aとは異なる位置で扇状に延出している検知片3438bを有しており裏後左ベース3420の前面に回転可能に取付けられている検知ギア部材3438と、検知ギア部材3438の検知片3438bを検知するように裏後左ベース3420の前面に取付けられている裏後左回転検知センサ3439と、を備えている。
また、裏後左可動装飾体ユニット3401は、第一裏後左回転装飾体3410Aの上側の軸部3412と第二裏後左回転装飾体3410Bの下側の軸部3412とを、及び第三裏後左回転装飾体3410Cの上側の軸部3412と第四裏後左回転装飾体3410Dの下側の軸部3412とを、夫々回転伝達可能に連結している回転連結機構3450を備えている。回転連結機構3450は、軸部3412の先端から突出している二つ(一対)のアーム部3451と、アーム部3451同士の間に挿入される十字状のスパイダ3452と、を備えている。
回転連結機構3450を詳述すると、二つのアーム部3451は、軸部3412において中心から離間した円周上で周方向へ同じ隙間をあけて、軸部3412の端部から突出しており、周方向の幅が当該隙間よりも狭く形成されている。また、スパイダ3452は、一方の軸部3412における二つのアーム部3451の夫々の隙間に、他方の軸部3412のアーム部3451が夫々一つずつ挿入されている状態で、四つのアーム部3451に囲まれている内側からアーム部3451同士の夫々の間へ突出している円柱棒状の四つの伝達部3452aを有している。
裏後左可動装飾体ユニット3401は、組立てた状態では、正面視において、四つの裏後左回転装飾体3410が、上下に列設されていると共に、第二裏後左回転装飾体3410Bと第三裏後左回転装飾体3410Cとの間を通る水平線上で、且つ、それらの右方に中心を有した円弧に対して、夫々の軸部3412が沿うように配置されている。また、四つの裏後左回転装飾体3410の夫々の軸部3412は、前後方向が同じ位置に夫々が配置されている。つまり、夫々の軸部3412は、遊技領域5aの面と平行な同一面上に配置されている。更に、組立てた状態では、四つの裏後左回転装飾体3410は、夫々軸部3412の延びている方向へ移動不能に取付けられている。
また、裏後左可動装飾体ユニット3401に組立てた状態では、伝達ギア部材下3435の伝達ギア部3435c及び伝達ギア部材上3436の伝達ギア部3436cが、軸受台下3423及び軸受台上3425を夫々貫通して夫々が前方へ露出している。これら伝達ギア部材下3435及び伝達ギア部材上3436の伝達ギア部3435c及び伝達ギア部3436cの前方において、隣接している二つの裏後左回転装飾体3410の軸部3412同士が、回転連結機構3450によって夫々連結されている。
更に、裏後左可動装飾体ユニット3401に組立てた状態では、裏後左駆動モータ3431の前側を第一軸受カバー3426で覆っていると共に、二つの回転連結機構3450を第二軸受カバー3427及び第四軸受カバー3429で夫々覆っており、裏後左可動演出ユニット3400の見栄えを良くしている。
続いて、裏後左可動装飾体ユニット3401の動作について、主に図185及び図186等を参照して説明する。裏後左可動演出ユニット3400の裏後左可動装飾体ユニット3401は、通常の状態では、四つの裏後左回転装飾体3410が、装飾体本体3411の第一装飾部3411aを前方(正面)へ向けた状態(第一演出位置の状態)となっている。この状態では、図185及び図186(a)に示すように、上下にスライドする裏後左駆動ラック3434が下方の移動端に位置している。そして、裏後左駆動ラック3434の駆動ラックギア3434aの上端付近において中継ギア3433が噛合していると共に、作動ラックギア下3434b及び作動ラックギア上3434cの上端付近において伝達ギア部材下3435の従動ギア部3435a及び伝達ギア部材上3436の従動ギア部3436aが夫々噛合している。また、裏後左回転検知センサ3439は、検知ギア部材3438の検知片3438bを検知している。
この通常の状態から、裏後左駆動モータ3431により、駆動ギア3432を介して中継ギア3433を正面視時計回りの方向へ回転させると、中継ギア3433と噛合している駆動ラックギア3434aにより、裏後左駆動ラック3434が上方へスライドすることとなる。この裏後左駆動ラック3434が上方へスライドすると、作動ラックギア下3434b及び作動ラックギア上3434cと夫々噛合している伝達ギア部材下3435の従動ギア部3435a及び伝達ギア部材上3436の従動ギア部3436aにより、伝達ギア部材下3435及び伝達ギア部材上3436が夫々反時計回りの方向へ同じ速度で回転することとなる。
これら伝達ギア部材下3435及び伝達ギア部材上3436が夫々反時計回りの方向へ回転すると、夫々の伝達ギア部3435c及び伝達ギア部3436cと噛合している夫々の回転ギア3437が底面視において反時計回りの方向へ回転することとなる。これにより、回転ギア3437が取付けられている軸部3412を介して第一裏後左回転装飾体3410Aと第三裏後左回転装飾体3410Cとが、円盤状の第二装飾部3411bが前方へ移動するように、夫々の軸部3412を中心に回転することとなる。
そして、第一裏後左回転装飾体3410Aの上側の軸部3412が、回転連結機構3450により第二裏後左回転装飾体3410Bの下側の軸部3412と回転伝達可能に連結されていると共に、第三裏後左回転装飾体3410Cの上側の軸部3412が、回転連結機構3450により第四裏後左回転装飾体3410Dの下側の軸部3412と回転伝達可能に連結されているため、第一裏後左回転装飾体3410A及び第三裏後左回転装飾体3410Cの夫々の回転が、夫々の回転連結機構3450を介して第二裏後左回転装飾体3410B及び第四裏後左回転装飾体3410Dに伝達され、第二裏後左回転装飾体3410B及び第四裏後左回転装飾体3410Dが、第一裏後左回転装飾体3410A及び第三裏後左回転装飾体3410Cと同じ方向へ略同時に回転することとなる。
この回転連結機構3450による回転伝達について詳述すると、回転ギア3437を介して第一裏後左回転装飾体3410A及び第三裏後左回転装飾体3410C側の軸部3412を回転させると、その先端のアーム部3451の側面にスパイダ3452の伝達部3452aが当接し、更に伝達部3452aが、第二裏後左回転装飾体3410B及び第四裏後左回転装飾体3410D側の軸部3412の先端のアーム部3451の側面に当接することで、第二裏後左回転装飾体3410B及び第四裏後左回転装飾体3410D側の軸部3412が回転することとなる。
この際に、第一裏後左回転装飾体3410A及び第三裏後左回転装飾体3410C側の軸部3412と、第二裏後左回転装飾体3410B及び第四裏後左回転装飾体3410D側の軸部3412とが、互いに延びている方向が異なっているため、十字状のスパイダ3452の四つの伝達部3452aの中心を通る面が、延びている方向の異なる二つの軸部3412の中心軸線の角の二等分線を含む平面上と一致した状態を保つように、四つの伝達部3452aが、アーム部3451同士の間においてアーム部3451の延びている方向へ相対的に摺動することとなる。これにより、第一裏後左回転装飾体3410A及び第三裏後左回転装飾体3410C側の軸部3412の回転を、滑らかに伝達させて第二裏後左回転装飾体3410B及び第四裏後左回転装飾体3410D側の軸部3412を回転させることができる。
このように、回転を伝達させることができる回転連結機構3450によって、第一裏後左回転装飾体3410Aと第二裏後左回転装飾体3410B、及び、第三裏後左回転装飾体3410Cと第四裏後左回転装飾体3410D、を夫々連結していることから、裏後左駆動モータ3431の駆動により四つの裏後左回転装飾体3410を同じ方向へ同じ速度で同時に回転させることができる。
なお、裏後左駆動ラック3434を上方へスライドさせるために、裏後左駆動モータ3431により中継ギア3433を正面視時計回りの方向へ回転させると、駆動ギア3432と噛合しているギア部3438aを介して検知ギア部材3438が正面視時計回りの方向へ回転することとなる。
そして、検知ギア部材3438が正面視時計回りの方向に回転して、検知片3438bが裏後左回転検知センサ3439により非検知の状態となった時に、裏後左駆動モータ3431の駆動を停止させると、四つの裏後左回転装飾体3410が、夫々の第二装飾部3411bを前方(正面)に向けた状態(通常の状態から約62度回転した第二演出位置の状態)で停止することとなる(図186(b)を参照)。この状態では、スポットライトのレンズを模した円盤状の第二装飾部3411bが前方を向いた状態となっていることから、四つの丸い装飾が並んだ状態となり、通常の状態とは異なる装飾を遊技者に見せることができる(図189(b)を参照)。
一方、裏後左駆動モータ3431により、駆動ギア3432及び中継ギア3433を介して裏後左駆動ラック3434を上方の移動端へスライドさせると、四つの裏後左回転装飾体3410が、夫々の通常の状態に対して、夫々の軸部3412周りに約180度回転した(反転した)状態(第三演出位置の状態)となる(図186(c)を参照)。この状態では、文字の装飾が施された第三装飾部3411cが前方(正面)を向いた状態となり、四つの文字の装飾により形成される語句によって遊技者にチャンスの到来を示唆させることができると共に、通常の状態とは異なる装飾を遊技者に見せることができる(図189(c)を参照)。
なお、複数の裏後左回転装飾体3410を、通常の状態に戻す場合は、裏後左駆動モータ3431を上記とは逆方向に回転させることで、通常の状態に復帰させることができる。
このように、裏後左可動装飾体ユニット3401は、裏後左駆動モータ3431によって四つの裏後左回転装飾体3410を、通常の状態から反転する約180度の角度範囲内において、夫々の軸部3412を中心として同時に同じ方向へ回転させることができる。これにより、前方を向いている装飾を様々に変更させる(変化させる)ことができる。また、裏後左装飾基板3421の前面に実装されている複数のLEDを適宜発光させることで、四つの裏後左回転装飾体3410を、夫々独立して様々な色や明るさで発光装飾させることができる。
[5−9f−2.裏後右可動装飾体ユニット]
裏ユニット3000の裏後右可動演出ユニット3500における裏後右可動装飾体ユニット3501について、主に図177乃至図184、図187及び図188等を参照して詳細に説明する。図187(a)は裏後右可動演出ユニットにおける裏後右可動装飾体ユニットの可動する部材を正面から示す説明図であり、(b)は裏後右可動演出ユニットにおける裏後右可動装飾体ユニットの可動する部材を右側面から示す説明図である。図188は裏後右可動演出ユニットの裏後右可動装飾体ユニットにおける裏後右回転装飾体の動きを示す説明図である。
裏後右可動演出ユニット3500の裏後右可動装飾体ユニット3501は、図示するように、所定の装飾が施された複数(ここでは四つ)の裏後右回転装飾体3510を備えている。複数の裏後右回転装飾体3510は、下から、第一裏後右回転装飾体3510A、第二裏後右回転装飾体3510B、第三裏後右回転装飾体3510C、及び、第四裏後右回転装飾体3510Dとされている。これら裏後右回転装飾体3510は、夫々が略同一の形状に形成されている。
裏後右回転装飾体3510は、半円筒状に膨出しておりスポットライトの胴体部分を模した第一装飾部3511a、第一装飾部3511aの端部から斜めに円盤状に延びておりスポットライトのレンズ部分を模した第二装飾部3511b、及び第一装飾部3511aの反対側において平坦状に延びており所定の文字を施した第三装飾部3511cを有している装飾体本体3511と、装飾体本体3511における第二装飾部3511bの端部と交差する二つの側面から夫々突出している軸部3512と、を備えている。
裏後右回転装飾体3510の装飾体本体3511は、透明な部材により形成されており、部分的に金属光沢を有した装飾が施されている。装飾体本体3511は、第一装飾部3511aを正面に向けた時に、第二装飾部3511bが斜めになった状態で視認できるように形成されている。装飾体本体3511の第三装飾部3511cは、図示は省略するが、四つの裏後右回転装飾体3510により一つの言葉となるような一つの文字の装飾が夫々に施されている。
四つの裏後右回転装飾体3510は、夫々の第一装飾部3511aを正面に向けた状態で、夫々の第二装飾部3511bが中心側を向くように、夫々の軸部3512が所定半径の円弧に沿うように配置されている。
裏後右可動装飾体ユニット3501は、所定幅で円弧状に延びている平板状の裏後右ベース3520と、裏後右ベース3520の前側に取付けられており前面に複数のLEDが実装されている裏後右装飾基板3521と、裏後右装飾基板3521の前側を覆うように裏後右ベース3520に取付けられている透明な裏後右ベースカバー3522と、を備えている。
裏後右ベース3520は、上部に裏後右スライドユニット3560のスライドシャフト3562によってスライド可能に取付けられるスライド取付部3520aと、下部に裏後右スライドユニット3560のスライドガイド3563内に摺動可能に挿入される円柱状のスライドピン3520bと、正面視左端付近で上下方向中央を境に上下対称に形成されており前後に貫通していると共に上下に延びている長孔状の一対のスライドスリット3520cと、上部から上方へ平板状に突出しており裏後右スライドユニット3560のスライド検知センサ3574に検知される検知片3520dと、を備えている。裏後右ベース3520における一対のスライドスリット3520c内には、裏後右スライドユニット3560における一対のスライドアーム3565の夫々の摺動ピン3565cが摺動可能に夫々挿入される。
裏後右装飾基板3521は、一つの裏後右回転装飾体3510に対して四つのLEDが対応するように実装されており、それら四つのLEDは裏後右回転装飾体3510の軸部3512を間にして、夫々二つずつ配置されている。つまり、裏後右装飾基板3521に実装されている複数のLEDは、四つの裏後右回転装飾体3510が列設されている円弧の内側と外側とに夫々配置されている。なお、裏後右装飾基板3521のLEDは、フルカラーLEDとされている。
また、裏後右可動装飾体ユニット3501は、第一裏後右回転装飾体3510Aの上側の軸部3512及び第二裏後右回転装飾体3510Bの下側の軸部3512の夫々の後方側を回転可能に支持し裏後右ベースカバー3522の前面に取付けられている軸受台下3523と、第二裏後右回転装飾体3510Bの上側の軸部3512及び第三裏後右回転装飾体3510Cの下側の軸部3512の夫々の後方側を回転可能に支持し裏後右ベースカバー3522の前面に取付けられている軸受台中3524と、第三裏後右回転装飾体3510Cの上側の軸部3512及び第四裏後右回転装飾体3510Dの下側の軸部3512の夫々の後方側を回転可能に支持し裏後右ベースカバー3522の前面に取付けられている軸受台上3525と、を備えている。
また、裏後右可動装飾体ユニット3501は、第一裏後右回転装飾体3510Aの下側の軸部3512を回転可能に支持すると共に裏後右ベースカバー3522の前面に取付けられており前面に装飾が施されている第一軸受カバー3526と、第一裏後右回転装飾体3510Aの上側の軸部3512及び第二裏後右回転装飾体3510Bの下側の軸部3512の夫々の前方側を回転可能に支持すると共に軸受台下3523の前面に取付けられており前面に装飾が施されている第二軸受カバー3527と、第二裏後右回転装飾体3510Bの上側の軸部3512及び第三裏後右回転装飾体3510Cの下側の軸部3512の夫々の前方側を回転可能に支持すると共に軸受台中3524の前面に取付けられており前面に装飾が施されている第三軸受カバー3528と、第三裏後右回転装飾体3510Cの上側の軸部3512及び第四裏後右回転装飾体3510Dの下側の軸部3512の夫々の前方側を回転可能に支持すると共に軸受台上3525の前面に取付けられており前面に装飾が施されている第四軸受カバー3529と、第四裏後右回転装飾体3510Dの上側の軸部3512を回転可能に支持すると共に裏後右ベースカバー3522の前面に取付けられており前面に装飾が施されている第五軸受カバー3530と、を備えている。
更に、裏後右可動装飾体ユニット3501は、第一軸受カバー3526の後側で裏後右ベースカバー3522の前面に取付けられており回転軸が裏後右ベース3520と裏後右ベースカバー3522との間に突出している裏後右駆動モータ3531と、裏後右駆動モータ3531の回転軸に取付けられている平歯車状の駆動ギア3532と、駆動ギア3532と噛合しており裏後右ベース3520に回転可能に取付けられている平歯車状の中継ギア3533と、中継ギア3533と噛合している上下に延びた駆動ラックギア3534a、駆動ラックギア3534aの上側で上下に延びている作動ラックギア下3534b、及び作動ラックギア下3534bの上側で上下に延びている作動ラックギア上3534cを有しており、作動ラックギア下3534b及び作動ラックギア上3534cが裏後右ベースカバー3522の前側に位置するように裏後右ベースカバー3522によって上下にスライド可能に取付けられている裏後右駆動ラック3534と、を備えている。
また、裏後右可動装飾体ユニット3501は、裏後右駆動ラック3534の作動ラックギア下3534bと噛合している従動ギア部3535a、従動ギア部3535aから前方へ突出している円柱状の胴部3535b、及び胴部3535bの前端に形成されている傘歯車状の伝達ギア部3535cを有しており裏後右ベースカバー3522の前面において前後に延びた軸周りに回転可能に取付けられている伝達ギア部材下3535と、裏後右駆動ラック3534の作動ラックギア上3534cと噛合している従動ギア部3536a、従動ギア部3536aから前方へ突出している円柱状の胴部3536b、及び胴部3536bの前端に形成されている傘歯車状の伝達ギア部3536cを有しており裏後右ベースカバー3522の前面において前後に延びた軸周りに回転可能に取付けられている伝達ギア部材上3536と、第一裏後右回転装飾体3510Aの上側の軸部3512及び第三裏後右回転装飾体3510Cの上側の軸部3512に対して夫々が一体回転可能に取付けられており伝達ギア部材下3535の伝達ギア部3535c及び伝達ギア部材上3536の伝達ギア部3536cと夫々が噛合している傘歯車状の回転ギア3537と、を備えている。
更に、裏後右可動装飾体ユニット3501は、駆動ギア3532と噛合する円弧状に延びたギア部3538a、及びギア部3538aとは異なる位置で扇状に延出している検知片3538bを有しており裏後右ベース3520の前面に回転可能に取付けられている検知ギア部材3538と、検知ギア部材3538の検知片3538bを検知するように裏後右ベース3520の前面に取付けられている裏後右回転検知センサ3539と、を備えている。
また、裏後右可動装飾体ユニット3501は、第一裏後右回転装飾体3510Aの上側の軸部3512と第二裏後右回転装飾体3510Bの下側の軸部3512とを、及び第三裏後右回転装飾体3510Cの上側の軸部3512と第四裏後右回転装飾体3510Dの下側の軸部3512とを、夫々回転伝達可能に連結している回転連結機構3450を備えている。回転連結機構3450は、裏後左可動演出ユニット3400の回転連結機構3450と同一の構成であり、ここでは、詳細な説明は省略する。
裏後右可動装飾体ユニット3501は、組立てた状態では、正面視において、四つの裏後右回転装飾体3510が、上下に列設されていると共に、第二裏後右回転装飾体3510Bと第三裏後右回転装飾体3510Cとの間を通る水平線上で、且つ、それらの左方に中心を有した円弧に対して、夫々の軸部3512が沿うように配置されている。また、四つの裏後右回転装飾体3510の夫々の軸部3512は、前後方向が同じ位置に夫々が配置されている。つまり、夫々の軸部3512は、遊技領域5aの面と平行な同一面上に配置されている。更に、組立てた状態では、四つの裏後右回転装飾体3510は、夫々軸部3512の延びている方向へ移動不能に取付けられている。
また、裏後右可動装飾体ユニット3501に組立てた状態では、伝達ギア部材下3535の伝達ギア部3535c及び伝達ギア部材上3536の伝達ギア部3536cが、軸受台下3523及び軸受台上3525を夫々貫通して夫々が前方へ露出している。これら伝達ギア部材下3535及び伝達ギア部材上3536の伝達ギア部3535c及び伝達ギア部3536cの前方において、隣接している二つの裏後右回転装飾体3510の軸部3512同士が、回転連結機構3450によって夫々連結されている。
更に、裏後右可動装飾体ユニット3501に組立てた状態では、裏後右駆動モータ3531の前側を第一軸受カバー3526で覆っていると共に、二つの回転連結機構3450を第二軸受カバー3527及び第四軸受カバー3529で夫々覆っており、裏後右可動演出ユニット3500の見栄えを良くしている。
続いて、裏後右可動装飾体ユニット3501の動作について、主に図187及び図188等を参照して説明する。裏後右可動演出ユニット3500の裏後右可動装飾体ユニット3501は、通常の状態では、四つの裏後右回転装飾体3510が、装飾体本体3511の第一装飾部3511aを前方(正面)へ向けた状態(第一演出位置の状態)となっている。この状態では、図187及び図188(a)に示すように、上下にスライドする裏後右駆動ラック3534が下方の移動端に位置している。そして、裏後右駆動ラック3534の駆動ラックギア3534aの上端付近において中継ギア3533が噛合していると共に、作動ラックギア下3534b及び作動ラックギア上3534cの上端付近において伝達ギア部材下3535の従動ギア部3535a及び伝達ギア部材上3536の従動ギア部3536aが夫々噛合している。また、裏後右回転検知センサ3539は、検知ギア部材3538の検知片3538bを検知している。
この通常の状態から、裏後右駆動モータ3531により、駆動ギア3532を介して中継ギア3533を正面視反時計回りの方向へ回転させると、中継ギア3533と噛合している駆動ラックギア3534aにより、裏後右駆動ラック3534が上方へスライドすることとなる。この裏後右駆動ラック3534が上方へスライドすると、作動ラックギア下3534b及び作動ラックギア上3534cと夫々噛合している伝達ギア部材下3535の従動ギア部3535a及び伝達ギア部材上3536の従動ギア部3536aにより、伝達ギア部材下3535及び伝達ギア部材上3536が夫々時計回りの方向へ同じ速度で回転することとなる。
これら伝達ギア部材下3535及び伝達ギア部材上3536が夫々時計回りの方向へ回転すると、夫々の伝達ギア部3535c及び伝達ギア部3536cと噛合している夫々の回転ギア3537が底面視において時計回りの方向へ回転することとなる。これにより、回転ギア3537が取付けられている軸部3512を介して第一裏後右回転装飾体3510Aと第三裏後右回転装飾体3510Cとが、円盤状の第二装飾部3511bが前方へ移動するように、夫々の軸部3512を中心に回転することとなる。
そして、第一裏後右回転装飾体3510Aの上側の軸部3512が、回転連結機構3450により第二裏後右回転装飾体3510Bの下側の軸部3512と回転伝達可能に連結されていると共に、第三裏後右回転装飾体3510Cの上側の軸部3512が、回転連結機構3450により第四裏後右回転装飾体3510Dの下側の軸部3512と回転伝達可能に連結されているため、第一裏後右回転装飾体3510A及び第三裏後右回転装飾体3510Cの夫々の回転が、夫々の回転連結機構3450を介して第二裏後右回転装飾体3510B及び第四裏後右回転装飾体3510Dに伝達され、第二裏後右回転装飾体3510B及び第四裏後右回転装飾体3510Dが、第一裏後右回転装飾体3510A及び第三裏後右回転装飾体3510Cと同じ方向へ略同時に回転することとなる。
この回転連結機構3450による回転伝達について詳述すると、回転ギア3537を介して第一裏後右回転装飾体3510A及び第三裏後右回転装飾体3510C側の軸部3512を回転させると、その先端のアーム部3451の側面にスパイダ3452の伝達部3452aが当接し、更に伝達部3452aが、第二裏後右回転装飾体3510B及び第四裏後右回転装飾体3510D側の軸部3512の先端のアーム部3451の側面に当接することで、第二裏後右回転装飾体3510B及び第四裏後右回転装飾体3510D側の軸部3512が回転することとなる。
この際に、第一裏後右回転装飾体3510A及び第三裏後右回転装飾体3510C側の軸部3512と、第二裏後右回転装飾体3510B及び第四裏後右回転装飾体3510D側の軸部3512とが、互いに延びている方向が異なっているため、十字状のスパイダ3452の四つの伝達部3452aの中心を通る面が、延びている方向の異なる二つの軸部3512の中心軸線の角の二等分線を含む平面上と一致した状態を保つように、四つの伝達部3452aが、アーム部3451同士の間においてアーム部3451の延びている方向へ相対的に摺動することとなる。これにより、第一裏後右回転装飾体3510A及び第三裏後右回転装飾体3510C側の軸部3512の回転を、滑らかに伝達させて第二裏後右回転装飾体3510B及び第四裏後右回転装飾体3510D側の軸部3512を回転させることができる。
このように、回転を伝達させることができる回転連結機構3450によって、第一裏後右回転装飾体3510Aと第二裏後右回転装飾体3510B、及び、第三裏後右回転装飾体3510Cと第四裏後右回転装飾体3510D、を夫々連結していることから、裏後右駆動モータ3531の駆動により四つの裏後右回転装飾体3510を同じ方向へ同じ速度で同時に回転させることができる。
なお、裏後右駆動ラック3534を上方へスライドさせるために、裏後右駆動モータ3531により中継ギア3533を正面視反時計回りの方向へ回転させると、駆動ギア3532と噛合しているギア部3538aを介して検知ギア部材3538が正面視反時計回りの方向へ回転することとなる。
そして、検知ギア部材3538が正面視反時計回りの方向に回転して、検知片3538bが裏後右回転検知センサ3539により非検知の状態となった時に、裏後右駆動モータ3531の駆動を停止させると、四つの裏後右回転装飾体3510が、夫々の第二装飾部3511bを前方(正面)に向けた状態(通常の状態から約62度回転した第二演出位置の状態)で停止することとなる(図188(b)を参照)。この状態では、スポットライトのレンズを模した円盤状の第二装飾部3511bが前方を向いた状態となっていることから、四つの丸い装飾が並んだ状態となり、通常の状態とは異なる装飾を遊技者に見せることができる(図189(b)を参照)。
一方、裏後右駆動モータ3531により、駆動ギア3532及び中継ギア3533を介して裏後右駆動ラック3534を上方の移動端へスライドさせると、四つの裏後右回転装飾体3510が、夫々の通常の状態に対して、夫々の軸部3512周りに約180度回転した(反転した)状態(第三演出位置の状態)となる(図188(c)を参照)。この状態では、文字の装飾が施された第三装飾部3511cが前方(正面)を向いた状態となり、四つの文字の装飾により形成される語句によって遊技者にチャンスの到来を示唆させることができると共に、通常の状態とは異なる装飾を遊技者に見せることができる(図189(c)を参照)。
なお、複数の裏後右回転装飾体3510を、通常の状態に戻す場合は、裏後右駆動モータ3531を上記とは逆方向に回転させることで、通常の状態に復帰させることができる。
このように、裏後右可動装飾体ユニット3501は、裏後右駆動モータ3531によって四つの裏後右回転装飾体3510を、通常の状態から反転する約180度の角度範囲内において、夫々の軸部3512を中心として同時に同じ方向へ回転させることができる。これにより、前方を向いている装飾を様々に変更させる(変化させる)ことができる。また、裏後右装飾基板3521の前面に実装されている複数のLEDを適宜発光させることで、四つの裏後右回転装飾体3510を、夫々独立して様々な色や明るさで発光装飾させることができる。
[5−9f−3.裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットによる演出]
次に、裏後左可動演出ユニット3400及び裏後右可動演出ユニット3500における裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501を用いた可動演出について、主に図189を参照して説明する。図189(a)は裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットの裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットにおいて裏後左回転装飾体及び裏後右回転装飾体を通常の第一演出位置の状態で示す正面図であり、(b)は裏後左回転装飾体及び裏後右回転装飾体を第二演出位置に回転させた状態で示す正面図であり、(c)は裏後左回転装飾体及び裏後右回転装飾体を第三演出位置に回転させた状態で示す正面図である。
裏ユニット3000における裏後左可動演出ユニット3400及び裏後右可動演出ユニット3500の裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501は、左右に離間して配置されており、それらの間からメイン演出表示装置1600が前方に臨んでいる(図135等を参照)。裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501は、通常の状態では、図189(a)に示すように、それらに夫々備えられている四つの裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510が、夫々の第一装飾部3411a及び第一装飾部3511aを前方へ向けた第一演出位置の状態となっている。この状態で、裏後左装飾基板3421及び裏後右装飾基板3521において、各裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510に対応している四つのLEDを発光させることで、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510の全体を様々な色で発光装飾させることができる。
この通常の状態から、裏後左駆動モータ3431及び裏後右駆動モータ3531により、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510を、夫々の内側端部が前方へ向く方向へ夫々の軸部3412及び軸部3512周りに約62度回転させると、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510における円盤状の第二装飾部3411b及び第二装飾部3511bが前方を向いた第二演出位置の状態となる。この状態では、夫々四つの丸い第二装飾部3411b及び第二装飾部3511bが円周上に並んだ装飾を遊技者に見せることができる。この第二演出位置の状態で、裏後左装飾基板3421及び裏後右装飾基板3521の内側のLEDを発光させると、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510における円盤状の第二装飾部3411b及び第二装飾部3511bを発光装飾させることができ、スポットライトから光が出ているような発光演出を遊技者に見せることができる。
第二演出位置の状態から、裏後左駆動モータ3431及び裏後右駆動モータ3531により、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510を、正面を向いている夫々の第二装飾部3411b及び第二装飾部3511bが、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510が列設されている円弧の外側を向く方向へ、軸部3412及び軸部3512周りに約118度回転(第一演出位置の状態から180度回転)させると、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510における文字の装飾が施された第三装飾部3511cが前方を向いた第三演出位置の状態となる。この状態では、夫々四つの文字の装飾により形成される語句を遊技者に見せることができ、その語句によって遊技者にチャンスの到来を示唆させることができる。また、第三演出位置の状態で、裏後左装飾基板3421及び裏後右装飾基板3521において、各裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510に対応している四つのLEDを発光させることで、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510の夫々の第三装飾部3411c及び第三装飾部3511cを様々な色で発光装飾させることができる。
なお、裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501では、裏後左回転装飾体3410と裏後右回転装飾体3510とを、夫々別々に回転させることができるため、夫々の回転や発光装飾を適宜組合せることで、多彩な演出を遊技者に見せることができる。
このように、裏後左可動演出ユニット3400及び裏後右可動演出ユニット3500の裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501によれば、隣接している裏後左回転装飾体3410や裏後右回転装飾体3510の軸部3412や軸部3512同士が互いに異なる方向に延びていると共に、夫々の軸部3412や軸部3512が同一平面上に配置されている複数の裏後左回転装飾体3410や裏後右回転装飾体3510を備え、隣接している裏後左回転装飾体3410や裏後右回転装飾体3510の軸部3412や軸部3512同士を自在軸継手からなる回転連結機構3450より回転伝達可能に連結しているため、裏後左駆動モータ3431や裏後右駆動モータ3531により第一裏後左回転装飾体3410A及び第三裏後左回転装飾体3410Cや第一裏後右回転装飾体3510A及び第三裏後右回転装飾体3510Cの軸部3412や軸部3512を回転させると、回転連結機構3450を介して他の第二裏後左回転装飾体3410B及び第四裏後左回転装飾体3410Dや第二裏後右回転装飾体3510B及び第四裏後右回転装飾体3510Dの軸部3412や軸部3512に回転が伝達されることとなり、複数の裏後左回転装飾体3410や裏後右回転装飾体3510を同時に回転させることができる。
これにより、複数の裏後左回転装飾体3410や裏後右回転装飾体3510に対する裏後左駆動モータ3431や裏後右駆動モータ3531の数を可及的に少なくすることができるため、裏後左駆動モータ3431や裏後右駆動モータ3531に必要なスペースを可及的に狭くすることができ、複数の裏後左回転装飾体3410や裏後右回転装飾体3510に必要なスペースを相対的に広くすることができる。従って、裏後左回転装飾体3410や裏後右回転装飾体3510のスペースを広くすることが可能となることから、裏後左回転装飾体3410や裏後右回転装飾体3510の回転範囲を大きくして動きをより楽しませられるようにしたり、裏後左回転装飾体3410や裏後右回転装飾体3510をより大型化して目立つようにしたり、裏後左回転装飾体3410や裏後右回転装飾体3510の数を増やして回転させた時のインパクトを高めたりすることができるため、複数の裏後左回転装飾体3410や裏後右回転装飾体3510の動きや装飾等による演出効果をより高めることができ、遊技者を楽しませて遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
また、第一裏後左回転装飾体3410A及び第三裏後左回転装飾体3410Cや第一裏後右回転装飾体3510A及び第三裏後右回転装飾体3510Cを裏後左駆動モータ3431や裏後右駆動モータ3531によって回転させると、回転連結機構3450を介して夫々の軸部3412や軸部3512が異なる方向へ延びた複数の裏後左回転装飾体3410や裏後右回転装飾体3510を同時に回転させることができるため、複数の裏後左回転装飾体3410や裏後右回転装飾体3510の動きが乱れた感じでありながら一体感のある動き(可動演出)を遊技者に見せることができ、複数の裏後左回転装飾体3410や裏後右回転装飾体3510による演出効果をより高めさせることができる。この際に、複数の裏後左回転装飾体3410や裏後右回転装飾体3510における夫々の軸部3412や軸部3512を、同一平面上に配置しているため、遊技者に対して複数の裏後左回転装飾体3410や裏後右回転装飾体3510を、同一のグループに属するものであると認識させ易くすることができ、複数の裏後左回転装飾体3410や裏後右回転装飾体3510が同時に回転しても、遊技者に対して違和感を与えることはなく、同時に回転する複数の裏後左回転装飾体3410や裏後右回転装飾体3510の動き(可動演出)を楽しませて遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
更に、隣接している二つの裏後左回転装飾体3410や裏後右回転装飾体3510の夫々の軸部3412や軸部3512の先端から、二つ(一対)のアーム部3451を突出させて、アーム部3451の数を必要最小限としているため、アーム部3451の外周径を大きくしなくても、アーム部3451同士の間の周方向の隙間を可及的に広くして、挿入されるスパイダ3452の伝達部3452aを、十分な強度を有した太さとすることができる。従って、スパイダ3452の伝達部3452aを可及的に太くすることで、スパイダ3452の破損を低減させることができるため、遊技中の破損により遊技が中断して遊技者に不快感を与えてしまうのを回避させることができ、遊技者の遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
また、上述したように、回転連結機構3450(自在軸継手)が大型化するのを抑制させることができることから、裏後左回転装飾体3410や裏後右回転装飾体3510のためのスペースを相対的に広くすることができるため、裏後左回転装飾体3410や裏後右回転装飾体3510の回転範囲を大きくして動きをより楽しませられるようにしたり、裏後左回転装飾体3410や裏後右回転装飾体3510をより大型化して目立つようにしたり、裏後左回転装飾体3410や裏後右回転装飾体3510の数を増やして回転させた時のインパクトを高めたりすることが可能となり、複数の裏後左回転装飾体3410や裏後右回転装飾体3510の動きや装飾等による演出効果をより高めることができ、遊技者を楽しませて遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
更に、スパイダ3452を介して回転を伝達させるようにしているため、ゴムやスプリングを用いて回転を伝達させるようにした場合と比較して、ゴムやスプリングの伸縮(バネ定数)による回転伝達のタイムラグを無くすことができ、複数の裏後左回転装飾体3410や裏後右回転装飾体3510を同時に回転させることができる。従って、裏後左駆動モータ3431や裏後右駆動モータ3531により複数の裏後左回転装飾体3410や裏後右回転装飾体3510を回転させた時に、複数の裏後左回転装飾体3410や裏後右回転装飾体3510が同時に回転するため、複数の裏後左回転装飾体3410や裏後右回転装飾体3510が順番に遅れて回転することで不自然な感じとなって、遊技者に対して違和感を与えてしまうのを回避させることができ、遊技者に一体感のある複数の裏後左回転装飾体3410や裏後右回転装飾体3510の動きを楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
また、スパイダ3452の伝達部3452aを、第一裏後左回転装飾体3410A及び第三裏後左回転装飾体3410Cや第一裏後右回転装飾体3510A及び第三裏後右回転装飾体3510Cの軸部3412や軸部3512のアーム部3451の側面と、第二裏後左回転装飾体3410B及び第四裏後左回転装飾体3410Dや第二裏後右回転装飾体3510B及び第四裏後右回転装飾体3510Dの軸部3412や軸部3512のアーム部3451の側面とで挟むだけで、二つの軸部3412や軸部3512同士の間で回転を伝達させる自在軸継手(回転連結機構3450)を組み立てることができるため、自在軸継手として一般的なユニバーサルジョイントや等速軸継手を採用した場合と比較して、部品点数を低減させたり組み立てにかかる手間を容易にしたりすることができ、遊技機にかかるコストの増加を抑制させることができる。
[5−9f−4.裏後左スライドユニット]
次に、裏後左可動演出ユニット3400における裏後左スライドユニット3460について、主に図190乃至図193を参照して詳細に説明する。図190(a)は裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットにおける裏後左スライドユニット及び裏後右スライドユニットを前から見た斜視図であり、(b)は裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットにおける裏後左スライドユニット及び裏後右スライドユニットを後ろから見た斜視図である。図191は裏後左スライドユニット及び裏後右スライドユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、図192は裏後左スライドユニット及び裏後右スライドユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。図193は、裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットにおける裏後左スライドユニット及び裏後右スライドユニットによる裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットの動きを示す説明図である。
裏後左可動演出ユニット3400の裏後左スライドユニット3460は、裏後中央可動演出ユニット3350における旋回テーブル3380に取付けられるものであり、裏後左可動装飾体ユニット3401を旋回テーブル3380の中心(旋回中心)から遠ざかった離反位置と接近した接近位置との間で直線状に移動(スライド)させるものである。裏後左スライドユニット3460は、図示するように、旋回テーブル3380に取付けられる枠状の裏後左ユニットベース3461と、裏後左ユニットベース3461の前面上部に左右方向両端部が取付けられており左右に延びた円柱状のスライドシャフト3462と、裏後左ユニットベース3461の前面下部に取付けられており上方が開放されている左右に延びた箱状のスライドガイド3463と、を備えている。
裏後左スライドユニット3460の裏後左ユニットベース3461は、上部付近から下端まで左側面が旋回テーブル3380の外周に沿うように円弧状に延びていると共に、上部が下端よりも右方へ直線状に延びているような、変C字状に形成されている。裏後左ユニットベース3461における上部の直線状に延びている部位に、スライドシャフト3462が取付けられている。裏後左ユニットベース3461は、円弧状に形成されている左側面の最も左方へ突出している部位の高さ(円弧の中心の高さ)を境にして上下対称に形成されており、前後に貫通している円形の貫通孔3461aを有している。この上下に並んだ二つの貫通孔3461aには、後述する一対のスライドアーム3465における夫々の基部3465a(ギア部3465d)が挿通される。
スライドシャフト3462は、裏後左可動装飾体ユニット3401における裏後左ベース3420のスライド取付部3420aが、スライド可能に取付けられる。スライドガイド3463は、裏後左可動装飾体ユニット3401における裏後左ベース3420のスライドピン3420bが摺動可能に挿入される。
また、裏後左スライドユニット3460は、裏後左ユニットベース3461の後側に取付けられており、二つの貫通孔3461aと同軸上の位置で裏後左ユニットベース3461の前面よりも前方へ突出している円柱状の一対の取付軸3464aを有したアーム取付部材3464と、アーム取付部材3464における一対の取付軸3464aに対して夫々前方から回転可能に取付けられており回転することで裏後左可動装飾体ユニット3401を離反位置と接近位置との間でスライドさせる一対のスライドアーム3465と、を備えている。
スライドアーム3465は、アーム取付部材3464の取付軸3464aに回転可能に取付けられる基部3465aと、基部3465aの前端から裏後左ユニットベース3461の前面に沿うように外方へ延出しているアーム部3465bと、アーム部3465bの先端から前方へ円柱状に突出しており裏後左可動装飾体ユニット3401における裏後左ベース3420のスライドスリット3420c内に摺動可能に挿入される摺動ピン3465cと、基部3465aの外周に形成されている平歯車状のギア部3465dと、を備えている。また、一対のスライドアーム3465のうち、下側のスライドアーム3465には、基部3465aの後端に第二ベルト3471が巻き掛けられるプーリ部3465eを備えている。
また、裏後左スライドユニット3460は、裏後左ユニットベース3461の前面下部におけるスライドガイド3463よりも下側に取付けられており回転軸が裏後左ユニットベース3461を貫通して後方に突出している裏後左スライド駆動モータ3466と、裏後左スライド駆動モータ3466の回転軸に取付けられている平歯車状の駆動ギア3467と、駆動ギア3467と噛合している平歯車状の従動ギア部3468a、従動ギア部3468aと一体回転するプーリ部3468bとを有し、裏後左ユニットベース3461の後側に回転可能に取付けられている駆動プーリ3468と、裏後左ユニットベース3461の後側における駆動プーリ3468と下側のスライドアーム3465との中間の位置で回転可能に取付けられており前後に並んだ二つのプーリ部3469aを有している中継プーリ3469と、駆動プーリ3468のプーリ部3468bと中継プーリ3469の後側のプーリ部3469aとに巻き掛けられている無端環状の第一ベルト3470と、中継プーリ3469の前側のプーリ部3469aと下側のスライドアーム3465のプーリ部3465eとに巻き掛けられている無端環状の第二ベルト3471と、を備えている。
更に、裏後左スライドユニット3460は、裏後左ユニットベース3461の後側で回転可能に取付けられており下側のスライドアーム3465におけるギア部3465dと噛合している平歯車状の第一伝達ギア3472と、第一伝達ギア3472と噛合していると共に上側のスライドアーム3465におけるギア部3465dと噛合しており裏後左ユニットベース3461の後側に回転可能に取付けられている第二伝達ギア3473と、裏後左ユニットベース3461の前面上部に取付けられており裏後左可動装飾体ユニット3401のスライド位置を検知するスライド検知センサ3474と、を備えている。第一伝達ギア3472及び第二伝達ギア3473は、同じ大きさとされている。スライド検知センサ3474は、裏後左可動装飾体ユニット3401における裏後左ベース3420の検知片3420dを検知するものである。
続いて、裏後左スライドユニット3460による裏後左可動装飾体ユニット3401のスライド(移動)について詳細に説明する。裏後左可動演出ユニット3400における裏後左スライドユニット3460は、スライドガイド3463に、裏後左可動装飾体ユニット3401における裏後左ベース3420のスライドピン3420bを挿入させた上で、スライドシャフト3462に、裏後左ベース3420のスライド取付部3420aを取付ける。この際に、上下に配置された一対のスライドアーム3465の先端の摺動ピン3465cを、裏後左ベース3420の上下に並んだスライドスリット3420c内に夫々挿入する。これにより、裏後左スライドユニット3460は、スライドシャフト3462とスライドガイド3463とによって、裏後左可動装飾体ユニット3401を、前後方向に揺動させることなく左右方向へ移動させることができる。
この裏後左スライドユニット3460は、通常の状態では、図193(a)に示すように、一対のスライドアーム3465が、基部3465aから水平に左方へアーム部3465bが延びた状態となっている。この状態では、スライドアーム3465の摺動ピン3465cが、裏後左ユニットベース3461の円弧状の左側面に最も接近した状態となっている。つまり、一対のスライドアーム3465の摺動ピン3465cが、左側面を形成している円弧の中心(旋回中心)から最も離れた状態となっている。
一対のスライドアーム3465の夫々の摺動ピン3465cが、裏後左ベース3420の一対のスライドスリット3420c内に夫々挿入されていることから、通常の状態では、裏後左可動装飾体ユニット3401が、旋回中心から最も離れた離反位置の状態となっている。この通常の状態では、裏後左可動装飾体ユニット3401が、裏後左ユニットベース3461の真正面に位置している。また、通常の状態では、スライド検知センサ3474が、裏後左可動装飾体ユニット3401における裏後左ベース3420の検知片3420dを検知している。
この通常の状態から、裏後左スライド駆動モータ3466により駆動ギア3467を正面視時計周りの方向へ回転させると、駆動ギア3467と噛合している従動ギア部3468aにより駆動プーリ3468が反時計回りの方向に回転することとなる。そして、駆動プーリ3468が反時計回りの方向へ回転することで、駆動プーリ3468のプーリ部3468bに巻き掛けられている第一ベルト3470を介して中継プーリ3469が反時計回りの方向へ回転し、更に、中継プーリ3469に巻き掛けられている第二ベルト3471を介して下側のスライドアーム3465のプーリ部3465eが反時計回りの方向へ回転することとなり、下側のスライドアーム3465が自身の基部3465aの軸芯を中心にして反時計回りの方向へ回転することとなる。
この下側のスライドアーム3465が反時計回りの方向へ回転すると、下側のスライドアーム3465のギア部3465dと噛合している第一伝達ギア3472が時計周りの方向へ回転し、この第一伝達ギア3472と噛合している第二伝達ギア3473が反時計回りに回転することとなり、第二伝達ギア3473と噛合している上側のスライドアーム3465のギア部3465dを介して、上側のスライドアーム3465が自身の基部3465aの軸芯を中心として時計回りの方向へ回転することとなる。従って、下側のスライドアーム3465が反時計回りの方向へ、上側のスライドアーム3465が時計周りの方向へ、夫々互いに相反する方向へ同時に同じ速度で回転することとなる。
一対のスライドアーム3465が、互いに相反する方向へ回転すると、夫々の摺動ピン3465cが自身の基部3465aの軸芯を中心にして所定半径(アーム部3465bの長さの半径)で公転することとなり、夫々の摺動ピン3465cの左右方向の位置が右方へ移動することとなる。スライドアーム3465の摺動ピン3465cが公転することで、摺動ピン3465cが裏後左ベース3420のスライドスリット3420c内を摺動すると共にスライドスリット3420cを介して裏後左ベース3420を右方へ押圧し、裏後左可動装飾体ユニット3401全体が右方へ移動(スライド)することとなる。そして、一対のスライドアーム3465が、通常の状態から夫々180度回転するまでの間、裏後左可動装飾体ユニット3401が右方へ移動する。
一対のスライドアーム3465が、通常の状態から180度回転すると、裏後左スライド駆動モータ3466の駆動が停止し、裏後左可動装飾体ユニット3401の右方への移動が停止する。この状態では、裏後左可動装飾体ユニット3401が、裏後左ユニットベース3461の円弧状の左側面から右方へ最も離れた位置となっている(図193(b)を参照)。換言すると、裏後左可動装飾体ユニット3401が、裏後左ユニットベース3461における左側面の円弧の中心(旋回テーブル3380の中心)に最も接近した位置(接近位置)の状態となっている。この接近位置の状態では、裏後左可動装飾体ユニット3401が、変C字状に形成されている裏後左ユニットベース3461の内側に位置している。また、接近位置の状態では、スライド検知センサ3474が非検知の状態となっている。
なお、接近位置の裏後左可動装飾体ユニット3401を、離反位置へ移動させる場合は、裏後左スライド駆動モータ3466を上記とは逆方向に駆動させることで、裏後左可動装飾体ユニット3401を接近位置から左方へ移動させることができ、その後、スライド検知センサ3474が裏後左ベース3420の検知片3420dを検知したら、裏後左スライド駆動モータ3466を停止させることで、裏後左可動装飾体ユニット3401を離反位置に復帰させることができる。
また、裏後左可動装飾体ユニット3401を離反位置又は接近位置へ移動させた状態で、裏後左スライド駆動モータ3466により、一対のスライドアーム3465の先端の摺動ピン3465cが互いに接近する方向へ夫々のスライドアーム3465を回転させて、夫々の摺動ピン3465cを裏後左ベース3420のスライドスリット3420cにおける互いに接近している側の端部に当接させた状態とする。これにより、離反位置では右方への移動が、接近位置では左方への移動が、夫々規制(ロック)された状態となり、裏後左可動装飾体ユニット3401を離反位置又は接近位置においてスライド不能にロックすることができる。
このように、裏後左スライド駆動モータ3466の駆動により、裏後左可動装飾体ユニット3401を、離反位置と接近位置との間で移動させることができると共に、その間において任意の位置で停止させることができる。
また、裏後左ベース3420における上下方向の中央を境として上下対称の位置に形成されている一対のスライドスリット3420c内に挿入された、一対のスライドアーム3465の摺動ピン3465cによって、裏後左ベース3420(裏後左可動装飾体ユニット3401)を、離反位置と接近位置との間で移動させるようにしている。つまり、裏後左ベース3420を介して、裏後左回転装飾体3410(裏後左可動装飾体ユニット3401)を接近位置と離反位置との間で移動させる際に、一対のスライドアーム3465の摺動ピン3465cによって、裏後左ベース3420の長手方向(移動方向に対して直角方向)の中央部分に力を作用させて裏後左ベース3420を移動させるようにしているため、旋回テーブル3380の回転により裏後左ベース3420の移動方向の向きを変えた状態で、裏後左ベース3420を移動させても、裏後左ベース3420を移動させるための力が、裏後左ベース3420(裏後左可動装飾体ユニット3401)の重心位置付近に作用することで、裏後左ベース3420を正しい姿勢から傾き難くすることができ、裏後左ベース3420をスムーズに移動させることができる。従って、裏後左ベース3420(裏後左可動装飾体ユニット3401)が、旋回テーブル3380の回転によってどのような向きの状態となっていても、がたつかせることなくスムーズに裏後左ベース3420と一緒に裏後左回転装飾体3410を接近位置と離反位置との間で移動させることができるため、遊技者に対して違和感を与えることなく裏後左回転装飾体3410を移動させることができ、裏後左回転装飾体3410の動きを楽しませることができる。
[5−9f−5.裏後右スライドユニット]
次に、裏後右可動演出ユニット3500における裏後右スライドユニット3560について、主に図190乃至図193を参照して詳細に説明する。裏後右可動演出ユニット3500の裏後右スライドユニット3560は、裏後中央可動演出ユニット3350における旋回テーブル3380に取付けられるものであり、裏後右可動装飾体ユニット3501を旋回テーブル3380の中心(旋回中心)から遠ざかった離反位置と接近した接近位置との間で直線状に移動(スライド)させるものである。裏後右スライドユニット3560は、図示するように、旋回テーブル3380に取付けられる枠状の裏後右ユニットベース3561と、裏後右ユニットベース3561の前面上部に左右方向両端部が取付けられており左右に延びた円柱状のスライドシャフト3562と、裏後右ユニットベース3561の前面下部に取付けられており上方が開放されている左右に延びた箱状のスライドガイド3563と、を備えている。
裏後右スライドユニット3560の裏後右ユニットベース3561は、上部付近から下端まで右側面が旋回テーブル3380の外周に沿うように円弧状に延びていると共に、上部が下端よりも左方へ直線状に延びているような、変フ字状に形成されている。裏後右ユニットベース3561における上部の直線状に延びている部位に、スライドシャフト3562が取付けられている。裏後右ユニットベース3561は、円弧状に形成されている右側面の最も右方へ突出している部位の高さ(円弧の中心の高さ)を境にして上下対称に形成されており、前後に貫通している円形の貫通孔3561aを有している。この上下に並んだ二つの貫通孔3561aには、後述する一対のスライドアーム3565における夫々の基部3565a(ギア部3565d)が挿通される。
スライドシャフト3562は、裏後右可動装飾体ユニット3501における裏後右ベース3520のスライド取付部3520aが、スライド可能に取付けられる。スライドガイド3563は、裏後右可動装飾体ユニット3501における裏後右ベース3520のスライドピン3520bが摺動可能に挿入される。
また、裏後右スライドユニット3560は、裏後右ユニットベース3561の後側に取付けられており、二つの貫通孔3561aと同軸上の位置で裏後右ユニットベース3561の前面よりも前方へ突出している円柱状の一対の取付軸3564aを有したアーム取付部材3564と、アーム取付部材3564における一対の取付軸3564aに対して夫々前方から回転可能に取付けられており回転することで裏後右可動装飾体ユニット3501を離反位置と接近位置との間でスライドさせる一対のスライドアーム3565と、を備えている。
スライドアーム3565は、アーム取付部材3564の取付軸3564aに回転可能に取付けられる基部3565aと、基部3565aの前端から裏後右ユニットベース3561の前面に沿うように外方へ延出しているアーム部3565bと、アーム部3565bの先端から前方へ円柱状に突出しており裏後右可動装飾体ユニット3501における裏後右ベース3520のスライドスリット3520c内に摺動可能に挿入される摺動ピン3565cと、基部3565aの外周に形成されている平歯車状のギア部3565dと、を備えている。また、一対のスライドアーム3565のうち、下側のスライドアーム3565には、基部3565aの後端に第二ベルト3571が巻き掛けられるプーリ部3565eを備えている。
また、裏後右スライドユニット3560は、裏後右ユニットベース3561の前面下部におけるスライドガイド3563よりも下側に取付けられており回転軸が裏後右ユニットベース3561を貫通して後方に突出している裏後右スライド駆動モータ3566と、裏後右スライド駆動モータ3566の回転軸に取付けられている平歯車状の駆動ギア3567と、駆動ギア3567と噛合している平歯車状の従動ギア部3568a、従動ギア部3568aと一体回転するプーリ部3568bとを有し、裏後右ユニットベース3561の後側に回転可能に取付けられている駆動プーリ3568と、裏後右ユニットベース3561の後側における駆動プーリ3568と下側のスライドアーム3565との中間の位置で回転可能に取付けられており前後に並んだ二つのプーリ部3569aを有している中継プーリ3569と、駆動プーリ3568のプーリ部3568bと中継プーリ3569の後側のプーリ部3569aとに巻き掛けられている無端環状の第一ベルト3570と、中継プーリ3569の前側のプーリ部3569aと下側のスライドアーム3565のプーリ部3565eとに巻き掛けられている無端環状の第二ベルト3571と、を備えている。
更に、裏後右スライドユニット3560は、裏後右ユニットベース3561の後側で回転可能に取付けられており下側のスライドアーム3565におけるギア部3565dと噛合している平歯車状の第一伝達ギア3572と、第一伝達ギア3572と噛合していると共に上側のスライドアーム3565におけるギア部3565dと噛合しており裏後右ユニットベース3561の後側に回転可能に取付けられている第二伝達ギア3573と、裏後右ユニットベース3561の前面上部に取付けられており裏後右可動装飾体ユニット3501のスライド位置を検知するスライド検知センサ3574と、を備えている。第一伝達ギア3572及び第二伝達ギア3573は、同じ大きさとされている。スライド検知センサ3574は、裏後右可動装飾体ユニット3501における裏後右ベース3520の検知片3520dを検知するものである。
続いて、裏後右スライドユニット3560による裏後右可動装飾体ユニット3501のスライド(移動)について詳細に説明する。裏後右可動演出ユニット3500における裏後右スライドユニット3560は、スライドガイド3563に、裏後右可動装飾体ユニット3501における裏後右ベース3520のスライドピン3520bを挿入させた上で、スライドシャフト3562に、裏後右ベース3520のスライド取付部3520aを取付ける。この際に、上下に配置された一対のスライドアーム3565の先端の摺動ピン3565cを、裏後右ベース3520の上下に並んだスライドスリット3520c内に夫々挿入する。これにより、裏後右スライドユニット3560は、スライドシャフト3562とスライドガイド3563とによって、裏後右可動装飾体ユニット3501を、前後方向に揺動させることなく左右方向へ移動させることができる。
この裏後右スライドユニット3560は、通常の状態では、図193(a)に示すように、一対のスライドアーム3565が、基部3565aから水平に右方へアーム部3565bが延びた状態となっている。この状態では、スライドアーム3565の摺動ピン3565cが、裏後右ユニットベース3561の円弧状の右側面に最も接近した状態となっている。つまり、一対のスライドアーム3565の摺動ピン3565cが、右側面を形成している円弧の中心(旋回中心)から最も離れた状態となっている。
一対のスライドアーム3565の夫々の摺動ピン3565cが、裏後右ベース3520の一対のスライドスリット3520c内に夫々挿入されていることから、通常の状態では、裏後右可動装飾体ユニット3501が、旋回中心から最も離れた離反位置の状態となっている。この通常の状態では、裏後右可動装飾体ユニット3501が、裏後右ユニットベース3561の真正面に位置している。また、通常の状態では、スライド検知センサ3574が、裏後右可動装飾体ユニット3501における裏後右ベース3520の検知片3520dを検知している。
この通常の状態から、裏後右スライド駆動モータ3566により駆動ギア3567を正面視反時計周りの方向へ回転させると、駆動ギア3567と噛合している従動ギア部3568aにより駆動プーリ3568が時計回りの方向に回転することとなる。そして、駆動プーリ3568が時計回りの方向へ回転することで、駆動プーリ3568のプーリ部3568bに巻き掛けられている第一ベルト3570を介して中継プーリ3569が時計回りの方向へ回転し、更に、中継プーリ3569に巻き掛けられている第二ベルト3571を介して下側のスライドアーム3565のプーリ部3565eが時計回りの方向へ回転することとなり、下側のスライドアーム3565が自身の基部3565aの軸芯を中心にして時計回りの方向へ回転することとなる。
この下側のスライドアーム3565が時計回りの方向へ回転すると、下側のスライドアーム3565のギア部3565dと噛合している第一伝達ギア3572が反時計周りの方向へ回転し、この第一伝達ギア3572と噛合している第二伝達ギア3573が時計回りに回転することとなり、第二伝達ギア3573と噛合している上側のスライドアーム3565のギア部3565dを介して、上側のスライドアーム3565が自身の基部3565aの軸芯を中心として反時計回りの方向へ回転することとなる。従って、下側のスライドアーム3565が時計回りの方向へ、上側のスライドアーム3565が反時計周りの方向へ、夫々互いに相反する方向へ同時に同じ速度で回転することとなる。
一対のスライドアーム3565が、互いに相反する方向へ回転すると、夫々の摺動ピン3565cが自身の基部3565aの軸芯を中心にして所定半径(アーム部3565bの長さの半径)で公転することとなり、夫々の摺動ピン3565cの左右方向の位置が左方へ移動することとなる。スライドアーム3565の摺動ピン3565cが公転することで、摺動ピン3565cが裏後右ベース3520のスライドスリット3520c内を摺動すると共にスライドスリット3520cを介して裏後右ベース3520を左方へ押圧し、裏後右可動装飾体ユニット3501全体が左方へ移動(スライド)することとなる。そして、一対のスライドアーム3565が、通常の状態から夫々180度回転するまでの間、裏後右可動装飾体ユニット3501が左方へ移動する。
一対のスライドアーム3565が、通常の状態から180度回転すると、裏後右スライド駆動モータ3566の駆動が停止し、裏後右可動装飾体ユニット3501の左方への移動が停止する。この状態では、裏後右可動装飾体ユニット3501が、裏後右ユニットベース3561の円弧状の右側面から左方へ最も離れた位置となっている(図193(b)を参照)。換言すると、裏後右可動装飾体ユニット3501が、裏後右ユニットベース3561における右側面の円弧の中心(旋回テーブル3380の中心)に最も接近した位置(接近位置)の状態となっている。この接近位置の状態では、裏後右可動装飾体ユニット3501が、変フ字状に形成されている裏後右ユニットベース3561の内側に位置している。また、接近位置の状態では、スライド検知センサ3574が非検知の状態となっている。
なお、接近位置の裏後右可動装飾体ユニット3501を、離反位置へ移動させる場合は、裏後右スライド駆動モータ3566を上記とは逆方向に駆動させることで、裏後右可動装飾体ユニット3501を接近位置から右方へ移動させることができ、その後、スライド検知センサ3574が裏後右ベース3520の検知片3520dを検知したら、裏後右スライド駆動モータ3566を停止させることで、裏後右可動装飾体ユニット3501を離反位置に復帰させることができる。
また、裏後右可動装飾体ユニット3501を離反位置又は接近位置へ移動させた状態で、裏後右スライド駆動モータ3566により、一対のスライドアーム3565の先端の摺動ピン3565cが互いに接近する方向へ夫々のスライドアーム3565を回転させて、夫々の摺動ピン3565cを裏後右ベース3520のスライドスリット3520cにおける互いに接近している側の端部に当接させた状態とする。これにより、離反位置では左方への移動が、接近位置では右方への移動が、夫々規制(ロック)された状態となり、裏後右可動装飾体ユニット3501を離反位置又は接近位置においてスライド不能にロックすることができる。
このように、裏後右スライド駆動モータ3566の駆動により、裏後右可動装飾体ユニット3501を、離反位置と接近位置との間で移動させることができると共に、その間において任意の位置で停止させることができる。
また、裏後右ベース3520における上下方向の中央を境として上下対称の位置に形成されている一対のスライドスリット3520c内に挿入された、一対のスライドアーム3565の摺動ピン3565cによって、裏後右ベース3520(裏後右可動装飾体ユニット3501)を、離反位置と接近位置との間で移動させるようにしている。つまり、裏後右ベース3520を介して、裏後右回転装飾体3510(裏後右可動装飾体ユニット3501)を接近位置と離反位置との間で移動させる際に、一対のスライドアーム3565の摺動ピン3565cによって、裏後右ベース3520の長手方向(移動方向に対して直角方向)の中央部分に力を作用させて裏後右ベース3520を移動させるようにしているため、旋回テーブル3380の回転により裏後右ベース3520の移動方向の向きを変えた状態で、裏後右ベース3520を移動させても、裏後右ベース3520を移動させるための力が、裏後右ベース3520(裏後右可動装飾体ユニット3501)の重心位置付近に作用することで、裏後右ベース3520を正しい姿勢から傾き難くすることができ、裏後右ベース3520をスムーズに移動させることができる。従って、裏後右ベース3520(裏後右可動装飾体ユニット3501)が、旋回テーブル3380の回転によってどのような向きの状態となっていても、がたつかせることなくスムーズに裏後右ベース3520と一緒に裏後右回転装飾体3510を接近位置と離反位置との間で移動させることができるため、遊技者に対して違和感を与えることなく裏後右回転装飾体3510を移動させることができ、裏後左回転装飾体3410の動きを楽しませることができる。
[5−9f−6.裏後左スライドユニット及び裏後右スライドユニットによる演出]
次に、裏後左可動演出ユニット3400及び裏後右可動演出ユニット3500における裏後左スライドユニット3460及び裏後右スライドユニット3560を用いた可動演出について、主に図194を参照して説明する。図194(a)は裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットにおける裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットを通常の離反位置の状態で示す正面図であり、(b)は裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットの裏後左スライドユニット及び裏後右スライドユニットによって裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットを接近位置へ移動させた状態で示す正面図である。
裏ユニット3000における裏後左可動演出ユニット3400及び裏後右可動演出ユニット3500は、上下に延びた軸線を境にして左右対称に配置されている。裏後左可動演出ユニット3400及び裏後右可動演出ユニット3500は、通常の状態では、図194(a)に示すように、裏後左スライドユニット3460及び裏後右スライドユニット3560によって裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501が、夫々離反位置の状態となっている。
通常の状態では、裏後左スライドユニット3460及び裏後右スライドユニット3560によって裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501が、夫々離反位置に位置していることから、裏後左可動装飾体ユニット3401と裏後右可動装飾体ユニット3501とが互いに離反するように遠ざかった状態となっており、それらの間に、後側に配置されているメイン演出表示装置1600の表示画面が前方に臨む四角い空間を形成している(図135等を参照)。
この通常の状態では、裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501と、裏後左スライドユニット3460及び裏後右スライドユニット3560とが、前後に重なったような状態となっており、裏後左ユニットベース3461と裏後右ユニットベース3561とで形成された枠内を通して、後側に配置されているメイン演出表示装置1600の演出画像を良好な状態で前方(遊技者側)から視認させて楽しませることができると共に、メイン演出表示装置1600の左右両側を裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501により装飾して見栄えを良くすることができる。
通常の状態から、裏後左スライドユニット3460及び裏後右スライドユニット3560における裏後左スライド駆動モータ3466及び裏後右スライド駆動モータ3566の駆動により、裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501を離反位置から接近位置へ移動させると、裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501が互いに接近した状態となる(図194(b)を参照)。
裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501を接近位置へ移動させた状態では、夫々に備えられている複数の裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510が、メイン演出表示装置1600の表示画面の前面において、同一半径の円周上に並んだような状態となり、メイン演出表示装置1600の演出画像を遮ることで遊技者の関心を裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510に引付けさせることができる。
[5−9g.裏後上可動演出ユニット]
次に、裏ユニット3000の裏後可動演出ユニット3300における裏後上可動演出ユニット3600について、主に図195を参照して詳細に説明する。図195(a)は裏ユニットの裏後可動演出ユニットにおける裏後上可動演出ユニットを主な構成毎に分解して旋回テーブルと共に前から見た分解斜視図であり、裏ユニットの裏後可動演出ユニットにおける裏後上可動演出ユニットを主な構成毎に分解して旋回テーブルと共に後ろから見た分解斜視図である。
裏ユニット3000における裏後上可動演出ユニット3600は、裏後可動演出ユニット3300の裏後中央可動演出ユニット3350における旋回テーブル3380の前面上部に取付けられている。裏後上可動演出ユニット3600は、旋回テーブル3380の本体部3381の前面における貫通口3382の上側で一対の固定側ラックギア3386の間で上下方向へ移動可能に取付けられている平板状のスライドプレート3610と、スライドプレート3610の後面における左右両端付近において夫々が回転可能に取付けられており旋回テーブル3380の一対の固定側ラックギア3386と夫々噛合している一対の平歯車状のスライドギア3620と、一対のスライドギア3620と夫々噛合している上下に延びた一対の可動側ラックギア3631を有しており、スライドプレート3610の前面に上下方向へ移動可能に取付けられているスライドフレーム3630と、スライドフレーム3630に取付けられており演出画像を表示可能なサブ演出表示装置3640と、旋回テーブル3380の本体部3381の前面における一対の固定側ラックギア3386の外側に夫々取付けられておりスライドプレート3610を上下方向へ移動させる一対の裏後上スライド駆動ユニット3650と、を備えている。
スライドプレート3610は、左右に離間して配置されており前後に貫通していると共に上下延びており旋回テーブル3380のガイドボス3387が摺動可能に挿入される一対のプレート側ガイドスリット3611と、一対のプレート側ガイドスリット3611の左右方向両外側において上下に離間した位置から前方に円柱状に突出している複数(四つ)のガイドピン3612と、複数のガイドピン3612の左右方向両外側において夫々上下に延びている一対の駆動ラックギア3613と、正面視左側の駆動ラックギア3613よりも左方へ突出している平板状の検知片3614と、を備えている。このスライドプレート3610は、プレート側ガイドスリット3611内に旋回テーブル3380のガイドボス3387が挿入されることで、旋回テーブル3380に対して上下方向へスライド可能に取付けられる。駆動ラックギア3613は、ギア歯が前方へ突出するように形成されている。
スライドプレート3610は、駆動ラックギア3613の部位が前方へ突出するように平面視でクランク状に屈曲している。このスライドプレート3610には、内側の一般面よりも前方へ突出している駆動ラックギア3613の後方となる後面の部位で、スライドギア3620を、一部がクランク状に屈曲している部分の前後に延びた部位から前側(内側)へ露出すように、前後に延びた軸周りに対して回転可能に取付けている。
スライドフレーム3630は、後面における左右両端付近に形成されておりスライドギア3620と夫々噛合する上下に延びた一対の可動側ラックギア3631と、一対の可動側ラックギア3631の左右方向内側で前後に延びていると共に上下に延びておりスライドプレート3610のガイドピン3612が摺動可能に挿入されるフレーム側ガイドスリット3632と、を備えている。このスライドフレーム3630は、サブ演出表示装置3640を収容する箱状に形成されており、サブ演出表示装置3640の表示画面が前方に臨む開口部3633と、開口部3633の外周を装飾している透光性を有した裏後上枠状装飾体3634と、裏後上枠状装飾体3634の後側に配置されており前面に複数のLEDが実装された裏後上装飾基板3635と、を備えている。
スライドフレーム3630の一対の可動側ラックギア3631は、ギア歯が左右方向外側へ突出するように形成されている。一対の可動側ラックギア3631は、組立てた状態で、夫々が旋回テーブル3380の固定側ラックギア3386と対向するように形成されており、スライドギア3620におけるスライドプレート3610の前側に露出している部位と噛合する。また、スライドフレーム3630は、フレーム側ガイドスリット3632内にスライドプレート3610のガイドピン3612が挿入されることで、スライドプレート3610に対して上下方向へスライド可能に取付けられる。
サブ演出表示装置3640は、メイン演出表示装置1600よりも表示画面の小さい7inchのフルカラー液晶表示装置である。
裏後上スライド駆動ユニット3650は、旋回テーブル3380の本体部3381の前面における一対の固定側ラックギア3386の左右方向両外側に夫々取付けられるモータブラケット3651と、モータブラケット3651の左右方向外側を向いた側面に取付けられており左右方向に延びた回転軸がモータブラケット3651を貫通して内側へ突出している裏後上駆動モータ3652と、裏後上駆動モータ3652の回転軸に取付けられておりスライドプレート3610の駆動ラックギア3613と噛合する平歯車状の駆動ギア3653と、モータブラケット3651及び裏後上駆動モータ3652の前側を覆うように旋回テーブル3380の前面に取付けられるモータカバー3654と、を備えている。
また、一対の裏後上スライド駆動ユニット3650のうち、正面視左側の裏後上スライド駆動ユニット3650は、スライドプレート3610の検知片3614を検知するスライド検知センサ3655を備えている。スライド検知センサ3655は、モータブラケット3651に取付けられている。このスライド検知センサ3655により、スライドプレート3610の検知片3614を検知することで、スライドフレーム3630に取付けられているサブ演出表示装置3640のスライド位置を検知することができる。
続いて、裏後上可動演出ユニット3600の動作について、主に図196及び図197を参照して詳細に説明する。図196(a)は裏後上可動演出ユニットにおいてサブ演出表示装置を旋回中心から最も離れた後退位置とした状態を概略構成で示す説明図であり、(b)はサブ演出表示装置を旋回可能位置とした状態を概略構成で示す説明図であり、(c)はサブ演出表示装置を旋回中心に最も接近した突出位置とした状態を概略構成で示す説明図である。図197(a)は裏後上可動演出ユニットのサブ演出表示装置を通常の後退位置とした状態で示す裏後可動演出ユニットにおける旋回テーブル側の正面図であり、(b)はサブ演出表示装置を突出位置とした状態で示す裏後可動演出ユニットにおける旋回テーブル側の正面図である。
裏ユニット3000における裏後上可動演出ユニット3600は、通常の状態では、サブ演出表示装置3640が最も上昇した(旋回テーブル3380の旋回中心から最も遠ざかった)後退位置の状態となっている(図196(a)及び図197(a)等を参照)。この後退位置の状態では、スライドプレート3610の一対の駆動ラックギア3613の下端付近において、裏後上スライド駆動ユニット3650の駆動ギア3653が噛合している。また、この状態では、スライドプレート3610に回転可能に取付けられている一対のスライドギア3620は、旋回テーブル3380における固定側ラックギア3386の上端付近と、スライドフレーム3630における可動側ラックギア3631の下端付近とに、夫々噛合している。
また、後退位置の状態では、スライドプレート3610の検知片3614が、左側の裏後上スライド駆動ユニット3650に備えられているスライド検知センサ3655により検知されている。この後退位置の状態では、図示するように、サブ演出表示装置3640(スライドフレーム3630)の一部が、正面視において、旋回テーブル3380の外周よりも外側に突出した状態となっている。
更に、後退位置の状態では、スライドプレート3610におけるプレート側ガイドスリット3611の下側の端部に、旋回テーブル3380のガイドボス3387が当接していると共に、スライドフレーム3630におけるフレーム側ガイドスリット3632の下側の端部に、スライドプレート3610のガイドピン3612が当接している。これにより、スライドプレート3610及びスライドフレーム3630(サブ演出表示装置3640)の上方へのこれ以上のスライド(移動)が規制されている。
この後退位置の状態で、一対の裏後上駆動モータ3652により駆動ギア3653を、右側面視において時計回りの方向へ回転させると、駆動ギア3653と噛合している駆動ラックギア3613によりスライドプレート3610が下方(旋回テーブル3380の中心に近付く方向)へスライドする。このスライドプレート3610が下方へスライドすると、スライドプレート3610に取付けられている一対のスライドギア3620も一緒に下方へスライド(移動)することとなる。この際に、一対のスライドギア3620には、夫々において左右方向外側から旋回テーブル3380の固定側ラックギア3386が噛合しているため、スライドギア3620の中心が下方へスライドすると、噛合している固定側ラックギア3386によりスライドギア3620が夫々(正面視左側のスライドギア3620は時計回りの方向へ、正面視右側のスライドギア3620は反時計回りの方向へ)回転させられることとなる。
これら一対のスライドギア3620では、夫々において固定側ラックギア3386とは反対側からスライドフレーム3630の可動側ラックギア3631が噛合しているため、スライドプレート3610の下方へのスライドに伴って、正面視左側のスライドギア3620が時計回りの方向へ回転すると共に、正面視右側のスライドギア3620が反時計回りの方向へ回転すると、夫々のスライドギア3620に噛合している可動側ラックギア3631によりスライドフレーム3630が、スライドプレート3610に対して二倍の速度で下方へスライドすることとなる。換言すると、スライドフレーム3630は、スライドプレート3610のスライド距離に対して、二倍の距離下方へスライドすることとなる。このスライドフレーム3630には、サブ演出表示装置3640が取付けられていることから、スライドフレーム3630と一緒にサブ演出表示装置3640が下方(旋回テーブル3380の旋回中心側)へスライドすることとなる。
一対の裏後上駆動モータ3652により、スライドプレート3610を介してスライドフレーム3630が下方へスライドすると、正面視において、旋回テーブル3380の外周よりも外側に位置していた部位が、旋回テーブル3380の外周よりも内側へ移動すると共に、スライドフレーム3630(サブ演出表示装置3640)が正面視において旋回テーブル3380の貫通口3382内へとスライドすることとなる(図196(b)を参照)。
そして、スライドフレーム3630(サブ演出表示装置3640)が最も下方に位置した(旋回テーブル3380の旋回中心に接近した)突出位置の状態となると、一対の裏後上駆動モータ3652の駆動を停止させる(図196(c)及び図197(b)を参照)。この突出位置の状態では、スライドフレーム3630に取付けられているサブ演出表示装置3640の表示画面の略全体が、正面視において旋回テーブル3380の貫通口3382内に位置している。また、突出位置の状態では、スライドプレート3610におけるプレート側ガイドスリット3611の上側の端部に旋回テーブル3380のガイドボス3387が当接していると共に、スライドフレーム3630におけるフレーム側ガイドスリット3632の上側の端部に、スライドプレート3610のガイドピン3612が当接している。これにより、スライドプレート3610及びスライドフレーム3630(サブ演出表示装置3640)の下方へのこれ以上のスライド(移動)が規制されている。
この突出位置の状態から後退位置の状態へ戻すには、一対の裏後上駆動モータ3652により、夫々の駆動ギア3653を上述とは逆方向へ回転させることで、スライドプレート3610を介してスライドフレーム3630(サブ演出表示装置3640)を上方へスライドさせることができ、スライド検知センサ3655によるスライドプレート3610の検知片3641の検知に基づいて一対の裏後上駆動モータ3652の駆動を停止させることで、後退位置の状態に復帰させることができる。
なお、裏後上可動演出ユニット3600は、一対の裏後上駆動モータ3652により、サブ演出表示装置3640を、後退位置と突出位置との間において任意の位置で停止させることができる。
このように、裏後上可動演出ユニット3600は、メイン演出表示装置1600よりも表示画面の小さいサブ演出表示装置3640を、旋回テーブル3380の中心(旋回中心)から遠ざかった後退位置と旋回中心に接近した突出位置との間で、スライドさせることができる。換言すると、裏後上可動演出ユニット3600は、サブ演出表示装置3640を、メイン演出表示装置1600よりも外側の位置(後退位置)と、メイン演出表示装置1600の前面側(突出位置)との間で移動させることができるため、サブ演出表示装置3640のスライド位置に応じて、メイン演出表示装置1600による演出画像(メイン演出画像)を目立たせたり、サブ演出表示装置3640による演出画像(サブ演出画像)を目立たせたりすることができ、遊技者に対してメイン演出画像やサブ演出画像を楽しませることができる。
[5−9g−1.裏後中央可動演出ユニットと裏後上可動演出ユニットとによる演出]
次に、裏ユニット3000の裏後可動演出ユニット3300における裏後中央可動演出ユニット3350と裏後上可動演出ユニット3600とを用いた演出(可動演出)について、主に図198乃至図201を参照して詳細に説明する。図198は、サブ演出表示装置を第一旋回位置において旋回可能位置とした状態を概略構成で示す裏後可動演出ユニットの正面図である。図199は、第一旋回位置におけるサブ演出表示装置の可動範囲を概略構成で示す裏後可動演出ユニットの正面図である。図200は、第二旋回位置におけるサブ演出表示装置の可動範囲を概略構成で示す裏後可動演出ユニットの正面図である。図201は、第三旋回位置におけるサブ演出表示装置の可動範囲を概略構成で示す裏後可動演出ユニットの正面図である。
裏後可動演出ユニット3300における裏後上可動演出ユニット3600のサブ演出表示装置3640は、裏後中央可動演出ユニット3350の旋回テーブル3380に取付けられており、旋回中心を通る直線上において、旋回テーブル3380の中心(旋回中心)から遠ざかった後退位置と旋回中心に接近した突出位置との間でスライド可能とされている。サブ演出表示装置3640が後退位置の状態では、サブ演出表示装置3640を取付けているスライドフレーム3630の一部が、正面視において旋回テーブル3380の外周よりも外側に位置している。サブ演出表示装置3640が突出位置の状態では、サブ演出表示装置3640を取付けているスライドフレーム3630の全体が、正面視において旋回テーブル3380の外周よりも内側に位置していると共に、サブ演出表示装置3640がユニットベース3361の開口部3361bの内側に位置している。
裏後中央可動演出ユニット3350は、裏後上可動演出ユニット3600のスライドフレーム3630が、後退位置と外周が正面視において旋回テーブル3380の外周と一致している位置との間の範囲(旋回規制範囲)内にある時には、旋回テーブル3380の旋回範囲が規制される(図198を参照)。裏後中央可動演出ユニット3350は、旋回テーブル3380の旋回範囲が規制される旋回位置が、旋回中心の直上に裏後上可動演出ユニット3600(サブ演出表示装置3640)が位置する第一旋回位置、旋回中心の真右にサブ演出表示装置3640が位置する第二旋回位置(第一旋回位置から正面視時計回りの方向へ90度の角度で旋回した位置)、及び、旋回中心の直下にサブ演出表示装置3640が位置する第三旋回位置(第二旋回位置から正面視時計回りの方向へ90度の角度で旋回した位置)、の三つの旋回位置が備えられている。サブ演出表示装置3640(スライドフレーム3630)は、旋回テーブル3380の旋回によって三つの旋回位置の何れかに位置している時のみ、後退位置(旋回規制範囲内)へスライドすることができる。
また、裏後中央可動演出ユニット3350は、スライドフレーム3630が、その外周が正面視において旋回テーブル3380の外周と一致している位置と突出位置との間の範囲(旋回可能範囲)内にある時には、旋回テーブル3380の旋回範囲の規制が解除され、旋回テーブル3380(サブ演出表示装置3640)が第一旋回位置、第二旋回位置、及び第三旋回位置の夫々の間で自由に旋回することができる(図198を参照)。
裏後上可動演出ユニット3600は、通常の状態では、裏後中央可動演出ユニット3350により、旋回テーブル3380の旋回中心の直上となる第一旋回位置に位置していると共に、サブ演出表示装置3640が、裏後上スライド駆動ユニット3650により旋回中心から遠ざかった後退位置に位置している(図169等を参照)。
この通常の状態では、スライドフレーム3630が旋回規制範囲内に位置していることから、一対のガイドピン3363により、スライドフレーム3630を介してサブ演出表示装置3640(旋回テーブル3380)の旋回範囲が±5度の旋回角度の範囲内でのみ旋回可能に規制されている(図199を参照)。また、第一旋回位置の状態では、サブ演出表示装置3640を、後退位置と突出位置との間で上下にスライドさせることができる。この第一旋回位置の状態で、サブ演出表示装置3640を突出位置へ移動させると、開口部3361b(メイン演出表示装置1600)の上半分を覆った状態とすることができ、サブ演出表示装置3640に表示された演出画像を遊技者に楽しませることができる。
第一旋回位置から時計回りの方向へ90度の旋回角度で旋回した第二旋回位置では、図200に示すように、サブ演出表示装置3640が旋回中心の真右に位置しており、開口部3361b(メイン演出表示装置1600)の右側で上下に延びた状態となっている。この第二旋回位置の時に、スライドフレーム3630を後退位置側の旋回規制範囲内へスライドさせると、一対のガイドピン3363により、スライドフレーム3630を介してサブ演出表示装置3640(旋回テーブル3380)が旋回不能な状態となる。この第二旋回位置の状態では、サブ演出表示装置3640を後退位置の状態とすることで、サブ演出表示装置3640の表示画面によりメイン演出表示装置1600の表示画面を右方へ拡張することができ、ワイド画面による演出画像を遊技者に楽しませることができる。
この第二旋回位置から時計回りの方向へ90度の旋回角度で旋回した第三旋回位置では、図201に示すように、サブ演出表示装置3640が旋回中心の直下に位置しており、その表示画面が左右に延びた状態となっている。この第三旋回位置の時に、スライドフレーム3630を後退位置側の旋回規制範囲内へスライドさせると、一対のガイドピン3363により、スライドフレーム3630を介してサブ演出表示装置3640(旋回テーブル3380)が、±7度の旋回角度の範囲内でのみ旋回可能な状態に規制される。この旋回可能な角度範囲内で旋回テーブル3380を往復回動させることで、サブ演出表示装置3640を左右に揺動させることができ、物理的に揺動する演出画像を遊技者に楽しませることができる。また、第三旋回位置の状態で、サブ演出表示装置3640を突出位置へ移動させると、開口部3361b(メイン演出表示装置1600)の下半分を覆った状態とすることができ、サブ演出表示装置3640に表示された演出画像を遊技者に楽しませることができる。
このように、裏後中央可動演出ユニット3350と裏後上可動演出ユニット3600とにより、サブ演出表示装置3640を、旋回テーブル3380の旋回中心を中心にして様々な位置に移動させることができ、サブ演出表示装置3640の動きを遊技者に楽しませることができる。
[5−9h.裏後下可動演出ユニット]
次に、裏ユニット3000の裏後可動演出ユニット3300における裏後下可動演出ユニット3700について、主に図202を参照して詳細に説明する。図202(a)は裏ユニットの裏後可動演出ユニットにおける裏後下可動演出ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は裏ユニットの裏後可動演出ユニットにおける裏後下可動演出ユニットを後ろから見た斜視図である。裏後下可動演出ユニット3700は、裏後可動演出ユニット3300の裏後中央可動演出ユニット3350における旋回テーブル3380の前面下部に取付けられている。
裏後下可動演出ユニット3700は、旋回テーブル3380の前面下部に取付けられ、前面に透光性を有した幾何学模様の装飾が形成されているユニット本体3701と、ユニット本体3701の左右方向中央の後面に取付けられており、回転軸がユニット本体3701を貫通して前方へ突出している裏後下駆動モータ3702と、裏後下駆動モータ3702の回転軸に取付けられており、外形が平歯車状に形成されている裏後下回転装飾体3703と、ユニット本体3701の後側に取付けられており、前面に複数のLEDが実装されている裏後下装飾基板3704と、裏後下装飾基板3704の左右方向中央部の後側を覆うようにユニット本体3701に取付けられている基板カバー3705と、を備えている。
裏後下可動演出ユニット3700のユニット本体3701は、外形形状が、旋回テーブル3380の外周に沿った円弧と、円弧の両端を結んだ弦とで構成されている。ユニット本体3701は、左右方向中央に円形に窪んだ装飾を有しており、その左右両側と左右両端付近に星形の装飾が形成されている。裏後下回転装飾体3703は、ユニット本体3701における中央の円形に窪んだ内部に収容されており、裏後下駆動モータ3702によってその中心を通る前後に延びた軸周りに回転する。
裏後下装飾基板3704は、前面に実装されている複数のLEDを適宜発光させることで、ユニット本体3701の前面や裏後下回転装飾体3703を発光装飾させることができる。
この裏後下可動演出ユニット3700によれば、裏後下駆動モータ3702により裏後下回転装飾体3703を回転させることができる。この際に、裏後下装飾基板3704のLEDを適宜発光させると、裏後下回転装飾体3703の外形が歯車状に形成されていることから、歯車の歯の部位により後方からの光を遮ったり通したりすることで点滅しているように見せることができ、遊技者の関心を裏後下回転装飾体3703に引付けさせることができる。
[5−10.遊技盤における演出]
次に、遊技盤5における主な可動演出について、主に図206乃至図211を参照して詳細に説明する。図203は、裏ユニットにおける裏上可動演出ユニットの裏上第一回転装飾体及び裏上第二回転装飾体を下降位置へ移動させた状態で示す遊技盤の正面図である。図204は、裏ユニットの裏後可動演出ユニットにおける旋回テーブルを第一旋回位置の状態で裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットの裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットを離反位置から接近位置へ移動させた状態で示す遊技盤の正面図である。図205は、裏ユニットの裏後可動演出ユニットにおける旋回テーブルを第三旋回位置の状態で裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットの裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットを離反位置から接近位置へ移動させた状態で示す遊技盤の正面図である。図206は、裏ユニットの裏後可動演出ユニットにおけるサブ演出表示装置を通常の第一旋回位置において突出位置へ移動させた状態で示す遊技盤の正面図である。図207は、裏ユニットの裏後可動演出ユニットにおけるサブ演出表示装置を突出位置の状態で第一旋回位置から第二旋回位置へ旋回させた状態で示す遊技盤の正面図である。図208は、図207の状態からサブ演出表示装置を後退位置へ移動させた状態で示す遊技盤の正面図である。
また、図209は、裏ユニットの裏後可動演出ユニットにおけるサブ演出表示装置を突出位置の状態で第二旋回位置から第三旋回位置へ移動させた状態で示す遊技盤の正面図である。図210は、図209の状態からサブ演出表示装置を後退位置へ移動させた状態で示す遊技盤の正面図である。図211は、図205の状態から裏後左可動演出ユニット及び裏後右可動演出ユニットの裏後左可動装飾体ユニット及び裏後右可動装飾体ユニットにおける裏後左回転装飾体及び裏後右回転装飾体を第三演出位置の状態とすると共に、裏上可動演出ユニットの裏上第一回転装飾体及び裏上第二回転装飾体を下降位置へ移動させて裏上第一回転装飾体及び裏上第二回転装飾体を回転させている状態で示す遊技盤の正面図である。
遊技盤5は、通常の状態では、図129及び図135等に示すように、枠状のセンター役物2500の外側では透明な遊技パネル1100(パネル板1110)を通して、裏ユニット3000の裏前装飾ユニット3100の装飾が見えている。また、センター役物2500の枠内(内側)では、裏ユニット3000の後側に取付けられているメイン演出表示装置1600の表示画面が、遊技者側(前方)から良好に視認することができる。
また、通常の状態では、裏ユニット3000の裏上可動演出ユニット3200における裏上可動本体ユニット3230が、上昇位置の状態となっており、センター役物2500の枠内におけるメイン演出表示装置1600の上側で、ロゴ装飾ユニット2550の右側に、裏上可動演出ユニット3200における裏上可動本体ユニット3230の裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233が見えている。
また、通常の状態では、裏ユニット3000の裏後可動演出ユニット3300における裏後中央可動演出ユニット3350の旋回テーブル3380が、第一旋回位置の状態となっており、裏後左可動演出ユニット3400及び裏後右可動演出ユニット3500の裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501が夫々旋回テーブル3380の旋回中心から遠ざかった離反位置の状態となっている。従って、センター役物2500の枠内を通して、メイン演出表示装置1600の左側に、裏後左可動演出ユニット3400の複数の裏後左回転装飾体3410が見えていると共に、メイン演出表示装置1600の右側に、裏後右可動演出ユニット3500の複数の裏後右回転装飾体3510が見えている。これら裏後左可動演出ユニット3400及び裏後右可動演出ユニット3500の複数の裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510は、夫々第一装飾部3411a及び第一装飾部3511aを前方へ向けた第一演出位置の状態となっている。
更に、通常の状態では、透明なセンター役物2500及び透明なパネル板1110を通して、ステージ2530の後方に位置している裏後可動演出ユニット3300の裏後下可動演出ユニット3700が見えている。この通常の状態では、裏後可動演出ユニット3300の裏後上可動演出ユニット3600におけるサブ演出表示装置3640が、後退位置に位置しており、前側に配置されているセンター役物2500のロゴ装飾ユニット2550により隠されて見えない状態となっている。
遊技盤5は、第一始動口2002や第二始動口2004に遊技球が受入れられることで抽選される第一特別抽選結果や第二特別抽選結果に応じて、裏ユニット3000の裏前装飾ユニット3100、裏上可動演出ユニット3200、裏後可動演出ユニット3300に備えられている裏後中央可動演出ユニット3350、裏後左可動演出ユニット3400、裏後右可動演出ユニット3500、裏後上可動演出ユニット3600、及び裏後下可動演出ユニット3700が、所定の演出(可動演出や発光演出)を行う。
具体的には、裏ユニット3000の裏上可動演出ユニット3200を用いた演出として、例えば、図129及び図135等に示すように、裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233がセンター役物2500のロゴ装飾ユニット2550の右側に位置している状態で、裏上装飾基板3234の第一LED3234aを適宜発光させて裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233を発光装飾させると、遊技者の関心を裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233に強く引付けさせることができ、裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233の位置している遊技領域5aの右上隅に注目させることができる。これにより、遊技者に対して、遊技領域5a内の右側の領域において何か良いことがあるのではないかと思わせて、センター役物2500の右側を遊技球が流通するような遊技球の打込操作(所謂、右打ち)を促すことができ、遊技球の打込操作を楽しませることができる。
また、裏上可動演出ユニット3200を用いた演出として、裏上昇降駆動モータ3213の駆動により、裏上可動本体ユニット3230を正面視時計回りの方向へ回転させて、裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233を、メイン演出表示装置1600の上側でロゴ装飾ユニット2550の右側の上昇位置から、遊技領域5aの中央でメイン演出表示装置1600の前面の下降位置に移動させる(図203を参照)。これにより、外周が変多角形状の裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233が、メイン演出表示装置1600の前面側の略中央に位置した状態となり、メイン演出表示装置1600に表示されている演出画像を遮ることとなるため、遊技者側から目立たせることができ、遊技者の関心を強く引付けさせる演出を行うことができる。
そして、この状態で、裏上回転駆動モータ3235により裏上第一回転装飾体3232を正面視反時計回りの方向へ回転させると、裏上第一回転装飾体3232の前側に配置された裏上第二回転装飾体3233が、反時計回りの方向へ自転しつつ第一軸部3232aを中心にして反時計回りの方向へ公転すると共に、裏上第一回転装飾体3232の後側に配置された複数の裏上出没装飾体3246が、互いに異なるタイミングで裏上第一回転装飾体3232の外側へ突出して出現するような可動演出を見せることができる。これにより、遊技者に対して、グルグルと渦巻くと共に星が飛び散るような感じの可動演出を見せることができ、遊技者に対して強いインパクトを与えることができると共に、遊技者に対して何か良いことがあるのではないかと思わせることができ、遊技に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。
この際に、裏上装飾基板3234の第一LED3234aや第二LED3234bを適宜発光させることで、裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233がキラキラ瞬くと共に、裏上出没装飾体3246(出没装飾部3246b)が光りながら飛び散るような演出を見せることができ、上述した作用効果をより一層発揮させることができる。
続いて、裏後可動演出ユニット3300における裏後中央可動演出ユニット3350と裏後左可動演出ユニット3400及び裏後右可動演出ユニット3500とを用いた演出として、例えば、通常の状態で、裏後左可動演出ユニット3400及び裏後右可動演出ユニット3500における裏後左スライドユニット3460及び裏後右スライドユニット3560の裏後左スライド駆動モータ3466及び裏後右スライド駆動モータ3566により、裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501を、夫々旋回テーブル3380の旋回中心に接近した接近位置へ移動させると、図204に示すように、夫々円弧状に形成されている裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501が、メイン演出表示装置1600の左右両端付近の前側に位置した状態となり、メイン演出表示装置1600の左側と右側とを覆うような演出を遊技者に見せることができる。
この状態では、メイン演出表示装置1600の表示画面の前面において、左右に配置されている裏後左可動装飾体ユニット3401と裏後右可動装飾体ユニット3501とで円環の一部を形成しているような装飾を遊技者に見せることができ、遊技者を裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501に注目させることができる。また、この状態では、左右に並んだ裏後左可動装飾体ユニット3401と裏後右可動装飾体ユニット3501との間からメイン演出表示装置1600の表示画面の中央部分が円形状に前方へ臨んでおり、裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501によって円形に縁どりされた演出画像を楽しませることができる。
また、この状態では、図示は省略するが、裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501における裏後左駆動モータ3431及び裏後右駆動モータ3531により複数の裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510を、夫々の第一装飾部3411a及び第一装飾部3511aを前方へ向けた第一演出位置から、夫々の第二装飾部3411b及び第二装飾部3511bを前方へ向けた第二演出位置、或いは、夫々の第三装飾部3411c及び第三装飾部3511cを前方へ向けた第三演出位置へ、適宜回転させる(図189を参照)。これにより、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510の装飾態様が変化するため、多彩な演出を遊技者に見せることができ、遊技者を飽きさせ難くすることができる。
また、裏後中央可動演出ユニット3350と裏後左可動演出ユニット3400及び裏後右可動演出ユニット3500とを用いた演出としては、旋回テーブル3380を第三旋回位置とすると共に、裏後上可動演出ユニット3600のサブ演出表示装置3640を後退位置とした状態で、裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501を、夫々旋回テーブル3380の旋回中心に接近した接近位置へ移動させる(図205を参照)。この状態では、メイン演出表示装置1600の表示画面の左右両側を覆っている裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501の下側に、サブ演出表示装置3640の表示画面が位置している。これにより、メイン演出表示装置1600の表示画面の左右両側が裏後左可動装飾体ユニット3401と裏後右可動装飾体ユニット3501によって被覆されていても、その下側に配置されているサブ演出表示装置3640の表示画面によって表示領域の減少を補うことができ、裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501の装飾体とメイン演出表示装置1600及びサブ演出表示装置3640の演出画像とによる演出を遊技者に見せることができ、遊技者を楽しませることができる。
この図205の状態においても、裏後左駆動モータ3431及び裏後右駆動モータ3531により複数の裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510を回転させて、装飾の変化を遊技者に楽しませることができる。
更に、裏後中央可動演出ユニット3350と裏後左可動演出ユニット3400及び裏後右可動演出ユニット3500とを用いた演出としては、旋回テーブル3380を第三旋回位置とすると共に、裏後上可動演出ユニット3600のサブ演出表示装置3640を後退位置とした状態(図208の状態)で、裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501を、夫々旋回テーブル3380の旋回中心に接近した接近位置へ移動させる。図示は省略するが、この状態では、円弧状に形成されている裏後左可動装飾体ユニット3401がメイン演出表示装置1600の中央より上側となるセンター役物2500のロゴ装飾ユニット2550の下方に位置していると共に、同じく円弧状に形成されている裏後右可動装飾体ユニット3501が、メイン演出表示装置1600の中央より下側となるステージ2530の上方に位置した状態となり、メイン演出表示装置1600の上側と下側とを覆うような演出を遊技者に見せることができる。
この状態では、メイン演出表示装置1600の表示画面の前面において、上下に配置されている裏後左可動装飾体ユニット3401と裏後右可動装飾体ユニット3501とで円環の一部を形成しているような装飾を遊技者に見せることができ、遊技者を裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501に注目させることができる。また、この状態では、上下に並んだ裏後左可動装飾体ユニット3401と裏後右可動装飾体ユニット3501との間からメイン演出表示装置1600の表示画面の中央部分が円形状に前方へ臨んでおり、裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501によって円形に縁どりされた演出画像を楽しませることができる。
更に、裏後中央可動演出ユニット3350と裏後左可動演出ユニット3400及び裏後右可動演出ユニット3500とを用いた演出としては、図示は省略するが、裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501の何れか一方のみを、離反位置から接近位置へ移動させることで、メイン演出表示装置1600の表示画面の左右方向一方側のみを被覆する演出を遊技者に見せることができる。これにより、離反位置と接近位置との間で移動させる裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501を適宜選択することで、多彩な演出を遊技者に提示することができ、遊技者を飽きさせ難くして遊技を楽しませることができる。
続いて、裏後可動演出ユニット3300における裏後中央可動演出ユニット3350と裏後上可動演出ユニット3600とを用いた演出として、例えば、旋回テーブル3380を第一旋回位置とすると共に、サブ演出表示装置3640を後退位置とした通常の状態で、裏後上可動演出ユニット3600における一対の裏後上スライド駆動ユニット3650に夫々備えられている裏後上駆動モータ3652により、夫々の駆動ギア3653を右側面視において時計回りの方向へ回転させて、スライドプレート3610を介してスライドフレーム3630を、旋回テーブル3380の旋回中心から遠ざかった後退位置から旋回中心に接近した突出位置へスライドさせると、スライドフレーム3630と一緒にサブ演出表示装置3640が突出位置(下方)へ移動することとなる。
この際に、後退位置ではセンター役物2500のロゴ装飾ユニット2550の後側となって隠れていたサブ演出表示装置3640が、ロゴ装飾ユニット2550の下端から下方へ移動することで遊技者側から徐々に見えるようになり、突出位置で停止することで、後側に配置されているメイン演出表示装置1600の表示画面の上半分を覆った状態となる(図206を参照)。これにより、サブ演出表示装置3640の表示画面を遊技者側から見えるようにすることができ、遊技者の関心をサブ演出表示装置3640の表示画面に表示されている演出画像(サブ演出画像)に引付けさせることが可能な演出を行うことができる。
これにより、メイン演出表示装置1600とは別のサブ演出表示装置3640が出現することで、遊技者に対してサブ演出表示装置3640に重要な演出画像が表示されているのではないかと思わせることができ、サブ演出表示装置3640の表示画面に表示される演出画像を楽しませることができる。また、サブ演出表示装置3640が出現することで、遊技者に対してチャンスの到来を示唆させることができ、遊技に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。
第一旋回位置においてサブ演出表示装置3640を後退位置から突出位置へ移動中、或いは、突出位置へ移動した時に、裏後中央可動演出ユニット3350における固定側ユニット3360の裏後旋回駆動モータ3370により、所定の旋回角度の範囲で旋回テーブル3380を往復回動させるようにしても良い。これにより、遊技者側から見えるようになったサブ演出表示装置3640が往復旋回することで左右に揺動することとなり、サブ演出表示装置3640に表示されている演出画像が物理的に揺動する演出を遊技者に見せることができる。これにより、表示されている演出画像と共にサブ演出表示装置3640が揺れていることから、サブ演出表示装置3640の動きを楽しませることができる。この際に、メイン演出表示装置1600に表示されている演出画像と関連するようにサブ演出表示装置3640を揺動させることで、遊技者をより一層楽しませることができ、遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
また、裏後中央可動演出ユニット3350と裏後上可動演出ユニット3600とを用いた演出としては、一対の裏後上駆動モータ3652により、サブ演出表示装置3640が取付けられているスライドフレーム3630を旋回可能範囲内に位置させた状態で、裏後旋回駆動モータ3370により旋回テーブル3380を正面視時計回りの方向へ第二旋回位置まで90度回転させる(図207を参照)。これにより、センター役物2500のロゴ装飾ユニット2550の下側に見えているサブ演出表示装置3640が、メイン演出表示装置1600の中央(旋回テーブル3380の旋回中心)を中心にして旋回するような演出を遊技者に見せることができる。
旋回可能範囲内に位置したサブ演出表示装置3640を、第一旋回位置から第二旋回位置へ旋回させることで、横長のサブ演出表示装置3640が縦長の状態となって、メイン演出表示装置1600の表示画面の右半分を覆ったような状態となるため、サブ演出表示装置3640の向きの変化を遊技者に楽しませることができる。この際に、サブ演出表示手段の表示画面に、演出画像として例えば所定のキャラクタを表示させた状態で、サブ演出表示装置3640を旋回させると、サブ演出表示装置3640と一緒にキャラクタが移動(旋回)している演出を遊技者に見せることができ、遊技者を楽しませることができる。また、キャラクタ(サブ演出表示装置3640)が移動(旋回)することで、遊技者に対して遊技状態が別の段階に移る(例えば、通常のリーチ演出から発展する)ように思わせることができ、次の状態への期待感を高めさせて遊技者を飽きさせ難くすることができる。
サブ演出表示装置3640を第二旋回位置へ旋回させた後に、一対の裏後上駆動モータ3652により旋回可能範囲内に位置しているサブ演出表示装置3640(スライドフレーム3630)を後退位置へ移動させると、メイン演出表示装置1600の右側にサブ演出表示装置3640が並んだ状態となる(図208を参照)。これにより、メイン演出表示装置1600の表示画面の全体と、サブ演出表示装置3640の表示画面の全体とを使った演出を遊技者に見せることができる。例えば、メイン演出表示装置1600とサブ演出表示装置3640とに異なる演出画像を表示させることで、遊技に対する多くの情報を遊技者に提供することが可能となり、遊技者を飽きさせ難くすることができる。或いは、メイン演出表示装置1600とサブ演出表示装置3640とで一つの画像を構成する演出画像を夫々に表示させることで、メイン演出表示装置1600の表示画面が右方へ拡張されたような演出画像を遊技者に見せることができ、左右に延びたワイド画面により迫力のある演出画像を楽しませることができる。
また、サブ演出表示装置3640を第二旋回位置で且つ後退位置に移動させた状態では、図208に示すように、サブ演出表示装置3640が遊技領域5aの右端付近に位置しているため、センター役物2500の右側を遊技球が流通するように遊技球の打込操作を促す演出画像の表示に対してサブ演出表示装置3640を好適に用いることができ、遊技者による遊技球の打込操作を楽しませることができる。
更に、裏後中央可動演出ユニット3350と裏後上可動演出ユニット3600とを用いた演出としては、第二旋回位置の状態において、一対の裏後上駆動モータ3652により、サブ演出表示装置3640が取付けられているスライドフレーム3630を旋回可能範囲内に位置させた状態で、裏後旋回駆動モータ3370により旋回テーブル3380を正面視時計回りの方向へ第三旋回位置まで90度回転させる(図209を参照)。これにより、メイン演出表示装置1600の右側を覆っていたサブ演出表示装置3640が、メイン演出表示装置1600の中央(旋回テーブル3380の旋回中心)を中心にして旋回するような演出を遊技者に見せることができる。
旋回可能範囲内に位置したサブ演出表示装置3640を、第二旋回位置から第三旋回位置へ旋回させることで、縦長のサブ演出表示装置3640が横長の状態となって、メイン演出表示装置1600の表示画面の下半分を覆ったような状態となるため、サブ演出表示装置3640の向きの変化を遊技者に楽しませることができる。この際に、サブ演出表示手段の表示画面に、演出画像として例えば所定のキャラクタを表示させた状態で、サブ演出表示装置3640を旋回させると、サブ演出表示装置3640と一緒にキャラクタが移動(旋回)している演出を遊技者に見せることができ、遊技者を楽しませることができる。また、キャラクタ(サブ演出表示装置3640)が移動(旋回)することで、遊技者に対して遊技状態が別の段階に移る(例えば、通常のリーチ演出から発展する)ように思わせることができ、次の状態への期待感を高めさせて遊技者を飽きさせ難くすることができる。
サブ演出表示装置3640を第三旋回位置へ旋回させた後に、一対の裏後上駆動モータ3652により旋回可能範囲内に位置しているサブ演出表示装置3640(スライドフレーム3630)を後退位置へ移動させると、メイン演出表示装置1600の下側にサブ演出表示装置3640が並んだ状態となる(図210を参照)。これにより、上下に並んだ、メイン演出表示装置1600の表示画面の全体と、サブ演出表示装置3640の表示画面の全体とを使った演出を遊技者に見せることができる。例えば、メイン演出表示装置1600とサブ演出表示装置3640とに異なる演出画像を表示させることで、遊技に対する多くの情報を遊技者に提供することが可能となり、遊技者を飽きさせ難くすることができる。或いは、メイン演出表示装置1600とサブ演出表示装置3640とで一つの画像を構成する演出画像を夫々に表示させることで、メイン演出表示装置1600の表示画面が下方へ拡張されたような演出画像を遊技者に見せることができ、上下に延びた縦長の画面により迫力のある演出画像を楽しませることができる。
このサブ演出表示装置3640が第三旋回位置で且つ後退位置の時には、図210に示すように、サブ演出表示装置3640の表示画面が、透明なセンター役物2500とパネル板1110を通してステージ2530の後側に見える。従って、遊技状態に応じて、サブ演出表示装置3640にステージ2530や第一始動口2002を指し示すような演出画像を表示させることで、遊技者に対して第一始動口2002を狙った遊技球の打込操作を促して、遊技球の打込操作を楽しませることができる。
また、第三旋回位置において、裏後中央可動演出ユニット3350における固定側ユニット3360の裏後旋回駆動モータ3370により、所定の旋回角度の範囲で旋回テーブル3380を往復回動させるようにしても良い。これにより、メイン演出表示装置1600の下側に見えるサブ演出表示装置3640が往復旋回することで左右に揺動することとなり、サブ演出表示装置3640に表示されている演出画像が物理的に揺動する演出を遊技者に見せることができる。これにより、表示されている演出画像と共にサブ演出表示装置3640が揺れていることから、サブ演出表示装置3640の動きを楽しませることができると共に、サブ演出表示装置3640の前側に位置している第一始動口2002へ遊技者の関心を向けさせることができる。この際に、メイン演出表示装置1600に表示されている演出画像と関連するようにサブ演出表示装置3640を揺動させることで、遊技者をより一層楽しませることができ、遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
この裏後中央可動演出ユニット3350と裏後上可動演出ユニット3600とを用いた演出としては、図示は省略するが、上記の他に、第一旋回位置から第三旋回位置へ第二旋回位置で停止させることなくサブ演出表示装置3640を旋回させるようにしても良い。或いは、第一旋回位置、第二旋回位置、及び第三旋回位置、の何れの間でサブ演出表示装置3640を適宜方向へ旋回させても良いし、何れの位置においてサブ演出表示装置3640を旋回中心から離れた後退位置と旋回中心に接近した突出位置との間で適宜移動させるようにしても良い。このように、裏後中央可動演出ユニット3350と裏後上可動演出ユニット3600とを用いることで、サブ演出表示装置3640を様々な位置に移動させたり、様々な動きをさせたりすることができるため、多彩な演出を遊技者に提示することができ、遊技者を楽しませることができる。
続いて、裏後中央可動演出ユニット3350と裏後下可動演出ユニット3700とを用いた演出としては、例えば、旋回テーブル3380を第一旋回位置とした状態で、裏後下可動演出ユニット3700の裏後下駆動モータ3702により裏後下回転装飾体3703を回転させると、透明なセンター役物2500とパネル板1110を通してステージ2530の後側に見える裏後下回転装飾体3703が回転する演出を遊技者に見せることができる(図206等を参照)。これにより、遊技者の関心を回転している裏後下回転装飾体3703に引付けることができるため、その前側に見えているセンター役物2500のステージ2530や第一始動口2002にも遊技者の関心を引付けさせることができ、遊技者に対して第一始動口2002を狙った遊技球の打込操作を促して、遊技球の打込操作を楽しませることができる。
また、旋回テーブル3380を第二旋回位置とした状態で、裏後下可動演出ユニット3700の裏後下駆動モータ3702により裏後下回転装飾体3703を回転させると、センター役物2500の枠内、及び透明なセンター役物2500とパネル板1110を通してワープ入口2520の上側に見える裏後下回転装飾体3703が回転する演出を遊技者に見せることができる(図207及び図208を参照)。これにより、遊技者の関心を回転している裏後下回転装飾体3703に引付けることができることから、センター役物2500の左側に遊技者の関心を引付けさせることができるため、遊技者に対して遊技球がセンター役物2500の左側を通る左打ちを促すことができ、遊技球の打込操作を楽しませることができる。
続いて、裏上可動演出ユニット3200と裏後可動演出ユニット3300とを用いた演出としては、例えば、旋回テーブル3380を第三旋回位置で、且つ、裏後上可動演出ユニット3600のサブ演出表示装置3640を後退位置とした状態で、裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501を、夫々旋回テーブル3380の旋回中心に接近した接近位置へ移動させた後に、裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501の複数の裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510を夫々第三装飾部3411c及び第三装飾部3511cが前方を向いた第三演出位置の状態に回動させると共に、裏上可動演出ユニット3200の裏上可動本体ユニット3230を上昇位置から下降位置へ移動させて裏上第一回転装飾体3232及び裏上第二回転装飾体3233を回転させる(図211を参照)。
これにより、メイン演出表示装置1600の表示画面が、裏上可動演出ユニット3200の裏上第一回転装飾体3232と、裏後左可動演出ユニット3400及び裏後右可動演出ユニット3500の裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501とによって覆われた状態となり、遊技者の関心を遊技領域5aの中央に強く引付けさせることができると共に、メイン演出表示装置1600の表示画面を覆うことで遊技者に対して何か良いこと(例えば、「大当り」遊技の開始)があるのではないかと思わせることができ、遊技に対する期待感を高めさせることができる。
この状態では、図211に示すように、メイン演出表示装置1600の表示画面を覆っている裏上第一回転装飾体3232、裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501の下側に、サブ演出表示装置3640の表示画面が前方に臨んでいるため、メイン演出表示装置1600の演出画像が見えなくても、サブ演出表示装置3640の演出画像を見せることができ、演出画像によっても遊技者を楽しませることができる。
裏上可動演出ユニット3200と裏後可動演出ユニット3300とを用いた演出として、図211では、複数の裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510を、第三演出位置に回転させた状態を示したが、第一演出位置のままの状態、或いは、第二演出位置に回転させた状態とすることもでき、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510の回転位置を適宜選択することで多彩なパターンの演出を遊技者に提示することができる。
また、裏上可動演出ユニット3200と裏後可動演出ユニット3300とを用いた演出として、図211では、旋回テーブル3380を第三旋回位置の状態を示したが、第一旋回位置、或いは、第二旋回位置の状態とすることもでき、様々なパターンの演出を遊技者に見せることができる。
このように、本実施形態の遊技盤5では、裏前装飾ユニット3100、裏上可動演出ユニット3200、及び裏後可動演出ユニット3300における裏後中央可動演出ユニット3350、裏後左可動演出ユニット3400、裏後右可動演出ユニット3500、裏後上可動演出ユニット3600、及び裏後下可動演出ユニット3700を、適宜用いて、発光演出、可動演出、表示演出、等を行うことが可能であり、それらを適宜組合せることで多彩なパターンの演出を遊技者に提示することができ、遊技者を飽きさせ難くすることができると共に、各種の演出によって遊技者を楽しませることができ、遊技者の遊技に対する興趣が低下するのを抑制することができる。
[6.制御構成]
次に、パチンコ機1の各種制御を行う制御構成について、図212を参照して説明する。図212は、パチンコ機の制御構成を概略で示すブロック図である。パチンコ機1の主な制御構成は、図示するように、遊技盤5に取付けられる主制御基板1310及び周辺制御基板1510と、本体枠4に取付けられる払出制御基板951と、から構成されており、夫々の制御が分担されている。主制御基板1310は、遊技動作(遊技の進行)を制御する。周辺制御基板1510は、主制御基板1310からのコマンドに基づいて遊技中の各種演出を制御する周辺制御部1511と、周辺制御部1511からのコマンドに基づいて扉枠側演出表示装置460、メイン演出表示装置1600、及びサブ演出表示装置3640での演出画像の表示を制御する演出表示制御部1512と、を備えている。払出制御基板951は、遊技球の払出し等を制御する払出制御部952と、ハンドル302の回転操作による遊技球の発射を制御する発射制御部953と、を備えている。
[6−1.主制御基板]
遊技の進行を制御する主制御基板1310は、詳細な図示は省略するが、各種処理プログラムや各種コマンドを記憶するROMや一時的にデータを記憶するRAM等が内蔵されるマイクロプロセッサである主制御MPUと、入出力デバイス(I/Oデバイス)としての主制御I/Oポートと、各種検出スイッチからの検出信号が入力される主制御入力回路と、各種ソレノイドを駆動するための主制御ソレノイド駆動回路と、主制御MPUに内蔵されているRAMに記憶された情報を完全に消去するためのRAMクリアスイッチと、を備えている。主制御MPUは、その内蔵されたROMやRAMのほかに、その動作(システム)を監視するウォッチドックタイマや不正を防止するための機能等も内蔵されている。
主制御基板1310の主制御MPUは、第一始動口2002に受入れられた遊技球を検出する第一始動口センサ3102、第二始動口2004に受入れられた遊技球を検出する第二始動口センサ2402、一般入賞口2001に受入れられた遊技球を検出する一般入賞口センサ3101、ゲート部2003を通過した遊技球を検知するゲートセンサ2401、大入賞口2005に受入れられた遊技球を検知する大入賞口センサ2403、大入賞口センサ2403に検知された後に第一受入口2007に受入れられた遊技球を検知する第一受入口センサ2404、大入賞口センサ2403に検知された後に第二受入口2008に受入れられた遊技球を検知する第二受入口センサ2405、及び遊技領域5a内における不正な磁気を検知する磁気センサ3103、等からの検出信号が夫々主制御I/Oポートを介して入力される。
主制御MPUは、これらの検出信号に基づいて、主制御I/Oポートから主制御ソレノイド駆動回路に制御信号を出力することにより、始動口ソレノイド2412、アタッカソレノイド2414、及びV入賞口ソレノイド2416に駆動信号を出力したり、主制御I/Oポートから機能表示ユニット1400の状態表示器1401、普通図柄表示器1402、普通保留表示器1403、第一特別図柄表示器1404、第一特別保留数表示器1405、第二特別図柄表示器1406、第二特別保留数表示器1407、ラウンド表示器1408、等に駆動信号を出力したりする。
なお、本実施形態おいて、第一始動口センサ3102、第二始動口センサ2402、ゲートセンサ2401、大入賞口センサ2403、第一受入口センサ2404、及び第二受入口センサ2405には、非接触タイプの電磁式の近接スイッチを用いているのに対して、一般入賞口センサ3101には、接触タイプのON/OFF動作式のメカニカルスイッチを用いている。これは、遊技球が、第一始動口2002や第二始動口2004に頻繁に入球すると共に、ゲート部2003を頻繁に通過するため、第一始動口センサ3102、第二始動口センサ2402、及びゲートセンサ2401による遊技球の検出も頻繁に発生する。このため、第一始動口センサ3102、第二始動口センサ2402、及びゲートセンサ2401には、耐久性が高く寿命の長い近接スイッチを用いている。また、遊技者にとって有利となる有利遊技状態(「大当り」遊技、等)が発生すると、大入賞口2005が開放されて遊技球が頻繁に入球するため、大入賞口センサ2403、第一受入口センサ2404、及び第二受入口センサ2405による遊技球の検出も頻繁に発生する。このため、大入賞口センサ2403、第一受入口センサ2404、及び第二受入口センサ2405にも、耐久性が高く寿命の長い近接スイッチを用いている。これに対して、遊技球が頻繁に入球しない一般入賞口2001には、一般入賞口センサ3101による検出も頻繁に発生しない。このため、一般入賞口センサ3101には、近接スイッチより寿命が短いメカニカルスイッチを用いている。
また、主制御MPUは、遊技に関する各種情報(遊技情報)及び払出しに関する各種コマンド等を払出制御基板951に送信したり、この払出制御基板951からのパチンコ機1の状態に関する各種コマンド等を受信したりする。更に、主制御MPUは、遊技演出の制御に関する各種コマンド及びパチンコ機1の状態に関する各種コマンドを、主制御I/Oポートを介して周辺制御基板1510の周辺制御部1511に送信したりする。なお、主制御MPUは、その詳細な説明は後述するが、払出制御基板951からパチンコ機1の状態に関する各種コマンドを受信すると、これらの各種コマンドを整形して周辺制御部1511に送信する。
主制御基板1310には、詳細な説明は後述するが、電源基板ボックス930内の電源基板から各種電圧が供給されている。この主制御基板1310に各種電圧を供給する電源基板は、電源遮断時にでも所定時間、主制御基板1310に電力を供給するためのバックアップ電源としての電気二重層キャパシタ(以下、単に「キャパシタ」と記載する。)を備えている。このキャパシタにより主制御MPUは、電源遮断時にでも電源断時処理において各種情報をRAMに記憶することができる。この記憶した各種情報は、電源投入時に主制御基板1310のRAMクリアスイッチが操作されると、RAMから完全に消去(クリア)される。このRAMクリアスイッチの操作信号(検出信号)は、払出制御基板951にも出力される。
また、主制御基板1310には、停電監視回路が設けられている。この停電監視回路は、電源基板から供給される各種電圧の低下を監視しており、それらの電圧が停電予告電圧以下となると、停電予告として停電予告信号を出力する。この停電予告信号は、主制御I/Oポートを介して主制御MPUに入力される他に、払出制御基板951等にも出力されている。
[6−2.払出制御基板]
遊技球の払出し等を制御する払出制御基板951は、詳細な図示は省略するが、払出しに関する各種制御を行う払出制御部952と、発射ソレノイド682による発射制御を行うとともに、球送ソレノイド255による球送り制御を行う発射制御部953と、パチンコ機1の状態を表示するエラーLED表示器と、エラーLED表示器に表示されているエラーを解除するためのエラー解除スイッチと、球タンク802、タンクレール803、球誘導ユニット820、及び払出装置830内の遊技球を、パチンコ機1の外部へ排出して球抜き動作を開始するための球抜きスイッチと、を備えている。
[6−2a.払出制御部]
払出制御基板951における払出しに関する各種制御を行う払出制御部952は、詳細な図示は省略するが、各種処理プログラムや各種コマンドを記憶するROMや一時的にデータを記憶するRAM等が内蔵されるマイクロプロセッサである払出制御MPUと、I/Oデバイスとしての払出制御I/Oポートと、払出制御MPUが正常に動作しているか否かを監視するための外部WDT(外部ウォッチドックタイマ)と、払出装置830の払出モータ834に駆動信号を出力するための払出モータ駆動回路と、払出しに関する各種検出スイッチからの検出信号が入力される払出制御入力回路と、を備えている。払出制御MPUには、その内蔵されたROMやRAMのほかに、不正を防止するため機能等も内蔵されている。
払出制御部952の払出制御MPUは、主制御基板1310からの遊技に関する各種情報(遊技情報)及び払い出しに関する各種コマンドを払出制御I/Oポートを介してシリアル方式で受信したり、主制御基板1310からのRAMクリアスイッチの操作信号(検出信号)が払出制御I/Oポートを介して入力されたりする他に、満タン検知センサ279からの検出信号が入力されたり、球切れ検知センサ827、払出検知センサ842、及び羽根回転検知センサ840からの検出信号が入力される。
払出装置830の球切れ検知センサ827、払出検知センサ842、及び羽根回転検知センサ840からの検出信号は、払出制御入力回路に入力され、払出制御I/Oポートを介して払出制御MPUに入力される。
また、本体枠4に対する扉枠3の開放を検出する扉枠開放スイッチ、及び外枠2に対する本体枠4の開放を検出する本体枠開放スイッチからの検出信号は、払出制御入力回路に入力され、払出制御I/Oポートを介して払出制御MPUに入力される。
また、ファールカバーユニット270の満タン検知センサ279からの検出信号は、払出制御入力回路に入力され、払出制御I/Oポートを介して払出制御MPUに入力される。
払出制御MPUは、払出モータ834を駆動するための駆動信号を、払出制御I/Oを介して払出モータ834に出力したり、パチンコ機1の状態をエラーLED表示器に表示するための信号を、払出制御I/Oポートを介してエラーLED表示器に出力したり、パチンコ機1の状態を示すためのコマンドを、払出制御I/Oポートを介して主制御基板1310にシリアル方式で送信したり、実際に払出した遊技球の球数を払出制御I/Oポートを介して外部端子板に出力したりする。この外部端子板は、遊技ホール側に設置されたホールコンピュータに接続されている。このホールコンピュータは、パチンコ機1が払出した遊技球の球数やパチンコ機1の遊技情報等を把握することにより遊技者の遊技を監視している。
エラーLED表示器は、セグメント表示器であり、英数字や図形等を表示してパチンコ機1の状態を表示している。エラーLED表示器が表示して報知する内容としては、次のようなものがある。例えば、図形「−」が表示されているときには「正常」である旨を報知し、数字「0」が表示されているときには「接続異常」である旨(具体的には、主制御基板1310と払出制御基板951との基板間の電気的な接続に異常が生じている旨)を報知し、数字「1」が表示されているときには「球切れ」である旨(具体的には、球切れ検知センサ827からの検出信号に基づいて払出装置830内に遊技球がない旨)を報知し、数字「2」が表示されているときには「球がみ」である旨(具体的には、羽根回転検知センサ840からの検出信号に基づいて払出装置830の払出通路831d及び払出通路832dにおいて払出羽根839と遊技球とがかみ合って払出羽根839が回転困難となっている旨)を報知し、数字「3」が表示されているときには「計数スイッチエラー」である旨(具体的には、払出検知センサ842からの検出信号に基づいて払出検知センサ842に不具合が生じている旨)を報知し、数字「5」が表示されているときには「リトライエラー」である旨(具体的には、払出し動作のリトライ回数が予め設定された上限値に達した旨)を報知し、数字「6」が表示されているときには「満タン」である旨(具体的には、満タン検知センサ279からの検出信号に基づいてファールカバーユニット270内に貯留された遊技球で満タンである旨)を報知し、数字「7」が表示されているときには「CR未接続」である旨(払出制御基板951からCRユニットまでに亘るいずれかにおいて電気的な接続が切断されている旨)を報知し、数字「9」が表示されているときには「ストック中」である旨(具体的には、まだ払出していない遊技球の球数が予め定めた球数に達している旨)を報知している。
球貸ボタン328からの遊技球の球貸要求信号、及び返却ボタン329からのプリペイドカードの返却要求信号は、CRユニットに入力される。CRユニットは、球貸要求信号に従って貸し出す遊技球の球数を指定した信号を、払出制御基板951にシリアル方式で送信し、この信号が払出制御I/Oポートで受信されて払出制御MPUに入力される。またCRユニットは、貸出した遊技球の球数に応じて挿入されたプリペイドカードの残度を更新するとともに、その残度を球貸返却表示部330に表示するための信号を出力し、この信号が球貸返却表示部330に入力されて表示される。
[6−2b.発射制御部]
発射ソレノイド682による発射制御と、球送ソレノイド255による球送制御と、を行う発射制御部953は、詳細に図示は省略するが、発射に関する各種検出スイッチからの検出信号が入力される発射制御入力回路と、定時間毎にクロック信号を出力する発振回路と、このクロック信号に基づいて遊技球を遊技領域5aに向かって打ち出すための発射基準パルスを出力する発射タイミング制御回路と、この発射基準パルスに基づいて発射ソレノイド682に駆動信号を出力する発射ソレノイド駆動回路と、発射基準パルスに基づいて球送ソレノイド255に駆動信号を出力する球送ソレノイド駆動回路と、を備えている。発射タイミング制御回路は、発振回路からのクロック信号に基づいて、1分当たり100個の遊技球が遊技領域5aに向かって打ち出されるよう発射基準パルスを生成して発射ソレノイド駆動回路に出力するとともに、発射基準パルスを所定数倍した球送基準パルスを生成して球送ソレノイド駆動回路に出力する。
ハンドルユニット300関係では、ハンドル302に手のひらや指が触れているか否かを検出するハンドルタッチセンサ310、及び遊技者の意志によって遊技球の打ち出しを強制的に停止するか否かを検出する単発ボタン操作センサ312からの検出信号は、発射制御入力回路に入力された後に、発射タイミング制御回路に入力される。またCRユニットとCRユニット接続端子板とが電気的に接続されると、CR接続信号として発射制御入力回路に入力され、発射タイミング制御回路に入力される。ハンドル302の回転位置に応じて遊技球を遊技領域5aに向かって打ち出す強度を電気的に調節するハンドル回転検知センサ307からの信号は、発射ソレノイド駆動回路に入力され。
この発射ソレノイド駆動回路は、ハンドル回転検知センサ307からの信号に基づいて、ハンドル302の回転位置に見合う打ち出し強度で遊技球を遊技領域5aに向かって打ち出すための駆動電流を、発射基準パルスが入力されたことを契機として、発射ソレノイド682に出力する。一方、球送ソレノイド駆動回路は、球送基準パルスが入力されたことを契機として、球送ソレノイド255に一定電流を出力することにより、皿ユニット320の上皿321に貯留された遊技球を球送ユニット250内に1球受入れ、その球送基準パルスの入力が終了したことを契機として、その一定電流の出力を停止することにより受入れた遊技球を球発射装置680側へ送る。このように、発射ソレノイド駆動回路から発射ソレノイド682に出力される駆動電流は可変に制御されるのに対して、球送ソレノイド駆動回路から球送ソレノイド255に出力される駆動電流は一定に制御されている。
なお、払出制御基板951に各種電圧を供給する電源基板は、電源遮断時にでも所定時間、主制御基板1310に電力を供給するためのバックアップ電源としてのキャパシタを備えている。このキャパシタにより払出制御MPUは、電源遮断時にでも電源断時処理において各種情報を払出制御基板951のRAMに記憶することができる。この記憶した各種情報は、電源投入時に主制御基板1310のRAMクリアスイッチが操作されると、払出制御基板951のRAMから完全に消去(クリア)される。
[6−3.周辺制御基板]
周辺制御基板1510は、図212に示すように、主制御基板1310からのコマンドに基づいて演出制御を行う周辺制御部1511と、この周辺制御部1511からの制御データに基づいて、扉枠側演出表示装置460、メイン演出表示装置1600、及びサブ演出表示装置3640の描画制御を行う演出表示制御部1512と、を備えている。
[6−3a.周辺制御部]
周辺制御基板1510における演出制御を行う周辺制御部1511は、詳細な図示は省略するが、マイクロプロセッサとしての周辺制御MPUと、各種処理プログラムや各種コマンドを記憶する周辺制御ROMと、高音質の演奏を行う音源ICと、この音源ICが参照する音楽及び効果音等の音情報が記憶されている音ROMと、を備えている。
周辺制御MPUは、パラレルI/Oポート、シリアルI/Oポート等を複数内蔵しており、主制御基板1310から各種コマンドを受信すると、この各種コマンドに基づいて、遊技盤5の各装飾基板に設けられたカラーLED等への点灯信号、点滅信号又は階調点灯信号を出力するための遊技盤側発光データをランプ駆動基板用シリアルI/Oポートから第一演出駆動基板3032及び第二演出駆動基板3033に送信したり、遊技盤5に設けられた各種演出ユニットを作動させる駆動モータへの駆動信号を出力するための遊技盤側駆動データを遊技盤装飾駆動基板用シリアルI/Oポートから第一演出駆動基板3032及び第二演出駆動基板3033に送信したり、扉枠3に設けられた振動モータ424等の電気的駆動源への駆動信号を出力するための扉側駆動データと、扉枠3の各装飾基板に設けられたカラーLED等への点灯信号、点滅信号又は階調点灯信号を出力するための扉側発光データと、から構成される扉側駆動発光データを枠装飾駆動基板用シリアルI/Oポートから扉枠3側に送信したり、扉枠側演出表示装置460、メイン演出表示装置1600、及びサブ演出表示装置3640に表示させる画面を示す制御データ(表示コマンド)を表示制御部用シリアルI/Oポートから演出表示制御部1512に送信したり、するほかに、音ROMから音情報を抽出するための制御信号(音コマンド)を音源ICに出力したりする。
遊技盤5に設けられた各種可動演出ユニットの位置を検出するための各種検出センサからの検出信号は、裏箱3010の後面に取付けられた第一演出駆動基板3032及び第二演出駆動基板3033を介して周辺制御MPUに入力されている。また、扉枠3に設けられた演出操作ユニット400の押圧検知センサ440からの検出信号は、周辺制御MPUに入力されている。
また周辺制御MPUは、演出表示制御部1512が正常に動作している旨を伝える信号(動作信号)が演出表示制御部1512から入力されており、この動作信号に基づいて演出表示制御部1512の動作を監視している。
音源ICは、周辺制御MPUからの制御データ(音コマンド)に基づいて音ROMから音情報を抽出し、扉枠3や本体枠4等に設けられた上部スピーカ573やスピーカ921等から各種演出に合せた音楽及び効果音等が流れるように制御を行う。なお、周辺制御基板1510が収容された周辺制御基板ボックス1520から後方へ突出しているボリュームを回転操作することで、音量を調整することができるようになっている。本実施形態では、扉枠3側の上部スピーカ573と本体枠4の低音用のスピーカ921とに、音情報としての音響信号(例えば、2chステレオ信号、4chステレオ信号、2.1chサラウンド信号、或いは、4.1chサラウンド信号、等)を送ることで、従来よりも臨場感のある音響効果(音響演出)を提示することができる。
なお、周辺制御部1511は、周辺制御MPUに内蔵された内蔵WDT(ウォッチドックタイマ)のほかに、図示しない、外部WDT(ウォッチドックタイマ)も備えており、周辺制御MPUは、内蔵WDTと外部WDTとを併用して自身のシステムが暴走しているか否かを診断している。
この周辺制御MPUから演出表示制御部1512に出力される表示コマンドはシリアル入出力ポートにより行われ、本実施形態では、ビットレート(単位時間あたりに送信できるデータの大きさ)として19.2キロ(k)ビーピーエス(bits per second、以下、「bps」と記載する)が設定されている。一方、周辺制御MPUから裏箱3010の後面に取付けられた第一演出駆動基板3032及び第二演出駆動基板3033に出力される、初期データ、扉枠側点灯点滅コマンド、遊技盤側点灯点滅コマンド、可動体駆動コマンド、表示コマンドと異なる複数のシリアル入出力ポートにより行われ、本実施形態では、ビットレートとして250kbpsが設定されている。
この第一演出駆動基板3032及び第二演出駆動基板3033は、受信した扉枠側点灯点滅コマンドに基づいた点灯信号又は点滅信号を、扉枠3に備えられた各装飾基板のLEDに出力したり、受信した遊技盤側点灯点滅コマンドに基づいた点灯信号又は点滅信号を遊技盤5に備えられた各装飾基板のLEDに出力したりする。
また、第一演出駆動基板3032及び第二演出駆動基板3033は、受信した駆動コマンドに基づいた駆動信号を、扉枠3に備えられた振動モータ424や、遊技盤5に備えられた各駆動モータ等に出力したりする。
[6−4.演出表示制御部]
次に、周辺制御基板1510における扉枠側演出表示装置460、メイン演出表示装置1600、及びサブ演出表示装置3640の描画制御を行う演出表示制御部1512は、詳細な図示は省略するが、マイクロプロセッサとしての表示制御MPUと、各種処理プログラム、各種コマンド及び各種データを記憶する表示制御ROMと、扉枠側演出表示装置460、メイン演出表示装置1600、及びサブ演出表示装置3640を表示制御するVDP(Video Display Processorの略)と、扉枠側演出表示装置460、メイン演出表示装置1600、及びサブ演出表示装置3640に表示される画面の各種データを記憶する画像ROMと、この画像ROMに記憶されている各種データが転送されてコピーされる画像RAMと、を備えている。
この表示制御MPUは、パラレルI/Oポート、シリアルI/Oポート等を内蔵しており、周辺制御部1511からの制御データ(表示コマンド)に基づいてVDPを制御して扉枠側演出表示装置460、メイン演出表示装置1600、及びサブ演出表示装置3640の描画制御を行っている。なお、表示制御MPUは、正常に動作していると、その旨を伝える動作信号を周辺制御部1511に出力する。また表示制御MPUは、VDPから実行中信号が入力されており、この実行中信号の出力が16msごとに停止されたことを契機として、割り込み処理を行っている。
表示制御ROMは、扉枠側演出表示装置460、メイン演出表示装置1600、及びサブ演出表示装置3640に描画する画面を生成するための各種プログラムのほかに、周辺制御部1511からの制御データ(表示コマンド)と対応するスケジュールデータ、その制御データ(表示コマンド)と対応する非常駐領域転送スケジュールデータ等を複数記憶している。スケジュールデータは、画面の構成を規定する画面データが時系列に配列されて構成されており、扉枠側演出表示装置460、メイン演出表示装置1600、及びサブ演出表示装置3640に描画する画面の順序が規定されている。非常駐領域転送スケジュールデータは、画像ROMに記憶されている各種データを画像RAMの非常駐領域に転送する際に、その順序を規定する非常駐領域転送データが時系列に配列されて構成されている。この非常駐領域転送データは、スケジュールデータの進行に従って扉枠側演出表示装置460、メイン演出表示装置1600、及びサブ演出表示装置3640に描画される画面データを、前もって、画像ROMから画像RAMの非常駐領域に各種データを転送する順序が規定されている。
表示制御MPUは、周辺制御部1511からの制御データ(表示コマンド)と対応するスケジュールデータの先頭の画面データを表示制御ROMから抽出してVDPに出力した後に、先頭の画面データに続く画面データを表示制御ROMから抽出してVDPに出力する。このように、表示制御MPUは、スケジュールデータに時系列に配列された画面データを、先頭の画面データから1つずつ表示制御ROMから抽出してVDPに出力する。
VDPは、表示制御MPUから出力された画面データが入力されると、この入力された画面データに基づいて画像RAMからスプライトデータを抽出して扉枠側演出表示装置460、メイン演出表示装置1600、及びサブ演出表示装置3640に表示する描画データを生成し、この生成した描画データを、扉枠側演出表示装置460、メイン演出表示装置1600、及びサブ演出表示装置3640に出力する。またVDPは、扉枠側演出表示装置460、メイン演出表示装置1600、及びサブ演出表示装置3640が、表示制御MPUからの画面データを受入れないときに、その旨を伝える実行中信号を表示制御MPUに出力する。なお、VDPは、ラインバッファ方式が採用されている。この「ラインバッファ方式」とは、扉枠側演出表示装置460、メイン演出表示装置1600、及びサブ演出表示装置3640の左右方向を描画する1ライン分の描画データをラインバッファに保持し、このラインバッファに保持した1ライン分の描画データを、扉枠側演出表示装置460、メイン演出表示装置1600、及びサブ演出表示装置3640に出力する方式である。
画像ROMには、極めて多くのスプライトデータが記憶されており、その容量が大きくなっている。画像ROMの容量が大きくなると、つまり、扉枠側演出表示装置460、メイン演出表示装置1600、及びサブ演出表示装置3640に描画するスプライトの数が多くなると、画像ROMのアクセス速度が無視できなくなり、扉枠側演出表示装置460、メイン演出表示装置1600、及びサブ演出表示装置3640に描画する速度に影響することとなる。そこで、本実施形態では、アクセス速度の速い画像RAMに、画像ROMに記憶されているスプライトデータを転送してコピーし、この画像RAMからスプライトデータを抽出している。なお、スプライトデータは、スプライトをビットマップ形式に展開する前のデータである基データであり、圧縮された状態で画像ROMに記憶されている。
ここで、「スプライト」について説明すると、「スプライト」とは、扉枠側演出表示装置460、メイン演出表示装置1600、及びサブ演出表示装置3640に、纏まった単位として表示されるイメージである。例えば、扉枠側演出表示装置460、メイン演出表示装置1600、及びサブ演出表示装置3640に、種々の人物(キャラクタ)を表示させる場合には、夫々の人物を描くためのデータを「スプライト」と呼ぶ。これにより、扉枠側演出表示装置460、メイン演出表示装置1600、及びサブ演出表示装置3640に複数人の人物を表示させる場合には、複数のスプライトを用いることとなる。また人物のほかに、背景を構成する家、山、道路等もスプライトであり、背景全体を1つのスプライトとすることもできる。これらのスプライトは、画面に配置される位置やスプライト同士が重なる場合の上下関係(以下、「スプライトの重ね合わせの順序」と記載する。)が設定されて扉枠側演出表示装置460、メイン演出表示装置1600、及びサブ演出表示装置3640に描画される。
なお、スプライトは縦横それぞれ64画素の矩形領域を複数張り合わせて構成されている。この矩形領域を描くためのデータを「スプライトキャラクタ」と呼ぶ。小さなスプライトの場合には1つのスプライトキャラクタを用いて表現することができるし、人物など比較的大きいスプライトの場合には、例えば横2×縦3などで配置した合計6個のスプライトキャラクタを用いて表現することができる。背景のように更に大きいスプライトの場合には更に多数のスプライトキャラクタを用いて表現することができる。このように、スプライトキャラクタの数及び配置は、スプライトごとに任意に指定することができるようになっている。
扉枠側演出表示装置460、メイン演出表示装置1600、及びサブ演出表示装置3640は、その正面から見て左から右に向かって順次、画素に沿った一方向に画素ごとの表示状態を設定する主走査と、その一方向と交差する方向に主走査を繰り返し行う副走査と、によって駆動される。扉枠側演出表示装置460、メイン演出表示装置1600、及びサブ演出表示装置3640は、演出表示制御部1512から出力された1ライン分の描画データが入力されると、主走査として扉枠側演出表示装置460、メイン演出表示装置1600、及びサブ演出表示装置3640の正面から見て左から右に向かって順次、1ライン分の画素にそれぞれ出力する。そして1ライン分の出力が完了すると、扉枠側演出表示装置460、メイン演出表示装置1600、及びサブ演出表示装置3640は、副走査として直下のラインに移行し、同様に次ライン分の描画データが入力されると、この次ライン分の描画データに基づいて主走査として扉枠側演出表示装置460、メイン演出表示装置1600、及びサブ演出表示装置3640の正面から見て左から右に向かって順次、1ライン分の画素にそれぞれ出力する。
[7.遊技内容]
次に、本実施形態のパチンコ機1による遊技内容について、図135等を参照して説明する。本実施形態のパチンコ機1は、扉枠3の前面右下隅に配置されたハンドルユニット300のハンドル302を遊技者が回転操作することで、皿ユニット320の上皿321に貯留された遊技球が、遊技盤5における外レール1001と内レール1002との間を通って遊技領域5a内の上部へと打ち込まれて、遊技球による遊技が開始される。遊技領域5a内の上部へ打ち込まれた遊技球は、その打込強さによってセンター役物2500の左側、或いは、右側の何れかを流下する。なお、遊技球の打込み強さは、ハンドル302の回転量によって調整することができ、時計回りの方向へ回転させるほど強く打込むことができ、連続で一分間に最大100個の遊技球、つまり、0.6秒間隔で遊技球を打込むことができる。
また、遊技領域5a内には、適宜位置に所定のゲージ配列で複数の障害釘(図示は省略)が遊技パネル1100(パネル板1110)の前面に植設されており、遊技球が障害釘に当接することで、遊技球の流下速度が抑制されると共に、遊技球に様々な動きが付与されて、その動きを楽しませられるようになっている。また、遊技領域5a内には、障害釘の他に、遊技球の当接により回転する風車(図示は省略)が適宜位置に備えられている。
センター役物2500の上部へ打込まれた遊技球は、センター役物2500の外周面のうち、最も高くなった部位よりも正面視左側へ進入すると、図示しない複数の障害釘に当接しながら、センター役物2500よりも左側の領域を流下することとなる。そして、センター役物2500の左側の領域を流下する遊技球が、センター役物2500の外周面に開口しているワープ入口2520に進入すると、ワープ出口2522からステージ2530に供給される。
ステージ2530に供給された遊技球は、ステージ2530上を転動して左右に行ったり来たりして、左右方向中央の頂部、又は、頂部の左右両側の谷部、の何れかから前方へ放出される。ステージ2530の中央の頂部から遊技球が遊技領域5a内に放出されると、その頂部が第一始動口2002の直上に位置していることから、高い確率で第一始動口2002に受入れられる。この第一始動口2002に遊技球が受入れられると、主制御基板1310及び払出制御基板951を介して払出装置830から所定数(例えば、3個)の遊技球が、上皿321に払出される。
ステージ2530を転動している遊技球が、頂部の左右両側の谷部から遊技領域5a内に放出されと、始動口ユニット2100へ向かって流下する。センター役物2500のステージ2530から遊技領域5a内に放出された遊技球は、始動口ユニット2100の第一始動口2002、始動口ユニット2100やサイドユニット2200の一般入賞口2001、及びアタッカユニット2400の一般入賞口2001等、に受入れられる可能性がある。
ところで、センター役物2500の左側へ流下した遊技球が、ワープ入口2520に進入しなかった場合、サイドユニット2200の左棚部2202により左右方向中央側へ寄せられ、サイドユニット2200の一般入賞口2001、或いは、始動口ユニット2100の第一始動口2002や一般入賞口2001等、に受入れられる可能性がある。そして、一般入賞口2001に遊技球が受入れられると、主制御基板1310及び払出制御基板951を介して払出装置830から所定数(例えば、10個)の遊技球が、上皿321に払出される。
一方、遊技領域5a内においてセンター役物2500の上部に打込まれた遊技球が、センター役物2500の外周面の最も高くなった部位よりも右側に進入する(所謂、右打ちする)と、センター役物2500の右案内通路2540からアタッカユニット2400の上部へ放出される。右案内通路2540の下流端の下方には、アタッカユニット2400におけるゲート部2003と第二始動口2004とが備えられており、ある程度の確率でゲート部2003を通過する。
そして、右打した遊技球が、ゲート部2003を通過すると、主制御基板1310において普通抽選が行われ、抽選された普通抽選結果が「普通当り」の場合、閉鎖されている第二始動口2004が所定時間(例えば、0.3〜10秒)の間、開状態となり、第二始動口2004への遊技球の受入れが可能となる。そして、第二始動口2004に遊技球が受入れられると、主制御基板1310及び払出制御基板951を介して払出装置830から所定数(例えば、4個)の遊技球が、上皿321に払出される。
本実施形態では、ゲート部2003を遊技球が通過することで行われる普通抽選において、普通抽選を開始してから普通抽選結果を示唆するまでにある程度の時間を設定している(例えば、0.01〜60秒、普通変動時間とも称す)。この普通抽選結果の示唆は、遊技盤5の機能表示ユニット1400に表示される。第二始動口2004では、普通変動時間の経過後に開状態となる。この普通変動時間が短いほど、ゲート部2003において「普通当り」を抽選した遊技球が、第二始動口2004に受入れられるようになる。
なお、遊技球がゲート部2003を通過してから普通抽選結果が示唆されるまでの間に、遊技球がゲート部2003を通過すると、普通抽選結果の示唆を開始することができないため、普通抽選結果の示唆の開始を、先の普通抽選結果の示唆が終了するまで保留するようにしている。また、普通抽選結果の保留数は、4つまでを上限とし、それ以上については、ゲート部2003を遊技球が通過しても、保留せずに破棄している。これにより、保留が貯まることで遊技ホール側の負担の増加を抑制している。
本実施形態のパチンコ機1は、第一始動口2002及び第二始動口2004に遊技球が受入れられると、主制御基板1310において、遊技者に有利な有利遊技状態(例えば、「大当り」、「中当り」、「小当り」、「確率変動(確変)当り」、「時間短縮(時短)当り」、「役物当り(V入賞口(第一受入口2007)への遊技球の受入れが可能となる当り)」、等)を発生させる特別抽選結果の抽選が行われる。そして、抽選された特別抽選結果を、所定時間(例えば、0.1〜360秒、特別変動時間とも称す)かけて遊技者に示唆する。なお、第一始動口2002及び第二始動口2004に遊技球が受入れられることで抽選される特別抽選結果には、「ハズレ」、「小当り」、「2R大当り」、「5R大当り」、「15R大当り」、「確変(確率変更)当り」、「時短(時間短縮)当り」、「確変時短当り」、「確変時短無し当り」、「第二大当り(例えば、役物当り)」、等がある。
第一始動口2002及び第二始動口2004への遊技球の受入れにより抽選された特別抽選結果(第一特別抽選結果及び第二特別抽選結果)が、有利遊技状態を発生させる特別抽選結果の場合、特別変動時間の経過後に、大入賞口2005が所定の開閉パターンで遊技球の受入れが可能な状態となる。大入賞口2005が開状態の時に、大入賞口2005に遊技球が受入れられると、主制御基板及び払出制御基板951によって払出装置830から所定数(例えば、10個、又は、13個)の遊技球が、上皿321に払出される。従って、大入賞口2005が遊技球を受入可能としている時に、大入賞口2005に遊技球を受入れさせることで、多くの遊技球を払出させることができ、遊技者を楽しませることができる。
特別抽選結果が「小当り」の場合、大入賞口2005が、所定短時間(例えば、0.2秒〜0.6秒の間)の間、遊技球を受入可能な開状態となってから閉鎖する開閉パターンを複数回(例えば、2回)繰返す。一方、特別抽選結果が「大当り」の場合、大入賞口2005が、遊技球を受入可能な開状態となった後に、所定時間(例えば、約30秒)経過、或いは、大入賞口2005への所定個数(例えば、10個)の遊技球の受入れ、の何れかの条件が充足すると、遊技球を受入不能な閉状態とする開閉パターン(一回の開閉パターンを1ラウンドと称す)を、所定回数(所定ラウンド数)繰返す。例えば、「2R大当り」であれば2ラウンド、「5R大当り」であれば5ラウンド、「15R大当り」であれば15ラウンド、夫々繰返して、遊技者に有利な有利遊技状態を発生させる。
なお、「大当り」では、大当り遊技の終了後に、「大当り」等の特別抽選結果が抽選される確率を変更(「確変当り」)したり、特別抽選結果を示唆する演出画像の表示時間を変更(「時短当り」)したりする「当り」がある。
特別抽選結果(例えば、第二特別抽選結果)が「役物当り」の場合、大入賞口2005が、所定のパターンで遊技球を受入可能とした後に、所定時間の間、第一受入口2007(V入賞口)へ遊技球を受入可能とし、第一受入口2007に遊技球が受入れられると、有利遊技状態としてST(スペシャル・タイム)を発生させる。このSTとは、予め決められた特定の変動回数の間、確変や時短の状態を維持するものである。
本実施形態では、第一始動口2002及び第二始動口2004への遊技球の受入れにより特別抽選の開始から抽選された特別抽選結果が示唆されるまでの間に、第一始動口2002及び第二始動口2004に遊技球が受入れられると、特別抽選結果の示唆を開始することができないため、先に抽選された特別抽選結果の示唆が完了するまで、特別抽選結果の示唆の開始が保留される。この保留される特別抽選結果の保留数は、第一始動口2002及び第二始動口2004に対して、夫々4つまでを上限とし、それ以上については、第一始動口2002及び第二始動口2004に遊技球が受入れられても特別抽選結果を保留せずに、破棄している。これにより、保留が貯まることで遊技ホール側の負担の増加を抑制している。
この特別抽選結果の示唆は、機能表示ユニット1400とメイン演出表示装置1600(或いはサブ演出表示装置3640)とで行われる。機能表示ユニット1400では、主制御基板1310によって直接制御されて特別抽選結果の示唆が行われる。機能表示ユニット1400での特別抽選結果の示唆は、複数のLEDを、点灯・消灯を繰返して所定時間点滅させ、その後に、点灯しているLEDの組合せによって特別抽選結果を示唆する。
一方、メイン演出表示装置1600(サブ演出表示装置3640)では、主制御基板1310からの制御信号に基いて、周辺制御基板1510によって間接的に制御され演出画像として特別抽選結果の示唆が行われる。メイン演出表示装置1600での特別抽選結果を示唆する演出画像は、複数の絵柄からなる絵柄列を、左右方向へ三つ並べて表示した状態で、各絵柄列を変動させ、変動表示されている絵柄列を順次停止表示させ、停止表示される三つの絵柄列の絵柄が、特別抽選結果と対応した組合せとなるように夫々の絵柄列が停止表示される。特別抽選結果が「ハズレ」以外の場合は、三つの絵柄列が停止して各絵柄が停止表示された後に、特別抽選結果を示唆する確定画像がメイン演出表示装置1600に表示されて、抽選された特別抽選結果に応じた有利遊技状態(例えば、小当り遊技、大当り遊技、等)が発生する。
なお、機能表示ユニット1400での特別抽選結果を示唆する時間(LEDの点滅時間(変動時間))と、メイン演出表示装置1600での特別抽選結果を示唆する時間(絵柄列が変動して確定画像が表示されるまでの時間)とは、異なっており、機能表示ユニット1400の方が長い時間に設定されている。
また、周辺制御基板1510では、メイン演出表示装置1600による特別抽選結果を示唆するための演出画像の表示の他に、抽選された特別抽選結果に応じて、扉枠3における演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A、第三演出操作ユニット400B、等)の操作ボタン410や扉枠側演出表示装置460(扉枠側第二演出表示装置460A、装飾回転体ユニット530、等)、裏ユニット3000の裏前装飾ユニット3100、裏上可動演出ユニット3200、裏後可動演出ユニット3300における裏後中央可動演出ユニット3350、裏後左可動演出ユニット3400、裏後右可動演出ユニット3500、裏後上可動演出ユニット3600、及び裏後下可動演出ユニット3700等を適宜用いて、発光演出、可動演出、表示演出、等を行うことが可能であり、各種の演出によっても遊技者を楽しませることができ、遊技者の遊技に対する興趣が低下するのを抑制することができる。
[8.本実施形態と本発明の関係]
本実施形態におけるメイン演出表示装置1600は本発明の演出表示手段に、本実施形態の裏後左可動演出ユニット3400及び裏後右可動演出ユニット3500の裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501の裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510は本発明の装飾体に、本実施形態における裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520は本発明の移動ベースに、本実施形態における裏後左装飾基板3421及び裏後右装飾基板3521は本発明の発光手段に、本実施形態における裏後左スライドユニット3460及び裏後右スライドユニット3560は本発明の移動ユニットに、夫々相当している。
[9.本実施形態の特徴的な作用効果]
このように、本実施形態のパチンコ機1によると、裏ユニット3000の裏後可動演出ユニット3300の裏後中央可動演出ユニット3350における旋回テーブル3380に取付けられている裏後左可動演出ユニット3400及び裏後右可動演出ユニット3500の裏後左スライドユニット3460及び裏後右スライドユニット3560によって裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501の裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520を離反位置の状態とすると、裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520と一緒に裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510が、夫々旋回テーブル3380の貫通口3382の外側に位置しているため、貫通口3382を通してメイン演出表示装置1600の表示画面の全体が前側から見えることとなり、遊技者に対してメイン演出表示装置1600の表示画面に表示されている演出画像を良好な状態で見せることができ、演出画像を楽しませることができる。
一方、裏後左スライドユニット3460及び裏後右スライドユニット3560によって裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520を接近位置の状態とすると、裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520と一緒に裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510が夫々旋回テーブル3380の貫通口3382の内側に位置しているため、裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520、及び、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510によってメイン演出表示装置1600の表示画面の左右両側が前側から遮られることとなり、表示画面に表示されている演出画像が見辛くなることで、遊技者の関心を裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520の前側に取付けられている裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510に引付けさせることができると共に、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510によって演出画像が遮られることで遊技者に対して何か良いことがあるのではないかと思わせることができ、遊技に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。
裏後左スライドユニット3460及び裏後右スライドユニット3560を介して裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520が取付けられている旋回テーブル3380は、メイン演出表示装置1600(の中央)を中心として回転することができるため、旋回テーブル3380を回転させることで、接近位置と離反位置との間で移動する裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510(裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520、裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501)の移動方向を、左右方向、上下方向、或いは、斜め方向等のように自由に変更させることができ、様々な方向から裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501をメイン演出表示装置1600の前面側となる接近位置へ移動させることができる。また、裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501における裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510は、夫々が一緒に移動する裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520に移動可能(メイン演出表示装置1600の表示画面と平行に延びた軸線周りに対して回転可能)に取付けられていることから、裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520の前側においても裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510を移動(回転)させることができる。更に、裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520の夫々に複数のLEDが実装されている裏後左装飾基板3421及び裏後右装飾基板3521を備えているため、裏後左装飾基板3421及び裏後右装飾基板3521のLEDによって裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510を適宜発光装飾させることができる。従って、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510が、裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520と一緒に接近位置と離反位置との間で移動したり、旋回テーブル3380によって裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520と一緒にメイン演出表示装置1600を中心として回転したり、裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520に対して移動(回転)したりすることができると共に、裏後左装飾基板3421及び裏後右装飾基板3521により発光装飾したりすることができるため、それらの動きや発光装飾を適宜組合せることで、多彩な演出を遊技者に見せることができ、遊技者を飽きさせ難くして興趣の低下を抑制させることができる。
また、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510を裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520と一緒に離反位置に移動させた状態では、正面視において、メイン演出表示装置1600を挟むように両外側に裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510が夫々見えることとなるため、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510によってメイン演出表示装置1600の外周の一部を装飾して見栄えを良くすることができる。この離反位置の状態で旋回テーブル3380を回転させると、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510がメイン演出表示装置1600の周りを回転することとなるため、メイン演出表示装置1600の前面側を開閉する裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510(裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501)がメイン演出表示装置1600の周りを回転することで遊技者を驚かせることができ、メイン演出表示装置1600の周りを回転する裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501の動きによって遊技者を楽しませることができると共に、遊技者の関心を裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501の間に見えるメイン演出表示装置1600の演出画像に強く引付けさせることができ、演出画像を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。或いは、離反位置の状態で裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510を、夫々が取付けられている裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520に対して移動(回転)させると、メイン演出表示装置1600の外周の一部を装飾している裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510が動くことで、遊技者を楽しませることができる。
更に、裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520を介して、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510を接近位置と離反位置との間で移動させる際に、裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520の長手方向(移動方向に対して直角方向)の中央部分に、裏後左スライドユニット3460及び裏後右スライドユニット3560から力を作用させて裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520を移動させるようにしているため、旋回テーブル3380の回転により裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520の移動方向の向きを変えた状態で、裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520を移動させても、裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520を移動させるための力が裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520の重心位置付近に作用することで、裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520を正しい姿勢から傾き難くすることができ、裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520をスムーズに移動させることができる。従って、裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520が、旋回テーブル3380の回転によってどのような向きの状態となっていても、がたつかせることなくスムーズに裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520と一緒に裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510を接近位置と離反位置との間で移動させることができるため、遊技者に対して違和感を与えることなく裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510を移動させることができ、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510の動きを楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
また、裏後左装飾基板3421及び裏後右装飾基板3521のLEDを発光させることで、裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520の前側に取付けられている裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510を発光装飾させることができることから、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510の発光装飾によって裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510を目立たせることができるため、遊技者の関心を裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510へ強く引付けさせることができると共に、発光装飾によって裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510の見栄えを良くすることができる。
更に、離反位置の状態で、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510を裏後左装飾基板3421及び裏後右装飾基板3521のLEDにより発光装飾させることで遊技者を裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510に注目させた状態とし、その後に、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510を離反位置から接近位置へ移動させることで、遊技者に対して裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510の移動を見逃し難くすることができる。或いは、旋回テーブル3380の回転を停止させた状態で、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510を裏後左装飾基板3421及び裏後右装飾基板3521のLEDにより発光装飾させることで遊技者を裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510に注目させた状態とし、その後に、旋回テーブル3380の回転により裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510を、メイン演出表示装置1600を中心として回転させることで、遊技者に対して裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510の回転を見逃し難くすることができる。従って、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510を発光装飾させることで、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510の移動や回転を確実に見せて楽しませることができ、遊技者の遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
また、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510を、四角形のメイン演出表示装置1600の短辺よりも長い裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520に取付けていることから、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510に加えて裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520によってもメイン演出表示装置1600の表示画面を隠すことができるため、メイン演出表示装置1600を隠蔽する機能を裏後左ベース3420及び裏後右ベース3520に持たせ、メイン演出表示装置1600における隠蔽された前側を装飾する機能を裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510に持たせることで、より奥行のある立体的な裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510を備えることができる。従って、奥行のある立体的に形成された裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510によってメイン演出表示装置1600の前側を隠蔽するようにしているため、従来のパチンコ機では見ることのできなかった演出を遊技者に見せることができ、遊技者に強いインパクトを与えることができる。また、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510を奥行のある立体的な形態のものとしているため、離反位置で裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510を停止させている状態では、遊技者に対して、裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510が正面視において遊技領域5a内を装飾している一般的な装飾部材であると錯覚させることができる。そして、遊技者が錯覚している状態で裏後左回転装飾体3410及び裏後右回転装飾体3510を接近位置へ移動させたり、旋回テーブル3380により回転させたりすると、遊技者に対して意外性を与えて大いに驚かせることができ、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
更に、本実施形態のパチンコ機1によると、裏ユニット3000の裏後可動演出ユニット3300における裏後中央可動演出ユニット3350の旋回テーブル3380を回転させることで、正面視遊技領域5a内の中央に配置されているメイン演出表示装置1600の中央を中心として裏後上可動演出ユニット3600のサブ演出表示装置3640をグルグル旋回させることができると共に、サブ演出表示装置3640をメイン演出表示装置1600の中央へ寄せたり離させたりすることができるため、メイン演出表示装置1600に対してサブ演出表示装置3640を様々な場所に配置することができ、メイン演出表示装置1600とサブ演出表示装置3640とにより多彩な演出を提示することができる。
詳述すると、サブ演出表示装置3640(旋回テーブル3380)の旋回方向には、ユニットベース3361から前方へ突出している複数のガイドピン3363によって複数の特定旋回位置(ここでは、第一旋回位置、第二旋回位置、及び第三旋回位置の三つの旋回位置)が設けられており、何れかの特定旋回位置でのみサブ演出表示装置3640を旋回中心から最も離れた後退位置へ移動させることができる。サブ演出表示装置3640を後退位置へ移動させた状態では、メイン演出表示装置1600の中心からサブ演出表示装置3640が最も離れているため、メイン演出表示装置1600の表示画面がサブ演出表示装置3640によって殆ど遮られることはなく、遊技者側からメイン演出表示装置1600の表示画面の略全体が見えることとなり、メイン演出表示装置1600の表示画面を目立たせることができ、大きな表示画面による演出画像の表示によって遊技者を楽しませることができる。この状態では、メイン演出表示装置1600に隣接するようにサブ演出表示装置3640が位置していることから、メイン演出表示装置1600とサブ演出表示装置3640とで一つの画面を構成するような演出画像を表示させることで、メイン演出表示装置1600とサブ演出表示装置3640とを合わせた大きな演出画像を遊技者に見せることができ、迫力のある演出画像によって遊技者を驚かせて楽しませることができる。
サブ演出表示装置3640が後退位置の状態では、サブ演出表示装置3640(スライドフレーム3630)に当接するガイドピン3363によりサブ演出表示装置3640(旋回テーブル3380)の旋回角度の範囲が規制されており、サブ演出表示装置3640をグルグル旋回させることができないため、サブ演出表示装置3640を、旋回中心(突出位置)の方向へ移動させることで、旋回テーブル3380から外側に突出している部位を内側へ移動させて、ガイドピン3363による規制を解除してから旋回テーブル3380を回転させてサブ演出表示装置3640を旋回させる。従って、後退位置のサブ演出表示装置3640が旋回する際には、サブ演出表示装置3640が、一旦、旋回中心(突出位置)の方向へ移動してから、旋回することとなるため、その移動により、遊技者の関心をサブ演出表示装置3640へ引付けて注目させることができ、サブ演出表示装置3640の旋回を見逃し難くすることができる。そして、サブ演出表示装置3640を後退位置から移動させてガイドピン3363による規制を解除した状態(旋回可能範囲内の位置の状態)で、旋回テーブル3380を回転させてサブ演出表示装置3640を旋回させると、メイン演出表示装置1600に表示されている演出画像(例えば、或るキャラクタ)の周りをサブ演出表示装置3640に表示されている演出画像(例えば、他のキャラクタ)が回っているような演出を遊技者に見せることができ、これまでのパチンコ機では見られなかった演出により遊技者に強いインパクトを与えることができる。また、この状態で、サブ演出表示装置3640を旋回させる際に、メイン演出表示装置1600とサブ演出表示装置3640とで一つの画面を構成するような演出画像を表示させるようにした場合、サブ演出表示装置3640が旋回することで、メイン演出表示装置1600とサブ演出表示装置3640とによる表示画面の外形形状が変化することとなるため、遊技者を不思議がらせて演出画像に注目させることができ、メイン演出表示装置1600とサブ演出表示装置3640とを用いた演出をより楽しませることができる。
このサブ演出表示装置3640を、旋回を停止させた状態で後退位置側(特定旋回位置での後退位置、或いは、後退位置から突出位置側へ寄ったガイドピン3363による規制が解除された旋回可能範囲内の位置)から突出位置へ移動させると、サブ演出表示装置3640が中央側へ向かって直線状に移動する演出を遊技者に見せることができる。また、サブ演出表示装置3640を、旋回させながら後退位置側から突出位置へ移動させると、サブ演出表示装置3640が中央側へ向かって円弧状に移動する演出を遊技者に見せることができる。更に、サブ演出表示装置3640を、所定の旋回角度の範囲内において往復旋回させながら後退位置側から突出位置へ移動させると、サブ演出表示装置3640が中央側へ向かってジグザグ状に移動する演出を遊技者に見せることができる。また、サブ演出表示装置3640を突出位置へ移動させる際に、旋回方向に対して任意の位置に旋回させてから、突出位置へ向かって移動させることができる。従って、サブ演出表示装置3640が旋回中心へ向かう方向への動き(演出)のパターンを、多彩にすることができ、遊技者を飽きさせ難くすることができる。そして、サブ演出表示装置3640を後退位置側から突出位置へ移動させると、サブ演出表示装置3640が旋回中心に近付くことから、メイン演出表示装置1600の前面側へ移動することとなるため、サブ演出表示装置3640によってメイン演出表示装置1600に表示されている演出画像の半分を遮ることができ、遊技者の関心をサブ演出表示装置3640に表示されている演出画像に引付けさせてその演出画像を楽しませることができる。また、サブ演出表示装置3640を、上述とは逆の動きをさせて突出位置から後退位置側へ移動させることもできるため、より多彩な演出を遊技者に見せることができる。
このように、メイン演出表示装置1600とサブ演出表示装置3640とにより多彩な演出を遊技者に提示することができるため、遊技者を飽きさせ難くすることができ、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
また、サブ演出表示装置3640を、後退位置から突出位置へ移動させると、メイン演出表示装置1600の演出画像を遮りながら正面視において遊技領域5aの中央側へ移動することとなるため、遊技者に対して強いインパクトを与えることができ、遊技者の関心を強く引付けさせることができると共に、遊技者に対して何か良いことがあるのではないかと思わせることができ、遊技に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。従って、例えば、第一始動口2002や第二始動口2004への遊技球の受入れにより抽選された特別抽選結果を遊技者に示唆させるための所定の演出の際に、サブ演出表示装置3640を、旋回させたり突出位置へ移動させたりすることで、遊技者に対して、有利遊技状態の発生する特別抽選結果(例えば、「大当り」)が抽選されたと思わせることができ、有利遊技状態の発生に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。また、上述したような作用効果を奏することから、特別抽選結果を示唆する演出が実行されるパチンコ機1に、好適に用いることが可能なメイン演出表示装置1600及びサブ演出表示装置3640を備えた演出ユニットを提供することができる。
更に、特定旋回位置(第一旋回位置、第二旋回位置、及び第三旋回位置)において、サブ演出表示装置3640を後退位置へ移動させると、ガイドピン3363によってサブ演出表示装置3640の旋回が規制された状態となるため、旋回中心の右方に設けられた第二旋回位置では、サブ演出表示装置3640の自重によってサブ演出表示装置3640(旋回テーブル3380)を旋回させようとする力が作用しても、その力をガイドピン3363によって受けることができるため、第二旋回位置におけるサブ演出表示装置3640の旋回停止中において、サブ演出表示装置3640(旋回テーブル3380)が勝手に下方へ旋回するのを防止することができ、第二旋回位置においてサブ演出表示装置3640による演出画像を良好な状態で楽しませることができる。また、サブ演出表示装置3640を旋回させようとする力をガイドピン3363によって受けることができるため、第二旋回位置でのサブ演出表示装置3640の旋回停止中において、サブ演出表示装置3640(旋回テーブル3380)を旋回させるための裏後旋回駆動モータ3370に負荷がかかるのを防止することができ、過負荷による遊技の中断を回避させることができる。
また、ガイドピン3363を、ユニットベース3361から前方へ突出させることで、後退位置のサブ演出表示装置3640(スライドフレーム3630)に当接させて旋回を規制するようにしており、複数のガイドピン3363の突出している間隔を、複数の特定旋回位置(第一旋回位置、第二旋回位置、及び第三旋回位置)において適宜異ならせて、サブ演出表示装置3640を夫々異なる旋回角度の範囲で規制するようにしているため、サブ演出表示装置3640が旋回して位置している特定旋回位置に応じて、ガイドピン3363によりサブ演出表示装置3640が、旋回不能となったり、所定の旋回角度の範囲内で旋回方向へ往復旋回可能となったりすることができる。詳述すると、例えば、第二旋回位置において二つのガイドピン3363を、旋回方向へサブ演出表示装置3640が取付けられているスライドフレーム3630と略同じ幅で離間させており、その二つのガイドピン3363の間に挿入されるようにサブ演出表示装置3640を後退位置へ移動させると、スライドフレーム3630における旋回テーブル3380よりも外側に突出している部位が、二つのガイドピン3363によって挟まれた状態となり、サブ演出表示装置3640を旋回不能に規制(ロック)することができる。また、第一旋回位置及び第三旋回位置において二つのガイドピン3363の旋回方向の間隔を、スライドフレーム3630の幅よりも広くしており、その二つのガイドピン3363の間に挿入されるようにサブ演出表示装置3640を後退位置へ移動させると、サブ演出表示装置3640(スライドフレーム3630)と二つのガイドピン3363との間に所定広さの隙間を有した状態となるため、その隙間の分だけサブ演出表示装置3640を旋回方向へ旋回させることができ、サブ演出表示装置3640を所定の旋回角度の範囲内でのみ旋回可能に規制することができる。このように、特定旋回位置に応じて、ガイドピン3363によりサブ演出表示装置3640を、旋回不能としたり、所定の旋回角度の範囲内で旋回方向へ往復旋回可能したりすることができるため、サブ演出表示装置3640が位置する特定旋回位置によって、旋回方向への異なる動きを遊技者に見せることができ、多彩な演出により遊技者を飽きさせ難くして興趣の低下を抑制させることができる。
また、特定旋回位置(第一旋回位置、第二旋回位置、及び第三旋回位置)以外においては、二つのガイドピン3363の旋回方向の間隔をサブ演出表示装置3640が取付けられているスライドフレーム3630の幅よりも狭しくているため、それら二つのガイドピン3363の間となる旋回位置で、サブ演出表示装置3640を後退位置の方向へ移動させると、スライドフレーム3630の外側の辺がガイドピン3363に当接して後退位置への移動が規制され、その二つのガイドピン3363の間にはサブ演出表示装置3640が侵入することはない。従って、間隔の狭い二つのガイドピン3363の間の部位(特定旋回位置以外の部位)に他の部材を取付けても、サブ演出表示装置3640(スライドフレーム3630)と当接することはないことから、その部位に他の部材を取付けることができるため、当該部位に、他の部材として、旋回テーブル3380を回転させるための裏後旋回駆動モータ3370や旋回検知センサ336等を取付けることができ、上述した作用効果を奏するパチンコ機1を確実に具現化することができる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
すなわち、上記の実施形態では、遊技機としてパチンコ機1に適用したものを示したが、これに限定するものではなく、パチスロ機や、パチンコ機とパチスロ機とを融合させてなる遊技機に、適用しても良く、この場合でも、上記と同様の作用効果を奏することができる。
また、上記の実施形態では、裏後可動演出ユニット3300の裏後中央可動演出ユニット3350において、旋回テーブル3380の旋回ギア3384を、一周しない円弧状に延びたものを示したが、これに限定するものではなく、旋回ギア3384を円環状に延びたものとしても良い。これにより、旋回テーブル3380をグルグル自由に回転させることができ、より遊技者を楽しませられる演出を提供することができる。
また、上記の実施形態では、裏後可動演出ユニット3300において、裏後上可動演出ユニット3600のサブ演出表示装置3640(スライドフレーム3630)が、後退位置よりも突出位置側へ移動している状態では、裏後左可動演出ユニット3400及び裏後右可動演出ユニット3500の裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501を離反位置から接近位置の方向へ移動させると、スライドフレーム3630と当接してしまうものを示したが、これに限定するものではなく、サブ演出表示装置3640が後退位置と突出位置との間の何れの位置であっても、裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501が離反位置と接近位置との間で移動できるようにしても良い。これにより、旋回テーブル3380がどのような回転角度の位置であっても、裏後左可動装飾体ユニット3401及び裏後右可動装飾体ユニット3501を接近位置へ移動させることができ、より多彩な演出を遊技者に提示することができる。
1 パチンコ機
2 外枠
3 扉枠
4 本体枠
5 遊技盤
5a 遊技領域
1600 メイン演出表示装置(演出表示手段)
3000 裏ユニット
3010 裏箱
3300 裏後可動演出ユニット
3350 裏後中央可動演出ユニット
3360 固定側ユニット
3380 旋回テーブル
3381 本体部
3382 貫通口
3400 裏後左可動演出ユニット
3401 裏後左可動装飾体ユニット
3410 裏後左回転装飾体(装飾体)
3420 裏後左ベース(移動ベース)
3421 裏後左装飾基板(発光手段)
3460 裏後左スライドユニット(移動ユニット)
3500 裏後右可動演出ユニット
3501 裏後右可動装飾体ユニット
3510 裏後左回転装飾体(装飾体)
3520 裏後左ベース(移動ベース)
3521 裏後左装飾基板(発光手段)
3560 裏後右スライドユニット(移動ユニット)

Claims (1)

  1. 所定の遊技が行われる遊技領域が形成される遊技盤と、
    前記遊技盤が装着される本体枠と、
    前記本体枠に開閉可能に設けられる扉枠と、
    前記扉枠に設けられて正面視において該遊技領域の下方で前方へ膨出し、遊技者の手が届かない所定の内部空間が形成される膨出部と、
    前記遊技領域で遊技を行うための遊技媒体が貯留される上皿と、
    前記上皿の下方に設けられ、下皿本体を有して遊技媒体を貯留可能な下皿と、
    を備え、
    前記下皿本体は、遊技機の前方に臨む領域が形成される第1下皿部と、前記第1下皿部と一体的に設けられて遊技機の前方に臨まない領域が形成される第2下皿部と、を有するものであり、
    前記第2下皿部の上方を覆うように設けられる下皿カバー部を有し、
    前記下皿カバー部の前方に位置して前記下皿カバー部を前方から視認困難にするカバー前部材を備え、
    前記下皿カバー部は、前記内部空間を形成する部材の一部として機能する
    ことを特徴とする遊技機。
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