JP6044384B2 - トナーセット及び画像形成方法 - Google Patents
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即ち、請求項1に係る発明は、
互いに異なる色を呈するn種(nは2以上の整数)のトナーを有し、
前記トナーが、コア粒子と前記コア粒子を被覆するシェル層とを有するコアシェル構造のトナーであり、
第nのトナーのトナー表面における離型剤の存在率をW1(n)としたときに、下記式(1)の関係を満たし、
第nのトナーの前記コア粒子中における離型剤の存在率をW2(n)としたときに、下記式(2)の関係を満たすトナーセットである。
W2(n−1)>W2(n) 式(2)
前記トナーの少なくとも一種が、結着樹脂として非晶性樹脂と結晶性樹脂とを含有し、
前記結晶性樹脂の融解温度Tcと前記離型剤の融解温度Twとの差の絶対値が5℃以下である請求項1に記載のトナーセットである。
請求項1又は請求項2に記載のトナーセットを用いて複数のトナー像を形成する複数のトナー像形成工程と、
前記複数のトナー像を記録媒体上に転写する転写工程と、
前記複数のトナー像を前記記録媒体上に定着する定着工程と、を有し、
前記記録媒体上に転写された前記複数のトナー像における前記記録媒体側からn番目のトナー像を構成するトナーのトナー表面における離型剤の存在率をW1(n)としたときに、下記式(3)の関係を満たし、
前記記録媒体上に転写された前記複数のトナー像における前記記録媒体側からn番目のトナー像を構成するトナーのコア粒子中における離型剤の存在率をW2(n)としたときに、下記式(4)の関係を満たす画像形成方法である。
W2(n−1)>W2(n) 式(4)
請求項2に記載のトナーセットを用いて複数のトナー像を形成する複数のトナー像形成工程と、
前記複数のトナー像を記録媒体上に転写する転写工程と、
前記複数のトナー像を前記記録媒体上に定着する定着工程と、を有し、
前記記録媒体上に転写された前記複数のトナー像における前記記録媒体側からn番目のトナー像を構成するトナーのトナー表面における離型剤の存在率をW1(n)としたときに、下記式(3)の関係を満たし、
前記記録媒体上に転写された前記複数のトナー像における前記記録媒体側からn番目のトナー像を構成するトナーのコア粒子中における離型剤の存在率をW2(n)としたときに、下記式(4)の関係を満たし、
前記記録媒体上に転写された前記複数のトナー像における前記記録媒体側から1番目のトナー像を構成するトナーが結着樹脂として非晶性樹脂と結晶性樹脂とを含有し、前記結晶性樹脂の融解温度Tcと前記離型剤の融解温度Twとの差の絶対値が5℃以下である画像形成方法である。
W2(n−1)>W2(n) 式(4)
前記定着工程における定着圧力が、0.7kgf/cm2以上2.0kgf/cm2以下である請求項3又は請求項4に記載の画像形成方法である。
請求項3〜請求項5に係る発明によれば、転写された複数のトナー像における記録媒体側からn番目のトナー像を構成するトナーのトナー表面における離型剤の存在率が特定の関係を満たさない場合に比較して、定着画像の荒れが発生しにくい画像形成方法が提供される。
本実施形態の第1の画像形成方法では、互いに異なる色を呈するn種(nは2以上の整数)のトナーを有し、第nのトナーのトナー表面における離型剤の存在率をW1(n)としたときに、下記式(1)の関係を満たすトナーセット(以下、本実施形態の第1のトナーセットと称することがある)が用いられる。
近年、電子写真法による画像形成装置の使用前の待機時間(加熱部材のウォーミングアップ時間)の短縮のために、電磁誘導加熱方式の定着手段が提案されている。電磁誘導加熱方式においては、省エネルギーや光沢度制御の観点から、加熱部材として、加熱ベルトが好ましい態様として用いられるが、ベルトを構成する導電層の強度の点から、定着ニップ部に加えられる圧力には限界がある。そのため、特定の使用条件(例えば、起動直後における用紙(記録媒体)搬送方向後端部のトナー載り量の高い画像(2次色/3次色))においては定着の際にトナーの変形や離型剤の染み出し不足に起因する定着画像の荒れが発生する場合があった。
上記課題を解決するために、トナーの低融解温度化が挙げられるが、このようなトナーを用いると、低光沢コート紙に対しては、画像グロスが高すぎて画像が浮いて見えてしまい、用紙グロスと画像グロスの差が大きくなりすぎてしまうため好ましくない場合があった。トナーに弾性を付与して剥離性を上げる方法では、高光沢コート紙に対しては、画像グロスが低すぎて画像が沈んでしまうように感じられ好ましくない場合があった。
一方、トナー中の離型剤量を多くして剥離性を上げる方法もあるが、単純な量の増加は定着画像を脆くしたり、定着後の排出ロールとの接触部分に発生するロールマークに繋がるため好ましくない。
本実施形態の第1の画像形成方法は、式(3)の関係を満たすようにすることで、定着器の加熱部材に近い(用紙最上部の)トナー層ほどトナー表面の離型剤存在率が増加し、加熱部材とトナー画像との離型性が増し、剥離不良による画像欠損の発生が抑制されるものと推察される。
結晶性樹脂と離型剤の融解温度の差の絶対値が5℃以下であれば、定着器の定着部材が温まっていない電子写真法による画像形成装置の起動直後の定着の際にトナー中での結晶性樹脂の加熱による拡散性が向上し、トナー載せ量が多い二次色や三次色のトナー画像において最下層のトナー(即ち、記録媒体側から1番目のトナー像を構成するトナー)が融解しやすくなり、用紙との接着性が向上し、耐擦性が向上するものと推察される。
トナー粒子は、例えば、結着樹脂と、必要に応じて、着色剤と、離型剤と、その他添加剤と、を含んで構成される。
結着樹脂としては、例えば、スチレン類(例えばスチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等)、(メタ)アクリル酸エステル類(例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等)、エチレン性不飽和ニトリル類(例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等)、ビニルエーテル類(例えばビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等)、ビニルケトン類(ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等)、オレフィン類(例えばエチレン、プロピレン、ブタジエン等)等の単量体の単独重合体、又はこれら単量体を2種以上組み合せた共重合体からなるビニル系樹脂が挙げられる。
結着樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、変性ロジン等の非ビニル系樹脂、これらと前記ビニル系樹脂との混合物、又は、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等も挙げられる。
これらの結着樹脂は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリエステル樹脂としては、例えば、公知の非晶性ポリエステル樹脂が挙げられる。ポリエステル樹脂は、非晶性ポリエステル樹脂と共に、結晶性ポリエステル樹脂を併用してもよい。但し、結晶性ポリエステル樹脂は、全結着樹脂に対して、含有量が2質量%以上40質量%以下(好ましくは2質量%以上20質量%以下)の範囲で用いることがよい。
一方、樹脂の「非晶性」とは、半値幅が10℃を超えること、階段状の吸熱量変化を示すこと、又は明確な吸熱ピークが認められないことを指す。
非晶性ポリエステル樹脂としては、例えば、多価カルボン酸と多価アルコールとの縮重合体が挙げられる。なお、非晶性ポリエステル樹脂としては、市販品を使用してもよいし、合成したものを使用してもよい。
多価カルボン酸は、ジカルボン酸と共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上のカルボン酸を併用してもよい。3価以上のカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステル等が挙げられる。
多価カルボン酸は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコールとしては、ジオールと共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上の多価アルコールを併用してもよい。3価以上の多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが挙げられる。
多価アルコールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線より求め、より具体的にはJIS K−1987「プラスチックの転移温度測定方法」のガラス転移温度の求め方に記載の「補外ガラス転移開始温度」により求められる。
非晶性ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は、2000以上100000以下が好ましい。
非晶性ポリエステル樹脂の分子量分布Mw/Mnは、1.5以上100以下が好ましく、2以上60以下がより好ましい。
なお、重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定する。GPCによる分子量測定は、測定装置として東ソー製GPC・HLC−8120を用い、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を使用し、THF溶媒で行う。重量平均分子量及び数平均分子量は、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して算出する。
なお、原料の単量体が、反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させてもよい。この場合、重縮合反応は溶解補助剤を留去しながら行う。共重合反応において相溶性の悪い単量体が存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪い単量体とその単量体と重縮合予定の酸又はアルコールとを縮合させておいてから主成分と共に重縮合させるとよい。
結晶性ポリエステル樹脂は、例えば、多価カルボン酸と多価アルコールとの重縮合体が挙げられる。なお、結晶性ポリエステル樹脂としては、市販品を使用してもよいし、合成したものを使用してもよい。
ここで、結晶性ポリエステル樹脂は、結晶構造を容易に形成するため、芳香族を有する重合性単量体よりも直鎖状脂肪族を有する重合性単量体を用いた重縮合体が好ましい。
多価カルボン酸は、ジカルボン酸と共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上のカルボン酸を併用してもよい。3価のカルボン酸としては、例えば、芳香族カルボン酸(例えば1,2,3−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸等)、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステルが挙げられる。
多価カルボン酸としては、これらジカルボン酸と共に、スルホン酸基を持つジカルボン酸、エチレン性二重結合を持つジカルボン酸を併用してもよい。
多価カルボン酸は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコールは、ジオールと共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上のアルコールを併用してもよい。3価以上のアルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
多価アルコールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、融解温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線から、JIS K−1987「プラスチックの転移温度測定方法」の融解温度の求め方に記載の「融解ピーク温度」により求める。
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、ピグメントイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ピグメントレッド、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオキサレートなどの種々の顔料、又は、アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアゾール系などの各種染料等が挙げられる。
着色剤は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
離型剤としては、例えば、炭化水素系ワックス;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;モンタンワックス等の合成又は鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられる。離型剤は、これに限定されるものではない。
なお、融解温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線から、JIS K−1987「プラスチックの転移温度測定方法」の融解温度の求め方に記載の「融解ピーク温度」により求める。
結着樹脂として非晶性樹脂と結晶性樹脂とを含有すると共に上述したTcとTwとの関係を満たすトナーは、トナーセットを構成するトナーの少なくとも一種であればよいが、全てのトナーが結着樹脂として非晶性樹脂と結晶性樹脂とを含有すると共に上述したTcとTwとの関係を満たすトナーであることが好ましい。
本実施形態のトナーセットを構成する各トナー間でのトナー表面における離型剤の存在率の差(即ち、W1(n)とW1(n−1)との差)は1.5%以上7.0%以下が好ましく、2.0%以上6.5%以下が更に好ましく、2.5%以上6.0%以下が特に好ましい。W1(n)とW1(n−1)との差が1.5%以上7.0%以下であれば、各色トナー間での転写部材への非静電的付着力に差が生じることを抑制でき、各色とも高い転写効率を得ることができる。
なお、外添剤を添加した後のトナーの場合、外添剤の除去処理を施し、トナー粒子を得た上で上記操作を行えばよい。外添剤の除去処理の方法としては、以下の方法が挙げられる。
イオン交換水にコンタミノン(和光純薬社製)等の界面活性剤を数滴入れ、そこにトナーを加え濡らし混合分散させ、その後超音波を1分から5分当てることにより、外添剤の除去を行う。その後、混合分散させた分散液をろ紙に通し、リンス洗浄後、ろ紙上のトナーを乾燥させトナー粒子を得る。
本実施形態のトナーセットを構成する各トナー間でのコア粒子中における離型剤の存在率の差(即ち、W2(n)とW2(n−1)との差)は0.8%以上4.0%以下が好ましく、1.0%以上3.5%以下が更に好ましく、1.0%以上3.0%以下が特に好ましい。W2(n)とW2(n−1)との差が0.8%以上4.0%以下であれば、単層でのトナー溶融性に差が生じることによるグロスの色間差を抑制できるという利点が得られる。
トナーをエポキシ樹脂に包埋し、ミクロトームによって厚さ100nmに切片化する。このトナー断面を、走査型電子顕微鏡(TEM)の5000倍の拡大画像によって観察することで離型剤の存在率は確認される。形状が棒状、塊状で、より白いコントラストの部分が離型剤であり、これを画像解析することで、トナー断面積に対する離型剤の占有面積の比率として、コア粒子中における離型剤の存在率が求められる。本実施形態においては、トナー粒子100個の平均値を採用する。
その他の添加剤としては、例えば、磁性体、帯電制御剤、無機粉体等の周知の添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、内添剤としてトナー粒子に含まれる。
トナー粒子は、単層構造のトナー粒子であってもよいし、芯部(コア粒子)と芯部を被覆する被覆層(シェル層)とで構成された所謂コア・シェル構造のトナー粒子であってもよい。
ここで、コア・シェル構造のトナー粒子は、例えば、結着樹脂と必要に応じて着色剤及び離型剤等のその他添加剤とを含んで構成された芯部と、結着樹脂を含んで構成された被覆層と、で構成されていることがよい。
測定に際しては、分散剤として、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい)の5%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加える。これを電解液100ml以上150ml以下中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザーIIにより、アパーチャー径として100μmのアパーチャーを用いて2μm以上60μm以下の範囲の粒径の粒子の粒度分布を測定する。なお、サンプリングする粒子数は50000個である。
測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を体積粒径D16v、数粒径D16p、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50v、累積数平均粒径D50p、累積84%となる粒径を体積粒径D84v、数粒径D84pと定義する。
これらを用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v)1/2、数平均粒度分布指標(GSDp)は(D84p/D16p)1/2として算出される。
式:SF1=(ML2/A)×(π/4)×100
上記式中、MLはトナーの絶対最大長、Aはトナーの投影面積を各々示す。
具体的には、形状係数SF1は、主に顕微鏡画像又は走査型電子顕微鏡(SEM)画像を画像解析装置を用いて解析することによって数値化され、以下のようにして算出される。すなわち、スライドガラス表面に散布した粒子の光学顕微鏡像をビデオカメラによりルーゼックス画像解析装置に取り込み、100個の粒子の最大長と投影面積を求め、上記式によって計算し、その平均値を求めることにより得られる。
外添剤としては、例えば、無機粒子が挙げられる。該無機粒子として、SiO2、TiO2、Al2O3、CuO、ZnO、SnO2、CeO2、Fe2O3、MgO、BaO、CaO、K2O、Na2O、ZrO2、CaO・SiO2、K2O・(TiO2)n、Al2O3・2SiO2、CaCO3、MgCO3、BaSO4、MgSO4等が挙げられる。
疎水化処理剤の量としては、通常、例えば、無機粒子100質量部に対して、1質量部以上10質量部である。
次に、本実施形態に係るトナーの製造方法について説明する。
本実施形態に係るトナーは、トナー粒子を製造後、トナー粒子に対して、外添剤を外添することで得られる。
これらの中も、凝集合一法により、トナー粒子を得ることがよい。
なお、以下の説明では、着色剤、及び離型剤を含むトナー粒子を得る方法について説明するが、着色剤、離型剤は、必要に応じて用いられるものである。無論、着色剤、離型剤以外のその他添加剤を用いてもよい。
まず、結着樹脂となる樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液と共に、例えば、着色剤粒子が分散された着色剤粒子分散液、離型剤粒子が分散された離型剤分散液を準備する。
水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水、アルコール類等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、転相乳化法とは、分散すべき樹脂を、その樹脂が可溶な疎水性有機溶剤中に溶解せしめ、有機連続相(O相)に塩基を加えて、中和したのち、水媒体(W相)を投入することによって、W/OからO/Wへの、樹脂の変換(いわゆる転相)が行われて不連続相化し、樹脂を、水媒体中に粒子状に分散する方法である。
なお、樹脂粒子の体積平均粒径は、レーザー回析式粒度分布測定装置(例えば、堀場製作所製、LA−700)の測定によって得られた粒度分布を用い、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小粒径側から累積分布を引き、全粒子に対して累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとして測定される。なお、他の分散液中の粒子の体積平均粒径も同様に測定される。
次に、樹脂粒子分散液と共に、着色剤粒子分散液と、離型剤分散液と、を混合する。
そして、混合分散液中で、樹脂粒子と着色剤粒子と離型剤粒子とをヘテロ凝集させ目的とするトナー粒子の径に近い径を持つ、樹脂粒子と着色剤粒子と離型剤粒子とを含む凝集粒子を形成する。
凝集粒子形成工程においては、例えば、混合分散液を回転せん断型ホモジナイザーで攪拌下、室温(例えば25℃)で上記凝集剤を添加し、混合分散液のpHを酸性(例えばpHが2以上5以下)に調整し、必要に応じて分散安定剤を添加した後に、上記加熱を行ってもよい。
凝集剤の金属イオンと錯体もしくは類似の結合を形成する添加剤を必要に応じて用いてもよい。この添加剤としては、キレート剤が好適に用いられる。
キレート剤としては、水溶性のキレート剤を用いてもよい。キレート剤としては、例えば、酒石酸、クエン酸、グルコン酸等のオキシカルボン酸、イミノジ酸(IDA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)等が挙げられる。
キレート剤の添加量としては、例えば、樹脂粒子100質量部に対して0.01質量部以上5.0質量部以下が好ましく、0.1質量部以上3.0質量部未満がより好ましい。
次に、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液に対して、例えば、樹脂粒子のガラス転移温度以上(例えば樹脂粒子のガラス転移温度より10から30℃高い温度以上)に加熱して、凝集粒子を融合・合一し、トナー粒子を形成する。
なお、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液を得た後、当該凝集粒子分散液と、樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液と、をさらに混合し、凝集粒子の表面にさらに樹脂粒子を付着するように凝集して、第2凝集粒子を形成する工程と、第2凝集粒子が分散された第2凝集粒子分散液に対して加熱をし、第2凝集粒子を融合・合一して、コア/シェル構造のトナー粒子を形成する工程と、を経て、トナー粒子を製造してもよい。
コア粒子中における離型剤の存在率を調整する方法としては、例えば、コア/シェル構造のトナー粒子を形成する場合において、凝集粒子形成工程で用いられる離型剤分散液の量を調整する方法が挙げられる。
洗浄工程は、帯電性の点から充分にイオン交換水による置換洗浄を施すことがよい。また、固液分離工程は、特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等を施すことがよい。また、乾燥工程も特に方法に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等を施すことがよい。
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係るトナーを少なくとも含むものである。
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係るトナーのみを含む一成分現像剤であってもよいし、当該トナーとキャリアと混合した二成分現像剤であってもよい。
なお、磁性粉分散型キャリア、樹脂含浸型キャリア、及び導電性粒子分散型キャリアは、当該キャリアの構成粒子を芯材とし、これに被覆樹脂により被覆したキャリアであってもよい。
なお、被覆樹脂、及びマトリックス樹脂には、導電材料等、その他添加剤を含ませてもよい。
具体的な樹脂被覆方法としては、芯材を被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被覆層形成用溶液を芯材表面に噴霧するスプレー法、芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリアの芯材と被覆層形成用溶液とを混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法等が挙げられる。
本実施形態の画像形成装置は、本実施形態のトナーセットを用いて複数のトナー像を形成する複数のトナー像形成手段と、前記複数のトナー像を記録媒体上に転写する転写手段と、前記複数のトナー像を前記記録媒体上に定着する定着手段と、を有する。形成された複数のトナー像を記録媒体に転写する順番を調節することで、本実施形態の第1乃至第3の画像形成方法に係る式(3)及び式(4)の関係が満たされる。
図1は、本実施形態の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置であって、電子写真方式にて各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニットY,M,C,K,T、各画像形成ユニットY,M,C,K,Tにて形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト45に順次転写(一次転写)させる一次転写部40、中間転写ベルト45上に転写された重畳トナー画像を記録材(記録媒体)である用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写部(転写手段)50、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置(定着手段)30を備えている。
また、本実施形態の画像形成装置は、各装置(各部)の動作を制御する制御部70を有している。
一方、用紙Pへの転写が終了した後、中間転写ベルト45上に残った残留トナーは、中間転写ベルト45の循環駆動(回動)に伴ってクリーニング部まで搬送され、クリーニングバックアップロール64及び中間転写ベルトクリーナ65によって中間転写ベルト45上から除去される。
図2に示す定着装置は、無端状の周面を有する加熱ベルト(加熱部材)1と、この加熱ベルト1の外周面に接触する加圧ロール2と、加熱ベルト1の背面側に接触し、加熱ベルト1を加圧ロール2に押圧する押圧パッド3と、押圧パッド3を支持するパッド支持部材4と、押圧パッド3と加熱ベルト1との間に設けられており、摺動性が良く、耐摩耗性が高い摺動シート9と、加熱ベルト1の外周面に沿って設けられ、該加熱ベルト1を加熱する電磁誘導加熱装置5と、加熱ベルト1の両側縁部の内周面に接触している不図示のガイド部材と、加圧ロール2と押圧パッド3との圧接部の下流側で、加圧ロール2の周面に接している金属ロール7と、この圧接部の出口近傍に設けられている剥離補助部材8と、で構成されている。尚、図2に示す定着装置では、ベルト状の加熱部材(加熱ベルト)を用いたが、ロール状の加熱部材でも構わない。本実施形態における加熱部材としては、比較的自由な定着機設計が許容される上に用紙剥離その他の性能に優れるという点、定着温度を制御することができ、光沢をより高くすることができる点で、ベルト状の加熱部材(加熱ベルト)が好ましい。
加圧ロール2の好ましい態様としては、金属製の円筒状芯金2aを芯材とし、該円筒状芯金2aの表面にスポンジやゴムなどの弾性層2bと、さらに表面に表面離型層2cとを備えており、該加圧ロール2と押圧パッド3とで加熱ベルト1を挟み込んだ状態に保持して、加熱ベルト1に、加圧ロール2を圧接させ、当該圧接部を未定着トナー像が転写された記録紙を通過させることにより、熱及び圧力で未定着トナー像を記録紙上に定着して、定着画像を形成するようになっている。
具体的には、本実施形態においては、定着圧力が0.7kgf/cm2以上2.0kgf/cm2以下の定着装置を用いた場合であっても定着画像の荒れが発生しにくい。
加熱乾燥した三口フラスコに、1,10−デカンジカルボン酸225部と、1,9−ノナンジオール160部と、触媒としてジブチル錫オキサイド0.8部と、を入れ、その後減圧操作により、三口フラスコ内の空気を窒素に置換して不活性雰囲気下として、機械撹拌により180℃、5時間撹拌し、かつ、還流して反応を進行させた。反応の間、反応系内において生成した水を留去した。その後、減圧下において、230℃まで徐々に昇温し、2時間撹拌して粘稠な状態となったところでGPCにて分子量を確認し、重量平均分子量が24,200になったところで、減圧蒸留を停止し結晶性ポリエステル樹脂1を得た。
・ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物:469部
・ビスフェノールAエチレンオキシド付加物:137部
・テレフタル酸:152部
・フマル酸:75部
・ドデセニルコハク酸:114部
・ジブチル錫オキサイド:4部
上記成分を加熱乾燥した三口フラスコに入れた後、減圧操作により容器内の空気を減圧し、さらに窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌にて230℃、常圧(101.3kPa)にて10時間反応させ、さらに8kPaにて1時間反応させた。210℃まで冷却して無水トリメリット酸を4部添加し、1時間反応させた後、8kPaにて軟化温度が107℃になるまで反応させ、非晶質ポリエステル樹脂1を得た。
なお、樹脂の軟化温度はフローテスター(島津製作所、CFT−5000)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出し、試料の半量が流出した温度とした。
モノマー成分の添加量、樹脂抜き出し時の軟化温度を表2のように変更した以外は非晶質ポリエステル樹脂1と同様にして、非晶質ポリエステル樹脂2を得た。
結晶性ポリエステル樹脂1の100部と、メチルエチルケトン40部、イソプロピルアルコール30部をセパラブルフラスコに入れ、これを75℃で混合、溶解した後、10%アンモニア水溶液を6.0部滴下した。加熱温度を60℃に下げ、撹拌しながらイオン交換水を送液ポンプを用いて送液速度6g/minで滴下し、液が白濁したのち、送液速度25g/minに上げ、総液量が400部になったところで、イオン交換水の滴下を止めた。その後、減圧下で溶媒の除去を行い、結晶性ポリエステル樹脂分散液1を得た。得られた結晶性ポリエステル樹脂分散液1の体積平均粒径は168nm、固形分濃度は11.5%であった。
使用する結晶性ポリエステル樹脂を表3のように変更した以外は結晶性ポリエステル樹脂分散液1と同様にして結晶性ポリエステル樹脂分散液2及び3を得た。
・パラフィンワックスHNP9(日本精蝋(株)製):500部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株):ネオゲンRK):50部
・イオン交換水:1700部
以上を110℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザ(ゴーリン社)で分散処理し、平均粒径が180nmである離型剤を分散させてなる離型剤分散液1(固形分濃度:32%)を調製した。
使用する離型剤を表4のように変更した以外は離型剤分散液1と同様にして、離型剤分散液2及び3を得た。
・非晶質ポリエステル樹脂1:300部
・メチルエチルケトン:150部
・イソプロパノール:50部
・10%アンモニア水溶液:10.6部
上記成分(非晶質ポリエステル樹脂に関しては不溶分を除去した後)をセパラブルフラスコに入れ、混合、溶解した後、40℃で加熱攪拌しながら、イオン交換水を送液ポンプを用いて送液速度8g/minで滴下した。液が白濁した後、送液速度12g/minに上げて転相させ、送液量が1050部になったところで滴下を止めた。その後減圧下で溶剤除去を行い、非晶質ポリエステル樹脂分散液1を得た。非晶質ポリエステル樹脂分散液1の体積平均粒径は165nm、固形分濃度は30.6%であった。
非晶質ポリエステル樹脂の種類、メチルエチルケトン、イソプロパノール、アンモニア水の量を表5のように変更した以外は非晶質ポリエステル樹脂分散液1と同様にして、非晶質ポリエステル樹脂分散液2を得た。
・Pigment Blue15:3(大日本インキ化学製):200部
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR):1.5部
・イオン交換水:800部
以上を混合し、分散機キャビトロン(太平洋機工(株)製、CR1010)を用いて1時間ほど分散して、Cyan顔料分散液(固形分濃度:20%)を調製した。
・Pigment Yellow180(クラリアント製):200部
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR):1.5部
・イオン交換水:800部
以上を混合し、分散機キャビトロン(太平洋機工(株)製、CR1010)を用いて1時間ほど分散して、Yellow顔料分散液(固形分濃度:20%)を調製した。
・Pigment Red122(クラリアント製):200部
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR):1.5部
・イオン交換水:800部
以上を混合し、分散機キャビトロン(太平洋機工(株)製、CR1010)を用いて1時間ほど分散して、Magenta顔料分散液(固形分濃度:20%)を調製した。
・カーボンブラックR330(キャボット製):200部
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR):1.5部
・イオン交換水:800部
以上を混合し、分散機キャビトロン(太平洋機工(株)製、CR1010)を用いて1時間ほど分散して、Kuro顔料分散液(固形分濃度:20%)を調製した。
・非晶質ポリエステル樹脂分散液1:250部
・非晶質ポリエステル樹脂分散液2:250部
・結晶性ポリエステル樹脂分散液1:116部
・離型剤分散液1:52部
・Cyan顔料分散液:70部
・ノニオン性界面活性剤(IGEPAL CA897):1.40部
上記原料を2Lの円筒ステンレス容器に入れ、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラララックスT50)により4000rpmでせん断力を加えながら10分間分散して混合した。次いで、凝集剤としてポリ塩化アルミニウムの10%硝酸水溶液1.75部を徐々に滴下して、ホモジナイザーの回転数を5000rpmにして15分間分散して混合し、原料分散液とした。
その後、層流を形成するための2枚パドルの攪拌翼を用いた攪拌装置、および温度計を備えた重合釜に原料分散液を移し、攪拌回転数を550rpmにしてマントルヒーターにて加熱し始め、49℃にて凝集粒子の成長を促進させた。またこの際、0.3Nの硝酸や1Nの水酸化ナトリウム水溶液で原料分散液のpHを2.2以上3.5以下の範囲に制御した。上記pH範囲で2時間ほど保持し、凝集粒子を形成した。
次に、非晶質ポリエステル樹脂分散液1:50部、非晶質ポリエステル樹脂分散液2:50部、および、離型剤分散液1:10部を追添加し、前記凝集粒子の表面に結着樹脂の樹脂粒子及び離型剤粒子を付着させた。さらに53℃に昇温し、光学顕微鏡及びマルチサイザーIIで粒子の大きさ及び形態を確認しながら凝集粒子を整えた。その後、5%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを7.8に調整し、15分間保持した。その後、凝集粒子を融合させるためにpHを8.0に上げた後、85℃まで昇温させた。光学顕微鏡で凝集粒子が融合したのを確認した後、2時間後に加熱を止め、1.0℃/分の降温速度で冷却した。その後20μmメッシュで篩分し、水洗を繰り返した後、真空乾燥機で乾燥してCyanトナー粒子1を得た。
Cyanトナー1の離型剤存在率は7.5%であった。
Cyanトナー1の結晶性樹脂の融解温度(Tc)と離型剤の融解温度(Tw)の差の絶対値(融解温度差)は1℃であった。
東芝テック社製PREMAGE355の定着ユニットを取り外し、この定着ユニットのコイルバネを取り換え、加熱ベルトと加圧ロールを押圧する荷重を1.7kgf/cm2に調整し、さらに定着ユニットに電源供給をするための配線を施し電磁誘導加熱方式の定着テストユニット(定着装置)とした。
評価チャートとしては、図3に示すように、単色から5色重ねまで6種類のベタ画像パッチを記録媒体の搬送方向の先端部及び後端部に、それぞれ先端余白20mm、後端余白20mmで配置した。各画像パッチの色の重ね方は図4に示した。また、各色のトナー載り量は、単色が4.0g/cm2、2色重ねが8.0g/cm2、3色重ねが10.0g/cm2、4色重ねが12.0g/cm2、5色重ねが14.0g/cm2になるように調整した。温度10℃、湿度90%環境下で、未定着トナー像を作製した。更に作製した未定着トナー像が前記定着テストユニット中に流れるように定着テストユニットを装着し、画像を500枚連続プリントし、1、5、10、500枚目の画像欠損の有無、および、画像の定着強度を評価した。なお、画像の紙中での面積は30%、定着器の温度は165℃、使用する紙はJD紙、OSコート127gsm紙(ともに富士ゼロックス製)を用いた。
目視でOSコート127gsm紙に形成された定着画像を観察し、下記基準に基づき評価した。
先端部の画像の評価結果を表10乃至表13に、後端部の画像の評価結果を表14乃至表17に示す。
G4:画像の抜けや、荒れ、ささくれの何れも見えない
G3:画像荒れが極僅かに見えるが、実使用上、問題ない
G2:画像の抜けや、荒れ、ささくれの少なくとも何れかが僅かに見える
G1:画像の抜けや、荒れ、ささくれの少なくとも何れかが見える
JD紙に形成された画像の画像面を内側にして2つ折りにし、更に圧力10g/cm2の荷重を1分間かけ、その後2つ折りを開き、折れた部分をガーゼで軽くなぞるように拭いたときの画像の抜け具合を、以下の基準により目視で評価した。
先端部の画像の評価結果を表18乃至表21に、後端部の画像の評価結果を表22乃至表25に示す。
◎:全く画像欠陥なし
○:筋が軽くみられる(幅100μm以下)
△:画像欠落があるが、許容できる範囲(幅500μm以下)
×:画像欠陥が激しく許容できない範囲(幅500μmを超えるもの)
2 加圧ロール
3 押圧パッド
4 パッド支持部材
7 金属ロール
8 剥離補助部材
9 摺動シート
30 定着装置
40 一次転写部
41 感光体ドラム
42 帯電器
43 レーザー露光器
44 現像器
45 中間転写ベルト
46 一次転写ロール
47 ドラムクリーナ
50 二次転写部
70 制御部
Claims (5)
- 互いに異なる色を呈するn種(nは2以上の整数)のトナーを有し、
前記トナーが、コア粒子と前記コア粒子を被覆するシェル層とを有するコアシェル構造のトナーであり、
第nのトナーのトナー表面における離型剤の存在率をW1(n)としたときに、下記式(1)の関係を満たし、
第nのトナーの前記コア粒子中における離型剤の存在率をW2(n)としたときに、下記式(2)の関係を満たすトナーセット。
W1(n−1)<W1(n) 式(1)
W2(n−1)>W2(n) 式(2) - 前記トナーの少なくとも一種が、結着樹脂として非晶性樹脂と結晶性樹脂とを含有し、
前記結晶性樹脂の融解温度Tcと前記離型剤の融解温度Twとの差の絶対値が5℃以下である請求項1に記載のトナーセット。 - 請求項1又は請求項2に記載のトナーセットを用いて複数のトナー像を形成する複数のトナー像形成工程と、
前記複数のトナー像を記録媒体上に転写する転写工程と、
前記複数のトナー像を前記記録媒体上に定着する定着工程と、を有し、
前記記録媒体上に転写された前記複数のトナー像における前記記録媒体側からn番目のトナー像を構成するトナーのトナー表面における離型剤の存在率をW1(n)としたときに、下記式(3)の関係を満たし、
前記記録媒体上に転写された前記複数のトナー像における前記記録媒体側からn番目のトナー像を構成するトナーのコア粒子中における離型剤の存在率をW2(n)としたときに、下記式(4)の関係を満たす画像形成方法。
W1(n−1)<W1(n) 式(3)
W2(n−1)>W2(n) 式(4) - 請求項2に記載のトナーセットを用いて複数のトナー像を形成する複数のトナー像形成工程と、
前記複数のトナー像を記録媒体上に転写する転写工程と、
前記複数のトナー像を前記記録媒体上に定着する定着工程と、を有し、
前記記録媒体上に転写された前記複数のトナー像における前記記録媒体側からn番目のトナー像を構成するトナーのトナー表面における離型剤の存在率をW1(n)としたときに、下記式(3)の関係を満たし、
前記記録媒体上に転写された前記複数のトナー像における前記記録媒体側からn番目のトナー像を構成するトナーのコア粒子中における離型剤の存在率をW2(n)としたときに、下記式(4)の関係を満たし、
前記記録媒体上に転写された前記複数のトナー像における前記記録媒体側から1番目のトナー像を構成するトナーが結着樹脂として非晶性樹脂と結晶性樹脂とを含有し、前記結晶性樹脂の融解温度Tcと前記離型剤の融解温度Twとの差の絶対値が5℃以下である画像形成方法。
W1(n−1)<W1(n) 式(3)
W2(n−1)>W2(n) 式(4) - 前記定着工程における定着圧力が、0.7kgf/cm2以上2.0kgf/cm2以下である請求項3又は請求項4に記載の画像形成方法。
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