JP6459346B2 - 静電荷像現像剤、現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 - Google Patents
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結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含み、前記結着樹脂を含む海部と、前記離型剤を含む島部と、を持つ海島構造を有し、下記式(1)で示される前記離型剤を含む島部の偏在度Bの分布の最頻値が0.75以上0.98以下である静電荷像現像用トナー、並びに、
芯材粒子と、芯材粒子の表面に設けられ、窒素原子を有する(メタ)アクリル酸誘導体を由来とする構造単位を有する樹脂を含む被覆層と、を有するキャリア、
を含む、静電荷像現像剤である。
式(1): 偏在度B=2d/D
(式(1)中、Dはトナーの断面観察におけるトナーの円相当径(μm)を示す。dは、トナーの断面観察におけるトナーの重心から離型剤を含む島部の重心までの距離(μm)を示す。)
前記キャリアにおける芯材粒子のBET比表面積が0.05m2/g以上0.10m2/g以下である<1>に記載の静電荷像現像剤である。
<1>又は<2>に記載の静電荷像現像剤を収容し、
画像形成装置に着脱される現像剤カートリッジである。
<1>又は<2>に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
<1>又は<2>に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置である。
前記現像手段に、結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含み、前記結着樹脂を含む海部と、前記離型剤を含む島部と、を持つ海島構造を有し、下記式(1)で示される前記離型剤を含む島部の偏在度Bの分布の最頻値が0.75以上0.98以下である静電荷像現像用トナーを含む補給用静電荷像現像剤を補給する補給手段を、更に備える<5>に記載の画像形成装置である。
式(1): 偏在度B=2d/D
(式(1)中、Dはトナーの断面観察におけるトナーの円相当径(μm)を示す。dは、トナーの断面観察におけるトナーの重心から離型剤を含む島部の重心までの距離(μm)を示す。)
像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
<1>又は<2>に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、
を有する画像形成方法である。
前記現像工程に用いる静電荷現像剤に、結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含み、前記結着樹脂を含む海部と、前記離型剤を含む島部と、を持つ海島構造を有し、下記式(1)で示される前記離型剤を含む島部の偏在度Bの分布の最頻値が0.75以上0.98以下である静電荷像現像用トナーを含む補給用静電荷像現像剤を補給する補給工程を、更に有する<7>に記載の画像形成方法である。
式(1): 偏在度B=2d/D
(式(1)中、Dはトナーの断面観察におけるトナーの円相当径(μm)を示す。dは、トナーの断面観察におけるトナーの重心から離型剤を含む島部の重心までの距離(μm)を示す。)
本実施形態に係る静電荷像現像剤(以下、単に「現像剤」と称することがある)は、以下に示す静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」と称することがある)とキャリアとを含む。
本実施形態に係る現像剤を構成するトナーは、結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含み、結着樹脂を含む海部と離型剤を含む島部とを持つ海島構造を有する。
そして、この海島構造において、下記式(1)で示される離型剤を含む島部の偏在度Bの分布の最頻値は0.75以上0.98以下である。
式(1): 偏在度B=2d/D
(式(1)中、Dはトナーの断面観察におけるトナーの円相当径(μm)を示す。dは、トナーの断面観察におけるトナーの重心から離型剤を含む島部の重心までの距離(μm)を示す。)
一方、本実施形態に係る現像剤を構成するキャリアは、芯材粒子と、芯材粒子の表面に設けられ、窒素原子を有する(メタ)アクリル酸誘導体を由来とする構造単位を有する樹脂を含む被覆層と、を有する。
この剥離性を向上する目的で、トナーの表層部に離型剤を偏在させる手法が知られている。離型剤が表層部に偏在したトナーは、定着時により離型剤が染み出し易い性質を有している。このため、この性質を持つトナーは、剥離性が向上する。
即ち、離型剤ドメインの偏在度Bの分布の最頻値が0.75以上0.98以下の範囲内であるとは、表層部に離型剤ドメインが最も多く存在しているトナー(トナー粒子)であることを示している(図4参照)。
上記のキャリアの被覆層は、窒素原子を有する(メタ)アクリル酸誘導体を由来とする構造単位を有する樹脂を含むことで、帯電状態となり得る性質を有している。被覆層が帯電状態となると、キャリア同士で反発が起こる。
このため、トナーの表層部が変形した場合であっても、キャリア同士の反発により、トナー同士の密着性、キャリア同士の密着性、更にはトナーとキャリアとの密着性が高まることを阻害し、現像剤の流動性の低下を抑制しうると推測される。
しかし、上記のいずれの公報にも、窒素原子を有する(メタ)アクリル酸誘導体を由来とする構造単位を有する樹脂を含む被覆層を有するキャリアとの組み合わせについては、記載されていない。
本実施形態におけるトナーは、結着樹脂を含む海部と離型剤を含む島部とを持つ海島構造を有する。つまり、トナーは、結着樹脂の連続相中に離型剤が島状に存在する海島構造を有する。なお、離型剤ドメインは、剥離不良抑制の点から、トナーの断面観察におけるトナーの中央部(重心部)には存在しないことがよい。
特に、離型剤ドメインの偏在度Bの分布の最頻値は0.98以下であると、トナーの熱保管性に優れる。
トナーの海島構造は、例えば、トナー(トナー粒子)の断面を透過型電子顕微鏡により観察する方法、トナー粒子の断面に四酸化ルテニウムによる染色を行い、走査型電子顕微鏡により観察する方法によって確認する。トナーの断面における離型剤ドメインがより鮮明に観察できる点で、走査型電子顕微鏡により観察する方法が好ましい。走査型電子顕微鏡としては、当業者の間でよく知られた機種であればよく、例えば、日立ハイテク社製SU8020、日本電子社製JSM−7500F等が挙げられる。
具体的な、観察方法は、次の通りである。まず、測定対象となるトナー(トナー粒子)をエポキシ樹脂に包埋した後、エポキシ樹脂を硬化する。ダイヤモンド刃を備えたミクロトームによって、この硬化物を薄片化し、トナーの断面が露出した観察試料を得る。薄片の観察試料に対し、四酸化ルテニウムにより染色を施し、走査型電子顕微鏡によりトナーの断面を観察する。この観察方法によって、トナーの断面には、染色度の違いにより、結着樹脂の連続相中に対し、輝度差(コントラスト)がある離型剤が島状に存在する海島構造が観察される。
離型剤ドメインの偏在度Bの測定は、次の通り行う。まず、海島構造の確認方法を利用し、トナー(トナー粒子)1個の断面が視野に入る倍率で画像を記録する。記録された画像について、画像解析ソフト(三谷商事社製WinROOF)を用いて、0.010000μm/pixel条件で画像解析を行う。この画像解析により、包埋に用いたエポキシ樹脂とトナーの結着樹脂との輝度差(コントラスト)により、トナーの断面の形状を抽出する。抽出されたトナーの断面の形状に基づいて、投影面積を求める。そして、この投影面積から、円相当径を求める。円相当径は、式:2√(投影面積/π)により算出する。求めた円相当径を、トナーの断面観察におけるトナーの円相当径Dとする。
一方、抽出されたトナーの断面の形状に基づいて、重心位置を求める。続けて、結着樹脂と離型剤の輝度差(コントラスト)により、離型剤ドメインの形状を抽出し、離型剤ドメインの重心位置を求める。この各重心位置は、具体的には、抽出されたトナー、又は、離型剤ドメインの領域に対し、領域内の画素数をn、各画素のxy座標をxi、yi(i=1,2,…,n)とし、重心のx座標は各xi座標値の合計をnで割った値、重心のy座標は各yi座標値の合計をnで割った値として求める。そして、トナーの断面の重心位置と離型剤ドメインの重心位置との距離を求める。求めた距離を、トナーの断面観察におけるトナーの重心から離型剤を含む島部の重心までの距離dとする。
最後に、各円相当径D及び距離dから、式(1):偏在度B=2d/Dにより、離型剤ドメインの偏在度Bを求める。そして、一個のトナー(トナー粒子)の断面に存在する複数の離型剤ドメインについて、各々、上記同様の操作を行って、離型剤ドメインの偏在度Bを求める。
まず、既述の離型剤ドメインの偏在度Bの測定をトナー(トナー粒子)200個について行う。得られた各離型剤ドメインの偏在度Bのデータを、0から0.01刻みのデータ区間で統計解析処理を行い、偏在度Bの分布を求める。得られた分布の最頻値、すなわち、離型剤ドメインの偏在度Bの分布で最も多く現れるデータ区間(例えば、図4では、個数頻度が最も大きな値を示すデータ区間)の値を求める。そして、このデータ区間の値を、離型剤ドメインの偏在度Bの分布の最頻値とする。
本実施形態に係るトナーは、結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含む。
具体的には、トナーは、結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含むトナー粒子を有する。トナーは、トナー粒子の表面に付着する外添剤を有していてもよい。
結着樹脂としては、例えば、スチレン類(例えばスチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等)、(メタ)アクリル酸エステル類(例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等)、エチレン性不飽和ニトリル類(例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等)、ビニルエーテル類(例えばビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等)、ビニルケトン類(ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等)、オレフィン類(例えばエチレン、プロピレン、ブタジエン等)等の単量体の単独重合体、又はこれら単量体を2種以上組み合せた共重合体からなるビニル系樹脂が挙げられる。
結着樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、変性ロジン等の非ビニル系樹脂、これらと前記ビニル系樹脂との混合物、又は、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等も挙げられる。
これらの結着樹脂は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリエステル樹脂としては、例えば、公知のポリエステル樹脂が挙げられる。
多価カルボン酸は、ジカルボン酸と共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上のカルボン酸を併用してもよい。3価以上のカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステル等が挙げられる。
多価カルボン酸は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコールとしては、ジオールと共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上の多価アルコールを併用してもよい。3価以上の多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが挙げられる。
多価アルコールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線より求め、より具体的にはJIS K−1987「プラスチックの転移温度測定方法」のガラス転移温度の求め方に記載の「補外ガラス転移開始温度」により求められる。
なお、原料の単量体が、反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させてもよい。この場合、重縮合反応は溶解補助剤を留去しながら行う。共重合反応において相溶性の悪い単量体が存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪い単量体とその単量体と重縮合予定の酸又はアルコールとを縮合させておいてから主成分と共に重縮合させるとよい。
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、ピグメントイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアントカーミン3B、ブリリアントカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ピグメントレッド、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオキサレートなどの種々の顔料、又は、アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアゾール系などの各種染料等が挙げられる。
着色剤は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
離型剤としては、例えば、炭化水素系ワックス;カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;モンタンワックス等の合成又は鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられる。離型剤は、これに限定されるものではない。
その他の添加剤としては、例えば、磁性体、帯電制御剤、無機粉体等の周知の添加剤が挙げられる。
これらの添加剤は、内添剤としてトナー粒子に含まれる。
トナー粒子は、単層構造のトナー粒子であってもよいし、芯部(コア粒子)と芯部を被覆する被覆層(シェル層)とで構成された所謂コア・シェル構造のトナー粒子であってもよい。
ここで、コア・シェル構造のトナー粒子は、例えば、結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含んで構成された芯部と、結着樹脂を含んで構成された被覆層と、で構成されていることがよい。ここで、芯部は、結着樹脂を含む海部と離型剤を含む島部とを持つ海島構造を有することが好ましい。
測定に際しては、分散剤として、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい)の5%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加える。これを電解液100ml以上150ml以下中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザーIIにより、アパーチャー径として100μmのアパーチャーを用いて2μm以上60μm以下の範囲の粒径の粒子の粒度分布を測定する。なお、サンプリングする粒子数は50000個である。
測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャンネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を体積粒径D16v、数粒径D16p、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50v、累積数平均粒径D50p、累積84%となる粒径を体積粒径D84v、数粒径D84pと定義する。
これらを用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v)1/2、数平均粒度分布指標(GSDp)は(D84p/D16p)1/2として算出される。
式:SF1=(ML2/A)×(π/4)×100
上記式中、MLはトナーの絶対最大長、Aはトナーの投影面積を各々示す。
具体的には、形状係数SF1は、主に顕微鏡画像又は走査型電子顕微鏡(SEM)画像を画像解析装置を用いて解析することによって数値化され、以下のようにして算出される。すなわち、スライドガラス表面に散布した粒子の光学顕微鏡像をビデオカメラによりルーゼックス画像解析装置に取り込み、100個の粒子の最大長と投影面積を求め、上記式によって計算し、その平均値を求めることにより得られる。
上記のようなトナー粒子に外添される外添剤としては、例えば、無機粒子が挙げられる。該無機粒子として、SiO2、TiO2、Al2O3、CuO、ZnO、SnO2、CeO2、Fe2O3、MgO、BaO、CaO、K2O、Na2O、ZrO2、CaO・SiO2、K2O・(TiO2)n、Al2O3・2SiO2、CaCO3、MgCO3、BaSO4、MgSO4等が挙げられる。
疎水化処理剤の量としては、通常、例えば、無機粒子100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下である。
次に、本実施形態に係るトナーの製造方法について説明する。
本実施形態に係るトナーは、トナー粒子を製造後、トナー粒子に対して、外添剤を外添することで得られる。
これらの中でも、凝集合一法により、トナー粒子を得ることがよい。
結着樹脂となる第1樹脂粒子が分散された第1樹脂粒子分散液、及び着色剤の粒子(以下「着色剤粒子」とも称する)が分散された着色剤粒子分散液を混合し、得られた分散液中で、各粒子を凝集させ、第1凝集粒子を形成する工程(第1凝集粒子形成工程)と、
第1凝集粒子が分散された第1凝集粒子分散液を得た後、結着樹脂となる第2樹脂粒子及び離型剤の粒子(以下「離型剤粒子」とも称する)が分散された混合分散液を、混合分散液中の離型剤粒子の濃度を次第に高めながら、第1凝集粒子分散液に順次添加して、第1凝集粒子の表面に更に第2樹脂粒子及び離型剤粒子を凝集して、第2凝集粒子を形成する工程(第2凝集粒子形成工程)と、
第2凝集粒子が分散された第2凝集粒子分散液を得た後、第2凝集粒子分散液と、結着樹脂となる第3樹脂粒子が分散された第3樹脂粒子分散液と、を更に混合し、第2凝集粒子の表面に更に第3樹脂粒子を付着するように凝集して、第3凝集粒子を形成する工程(第3凝集粒子形成工程)と、
第3凝集粒子が分散された第3凝集粒子分散液に対して加熱をし、第3凝集粒子を融合・合一して、トナー粒子を形成する工程(融合・合一工程)と、
を経て、トナー粒子を製造することが好ましい。
まず、凝集合一法で使用する各分散液と準備する。具体的には、結着樹脂となる第1樹脂粒子が分散された第1樹脂粒子分散液、着色剤粒子が分散された着色剤粒子分散液、結着樹脂となる第2樹脂粒子が分散された第2樹脂粒子分散液、結着樹脂となる第3樹脂粒子が分散された第3樹脂粒子分散液、及び離型剤粒子が分散された離型剤粒子分散液を準備する。
なお、各分散液準備工程において、第1樹脂粒子、第2樹脂粒子、及び第3樹脂粒子を「樹脂粒子」と称して説明する。
水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水、アルコール類等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、転相乳化法とは、分散すべき樹脂を、その樹脂が可溶な疎水性有機溶剤中に溶解せしめ、有機連続相(O相)に塩基を加えて、中和したのち、水媒体(W相)を投入することによって、W/OからO/Wへの、樹脂の変換(いわゆる転相)が行われて不連続相化し、樹脂を、水媒体中に粒子状に分散する方法である。
なお、樹脂粒子の体積平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(例えば、堀場製作所製、LA−700)の測定によって得られた粒度分布を用い、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小粒径側から累積分布を引き、全粒子に対して累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとして測定される。なお、他の分散液中の粒子の体積平均粒径も同様に測定される。
次に、第1樹脂粒子分散液と、着色剤粒子分散液と、を混合する。
そして、この混合分散液中で、第1樹脂粒子と着色剤粒子とをヘテロ凝集さて、第1樹脂粒子と着色剤粒子とを含む第1凝集粒子を形成する。
第1凝集粒子形成工程においては、例えば、混合分散液を回転せん断型ホモジナイザーで攪拌下、室温(例えば25℃)で上記凝集剤を添加し、混合分散液のpHを酸性(例えばpHが2以上5以下)に調整し、必要に応じて分散安定剤を添加した後に、上記加熱を行ってもよい。
凝集剤の金属イオンと錯体若しくは類似の結合を形成する添加剤を必要に応じて用いてもよい。この添加剤としては、キレート剤が好適に用いられる。
キレート剤としては、水溶性のキレート剤を用いてもよい。キレート剤としては、例えば、酒石酸、クエン酸、グルコン酸等のオキシカルボン酸、イミノジ酸(IDA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)等が挙げられる。
キレート剤の添加量としては、例えば、第1樹脂粒子100質量部に対して0.01質量部以上5.0質量部以下が好ましく、0.1質量部以上3.0質量部未満がより好ましい。
次に、第1凝集粒子が分散された第1凝集粒子分散液を得た後、第2樹脂粒子及び離型剤粒子が分散された混合分散液を、混合分散液中の離型剤粒子の濃度を次第に高めながら、第1凝集粒子分散液に順次添加する。
なお、第2樹脂粒子は第1樹脂粒子と同種であってもよいし、異種であってもよい。
第1収容槽321には、第1撹拌装置351が配置されている。第1撹拌装置351の駆動により、第2収容槽322に収容された分散液を第1収容槽321に収容された分散液へ送液したとき、第1収容槽321において各分散液が撹拌及び混合される。
第2収容槽322には、第2撹拌装置352が配置されている。第2撹拌装置352の駆動により、第3収容槽323に収容された分散液を第2収容槽322に収容された分散液へ送液したとき、第2収容槽322において各分散液が撹拌及び混合される。
一方、第3収容槽323に収容された離型剤粒子分散液を第2収容槽322に収容された第2樹脂粒子分散液へ送液する。そして、第2撹拌装置352の駆動により、第2収容槽322において各分散液が撹拌及び混合される。
そして、パワーフィード添加法において、第2収容槽322及び第3収容槽323に収容された各分散液の送液開始時期及び送液速度を調整することにより、トナーの離型剤ドメインの分布特性が調整される。また、パワーフィード添加法において、第2収容槽322及び第3収容槽323に収容された各分散液の送液中に、送液速度を調整することによっても、トナーの離型剤ドメインの分布特性が調整される。
次に、第2凝集粒子が分散された第2凝集粒子分散液を得た後、第2凝集粒子分散液と、結着樹脂となる第3樹脂粒子が分散された第3樹脂粒子分散液と、を更に混合する。
なお、第3樹脂粒子は第1又は第2樹脂粒子と同種であってもよいし、異種であってもよい。ここでは、離型剤分散液を用いない。
そして、分散液のpHを、例えば6.5以上8.5以下程度の範囲にすることにより、凝集の進行を停止させる。
次に、第3凝集粒子が分散された第3凝集粒子分散液に対して、例えば、第1、第2、及び第3樹脂粒子のガラス転移温度以上(例えば第1、第2、及び第3樹脂粒子のガラス転移温度より10℃から30℃高い温度以上)に加熱して、第3凝集粒子を融合・合一し、トナー粒子を形成する。
洗浄工程は、帯電性の点から充分にイオン交換水による置換洗浄を施すことがよい。また、固液分離工程は、特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等を施すことがよい。また、乾燥工程も特に方法に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等を施すことがよい。
本実施形態におけるキャリアは、芯材粒子と、芯材粒子の表面に設けられ、窒素原子を有する(メタ)アクリル酸誘導体を由来とする構造単位を有する樹脂を含む被覆層と、を有する。
キャリアにおける芯材粒子としては、公知の磁性粒子が用いられ、具体的には例えば、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物等の粒子が挙げられる。
中でも、磁気特性の制御がしやすい点から、芯材粒子としてはフェライト粒子が好ましい。
フェライト粒子としては、特に制限はないが、例えば、下記構造式で表されるフェライトの粒子が挙げられる。
構造式:(MO)X(Fe2O3)Y
(構造式中、Mは、Cu、Zn、Fe、Mg、Mn、Ca、Li、Ti、Ni、Sn、Sr、Al、Ba、Co、及びMoから選ばれる少なくとも1種の金属元素を表す。また、X、Yは、モル比を示し、且つ、X+Y=100を満たす)。
フェライトとして、上記構造式で示される構造のもののうち、Mが複数の金属元素で表されるものは、例えば、マンガン−亜鉛系フェライト、ニッケル−亜鉛系フェライト、マンガン−マグネシウム系フェライト、銅−亜鉛系フェライト等の公知のものが挙げられる。
なお、この体積平均粒径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(LS Particle Size Analyzer:LS13 320、BECKMAN COULTER社製)を用いて測定された値をいう。得られた粒度分布を分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、小粒径側から体積累積分布を引いて、累積50%となる粒径(D50v)を体積平均粒径とする。
BET比表面積が上記範囲であると、芯材粒子の表面凹凸が比較的少なく、厚めの被覆層を形成し易い。
なお、この芯材粒子のBET比表面積の測定は以下のようにして行う。
即ち、芯材粒子のBET比表面積は、具体的には、SA3100比表面積測定装置(ベックマンコールター(株)製)を用いて、3点法にて測定する。詳細には、芯材粒子5gをセルに入れ、60℃120分の脱気処理を行い、窒素とヘリウムの混合ガス(体積比30:70)を用いて測定する。
上記した芯材粒子の表面に設けられる被覆層は、窒素原子を有する(メタ)アクリル酸誘導体を由来とする構造単位を有する樹脂(以下、「含窒素(メタ)アクリル樹脂」と称する場合がある)を含む。
ここで、窒素原子を有する(メタ)アクリル酸誘導体とは、(メタ)アクリル酸系単量体であって、その構造内に窒素原子を有するものを指す。
含窒素(メタ)アクリル樹脂は、(メタ)アクリル酸誘導体(メタ)アクリル酸系単量体による主鎖構造を有し、側鎖に窒素原子を含有する置換基を有する樹脂である。
ここで、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及び「メタクリル」の両方を含む表現である。
特に、含窒素(メタ)アクリル樹脂としては、高帯電付与能の発現の点から、窒素原子を有する(メタ)アクリル酸エステルを由来とする構造単位を、含窒素(メタ)アクリル樹脂の質量に対して1質量%以上含む樹脂であることが好ましい。
含窒素(メタ)アクリル樹脂中の、窒素原子を有する(メタ)アクリル酸エステルを由来とする構造単位を含有量は、更なる高帯電付与の点から、含窒素(メタ)アクリル樹脂の質量に対して3質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、10質量%以上が特に好ましい。
含窒素(メタ)アクリル樹脂は、窒素原子を有する(メタ)アクリル酸エステルを由来とする構造単位のみから構成される単独重合体であってもよい。
ここで、含窒素(メタ)アクリル樹脂において、側鎖の窒素原子は、上記のような窒素原子を有する(メタ)アクリル酸エステルにより導入されたものであってもよいし、他の窒素原子を有する単量体により導入されたものであってもよい。
窒素原子を含む置換基としては、アミノ基、メチルアミノ基、カルバモイル基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基、アニリノ基、ナフチルアミノ基、2−ピリジルアミノ基、スルホンアミド基、スルファモイル基カルバモイル基アミド基等が挙げられる。
窒素原子を有する(メタ)アクリル酸エステルとして具体的には、ジメチルアミノメチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノメチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリレート、N,N−ジメチルアミノメチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノメチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピルアクリレート、N,N−ジエチルアミノメチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピルメタクリレート、N,N−ジプロピルアミノメチルアクリレート、N,N−ジプロピルアミノエチルアクリレート、N,N−ジプロピルアミノプロピルアクリレート、N,N−ジプロピルアミノメチルメタクリレート、N,N−ジプロピルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジプロピルアミノプロピルメタクリレート、N,N−メチルエチルアミノメチルアクリレート、N,N−メチルエチルアミノエチルアクリレート、N,N−メチルエチルアミノプロピルアクリレート、N,N−メチルエチルアミノメチルメタクリレート、N,N−メチルエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−メチルエチルアミノプロピルメタクリレート、N,N−メチルプロピルアミノメチルアクリレート、N,N−メチルプロピルアミノエチルアクリレート、N,N−メチルプロピルアミノプロピルアクリレート、N,N−メチルプロピルアミノメチルメタクリレート、N,N−メチルプロピルアミノエチルメタクリレート、N,N−メチルプロピルアミノプロピルメタクリレート、N,N−エチルプロピルアミノメチルアクリレート、N,N−エチルプロピルアミノエチルアクリレート、N,N−エチルプロピルアミノプロピルアクリレート、N,N−エチルプロピルアミノメチルメタクリレート、N,N−エチルプロピルアミノエチルメタクリレート、N,N−エチルプロピルアミノプロピルメタクリレート等が挙げられる。
中でも、高帯電付与能が高いという観点から、ジメチルアミノエチルメタクリレート、及びジメチルアミノプロピルアクリレートが好ましい。
その他の構造単位となり得る重合成分としては、窒素原子を有する(メタ)アクリル酸エステルと共重合し得る、ものであれば特に制限はない。
具体的には、例えば、スチレン類(例えばスチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等)、(メタ)アクリル酸、窒素原子を有する(メタ)アクリル酸エステル以外の(メタ)アクリル酸エステル類(例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等)、エチレン性不飽和ニトリル類(例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等)、ビニルエーテル類(例えばビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等)、ビニルケトン類(例えばビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等)、オレフィン類(例えばエチレン、プロピレン、ブタジエン等)等が挙げられる。
含窒素(メタ)アクリル樹脂以外の樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル及びポリビニルケトン等のポリビニル系樹脂及びポリビニリデン系樹脂;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体;スチレン−アクリル酸共重合体;オルガノシロキサン結合からなるストレートシリコーン樹脂又はその変性品;ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン等のフッ素系樹脂;シリコーン樹脂;ポリエステル;ポリウレタン;ポリカーボネート;フェノール樹脂;尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂等のアミノ樹脂;エポキシ樹脂、等のそれ自体公知の樹脂が挙げられる。
これら樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの樹脂の含有量は、被覆層の全樹脂中、50質量%以下であることが好ましい。
ここで、導電性とは、体積抵抗率が107Ω・cm未満であることを意味する。
導電性粒子としては、金、銀、銅等の金属粒子;カーボンブラック粒子;酸化チタン、酸化亜鉛等の半導電性酸化物粒子;酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム粉末等の表面を酸化スズ、カーボンブラック、金属等で覆った粒子;メラミン樹脂粒子、尿素樹脂粒子、ウレタン樹脂粒子、ポリエステル樹脂粒子、アクリル樹脂粒子等の樹脂粒子;などが挙げられる。
これらは、1種を用いてもよいし、複数種を用いてもよい。
被覆層の厚さは、以下の方法により測定される。
2液式接着剤クイック30(コニシ社製)の混合液70質量部に、キャリア30質量部を加えて更に混合し、25℃下で48時間静置して硬化させる。硬化後の包埋物を剃刀で形を整えた後、ダイヤモンドナイフSK2035(住友電気工業社製)を取り付けたウルトラミクロトーム装置(LEICA社製、URUTRACUT UCT)により切削する(面出し)。更に光学顕微鏡で切断面の平滑性を確認しながら、平滑な切断面が形成されるまで切削を実施して試験片を作製する。得られた試験片を走査型電子顕微鏡にて観察し試験片の断面画像を得る。得られた画像を画像解析ソフトWinROOF(三谷商事社製)に取り込み、モノクロ画像化した後、無作為に選択した1個の芯材について90度間隔に4箇所の被覆層の厚さを測定し、これを50個について行い、算術平均を算出する。
ここで、被覆量は、次のようにして求められる。
被覆層が溶剤可溶である場合は、キャリアを可溶溶剤(例えば、トルエン)に投入し、芯材を磁石で保持し、被覆層が溶解した溶液を洗い流す。これを数回繰り返すことにより、被覆層が取り除かれた芯材が残る。芯材を乾燥させ、芯材の質量を測定する。予め測定したキャリア量と芯材量との差分をキャリア量で除することで被覆量が算出される。
被覆層が溶剤不溶である場合は、差動型示差熱天秤(例えば、リガク社製の差動型示差熱天秤TG8120)を用い、窒素雰囲気下で、25℃以上1000℃以下の範囲で加熱し、その質量減少分から被覆量を算出する。
被覆層を芯材粒子表面に形成する方法としては、例えば、湿式製法及び乾式製法が挙げられる。湿式製法は、被覆層の被覆樹脂を溶解又は分散させる溶剤を用いる製法である。一方、乾式製法は、上記溶剤を用いない製法である。
キャリアの体積平均粒径は、例えば、20μm以上200μm以下であり、好ましくは25μm以上60μm以下、より好ましくは25μm以上40μm以下である。
ここで、キャリアの体積平均粒径の測定は、芯材粒子の体積平均粒径の測定と同様である。
ここで、キャリアの飽和磁化の測定は、振動試料型磁気測定装置VSMP10−15(東英工業社製)を用いて行う。測定試料は内径7mm、高さ5mmのセルに詰めて前記装置にセットする。測定は印加磁場を加え、最大3000エルステッドまで掃引する。次いで、印加磁場を減少させ、記録紙上にヒステリシスカーブを作製する。カーブのデータより、飽和磁化を求める。
キャリアの体積電気抵抗は、以下のように測定する。20cm2の電極板を配した円形の治具の表面に、測定対象物を1mm以上3mm以下の厚さになるように平坦に載せ、層を形成する。この上に前記20cm2の電極板を載せて層を挟み込む。測定対象物間の空隙をなくすため、層上に配置した電極板の上に4kgの荷重をかけてから層の厚み(cm)を測定する。層の上下の両電極には、エレクトロメーター及び高圧電源発生装置に接続されている。両電極に電界が103.8V/cmとなるように高電圧を印加し、このとき流れた電流値(A)を読み取る。測定環境は、温度20℃、湿度50%RHとする。測定対象物の体積電気抵抗(Ω・cm)の計算式は、下記式に示す通りである。
R=E×20/(I−I0)/L
上記式中、Rは測定対象物の体積電気抵抗(Ω・cm)、Eは印加電圧(V)、Iは電流値(A)、I0は印加電圧0Vにおける電流値(A)、Lは層の厚み(cm)をそれぞれ表す。係数20は、電極板の面積(cm2)を表す。
本実施形態において、トナーとキャリアとの混合比(質量比)は、トナー:キャリア=1:100乃至30:100が好ましく、3:100乃至20:100がより好ましい。
本実施形態に係る画像形成装置/画像形成方法について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、を備える。そして、静電荷像現像剤として、本実施形態に係る静電荷像現像剤が適用される。
中間転写方式の装置の場合、転写手段は、例えば、表面にトナー画像が転写される中間転写体と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、を有する構成が適用される。
図1に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1乃至第4の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」と称する場合がある)10Y、10M、10C、10Kは、水平方向に互いに予め定められた距離離間して並設されている。なお、これらユニット10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置に対して脱着するプロセスカートリッジであってもよい。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収められたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーの補給がなされる。
つまり、図1に示す画像形成装置が備え得る現像剤カートリッジは、後述する本実施形態に係る現像剤カートリッジであってもよい。
なお、一次転写ロール5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各一次転写ロール5Y、5M、5C、5Kには、一次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各一次転写ロールに印加する転写バイアスを可変する。
まず、動作に先立って、帯電ロール2Yによって感光体1Yの表面が−600V乃至−800Vの電位に帯電される。
感光体1Yは、導電性(例えば20℃における体積抵抗率:1×10−6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂の抵抗)であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー画像パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。
感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って予め定められた現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによってトナー画像として可視像(現像像)化される。
なお、排出されるキャリアは、現像装置4Y内で攪拌される等により劣化したキャリアを含む。
一方、感光体1Y上に残留したトナーは感光体クリーニング装置6Yで除去されて回収される。
こうして、第1のユニット10Yにてイエロートナー画像の転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー画像が重ねられて多重転写される。
定着後における画像表面の平滑性を更に向上させるには、記録紙Pの表面も平滑が好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等が好適に使用される。
本実施形態に係るプロセスカートリッジについて説明する。
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。
図2に示すプロセスカートリッジ200は、例えば、取り付けレール116及び露光のための開口部118が備えられた筐体117により、感光体107(像保持体の一例)と、感光体107の周囲に備えられた帯電ロール108(帯電手段の一例)、現像装置111(現像手段の一例)、及び感光体クリーニング装置113(クリーニング手段の一例)を一体的に組み合わせて保持して構成し、カートリッジ化されている。
なお、図2中、109は露光装置(静電荷像形成手段の一例)、112は転写装置(転写手段の一例)、115は定着装置(定着手段の一例)、300は記録紙(記録媒体の一例)を示している。
本実施形態に係る現像剤カートリッジは、本実施形態に係る現像剤を収容し、画像形成装置に着脱される現像剤カートリッジである。現像剤カートリッジとは、画像形成装置内に設けられた現像手段に供給するための補給用現像剤を収容するものである。
例えば、図1に示す画像形成装置において、トナーカートリッジ8Y,8M,8C,8Kを、本実施形態に係る現像剤カートリッジに代え、かかる現像剤カートリッジから現像剤を現像装置4Y,4M,4C,4Kに補給し、現像装置4Y、4M、4C、4Kに収容されているキャリアを入れ替えながら現像を行う画像形成装置としてもよい。
また、現像剤カートリッジ内に収容されている現像剤が少なくなった場合には、この現像剤カートリッジが交換される。
〔樹脂粒子分散液(1)の調製〕
−油層−
・スチレン(和光純薬工業(株)製) :30部
・アクリル酸n−ブチル(和光純薬工業(株)製) :10部
・β−カルボキシエチルアクリレート(ローディア日華(株)製) :1.3部
・ドデカンチオール(和光純薬工業(株)製) :0.4部
−水層1−
・イオン交換水 :17部
・アニオン性界面活性剤(DAWFAX2A1、ダウケミカル社製) :0.4部
−水層2−
・イオン交換水 :40部
・アニオン性界面活性剤(DAWFAX2A1、ダウケミカル社製) :0.05部
・ペルオキソ二硫酸アンモニウム(和光純薬工業(株)製) :0.4部
〔着色剤粒子分散液(1)の調製〕
・カーボンブラック (キャボット製、商品名:R330) :70部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンRK) :5部
・イオン交換水 :200部
上記の材料を混合し、ホモジナイザー(IKA社製ウルトラタラックスT50)を用いて10分間分散した。分散液中の固形分量が20質量%となるようイオン交換水を加え、体積平均粒径100nmの着色剤粒子が分散された着色剤粒子分散液(1)を得た。
〔離型剤粒子分散液(1)の調製〕
・ポリエチレン離型剤(ベイカーペトロライト製、PW725) :100部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンRK) :1部
・イオン交換水 :350部
上記材料を混合して100℃に加熱し、ホモジナイザー(IKA社製ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザー(ゴーリン社製)で分散処理し、体積平均粒径200nmの離型剤粒子が分散された離型剤粒子分散液(1)(固形分量20質量%)を得た。
丸型ステンレス製フラスコと容器AとをチューブポンプAで接続し、チューブポンプAの駆動により容器Aに収容した収容液をフラスコへ送液し、容器Aと容器BとをチューブポンプBで接続し、チューブポンプBの駆動により容器Bに収容した収容液を容器Aへ送液する装置(図3参照)を準備した。そして、この装置を用いて、以下の操作を実施した。
・着色剤粒子分散液(1) :40部
・アニオン性界面活性剤(TaycaPower) :2部
上記材料を丸型ステンレス製フラスコに入れ、0.1Nの硝酸を添加してpHを3.5に調整した後、ポリ塩化アルミニウム濃度が10質量%の硝酸水溶液30部を添加した。続いて、ホモジナイザー(IKA社製ウルトラタラックスT50)を用いて30℃において分散した後、加熱用オイルバス中で1℃/30分のペースで温度を上げながら、凝集粒子の粒径を成長させた。
一方、ポリエステル製ボトルの容器Aに樹脂粒子分散液(1)150部を入れ、同じく容器Bに離型剤粒子分散液(1)を25部入れた。次に、チューブポンプAの送液速度を0.70部/1分、チューブポンプBの送液速度を0.14部/1分に設定し、凝集粒子形成中の丸型ステンレス製フラスコ内の温度が38.0℃に到達した時点からチューブポンプA及びBを駆動させ、各分散液の送液を開始した。これにより、離型剤粒子の濃度を次第に高めながら、樹脂粒子及び離型剤粒子が分散された混合分散液を容器Aから凝集粒子形成中の丸型ステンレス製フラスコへ送液した。
そして、フラスコへの各分散液の送液が完了し、フラスコ内の温度が48℃になってから30分保持し、第2凝集粒子を形成させた。
トナー粒子1に、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)で表面疎水化処理を施したシリカ粒子(日本アエロジル社製、RX50)を、トナー粒子の表面に対する被覆率が40%となる量で添加し、ヘンシェルミキサー(周速30m/秒、3分)を用いて混合して、トナー1を得た。
トナー粒子1の作製において、チューブポンプAの送液速度を0.70部/1分、チューブポンプBの送液速度を0.22部/1分に設定し、フラスコ内の温度が38.0℃に到達した時点から、チューブポンプA及びBを駆動させた以外は、トナー粒子1の作製と同様にしてトナー粒子2を得た。
得られたトナー粒子2は体積平均粒径5.2μmであった。
そして、トナー粒子2を用いて、実施例1と同様にトナー2を得た。
トナー粒子1の作製において、チューブポンプAの送液速度を0.70部/1分、チューブポンプBの送液速度を0.08部/1分に設定し、フラスコ内の温度が38.0℃に到達した時点から、チューブポンプA及びBを駆動させた以外は、トナー粒子1の作製と同様にしてトナー粒子3を得た。
得られたトナー粒子3は体積平均粒径5.3μmであった。
そして、トナー粒子3を用いて、実施例1と同様にトナー3を得た。
トナー粒子1の作製において、チューブポンプAの送液速度を0.70部/1分、チューブポンプBの送液速度を0.28部/1分に設定し、フラスコ内の温度が38.0℃に到達した時点から、チューブポンプA及びBを駆動させた以外は、トナー粒子1の作製と同様にしてトナー粒子4を得た。
得られたトナー粒子4は体積平均粒径5.2μmであった。
そして、トナー粒子4を用いて、実施例1と同様にトナー4を得た。
・フェライト粒子 :100部
(Mn−Mgフェライト、BET比表面積0.09g/m2、体積平均粒子径34μm)
・トルエン :15部
・ジメチルアミノエチルメタクリレート重合体 :2.5部
(重量平均分子量50000)
・樹脂粒子(メラミン樹脂粒子、体積平均粒子径100nm) :0.25部
フェライト粒子を除く上記成分をホモミキサーで3分間分散し、被覆層形成用樹脂液を調製し、この被覆層形成用樹脂液とフェライト粒子を60℃に維持された真空脱気型ニーダーで15分間攪拌した後、15分間5kPaで減圧してトルエンを留去して、被覆層を有するキャリアAを得た。
・フェライト粒子 :100部
(Mn−Mgフェライト、BET比表面積0.09g/m2、体積平均粒子径34μm)
・トルエン :15部
・ジメチルアミノプロピルアクリレート重合体 :2.5部
(重量平均分子量60000)
・樹脂粒子(メラミン樹脂粒子、体積平均粒子径100nm) :0.25部
フェライト粒子を除く上記成分をホモミキサーで3分間分散し、被覆層形成用樹脂液を調製し、この被覆層形成用樹脂液とフェライト粒子を60℃に維持された真空脱気型ニーダーで15分間攪拌した後、15分間5kPaで減圧してトルエンを留去して、被覆層を有するキャリアBを得た。
・フェライト粒子 :100部
(Mn−Mgフェライト、BET比表面積0.09g/m2、体積平均粒子径34μm)
・トルエン :15部
・スチレン−メタクリル酸メチル共重合体 :2.5部
(重量平均分子量55000)
・樹脂粒子(メラミン樹脂粒子、体積平均粒子径100nm) :0.25部
フェライト粒子を除く上記成分をホモミキサーで3分間分散し、被覆層形成用樹脂液を調製し、この被覆層形成用樹脂液とフェライト粒子を60℃に維持された真空脱気型ニーダーで15分間攪拌した後、15分間5kPaで減圧してトルエンを留去して、被覆層を有するキャリアCを得た。
・フェライト粒子 :100部
(Mn−Mgフェライト、BET比表面積0.09g/m2、体積平均粒子径34μm)
・トルエン :15部
・スチレン−ジメチルアミノエチルメタクリレート(5%)共重合体 :2.5部
(重量平均分子量65000)
・樹脂粒子(メラミン樹脂粒子、体積平均粒子径100nm): 0.25部
フェライト粒子を除く上記成分をホモミキサーで3分間分散し、被覆層形成用樹脂液を調製し、この被覆層形成用樹脂液とフェライト粒子を60℃に維持された真空脱気型ニーダーで15分間攪拌した後、15分間5kPaで減圧してトルエンを留去して、被覆層を有するキャリアDを得た。
〔現像剤の作製〕
下記表1の組み合わせに従って、キャリア100部に対して、トナー9部を混合し、現像剤(1)〜(6)、(C1)〜(C3)を得た。
各例で得られた現像剤のトナーについて、離型剤ドメインの偏在度Bの分布の最頻値を既述の方法に従って測定した。その結果を表1に示す。
各例で得られた現像剤を用いて、次の評価を行った。結果を表1に示す。
各例で得られた現像剤を、富士ゼロックス社製700 Digital Color Pressの改造機に収容し、画像の出力テストを行った。
高温高湿環境下(28℃80%)で、普通紙に人物像チャート画像を連続計1万枚出力した。1枚目に出力した画像と1万枚目に出力した画像とを目視にて比較観察して、下記の基準にて画質ムラを評価した。
−評価基準−
G1:画質ムラが目視確認されない
G2:画質ムラがかろうじて目視確認される
G3:画質ムラが目視確認される
2Y、2M、2C、2K 帯電ロール(帯電手段の一例)
3 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
4Y、4M、4C、4K 現像装置(現像手段の一例)
5Y、5M、5C、5K 一次転写ロール(一次転写手段の一例)
6Y、6M、6C、6K 感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
20 中間転写ベルト(中間転写体の一例)
22 駆動ロール
24 支持ロール
26 二次転写ロール(二次転写手段の一例)
30 中間転写体クリーニング装置
107 感光体(像保持体の一例)
108 帯電ロール(帯電手段の一例)
109 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
111 現像装置(現像手段の一例)
112 転写装置(転写手段の一例)
113 感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)
115 定着装置(定着手段の一例)
116 取り付けレール
118 露光のための開口部
117 筐体
200 プロセスカートリッジ
300 記録紙(記録媒体の一例)
P 記録紙(記録媒体の一例)
Claims (8)
- 結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含み、前記結着樹脂を含む海部と、前記離型剤を含む島部と、を持つ海島構造を有し、下記式(1)で示される前記離型剤を含む島部の偏在度Bの分布の最頻値が0.75以上0.98以下である静電荷像現像用トナー、並びに、
芯材粒子と、芯材粒子の表面に設けられ、窒素原子を有する(メタ)アクリル酸誘導体を由来とする構造単位を有する樹脂を含む被覆層と、を有するキャリア、
を含み、前記窒素原子を有する(メタ)アクリル酸誘導体を由来とする構造単位を有する樹脂中の、窒素原子を有する(メタ)アクリル酸誘導体を由来とする構造単位の含有量が樹脂の質量に対して3質量%以上であり、
前記窒素原子を有する(メタ)アクリル酸誘導体を由来とする構造単位を有する樹脂の含有量が、前記被覆層中の全樹脂中の50質量%以上である、静電荷像現像剤。
式(1): 偏在度B=2d/D
(式(1)中、Dはトナーの断面観察におけるトナーの円相当径(μm)を示す。dは、トナーの断面観察におけるトナーの重心から離型剤を含む島部の重心までの距離(μm)を示す。) - 前記キャリアにおける芯材粒子のBET比表面積が0.05m2/g以上0.10m2/g以下である請求項1に記載の静電荷像現像剤。
- 請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像剤を収容し、
画像形成装置に着脱される現像剤カートリッジ。 - 請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。 - 像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置。 - 前記現像手段に、結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含み、前記結着樹脂を含む海部と、前記離型剤を含む島部と、を持つ海島構造を有し、下記式(1)で示される前記離型剤を含む島部の偏在度Bの分布の最頻値が0.75以上0.98以下である静電荷像現像用トナーを含む補給用静電荷像現像剤を補給する補給手段を、更に備える請求項5に記載の画像形成装置。
式(1): 偏在度B=2d/D
(式(1)中、Dはトナーの断面観察におけるトナーの円相当径(μm)を示す。dは、トナーの断面観察におけるトナーの重心から離型剤を含む島部の重心までの距離(μm)を示す。) - 像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、
を有する画像形成方法。 - 前記現像工程に用いる静電荷現像剤に、結着樹脂、着色剤、及び離型剤を含み、前記結着樹脂を含む海部と、前記離型剤を含む島部と、を持つ海島構造を有し、下記式(1)で示される前記離型剤を含む島部の偏在度Bの分布の最頻値が0.75以上0.98以下である静電荷像現像用トナーを含む補給用静電荷像現像剤を補給する補給工程を、更に有する請求項7に記載の画像形成方法。
式(1): 偏在度B=2d/D
(式(1)中、Dはトナーの断面観察におけるトナーの円相当径(μm)を示す。dは、トナーの断面観察におけるトナーの重心から離型剤を含む島部の重心までの距離(μm)を示す。)
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