JP6032196B2 - スタンパの製造方法、および成形体の製造方法 - Google Patents

スタンパの製造方法、および成形体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、スタンパの製造方法、および成形体の製造方法に関する。
本願は、2011年12月27日に、日本に出願された特願2011−285652号、に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
近年、反射防止性、防曇性、防汚性、撥水性等を付与することを目的として、微細凹凸構造を表面に有する機能性フィルム等の成形体が提案されている。特に、Moth−Eye構造と呼ばれる微細凹凸構造は、優れた反射防止性を発現することが知られている。
成形体の表面に微細凹凸構造を形成する方法としては、材料の表面を直接加工する方法、微細凹凸構造に対応した反転構造を有するスタンパ(鋳型)を用いて、この構造を転写する転写法などがあり、生産性、経済性の点から、後者の方法が優れている。スタンパに反転構造を形成する方法としては、電子線描画法、レーザー光干渉法等が知られているが、近年、より簡便に反転構造を形成する方法として、アルミニウム基材の表面を陽極酸化する方法が注目されている。
アルミニウム基材の表面を陽極酸化することによって形成される陽極酸化アルミナは、アルミニウムの酸化皮膜(アルマイト)であり、周期が可視光の波長以下である複数の凹部(細孔)からなる微細凹凸構造を有する。
また、光を散乱する程度の大きさの粗い凹凸構造に微細凹凸構造を重ね合わせた凹凸構造(以下、「マルチ凹凸構造」という。)を表面に有するスタンパも提案されている。
例えば特許文献1には、幅射線の波長のほぼ10〜100倍程度の平均大きさの構造体を有するマクロ構造体と、周期的シーケンスを備えたミクロ構造体を備える基材が開示されている。
特許文献2には、2次元的な大きさが1μm以上100μm未満である複数の第1凸部の上とこれらの間に、2次元的な大きさが10nm以上500nm未満の複数の第2凸部が形成され、かつ複数の第1凸部の表面の膜面に対する立ち上がり角が90°以上である反射防止膜を形成するためのスタンパが開示されている。
特許文献3には、表面の算術平均粗さRaが0.3μm以下であるアルミニウム基材を陽極酸化し、アルミニウム基材の表面に存在する金属間化合物を脱落させることで、表面に粗い凹凸構造を形成させると同時に、該粗い凹凸構造上に微細凹凸構造を形成させるスタンパの製造方法が開示されている。
ところで、単に微細凹凸構造を表面に有する成形体は反射防止性に優れるものの、透過率が高すぎるため、成形体表面の欠け、傷、汚れといった成形体の僅かな欠陥が目立つことがあった。また、成形体を対象物に貼り付けたときに、従来では問題とならなかった対象物の欠陥や対象物とのモアレが目立つこともあった。
一方、マルチ凹凸構造が表面に転写された成形体は、反射防止性に加え、粗い凹凸構造によって防眩性も有するものとなる。また、マルチ凹凸構造が表面に転写された成形体は、防眩性を有することで成形体の欠陥やモアレが目立たなくなる。
特表2001−517319号公報 特許第4583506号公報 特開2010−256636号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、フォトレジスト層を露光させることでミクロ構造体を形成しているため、大面積のスタンパを製造するには不向きであり、成形体を生産性よく製造するのは困難であった。また、特許文献1に記載のマクロ構造体の形成方法を高純度アルミニウム基材に適用した場合、高純度アルミニウムは非常に軟質であるために表面が極端に粗い状態となる。その結果、得られたスタンパのマルチ凹凸構造を転写した成形体は、表面がギラつく、色が褪せて白っぽくなるなどの欠陥が発生したり、画像鮮明性が低下したりしやすく、外観品位が損なわれるという問題があった。
また、特許文献2、3に記載のスタンパの製造方法では、粗い凹凸構造の大きさはアルミニウム基材の不純物に依存しやすい。そのため、アルミニウム基材に不純物が均一に分散していない場合、スタンパのマルチ凹凸構造を転写した成形体は、ムラ、ギラツキ、色褪せ等の欠陥や、画像鮮明性の低下などが発生しやすく、再現性よく外観品位に優れた成形体を製造することが困難であった。
また、特許文献2に記載のスタンパでは、成形体の表面にマルチ凹凸構造を転写した後、型抜きしにくく、第1凸部の形状を立ち上がり角度が90°以上の形状にするのが困難であった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、反射防止性および防眩性を有し、かつ外観品位に優れた成形体を生産性よく簡便に製造できるスタンパとその製造方法、および該スタンパを用いた成形体の製造方法の提供を課題とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、スタンパの製造過程において、アルミニウム基材を陽極酸化する前にブラスト処理することで、外観品位に優れた成形体を製造できるスタンパが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下の特徴を有する。
<1> アルミニウム基材の表面に微細凹凸構造が形成されたスタンパの製造方法であって、アルミニウム基材をブラスト処理した後、ブラスト処理されたアルミニウム基材の処理面を陽極酸化することによって、算術平均粗さRaが0.01μm以上0.50μm未満であり、周期Smが0.5〜95μmである粗い凹凸構造上に、該粗い凹凸構造よりも周期が短い微細凹凸構造が形成された構造をアルミニウム基材の表面に形成する、スタンパの製造方法。
<2> 前記微細凹凸構造は、平均深さが80〜500nmであり、周期が20〜400nmである複数の凹部からなる、<1>に記載のスタンパの製造方法。
<3> 前記アルミニウム基材のビッカース硬さが20〜100Hvである、<1>または<2>に記載のスタンパの製造方法。
<4> 前記ブラスト処理に使用する研磨材の形状が、鋭利な形状を有さない球状である、<1>〜<3>のいずれか一項に記載のスタンパの製造方法。
<5> 前記ブラスト処理に使用する研磨材の中心粒径が35〜150μmである、<1>〜<4>のいずれか一項に記載のスタンパの製造方法。
<6> 前記ブラスト処理における吐出ノズルの移動速度が30m/分以下である、<1>〜<5>のいずれか一項に記載のスタンパの製造方法。
<7> 前記ブラスト処理における吐出圧力が0.2MPa以下であり、吐出ノズルの先端からブラスト処理されるアルミニウム基材表面までの距離が300mm以上である、<1>〜<6>のいずれか一項に記載のスタンパの製造方法。
<8> <1>〜<7>のいずれか一項に記載のスタンパの製造方法で得られたスタンパの表面構造を成形体本体の表面に転写する、成形体の製造方法。
<9> アルミニウム基材の表面に微細凹凸構造が形成されたスタンパであって、ブラスト処理されたアルミニウム基材の処理面を陽極酸化することによって、算術平均粗さRaが0.01μm以上0.50μm未満であり、周期Smが0.5〜95μmである粗い凹凸構造上に、該粗い凹凸構造よりも周期が短い微細凹凸構造が形成された構造が、アルミニウム基材の表面に形成された、スタンパ。
<10> 前記微細凹凸構造は、平均深さが80〜500nmであり、周期が20〜400nmである複数の凹部からなる、<9>に記載のスタンパ。
<11> 前記アルミニウム基材のビッカース硬さが20〜100Hvである、<9>または<10>に記載のスタンパ。
本発明のスタンパの製造方法によれば、反射防止性および防眩性を有し、かつ外観品位に優れた成形体を生産性よく簡便に製造できるスタンパが得られる。
本発明のスタンパによれば、反射防止性および防眩性を有し、かつ外観品位に優れた成形体を生産性よく簡便に製造できる。
本発明の成形体の製造方法によれば、反射防止性および防眩性を有し、かつ外観品位に優れた成形体が得られる。
アルミニウム基材をブラスト処理する方法の一例を模式的に示す斜視図である。 ブラスト処理後のアルミニウム基材の一例を模式的に示す断面図である。 スタンパの製造工程を説明する断面図である。 スタンパの表面に形成される微細凹凸構造の細孔形状の一例を示す断面図である。 スタンパの表面構造の一例を模式的に示す断面図である。 成形体の製造装置の一例を示す概略構成図である。 成形体の一例を模式的に示す断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明を詳細に説明する。
なお、図1〜7においては、各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各部材に毎に縮尺を異ならせてある。
また、本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートおよびメタクリレートを意味する。また、「(共)重合体」は、重合体および共重合体を意味する。
「スタンパの製造方法」
本発明のスタンパの製造方法は、アルミニウム基材の表面に形成された粗い凹凸構造上に、該粗い凹凸構造よりも周期が短い微細凹凸構造が形成されたマルチ凹凸構造を表面に有するスタンパを製造する方法である。
なお、本発明において凹凸構造の「周期」とは、凹凸構造を構成する凹部(または凸部)の中心からこれに隣接する凹部(または凸部)までの間隔の平均(平均間隔)のことである。
<アルミニウム基材>
アルミニウム基材としては、微細凹凸構造を表面に有するスタンパの製造に用いられる、微細凹凸構造が形成される被加工面を有するアルミニウム基材を使用する。
被加工面とは、スタンパの表面を成形体の表面に転写する際に成形体本体に接触する面であり、その一部または全面に微細凹凸構造が形成される面である。
アルミニウム基材の純度は98質量%以上が好ましく、99質量%以上がより好ましく、99.9質量%以上がさらに好ましい。純度が98%質量未満では、陽極酸化した際に、細孔が形成されなかったり、形成されても細孔の形状が垂直でなかったりする傾向がある。このような純度が98質量%未満のアルミニウム基材から製造されるスタンパは、例えば反射防止物品などの製造には好適ではない。
アルミニウム基材の硬さとしては、ビッカース硬さが20〜100Hvであることが好ましく、25〜95Hvであることがより好ましい。ビッカース硬さが上記範囲内であれば、アルミニウム基材の研磨や切削などの外形加工が容易となる。また、後述するブラスト処理において、アルミニウム基材の表面が必要以上に粗い状態となることを抑制することができる。
アルミニウム基材の形状は平板であってもロール状であってよい。生産性を考えるとロール状が好ましい。
アルミニウム基材は、後述するスタンパの製造に供される前に、機械研磨、羽布研磨、電解研磨などの方法で表面を鏡面化されてもよい。
<スタンパの製造>
本発明では、上述したアルミニウム基材を用い、アルミニウム基材の被加工面をブラスト処理した後、該処理面を陽極酸化することで、算術平均粗さRaが0.01μm以上0.50μm未満であり、周期Smが0.5〜95μmである粗い凹凸構造上に、該粗い凹凸構造よりも周期が短い微細凹凸構造が形成された構造をアルミニウム基材の表面に形成して、スタンパを製造する。
以下、各工程について詳しく説明する。
(ブラスト処理)
アルミニウム基材をブラスト処理する方法としては、公知の方法を採用でき、具体的には、研磨材をアルミニウム基材の被加工面に吐出する方法が挙げられる。
研磨材としては、ブラスト処理に用いられる一般的な研磨材を使用でき、例えばガラスビーズ、砂、鉄粉などが挙げられる。特に、ガラスビーズなど、鋭利な形状を有さない球状の研磨材が好ましい。係る理由は以下の通りである。
アルミニウム基材を陽極酸化して細孔を形成するためには、純度の高いアルミニウム基材を用いることが好ましい。しかし、アルミニウム基材の純度が高くなるほど軟質になるため、陽極酸化の前にブラスト処理するとアルミニウム基材が過剰に処理されて、処理面が極端に粗い状態になりやすい。すなわち、粗い凹凸構造の算術平均粗さRaや周期Smが大きくなる傾向にある。その結果、スタンパのマルチ凹凸構造を転写した成形体は、表面がギラつく、色が褪せて白っぽくなるなどの欠陥が発生したり、成形体のヘイズが高くなり画像鮮明性が低下したりしやすく、外観品位が損なわれやすくなる。そのため、アルミニウム基材が極端にブラスト処理されないように、研磨材の吐出圧力(ブラスト圧力)を調整する必要があるが、吐出圧力を弱めるとブラスト処理にムラが生じやすかった。
ブラスト処理において鋭利な形状を有さない球状の研磨材を用いれば、アルミニウム基材が過剰に処理されにくくなり、算術平均粗さRaが0.01μm以上0.50μm未満であり、周期Smが0.5〜95μmである粗い凹凸構造が形成されやすくなる。しかも、必要以上に研磨材の吐出圧力を弱めることなくブラスト処理できるので、アルミニウム基材の表面をムラなく均一に処理することができる。
一方、アルミナ粒子など鋭利な形状を有する研磨材を用いると、アルミニウム基材が過剰に処理されて、処理面が極端に粗い状態になりやすい。
ここで、「球状」とは、真球に限らず、長径と短径との長さの比(長径/短径)が=0.5〜1程度である形状(例えば楕円球など)も包含する。
また、「鋭利な形状を有さない」とは、角ばっていないことを意味する。
研磨材の中心粒径は35〜150μmであることが好ましく、40〜140μmであることがより好ましい。研磨材の中心粒径が35μm以上であれば、スタンパの表面構造を転写した成形体の防眩性がより向上する。一方、研磨材の中心粒径が150μm以下であれば、成形体のギラツキ、色褪せ等がより抑制される。また、成形体のヘイズが上昇するのを抑制でき、画像鮮明性もより向上する。
ここで、「中心粒径」とは、体積基準粒度分布曲線において、積算値が50体積%のときの粒径値である。
アルミニウム基材をブラスト処理する方法の一例について、図1を参照しながら説明する。
まず、ロール状のアルミニウム基材10をその回転軸(回転中心)が水平になるように支持部材51で支持する。ついで、アルミニウム基材10の上方に、アルミニウム基材10の回転軸に沿って平行に移動するように、研磨材を吐出する吐出ノズル52を配置する。ついで、アルミニウム基材10を回転させながら、吐出ノズル52を所定の振り幅で、回転軸に沿って平行に往復移動させつつ研磨材を吐出する。なお、ロール状のアルミニウム基材10が一回転する間に、吐出ノズル52が回転軸に沿って移動する距離を操作ピッチという。これにより、吐出ノズル52の振り幅に応じてアルミニウム基材10の外周面がブラスト処理される。
また、アルミニウム基板が矩形状である場合、吐出ノズル52から研磨材を吐出させながら、矩形形状の一辺に沿って吐出ノズル52を移動させる。次いで、該一辺と略直交する方向に所定距離(操作ピッチ)だけ吐出ノズル52を移動させ、再度研磨材を吐出させながら該一辺に沿って吐出ノズル52を移動させる。このような動作を繰り返し行うことで、アルミニウム基板の表面全体がブラスト処理される。
吐出ノズル52の移動速度は30m/分以下であることが好ましい。吐出ノズル52の移動速度が30m/分以下であれば、アルミニウム基材を均一にブラスト処理できる。吐出ノズル52の移動速度の下限値は、アルミニウム基材の表面が過度に粗く処理されにくくなる点で、5m/分以上が好ましい。
なお、吐出ノズル52の移動速度とは、アルミニウム基材と吐出ノズルとの相対的な移動距離を時間で除したものである。アルミニウム基材が平板である場合は、平板上を吐出ノズル52が移動した総距離を時間で除した値が移動速度である。一方、アルミニウム基材がロール状である場合は、吐出ノズル52がアルミニウム基材の外周面を螺旋状に移動した総距離を時間で除した値が移動速度となる。
研磨材を吐出する吐出圧力は0.2MPa以下であることが好ましく、0.15MPa以下であることがより好ましい。吐出圧力が0.2MPa以下であれば、スタンパの表面構造を転写した成形体のヘイズが上昇するのを抑制できる。吐出圧力の下限値は、成形体の防眩性および外観品位がより向上する点で、0.03MPa以上が好ましい。
吐出ノズル52の先端からブラスト処理されるアルミニウム基材10の表面までの距離rは300mm以上であることが好ましい。距離rが300mm以上であれば、スタンパの表面構造を転写した成形体のヘイズが上昇するのを抑制できる。距離rの上限値は、十分にブラスト処理できる点で、700mm以下が好ましい。
アルミニウム基材をブラスト処理することで、図2に示すように、アルミニウム基材10のブラスト処理された被加工面(処理面)に、算術平均粗さRaが0.01μm以上0.50μm未満であり、周期Smが0.5〜95μmである粗い凹凸構造S1が形成される。
算術平均粗さRaが0.01μm以上であれば、スタンパの表面構造を転写した成形体が適度な防眩性を発揮し、成形体の欠陥やモアレが目立たなくなる。一方、算術平均粗さRaが0.50μm未満であれば、成形体のギラツキ、色褪せ等が抑制される。また、成形体のヘイズが上昇するのを抑制でき、画像鮮明性も向上する。よって、外観品位に優れた成形体が得られる。算術平均粗さRaは、成形体の欠陥やモアレがより目立たなくなる点で、0.03μm以上が好ましく、0.10μm以上がより好ましい。また、成形体の外観品位がより向上する点で、0.30μm未満が好ましく、0.25μm以下がより好ましい。
算術平均粗さRaは、JIS B 0601:2001(ISO 4287:1997)によって測定される値である。
粗い凹凸構造S1の算術平均粗さRaは、吐出ノズルの先端からブラスト処理されるアルミニウム基材の表面までの距離rや、研磨材を吐出する吐出圧力等のブラスト処理条件によって調節できる。具体的には、距離rおよび/または吐出圧力を大きくすると、算術平均粗さRaは大きくなる傾向にあり、距離rおよび/または吐出圧力を小さくすると、算術平均粗さRaは小さくなる傾向にある。
一方、周期Smが0.5μm以上であれば、スタンパの表面構造を転写した成形体が適度な防眩性を発揮し、欠陥が目立たなくなる。一方、周期Smが95μm以下であれば、成形体の防眩性を維持しつつ、外観品位を好適に保つことができる。周期Smは、成形体の欠陥がより目立たなくなる点で、1μm以上が好ましく、5μm以上がより好ましい。また、成形体の外観品位がより向上する点で、90μm以下が好ましく、70μm以下がより好ましい。
周期は、JIS B 0601:2001(ISO 4287:1997)によって測定される値である。
粗い凹凸構造S1の周期Smは、ブラスト処理において、アルミニウム基材に研磨材を吐出する密度によって調整することができ、研磨材の吐出密度は吐出ノズルの移動速度や研磨材の供給量等によって調節できる。具体的には、ブラストの操作ピッチを疎にすると周期Smは大きくなる傾向にあり、ブラストの操作ピッチを密にすると周期Smは小さくなる傾向にある。また、研磨材の粒子径を大きくすると周期Smは大きくなる傾向にあり、粒子径を小さくすると周期Smは小さくなる傾向にある。
(陽極酸化)
ブラスト処理されたアルミニウム基材の処理面を陽極酸化する方法としては、下記の工程を順に行う方法が好ましい。
第1の酸化皮膜形成工程(a):
ブラスト処理されたアルミニウム基材の処理面を電解液中、陽極酸化して、前記処理面に酸化皮膜を形成する(以下、工程(a)とも記す。)。
酸化皮膜除去工程(b):
酸化皮膜を除去し、陽極酸化の細孔発生点を処理面に形成する(以下、工程(b)とも記す。)。
第2の酸化皮膜形成工程(c):
細孔発生点が形成されたアルミニウム基材の処理面を電解液中、再度陽極酸化して、細孔発生点に対応した細孔を有する酸化皮膜を被加工面に形成する(以下、工程(c)とも記す。)。
孔径拡大処理工程(d):
細孔の径を拡大させる(以下、工程(d)とも記す。)。
繰り返し工程(e):
必要に応じて、第2の酸化皮膜形成工程(c)と孔径拡大処理工程(d)とを繰り返し行う(以下、工程(e)とも記す。)。
工程(a):
工程(a)では、ブラスト処理されたアルミニウム基材の処理面を電解液中、定電圧下で陽極酸化し、図3(a)に示すように、アルミニウム基材10の処理面に、細孔11を有する酸化皮膜12を形成する。
電解液としては、硫酸、シュウ酸水溶液、リン酸水溶液等が挙げられる。
工程(b):
工程(b)では、工程(a)により形成された酸化皮膜12を除去することにより、図3(b)に示すように、除去された酸化皮膜12の底部(バリア層と呼ばれる)に対応する周期的な窪み、すなわち、細孔発生点13を形成する。陽極酸化の細孔発生点13を形成することで、最終的に形成される細孔の規則性を向上させることができる。
酸化皮膜12を除去する方法としては、アルミニウムを溶解せず、アルミナを選択的に溶解する溶液によって除去する方法が挙げられる。このような溶液としては、例えば、クロム酸/リン酸混合液等が挙げられる。
工程(c):
工程(c)では、細孔発生点13が形成されたアルミニウム基材10を電解液中、定電圧下で再度陽極酸化し、再び酸化皮膜を形成する。
これにより、図3(c)に示すように、円柱状の細孔14が形成された酸化皮膜15を形成できる。
電解液としては、工程(a)と同様のものが挙げられる。
工程(d):
工程(d)では、工程(c)で形成された細孔14の径を拡大させる細孔径拡大処理を行って、図3(d)に示すように、細孔14の径を図3(c)の場合よりも拡径する。
孔径拡大処理の具体的方法としては、アルミナを溶解する溶液に浸漬して、工程(c)で形成された細孔の径をエッチングにより拡大させる方法が挙げられる。このような溶液としては、例えば、5質量%程度のリン酸水溶液等が挙げられる。工程(d)の時間を長くするほど、細孔の径は大きくなる。
工程(e):
工程(e)では、再度、工程(c)を行って、図3(e)に示すように、細孔14の形状を径の異なる2段の円柱状とし、その後、再度、工程(d)を行う。このように工程(c)と工程(d)を繰り返す、繰り返し工程(e)により、図3(f)に示すように、直径が開口部から深さ方向に連続的に減少する形状の細孔14を有する陽極酸化アルミナ(アルミニウムの多孔質の酸化皮膜(アルマイト))が形成されたスタンパ20が得られる。
工程(c)および工程(d)の条件、例えば、陽極酸化の時間および孔径拡大処理の時間を適宜設定することにより、様々な形状の細孔を形成することができる。よって、スタンパを用いて製造しようとする成形体の用途等に応じて、これら条件を適宜設定すればよい。また、このスタンパが反射防止膜等の反射防止物品を製造するものである場合には、このように条件を適宜設定することにより、細孔の周期や深さを任意に変更できるため、最適な屈折率変化を設計することも可能となる。
具体的には、同じ条件で工程(c)と工程(d)とを繰り返せば、図4に示すような円錐形状の細孔14が形成される。
工程(e)における繰り返し回数は、回数が多いほどより滑らかなテーパー形状の細孔を形成でき、工程(c)と工程(d)との合計で3回以上が好ましく、5回以上がより好ましい。繰り返し回数が2回以下では、非連続的に細孔の径が減少する傾向にあり、このようなスタンパから反射防止膜等の反射防止物品を製造した場合、その反射率低減効果は不十分となる可能性がある。
こうして製造されたスタンパ20は、図5に示すように、アルミニウム基材10の表面に形成された粗い凹凸構造S1上に、該粗い凹凸構造S1よりも周期が短い、陽極酸化アルミナからなる微細凹凸構造S2が、粗い凹凸構造S1の形状を反映しつつ形成された表面構造を有するものとなる。そして、この微細凹凸構造S2における周期が可視光の波長以下、すなわち400nm以下であると、いわゆるMoth−Eye構造となり、このスタンパの表面構造を転写した成形体は有効な反射防止機能を発現できる。
微細凹凸構造の周期は、図4に示すように、微細凹凸構造の細孔(凹部)14の中心からこれに隣接する細孔(凹部)14の中心までの間隔(図中のp)の平均である。
細孔(凹部)14の周期は、可視光線の波長以下、すなわち400nm以下が好ましく、200nm以下がより好ましく、150nm以下が特に好ましい。周期が400nmより大きいと可視光の散乱が起こりやすくなり、スタンパの表面構造を転写した成形体が十分な反射防止機能が発現しにくくなる傾向にある。細孔(凹部)14の周期は、20nm以上が好ましい。
また、細孔(凹部)14の深さは、80〜500nmが好ましく、100〜400nmがより好ましく、130〜300nmが特に好ましい。細孔(凹部)14の深さが80nm以上であれば、スタンパの表面構造を転写した成形体の表面、すなわち転写面の反射率が低下する。
細孔(凹部)14の深さは、図4に示すように、微細凹凸構造の細孔(凹部)14の開口部から最深部までの距離(図中のDep)である。
なお、細孔(凹部)14の形状としては、図4に示す円錐形状に限定されず、例えば角錐形状、円柱形状、逆釣鐘状などでもよいが、円錐形状、角錐形状等のように、深さ方向と直交する方向の細孔断面積が最表面から深さ方向に連続的に減少する形状が好ましい。
スタンパ20の形状は、平板でもあってもよく、ロール状であってもよい。
また、スタンパ20の微細凹凸構造S2が形成された表面は、離型が容易になるように、離型剤で処理されていてもよい。処理方法としては、例えば、シリコーン樹脂またはフッ素含有ポリマーをコーティングする方法、フッ素含有化合物を蒸着する方法、フッ素含有シラン化合物をコーティングする方法等が挙げられる。
また、本発明の製造方法で得られたスタンパからは、直接、成形体を製造できるが、スタンパを原型としてレプリカをまず作製し、このレプリカから成形体を製造してもよい。また、このレプリカを原型として再度レプリカを作製してそのレプリカから成形体を製造してもよい。
レプリカの作製方法としては、例えば、原型上にニッケル、銀等による薄膜を無電界めっき、スパッタ法等により形成し、ついでこの薄膜を電極として電気めっき(電鋳法)を行って、例えばニッケルを堆積させた後、このニッケル層を原型から剥離して、レプリカとする方法等が挙げられる。
以上説明した本発明のスタンパの製造方法にあっては、アルミニウム基材をブラスト処理してから処理面を陽極酸化することで、図5に示すような、算術平均粗さRaが0.01μm以上0.50μm未満であり、周期Smが0.5〜95μmである粗い凹凸構造S1に、該粗い凹凸構造S1よりも周期が短い微細凹凸構造S2を重ね合わせた構造が、アルミニウム基材10の表面に形成されたスタンパ20が得られる。そして、本発明の製造方法によって製造されたスタンパの表面のマルチ凹凸構造を成形体の表面に転写することによって、成形体のヘイズが下がり、具体的には3〜50%になりやすい。よって、外観品位に優れ(具体的には、ギラツキ、色褪せ等の欠陥が少なく視認性に優れ、画像鮮明性が良好で)、防眩機能と反射防止機能とを兼ね備えた成形体が得られる。
ところで、特許文献2、3では、アルミニウム基材に含まれる不純物を利用して粗い凹凸構造を形成しているため、粗い凹凸構造の大きさなどはアルミニウム基材の不純物に依存しやすい。そのため、構造を制御することが困難であった。
また、上述したように、特許文献1に記載の方法では、フォトレジスト層を露光させることでミクロ構造体を形成しているため、大面積のスタンパを製造するには不向きであり、成形体を生産性よく製造するのは困難であった。さらに、特許文献2に記載のような立ち上がり角が90°以上である反射防止膜を形成するためのスタンパや、特許文献3に記載のようなアルミニウム基材の表面に存在する金属間化合物を脱落させることで粗い凹凸構造を形成させるスタンパは、平坦な部分と立下り角度が90°以上の細孔(凹部)とが交互に繰り返す粗い凹凸構造上に、微細凹凸構造が形成されたものであり、マルチ凹凸構造を成形体の表面に転写した後、型抜きするのが困難であった。
しかし、本発明のスタンパの製造方法であれば、特許文献2、3のようにアルミニウム基材に含まれる不純物を利用して粗い凹凸構造を形成するのではなく、ブラスト処理で粗い凹凸構造を形成する。よって、アルミニウムの純度や不純物の含有率に依存することなく、容易に構造を制御でき、所望の形状の粗い凹凸構造を形成することができる。
また、本発明のスタンパの製造方法であれば、陽極酸化により微細凹凸構造を形成するので、大面積のスタンパを容易に製造できる。よって、大面積のスタンパを用いれば、生産性よく成形体を製造できる。しかも、本発明では、陽極酸化の前にブラスト処理することで粗い凹凸構造を形成する。よって、図5に示すように、スタンパ20の粗い凹凸構造S1は、特許文献2、3に記載のスタンパとは異なり、凹部と凸部とが交互に繰り返した、波状である。そのため、本発明により得られるスタンパは型抜きしやすく、簡便に成形体を製造できる。
「成形体の製造方法」
本発明の成形体の製造方法は、本発明のスタンパの製造方法で得られたスタンパの表面に形成された粗い凹凸構造と微細凹凸構造とからなるマルチ凹凸構造(表面構造)を、成形体本体の表面に転写する方法である。
スタンパの表面構造を転写して製造された成形体は、その表面にスタンパの表面構造の反転構造が、鍵と鍵穴の関係で転写される。
成形体の製造方法としては、例えば、下記の方法が挙げられる。
(i)スタンパと透明基材(成形体本体)との間に活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を充填し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物がスタンパに接触した状態で、該活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に活性エネルギー線を照射して、該活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を硬化した後、スタンパを剥離し、透明基材の表面に活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物からなるマルチ凹凸構造が形成された成形体を得る(すなわち、透明基材の表面にスタンパの表面構造が転写された硬化物を形成する)方法。
(ii)スタンパと透明基材との間に活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を充填し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物にスタンパの表面構造(マルチ凹凸構造)を転写し、スタンパを剥離した後、該活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に活性エネルギー線を照射して、該活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を硬化し、透明基材の表面に活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物からなるマルチ凹凸構造が形成された成形体を得る(すなわち、透明基材の表面にスタンパの表面構造が転写された硬化物を形成する)方法。
以下、(i)の方法について詳細に説明する。
スタンパと透明基材とを対向させ、これらの間に活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を充填、配置する。この際、スタンパのマルチ凹凸構造が形成された側の面(スタンパの表面)が、透明基材と対向するようにする。ついで、充填された活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に、透明基材を介して活性エネルギー線(可視光線、紫外線、電子線、プラズマ、赤外線等の熱線)を例えば高圧水銀ランプやメタルハライドランプから照射して、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を硬化する。その後、スタンパを剥離する。その結果、透明基材の表面に、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物からなるマルチ凹凸構造が形成された成形体が得られる。この際、必要に応じて、スタンパの剥離後に再度活性エネルギー線を照射してもよい。
活性エネルギー線の照射量は、硬化が進行するエネルギー量であればよく、通常、100〜10000mJ/cmである。
また、例えば図6に示すような製造装置を用いれば、連続して成形体を製造することができる。図6に示す製造装置30を用いた成形体の製造方法の一例について説明する。
マルチ凹凸構造を表面に有するロール状のスタンパ31の表面と、該スタンパ31の表面に沿って移動する帯状の透明基材(成形体本体)32との間に、タンク33から活性エネルギー線硬化性樹脂組成物34を供給する。
スタンパ31と、空気圧シリンダ35によってニップ圧が調整されたニップロール36との間で、透明基材32および活性エネルギー線硬化性樹脂組成物34をニップし、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物34を透明基材32とスタンパ31との間に均一に行き渡らせると同時に、スタンパ31の細孔(凹部)内にも充填する。
スタンパ31を回転させながら、スタンパ31と透明基材32との間に活性エネルギー線硬化性樹脂組成物34が挟まれた状態で、スタンパ31の下方に設置された活性エネルギー線照射装置37を用い、透明基材32側から活性エネルギー線硬化性樹脂組成物34に活性エネルギー線を照射し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物34を硬化させることによって、透明基材32の表面にスタンパ31のマルチ凹凸構造が転写された硬化物38を形成する。
剥離ロール39により、表面に硬化物38が形成された透明基材32をスタンパ31から剥離することで、成形体40を得る。
透明基材(成形体本体)の材料としては、活性エネルギー線の照射を著しく阻害しないものであればよく、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、メチルメタクリレート(共)重合体、ポリカーボネート、スチレン(共)重合体、メチルメタクリレート−スチレン共重合体、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリエーテルケトン、ポリウレタン、シクロオレフィンポリマー、ガラス、石英、水晶等が挙げられる。
透明基材の形状は、製造する成形体に応じて適宜選択でき、例えば、成形体の用途が反射防止膜等の反射防止物品の場合には、シート状またはフィルム状が好ましい。
透明基材の表面は、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物との密着性、帯電防止性、耐擦傷性、耐候性等の改良のために、例えば各種コーティング、コロナ放電処理等が施されていてもよい。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、重合性化合物および重合開始剤を含む。
重合性化合物としては、分子中にラジカル重合性結合および/またはカチオン重合性結合を有するモノマー、オリゴマー、反応性ポリマー等が挙げられる。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、非反応性のポリマー、活性エネルギー線ゾルゲル反応性組成物を含んでいてもよい。
ラジカル重合性結合を有するモノマーとしては、単官能モノマー、多官能モノマーが挙げられる。
単官能モノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、s−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート誘導体;(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリロニトリル;スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン誘導体;(メタ)アクリルアミド、N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド誘導体等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
多官能モノマーとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌール酸エチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)プロパン、1,2−ビス(3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)エタン、1,4−ビス(3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ブタン、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物ジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、メチレンビスアクリルアミド等の二官能性モノマー;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキシド変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキシド変性トリアクリレート、イソシアヌール酸エチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート等の三官能モノマー;コハク酸/トリメチロールエタン/アクリル酸の縮合反応混合物、ジペンタエリストールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート等の四官能以上のモノマー;二官能以上のウレタンアクリレート、二官能以上のポリエステルアクリレート等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
カチオン重合性結合を有するモノマーとしては、エポキシ基、オキセタニル基、オキサゾリル基、ビニルオキシ基等を有するモノマーが挙げられ、エポキシ基を有するモノマーが特に好ましい。
オリゴマーまたは反応性ポリマーとしては、不飽和ジカルボン酸と多価アルコールとの縮合物等の不飽和ポリエステル類;ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、カチオン重合型エポキシ化合物、側鎖にラジカル重合性結合を有する上述のモノマーの単独または共重合ポリマー等が挙げられる。
非反応性のポリマーとしては、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリウレタン、セルロース系樹脂、ポリビニルブチラール、ポリエステル、熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
活性エネルギー線ゾルゲル反応性組成物としては、アルコキシシラン化合物、アルキルシリケート化合物等が挙げられる。
アルコキシシラン化合物としては、下記式(1)の化合物が挙げられる。
11 Si(OR12 ・・・(1)。
ただし、R11、R12は、それぞれ炭素数1〜10のアルキル基を表し、x、yは、x+y=4の関係を満たす整数を表す。
アルコキシシラン化合物としては、テトラメトキシシラン、テトラ−i−プロポキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−t−ブトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルプロポキシシラン、トリメチルブトキシシラン等が挙げられる。
アルキルシリケート化合物としては、下記式(2)の化合物が挙げられる。
21O[Si(OR23)(OR24)O]22 ・・・(2)。
ただし、R21〜R24は、それぞれ炭素数1〜5のアルキル基を表し、zは、3〜20の整数を表す。
アルキルシリケート化合物としては、メチルシリケート、エチルシリケート、イソプロピルシリケート、n−プロピルシリケート、n−ブチルシリケート、n−ペンチルシリケート、アセチルシリケート等が挙げられる。
光硬化反応を利用する場合、光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジル、ベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、α,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン、メチルフェニルグリオキシレート、エチルフェニルグリオキシレート、4,4'−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等のカルボニル化合物;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド等の硫黄化合物;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ベンゾイルジエトキシホスフィンオキサイド等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
電子線硬化反応を利用する場合、重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、メチルオルソベンゾイルベンゾエート、4−フェニルベンゾフェノン、t−ブチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン;ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等のアセトフェノン;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド;メチルベンゾイルホルメート、1,7−ビスアクリジニルヘプタン、9−フェニルアクリジン等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
熱硬化反応を利用する場合、熱重合開始剤としては、例えば、メチルエチルケトンパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ラウロイルパーオキサイド等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系化合物;前記有機過酸化物にN,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチル−p−トルイジン等のアミンを組み合わせたレドックス重合開始剤等が挙げられる。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、帯電防止剤、離型剤、防汚性を向上させるためのフッ素化合物等の添加剤;微粒子、少量の溶剤を含んでいてもよい。
このようにして製造された成形体は、図5に示すようなスタンパ20の表面構造が、鍵穴と鍵の関係で転写された転写面を備える。具体的には、図7に示すように、成形体40の転写面には、アルミニウム基材の表面に形成された粗い凹凸構造と、粗い凹凸構造上に形成された陽極酸化アルミナからなる微細凹凸構造の両方を反映した表面構造が形成される。
なお、転写面は、成形体40の表面全体に備わっていてもよく、表面の一部に備わっていてもよい。特に、成形体40が膜形状の場合は、一方の表面の全面に転写面が備わっていてもよく、一方の表面の一部に備わっていてもよい。また、他方の表面に転写面が備わっていてもよく、備わっていなくてもよい。
本発明により得られる成形体40は、スタンパの粗い凹凸構造が反映され、好ましくは、JIS B 0601:2001(ISO 4287:1997)に準拠して測定される算術平均粗さRaが0.01μm以上0.50μm未満の範囲内であるので、防眩性をより発現できる。また、JIS B 0601:2001(ISO 4287:1997)に準拠して測定される粗い凹凸構造の周期Smは0.5〜95μmであることが好ましい。
また、本発明により得られる成形体40は、スタンパの微細凹凸構造が反映された微細凹凸構造を有するため、反射防止機能を発現できる。特に、微細凹凸構造の周期(凸部41の中心からこれに隣接する凸部41までの間隔p’の平均(平均間隔))が可視光の波長以下の周期、すなわち400nm以下であれば、有効な反射防止機能を発現できる。また、凸部41の高さ(凸部41の先端から隣接する凹部42の底部までの垂直距離H)が80〜500nmであれば、反射率がより低下する。
以上説明した本発明の成形体の製造方法にあっては、本発明のスタンパの製造方法により得られたスタンパの表面構造(マルチ凹凸構造)を成形体本体に転写する。従って、反射防止性を有するとともに、防眩性に優れるため、欠陥やモアレが目立ちにくい成形体を製造できる。
加えて、本発明の成形体の製造方法に用いるスタンパは、ブラスト処理した後に陽極酸化して製造されるので、算術平均粗さRaが0.01μm以上0.50μm未満であり、粗い凹凸構造の周期Smが0.5〜95μmの粗い凹凸構造上に微細凹凸構造が形成されている。よって、このスタンパを用いて製造される成形体のヘイズが下がりやすく、具体的には0.3〜50%になりやすい。よって、外観品位に優れた(具体的には、ギラツキ、色褪せ等の欠陥が少なく視認性に優れ、画像鮮明性が良好な)成形体が得られる。
また、上述したように、本発明の成形体の製造方法に用いるスタンパは、陽極酸化により微細凹凸構造を形成するので、大面積のスタンパを成形体の製造に用いることができる。よって、大面積のスタンパを用いれば、生産性よく成形体を製造できる。
しかも、成形体の製造方法に用いるスタンパは、陽極酸化の前にブラスト処理することで粗い凹凸構造を形成するので、特許文献2、3に記載のスタンパとは異なり、スタンパの粗い凹凸構造は、凹部と凸部とが交互に繰り返した、波状である。そのため、本発明であればスタンパから成形体を剥離しやすく(型抜きしやすく)、簡便に成形体を製造できる。
本発明により得られる成形体は、反射防止性と防眩性を兼ね備え、かつ外観品位にも優れるので、特に反射防止膜(反射防止フィルムを含む)や立体形状の反射防止体として好適である。
成形体が膜形状である場合には、例えば、液晶表示装置、プラズマディスプレイパネル、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、陰極管表示装置のような画像表示装置、レンズ、ショーウィンドー、眼鏡レンズ、1/2波長板、ローパスフィルター等の対象物の表面に貼り付けて使用される。
成形体が立体形状である場合には、予め用途に応じた形状の透明な成形体を製造しておき、これを上記対象物の表面を構成する部材として使用することもできる。
また、対象物が画像表示装置である場合には、その表面に限らず、その前面板に対して成形体を貼り付けてもよいし、前面板そのものを成形体から構成することもできる。
成形体の他の用途としては、光学用途(光導波路、レリーフホログラム、レンズ、偏光分離素子、水晶デバイス等)、細胞培養シート、超撥水性フィルム、超親水性フィルム等が挙げられる。超撥水性フィルムは、自動車や鉄道車両等の窓に貼り付けて使用したり、ヘッドランプ、照明等の着雪防止や着氷防止として使用したりできる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<各種測定および評価方法>
(算術平均粗さRaおよび周期Smの測定)
JIS B 0601:2001(ISO 4287:1997)に準拠してスタンパの粗い凹凸構造の算術平均粗さRaおよび周期Smを求めた。
なお、触針粗さ計(株式会社東京精密製、「SUPERCOM1400LCD」)を用いて算術平均粗さRaおよび周期Smを測定する場合は、軟質なアルミニウムの表面を正確に測定することが困難な場合がある。よって、スタンパの表面構造(マルチ凹凸構造)を転写した成形体の粗い凹凸構造の算術平均粗さRaおよび周期Smを測定し、その測定値をスタンパの粗い凹凸構造の算術平均粗さRaおよび周期Smとした。
走査型プローブ顕微鏡(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製、「SPI4000プローブステーション、SPA400(ユニット)」)を用いて算術平均粗さRaおよび周期Smを測定する場合は、スタンパの表面を直接測定した。データ処理は、一次傾き補正処理を行った後に、フラット処理を実施した。
(スタンパの細孔の寸法)
スタンパの縦断面または表面に白金を1分間蒸着し、走査電子顕微鏡(日本電子株式会社製、「JSM‐7400F」)を用いて加速電圧:3.00kVの条件でスタンパの表面を観察した。得られた画像から、粗い凹凸構造上に形成された陽極酸化アルミナからなる微細凹凸構造の細孔(凹部)の周期、および細孔の深さを10箇所で測定し、平均値を求めた。
(成形体の凸部の寸法)
転写面が形成された成形体の縦断面または表面に白金を5分間蒸着し、走査電子顕微鏡(日本電子株式会社製、「JSM‐7400F」)を用いて加速電圧:3.00kVの条件で成形体の転写面を観察した。得られた画像から、転写面に形成されたスタンパの微細凹凸構造に由来する凸部の周期、および凸部の高さを10箇所で測定し、平均値を求めた。
(反射率の測定)
成形体の裏面(スタンパの表面構造が転写されていない面)を黒色スプレーで塗り、これをサンプルとし、分光光度計(株式会社日立製作所製、「U‐4100」)を用いて入射角5°、波長380nm〜780nmの範囲で成形体の表面(スタンパの表面構造が転写された転写面)の相対反射率を測定した。
(防眩性の評価)
成形体の微細凹凸構造が形成された面を上面にして水平に置いた。CCFL光源を法線方向から45°、高さ30cmの位置に配置し、正反射したCCFL像を目視観察し、以下に示す基準で評価した。
◎:CCFL像の輪郭を認識できない。
○:CCFL像の輪郭を僅かに認識できる。
×:CCFL像の輪郭を明確に認識できる。
(外観品位の評価)
成形体を目視で検査し、以下の項目について外観品位の評価を行った。
(1)色褪せの評価:
防眩性の評価と同様に成形体を配置して法線方向から目視観察し、以下に示す基準で評価した。
○:色褪せていない。
△:やや色あせて、白っぽい茶色になっている。
×:色褪せて白っぽい茶色が目立つ。
(2)ギラツキの評価
画像表示装置に成形体を載せて暗室の中で目視観察し、以下に示す基準で評価した。
○:ぎらつきが見えない。
×:ぎらつきが見える。
(3)画像鮮明性の評価
画像表示装置に成形体を載せ、画像表示装置上に表示させた文字の鮮明性を目視観察し、以下に示す基準で評価した。
○:文字がはっきりと認識できる。
△:文字がややぼやける。
×:文字がぼやける。
(ヘイズの測定)
ヘイズメーター(株式会社村上色彩技術研究所製、「HM−150」)を用い、JIS K 7136:2000(ISO 14782:1999)に準拠して、成形体の拡散透過率および全光線透過率を測定し、ヘイズ(%)を求めた。
「実施例1」
<スタンパの製造>
純度99.3質量%のアルミニウム圧延板(厚さ0.5mm、ビッカース硬さ35Hv)を、鋭利な形状を有さない球状(以下、「非鋭利な球状」ともいう。)の研磨材としてガラスビーズ(ポッターズ・バロティーニ株式会社製、「J400」、中心粒径45μm)を用いて、吐出圧力0.05MPa、操作ピッチ2.5mm、吐出ノズルの移動速度20m/分、吐出ノズルの先端からブラスト処理されるアルミニウム基材の表面までの距離(r)520mmの条件でブラスト処理した。
ついで、ブラスト処理したアルミニウム基材を、0.3Mシュウ酸水溶液中で、浴温16℃、直流40Vの条件下で30分間陽極酸化を行い、酸化皮膜を形成した(工程(a))。形成された酸化皮膜を、6質量%のリン酸と1.8質量%のクロム酸混合水溶液中で一旦溶解除去した(工程(b))後、再び工程(a)と同一条件下において、30秒間陽極酸化を行い、酸化皮膜を形成した(工程(c))。その後、5質量%リン酸水溶液(30℃)中に8分間浸漬して、酸化皮膜の細孔を拡径する細孔径拡大処理(工程(d))を施した。さらに工程(c)と工程(d)を繰り返し、これらを合計で5回行い(工程(e))、アルミニウム基材上に陽極酸化アルミナを形成した。次いで、オプツールDSX(ダイキン工業株式会社製)の0.1質量%希釈溶液に10分間浸漬し、24時間風乾して、陽極酸化アルミナの表面を離型剤で処理してスタンパを得た。
なお、得られたスタンパの表面を走査型プローブ顕微鏡および走査電子顕微鏡で観察したところ、図4に示すように、周期p:100nm、深さDep:210nmの円錐状のテーパー状細孔(凹部)からなる微細凹凸構造が、算術平均粗さRa:0.02μm、周期Sm:6.0μmの粗い微細凹凸構造上に形成された、図5に示すような表面構造が形成されていた。
<活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の調製>
コハク酸/トリメチロールエタン/アクリル酸のモル比1:2:4の縮合反応混合物の45質量部、
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)の45質量部、
ラジカル重合性シリコーンオイル(信越化学工業株式会社製、「X−22−1602」)の10質量部、
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティーケミカルズ株式会社製、「イルガキュア184」)の3質量部、
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド(チバ・スペシャリティーケミカルズ株式会社製、「イルガキュア819」)の0.2質量部
を混合し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を得た。
(成形体の製造)
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物をスタンパの表面上に数滴垂らし、さらにその上に成形体本体(透明基材)として厚さ188μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製、「A−4300」)を押し広げながら被覆した後、フィルム側から1600mJ/cmのエネルギーで紫外線を照射して活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を光硬化させた。その後、フィルムとスタンパを剥離して、成形体を得た。
得られた成形体の表面(転写面)は、スタンパの表面構造が転写されていた。
なお、得られた成形体の表面を走査型プローブ顕微鏡および走査電子顕微鏡で観察したところ、転写面には、図7に示すように、周期p’:100nm、高さH:190nmの凸部が形成されていた。また、成形体の算術平均粗さRaおよび周期Smは、スタンパの算術平均粗さRaおよび周期Smの値と同様であった。
得られた成形体について、反射率、全光線透過率およびヘイズを測定し、防眩性および外観品位の評価を行った。結果を表2に示す。
「実施例2」
純度99.97質量%の塊状アルミニウムを直径200mm、幅320mmのロール状に切断し、表面を切削加工して鏡面化し、これをアルミニウム基材として用いた。また、ブラスト条件を表1のように変更した以外は、実施例1と同様にしてスタンパを製造した。得られたスタンパを用いて実施例1と同様にして成形体を製造した。
得られたスタンパの表面を走査電子顕微鏡で観察し、細孔の寸法を測定した。また、得られた成形体の表面を触針粗さ計で測定し、その結果をスタンパの算術平均粗さRaおよび周期Smをとした。結果を表2に示す。
また、得られた成形体について、実施例1と同様にして測定および評価を行った。結果を表2に示す。
「実施例3〜4」
ブラスト条件を表1のように変更した以外は、実施例1と同様にしてスタンパを製造した。得られたスタンパを用いて実施例1と同様に成形体を製造した。
得られたスタンパの表面を走査電子顕微鏡で観察し、細孔の寸法を測定した。また、得られた成形体の表面を触針粗さ計で測定し、その結果をスタンパの算術平均粗さRaおよび周期Smをとした。結果を表2に示す。
また、得られた成形体について、実施例1と同様にして測定および評価を行った。結果を表2に示す。
「比較例1]
ブラスト処理を行わなかった以外は、実施例1と同様にしてスタンパを製造した。得られたスタンパの表面を走査電子顕微鏡で観察し、細孔の寸法を測定した。結果を表2に示す。
また、得られたスタンパを用いて実施例1と同様にして成形体を製造し、測定および評価を行った。結果を表2に示す。
「比較例2]
ブラスト条件を表1のように変更した以外は、実施例1と同様にしてスタンパを製造した。得られたスタンパの表面を走査型プローブ顕微鏡および走査電子顕微鏡で観察し、算術平均粗さRaおよび周期Smと細孔の寸法を測定した。結果を表2に示す。
また、得られたスタンパを用いて実施例1と同様にして成形体を製造し、測定および評価を行った。結果を表2に示す。
「比較例3]
研磨材として鋭利な形状を有する非球状(以下、「鋭利な非球状」ともいう。)のアルミナ粒子(昭和電工株式会社製、「A220」、中心粒径45μm)を用い、ブラスト条件を表1のように変更した以外は、実施例1と同様にしてスタンパを製造した。得られたスタンパの表面を走査型プローブ顕微鏡および走査電子顕微鏡で観察し、算術平均粗さRaおよび周期Smと細孔の寸法を測定した。結果を表2に示す。
また、得られたスタンパを用いて実施例1と同様にして成形体を製造し、測定および評価を行った。結果を表2に示す。
「比較例4」
ブラスト条件を表1のように変更した以外は、実施例1と同様にしてスタンパを製造した。得られたスタンパを用いて実施例1と同様に成形体を製造した。
得られたスタンパの表面を走査電子顕微鏡で観察し、細孔の寸法を測定した。また、得られた成形体の表面を触針粗さ計で測定し、その結果をスタンパの算術平均粗さRaおよび周期Smをとした。結果を表2に示す。
また、得られた成形体について、実施例1と同様にして測定および評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 0006032196
Figure 0006032196
表2から明らかなように、実施例1〜4で得られた成形体は、反射防止性、防眩性および外観品位に優れていた。
一方、ブラスト処理を行わずに製造したスタンパを用いた比較例1で得られた成形体や、粗い凹凸構造の算術平均粗さRaが0.01μm未満であるスタンパを用いた比較例2で得られた成形体は、防眩性に劣っていた。
鋭利な形状を有する非球状の研磨材を用いて製造したスタンパを用いた比較例3で得られた成形体では、粗い凹凸構造の算術平均粗さRaが0.50μm以上となり、ギラツキが発生し外観品位に劣っていた。
粗い凹凸構造の算術平均粗さRaが1.274μmであり、粗い凹凸構造の周期Smが136μmであるスタンパを用いた比較例4で得られた成形体は、ヘイズが高く、外観品位においても色褪せ、ギラツキなどが見られ、画像鮮明性にも劣っていた。
本発明のスタンパの製造方法によれば、反射防止性および防眩性を有し、かつ外観品位に優れた成形体を生産性よく簡便に製造できるスタンパが得られる。
本発明のスタンパによれば、反射防止性および防眩性を有し、かつ外観品位に優れた成形体を生産性よく簡便に製造できる。
本発明の成形体の製造方法によれば、反射防止性および防眩性を有し、かつ外観品位に優れた成形体が得られる。
10 アルミニウム基材
11、14 細孔(凹部)
12、15 酸化皮膜
13 細孔発生点
20、31 スタンパ
32 透明基材(成形体本体)
38 硬化物
40 成形体
41 凸部
42 凹部
52 吐出ノズル
S1 粗い凹凸構造
S2 微細凹凸構造

Claims (7)

  1. アルミニウム基材の表面に微細凹凸構造が形成されたスタンパの製造方法であって、
    アルミニウム基材を鋭利な形状を有さない球状の研磨材を用いてブラスト処理した後、ブラスト処理されたアルミニウム基材の処理面を陽極酸化することによって、算術平均粗さRaが0.01μm以上0.50μm未満であり、周期Smが0.5〜95μmである粗い凹凸構造上に、該粗い凹凸構造よりも周期が短い微細凹凸構造が形成された構造をアルミニウム基材の表面に形成する、スタンパの製造方法。
  2. 前記微細凹凸構造は、平均深さが80〜500nmであり、周期が20〜400nmである複数の凹部からなる、請求項1に記載のスタンパの製造方法。
  3. 前記アルミニウム基材のビッカース硬さが20〜100Hvである、請求項1または2に記載のスタンパの製造方法。
  4. 前記ブラスト処理に使用する研磨材の中心粒径が35〜150μmである、請求項1〜のいずれか一項に記載のスタンパの製造方法。
  5. 前記ブラスト処理における吐出ノズルの移動速度が30m/分以下である、請求項1〜のいずれか一項に記載のスタンパの製造方法。
  6. 前記ブラスト処理における吐出圧力が0.2MPa以下であり、吐出ノズルの先端からブラスト処理されるアルミニウム基材表面までの距離が300mm以上である、請求項1〜のいずれか一項に記載のスタンパの製造方法。
  7. 請求項1〜のいずれか一項に記載のスタンパの製造方法で得られたスタンパの表面構造を成形体本体の表面に転写する、成形体の製造方法。
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