JP7265319B2 - 樹脂積層光学体の製造方法 - Google Patents
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Description
曲面を有する光学基材と、
前記光学基材の曲面全体を覆うように設けられる樹脂層と、を備える樹脂積層光学体であって、
前記樹脂層の表面には、微細凹凸構造が形成され、
前記樹脂積層光学体は、前記微細凹凸構造に由来する第1の光学特性と、前記樹脂層の前記微細凹凸構造以外の特性に由来し、かつ前記光学基材の光学特性と異なる第2の光学特性とを有することを特徴とする、樹脂積層光学体が提供される。
樹脂積層光学体の製造方法であって、
曲面を有する光学基材を準備する第1の工程と、
前記光学基材の曲面上に未硬化樹脂層を形成する第2の工程と、
表面に微細凹凸構造の反転構造が形成され、かつ、可撓性を有する可撓性原盤を準備する第3の工程と、
前記可撓性原盤を前記未硬化樹脂層に近接させる第4の工程と、
前記可撓性原盤に印圧を加えることで、前記可撓性原盤を変形させながら前記可撓性原盤の前記反転構造を前記未硬化樹脂層に押し当てる第5の工程と、
前記可撓性原盤の前記反転構造を前記未硬化樹脂層に押し当てた状態で、前記未硬化樹脂層を硬化させることで、前記光学基材の曲面全体を覆うように樹脂層を形成する第6の工程と、
を含み、
前記第5の工程では、前記印圧を調整することで、前記樹脂層の厚みを前記光学基材の曲面の領域毎に異なる厚みに調整し、この結果、前記樹脂層の表面の曲率半径を前記光学基材の曲面の曲率半径とは異なる曲率半径に調整し、
前記樹脂層の表面の曲率半径によって前記樹脂積層光学体に付与される第2の光学特性は、前記光学基材の曲面の曲率半径によって前記樹脂積層光学体に付与される第3の光学特性と異なることを特徴とする、樹脂積層光学体の製造方法が提供される。
また、前記樹脂層に転写された前記微細凹凸構造に由来する第1の光学特性は、反射防止特性であり、前記樹脂層の前記第2の光学特性は、前記光学基材の前記第3の光学特性と同種の特性であり、かつ、前記光学基材の前記第3の光学特性を調整するために付与されてもよい。
また、前記第2の光学特性及び前記第3の光学特性は、焦点距離又は収差特性のいずれか一方もしくは双方であってもよい。
まず、図1~図2に基づいて、本実施形態に係る樹脂積層光学体1の構成について説明する。図1に示すように、樹脂積層光学体1は、光学基材10と樹脂層20とを備える。光学基材10は、凸レンズであり、凸型の曲面11を有する。なお、図1の例では光学基材10は平凸レンズ(片面が平面となっている凸レンズ)となっているが、両凸レンズ(両面が凸面となっている凸レンズ)であってもよい。光学基材10の材料は特に制限されず、光学レンズに使用される材料であればよい。光学基材10の材料の一例として、ポリカーボネート、アクリレート、シクロオレフィンポリマー、シクロオレフィンコポリマー、ポリプロピレン、ガラス等が挙げられる。光学基材10の材料は、樹脂積層光学体1の用途等に応じて適宜選択されれば良い。
樹脂積層光学体1は、所謂インプリンティング法により作製することが可能である。以下、図4~図8に基づいて、樹脂積層光学体1の製造方法について詳細に説明する。なお、図4~図8の例では、光学基材10は両凸レンズとなっている。
まず、上述した光学基材10を準備する。
ついで、図4に示すように、光学基材固定治具600に光学基材10をセットする。ついで、塗布装置700を用いて、光学基材10の曲面11(ここでは片側の凸面)上に未硬化の硬化性樹脂を塗布する。これにより、光学基材10の曲面11上に未硬化樹脂層20aを形成する。ここで、硬化性樹脂の屈折率は、光学基材10の屈折率と異なっていても良い。塗布装置700の種類は特に制限されず、例えばスピンコータ、ディスペンサ、インクジェット装置等であってもよい。塗布装置700の種類は未硬化樹脂層20aの性状等に応じて選択されれば良い。光学基材10に対する未硬化樹脂層20aの密着性、未硬化樹脂層20aの粘度等を調整するために、塗布の前あるいは塗布の間に光学基材10を加熱してもよい。また、未硬化樹脂層20aの種類に応じて塗布後に未硬化樹脂層20aに加熱処理を施してもよい。なお、塗布装置700は後述のチャンバー装置500に組み込んでもよいし、チャンバー装置500とは別体であってもよい。
第3の工程では、図5に示す可撓性原盤400を準備する。ここで、可撓性原盤400は可能性を有するフィルムであり、その表面には微細凹凸構造30の反転構造(以下、「反転凹凸構造430」とも称する)が形成されている。可撓性原盤400はソフトモールドと称されることもある。反転凹凸構造430は図13に示される。可撓性原盤400の製造方法については後述する。第3の工程は、少なくとも後述の第4の工程が行われる前に行われれば良い。
第4の工程は光学基材・可撓性原盤セット工程及び光学基材アプローチ工程で構成される。
図5に示すように、チャンバー装置500に光学基材固定治具600及び光学基材10をセットする。ここで、チャンバー装置500は、中空の装置であり、上チャンバーボックス510、下チャンバーボックス520、フィルム固定治具530、及び可動テーブル540を有する。上チャンバーボックス510は、下側に開口した箱型の部材であり、下チャンバーボックス520は上側に開口した箱型の部材である。
ついで、図6に示すように、上チャンバーボックス510と下チャンバーボックス520とを連結する。これにより、チャンバー装置500内の空間が密閉される。この際、チャンバー装置500内を昇温してもよい。ついで、チャンバー装置500内の空間を真空引きする。ついで、可動テーブル540を上昇させることで、可撓性原盤400と光学基材10とを近接させる。可撓性原盤400と光学基材10との距離は光学基材10の形状等に応じて適宜調整されれば良い。図6中の矢印は、可動テーブル540の移動方向を示す。
ついで、上チャンバーボックス510に流体を導入することで、上チャンバーボックス510内の空間を陽圧状態にする。これにより、可撓性原盤400に印圧を加える。図7中の矢印は印圧の方向を示す。この工程によって、可撓性原盤400を変形させながら可撓性原盤400の反転凹凸構造430を未硬化樹脂層20aに押し当てる。これにより、未硬化樹脂層20aが曲面11(片側の凸面)の全体に広がり、反転凹凸構造430の微細凸部間に未硬化樹脂層20aが侵入する。ここで、未硬化樹脂層20aと可撓性原盤400との間にはなるべく隙間を形成しないことが好ましい。隙間が残っていると、気泡の噛みこみや、反転凹凸構造430が十分に樹脂層20に転写されない、という現象が発生する可能性があるからである。
そして、この状態で未硬化樹脂層20aを硬化させる。具体的には、未硬化樹脂層20aに紫外線を照射させる。これにより、未硬化樹脂層20aが樹脂層20となり、かつ、樹脂層20の表面に反転凹凸構造430が転写される。すなわち、樹脂層20の表面21に反転凹凸構造430の反転構造、すなわち微細凹凸構造30が形成される。以上の工程により、樹脂積層光学体1が作製される。
ついで、図8に示すように、可動テーブル540を下降させることで、可撓性原盤400から樹脂積層光学体1を剥離させる。なお、この工程では、可撓性原盤400と樹脂積層光学体1との剥離を促進させるための剥離補助工程を行っても良い。このような剥離補助工程としては、可撓性原盤400と樹脂積層光学体1との間にブレードを差し込む、可撓性原盤400と樹脂積層光学体1との間に空気等のガスを吹き込む等が挙げられる。
つぎに、可撓性原盤400の詳細構成及び製造方法について説明する。図13に示すように、可撓性原盤400は、可撓性基材410と、可撓性基材410の表面に形成された樹脂層425とを備える。可撓性基材410は、可撓性を有する平板状の基材である。可撓性基材410を構成する材料としては、例えば、アクリル樹脂(ポリメチルメタクリレート等)、ポリカーボネート、PET(ポリエチレンテレフタレート。なお、PETの性状は特に問われず、非晶質であってもよいし、延伸したものであっても良い)、TAC(トリアセチルセルロース)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、シクロオレフィンコポリマー、塩化ビニル等が挙げられる。
第1の原盤作製工程は、反転凹凸構造430の反転構造を有する転写型を作製する工程である。転写型は、例えば図11に示す原盤100である。
そこで、原盤100の構成について説明する。原盤100は、円筒形状となっている。原盤100は円柱形状であっても、他の形状(例えば平板状)であってもよい。ただし、原盤100が円柱または円筒形状である場合、ロールツーロール方式によって原盤100の凹凸構造(すなわち、原盤凹凸構造)120を樹脂基材等にシームレス的に転写することができる。これにより、可撓性基材410の表面に反転凹凸構造430を高い生産効率で形成することができる。このような観点からは、原盤100の形状は、円筒形状または円柱形状であることが好ましい。
つぎに、原盤100の製造方法を説明する。まず、原盤基材110上に、基材レジスト層を形成(成膜)する。ここで、基材レジスト層を構成するレジスト材は特に制限されず、有機レジスト材及び無機レジスト材のいずれであってもよい。有機レジスト材としては、例えば、ノボラック系レジスト、または化学増幅型レジストなどが挙げられる。また、無機レジスト材としては、例えば、タングステン(W)またはモリブデン(Mo)などの1種または2種以上の遷移金属を含む金属酸化物等が挙げられる。その他、無機レジスト材としては、Cr、Au等が挙げられる。ただし、熱反応リソグラフィを行うためには、基材レジスト層は、金属酸化物を含む熱反応型レジストで形成されることが好ましい。
次に、図12に基づいて、露光装置200の構成について説明する。露光装置200は、基材レジスト層を露光する装置である。露光装置200は、レーザ光源201と、第1ミラー203と、フォトダイオード(Photodiode:PD)205と、偏向光学系と、制御機構230と、第2ミラー213と、移動光学テーブル220と、スピンドルモータ225と、ターンテーブル227とを備える。また、原盤基材110は、ターンテーブル227上に載置され、回転することができるようになっている。
次に、図13を参照して、原盤100を用いた反転凹凸構造430の形成方法の一例について説明する。反転凹凸構造430は、原盤100を用いたロールツーロール方式の転写装置300によって可撓性基材410上に形成可能である。図13に示す転写装置300では、樹脂層425を構成する硬化性樹脂が所謂紫外線硬化性樹脂となっている。転写装置300を用いて、上述した第2および第3の原盤作製工程が行われる。
つぎに、本実施形態の実施例について説明する。実施例1では、以下の工程により樹脂積層光学体1を作製した。
上述した第1~第3の原盤作製工程を行うことで、可撓性原盤400を作製した。具体的には、可撓性基材410として、厚さ75μmのPETフィルムを準備した。そして、図13に示す転写装置300を用いて可撓性基材410の一方の表面に樹脂層425を形成した。ここで、紫外線硬化性樹脂として、デクセリアルズ社製の紫外線硬化性アクリル樹脂組成物SK1120を使用した。樹脂層425の表面に形成された反転凹凸構造430は所謂モスアイ構造とした。つまり、微細凸部430a及び微細凹部430bが可視光波長以下の平均周期で表面21に配列されている。
光学基材10として、丸型平凸レンズを使用した。ここで、光学基材10の直径(φ)は50mm、材質はBK7、曲率半径は102mmであった。また、光学基材10の屈折率は1.52であった。ここで、曲率半径はPanasonic社製3次元測定器UA3Pにより測定し、屈折率はアタゴ社製のアッベ屈折率計により測定した。なお、屈折率は波長587nmに対する屈折率とした。
樹脂層20を構成する紫外線硬化性樹脂として、以下の組成のアクリル系紫外線硬化性樹脂を準備した。アクリル系紫外線硬化性樹脂の未硬化時の粘度(cP)は1240cPであり、屈折率は1.52であった。ここで、粘度はブルックフィールド社製の回転粘度計により測定し、屈折率は硬化後にアタゴ社製のアッベ屈折率計により測定した。屈折率は、波長587nmに対する屈折率とした。
モノマー:東亞合成 アロニックスM305:45質量部
オリゴマー:日本合成化学 UV-1700 :20質量部
反応性希釈剤:KJケミカル DMAA :30質量部
光重合開始剤:イルガキュア184 :5質量部
上述した第1~第7の工程を行うことで、樹脂積層光学体1を作製した。ここで、可撓性原盤400は可撓性基材410の厚さが75μmのものを使用した。第5の工程における印圧(可撓性原盤400に加える印圧(プレス圧))を0.2MPaとした。これにより、樹脂積層光学体1を作製した。樹脂層20の表面21の曲率半径を上述した方法により測定したところ、曲率半径は111.4mmであった。したがって、曲率半径の比Rは1.092であった。さらに、樹脂層20の最小厚さT1、最大厚さT2を上述した方法により測定したところ、最小厚さT1は0.062mm、最大厚さT2は0.332mmであった。したがって、厚さの比Tは0.187であった。測定装置は、Panasonic社製3次元測定器UA3Pを使用した。
第2の光学特性として、焦点距離を評価した。具体的には、光学基材10の焦点距離、及び樹脂積層光学体1の焦点距離をノーダルスライド法により測定した。以上の結果を表1にまとめて示す。
第5の工程における印圧(可撓性原盤400に加える印圧(プレス圧))を0.4MPaとした他は実施例1と同様の処理を行った。結果を表1にまとめて示す。
第5の工程における印圧(可撓性原盤400に加える印圧(プレス圧))を0.6MPaとした他は実施例1と同様の処理を行った。結果を表1にまとめて示す。
樹脂層20を構成する紫外線硬化性樹脂の粘度を1150cPとし、屈折率を1.57とした他は実施例1と同様の処理を行った。結果を表1にまとめて示す。なお、紫外線硬化性樹脂の粘度及び屈折率は、上記各成分の配合比を調整することで変更した。
可撓性原盤400を構成する可撓性基材410の厚さを125μmとした他は実施例1と同様の処理を行った。結果を表1にまとめて示す。
光学基材10として、丸型平凹レンズを使用した。ここで、光学基材10の直径(φ)は50mm、材質はBK7、曲率半径は102mmであった。また、光学基材10の屈折率は1.52であった。このような光学基材10を使用した他は実施例1と同様の処理を行った。結果を表1にまとめて示す。
第5の工程における印圧(可撓性原盤400に加える印圧(プレス圧))を0.4MPaとした他は実施例1と同様の処理を行った。結果を表1にまとめて示す。
第5の工程における印圧(可撓性原盤400に加える印圧(プレス圧))を0.6MPaとした他は実施例1と同様の処理を行った。結果を表1にまとめて示す。
第5の工程における印圧(可撓性原盤400に加える印圧(プレス圧))を0.7MPaとした他は実施例1と同様の処理を行った。結果を表1にまとめて示す。
Dry-AR(反射防止)の例として、実施例1で使用した光学基材10の曲面11に、スパッタリングにてZrO2を134nm、MgF2を100nm順次成膜した。これにより作製されたDry-AR複合光学体の曲率半径を測定したが、曲率半径を変更することはできなかった。結果を表1にまとめて示す。
Wet-AR(反射防止)の例として、実施例1で使用した光学基材10の曲面11に、コーティング材を厚さ100nmで塗布した。コーティング材の屈折率(波長587nmに対するもの)は1.38であった。これにより作製されたWet-AR複合光学体の曲率半径を測定したが、曲率半径を変更することはできなかった。結果を表1にまとめて示す。
光学基材10を実施例6で使用したものに変更した他は比較例1と同様の処理を行った。これにより作製されたDry-AR複合光学体の曲率半径を測定したが、曲率半径を変更することはできなかった。結果を表1にまとめて示す。
光学基材10を実施例6で使用したものに変更した他は比較例2と同様の処理を行った。これにより作製されたWet-AR複合光学体の曲率半径を測定したが、曲率半径を変更することはできなかった。結果を表1にまとめて示す。
実施例1~9によれば、印圧、可撓性基材410の厚さ、及び樹脂層20を構成する紫外線硬化性樹脂の粘度の何れかを調整することで、樹脂層20の形状、より具体的には、曲率半径の比R、厚さの比Tを調整できることが明らかになった。さらに、このように樹脂層20の形状を調整することで、焦点距離を調整できることが明らかになった。したがって、実施例1~9によれば、光学基材10を変更しなくても焦点距離を調整することができるので、焦点距離を調整するために光学基材10の金型を複数種類用意する必要がない。したがって、光学機器の製造コストが低減される。一方、比較例1~4では、結果物である光学体の曲率半径が元の光学基材10の曲率半径と同じであり、焦点距離を調整することができなかった。したがって、このような光学体において焦点距離を調整したい場合、焦点距離毎に異なる金型を用いて光学基材を作製する必要がある。
10 光学基材
11 光学基材の曲面
20 樹脂層
21 樹脂層の表面
30 微細凹凸構造
30a 微細凸部
30b 微細凹部
400 可撓性原盤
410 可撓性基材
425 樹脂層
430 反転凹凸構造
500 チャンバー装置
Claims (9)
- 樹脂積層光学体の製造方法であって、
曲面を有する光学基材を準備する第1の工程と、
前記光学基材の曲面上に未硬化樹脂層を形成する第2の工程と、
表面に微細凹凸構造の反転構造が形成され、かつ、可撓性を有する可撓性原盤を準備する第3の工程と、
前記可撓性原盤を前記未硬化樹脂層に近接させる第4の工程と、
前記可撓性原盤に印圧を加えることで、前記可撓性原盤を変形させながら前記可撓性原盤の前記反転構造を前記未硬化樹脂層に押し当てる第5の工程と、
前記可撓性原盤の前記反転構造を前記未硬化樹脂層に押し当てた状態で、前記未硬化樹脂層を硬化させることで、前記光学基材の曲面全体を覆うように樹脂層を形成する第6の工程と、
を含み、
前記第5の工程では、前記印圧を調整することで、前記樹脂層の厚みを前記光学基材の曲面の領域毎に異なる厚みに調整し、この結果、前記樹脂層の表面の曲率半径を前記光学基材の曲面の曲率半径とは異なる曲率半径に調整し、
前記樹脂層の表面の曲率半径によって前記樹脂積層光学体に付与される第2の光学特性は、前記光学基材の曲面の曲率半径によって前記樹脂積層光学体に付与される第3の光学特性と異なることを特徴とする、樹脂積層光学体の製造方法。 - 前記第5の工程では、前記可撓性原盤の表面と前記光学基材の曲面との距離を、前記光学基材の曲面の領域毎に異なる値とすることを特徴とする、請求項1に記載の樹脂積層光学体の製造方法。
- 前記第5の工程では、前記印圧を調整することで、前記可撓性原盤の表面と前記光学基材の曲面との最小距離と最大距離との比を1より小さな値とすることを特徴とする、請求項2記載の樹脂積層光学体の製造方法。
- 前記第5の工程では、前記印圧を調整することで、前記可撓性原盤の曲率半径を前記光学基材の曲率半径と異なる値とすることを特徴とする、請求項1または2に記載の樹脂積層光学体の製造方法。
- 前記第5の工程では、前記印圧を調整することで、前記可撓性原盤の曲率半径を前記光学基材の曲率半径との比を1より大きな値とすることを特徴とする、請求項4に記載の樹脂積層光学体の製造方法。
- 前記樹脂層の屈折率は前記光学基材の屈折率と異なることを特徴とする、請求項1~5の何れか1項に記載の樹脂積層光学体の製造方法。
- 前記微細凹凸構造は、モスアイ構造、光拡散構造、マイクロレンズアレイ、または回折格子のいずれか1種類以上であることを特徴とする、請求項1~6の何れか1項に記載の樹脂積層光学体の製造方法。
- 前記樹脂層に転写された前記微細凹凸構造に由来する第1の光学特性は、反射防止特性であり、
前記樹脂層の前記第2の光学特性は、前記光学基材の前記第3の光学特性と同種の特性であり、かつ、前記光学基材の前記第3の光学特性を調整するために付与されることを特徴とする、請求項1~7の何れか1項に記載の樹脂積層光学体の製造方法。 - 前記第2の光学特性及び前記第3の光学特性は、焦点距離又は収差特性のいずれか一方もしくは双方であることを特徴とする、請求項8に記載の樹脂積層光学体の製造方法。
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