JP2016203490A - 鋳型及び樹脂成形品 - Google Patents

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祐貴泰 山口
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秀樹 益田
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崇 柳下
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Abstract

【課題】表面に高い撥液性をもつ樹脂シートなどの樹脂成形品を提供する。【解決手段】鋳型20は、転写面からの構造転写で撥液性を備えた樹脂成形品を形成するために使用される。転写面に、最大開口径が15μm以上100μm以下の範囲の凹部からなるマイクロ凹部構造21が複数形成される。更に、上記マイクロ凹部構造21の表面を含む上記転写面に、最大開口径が50nm以上1000nm以下の範囲の凹部からなるナノ凹部構造22が複数形成されている。【選択図】 図4

Description

本発明は、表面に撥液性を備えた樹脂シートなどの樹脂成形品及びその製造に関する技術である。ここで、本明細書では、撥液性には水の他、ヨーグルト、ソース、ガムシロップ、ケチャップ等の粘稠状液体をはじく性状も含むものとする。
樹脂成形品が樹脂シートの場合は、例えば容器、蓋、袋状の液体包装材料の内容物と接する層の少なくとも一部分を形成するように使用することも可能である。
近年、外装材、食品包装材、タッチパネルなどのあらゆる分野において、表面への汚れ付着を防止する技術に対する関心が高まっている。例えば外装材においては、汚れ付着を防止することができれば、外観の維持・洗浄頻度の低減が図られ、また食品包装材においては、内容物取り出し時の残留量削減などを図ることができる。
付着を防止する技術としては、例えば対象物表面をフッ素やシリコーンなどの表面自由エネルギーが低い物質でコーティングする手法がある。また、対象物の表面自由エネルギー低下に加えて、微細な凹凸構造を形成することで更に高い撥水効果が得られることが知られている。
例えば先行文献1では、表面を疎水化微粒子のコーティングにより微細凹凸構造を形成する手法が提案されている。しかし、このようにコーティングで微細凹凸構造を形成した場合、疎水化微粒子の脱落が懸念される。また、食品包装材に適用する場合、ヒートシール時に微粒子がシールを阻害し、高いヒートシール強度が求められる包装材へは適用できない場合があるといった問題点がある。
また、先行文献2では、プラズマ処理による凹凸形成後、表面をフッ素コートすることが提案されている。しかし、プラズマ処理に要する時間が長く、大面積を効率的に生産するには不向きである。
また、先行文献3では、鋳型を用いた転写方式により凹凸形成(疎水性ポリマーで写し取って)を行うことが提案されている。この方法では、形成する凹凸構造が単純な構造であり、高い撥水性を得ることが難しいおそれがある。
特許第5499127号公報 特許第3489572号公報 特開2007−211050号公報
本発明は、表面に高い撥液性をもつ樹脂成形品を提供することを目的とする。
課題を解決するために、本発明の一態様である鋳型は、転写面からの構造転写で撥液性を備えた樹脂成形品を形成するために使用される鋳型であって、上記転写面に、最大開口径を直径15μm以上100μm以下の範囲とする凹部からなるマイクロ凹部構造が複数形成され、そのマイクロ凹部構造は、最大開口径に対する凹部の深さの比であるアスペクト比が、0.3以上3以下の範囲であり、且つ占有面積の範囲が22.7%以上90.7%以下に設定され、更に、上記マイクロ凹部構造の表面を含む上記転写面に、最大開口径を直径50nm以上1000nm以下の範囲とする凹部からなるナノ凹部構造が複数形成されていることを特徴とする。
マイクロ凹部構造は、例えば転写面をレーザー加工等することで形成される。
また本発明の一態様である樹脂成形品は、表面に撥液性を備えた樹脂成形品であって、上記表面に、最大断面径を直径15μm以上100μm以下の範囲とする突起部からなるマイクロ突起構造が複数形成され、そのマイクロ突起構造は、最大開口径に対する突起の高さの比であるアスペクト比が、0.3以上3以下の範囲であり、且つ占有面積の範囲が22.7%以上90.7%以下に設定され、更に、上記マイクロ突起構造の表面を含む上記表面に、最大断面を直径50nm以上1000nm以下の範囲とする突起部からなるナノ突起構造が複数形成され、上記マイクロ突起構造及びナノ突起構造は、樹脂成形品と同一の材料で一体に成形されていることを特徴とする。
上記の最大開口径あるいは最大断面径は、面積を円に換算したときの直径である。例えば開口断面の輪郭プロフィールが楕円形状であれば、その面積を円に換算しての値である。以下同様である。
本発明の鋳型によれば、構造転写するだけの簡便な工程で高い撥液性を有する凹凸構造を作製できる。
また、樹脂成形品がシート形状の場合には、樹脂成形品をロールでの連続作製が可能であり、安価に撥液性を備える樹脂シートを提供することができる。
なお、撥液性を付与したい形態に応じて樹脂の種類を変更すれば良い。
また、本発明によれば、形成する突起構造はベースとする樹脂の表面形状を変えただけのものであるから、撥液性のための凹凸構造が脱落することがない。また、突起構造も単一なナノ突起構造だけでなく、マイクロ突起構造と組み合わせることで、単一なナノ突起構造だけの場合に比べて、撥液性が向上している。
また、突起構造は樹脂成形品の本体を構成する樹脂と同じ組成となることから、例えば包装材料のヒートシール層に突起構造を形成することにより、シール性を阻害されることなく高いヒートシール強度が得られる。
また、凹凸構造を形成する樹脂に予め撥液剤を加えておく、もしくは凹凸構造形成後の樹脂に撥液剤をコーティングする場合には、更により高い撥液性が得られる。
本発明に基づく実施形態に係る樹脂シートの断面模式図である。 本発明に基づく実施形態に係る樹脂シートの表面に形成された突起構造を説明する模式的に平面図である。 本発明に基づく実施形態に係る鋳型、及び鋳型からの構造転写を説明する模式図である。 本発明に基づく実施形態に係る鋳型の形成工程を説明する概念図である。 本発明に基づく実施形態に係るナノ凹部構造の加工を示す概念図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
ここで、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なる。また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造等が下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
また、以下の実施形態では、表面の少なくとも一部に撥液性を有する樹脂成形品として、樹脂シート10を例にして説明する。しかし、本発明に係る樹脂成形品の形状はシート形状に限定されない。
(樹脂シート)
本実施形態の樹脂シート10は、図1及び図2に示すように、ベース樹脂層1の表面に、マイクロレベルの突起の大きさからなるマイクロ突起構造2が複数形成されている。更に、マイクロ突起構造2の表面及びマイクロ突起構造2間のベース樹脂層1の表面に、ナノレベルの大きさの突起からなるナノ突起構造3が複数形成されている。なお、ベース樹脂層1の厚みは樹脂シート10の用途によって任意に変更すれば良い。
ベース樹脂層1とマイクロ突起構造2とナノ突起構造3とは、同一の樹脂で一体に成形されている。
(マイクロ突起構造)
マイクロ突起構造2は、最大断面径が直径15μm以上100μm以下の範囲にある突起部である。より好ましくは直径20μm以上50μm以下の範囲である。マイクロ突起構造2の最大断面径は、通常、ベース樹脂層1の表面1aの位置(突起の付け根)での断面である。最大断面径に対する突起部の高さの比であるアスペクト比は、0.3以上3以下の範囲であることが好ましく、より好ましくは1以上2以下の範囲である。
本実施形態では、マイクロ突起構造2の断面プロフィールが円形形状の場合を例示している。マイクロ突起構造2の断面プロフィールは楕円形状などでも良い。
そして、複数のマイクロ突起構造2が、ベース樹脂層1の表面に沿って、例えば15μm以上100μm以下の周期で形成されている。但し、隣り合うマイクロ突起構造同士が重なり合わないように設定されていることが好ましい。そして複数のマイクロ突起構造2が、単位面積当たりの個数が115個/mm以上11500個/mm以下の範囲であり、且つ複数のマイクロ突起構造2の専有面積の範囲が22.7%以上90.7%以下となるように形成されている。
この各数値限定の理由は、次の通りである。
マイクロ突起構造2の周期が15μmより小さい場合、マイクロ突起構造2がナノ突起構造3と比較して相対的に小さくなり、階層構造としての効果が小さくなってしまう。従って十分な撥液性を得られない。また、マイクロ突起構造2の周期が100μmより大きくなると突起構造がマクロになりすぎるため撥液性の効果が小さくなる。
またアスペクト比が0.3より小さい場合はマイクロ突起構造2同士の隙間に液滴が侵入してしまい撥液性が低下する可能性がある。アスペクト比が3より大きい場合は鋳型からの剥離が困難となる。
またマイクロ突起構造2の占有面積が22.7%より小さいと、液滴が突起間に侵入してしまい撥液性の効果が低下する。マイクロ突起構造2の占有面積が90.7%より大きいと効果的な撥液性を得られなくなってしまう。
(ナノ突起構造)
ナノ突起構造3は、最大断面径が50nm以上1000nm以下の範囲にある突起部である。最大断面は、通常、ベース樹脂層1の表面1aの位置(突起の付け根)での断面である。最大断面径に対する突起部の高さの比であるアスペクト比は、0.5以上3以下の範囲であることが好ましく、より好ましくは1.5以上3以下の範囲である。
本実施形態では、ナノ突起構造3の断面プロフィールが円形形状の場合を例示している。楕円形状などでも良い。
そして、複数のナノ突起構造3が、単位面積当たりの個数が1.15個/μm以上115個/μm以下の範囲であり、且つ複数のナノ突起構造3の専有面積の範囲が22.7%以上90.7%以下となるように形成されている。例えば複数のナノ突起構造3をマイクロ突起構造2の表面を含むベース樹脂層1の表面に沿って、例えば100nm以上1000nm以下の周期で形成する。
但し、隣り合うナノ突起構造同士が重なり合わないように調整されていることが好ましい。
この各数値限定の理由は、次の通りである。
直径が50nm以下の場合、転写するベース樹脂層1がナノ凹部構造22内まで到達せず、ナノ突起構造3を形成できない可能性がある。また、陽極酸化におけるナノ凹部構造22形成は1000nm以上の大きさ制御することが難しい。従って突起周期範囲は50nm〜1000nmが望ましい。
またアスペクト比が0.5より小さい場合はナノ突起構造3間への液滴侵入が容易となり撥液性が低下する。アスペクト比が3より大きい場合は鋳型からの剥離が困難となる。
またナノ突起構造3の占有面積が22.7%より小さいと、液滴が突起間に転落し撥液性を損ねる可能性がある。ナノ突起構造3の占有面積が90.7%より大きい場合には撥液性の効果が低下する。
(樹脂シート)
樹脂シート10を構成する樹脂は、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、または光硬化性樹脂を使用すれば良い。このとき、用途に応じて必要な樹脂を選択すればよく、その組成は特に限定されない。
例えば、食品包装材に撥液性を付与する場合は、シーラント層となるポリオレフィン樹脂に上記構成の突起構造を形成することで、撥液性を付与することができる。
樹脂シート10を構成する樹脂は、構造転写時の粘度が低い樹脂が好ましい。例えば、熱可塑性樹脂の場合、ポリエチレン、ポリプロピレンなどを例示できる。
また、樹脂シート10を構成する樹脂に撥液剤が添加されていても良い。また、上記の突起構造が形成された面が撥液剤でコーティングしても良い。
撥液剤としては、シリコーン系やフッ素系化合物が例示できる。
樹脂シート10は単膜のシート状の樹脂成形品として採用しても良い。または、ベース樹脂層1の突起構造が形成されていない面(図1における下面)側に、必要に応じて他の材料(不図示)を積層して使用しても良い。例えば食品包装材においては、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、紙、アルミニウム箔などを、他の材料として積層して包装材を構成することが可能である。なお、後述の構造転写は、例えば、巻取り・巻戻しが可能であれば、他の部材の積層前であっても積層後であっても良い。
樹脂シート10の表面に対するマイクロ突起構造2及びナノ突起構造3の形成は、そのマイクロ突起構造2及びナノ突起構造3に対応する凹部であるマイクロ凹部構造21及びナノ凹部構造22が形成された鋳型20を使用して、その鋳型20からの構造転写によって形成可能である。
このとき、樹脂として熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を採用した場合には、熱インプリント法、押出成型法、射出成型法による構造転写を適用できる。樹脂として光硬化性樹脂を採用した場合には、光インプリント法による構造転写を適用できる。
ここで、樹脂シート10を構成する樹脂の濡れ性に関し、平滑面での水接触角が90°以下の樹脂を使用する場合は、構造転写後の樹脂シート10の表面を撥液剤でコートするか、もしくは予め樹脂に撥液剤を練り込んでおくことが好ましい。樹脂に撥液剤を練りこまない場合、構造転写後の樹脂シート10が撥液性を示さない場合がある。
また、平滑面での水接触角が90°を超える樹脂を使用する場合であっても、撥液剤を表面にコート、もしくは予め練り込む場合には、更に高い撥液性を得ることができる。
ここで、水接触角の測定は、JISR3257「基板ガラス表面のねれ性試験方法」の静滴法に準拠して測定したものである。但し、ガラスの代わりにプラスチックフィルムを使用した。
また平滑面での水接触角が90°を越える樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリスチレン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂がある。
(鋳型)
次に、転写面からの構造転写で撥液性を備えた樹脂シート10を形成するために使用される鋳型20について説明する。
鋳型20は、その転写面に、最大開口径が15μm以上100μm以下の範囲の凹部からなるマイクロ凹部構造21が複数形成される。より好ましくは直径20μm以上50μm以下の範囲である。更にマイクロ凹部構造21の表面を含む上記転写面に、最大開口径が50nm以上1000nm以下の範囲の凹部からなるナノ凹部構造22が複数形成されている。
ナノ凹部構造22は、最大開口径に対する凹部の深さの比であるアスペクト比が、0.5以上3以下の範囲、より好ましくは1.5以上3以下の範囲であり、ナノ凹部構造22の占有率は、単位面積当たりの個数が1.15個/μm以上115個/μm以下の範囲であり、且つ専有面積の範囲が22.7%以上90.7%以下であることが好ましい。ナノ凹部構造22の占有率は、例えばナノ凹部構造22の形成周期を100nm以上1000nm以下の範囲とすることで形成される。
マイクロ凹部構造21は、最大開口径に対する凹部の深さの比であるアスペクト比が、0.3以上3以下の範囲、より好ましくは1以上2以下の範囲であり、上記マイクロ凹部構造21の形成周期は15μm以上100μm以下の範囲であることが好ましい。
鋳型20は金属から構成される。もっとも鋳型20のうち、少なくとも上記凹部構造が形成される転写面部分が金属から構成されていれば良い。鋳型20を構成する金属としては、Al、Ta、Ti、Mg、Nb、Zn、Zrなどが例示できる。
以下の説明では、本実施形態の鋳型20をアルミニウム板(以下、Al板30)から形成する場合を例にして説明する。尚、本実施形態では、98%以上のAl板30を使用した場合で説明する。
鋳型20の形成は、少なくともマイクロ凹部構造21の形成する工程と、その後のナノ凹部構造22の形成する工程とを有する。
(マイクロ凹部構造の形成)
まず、Al板30の転写面となる面を、所定の平滑度(鏡面化)になるまで研削もしくは研磨する。
その後に、その転写面となる面を加工して、その面に所定間隔周期でマイクロレベルの凹部からなるマイクロ凹部構造21を形成する。
マイクロ凹部構造21を形成する加工は、例えばAl板30にレーザー加工によって実施する。例えばレーザーによって、周期15〜100μm毎に、孔径15〜100μm、アスペクト比(細孔深さ/孔径)0.5〜3の半球状の細孔をマイクロ凹部構造21として形成する。使用するレーザー加工は、媒質をYAGとしたパルスレーザーが好ましく、そのパルス幅としてはピコ秒、フェムト秒とすることで、より精密な加工を行うことができる。
なお、マイクロ凹部構造21の形成は、レーザー加工に限定されず、他の公知の加工方法で形成しても良い。
レーザー加工により生じるバリは、その後の陽極酸化工程を経ることによってある程度取り除くことができるが、陽極酸化工程の前に化学研磨、電解研磨などの湿式研磨を行うことで取り除いておくことが好ましい。
なお、98%以上のアルミニウム板を出発材料とするのは、その後行う陽極酸化によるナノ凹部構造形成の制御を容易にするためである。
(ナノ凹部構造の形成)
ナノ凹部構造22の形成は、陽極酸化処理によって、マイクロ凹部構造21を形成した面に対し、サブミクロン周期の細孔として形成する。
処理面に対して陽極酸化処理を行うと、円筒形状の細孔が形成される。陽極酸化による細孔は、面に略垂直な方向に軸を向けた細孔として形成されるため、半球状のマイクロ凹部構造21の曲面に対しても、何ら制御することなく各面に対し垂直若しくは略垂直方向に各ナノ凹部構造22が形成される。
ここで、通電する電圧及び通電時間を制御することで、ナノ凹部構造22の深さや形成の周期は制御出来る。
ナノ凹部構造22の形状は円筒形状でも良いが、本実施形態では、ナノ凹部構造22の形状を円錐状若しくは円錐台状の形状(以下、円錐形状と呼ぶ)としている。
円錐形状への加工については、図4に示すように、陽極酸化とエッチングによる孔の拡大処理とを繰り返すことで、円錐形状のナノ凹部構造22を形成する。このとき、陽極酸化と孔の拡大処理の繰り返し段数を増やすことにより、より滑らかなテーパーを有する円錐形状とすることが出来る。このとき、陽極酸化時間と孔径拡大処理時間とを調整することで、様々な円錐形状のナノ凹部構造22を形成可能であり、最適な周期及び形状に設計することが可能となる。
なお、ナノ凹部構造形成のための陽極酸化処理は、上記処理方法に限定されず、他の公知の陽極酸化処理を適用しても良い。
そして、このように形成した、マイクロ凹部構造21及びナノ凹部構造22を有する鋳型20を使用して、図3のように、樹脂シート10に構造を転写する。
構造転写は、鋳型20に対し溶融状態の樹脂を充填することで転写しても良いし、鋳型20に、加熱若しくは溶媒で可塑化した樹脂シート10を所定の圧力で押し付けることで転写しても良い。
なお、前もって、鋳型20の転写面を、フッ素系やシリコーン系の離型剤でコーティングしておくことが好ましい。
ここで、上記加工して形成した鋳型20をマスターモールドとし、そのマスターモールドから転写用の鋳型(この転写用の鋳型は金属製である必要はない)を形成し、その転写用の鋳型を用いて上記樹脂シート10への構造転写を行うようにしてもよい。
ナノ凹部構造22内に入り込んだ樹脂はアンカー効果により、剥離しにくくなるが、ナノ突起構造3が撓ることで剥離を可能にしていると考えられる。従って、ナノ凹部構造22のアスペクト比が大きくなりすぎると、細孔底部まで樹脂が入りにくくなったり、離型時に突起が折れやすくなったりなどの不具合が生じるおそれがある。このような観点からアスペクト比を0.5〜3に設定した。
また、ナノ凹部構造22の単位面積当たりの個数を115個/μmよりも多くした場合、撥液に必要となる空気トラップ量が減少し、効果的な撥液性を示さなくなる。このため、単位面積当たりの個数を115個/μm以下とした。逆に単位面積当たりの個数が少ない場合には、突起間の隙間に液体が入り込んでしまい撥液性の低減に繋がるために、単位面積当たりの個数を1.15個/μm以上とした。
また凹部の最大開口径が小さすぎる(ナノ突起構造では最大断面径が小さすぎることを意味する)場合は、凹部間のランド(平坦な部分)の面積が大きくなってしまい撥液性が悪くなるおそれがある。このため、ナノ凹部構造22の面に沿った占有面積の範囲を22.7%以上90.7%以下に設定した。
本実施形態では、転写面からの構造転写で撥液性を備えた樹脂成形品を形成するために使用される鋳型20として、転写面に、最大開口径が15μm以上100μm以下の範囲の凹部からなるマイクロ凹部構造21が複数形成され、更に、上記マイクロ凹部構造21の表面を含む上記転写面に、最大開口径が50nm以上1000nm以下の範囲の凹部からなるナノ凹部構造22が複数形成されている。
この構成によれば、構造転写するだけの簡便な工程で高い撥液性を有する凹凸構造を作製できる。このとき、撥液性を発生する面は、突起構造も単一なナノ突起構造3だけでなく、マイクロ突起構造2と組み合わせることで、単一なナノ突起構造3だけの場合に比べて、撥液性が向上している。そして、本構成の構造体では、後述の実施例から分かるように、水以外の粘稠体に対しても高い撥液性を有することが出来る。
また、樹脂成形品がシート形状(樹脂シート)の場合には、樹脂成形品をロールを用いて連続的に製造が可能となるので、安価に撥液性を備える樹脂シート10を提供することができる。
また、形成する突起構造はベースとする樹脂の表面形状を変えただけのものであるから、凹凸構造が脱落することがない。
突起構造はベース樹脂層1と同じ組成となることから、例えば包装材料のヒートシール層に突起構造を形成することにより、シール性を阻害されることなく高いヒートシール強度が得られる。
本実施形態の鋳型20は、少なくとも上記転写面が金属から構成され、上記ナノ凹部構造22は、上記転写面を陽極酸化処理を用いて加工して形成された構造体である。
この構成によれば、簡易にナノレベルの構造体を形成することが出来る。特に、マイクロ凹部構造21の凹部の面にもナノ凹部構造22を簡易に形成することが出来る。
以下に、実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより具体的に説明する。ただし、本発明の範囲は、以下の実施例に限定されるものではない。
〈実施例1〉
(1)鋳型の作製
純度99.99%、厚み0.4mmのアルミニウム板(以下Al板30)を電解研磨によって研磨処理を行った。
この研磨処理を行ったAl板30の表面に、媒質YAG二倍波のピコ秒レーザーを照射し、マイクロ凹部構造21を形成した。
マイクロ凹部構造21の形状は周期20μm、最大開口径(直径)15μm、深さ20μmの半球状とした。この時のマイクロ凹部構造21の占有面積は51%となった。
次に、Al板30の表面を、化学研磨液(製品名「エスクリーン−Al5000」佐々木化学薬品社製)で研磨を行った。
研磨後のAl板30にシュウ酸電解質中で陽極酸化を行いナノ凹部構造22を形成した。
ナノ凹部構造22の形状は周期300nm、直径300nm、深さ300nmの円錐形状とした。この時のナノ凹部構造22の占有面積は90.7%となった。
ナノ凹部構造形成後の鋳型20に対し、離型剤(製品名「オプツールHD−1100TH」ダイキン工業社製)により離型処理を行った。
(2)構造転写
形成した鋳型20に厚み100μmポリエチレンフィルムを乗せ、上下から120℃に熱したプレートで圧力14kg/cmとなるように2分間挟み込んだ。
その後、20℃のプレートで圧力14kg/cmとなるように2分間挟み込んだ。プレス後、ポリエチレンフィルムを鋳型から剥離した。得られたサンプルのマイクロ突起構造2、及びナノ突起構造3を表1に示す。
〈実施例2〉
実施例1の「(1)鋳型の作製」において、マイクロ凹部構造21の形状を周期80μm、最大開口径60μm、深さ60μmとした。この時のマイクロ凹部構造21の占有面積は51%となった。その他は、実施例1と同様にしてサンプル作製を行った。
鋳型20から転写によって得られたサンプルのマイクロ突起構造2、及びナノ突起構造3を表1に示す。
〈実施例3〉
実施例1の「(1)鋳型の作製」において、ナノ凹部構造22の形状を周期1μm、最大開口径1μm、深さ1μmとした。この時のナノ凹部構造22の占有面積は90.7%となった。その他は、実施例1と同様にしてサンプル作製を行った。
構造転写で得られたサンプルのマイクロ突起構造2、及びナノ突起構造3を表1に示す。
〈比較例1〉
実施例1の「(1)鋳型の作製」において、マイクロ凹部構造21を形成しない他は、実施例1と同様にしてサンプル作製を行った。構造転写で得られたサンプルのナノ突起構造3を表1に示す。
〈比較例2〉
実施例1の「(1)鋳型の作製」において、マイクロ凹部構造21の形状を周期20μm、最大開口径15μm、深さ3μmとした。この時のマイクロ凹部構造21の占有面積は51%となった。その他は、実施例1と同様にしてサンプル作製を行った。
構造転写で得られたサンプルのマイクロ突起構造2、及びナノ突起構造3を表1に示す。
〈比較例3〉
実施例1の「(1)鋳型の作製」において、マイクロ凹部構造21の形状を周期100μm、最大開口径40μm、深さ40μmとした。この時のマイクロ凹部構造21の占有面積は14.5%となった。その他は、実施例1と同様にしてサンプル作製を行った。
構造転写で得られたサンプルのマイクロ突起構造2、及びナノ突起構造3を表1に示す。
Figure 2016203490
〈評価〉
各実施例及び各比較例のサンプルについて、撥液性の評価として付着防止評価を行った。
その付着防止評価は次のように行った。
すなわち、水平に載置した各サンプルの上面に評価液体を滴下後、サンプルを60度まで傾けた。そして、傾けたサンプル上の滴下した評価液体が付着している付着面積を目視で確認して付着防止の評価を行った。評価基準は下記の通りである。
結果を表2に示す。
◎:評価液体の付着なし。
○:評価液体が部分的に付着する。
×:評価液体が全面に付着する。
また評価液体としては、ソース、ヨーグルト、ケチャップを使用した。
Figure 2016203490
表2の結果の通り、本発明で示した範囲であれば、水以外の粘稠体に対しても高い撥液性が示された。
ここで、実施例1〜3のそれぞれにおいて、ナノ凹部構造22の専有面積及びマイクロ凹部構造21の占有面積をそれぞれ22.7%となるように調整して実施した場合でも、上記の実施例1〜3と同様な好評価を得た。
本発明は、汚れ付着防止が求められる外装材、食品包装材などへ利用することができる。
1 ベース樹脂層
2 マイクロ突起構造
3 ナノ突起構造
10 樹脂シート(樹脂成形品)
20 鋳型
21 マイクロ凹部構造
22 ナノ凹部構造
30 Al板

Claims (11)

  1. 転写面からの構造転写で撥液性を備えた樹脂成形品を形成するために使用される鋳型であって、
    上記転写面に、最大開口径を直径15μm以上100μm以下の範囲とする凹部からなるマイクロ凹部構造が複数形成され、そのマイクロ凹部構造は、最大開口径に対する凹部の深さの比であるアスペクト比が、0.3以上3以下の範囲であり、且つ占有面積の範囲が22.7%以上90.7%以下に設定され、
    更に、上記マイクロ凹部構造の表面を含む上記転写面に、最大開口径を直径50nm以上1000nm以下の範囲とする凹部からなるナノ凹部構造が複数形成されていることを特徴とする鋳型。
  2. 少なくとも上記転写面が金属から構成され、
    上記ナノ凹部構造は、上記転写面に対し陽極酸化処理を施すことで形成された構造体であることを特徴とする請求項1に記載した鋳型。
  3. 上記ナノ凹部構造は、最大開口径に対する凹部の深さの比であるアスペクト比が、0.5以上3以下の範囲であり、
    上記ナノ凹部構造の占有率は、単位面積当たりの個数が1.15個/μm以上115個/μm以下の範囲であり、且つ専有面積の範囲が22.7%以上90.7%以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した鋳型。
  4. 上記マイクロ凹部構造の形成周期は15μm以上100μm以下の範囲であり、単位面積当たりの個数が115個/mm以上11500個/mmの範囲であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載した鋳型。
  5. 表面の少なくとも一部の面に撥液性を備えた樹脂成形品であって、
    請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載した鋳型、或いはその鋳型から作成された転写用の鋳型から上記一部の面に構造転写されて上記マイクロ凹部構造及びナノ凹部構造に応じた複数の突起構造を有する樹脂成形品。
  6. 表面に撥液性を備えた樹脂成形品であって、
    上記表面に、最大断面径を直径15μm以上100μm以下の範囲とする突起部からなるマイクロ突起構造が複数形成され、そのマイクロ突起構造は、最大開口径に対する突起の高さの比であるアスペクト比が、0.3以上3以下の範囲であり、且つ占有面積の範囲が22.7%以上90.7%以下に設定され、
    更に、上記マイクロ突起構造の表面を含む上記表面に、最大断面を直径50nm以上1000nm以下の範囲とする突起部からなるナノ突起構造が複数形成され、
    上記マイクロ突起構造及びナノ突起構造は、樹脂成形品と同一の材料で一体に成形されていることを特徴とする樹脂成形品。
  7. 上記樹脂成形品を構成する樹脂は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂のいずれかであることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載した樹脂成形品。
  8. 上記樹脂に撥液剤が含まれていることを特徴とする請求項7に記載した樹脂成形品。
  9. 表面が撥液剤でコーティングされていることを特徴とする請求項5〜請求項8のいずれか1項に記載した樹脂成形品。
  10. 上記撥液剤は、シリコーン系もしくはフッ素系化合物であることを特徴とする請求項9に記載した樹脂成形品。
  11. シート形状であることを特徴とする請求項5〜請求項10のいずれか1項に記載した樹脂成形品。
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