JP6031324B2 - 繊維製品用の液体洗浄剤 - Google Patents
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Description
例えば、特定のキレート剤と、特定の分散剤とを含有する泥汚れ用洗浄剤組成物が提案されている(例えば、特許文献1)。
また、特定の非イオン性界面活性剤と、特定の陽イオン性界面活性剤と、水溶性のグリコール又はグリコールエーテルとを含有する液体洗浄剤組成物が提案されている(例えば、特許文献2)。
あるいは、界面活性剤と、ポリ不飽和カルボン酸又はそれと共重合し得る単量体とのコポリマーを主鎖とする特定の高分子化合物とを含有する液体洗浄剤組成物が提案されている(例えば、特許文献3)。
特許文献2の発明は、被洗物から離れた泥汚れが、洗浄液中で再び被洗物に付着して、被洗物を汚染(再汚染)しやすいという問題がある。
特許文献3の発明は、泥汚れに対する洗浄力の向上と、再汚染防止とが図られているものの、泥汚れに対する洗浄力及び再汚染防止が未だ十分なものとはいえない。
そこで、本発明は、泥汚れに対する洗浄力をより高め、被洗物に対する再汚染をより良好に防止できる繊維製品用の液体洗浄剤を目的とする。
R1−X1−Y1 ・・・・(a1)
((a1)式中、R1は、炭素数5〜21のアルキル基であり、X1は、O、COO又はCONHであり、Y1は、炭素数3〜16のアルキル基又は−(R2O)m−R3である。R2は、炭素数2〜4のアルキレン基であり、mは、1〜5の数であり、R3は、炭素数1〜22のアルキル基、フェニル基又はベンジル基である。)
本発明の繊維製品用の液体洗浄剤(以下、単に液体洗浄剤ということがある)は、(A)成分:下記一般式(a1)で表される化合物と、(B)成分:前記(A)成分を除く界面活性剤と、(C)成分:アミノカルボン酸(塩)及びホスホン酸(塩)から選択される1種以上と、を含有する。
R1−X1−Y1 ・・・・(a1)
((a1)式中、R1は、炭素数5〜21のアルキル基であり、X1は、O、COO又はCONHであり、Y1は、炭素数3〜16のアルキル基又は−(R2O)m−R3である。R2は、炭素数2〜4のアルキレン基であり、mは、1〜5の数であり、R3は、炭素数1〜22のアルキル基、フェニル基又はベンジル基である。)
なお、液体洗浄剤の粘度は、B型粘度計(TOKIMEC社製)により測定される値(測定条件:ロータNo.2、回転数30rpm、10回転後の粘度)である。
(A)成分は、上記(a1)式で表される化合物である。液体洗浄剤は、(A)成分を含有することで、泥汚れに対する洗浄力をより高められる。
R1は直鎖であってもよく、分岐鎖であってもよい。
Y1がアルキル基である場合、Y1の炭素数は、3〜16であり、より好ましくは6〜10である。炭素数が上記下限値未満では、泥汚れに対する洗浄力が不十分になり、炭素数が上記上限値超では疎水性が強くなりすぎて、液安定性が損なわれるおそれがある。
Y1がアルキル基である場合、Y1は直鎖であってもよく、分岐鎖であってもよく、中でも、泥汚れに対する洗浄力をより高める観点からは、分岐鎖が好ましい。
Y1が分岐鎖である場合、側鎖の数は、1〜4が好ましく、1がより好ましい。側鎖の数が上記範囲内であれば、泥汚れに対する洗浄力のさらなる向上を図れる。
好ましいY1としては、例えば、イソトリデシル基、エチルヘキシル基、ヘキシルデシル基、イソブチル基、イソプロピル基等が挙げられ、中でも、泥汚れに対する洗浄力のさらなる向上を図り、液安定性を高める観点からは、エチルヘキシル基がより好ましい。
Y1がアルキル基である場合、R1のアルキル基は、炭素数5〜21であり、炭素数5〜13が好ましく、炭素数7〜11がより好ましく、炭素数7〜9が特に好ましい。R1の炭素数が上記範囲内であれば、親水性と疎水性とのバランスが良好となり、液安定性を維持しつつ、泥汚れに対する洗浄力のさらなる向上を図れる。
mは、(R2O)の平均繰り返し数(即ち、アルキレンオキシドの平均付加モル数)を表す1〜5の数であり、2〜5が好ましく、3がより好ましい。上記下限値未満では、疎水性が強くなり、液安定性が損なわれるおそれがあり、上記上限値超では、泥汚れに対する洗浄力が低下するおそれがある。
R3は、炭素数1〜22のアルキル基、フェニル基又はベンジル基であり、中でもアルキル基が好ましい。R3がアルキル基の場合、R3の炭素数は、1〜16が好ましく、1〜12がより好ましく、1〜6がさらに好ましく、1(即ち、メチル基)が特に好ましい。上記範囲内であれば、液安定性が良好になる。
Y1が−(R2O)m−R3である場合、R1のアルキル基は、炭素数5〜21であり、炭素数5〜13が好ましく、炭素数9がより好ましい。R1の炭素数が上記範囲内であれば、親水性と疎水性とのバランスがより良好となり、液安定性を維持しつつ、泥汚れに対する洗浄力のさらなる向上を図れる。
X1がCOO又はCONHである場合、Y1は炭素数3〜16アルキル基又は−(R2O)m−R3のいずれでもよい。
これらの(A)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(A)成分を構成する脂肪酸残基の炭素数は、例えば、(A)成分を蒸留することにより炭素留分をカットしたり、所望の炭素数を有する脂肪酸アルキルエステルの炭素留分を2種以上配合した原料を用いることにより調整できる。
(A)成分の製造方法に用いられる油脂としては、特に限定されないが、植物油及び動物油が好ましく、植物油がより好ましい。植物油としては、ナタネ油、ひまわり油、大豆油、綿実油、サンフラワー油、ヒマシ油、オリーブ油、とうもろこし油、ヤシ油、パーム油、パーム核油等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。中でも、炭素数6〜14の脂肪酸の含有量が多い点でパーム核油、ヤシ油が好ましい。動物油としては、牛脂、豚脂、魚油等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(A)成分の製造方法に用いられるアルコールとしては、特に限定されないが、プロクター・アンド・ギャンブル社製のCO−1214(商品名)又はCO−1270(商品名)等の天然アルコールや、三菱化学株式会社製のDiadol(商品名、C13(Cは炭素数を示す。以下同様。))、Shell社製のNeodol(商品名、C12とC13との混合物)、Sasol社製のSafol23(商品名、C12とC13との混合物)等のアルコール等が好ましい。
(B)成分は、(A)成分を除く界面活性剤である。(B)成分は、液体洗浄剤の洗浄力を発揮する主成分であり、かつ(A)成分を水に可溶化する作用を有する。
(B)成分としては、(A)成分を除く非イオン性界面活性剤((b1)成分)、陰イオン性界面活性剤((b2)成分)、陽イオン性界面活性剤((b3)成分)、両性界面活性剤((b4)成分)等が挙げられる。
液体洗浄剤は、(B)成分として(b1)成分及び(b2)成分から選択される1種以上を含有することが好ましく、(b1)成分と(b2)成分とを併有することがより好ましい。液体洗浄剤は、(b1)成分又は(b2)成分を含有することで、泥汚れに対する洗浄力のさらなる向上を図れ、(b1)成分と(b2)成分とを併有することで、被洗物の再汚染をより良好に防止できる(再汚染防止効果)。
また、液体洗浄剤は、(B)成分として、(b1)成分及び(b2)成分から選択される1種以上と、(b3)成分とを併有することが好ましい。液体洗浄剤は、(b1)成分又は(b2)成分と、(b3)成分とを併有することで、泥汚れに対する洗浄力のさらなる向上を図れる。
(b1)成分としては、(A)成分を除くものであれば特に限定されず、例えば、脂肪酸アルキルエステル、高級アルコール、アルキルフェノール、高級脂肪酸、高級脂肪酸アルキルエステル又は高級アミン等のアルキレンオキシド付加体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、脂肪酸アルカノールアミン、脂肪酸アルカノールアミド、多価アルコール脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキシド付加体、多価アルコール脂肪酸エーテル、アルキルアミンオキシド、アルケニルアミンオキシド、硬化ヒマシ油のアルキレンオキシド付加体、糖脂肪酸エステル、N−アルキルポリヒドロキシ脂肪酸アミド、アルキルグルコシド等が挙げられる。これらの(b1)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
((b1−1)式中、R11は、炭素数8〜22の炭化水素基であり、X2は、O又はCOOである。EOは、オキシエチレン基を表し、POは、オキシプロピレン基を表す。X2がOの場合、R12は水素原子であり、sは、3〜20の数であり、tは、0〜6の数である。X2がCOOの場合、R12は炭素数1〜2のアルキル基であり、sは、6〜20の数であり、tは、0〜6の数である。)
R11の炭素数は、泥汚れに対する洗浄力の向上を図る観点から、炭素数10〜18が好ましい。
R11は、アルキル基又はアルケニル基が好ましく、直鎖であっても分岐鎖であってもよい。
R11としては、1級又は2級の高級アルコール、高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド等の原料に由来するアルキル基又はアルケニル基が挙げられる。
X2がOの場合、R12は水素原子である。即ち、X2がOの場合、(b1−1)成分はアルコールアルコキシレートである。
X2がOの場合、洗浄力のさらなる向上を図る観点から、R11は、直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又は直鎖もしくは分岐鎖のアルケニル基が好ましい。
X2がOの場合、R11の炭素数は、10〜22が好ましく、10〜20がより好ましく、10〜18がさらに好ましい。
X2がCOOの場合、泥汚れに対する洗浄力のさらなる向上を図る観点から、R11は、直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又は直鎖もしくは分岐鎖のアルケニル基が好ましい。
X2がCOOの場合、R11の炭素数は、9〜21が好ましく、11〜21がより好ましい。
X2がOの場合、sは3〜20の数であり、5〜18が好ましく、6〜18がより好ましく、11〜18がさらに好ましい。上記下限値未満では、(b1−1)成分の臭気が劣化しやすくなる傾向にあり、上記上限値超では、親水性が高くなりすぎて、泥汚れに対する洗浄力(特に塗布洗浄力)が低下するおそれがある。
X2がCOOの場合、sは6〜20の数であり、6〜18が好ましく、11〜18がより好ましい。上記下限値未満では、(b1−1)成分の臭気が劣化しやすくなる傾向にあり、上記上限値超では、親水性が高くなりすぎて、洗浄力が低下するおそれがある。
X2がOの場合、tは0〜6の数であり、0〜3が好ましい。上記上限値超では、液安定性が低下するおそれがある。
X2がCOOの場合、tは0〜6の数であり、0〜3が好ましい。上記上限値超では、液安定性が低下するおそれがある。
tが1以上である場合、EOとPOとは、ランダム重合であってもよいし、ブロック重合であってもよい。
これらの(b1−1)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
((b1−2)式中、R13は炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基である。pはEOの平均繰り返し数を表し、qはPOの平均繰り返し数を表し、rはEOの平均繰り返し数を表し、p、q、rはp>1、r>1、0<q≦3、p+r=10〜20を満たす数である。EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基を表し、(EO)p/(PO)qにおけるEOとPOとは混在していてもよい。)
(b1−2)式中、EOとPOとの比率は、q/(p+r)で表される比で0.1〜0.5であることが好ましく、より好ましくは0.1〜0.3である。上記下限値以上であれば、洗浄液の泡立ちの適正化を図りやすく、上記上限値以下であれば、液体洗浄剤の粘度の適正化を図りやすい。
(EO)p/(PO)qにおけるEOとPOとは、いずれか一方のみが存在していてもよく、混在していてもよく、EOとPOとがランダム状に付加していてもよく、ブロック状に付加していてもよい。
(B)成分として(b1−2)成分を用いると、液体洗浄剤の粘度の適正化を図りやすく、液安定性を高められる。加えて、泥汚れに対する洗浄力がより高まり、生分解性もより良好になる。
(b1−2)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(b2)成分としては、例えば、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、α−オレフィンスルホン酸塩、直鎖又は分岐鎖のアルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩、アルキル基を有するアルカンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩等、SO3基又はSO4基を有する陰イオン性界面活性剤;高級脂肪酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシアルキレンエーテルカルボン酸塩、アルキル(又はアルケニル)アミドエーテルカルボン酸塩、アシルアミノカルボン酸塩等のカルボン酸型陰イオン性界面活性剤;アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルリン酸エステル塩、グリセリン脂肪酸エステルモノリン酸エステル塩等のリン酸エステル型陰イオン性界面活性剤等が挙げられる。
これらの塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカノールアミン塩等が挙げられる。
(b2)成分としては、SO3基又はSO4基を有する陰イオン性界面活性剤が好ましく、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(塩)、アルカンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩が好ましい。
α−オレフィンスルホン酸塩としては、炭素数10〜20のものが好ましい。
アルキル硫酸エステル塩としては、炭素数10〜20のものが好ましい。
アルキルエーテル硫酸エステル塩又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩としては、炭素数10〜20の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、又は炭素数10〜20の直鎖もしくは分岐鎖のアルケニル基を有し、平均1〜10モルのエチレンオキシドを付加したもの(即ち、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩又はポリオキシエチレンアルケニルエーテル硫酸エステル塩)が好ましい。
アルカンスルホン酸塩の炭素数は10〜20、好ましくは14〜17であり、2級アルカンスルホン酸塩が特に好ましい。
α−スルホ脂肪酸エステル塩としては、炭素数10〜20のものが好ましい。
高級脂肪酸塩としては、炭素数10〜18のものが好ましい。
(b3)成分としては、従来公知のものを用いることができ、例えば、4級アンモニウム塩型の陽イオン性界面活性剤、3級アミン型の陽イオン性界面活性剤が挙げられ、中でも、泥汚れに対する洗浄力のさらなる向上を図る観点から、4級アンモニウム塩型の陽イオン性界面活性剤が好ましい。
(b3−11)成分のR23の炭素数は、8〜22であり、12〜18が好ましい。R23の炭素数が、上記範囲内であれば、泥汚れに対する洗浄力のさらなる向上を図れる。
(a3−11)成分のR23は、好ましくは直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、より好ましくは直鎖のアルキル基である。R23が上記のアルキル基であれば、泥汚れに対する洗浄力のさらなる向上を図れる。
(b3−11)成分としては、例えば、アーカード12−37W(商品名、ライオンアクゾ株式会社製)やアーカードT−800(商品名、ライオンアクゾ株式会社製)等の塩化アルキルトリメチルアンモニウム等が挙げられる。
(b3−12)成分のR22及びR23の炭素数は、それぞれ独立に、好ましくは炭素数8〜12、より好ましくは8〜10である。R22及びR23の炭素数が上記範囲内であれば、泥汚れに対する洗浄力のさらなる向上を図れる。
(b3−12)成分としては、R22及びR23が、それぞれ独立に、好ましくは直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、より好ましくはいずれか1つが直鎖のアルキル基であり、さらに好ましくはいずれもが直鎖のアルキル基である。R22及びR23が上記のアルキル基であれば、泥汚れに対する洗浄力のさらなる向上を図れる。
(b3−12)成分としては、アーカード210(商品名、ライオンアクゾ株式会社製)等の塩化ジデシルジメチルアンモニウム等が挙げられる。
(b3−2)式中、x+yは10〜50が好ましい。x+yが上記下限値以上であれば、液安定性がより良好であり、上記上限値以下であれば、泥汚れに対する洗浄力のさらなる向上を図れる。
(b3−2)成分としては、R24及びR25のいずれか一方が炭素数10〜18の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又は炭素数10〜18の直鎖もしくは分岐鎖のアルケニル基、他方がメチル基又はトリル基であることが好ましい。上記の組み合わせであれば、泥汚れに対する洗浄力のさらなる向上を図れる。
(b3−3)式中、R26及びR27は、それぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、いずれか一方がメチル基であることがより好ましく、いずれもメチル基であることがさらに好ましい。R26及びR27が上記のアルキル基であれば、液安定性をより高められる。
(b3−3)式中、R28の炭素数は、10〜18が好ましく、12〜14がより好ましい。R28の炭素数が上記範囲内であれば、泥汚れに対する洗浄力のさらなる向上を図れる。
R28は、直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましく、直鎖のアルキル基がより好ましい。R28が上記のアルキル基であれば、泥汚れに対する洗浄力のさらなる向上を図れる。
(b3−3)式中、R29は、メチレン基であることが好ましい。R29がメチレン基であれば、液安定性をより高められる。
(b3−3)成分としては、アーカードCB−50(商品名、ライオンアクゾ株式会社製)等の椰子アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
これらの4級アンモニウム塩型の陽イオン性界面活性剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
3級アミン型の陽イオン性界面活性剤は、そのまま用いられてもよく、塩として用いられてもよい。前記塩としては、3級アミン型の陽イオン性界面活性剤を酸で中和した酸塩等が挙げられる。中和に用いる酸としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、グリコール酸、乳酸、クエン酸、ポリアクリル酸、パラトルエンスルホン酸、クメンスルホン酸等が挙げられる。
これらの3級アミン型の陽イオン性界面活性剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
上述した(b3)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(b4)成分としては、特に限定されず、従来公知の両性界面活性剤が用いられる。
(b4)成分としては、例えば、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等のイミダゾリン型の両性界面活性、ラウリン酸アミドプロピルベタイン等のアルキルアミドベタイン型の両性界面活性剤、アルキルベタイン型の両性界面活性剤、アルキルアミノスルホン型の両性界面活性剤、アルキルアミドカルボン酸型の両性界面活性剤、アミドアミン型の両性界面活性剤、リン酸型両性界面活性剤等が挙げられ、中でも、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタインが好ましい。
液体洗浄剤中の(b4)成分の含有量は、特に限定されないが、0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。上記範囲内であれば泥汚れに対する洗浄力のさらなる向上を図れる。
(C)成分はアミノカルボン酸(塩)及びホスホン酸(塩)から選択される1種以上である。液体洗浄剤は、(C)成分を含有することで、塗布洗浄力を高め、再汚染防止効果を高められる。
アミノカルボン酸としては、カルボキシ基を2つ以上含むポリカルボン酸が好ましく、1分子中のカルボキシ基の数は、2〜5が好ましく、2〜3がより好ましい。
アミノカルボン酸の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、エタノールアミン等のアルカノールアミン塩等が挙げられる。
アミノカルボン酸(塩)としては、下記一般式(c1)で表される化合物((c1)成分)が好ましい。
ホスホン酸としては、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸(HEDP、CH3C(OH)[PO(OH)2]2)等のヒドロキシホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)(ATMP、N[CH2PO(OH)2]3)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(N2(CH2)2[CH2PO(OH)2]4)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)(N3(CH2)2[CH2PO(OH)2]5)、2−ホスホノ−1,2,4−ブタントリカルボン酸(PBTC、PO(OH)2CH2CCH2CH2(COOH)3)等が挙げられる。
ホスホン酸の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、エタノールアミン等のアルカノールアミン塩等が挙げられる。
中でも、ホスホン酸(塩)としては、ヒドロキシホスホン酸が好ましく、HEDPがより好ましい。
これらの(C)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
液体洗浄剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、(A)〜(C)成分以外の任意成分を含有してもよい。
任意成分としては、従来、液体洗浄剤に配合される成分を用いることができ、例えば、以下に示す成分が挙げられる。
減粘剤又は可溶化剤は、液体洗浄剤の液表面がゲル化して皮膜を形成するのを抑制するために用いられる。減粘剤又は可溶化剤としては、例えば、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、クメンスルホン酸、置換もしくは非置換ナフタレンスルホン酸等の芳香族スルホン酸、又はこれらのナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、又はアルカノールアミン塩等が挙げられる。
減粘剤又は可溶化剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
液体洗浄剤中の減粘剤又は可溶化剤の含有量は、0.01〜15質量%が好ましい。上記範囲内であれば、液体洗浄剤の表面における皮膜の生成を良好に防止できる。
アルカリ剤としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミンが挙げられる。
アルカリ剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
液体洗浄剤中のアルカリ剤の含有量は、0.5〜5質量%が好ましい。
金属イオン捕捉剤としては、(C)成分以外のものであればよく、例えば、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、ジグリコール酸、酒石酸、クエン酸等が挙げられる。
金属イオン捕捉剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
液体洗浄剤中の金属イオン捕捉剤の含有量は、0.1〜20質量%が好ましい。
酸化防止剤としては、特に限定はされないが、洗浄力と液安定性とが良好であることから、フェノール系酸化防止剤が好ましい。フェノール系酸化防止剤としては、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール、dl−α−トコフェロールがより好ましく、ジブチルヒドロキシトルエン、dl−α−トコフェロールがさらに好ましい。
酸化防止剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
液体洗浄剤中の酸化防止剤の含有量は、0.01〜2質量%が好ましい。
風合い向上剤は、被洗物の風合いの向上を目的として用いられる。風合い向上剤としては、例えば、ジメチルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン等のシリコーンが挙げられる。
液体洗浄剤中の風合い向上剤の含有量は、0〜5質量%が好ましい。
液体洗浄剤は、白色衣類の白度向上を目的として、ジスチリルビフェニル型等の蛍光増白剤を含有してもよい。
液体洗浄剤中の蛍光増白剤の含有量は、0〜1質量%が好ましい。
液体洗浄剤は、移染防止剤、再汚染防止を目的として、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース等の再汚染防止剤を含有してもよい。
液体洗浄剤中の再汚染防止剤の含有量は、0〜2質量%が好ましい。
液体洗浄剤は、洗浄力のさらなる向上や液安定性の向上等を目的として、プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼ等の酵素を含有してもよい。
液体洗浄剤は、付加価値向上等を目的として、着香剤、着色剤、乳濁化剤、天然物エキス等のエキス類を含有してもよい。
着香剤としては、従来公知の香料、香料組成物等を用いることができ、例えば、特開2002−146399号公報の表11〜18に記載の香料組成物A、B、C、D等が挙げられる。
液体洗浄剤中の着香剤の含有量は、例えば、0.1〜1質量%が好ましい。
液体洗浄剤中の着色剤の含有量は、例えば、0.00005〜0.005質量%が好ましい。
液体洗浄剤中の乳濁剤の含有量は、例えば、0.01〜0.5質量%が好ましい。
液体洗浄剤中のエキス類の含有量は、例えば、0〜0.5質量%が好ましい。
液体洗浄剤には、pHを所望の値とするために、pH調整剤を配合してもよい。ただし上述した各成分のみで所望のpHとなる場合は、pH調整剤を必ずしも配合しなくてもよい。
pH調整剤としては、本発明の効果を損なわない限りにおいて随意であり、例えば、硫酸、塩酸等の酸性化合物;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ性化合物が挙げられる。中でも、液体洗浄剤の経時安定性の面から、硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカノールアミンが好ましく、硫酸、水酸化ナトリウムがより好ましい。
これらのpH調整剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
液体洗浄剤に、上述の任意成分以外に、パール剤、ソイルリリース剤等を含有してもよい。
液体洗浄剤の製造方法としては、(A)〜(C)成分及び必要に応じて任意成分を分散媒に分散するものが挙げられる。例えば、(b3)成分及び(b4)成分を除く(B)成分を分散媒(例えば、水)の一部に分散し、任意のpHに調整し、次いで、(A)成分と、(B)成分の残部と、(C)成分とを分散し、任意のpHに調整する。その後、分散媒の残部を加えて、液体洗浄剤を得る。
液体洗浄剤の使用方法(洗浄方法)は、一般的な液体洗浄剤の使用方法と同様である。
例えば、液体洗浄剤を被洗物と共に水に入れ、洗濯機で洗浄する方法、液体洗浄剤を被洗物に直接塗布する方法、液体洗浄剤を水に溶解して洗浄液とし、この洗浄液に被洗物を浸漬する方法等が挙げられる。また、液体洗浄剤を被洗物に塗布し、適宜放置した後、洗濯機等を用いて洗浄してもよい。
被洗物である繊維製品としては、例えば、衣料、カーテン、絨毯等が挙げられ、中でも衣料が好ましい。被洗物の材質は、特に限定されず、例えば、レーヨン、ポリエステル等の合成繊維、木綿、シルク、羊毛等の天然繊維が挙げられる。
(A)〜(C)成分を併有することで、泥汚れに対する洗浄力をより高め、再汚染を良好に防止できる理由は定かでないが、以下のように推測される。
(A)成分は、泥汚れに対する浸透性が高いため、(B)〜(C)成分を伴って泥汚れ中に容易に浸透する。そして、(C)成分が泥汚れ中の金属を容易に捕捉して、泥汚れと被洗物との吸着力を低下させ、泥汚れ中に浸透した(B)成分が、被洗物に付着した泥汚れを洗浄液中に分散する。
加えて、(C)成分は、洗浄液に含まれ、被洗物の再汚染の原因となるカルシウム等の金属を捕捉して、被洗物に対する再汚染をより良好に防止できる。
<(A)成分:(a1)式で表される化合物>
A−1:カプリル酸2−エチルヘキシル(2H−08)、パステル2H−08(商品名)、ライオン株式会社製。
A−2:カプリン酸2−エチルヘキシル(2H−10)、下記合成方法により合成されたもの。
5Lの四つ口フラスコに、カプリン酸メチルエステル(ライオン株式会社製、商品名;パステルM10)1700gと、2エチルヘキサノール1425gと、触媒としてp−トルエンスルホン酸(関東化学株式会社製)17gとを仕込み、窒素置換を行った。その後、窒素を1mL/秒の流量で流通させながら、液温が140℃になるまで昇温してエステル化反応を行い、反応により生成した水を蒸留により除去した。水を除去した後、0.6kPaまで徐々に減圧しながら200℃に昇温して粗製物を得た。粗製物1500gに対し、濾過助剤としてハイフロスーパーセル(商品名、ナカライテスク株式会社製)22.5g(粗製物100質量部に対し1.5質量部)を添加し、10分間攪拌して均一に分散させた。その後、80℃で加圧濾過して、A−2(2H−10)を得た。
5Lの四つ口フラスコに、ラウリン酸2114gと、イソトリデカノール(協和発酵ケミカル株式会社製)1470gと、触媒としてp−トルエンスルホン酸(関東化学株式会社製)17gとを仕込み、窒素置換を行った。その後、窒素を1mL/秒の流量で流通させながら、液温が140℃になるまで昇温してエステル化反応を行い、反応により生成した水を蒸留により除去した。水を除去した後、0.6kPaまで徐々に減圧しながら200℃に昇温して粗製物を得た。粗製物1500gに対し、濾過助剤としてハイフロスーパーセル(商品名、ナカライテスク株式会社製)22.5g(粗製物100質量部に対し1.5質量部)を添加し、10分間攪拌して均一に分散させた。その後、80℃で加圧濾過して、A−3(M12−TD)を得た。
5Lの四つ口フラスコに、カプリン酸メチルエステル(ライオン株式会社製、商品名:パステルM10)1400gと、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(日本乳化剤株式会社製)1860gと、触媒としてp−トルエンスルホン酸(関東化学株式会社製)17gとを仕込み、窒素置換を行った。その後、窒素を1mL/秒の流量で流通させながら、液温が140℃になるまで昇温してエステル化反応を行い、反応により生成した水を蒸留により除去した。水を除去した後、0.6kPaまで徐々に減圧しながら200℃に昇温して粗製物を得た。粗製物1500gに対し、濾過助剤としてハイフロスーパーセル(商品名、ナカライテスク株式会社製)22.5g(粗製物100質量部に対し1.5質量部)を添加し、10分間攪拌して均一に分散させた。その後、80℃で加圧濾過して、A−4(M10−3PO)を得た。
A’−5:ブチルカルビトール(ブチルジグリコール)、日本乳化剤株式会社製。
B−1:天然アルコールに15モル相当のエチレンオキシドが付加したもの(LMAO(C12/14−15EO))。下記合成方法により合成されたもの。(b1)成分。
天然アルコールCO−1214(商品名、プロクター・アンド・ギャンブル社製)861.2gと、30質量%NaOH水溶液2.0gとを耐圧型反応容器に仕込み、容器内を窒素置換した。次に、温度100℃、圧力2.0kPa以下で30分間脱水した後、160℃まで昇温した。次いで、反応液を撹拌しながら、エチレンオキシド(ガス状)760.6gを反応液中に徐々に加えた。この時、吹き込み管を使って、反応温度が180℃を超えないように添加速度を調節した。エチレンオキシドの添加終了後、温度180℃、圧力0.3MPa以下で30分間熟成した後、温度180℃、圧力6.0kPa以下で10分間、未反応のエチレンオキシドを留去した。次に、温度を100℃以下に冷却した後、反応物の1質量%水溶液のpHが約7になるように、70質量%p−トルエンスルホン酸を加えて中和し、B−1(LMAO(C12/14−15EO))を得た。
特開2000−144179号公報に記載の合成方法(サンプルDに対応するもの)に準じて合成した。
組成が2.5MgO・Al2O3・wH2Oである水酸化アルミナ・マグネシウム(商品名:キョーワード330、協和化学工業株式会社製)を600℃で1時間、窒素雰囲気下で焼成して得られた焼成水酸化アルミナ・マグネシウム(未改質)触媒2.2gと、0.5N水酸化カリウムエタノール溶液2.9mLと、ラウリン酸メチルエステル280gと、ミリスチン酸メチルエステル70gとを4Lオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内で触媒の改質を行った。次いで、オートクレーブ内を窒素で置換した後に昇温し、温度を180℃、圧力を3×105Paに維持しつつ、エチレンオキシド1052gを導入し、撹拌しながら反応させた。さらに、反応液を80℃に冷却し、水159gと、濾別助剤として活性白土及び珪藻土をそれぞれ5gとを添加した後、触媒を濾別し、B−2(MEE(C12/14−15EO))を得た。
B−4:Lutensol XP90(商品名)、ペンタノールをガーベット反応に供して得られる炭素数10のアルコールに9モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(AE(C10EO9))、BASF社製。(b1)成分。
B−5:炭素数10〜14の1級アルコールに、平均9モルのエチレンオキシド、平均2モルのプロピレンオキシド、平均9モルのエチレンオキシドを順にブロック付加させたもの。(b1−2)式におけるR13が炭素数10〜14の直鎖状アルキル基、p=9、q=2、r=9のもの(AE(EOPO))。(b1)成分。
B−6:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS)、ライポンLH−200(商品名)、直鎖アルキル基の炭素数10〜14、純分96質量%、平均分子量322(液体洗浄剤の製造時におけるpH調整剤(水酸化ナトリウム)により中和され、ナトリウム塩となる)、ライオン株式会社製。(b2)成分。
B−7:ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩(AES)、炭素数12〜13、エチレンオキシドの平均付加モル数2。下記合成方法により合成されたもの。(b2)成分。
4Lのオートクレーブ中に、原料アルコールとしてNeodol23(商品名、C12,13アルコール(炭素数12のアルコールと、炭素数13のアルコールとの質量比1/1の混合物)、分岐率20質量%、Shell社製)400gと、触媒として水酸化カリウム0.8gとを仕込み、オートクレーブ内を窒素置換し、撹拌しながら昇温した。その後、温度180℃、圧力0.3mPaに維持しながらエチレンオキシド272gを導入し、エチレンオキシドの平均付加モル数2の反応物(アルコールエトキシレート)を得た。
上記で得られたアルコールエトキシレート280gを撹拌装置付の500mLフラスコに入れ、窒素置換後、液体無水硫酸(サルファン)67gを反応温度40℃に保ちながらゆっくりと滴下した。滴下終了後、1時間撹拌を続け(硫酸化反応)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸を得た。得られたポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸を水酸化ナトリウム水溶液で中和して、B−7(AES)を得た。得られたB−7のナロー率は、35質量%であった。
ナロー率は、エチレンオキシドの付加モル数の分布を表す指標であり、以下のように求められた値である。
AESを構成する全エチレンオキシド付加体中に質量基準で最も多く存在するエチレンオキシド付加体のエチレンオキシドの付加モル数を「nlmax」とした。エチレンオキシドの付加モル数が(nlmax−1)とnlmaxと(nlmax+1)のエチレンオキシド付加体の質量の合計(nlmax−1〜1)を求めた。AES中の全てのエチレンオキシド付加体の質量に対する「nlmax−1〜1」の割合をナロー率とした。
B−9:C12カチオン(CvH2v+1N+(CH3)3Cl−(v=12))、アーカード12−37W(商品名)、ライオンアクゾ株式会社製。(b3)成分。
B−10:C18カチオン(CvH2v+1N+(CH3)3Cl−(v=16/18混合品、v=16とv=18との質量比2/8))、アーカードT−800(商品名)、ライオンアクゾ株式会社製。(b3)成分。
C−1:ヒドロキシエタンジホスホン酸(HEDP)、フェリオックス115A(商品名)、ライオン株式会社製。
C−2:メチルグリシン二酢酸三ナトリウム(MGDA)、トリロンM(商品名)、BASF社製。
C’−1:クエン酸、液体クエン酸(商品名)、一方社油脂工業株式会社製。
水酸化ナトリウム又は硫酸:適量(表中のpHに調整するために必要な量)。各例の液体洗浄剤中のpH調整剤の合計は、0〜3質量%であった。
<水>
精製水:バランス(液体洗浄剤全体の量を100質量%とするための量)。
各成分の末尾に記載の質量%は、液体洗浄中の含有量を示す。
パラトルエンスルホン酸(PTS酸(商品名)、協和発酵工業株式会社製)・・・1質量%。
エタノール(特定アルコール95度合成(商品名)、日本アルコール販売株式会社製)・・・7質量%。
モノエタノールアミン(株式会社日本触媒製)・・・1質量%。
椰子油脂肪酸(日油株式会社製)・・・1質量%。
パルミチン酸(日油株式会社製)・・・0.1質量%。
着香剤(特開2002−146399号公報の表11〜18に記載の香料組成物A)・・・0.5質量%。
ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)(SUMILZER BHT−R(商品名)、住友化学株式会社製)・・・0.05質量%。
乳酸(純正化学株式会社製)・・・1質量%。
着色剤(緑色3号、癸巳化成株式会社製)・・・0.0002質量%。
酵素(コロナーゼ48L、ノボザイムズ社製)・・・0.6質量%。
表1〜2の組成に従い、各成分を水に分散して、各例の液体洗浄剤を得た。得られた液体洗浄剤について、再汚染防止効果、泥汚れ洗浄力を評価し、その結果を表中に示す。
<再汚染防止効果>
(洗浄条件)
各例の液体洗浄剤0.3mLを3°DH硬水900mL(25℃)に分散して、洗浄液とした。Terg−o−tometer(UNITED STATES TESTING社製)に前記洗浄液と、下記の被洗物とを入れ、120rpm、25℃で10分間、被洗物を洗浄した(洗浄処理)。
・綿再汚染判定布:綿メリヤス(株式会社谷頭商店製)5×5cm・・・5枚。
・湿式人工汚染布:財団法人洗濯科学協会製(汚れ成分:オレイン酸28.3%、トリオレイン15.6質量%、コレステロールオレート12.2質量%、流動パラフィン2.5質量%、スクアレン2.5質量%、コレステロール1.6質量%、ゼラチン7.0質量%、泥29.8質量%、カーボンブラック0.5質量%)・・・20枚。
・肌シャツ(LLサイズ、DVD社製)を3cm×3cm程度に裁断したもの。浴比が20倍となる量の肌シャツを用いた。
すすぎ処理を施した被洗物を1分間脱水した後、綿再汚染判定布を濾紙に挟んでアイロンで乾燥した(乾燥処理)。
上述の洗浄処理、すすぎ処理、乾燥処理を3回繰り返した(以上、洗濯処理)。反射率計(分光式色差計SE2000、日本電色工業社製)を用いて、洗濯処理前後における綿再汚染判定布の反射率を測定してZ値を算出し、洗浄処理前のZ値から洗浄処理後のZ値を引いた値であるΔZを求めた。5枚の綿再汚染判定布のΔZの平均値を下記評価基準に分類して、再汚染防止効果を評価した。
◎:△Zが5未満。
○:△Zが5以上7未満。
△:△Zが7以上9未満。
×:△Zが9以上。
園芸用黒土(kyotochiya製)15gを水道水500g中に投入し、ホモジナイザー(KINEMATICA(スイス)社製、商品名:ポリトロン Type PT 10/35)にて、80rpmで、5分間攪拌して、泥分散液を得た。得られた泥分散液中に、10cm×25cmに裁断した綿メリヤスニット布(株式会社谷頭商店製、染色試材、綿ニット未シル晒)15枚を浸漬させ、布を手で揉み、布全体に均一に泥分散液を含ませた。布を取り出し、ローラーで軽く絞った。1時間自然乾燥させた後、105℃の恒温槽にて、1時間乾燥させた。その後、布表面をウレタンスポンジで擦り、余分な泥粒子を落とし、2cm×2cmに裁断して、モデル泥汚れ布とした。
Terg−o−tometer(UNITED STATES TESTING社製)を使用し、25℃の3°DH硬水900mLに入れ、液体洗浄剤を塗布したモデル泥汚れ布5枚を入れた。肌シャツ(LLサイズ、BVD社製)を3cm×3cm程度に裁断したもので浴比を20倍に調整し、120rpm、25℃で10分間、被洗物を洗浄した(洗浄処理)。洗浄処理を施したモデル泥汚れ布を1分間脱水した後、25℃の3°DH硬水900mLを用い、120rpm、25℃で3分間すすいだ(すすぎ処理)。
すすぎ処理を施したモデル泥汚れ布を室内で吊るして乾燥した(乾燥処理)(以上、洗濯処理)。
◎:洗浄率が30%以上。
○:洗浄率が25%以上30%未満。
△:洗浄率が20%以上25%未満。
×:洗浄率が20%未満。
実施例2と、実施例25〜26との比較において、(B)成分として(b1)〜(b3)成分を併有する実施例25〜26は、(b1)〜(b2)成分を併有する実施例2に比べて泥汚れ洗浄力が高まっていた。
一方、(A)成分を含有しない比較例1、(C)成分を含有しない比較例2、(A)成分を含有せず、かつ(C)成分に換えて(C’)成分を含有する比較例3、(A)成分に換えて(A’)成分を含有する比較例4は、いずれも泥汚れ洗浄力が「△」であった。
(C)成分を含有せず、(B)成分として(b1)〜(b3)を併有する比較例5は、再汚染防止効果が「△」であった。
これらの結果から、本発明を適用することで、泥汚れに対する洗浄力をより高め、被洗物に対する再汚染をより良好に防止できることが判った。
Claims (3)
- (A)成分:下記一般式(a1)で表される化合物と、
(B)成分:前記(A)成分を除く界面活性剤と、
(C)成分:アミノカルボン酸(塩)及びホスホン酸(塩)から選択される1種以上と、
を含有することを特徴とする繊維製品用の液体洗浄剤。
R1−X1−Y1 ・・・・(a1)
((a1)式中、R1は、炭素数5〜21のアルキル基であり、X 1 は、COOであり、Y1は、炭素数3〜16のアルキル基又は−(R2O)m−R3である。R2は、炭素数3のアルキレン基であり、mは、1〜5の数であり、R3は、炭素数1〜22のアルキル基、フェニル基又はベンジル基である。) - (B)成分/(A)成分で表される質量比が10〜90である、請求項1に記載の液体洗浄剤。
- 前記(A)成分の含有量が、0.1〜10質量%である、請求項1又は2に記載の液体洗浄剤。
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