JPH11293289A - 衣料用液体洗浄剤 - Google Patents

衣料用液体洗浄剤

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JPH11293289A
JPH11293289A JP10074798A JP10074798A JPH11293289A JP H11293289 A JPH11293289 A JP H11293289A JP 10074798 A JP10074798 A JP 10074798A JP 10074798 A JP10074798 A JP 10074798A JP H11293289 A JPH11293289 A JP H11293289A
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JP
Japan
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fatty acid
weight
soap
sodium
liquid detergent
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JP10074798A
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Hiroshi Nishimoto
博 西本
Yasumasa Sawada
保正 澤田
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Toho KK
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Toho KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗浄力が大幅に高められコンパクト化が達成
でき、かつ低温安定性、低温溶解性に優れかつスカムに
よる再汚染の問題を生じない衣料用液体洗浄剤を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 オレイン酸ナトリウムの10〜25重量
%含有し、かつ脂肪酸ナトリウム総量が20〜35重量
%である石鹸成分と、炭素数1〜6のグリコ−ル類の2
〜8重量%と、アルカリ電解質の4〜10重量%と、石
鹸以外の界面活性剤の9〜13重量%とを、含有してな
る衣料用液体洗浄剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は衣料用液体洗浄剤に
関する。さらに詳しくは、オレイン酸ナトリウムをベ−
スとした衣料用液体洗浄剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】衣料の洗濯に用いる洗浄剤の多くは粉末
状、液状を問わず、運搬・取扱の便利さの要請から、商
品のコンパクト化が一つの流れになっている。コンパク
ト化を達成するためには、少量で高い洗浄力を有する洗
浄剤が求められる。しかるに、粉末石鹸は石鹸濃度を7
0重量%以上に高くできビルダ−も多量に配合できる点
コンパクト化に有利であるが、冷水に対する溶解性が低
いこと、粉末形状維持の見地からスカム分散剤としての
界面活性剤の種類、量(多く配合するとベトツクものが
ある)が制限される結果、凝集した状態でのスカムの発
生を十分防止できず、特に洗浄後の濯ぎの段階でスカム
が発生しやすく、その場合、再付着による再汚染等の問
題が生じた。
【0003】これに対し、液体石鹸は高濃度のものは得
られにくい点不利ではあるが、冷水に溶けやすく、石鹸
以外の界面活性剤の種類・量も粉末のものに比べて多品
種のものの使用と多量の配合が可能となるので、スカム
が発生しても再汚染の問題のない分散状態にできる利点
がある。このような液体石鹸としては、ヤシ油脂肪酸の
カリ石鹸が市場に供給され、その他、ラウリン酸カリウ
ム、ミリスチン酸カリウム、オレイン酸カリウムの所定
量を含む脂肪酸カリウム石鹸にアルカノ−ルアミドの所
定量を配合し、泡立ちと低温安定性を改良した手洗い・
洗顔用の液体透明石けん組成物(特開昭60−1771
00号)が開示されいる。また、衣料用液体洗浄剤とし
ては炭素数16〜24の脂肪族不飽和脂肪酸のカリ石鹸
にモノエタノ−ルアミドへの酸化エチレン付加体と脂肪
酸ジエタノ−ルアミドと炭酸カリウムとを所定の重量割
合で配合したもの(特開昭62−256896号)が開
示されている。
【0004】しかし、市販のヤシ油脂肪酸のカリ石鹸は
洗浄力が低く、特に衣料に用いると洗浄力不足が顕著で
あるため衣料の洗浄には不適であり、特開昭60−17
7100号記載のものは手洗い・洗顔用であるため衣料
に対する洗浄力は十分でないばかりか飽和酸のカリ石鹸
を多量に用いているため、−5℃以下の低温安定性に劣
るという問題点があった。
【0005】一方、特開昭62−256896号に記載
のものは、衣料に対する洗浄力の強い炭素数16〜24
の脂肪族不飽和脂肪酸のカリ石鹸をベ−スとする衣料用
液体洗浄剤であるため、洗浄力は一応の基準に達してい
る。しかし、さらに高いコンパクト化の要請に対応する
ためには、更に高洗浄力の液体洗浄剤が望まれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、洗
浄力が大幅に高められ更なるコンパクト化の要請に対応
できると共に、低温安定性、低温溶解性及びスカムによ
る再汚染防止にも優れた衣料用液体洗浄剤を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、鋭意研究した結果、高級不飽和脂肪酸のナトリウム
石鹸を用いると洗浄力がカリウム石鹸より大幅に向上す
ると共に、ナトリウム石鹸を用いた場合に生じる低温で
の白濁、増粘、凝結の問題はグリコ−ル類とアルカリ性
電解質を添加することにより解決できることを見出だ
し、本発明を完成させた。
【0008】すなわち、請求項1記載の発明は、オレイ
ン酸ナトリウムの10〜25重量%を含有し、かつ脂肪
酸ナトリウム総量が20〜35重量%である石鹸成分
と、炭素数1〜6のグリコ−ル類の2〜8重量%と、ア
ルカリ電解質の4〜10重量%と、石鹸以外の界面活性
剤の9〜13重量%とを、含有することを特徴とする衣
料用液体洗浄剤である。
【0009】本発明においては石鹸成分として、オレイ
ン酸ナトリウムを単独で用い又はこれとオレイン酸以外
の脂肪酸ナトリウムとを併用するが、これらオレイン酸
以外の脂肪酸ナトリウムとしては炭素数16〜20の脂
肪族不飽和脂肪酸のナトリウムを用いるのが好ましい。
なお、オレイン酸ナトリウムを含む炭素数16〜20の
脂肪族不飽和脂肪酸ナトリウムは、オレイン酸、リノ−
ル酸等の不飽和脂肪酸のトリグリセリドを主要成分とす
る植物油脂を原料として、常法により製造し得る。この
ような植物油脂としては、オリ−ブ油、紅花油、米ぬか
油、カポック油、コ−ン油、菜種油、ひまわり油、大豆
油、分別液体パ−ム油等が例示される。
【0010】通常、石鹸は、炭素数の異なる脂肪酸成分
を選択し目的に合わせて混合して用いるが、本発明にお
ける石鹸成分は、オレイン酸ナトリウムの10〜25重
量%を必要とすると共に、これを単独で用いる場合又は
他の脂肪酸ナトリウムを併用する場合のいずれも、脂肪
酸ナトリウムの総量を20〜35重量%にする必要があ
る。この場合において、脂肪酸ナトリウムの総量を20
〜35重量%とするのは、20重量%未満では、起泡
力、洗浄力が共に低下し衣料用洗浄剤として不適当にな
るからであり、一方、35重量%を超えると急激に増粘
したり、相分離を起こし、前記目的の液体洗浄剤が製造
できない場合も生じるからである。
【0011】ここで、石鹸の脂肪酸成分としての不飽和
脂肪酸はオレイン酸についでリノ−ル酸を用いるのが好
ましいが、リノ−ル酸はオレイン酸に比べ酸化安定性に
劣ること、オレイン酸ナトリウムの臨界ミセル濃度が
0.6×10-3mol/lであるのに対し、リノ−ル酸
ナトリウムのそれは3.6×10-3mol/lであり、
低濃度での洗浄力が低下しやすいので、全脂肪酸中のリ
ノ−ル酸含有量は20重量%以下にするのが好ましい。
【0012】なお、油脂からラウリン酸、ヤシ油脂肪酸
等として得られる炭素数10〜14の脂肪酸を主要成分
とする脂肪酸ナトリウムは、洗浄剤全体の溶解度を向上
させる意味で混合することもできるが、飽和酸が主体で
あるため低温で凝固しやすいこと、及び洗浄力の低下を
招く欠点があることから、全脂肪酸ナトリウム中の35
重量%以下で用いるのが好ましい。
【0013】本発明において用いる炭素数1〜6のグリ
コ−ル類としては、エチレングリコ−ル、ジエチレング
リコ−ル、トリエチレングリコ−ル、テトラエチレング
リコ−ル、プロピレングリコ−ル、ジプロピレングリコ
−ル、1,3ブチレングリコ−ル、イソプレングリコ−
ル、ヘキシレングリコ−ル等の水溶性のものが例示で
き、これらの一種又は二種以上を用いることができる。
【0014】炭素数1〜6のグリコ−ル類の含有量は、
2〜8重量%とする必要がある。2重量%未満では、低
温において液体洗浄剤の白濁、増粘、凝結を十分防止で
きないからであり、一方、8重量%を超えると炭素数1
6〜20の脂肪族不飽和脂肪酸のナトリウム石鹸の溶解
度が減少し増粘するためである。このグリコ−ル類の含
有量は、溶媒である水の量やアルカリ性電解質の量によ
って調整でき、前者が多ければ少なく、後者が多くなる
と増量すればよい。
【0015】本発明に用いるアルカリ電解質としては、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、
炭酸水素カリウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、エ
チレンジアミン四酢酸のナトリウム塩及びカリウム塩、
ニトリロトリ酢酸のナトリウム塩及びカリウム塩が例示
でき、これらはそれぞれ単独で用いることもできるし二
種以上を併用することもできる。これらは、いずれも遊
離酸の状態で配合した後アルカリで中和し、これらの遊
離酸のナトリウム塩、カリウム塩として用いることもで
きる。
【0016】前記アルカリ電解質の含有量は4〜10重
量%とする必要があり、好ましくは5〜8重量%であ
る。4重量%未満では前記ナトリウム石鹸の溶解度の向
上や石鹸溶液の減粘効果が十分でないばかりか洗浄力の
低下をも引き起こし、また10重量%以上では塩析を防
止できない場合があるからである。
【0017】石鹸以外の界面活性剤は、一般に洗浄剤と
して使用できる、非イオン界面活性剤、陰イオン系界面
活性剤、両性イオン界面活性剤のいずれをも使用できる
が、その含有量は9〜13重量%とする必要がある。9
重量%未満では、スカムの分散性が十分でなく再汚染の
問題を生じる場合があり、一方13重量%を超えると、
増粘や低温での相分離を引き起こす場合があるからであ
る。
【0018】ここで、スカムの分散性や洗浄力をより高
める観点からすれば、本発明に用いる石鹸以外の界面活
性剤は、請求項2記載の発明の如く、炭素数10〜22
の脂肪酸ジエタノ−ルアミドの2〜6重量%又は炭素数
10〜22の脂肪酸モノエタノ−ルアミドに1〜20モ
ルの酸化エチレンを付加した付加体若しくは炭素数10
〜20の高級アルコ−ルに1〜20モルの酸化エチレン
を付加した付加体の4〜10重量%のうち、少なくとも
1種を含有することが、好ましい。
【0019】本発明は、少なくとも、以上のように構成
されていればよいが、使用目的に応じ、これらに加え
て、低級アルコ−ル及びトルエンスルホン酸ナトリウ
ム、キシレンスルホン酸ナトリウムに代表される、粘度
調節剤としてのヒドロトロ−プ剤の他、酸化防止剤、防
腐剤、粘度安定剤、金属イオン捕捉剤、色素、香料、消
臭剤、除菌剤等も含有させることもできる。
【0020】本発明に係る衣料用液体洗浄剤は、請求項
1のように構成することにより、洗浄力が従来より大幅
に高められ、かつ低温安定性、低温溶解性に優れ、また
スカムを分散し、再汚染を軽減することができる。ま
た、請求項2のように構成すれば、さらにスカムの分散
性を高め、再汚染をより確実に防止できる。
【0021】洗浄力が向上したのは、同一の脂肪酸で比
較した場合、従来のカリウム塩をナトリウム塩としたこ
と、すなわち石鹸の分子量を低下させたことにより、同
一濃度(重量%)において石鹸のモル濃度の向上したこ
とと、脂肪酸の種類を一定範囲の炭素数のものに限定し
たことが相俟って達成されたと考えられる。
【0022】しかるに、脂肪酸のナトリウム塩は、カリ
ウム塩より溶解度が低く水溶液は低温で白濁、増粘、固
結しやすく低温での長期保存ができない問題があり、商
品化が困難であったが、この問題は本発明において用い
られたグリコ−ル類とアルカリ電解質との作用で解決で
き、該脂肪酸のナトリウム塩水溶液についてもカリウム
塩と同様に優れた低温安定性と低温溶解性が確保でき
た。すなわち、低温での長期保存が可能となり、流通過
程で白濁、増粘、固結する等の問題を生じない。また、
本発明に係る衣料用液体洗浄剤は、石鹸以外の必要な界
面活性剤を選択して配合でき、かつその必要量を配合で
きるので、スカムが発生しても容易に分散できる。
【0023】
【実施例】次に、実施例をもって、本発明をさらに具体
的に説明する。なお、表1、2において、各配合剤の配
合量は、前者が重量部、後者が重量%を示す。
【0024】(実施例)各配合剤は、表1の実施例の配
合割合に基づいて仕込まれるが、特に、原料脂肪酸と水
酸化ナトリウムについては、予め、原料脂肪酸のケン化
価を正確に測定して中和に必要な水酸化ナトリウムの量
を求めておき、脂肪酸石鹸の配合量が表1に示す組成と
なるように仕込む。なお、原料脂肪酸は前記植物油脂か
ら常法により加水分解、分別、蒸留の過程を経て得ら
れ、表2の飽和脂肪酸及び/又は不飽和脂肪酸を表2記
載の割合で含むものである。
【0025】まず、上記のようにして求めた水酸化ナト
リウムの所定量を製造釜に仕込み、続いて表1記載の水
量より少し少ない程度の水を加えて溶解し、水温を40
℃程度に調整しつつ、グリコ−ル類を仕込み、その後撹
拌しながら徐々に原料脂肪酸を仕込む。この脂肪酸の仕
込みは、反応熱で液温が70℃以上にならないように、
時には冷却しながら行う。70℃以上になると、不飽和
脂肪酸主体の脂肪酸の中和であるため、色やけや酸化に
よる劣化を起こすことがあり、それを防止するためであ
る。中和後、アルカリ電解質やアルカノ−ルアミド等の
石鹸以外の界面活性剤を仕込む。最後に、必要に応じエ
チルアルコ−ル、香料及びその他の添加剤を添加し、水
にて全量を100部に調整し、よく混練して本発明品で
あるサンプル(実施例1〜8)を得た。
【0026】(比較例)表1の比較例に示す配合割合と
なるように配合し、実施例と同様の工程を経て、比較品
であるサンプル(比較例1〜7)を得た。
【0027】(試験方法)実施例1〜8、比較例1〜7
のサンプルにつき、次の物性試験を行い、評価した。結
果を表1に示す。
【0028】(製造時の状態);製造途中及び製造終了
直後の混練物の状態を肉眼観察し、次の評価を行った。 ○;製造がスム−ズに行われた。 分離;サンプルが相分離し、均一な液体洗浄剤とはなら
なかった。 増粘;サンプルが増粘し、粘度の高い液体洗浄剤となっ
た。 白濁;サンプルが白濁した。
【0029】(PH);JIS K3362 6.3記
載の方法により、PHメ−タ(日立−堀場社製M−8
型)を用いて、25℃で液体洗浄剤のPHを原液のまま
で測定した。 (粘度);基準油脂分析試験法(2.3.9−71)に
より、B型粘度計(精機工業研究所製VG型)を用い
て、測定温度25℃で測定した。
【0030】(保存安定性試験);各サンプルを50℃
の恒温槽において保存し、3か月経過の状態を肉眼観察
し、次の評価を行った。 ○:サンプルに変化が認められないか、或いはほとんど
変化のない場合である。 固結:サンプルがゲル状に固まった場合である。
【0031】(洗浄力試験);前記サンプルから液体洗
浄剤濃度が40ml/30Lと35ml/30Lの石鹸
溶液を調整し、JIS K3303 5.7記載の方法
に準じて測定した。但し、同法では所定の粉末石鹸を洗
浄力の比較対象の基準にしているが、本発明は衣料用液
体洗浄剤であるので、従来の衣料用液体洗浄剤である比
較例1(洗浄剤濃度40ml/30L)を比較対象の基
準とし、判定者3人で前記JISに基づく評価点合計の
算出と次の評価を行った。 ◎:同等以上の場合である。 ○:ほぼ同等の場合である。 △:やや劣る場合である。 ×:明らかに劣る場合である。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】表1に示す評価より、本発明に係る衣料用
液体洗浄剤組成物はいずれも、従来品(脂肪酸のカリウ
ム塩)である基準品(比較例1)より、同一濃度(40
ml/30L)の洗浄力評価で優れており、その濃度を
(35ml/30L)に低下させても、基準品の(40
ml/30L)の濃度の場合と同じ洗浄力を示す。すな
わち、本発明品は従来品の35ml/40ml=7/8
の使用量であっても、従来品と同様の洗浄力を示すの
で、従来品より12%程度のコンパクト化が図れる。な
お、保存安定性についても基準品と同等であり、粘度は
基準品より低くなる傾向にあって、取り扱いやすい。
【0035】なお、表1の比較例2〜8はいずれも脂肪
酸のナトリウム塩を使用しているが、表2の脂肪酸組成
を参照すればわかるように、比較例2、比較例6、7は
いずれもオレイン酸ナトリウムが、表2の組成比を含め
て計算すると、10重量%未満であるため、洗浄力が基
準品よりやや劣る結果となっている。ここで、比較例7
が製造時に白濁するのは、牛脂ステアリン酸ナトリウム
の添加による飽和酸(特にステアリン酸)石鹸の増加
が、石鹸の溶解度を低下させたことによると考えられ
る。また、比較例3はグリコ−ルの量が2重量%未満で
あるため、低温での保存安定性が悪く、比較例5の場合
はグリコ−ルの量が8重量%を超えているため粘度が顕
著に増加し、いずれも商品価値のある石鹸が製造できな
かった。更に、比較例4の場合はアルカリ電解質の量が
10重量%を超えているため、塩析を防止できない。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の衣料用液
体洗浄剤組成物は、請求項1のように構成することによ
り、次のような優れた効果を奏する。第1に、従来のカ
リウム塩をナトリウム塩としたことにより洗浄力が従来
より大幅に高められためコンパクト化が達成できたが、
これは石鹸の分子量を低下させたことにより、同一濃度
(重量%)において石鹸のモル濃度の向上したこと等が
その理由であると考えられる。
【0037】第2に、脂肪酸ナトリウムを使用した場
合、脂肪酸のナトリウム塩はカリウム塩より溶解度が低
く、水溶液は低温で白濁、増粘、固結しやすく低温での
長期保存ができない問題があり商品化が困難であった
が、この問題は本発明において用いられたグリコ−ル類
とアルカリ電解質との作用で解決でき、該脂肪酸ナトリ
ウム塩水溶液についても、従来カリウム塩の場合と同様
に、優れた低温安定性と低温溶解性が確保できた。
【0038】第3に、本発明に係る衣料用液体洗浄剤
は、石鹸以外の必要な界面活性剤を選択配合でき、かつ
その必要量を配合できるので、スカムが発生しても容易
に分散し、洗濯時の再汚染を効果的に軽減できるが、こ
の効果は、特に請求項2の構成により、より高められ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オレイン酸ナトリウムの10〜25重量
    %を含有し、かつ脂肪酸ナトリウム総量が20〜35重
    量%である石鹸成分と、炭素数1〜6のグリコ−ル類の
    2〜8重量%と、アルカリ電解質の4〜10重量%と、
    石鹸以外の界面活性剤の9〜13重量%とを、含有する
    ことを特徴とする衣料用液体洗浄剤。
  2. 【請求項2】 石鹸以外の界面活性剤が、炭素数10〜
    22の脂肪酸ジエタノ−ルアミドの2〜6重量%又は炭
    素数10〜22の脂肪酸モノエタノ−ルアミドに1〜2
    0モルの酸化エチレンを付加した付加体若しくは炭素数
    10〜20の高級アルコ−ルに1〜20モルの酸化エチ
    レンを付加した付加体の4〜10重量%のうち、少なく
    とも1種を含有することを特徴とする請求項1記載の衣
    料用液体洗浄剤。
JP10074798A 1998-04-13 1998-04-13 衣料用液体洗浄剤 Pending JPH11293289A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013124258A (ja) * 2011-12-13 2013-06-24 Kao Corp 液体洗浄剤組成物の製造方法
JP2014084432A (ja) * 2012-10-25 2014-05-12 Lion Corp 繊維製品用の液体洗浄剤
CN111641009A (zh) * 2020-05-27 2020-09-08 湖南西瑞尔新材料科技有限公司 铝空气电池电解液、其制备方法及应用

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