JP7055008B2 - 衣料用液体洗浄剤組成物 - Google Patents
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Description
また、近年は環境負荷に対する意識が高まり、適度に泡立ちながら消泡性が良く、少量の水ですすぐことができる洗浄剤が求められている。
本発明は、尿臭除去効果及び消泡性に優れた衣料用液体洗浄剤組成物の提供を目的とする。
[1](A)成分:下式(a)で表されるノニオン界面活性剤、(B)成分:下式(b)で表されるノニオン界面活性剤、及び(C)成分:有機カルボン酸を含有し、(A)成分の含有量に対する(B)成分の含有量の質量比を表す(B)/(A)が0.35以下であり、25℃におけるpHが2~6.5である、衣料用液体洗浄剤組成物。
R1-X1-(EO)n-R2 ・・・(a)
(式(a)中、R1は炭素数8~18の炭化水素基であり、X1は-O-、-C(O)O-または-C(O)NH-であり、R2は水素原子、炭素数1~6のアルキル基、または炭素数2~6のアルケニル基である。EOはオキシエチレン基であり、nはEOの平均繰返し数を表し、3~20の数である。)
R11-X2-[(EO)s/(AO)t]-R12 ・・・(b)
(式(b)中、R11は炭素数8~24の炭化水素基であり、X2は-O-、-C(O)O-または-C(O)NH-であり、R12は水素原子、炭素数1~6のアルキル基、または炭素数2~6のアルケニル基である。EOはオキシエチレン基であり、AOはオキシプロピレン基またはオキシブチレン基の少なくとも一方であり、sはEOの平均繰返し数を表し、1~30の数であり、tはAOの平均繰返し数を表し、1~20の数である。)
[3]界面活性剤の総質量が、衣料用液体洗浄剤組成物の総質量に対して5~40質量%である、[1]または[2]の衣料用液体洗浄剤組成物。
[4] 衣料用液体洗浄剤組成物を水で1200倍に希釈した希釈液の、25℃におけるpHが4~7である、[1]~[3]のいずれかの衣料用液体洗浄剤組成物。
本発明の衣料用液体洗浄剤組成物(以下、単に液体洗浄剤ということがある)は、(A)~(C)成分を含有する。
(A)成分は、下式(a)で表されるノニオン界面活性剤である。(A)成分は1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組合せて用いてもよい。(A)成分は、常法により製造されてもよいし、市販品を用いてもよい。
R1-X1-(EO)n-R2 ・・・(a)
R1は、脂肪族炭化水素基が好ましく、直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、又は直鎖もしくは分岐鎖のアルケニル基がより好ましい。
R1としての炭化水素基は、1級又は2級の高級アルコール、高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド等の原料に由来するものが挙げられる。具体的には、1級又は2級の高級アルコールからOH基を除いた残基、高級脂肪酸からC(O)OH基を除いた残基、高級脂肪酸アミドからC(O)NH2基を除いた残基等である。
X1は-O-、-C(O)O-または-C(O)NH-である。
EOはオキシエチレン基を表す。nはEOの平均繰返し数を表し、3~20の数である。nは、好ましくは5~18の数であり、12~18の数がより好ましく、14~18の数がさらに好ましい。nが20を超えるとHLB値が高くなりすぎて、洗浄力が低下する傾向にある。nが3未満であると、(A)成分自体の原料臭気が劣化しやすくなる傾向にある。
X1が-C(O)O-である化合物としては、R2が炭素数1~6のアルキル基である化合物、すなわちポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステルが好ましく、R2がメチル基であるポリオキシエチレン脂肪酸メチルエステルがより好ましい。
式(a)において、R1が炭素数12のアルキル基または炭素数14のアルキル基、R2がH、-X1-が-O-、nが15である化合物(LMAO)。
式(a)において、R1が炭素数11のアルキル基又は炭素数13のアルキル基、R2がメチル基、-X1-が-C(O)O-、nが15である化合物(MEE)。
特に式(a)において、R1が炭素数12のアルキル基または炭素数14のアルキル基、R2がH、-X1-が-O-、nが15である化合物(LMAO)が好ましい。
(B)成分は、下式(b)で表されるノニオン界面活性剤である。(B)成分は1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組合せて用いてもよい。(B)成分は、常法により製造されてもよいし、市販品を用いてもよい。
R11-X2-[(EO)s/(AO)t]-R12 ・・・(b)
R11は、脂肪族炭化水素基が好ましく、直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、又は直鎖もしくは分岐鎖のアルケニル基がより好ましい。
R12は水素原子、炭素数1~6のアルキル基、または炭素数2~6のアルケニル基である。アルキル基の炭素数は1~3が好ましい。アルケニル基の炭素数は2~3が好ましい。
X11が-O-のとき、R12は水素原子であることが好ましい。
式中のsはEOの平均繰り返し数であり、tはAOの平均繰り返し数である。s及びtは、それぞれ加重平均値を意味する。s及びtは、例えばガスクロマトグラフ質量分析計を用いて測定することができる。
sは1~30の数であり、好ましくは5~20の数であり、より好ましくは6~16の数である。sが30を超えると、HLB値が高くなりすぎて、洗浄力が低下する傾向にある。一方、sが1未満であると、(B)成分自体の原料臭気が劣化しやすくなる傾向にある。
tは1~20の数である。AO=POの時、tは好ましくは2~10の数であり、より好ましくは2~8の数である。AO=BOの時、tは好ましくは1~5の数であり、より好ましくは1~2の数である。tが1以上であると酸性下での消泡性に優れる。tが20以下であると生分解性に優れる。
sとtの合計は6~30が好ましく、7~20がより好ましく、8~15がさらに好ましい。
[(EO)s/(AO)t]において、EOとAOはランダム状に配列していてもよく、ブロック状に配列していてもよい。AOはPOでもよく、BOでもよく、POとBOがブロック状またはランダム状に混在していてもよい。
式(b)において、AOがBOであり、R11が炭素数9~11のアルキル基、R12がH、-X2-が-O-、sが7~9、tが1、sとtの合計が8~10である化合物。
式(b)において、AOがPOであり、R11が炭素数12~14のアルキル基、R12がH、-X2-が-O-、sが14~16、tが2~3、sとtの合計が16~19である化合物。
(A)成分の含有量に対する(B)成分の含有量の質量比を表す(B)/(A)は0.35以下であり、0.001~0.3が好ましく、0.03~0.25がより好ましい。上記範囲の下限値以上であると消泡性に優れ、上限値以下であると起泡性に優れる。
液体洗浄剤の総質量に対して、界面活性剤の総質量は5~40質量%が好ましく、10~35質量%がより好ましく、15~30質量%がさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であると洗浄力に優れ、上限値以下であると液体洗浄剤の安定性に優れる。
本明細書において、「高級」脂肪酸とは、「炭素数8~22の」脂肪酸を意味する。
(C)成分は有機カルボン酸である。有機カルボン酸としては、カルボキシ基とヒドロキシ基を有するヒドロキシカルボン酸(クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸等)、シュウ酸、マロン酸が挙げられる。
(C)成分は1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組合せて用いてもよい。
(C)成分がヒドロキシカルボン酸を含むことが好ましい。ヒドロキシカルボン酸の中でも、性能や供給性の観点から、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸が好ましく、クエン酸、酒石酸がさらに好ましく、クエン酸が特に好ましい。
本発明の液体洗浄剤は、上記の成分および水以外に、液体洗浄剤の分野で公知の成分を本発明の効果を損なわない範囲で含有させることができる。
その他の任意成分として、例えば、(A)成分および(B)成分のいずれにも該当しないノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、高級脂肪酸塩、酵素、pH調整剤、水混和性有機溶媒、金属イオン捕捉剤、酸化防止剤、防腐剤、風合い向上剤、移染防止剤、再汚染防止剤、パール剤、ソイルリリース剤、ハイドロトロープ剤、着香剤、着色剤、乳濁剤、蛍光剤、エキス等が挙げられる。
着香剤としては、通常洗剤に配合できるものが使用できる。洗剤の香料として使用される香料原料のリストは、様々な文献、例えば「Perfume and Flavor Chemicals 」,Vol.Iand II,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994);「合成香料 化学と商品知識」、印藤元一著、化学工業日報社(1996);「Perfume and Flavor Materials of Natural Origin 」,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994 );「香りの百科」、日本香料協会編、朝倉書店(1989);「Perfumery Material Performance V.3.3」,Boelens Aroma Chemical Information Service(1996);「Flower oils and Floral Compounds In Perfumery」,Danute Lajaujis Anonis,Allured Pub.Co.(1993)等に記載されており、それぞれを引用することにより本明細書の開示の一部とされる。
本発明の液体洗浄剤は、着香剤として香料組成物を配合することが好ましく、その配合量は、液体洗浄剤の総質量に対し、0.01~2質量%が好ましく、0.05~1質量%がより好ましく、0.1~0.5質量%がさらに好ましい。
例えば、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール等の炭素数2~4の一価アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、平均分子量約200~5000のポリエチレングリコール、メトキシポリエチレングリコール、グリセリン等の炭素数2~4の多価アルコール;及び
エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ダイセル社製セルトールEDGAC(ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート)等のグリコールエーテル系溶剤が挙げられる。
本発明の液体洗浄剤の各成分の含有量の合計は、100質量%を超えない。
また、本発明の液体洗浄剤をイオン交換水で1200倍に希釈した希釈液の、25℃におけるpHが4~7であることが好ましく、4.5~6.5がより好ましく、5~6がさらに好ましい。1200倍希釈液は、洗濯機で用いられる標準的な濃度の洗浄液に相当する。前記希釈液のpHが上記範囲内であると、尿臭除去効果に優れる。希釈液のpHを上記の範囲内に調整するには、(C)成分が緩衝作用を有することが好ましい。この点で、(C)成分としてクエン酸、または酒石酸を用いることが好ましく、クエン酸がより好ましい。
なお、本明細書において、pHは、測定対象を25℃とし、pHメーター(製品名:HM-30G、東亜ディーケーケー株式会社製)により測定される値を意味する。
本発明の液体洗浄剤は、従来公知の液体洗浄剤の製造方法に準じて製造することができる。例えば、分散媒である水の一部に、pH調整剤を除く各成分を加えて混合した後、pH調整剤を添加してpHを調整した後、水の残部を加えて全体量を100質量%として、液体洗浄剤とする。
本発明の液体洗浄剤の使用方法としては、例えば、液体洗浄剤を単独で、又は公知の漂白剤や柔軟剤と共に水に入れて洗浄液とし、この洗浄液に被洗物を入れ洗濯機で洗浄する方法、洗浄液に被洗物を一定時間漬け置きした後、洗濯機で洗浄する方法等が挙げられる。
本発明の液体洗浄剤は、高齢者や要介護者の衣料(以下、介護用品ともいう)を洗浄するために好ましく用いられる。また本発明の液体洗浄剤は、高齢者や要介護者の衣料の洗浄に限定されるものでなく、尿汚れのある衣類、例えば軽失禁による尿汚れ衣類、乳幼児の尿汚れ衣類、またはペットの尿汚れ衣類やマット等にも好適に用いることができる。
表1~3に示す組成に従い、pH調整剤以外の各成分を混合し、表に示す液体洗浄剤のpHの値となるようpH調整剤を加えて、液体洗浄剤を調製した。
表中の配合量の単位は「質量%」であり、いずれの成分も純分換算量を示す。
表中の空欄はその成分が配合されていないことを示す。
「バランス」は、各例の組成物に含まれる全配合成分の合計の配合量(質量%)が100質量%となるように水が配合されていることを意味する。
以下に、表中に示した成分について説明する。
A-1:LMAO:炭素数12~14の天然アルコール(プロクター・アンド・ギャンブル社製、商品名「CO-1214」)に、15モル相当のエチレンオキシドを付加した化合物。
A-2:炭素数12~14の天然アルコールに、7モル相当のエチレンオキシドを付加した化合物。式(a)において、R1が炭素数12のアルキル基または炭素数14のアルキル基、R2がH、-X1-が-O-、nが7である化合物(商品名「レオコールTD-70」、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)。
B-1:式(b)において、AOがBOであり、R11が炭素数10のアルキル基、R12がH、-X2-が-O-、sが8、tが1、EOとBOがブロック状に付加している化合物(下記合成例1)。
B-2:式(b)において、AOがPOであり、R11が炭素数12のアルキル基または炭素数14のアルキル基、R12がH、-X2-が-O-、sが16、tが2、EOとPOが、8モル相当のEO、2モル相当のPO、8モル相当のEOがこの順にブロック付加した化合物(下記合成例2)。
B-3:式(b)において、AOがPOであり、R11が炭素数13のアルキル基、R12がH、-X2-が-O-、sが7、tが3、EOとPOがブロック状に付加している化合物(下記合成例3)。
B-4:式(b)において、AOがPOであり、R11が炭素数12のアルキル基または炭素数14のアルキル基、R12がH、-X2-が-O-、sが7、tが8.5、EOとPOがブロック状に付加している化合物(商品名「ソフタノールEP7085」、日本触媒化学工業株式会社製)。
B-5:式(b)において、AOがPOであり、R11が炭素数12のアルキル基または炭素数14のアルキル基、R12がH、-X2-が-O-、sが12、tが3、EOとPOがブロック状に付加している化合物(商品名「ソフタノールEP12030」,日本触媒化学工業株式会社製)。
B’-1:ヤシ油脂肪酸、日油株式会社製、商品名:椰子脂肪酸。
B’-2:カプリル酸2-エチルヘキシル、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ社製、商品名「パステル2H-08」。
C-1:クエン酸、関東化学株式会社製、試薬「くえん酸」。
C-2:L(+)-酒石酸、和光純薬社製、L(+)-Tartaric Acid。
C-3:乳酸、コービオンジャパン株式会社製、商品名「PURAC HS50」。
<(C’)成分>
C’-1: HEDP:1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸(ローディア社製、商品名「BRIQUEST ADPA」)。
PEG:ポリエチレングリコール(水混和性有機溶媒)、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ社製、商品名「PEG1000」。
安息香酸Na:安息香酸ナトリウム(防腐剤)、東亜合成株式会社製。
BHT:ジブチルヒドロキシトルエン(酸化防止剤)、商品名「SUMILZER BHT-R」、住友化学株式会社製。
香料:表4に示す香料組成物。表中の「DPG」はジプロピレングリコールである。
pH調整剤(NaOH):鶴見曹達(株)製、商品名:水酸化ナトリウム。
水:イオン交換水。
デカノールと水酸化カリウム触媒を撹拌しながら昇温し、脱水した。その後、エチレンオキシド、ブチレンオキシドの順に反応させ、冷却して酢酸で中和し、エチレンオキシドの平均付加モル数8、ブチレンオキシドの平均付加モル数1のブロック付加物を得た。
合成例1において、デカノールをドデカノールに変更し、同様の手順でエチレンオキシド、プロピレンオキシドを導入して、エチレンオキシドの平均付加モル数8、プロピレンオキシドの平均付加モル数2、エチレンオキシドの平均付加モル数8の順にブロック付加した化合物を得た。
合成例1において、デカノールをトリデカノールに変更し、同様の手順でエチレンオキシド、プロピレンオキシドを導入して、エチレンオキシドの平均付加モル数7、プロピレンオキシドの平均付加モル数3のブロック付加物を得た。
(1)尿臭を有する衣類の調製
介護家庭10家庭から、尿モレ後の衣類を回収して用いた。回収対象は、1年以上使用しており、尿モレ頻度が3回以上/週、かつ普段洗濯をしても尿臭が落ちていない綿パジャマ下穿きとした。
回収した衣類について、パネラーが下記(3)の官能評価に従って臭気を評価し、臭気強度が0点又は1点である衣類を選定した。
選定した衣類の中から、尿臭の主な臭気成分であるp-クレゾール量が多い衣類に特長的な「重く独特で重く陰鬱なニオイ」がする衣類4家庭分を選定して、試験布として用いた。
衣類を一辺が4cmの正方形に裁断して試験布とした。
(2)組成物による洗浄
試験布について下記の洗浄試験を行った。
洗浄試験器として、Terg-O-tometer(UNITED STATES TESTING社製)を用いた。イオン交換水900mLに各例の液体洗浄剤を、液体洗浄剤の含有量が833ppm(1200倍希釈)になるように加え、30秒間撹拌したものを洗浄液とした。洗浄液(1200倍希釈液)の25℃におけるpHを表に示す。
洗浄試験器に、洗浄液900mLと、1家庭分の試験布5枚と、洗浄メリヤス布とを投入して浴比を20倍に合せ、120rpm、15℃で20分間洗浄した。次に、二槽式洗濯機(三菱電機社製:製品名CW-C30A1-H1)に移し、1分間脱水後、水道水(15℃、4゜DH)30L中で3分間濯ぎ、再度1分間脱水した。
4家庭分の試験布について、同じ条件で洗浄試験を行った。
(3)尿臭の官能評価
1家庭分の試験布5枚を1組とし、6名のパネラーが5枚を重ねて臭いを嗅いで下記の評価基準に基づいて臭気強度を6段階で評価した。臭気強度の点数が高いほど臭気が弱いことを表す。同様に4家庭分(4組)の臭いを評価した。
各パネラー毎に4家庭分の平均を算出し、さらに、6名のパネラーの平均を算出して「官能評価の平均点」とし、下記の基準で尿臭除去効果を評価した。
(臭気強度の評価)
5点:異臭が全くしない。
4点:異臭がやっと感知できる程度に感じられる。
3点:異臭が弱く感じられる。
2点:異臭がやや強く感じられる。
1点:異臭が強く感じられる。
0点:異臭が強烈に感じられる。
(評価基準)
◎:官能評価の平均点が3.0以上。
○:官能評価の平均点が2.5以上、3.0未満。
△:官能評価の平均点が2.0以上、2.5未満。
×:官能評価の平均点が2.0未満。
各例の液体洗浄剤0.25gを、25℃に調温した水道水100mLに溶解して洗浄液とした。洗浄液20mLをエプトン管に入れ、エプトン管を手で1ストローク/秒で20回振盪した。
エプトン管の振盪が終了した直後及び5分後に、それぞれの泡の量(mL;泡と洗浄液との境界から、泡の上端面までの体積)をエプトン管の目盛で読み取った。
泡の量を指標とし、下記の評価基準に基づいて評価した。直後の泡の量が多いほど起泡性に優れ、5分後の泡の量が少ないほど消泡性に優れることを意味する。
(起泡性の評価基準)
◎:直後の泡の量が20mL以上。
○:直後の泡の量が16mL以上、20mL未満。
△:直後の泡の量が13mL以上、16mL未満。
×:直後の泡の量が13mL未満。
(消泡性の評価基準)
◎:5分後の泡の量が10mL未満。
○:5分後の泡の量が10mL以上、15mL未満。
△:5分後の泡の量が15mL以上、20mL未満。
×:5分後の泡の量が20mL以上。
(A)成分を含まない比較例1は尿臭除去効果が劣っていた。起泡性も不充分であった。
(B)成分を含まない比較例2、3は消泡性が劣っていた。
(B)/(A)が大きすぎる比較例4は起泡性が劣っていた。
(C)成分を含まない比較例5は、尿臭除去効果が劣っていた。
(C)成分の代わりに、キレート剤として公知のヒドロキシリン酸を用いた比較例6は、尿臭除去効果が劣っていた。
液体洗浄剤のpHが7である比較例7は、尿臭除去効果が劣っていた。
比較例8、9は、(B)成分の代わりに、中性の衣料用洗浄剤において消泡性能を有することが知られている(B’)成分を用いた比較例である。酸性の洗浄剤においては消泡性能が充分に発揮されなかった。
Claims (2)
- (A)成分:下式(a)で表されるノニオン界面活性剤、
(B)成分:下式(b)で表されるノニオン界面活性剤、及び
(C)成分:ヒドロキシカルボン酸、シュウ酸、及びマロン酸からなる群から選ばれる1種以上の有機カルボン酸、を含有する衣料用液体洗浄剤組成物であって、
前記衣料用液体洗浄剤組成物の総質量に対して、界面活性剤の総質量が15~30質量%であり、(C)成分の含有量が3~18質量%であり、
(A)成分の含有量に対する(B)成分の含有量の質量比を表す(B)/(A)が0.35以下であり、
25℃におけるpHが2~6.5である、衣料用液体洗浄剤組成物。
R1-X1-(EO)n-R2 ・・・(a)
(式(a)中、R1は炭素数8~18の炭化水素基であり、X1は-O-、-C(O)O-または-C(O)NH-であり、R2は水素原子、炭素数1~6のアルキル基、または炭素数2~6のアルケニル基である。EOはオキシエチレン基であり、nはEOの平均繰返し数を表し、3~20の数である。)
R11-X2-[(EO)s/(AO)t]-R12 ・・・(b)
(式(b)中、R11は炭素数8~24の炭化水素基であり、X2は-O-、-C(O)O-または-C(O)NH-であり、R12は水素原子、炭素数1~6のアルキル基、または炭素数2~6のアルケニル基である。EOはオキシエチレン基であり、AOはオキシプロピレン基またはオキシブチレン基の少なくとも一方であり、sはEOの平均繰返し数を表し、1~30の数であり、tはAOの平均繰返し数を表し、1~20の数である。) - 請求項1に記載の衣料用液体洗浄剤組成物であって、
前記衣料用液体洗浄剤組成物の総質量に対して、前記(B)成分の含有量が0.1~15質量%である、衣料用液体洗浄剤組成物。
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