JP6013952B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、直進安定性を損ねることなく氷路での旋回性能と耐偏摩耗性能とをバランス良く向上させた空気入りタイヤに関する。
トレッド部に、タイヤ赤道の両側をタイヤ周方向にのびるセンター主溝と、該センター主溝間を継ぐセンター横溝とを具えることにより、センターブロックが設けられた空気入りタイヤが知られている。氷雪路での走行性能を高めるために、各センターブロックには、サイピングが形成されている。
ところで、従来の空気入りタイヤでは、例えば、氷路での直進安定性を向上するために、センター横溝及びサイピングがいずれもタイヤ軸方向と平行に配されているものが多い。このような空気入りタイヤでは、氷路での旋回性能が悪化するという問題があった。
特開2012−86665号公報
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、センター横溝、センターブロック及びサイピングの配置を改善することを基本として直進安定性を損ねることなく氷路での旋回性能と耐偏摩耗性能とをバランス良く向上させた空気入りタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、トレッド部に、タイヤ赤道の両側をタイヤ周方向に連続してのびる1対のセンター主溝と、該1対のセンター主溝間を継ぐ複数本のセンター横溝とが設けられた空気入りタイヤであって、前記センター横溝は、タイヤ軸方向に対して一方側かつ3〜20°の角度で傾斜する第1センター横溝と、前記第1センター横溝とは逆向きかつタイヤ軸方向に対して3〜20°の角度で傾斜する第2センター横溝とをタイヤ周方向に交互に含むことにより、前記センター主溝間に、略台形状の複数個のセンターブロックが区分され、前記センターブロックは、前記第1センター横溝と略平行にのびる第1センターサイピングが複数本設けられた第1ブロック、及び、前記第2センター横溝と略平行にのびる第2センターサイピングが複数本設けられた第2ブロックをタイヤ周方向に交互に含み、前記各第1ブロック及び第2ブロックは、前記いずれか一方のセンター主溝側をのびかつタイヤ周方向の長さが小さい短縁と、前記短縁よりもタイヤ周方向の長さが大きくかつ前記他方のセンター主溝側をのびる長縁とを含み、前記短縁のタイヤ周方向長さは、前記長縁のタイヤ周方向長さの0.60〜0.85倍であり、正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填され、しかも正規荷重を負荷してキャンバー角0度で平面に接地させた正規荷重負荷状態の接地面は、少なくとも前記第1ブロックと前記第2ブロックとをともに含むことを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、前記センターブロックは、タイヤ軸方向の最大幅がトレッド接地幅の8〜15%である請求項1記載の空気入りタイヤである。
また請求項3記載の発明は、前記センターブロックのタイヤ軸方向の最大幅は、前記センターブロックのタイヤ赤道上でのタイヤ周方向長さの0.8〜1.2倍である請求項1又は2記載の空気入りタイヤである。
また請求項4記載の発明は、前記センターブロックのタイヤ周方向の両端位置でのタイヤ軸方向長さは、タイヤ赤道上での前記センターブロックのタイヤ周方向の中心位置のタイヤ軸方向長さよりも大きい請求項1乃至3のいずれかに記載の空気入りタイヤである。
センター横溝は、所定の角度で傾斜する第1センター横溝と、第1センター横溝とは逆向きの角度で傾斜する第2センター横溝とを含む。これにより、トレッド部は、略台形状の複数個のセンターブロックが区分される。センターブロックは、センター横溝と略平行にのびる第1センターサイピングが設けられた第1ブロック、及び、第2センター横溝と略平行にのびる第2センターサイピングが複数本設けられた第2ブロックをタイヤ周方向に交互に含む。従って、横溝及びサイピングの双方において、タイヤ軸方向のエッジ成分及びタイヤ周方向のエッジ成分が増加する。このため、直進安定性が損ねられることなく、氷路での旋回性能が向上する。
また、第1ブロックと第2ブロックとはタイヤ周方向に交互に設けられ、接地面内にともに含まれる。このため、直進走行時、向きが逆である第1ブロック及び第2ブロックが発生させる横方向の力が互いに相殺され、直進安定性が向上する。
各センターブロックは、いずれか一方のセンター主溝側をのびかつタイヤ周方向の長さが小さい短縁と、他方のセンター主溝側をのびかつ短縁よりもタイヤ周方向の長さが大きい長縁とを含み、短縁のタイヤ周方向長さと長縁のタイヤ周方向長さとの比が一定範囲に規定される。これにより、第1ブロック及び第2ブロック夫々は、剛性の異方性を有する。このような異方性は、各ブロックのサイピングの開き方に差異をもたらし、例えば、路面への追従性を高め、氷路でのグリップを向上させる。さらに、センターブロックの異方性が一定範囲に限定されることにより、耐偏摩耗性能の悪化を防ぐことができる。従って、本発明の空気入りタイヤは、直進安定性を損ねることなく氷路での旋回性能と耐偏摩耗性能とがバランス良く向上する。
本発明の一実施形態を示すトレッド部の展開図である。 図1のセンター陸部の拡大図である。 図1のセンターブロックの拡大図である。 比較例のトレッド部の展開図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1に示されるように、本実施形態の空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある。)は、例えばスタッドレスタイヤとして好適に利用できる。タイヤのトレッド部2には、タイヤ赤道Cの両側をタイヤ周方向に連続してのびる1対のセンター主溝3、3と、該センター主溝3のタイヤ軸方向外側をタイヤ周方向に連続してのびる1対のショルダー主溝4、4とが設けられる。これにより、本実施形態のトレッド部2には、1対のセンター主溝3、3で区分されたセンター陸部5、センター主溝3とショルダー主溝4とで区分された1対のミドル陸部6、6、及び、ショルダー主溝4と接地端Teとで区分された1対のショルダー陸部7、7が形成される。
「接地端」Teは、正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填された無負荷である正規状態のタイヤに、正規荷重を負荷してキャンバー角0度で平面に接地させた正規荷重負荷状態のときの最もタイヤ軸方向外側の接地位置として定められる。正規状態において、接地端Te、Te間のタイヤ軸方向の距離がトレッド接地幅TWとして定められる。タイヤの各部の寸法等は、特に断りがない場合、正規状態での値である。
「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" である。
「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" とするが、タイヤが乗用車用である場合には180kPaである。
「正規荷重」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば "最大負荷能力" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" であるが、タイヤが乗用車用の場合には前記荷重の88%に相当する荷重である。
センター主溝3は、タイヤ軸方向に対して多方向に傾斜してのびる溝縁を有している。タイヤ軸方向において、内側縁は、台形波状であり、外側縁は、ジグザグ状である。センター主溝3の溝縁は、このように多方向のエッジ成分を有する。このようなセンター主溝3は、直進安定性や氷路での旋回性能を向上させる。
ショルダー主溝4は、本実施形態では、ジグザグの内側縁、外側縁を有している。このようなショルダー主溝4は、センター主溝3と同様に、タイヤ周方向及びタイヤ軸方向のエッジ成分を有し、氷路での走行性能を向上し得る。
各主溝3、4の溝幅(タイヤ軸方向の最大幅)W1、W2及び溝深さ(図示せず)については、慣例に従って種々定めることができる。各主溝3、4の溝幅W1、W2は、例えば、トレッド接地幅TWの3〜10%が望ましい。各主溝3、4の溝深さは、例えば、10〜12mmが望ましい。
図2には、図1のセンター陸部5の拡大図が示される。図2に示されるように、センター陸部5は、1対のセンター主溝3、3間を継ぐ複数本のセンター横溝8が設けられる。これにより、センター陸部5は、1対のセンター主溝3、3とセンター横溝8とで区分された複数個のセンターブロック9がタイヤ周方向に隔設されたセンターブロック列である。
センター横溝8は、本実施形態では、タイヤ軸方向に対して一方側(図2では左上がり)かつ3〜20°の角度α1で傾斜する第1センター横溝8Aと、第1センター横溝8Aとは逆向き(図2では右上がり)かつタイヤ軸方向に対して3〜20°の角度α2で傾斜する第2センター横溝8Bとを含む。
本実施形態において、各センター横溝8A、8Bは、直線状にのびている。
センター横溝8の溝幅W3は、好ましくはセンターブロック9のタイヤ軸方向の最大幅Ws(図3に示す)の10〜16%である。これにより、センター横溝8内の氷がスムーズに排出され、氷路での旋回性能が向上する。また、センターブロック9の剛性が高く確保され、耐偏摩耗性能が向上する。同様の観点より、センター横溝8の溝深さ(図示省略)は、好ましくはセンター主溝3の溝深さの40〜75%である。
第1センター横溝8Aの角度α1及び第2センター横溝8Bの角度α2が3〜20°の範囲とされることにより、タイヤ周方向のエッジ成分が得られ、氷路での旋回性能が向上する。また直進安定性が向上する。好ましくは、第1センター横溝8Aの角度α1及び第2センター横溝8Bの角度α2は、5〜15°の範囲である。第1センター横溝8Aの角度α1及び第2センター横溝8Bの角度α2は、各横溝8の両端の溝幅中心点間を結ぶ直線8cの角度として定義される。
第1センター横溝8Aと第2センター横溝8Bとは、タイヤ周方向に交互に配されている。これにより、センターブロック9は、上底部分及び下底部分をタイヤ周方向に有する略台形状をなす。「略台形状」のブロックとは、タイヤ周方向の両側に、傾斜の向きが互いに逆であるブロック縁を持っているブロックを意味し、厳密な台形である必要はない。
センターブロック9は、第1ブロック9Aと第2ブロック9Bとを含んでいる。第1ブロック9Aは、第1センター横溝8Aと略平行にのびる第1センターサイピング10Aが複数本設けられている。第2ブロック9Bは、第2センター横溝8Bと略平行にのびる第2センターサイピング10Bが複数本設けられている。これらの第1ブロック9A及び第2ブロック9Bにより、多くのタイヤ軸方向のエッジ成分及びタイヤ周方向のエッジ成分が得られる。このため、タイヤの直進安定性と氷路での旋回性能とが向上する。また、第1ブロック9Aと第2ブロック9Bとは交互に設けられる。このため、直進走行時、各々のブロック9A、9Bが発生させる互いに逆向きの横方向の力が相殺され、直進安定性が向上する。
第1センター横溝8Aの角度α1と第1センターサイピング10Aのタイヤ軸方向の角度α3との差、及び、第2センター横溝8Bの角度α2と第2センターサイピング10Bのタイヤ軸方向の角度α4との差の絶対値は、好ましくは5°以下の範囲が望ましい。
第1センターサイピング10A及び第2センターサイピング10Bは、本実施形態では、ともに直線状にのびている。但し、第1センターサイピング10A及び第2センターサイピング10Bは、このような態様に限定されるものではなく、例えば、ジグザグ状又は波状等を含んでも良い。
第1センターサイピング10A及び第2センターサイピング10Bは、各センターブロック9に3〜7本設けられるのが望ましい。即ち、第1センターサイピング10A及び第2センターサイピング10Bが7本を超える場合、センターブロック9の剛性が小さくなり耐偏摩耗性能が悪化するおそれがある。また、第1センターサイピング10A及び第2センターサイピング10Bが3本未満の場合、エッジ成分が小さくなるおそれがある。
センターブロック9の耐偏摩耗性能を確保しつつ、エッジ成分を効果的に増加させるために、第1センターサイピング10A及び第2センターサイピング10Bの深さ(図示せず)は、好ましくはセンター主溝3の溝深さの65〜85%である。センターサイピング17は、その両端側に深さが小さい浅底部(図示省略)を有していても良い。このような浅底部は、センターブロック9の剛性を高く確保する。浅底部の深さは、好ましくはセンター主溝3の溝深さの15〜20%である。
第1ブロック9A、第2ブロック9Bは、路面の輪郭縁である縁を有する。この縁は、タイヤ周方向の長さが小さい短縁11と、短縁11よりもタイヤ周方向の長さが大きい長縁12とを含む。本実施形態の第1ブロック9Aは、その短縁11が、一方のセンター主溝3(図2では、右側のセンター主溝3A)側をのびており、長縁12は、他方のセンター主溝3(図2では、左側のセンター主溝3B)側をのびている。本実施形態では、第1ブロック9Aの短縁11と、第2ブロック9Bの長縁12とが一方のセンター主溝3A側に交互に設けられる。また、第1ブロック9Aの長縁12と、第2ブロック9Bの短縁11とが他方のセンター主溝3B側に交互に設けられる。従って、センター陸部5全体として、剛性の異方性が小さくなり、耐偏摩耗性能や直進安定性が向上する。
短縁11のタイヤ周方向長さLaは、長縁12のタイヤ周方向長さLbの0.60〜0.85倍に規定される。このように、各ブロック9A、9Bの短縁11と長縁12との比を規制することにより、耐偏摩耗性能を損ねることなく、氷路での旋回性能を高め得る。また、第1ブロック9A及び第2ブロック9B夫々は、剛性の異方性を有する。このような異方性は、各ブロック9A、9Bのサイピング10A、10Bの開き方に差異をもたらし、路面への追従性を高め、氷路でのグリップを向上させる。短縁11のタイヤ周方向長さLaが長縁12のタイヤ周方向長さの0.60倍未満の場合、センターブロック9のタイヤ周方向の剛性の異方性が著しく大きくなり、耐偏摩耗性能が悪化する。短縁11のタイヤ周方向長さLaが長縁12のタイヤ周方向長さLbの0.85倍を超える場合、タイヤ周方向のエッジ成分が小さくなり、氷路での旋回性能が悪化する。とりわけ、短縁11のタイヤ周方向長さLaは、好ましくは長縁12のタイヤ周方向長さLbの0.65〜0.80倍である。
図3には、図1のセンターブロック9の拡大図が示される。図3に示されるように、本実施形態のセンターブロック9は、各センター主溝3、3からタイヤ赤道C側にのびかつセンターブロック9内で終端する凹み部14が設けられる。凹み部14は、センター主溝3よりも小さい深さを有している。このような凹み部14は、短縁11及び長縁12に大きなエッジを与える。これにより、氷路でのグリップ力が高められる。センターブロック9の剛性低下を抑えつつ、氷路でのグリップ力を高めるために、凹み部14の深さ(図示せず)は、好ましくはセンター主溝3の溝深さの80〜100%である。本実施形態の凹み部14の深さは、センター主溝3の深さと同じである。
短縁11側の凹み部14は、タイヤ軸方向の幅W4が短縁11の一方側の端から他方側に向かって漸増する漸増部14aを有する。長縁12側の凹み部14は、長縁12の他方側の端から一方側へタイヤ軸方向の幅W4が漸増する漸増部14aを有する。いずれの漸増部14aも、短縁11又は長縁12のタイヤ周方向の中心位置11c、12cを含むように設けられている。
センターブロック9のタイヤ周方向の両端位置におけるタイヤ軸方向長さLc(図3では下端側)、Ld(図3では上端側)は、タイヤ赤道C上でのセンターブロック9のタイヤ周方向の中心位置9cのタイヤ軸方向長さLeよりも大きいのが望ましい。即ち、センターブロック9のタイヤ周方向の両端位置でのタイヤ軸方向長さLc、Ldが、タイヤ周方向の中心位置9cのタイヤ軸方向長さLeよりも大きいことにより、接地時、相対的に大きな荷重が作用するセンターブロック9のタイヤ周方向両側部分に大きな剛性を持たせ、耐偏摩耗性能を向上させ得る。このような作用をより有効に発揮させるために、センターブロック9のタイヤ周方向の両端位置でのタイヤ軸方向長さLc、Ldは、より好ましくはタイヤ周方向の中心位置9cのタイヤ軸方向長さLeの1.20倍以上であり、好ましくは1.50倍以下、より好ましくは1.45倍以下である。
センターブロック9のタイヤ軸方向の最大幅Wsは、センターブロック9のタイヤ赤道C上でのタイヤ周方向長さLfの0.8〜1.2倍であるのが望ましい。即ち、センターブロック9の最大幅Wsがセンターブロック9のタイヤ赤道C上での長さLfの0.8倍未満の場合又は1.2倍を超える場合、センターブロック9のタイヤ軸方向剛性とタイヤ周方向の剛性との差が大きくなり、直進安定性と氷路での旋回性能とをバランス良く確保できないおそれがある。このため、センターブロック9のタイヤ軸方向の最大幅Wsは、より好ましくはセンターブロック9のタイヤ赤道C上での長さLfの0.9倍以上であり、より好ましくは1.1倍以下である。本実施形態では、センターブロック9のタイヤ軸方向の最大幅Wsと、センターブロック9のタイヤ周方向の両端位置でのタイヤ軸方向長さLc、Ldとは同じ長さであり、センターブロック9のタイヤ周方向の剛性が確保されている。
センターブロック9のタイヤ軸方向の最大幅Wsは、トレッド接地幅TW(図1に示す)の8〜15%であるのが望ましい。センターブロック9の最大幅Wsがトレッド接地幅TWの8%未満の場合、タイヤ軸方向のエッジ成分が小さくなり、直進安定性が悪化するおそれがある。センターブロック9の最大幅Wsがトレッド接地幅TWの15%を超える場合、ミドル陸部6及びショルダー陸部7(図1に示す)のタイヤ軸方向の剛性が小さくなり、氷路での旋回性能が悪化するおそれがある。このため、センターブロック9の最大幅Wsは、より好ましくはトレッド接地幅TWの9〜14%である。
センターブロック9は、タイヤ赤道Cと短縁11とのタイヤ軸方向の最大長さLgが、タイヤ赤道Cと長縁12とのタイヤ軸方向の最大長さLhよりも小さくなるように配置されるのが望ましい。これにより、センターブロック9のタイヤ赤道Cのタイヤ軸方向両側での剛性がバランス良く確保され、耐偏摩耗性能がさらに向上する。とりわけ、前記長さの比Lg/Lhが0.75〜0.90が望ましい。このような範囲とすることにより、長縁12と短縁11とのタイヤ周方向の長さの比に応じた剛性バランスが確保される。最大長さの比Lg/Lhは、より好ましくは0.80〜0.85である。
本実施形態のタイヤでは、正規荷重負荷状態において、少なくとも第1ブロック9Aと第2ブロック9Bとがともに含まれる接地面を有する。従って、向きが逆である台形状のセンターブロック9が略同時に接地するので、ブロックの剛性の異方性による片流れ等が抑制される。また、耐偏摩耗性能がさらに向上する。
図1に示されるように、ミドル陸部6には、センター主溝3とショルダー主溝4との間を継ぎかつタイヤ周方向に隔設されるミドル横溝16が配される。これにより、ミドル陸部6は、ミドル横溝16、16間で区分されるミドルブロック6Aがタイヤ周方向に隔設されたミドルブロック列として形成される。
ミドル横溝16は、直線状かつタイヤ軸方向に対し一方向(図1では右上がり)に傾斜している。
各ミドルブロック6Aには、ミドル横溝16、16間を継ぐミドル縦溝17が設けられる。これにより、ミドルブロック6Aは、ミドル縦溝17のタイヤ軸方向に外側に配される外側部18と、ミドル縦溝17のタイヤ軸方向内側に配される内側部19とに区分される。
外側部18には、ミドル横溝16と同じ向きに傾斜するミドル外側サイピング20が設けられる。これにより、一層、氷路での旋回性能と外側部18の耐偏摩耗性能とがバランス良く向上する。内側部19には、ミドル外側サイピング20とは、逆向きに傾斜するミドル内側サイピング21が設けられる。このようなミドル内側サイピング21は、直進走行時、ミドル外側サイピング20とは反対の向きの横方向の力を発生し、直進安定性の低下を抑制する。このため、ミドル内側サイピング21は、ミドル外側サイピング20の角度と同じ角度で配されるのが望ましい。
ミドルブロック6Aには、ミドル内側サイピング21や各溝3、16、17に連通することなくミドルブロック6A内で終端する楕円状のディンプル22が設けられる。このようなディンプル22は、内側部19の剛性を確保しつつ、多方向のエッジ成分を有する。このため、旋回性能が向上する。
ショルダー陸部7には、ショルダー主溝4と接地端Teとの間を継ぎかつタイヤ周方向に隔設されるショルダー横溝25が配される。これにより、ショルダー陸部7は、ショルダー横溝25で区分されるショルダーブロック7Aがタイヤ周方向に隔設されたショルダーブロック列として形成される。
ショルダーブロック7Aには、ショルダー横溝25と略平行にのびるショルダーサイピング26が設けられる。これにより、さらに氷路での旋回性能と耐偏摩耗性能とがバランス良く向上する。
本実施形態のタイヤは、冬用のスタッドレスタイヤとして、ランド比が、68〜72%に設定されるのが望ましい。これにより、直進安定性が低下することなく氷路での旋回性能と耐偏摩耗性能とがバランス良く向上する。ランド比は、全ての陸部5乃至7の踏面の全表面積Mbと、トレッド部2の全ての溝3、4、8、16、17及び25、切欠き部14、ディンプル22並びに、各サイピング10、20、21及び26を埋めて得られる仮想踏面の仮想表面積Maとの比(Mb/Ma)である。
以上、本発明の空気入りタイヤについて詳細に説明したが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されることなく種々の態様に変更して実施される。
本発明の効果を確認するために、図1の基本パターンを有し、表1の仕様に基づいた225/65R17の空気入りタイヤがテストされた。表1に記載された溝を除いて各溝の溝幅及び角度等は、図1に示される通りである。なお、各タイヤの主な共通仕様やテスト方法は以下の通りである。
トレッド接地幅TW:180mm
センター主溝の溝深さ:11mm
ショルダー主溝の溝深さ:11mm
センター横溝の溝深さ:6mm
ミドル横溝の溝深さ:11mm
ミドル縦溝の溝深さ:9mm
ショルダー横溝の溝深さ:10mm
センターサイピングの深さ/センター主溝の溝深さ:77%
ミドルブロックのサイピングの深さ/センター主溝の溝深さ:77%
ショルダーサイピングの深さ/ショルダー主溝の溝深さ:59%
正規荷重負荷状態の接地面のタイヤ周方向長さ:センターブロックのタイヤ周方向最大長さ×2.2+センター横溝のタイヤ周方向長さ
<氷路での旋回性能>
各テストタイヤが、下記の条件で、排気量が2400ccの四輪駆動の乗用車の全輪に装着された。そして、テストドライバーが、アイスバーンのテストコースを走行させ、このときの旋回時のハンドル応答性、剛性感及びグリップ等に関する走行特性がテストドライバーの官能により評価された。結果は、実施例1の値を100とする評点で表示されている。数値が大きいほど良好である。
リム(全輪):17×6.5J
内圧(全輪):220kPa
<直進安定性>
テストドライバーが、上記テスト車両を、乾燥アスファルト路面のテストコースを走行させ、このときの直進走行時のハンドル安定性及びグリップ等に関する走行特性がテストドライバーの官能により評価された。結果は、実施例1の値を100とする評点で表示されている。数値が大きいほど良好である。
<耐偏摩耗性能>
テストドライバーが、上記テスト車両を、乾燥アスファルト路面のテストコースを8000km走行させた。この後、センターブロックのタイヤ軸方向の両端部の摩耗量が、タイヤ周方向で8カ所測定された。そして、上記8カ所の夫々の摩耗量の差の最大値とセンター主溝の溝深さとの比の逆数が算出された。結果は、実施例1の値を100とする指数で表示された。数値が大きいほど良好である。
<ノイズ性能>
テストドライバーが、上記テスト車両を、乾燥アスファルト路面を速度100km/Hで走行させた。このときの路面からのノイズ音が、テストドライバーのフィーリングにより、評価された。結果は、実施例1を100とする評点であり、数値が大きいほどノイズ音が小さく良好である。
<排水性能>
テストドライバーが、上記テスト車両を、半径100mのアスファルト路面に、水深6mmの水たまりを設けたテストコース上を、速度を段階的に増加させながら進入させた。そして、50〜80km/hの速度における前輪の平均横加速度(横G)が算出された。結果は、実施例1を100とする指数で表示された。数値が大きいほど良好である。
テストの結果が表1に示される。
Figure 0006013952
Figure 0006013952
テストの結果、実施例のタイヤは、比較例に比べていずれの性能についても有意に向上していることが確認できた。また、正規荷重負荷状態の接地面のタイヤ周方向長さを、センターブロックのタイヤ周方向最大長さの1.8〜1.9倍にした場合、耐偏摩耗性能が悪化することが確認できた。
3 センター主溝
4 ショルダー主溝
8A 第1センター横溝
8B 第2センター横溝
9 センターブロック
9A 第1ブロック
9B 第2ブロック
11 短縁
12 長縁

Claims (4)

  1. トレッド部に、タイヤ赤道の両側をタイヤ周方向に連続してのびる1対のセンター主溝と、該1対のセンター主溝間を継ぐ複数本のセンター横溝とが設けられた空気入りタイヤであって、
    前記センター横溝は、タイヤ軸方向に対して一方側かつ3〜20°の角度で傾斜する第1センター横溝と、前記第1センター横溝とは逆向きかつタイヤ軸方向に対して3〜20°の角度で傾斜する第2センター横溝とをタイヤ周方向に交互に含むことにより、
    前記センター主溝間に、略台形状の複数個のセンターブロックが区分され、
    前記センターブロックは、前記第1センター横溝と略平行にのびる第1センターサイピングが複数本設けられた第1ブロック、及び、前記第2センター横溝と略平行にのびる第2センターサイピングが複数本設けられた第2ブロックをタイヤ周方向に交互に含み、
    前記各第1ブロック及び第2ブロックは、前記いずれか一方のセンター主溝側をのびかつタイヤ周方向の長さが小さい短縁と、前記短縁よりもタイヤ周方向の長さが大きくかつ前記他方のセンター主溝側をのびる長縁とを含み、
    前記短縁のタイヤ周方向長さは、前記長縁のタイヤ周方向長さの0.60〜0.85倍であり、
    正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填され、しかも正規荷重を負荷してキャンバー角0度で平面に接地させた正規荷重負荷状態の接地面は、少なくとも前記第1ブロックと前記第2ブロックとをともに含むことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記センターブロックは、タイヤ軸方向の最大幅がトレッド接地幅の8〜15%である請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記センターブロックのタイヤ軸方向の最大幅は、前記センターブロックのタイヤ赤道上でのタイヤ周方向長さの0.8〜1.2倍である請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記センターブロックのタイヤ周方向の両端位置でのタイヤ軸方向長さは、タイヤ赤道上での前記センターブロックのタイヤ周方向の中心位置のタイヤ軸方向長さよりも大きい請求項1乃至3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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