JP6011423B2 - 過給機 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関に好適に用いられ得る過給機に関する。
従来から、内燃機関(以下、単に「機関」とも称呼する。)の燃焼室からクランクケース内に漏出したブローバイガスを吸気通路に還流させることにより、クランクケース内の換気を行うシステムが知られている。係るシステムは、「ブローバイガス還流装置」又は「PCV(ポジティブ・クランクケース・ベンチレーション)」とも称呼される。
ところで、クランクケース内ではクランクシャフトが高速で回転するためにオイルパンに貯留されているオイルが飛散する。その結果、クランクケース内にオイルミスト(潤滑油の液体状微粒子)が形成される。このオイルミストがブローバイガス還流装置によりブローバイガスとともに吸気通路に還流されると、吸気通路を構成している部材(以下、「吸気通路構成部材」とも称呼する。)に付着する。即ち、吸気通路構成部材にデポジットが堆積する。
このデポジットは機関の特性上好ましくない。特に、吸気通路に過給機のコンプレッサが設けられている場合、コンプレッサ内のディフューザ部(ディフューザ通路)では、空気が圧縮され温度が上昇するため、煤を含んだオイルミスト(以下、「オイルミスト粒子」と称呼する。)の油分が蒸発する。その結果、オイルミスト粒子は粘着性のオイルミスト粒子に変化してディフューザ部の壁面(ディフューザ壁面)にデポジットとして堆積するので、過給機の効率が低下する虞がある。
そのため、従来装置の一つは、ブローバイガス還流装置に特殊な構造の気液分離室を有し、この気液分離室によってブローバイガス中のオイル成分を効率的に分離している。従って、この従来装置は、吸気通路構成部材(例えば、ディフューザ壁面)に堆積するデポジットの量を低減することができる(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2007−187033号公報
しかしながら、上記従来装置は、気液分離室を別途設ける必要があるので、内燃機関の製造コストを上昇させてしまう。更に、上記従来装置は、気液分離室で分離されたオイルを回収・処理するための構造を必要とするので、内燃機関の製造コストを一層上昇させてしまう。
そこで、発明者は種々の検討を行なったところ、高温となるために粘着性のオイルミスト粒子が発生し易い過給機のディフューザ部を効果的に冷却できれば、ディフューザ壁面へ付着するデポジットの堆積量を低減することができるとの知見を得た。
ところが、ディフューザ部の壁面を構成しているバックプレートはベアリングハウジングと連接されているので、高温の排気に曝される過給機のタービンからベアリングハウジングを通して伝わる熱により比較的高温になる。更に、従来から、コンプレッサハウジングに冷却水通路等の冷却機構を設けることも検討されているが、コンプレッサハウジングとバックプレートとの接合部の熱抵抗が比較的高いから、係る冷却機構を備えていてもバックプレートを効果的に冷却することができないことが判明した。
本発明は、上述した課題を解決するためになされた発明である。即ち、本発明の目的の一つは、比較的高温になるバックプレートを効果的に冷却することができ、従って、PCVを備える内燃機関に適用された場合にディフューザ壁面のデポジット堆積量を低減することができる過給機を提供することにある。
本発明の過給機は、コンプレッサインペラ翼、コンプレッサハウジング及びバックプレートを含む遠心式圧縮機と、ベアリングハウジングと、を備える。前記コンプレッサハウジングは、「前記バックプレートと一体成型されていない第1部材」と、「前記バックプレートと一体成型されている第2部材」と、を含む。更に、前記第1部材と、前記第2部材のうち前記バックプレートを含まない部分と、が冷却通路を構成する。
これによれば、バックプレートは前記コンプレッサハウジングの部分を通して冷却通路の壁面まで連続している。従って、バックプレートとコンプレッサとが別体である従来の過給機に比べ、バックプレートから冷却通路までの熱抵抗が小さくなる。その結果、バックプレートを効果的に冷却することができる。
よって、本発明の過給機が、クランクケース内のブローバイガスを吸気通路に還流させるブローバイガス通路部を備える内燃機関に適用され、且つ、前記遠心式圧縮機が、前記吸気通路であって前記ブローバイガス通路と前記吸気通路との接続部よりも下流側に配設された場合であっても、ディフューザ壁面を構成するバックプレートの壁面に堆積するデポジットの量を低減することができる。
更に、前記第2部材は、前記第2部材の前記冷却通路を構成している部分と前記バックプレートとの間に前記コンプレッサハウジングのスクロール部を構成するスクロール構成部を有し、且つ、前記第1部材に比べてより高い熱伝導率を有する部材から構成されている。


上記構成によれば、バックプレートから冷却通路までの熱抵抗を一層小さくすることができる。更に、熱伝導率が高い材料は一般に高価であるが、上記構成によれば、コンプレッサハウジング全体を熱伝導率が高い材料により形成する必要がないので、コストの上昇を抑制しながらバックプレートの温度を低く維持することができる。
更に、本発明の過給機の態様の一つは、ベアリングハウジングと前記バックプレートとの間に設けられた断熱部材を有し、前記ベアリングハウジングと前記バックプレートとが前記断熱部材を介して連接されている。
これによれば、高温になるベアリングハウジングの熱が断熱部材によってバックプレートへ伝わり難くなるので、更に、バックプレートの温度を低減することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る過給機及びその過給機が適用される内燃機関の概略図である。 図2は、図1に示した過給機の断面図である。 図3は、従来の過給機の断面図である。 図4は、コンプレッサ部の内部でオイルミスト粒子がデポジットとして堆積する原理を示した図である。 図5は、本発明の第2実施形態に係る過給機の断面図である。 図6は、本発明の第3実施形態に係る過給機の断面図である。
以下、本発明の各実施形態に係る過給機(ターボチャージャ)について図面を参照しながら説明する。本発明の過給機が適用される内燃機関は、ピストン往復動型・直列・多気筒(4気筒)・ディーゼル機関である。但し、本発明は他の形式の機関にも適用することができる。
<第1実施形態>
図1に示したように、本発明の第1実施形態に係る過給機(ターボチャージャ;以下、「第1過給機」とも称呼する。)60は内燃機関(機関)10に適用される。機関10は、機関本体部20、吸気通路部30及び排気通路部40を備えている。
機関本体部20は、クランクケース21、オイルパン22、シリンダブロック23及びシリンダヘッド部24を含んでいる。
クランクケース21は、クランクシャフト21aを回転可能に支持している。
オイルパン22は、クランクケース21の下方においてクランクケース21に固定されている。オイルパン22は、クランクケース21とともに、クランクシャフト21a及び潤滑油(オイル)OLを収容する空間(以下、「クランクケース室」とも称呼する。)を形成している。
シリンダブロック23は、クランクケース21の上方においてクランクケース21に固定されている。シリンダブロック23は、アルミニウム製であって、中空円筒状のシリンダ(シリンダボア)23aを複数個(4気筒分)備えている。シリンダ23aの内周には鋳鉄製のシリンダライナ23bが嵌入されている。
シリンダ23aにはピストン23cが収容されている。
ピストン23cは略円筒形であり、側面に複数のピストンリングを備えている。複数のピストンリングのうちの最も下方(クランクケース21側)のリングは、所謂「オイルリングOR」である。オイルリングORは、シリンダ23aの内壁(即ち、シリンダライナ23bの内壁)を摺動しながら同内壁の潤滑油(油膜)をクランクケース21側に掻き落とすようになっている。ピストン23cは、コネクティングロッド23dによってクランクシャフト21aに連結されている。ピストン23cの上面(頂面)はシリンダライナ23bの内壁面及びシリンダヘッド部24の下面と共に燃焼室CCを形成している。
シリンダヘッド部24は、シリンダブロック23の上方においてシリンダブロック23に固定されている。シリンダヘッド部24には、燃焼室CCに連通する吸気ポート、及び、燃焼室CCに連通する排気ポートが形成されている。吸気ポートは吸気弁により開閉される。吸気弁は、シリンダヘッド部24に収容された「図示しないインテークカムシャフトのカム」により駆動される。排気ポートは排気弁により開閉される。排気弁は、シリンダヘッド部24に収容された「図示しないエグゾーストカムシャフトのカム」により駆動される。シリンダヘッド部24は、シリンダヘッドカバー24aにより覆われている。更に、シリンダヘッド部24内には図示しない燃料噴射弁が備えられている。
吸気通路部30は、吸気管31、インタークーラ32及びターボチャージャ60のコンプレッサ70を含んでいる。吸気管31は吸気ポートと接続されている。従って、吸気管31及び吸気ポートは吸気通路を構成している。
コンプレッサ70は吸気管31に介装されていて、吸入空気を圧縮するようになっている。インタークーラ32は、吸気管31であってコンプレッサ70よりも下流の位置に介装されていて、吸入空気を冷却するようになっている。なお、コンプレッサ70については後に詳述する。
排気通路部40は、排気管41及びターボチャージャ60のタービン80を含んでいる。排気管41は排気ポートと接続されている。従って、排気管41及び排気ポートは排気通路を構成している。
タービン80は排気管41に介装されていて、排ガスによりタービン80のインペラ翼が回転されるようになっている。この結果、タービン80のインペラ翼に連結されたコンプレッサ70のコンプレッサインペラ翼が回転し、それによりターボチャージャ60は過給を行うようになっている。
ブローバイガス還流装置50は、第1ガス通路部51と、第2ガス通路部52と、第3ガス通路部53と、を含む。
第1ガス通路部51はシリンダブロック23内に形成されている。第1ガス通路部51はクランクケース室をシリンダヘッド部24内の第2ガス通路部52に接続するようになっている。第2ガス通路部52は、シリンダヘッド部24内の所定の経路を通り、第3ガス通路部53の一端に接続されている。第3ガス通路部53は機関10本体の外部に設けられたガス管53aにより構成されている。第3ガス通路部53の他端は吸気管31であってコンプレッサ70よりも上流位置に接続されている。
以上の構成により、燃焼室CCからクランクケース室に漏出したブローバイガスは、第1ガス通路部51、第2ガス通路部52及び第3ガス通路部53を通って吸気通路部30へと還流(流入)させられる。なお、第3ガス通路部53には図示しない周知のPCVバルブが備えられてもよい。
クランクシャフト21aは、実際には、クランクケースに回転可能に支持されたクランクジャーナルと、クランクピン、クランクアーム及びバランスウエイトと、を含んでいる。クランクピン、クランクアーム及びバランスウエイトは機関10が運転されているとき、高速で回転・運動する。更に、コネクティングロッド23dも機関10が運転されているとき、高速で運動する。従って、オイルリングORによりクランクケース室へと掻き落とされる潤滑油は、高速で回転・運動している部材(クランクピン、クランクアーム、バランスウエイト及びコネクティングロッド23d等)に落下しながら衝突して飛散する。加えて、ピストンリングとシリンダライナ23bの内壁面との間から燃焼室CC内のガスが噴出することによっても潤滑油が飛散する。よって、クランクケース室内に多量のオイルミスト(潤滑油の飛沫)が発生する。
一方、ブローバイガスには煤(soot)等の微粒子(パティキュレートマター、PM)が含まれている。パティキュレートマターの径は例えば0.1μm程度未満である。これに対し、クランクケース内において発生しているオイルミストの粒径の平均は1μm〜5μm程度である。従って、複数のパティキュレートマターPMがオイルミスト内に取り込まれ、オイルミスト粒子となる。このオイルミスト粒子は第1〜第3ブローバイガス通路部51〜53を通してターボチャージャ60のコンプレッサ70に流入する。
次に、本発明の第1実施形態に係る過給機(以下、「第1過給機」とも称呼される。)60について、図2を参照しながら説明する。
図2は、第1過給機60のタービンシャフト91の回転軸線Cを通る片側断面図である。第1過給機60は、コンプレッサ70と、タービン80と、ベアリングハウジング90と、を備える。
コンプレッサ70は、第1部材71、第2部材72及びコンプレッサインペラ73を備える。コンプレッサ70は、遠心式圧縮機であり、吸気導入部、圧縮部CP、ディフューザ部DF及びスクロール部SRを有する。コンプレッサ70は「第1コンプレッサ」とも称呼される。
第1部材71及び第2部材72は、従来の過給機における「コンプレッサハウジングCH及びバックプレートBP(図3に示した従来の過給機のコンプレッサハウジングCH及びバックプレートBPを参照。)」を構成している。第1部材71と第2部材72とは、第1接続部JC1及び第2接続部JC2において互いに接合されている。
より具体的に述べると、第1部材71は、コンプレッサハウジングCHの吸気入口側(吸気上流側)の部分を構成している。即ち、第1部材71は、吸気導入壁部71aと、シュラウド壁部71bと、第1ディフューザ壁部71cと、第1スクロール構成部71dと、を含んでいる。
吸気導入壁部71aは、コンプレッサ70に吸気を導入する部分である筒状部である。
シュラウド壁部71bは、吸気導入壁部71aに連接される。シュラウド壁部71bは、コンプレッサインペラ73(より詳細には、後述するコンプレッサインペラ翼731)の径方向外側に位置し且つコンプレッサインペラ73の径方向外側の形状に沿う形状の壁面を構成する部分である。この壁面とコンプレッサインペラ73との間の空間は圧縮部CPを構成している。
第1ディフューザ壁部71cは、シュラウド壁部71bに連接している。第1ディフューザ壁部71cは、後述する第2部材72の第2ディフューザ壁部72bと略平行となるように対向し、ディフューザ部DFを構成している。ディフューザ部DFは、コンプレッサインペラ73の回転軸線Cの周りに環状(薄いリング状)に形成された空間であり、圧縮部CPから排出される吸気が流入するようになっている。
第1スクロール構成部71dは第1ディフューザ壁部71cに連接していて、スクロール部SRの一部を構成している。スクロール部SRは、ディフューザ部DFの外周においてコンプレッサインペラ73の回転軸線Cの周りに環状(ドーナツ状)に形成された空間であり、ディフューザ部DFから排出される吸気が流入するようになっている。第1スクロール構成部71dは、そのスクロール部SRの壁面の1/4程度を構成している。
第2部材72は、コンプレッサハウジングCHの吸気出口側(吸気下流側)の部分を構成している。即ち、第2部材72は、第2スクロール構成部72aと、第2ディフューザ壁部72bと、を含んでいる。
第2スクロール構成部72aは、第1スクロール構成部71dに連接され、スクロール部SRの残りの壁面の3/4程度を構成している。
第2ディフューザ壁部72bは、略環状の板体部であって、その外周において第2スクロール構成部72aに連接されている。前述したように、第2ディフューザ壁部72bは第1ディフューザ壁部71cと対向し、ディフューザ部DFを構成している。第2ディフューザ壁部72bは、その内周において、ベアリングハウジング90の「コンプレッサ70側端部近傍の外周部」に固定されている。
更に、第1部材71と第2部材72とは、第1部材71の「シュラウド壁部71b、第1ディフューザ壁部71c及び第1スクロール構成部71d」によって包囲される部分であって第2部材72の「第2スクロール構成部72a」の内周部外側に、冷媒(例えば、冷却水)が通過する冷却通路ILを形成している。即ち、冷却通路ILは、第1部材71の外側壁面の一部と、第2部材72の外側壁面の一部と、によって形成されている。
第1部材71及び第2部材72の材料には、主としてアルミニウムが用いられる。アルミニウムは比較的熱伝導率の高い材料であるので、第1部材71及び第2部材72が受けた熱は、比較的効率良く冷却通路ILに放熱される。
コンプレッサインペラ73は、コンプレッサインペラ翼731及びコンプレッサインペラハブ732を備える。コンプレッサインペラ翼731はハブ732に支持されている。ハブ732はタービンシャフト91に固定されている。
タービン80は、タービンハウジング81及びタービンインペラ82を有する。
タービンハウジング81は、略円環状をなしており、ベアリングハウジング90に接合されたコンプレッサ70と反対側端部に接合されている。タービンインペラ82は、タービンシャフト91に固定されており、前述したコンプレッサインペラ73と一体になって回転するようになっている。
ベアリングハウジング90は、前述したタービンシャフト91、ベーンアクチュエータ92及びガイドベーン93を備える。
タービンシャフト91は、ベアリングハウジング90に回転可能に固定される。ベーンアクチュエータ92は、タービンインペラ82の径方向外方であってベーンアクチュエータの端面92aがベアリングハウジング90の回転軸線C方向の端面90aと同一面となるように固定される。ガイドベーン93は、ベーンアクチュエータ92により回転されるようになっている。なお、実際には図2に示したガイドベーン93のほか図示されない複数個のガイドベーンが、タービンインペラ82の周囲を囲むように環状に配設されている。
次に、図3及び図4を参照しながら、従来の過給機のディフューザ部にデポジットがどのように堆積するのかについて説明する。図3に示したように、従来の過給機におけるコンプレッサにおいては、バックプレートBPが「スクロール部SR及びシュラウド部SD等を構成しているコンプレッサハウジングCH」とは別体となっている。即ち、バックプレートBPは、接合部JC3にてベアリングハウジング90に接合されるとともに、接合部JC4にてコンプレッサハウジングCHのスクロール部SRの端部に接合される。バックプレートBPは第2ディフューザ壁部DF2を構成している。
第1〜第3ブローバイガス通路部51〜53(図1を参照。)を通ったオイルミスト粒子OMを含むブローバイガスは、コンプレッサの上流にて、吸気通路部30の吸気管31を通る空気と合流し、コンプレッサに流入する(図4の(A)を参照。)。流入した空気は、吸気導入壁面IA1により形成される吸気導入部を通過し、コンプレッサインペラ73とシュラウド壁部SD1に囲まれた空間(圧縮部CP)に流入する。その空気はコンプレッサインペラ73の回転力により圧縮されるので、温度が上昇する。このとき、オイルミスト粒子OM中の油分の一部が周囲の熱で蒸発する。その結果、オイルミスト粒子OMが高粘度化する(図4の(B)を参照。)。高粘度化したオイルミスト粒子OMは壁面に付着し易い状態となる。
第1ディフューザ壁部DF1及び第2ディフューザ壁部DF2により形成されたディフューザ部DFにおいては空気の温度が更に上昇するから、それらの壁部の温度はシュラウド壁部SD1の温度よりも更に高くなる。よって、第1ディフューザ壁部DF1及び第2ディフューザ壁部DF2に付着したオイルミスト粒子OMの油分は更に蒸発する(図4の(C)を参照。)。即ち、図4の(C)〜(D)にかけて、第1ディフューザ壁部DF1及び第2ディフューザ壁部DF2に付着したオイルミスト粒子OMは、その油分が蒸発して、第1ディフューザ壁部DF1及び第2ディフューザ壁部DF2に固着・堆積する。但し、第1ディフューザ壁部DF1は図3及び図4に示したように冷却通路ILに隣接している。これに対し、第2ディフューザ壁部DF2は冷却通路ILに隣接しておらず、且つ、比較的高温のベアリングハウジング90から熱が伝達される。よって、第2ディフューザ壁部DF2の温度は、第1ディフューザ壁部DF1の温度よりも高くなる傾向にある。
更に、従来の過給機は、バックプレートBPが「スクロール部SR及びシュラウド部SD等を構成しているコンプレッサハウジングCH」と別体になっている。よって、バックプレートBPとコンプレッサハウジングCHとの接合部JC4の熱抵抗が高いので、バックプレートBPから冷却通路ILへの放熱量が小さく、従って、バックプレートBPは冷却され難い。この結果、第2ディフューザ壁部DF2へのデポジット堆積が多くなる傾向にある。
従って、従来の過給機のように、何らの対策も施さなければ、ベアリングハウジング90から伝達される熱によって高温となり易い第2ディフューザ壁部DF2に付着するデポジット量を低減することができない。
係る知見に基づき、第1過給機60のコンプレッサ70は、図2に示したように、冷却通路ILを備え、且つ、「第2ディフューザ壁部72bを構成するバックプレートBP」が「冷却通路ILの壁面の一部を構成しているコンプレッサハウジングCHの一部」と一体成型された第2部材72を備えている。
換言すると、「第2ディフューザ壁部72bを構成するバックプレートBP」は接合部を介することなく冷却通路ILの壁面にまで連続しているから、第2ディフューザ壁部72bから冷却通路ILまでの熱抵抗を従来の過給機に比べ小さくすることができる。その結果、第2ディフューザ壁部72bの熱が、冷却通路ILにより比較的効率良く冷却される。
以上、説明したように、第1過給機60は、コンプレッサインペラ73、コンプレッサハウジングCH及びバックプレートBPを含む遠心式圧縮機(コンプレッサ)70と、ベアリングハウジング90と、を備える。更に、前記コンプレッサハウジングCHは、冷媒が通過する冷却通路ILを備え、前記バックプレートBPは、前記コンプレッサハウジングCHの部分であって前記冷却通路ILの壁面の一部又は全部を構成している部分と一体成型で構成されている(第2部材72を参照。)。
従って、本過給機60は、高温となっているベアリングハウジング90から伝達される熱によって加熱されているバックプレートBPを、上述の従来構成と比べて効率良く冷却することができる。よって、第2ディフューザ壁部72bの温度上昇が抑制されるので、ディフューザ部DFを通過するオイルミスト粒子OMの油分の蒸発が抑制され、粘着性が高いオイルミスト粒子OMへと変化し難くなる。その結果、第2ディフューザ壁部72bに堆積するデポジットの量を低減することができる。
<第1実施形態の変形例>
上述の第1実施形態では、第1部材71及び第2部材72の材料は、比較的熱伝導率の高いアルミニウムであった。本変形例では、第2部材72が、第1部材71に比べて、より高い熱伝導率を有する材料(例えば銅)で構成される。
アルミニウムの熱伝導率は、1気圧、20℃の条件のもとで、204W/(m・K)である。アルミニウムより熱伝導率の高い材料としては、金(熱伝導率:295W/(m・K))、銀(同:418W/(m・K))、銅(同:372W/(m・K))が知られている。従って、最も熱伝導率の高い材料は銀であるが、第2部材72の材料としては、コストを考慮すると銅が好適である。
以上、説明したように、コンプレッサハウジングCHのバックプレートBPと一体成型されている第2部材72は、コンプレッサハウジングCHのバックプレートBPと一体成型されていない第1部材71に比べて、より高い熱伝導率を有する部材から構成されている。
従って、バックプレートBPから冷却通路ILまでの熱抵抗を一層小さくすることができる。更に、熱伝導率が高い材料は一般に高価であるが、上記構成によれば、コンプレッサハウジングCH全体を熱伝導率が高い材料により形成する必要がないので、コストの上昇を抑制しながらバックプレートBPの温度を低く維持することができる。その結果、第2ディフューザ壁部72bに堆積するデポジットの量を一層低減することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る過給機(以下、「第2過給機」とも称呼される。)60Aのコンプレッサ(以下、「第2コンプレッサ」とも称呼される。)70Aについて説明する。図5に示したように、第2コンプレッサ70Aは、第1コンプレッサ70と同様、内燃機関10に適用されている。なお、以下において既に説明した構成要素と同一の構成要素には、そのような構成要素に付された符号と同一の符号が付されている。
本実施形態のコンプレッサ70Aでは、図5に示したように、ベアリングハウジング90と第2部材72とが断熱部材HIを介して連接されている。断熱部材HIは、非金属のシート(例えば、ゴム)から構成されている。非金属のシートの熱伝導率は、アルミニウムの熱伝導率及び銅の熱伝導率の何れよりも極めて小さい(例えば、ゴムの熱伝導率はアルミニウム及び銅の熱伝導率の百分の一以下程度である。)。
以上、説明したように、第2過給機60Aの第2コンプレッサ70Aにおいては、前記ベアリングハウジング90とバックプレートBP(第2部材72)とが断熱部材HIを介して連接されている。
従って、高温になるベアリングハウジング90の熱が断熱部材HIによってバックプレートBP(第2部材72)へ伝わり難くなるので、バックプレートBP(第2部材72)の温度を更に低減することができる。その結果、第2ディフューザ壁部72bに堆積するデポジットの量を、更に低減することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る過給機(以下、「第3過給機」とも称呼される。)60Bのコンプレッサ(以下、「第3コンプレッサ」とも称呼される。)70Bについて説明する。図6に示したように、第3コンプレッサ70Bは、第1コンプレッサ70と同様、内燃機関10に適用されている。なお、以下において既に説明した構成要素と同一の構成要素には、そのような構成要素に付された符号と同一の符号が付されている。
本実施形態のコンプレッサ70Bでは、図6に示したように、コンプレッサハウジング74とバックプレートBPとが接合部JC4において接合されている。更に、ベアリングハウジング90とバックプレートBPとが接合部JC3において断熱部材HIを介して接合されている。断熱部材HIは、非金属のシート(例えば、ゴム)から構成されている。上述したように、非金属のシートの熱伝導率は第1部材71及び第2部材72の熱伝導率よりも極めて小さい。
以上、説明したように、第3過給機60Bは、コンプレッサインペラ73、コンプレッサハウジング74及びバックプレートBPを含む遠心式圧縮機70Bと、ベアリングハウジング90と、を備える。更に、前記コンプレッサハウジング74は冷媒が通過する冷却通路ILを備え、前記ベアリングハウジング90とバックプレートBPとが断熱部材HIを介して連接されている。
従って、第3過給機60Bの第3コンプレッサ70Bでは、ベアリングハウジング90の熱がバックプレートBPに伝わり難くなるので、第2ディフューザ壁部72bの温度は上昇し難くなる。その結果、第2ディフューザ壁部72bに堆積するデポジットの量を一層低減することができる。
本発明は上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。
例えば、第2及び第3実施形態において、断熱部材HIの材料としては、ゴムだけでなくプラスチック等の合成樹脂であってもよい。
更に、第1実施形態は、コンプレッサハウジングCHの一部とバックプレートBPとが一体成型した第2部材72と、コンプレッサハウジングCHのバックプレートBPと一体成型していない残りの部分である第1部材71とが、それぞれ冷却通路ILの壁面を構成しているが、例えば、第2部材72が冷却通路ILの壁面のすべてを構成していてもよい。
更に、第1実施形態において、第1部材71と第2部材72とが一体成型で構成されてもよい。
10…内燃機関、20…機関本体部、30…吸気通路部、31…吸気管、40…排気通路部、41…排気管、50…ブローバイガス還流装置、51…第1ガス通路部、52…第2ガス通路部、53…第3ガス通路部、53a…ガス管、60…ターボチャージャ、70…コンプレッサ、71…第1部材、71a…吸気導入壁部、71b…シュラウド壁部、71c…第1ディフューザ壁部、71d…第1スクロール構成部、72…第2部材、72a…第2スクロール構成部、72b…第2ディフューザ壁部、73…コンプレッサインペラ、80…タービン、90…ベアリングハウジング、91…タービンシャフト、CP…圧縮部、DF…ディフューザ部、SR…スクロール部、HI…断熱部材、CH…コンプレッサハウジング、BP…バックプレート、OM…オイルミスト、PM…パティキュレートマター。

Claims (3)

  1. コンプレッサインペラ翼、コンプレッサハウジング及びバックプレートを含む遠心式圧縮機と、ベアリングハウジングと、を備える過給機において、
    前記コンプレッサハウジングは
    前記バックプレートと一体成型されていない第1部材と、前記バックプレートと一体成型されている第2部材と、を含み、
    前記第1部材と、前記第2部材のうち前記バックプレートを含まない部分と、が冷却通路を構成し、
    前記第2部材は、前記第2部材の前記冷却通路を構成している部分と前記バックプレートとの間に前記コンプレッサハウジングのスクロール部を構成するスクロール構成部を有し、且つ、前記第1部材に比べてより高い熱伝導率を有する部材から構成されていることを特徴とする過給機。
  2. 請求項1に記載の過給機であって、
    前記ベアリングハウジングと前記バックプレートとが断熱部材を介して連接されていることを特徴とする過給機。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の過給機であって、
    クランクケース内のブローバイガスを吸気通路に還流させるブローバイガス通路部を備える内燃機関に適用され、
    前記遠心式圧縮機が、前記吸気通路であって前記ブローバイガス通路と前記吸気通路との接続部よりも下流側に配設されている、過給機。
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