JP2024031651A - 圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】PCVガス中の水分の凍結を抑制することが可能な圧縮機を提供することを課題とする。【解決手段】回転翼を収納するハウジングと、前記ハウジングのうち、前記回転翼よりも空気の流れる方向における上流側に取り付けられ、内周面に固定翼を有する筒部と、前記ハウジングに接続されたPCV通路と、を具備し、前記ハウジング、前記筒部、および前記PCV通路は金属で形成されている圧縮機。【選択図】図1
Description
本発明は圧縮機に関する。
圧縮機によって空気を過給することで、内燃機関の出力を向上させることができる。空気の逆流を抑制するため、圧縮機のコンプレッサハウジングに固定翼を設けることがある(例えば特許文献1など)。
ブローバイガスを還流させるために、PCV(Positive crankcase ventilation)通路を吸気通路に接続することがある。PCV通路を流れるガス(PCVガス)は空気とともに圧縮機に流入する。PCVガスに比べて、空気は低温である。PCVガスと空気とが合流することで、PCVガスが冷却され、PCVガス内の水分が凝縮水となって析出される。凝縮水が凍結し、インレットスプリッタなどに氷が付着する恐れがある。氷がはがれ、インペラに接触することでインペラが破損する可能性もある。氷によってPCV通路が閉塞する恐れもある。そこで、PCVガス中の水分の凍結を抑制することが可能な圧縮機を提供することを目的とする。
上記目的は、回転翼を収納するハウジングと、前記ハウジングのうち、前記回転翼よりも空気の流れる方向における上流側に取り付けられ、内周面に固定翼を有する筒部と、前記ハウジングに接続されたPCV通路と、を具備し、前記ハウジング、前記筒部、および前記PCV通路は金属で形成されている圧縮機によって達成することができる。
前記PCV通路は、前記ハウジングのうち前記回転翼および前記固定翼よりも上流側に接続されてもよい。
前記PCV通路は第1部分と第2部分とを有し、前記第1部分は前記ハウジングに接続され、前記第2部分は、前記PCV通路内のガスの流れる方向において前記第1部分よりも上流側に位置し、前記第1部分は金属で形成され、前記第2部分は樹脂で形成されてもよい。
PCVガス中の水分の凍結を抑制することが可能な圧縮機を提供できる。
図1は実施形態に係る圧縮機100を例示する模式図である。圧縮機100は、車両に搭載される過給機の一部である。圧縮機100は、コンプレッサハウジング10、インペラ12(回転翼)、筒部14、PCV通路16を有する。圧縮機100には図1中の矢印のようにガスが流れ込む。
コンプレッサハウジング10は金属製であり、内部に空洞を有する。インペラ12はコンプレッサハウジング10の内部に収納され、不図示のタービンと連結されている。インペラ12は回転可能である。
コンプレッサハウジング10に筒部14が取り付けられている。筒部14は金属製であり、コンプレッサハウジング10の内周面に圧入される。筒部14の外周面はコンプレッサハウジング10の内周面に接触する。筒部14の内周面に、複数のインレットスプリッタ15(固定翼)が設けられている。インレットスプリッタ15は、例えば空気の流れる方向に沿って延伸する。複数のインレットスプリッタ15は、筒部14の周方向に沿って、互いに離間して配置されている。
PCV通路16は、ユニオン17(第1部分)とホース18(第2部分)とを有する。PCVガスの流れる方向において、ユニオン17はホース18より下流側に位置し、ホース18はユニオン17より上流側に位置する。ユニオン17の1つの端部は、コンプレッサハウジング10および筒部14のうち、インペラ12およびインレットスプリッタ15よりも上流の位置に接続されている。ユニオン17のもう1つの端部にホース18が接続されている。ホース18は不図示の内燃機関に接続されている。ユニオン17は金属製である。ホース18は例えば樹脂製である。ホース18の熱伝導率は、金属の熱伝導率よりも低い。PCVガスは、PCV通路16を流れて、コンプレッサハウジング10の内部に導入される。
コンプレッサハウジング10の1つの端部に吸気通路20が接続されている。吸気通路20を通じて、コンプレッサハウジング10に空気が流入する。
空気の流れる方向において、上流側から下流側にかけて、インレットスプリッタ15およびインペラ12が順番に配置されている。空気はインレットスプリッタ15およびインペラ12を通過して、不図示の内燃機関に導入される。PCVガスは、PCV通路16を流れ、空気と合流し、内燃機関に導入される。
内燃機関の排気がタービンに吹き付けることで、タービンが回転する。インペラ12はタービンとともに回転し、空気を圧縮する。
PCVガスと空気とが、コンプレッサハウジング10の内部で合流する。高温のPCVガスが空気と合流し、冷却されることで、PCVガス中の水分は凍結しやすい。コンプレッサハウジング10の内部に氷が付着すると、圧縮機100の部品が破損する恐れがある。例えばインペラ12に氷が噛みこんで破損する恐れがある。PCV通路16が氷によって閉塞すると、PCVガスの導入が困難になる。
本実施形態によれば、コンプレッサハウジング10、筒部14、およびPCV通路16のユニオン17は金属製である。コンプレッサハウジング10および筒部14は、例えばアルミニウム(Al)で形成されている。ユニオン17は例えば鉄(Fe)で形成されている。コンプレッサハウジング10、筒部14、およびユニオン17は、樹脂などに比べて高い熱伝導率を有する。内燃機関、排気、エンジンオイルなどから圧縮機100に熱が伝導される。金属製のコンプレッサハウジング10、筒部14、およびユニオン17は、金属で形成されているため、熱伝導によって温度上昇しやすい。温度が上昇することで、PCVガス中の水分が冷却されにくい。水分の凝縮および凍結が抑制される。圧縮機100の破損が抑制される。
PCV通路16は、インペラ12およびインレットよりも上流側に接続される。インレットスプリッタ15は、コンプレッサハウジング10のうちPCV通路16が接続される位置よりも下流側に位置する。インレットスプリッタ15は空気の流れを制御し、例えばインペラ12側からの空気の逆流を抑制する。ガスがコンプレッサハウジング10内を流れやすくなり、滞留が抑制される。PCV通路16の接続位置付近でのガスの滞留が抑制されることで、氷の発生が効果的に抑制される。
PCV通路16はユニオン17およびホース18を有する。ユニオン17が金属製であるため、ユニオン17は高い熱伝導率を有する。ユニオン17付近において水分の凝縮および凍結を抑制することができる。ホース18は例えば樹脂製であるため、金属のユニオン17に比べて低い熱伝導率を有する。つまり、ホース18の保温性が高い。ホース18を流れるPCVガスの熱が奪われにくい。PCVガス中の水分が低温になりにくいため、凍結が抑制される。
コンプレッサハウジング10および筒部14はアルミニウムで形成されてもよい。PCV通路16のユニオン17は鉄で形成されてもよい。コンプレッサハウジング10、筒部14およびユニオン17が同じ種類の金属で形成されてもよい。コンプレッサハウジング10、筒部14およびユニオン17のうち2つが同じ種類の金属で形成されてもよい。コンプレッサハウジング10、筒部14およびユニオン17が、互いに異なる金属で形成されてもよい。重量および機械的な強度などに応じて金属を選択してもよい。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 コンプレッサハウジング
12 インペラ
14 筒部
15 インレットスプリッタ
16 PCV通路
17 ユニオン
18 ホース
20 吸気通路
100 圧縮機
12 インペラ
14 筒部
15 インレットスプリッタ
16 PCV通路
17 ユニオン
18 ホース
20 吸気通路
100 圧縮機
Claims (3)
- 回転翼を収納するハウジングと、
前記ハウジングのうち、前記回転翼よりも空気の流れる方向における上流側に取り付けられ、内周面に固定翼を有する筒部と、
前記ハウジングに接続されたPCV通路と、を具備し、
前記ハウジング、前記筒部、および前記PCV通路は金属で形成されている圧縮機。 - 前記PCV通路は、前記ハウジングのうち前記回転翼および前記固定翼よりも上流側に接続される請求項1に記載の圧縮機。
- 前記PCV通路は第1部分と第2部分とを有し、
前記第1部分は前記ハウジングに接続され、
前記第2部分は、前記PCV通路内のガスの流れる方向において前記第1部分よりも上流側に位置し、
前記第1部分は金属で形成され、
前記第2部分は樹脂で形成される請求項1または2に記載の圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022135329A JP2024031651A (ja) | 2022-08-26 | 2022-08-26 | 圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022135329A JP2024031651A (ja) | 2022-08-26 | 2022-08-26 | 圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2024031651A true JP2024031651A (ja) | 2024-03-07 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2022135329A Pending JP2024031651A (ja) | 2022-08-26 | 2022-08-26 | 圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2024031651A (ja) |
-
2022
- 2022-08-26 JP JP2022135329A patent/JP2024031651A/ja active Pending
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