JP6006173B2 - 有機化合物の使用方法 - Google Patents
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Description
ここでR1は、
直鎖状C7〜C17アルキル、直鎖状C7〜C17アルケニル、分枝状C7〜C17アルキル、分枝状C7〜C17アルケニル、
直鎖状C7〜C17モノアルケニル、分枝状C7〜C17モノアルケニル、
直鎖状C7〜C17アルカジエニル、分枝状C7〜C17アルカジエニル、
直鎖状C7〜C17アルカトリエニル、分枝状C7〜C17アルカトリエニル、
直鎖状C9〜C17アルカテトラエニル、分枝状C9〜C17アルカテトラエニル、
および直鎖状C11〜C17アルカペンタエニル、分枝状C11〜C17アルカペンタエニルであり、
ここで式IのR2−CO−R3部は、フレーバー化合物の残基であり、ここでR2−CO−R3のOは、前記フレーバー化合物の反応したカルボニル基の残りであり、
並びにここでR2−CO−R3は、44〜294の分子量を有する、
による、フレーバー前駆体化合物。
第1の側面において、フレーバーを付与された食品を提供する方法を提供し、ここで式I
ここでR1は、
直鎖状C7〜C17アルキル、直鎖状C7〜C17アルケニル、分枝状C7〜C17アルキル、分枝状C7〜C17アルケニル、
直鎖状C7〜C17モノアルケニル、分枝状C7〜C17モノアルケニル、
直鎖状C7〜C17アルカジエニル、分枝状C7〜C17アルカジエニル、
直鎖状C7〜C17アルカトリエニル、分枝状C7〜C17アルカトリエニル、
直鎖状C9〜C17アルカテトラエニル、分枝状C9〜C17アルカテトラエニル、
および直鎖状C11〜C17アルカペンタエニル、分枝状C11〜C17アルカペンタエニルであり、
ここで式IのR2−CO−R3部は、フレーバー化合物の残基であり、ここでR2−CO−R3のOは、前記フレーバー化合物の反応したカルボニル基の残りであり、
並びにここでR2−CO−R3は、44〜294の分子量を有する、
で表される少なくとも1種のフレーバー前駆体を、食品を消費および/または加熱する際に顕著な芳香を有するフレーバーを放出するのに十分な濃度で食品に混合する。
他の側面において、1または2以上のカルボニル基を含む少なくとも1種のフレーバー化合物を、少なくとも1種のモノグリセリドと、酸触媒反応において反応させることにより生成した、本明細書中で定義されるフレーバー前駆体の混合物を含むフレーバー組成物を提供する。
他の側面において、1または2以上のカルボニル基を含む少なくとも1種のフレーバー化合物を、少なくとも1種のモノグリセリドと、酸触媒反応において反応させることにより生成した、上記のように定義したフレーバー前駆体の混合物を含む食品を提供する。
他の側面において、1または2以上のカルボニル基を含む少なくとも1種のフレーバー化合物を、少なくとも1種のモノグリセリドと、酸触媒反応において反応させることによる、上記のように定義したフレーバー前駆体を製造する方法を提供する。
1つの態様において、前記フレーバーが以下に記載するフレーバーからなる群から選択される、上記の方法を提供する。
R2が、H、C1〜C15アルキル、C1〜C15オキソアルキル、C1〜C15ヒドロキシアルキル、C2〜C15アルケニル、C2〜C15オキソアルケニルおよびC2〜C15ヒドロキシアルケニルからなる群から選択され、
O、OH、N、NH、フェニル、フラニル、C9アリール、C10アリール、SH、SR4(ここでR4は、エテニル、プロペニル、ブテニルおよびペンテニルから任意に選択された直鎖状または分枝状C1〜C5アルケニル残基であり、R3およびR4中の炭素原子の合計数が15までである)から独立して選択された1つまたは2つ以上の残基で任意に置換された、C2〜C15直鎖状アルケニル、
1つまたは2つのアルキル基で任意に置換されたC3〜C15分枝状アルケニル、
1つまたは2つのアルキル基で任意に置換された、C5〜C15の1つ、2つまたは多数の分枝を有するアルカジエニル、
O、SおよびNから独立して選択された1個または2個以上の原子をアルケニル鎖内に含む、C4〜C15の1つ、2つまたは多数の分枝を有するアルカジエニル;
O、SおよびNから独立して選択された2個までのヘテロ原子を含み、O、OH、アルコキシ、アルキル、アルケニルから独立して選択された1つまたは2つ以上の残基で任意に置換された、5員環または6員環炭素環残基で置換された、C1〜C6アルキルまたはアルケニルからなる群から選択され;
次に、これらのフレーバー前駆体は、水性酸性条件下に置かれた際に、例えば水の存在下での加熱、例えば調理により、または焼くことにより、および特にフレーバーの放出を加速させる酵素を含む口中で加熱した際に、逆の反応においてフレーバー(R2−CO−R3)をゆっくりと放出する(スキームの右側から左側への方向を比較されたい)。
野菜供給源からの一般的に用いられている油であるミグリオール(miglyol)から由来するモノグリセリド類の典型的な混合物には、C8、C10およびC12モノグリセリド類が含まれる。
バターから由来するモノグリセリド類の典型的な混合物には、主にC8、C10、C12、C14、C16、C18飽和モノグリセリド類が含まれる。
分枝状化合物を示した箇所においては、これらは、1つ、2つまたは多数の分枝を有していてもよい(1つ、2つまたは3つ以上のアルキル基を有する)。
式IによるR1およびR2:
R3が以下の表中に示すように選択される、式Iで表される化合物。
式IによるR1およびR3:
R2がH、メチル、エチル、ブチル、2−ブテニルおよびビニルから選択される、式Iで表される化合物。
R1がC7〜C17アルキル、C7〜C17アルケニル、C7〜C17モノアルケニルおよびC7〜C17アルカジエニルから選択される、式Iで表される化合物。
R1が直鎖状C7〜C17アルキル、直鎖状C7〜C17アルケニル、直鎖状C7〜C17モノアルケニルおよび直鎖状C7〜C17アルカジエニルから選択される、式Iで表される化合物。
R1=C7、C8、C9、C10、C11、C13、C15およびC17アルケニル、C17−8エンアルケニル(オレイン酸残基)、C17−8,11アルカジエニル(リノール酸残基)およびC17−8,11,14−トリエニル(リノレン酸残基)から選択されるアルケニルである、式Iで表される化合物。
R1=ヘプチル、ノニル、ウンデシル、トリデシル、ペンタデシル、ヘプタデシルである、式Iで表される化合物。
R2が、H、メチル、エチル、2−ブテニルまたはビニルから選択され、R3が以下の表中に示す通りである、式Iで表される化合物。
R2=Hであり、R3が以下の表中に示すように選択される、式Iで表される化合物。
R2=メチルであり、R3が以下の表中に示すように選択される、式Iで表される化合物。
R1がC7〜C17アルキル、C7〜C17アルケニル、C7〜C17モノアルケニルおよびC7〜C17アルカジエニルから選択され、R3が以下の表中に示すように選択される、式Iで表される化合物。
R1がヘプチル、ノニル、ウンデシル、トリデシル、ペンタデシル、ヘプタデシルから選択され、R3が以下の表中に示すように選択される、式Iで表される化合物。
R1がヘプチル、ノニル、ウンデシル、トリデシル、ペンタデシルおよびヘプタデシルから選択され、R2がH、メチル、エチル、2−ブテニルおよびビニルから選択される、式Iで表される化合物。
R1がC7〜C17アルキル、C7〜C17アルケニル、C7〜C17モノアルケニルおよびC7〜C17アルカジエニルから選択され、R2がH、メチル、エチル、ブチル、2−ブテニルまたはビニルから選択され、R3が以下の表中に示すように選択される、式Iで表される化合物。
R1がヘプチル、ノニル、ウンデシル、トリデシル、ペンタデシルおよびヘプタデシルから選択され、R2=メチルであり、R3が以下の表中に示すように選択される、式Iで表される化合物。
R1がヘプチル、ノニル、ウンデシル、トリデシル、ペンタデシルおよびヘプタデシルから選択され、R2=メチルであり、R3が1,1−ヒドロキシエチル、1−オキソエチルおよび1−オキソプロピルから選択される、式Iで表される化合物。
R1が直鎖状C7〜C17アルキル、直鎖状C7〜C17アルケニル、分枝状C7〜C17アルキル、分枝状C7〜C17アルケニルから選択され、R2=メチルであり、R3が直鎖状C1〜C15アルキル、直鎖状C1〜C15アルケニル、分枝状C1〜C15アルキルおよび分枝状C1〜C15アルケニルから選択される、式Iで表される化合物。
以下の化合物は、式IのR2−C−R3部が、式Iの2個の環の酸素原子に結合した環残基を形成する化合物である。すべての残基について、置換基および二重結合を、R2とR3との間のC原子である1位におけるC原子から開始して、数える(C1、以下の構造式を比較されたい)。二重結合は、シスまたはトランス位においてであってもよい。例示のために、以下の構造式は、R2−C−R3が2,4−ジメチル−4,5−ジヒドロ−(2H)−フラノンである、式Iで表される化合物を示す:
R1がC7〜C17アルキル、C7〜C17アルケニル、C7〜C17モノアルケニル、C7〜C17アルカジエニル、直鎖状C7〜C17アルキル、直鎖状C7〜C17アルケニル、直鎖状C7〜C17モノアルケニル、直鎖状C7〜C17アルカジエニル、分枝状C7〜C17アルキル、分枝状C7〜C17アルケニル、分枝状C7〜C17モノアルケニル、分枝状C7〜C17アルカジエニルから選択され、R2−C−R3が以下の表中に示すように選択される、式Iで表される化合物。
R1がC7、C9、C11、C13、C15またはC17直鎖状アルキルおよびC7、C9、C11、C13、C15またはC17分枝状アルキルから選択される、式Iで表される化合物。
R1がヘプチル、ノニル、ウンデシル、トリデシル、ペンタデシルおよびヘプタデシルから選択され、R2−C−R3が以下の表中に示すように選択される、式Iで表される化合物。
R2−C−R3置換シクロペンテン残基が2−ヒドロキシ−3−メチルシクロペンタ−2−エン、2−ヒドロキシ−4−メチルシクロペンタ−2−エン、3−エチル−2−ヒドロキシシクロペンタ−2−エン、2−ヒドロキシ−3,4−ジメチルシクロペンタ−2−エン、3−エチル−2−ヒドロキシシクロペンタ−2−エン、4−エチル−2−ヒドロキシ−3−メチルシクロペンタ−2−エンからなる群から選択される、式Iによる化合物。これらの化合物は、ヒドロキシ−アルキル−シクロペンテノン類を放出する。
R2−C−R3チアシクロアルカン環残基が3−チアシクロペンタンである、式Iによる化合物。
R2−C−R3置換オキサシクロペンタン環残基が2,4−ジメチル−3−オキサ−シクロペンタンおよび2−メチル−3−オキサ−シクロペンタンからなる群から選択される、式Iによる化合物。
R2−C−R3アルキルカルボキシアルキル/アルキルカルボキシアルケニル−シクロペンタン環残基が3−(メトキシカルボニルメチル)−2−ペンチル−シクロペンタン、3−(メトキシカルボニルメチル)−2(Z)−ペンタ−2−エニル−シクロペンタン、シス3−(メトキシカルボニルメチル)−2(Z)−ペンタ−2−エニル−シクロペンタン、トランス3−(メトキシカルボニルメチル)−2(Z)−ペンタ−2−エニル−シクロペンタンおよび2R3S−シス−3−(メトキシカルボニルメチル)−2(Z)−ペンチル−シクロペンタンから選択される、式Iによる化合物。
R2がHであり、R3が、2,6,6−トリメチル−シクロヘキサ−1,3−ジエニルを含むがこれには限定されないメチル−シクロヘキサジエニルである、式Iによる化合物。あるいはまた、R2は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ブテニル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチルから選択され得る。
R2がHであり、R3がフェニル、アルキルフェニルならびに置換基がOHおよびアルコキシから選択される置換フェニルから選択される、式Iによる化合物。
R2がHであり、R3がメチルフェニル、エチルフェニル、プロピルフェニル、イソプロピルフェニル、ブチルフェニル、イソブチルフェニルおよびペンチルフェニルから選択されるアルキルフェニルである、式Iによる化合物。
R2がHであり、R3がヒドロキシフェニル、メトキシフェニルおよびエトキシフェニルから選択される置換フェニルである、式Iによる化合物。
R2がHであり、R2−C−R3がフェニル、4−メチルフェニル、4−メトキシフェニル、4−ヒドロキシフェニル、4−イソプロピルフェニル、4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニルおよびピペロニルから選択される、式Iによる化合物。
R2がHであり、R3がフラン−2−イル、5−メチルフラン−2−イル、3−メチルフラン−2−イル、フラン−3−イル(アセチルNSOから)から選択される、式Iによる化合物。
R2がHであり、R3がチオフェン−2−イル、5−メチルチオフェン−2−イル、5−エチルチオフェン−2−イル、チオフェン−3−イル、2−メチルチオフェン−3−イル、2,5−ジメチルチオフェン−3−イルから選択される。式Iによる化合物。
R2がHであり、R3がベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピル、フェニルブチル、フェニルペンチル、フェニルヘキシル、フェニルヘプチル、フェニルオクチル、フェニルノニルから選択されるフェニルアルキルである、式Iによる化合物。
R2がHであり、R3が1−フェニルエチル、4−メチル−2−フェニルブタ−2−エニル、(Z)−4−メチル−2−フェニルブタ−2−エニル、5−メチル−2−フェニルペンタ−2−エニル、(Z)−5−メチル−2−フェニルペンタ−2−エニル、ベンジル、2−フェニルプロパ−2−エニル、(Z)−2−フェニルプロパ−2−エニル、1−フェニルビニル、2−フェニルビニルから選択される、式Iによる化合物。
R2がHであり、R3が3−(メチルチオ)プロピル、2−(メチルチオ)プロピル、4−(メチルチオ)ブタ−2−エン−2−イル、(Z)−4−(メチルチオ)ブタ−2−エン−2−イル、2−メチル−5−(メチルチオ)ペンタ−2−エン−2−イル、(E)−2−メチル−5−(メチルチオ)ペンタ−2−エン−2−イル、1−((メチル(チオ)メチル)−ブタ−2−エン−2−イル、(Z)−1−((メチル(チオ)メチル)−ブタ−2−エン−2−イル、2−(メチルチオ)エチルおよび2−(2−メチル(ジスルファニル)−プロパ−2−イルから選択される、式Iによる化合物。
R2がHであり、R3が6−ヒドロキシ−3,6−ジメチルヘプチルから選択される、式Iによる化合物。
上記のフレーバーアルデヒド類を放出する前駆体化合物の群、またはフレーバーケトン類を放出する上記の化合物の代替の群について、R1は、上記に示したように選択されるか、またはヘプチル、ノニル、ウンデシル、トリデシル、ペンタデシルおよびヘプタデシルから選択される。
以下の群の化合物は、フレーバー化合物をケトンと反応させて式Iで表される化合物のR2−C−R3部を形成することにより生成することができ、ここでCは、ケトン遊離体の前のカルボニルC原子である。これらの前駆体化合物は、対応してアセチルフレーバー化合物を放出する。得られたR3残基を、以下に示す:
R2がメチルであり、R3がピラジニル、3−メチルピラジン−2−イル、6−メチルピラジン−2−イル、2,3−ジメチルピラジン−6−イル、3,5−ジメチルピラジン−2−イル、5−ジメチルピラジン−2−イル、2−エチル−ピラジン−6−イル、5−エチル−3−メチルピラジン−2−イル、2−エチル−5−メチルピラジン−3−イル、2−エチル−5,6−ジメチルピラジン−3−イル、2−エチル−3,5−ジメチルピラジン−6−イル、3−エチル−5−メチルピラジン−2−イル、2−エチル−ピラジン−5−イル、2−エチル−ピラジン−3−イルから選択される、式Iによる化合物。
R2がメチルであり、R3がピリジン−2−イル、3−メチルピリジン−2−イル、5−メチルピリジン−2−イル、6−メチルピリジン−2−イル、3−エチルピリジン−2−イル、3,5−ジメチルピリジン−2−イル、5,6−ジメチルピリジン−2−イル、3−エチル−5−メチルピリジン−2−イル、3−エチル−6−メチルピリジン−2−イル、3,5,6−トリメチルピリジン−2−イル、3−エチル−5,6−ジメチルピリジン−2−イル、2−エチル−3,5−ジメチルピリジン−6−イル、ピリジン−3−イル、2−メチルピリジン−3−イル、5−メチルピリジン−3−イル、6−メチルピリジン−3−イル、2,3−ジメチルピリジン−5−イル、2,6−ジメチルピリジン−3−イル、2,3,4,5−テトラヒドロピリジン−6−イル、1,2,3,4−テトラヒドロピリジン−6−イルから選択される、式Iによる化合物。
R2がメチルであり、R3がオキサゾール−2−イル、オキサゾール−4−イル、オキサゾール−5−イル、チアゾール−2−イル、チアゾール−4−イル、チアゾール−5−イル、4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル、2,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イルから選択される、式Iによる化合物。
R2がエチルであり、R3がオキサゾリル、チアゾリル、ジヒドロ−チアゾリルから選択される、式Iによる化合物。
R2がエチルであり、R3がチアゾール−2−イル、オキサゾール−2−イル、オキサゾール−4−イル、オキサゾール−5−イル、チアゾール−2−イル、チアゾール−4−イル、チアゾール−5−イル、4,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イル、2,5−ジヒドロ−チアゾール−2−イルから選択される、式Iによる化合物。
R2がメチルであり、R3が1H−ピロール−2−イル、1H−ピロール−3−イル、3,4−ジヒドロ−2H−ピロール−5−イル、2,3−ジヒドロ−1H−ピロール−5−イルから選択される、式Iによる化合物。
R2がメチルであり、R3が1−チオプロピル、2−チオプロピル、3−チオプロピル、チオメチル、2−チオ−2−メチルプロピル、2−メチル−2−(メチルチオ)プロピルから選択される、式Iによる化合物。
R2がメチルであり、R3が1−((フラン−2−イル)メチルチオ)−1−ヒドロキシエチルおよび2−((フラン−2−イル)メチルチオ)−2−メチルプロピルから選択される、式Iによる化合物。
R2がメチルであり、R3が1−オキソペンチル、1−オキソブチル、1−オキソプロピル、3−オキソ−オクタ−2−イル、2−(エトキシカルボニル)エチルから選択される、式Iによる化合物。
R2がメチルであり、R3が4−メチルフェニル、2−フェニルエテニル、4−メトキシフェニル、2−(4−メトキシフェニル)エチル、2−(4−ヒドロキシフェニル)エチルおよびベンゾイルから選択される、式Iによる化合物。
上記のフレーバーアセチル類を放出する前駆体化合物の群について、R1は、上記に示したように選択されるか、またはヘプチル、ノニル、ウンデシル、トリデシル、ペンタデシルおよびヘプタデシルから選択される。
R2がHであり、R3がメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシルから選択される、式Iによる化合物。
R2がHであり、R3がイソプロピル、メチルブチル、メチルペンチル、メチルヘキシル、メチルヘプチル、メチルオクチル、メチルノニル、メチルデシル、メチルウンデシル、メチルドデシル、メチルトリデシルから選択される1つの分枝を有するアルキルである、式Iによる化合物。
R2がHであり、R3が1−メチル−プロピルである、式Iによる化合物。
R2がHであり、R3が2−メチル−プロピルである、式Iによる化合物。
R2がHであり、R3が、プロパ−1−エニル、ブタ−1−エニル、ブテン−2−イル、ブタ−3−エニル、ペンタ−1−エニル、ペンタ−2−エニル、ペンタ−3−エニル、ヘキサ−1−エニル、ヘキサ−3−エニル、ヘプタ−1−エニル、オクタ−1−エニル、オクタ−5−エニル、ノナ−1−エニル、ノナ−3−エニル、ノナ−8−エニル、デカ−1−エニル、デカ−8−エニル、デカ−9−エニル、ウンデカ−1−エニル、ドデカ−1−エニル、トリデカ−1−エニルから選択される、1つの二重結合を有するアルケニルである、式Iによる化合物。
R2がHであり、R3が、多数の二重結合を有するアルケニルおよび3つの二重結合を有するアルケニルから選択されるアルケニルである、式Iによる化合物。
R2がHであり、R3が、オクタ−1,3,5−トリエニル、ノナ−1,3,5−トリエニル、デカ−1,3,5−トリエニル、ウンデカ−1,3,5−トリエニル、ドデカ1,3,5−トリエニルから選択される、3つの二重結合を有するアルケニルである、式Iによる化合物。
R2がHであり、R3が、1−メチル−メチル、1−メチル−エチル、1−メチル−プロピル、1−メチル−ブチル、1−メチル−ペンチル、1−メチル−ヘキシル、1−メチル−ヘプチル、1−メチル−オクチル、1−メチル−ノニルを含むがこれらには限定されない、メチル基を有するアルキルである、式Iによる化合物。
R2がHであり、R3が、2−メチル−プロパ−2−エニル、3−メチルブタ−1−エニルを含むがこれらには限定されない、メチル基を有するアルケニルである、式Iによる化合物。
R2がHであり、R3が、3,6−ジメチルヘプタ−1,5−ジエニルを含むがこれには限定されない、2つの二重結合および2つのメチル基を有するアルケニルである、式Iによる化合物。
R2がHであり、R3が、3,6−ジメチルヘプタ−5−エニルを含むがこれには限定されない、二重結合および2つのメチル基を有するアルケニルである、式Iによる化合物。
R2がHであり、R3が、1−エチル−プロピルを含むがこれには限定されない、1つのエチル基で置換されたアルキルである、式Iによる化合物。
R2がHであり、R3が、2、6−ジメチルヘプタ−3−エン−3−イルを含むがこれには限定されない、1つまたは2つ以上のメチル基で置換されたアルカ−3−イルまたはアルケン−3−イルである、式Iによる化合物。
R2がHであり、R3がペンタ−2−エン−2−イルである、式Iによる化合物。
R3がアルケニルである化合物の上記の群について、二重結合は、シスまたはトランス位にあってもよい。
R2がメチルであり、R3がエチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシルから選択されたアルキルである、式Iによる化合物。
R2がメチルであり、R3が、プロパ−1−エニル、ブタ−1−エニル、ペンタ−1−エニル、ヘキサ−1−エニル、ヘプタ−1−エニルから選択されるアルケニルである、式Iによる化合物。
R2がメチルであり、R3が、4−メチル−ペンタ−3−エニル、4−メチル−ペンタ−1,3−ジエニルを含むがこれらには限定されない上記のメチルアルケニルである、式Iによる化合物。
R2がメチルであり、R3が、ペンタ−1,3−ジエニル、ヘキサ−1,3−ジエニル、ヘプタ−1,3−ジエニル、オクタ−1,3−ジエニルから選択されるアルカジエニルである、式Iによる化合物。
R2がメチルであり、R3が、オキソ−エチル、オキソ−プロピル、オキソ−ブチル、オキソ−ペンチル、オキソ−ヘキシル、オキソ−ヘプチル、1−オキソ−エチル、1−オキソ−プロピル、1−オキソ−ブチル、1−オキソ−ペンチル、1−オキソ−ヘキシル、1−オキソヘプチルを含むがこれらには限定されないオキソ−アルキルである、式Iによる化合物。
R2が2−ブチルであり、R3がプロパ−1−エニルである、式Iによる化合物。
R2がビニルであり、R3がエチル、プロピル、プロパ−1−エニル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチルから選択される、式Iによる化合物。
R3が任意に置換されたアルケニルである化合物の上記の群について、二重結合は、シスまたはトランス位にあってもよい。
ここで、本発明を例証する役割を果たす一連の非限定的例を続ける。
他に述べない限り、示したすべての%は、wt/wtである。
例1
グリセリン−モノデカノエートからの前駆体化合物の調製および口中での熱加水分解または酵素/酸触媒による芳香化合物の放出
前駆体を、以下のようにして調製する。1gのグリセリン−モノデカノエート(CAS 2277−23−8または1−モノカプリン(Monocaprin)としても知られており、Indofineから商業的に入手できる)および適量(他に述べない限り500mg)の芳香化合物を、触媒として微量の濃HClを含む20mlのヘキサンに、ディーン・スタークトラップ中で溶解し、水の生成が停止するまで約2時間沸騰させる。混合物に、0.5mlの飽和ブライン溶液を加え、混合物を振盪する。有機相(ヘキサン)を分離し、少量の硫酸マグネシウムで乾燥する。ヘキサンを、真空下で蒸留して除去する。得られた前駆体物質をさらに真空蒸留により精製し、クロマトグラフィーによりさらに精製してもよい。
水性5%砂糖溶液または0.3%食塩溶液中の前駆体(1〜10ppm)を室温で味見した際に、用いた芳香化合物に相当する芳香をゆっくりと発生する弱い淡泊な芳香が、知覚される。
デカン酸(2−((Z)−ペンタ−2−エニル)−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル
前駆体を、グリセリン−モノデカノエートおよびシス3−ヘキセナールを用いて、例1に記載したように調製する。精製した前駆体は、弱いグリーン臭気を有するペーストである。
水性5%砂糖溶液中の前駆体(1ppm)を室温で味見した際に、フレッシュグリーン芳香をゆっくりと発生する弱い淡泊な芳香が、知覚される。
デカン酸(2−ブチリル−2−メチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル
前駆体を、グリセリン−モノデカノエートおよび2,3−ヘキサンジオンを用いて、例1に記載したように調製する。精製した前駆体は、弱いバター様臭気を有する透明な黄色のペーストである。
水性5%砂糖溶液中の前駆体(1ppm)を室温で味見した際に、クリーム様、フルーツ様芳香をゆっくりと発生する弱い淡泊な芳香が、知覚される。
オクタン酸(2−(2−(メチルチオ)エチル)−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル
前駆体を、グリセリン−モノオクタノエートおよびメチオナールを用いて、例1に記載したように調製する。精製した前駆体は、硫黄様臭気を有する透明な帯黄色のペーストである。
水性0.3%食塩溶液中の前駆体を室温で味見した際に、新鮮な調理したジャガイモおよびトマトの印象をゆっくりと発生する弱い淡泊な芳香が、知覚される。
オレイン酸(2−メチル−2−(ピラジン−2−イル)−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル
前駆体を、グリセリン−モノオレエートおよびアセチルピラジンを用いて、例1に記載したように調製する。精製した前駆体は、弱いナッツ様のローストした臭気を有するクリーム状ペーストである。
水性5%砂糖溶液中の前駆体(10ppm)を室温で味見した際に、ローストしたパンの外皮の芳香をゆっくりと発生する弱い淡泊な芳香が、知覚される。
ステアリン酸(2−メチル−2−(3−メチルピリジン−2−イル)−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル
前駆体を、グリセリン−モノステアレートおよび2−アセチル−3−メチルピリジンを用いて、例1に記載したように調製する。精製した前駆体は、弱いナッツ様のローストした臭気を有するクリーム状ペーストである。
水性5%砂糖溶液中の前駆体(1ppm)を室温で味見した際に、ローストしたナッツ様芳香をゆっくりと発生する弱い淡泊な芳香が、知覚される。
デカン酸(2−メチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル
前駆体を、グリセリン−モノデカノエートを用いて、以下の改変を施して例1に記載したように調製する:
5gの冷(約10℃)アセトアルデヒド(CAS 75−07−0、供給者:Aldrich)を、5gのグリセリンモノデカノエートおよび触媒としての微量の濃HClを含む20mlの冷ヘキサン(約10℃)に、加圧反応容器中で溶解し、約2時間加熱する。精製した前駆体は、弱い特異な臭気を有するペーストである。
水性20ppm砂糖溶液中の前駆体を室温で味見した際に、新鮮な果汁様、水様の芳香をゆっくりと発生する弱い淡泊な芳香が、知覚される。
デカ−9−エン酸(2−アセチル−2−メチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル
前駆体を、1−グリセリンデカ−9−エノエートおよびジアセチルを用いて、以下の改変を施して例1に記載したように調製する:1gのグリセリン−モノデカノエートを、以下に記載するように合成した、1gの1−グリセリンデカ−9−エノエートに交換し、例1に記載したように、500mgのジアセチル(CAS 431−03−8、Aldrich)と反応させる。精製した前駆体は、弱いバター様臭気を有する帯黄色ペーストである。
水性5%砂糖溶液中の前駆体(1ppm)を室温で味見した際に、フレッシュ、バター様、クリーム様、フルーツ様芳香をゆっくりと発生する弱い淡泊な芳香が、知覚される。
10gの9−デセン酸(CAS 14436−32−9、Bedoukian)、10gのグリシドール(CAS 556−52−5、Aldrich)および100mgのアンバーリスト(Amberlyst)A−26(OH)(Aldrich)を、還流下で200mlのヘキサンと共に、還流冷却器およびマグネチックスターラーを備えた丸底フラスコ中で24時間沸騰させる。溶液を濾過し、揮発性物質を真空下で蒸留して除去する。生成した1−グリセリンデカ−9−エノエートを、これ自体で、またはさらにクロマトグラフィーにより精製して用いることができる。
オクタン酸(2−ヘプチル−2−メチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル
化合物を、グリセリン−モノオクタノエートおよび2−ノナノンを用いて、以下の改変を施して例1に記載したように調製する:1gのグリセリン−モノオクタノエート(CAS 502−54−5、1−モノカプリリンとしても知られており、Indofineから商業的に入手できる)および500mgの2−ノナノン(CAS 821−55−6、Aldrich)を、20mlのヘキサンに溶解する。
得られた前駆体物質をさらにクロマトグラフィーにより精製してもよい。精製した前駆体は、弱いケトン様芳香を有する帯白色ペーストである。
水性5%砂糖溶液中の前駆体(1ppm)を室温で味見した際に、フレッシュ、ブルーチーズ、クリーム様、フルーツ様芳香をゆっくりと発生する弱い淡泊な芳香が、知覚される。
オクタン酸(2−イソブチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル
化合物を、グリセリン−モノオクタノエートおよびイソバレルアルデヒドを用いて、以下の改変を施して例1に記載したように調製する:1gのグリセリン−モノオクタノエート(CAS 502−54−5、1−モノカプリリンとしても知られており、Indofineから商業的に入手できる)および500mgのイソバレルアルデヒド(CAS 590−86−3、Aldrich)を、20mlのヘキサンに溶解する。精製した前駆体は、弱いアルデヒド様芳香を有する帯白色ペーストである。
水性5%砂糖溶液中の前駆体(1ppm)を室温で味見した際に、ココア芳香をゆっくりと発生する弱い淡泊な芳香が、知覚される。
ラウリン酸(2−イソブチル−1,3−ジオキサン−5−イル)
化合物を、グリセリン−2−モノドデカノエートおよびイソバレルアルデヒドを用いて、以下の改変を施して例1に記載したように調製する:1gのグリセリン−2−モノドデカノエート(CAS 1678−45−1、2−モノラウリン(Monolaurin)としても知られており、Indofineから商業的に入手できる)および500mgのイソバレルアルデヒド(CAS 590−86−3、供給者:Aldrich)を、20mlのヘキサンに溶解する。精製した前駆体は、弱いアルデヒド様芳香を有する帯白色ペーストである。
水性5%砂糖溶液中の前駆体(1ppm)を室温で味見した際に、ココア芳香をゆっくりと発生する弱い淡泊な芳香が、知覚される。
ココアフレーバー前駆体
ココア−モノグリセリドの調製:
ココアバターから由来するモノグリセリド類の混合物を、100mgの濃HClにより触媒して、60gのココアバターを20gのグリセリンと共に丸底フラスコ中で100℃にて20時間撹拌することにより、調製する。
トップ芳香について、1gのトップノートを、99gのミグリオール(Migliol)(植物油)と混合する。トップ芳香は、極めて強力な新鮮なココア芳香を有する。
1gのトップノートを、20gのココア−モノグリセリドと混合し、還流冷却器を備えた丸底フラスコ中で10時間加熱して、前駆体を生成する。得られた冷却された前駆体混合物は、弱いココア芳香を有する。
トップ芳香:牛乳飲料粉末は、0.1%(wt/wt)のトップ芳香でフレーバーが付与されている。
前駆体混合物:牛乳飲料粉末は、0.1%(wt/wt)の前駆体混合物でフレーバーが付与されている。
新たに調製した牛乳飲料粉末から、高温の牛乳飲料を調製し、官能的に評価する。トップ芳香でフレーバーが付与された牛乳飲料は、強力な刺激性のココア芳香を有し、一方前駆体混合物でフレーバーが付与された牛乳飲料は、比較的弱い均衡を有するココア芳香を有する。
リンゴフレーバー前駆体
リンゴ−モノグリセリドの調製:
25gのトリアセチン、25gのミグリオール、20gのグリセリン、25gの2−メチル酪酸および100mgの濃HClを、蒸留ヘッドを備えた丸底フラスコ中で、110℃にて6時間撹拌する。生成した水を、蒸留して除去する。生成した生成物を、さらに精製せずに用いる。
トップノートについて、5.0gのヘキサナールおよび5.0gの2−ヘキセナールを、一緒に混合する。
トップ芳香について、1gのトップノートを、99gのミグリオール(植物油)と混合する。この得られたトップ芳香は、極めて強力な新鮮なリンゴ芳香を有する。
1gのトップノートを、20gのリンゴ−モノグリセリドと混合し、還流冷却器を備えた丸底フラスコ中で8時間加熱して、前駆体を生成する。得られた冷却した混合物は、弱いリンゴ芳香を有する。
ビスケットショートニング含有生地を、以下のようにして調製する:
ジャガイモフレーバー前駆体
ジャガイモ−モノグリセリドの調製:
ピーナッツ油から由来するモノグリセリド類の混合物を、60gのピーナッツ油を20gのグリセリン、1gのメチオニンと共に、100mgの濃HClにより触媒して丸底フラスコ中で100℃にて20時間撹拌することにより、調製する。
トップ芳香について、1gのトップノートを99gのピーナッツ油と混合する。トップ芳香は、極めて強力なジャガイモ芳香を有する。
1gのトップノートを、20gのジャガイモ−モノグリセリドと混合し、還流冷却器を備えた丸底フラスコ中で10時間加熱して、前駆体を生成する。得られた冷却した混合物は、弱いジャガイモ芳香を有する。
ジャガイモフレークに、0.1%(wt/wt)のトップ芳香または前駆体でフレーバーを付与し、官能的に評価する。トップ芳香フレーク(調理/加熱していない)は、前駆体よりも強力なジャガイモ芳香を有する。
フレーバーを付与したフレークを室温で2ヶ月貯蔵した後、比較の官能評価を行う。試料を、水中で調理してマッシュポテトとし、比較する。トップ芳香試料は、淡泊であり、この初期のジャガイモ芳香を完全に損失しており、デンプン様、水様の芳香を示す。前駆体試料は、良好であり、均衡を有するジャガイモ芳香を示す。
チーズフレーバー前駆体
チーズ−モノグリセリドの調製:
25gのミグリオール、25gのトリプロピオニン、20gのグリセリン、25gの酪酸および100mgの濃HClの混合物を、蒸留ヘッドを備えた丸底フラスコ中で、110℃にて6時間撹拌する。生成した水を、蒸留して除去する。生成した生成物を、さらに精製せずに用いる。
トップ芳香について、1gのトップノートを、99gのミグリオール(植物油)と混合する。トップ芳香は、極めて強力なブルーチーズ芳香を有する。
1gのトップノートを、20gのチーズ−モノグリセリドと混合し、還流冷却器を備えた丸底フラスコ中で10時間加熱して、前駆体を生成する。得られた前駆体は、弱いブルーチーズ芳香を有する。
クラッカーのための標準的な生地を、以下のようにして調製する:
バターフレーバー前駆体
バター−モノグリセリドの調製:
バター脂肪から由来するモノグリセリド類の混合物を、60gのバター脂肪を20gのグリセリンと共に、600mgのリポザイム(Lipozyme) RM IM (Novozyms)により触媒して、丸底フラスコ中で50℃にて24時間撹拌することにより、調製する。
トップ芳香について、1gのトップノートを、99gのミグリオール(植物油)と共に混合する。このフレーバーは、極めて強力なバター芳香を有する。
1gのトップノートを、20gのバター−モノグリセリドと混合し、還流冷却器を備えた丸底フラスコ中で10時間加熱して、前駆体を生成する。得られた冷却した前駆体混合物は、弱いバター芳香を有する。
ビスケットについての標準的な生地を、例13におけるように調製する。
0.2%のトップ芳香または0.1%の前駆体を、生地と均一に混合する。ビスケットを成形し、200℃のオーブン温度にて20分間焼く。
前駆体ビスケットは、良好であり、均衡を有するバター芳香および滑らかな持続性のバター様の口当たりを示す。
パンフレーバー前駆体
パン−モノグリセリド類の調製:
バター脂肪から由来するモノグリセリド類の混合物を、60gのバター脂肪、2gのプロリンを20gのグリセリンと共に、600mgのリポザイムRM IM (Novozyms)により触媒して、丸底フラスコ中で50℃にて24時間撹拌することにより、調製する。
トップ芳香について、1gのトップノートを、99gのピーナッツ油と混合する。このトップ芳香は、極めて強力なロースト芳香を有する。
1gのトップノートを、20gのパン−モノグリセリド類と混合し、還流冷却器を備えた丸底フラスコ中で10時間加熱して、前駆体を生成する。得られた冷却した前駆体は、弱いロースト芳香を有する。
バンズについての標準的な生地を、以下のように調製する:
生地を、65gのバンズ(目盛りで決定した)に成形し、型で作成し、片を鍋で調理する。バンズを、完全に醗酵する(full proof)まで、約60分間、85〜90%の相対湿度および43〜46℃の温度にて、醗酵機(proofer)中に配置する。次に、バンズを、230℃にて約7分間焼く。
前駆体のバンズは、良好であり、均衡を有するロースト芳香を示す。
ヘーゼルナッツフレーバー前駆体
ヘーゼルナッツ−モノグリセリド類の調製
50gのミグリオール、20gのグリセリンおよび100mgの濃HClの混合物を、蒸留ヘッドを備えた丸底フラスコ中で、110℃にて6時間撹拌する。生成した水を、蒸留して除去する。生成した生成物を、さらに精製せずに用いる。
トップ芳香について、1gのトップノートを、99gのピーナッツ油と混合する。当該トップ芳香は、極めて強力なローストしたナッツ様芳香を有する。
1gのトップノートを、20gのヘーゼルナッツ−モノグリセリドと混合し、還流冷却器を備えた丸底フラスコ中で10時間加熱して、前駆体を生成する。得られた冷却した混合物は、弱いローストしたナッツ様芳香を有する。
チョコレートマス(chocolate mass)を、以下のようにして調製する:
チョコレートマスを、栄養バー製品上にコーティングする。
室温で2ヶ月貯蔵した後、当該バーの第2の官能評価を行う。トップ芳香のバーは、淡泊な不明瞭なチョコレートの覆いを有し、この初期のヘーゼルナッツ芳香を完全に損失している。
前駆体のバーは、良好であり、均衡を有するヘーゼルナッツ−チョコレート芳香を示す。
トマトフレーバー前駆体
トマト−モノグリセリドの調製:
25gのトリプロピオニン、25gのミグリオール、20gのグリセリン、25gの3−メチル酪酸および100mgの濃HClの混合物を、蒸留ヘッドを備えた丸底フラスコ中で、110℃にて6時間撹拌する。生成した水を、蒸留して除去する。生成した生成物を、さらに精製せずに用いる。
トップ芳香について、1gのトップノートを、99gのピーナッツ油と混合する。当該トップ芳香は、極めて強力なトマト芳香を有する。
1gのトップノートを、20gのトマト−モノグリセリドと混合し、還流冷却器を備えた丸底フラスコ中で4時間加熱して、前駆体を生成する。得られた冷却した前駆体混合物は、弱いトマト芳香を有する。
トマトクリームスープを、以下のようにして調製する:
トップ芳香スープは、前駆体スープよりも強力な、強力であり、刺激性のトマト芳香を有する。
Claims (4)
- 式I
ここでR1は、C7、C8、C9、C11もしくはC17アルキル、C9−8エンアルケニル、C9−7エンアルケニル、C17−8エンアルケニル、およびC17−8,11アルカジエニルからなる群から選択され、
ここでR2は、H、メチル、プロピレン、またはブチルであり、
ここでR3は、C1〜C8直鎖状アルキル、1個または2個のS原子をアルキル鎖内に含むC1〜C8直鎖状アルキル、2つまでのアルキル基(ここでアルキル残基は1つまたは2つ以上のさらなるアルキル残基を含んでいてもよい)を含むC1〜C8分枝状アルキル、O、OHおよびSHから選択された1つまたは2つの置換基を含むC1〜C8直鎖状アルキル、C2〜C8直鎖状アルケニル、1つまたは2つ以上のフェニルで置換されたC2〜C8直鎖状アルケニル、ならびにSおよびNから独立して選択された2個までのヘテロ原子を含む5員環および6員環から選択される環(ここで環はメチル、エチル、プロピルおよびイソプロピルから選択された1つまたは2つ以上のアルキル基でさらに置換されていてもよい)からなる群から選択される、
で表される、フレーバー前駆体化合物であって、ただし、
(2−エチル−2−メチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル−ドデカノエート、
[2−メチル−2−(2−メチルプロピル)−1,3−ジオキソラン−4−イル]メチル−オクタデカノエート、
(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル−オクタデカノエート、
(2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル−オクタデカノエート、
(2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル−デカノエート、
(2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル−オクタノエート、
(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル−ドデカノエート、
(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル−オクタノエート、
(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル−デカノエート、
(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル−テトラデカノエート、
(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルオクタデカ−9−エノエート)、
(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルオクタデカ−9,12−ジエノエート)、
(2−プロピル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルオクタデカノエート、
2−(プロパン−2−イル)−1,3−ジオキサン−5−イル−ドデカノエート、
2−(ペンタン−3−イル)−1,3−ジオキサン−5−イル−ドデカノエート
および
以下の化合物:
前記フレーバー前駆体化合物。 - 式I
ここでR1は、
C7、C8、C9、C11もしくはC17アルキル、C9−8エンアルケニル、C9−7エンアルケニル、C17−8エンアルケニル、およびC17−8,11アルカジエニルからなる群から選択され、
ここでR2は、H、メチル、プロピレン、またはブチルであり、
ここでR3は、1個または2個のS原子をアルキル鎖内に含むC1〜C8直鎖状アルキル、
O、OHおよびSHから選択された1個または2個の置換基を含むC1〜C8直鎖状アルキル、C2〜C8直鎖状アルケニル、1つまたは2つ以上のフェニルで置換されたC2〜C8直鎖状アルケニル、およびSおよびNから独立して選択された1個または2個のヘテロ原子を含む5員環および6員環から選択された環(ここで環はメチル、エチル、プロピルおよびイソプロピルから選択された1つまたは2つ以上のアルキル基でさらに置換されていてもよい)からなる群から選択される、
で表される、フレーバー前駆体化合物であって、
ただし、以下の化合物:
- 請求項1または2に記載の少なくとも1種のフレーバー前駆体化合物を含む、フレーバー組成物。
- 1または2以上のカルボニル基を含む少なくとも1種のフレーバー化合物を、少なくとも1種のモノグリセリドと、酸触媒反応において反応させることによる、請求項1または2に記載のフレーバー前駆体化合物の製造方法。
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