JP6996498B2 - 抗菌剤および抗菌方法 - Google Patents

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Description

本発明は、抗菌剤および抗菌方法に関し、特には、抗菌成分の放出が可能な抗菌剤および当該抗菌剤を用いた抗菌方法に関するものである。
近年、抗菌作用を有する天然物として、ヘキサナール、2-ヘキセナール、3-ヘキセナールなどの炭素数6のアルデヒド化合物が注目されている(例えば、非特許文献1参照)。
そして、非特許文献1には、上記炭素数6のアルデヒド化合物、および、α-シクロデキストリンの空孔部分に上記炭素数6のアルデヒド化合物を包接してなる包接錯体が優れた抗菌効果を発揮することが開示されている。
中村宗一郎、畑中顯和、"Green-Leaf-Derived C6-Aroma Compounds with Potent Antibacterial Action That Act on Both Gram-Negative and Gram-Positive Bacteria"、Journal of Agricultural and Food Chemistry、第50巻、2002年、p.7639-7644
しかし、抗菌成分としてヘキサナール、2-ヘキセナールまたは3-ヘキセナールをそのままの状態で含む抗菌剤には、臭気が強く、使用し難いという点において問題があった。
また、ヘキサナール、2-ヘキセナールまたは3-ヘキセナールをそのままの状態で含む抗菌剤、並びに、ヘキサナール、2-ヘキセナールまたは3-ヘキセナールをα-シクロデキストリンで包接してなる包接錯体を用いた抗菌剤には、抗菌効果の持続性が十分ではないという点において改善の余地があった。
そこで、本発明は、抗菌成分としてヘキサナール、2-ヘキセナールまたは3-ヘキセナールを放出可能な抗菌剤であって、臭気が抑制され、且つ、抗菌効果の持続性に優れた抗菌剤を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記抗菌剤を用いた抗菌方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を行った。そして、本発明者らは、所定のアセタール化合物を含む抗菌剤が、抗菌成分としてヘキサナール、2-ヘキセナールまたは3-ヘキセナールを放出可能であり、更に、臭気が抑制されていると共に抗菌効果の持続性に優れていることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の抗菌剤は、下記一般式(I):
Figure 0006996498000001
[式(I)中、R1は、n-ペンチル基、1-ペンテニル基または2-ペンテニル基であり、R2は、2価の有機基である。]で表されるアセタール化合物を含むことを特徴とする。上記一般式(I)で表されるアセタール化合物は、加水分解すると、R1CHOと、R2(OH)2とを生成する。従って、上記一般式(I)で表されるアセタール化合物を含有させれば、臭気を抑制しつつ、アセタール化合物の加水分解によりヘキサナール、2-ヘキセナールまたは3-ヘキセナールを徐放させて抗菌効果を持続的に得ることができる。
ここで、本発明の抗菌剤は、前記R2が、グリセリン、ペンチルグリセリルエーテル、2-エチルヘキシルグリセリルエーテル、エチレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、ドデカンジオール、ブタントリオール、ペンタントリオール、ヘキサントリオール、ヘプタントリオール、オクタントリオール、ノナントリオール、デカントリオール、ドデカントリオール、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、3-メトキシ-1,2-プロパンジオール、シクロヘキサンジオール、グリセリン酸、イノシトール、トレイトール、アラビニトール、アルブチン、サリシン、グルコース、ガラクトース、マンノース、キシロース、フルクトース、N-アセチルグルコサミン、グルコノラクトン、マルトース、セロビオース、スクロース、ラクトースおよびラクトビオン酸からなる群より選択される化合物から水酸基を2つ除いた残基であることが好ましい。R2が上述した残基であれば、臭気の発生を十分に抑制しつつ、加水分解によるヘキサナール、2-ヘキセナールまたは3-ヘキセナールの放出を容易に行うことができるからである。
また、本発明の抗菌剤は、前記R2が、水酸基を2つ以上含有する天然物から水酸基を2つ除いた残基であることが好ましい。R2が上述した残基であれば、アセタール化合物の加水分解により生成するR1CHOおよびR2(OH)2の双方が天然物になるため、抗菌剤の使用時に環境に与える負荷を低減することができるからである。なお、本発明において、「天然物」とは、生物が産生可能な化合物を指す。従って、「天然物」には、生物が産生可能な化合物であれば、全合成された化合物も含まれる。
更に、本発明の抗菌剤は、前記R2が、水酸基を2つ以上含有する水溶性化合物から水酸基を2つ除いた残基であることが好ましい。R2が上述した残基であれば、アセタール化合物の加水分解により生成するR2(OH)2が水溶性を有するため、抗菌剤の使用後に残留する成分を水洗により容易に除去することができるからである。なお、本発明において、「水溶性化合物」とは、水に対する溶解度が、25℃において10g/100g-H2O以上である化合物を指す。
また、本発明の抗菌剤は、前記R2の炭素数が2以上であることが好ましい。R2の炭素数が2以上であれば、臭気の発生を十分に抑制することができるからである。
更に、本発明の抗菌剤は、前記R2が非置換のアミノ基を有さないことが好ましい。R2が非置換のアミノ基(-NH2)を有さないアセタール化合物は、合成が容易だからである。
また、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の抗菌方法は、上述した抗菌剤の何れかを使用し、前記アセタール化合物を加水分解する工程を含むことを特徴とする。上記一般式(I)で表されるアセタール化合物を加水分解すれば、臭気を抑制しつつ、ヘキサナール、2-ヘキセナールまたは3-ヘキセナールを徐放させて抗菌効果を持続的に得ることができる。
本発明によれば、抗菌成分としてヘキサナール、2-ヘキセナールまたは3-ヘキセナールを放出可能であり、更に、臭気が抑制され、且つ、抗菌効果の持続性にも優れた抗菌剤を提供することができる。
また、本発明によれば、臭気を抑制しつつ、ヘキサナール、2-ヘキセナールまたは3-ヘキセナールを徐放させて抗菌効果を持続的に得ることができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
ここで、本発明の抗菌剤は、微生物(カビおよび/または細菌)の発生、生育または増殖を抑制し得る抗菌成分として、ヘキサナール(CH3CH2CH2CH2CH2CHO)、2-ヘキセナール(CH3CH2CH2CH=CHCHO)または3-ヘキセナール(CH3CH2CH=CHCH2CHO)を放出可能なものである。そして、本発明の抗菌剤は、特に限定されることなく、例えば、抗菌加工製品を製造する際や、病院、介護施設、保育施設、食品工場、一般家庭内などにおいて各種製品に抗菌機能を付与する際に、製品の表面に塗布または散布して使用することができる。なお、本発明の抗菌剤は、抗ウィルス活性を更に有していてもよい。
また、本発明の抗菌方法は、本発明の抗菌剤を使用することを特徴とする。
(抗菌剤)
本発明の抗菌剤は、下記の一般式(I):
Figure 0006996498000002
[式(I)中、R1は、n-ペンチル基(-CH2CH2CH2CH2CH3)、1-ペンテニル基(-CH=CHCH2CH2CH3)または2-ペンテニル基(-CH2CH=CHCH2CH3)であり、R2は、2価の有機基である。]で表されるアセタール化合物を含有する。なお、本発明の抗菌剤は、任意に、アセタール化合物を溶解または分散する溶媒、アセタール化合物を担持する担体および添加剤からなる群より選択される少なくとも一つを更に含有していてもよい。
<アセタール化合物>
本発明の抗菌剤に含まれるアセタール化合物は、上記一般式(I)で表される、環状構造を有するアセタール化合物である。そして、上記一般式(I)で表されるアセタール化合物は、加水分解により、一般式:R1CHOで表されるアルデヒド(ヘキサナール、cis-2-ヘキセナール、trans-2-ヘキセナール、cis-3-ヘキセナールまたはtrans-3-ヘキセナール)と、一般式:R2(OH)2で表される化合物(水酸基を2つ以上含有する化合物)とを生成し得る。従って、本発明の抗菌剤によれば、アセタール化合物の加水分解により抗菌成分としてヘキサナール、2-ヘキセナール(cis-2-ヘキセナールまたはtrans-2-ヘキセナール)、或いは、3-ヘキセナール(cis-3-ヘキセナールまたはtrans-3-ヘキセナール)を徐放することができるので、抗菌効果を持続的に得ることができる。また、本発明の抗菌剤によれば、臭気の強いヘキサナール、2-ヘキセナールまたは3-ヘキセナールをそのまま使用する場合と比較して、臭気を抑制することができる。なお、本発明の抗菌剤に含まれているアセタール化合物は、アルデヒドの徐放により適度な芳香を発し得るため、香料として利用することも可能である。即ち、上記一般式(I)で表されるアセタール化合物を使用すれば、当該アセタール化合物と、任意の溶媒および/または添加剤などとを含有する芳香性組成物を提供することができる。
[アセタール化合物の構造]
ここで、任意の2価の有機基であるR2としては、特に限定されることなく、水酸基(-OH)を2つ以上含有する化合物から水酸基を2つ除いた残基が挙げられる。具体的には、R2としては、例えば、多価アルコール若しくはその誘導体から水酸基を2つ除いた残基、または、糖類若しくはその誘導体から水酸基を2つ除いた残基が挙げられる。より具体的には、R2としては、例えば、エチレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオールおよびドデカンジオール等の2価のアルコール、グリセリン、ブタントリオール、ペンタントリオール、ヘキサントリオール、ヘプタントリオール、オクタントリオール、ノナントリオール、デカントリオールおよびドデカントリオール等の3価のアルコール、ペンチルグリセリルエーテル、2-エチルヘキシルグリセリルエーテルおよび3-メトキシ-1,2-プロパンジオール等の3価のアルコールの誘導体、グルコース、ガラクトース、マンノース、キシロース、フルクトースおよびN-アセチルグルコサミン等の単糖、マルトース、セロビオース、スクロースおよびラクトース等の二糖、アルブチンおよびサリシン等の配糖体、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、イノシトール、トレイトールおよびアラビニトール等の糖アルコール、グリセリン酸およびラクトビオン酸等の糖酸、並びに、グルコノラクトンからなる群より選択される化合物から水酸基を2つ除いた残基が挙げられる。そして、R2が上述した化合物から水酸基を2つ除いた残基であれば、臭気の発生を十分に抑制しつつ、加水分解によるヘキサナール、2-ヘキセナールまたは3-ヘキセナールの放出を容易に行うことができる。
ここで、アセタール化合物の合成時およびアセタール化合物の加水分解時の立体障害を小さくする観点からは、R2は、下記の一般式(II)または(III):
Figure 0006996498000003
[式(II)および式(III)中、R3、R4およびR5は、水素原子または有機基であり、互いに同一でも異なっていてもよく、また、2つ以上が互いに結合して環構造を形成していてもよく、「*」は結合手であることを示す。]
で表される基であることが好ましい。即ち、上述した化合物から水酸基を2つ除いた残基は、上記一般式(II)または(III)で表される構造を有することが好ましい。
また、抗菌剤の使用時に環境に与える負荷を低減する観点からは、R2は、水酸基を2つ以上含有する天然物から水酸基を2つ除いた残基であることが好ましい。R2が天然物から水酸基を2つ除いた残基であれば、アセタール化合物の加水分解により生成するR1CHO(ヘキサナール、2-ヘキセナールまたは3-ヘキセナール)とR2(OH)2との双方が天然物になるので、抗菌剤の使用後に残留する成分が環境に与える負荷を低減することができる。
ここで、水酸基を2つ以上含有する天然物としては、特に限定されることなく、例えば、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、グリセリン酸、イノシトール、アラビニトール、アルブチン、サリシン、D-グルコース、L-グルコース、D-ガラクトース、D-マンノース、D-キシロース、D-フルクトース、N-アセチル-D-グルコサミン、グルコノラクトン、D-マルトース、D-セロビオース、D-スクロース、D-ラクトース、ラクトビオン酸などが挙げられる。
更に、抗菌剤の使用後に残留する成分を容易に除去し得るようにする観点からは、R2は、水酸基を2つ以上含有する水溶性化合物から水酸基を2つ除いた残基であることが好ましい。R2が水溶性化合物から水酸基を2つ除いた残基であれば、アセタール化合物の加水分解により生成するR2(OH)2が水溶性化合物となり、抗菌剤の使用後に残留する成分を水洗により容易に除去することが可能となる。
なお、抗菌剤の使用後に残留する成分を更に容易に水洗し得るようにする観点からは、上記水溶性化合物の水に対する溶解度は、25℃において10g/100g-H2O以上であることが好ましく、15g/100g-H2O以上であることがより好ましい。また、上記水溶性化合物の水に対する溶解度は、25℃において200g/100g-H2O以下であることが好ましく、180g/100g-H2O以下であることがより好ましい。
ここで、水酸基を2つ以上含有する水溶性化合物としては、特に限定されることなく、例えば、D-グルコース(91)、D-ラクトース(21)、アルブチン(13)、グルコノラクトン(50)(カッコ内の数値は水100gに対する温度25℃での溶解度[単位:g/100g-H2O]である。)などが挙げられる。
また、臭気の発生を十分に抑制する観点からは、R2の炭素数は、2以上であることが好ましく、6以上であることがより好ましい。R2の炭素数が上記下限値以上であれば、アセタール化合物の揮発性を低下させて、臭気の発生を十分に抑制することができる。なお、アセタール化合物およびアセタール化合物の加水分解により生成するR2(OH)2の水溶性を高める観点からは、R2の炭素数は、60以下であることが好ましく、30以下であることがより好ましい。
更に、R2は、非置換のアミノ基(-NH2)を有さないことが好ましい。R2が非置換のアミノ基(-NH2)を有するアセタール化合物は、合成時に副反応が起こり易く、合成し難いからである。
上述した中でも、本発明の抗菌剤に含まれるアセタール化合物としては、下記のアセタール化合物(1)~(6)が好ましい。これらのアセタール化合物は、ヘキサナール、2-ヘキセナールまたは3-ヘキセナールの徐放性に優れていると共に、臭気が少なく、更に、加水分解後に残留する成分(R2(OH)2)が高い水溶性および低い環境負荷の成分となるからである。また、アセタール化合物自体が水酸基を有していることでアセタール化合物の水溶性を確保できると共に、中性の水溶液中において加水分解せずに安定的に存在し得るからである。
Figure 0006996498000004
[アセタール化合物の物性]
そして、上述したアセタール化合物は、水に対する溶解度が、25℃において0.1mg/100g-H2O以上であることが好ましく、1mg/100g-H2O以上であることがより好ましく、1g/100g-H2O以上であることが更に好ましい。アセタール化合物の水に対する溶解度が上記下限値以上であれば、溶媒として水を用いた、安全性およびハンドリング性に優れる液状の抗菌剤として使用することができるからである。
また、上述したアセタール化合物を含む本発明の抗菌剤は、大腸菌、黄色ブドウ球菌、MRSAおよびサルモネラ菌からなる群より選択される2つ以上の菌に対するMIC(最小発育阻止濃度)が800μg/mL以下であることが好ましく、700μg/mL以下であることがより好ましい。
更に、上述したアセタール化合物を含む本発明の抗菌剤は、ノンエンベロームウィルスに対して、エタノール以上の不活性化能力を有することが好ましい。
そして、上述したアセタール化合物は、温度25℃、湿度60%RHの条件下におけるモル半減期が、10時間以上2000時間以下であることが好ましい。
[アセタール化合物の含有量]
なお、本発明の抗菌剤中に含まれている上記アセタール化合物の量は、0.1質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましく、1質量%以上であることが更に好ましく、90質量%以下であることが好ましく、50質量%以下であることがより好ましい。抗菌剤中のアセタール化合物の含有量が上記下限値以上であれば、十分に長い時間に亘って抗菌効果を発揮させることができるからである。また、抗菌剤中のアセタール化合物の含有量が上記上限値以下であれば、加水分解により放出されるヘキサナール、2-ヘキセナールまたは3-ヘキセナールの量を適度な量とし、臭気の発生を十分に抑制することができるからである。
[アセタール化合物の製造方法]
そして、上述したアセタール化合物は、特に限定されることなく、例えば、上述した一般式:R1CHOで表されるアルデヒド(ヘキサナール、cis-2-ヘキセナール、trans-2-ヘキセナール、cis-3-ヘキセナールまたはtrans-3-ヘキセナール)またはその誘導体に、酸触媒の存在下で、上述した一般式:R2(OH)2で表される化合物を縮合させることにより、調製することができる。
ここで、上述したアルデヒドの誘導体としては、例えば、酸化され易く、不安定なアルデヒドである2-ヘキセナールや3-ヘキセナールと、1価のアルコールとを縮合させてなる2-ヘキセナールジアルキルアセタールおよび3-ヘキセナールジアルキルアセタールなどが挙げられる。
また、上述した酸触媒としては、特に限定されることなく、例えば10-カンファースルホン酸などが挙げられる。
更に、上述した縮合反応は、例えばN,N-ジメチルホルムアミドなどの溶媒中で行うことができる。
<溶媒>
本発明の抗菌剤が任意に含有し得る溶媒としては、上述したアセタール化合物を溶解または分散可能な任意の溶媒を用いることができる。ここで、溶媒としては、特に限定されることなく、例えば、水や、エタノール等の有機溶媒が挙げられる。中でも、抗菌剤の安全性およびハンドリング性を向上させる観点からは、溶媒としては、水が好ましい。
<担体>
本発明の抗菌剤が任意に含有し得る担体としては、上述したアセタール化合物を担持可能な任意の担体を用いることができる。具体的には、担体としては、特に限定されることなく、例えば、ゼオライトや活性炭などの多孔性物質、寒天やゼラチンなどのゲル状物質、濾紙等の紙、不織布および織布を用いることができる。
なお、アセタール化合物を担体に担持させる方法としては、含浸または混合分散などの既知の方法を用いることができる。
<添加剤>
本発明の抗菌剤が任意に含有し得る添加剤としては、特に限定されることなく、例えば、界面活性剤、着色剤、粘度調整剤、酸化防止剤、pH調整剤等を挙げることができる。
(抗菌方法)
本発明の抗菌方法は、上述した本発明の抗菌剤を用いることを特徴とし、例えば、本発明の抗菌剤に抗菌効果を発揮させて抗菌対象物を抗菌処理する際に用いられる。
なお、本発明の抗菌方法で抗菌処理される抗菌対象物は、通常はヒト以外の物であり、好ましくはヒト以外の動植物または非生物(例えば、製品)であり、より好ましくは非生物(例えば、製品)である。
そして、本発明の抗菌方法は、上述した一般式(I)で表されるアセタール化合物を加水分解する工程(加水分解工程)を含み、抗菌剤中に含まれているアセタール化合物を加水分解し、抗菌成分として上記R1CHO(ヘキサナール、2-ヘキセナールまたは3-ヘキセナール)を生成させることにより、抗菌効果を得る。
なお、ヘキサナール、2-ヘキセナールおよび3-ヘキセナールは、揮発性を有する化合物であるため、本発明の抗菌方法では、例えば、抗菌対象物に本発明の抗菌剤を直接接触させた後、或いは、抗菌対象物の周囲に本発明の抗菌剤を配置した後に加水分解工程を実施することで、抗菌対象物を抗菌することができる。
ここで、抗菌対象物に本発明の抗菌剤を直接接触させる方法としては、特に限定されることなく、例えば、アセタール化合物を溶媒に溶解または分散させてなる液状の抗菌剤を抗菌対象物に塗布または散布し、任意に塗布または散布した抗菌剤を乾燥させる方法、および、アセタール化合物を担体に担持してなる固体状の抗菌剤を抗菌対象物に接触させる方法などが挙げられる。
また、抗菌対象物の周囲に本発明の抗菌剤を配置する方法としては、特に限定されることなく、例えば、アセタール化合物を溶媒に溶解または分散させてなる液状の抗菌剤を抗菌対象物の周囲に塗布または散布し、任意に塗布または散布した抗菌剤を乾燥させる方法、および、アセタール化合物を担体に担持してなる固体状の抗菌剤を抗菌対象物の周囲に配置する方法などが挙げられる。
また、アセタール化合物を加水分解する方法としては、特に限定されることなく、既知の加水分解方法を用いることができる。具体的には、アセタール化合物の加水分解は、例えば、抗菌剤中に含まれている水分または周囲環境中に存在する水分により自然に進行させてもよいし、抗菌剤に対して水を含む溶液を添加することにより進行させてもよい。また、アセタール化合物は、加水分解菌の存在下で加水分解させてもよい。
なお、アセタール化合物の加水分解は、必要に応じ、抗菌剤に対する酸の添加または抗菌剤のpHの調整により促進することができる。
以下、本発明について実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(化合物1の合成)
2つ口反応器に一般式:R2(OH)2で表される化合物としてのアルブチン1.0g(3.67mmol)を加え、溶媒としてのN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)40mLに溶解させた。次いで、得られた溶液に対し、一般式:R1CHOで表されるアルデヒドとしてのヘキサナール3.67g(36.7mmol)および酸触媒としての10-カンファースルホン酸0.171g(0.734mmol)を加え、50℃にて2時間反応させた。
そして、反応終了後、飽和重曹水80mLを加え、酢酸エチル100mLで有機層を抽出した。また、抽出した有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル: ヘキサン=1:1(体積比))により精製することで、0.782gの白色固体を得た(収率:62.9mol%)。
なお、白色固体を核磁気共鳴(NMR)法で分析したところ、以下のアセタール化合物(化合物1)であることが確認された。
Figure 0006996498000005
(化合物2の合成)
2つ口反応器に一般式:R2(OH)2で表される化合物としてのアルブチン1.0g(3.67mmol)を加え、溶媒としてのN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)10mLに溶解させた。次いで、得られた溶液に対し、一般式:R1CHOで表されるアルデヒドであるcis-3-ヘキセナールの誘導体としてのcis-3-ヘキセナールジエチルアセタール1.26g(7.31mmol)および酸触媒としての10-カンファースルホン酸0.171g(0.734mmol)を加え、50℃にて1時間反応させた。
そして、反応終了後、飽和重曹水80mLを加え、酢酸エチル100mLで有機層を抽出した。また、抽出した有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、ロータリーエバポレーターで濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル: ヘキサン=1:1(体積比))により精製することで、0.185gの白色固体を得た(収率:13.6mol%)。
なお、白色固体を核磁気共鳴(NMR)法で分析したところ、以下のアセタール化合物(化合物2)であることが確認された。
Figure 0006996498000006
(実施例1)
サンプル瓶に化合物1を0.05g量りとり、エタノールを4.95g加えて溶解させた。直径40mmのろ紙(0.14g)を準備し、得られた溶液(濃度:1質量%)にろ紙を含浸させた後に乾燥する操作を繰り返し、ろ紙に化合物1を0.05g担持させた。次に、化合物1を担持させたろ紙を、直径90mmのシャーレに調製したポテトデキストロース寒天培地に密着させ、その後、クロコウジカビ、アオカビ、ケトミウム、ミロテシウムの混合胞子懸濁液を吹き付けた。そして、温度26±2℃で2週間培養し、菌糸の発育の様子を観察したところ、菌糸の発育は認められなかった。
なお、培養の前後で臭気の強さを確認したところ、培養前は臭気が認められず、培養後はアルデヒド単体と比較して程よい芳香性を発する程度であった。
抗菌性および臭気の確認結果を表1に纏めて示す。
(実施例2)
化合物1に替えて化合物2を用いた以外は実施例1と同様にして化合物2を担持させたろ紙を調製し、菌糸の発育の様子を観察したところ、菌糸の発育は認められなかった。
なお、培養の前後で臭気の強さを確認したところ、培養前は臭気が認められず、培養後はアルデヒド単体と比較して程よい芳香性を発する程度であった。
抗菌性および臭気の確認結果を表1に纏めて示す。
(比較例1)
化合物1を使用せず、エタノールにろ紙を含浸させた後に乾燥する操作を繰り返して得たろ紙を使用した以外は実施例1と同様にして菌糸の発育の様子を観察したところ、ろ紙面積の1/3を超える範囲で菌糸の発育が観察された。
なお、培養の前後で臭気の強さを確認したところ、培養前および培養後の双方で臭気が認められなかった。
抗菌性および臭気の確認結果を表1に纏めて示す。
Figure 0006996498000007
実施例1~2および比較例1より、本発明の抗菌剤によれば、臭気を抑制しつつ、抗菌効果を持続的に得ることが可能であることが分かる。
本発明によれば、抗菌成分としてヘキサナール、2-ヘキセナールまたは3-ヘキセナールを放出可能であり、更に、臭気が抑制され、且つ、抗菌効果の持続性にも優れた抗菌剤を提供することができる。
また、本発明によれば、臭気を抑制しつつ、ヘキサナール、2-ヘキセナールまたは3-ヘキセナールを徐放させて抗菌効果を持続的に得ることができる。

Claims (2)

  1. 下記一般式(I):
    Figure 0006996498000008
    [式(I)中、
    は、n-ペンチル基、1-ペンテニル基または2-ペンテニル基であり、
    、下記の一般式(III):
    Figure 0006996498000009
    〔式(III)中、R 、R およびR は、水素原子または有機基であり、互いに同一でも異なっていてもよく、また、2つ以上が互いに結合して環構造を形成していてもよく、「*」は結合手であることを示す。〕
    で表される基であり、かつ、アルブチンから水酸基を2つ除いた残基である。
    で表されるアセタール化合物を含む、抗菌剤。
  2. 前記アセタール化合物を加水分解する工程を含む、請求項1に記載の抗菌剤を用いた抗菌方法。
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