JP5999146B2 - 離型フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、離型フィルムに関するものである。
特開2008−105319号公報にはクッション層と離型層からなる多層離型フィルムが提案されている。このような離型フィルムは、例えば、回路が露出したフレキシブルフィルム(以下「回路露出フィルム」と称する)に接着剤を介してカバーレイフィルム(以下「CLフィルム」と称する)を加熱プレスにより接着してフレキシブルプリント回路基板(以下「FPC」と称する)を作製する際の離型フィルムとして用いられる。
特開2008−105319号公報
特許文献1に記載されたような離型フィルムは、離型性を向上させるためにクッション層を剛直なものにするため、回路露出フィルムへの埋め込み性が不十分となり、CLフィルムの接着剤の染み出しが大きくなり、歩留まり低下等の不具合が発生することがあった。
本発明の目的は、回路基板を作製する際の加熱プレスにおいて、回路露出フィルムへの埋め込み性と、加熱プレス後の離型性を両立し得る離型フィルムを提供することである。
このような目的は、下記(1)〜(10)の本発明により達成される。
(1)クッション層と、離型層とを有する離型フィルムであって、前記クッション層は、前記離型層側に位置する第1樹脂層と、第2樹脂層とを有し、前記第1樹脂層のビカット軟化点X(℃)が100以上140以下であり、前記第2樹脂層のビカット軟化点Y(℃)が180以上250以下であり、かつ、前記第1樹脂層のビカット軟化点X(℃)と、前記第2樹脂層のビカット軟化点Y(℃)とが、X<Yを満たすことを特徴とする離型フィルム。
(2)前記第1樹脂層のビカット軟化点X(℃)と、前記第2樹脂層のビカット軟化点Y(℃)が、Y−X>50を満たす(1)に記載の離型フィルム。
(3)前記第2樹脂層の厚さは、離型フィルム全体の5%以上、50%以下である(1)または(2)に記載の離型フィルム。
(4)前記第2樹脂層が、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミドおよびポリエーテルの群からなる1つ以上の樹脂を含む(1)〜(3)のいずれかに記載の離型フィルム。
(5)前記クッション層が、第1樹脂層を2層含む(1)〜(4)のいずれかに記載の離型フィルム。
(6)前記離型層がポリオレフィン、ポリエステル、およびポリスチレンのいずれかを主成分とする(1)〜(5)のいずれかに記載の離型フィルム。
(7)前記離型層に含まれるポリオレフィンがポリ(1.4メチルペンテン)である(6)に記載の離型フィルム。
(8)前記離型層に含まれるポリエステルがポリブチレンテレフタレートである(6)または(7)に記載の離型フィルム。
(9)前記離型層に含まれるポリスチレンがシンジオタックチックポリスチレンである(6)〜(8)のいずれかに記載の離型フィルム。
(10)第1の離型層、クッション層、第2の離型層をこの順に有する離型フィルムであって、前記クッション層が、前記第2樹脂層の両面に、前記第1樹脂層を有する(5)〜(9)のいずれかに記載の離型フィルム。

本発明によれば、埋め込み性と離型性を両立させた離型フィルムを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る離型フィルムの縦断面図である。 本発明の実施の形態に係る離型フィルムの製造装置の一例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る離型フィルムの縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係る離型フィルムの縦断面図である。 本発明の実施の形態に係る離型フィルムの使用方法の一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る離型フィルムを使用してCLフィルムを回路パタ ーンの凹凸部に密着させるときの加熱プレスの加熱パターンの一例を示す図である。
以下、本発明の離型フィルムについて、具体的な実施形態に基いて詳細に説明する。
本発明の離型フィルムは、クッション層と、離型層とを有する離型フィルムであって、前記クッション層は、第1樹脂層と、第2樹脂層とを有し、前記第1樹脂層のビカット軟化点X(℃)と、前記第2樹脂層のビカット軟化点Y(℃)とが異なることを特徴とする離型フィルムである。
本発明の離型フィルムは、上記のような構成をとることにより、回路基板を作製する際の加熱プレスにおいて、回路露出フィルムへの埋め込み性と、加圧プレス後の離型性を両立し得る離型フィルムを提供することができ、併せてフィルムの成形時のシワの発生を抑制し、耐熱性にも優れた離型フィルムを提供することができる。
<第1実施形態>
まず、本発明の離型フィルムの第1実施形態について説明する。
第1実施形態の離型フィルム10は、図1に示すように第1の離型層1と、第1樹脂層2および第2樹脂層3を有するクッション層20とが、この順に積層されている。なお、以下の説明では、説明の便宜上、図1の上側を「上」、下側を「下」という。
1.クッション層
第1実施形態のクッション層20は、第1樹脂層2と、第2樹脂層3とを有する。ここで、第1樹脂層2のビカット軟化点X(℃)と、第2樹脂層3のビカット軟化点Y(℃)とが異なることが必要である。XとYが異なることにより、回路基板を作製する際の加熱プレスにおいて、回路露出フィルムへの埋め込み性と、加圧プレス後の離型性を両立し得ることができる。
また、第1樹脂層2のビカット軟化点X(℃)と、第2樹脂層3のビカット軟化点Y(℃)が、X<Yを満たすことが好ましい。前記のような構成とすることにより、回路基板を作製する際の加熱プレスにおいて、回路露出フィルムへの埋め込み性と、加圧プレス後の離型性がさらに向上するとともに、フィルムの成形時のしわの発生を抑えることができる。
また、第1樹脂層2のビカット軟化点X(℃)と、第2樹脂層3のビカット軟化点Y(℃)が、Y−X>50を満たすことが好ましく、Y−X>80を満たすことがさらに好ましい。前記のような構成とすることにより、回路基板を作製する際の加熱プレスにおいて、回路露出フィルムへの埋め込み性と、加圧プレス後の離型性をさらに向上させることができ、併せてフィルムの成形時のしわの発生を抑えることができる。
第1樹脂層2はビカット軟化点X(℃)が80以上であることが好ましく、より好ましくは100以上140以下、である。Xが前記下限値を上回ることにより、回路露出フィルムへの埋め込み性を維持しつつ、耐熱性、成形性と離型性を向上することができる。また、前記上限値を下回ることにより、十分に埋め込み性を発揮しつつ、プレス時に離型フィルムの端面より樹脂が滲み出してきて、プレス熱盤等に付着し、次工程における二次汚染の発生を抑制できる。
また、第1樹脂層2は、特に限定されないが、熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。例えば、ポリエチレン系樹脂、エチレン−メチルメタクリレート(以下、EMMAという)、エチレンビニルアセテート(以下、EVAという)等のエチレン系共重合樹脂などが挙げられ、これらを2種以上混合させてもよい。これらを含むことにより、離型フィルムの耐熱性、ハンドリング性を維持しつつ、回路露出フィルムへの埋め込み性を向上することができる。
第2樹脂層3はビカット軟化点Y(℃)が130以上250以下であることが好ましく、より好ましくは150以上230以下である。Yが前記範囲内であることにより、回路露出フィルムへの埋め込み性を維持しつつ、ハンドリング性、耐熱性、耐シワ性を向上することができ、併せて加圧プレス後の離型性をさらに向上させることができる。また、前記上限値を超えると離型フィルムの製膜性が低下する。
また、第2樹脂層3は、特に限定されないが、熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。例えば、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミドおよびポリエーテルの群からなる1つ以上の樹脂を含むことが好ましく、これらを2種以上混合させてもよい。これらを含むことにより、回路露出フィルムへの埋め込み性を維持しつつ、ハンドリング性、耐熱性、耐シワ性を向上することができる。また、加圧プレス後の離型性をさらに向上させることができる。
また、第2樹脂層3は、離型フィルム10における厚さの比率で、5%以上50%以下であることが好ましい。前記範囲内であることにより、加圧プレス後の離型性をさらに向上させることができる。
クッション層20における第1樹脂層2と第2樹脂層3との間には、接着樹脂を介在させてもよいが、ない方がフィルム端面の滲みだしが少なく好ましい。
2.離型層
第1の離型層1は、回路露出フィルム等に対して良好な離型性を有する樹脂(以下、「離型層形成樹脂」と称する)から形成される。そのような離型層形成樹脂としては、例えば、ポリオレフィン、ポリエステル、およびポリスチレンが好ましく、加圧プレス後の離型性をさらに向上させることができる。さらに、ポリオレフィンとして、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)(以下「TPX(登録商標)樹脂」と称する)を主成分とする樹脂、ポリスチレンとして、シンジオタクチック構造を有するポリスチレン系樹脂(以下「SPS樹脂」と称する)を主成分とする樹脂、ポリエステルとしてポリブチレンテレフタレート樹脂を主成分とする樹脂、ポリエーテルエステルブロック共重合体を主成分とする樹脂が挙げられる。
(1)TPX樹脂を主成分とする樹脂
TPX樹脂を主成分とする樹脂には、TPX樹脂が90重量%以上含有されているのが好ましく、95重量%以上含有されているのが好ましい。なお、離型層210はTPX樹脂のみから形成されてもかまわない。なお、TPX樹脂は、三井化学(株)から商品名TPX(登録商標)として市販されている。
(2)SPS樹脂を主成分とする樹脂
SPS樹脂を主成分とする樹脂は、出光興産(株)から商品名ザレック(登録商標)(XAREC(登録商標))として市販されている。SPS樹脂を主成分とする離型層形成樹脂におけるSPS樹脂の含有率は、70重量%以上90重量%以下であるが、85重量%以上90重量%以下であるのが好ましい。
SPS樹脂とは、シンジオタクチック構造、すなわち炭素−炭素シグマ結合から形成される主鎖に対して側鎖であるフェニル基や置換フェニル基が交互に反対方向に位置する立体規則構造を有する樹脂である。
なお、このようなSPS樹脂としては、例えば、特開2000−038461号公報に示されるように、ラセミダイアッドで75%以上、好ましくは85%以上、若しくはラセミペンタッドで30%以上、好ましくは50%以上のシンジオタクティシティーを有するポリスチレン、ポリ(アルキルスチレン)、ポリ(アリールスチレン)、ポリ(ハロゲン化スチレン)、ポリ(ハロゲン化アルキルスチレン)、ポリ(アルコキシスチレン)、ポリ(ビニル安息香酸エステル)、これらの水素化重合体およびこれらの混合物、あるいはこれらを主成分とする共重合体などが挙げられる。
ポリ(アルキルスチレン)としては、例えば、ポリ(メチルスチレン)、ポリ(エチルスチレン)、ポリ(イソプロピルスチレン)、ポリ(t−ブチルスチレン)等が挙げられる。
ポリ(アリールスチレン)としては、例えば、ポリ(フェニルスチレン)、ポリ(ビニルナフタレン)、ポリ(ビニルスチレン)等が挙げられる。
ポリ(ハロゲン化スチレン)としては、例えば、ポリ(クロロスチレン)、ポリ(ブロモスチレン)、ポリ(フルオロスチレン)等が挙げられる。
ポリ(ハロゲン化アルキルスチレン)としては、例えば、ポリ(クロロメチルスチレン)等が挙げられる。
ポリ(アルコキシスチレン)としては、ポリ(メトキシスチレン)、ポリ(エトキシスチレン)等が挙げられる。
なお、上述のうち、ポリスチレン、ポリ(p−メチルスチレン)、ポリ(m−メチルスチレン)、ポリ(p−t−プチルスチレン)、ポリ(p−クロロスチレン)、ポリ(m−クロロスチレン)、ポリ(p−フルオロスチレン)、水素化ポリスチレン及びこれらの構造単位を含む共重合体が特に好ましい。
なお、かかる場合、離型層形成樹脂の結晶化度は、示差走査熱量計(DSC)による測定において14.0%以上60.0%未満であるのが好ましい。離型層形成樹脂の結晶化度が上述の通りであると、従来の離型フィルムよりも良好な型追従性を得ることができるからである。
(3)ポリブチレンテレフタレート樹脂を主成分とする樹脂、
ポリブチレンテレフタレートを主成分とする樹脂には、ポリブチレンテレフタレートが80重量%以上含有されているのが好ましく、95重量%以上含有されているのが好ましい。なお、第1の離型層1はポリブチレンテレフタレートのみから形成されてもかまわない。
(4)ポリエーテルエステルブロック共重合体を主成分とする樹脂
ポリエーテルエステルブロック共重合体を主成分とする樹脂には、ポリエーテルエステルブロック共重合体が90重量%以上含有されているのが好ましく、95重量%以上含有されているのが好ましい。なお、第1の離型層1はポリエーテルエステルブロック共重合体のみから形成されてもかまわない。
ポリエーテルエステルブロック共重合体は、ポリエーテルセグメントと、ポリエステルセグメントとから主に構成される。なお、ポリエーテルセグメントとポリエステルセグメントとの重量比は、80:20から90:10の範囲内であるのが好ましい。また、ポリエーテルセグメントの構成単位は主にオキシブチレン単位であるのが好ましく、ポリエステルセグメントの構成単位は主に下記化学式(I)に示されるエステル単位であるのが好ましい。なお、このようなポリエーテルエステルブロック共重合体は、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)から商品名ノバデュラン(登録商標)5505S、5510Sとして市販されている。
Figure 0005999146
(5)TPX樹脂、SPS樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエーテルエステルブロック共重合体以外の樹脂
離型層形成樹脂を構成するTPX樹脂、SPS樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエーテルエステルブロック共重合体以外の樹脂としては、例えば、エラストマー樹脂や、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)等が挙げられる。なお、これらの樹脂は単独で、または、二種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、エラストマー樹脂としては、例えば、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ネオプレン、ポリスルフィドゴム、チオコールゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、エピクロロヒドリンゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SBR)、水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SEB)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、水素添加スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−イソプレンブロック共重合体(SIR)、水素添加スチレン−イソプレンブロック共重合体(SEP)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、水素添加スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)、またはエチレンプロピレンゴム(EPM)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、直鎖状低密度ポリエチレン系エラストマー等のオレフィン系ゴム、もしくはブタジエン−アクリロニトリル−スチレン−コアシェルゴム(ABS)、メチルメタアクリレート−ブタジエン−スチレン−コアシェルゴム(MBS)、メチルメタアクリレート−ブチルアクリレート−スチレン−コアシェルゴム(MAS)、オクチルアクリレート−ブタジエン−スチレン−コアシェルゴム(MABS)、アルキルアクリレート−ブタジエン−アクリロニトリル−スチレン−コアシェルゴム(AABS)、ブタジエン−スチレン−コアシェルゴム(SBR)、メチルメタアクリレート−ブチルアクリレート−シロキサン等のシロキサン含有コアシェルゴム等のコアシェルタイプの粒子状弾性体、またはこれらを変性したゴム等が挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、直鎖状高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、ポリブテン、1,2−ポリブタジエン、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)、環状ポリオレフィン及びこれらの共重合体(例えば、エチレン−メタアクリル酸メチル共重合体等)等が挙げられる。
ポリスチレン系樹脂としては、例えば、アタクチックポリスチレン、アイソタクチックポリスチレン、高耐衝撃ポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS)、スチレン−メタアクリル酸共重合体、スチレン−メタアクリル酸・アルキルエステル共重合体、スチレン−メタアクリル酸・グリシジルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸・アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−フマル酸共重合体等が挙げられる。
ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。
ポリアミド系樹脂としては、例えば、ナイロン(登録商標)6、ナイロン(登録商標)6,6等が挙げられる。
(6)その他
離型性形成樹脂には、各種の添加剤、例えば、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、核剤、帯電防止剤、プロセスオイル、可塑剤、離型剤、難燃剤、難燃助剤、顔料等が配合されてもかまわない。
なお、アンチブロッキング剤としては、例えば、以下のような無機粒子または有機粒子が挙げられる。無機粒子としては、IA族、IIA族、IVA族、VIA族、VIIA族、VIIIA族、IB族、IIB族、IIIB族、IVB族元素の酸化物、水酸化物、硫化物、窒素化物、ハロゲン化物、炭酸塩、硫酸塩、酢酸塩、燐酸塩、亜燐酸塩、有機カルボン酸塩、珪酸塩、チタン酸塩、硼酸塩およびそれらの含水化合物、並びにそれらを中心とする複合化合物および天然鉱物粒子が挙げられる。
このような無機粒子の具体的な例としては、フッ化リチウム、ホウ砂(ホウ酸ナトリウム含水塩)等のIA族元素化合物;炭酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、酸化マグネシウム(マグネシア)、塩化マグネシウム、酢酸マグネシウム、フッ化マグネシウム、チタン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム含水塩(タルク)、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、亜リン酸カルシウム、硫酸カルシウム(石膏)、酢酸カルシウム、テレフタル酸カルシウム、水酸化カルシウム、ケイ酸カルシウム、フッ化カルシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、炭酸バリウム、リン酸バリウム、硫酸バリウム、亜硫酸バリウム等のIIA族元素化合物;二酸化チタン(チタニア)、一酸化チタン、窒化チタン、二酸化ジルコニウム(ジルコニア)、一酸化ジルコニウム等のIVA族元素化合物;二酸化モリブデン、三酸化モリブデン、硫化モリブデン等のVIA族元素化合物;塩化マンガン、酢酸マンガン等のVIIA族元素化合物;塩化コバルト、酢酸コバルト等のVIII族元素化合物;ヨウ化第一銅等のIB族元素化合物;酸化亜鉛、酢酸亜鉛等のIIB族元素化合物;酸化アルミニウム(アルミナ)、水酸化アルミニウム、フッ化アルミニウム、アルミナシリケート(ケイ酸アルミナ、カオリン、カオリナイト)等のIIIB族元素化合物;酸化ケイ素(シリカ、シリカゲル)、石墨、カーボン、グラファイト、ガラス等のIVB族元素化合物;カーナル石、カイナイト、雲母(マイカ、キンウンモ)、バイロース鉱等の天然鉱物の粒子が挙げられる。
有機粒子としては、例えば、フッ素樹脂、メラミン系樹脂、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、アクリル系レジンシリコーン及びそれらの架橋体が挙げられる。
上述の無機粒子や有機粒子の平均粒径は0.1〜10μmであるのが好ましく、添加量は0.01〜15重量%であるのが好ましい。
なお、これらのアンチブロッキング剤は単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
酸化防止剤としては、例えば、リン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、2−[(1−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートなどが挙げられる。なお、これらの酸化防止剤は単独で、または、二種以上を組み合わせて用いることができる。
核剤としては、例えば、アルミニウムジ(p−t−ブチルベンゾエート)等のカルボン酸の金属塩、メチレンビス(2,4−ジ−t−ブチルフェノール)アシッドホスフェートナトリウム等のリン酸の金属塩、タルク、フタロシアニン誘導体等が挙げられる。なお、これらの核剤は単独で、または、二種以上を組み合わせて用いることができる。
可塑剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリアミドオリゴマー、エチレンビスステアロアマイド、フタル酸エステル、ポリスチレンオリゴマー、ポリエチレンワックス、シリコーンオイル等が挙げられる。なお、これらの可塑剤は、単独で、または、二種以上を組み合わせて用いることができる。
離型剤としては、例えば、ポリエチレンワックス、シリコーンオイル、長鎖カルボン酸、長鎖カルボン酸金属塩等が挙げられる。なお、これらの離型剤は単独で、または、二種以上を組み合わせて用いることができる。
プロセスオイルとしては、例えば、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、アロマ系オイル等が挙げられる。なお、これらの中でもn−d−M法で算出されるパラフィン(直鎖)に関わる炭素数の全炭素数に対する百分率が60%Cp以上のパラフィン系オイルが好ましい。
プロセスオイルの粘度は、40℃での動粘度が15〜600csであるのが好ましく、15〜500csであるのがさらに好ましい。また、プロセスオイルの添加量は、離型性形成樹脂100重量部に対して0.01〜1.5重量部であるのが好ましく、0.05〜1.4重量部であるのがより好ましく、0.1〜1.3重量部であるのがさらに好ましい。なお、これらのプロセスオイルは、単独で、または、二種以上を組み合わせて用いることができる。
(7)離型層の厚み
第1の離型層1の厚みは、10〜100μm 、好ましくは15〜50μmである。離型層がこれより薄いとプレスラミネート後、離型層が破れ、FPC と離型フィルムの分離の際に、FPC側に離型層樹脂が残る傾向がある。一方、前記の範囲より厚いと、埋め込み性が低下し、対形状追従性に劣りカバーレイに付着している接着剤のフロー量が多くなる傾向がある。
離型フィルム10は、特に限定されないが、40μm以上200μm以下が好ましく、50μm以上160μm以下がより好ましい。前記好ましい範囲内であることにより、作業性を向上させることができる。
<離型フィルムの製造方法>
本実施の形態に係る離型フィルム20は、共押出法や押出ラミネート法等の方法で製造することができる。
共押出法では、フィードブロック、マルチマニホールドダイを使用して第1の離型層1と第1樹脂層2、および第2樹脂層3とを同時に押し出すことにより離型フィルム20を製造する。なお、共押出法では、ダイス510を通過した融解物Mは、図2に示されるように、第1ロール530に誘導されると共にタッチロール520によって第1ロール530に固定化され、第1ロール530から脱離するまでの間に第1ロール530により冷却され、離型フィルム200となる。その後、その離型フィルム200は、第2ロール540によりフィルム送り方向(図2の矢印参照)下流側に送られ、最終的に巻取ロール(図示せず)に巻き取られる。なお、このとき、第1ロール530の温度は30〜100℃であるのが好ましく、タッチロール520の温度は30〜100℃であるのが好ましく、第1ロール530に対する第2ロール540の周速比は0.990〜0.998であるのが好ましい。
押出しラミネート法では、押出機シリンダーの温度を200〜300℃に設定して第1の離型層1を押出し、その第1の離型層1を第1樹脂層2および第2樹脂層3と合流させることにより第1の離型層1とクッション層20とを積層して離型フィルム20を製造する。なお、押出しラミネート法では、ダイス510を通過した離型層形成樹脂の融解物Mは、図2に示されるように、第1ロール530に誘導されると共にタッチロール520によって第1ロール530に固定化され、第1ロール530から脱離するまでの間に第1ロール530により冷却されて離型層フィルムFとなる。その後、その離型層フィルムFは、第2ロール540によりフィルム送り方向(図2の矢印参照)下流側に送られる。そして、フィルム送り方向下流側に送られた離型層フィルムFに、クッション層形成樹脂の溶融物(図示せず)が合流させられて離型層フィルムFと一体化され、離型フィルム200が製造される。なお、このようにして製造された離型フィルム200は、さらにフィルム送り方向下流側に設けられる巻取ロール(図示せず)に巻き取られる。なお、このときも、第1ロール530の温度は30〜100℃であるのが好ましく、タッチロール520の温度は30〜100℃であるのが好ましく、第1ロール530に対する第2ロール540の周速比は0.990〜0.998であるのが好ましい。
なお、必要に応じて、上述のようにして得られた離型フィルム200の第1の離型層1中のTPX樹脂、SPS樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエーテルエステルブロック共重合体の結晶化度を公知の熱処理装置により調節してもかまわない。例えば、テンター装置を使用し乾燥機の中にて離型フィルム200を熱固定する方法や熱処理ロールを使用して50〜220℃近辺で熱処理を行えばよい。
<第2実施形態>
第2実施形態の離型フィルム10は、図3に示すように、第1の離型層1と、第1樹脂層2および第2樹脂層3を有するクッション層20と、第2の離型層4とが、この順に積層されている。なお、以下の説明では、説明の便宜上、図3の上側を「上」、下側を「下」という。
以下、第2実施形態について説明するが、前記第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。なお、本実施形態において第1実施形態と同様の構成部分については、先に説明した構成部分と同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
第2実施形態の離型フィルム10は、第1実施形態に係る離型フィルムの下面に離型層をもう1層有する離型フィルムである。前記の構造とすることで、加熱プレス後の金型からの離型性が向上する。なお、第2の離型層4は第1実施形態における第1の離型層1と同様のものを使用することができ、第2実施形態における第1の離型層1と第2の離型層4における離型層は、同様のものを使用することが好ましい。第1の離型層1と第2の離型層4を同様のものを使用することで、離型フィルムの反りを抑制できる。
第2実施形態における第1の離型層1、第1樹脂層2、および第2樹脂層3も、前記第1実施形態における第1の離型層1、第1樹脂層2、および第2樹脂層3と同様のものを使用することができる。
離型フィルム10は、特に限定されないが、40μm以上200μm以下が好ましく、50μm以上160μm以下がより好ましい。前記好ましい範囲内であることにより、作業性を向上させることができる。
<第3実施形態>
第3実施形態の離型フィルム10は、図4に示すように、第1の離型層1と、第2樹脂層3の上面に第1樹脂層2を、下面に第1樹脂層5を有するクッション層20と、第2の離型層4とが、この順に積層されている。なお、以下の説明では、説明の便宜上、図4の上側を「上」、下側を「下」という。
以下、第3実施形態について説明するが、前記第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。なお、本実施形態において第1実施形態と同様の構成部分については、先に説明した構成部分と同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
第3実施形態の離型フィルム10は、第2実施形態に係る離型フィルムにおけるクッション層の下面に第1樹脂層5をもう1層有する離型フィルムである。前記の構造とすることで、加熱プレスにおいて、回路露出フィルムへの埋め込み性が向上する。なお、第1樹脂層5は第1樹脂層2と同様のものを用いることができ、第3実施形態における第1樹脂層2と第1樹脂層5は同様のものを用いることが好ましい。第1樹脂層5と第1樹脂層2について同様のものを使用することで、離型フィルムの反りを抑制できる。
第3実施形態における第1の離型層1、第1樹脂層2、および第2樹脂層3も、前記第1実施形態における第1の離型層1、第1樹脂層2、および第2樹脂層3と同様のものを使用することができる。
離型フィルム10は、特に限定されないが、40μm以上200μm以下が好ましく、50μm以上160μm以下がより好ましい。前記好ましい範囲内であることにより、作業性を向上させることができる。
以上、本発明の離型フィルムを第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態を示して説明を行ったが、これらの実施形態に限定されるものではない。
<離型フィルムの使用の一例>
本発明の実施の形態に係る離型フィルム100は、回路露出フィルムへのCLフィルム接着時にCLフィルムを回路パターンの凹凸部に密着させるためにCLフィルムを包むように配置され、回路露出フィルム及びCLフィルムと共にプレス装置により加圧される。具体的には、離型フィルム100は、図5に示されるように、回路露出フィルムとCLフィルムとが接着剤により仮止めされたもの340を、離型層が対向するように挟み込んだ後、テフロン(登録商標)シート330、ゴムクッション320及びステンレス板310で順次挟み込まれ、熱盤300でプレスされる(図5の白抜矢印参照)。なお、その熱盤300による加熱方法としては、図6に示される通りである。つまり、熱盤300は、加圧を開始してから20秒〜1分で常温から185℃まで昇温された後、2分間その温度に維持される。その後、熱盤300は、20秒〜1分かけて185℃から常温まで冷却される。なお、このときのプレス圧力は、2〜20MPaで適宜調節される。
<実施例>
以下、実施例を示して本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら制限されるものではない。
(実施例1)
1.離型フィルムの製造
(1)離型層の原料
第1の離型層および第2の離型層の原料として、TPX樹脂(三井化学(株)社製のTPX(登録商標)MX002)を用いた。
(2)クッション層の原料
クッション層における第1樹脂層の原料として、エチレン−メタアクリル酸メチル共重合体(メタアクリル酸メチル誘導単位含有量:5重量%)(住友化学(株)製のアクリフト(登録商標)WD106)(以下「EMMA」と称する)を、第2樹脂層の原料として、ポリプロピレン(住友化学(株)製、ノーブレン(登録商標)(以下「PP」と称する)用いた。EMMAのビカット軟化点は80℃、PPのビカット軟化点は160℃であった。
(3)離型フィルムの作製
共押出法を利用して、第1樹脂層、第2樹脂層、第1樹脂層の順に構成されたクッション層、およびクッション層の表裏に第1の離型層、第2の離型層を有する離型フィルムを作製した。
なお、具体的には、マルチマニホールドダイを使用してTPX樹脂、EMMAおよびPPを同時に押し出して離型フィルムを作製した。なお、このときの第1ロール530の温度は30℃であり、タッチロール520の温度は30℃であり、第1ロール530に対する第2ロール540の周速比は0.990であった。
この離型フィルムの第1の離型層と第2の離型層の厚みは共に28μmであり、クッション層における第1樹脂層の厚みは共に12μmで、第2樹脂層の厚みは20μmであった。
2.CLフィルム接着試験
実際に、CLフィルムが接着剤を介して仮止めされた回路露出フィルムを、第1の離型層が回路露出フィルムに対向するように上記離型フィルムで両側から包み込み、熱盤プレスにより図6に示される加熱パターンで加熱プレスした。その結果、回路露出フィルムとCLフィルムとの間の接着剤が回路パターンへ流出した量(以下CL接着剤染み出し量)は、70μmであり、離型フィルムの良好な埋め込み性を示した(表1参照)。また、加熱プレス後の離型フィルムの剥離不良も発生せず、良好な結果となった(表1参照)。なお前記CL接着剤染み出し量が少ないものほど、良好な埋め込み性を示すものとなる。本試験においては、CL接着剤染み出し量が90μm未満のものを埋め込み性に優れるものでありA判定とした。一方CL接着剤染み出し量が90μm以上のものを埋め込み性に劣るものでありB判定とした。離型性の評価は、離型時に離型フィルムが容易に剥離できた場合は離型性が良好としてA判定とし、離型時に離型フィルムが、金型にとられる場合は離型性が不十分としてB判定とした。また、シワの評価は加熱プレス後の離型フィルムを観察し、シワが観察されない場合はシワの抑制が良好としてA判定とし、シワが観察された場合はシワの抑制が不十分としてB判定とした。
(実施例2)
離型フィルムの構成を表1に示すように変更したほかは、実施例1と同様に離型フィルムを作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
離型フィルムの構成を表1に示すように変更したほかは、実施例1と同様に離型フィルムを作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例4)
離型フィルムの構成を第2樹脂層をポリブチレンテレフタレート(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製のノバデュラン(登録商標)5020)(以下、「PBT1」と称する)に変更したほかは、実施例1と同様の層構成の離型フィルムを作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例5)
離型フィルムの構成を第2樹脂層を6−ナイロン(宇部興産(株)製のUBEナイロン(登録商標)1022B)(以下、「PA」と称する)に変更したほかは、実施例1と同様の層構成の離型フィルムを作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例6)
離型層の原料としてポリブチレンテレフタレート/ポリテトラメチレングリコールブロック共重合体(ポリブチレンテレフタレート構成単位/ポリテトラメチレングリコール構成単位 90重量部/10重量部)(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製のノバデュラン(登録商標)5505S)(以下「PBT2」と称する)を用いて、離型フィルムの厚み構成を表1に示すようにした以外は、実施例1と同様に離型フィルムを作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例7)
離型層の原料としてSPS樹脂(出光興産(株)社製のザレック(登録商標)S107)を用い、離型フィルムの構成を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして離型フィルムを作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例8)
離型層の原料としてSPSを用い、第2樹脂層をポリカーボネート(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製のユーピロン(登録商標)E―2000)(以下「PC」と称する)に変更し、離型フィルムの構成を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして離型フィルムを作製し、評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例9)
離型層の原料としてSPSを用い、第2樹脂層をPBT1に変更し、離型フィルムの構成を表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして離型フィルムを作製し、評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例1)
離型フィルムの構成を表1に示すようにクッション層を44μmとなるEMMA一層に変更したほかは、実施例1と同様に離型フィルムを作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例2)
離型フィルムの構成を表1に示すようにクッション層を44μmとなるPP一層に変更したほかは、実施例1と同様に離型フィルムを作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例3)
離型フィルムの構成を表2に示すように離型層を20μmとなるSPSに、クッション層を44μmとなるEMMA一層に変更したほかは、実施例1と同様に離型フィルムを作製し、評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例4)
離型フィルムの構成を表2に示すように離型層を20μmとなるSPSに、クッション層を44μmとなるPP一層に変更したほかは、実施例1と同様に離型フィルムを作製し、評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 0005999146
Figure 0005999146
表1および表2の結果から明らかなように、本発明の離型フィルムは、回路基板を作製する際の加熱プレスにおいて、回路露出フィルムへの埋め込み性と、加圧プレス後の離型性を両立し得る。
本発明に係る離型フィルムは、加熱プレスの作業性を良好にすることができると共に、FPC等の良品率を高めることができるという特徴を有し、加熱プレスによる回路露出フィルムへのCLフィルム接着時にCLフィルムを回路パターンの凹凸部に密着させるためにカバーレイフィルムを包むように用いられる離型フィルムとして特に有用である。
離型フィルムとしては他に(1)積層板製造時に用いられるもの、(2)先端複合材料製品製造時に用いられるもの、(3)スポーツ・レジャー用品製造時に用いられるものが知られているが、本発明に係る離型フィルムは、これらの離型フィルムとしても有用である。なお、積層板製造時に用いられる離型フィルムとは、多層プリント基板を製造する際のプレス成形において、プリント基板とセパレータープレート又は他のプリント基板との間の接着を防止するためにそれらの間に介在させるフィルムである。また、先端複合材料製品製造時に用いられる離型フィルムとは、例えば、ガラスクロス,炭素繊維又はアラミド繊維とエポキシ樹脂からなるプリプレグを硬化させて種々の製品を製造する際に用いられるフィルムである。また、スポーツ・レジャー用品製造時に用いられる離型フィルムとは、例えば、釣り竿、ゴルフクラブのシャフト、ウィンドサーフィンのポール等の製造において、プリプレグを円筒状に巻いてオートクレーブ中で硬化させる際にそのプリプレグの上に巻かれるフィルムである。
この離型フィルムは、その他、粘着テープ、両面テープ、マスキングテープ、ラベル、シール、ステッカー、皮膚貼付用湿布剤等の剥離フィルムとしても有用である。
この離型フィルムは、プリント回路基板やセラミックス電子部品、熱硬化性樹脂製品、化粧板等の製造時に用いられる工程フィルムとしても有用である。なお、ここにいう工程フィルムとは、プリント基板やセラミックス電子部品、熱硬化性樹脂製品、化粧板等を製造する時、金属板同士や樹脂同士が接着してしまわないように、成形工程時に該金属板同士の間や樹脂同士の間に挟み込まれるフィルムをいい、特に積層板製造時、フレキシブルプリント基板製造時、先端複合材料製品製造時、スポーツ・レジャー用品製造時に好適に用いられるものである。
1 第1の離型層
2 第1樹脂層
3 第2樹脂層
4 第2の離型層
5 第1樹脂層
10 離型フィルム
20 クッション層
100 離型フィルム
200 離型フィルム
300 熱盤
310 ステンレス板
320 ゴムクッション
330 テフロン(登録商標)シート
340 回路露出フィルムとCLフィルムとが接着剤により仮止めされたもの
510 ダイス
520 タッチロール
530 第1ロール
540 第2ロール

Claims (10)

  1. クッション層と、離型層とを有する離型フィルムであって、
    前記クッション層は、前記離型層側に位置する第1樹脂層と、第2樹脂層とを有し、
    前記第1樹脂層のビカット軟化点X(℃)が100以上140以下であり、前記第2樹脂層のビカット軟化点Y(℃)が180以上250以下であり、かつ、
    前記第1樹脂層のビカット軟化点X(℃)と、前記第2樹脂層のビカット軟化点Y(℃)とが、X<Yを満たすことを特徴とする離型フィルム。
  2. 前記第1樹脂層のビカット軟化点X(℃)と、前記第2樹脂層のビカット軟化点Y(℃)が、Y−X>50を満たす請求項1に記載の離型フィルム。
  3. 前記第2樹脂層の厚さは、離型フィルム全体の5%以上、50%以下である請求項1または2に記載の離型フィルム。
  4. 前記第2樹脂層が、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミドおよびポリエーテルの群からなる1つ以上の樹脂を含む請求項1〜3のいずれかに記載の離型フィルム。
  5. 前記クッション層が、第1樹脂層を2層含む請求項1〜4のいずれかに記載の離型フィルム。
  6. 前記離型層がポリオレフィン、ポリエステル、およびポリスチレンのいずれかを主成分とする請求項1〜5のいずれかに記載の離型フィルム。
  7. 前記離型層に含まれるポリオレフィンがポリ(1.4メチルペンテン)である請求項6に記載の離型フィルム。
  8. 前記離型層に含まれるポリエステルがポリブチレンテレフタレートである請求項6または7に記載の離型フィルム。
  9. 前記離型層に含まれるポリスチレンがシンジオタックチックポリスチレンである請求項6〜8のいずれかに記載の離型フィルム。
  10. 第1の離型層、クッション層、第2の離型層をこの順に有する離型フィルムであって、前記クッション層が、前記第2樹脂層の両面に、前記第1樹脂層を有する請求項5〜9のいずれかに記載の離型フィルム。
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