JP2005014598A - 離型用積層フィルム - Google Patents
離型用積層フィルムInfo
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Abstract
【課題】 フッ素樹脂の表面特性を有しながら、層間剥離が生じにくく、作業性、経済性にも優れる離型用積層フィルムを提供する。
【解決手段】 少なくとも2層以上有する離型用積層フィルムであって、片側の最外層が接着性フッ素からなり、前記接着性フッ素樹脂層上に、変性ポリオレフィン層を有することを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 少なくとも2層以上有する離型用積層フィルムであって、片側の最外層が接着性フッ素からなり、前記接着性フッ素樹脂層上に、変性ポリオレフィン層を有することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、フッ素含有樹脂層を有する離型用積層フィルムに関する。
離型フィルムとは、そのフィルムの上に各種粘着材、塗料などを塗布して硬化させることにより、該フィルムの上に塗膜を形成し、使用するときにその塗膜を前記フィルムから剥離して使用できるようにしたり、プリント基板やセラミックス電子部品、熱硬化性樹脂製品、化粧板等を製造する際、工程中に金属板同士や樹脂同士が接着してしまわないように、金属板の間、あるいは樹脂の間に挟み込まれて使用されるフィルムのことをいう。
例えば、プリント基板の製造は、一般的に、エポキシ樹脂をガラス繊維布に含浸したプリプレグを適宜数枚重ね、さらに銅箔等の金属箔を載置し、プレス加工機に加熱、加圧して一体化する方法が行われているが、このプレス加工時に、プレス加工機のプレス板とプリント基板の間や、当該基板同士の間に離型フィルムを介在させて、互いのくっつきを防止している。
従来、これらの離型フィルムとしては、テフロン(登録商標)(PTFE)等のフッ素樹脂フィルムやポリ(4−メチルペンテン−1)フィルム、さらには二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)表層にシリコン系材料を塗布したフィルム等が用いられてきた。特に、表層にフッ素樹脂を用いたフィルムは、きわめて粘着性が低く、離型性に優れていることが知られている。例えば、特許文献1には、フッ素系樹脂フィルムを離型フィルムとして使用することが提案されている。また、特許文献2には、表層をフッ素系樹脂として、熱可塑性樹脂に積層させたフィルムを離型フィルムとして使用することが提案されている。
特開平8−186141号公報
特開2002−208782号公報
しかしながら、フッ素樹脂フィルムは高価であり、離型フィルムとして実用するには、コストの点で問題があった。また、コストの問題を解消するために、薄いフッ素樹脂フィルムを用いると、腰がなくなってハンドリング性が劣ったり、プリント基板製造時、ステンレス鋼板との熱密着が生じたり等の問題があった。さらに、表層をフッ素樹脂にした積層体では、フッ素樹脂は、粘着性が低いため非フッ素系の熱可塑性樹脂等との接着力が弱く、層間剥離が生じ易いという問題もあった。
そこで、本発明は、フッ素樹脂の表面特性を有しながら、層間剥離が生じにくく、作業性、経済性にも優れる離型用積層フィルムを提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、特定の構成の積層体が、上記性能を満たすことを見出した。以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
第一の本発明は、少なくとも2層以上有する離型用積層フィルムであって、片側の最外層が接着性フッ素樹脂層(1b)であり、前記接着性フッ素樹脂層(1b)上に、変性ポリオレフィン樹脂層(1c)を有することを特徴とする離型用積層フィルム(1A)である。
ここで、「接着性フッ素樹脂」とは、融点が150℃〜250℃であって、以下の方法により作製、評価したフィルムの180度剥離強度が4N/cm以上であるフッ素樹脂のことをいう。
(試験フィルムの作製)
変性ポリオレフィン樹脂の一種であるレクスパール RA3150(日本ポリエチレン(株)製)とフッ素樹脂とを、4×105〜5×105Paの試料圧で、240℃で、10分間プレスして、積層シートを作製し、幅2.5cm、長さ25cmに切断して、試験フィルムを作製する。
(試験フィルムの評価)
JIS Z0237に準じた方法にて、剥離速度5mm/min、温度23℃で、180度剥離強度の測定を行う。
変性ポリオレフィン樹脂の一種であるレクスパール RA3150(日本ポリエチレン(株)製)とフッ素樹脂とを、4×105〜5×105Paの試料圧で、240℃で、10分間プレスして、積層シートを作製し、幅2.5cm、長さ25cmに切断して、試験フィルムを作製する。
(試験フィルムの評価)
JIS Z0237に準じた方法にて、剥離速度5mm/min、温度23℃で、180度剥離強度の測定を行う。
この発明によれば、フッ素樹脂の優れた離型性を有しながらも、作業性、経済性に優れ,さらに層間剥離も生じにくい離型用積層フィルムを提供することができる。
第二の本発明は、第一の本発明の離型用積層フィルムにおいて、前記変性ポリオレフィン樹脂層(1c)上の前記接着性フッ素樹脂層(1b)が積層された面とは反対の面に、さらに接着性フッ素樹脂層(1b’)を有することを特徴とする離型用積層フィルム(1B)である。
この発明によれば、積層体の2つの最外層に接着性フッ素樹脂層を有し、中心にフッ素樹脂に比べて比較的安価な変性ポリオレフィンが配されているため、フィルム両面に優れた離型性を有しながらも、作業性、経済性に優れた離型用積層フィルムを提供することができる。
前記接着性フッ素樹脂層(1b、1b’)の厚みは1〜15μm、変性ポリオレフィン樹脂層(1c)の厚みは10〜100μmであることが好ましい。
これによれば、表面層が薄く、中心の層である変性ポリオレフィン層が厚い構成になっているため、より経済性、作業性に優れた離型用積層フィルムを提供することができる。
第三の本発明は、第一の本発明の離型用積層フィルムにおいて、前記変性ポリオレフィン樹脂層(2c)上の前記接着性フッ素樹脂層(2b)が積層された面とは反対の面に、さらにポリオレフィン樹脂層(2d)が積層されていることを特徴とする離型用積層フィルム(2A)である。
この発明によれば、変性ポリオレフィンよりもさらに安価なポリオレフィン樹脂を積層させることにより、変性ポリオレフィンの使用量を減らすことができるため、より経済性に優れた離型用積層フィルムを提供することができる。
第四の本発明は、第三の本発明の離型用積層フィルムにおいて、前記ポリオレフィン樹脂層(2d)上の前記変性ポリオレフィン樹脂層(2c)が積層された面とは反対の面に、順に、変性ポリオレフィン樹脂層(2c’)、接着性フッ素樹脂層(2b’)を有することを特徴とする離型用積層フィルム(2B)である。
この発明によれば、フィルムの中心を安価なポリオレフィン層にすることにより、フィルム両面に優れた離型性を有しながらも、より経済性に優れた離型用積層フィルムを提供することができる。
前記接着性フッ素樹脂層(2b、2b’)の厚みは1〜15μm、前記変性ポリオレフィン樹脂層(2c、2c’)の厚みは0.5〜100μm、前記ポリオレフィン樹脂層(2d)の厚みは10〜100μmであることが好ましい。
これによれば、表面層が薄く、中心の層であるポリオレフィン層が厚い構成になっているため、より経済性、作業性に優れた離型用積層フィルムを提供することができる。
前記変性ポリオレフィン樹脂層(2c、2c’)を形成する変性ポリオレフィン樹脂は、変性ポリエチレン樹脂であることが好ましい。
これによれば、経済性、作業性に加え、プレス時の適度なクッション性、封止性に優れた離型用積層フィルムを提供することができる。
第五の本発明は、少なくとも3層以上有する離型用積層フィルムであって、片側の最外層がフッ素樹脂層(3a)であり、前記フッ素樹脂層(3a)上に、順に、接着性フッ素樹脂層(3b)、変性ポリオレフィン樹脂層(3c)を有することを特徴とする離型用積層フィルム(3A)である。
この発明によれば、フッ素樹脂の優れた離型性を有しながらも、作業性、経済性に優れ,さらに層間剥離も生じにくい離型用積層フィルムを提供することができる。
第六の本発明は、第五の本発明の離型用積層フィルムにおいて、前記変性ポリオレフィン樹脂層(3c)上の前記接着性フッ素樹脂層(3b)が積層された面とは反対の面に、順に、接着性フッ素樹脂層(3b’)、フッ素樹脂層(3a’)を有することを特徴とする離型用積層フィルム(3B)である。
この発明によれば、積層体の2つの最外層にフッ素樹脂層を有し、中心にフッ素樹脂に比べて比較的安価な変性ポリオレフィンが配されているため、フィルム両面に優れた離型性を有しながらも、作業性、経済性に優れた離型用積層フィルムを提供することができる。
前記フッ素樹脂層(3a、3a’)の厚みは1〜15μm、前記接着性フッ素樹脂層(3b、3b’)の厚みは0.5〜15μm、前記変性ポリオレフィン樹脂層(3c)の厚みは10〜100μmであることが好ましい。
これによれば、表面層が薄く、中心の層である変性ポリオレフィン樹脂層が厚い構成になっているため、より経済性、作業性に優れた離型用積層フィルムを提供することができる。
第七の本発明は、第五の本発明の離型用積層フィルムにおいて、前記変性ポリオレフィン樹脂層(4c)上の前記接着性フッ素樹脂層(4b)が積層された面とは反対の面に、ポリオレフィン樹脂層(4d)を有することを特徴とする離型用積層フィルム(4A)である。
この発明によれば、変性ポリオレフィン樹脂よりもさらに安価なポリオレフィン樹脂を積層させることにより、変性ポリオレフィン樹脂の使用量を減らすことができるため、より経済性に優れた離型用積層フィルムを提供することができる。
第八の本発明は、第七の本発明の離型用積層フィルムにおいて、前記ポリオレフィン樹脂層(4d)上の前記変性ポリオレフィン樹脂層(4c)が積層された面とは反対の面に、順に、変性ポリオレフィン樹脂層(4c’)、接着性フッ素樹脂層(4b’)、フッ素樹脂層(4a’)を有することを特徴とする離型用積層フィルム(4B)である。
この発明によれば、フィルムの中心を安価なポリオレフィン樹脂層にすることにより、フィルム両面に優れた離型性を有しながらも、より経済性に優れた離型用積層フィルムを提供することができる。
前記フッ素樹脂層(4a、4a’)の厚みは1〜15μm、前記接着性フッ素樹脂層(4b、4b’)の厚みは0.5〜15μm、前記変性ポリオレフィン樹脂層(4c、4c’)の厚みは0.5〜100μm、前記ポリオレフィン樹脂層(4d)の厚みは10〜100μmであることが好ましい。
これによれば、表面層が薄く、中心の層であるポリオレフィン樹脂層が厚い構成になっているため、より経済性、作業性に優れた離型用積層フィルムを提供することができる。
前記変性ポリオレフィン樹脂層(4c、4c’)を形成する変性ポリオレフィン樹脂は、変性ポリエチレン樹脂であることが好ましい。
これによれば、経済性、作業性に加え、プレス時の適度なクッション性、封止性に優れた離型用積層フィルムを提供することができる。
前記フッ素樹脂層(4a、4a’)を形成するフッ素樹脂は、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体であることが好ましい。
これによれば、離型性、加工性および耐熱性に優れた離型用積層フィルムを提供することができる。
本発明によれば、フッ素樹脂の優れた離型性を有しながらも、フィルムの中心の層をポリオレフィン系の樹脂で形成することで、作業性、経済性に優れたフィルムとすることができ、さらに、接着性フッ素樹脂層を用いることにより、層間剥離が生じにくい離型用積層フィルムを提供することができる。
図1に、本発明の離型用積層フィルムの構成を示す。図1(a)に示すように、本発明の離型用積層フィルム1Aは、最外層に接着性フッ素樹脂層1bを有し、その上に変性ポリオレフィン樹脂層1cを有する。
本発明における「接着性フッ素樹脂」とは、融点が150℃〜250℃であって、変性ポリオレフィン樹脂の一種であるレクスパール RA3150(日本ポリエチレン(株)製)とフッ素樹脂とを、4×105〜5×105Paの試料圧で、240℃で、10分間プレスして、積層シートを作製し、幅2.5cm、長さ25cmに切断して採取したサンプルを、JIS Z0237に準じた方法にて、剥離速度5mm/min、温度23℃で、180度剥離強度の測定を行った時の180度剥離強度が4N/cm以上であるフッ素樹脂のことをいう。
また、本発明における「接着性フッ素樹脂」のIRスペクトルは、1780cm−1〜1880cm−1の間に吸収ピークを有している。好ましくは、「接着性フッ素樹脂」のIRスペクトルは、1790cm−1〜1800cm−1の間および1845cm−1〜1855cm−1の間に、無水マレイン酸基等の無水物に起因する吸収ピークを有し、あるいは、1800cm−1〜1815cm−1の間に末端カーボネート基に起因する吸収ピークを有し、あるいは、1790cm−1〜1800cm−1の間、1845cm−1〜1855cm−1の間および1800cm−1〜1815cm−1の間に、無水マレイン酸基等の無水物および末端カーボネート基の混合物に起因する吸収ピークを有している。
さらに好ましくは、「接着性フッ素樹脂」のIRスペクトルは、1790cm−1〜1800cm−1の間および1845cm−1〜1855cm−1の間に、無水マレイン酸基等の無水物に起因する吸収ピークを有し、あるいは、1800cm−1〜1815cm−1の間に末端カーボネート基に起因する吸収ピークを有している。
また、主鎖のCH2基に起因する2881cm−1付近における吸収ピークの高さに対する、無水マレイン酸基等の無水物に起因する1790cm−1〜1800cm−1の間の吸収ピークの高さの比は、0.5〜1.5、好ましくは0.7〜1.2、さらに好ましくは0.8〜1.0である。
また、主鎖のCH2基に起因する2881cm−1付近における吸収ピークの高さに対する、末端カーボネート基に起因する1800cm−1〜1815cm−1の間の吸収ピークの高さの比は、1.0〜2.0、好ましくは1.2〜1.8、さらに好ましくは1.5〜1.7である。
このような接着強度を有するフッ素樹脂として、例えば、テトラフルオロエチレン単位を有するホモポリマーやコポリマーであって、末端あるいは側鎖に、カーボネート基、カルボン酸ハライド基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、エポキシ基等の官能基を有する樹脂が挙げられる。上記融点と接着強度を発現するのであれば、複数の樹脂を混合してもよい。市販品で上記のような接着強度を有するフッ素樹脂としては、例えば、ネオフロンEFEP(ダイキン工業社製)、フルオンLM−ETFE AH2000(旭硝子社製)が挙げられる。
本発明における「変性ポリオレフィン樹脂」とは、ベースとなるポリオレフィン樹脂に、任意の方法で無機酸、不飽和カルボン酸またはその誘導体等の酸をグラフト反応させることにより得られる樹脂をいう。ベースとなるポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等が使用される。不飽和カルボン酸類としては、例えばボロン酸、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、またそれらの酸無水物、エステル、アミド、イミド、金属塩等が使用される。変性ポリオレフィン樹脂としては、エチレンとグリシジルメタクリレートのコポリマーが好ましい。このようなエチレンとグリシジルメタクリレートのコポリマーとしては、例えば、レクスパールRA3150(日本ポリエチレン(株)製)、ボンドファーストE(住友化学社製)を挙げることができる。
本発明の離型用積層フィルムは、この変性ポリオレフィン樹脂層1c上に、必要に応じてさらにいくつかの層1dを積層することができる。中でも、図1(b)に示したように、変性ポリオレフィン樹脂層1cを中心として、接着性フッ素樹脂層1b’を対称に配し、両面に離型性を持たせるようにした構成が、両面で離型性を発揮することができ、さらに経済性にも優れている点で好ましい。
図1(a)、図1(b)に示した離型用積層フィルム1A、1Bのように構成した場合、接着性フッ素樹脂層1b、1b’は1〜15μm、変性ポリオレフィン樹脂層1cは10〜100μmであることが好ましい。このように構成することで、接着性樹脂層が薄くても、変性ポリオレフィン樹脂層に適度な厚みと剛性を持たせているため、コシのある作業性に優れた離型用積層フィルムとすることができる。また、高価な接着性フッ素樹脂は、必要最小量しか使用していないため、経済性にも優れている。
図1(c)に示したように、本発明における変性ポリオレフィン樹脂層2c上にさらにポリオレフィン樹脂層2dを設けた離型用積層フィルム2Aとすることができる。ここで、2b、2cとして用いられている樹脂はそれぞれ、1b、1cと同じ樹脂であり、また好ましい樹脂も同じである。ポリオレフィン樹脂層2dに用いられるポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられるが、中でもポリエチレンがプレス時のクッション性、封止性の観点から好ましい。このように構成すると、積層フィルム1A、1Bでは、作業性をよくするために変性ポリオレフィンのみで厚みを持たせていたものが、積層フィルム2A、2Bでは、より安価なポリオレフィン樹脂によっても厚みを持たせることができるので、変性ポリオレフィン樹脂の使用量を減らすことができ、より経済性に優れた離型用積層フィルムとすることができる。
ポリオレフィン樹脂層2dを設けた離型用積層フィルム2Aにおいても、必要に応じてさらにいくつかの層2eを積層することができる。中でも、図1(d)に示したように、ポリオレフィン樹脂層2dを中心として、接着性フッ素樹脂層2b’、変性ポリオレフィン樹脂層2c’を対称に配した、離型用積層フィルム2Bのように両面に離型性を持たせるようにした構成が、両面で離型性を発揮することができ、さらに経済性にも優れている点で好ましい。
図1(c)、図1(d)に示した離型用積層フィルム2A、2Bのように構成した場合、接着性フッ素樹脂層2b、2b’は1〜15μm、変性ポリオレフィン樹脂層2c、2c’は0.5〜100μm、ポリオレフィン樹脂層2dは10〜100μm、であることが好ましい。このように構成することで、接着性フッ素樹脂層が薄くても、ポリオレフィン樹脂層に適度な厚みを持たせているため、コシのある作業性に優れた離型用積層フィルムとすることができる。また、高価な接着性フッ素樹脂は、必要最小量しか使用していないため、経済性にも優れている。
図2に、本発明の離型用積層フィルムの別の構成を示す。図2(a)に示すように、本発明の離型用積層フィルム3Aは、最外層にフッ素樹脂層3aを有し、その上に順に接着性フッ素樹脂層3b、変性ポリオレフィン樹脂層3cを有する。
最外層に用いられるフッ素樹脂としては、例えば、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン−ポリビニリデンフルオロエチレン共重合体(PVdF)、フッ化エチレンプロピレン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフロライド共重合体(THV)等が挙げられる。中でも、ETFEが、離型性、加工性等の点から好ましい。ETFEは、市販品として容易に入手でき、例えば、アフロンCOP(旭硝子社製)、Tefzel(デュポン社製)、ネオフロンETFE(ダイキン工業社製)等が挙げられる。
本発明において、最外層にフッ素樹脂があるために、接着性フッ素樹脂が最外層にある場合に比較して、特に高温(200℃以上)でのプレス成形に使用する場合の離型性が優れている。これは、接着性フッ素樹脂は、その融点以上になると接着性能が発現し、離型性が低下する傾向があるのに対し、通常のフッ素樹脂は、高温での接着性が小さいためであると考えられる。
図2(a)に示すように、本発明の離型用積層フィルム3Aは、この変性ポリオレフィン層3c上に、必要に応じてさらにいくつかの層3dを積層することができる。中でも、図2(b)に示すように、変性ポリオレフィン樹脂層3cを中心として、フッ素樹脂層3a’と接着性フッ素樹脂層3b’を対称に配して、両面に離型性を有するフッ素樹脂層を配した離型用積層フィルム3Bが、両面で離型性を発揮することができ、さらに経済性にも優れている点で好ましい。
図2(a)、図2(b)に示す離型用積層フィルム3Aまたは3Bのように構成した場合、フッ素樹脂層3a、3a’は1〜15μm、接着性フッ素樹脂層3b、3b’は0.5〜15μm、変性ポリオレフィン層3cは10〜100μmであることが好ましい。このように構成することで、フッ素樹脂層が薄くても、変性ポリオレフィン樹脂層3cに適度な厚みと剛性を持たせているため、コシのある作業性に優れた離型用積層フィルムとすることができる。また、高価なフッ素樹脂は、必要最小量しか使用していないため、経済性にも優れている。
本発明の離型用積層フィルムは、図2(c)に示すように、変性ポリオレフィン樹脂層4c上にさらにポリオレフィン樹脂層4dを設けた離型用積層フィルム4Aとすることができる。離型用積層フィルム4Aにおける、4a、4b、4cとして用いられている樹脂はそれぞれ離型用積層フィルム3Aの3a、3b、3cと同じ樹脂であり、また好ましい樹脂も同じである。このように構成すると、離型用積層フィルム3Aでは、作業性をよくするために変性ポリオレフィン樹脂3cのみで厚みを持たせていたものが、離型用積層フィルム4Aではより安価なポリオレフィン樹脂4dによっても厚みを持たせることができるので、変性ポリオレフィン樹脂の使用量を減らすことができ、より経済性に優れた離型用積層フィルムとすることができる。
上述の離型用積層フィルム3Aと同様に、ポリオレフィン樹脂層4dを設けた離型用積層フィルム4Aにおいても、必要に応じてさらにいくつかの層4eを積層することができる。中でも、図2(d)に示す、離型用積層フィルム4Bのように、ポリオレフィン樹脂層4dを中心として、フッ素樹脂層4a’、接着性フッ素樹脂層4b’、変性ポリオレフィン樹脂層4c’を対称に配した、両面に離型性を有するフッ素樹脂層を配した離型用積層フィルム4Bが、両面で離型性を発揮することができ、さらに経済性にも優れている点で好ましい。
離型用積層フィルム4Aまたは離型用積層フィルム4Bのように構成した場合、フッ素樹脂層4a、4a’は1〜15μm、接着性フッ素樹脂層4b、4b’は0.5〜15μm、変性ポリオレフィン樹脂層4c、4c’は0.5〜100μm、ポリオレフィン樹脂層4dは10〜100μm、であることが好ましい。このように構成することで、フッ素樹脂層4a、4a’が薄くても、ポリオレフィン樹脂層4dに適度な厚みを持たせているため、コシのある作業性に優れた離型用積層フィルムとすることができる。また、高価なフッ素樹脂は、必要最小量しか使用していないため、経済性にも優れている。
本発明の離型用積層フィルムの積層方法としては、熱融着プレスや、共押出等が挙げられるが、この中でも多層共押出により、目的とする離型用積層フィルムを一気に作製する方法が、生産性、コストの点で好ましい。また、共押出およびプレスを組み合わせて、フィルム間の接着性を高めた積層フィルムを作製することもできる。
<1> 評価用試料の作製
(実施例1)
下記の構成となるように、280℃でマルチマニホールドダイより共押出し、目的とするフィルムを得た。
第1層 接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 10μm
第2層 変性ポリオレフィン樹脂(日本ポリエチレン(株)製 レクスパール RA3150) 80μm
第3層 接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 10μm
(実施例1)
下記の構成となるように、280℃でマルチマニホールドダイより共押出し、目的とするフィルムを得た。
第1層 接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 10μm
第2層 変性ポリオレフィン樹脂(日本ポリエチレン(株)製 レクスパール RA3150) 80μm
第3層 接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 10μm
(実施例2)
下記の構成となるように、実施例1と同様の方法により、目的とするフィルムを得た。
第1層 接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 10μm
第2層 変性ポリオレフィン樹脂(日本ポリエチレン(株)製 レクスパール RA3150) 10μm
第3層 ポリオレフィン樹脂(日本ポリケム社製 ノバテックHD HJ580) 60μm
第4層 変性ポリオレフィン樹脂(日本ポリエチレン(株)製 レクスパール RA3150) 10μm
第5層 接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 10μm
下記の構成となるように、実施例1と同様の方法により、目的とするフィルムを得た。
第1層 接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 10μm
第2層 変性ポリオレフィン樹脂(日本ポリエチレン(株)製 レクスパール RA3150) 10μm
第3層 ポリオレフィン樹脂(日本ポリケム社製 ノバテックHD HJ580) 60μm
第4層 変性ポリオレフィン樹脂(日本ポリエチレン(株)製 レクスパール RA3150) 10μm
第5層 接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 10μm
(実施例3)
下記の構成となるように、280℃でマルチマニホールドダイより共押出し、5×10−3Pa(5kgf/cm2)の圧力で、10分間、240℃でプレス処理し、目的とするフィルムを得た。
第1層 接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 5μm
第2層 変性ポリオレフィン樹脂(日本ポリエチレン(株)製 レクスパール RA3150) 5μm
第3層 ポリオレフィン樹脂(日本ポリケム社製 ノバテックHD HJ580) 60μm
第4層 変性ポリオレフィン樹脂(日本ポリエチレン(株)製 レクスパール RA3150) 5μm
第5層 接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 5μm
下記の構成となるように、280℃でマルチマニホールドダイより共押出し、5×10−3Pa(5kgf/cm2)の圧力で、10分間、240℃でプレス処理し、目的とするフィルムを得た。
第1層 接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 5μm
第2層 変性ポリオレフィン樹脂(日本ポリエチレン(株)製 レクスパール RA3150) 5μm
第3層 ポリオレフィン樹脂(日本ポリケム社製 ノバテックHD HJ580) 60μm
第4層 変性ポリオレフィン樹脂(日本ポリエチレン(株)製 レクスパール RA3150) 5μm
第5層 接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 5μm
(実施例4)
接着性フッ素樹脂として、旭硝子社製のフルオンLM−ETFE AH2000を用いた以外は、実施例1と同様にして、離型用積層フィルムを得た。
接着性フッ素樹脂として、旭硝子社製のフルオンLM−ETFE AH2000を用いた以外は、実施例1と同様にして、離型用積層フィルムを得た。
(実施例5)
接着性フッ素樹脂として、旭硝子社製のフルオンLM−ETFE AH2000を用いた以外は、実施例2と同様にして、離型用積層フィルムを得た。
接着性フッ素樹脂として、旭硝子社製のフルオンLM−ETFE AH2000を用いた以外は、実施例2と同様にして、離型用積層フィルムを得た。
(実施例6)
接着性フッ素樹脂として、旭硝子社製のフルオンLM−ETFE AH2000を用いた以外は、実施例3と同様にして、離型用積層フィルムを得た。
接着性フッ素樹脂として、旭硝子社製のフルオンLM−ETFE AH2000を用いた以外は、実施例3と同様にして、離型用積層フィルムを得た。
(比較例1)
実施例1の第1層、第3層をテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフロライド共重合体(ダイニオン社製 THV220G)とした以外は、実施例1と同様にして、離型用積層フィルムを得た。
実施例1の第1層、第3層をテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフロライド共重合体(ダイニオン社製 THV220G)とした以外は、実施例1と同様にして、離型用積層フィルムを得た。
(比較例2)
実施例1の第1層、第3層をテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(ダイキン社製 ネオフロンFEP)とした以外は、実施例1と同様にして、離型用積層フィルムを得た。
実施例1の第1層、第3層をテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(ダイキン社製 ネオフロンFEP)とした以外は、実施例1と同様にして、離型用積層フィルムを得た。
(比較例3)
実施例1の第1層、第3層をフッ化ビニリデン(クレハ社製 KFポリマー T#850)とした以外は、実施例1と同様にして、離型用積層フィルムを得た。
実施例1の第1層、第3層をフッ化ビニリデン(クレハ社製 KFポリマー T#850)とした以外は、実施例1と同様にして、離型用積層フィルムを得た。
(実施例7)
下記の構成となるように、280℃でマルチマニホールドダイより共押出し、目的とするフィルムを得た。
第1層 フッ素樹脂(旭硝子社製 フルオンETFE C−88AXP) 5μm
第2層 接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 10μm
第3層 変性ポリオレフィン樹脂(日本ポリエチレン(株)製 レクスパール RA3150) 40μm
第4層 接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 10μm
第5層 フッ素樹脂(旭硝子社製 フルオンETFE C−88AXP) 5μm
下記の構成となるように、280℃でマルチマニホールドダイより共押出し、目的とするフィルムを得た。
第1層 フッ素樹脂(旭硝子社製 フルオンETFE C−88AXP) 5μm
第2層 接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 10μm
第3層 変性ポリオレフィン樹脂(日本ポリエチレン(株)製 レクスパール RA3150) 40μm
第4層 接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 10μm
第5層 フッ素樹脂(旭硝子社製 フルオンETFE C−88AXP) 5μm
(実施例8)
下記の構成となるように、280℃でマルチマニホールドダイより共押出し、5×10−3Pa(5kgf/cm2)の圧力で、10分間、240℃でプレス処理し、目的とするフィルムを得た。
第1層 フッ素樹脂(旭硝子社製 フルオンETFE C−88AXP) 5μm
第2層 接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 5μm
第3層 変性ポリオレフィン樹脂(日本ポリエチレン(株)製 レクスパール RA3150) 80μm
第4層 接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 5μm
第5層 フッ素樹脂(旭硝子社製 フルオンETFE C−88AXP) 5μm
下記の構成となるように、280℃でマルチマニホールドダイより共押出し、5×10−3Pa(5kgf/cm2)の圧力で、10分間、240℃でプレス処理し、目的とするフィルムを得た。
第1層 フッ素樹脂(旭硝子社製 フルオンETFE C−88AXP) 5μm
第2層 接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 5μm
第3層 変性ポリオレフィン樹脂(日本ポリエチレン(株)製 レクスパール RA3150) 80μm
第4層 接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 5μm
第5層 フッ素樹脂(旭硝子社製 フルオンETFE C−88AXP) 5μm
(実施例9)
下記の構成となるように、実施例5と同様の方法により、目的とするフィルムを得た。
第1層 フッ素樹脂(旭硝子社製 フルオンETFE C−88AXP) 5μm
第2層 接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 10μm
第3層 変性ポリオレフィン樹脂(日本ポリエチレン(株)製 レクスパール RA3150) 10μm
第4層 ポリオレフィン樹脂(日本ポリケム社製 ノバテックHD HJ580) 70μm
第5層 変性ポリオレフィン樹脂(日本ポリエチレン(株)製 レクスパール RA3150) 10μm
第6層 接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 10μm
第7層 フッ素樹脂(旭硝子社製 フルオンETFE C−88AXP) 5μm
下記の構成となるように、実施例5と同様の方法により、目的とするフィルムを得た。
第1層 フッ素樹脂(旭硝子社製 フルオンETFE C−88AXP) 5μm
第2層 接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 10μm
第3層 変性ポリオレフィン樹脂(日本ポリエチレン(株)製 レクスパール RA3150) 10μm
第4層 ポリオレフィン樹脂(日本ポリケム社製 ノバテックHD HJ580) 70μm
第5層 変性ポリオレフィン樹脂(日本ポリエチレン(株)製 レクスパール RA3150) 10μm
第6層 接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 10μm
第7層 フッ素樹脂(旭硝子社製 フルオンETFE C−88AXP) 5μm
(実施例10)
下記の構成となるように、実施例6と同様の方法により、目的とするフィルムを得た。
第1層 フッ素樹脂(旭硝子社製 フルオンETFE C−88AXP) 5μm
第2層 接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 5μm
第3層 変性ポリオレフィン樹脂(日本ポリエチレン(株)製 レクスパール RA3150) 5μm
第4層 ポリオレフィン樹脂(日本ポリケム社製 ノバテックHD HJ580) 70μm
第5層 変性ポリオレフィン樹脂(日本ポリエチレン(株)製 レクスパール RA3150) 5μm
第6層 接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 5μm
第7層 フッ素樹脂(旭硝子社製 フルオンETFE C−88AXP) 5μm
下記の構成となるように、実施例6と同様の方法により、目的とするフィルムを得た。
第1層 フッ素樹脂(旭硝子社製 フルオンETFE C−88AXP) 5μm
第2層 接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 5μm
第3層 変性ポリオレフィン樹脂(日本ポリエチレン(株)製 レクスパール RA3150) 5μm
第4層 ポリオレフィン樹脂(日本ポリケム社製 ノバテックHD HJ580) 70μm
第5層 変性ポリオレフィン樹脂(日本ポリエチレン(株)製 レクスパール RA3150) 5μm
第6層 接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 5μm
第7層 フッ素樹脂(旭硝子社製 フルオンETFE C−88AXP) 5μm
(実施例11)
接着性フッ素樹脂として、旭硝子社製のフルオンLM−ETFE AH2000を用いた以外は、実施例5と同様にして、離型用積層フィルムを得た。
接着性フッ素樹脂として、旭硝子社製のフルオンLM−ETFE AH2000を用いた以外は、実施例5と同様にして、離型用積層フィルムを得た。
(実施例12)
接着性フッ素樹脂として、旭硝子社製のフルオンLM−ETFE AH2000を用いた以外は、実施例6と同様にして、離型用積層フィルムを得た。
接着性フッ素樹脂として、旭硝子社製のフルオンLM−ETFE AH2000を用いた以外は、実施例6と同様にして、離型用積層フィルムを得た。
(実施例13)
接着性フッ素樹脂として、旭硝子社製のフルオンLM−ETFE AH2000を用いた以外は、実施例7と同様にして、離型用積層フィルムを得た。
接着性フッ素樹脂として、旭硝子社製のフルオンLM−ETFE AH2000を用いた以外は、実施例7と同様にして、離型用積層フィルムを得た。
(実施例14)
接着性フッ素樹脂として、旭硝子社製のフルオンLM−ETFE AH2000を用いた以外は、実施例8と同様にして、離型用積層フィルムを得た。
接着性フッ素樹脂として、旭硝子社製のフルオンLM−ETFE AH2000を用いた以外は、実施例8と同様にして、離型用積層フィルムを得た。
(比較例4)
実施例1の第2層、第4層をポリエチレン樹脂(日本ポリケム社製 ノバテックHD HJ580)とした以外は、実施例5と同様にして、離型用積層フィルムを得た。
実施例1の第2層、第4層をポリエチレン樹脂(日本ポリケム社製 ノバテックHD HJ580)とした以外は、実施例5と同様にして、離型用積層フィルムを得た。
(比較例5)
実施例5の第2層、第4層をテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフロライド共重合体(ダイニオン社製 THV220G)とした以外は、実施例5と同様にして、離型用積層フィルムを得た。
実施例5の第2層、第4層をテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフロライド共重合体(ダイニオン社製 THV220G)とした以外は、実施例5と同様にして、離型用積層フィルムを得た。
(比較例6)
実施例5の第2層、第4層をテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(ダイキン社製 ネオフロンFEP)とした以外は、実施例5と同様にして、離型用積層フィルムを得た。
実施例5の第2層、第4層をテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(ダイキン社製 ネオフロンFEP)とした以外は、実施例5と同様にして、離型用積層フィルムを得た。
(比較例7)
実施例5の第2層、第4層をフッ化ビニリデン(クレハ社製 KFポリマー T♯850)とした以外は、実施例5と同様にして、離型用積層フィルムを得た。
実施例5の第2層、第4層をフッ化ビニリデン(クレハ社製 KFポリマー T♯850)とした以外は、実施例5と同様にして、離型用積層フィルムを得た。
(比較例8)
厚さ50μmのETFE(旭硝子社製 フルオンETFE C−88AXP)フィルムをそのまま用いた。
厚さ50μmのETFE(旭硝子社製 フルオンETFE C−88AXP)フィルムをそのまま用いた。
<2> フィルムの評価方法
上記作製したフィルムを、プリント基板成形における離型フィルムとして使用することにより性能評価した。フィルムは、プリント基板成形用のプレス加工機に、下層から順に、[クッション材/ステンレス鋼(SUS)化粧板/離型フィルム/積層成形材料(外装用銅張積層板、内装用銅張積層板、エポキシ樹脂含浸ガラスクロス入りプリプレグ)/離型フィルム/ステンレス鋼(SUS)化粧板/クッション材]となるようにセットし、加圧プレスはプレス圧3.6MPa、加圧温度180℃、加熱時間77分の条件で行った。
上記作製したフィルムを、プリント基板成形における離型フィルムとして使用することにより性能評価した。フィルムは、プリント基板成形用のプレス加工機に、下層から順に、[クッション材/ステンレス鋼(SUS)化粧板/離型フィルム/積層成形材料(外装用銅張積層板、内装用銅張積層板、エポキシ樹脂含浸ガラスクロス入りプリプレグ)/離型フィルム/ステンレス鋼(SUS)化粧板/クッション材]となるようにセットし、加圧プレスはプレス圧3.6MPa、加圧温度180℃、加熱時間77分の条件で行った。
<3> 離型フィルムの評価項目
上記作製、使用した離型フィルムを、以下の評価項目によって評価した。評価結果をまとめて表1および表2に示す。
1)押し出し加工性
○:共押出(場合によっては、共押出+プレス)により安定にフィルムを得ることができる。
×:共押出時に層間で剥離してしまい安定して巻き取れない。
2)層間接着性
○:層間剥離が生じない。
×:巻き取り時等に層間剥離が生じる。
3)封止性
エポキシ樹脂がプリント基板のスルーホールから出ていないかを目視でチ
ェックした。
○:スルーホールからの樹脂のはみ出しがない。
△:スルーホールからの樹脂のはみ出しが0.5mm以内である。
×:スルーホールからの樹脂のはみ出しが0.5mm以上である。
4)表面離型性
プレス加工した後に、ステンレス鋼(SUS)化粧板および積層成形材料との間で離型性があるかを目視で評価した。
○:離型性があり、軽く剥離する。
×:離型性がなく使用不可。
5)作業性
塗工時やプレス仕組み時の離型用積層フィルムの扱いやすさを評価した。
○:フィルムに腰がありセットしやすくしわがよらない。
×:フィルムにコシがなくセットしにくくしわがよりやすい。
上記作製、使用した離型フィルムを、以下の評価項目によって評価した。評価結果をまとめて表1および表2に示す。
1)押し出し加工性
○:共押出(場合によっては、共押出+プレス)により安定にフィルムを得ることができる。
×:共押出時に層間で剥離してしまい安定して巻き取れない。
2)層間接着性
○:層間剥離が生じない。
×:巻き取り時等に層間剥離が生じる。
3)封止性
エポキシ樹脂がプリント基板のスルーホールから出ていないかを目視でチ
ェックした。
○:スルーホールからの樹脂のはみ出しがない。
△:スルーホールからの樹脂のはみ出しが0.5mm以内である。
×:スルーホールからの樹脂のはみ出しが0.5mm以上である。
4)表面離型性
プレス加工した後に、ステンレス鋼(SUS)化粧板および積層成形材料との間で離型性があるかを目視で評価した。
○:離型性があり、軽く剥離する。
×:離型性がなく使用不可。
5)作業性
塗工時やプレス仕組み時の離型用積層フィルムの扱いやすさを評価した。
○:フィルムに腰がありセットしやすくしわがよらない。
×:フィルムにコシがなくセットしにくくしわがよりやすい。
表1に示すように、本発明の離型用積層フィルムは(実施例1〜6)は、フィルムの層間接着性が良好であり、離型フィルムとしても、封止性、表面離型性、作業性に優れていた。一方、比較例1〜3の積層フィルムは、層間接着性が悪く、各層が剥離してしまい、離型フィルムとしての評価ができなかった。
表2から、本発明の離型用積層フィルム(実施例7〜14)は、層間接着性、離型性等全ての面で優れていることが分かる。一方、本発明以外のフッ素樹脂を積層した離型フィルム(比較例4〜7)は、離型性、封止性、経済性等には優れるものの、層間接着性が悪かった。また、ETFEフィルムをそのまま用いたもの(比較例8)は、離型性には優れるものの、経済性、作業性に劣っていた。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う離型用積層フィルムもまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
1b、1b’、2b、2b’、3b、3b’、4b、4b’ 接着性フッ素樹脂層
1c、1c’、2c、2c’、3c、3c’、4c、4c’ 変性ポリオレフィン層
1d、2e、3d、4e 必要に応じて積層される層
2b ポリオレフィン層
3a、3a’、4a、4a’ フッ素樹脂層
1c、1c’、2c、2c’、3c、3c’、4c、4c’ 変性ポリオレフィン層
1d、2e、3d、4e 必要に応じて積層される層
2b ポリオレフィン層
3a、3a’、4a、4a’ フッ素樹脂層
Claims (15)
- 少なくとも2層以上有する離型用積層フィルムであって、片側の最外層が接着性フッ素樹脂層であり、前記接着性フッ素樹脂層上に、変性ポリオレフィン樹脂層を有することを特徴とする離型用積層フィルム。
- 請求項1に記載の離型用積層フィルムにおいて、前記変性ポリオレフィン樹脂層上の前記接着性フッ素樹脂層が積層された面とは反対の面に、さらに接着性フッ素樹脂層を有することを特徴とする離型用積層フィルム。
- 前記接着性フッ素樹脂層の厚みが1〜15μm、変性ポリオレフィン樹脂層の厚みが10〜100μmである請求項1または2に記載の離型用積層フィルム。
- 請求項1に記載の離型用積層フィルムにおいて、前記変性ポリオレフィン樹脂層上の前記接着性フッ素樹脂層が積層された面とは反対の面に、さらにポリオレフィン樹脂層が積層されていることを特徴とする離型用積層フィルム。
- 請求項4に記載の離型用積層フィルムにおいて、前記ポリオレフィン樹脂層上の前記変性ポリオレフィン樹脂層が積層された面とは反対の面に、順に、変性ポリオレフィン樹脂層、接着性フッ素樹脂層を有することを特徴とする離型用積層フィルム。
- 前記接着性フッ素樹脂層の厚みが1〜15μm、前記変性ポリオレフィン樹脂層の厚みが0.5〜100μm、前記ポリオレフィン樹脂層の厚みが10〜100μmである請求項4〜5のいずれかに記載の離型用積層フィルム。
- 前記変性ポリオレフィン樹脂層を形成する変性ポリオレフィン樹脂が、変性ポリエチレン樹脂である請求項1〜6のいずれかに記載の離型用積層フィルム。
- 少なくとも3層以上有する離型用積層フィルムであって、片側の最外層がフッ素樹脂層であり、前記フッ素樹脂層上に、順に、接着性フッ素樹脂層、変性ポリオレフィン樹脂層を有することを特徴とする離型用積層フィルム。
- 請求項8に記載の離型用積層フィルムにおいて、前記変性ポリオレフィン樹脂層上の前記接着性フッ素樹脂層が積層された面とは反対の面に、順に、接着性フッ素樹脂層、フッ素樹脂層を有することを特徴とする離型用積層フィルム。
- 前記フッ素樹脂層の厚みが1〜15μm、前記接着性フッ素樹脂層の厚みが0.5〜15μm、前記変性ポリオレフィン樹脂層の厚みが10〜100μmである請求項8〜9のいずれかに記載の離型用積層フィルム。
- 請求項8に記載の離型用積層フィルムにおいて、前記変性ポリオレフィン樹脂層上の前記接着性フッ素樹脂層が積層された面とは反対の面に、ポリオレフィン樹脂層を有することを特徴とする離型用積層フィルム。
- 請求項11に記載の離型用積層フィルムにおいて、前記ポリオレフィン樹脂層上の前記変性ポリオレフィン樹脂層が積層された面とは反対の面に、順に、変性ポリオレフィン樹脂層、接着性フッ素樹脂層、フッ素樹脂層を有することを特徴とする離型用積層フィルム。
- 前記フッ素樹脂層の厚みが1〜15μm、前記接着性フッ素樹脂層の厚みが0.5〜15μm、前記変性ポリオレフィン樹脂層の厚みが0.5〜100μm、前記ポリオレフィン樹脂層の厚みが10〜100μmである請求項11または12に記載の離型用積層フィルム。
- 前記変性ポリオレフィン樹脂層を形成する変性ポリオレフィン樹脂が、変性ポリエチレン樹脂である請求項8〜13のいずれかに記載の離型用積層フィルム。
- 前記フッ素樹脂層を形成するフッ素樹脂が、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体である請求項8〜14のいずれかに記載の離型用積層フィルム。
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