JP2005014606A - フッ素樹脂積層フィルムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】任意の基材が使用可能で、厚み精度、層間接着性、防汚性、離型性に優れたフッ素樹脂積層フィルムの製造方法を提供する。
【解決手段】 少なくとも変性ポリオレフィン樹脂層および接着性フッ素樹脂層からなる積層体を溶融状態で共押出して積層しながら、溶融状態の前記変性ポリオレフィン樹脂層側を固体状の基材表面に積層する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、フッ素含有樹脂層を有する積層フィルムの製造方法に関する。
フッ素樹脂は他の樹脂に比べ、防汚性、離型性に優れていることから有用である。中でも、フッ素樹脂を表層に配したフッ素樹脂積層フィルムは、経済性の面でも優れていることから、離型フィルムや化粧フィルム等として使用される。例えば、特許文献1には、外層にフッ素樹脂層を設けた化粧フィルムが開示され、その製造方法として、フッ素樹脂フィルムを基材と貼りあわせるのに、接着剤を用いたり、フッ素樹脂の溶液等を塗布したり、熱接着性樹脂と直接接着させることが開示されている。
特開平10−44329号公報
しかし、これらのようにフッ素樹脂を接着させたとしても、通常のフッ素樹脂は接着力が弱いため、化粧フィルム等として長期間使用しているうちに、フッ素樹脂層が化粧フィルムから剥離してくるという問題があった。接着性の良いフッ素樹脂を用いることで、全ての層を同時共押出成型する方法も考えられるが、その場合、同時共押出成型可能な基材を使用しなければならず、例えば延伸加工された樹脂を基材にすることはできなかった。さらに、同時共押出成型では、得られる積層フィルムの厚み精度が劣るという問題もあった。
そこで、本発明は、任意の基材が使用可能で、厚み精度、層間接着性、防汚性、離型性に優れたフッ素樹脂積層フィルムの製造方法を提供することを課題とする。
以下本発明について説明する。
第一の本発明は、少なくとも変性ポリオレフィン樹脂層および接着性フッ素樹脂層からなる積層体を溶融状態で共押出して積層しながら、溶融状態の前記変性ポリオレフィン樹脂層側を固体状の基材表面に積層することを特徴とする、積層フィルムの製造方法である。
ここで、「接着性フッ素樹脂」とは、融点が150℃〜250℃であって、以下の方法により作製、評価したフィルムの180度剥離強度が4N/cm以上であるフッ素樹脂のことをいう。
(試験フィルムの作製)
変性ポリオレフィン樹脂の一種であるレクスパール RA3150(日本ポリエチレン社製)とフッ素樹脂とを、4×10〜5×10Paの試料圧で、240℃で、10分間プレスして、積層シートを作製し、幅2.5cm、長さ25cmに切断して、試験フィルムを作製する。
(試験フィルムの評価)
JIS Z0237に準じた方法にて、剥離速度5mm/min、温度23℃で、180度剥離強度の測定を行う。
この発明によれば、任意の基材が使用可能で、厚み精度、層間接着性、防汚性、離型性に優れたフッ素樹脂積層フィルムの製造方法を提供することができる。
第二の本発明は、少なくとも変性ポリオレフィン樹脂層、中間樹脂層、接着性フッ素樹脂層がこの順番で積層された積層体を溶融状態で共押出して積層しながら、溶融状態の前記変性ポリオレフィン樹脂層側を固体状の基材表面に積層することを特徴とする、積層フィルムの製造方法である。
この発明によれば、さらに層間接着性に優れたフッ素樹脂積層フィルムの製造方法を提供することができる。
前記固体状の基材としては、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用することが好ましい。
これにより、さらに層間接着性、厚み精度に優れたフッ素樹脂積層フィルムの製造方法を提供することができる。
接着性フッ素樹脂層の外側にエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体樹脂層を配置した積層体を共押出することが好ましい。
これにより、耐熱性に優れたフッ素樹脂積層フィルムの製造方法を提供することができる。
最外層にポリオレフィン樹脂からなる剥離層を配置した積層体を共押出することが好ましい。
これにより、最外層に剥離層を積層することにより、得られる積層体の表面を保護することができ、積層体を使用するときには剥離層を剥離して表面を露出させることにより傷もなく、清浄な表面を使用することができる。また、共押出のとき最外層の剥離層により保温効果が奏されるので、基材に接着するときの変性ポリオレフィン樹脂の外気温による温度低下を防いで溶融状態を保ち、基材との強い接着力が得られる。
以上説明したように、本発明によれば、任意の基材が使用可能で、厚み精度、層間接着性、防汚性、離型性に優れたフッ素樹脂積層フィルムの製造方法を提供することができる。
図1は本発明の積層フィルムの製造方法を実施する装置の一例100を示す概略図である。基材10はロール1から供給されている。一方、基材10上に積層される樹脂は、必要に応じて押出機2〜6よりマルチマニホールドダイ7に供給される。マルチマニホールドダイ7より押し出された複数の樹脂層11は、変性ポリオレフィン層を基材10の隣接層として基材10上に積層されると同時に、ニップロール8に挟まれて圧着される。圧着され、引き取られた積層フィルム12は、ロール9に巻き取られる。
図2は、本発明の製造方法によって作製されるフッ素樹脂積層フィルムの例(A)〜(D)の断面図である。最も簡単な構成(A)では、基材10aに、順に、変性ポリオレフィン層20aと接着性フッ素樹脂層40aが積層される。
基材10aとしては、隣接して積層される変性ポリオレフィン樹脂層との接着性が良好であるものであれば特に制限はなく、例えば、ナイロン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン等が挙げられる。特に2軸延伸ポリエチレンテレフタレートが、得られる積層フィルムの厚み精度が優れている点で好ましい。また、基材10aの厚みは25μm〜100μmが好ましい。基材10aは、既に成型された固体フィルム状であるので、同時共押出で積層する方法では得られにくい、例えば延伸されたフィルムや熱処理された樹脂であっても、使用できるという利点がある。
変性ポリオレフィン樹脂層20aとなる樹脂は、図1の押出機2から供給される。本発明の変性ポリオレフィンとは、ベースとなるポリオレフィン樹脂に、任意の方法で無機酸、不飽和カルボン酸またはその誘導体等の酸をグラフト反応させることにより得られる樹脂をいう。ベースとなるポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等が使用される。不飽和カルボン酸類としては、例えばボロン酸、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、またそれらの酸無水物、エステル、アミド、イミド、金属塩等が使用される。変性ポリオレフィン樹脂としては、エチレンとグリシジルメタクリレートのコポリマーが好ましい。このようなエチレンとグリシジルメタクリレートのコポリマーとしては、例えば、レクスパールRA3150(日本ポリエチレン社製)、ボンドファーストE(住友化学社製)を挙げることができる。
本発明の製造方法においては、変性ポリオレフィン樹脂層が必須であり、基材と、共押出により積層される他の樹脂層を強固に接着させる役割を持つ。変性ポリオレフィン樹脂層20a〜20dの好ましい厚さは、1μm〜10μmである。
接着性フッ素樹脂層40aとなる接着性フッ素樹脂は、図1の押出機4から供給される。
本発明における「接着性フッ素樹脂」とは、融点が150℃〜250℃であって、変性ポリオレフィン樹脂の一種であるレクスパール RA3150(日本ポリエチレン社製)とフッ素樹脂とを、4×10〜5×10Paの試料圧で、240℃で、10分間プレスして、積層シートを作製し、幅2.5cm、長さ25cmに切断して採取したサンプルを、JIS Z0237に準じた方法にて、剥離速度5mm/min、温度23℃で、180度剥離強度の測定を行った時の180度剥離強度が4N/cm以上であるフッ素樹脂のことをいう。
また、本発明における「接着性フッ素樹脂」のIRスペクトルは、1780cm−1〜1880cm−1の間に吸収ピークを有している。好ましくは、「接着性フッ素樹脂」のIRスペクトルは、1790cm−1〜1800cm−1の間および1845cm−1〜1855cm−1の間に、無水マレイン酸基等の無水物に起因する吸収ピークを有し、あるいは、1800cm−1〜1815cm−1の間に末端カーボネート基に起因する吸収ピークを有し、あるいは、1790cm−1〜1800cm−1の間、1845cm−1〜1855cm−1の間および1800cm−1〜1815cm−1の間に、無水マレイン酸基等の無水物および末端カーボネート基の混合物に起因する吸収ピークを有している。
さらに好ましくは、「接着性フッ素樹脂」のIRスペクトルは、1790cm−1〜1800cm−1の間および1845cm−1〜1855cm−1の間に、無水マレイン酸基等の無水物に起因する吸収ピークを有し、あるいは、1800cm−1〜1815cm−1の間に末端カーボネート基に起因する吸収ピークを有している。
また、主鎖のCH基に起因する2881cm−1付近における吸収ピークの高さに対する、無水マレイン酸基等の無水物に起因する1790cm−1〜1800cm−1の間の吸収ピークの高さの比は、0.5〜1.5、好ましくは0.7〜1.2、さらに好ましくは0.8〜1.0である。
また、主鎖のCH基に起因する2881cm−1付近における吸収ピークの高さに対する、末端カーボネート基に起因する1800cm−1〜1815cm−1の間の吸収ピークの高さの比は、1.0〜2.0、好ましくは1.2〜1.8、さらに好ましくは1.5〜1.7である。
このような接着強度を有するフッ素樹脂として、例えば、テトラフルオロエチレン単位を有するホモポリマーやコポリマーであって、末端あるいは側鎖に、カーボネート基、カルボン酸ハライド基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、エポキシ基等の官能基を有する樹脂が挙げられる。上記融点と接着強度を発現するのであれば、複数の樹脂を混合してもよい。市販品で上記のような接着強度を有するフッ素樹脂としては、例えば、ネオフロンEFEP(ダイキン工業社製)、フルオンLM−ETFE AH2000(旭硝子社製)が挙げられる。
接着性フッ素樹脂層40aの好ましい厚さは、1μm〜10μmである。
さらに、図1の押出機6から、必要に応じて剥離層60aとなるポリオレフィン樹脂が供給される。最外層に剥離層60aを積層することにより、得られる積層体の表面を保護することができ、積層体を使用するときには剥離層60aを剥離して表面を露出させることにより傷もなく、清浄な表面を使用することができる。また、共押出のとき最外層の剥離層60aにより保温効果が奏されるので、基材に接着するときの変性ポリオレフィン樹脂の外気温による温度低下を防いで溶融状態を保ち、基材との強い接着力が得られる。
剥離層60aを形成するポリオレフィン樹脂としては、高密度ポリエチレン、ポリメチルペンテン樹脂が好ましく、特に、ポリメチルペンテン樹脂が好ましい。剥離層60aの好ましい厚さは、10μm〜100μmである。
図2の(A)の積層フィルムにおいて、層間の接着性を高めるために、(B)のように、変性ポリオレフィン層20bと接着性フッ素樹脂層40bとの間に中間樹脂層30bを設けることもできる。(B)において、10b、20b、40b、60bは、それぞれ10a、20a、40a、60aと同義である。
中間樹脂層30bとなる樹脂は、図1の押出機3から供給される。接着性フッ素樹脂と変性ポリオレフィン樹脂の両方に対して接着性が良好な中間樹脂を使用することにより、中間樹脂層30bがない場合に比べて、より層間接着性に優れた積層フィルムを製造することができる。中間樹脂層30bとしては、例えば、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体、変性ポリオレフィン樹脂などが挙げられる。中間樹脂層の好ましい厚さは、1μm〜10μmである。
図2の(A)の積層フィルムにおいて、防汚性を高めたり、接着性フッ素樹脂よりも融点の高いフッ素樹脂を配して耐熱性を高めたりするために、(C)のように、接着性フッ素樹脂層40cの上に他のフッ素樹脂層50cを設けることができる。(C)において、10c、20c、40c、60cは、それぞれ10a、20a、40a、60aと同義である。
他のフッ素樹脂層50cとなるフッ素樹脂は、押出機5から供給される。他のフッ素樹脂層50cに用いられるフッ素樹脂としては、例えば、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン−ポリビニリデンフルオロエチレン(PVDF)、フッ化エチレンプロピレン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフロライド共重合体(THV)等が挙げられる。中でも、ETFEが、耐熱性の点から好ましい。ETFEは、市販品として容易に入手でき、例えば、アフロンCOP(旭硝子社製)、Tefzel(デュポン社製)、ネオフロンETFE(ダイキン工業社製)等が挙げられる。他のフッ素樹脂層50cの好ましい厚さは、1μm〜10μmである。
さらに図2の(D)のように、中間層30d、他のフッ素樹脂層50d、共に備えた積層フィルムとすることもできる。(D)において、10d、20d、40d、60dは、それぞれ10a、20a、40a、60aと同義であり、また、30dは30bと、50dは50cと同義である。
図1の2〜6の各押出機には、原料を投入すると同時に、必要な添加剤を入れることによって、各層に添加剤を添加した積層フィルムを作製することもできる。添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、ホルムアルデヒド吸収剤等が挙げられる。
図1のマルチマニホールドダイ7より押し出す際の温度は、使用される樹脂により異なるが、加工性の点から180℃〜300℃であることが好ましい。
本発明製造方法により作製された積層フィルムは、離型性、防汚性に優れていることから、離型フィルム、塗膜キャリヤフィルム、壁紙等に使用される化粧フィルム等に有用である。
<1> 評価用試料の作製
(実施例1)
下記の接着性フッ素樹脂構成と変性ポリオレフィンとを、2軸押出機内で溶融し、280℃でマルチマニホールドダイより共押出して積層しながら、前記溶融状態にある変性ポリオレフィン樹脂側を固体状の基材表面に積層し、ニップ圧98N/cmの1対のニップロールにより圧着して目的とするフィルムを得た。
接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 10μm
変性ポリオレフィン(日本ポリエチレン社製 レクスパール RA3150) 80μm
基材 2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱化学ポリエステルフィルム社製 T100−50) 50μm
(実施例2)
下記の構成となるように、実施例1と同様の方法により、目的とするフィルムを得た。
接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 10μm
中間樹脂(エチレンビニルアルコール 日本合成化学社製 ソアノール A4412) 10μm
変性ポリオレフィン(日本ポリエチレン社製 モディック H503) 10μm
基材 2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱化学ポリエステルフィルム社製 T100−50) 50μm
(実施例3)
下記の構成となるように、実施例1と同様の方法により、目的とするフィルムを得た。
エチレン−テトラフロロエチレン共重合体樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンETFE EP610) 10μm
接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 10μm
変性ポリオレフィン(日本ポリエチレン社製 レクスパール RA3150) 10μm
基材 2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱化学ポリエステルフィルム社製 T100−50) 50μm
(実施例4)
下記の構成となるように、実施例1と同様の方法により、目的とするフィルムを得た。
ポリエチレン樹脂 (日本ポリエチレン社製 ノバテック HJ560) 20μm
エチレン−テトラフロロエチレン共重合体樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンETFE EP610) 10μm
接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 10μm
変性ポリオレフィン(日本ポリエチレン社製 レクスパール RA3150) 10μm
基材 2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(三井石油化学社製 オピュラン TPX) 10μm
(比較例1)
下記の接着性フッ素樹脂構成を、2軸押出機内で溶融し、口金温度280℃で押出しながら、前記溶融状態にある接着性フッ素樹脂を固体状の基材表面に積層し、ニップ圧150N/cmの1対のニップロールにより圧着してフィルムを得た。
接着性フッ素樹脂(ダイキン工業社製 ネオフロンEFEP EP−5000) 10μm
基材 2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱化学ポリエステルフィルム社製 T100−50) 50μm
<2> フィルムの評価方法
上記作製したフィルムを、プリント基板成形における離型フィルムとして使用することにより性能評価した。フィルムは、プリント基板成形用のプレス加工機に、下層から順に、[クッション材/ステンレス鋼(SUS)化粧板/離型フィルム/積層成形材料(外装用銅張積層板、内装用銅張積層板、エポキシ樹脂含浸ガラスクロス入りプリプレグ)/離型フィルム/ステンレス鋼(SUS)化粧板/クッション材]となるようにセットし、加圧プレスはプレス圧3.6MPa、加圧温度180℃、加熱時間77分の条件で行った。
<3> 離型フィルムの評価項目
上記作製、使用した離型フィルムを、以下の評価項目によって評価した。評価結果をまとめて表1に示す。
(1)押し出し加工性
○:共押出により安定にフィルムを得ることができる。
×:共押出時に層間で剥離してしまい安定して巻き取れない。
(2)層間接着性
◎:層間剥離が生じず、層間を両面に粘着テープを貼り付け剥離しようとしても剥離することができない。
○:層間剥離が生じない。
×:巻き取り時等に層間剥離が生じる。
(3)封止性
エポキシ樹脂がプリント基板のスルーホールから出ていないかを目視でチェックした。
◎:ルーペで見てもスルーホールからの樹脂のはみ出しが全く見られない。
○:目視でスルーホールからの樹脂のはみ出しが見られない。
△:スルーホールからの樹脂のはみ出しが0.5mm以内である。
×:スルーホールからの樹脂のはみ出しが0.5mm以上である。
(4)表面離型性
エポキシ樹脂に対して200℃、30分、圧力3.6MPaでプレス加工した後、硬化したエポキシ樹脂から剥離できるかを目視で評価した。また、プレス加工した後に、ステンレス鋼(SUS)化粧板及び積層成形材料との間で離型性があるかを目視で評価した。
○:離型性があり、軽く剥離する。
×:離型性がなく使用不可。
(5)作業性
塗工時やプレス仕組み時の離型用積層フィルムの扱いやすさを評価した。
○:フィルムに腰がありセットしやすく、しわがよいにくい。
×:フィルムにコシがなくセットしにくく、しわがよりやすい。
Figure 2005014606
表1に示すように、本発明の方法により製造した積層フィルム(実施例1〜実施例4)は、押し出し加工性、層間接着性共に良好であり、また離型フィルムとしての性能(封止性、表面離型性、作業性)も良好であった。一方、比較例1では、押し出し加工ができず、離型フィルムとして評価できる積層フィルムを得ることが出来なかった。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う積層フィルムの製造方法もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
フッ素樹脂積層フィルムを製造方法を実施する装置の一例を示す概略図である。 本発明の製造方法により得られるフッ素樹脂積層フィルムの例の断面図である。
符号の説明
100 積層フィルム製造装置
1 基材ロール
2 変性ポリオレフィン樹脂用押出機
3 中間樹脂用押出機
4 接着性フッ素樹脂用押出機
5 他のフッ素樹脂用押出機
6 剥離層樹脂用押出機
7 マルチマニホールドダイ
8 ニップロール
9 積層フィルムロール
10a〜10d 基材
20a〜20d 変性ポリオレフィン層
30b、30d 中間樹脂層
40a〜40d 接着性フッ素樹脂層
50c、50d 他のフッ素樹脂層
60a〜60d 剥離層

Claims (5)

  1. 少なくとも変性ポリオレフィン樹脂層および接着性フッ素樹脂層からなる積層体を溶融状態で共押出して積層しながら、溶融状態の前記変性ポリオレフィン樹脂層側を固体状の基材表面に積層することを特徴とする、積層フィルムの製造方法。
  2. 少なくとも変性ポリオレフィン樹脂層、中間樹脂層、接着性フッ素樹脂層が、この順番で積層された積層体を溶融状態で共押出して積層しながら、溶融状態の前記変性ポリオレフィン樹脂層側を固体状の基材表面に積層することを特徴とする、積層フィルムの製造方法。
  3. 前記固体状の基材として、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用することを特徴とする、請求項1または2に記載の積層フィルムの製造方法。
  4. 前記接着性フッ素樹脂層の外側にエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体樹脂層を配置した積層体を共押出することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の積層フィルムの製造方法。
  5. 最外層にポリオレフィン樹脂からなる剥離層を配置した積層体を共押出することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の積層フィルムの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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