WO2011122023A1 - 離型フィルム - Google Patents
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Abstract
Description
本発明に係る離型フィルムは、少なくとも片側の表面層として離型層を備える。なお、この離型フィルムは、離型層のみから形成されてもかまわない。離型層は、ポリブチレンテレフタレート単独重合体(A)と、ポリブチレンテレフタレートとポリテトラメチレングリコールとの共重合体(B)とのブレンド物を主成分とする。
上述(1)の離型フィルムにおいて、離型層中におけるポリブチレンテレフタレート単独重合体(A)と、共重合体(B)との重量比率(A/B)がA/B=25/75以上80/20以下であることが好ましい。
上述(2)の離型フィルムにおいて、離型層中におけるポリブチレンテレフタレート単独重合体(A)と、共重合体(B)との重量比率(A/B)がA/B=25/75以上50/50以下であることが好ましい。
上述(1)~(3)のいずれかの離型フィルムにおいて、共重合体(B)中のポリブチレンテレフタレートとポリテトラメチレングリコールとの共重合比率(PBT/PTMG)がPBT/PTMG=80/20以上90/10以下であることが好ましい。
上述(1)~(4)のいずれかの離型フィルムにおいて、クッション層をさらに有することが好ましい。
上述(5)の離型フィルムにおいて、離型層の厚さが15μm以下であることが好ましい。
本発明に係る離型フィルムは、少なくとも片側の表面層として離型層を備える。なお、この離型フィルムは、離型層のみから形成されてもかまわない。離型層は、ポリエーテルエステルブロック共重合体を主成分とする樹脂から形成される。ポリエーテルエステルブロック共重合体は、主に、ポリエステルセグメントと、ポリエーテルセグメントとから構成されている。
本発明に係る離型フィルムは、少なくとも片側の表面層として離型層を備える。なお、この離型フィルムは、離型層のみから形成されてもかまわない。離型層は、ポリブチレンテレフタレート系樹脂を主成分とする樹脂から形成される。そして、この離型層は、その厚さが0μm超15μm以下である。
上述(8)の離型フィルムにおいて、離型層は、厚さが0μm超10μm以下であることが好ましい。
上述(8)または(9)の離型フィルムにおいて、ポリブチレンテレフタレート系樹脂はポリブチレンテレフタレート樹脂であることが好ましい。
上述(8)または(9)の離型フィルムにおいて、ポリブチレンテレフタレート系樹脂はポリエーテルエステルブロック共重合体であるのが好ましい。ポリエーテルエステルブロック共重合体は、ポリエーテルセグメントとポリエステルセグメントとから主に構成される。
上述(7)または(11)の離型フィルムにおいて、ポリエステルセグメントとポリエーテルセグメントとの重量比は80:20から90:10の範囲内であることが好ましい。
上述(12)の離型フィルムにおいて、ポリエーテルセグメントの構成単位は主にオキシブチレン単位であるのが好ましく、ポリエステルセグメントの構成単位は主に下記化学式(I)に示されるエステル単位であることが好ましい。
110 離型層
110a 第1離型層(離型層)
110b 第2離型層(離型層)
120 クッション層
図1に示されるように、本発明の第1実施形態に係る積層フィルム100は、主に、離型層110およびクッション層120から構成される。なお、本実施形態において、積層フィルム100の厚みは25μm以上300μm以下であることが好ましい。以下、これらの層についてそれぞれ詳述する。
1.離型層
離型層110は、ポリブチレンテレフタレート単独重合体(A)と、ポリブチレンテレフタレート成分とポリテトラメチレングリコール成分との共重合体(B)とを含有する樹脂から形成される。
クッション層120は、本実施の形態において、エチレン-メタアクリル酸メチル共重合体を主成分とする樹脂(以下「クッション層形成樹脂」と称する)から形成される。なお、クッション層形成樹脂は、エチレン-メタアクリル酸メチル共重合体のみから形成されてもかまわない。このクッション層形成樹脂には、離型層110との接着性を良好にする目的で、上述の離型層形成樹脂と同組成の樹脂が添加されてもかまわない。このクッション層形成樹脂には、加熱時における流れ出しを防止する目的で、ポリオレフィン系樹脂を添加してもかまわない。なお、ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、直鎖状高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、ポリブテン、1,2-ポリブタジエン、ポリ(4-メチルペンテン)、環状ポリオレフィン及びこれらの共重合体等が挙げられる。本実施の形態において、クッション層120の厚みは離型層110の厚みの3倍以上であるのが好ましく、5倍以上であるのがより好ましく、8倍以上であるのがさらに好ましい。本実施の形態において、離型層110とクッション層120との接着性が良好でない場合、それらの層の間にアンカー層またはプライマー層(接着層)を介在させてもかまわない。
本実施の形態に係る積層フィルム100は、共押出法、押出ラミネート法などの方法で製造することができる。
本発明の実施の形態に係る積層フィルム100は、回路露出フィルムへのCLフィルム接着時にCLフィルムを回路パターンの凹凸部に密着させるためにCLフィルムを包むように配置され、回路露出フィルム及びCLフィルムと共にプレス装置により加圧される。具体的には、積層フィルム100は、図4に示されるように、回路露出フィルムとCLフィルムとが接着剤により仮止めされたもの340を、離型層110が対向するように挟み込んだ後、テフロン(登録商標)シート330、ゴムクッション320及びステンレス板310で順次挟み込まれ、熱盤300でプレスされる(図4の白抜矢印参照)。なお、その熱盤300による加熱方法としては、図5に示される通りである。つまり、熱盤300は、加圧を開始してから15分で常温から170℃まで昇温された後、35分間その温度に維持される。その後、熱盤300は、50分かけて170℃から常温まで冷却される。なお、熱盤300による加圧は、0分の時点で開始され、100分の時点で開放される。なお、このときのプレス圧力は、5MPa以上15MPa以下で適宜調節される。
(A)
第1実施形態、後述する第2実施形態または第3実施形態では、クッション層120の片側にのみ離型層110が設けられる積層フィルム100が紹介されたが、図2に示されるように、クッション層120の両側に離型層110a、110bが設けられる積層フィルム100Aも本発明の一実施の形態に含まれる。なお、以下、符号110aの離型層を「第1離型層」と称し、符号110bの離型層を「第2離型層」と称する。
第1実施形態、後述する第2実施形態または第3実施形態に係る積層フィルムの使用の一例では、積層フィルム100と熱盤300との間にテフロン(登録商標)シート330、ゴムクッション320及びステンレス板310で順次挟み込まれていたが、テフロン(登録商標)シート330、ゴムクッション320及びステンレス板310は省かれてもかまわない。
1.積層フィルムの製造
(1)第1離型層の原料
第1離型層の原料としては、ポリブチレンテレフタレート単独重合体(A)と、共重合体(B)との重合比率(A/B)がA/B=80/20である樹脂組成物を用いた。
ポリブチレンテレフタレート単独重合体(A):
三菱エンジニアリングプラスチック株式会社製ノバデュラン5020
ポリブチレンテレフタレート成分とポリテトラメチレングリコール成分との共重合体(B):
三菱エンジニアリングプラスチック株式会社製ノバデュラン5505S
(共重合比:PBT成分/PTMG成分=90/10)
クッション層の原料としては、エチレン-メタアクリル酸メチル共重合体(メタアクリル酸メチル誘導単位含有量:5重量%)(住友化学株式会社製のアクリフト(登録商標)WD106)を用いた。
第2離型層の原料として、ポリプロピレン(住友化学株式会社製のノーブレンFS2011DG2)を用いた。
第1離型層とクッション層とを接着する接着層を形成する樹脂として、変性ポリエチレン(三菱化学株式会社製のモディック(登録商標)F515A)を用いた。
共押出法を利用して、クッション層の表裏に第1離型層および第2離型層を有する積層フィルム(図2参照)を作製した。
実際に、CLフィルムが接着剤を介して仮止めされた回路露出フィルムを、第1離型層が回路露出フィルムに対向するように上記積層フィルムで両側から包み込み、熱盤プレスにより図5に示される加熱パターンで加熱プレスした。その結果、回路露出フィルムとCLフィルムとの間の接着剤が回路パターンへシミ出した量は、90μm未満であった(表1参照)。また、積層フィルムは回路露出フィルムから容易に剥離することが可能であり、加熱プレス後の積層フィルムの剥離不良(回路上へのフィルム残り、トラレ)発生率は、1.0%未満であった(表1参照)。
第1離型層を、ポリイミドフィルム上に形成されたCL接着剤層面に直接貼り合わせ、170℃、4MPa、10分間のプレス処理を行なった。その後、貼り合わせたフィルム同士を剥離することにより、第1離型層とCL接着剤が容易に剥離できるかどうかを確認した。結果、容易に剥離可能であり、離型フィルムのトラレも発生しなかった(表1参照)。
第1離型層の原料としては、ポリブチレンテレフタレート単独重合体(A)と、共重合体(B)との重合比率(A/B)がA/B=70/30である樹脂組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを作製し、その積層フィルムに対して実施例1と同様の評価を行った。
第1離型層の原料としては、ポリブチレンテレフタレート単独重合体(A)と、共重合体(B)との重合比率(A/B)がA/B=50/50である樹脂組成物を用いた以外は、以外は実施例1と同様にして積層フィルムを作製し、その積層フィルムに対して実施例1と同様の評価を行った。
第1離型層の原料としては、ポリブチレンテレフタレート単独重合体(A)と、共重合体(B)との重合比率(A/B)がA/B=25/75である樹脂組成物を用いた以外は、以外は実施例1と同様にして積層フィルムを作製し、その積層フィルムに対して実施例1と同様の評価を行った。
第1離型層の原料として、ポリブチレンテレフタレート成分とポリテトラメチレングリコール成分との共重合体(三菱エンジニアリングプラスチック株式会社製ノバデュラン5505S、共重合比:PBT成分/PTMG成分=90/10)のみを用いた以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを作製し、その積層フィルムの評価を行った。なお、参考例は、あくまで実施例の効果を裏付けるためのものであって、比較例のように従前の技術の例を示すものではない。
本発明の第2実施形態に係る積層フィルム100について説明する。第2実施形態に係る積層フィルム100と、上記の第1実施形態に係る積層フィルム100との主な違いは、離型層110の必須の構成が異なる点である。なお、第2実施形態に係る積層フィルム100と、上記の第1実施形態に係る積層フィルム100とで共通する構成については、適宜その説明を省略する。また、本実施形態において、積層フィルム100の厚みは25μm以上300μm以下であることが好ましい。以下、これらの層についてそれぞれ詳述する。
ポリエーテルエステルブロック共重合体は、ポリエーテルセグメントと、ポリエステルセグメントとから主に構成される。なお、ポリエステルセグメントとポリエーテルセグメントとの重量比は、80:20から90:10の範囲内であるのが好ましい。また、ポリエーテルセグメントの構成単位は主にオキシブチレン単位であるのが好ましく、ポリエステルセグメントの構成単位は主に下記化学式(I)に示されるエステル単位であるのが好ましい。なお、このようなポリエーテルエステルブロック共重合体は、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社から商品名ノバデュラン(登録商標)5505S、5510Sとして市販されている。
離型層形成樹脂を構成するポリエーテルエステルブロック共重合体以外の樹脂としては、例えば、エラストマー樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)等が挙げられる。なお、これらの樹脂は単独で、または、二種以上を組み合わせて用いることができる。
離型層形成樹脂には、上記の第1実施形態と同様の各種の添加剤、例えば、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、核剤、帯電防止剤、プロセスオイル、可塑剤、離型剤、難燃剤、難燃助剤、顔料等が配合されてもかまわない。
クッション層120は、上記の第1実施形態と同様にして形成される。
本実施の形態に係る積層フィルム100は、上記の第1実施形態と同様にして、製造および使用することができる。
1.積層フィルムの製造
(1)第1離型層の原料
第1離型層の原料として、ポリブチレンテレフタレート/ポリテトラメチレングリコールブロック共重合体(ポリブチレンテレフタレート構成単位/ポリテトラメチレングリコール構成単位 90重量部/10重量部)(三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製のノバデュラン(登録商標)5505S)を用いた。
クッション層の原料としては、エチレン-メタアクリル酸メチル共重合体(メタアクリル酸メチル誘導単位含有量:5重量%)(住友化学株式会社製のアクリフト(登録商標)WD106)を用いた。
第2離型層の原料として、ポリプロピレン(住友化学株式会社製のノーブレンFS2011DG2)を用いた。
第1離型層とクッション層とを接着する接着層を形成する樹脂として、変性ポリエチレン(三菱化学株式会社製のモディック(登録商標)F515A)を用いた。
共押出法を利用して、クッション層の表裏に第1離型層および第2離型層を有する積層フィルム(図2参照)を作製した。
実際に、CLフィルムが接着剤を介して仮止めされた回路露出フィルムを、第1離型層が回路露出フィルムに対向するように上記積層フィルムで両側から包み込み、熱盤プレスにより図5に示される加熱パターンで加熱プレスした。その結果、回路露出フィルムとCLフィルムとの間の接着剤が回路パターンへシミ出した量は、80μm未満であり、従前のPBT離型フィルム(比較例1参照)よりも優れていた(表2参照)。また、加熱プレス後の積層フィルムの離型不良発生率は、1.0%未満であり、従前のPBT離型フィルムと同様に良好であった(表2参照)。
第1離型層の原料として、ポリブチレンテレフタレート/ポリテトラメチレングリコールブロック共重合体(ポリブチレンテレフタレート構成単位/ポリテトラメチレングリコール構成単位 80重量部/20重量部)(三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製のノバデュラン(登録商標)5510S)を用いた以外は実施例1と同様にして積層フィルムを作製し、その積層フィルムの評価を行った。
第1離型層の原料として、ポリブチレンテレフタレート(三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製のノバデュラン(登録商標)5020)を用いた以外は実施例1と同様にして積層フィルムを作製し、その積層フィルムの評価を行った。
本発明の第3実施形態に係る積層フィルム100について説明する。第3実施形態に係る積層フィルム100と、上記の第1実施形態および第2実施形態に係る積層フィルム100との主な違いは、離型層110の必須の構成が異なる点である。なお、第3実施形態に係る積層フィルム100と、上記の第1実施形態に係る積層フィルム100とで共通する構成については、適宜その説明を省略する。また、本実施形態において、積層フィルム100の厚みは25μm以上300μm以下であることが好ましい。以下、これらの層についてそれぞれ詳述する。
1.離型層
離型層110は、ポリブチレンテレフタレート系樹脂を主成分とする樹脂(以下「離型層形成樹脂」と称する)から形成される。なお、本実施の形態において、離型層110の厚みは0μm超15μm以下である。また、離型層の厚みは、0μm超12μm以下であるのが好ましく、0μm超10μm以下であることがより好ましく、0μm超8μm以下であることがさらに好ましく、0μm超6μm以下であることがさらに好ましく、0μm超5μm未満であることがさらに好ましく、0μm超4μm以下であることがさらに好ましく、0μm超3μm以下であることがさらに好ましく、0μm超2μm以下であることがさらに好ましく、0μm超1μm以下であることがさらに好ましい。なお、国際公開第05/030466号パンフレットの段落[0052]には、「上記離型層の厚さの好ましい下限は5μm」と記載されているが、実施例には25μm厚さの離型層しか開示されていない。以下、離型層形成樹脂の構成成分について詳述する。
ポリブチレンテレフタレート系樹脂とは、例えば、ポリブチレンテレフタレート樹脂、またはブチレンテレフタレート単位(下記化学式(I)参照)を主成分とする共重合体などである。「ブチレンテレフタレート単位を主成分とする共重合体」としては、例えば、主にポリブチレンテレフタレートセグメントとポリオキシブチレンセグメントとから構成されるポリエーテルエステルブロック共重合体等が挙げられる。なお、ポリブチレンテレフタレートセグメントとポリオキシブチレンセグメントとの重量比は、80:20から90:10の範囲内であるのが好ましい。なお、このようなポリエーテルエステルブロック共重合体は、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社から商品名ノバデュラン(登録商標)5505S、5510Sとして市販されている。
離型層形成樹脂を構成するポリブチレンテレフタレート系樹脂以外の樹脂としては、例えば、エラストマー樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、およびポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)等が挙げられる。なお、これらの樹脂は単独で、または、二種以上を組み合わせて用いることができる。
離型層形成樹脂には、上記の第1実施形態と同様の各種の添加剤、例えば、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、核剤、帯電防止剤、プロセスオイル、可塑剤、離型剤、難燃剤、難燃助剤、顔料等が配合されてもかまわない。
クッション層120は、上記の第1実施形態と同様にして形成される。
本実施の形態に係る積層フィルム100は、上記の第1実施形態と同様にして、製造および使用することができる。
1.積層フィルムの製造
(1)第1離型層の原料
第1離型層の原料としてポリブチレンテレフタレート/ポリテトラメチレングリコールブロック共重合体(ポリブチレンテレフタレート構成単位/ポリテトラメチレングリコール構成単位 80重量部/20重量部)(三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社のノバデュラン(登録商標)5510S)を用いた。
クッション層の原料としてエチレン-メタアクリル酸メチル共重合体(メタアクリル酸メチル誘導単位含有量:5重量%)(住友化学株式会社製のアクリフト(登録商標)WD106)を用いた。
第2離型層の原料としてポリプロピレン(住友化学株式会社製のノーブレンFS2011DG2)を用いた。
第1離型層とクッション層とを接着する接着層を形成する樹脂として変性ポリエチレン(三菱化学株式会社製のモディック(登録商標)F515A)を用いた。
共押出法を利用して、クッション層の表裏に第1離型層および第2離型層を有する積層フィルム(図2参照)を作製した。
実際に、CLフィルムが接着剤を介して仮止めされた回路露出フィルムを、第1離型層が回路露出フィルムに対向するように上記積層フィルムで両側から包み込み、熱盤プレスにより図5に示される加熱パターンで加熱プレスした。その結果、回路露出フィルムとCLフィルムとの間の接着剤が回路パターンへシミ出した量は、60μmであり、従前のPBT系離型フィルムよりも優れていた(表3参照)。また、加熱プレス後の積層フィルムの離型不良発生率は、1.0%未満であり、従前のPBT系離型フィルムと同様に良好であった(表3参照)。
第1離型層の原料としてポリブチレンテレフタレート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製のノバデュラン(登録商標)5020)を用いた以外は実施例1と同様にして積層フィルムを作製し、その積層フィルムの評価を行った。
第1離型層の原料としてポリブチレンテレフタレート/ポリテトラメチレングリコールブロック共重合体(ポリブチレンテレフタレート構成単位/ポリテトラメチレングリコール構成単位 90重量部/10重量部)(三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製のノバデュラン(登録商標)5505S)を用いた以外は実施例1と同様にして積層フィルムを作製し、その積層フィルムの評価を行った。
第1離型層の厚みを12μmとし、クッション層の厚みを98μmとし、第2離型層を設けなかったこと以外は実施例1と同様にして積層フィルムを作製し、その積層フィルムの評価を行った。
第1離型層の厚みを12μmとし、クッション層の厚みを88μmとしたこと以外は実施例1と同様にして積層フィルムを作製し、その積層フィルムの評価を行った。
第1離型層の厚みを4μmとし、クッション層の厚みを62μmとし、第2離型層の厚みを7μmとし、接着層の厚みを7μmとしたこと以外は実施例1と同様にして積層フィルムを作製し、その積層フィルムの評価を行った。
第1離型層の厚みを5μmとし、クッション層の厚みを79μmとし、第2離型層の厚みを8μmとし、接着層の厚みを8μmとしたこと以外は実施例1と同様にして積層フィルムを作製し、その積層フィルムの評価を行った。
Claims (13)
- 少なくともポリブチレンテレフタレート単独重合体(A)と、ポリブチレンテレフタレート(PBT)成分とポリテトラメチレングリコール(PTMG)成分との共重合体(B)とを含有する離型層を備える、離型フィルム。
- 前記離型層中における前記ポリブチレンテレフタレート単独重合体(A)と、前記共重合体(B)との重量比率(A/B)がA/B=25/75以上80/20以下である
請求項1に記載の離型フィルム。 - 前記離型層中における前記ポリブチレンテレフタレート単独重合体(A)と、前記共重合体(B)との重量比率(A/B)がA/B=25/75以上50/50以下である
請求項2に記載の離型フィルム。 - 前記共重合体(B)中のポリブチレンテレフタレート成分とポリテトラメチレングリコール成分との共重合比率(PBT/PTMG)がPBT/PTMG=80/20以上90/10以下である
請求項1~3のいずれか1項に記載の離型フィルム。 - クッション層をさらに有する
請求項1~4のいずれか1項に記載の離型フィルム。 - 前記離型層の厚さが15μm以下である
請求項5に記載の離型フィルム。 - ポリエーテルセグメントと、ポリエステルセグメントとから主に構成されるポリエーテルエステルブロック共重合体を主成分とする樹脂から形成される離型層を少なくとも片側の表面層として備える、離型フィルム。
- ポリブチレンテレフタレート系樹脂を主成分とする樹脂から形成される厚さ15μm以下の離型層を少なくとも片側の表面層として備える、離型フィルム。
- 前記離型層は、厚さが10μm以下である
請求項8に記載の離型フィルム。 - 前記ポリブチレンテレフタレート系樹脂は、ポリブチレンテレフタレート樹脂である
請求項8または9に記載の離型フィルム。 - 前記ポリブチレンテレフタレート系樹脂は、ポリエーテルセグメントとポリエステルセグメントとから主に構成されるポリエーテルエステルブロック共重合体である
請求項8または9に記載の離型フィルム。 - 前記ポリエステルセグメントと前記ポリエーテルセグメントとの重量比は、80:20から90:10の範囲内である
請求項7または11に記載の離型フィルム。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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