JP5995463B2 - 包装材料及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、包装材料及びその製造方法に関し、より詳しくは撥水性を有する包装材料とその製造方法に関する。
従来より多種多様の包装材料が知られているが、その内容物も多岐にわたる。例えば、ゼリー菓子、プリン、ヨーグルト、液体洗剤、練り歯磨き、カレールー、シロップ、ワセリン、洗顔クリーム、洗顔ムース等のように、食品、飲料品、医薬品、化粧品、化学品等がある。また、内容物の性状も固体、半固体、液体、粘性体、ゲル状物等のように様々なものがある。これらの内容物を包装するための包装材料においては、密封性が要求されるほかに、内容物、包装形態、用途等に応じて熱接着性、遮光性、耐熱性、耐久性等が要求される。
ところが、これらの特性を満たしている包装材料であっても、次のような問題がある。すなわち、内容物が包装材料に付着するという問題である。内容物が包装材料に付着すれば、内容物をすべて使い切ることが困難になり、それだけ無駄が生じることになる。また、内容物をすべて使い切るためには包装材料に付着した内容物を別途に回収しなければならず、手間がかかる。このため、包装材料では、上記のような密封性等のほか、内容物が包装材料に付着しにくい性質(非付着性)を備えていることが必要である。
非付着性を目的とした蓋材としては、接着層を介して一体化された基材層とヒートシール層とを備えた蓋材において、ヒートシール層が、付着防止効果を有する非イオン界面活性剤又は疎水性添加物の少なくとも1種を含むポリオレフィンからなり、その厚さが10μmよりも厚く、接着層と該ヒートシール層との間にポリオレフィンからなる中間層が設けられていることを特徴とする充填物付着防止蓋材等が知られている(特許文献1等)。すなわち、従来技術では、ヒートシール層中に付着防止剤を混入させる手法が採用されている。しかし、これらの従来技術では、非付着性が十分なものとは言えず、実用化を進める上でさらなる改善の余地がある。
これに対し、既に、本発明者らは、熱接着性と優れた非付着性とを併せもつ蓋材を開発している(特許文献2)。この蓋材は、熱接着(ヒートシール)される領域上にあえて疎水性酸化物微粒子(又は疎水性酸化物微粒子が形成している三次元網目状構造の多孔質層)が配置されていることから、長距離の輸送試験の後においても内容物の付着がほとんどないという優れた非付着性(撥水性、撥ヨーグルト性)を発揮することができると同時に、良好なヒートシール性能も発揮することができる。他方、本発明者らは、ヒートシール層(熱可塑性樹脂)に充填粒子を添加することにより、その撥水性がさらに長く持続できる蓋材を提案している(特許文献3)。
特開2002−37310 特許4348401号 特開2011−93315
しかしながら、特許文献3に記載の蓋材では、ヒートシール層中に充填粒子が含有されているという構造上、ヒートシール層形成時に充填粒子を添加混合する必要がある。このため、より簡便な方法で構築できる層構造の開発が要請されている。
従って、本発明の主な目的は、従来技術と同等又はそれ以上の良好な熱接着性及び優れた非付着性を発揮できるとともに、より簡便な方法で構築可能な層構成を有する包装材料を提供することにある。
本発明者は、従来技術の問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、特定の層構成を採用することにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の包装材料及びその製造方法に係る。
1. 使用時に少なくともその一部がヒートシールされる包装材料であって、
(1)前記包装材料は、シート状基材及びヒートシール層を含み、かつ、前記ヒートシール層が最外層として配置された積層体を含み、
(2)前記ヒートシール層の最外面の一部又は全部に樹脂ビーズ及び撥水性粒子が付着しており、
(3)前記樹脂ビーズの平均粒径が前記撥水性粒子の一次粒子平均径より大きい、
ことを特徴とする包装材料。
2. 樹脂ビーズの平均粒径が1〜50μmである、前記項1に記載の包装材料。
3. 撥水性粒子の一次粒子平均径が3nm〜20μmである、前記項1又は2に記載の包装材料。
4. ヒートシール層及び樹脂ビーズの表面に撥水性粒子が付着している、前記項1〜3のいずれかに記載の包装材料。
5. 撥水性粒子が、三次元網目状構造を有する多孔質層を形成している、前記項1〜4のいずれかに記載の包装材料。
6. 樹脂ビーズの融点がヒートシール層の融点より低い温度である、前記項1〜5のいずれかに記載の包装材料。
7. 樹脂ビーズの材質がポリオレフィン系樹脂である、前記項1〜6のいずれかに記載の包装材料。
8. 樹脂ビーズの一部がヒートシール層の表面に融着している、前記項1〜7のいずれかに記載の包装材料。
9. 使用時に少なくともその一部がヒートシールされる包装材料を製造する方法であって、
(1)シート状基材及びヒートシール層を含み、かつ、前記ヒートシール層が最外層として配置された積層体における前記ヒートシール層の最外面の一部又は全部に、溶媒中に樹脂ビーズ及び撥水性粒子が分散し、前記樹脂ビーズの平均粒径が前記撥水性粒子の一次粒子平均径より大きい分散液を塗布することにより塗膜を形成する工程、
(2)樹脂ビーズの融点以上の温度に前記塗膜を加熱する工程
を含む、包装材料の製造方法
本発明の包装材料によれば、従来技術と同等又はそれ以上の良好な熱接着性及び優れた非付着性(撥水性)を発揮できるとともに、より簡単な方法で製造することができる。より具体的には、ヒートシール層の最外面に樹脂ビーズと撥水性粒子が付着しているので、樹脂ビーズによる凹凸において撥水性粒子をより確実に保持することができる結果、優れた非付着性能(撥水性能)を発揮でき、なおかつ、その性能が比較的長期にわたり持続される。また、ヒートシール層は、従来技術と同様のものを採用することができることに加え、撥水性粒子を付与する際に同時に樹脂ビーズも付与することができるため、製造も比較的簡便になり、製造コスト、生産速度等の向上にも寄与することができる。
本発明の製造方法によれば、溶媒中に樹脂ビーズ及び撥水性粒子が分散した分散液を用いて塗膜を形成することから、撥水性粒子を付与する際に同時に樹脂ビーズも付与することができるため、製造効率を高めることができる。また、ヒートシール層としては、従来技術のヒートシール層(例えば充填粒子を含まないヒートシール層)を採用することもできるので、公知又は市販のシート状基材及びヒートシール層を含む積層体にも適用することができる。その結果、例えば工程を簡略化したり、仕掛かり在庫品の低減化、仕様が異なる他の製品への転用も実現することができる。
本発明の包装材料の断面構造の模式図である。 本発明の包装材料を容器の蓋材として用いて作製された包装体の断面構造の模式図である。 実施例で得られた包装材料のヒートシール層に付着した樹脂ビーズ及び撥水性粒子を観察した結果を示す図である。 図3において、撥水性粒子からなる三次元網目状構造を有する多孔質層と樹脂ビーズとの境界部を観察した結果を示す図である。 実施例で得られた包装材料のヒートシール層に付着した樹脂ビーズの表面状態を観察した結果を示す図である。 実施例で得られた包装材料のヒートシール層に付着している樹脂ビースの断面を観察した結果を示す図である。
1 シート状基材
2 ヒートシール層
3 撥水性粒子
4 容器
5 内容物
6 樹脂ビーズ
本発明の包装材料は、使用時にその少なくとも一部がヒートシールされる包装材料であって、
(1)前記包装材料は、シート状基材及びヒートシール層を含み、かつ、前記ヒートシール層が最外層として配置された積層体を含み、
(2)前記ヒートシール層の最表面の一部又は全部に樹脂ビーズ及び撥水性粒子が付着している、
ことを特徴とする。
図1には、本発明の包装材料の一例の断面構造の模式図を示す。図1に示す包装材料は、シート状基材/ヒートシール層/(樹脂ビーズ+撥水性粒子)を順次積層した3層構造を有する。すなわち、この包装材料は、シート状基材1及びヒートシール層2を含む積層体の最外層としてのヒートシール層2の最表面(シート状基材と接着していない方の(シート状基材と反対側の)表面)の略全体に樹脂ビーズ6及び撥水性粒子3が付着した構成となっている。図1の包装材料では、撥水性粒子3の粒径よりも大きい粒径を有する樹脂ビーズ6が使用されている。そして、撥水性粒子3は、ヒートシール層2と樹脂ビーズ6に付着して固定されているため、内容物が撥水性粒子と接触しても撥水性粒子が脱落し難くなっている。図1において、撥水性粒子3は、一次粒子が含まれていても良いが、その凝集体(二次粒子)が多く含まれていることが望ましい。特に、撥水性粒子が三次元網目状構造からなる多孔質層を形成していることがより好ましい。すなわち、ヒートシール層2及び樹脂ビーズ6の表面には、撥水性粒子により形成された三次元網目状構造からなる多孔質層が積層されていることが好ましい。このように三次元網目状構造を有する多孔質層が形成されている場合は、前記多孔質層が包装材料における最外層となる。本発明の包装材料にあっては、例えば図3〜4にも示すように、撥水性粒子により形成された三次元網目状構造からなる多孔質層が樹脂ビーズの粒子全面を覆う構成となることが好ましい。
本発明においては、ヒートシール層上に樹脂ビーズを付着させることにより、包装材料の表面(撥水性粒子が付着する面)がその断面において凹凸状になり、その凹部にも撥水性粒子が入り込むことにより、非付着性を長期間維持すると考えられる。すなわち、内容物のほか、工程中の機器又は装置との接触が生じても、当該凹部に入り込んだ撥水性粒子は当該凹部に入り込んで固定された状態を維持することによって撥水性粒子の脱落を効果的に抑制ないしは防止できる結果、優れた非付着性を持続的に発揮することができる。換言すれば、良好な非付着性を比較的長期にわたり発揮することができる。
本発明の包装材料は、使用時に少なくともその一部がヒートシールされる。つまり、ヒートシール層を介して包装材料の一部又は全部がヒートシールされる。例えば、後記の試験例4に示すように、本発明の包装材料を蓋材として使用する場合、蓋材全面にヒートシール層を形成し、容器とヒートシールされる部分(例えば容器の開口部のフランジ)においてヒートシールされることになる。本発明の包装材料がヒートシールされる相手部材(被着体)としては限定されず、上記のように他の包装材料(前記の場合は容器)とヒートシールする場合のほか、本発明の包装材料どうしをヒートシールすることにより袋体等を製造する場合等も包含される。本発明の包装材料を用いてヒートシールする場合、ヒートシール層上に付着している撥水性粒子及び樹脂ビーズは使用時にヒートシール層中に埋め込まれることになるので、ヒートシールを実質的に阻害することなく、ヒートシールされる部材(被着体)と確実にヒートシールを行うことができる。すなわち、ヒートシール層と被着体との間に撥水性粒子及び樹脂ビーズが介在しているにもかかわらず、良好なヒートシール性能を発揮することができる。
図2には、本発明の包装材料を容器の蓋材として用いて作製された包装体の断面構造の模式図を示す。なお、図2では、撥水性粒子3及び樹脂ビーズ6の表記は省略されている。容器4に内容物5が充填され、その開口部のフランジと包装材料(積層体)のヒートシール層2とが接するような状態で密封される。つまり、ヒートシール層2や樹脂ビーズ6に付着している撥水性粒子が内容物5と接触可能な状態で本発明の包装材料が使用されることになる。このような場合であっても、ヒートシール層2は撥水性粒子によって保護され、優れた非付着性を有するので、たとえ内容物5がヒートシール層2近傍に接触しても、内容物5のヒートシール層2への付着が撥水性粒子3(又は撥水性粒子からなる多孔質層)によって遮られ、なおかつ、はじかれる。このため、内容物がヒートシール層近傍に付着したままの状態とならずに、撥水性粒子(又は撥水性粒子からなる多孔質層)にはじかれて内容物が容器内に戻る。さらに、撥水性粒子3(又は撥水性粒子からなる多孔質層)の一部は、樹脂ビーズ6によって形成された凹部又は間隙に入り込んだ状態なので、内容物の物理的な接触や輸送中の振動等による撥水性粒子3(又は撥水性粒子からなる多孔質層)の剥離・脱落を効果的に防止する結果、優れた非付着性を長期間持続的に発揮する。なお、容器4の材質としては、例えば金属、合成樹脂、ガラス、紙、それらの複合材料等から適宜選択でき、その材質に応じてヒートシール層の種類、成分等を適宜調整することができる。以下、本発明の包装材料の各構成について説明する。
積層体
本発明の包装材料は、シート状基材及びヒートシール層を含み、かつ、前記ヒートシール層が最外層として配置された積層体を含む。
a)シート状基材
シート状基材としては、公知の材料を採用することができる。例えば、紙、合成紙、樹脂フィルム、蒸着層付き樹脂フィルム、アルミニウム箔、その他の金属箔等の単体又はこれらの複合材料・積層材料を好適に用いることができる。
シート状基材の積層方法、シート状基材とヒートシール層等との積層方法も限定的でなく、例えばドライラミネート法、押し出しラミネート法、ウエットラミネート法、ヒートラミネート法等の公知の方法を採用することができる。
シート状基材の厚みは特に制限されるものではないが、公知の包装材料で使用されている範囲を設定することができ、例えば通常1〜500μm程度とすることが好ましい。
b)ヒートシール層
ヒートシール層は、積層体の最外層(最表面)に配置される。ヒートシール層は、公知のヒートシール層を採用することができる。例えば、公知のシーラントフィルムのほか、ラッカータイプ接着剤、イージーピール接着剤、ホットメルト接着剤等の接着剤により形成される層を採用することができる。
ヒートシール層の主成分としては限定的でなく、例えば低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテンポリマ−、ポリエチレン又はポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマ−ル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、その他の熱接着性樹脂のほか、これらのブレンド樹脂、これらを構成するモノマーの組合せを含む共重合体、変性樹脂等を用いることができる。ヒートシール層の構成として、単層のシーラントフィルムを使用できるほか、共押出しあるいは押出しラミネートした2層以上のシーラントフィルムを使用することもできる。
ヒートシール層の厚みは特に限定的ではないが、生産性、コスト等の観点より1〜100μm程度とすることが好ましく、5〜45μm程度とすることがさらに好ましい。本発明の包装材料では、熱接着するに際して、熱接着される領域上に存在する撥水性粒子がヒートシール層中又は樹脂ビーズ中に埋め込まれ、ヒートシール層又は樹脂ビーズの樹脂成分が最表面となることにより熱接着を行うことができる。このため、上記厚みの範囲内において、撥水性粒子をヒートシール層にできるだけ多く埋め込むことができる厚みに設定することが望ましい。なお、樹脂ビーズは、熱接着の際にヒートシール層中に埋め込まれても良く、あるいは樹脂ビーズ自体が熱溶融し、熱接着剤として機能しても良い。
c)その他の層
積層体では、本発明の効果を妨げない限りにおいて、必要に応じて、シート状基材には、各種の特性(耐水分透過性、耐酸素透過性、遮光性、断熱性、耐衝撃性等)を付与する目的で、公知の包装材料で採用されている各層が任意の位置に積層されていても良い。例えば、印刷層、印刷保護層(いわゆるOP層)、着色層、接着剤層、接着強化層、プライマーコート層、アンカーコート層、防滑剤層、滑剤層、防曇剤層等が挙げられる。
樹脂ビーズ及び撥水性粒子
本発明の包装材料では、ヒートシール層の最表面の一部又は全部に樹脂ビーズ及び撥水性粒子が付着している。
a)樹脂ビーズ
本発明の包装材料では、樹脂ビーズをヒートシール層上に付着させることにより、より優れた耐摩耗性等を包装材料に付与することができるうえ、耐摩耗性を長時間持続させることができる結果、撥水効果(例えば撥ヨーグルト性)をさらに持続させることができる。
樹脂ビーズとしては、例えばアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸メチル、ポリアミド等の樹脂成分(又は有機高分子成分)のビーズを好適に用いることができる。
樹脂ビーズの形状は限定的でなく、例えば球状、回転楕円体状、不定形状、涙滴状、扁平状、中空状、多孔質状等のいずれであっても良い。
樹脂ビーズの平均粒径は、特に限定されず、例えば1〜50μm、好ましくは1〜30μmの範囲内で適宜設定することができる。ただし、樹脂ビーズどうしの間隙を積極的に利用する関係上、樹脂ビーズの平均粒径を撥水性粒子の一次粒子平均径より大きくすることが好ましい。
樹脂ビーズの融点は、ヒートシール層の融点より低くすることが望ましく、160℃以下とするのがより好ましい。このような融点の樹脂ビーズを採用することにより、ヒートシール層に対する樹脂ビーズの密着性が良くなり、耐摩耗性及び非付着性をより効果的に持続させることができる。かかる見地より、樹脂ビーズの材質はポリオレフィン系樹脂が好ましく、例えばポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブテン樹脂等の少なくとも1種を好適に用いることができる。
樹脂ビーズの融点がヒートシール層の融点より高い場合であっても、融点が低いヒートシール層を採用すれば、樹脂ビーズとヒートシール層の密着性は良くなり、上記同様耐摩耗性及び非付着性を効果的に持続させることができる。すなわち、樹脂ビーズの一部とヒートシール層の表面の一部が溶着することにより、樹脂ビーズがヒートシール上に強固に固定され、その間隙や表面に付着した撥水性粒子との相乗作用により耐摩耗性及び非付着性をより効果的に持続させることができる。
なお、樹脂ビーズの平均粒径は、レーザー回折式粒度分布計によって測定すれば良いが、レーザー回折式粒度分布計による測定が困難な場合は、顕微鏡での観察、例えば走査型電子顕微鏡等で観察(あるいは写真撮影)し、粒子形状が球状の場合はその直径、非球状の場合はその最長径と最短径との平均値を直径とみなし、走査型電子顕微鏡等による観察により任意に選んだ20個分の粒子の直径の平均を平均粒径とすれば良い。
本発明の包装材料中の樹脂ビーズの付着量は、樹脂ビーズの種類、平均粒径等に応じて適宜変更できるが、通常1.0〜10.0g/m程度とするのが好ましく、2.0〜4.0g/m程度とするのがさらに好ましい。
b)撥水性粒子
撥水性粒子としては、疎水性を有するものであれば特に限定されず、具体的には疎水性を有する酸化物微粒子等を用いることができる。また、表面処理により疎水化されたものであっても良い。例えば、親水性酸化物微粒子をシランカップリング剤等で表面処理を施し、表面状態を疎水性とした微粒子を用いることもできる。
酸化物微粒子としては、より具体的にはシリカ(二酸化ケイ素)、アルミナ、チタニア等の少なくとも1種を好適に用いることができる。これらは公知又は市販のものを採用することができる。例えば、シリカとしては、製品名「AEROSIL R972」、「AEROSIL R972V」、「AEROSIL R972CF」、「AEROSIL R974」、「AEROSIL RX200」、「AEROSIL RY200」(以上、日本アエロジル株式会社製)、「AEROSIL R202」、「AEROSIL R805」、「AEROSIL R812」、「AEROSIL R812S」、(以上、エボニック デグサ社製)、「サイロホービック100」「サイロホービック200」「サイロホービック603」(以上、富士シリシア化学株式会社製)等が挙げられる。チタニアとしては、製品名「AEROXIDE TiO T805」(エボニック デグサ社製)等が例示できる。アルミナとしては、製品名「AEROXIDE Alu C」(エボニック デグサ社製)等をシランカップリング剤で処理して粒子表面を疎水性とした微粒子が例示できる。
この中でも、疎水性シリカ微粒子を好適に用いることができる。とりわけ、より優れた非付着性が得られるという点において、表面にトリメチルシリル基を有する疎水性シリカ微粒子が好ましい。これに対応する市販品としては、例えば前記「AEROSIL R812」、「AEROSIL R812S」(いずれもエボニック デグサ社製)等が挙げられる。
包装材料の表面に付着させる撥水性粒子の付着量(乾燥後重量)は限定的ではないが、通常0.01〜10g/mとするのが好ましく、0.2〜1.5g/mとするのがより好ましく、0.2〜1g/mとするのが最も好ましい。上記範囲内に設定することによって、より優れた非付着性が長期にわたって得ることができる上、撥水性粒子の脱落抑制、コスト等の点でもいっそう有利となる。包装材料の表面に付着した撥水性粒子は、三次元網目状構造を有する多孔質層を形成していることが好ましく、その厚みは0.1〜5μm程度が好ましく、0.2〜2.5μm程度がさらに好ましい。このようなポーラスな層状態で付着することにより、当該層に空気を多く含むことができ、より優れた非付着性を発揮することができる。
撥水性粒子の一次粒子平均径は3nm〜20μm程度が好ましく、3〜100nmがより好ましく、5〜50nmが最も好ましい。本発明において、一次粒子平均径の測定は、走査型電子顕微鏡(SEM、FE−SEM)で実施することができ、走査型電子顕微鏡の分解能が低い場合には透過型電子顕微鏡等の他の電子顕微鏡を併用して実施しても良い。具体的には、粒子形状が球状の場合はその直径、非球状の場合はその最長径と最短径との平均値を直径とみなし、走査型電子顕微鏡等による観察により任意に選んだ20個分の粒子の直径の平均を一次粒子平均径とする。
撥水性粒子は、ヒートシール層の最外面の少なくとも一部に付着しているが、ヒートシール層と樹脂ビーズの双方に付着していることが望ましい。例えば、図1で示した通り、樹脂ビーズがヒートシール層に付着している状態において、ヒートシール層において樹脂ビーズが付着していない面に撥水性粒子が付着するとともに、樹脂ビーズの粒子表面に撥水性粒子が付着していることが望ましい。これにより、良好な撥水性能をより効果的に持続させることができる。
また、撥水性粒子は、ヒートシール層側の全面(シート状基材側と反対側の面の全面)に付着していても良いし、ヒートシール層が熱接着される領域(いわゆる接着しろ)を除いた領域に付着していても良い。
本発明では、ヒートシール層側の全面に付着している場合でも、熱接着される領域上に存在する撥水性粒子のほとんど又は全部が当該ヒートシール層中あるいは熱溶融した樹脂ビーズに埋没するので熱接着が阻害されることはなく、工業的生産上でもヒートシール層の全面に付着している方が望ましい。
2.包装材料の製造方法
本発明の包装材料は、例えば次の方法により好適に製造することができる。すなわち、シート状基材及びヒートシール層を含む包装材料を製造する方法であって、
(1)シート状基材及びヒートシール層を含み、かつ、前記ヒートシール層が最外層として配置された積層体におけるヒートシール層の最外面の一部又は全部に、溶媒中に樹脂ビーズ及び撥水性粒子が分散した分散液を塗布することにより塗膜を形成する工程(塗膜形成工程)、
(2)樹脂ビーズの融点以上の温度に前記塗膜を加熱する工程(加熱工程)
を含む、包装材料の製造方法により製造することができる。
塗膜形成工程
塗膜形成工程では、シート状基材及びヒートシール層を含み、かつ、前記ヒートシール層が最外層として配置された積層体におけるヒートシール層の最外面の一部又は全部に、溶媒中に樹脂ビーズ及び撥水性粒子が分散した分散液を塗布することにより塗膜を形成する。
積層体としては、前記1で説明したものを使用することができる。従って、シート状基材、ヒートシール層、その他の層は前記と同様のものを採用することができる。
分散液としては、溶媒中に樹脂ビーズ及び撥水性粒子を分散させたものを使用する。この場合の樹脂ビーズ及び撥水性粒子は、前記で述べたものをそれぞれ使用することができる。
溶媒としては、特に用いる樹脂ビーズを溶解させないものであれば限定されず、例えばアルコール(エタノール)、シクロヘキサン、トルエン、アセトン、IPA、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ブチルジグリコール、ペンタメチレングリコール、ノルマルペンタン、ノルマルヘキサン、ヘキシルアルコール等の有機溶剤の中から、用いる樹脂ビーズの種類等に応じて適宜選択することができる。溶媒に対する撥水性粒子の分散量は、通常10〜100g/L程度とすることが好ましい。また、溶媒に対する樹脂ビーズの分散量は通常100〜500g/L程度とすることが好ましい。
また、本発明では、分散液には、本発明の効果を妨げない範囲内で、必要に応じて他の添加剤を適宜配合することができる。例えば、分散剤、着色剤、沈降防止剤、粘度調整剤等を配合することができる。
分散液を塗布する場合の塗布方法としては、例えばロールコーティング、グラビアコーティング、バーコート、ドクターブレードコーティング、コンマコーター、刷毛塗り等の公知の方法をいずれも採用することができる。例えば、ロールコーティング等を採用する場合は、樹脂ビーズと撥水性粒子とを溶媒に分散させてなる分散液を用いてヒートシール層上に塗膜を形成することにより塗布工程を実施することができる。
なお、塗膜形成工程の後において、加熱工程に先立って塗膜を乾燥する工程を実施しても良い。乾燥方法は、自然乾燥又は強制(加熱)乾燥のいずれであっても良い。加熱乾燥する場合は、樹脂ビーズの融点未満の温度とすれば良い。
加熱工程
加熱工程では、樹脂ビーズの融点以上の温度に前記塗膜を加熱する。これにより、溶媒を蒸発させるとともに、樹脂ビーズをヒートシール層に融着させることができる。その結果、撥水性能が比較的長期にわたって持続できる包装材料を提供することができる。
加熱温度は、用いる樹脂ビーズの融点以上の温度とする。互いに融点が異なる複数の種類の樹脂ビーズを使用する場合は、最も融点が高い樹脂ビーズを基準とすれば良い。特に、本発明では、加熱温度は、ヒートシール層が実質的に原形を保ち、かつ、樹脂ビーズがヒートシール層表面に溶着するような温度に設定することが好ましい。より具体的にはヒートシール層の融点未満、かつ、樹脂ビーズの融点以上に加熱するのが好ましい。特に130〜200℃とすることが好ましい。
また、前述のとおり、融点の高い樹脂ビーズを採用した場合は、樹脂ビーズよりも融点の低いヒートシール層を採用し、ヒートシール層の表面が軽く溶融(粘着性が出る程度)する温度で加熱するのが良い。適度な加熱により、ヒートシール層と樹脂ビーズとの密着性が良くなり、優れた耐摩耗性、持続的な非付着性等を発揮することができる。
このようにして得られた包装材料は、そのままで又は加工を施して用いることができる。加工方法は、公知の包装材料の場合と同様の方法を採用することができる。例えば、エンボス加工、ハーフカット加工、ノッチ加工等を施しても差し支えない。本発明の包装材料は、蓋材をはじめ、例えば成形容器、包み紙、トレー、チューブ、並びにピロー袋、ガゼット袋、パウチ等の袋体にも好適に用いることができる。より具体的には、本発明の包装材料どうしを互いのヒートシール層が対向した状態でその周辺にヒートシールを行うことにより袋体を好適に製造することができる。このような袋体はレトルトパック等に使用することができる。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより具体的に説明する。ただし、本発明の範囲は、実施例に限定されない。
実施例1
(1)積層体の作製
厚み20μmのアルミニウム箔(1N30、軟質箔;ALと略称)の片面にポリウレタン系ドライラミネート接着剤(乾燥後重量3.5g/m;Dと略称)を用いて、厚み12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETと略称)の片面と貼り合わせ、基材層を作製した。この基材層のアルミニウム面にポリウレタン系ドライラミネート接着剤(乾燥後重量3.5g/m;Dと略称)の処理を施した上、厚み30μmのシーラントフィルム(主成分:無延伸ポリプロピレンフィルム、融点140℃);シーラントと略称)をドライラミネートした。これによって、「PET/D/AL/D/シーラント」なる構成の積層体を得た。
(2)分散液の調製
樹脂ビーズとしてポリアクリル酸エステルビーズ(製品名「ARX−15」積水化成品工業社製、平均粒径:15μm、融点:約240℃)15重量部と、撥水性粒子として疎水性シリカ(製品名「AEROSIL R812S」エボニック デグサ社製、BET比表面積:220m/g、一次粒子平均径:7nm)3.5重量部とをエタノール100重量部中に分散させることにより分散液を得た。
(3)分散液の塗工
バーコーター#5を用いて前記(1)で準備した積層体のシーラント面(最外面)に前記分散液を塗布し、続いて180℃のオーブン中で15秒間加熱乾燥させてエタノールを蒸発させることにより、実施例1のサンプル(包装材料)を得た。得られたサンプルにおける樹脂ビーズ及び撥水性粒子の合計付着量を表1に示す。
実施例2
実施例1の「(2)分散液の調製」において、疎水性シリカの配合量を1.9重量部に変更したほかは、実施例1と同様にしてサンプルを作製した。得られたサンプルにおける樹脂ビーズ及び撥水性粒子の合計付着量を表1に示す。
実施例3
実施例1の「(2)分散液の調製」において、樹脂ビーズとしてポリエチレン樹脂ビーズ(製品名「ミペロンPM200」三井化学社製、平均粒径:12μm、融点:136℃)15重量部に変更したほかは、実施例1と同様にしてサンプルを作製した。得られたサンプルにおける樹脂ビーズ及び撥水性粒子の合計付着量を表1に示す。
実施例4
実施例3において、疎水性シリカの配合量を1.9重量部に変更したほかは、実施例3と同様にしてサンプルを作製した。得られたサンプルにおける樹脂ビーズ及び撥水性粒子の合計付着量を表1に示す。
比較例1
実施例1の「(1)積層体の作製」において、得られた積層体そのものを比較例1とした。
比較例2
実施例1の「(2)分散液の調製」において、樹脂ビーズを使用しなかったほかは、実施例1と同様にしてサンプルを作製した。得られたサンプルにおける樹脂ビーズ及び撥水性粒子の合計付着量を表1に示す。
比較例3
実施例2において、樹脂ビーズを使用しなかったほかは、実施例2と同様にしてサンプルを得た。得られたサンプルにおける樹脂ビーズ及び撥水性粒子の合計付着量を表1に示す。
(3)樹脂ビーズ外周の疎水性酸化物微粒子多孔質層の観察(確認)
実施例3の包装材料において、シーラント表面に塗工されている樹脂ビーズ及びその表面、樹脂ビーズどうしの隙間に存在する疎水性粒子の状態をFE−SEMによって観察した。樹脂ビーズを中心とした断面(切断面)を観察した結果を図3に示す。また、図3において、樹脂ビーズ(PM200)と疎水性粒子との境界部を拡大して観察した結果を図4に示す。これらの結果からも明らかなように、樹脂ビーズの粒子表面(外周)の全体を覆うように、疎水性粒子からなる三次元網目状構造を有する多孔質層が形成されていることが確認された。また、実施例3の包装材料については、表面状態を観察した結果を図5に示し、その断面を観察した結果を図6に示す。これらの結果からも明らかなように、樹脂ビーズ(PM200)表面の一部が溶解し、シーラント層表面に融着(熱融着)していることが確認された。
試験例1<密着性 テープ剥離試験>
実施例及び比較例のサンプルのシーラント側の面に市販のセロハンテープを貼り付け複数回指の腹で擦り付けた後、同テープを引き剥がし、同テープの粘着面と各サンプルのシーラント側の面(テープの被着面)を目視により観察した。
評価 ○:付着物が見られず、シーラント側の面も変化無し
評価 △:わずかに付着物が見られるが、シーラント側の面は変化無し
評価 ×:明らかに付着物が見られ、シーラント側の面も変化している
表2に示すように、実施例の包装材料では、撥水性粒子又は樹脂ビーズが効果的に保持されていることがわかる。
試験例2<シール強度>
各実施例及び比較例のシーラント面どうしを熱接着(ヒートシール)し、シール強度測定用のシールサンプルを作成した。具体的には、塗工方向に各サンプルを縦150mm×横75mmの範囲で切り抜き、縦方向の中心で折り返し、折り返し付近を60mm×20mmの平板によってシールを行い、シールサンプルを作製した。ヒートシール条件は、温度160℃及び圧力3kgf/cmにて1.0秒間とした。このサンプルから15mm幅に切り取り、短冊状に加工した。続いてオートグラフ(島津株式会社製)によって、200mm/分の速度でT字型剥離を行い、剥離中の剥離強度の平均値を測定した。また、測定はN=3回とし、その平均値を測定結果とした。その結果を表3に示す。
表3に示す通り、実施例の包装材料は、実用的なヒートシール性能を発揮していることがわかる。
試験例3<接触角>
実施例及び比較例のシーラント面側を試験面とし、接触角測定装置(固液界面解析装置「Drop Master300」協和界面科学株式会社製)を用いて純水の接触角を測定した。また、測定はN=6回とし、その平均値を測定結果とした。その結果を表4に示す。
表4の結果からも明らかなように、実施例の包装材料は、比較例(樹脂ビーズを含まないもの)に比べて同等又はそれ以上の撥水性能を発揮していることがわかる。
試験例4<振動試験 撥水耐久性>
実施例及び比較例のサンプルから蓋材の形状(タブ付きの縦62mm×横67mmの矩形)に切り抜いた蓋材を用いて包装体を作製した。具体的には、フランジ付きポリスチレン製容器(フランジ幅4mm、フランジ外径60mm×65mm□、高さ約48mm、内容積約100cmになるように成形したもの)中に市販のヨーグルト(製品名「森永アロエヨーグルト」森永乳業株式会社製を80g充填した後、フランジ上に前記蓋材をヒートシールすることによって包装体を作製した。ヒートシール条件は、温度225℃及び圧力3kgf/cmにて1.0秒間で2mm幅のリング(凹状)シールとした。
次いで、振動試験機(アイデックス株式会社製BF−30U)を用いて1分間、20Hz(1分間に20回の上下往復振動)、2.2mm振幅(上下方向)、加速度約2Gの条件にて各包装体を振動させた後、蓋材を手指で開封し、各蓋材に付着したヨーグルトの量(付着面積)を目視で判定した。その結果を表5に示す。表中の判定基準は、次のとおりである。
◎:付着無し
○:付着面積10%未満
△:付着面積10%以上〜30%未満
×:付着面積30%以上
表5の結果からも明らかなように、比較例のサンプルはいずれも付着面積が30%以上であるのに対し、実施例のサンプルはいずれも付着面積が30%未満であり、特に実施例3及び4においては実質的に付着が認められないものであることから、高い非付着性(撥ヨーグルト性)を発揮できることがわかる。

Claims (9)

  1. 使用時に少なくともその一部がヒートシールされる包装材料であって、
    (1)前記包装材料は、シート状基材及びヒートシール層を含み、かつ、前記ヒートシール層が最外層として配置された積層体を含み、
    (2)前記ヒートシール層の最外面の一部又は全部に樹脂ビーズ及び撥水性粒子が付着しており、
    (3)前記樹脂ビーズの平均粒径が前記撥水性粒子の一次粒子平均径より大きい、
    ことを特徴とする包装材料。
  2. 樹脂ビーズの平均粒径が1〜50μmである、請求項1に記載の包装材料。
  3. 撥水性粒子の一次粒子平均径が3nm〜20μmである、請求項1又は2に記載の包装材料。
  4. ヒートシール層及び樹脂ビーズの表面に撥水性粒子が付着している、請求項1〜3のいずれかに記載の包装材料。
  5. 撥水性粒子が、三次元網目状構造を有する多孔質層を形成している、請求項1〜4のいずれかに記載の包装材料。
  6. 樹脂ビーズの融点がヒートシール層の融点より低い温度である、請求項1〜5のいずれかに記載の包装材料。
  7. 樹脂ビーズの材質がポリオレフィン系樹脂である、請求項1〜6のいずれかに記載の包装材料。
  8. 樹脂ビーズの一部がヒートシール層の表面に融着している、請求項1〜7のいずれかに記載の包装材料。
  9. 使用時に少なくともその一部がヒートシールされる包装材料を製造する方法であって、
    (1)シート状基材及びヒートシール層を含み、かつ、前記ヒートシール層が最外層として配置された積層体における前記ヒートシール層の最外面の一部又は全部に、溶媒中に樹脂ビーズ及び撥水性粒子が分散し、前記樹脂ビーズの平均粒径が前記撥水性粒子の一次粒子平均径より大きい分散液を塗布することにより塗膜を形成する工程、
    (2)樹脂ビーズの融点以上の温度に前記塗膜を加熱する工程
    を含む、包装材料の製造方法。
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