JP5990086B2 - スライド構造体への給電用装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動車の車両ボディ側からスライドドア側に常時給電を行うための首振り式の部材を備えたスライド構造体への給電用装置に関するものである。
例えば自動車の車両ボディ側の電源からスライドドアの電装品や補機等に常時給電を行うために、種々のスライド構造体への給電用装置が提案されている。
例えば特許文献1には、図15(a)(b)に示す如く、自動車のスライドドア81にケース82を縦置きに配置し、ケース内に水平なガイドレールと、ガイドレールに車両前後方向スライド自在に係合したスライダと、スライダに車両前後方向首振り自在に組み付けられた首振り部材83とを設け、ワイヤハーネス84をケース82の上部に挿通固定すると共に、スライダから首振り部材83を経て車両ボディ85側のハーネス固定具86まで略水平に配索した構成のスライド構造体への給電用装置が記載されている。ワイヤハーネス84は、複数本の電線を合成樹脂製のコルゲートチューブ(外装部材)内に挿通させて構成されている。
図15(a)の如く、スライドドア81を車両前方にスライドさせて全閉にした状態で、ワイヤハーネス84は車両ボディ側のハーネス固定具86からスライドドア側の首振り部材83にかけて略真直に伸び、図15(b)の如く、スライドドア81を車両後方にスライドさせて(スライドドア81は全閉から少し開いた際に車両ボディ85から車両外側に離間して車両ボディ85の外面に沿って位置し、その状態からさらに後方にスライドさせて)全開にした状態で、ワイヤハーネス84は車両ボディ側のハーネス固定具86からスライドドア側の首振り部材83にかけて車両前後方向に略U字ないしJ字状に屈曲する。
また、特許文献2には、上記特許文献1におけると同様なスライドドア側の給電装置の首振り部材83をスライドドア81の全閉時に弾性部材(図示せず)で車室側(図15(a)の矢印E方向)に向けて付勢して、スライドドア81の開き初期時(開き操作時)に首振り部材83を首振りさせやすくする(ワイヤハーネス84を屈曲させやすくする)ことが記載されている。
また、上記特許文献1の背景技術(特許文献3)には、複数本の電線を合成樹脂製のキャタピラ状の外装部材内に挿通してワイヤハーネスを構成したことが記載されている。キャタピラ状の外装部材は、複数の略矩形筒状の駒部材を軸部と孔部との係合で相互に屈曲自在に連結して構成されている。
特開2007−151377号公報(図5〜図10,図18) 特開2007−151257号公報(図4) 特開2003−25850号公報(図2,図4)
しかしながら、上記従来の特許文献1に記載されたスライド構造体への給電用装置にあっては、スライドドア(スライド構造体)81側にケース82やガイドレールといった部品を配置するために、スライドドア側に他の部品等を搭載するためのスペースやレイアウトが限定されてしまうという懸念や、スライドドア側の給電構造(装置)が大型化、重量化、高コスト化するといった懸念があった。勿論、スライドドア側ではなく車両ボディ側の給電構造(装置)が大型化、重量化、高コスト化してもよいというものではない。
また、スライドドア81の開時(図15(b))にワイヤハーネス84を車両ボディ(固定構造体)85側のハーネス固定具86からスライドドア側の首振り部材83にかけて車両前後方向に略U字状に屈曲させて、ワイヤハーネス84と車両ボディ85との干渉を防いだ状態となるので(ワイヤハーネス84を車両ボディ側のハーネス固定具86からスライドドア側の首振り部材83にかけて略真直ないしそれに近い形状で配索した場合は、ワイヤハーネス84が車両ボディ85の乗降口の後部側85aと干渉してしまう)、スライドドア81を開く度にワイヤハーネス84が略U字状に屈曲して、スライドドア81を開いている時間が長ければ長いほどその状態が維持されて、ワイヤハーネス84の屈曲耐久性が低下し兼ねないという懸念があった。
また、特許文献2に記載された弾性部材で首振り部材83を付勢するのは、スライドドア81の開き初期時(開き操作時)のみであるので、スライドドア81の閉じ初期時(閉じ操作時)におけるワイヤハーネス84の屈曲がスムーズに行われ難いという懸念があった。
上記した各懸念は、自動車以外の車両のスライドドアや車両以外の例えば試験装置や加工装置等におけるスライドドア等といったスライド構造体に常時給電を行う場合においても生じ得るものである。スライド構造体に対して車両ボディや試験装置本体や加工装置本体を固定構造体と総称する。
本発明は、上記した点に鑑み、固定構造体からスライド構造体に常時給電を行うためのスライド構造体への給電用装置において、スライド構造体側及び/又は固定構造体の給電構造をコンパクト化、軽量化、低コスト化すると共に、スライド構造体の全開時や半開時におけるワイヤハーネスと固定構造体との干渉を簡単な構造で確実に防ぐことができ、しかもその干渉防止に伴うワイヤハーネスの屈曲耐久性の低下を抑制することができ、それに加えて、スライド構造体の開き操作時及び/又は閉じ操作時におけるワイヤハーネスの屈曲をスムーズに行わせて、ワイヤハーネスの屈曲耐久性を高めることのできるスライド構造体への給電用装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るスライド構造体への給電用装置は、固定構造体側の給電具からスライド構造体側に外装部材付きのワイヤハーネスを配索したスライド構造体への給電用装置において、該固定構造体側の給電具が、該固定構造体に固定されるアウタ部材と、該アウタ部材に水平方向回動自在に支持され、該外装部材の一端部を支持するインナ部材と、該インナ部材と一体に回動するハーネス軌跡規制壁とを備え、該スライド構造体の全開時に、該ハーネス軌跡規制壁が、該アウタ部材から外向きに前記スライド構造体の厚み方向に突出して、該ハーネス軌跡規制壁に沿う該外装部材を該固定構造体から該スライド構造体側に離間させて、該外装部材と該固定構造体との干渉を防止したことを特徴とする。
上記構成により、固定構造体側の給電具が、アウタ部材とインナ部材とハーネス軌跡規制壁との三部品で構成されて、簡素化・コンパクト化・軽量化・低コスト化される。スライド構造体の開閉に伴って、インナ部材がワイヤハーネスの外装部材に引っ張られてハーネス軌跡規制壁と共にスライド構造体の開閉方向に回動する。スライド構造体の全開時にハーネス軌跡規制壁がインナ部材と共にスライド構造体の開き方向に回動して、固定構造体側からスライド構造体側に向けてスライドドア厚み方向に突出し、ワイヤハーネスの外装部材が軌跡規制壁に沿って固定構造体から外向きに突出しつつ、スライド構造体にかけてスライド構造体の開き方向に配索される。
ワイヤハーネスの外装部材がハーネス軌跡規制壁に沿って固定構造体から外向きに突出することで、スライド構造体にかけてスライド構造体の開き方向に配索されたワイヤハーネスの外装部材部分と固定構造体との間に十分な隙間を生じて、外装部材部分と固定構造体との干渉が防止される。ハーネス軌跡規制壁に沿ってスライド構造体に向かうワイヤハーネスの外装部材は略L字状に屈曲して配索されるので、従来のようにワイヤハーネスを略U字状に屈曲させる場合に比べて、ワイヤハーネスの屈曲耐久性が向上する。
固定構造体は自動車の車両ボディ、スライド構造体はスライドドアとして好適である。ワイヤハーネスの外装部材としては、合成樹脂製のコルゲートチューブ(保護チューブ)やその他の保護チューブ、あるいは合成樹脂製の複数の駒部材を連結して成るキャタピラ状の外装部材等を適宜使用可能である。スライド構造体に対して固定構造体側を内側(内向き)、固定構造体に対してスライド構造体側を外側(外向き)と定義する。
請求項2に係るスライド構造体への給電用装置は、請求項1記載のスライド構造体への給電用装置において、前記スライド構造体の全閉時に、前記ハーネス軌跡規制壁が前記インナ部材と共に該スライド構造体の閉じ方向に回動して逃げることで、該ハーネス軌跡規制壁と該スライド構造体との干渉が防止されたことを特徴とする。
上記構成により、インナ部材がワイヤハーネスでスライド構造体の閉じ方向に引っ張られ、ハーネス軌跡規制壁がインナ部材と一体的にスライド構造体の閉じ方向に回動して傾倒することで、ハーネス軌跡規制壁の外向き(スライド構造体の厚み方向)の突出長さが短縮され、スライド構造体とハーネス軌跡規制壁との干渉が防止される。
請求項3に係るスライド構造体への給電用装置は、請求項2記載のスライド構造体への給電用装置において、前記固定構造体側の給電具が、前記ハーネス軌跡規制壁を前記スライド構造体の閉じ方向に回動させるように前記インナ部材を付勢するばね部材を備えたことを特徴とする。
上記構成により、ばね部材の付勢力でハーネス軌跡規制壁がインナ部材と一体的にスライド構造体の閉じ方向に付勢されて積極的に傾倒することで、ハーネス軌跡規制壁の外向き(スライド構造体の厚み方向)の突出長さが確実に短縮され、スライド構造体とハーネス軌跡規制壁との干渉が確実に防止される。
請求項4に係るスライド構造体への給電用装置は、請求項1〜3の何れかに記載のスライド構造体への給電用装置において、前記スライド構造体に設けられたスライド構造体側の給電具が、該スライド構造体に固定されるアウタ部材と、該アウタ部材に水平方向回動自在に支持され、前記外装部材の他端部を支持するインナ部材と、該スライド構造体の全開時に該インナ部材を該スライド構造体から内向きに回動して離間するように付勢するばね部材とを備えたことを特徴とする。
上記構成により、スライド構造体側の給電具がアウタ部材とインナ部材とばね部材との三部品で構成されて、簡素化・コンパクト化・軽量化・低コスト化される。スライド構造体の全開時に、ばね部材がインナ部材を内向きに付勢して回動(傾倒)させて、インナ部材に続く外装部材をスライド構造体から内向きに平面視傾斜状に離間させ、次の閉じ操作時(初期時)に外装部材がスムーズに屈曲するように誘導する。また、スライド構造体の半開時に、インナ部材がばね部材の付勢力でスライド構造体の全開時におけるとは略反対側まで回動して(略反転して)スライド構造体に接近することで、外装部材が略U字状に屈曲した状態で固定構造体から外向きに離間して、外装部材と固定構造体との干渉が防止される。
請求項5に係るスライド構造体への給電用装置は、請求項3記載の前記固定構造体側の給電具の前記ばね部材のばね力が、請求項4記載の前記スライド構造体側の給電具の前記ばね部材のばね力に比べて同等ないし強く設定されたことを特徴とする。
上記構成により、スライド構造体の半開時に、固定構造体側の給電具のばね部材のばね力がスライド構造体側の給電具のばね部材のばね力に打ち勝って固定構造体側の給電具のインナ部材をワイヤハーネスの外装部材と共にスライド構造体の閉じ方向に回動させ、外装部材が固定構造体側の給電具のインナ部材からスライド構造体側の給電具のインナ部材にかけてスライド構造体の閉じ方向に略U字状に屈曲して弛みなく配索されることで、干渉しやすい固定構造体側部分と外装部材との間に大きな隙間が確保されて、固定構造体側部分と外装部材との干渉が確実に防止される。
請求項6に係るスライド構造体への給電用装置は、請求項4又は5記載のスライド構造体への給電用装置において、前記スライド構造体側の給電具の前記アウタ部材が、該スライド構造体の全開時に該給電具の前記インナ部材を該スライド構造体から内向きの回動位置で当接させるストッパ突部を備えたことを特徴とする。
上記構成により、スライド構造体の全開時に、スライド構造体側の給電具のインナ部材がアウタ部材のストッパ突部に当接して、インナ部材がワイヤハーネスの外装部材と共にスライド構造体から内向きに回動(傾倒)した状態の位置(実際には回動しないので仮想の回動位置)で停止することで、インナ部材に続く外装部材をスライド構造体から内向きに平面視傾斜状に離間させ、次の閉じ操作時(初期時)に外装部材がスムーズに屈曲するように誘導すると共に、ストッパ突部とスライド構造体側の給電具の前記ばね部材との相乗効果で、前記したばね部材の作用が確実に発揮される。
請求項7に係るスライド構造体への給電用装置は、固定構造体側の給電具からスライド構造体側の給電具に外装部材付きのワイヤハーネスを配索したスライド構造体への給電用装置において、該固定構造体側の給電具が、該固定構造体に固定されるアウタ部材と、該アウタ部材に水平方向回動自在に支持され、該外装部材の一端部を支持するインナ部材と、該インナ部材を該スライド構造体の閉じ方向に回動するように付勢する第一のばね部材とを備え、前記スライド構造体側の給電具が、該スライド構造体に固定されるアウタ部材と、該アウタ部材に水平方向回動自在に支持され、前記外装部材の他端部を支持するインナ部材と、該インナ部材を該スライド構造体の開き方向に回動するように付勢する第二のばね部材とを備え、前記第一のばね部材のばね力が該第二のばね部材のばね力に比べて同等ないし強く設定されたことを特徴とする。
上記構成により、スライド構造体の半開時に、固定構造体側の給電具の第一のばね部材のばね力がスライド構造体側の給電具の第二のばね部材のばね力に打ち勝って固定構造体側の給電具のインナ部材をワイヤハーネスの外装部材と共にスライド構造体の閉じ方向に回動させ、外装部材が固定構造体側の給電具のインナ部材からスライド構造体側の給電具のインナ部材にかけてスライド構造体の閉じ方向に略U字状に屈曲して弛みなく配索されることで、干渉しやすい固定構造体側部分と外装部材との間に大きな隙間が確保されて、固定構造体側部分と外装部材との干渉が確実に防止される。また、スライド構造体の全開時に、スライド構造体側の給電具の第二のばね部材がインナ部材を内向きに付勢して回動(傾倒)させて、インナ部材に続く外装部材をスライド構造体から内向きに平面視傾斜状に離間させ、次の閉じ操作時(初期時)に外装部材がスムーズに屈曲するように誘導する。
請求項1記載の発明によれば、固定構造体側の給電具をアウタ部材とインナ部材とハーネス軌跡規制壁との三部品で簡素化・コンパクト化・軽量化・低コスト化することができる。また、スライド構造体の開き時にハーネス軌跡規制壁でワイヤハーネスを外向きに離間させてワイヤハーネスと固定構造体との干渉を防止して、スライド構造体への常時給電の信頼性を高めることができる。また、スライド構造体の開き時にハーネス軌跡規制壁に沿ってスライド構造体に向かうワイヤハーネスは略L字状に屈曲されるので、従来の略U字状に屈曲されるワイヤハーネスに比べて、ワイヤハーネスすなわち外装部材とその内側に挿通された複数本の電線の屈曲耐久性を高めることができる。
請求項2記載の発明によれば、スライド構造体の閉じ時(閉じ途中及び全閉時)におけるハーネス軌跡規制壁とスライド構造体との干渉とそれに伴うハーネス軌跡規制壁の破損等を防ぐことができる。
請求項3記載の発明によれば、ばね部材の付勢力でハーネス軌跡規制壁をインナ部材と一体的に積極的に傾倒させて、スライド構造体の閉じ時(閉じ途中及び全閉時)におけるハーネス軌跡規制壁とスライド構造体との干渉とそれに伴うハーネス軌跡規制壁の破損等を確実に防ぐことができる。
請求項4記載の発明によれば、スライド構造体の全開時にスライド構造体側の給電具のインナ部材をばね部材の付勢力でスライド構造体から内向きに離間させることで、次のスライド構造体の閉じ操作時及び半開時にワイヤハーネスの外装部材をスムーズに屈曲させて、ワイヤハーネスの屈曲耐久性を高めることができる。また、スライド構造体の半開時に、スライド構造体側の給電具のインナ部材をスライド構造体の全開時におけるとは略反転した状態でばね部材の付勢力でスライド構造体に接近させて、ワイヤハーネスの外装部材を固定構造体から離間させることで、外装部材と固定構造体との干渉を防いで、常時給電の信頼性を高めることができる。
請求項5記載の発明によれば、スライド構造体の半開時に、スライド構造体側の給電具のばね部材のばね力に打ち勝って固定構造体側の給電具のばね部材の強いばね力でワイヤハーネスの外装部材をスライド構造体の閉じ方向に屈曲させてスライド構造体側の給電具にかけて弛みなく配索することで、外装部材と固定構造体との干渉を確実に防止すると共に、ワイヤハーネスの屈曲耐久性を高めることができる。
請求項6記載の発明によれば、スライド構造体側の給電具のストッパ突部でインナ部材の回動角度を規制して、スライド構造体の全開時からの閉じ操作時におけるワイヤハーネスのスムーズな屈曲を促進させることができると共に、スライド構造体側の給電具のばね部材のへたりを防いで、ばね部材の作用を促進させることができる。
請求項7記載の発明によれば、スライド構造体の半開時に、スライド構造体側の給電具の第二のばね部材のばね力に打ち勝って固定構造体側の給電具の第一のばね部材の強いばね力でワイヤハーネスの外装部材をスライド構造体の閉じ方向に屈曲させてスライド構造体側の給電具にかけて弛みなく配索することで、外装部材と固定構造体との干渉を確実に防止すると共に、ワイヤハーネスの屈曲耐久性を高めることができる。また、スライド構造体の全開時にスライド構造体側の給電具のインナ部材を第二のばね部材の付勢力でスライド構造体から内向きに離間させることで、次のスライド構造体の閉じ操作時及び半開時にワイヤハーネスの外装部材をスムーズに屈曲させて、ワイヤハーネスの屈曲耐久性を高めることができる。
本発明に係るスライド構造体への給電用装置の一実施形態を示す、(a)はスライドドアの全開時の斜視図、(b)は同じく平面図である。 同じくスライド構造体への給電用装置を示す、(a)はスライドドアの半開時の斜視図、(b)は同じく平面図である。 同じくスライド構造体への給電用装置を示す、(a)はスライドドアの全閉時の斜視図、(b)は同じく平面図である。 (a)〜(c)は、車両ボディ側の給電具の一実施形態を見る角度や動作をそれぞれ変えて示す斜視図である。 同じく車両ボディ側の給電具を示す分解斜視図である。 (a)(b)は、車両ボディ側の給電具の作用を示す横断面図、(c)は、車両ボディ側の給電具の要部縦断面図である。 (a)(b)は、スライドドア側の給電具の一実施形態を示す斜視図である。 同じくスライドドア側の給電具を示す分解斜視図である。 (a)(b)は、スライドドア側の給電具の作用を示す横断面図である。 車両ボディ側の給電具の他の実施形態を示す斜視図である。 同じく車両ボディ側の給電具の他の実施形態を示す分解斜視図である。 (a)(b)は、同じく車両ボディ側の給電具の他の実施形態の作用を示す横断面図である。 同じく車両ボディ側の給電具の他の実施形態の作用を示す平面図である。 図13の他の実施形態の作用を補足するための極端な比較例を示す平面図である。 (a)(b)は、従来のスライド構造体への給電用装置の一形態の作用を示す平面図である。
図1〜図3は、本発明に係るスライド構造体への給電用装置の一実施形態を示すものである。図1(a)(b)は自動車の車両左側のスライドドア(スライド構造体)の全開状態、図2(a)(b)は同じくスライドドアの半開状態、図3(a)(b)は同じくスライドドアの全閉状態をそれぞれ示している。
図1(a)(b)の如く、このスライド構造体への給電用装置21は、自動車の車両ボディ1の乗降口2の例えばステップ3の車両後部側に配設された車両ボディ側の給電具4と、スライドドア5の金属製のインナパネル5aに車両ボディ側の給電具4と同じ高さで配設されたスライドドア側の給電具6と、両給電具4,6の間に水平に配索されたコルゲートチューブ(外装部材又は保護チューブ)7付きのワイヤハーネス(符号7で代用)とで構成されるものである。
車両ボディ側の給電具4は、車両ボディ側に固定された合成樹脂製のアウタ部材8と、アウタ部材8に水平方向回動自在(首振り自在)に軸支され、ワイヤハーネスのコルゲートチューブ7の一端部を保持(支持)したインナ部材9(図4参照)とで成り、インナ部材9は後部側に、ワイヤハーネスのコルゲートチューブ7をステップ後方の車両ボディ部分10(図1)と干渉しないように車両ボディ部分10からスライドドア厚み方向に車外側に突出させた状態で後方(スライドドア開き方向)へ屈曲案内させるハーネス軌跡規制壁11を有し、アウタ部材8は後部側に、ハーネス軌跡規制壁11を当接停止させるストッパ壁部12を有している。
ハーネス軌跡規制壁11はインナ部材9(図4)と一体に水平方向に回動自在であり、真直部11aの先端側に車両後方へ湾曲した湾曲部11bを有しており、スライドドア5の全開時に真直部11aが車両前後方向に直交してスライドドア5の厚み方向に左向きに位置し、真直部11aに対して湾曲部11bが斜め後方に位置する。湾曲部11bの先端は、ワイヤハーネスのコルゲートチューブ7と干渉しやすい車両ボディ部分10よりも車両外側に少し突出して位置する。
ワイヤハーネスのコルゲートチューブ7は、ハーネス軌跡規制壁11の真直部11aの内面(前面)に沿って車両前後方向に直交して左向きに短く真直に位置する(短い真直部を符号7aで示す)と共に、ハーネス軌跡規制壁11の湾曲部11bの内面に沿って後方へ比較的大きな屈曲半径で滑らかに湾曲し、その湾曲部7bから干渉しやすい車両ボディ部分10の外面との間に十分な隙間Sを存して、少し斜め外向きに傾斜して真直に後方に配索され(前半の傾斜状真直部を符号7cで示す)、コルゲートチューブ7の長手方向中間部において車両ボディ部分10を後方に過ぎた位置で略くの字状(幅広のV字状)に車両外向きに屈曲して(中間屈曲部を符号7dで示す)、スライドドア側の給電具6まで平面視傾斜状に真直に配索されている(後半の傾斜状真直部を符号7eで示す)。
スライドドア側の給電具6は、スライドドア5のインナパネル5aに固定されたアウタ部材13と、アウタ部材13に水平方向回動自在(首振り自在)に軸支され、ワイヤハーネスのコルゲートチューブ7の他端部を保持(支持)したインナ部材14と、インナ部材14を車室側(車両ボディ側)に向けて付勢する後述のばね部材15(図7参照)とで構成されている。
図1(a)(b)のスライドドア5の全開状態で、ばね部材15の付勢力でワイヤハーネスのコルゲートチューブ7が矢印Aの如くインナ部材14と共にスライドドア5から車室側(車両ボディ1側)に向けて離間するように付勢され(押され)、ワイヤハーネスのコルゲートチューブ7の後半部分がドアインナパネル5aに対して鋭角的な角度で傾斜して後半の傾斜状真直部7eをなしている。
それによって、図1(a)(b)のスライドドア5の全開状態から図2(a)(b)のスライドドア5の半開状態に移行する際に、ワイヤハーネスのコルゲートチューブ7の後半部が座屈等を生じることなくスムーズに略U字状に屈曲して(略U字状の屈曲部を符号7fで示す)、スライドドア5の半開時におけるワイヤハーネス(コルゲートチューブ7とコルゲートチューブ7に挿通された複数本の絶縁被覆電線)の屈曲耐久性を高めると共に、図3(a)(b)のスライドドア5の全閉状態におけるワイヤハーネスのコルゲートチューブ7の前方(スライドドア閉じ方向)への伸長動作をスムーズに行わせることができる。
図2(a)(b)の如く、スライドドア5を図1(a)(b)の全開状態から前方に閉じるに伴って、ワイヤハーネスのコルゲートチューブ7の後半部が略U字状に屈曲し(略U字状の屈曲部を符号7fで示す)、コルゲートチューブ7の後半部(屈曲部)7fにおけるスライドドア5に近い側の部分7f1がスライドドア側の給電具6のばね部材15で矢印Bの如くスライドドア5に向けて接近する方向に付勢され、コルゲートチューブ7の略U字状の屈曲部7fの屈曲半径が大きく規定されて、ワイヤハーネス(少なくともコルゲートチューブ7と複数本の電線とで成る)の屈曲耐久性が高まる。電線以外のチューブ等の他の線条体をコルゲートチューブ内に挿通させた場合はその線条体の屈曲耐久性も高まる。
それと同時に、ばね部材15の矢印B方向の付勢力で、コルゲートチューブ7の後半部7fにおけるスライドドアに近い側の部分7f1と、後半部7fにおけるスライドドアに遠い側の部分7f2とが矢印B方向すなわち干渉しやすい車両ボディ部分10から外側に離間する方向に付勢されて、車両ボディ部分10と、コルゲートチューブ7のスライドドアに遠い側の部分7f2に続く真直部7cとの間の隙間Sが大きく規定されて、コルゲートチューブ7と車両ボディ部分10との干渉が確実に防止される。
コルゲートチューブ7の真直部7cは車両ボディ1のステップ4と略平行に位置し、真直部7cと干渉しやすい車両ボディ部分10との間に十分な隙間Sを存し、真直部7cに続く前側部分7a,7bが車両ボディ側の給電具4のハーネス軌跡規制壁11に沿って、図1(a)(b)におけると同様に湾曲しつつ車両ボディ側の給電具4のインナ部材9(図4)まで配索されている。
図2(a)(b)のスライドドア5の半開状態においては、車両ボディ側の給電具4のハーネス軌跡規制壁11は、図1(a)(b)スライドドア5の全開時におけると同様に、車両ボディ1のステップ3(車両前後方向)に直交して車両外側に突出し、アウタ部材8の後端側のストッパ壁部12に当接して、それ以上の後方へ反時計回りの回動(首振り)が阻止されている。
図2(a)(b)のスライドドア5の半開状態は一瞬におけるものであり、ワイヤハーネスのコルゲートチューブ7の後半部の略U字状の屈曲(7f)はすぐに解消されるので、ワイヤハーネス(コルゲートチューブ7と複数本の電線)の屈曲耐久性をさほど低下させるものではない(図13の従来例のスライドドアの全開時におけるワイヤハーネスの略J字状の屈曲に比べれば時間的に極めて短いので屈曲耐久性の低下率は僅かである)。
図2(a)(b)のスライドドア5の半開状態からスライドドア5がさらに前方にスライド移動しつつ車両ボディ側の不図示のガイドレールに沿って車両ボディ(車室側)1に向けて接近して、図3(a)(b)のスライドドア5の全閉状態となる。
図2(a)(b)のスライドドア5の半開状態から車両ボディ側の給電具4のインナ部材9がハーネス軌跡規制壁11と一体に前方に時計回りに回動して、図3(a)(b)のスライドドア5の全閉状態で、ハーネス軌跡規制壁11が斜め前方外向きに位置し、ハーネス軌跡規制壁11の湾曲部11bの先端はスライドドア5のインナパネル5aとの間に隙間S2を存して非接触で位置する。
すなわち、ハーネス軌跡規制壁11が前方へ回動することで、ハーネス軌跡規制壁11のステップ直交方向(車両前後方向に直交する方向)の車両外向きの突出長さが短縮されて、ハーネス軌跡規制壁11とスライドドア5のインナパネル5aとの干渉が防止される。スライドドア5のインナパネル5aの外側の合成樹脂製の不図示のドアトリムの下端はハーネス軌跡規制壁11の上側に位置するので干渉の心配はない。
図2(a)(b)のスライドドア5の半開状態から図3(a)(b)のようにハーネス軌跡規制壁11がインナ部材9と一体に回動するのは、ワイヤハーネスのコルゲートチューブ7の一端部がインナ部材9に保持固定されているからであり、コルゲートチューブ7とインナ部材9とは一体に回動(首振り)する。これは図3(a)(b)のスライドドア5の全閉状態から図2(a)(b)のスライドドア5の半開状態に至る間においても同様である。
図3(a)(b)のスライドドア5の全閉状態で、ワイヤハーネスのコルゲートチューブ7は車両ボディ側の給電具4のハーネス軌跡規制壁11の内面(前面)に沿って前方に湾曲状に屈曲しつつ(湾曲部を符号7gで示す)、スライドドア側の給電具6にかけて前方に真直に伸長し(真直部を符号7hで示す)、スライドドア側の給電具6のばね部材15(図2参照)の付勢力でコルゲートチューブ7の真直部7hが矢印Cの如くスライドドア5のインナパネル5aに近接する方向に付勢されて、コルゲートチューブ7と車両ボディ1のステップ3やその近傍部分との干渉が防止される。
図3(a)(b)のスライドドア5の全閉状態から図2(a)(b)のスライドドア5の半開状態にかけての給電用装置21の作用や、図2(a)(b)のスライドドア5の半開状態から図1(a)(b)のスライドドア5の全開状態にかけての給電用装置21の作用は、上記したスライドドア5の半開から全閉にかけての作用や、スライドドア5の全開から半開にかけての作用とは逆の動作となるので、説明を省略する。
図4(a)(b)(c)〜図6(a)(b)(c)は車両ボディ側の給電具の一実施形態を示すものである。
図4(a)(b)(c)の如く、車両ボディ側の給電具4の合成樹脂製のケース状のアウタ部材8は水平方向に扇状に広がった開口16を有し、開口16から合成樹脂製のハーネス軌跡規制壁11が合成樹脂製のコルゲートチューブ7に沿って突出し、扇状の開口16に沿って合成樹脂製のインナ部材9がハーネス軌跡規制壁11及びコルゲートチューブ7と一体に回動(首振り)する。
インナ部材9は上下の短い円柱状の軸部17,18でアウタ部材8の上下の水平な壁部19,20の円形の孔部22,23に回動自在に支持され、アウタ部材8の上下の水平な壁部19,20と前後の垂直な壁部24,25とで囲まれた空間内にインナ部材9が回動自在に収容され、前側の壁部24は開口16側が広くなるように平面視略くの字状(幅広のV字状)に屈曲形成され、上下左右の壁部19,20,24,25の一端部(左端部)の間に扇状の開口16が形成され、後側の真直な壁部25の開口端に、ハーネス軌跡規制壁11に対する当接用の板状のストッパ壁部12が突設されている。アウタ部材8の前後の壁部24,25の下端と下壁20には、車両ボディ側への固定用の水平な鍔状のブラケット26が重なって設けられている。
図4(a)(b)は、インナ部材9がハーネス軌跡規制壁11と共に車両後方へ回動した状態(図1,図2に対応した状態)、図4(c)は、インナ部材9がハーネス軌跡規制壁11と共に車両前方へ回動した状態(図3に対応した状態)をそれぞれ示している。
図5は、車両ボディ側の給電具4の一実施形態の分解図を示すものであり、アウタ部材8とインナ部材9とハーネス軌跡規制壁11とはそれぞれ別体に形成され、組み立てられて図4(a)の車両ボディ側の給電具4を構成する。
アウタ部材8は、下側の水平な板状のベース壁(下壁)20と、ベース壁20に固定される縦断面略逆凹字状の壁部材27とで成り、ベース壁20と壁部材27とは不図示の係止手段で相互に係止される。係止手段(係止部)は例えばベース壁20に立設した係止爪と、壁部材27の前後の壁部24,25に設けた係止孔等とで構成される。
ベース壁20は、前後の小さな円孔28を有するブラケット部26と中央の軸支持用の大きな円孔23とを有し、壁部材27は、水平な上壁19と前後の垂直な壁部24,25と、前側の壁部24から突出したストッパ壁部12と、前後の壁部24,25の下端から鍔状に突出したブラケット部26とで成り、ブラケット部26は小さな円孔29をベース壁20の円孔28に対向して有し、上壁19は軸部支持用の大きな円孔22をベース壁20の中央の円孔23に対向して有している。
インナ部材9は、上下分割式に形成され、不図示の係止手段で環状(筒状)に接合される半環状(半筒状)の上下一対の分割インナ部材30,31で成り、各分割インナ部材30,31は、上下の軸部17,18を外面に有し、コルゲートチューブ保持(支持)用のリブ32とコルゲートチューブ7の一端面7iを当接させるストッパ突条33’とを内面側に有している。
インナ部材9の係止手段(係止部)は、例えば一方の分割インナ部材30の分割面に設けた係止爪と、他方の分割インナ部材31の分割面に設けた係止孔等とで構成される。リブ32はコルゲートチューブ7の周方向の谷部(凹溝)7jに係合する。各分割インナ部材30,31の一側(後側)の外壁面には、ハーネス軌跡規制壁11を位置決め保持するための矩形状の凸壁33が形成され、ハーネス軌跡規制壁11と凸壁33とは不図示の係止手段で相互に係止される。この係止手段(係止部)は例えばハーネス軌跡規制壁11に突設した係止爪と、凸壁33に設けた係止孔等とで構成される。
コルゲートチューブ7は、周方向の谷部(凹溝)7jと山部(凸条)7kをチューブ長手方向に交互に配列した既存のもので、上下方向に長い断面長円形に形成され、上下端(長径方向)に上下方向の屈曲を抑止するためのリブ7mを長手方向に連続して有して、短径方向の良好な屈曲性を有している。コルゲートチューブ内に不図示の複数本の電線が挿通され、コルゲートチューブ7の端部7iから導出された電線部分がインナ部材9の内側の空間を通って外部に導出されて、図1の車両ボディ1側(電源側)の不図示のワイヤハーネスにコネクタ等で接続される。
ハーネス軌跡規制壁11は、先端側の湾曲部11bを除いて長手方向に真直に形成され、真直部11aの根元側に、インナ部材9の凸壁33に係合する凹溝部34を有し、凹溝部34からハーネス軌跡規制壁11の先端までの部分は上下に前向きの湾曲壁11cを有し、上下の湾曲壁11cを含めて内面にコルゲートチューブ7の短径側の一側部の外面7nを位置ずれなく安定に支持する上下方向の湾曲面11dを有している(図6(c)参照)。
ハーネス軌跡規制壁11の根元側の真直部11a’の外面は図4(a)の如くアウタ部材8の一側壁(後壁)25の内面に当接し、根元側の真直部11a’がアウタ部材8の一側壁25とインナ部材9の凸壁33との間に位置して不図示の係止手段でインナ部材9に係止される。なお、ハーネス軌跡規制壁11を上下何れかの分割インナ部材30又は31に樹脂成形で一体に形成することも可能である。この場合はハーネス軌跡規制壁11に対する位置決め部(凸壁)33や係止手段が不要となる。
なお、例えば、車両ボディ側の給電具4のインナ部材9を回動させるための軸部17,18をアウタ部材8の上壁19と下壁20に設け、この軸部17,18を係合させる孔部22,23ないし凹状(有底)の穴部をインナ部材9の上下の壁部に設けることも可能である。
図6(a)(b)は車両ボディ側の給電具4の横(水平)断面図、図6(c)は車両ボディ側の給電具4の要部縦断面図(ハーネス軌跡規制壁11の真直部11aの断面)をそれぞれ示すものである。図6(a)は図4(b)に対応し、図6(b)は図4(c)に対応する。
図6(a)の如く、インナ部材9がハーネス軌跡規制壁11と共に後方へ反時計回りに回動して、ハーネス軌跡規制壁11の根元側の真直部11aがアウタ部材8の後壁25側のストッパ壁部12に当接して、インナ部材9のそれ以上の後方への回動が阻止される。図6(b)の如く、インナ部材9がハーネス軌跡規制壁11と共に前方へ時計回りに回動して、インナ部材9の前側の壁部35の外面が、アウタ部材8の前側の平面視略くの字状に拡がった前側の壁部24の左半側の傾斜部分24aの内面に当接して、インナ部材9のそれ以上の前方への回動が阻止される。
図6(c)の如く、ハーネス軌跡規制壁11の内側の縦(垂直)断面湾曲形状の湾曲面11cにワイヤハーネスのコルゲートチューブ7の短径側の縦断面湾曲形状の外面7nが接触して、コルゲートチューブ7がハーネス軌跡規制壁11の内側の湾曲面11cで上下方向の位置ずれなく安定に支持されて、ハーネス軌跡規制壁11に沿ってコルゲートチューブ7が垂れ下がりなくスライドドア5(図1)に向けて真直に導出案内される。
図7(a)(b)〜図9(a)(b)は、スライドドア側の給電具6の一実施形態を示すものである。図7(a),図9(a)は図3のスライドドアの全閉時に対応し、図7(b),図9(b)は図1のスライドドアの全開時に対応する。図8は図7(a)に対応する分解図である。
図7(a)(b)の如く、スライドドア側の給電具6は、スライドドア5(図1)に固定される縦断面略コの字状のアウタ部材13と、アウタ部材13の上下の水平な壁部36,37の間に水平方向回動(首振り)自在に軸支され、ワイヤハーネスのコルゲートチューブ7の他端部を保持(支持)するインナ部材14と、インナ部材14を車両後方に時計回りに回動するように付勢するばね部材(第二のばね部材)15とで構成されている。
アウタ部材13の下側の壁部37に沿ってばね部材である捩りコイルばね15が配置され、捩りコイルばね15の一方(図7(a)で後側)の真直なピン部15aの先端フック15a’がインナ部材14の下側の外面のピン部38に内側から係合し、捩りコイルばね15の図7(b)の他方(前側)の真直なピン部の先端フック15b’が、アウタ部材13の上下の壁部36,37を連結する垂直な壁部39の前端に係合して、インナ部材14が図7(b)の前側に回動した状態から図7(a)の後側に回動した状態になるようにばね部材15で後向きに付勢されている。
図8の如く、アウタ部材13の上側の水平な壁部36はハーネス挿通用の円形の孔部40の中心から左右に分割され、その状態でインナ部材14の上側の環状(筒状)軸部43を孔部(軸受部)40に係合させ、インナ部材14の下側の円柱状の軸部44をアウタ部材13の下側の壁部37の筒状の軸受部45内に係合させて、上側の分離した半環状の分割壁部36aを上側の固定壁部36bに係止手段で係止させる。係止手段は例えば固定壁部36b側の係止孔と分割壁部36a側の係止爪等とで構成される。
アウタ部材13の垂直な壁部39の内面の前端側に、インナ部材14の一側壁46の外面を当接停止させるための横断面略三角形状のストッパ突部47が設けられている。ストッパ部材47は車両後方を向く傾斜面47aを有している。
アウタ部材13の下側の軸受部45の周囲において下壁37の上面に捩りコイルばね15が予め配置され、捩りコイルばね15の一方(後側)のピン15aのフック部15a'がインナ部材14の下側の分割インナ部材42の下向きのピン38に係止され、他方(前側)のピン15bのフック部15b’がアウタ部材13の垂直な壁部39の側端面39aに係止される。捩りコイルばね15は、右巻きのコイル巻き部15’と、コイル巻き部15’の上側の巻き部から延長された一方のピン部15aと、コイル巻き部15’の下側の巻き部から延長された他方のピン部15bとで成る。
インナ部材14は、上下の分割インナ部材41,42で構成され、上側の分割インナ部材41は、基端側48aを閉塞した水平な半筒状壁48と、基端側の上方に貫通して設けられた円形の孔部49と孔部49の周囲の環状軸部43とを有し、下側の分割インナ部材42は、基端側50aを閉塞した水平な半筒状壁50と、基端側の下方に垂設された軸部44と先端側の下方に垂設されたばね係止用のピン38とを有している。各半筒状壁48,50は内面にコルゲートチューブ係止用の周方向のリブ51と、コルゲートチューブ7の他端面7pを当接させるストッパ段部52とを有している。
各半筒状壁48,50は係止手段で相互に係止されて筒状壁となる。係止手段は例えば一方の半筒状壁48の分割面に突設した係止爪と、他方の半筒状壁50の分割面に設けた係止孔とで構成される。コルゲートチューブ7は図では短く示しているが、実際には筒状壁48,50の先端方向へ長く延長されている。
なお、例えば、スライドドア側の給電具6のインナ部材14の下側の軸部44を排除して、インナ部材44の下壁部にアウタ部材13の筒状ないし円柱状の軸部45を係合させる不図示の孔部ないし凹状(有底)の穴部を設けたり、インナ部材14の上側の環状軸部43を排除して、インナ部材14の上側の壁部48に平面視円弧状の不図示の小リブ(突部)を上向きに突設し、このリブを係合させる平面視円弧状(略半円状)の不図示の溝部をアウタ部材13の下側の軸部45と同心に上側の壁部36に設けることも可能である。
図9(a)の如く、図3のスライドドア5の全閉時に、スライドドア側の給電具6のインナ部材14がワイヤハーネスのコルゲートチューブ7と共に車両後方を向き、アウタ部材13のストッパ突部47の後向きの傾斜面47aはインナ部材14の前端部(基端部)48a(50a)の外面に沿って近接して位置する。
図9(b)の如く、図1のスライドドア5の全開時に、スライドドア側の給電具6のインナ部材14の基端部48a(50a)側における前側の外側面46がアウタ部材13のストッパ突部47の後向きの傾斜面47aに当接して、インナ部材14のそれ以上の反時計回りの回動が阻止され、インナ部材14とワイヤハーネスのコルゲートチューブ7は車両内側に向けて斜め前方に傾斜して位置する。
それにより、図1のスライドドア5の全開時からスライドドア5を前方にスライドさせた際に、スライドドア側の給電具6のインナ部材14とワイヤハーネスのコルゲートチューブ7とが、コルゲートチューブ7の座屈や折れ曲がり等を生じることなく、図1の矢印Aの如く後方に時計回りに小さな操作力でスムーズに回動して、コルゲートチューブ7を矢印A方向に付勢するばね部材15との相乗効果で、図2のスライドドア5の半開状態に至るコルゲートチューブ7の屈曲動作を引っ掛かり等なくスムーズに行わせることができる。
図10〜図12(a)(b)は、車両ボディ側の給電具の他の実施形態を示すものである。この車両ボディ側の給電具55は、捩りコイルばね(ばね部材ないし第一のばね部材)56を有し、ばね部材56の付勢力でインナ部材9をワイヤハーネスのコルゲートチューブ7と共に車両前方(図10の矢印D方向)に付勢するようにしたことを特徴としている。図4,図5の実施形態と同様の構成部分には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図10の如く、この車両ボディ側の給電具55は、ベース壁(下側の水平な壁部)57の下向きのピン59で車両ボディ1側に位置決めされてボルト締め等で固定される合成樹脂製のアウタ部材58と、アウタ部材58に水平方向回動自在に軸支され、ワイヤハーネスのコルゲートチューブ7の一端部を保持(支持)する合成樹脂製のインナ部材9と、インナ部材9に一体に形成ないし固定された合成樹脂製のハーネス軌跡規制壁11と、インナ部材9を時計回りに車両前方(図10の矢印D方向)に付勢する金属製の捩りコイルばね(ばね部材)56とで構成されている。捩りコイルばね56はアウタ部材58のベース壁57とインナ部材9との間に配置されている。
図11の如く、アウタ部材58は、水平なベース壁57と、ベース壁57に係止手段で固定される縦断面逆凹字状の壁部材60とで成り、ベース壁57は、下面の後端側に車両ボディ側への位置決めピン59を有し、上面の略中央に筒状の軸受部61を有し、前端側に固定用のボルト挿通孔62を有している。壁部材60は、上側の水平な壁部63と前後の垂直な壁部64,65とを有し、上側の壁部63に軸受孔66を有し、前側の壁部64の下端に、ベース壁57のボルト挿通孔62に連通する孔部を有するブラケット67を備えている。ベース壁57と壁部材60とは不図示の係止手段(例えば係止孔と係止爪)で相互に係止される。
インナ部材9は、図5の実施形態と同様に、上下の分割インナ部材30,31で成り、各インナ部材30,31は外面側に上下の軸部17,18を有し、内面側にコルゲートチューブ保持(支持)用のリブ32と当接用のストッパ段部33’とを有している。ハーネス軌跡規制壁11は、図5の実施形態と同様に、真直部11aと先端側の湾曲部11bとで成り、真直部11aの基端側にインナ部材9の一側面の凸壁33に係合する凹溝部34を有し、凹溝部34よりも先端側において上下の湾曲壁部11cを有して、内面11dが縦断面(上下方向断面)湾曲状になっている。
捩りコイルばね56は、右巻きのコイル巻き部56’と、コイル巻き部56’の上側の巻き部から延長されてフック状に屈曲した一方(前側)のピン部56aと、下側の巻き部から延長された他方(後側)のピン部56bとで成り、ベース壁57の軸受部61の周囲に配置され、一方のピン部56aがインナ部材9に係止され、他方のピン部56bがアウタ部材58に係止される。
図12(a)(b)の如く、捩りコイルばね56の後側のピン部56bがアウタ部材58の後壁65の内面に弾性的に当接し、前側のピン部56aはインナ部材9の例えば下端面に突出した不図示のピン部に係止されている。図12(a)は、図1,図2のスライドドア5の全開ないし半開状態に対応し、捩りコイルばね56の付勢力に抗してインナ部材9がワイヤハーネスのコルゲートチューブ7で引っ張られてコルゲートチューブ7と共に後方に回動して、ハーネス軌跡規制壁11の基端側の外壁面11a’がアウタ部材58の後壁65の内面に当接して停止した状態を示している。
図12(b)は、図3のスライドドア5の全閉状態に対応し、捩りコイルばね56の付勢力でインナ部材9がハーネス軌跡規制壁11及びワイヤハーネスのコルゲートチューブ7と共に前方に時計回りに回動した状態を示している。本例においては、例えば図12(b)のインナ部材9の回動位置で捩りコイルばね56の付勢力がほぼ消滅し、インナ部材9のそれ以上の矢印D方向の回動は捩りコイルばね56の反力で抑止されるので、インナ部材9に対するアウタ部材58のストッパ部(図4(c)の符号24参照)は不要である。インナ部材9の矢印D方向の過大な回動に対してはアウタ部材58の前側の壁部64がストッパ部として作用する。
図12(b)の如く、捩りコイルばね56でハーネス軌跡規制壁11がインナ部材9と共に前方へ回動して、図12(a)のハーネス軌跡規制壁11の先端位置に比べて図12(a)のハーネス軌跡規制壁11の先端位置が車両内側に引っ込んだ状態となる。これにより、図3(b)のスライドドア5の全閉時にハーネス軌跡規制壁11の先端とスライドドア5のインナパネル5aとの間の隙間S2が確実に形成されて、ハーネス軌跡規制壁11とスライドドア5との干渉とそれに伴うハーネス軌跡規制壁11の破損等が確実に防止される。
なお、例えば、図11の車両ボディ側の給電具55のインナ部材9を回動させるための上側の軸部17をアウタ部材58の上壁63に設け、同じく下側の軸部18をアウタ部材の下壁57の大径な軸部61と一体に且つ段差状に設け、この軸部17,18を係合させる孔部22,23ないし凹状(有底)の穴部をインナ部材9の上下の壁部に設けることも可能である。
図10〜図12の車両ボディ側の給電具55の捩りコイルばね(ばね部材)56のばね力は、図7〜図8のスライドドア側の給電具6の捩りコイルばね(ばね部材)15のばね力に比べて同等ないし強く設定されている。捩りコイルばね56のばね力は捩りコイルばね15のばね力よりも強く設定される(捩りコイルばね15のばね力は捩りコイルばね56のばね力よりも弱く設定される)ことが好ましい。
図13は、車両ボディ側の給電具55の捩りコイルばね56(図10)のばね力をスライドドア側の給電具6の捩りコイルばね15(図7)のばね力よりも強く設定したことを特徴とするスライド構造体への給電用装置21’の作用を示すものである。
スライドドア5の半開時に、スライドドア側の給電具6の捩りコイルばね15は矢印A方向(時計回りの方向ないし後方)に給電具6のインナ部材14をワイヤハーネスのコルゲートチューブ7の一端部(他端部)7p’と共に回動させるように付勢するが、車両ボディ側の給電具55の捩りコイルばね56が、スライドドア側の給電具6の捩りコイルばね15よりも強いばね力で給電具55のインナ部材9をワイヤハーネスのコルゲートチューブ7の他端部(一端部)7i’と共に矢印D方向(時計回りの方向ないし前方)に回動するように付勢することで、車両ボディ側の給電具55のインナ部材9の軸部17の中心からコルゲートチューブ7の他端部(一端部)7i’の長手方向に延びる仮想直線L1と、車両前後方向の仮想直線L2とのなす角度α1が、スライドドア側の給電具6のインナ部材14の軸部43の中心からコルゲートチューブ7の一端部(他端部)7p’の長手方向に延びる仮想直線L3と、車両前後方向の仮想直線L4とのなす角度β1よりも小さくなる。
すなわち、図1のスライドドア5の全開時からスライドドア5を前方にスライドさせて半開とするのに伴って、スライドドア側の給電具6の捩りコイルばね15の力が弱いので、図1の状態からスライドドア側の給電具6のインナ部材14が図13の如く矢印A方向(スライドドア5の閉じ方向)に小さな角度で回転し、それと同時に、車両ボディ側の給電具55の捩りコイルばね56の力が強いので、図1の状態から車両ボディ側の給電具55のインナ部材9が図13の如く矢印D方向(スライドドア5の閉じ方向)に大きな角度で回転する。
これにより、スライドドア側の給電具6と車両ボディ側の給電具55との間のワイヤハーネスのコルゲートチューブ7が、図13の如く車両ボディ側の給電具55から前方に大きな半径で略U字状に屈曲し、その屈曲部7qに続くコルゲートチューブ部分がスライドドア側に向けて傾斜しつつ真直に延び、その傾斜状のコルゲートチューブ部分7rが屈曲部7qよりもやや小さな半径でスライドドア側の給電具6のインナ部材14に続き、傾斜状のコルゲートチューブ部分7rが車両ボディ1の干渉しやすい車両ボディ部分10からスライドドア側に大きく離間して、コルゲートチューブ7と車両ボディ部分10との間に大きな隙間Sを生じる。これにより、ワイヤハーネスのコルゲートチューブ7と車両ボディ1との干渉が確実に防止される。
上記の作用効果は、図3のスライドドア5の全閉時からスライドドア5を後方にスライドさせて半開とする際も同様に奏される。すなわち、図3のスライドドア5の全閉時からスライドドア5を開いた(半開にした)際に、図13の如く、車両ボディ側の給電具55の捩りコイルばね56(図10)の力が強いので、車両ボディ側の給電具55のインナ部材9が捩りコイルばね56の大きな付勢力に抗して反時計回り(矢印Dとは反対方向)に小さな角度α1で回動し、あるいは全く回動せずに図3のスライドドア5の全閉時のインナ部材9の回動角度を維持し、それと同時に、スライドドア側の給電具6の捩りコイルばね15(図7)の矢印A方向のばね力が弱いので、スライドドア側の給電具6のインナ部材14が捩りコイルばね15の小さな付勢力に抗して、図3の状態から半時計回り(矢印Aとは反対方向)に図13の如く大きな角度β1で回動する。これにより、上記同様の作用効果が奏される。
車両ボディ側の給電具55の捩りコイルばね56のばね力がスライドドア側の給電具6の捩りコイルばね15のばね力よりも強くても、図1のスライドドア5の全開時には、ワイヤハーネスのコルゲートチューブ7が車両ボディ側の給電具55の捩りコイルばね56のばね力よりも強い力で後方に引っ張られるので、図1の如く車両ボディ側の給電具55のハーネス軌跡規制壁11が外向きに突出して、コルゲートチューブ7と車両ボディ部分10との干渉が防止される。
たとえ車両ボディ側の給電具55のハーネス軌跡規制壁11を排除しても、車両ボディ側の給電具55の捩りコイルばね56の作用でワイヤハーネスのコルゲートチューブ7が図1や図2に示すコルゲートチューブ7の軌跡に類似した屈曲形態となって、コルゲートチューブ7と車両ボディ部分10との干渉が防止される。
スライドドア側の給電具6の捩りコイルばね15のばね力と車両ボディ側の給電具55の捩りコイルばね56のばね力とが同等である場合でも、上記同様の効果が奏される。すなわち図13において、スライドドア側の給電具6のインナ部材14がコルゲートチューブ7の他端部7p’と共に矢印A方向(時計回り)に少し回動して、角度β1が図13におけるよりも少し小さくなり、それと同時に、車両ボディ側の給電具55のインナ部材9が反時計回り(矢印Dとは反対方向)に少し回動して、角度α1が図13におけるよりも少し大きくなる。
コルゲートチューブ7の長手方向中間部分7rの傾斜は図13におけるよりも緩やかになるが、コルゲートチューブ7は車両ボディ部分10との間に十分な隙間Sを存して、車両ボディ1との干渉が防止される。例えば図13の状態からスライドドア5が後方に(開き方向に)少しスライド移動することで、コルゲートチューブ7や各給電具6,55が図2のスライドドア5の半開時におけると同様な形態となる。この場合も車両ボディ側の給電具55のハーネス軌跡規制壁11を排除することも可能である。
例えば、図13の実施形態とは逆に、スライドドア側の給電具6の捩りコイルばね15のばね力を車両ボディ側の給電具55’の捩りコイルばね56のばね力よりも大きくした場合には、図14に示す如く、スライドドア5の半開時に、車両ボディ側の給電具55’のインナ部材9の回動角度α2が図13における角度α1よりも大きくなり、同時に、スライドドア側の給電具6のインナ部材14の回動角度β2が図13における角度β1よりも小さくなって、スライドドア寄りのワイヤハーネスのコルゲートチューブ部分7sが斜め内向き後方に略U字状に屈曲して、コルゲートチューブ7の長手方向中間部分7tが車両ボディ1側に向けて傾斜し、車両ボディ部分10と干渉し兼ねないという懸念を生じてしまう。
図13におけるワイヤハーネスのコルゲートチューブ7は、車両ボディ側の給電具55のばね部材の56ばね力で前向き(スライドドア5の閉じ方向)に付勢されて前向きに略U字状に屈曲することで、スライドドア側の給電具6との間でコルゲートチューブ7の弛みが吸収されるのに対し、図14におけるワイヤハーネスのコルゲートチューブ7は、車両ボディ側の給電具55’とスライドドア側の給電具6との間で略S字状に屈曲して弛むので、車両ボディ部分10と干渉しやすくなる。従って、図13の如く、車両ボディ側の給電具55の捩りコイルばね56のばね力をスライドドア側の給電具6の捩りコイルばね15のばね力に比べて同等ないし大きく設定する必要がある。
捩りコイルばね15,56のばね力はコイル巻き部分15’,56’の線径(太さ)を増減させることで容易に変更可能である。コイル巻き部分15’,56’の線径を増加させることでばね力が増し、コイル巻き部分15’,56’の線径を減少させることでばね力が低減する。ばね部材として、捩りコイルばね15,56に代えて、不図示の螺旋状の巻きばねや円弧状の板ばね等を使用することも可能である。
なお、上記各実施形態においては、ワイヤハーネスの外装部材としてコルゲートチューブ7を用いた例で説明したが、コルゲートチューブ7に代えて既存のキャタピラ状の外装部材(図示せず)を用いることも可能である。キャタピラ状の外装部材は、例えば複数(多数)の略矩形筒状の中空の駒部材を軸部と孔部で相互に屈曲自在に連結して構成され、各駒部材は先端側に上下の軸部を有し、基端側に上下の孔部を有する。各駒部材の内側空間に複数本の電線を挿通してワイヤハーネスが構成される。キャタピラ状の外装部材の一端の駒部材の上下の軸部が、車両ボディ側又はスライドドア側の給電具4,6,55のインナ部材9,14の水平な筒状壁(ハーネス導出部)の内面の上下の穴部に係合し、キャタピラ状の外装部材の他端の駒部材の上下の孔部が、スライドドア側又は車両ボディ側の給電具4,6,55のインナ部材9,14の水平な筒状壁(ハーネス導出部)の内面の上下の軸部に係合して、キャタピラ状の外装部材の各端部が各給電具4,6,55に連結される。
本発明に係るスライド構造体への給電用装置は、固定構造体からスライド構造体に常時給電を行うためのスライド構造体への給電用装置において、スライド構造体側及び/又は固定構造体の給電構造をコンパクト化、軽量化、低コスト化すると共に、スライド構造体の全開時におけるワイヤハーネスと固定構造体との干渉を簡単な構造で確実に防ぎ、しかもその干渉防止に伴うワイヤハーネスの屈曲耐久性の低下を抑制し、それに加えて、スライド構造体の開き操作時及び/又は閉じ操作時におけるワイヤハーネスの屈曲をスムーズに行わせて、ワイヤハーネスの屈曲耐久性を高めるために利用することができる。
1 車両ボディ(固定構造体)
4,55 車両ボディ(固定構造体)側の給電具
5 スライドドア(スライド構造体)
6 スライドドア(スライド構造体)側の給電具
7 コルゲートチューブ(外装部材)
8,58 アウタ部材
9 インナ部材
11 ハーネス軌跡規制壁
13 アウタ部材
14 インナ部材
15 捩りコイルばね(第二のばね部材)
21,21’ スライド構造体への給電用装置
47 ストッパ突部
56 捩りコイルばね(第一のばね部材)

Claims (7)

  1. 固定構造体側の給電具からスライド構造体側に外装部材付きのワイヤハーネスを配索したスライド構造体への給電用装置において、該固定構造体側の給電具が、該固定構造体に固定されるアウタ部材と、該アウタ部材に水平方向回動自在に支持され、該外装部材の一端部を支持するインナ部材と、該インナ部材と一体に回動するハーネス軌跡規制壁とを備え、
    該スライド構造体の全開時に、該ハーネス軌跡規制壁が、該アウタ部材から外向きに該スライド構造体の厚み方向に突出して、該ハーネス軌跡規制壁に沿う該外装部材を該固定構造体から該スライド構造体側に離間させて、該外装部材と該固定構造体との干
    渉を防止したことを特徴とするスライド構造体への給電用装置。
  2. 前記スライド構造体の全閉時に、前記ハーネス軌跡規制壁が前記インナ部材と共に該スライド構造体の閉じ方向に回動して逃げることで、該ハーネス軌跡規制壁と該スライド構造体との干渉が防止されたことを特徴とする請求項1記載のスライド構造体への給電用装置。
  3. 前記固定構造体側の給電具が、前記ハーネス軌跡規制壁を前記スライド構造体の閉じ方向に回動させるように前記インナ部材を付勢するばね部材を備えたことを特徴とする請求項2記載のスライド構造体への給電用装置。
  4. 前記スライド構造体に設けられたスライド構造体側の給電具が、該スライド構造体に固定されるアウタ部材と、該アウタ部材に水平方向回動自在に支持され、前記外装部材の他端部を支持するインナ部材と、該スライド構造体の全開時に該インナ部材を該スライド構造体から内向きに回動して離間するように付勢するばね部材とを備えたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のスライド構造体への給電用装置。
  5. 請求項3記載の前記固定構造体側の給電具の前記ばね部材のばね力が、請求項4記載の前記スライド構造体側の給電具の前記ばね部材のばね力に比べて同等ないし強く設定されたことを特徴とするスライド構造体への給電用装置。
  6. 前記スライド構造体側の給電具の前記アウタ部材が、該スライド構造体の全開時に該給電具の前記インナ部材を該スライド構造体から内向きの回動位置で当接させるストッパ突部を備えたことを特徴とする請求項4又は5記載のスライド構造体への給電用装置。
  7. 固定構造体側の給電具からスライド構造体側の給電具に外装部材付きのワイヤハーネスを配索したスライド構造体への給電用装置において、該固定構造体側の給電具が、該固定構造体に固定されるアウタ部材と、該アウタ部材に水平方向回動自在に支持され、該外装部材の一端部を支持するインナ部材と、該インナ部材を該スライド構造体の閉じ方向に回動するように付勢する第一のばね部材とを備え、
    前記スライド構造体側の給電具が、該スライド構造体に固定されるアウタ部材と、該アウタ部材に水平方向回動自在に支持され、前記外装部材の他端部を支持するインナ部材と、該インナ部材を該スライド構造体の開き方向に回動するように付勢する第二のばね部材とを備え、前記第一のばね部材のばね力が該第二のばね部材のばね力に比べて同等ないし強く設定されたことを特徴とするスライド構造体への給電用装置。
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